JP2003347365A - フィルムキャリアおよびその製造方法 - Google Patents
フィルムキャリアおよびその製造方法Info
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Abstract
性且つ低コスト化とを実現できるビア及び導通形状を含
むフィルムキャリア構成とその製造方法を提供する。 【解決手段】耐熱絶縁樹脂フィルムの両面に導体層が存
在し、耐熱絶縁樹脂フィルムを貫くビアホールを介して
電気的に接続されたフィルムキャリアにおいて、ビアホ
ール部で、第1導体層はパンチプレスで切断され、第2
導体層は耐熱絶縁樹脂フィルムの深さのほぼ中央部位ま
で押し込まれた形状を有することを特徴とする。
Description
半導体チップキャリア用フィルム及びその製造方法に関
するものである。
ゲーム機、音響機器、VTR等の民生用電子機器や、
車、産業ロボット、電子計算機、OA機器、電子応用機
器、電気計測器、通信機等の産業用機器に使用されてい
る。近年、ロボット玩具、パーソナルコンピュータ等に
代表されるように、これら電子機器はより高性能でコン
パクト化の要求が高まっている。これら要求を充たすた
め、プリント配線板上に直接半導体チップを搭載・実装
するフィルムキャリアのコア基材、接着材と封止材とし
て絶縁耐熱樹脂が使用されている。
高性能化に対応できるフィルムキャリアとして、配線の
細線化、導通孔の小型化、ランドやパッドの小径化、基
材のフレキシブル化、多層化及びファイン化が急速に進
んでいる。さらに、低コストで、且つ、高信頼性が要求
されている。通常、2メタルT-BGAの製造におけるブラ
インドビアホール形成とビア内導通形成は、両面導体積
層テープの片方よりレーザーを使用した開孔作業と開孔
面側からの電解銅めっき作業となる。高密度且つ高信頼
性のフィルムキャリアを形成するには、信頼性の高いフ
ィルドビアで両導体を繋ぐ必要があるが、高信頼性フィ
ルドビアを形成するには、ビアの開孔径と基材の厚みが
影響して生産費用と時間を要するため、コンフォーマル
ビアが現在は主流であるが、ビア内の銅めっき厚コント
ロールが困難で、ビア内の銅めっき厚によっては十分な
信頼性の確保に問題があった。
体集積回路用装置及び製造方法について説明する。図2
(a)〜(e)にフィルムキャリア及び半導体集積回路
用装置の製造方法の一例を断面で示す。先ず、絶縁性フ
ィルム11の両面に接着剤と銅箔等を貼り合わせて導体
層12及び導体層13を形成する(図2(a)参照)。
次に、絶縁性フィルム11の両端に長手方向に沿ってパ
ンチプレス等によりスプロケットホール14を形成する
(図2(b)参照)。次に、導体層12,13上にエッ
チングレジスト膜15を形成し、導体層12の所定位置
にパターンを焼き付け、現像したのちに、露出した両面
の導体層をフラッシュエッチングして開口部16を形成
する(図2(c)参照)。エッチング終了後、エッチン
グレジストは剥離する。次に、開口部を形成した導体層
12をマスクにしてレーザービームを照射し、導通孔用
孔17を形成する(図2(d)参照)。次に、樹脂表面
にスパッタリング、無電解めっき等を施して、薄膜導体
層18が形成される(図2(e)参照)。更に、薄膜導
体層18が形成された後、導体層13上に裏止め用レジ
スト19を形成する。導体層12、13をカソード電極
にして電解銅めっきにて導通孔用孔17内に銅めっきを
施して、両面の導体層12、13を電気的に接続する導
通孔20を形成する(図2(f)参照)。電解銅めっき
終了後、裏止め用レジスト19は剥離する。次に、両面
の導体層12、13上にエッチングレジスト層21を形
成し、露光と現像を行って、パターニング処理を行って
所望の配線パターン12a、13aを形成する。
ーポーザーを形成するために使用される材料と方法につ
いて説明する。上記絶縁性フィルム11はポリイミド樹
脂等に代表される耐熱性熱硬化型樹脂フィルムであり、
接着剤層は絶縁性、耐熱性と密着性を重視したエポキシ
樹脂或いはポリイミド等を主成分とする熱硬化型液状樹
脂が採用されている。
は、耐熱性熱硬化型樹脂フィルムの両面に金属箔を張合
わせた構成になっている。ブラインドビアは、上記金属
箔の何れか一方の金属箔を残して作るビアを云う。フィ
ルムキャリアはブラインドビアが要求され金属箔を残す
必要があり、パンチングプレス機での開孔作業は不可能
である。この為、ドライメソッドとしては、先ず、フォ
トリソグラフィーで、所望する位置に所望の径長で開孔
し、そのパターンをマスクとして、レーザービームの照
射やプラズマ光の照射にて樹脂を分解除去してブライン
ドビアを形成する。また、ウェットメソッドとしては、
先ず、フォトリソグラフィーで、所望する位置に所望の
径長で開孔し、そのパターンをマスクとして、ヒドラジ
ン等の強アルカリ溶液で化学エッチングしてブラインド
ビアを形成する。
ビアを形成する工法は、工程数が増えることにより歩留
まりが低下する。また、レーザー装置を使用する場合
は、ビアを1穴ずつ加工するために多量生産の場合スル
ープットが悪くなる。さらに、プラズマ光での処理は、
複数のビアを同時に加工できるが、エッチングレートが
低いため、やはり、スループットは低い。また、ポリイ
ミドエッチングにおいては、エッチング終点の確認が困
難で、ケースによっては、エッチング時間が短くて、絶
縁樹脂を残してしまうことがあり、また、エポキシ樹脂
であると、エッチングレートが異なるため、所望するブ
ラインドビアの形状を得ることができない。
ー装置の要求から樹脂基材の厚みが50μm未満となる
と、スプロケット搬送を基本とするテープでは実装が困
難となり、50μmを下限とする基材の厚みが要求され
ている。更に、導通信頼性の向上や設計度の向上等のた
めに、フィルドビアも要求されている。50μm厚基材
にフィルドビア内にめっきすることもスループットを低
下させる問題がある。
配線フィルムキャリアより、高信頼性且つ低コスト化と
を実現できるビア及び導通形状を含むフィルムキャリア
構成と製造方法を提供することをその課題とする。
は、耐熱絶縁樹脂フィルムの両面に導体層が存在し、耐
熱絶縁樹脂フィルムを貫くビアホールを介して電気的に
接続されたフィルムキャリアにおいて、ビアホール部
で、第1導体層はパンチプレスで切断され、第2導体層
は耐熱絶縁樹脂フィルムの深さのほぼ中央部位まで押し
込まれた形状を有することを特徴とするフィルムキャリ
アである。
れたビアホールが銅めっきにより充填されていることを
特徴とする請求項1に記載のフィルムキャリアである。
絶縁樹脂フィルムの両面に導体層が存在し、耐熱絶縁樹
脂フィルムを貫くビアホールを介して電気的に接続され
たフィルムキャリアであって少なくとも以下の工程
[a]〜[g]を含んでいることを特徴とする請求項
1、2記載のフィルムキャリアである。
接着剤層(3)を有する長尺状の絶縁性フィルム(2)
の両端に長手方向に沿ってスプロケットホール(4)を
形成する工程。
置に導通孔用孔(5)を形成する工程。
通孔用孔(5)を形成した絶縁性フィルム(2)の接着
剤層(3)上に第2導体層(6)をラミネートする工
程。
ロケットホール(4)と導通孔用孔(5)を形成した絶
縁性フィルム(2)の第2導体層(6)側から導通孔用
孔(5)の位置に合わせて銅箔をプレスしてほぼ基材の
中央部深さまで押し込む工程。
用孔(5)側面に露出した樹脂表面にスパッタリング、
無電解めっき等の手段にて、薄膜導体層(7)を形成す
る工程。
両面より電解銅めっきを施して、ビアを充填する工程。
ム(2)にエッチングレジスト膜を形成、パターンを焼
き付け、現像したのちに、露出した両面の導体層をフラ
ッシュエッチングする工程。
する発明は以上のような手段を講じたことにより、大量
生産の際、量産効果のない開孔工程を量産効果のあるパ
ンチプレス工法に置き換えることが可能となり、また、
第2導体層は耐熱絶縁樹脂フィルムのほぼ中心部まで押
し込まれているため、両面より電解銅めっきを施してビ
アを充填することが可能となるので、フィルドビアとす
ることができる。これにより、長時間の導通形成加工を
避けるために形成されるコンフォーマルビアと同時間で
形成可能でかつコンフォーマルビアより信頼性の高いフ
ィルドビアが形成できるようになった。
せない工程や反応終点の確認が難しい工程、且つ、長時
間の導通加工工程を経て作られていたフィルムキャリア
を、高生産効率と低コストで製造できる高性能で信頼性
の高いフィルムキャリアとすることが可能となる。
いて図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態
に係る半導体集積回路用装置の構成およびその製造方法
を断面で示す模式図である。まず、片面に第1導体層
(1)として金属箔とその反対面に接着剤層(3)を有
する長尺状の絶縁性フィルム(2)(図1(a)参照)
の両端に長手方向に沿ってスプロケットホール(4)と
所定位置に導通孔用孔(5)がパンチプレス工法で形成
される(図1(b)参照)。
用孔(5)を形成した第1導体層(1)と裏面に接着剤
層(3)を有する長尺状の絶縁性フィルム(2)の接着
剤層(3)にスプロケットホール部位を除き金属箔をラ
ミネートして第2導体層(6)が形成される(図1
(b)参照)。
状の絶縁性フィルム(2)の第2導体層(6)側から導
通孔用孔(5)の位置に合わせて銅箔をプレスしてほぼ
基材の中央部深さまで押し込んでビアが形成される(図
1(c)参照)。
(5)側面に露出した樹脂表面にスパッタリング、無電
解めっき等を施して、薄膜導体層(7)が形成される
(図1(d)参照)。
銅めっきを施して、フィルドビアめっき層(8)が形成
される(図1(e)参照)。
(2)にレジスト膜(9)を形成、パターンを焼き付
け、現像したのちに、露出した両面の導体層をフラッシ
ュエッチングして配線パターン(10)を形成し、フィ
ルムキャリアが形成される(図1(f,g,h,i)参
照)。
製造できる高性能で信頼性の高いフィルムキャリアの形
成が可能となる。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施できる。
性ポリイミドフィルムの片面に9μmの厚みを有する銅
箔がラミネートされ、また、銅箔の反対面に12μmの
接着剤層とカバーフィルムが設けられた片面銅張積層板
に、スプロケットホールと導通用ビア(100μmφ)
を、図1(b)に示すように打抜き形成した。なお、1
ピース10mm×10mm、200ピンパッケージで
(1ピース)/(1NCパンチ)を4列で設定した。
m銅箔をラミネートし導体層を形成した。次に、前記の
設定に合わせ平板上に各々のビア開口部に対応した凸部
を備えた4つのNCポンチを4列に配し、図1(c)に示
すように、このポンチを利用しビア開孔部にラミネート
した銅箔側から基材の中央部まで銅箔を押し込みビアを
形成した。
脂上にダイレクトプレーティングで銅めっき前処理を施
した後、電解銅めっき(2A/dm2)でフィルドビアに
なるようにテープ両面よりめっきを施した(図1(d)
〜(e)参照)。この電解銅めっきに要した時間は約2
0分間であった。また、めっき後の導体厚は両面とも平
均22μm厚であった。引き続いて、電解銅めっきを施
した両面銅張積層板の両面にドライフィルムレジストを
ラミネート、露光、現像、エッチングと剥離を行って、
所望の配線パターンを形成し、キャリアフィルムを形成
した(図1(f)〜(i)参照)。形成されたキャリア
フィルムの環境信頼性試験においても、信頼性が確認さ
れた。表1は、環境信頼性試験の規格表であるが、試験
の結果この規格を満足した。
は、電解めっきによるビア導通形成の際、めっき時間が
大幅に短縮され、ビアの導通信頼性が従来の銅めっきビ
アと同等であるフィルドビアが短時間で形成できること
が証明された。
性熱硬化絶縁性ポリイミドフィルムの片面に9μmの厚
みを有する銅箔がラミネートされ、また、銅箔の反対面
に12μmの接着剤層とカバーフィルムが設けられた片
面銅張積層板にスプロケットホールと100μmφの導
通用ビアを、打抜き形成した。
mの厚みを有する銅箔をラミネートし導体層を形成し
た。
脂上にダイレクトプレーティングで銅めっき前処理を施
した後、ビアが形成された側より電解銅めっきで所望の
ビア底部銅箔厚9μm厚になるようにめっきを施した。
この電解銅めっき(2A/dm2)に要した時間は約80
分間であった。また、めっき後のビア形成側の導体厚は
平均33μm厚であった。引き続いて、電解銅めっきを
施した両面銅張積層板の両面にドライフィルムレジスト
をラミネート、露光、現像、エッチングと剥離を行っ
て、所望の配線パターニングを形成し、キャリアフィル
ムが形成された。
性熱硬化絶縁性ポリイミドフィルムの両面に9μmの厚
みを有する銅箔を有する両面銅張積層板にスプロケット
ホールを形成し、更にエッチング加工とレーザー照射の
併用により100μmφの導通用ビアを形成した。
脂をデスミア処理とダイレクトプレーティングで銅めっ
き前処理を施した後、ビアが形成された側より電解銅め
っきで所望のビア内銅箔厚9μm厚になるようにめっき
を施した。この電解銅めっき(2A/dm2)に要した時
間は約80分間であった。また、めっき後のビア形成側
の導体厚は平均33μm厚であった。引き続いて、電解
銅めっきを施した両面銅張積層板の両面にドライフィル
ムレジストをラミネート、露光、現像、エッチングと剥
離を行って、所望の配線パターニングを形成し、キャリ
アフィルムが形成された。
ャリアフィルムは、電解めっきによるビア導通形成の
際、めっき時間が大幅に短縮され、ビアの導通信頼性が
従来の銅めっきビアと同等のフィルドビアが短時間で形
成できることが証明され、また、両面の配線がほぼ同等
の厚みを有する加工性の良く、更に、高信頼導通ビアを
有するフィルムキャリアが得られた。よって、本発明に
基づく導通ビア加工を行うことで、短時間で信頼性の高
いフィルドビアが形成でき、また、両面めっきを施すこ
とで導体両面がほぼ同等の膜厚になるため、配線の引き
回しが有利となった。
量生産の際に量産効果のない開孔工程を、量産効果のあ
るパンチプレス工法に置き換えることが可能となり、ま
た、第2導体層は耐熱絶縁樹脂フィルムのほぼ中心部ま
で押し込まれているため、両面より電解銅めっきを施し
てビアを充填することが可能となるので、長時間の導通
形成加工を避けるために形成されるコンフォーマルビア
と同時間で形成可能でかつコンフォーマルビアより信頼
性の高いフィルドビアが形成できるようになった。従っ
て、従来量産効果を最大限に生かせない工程や反応終点
の確認が難しい工程、且つ、長時間の導通加工工程を経
て作られていたフィルムキャリアと異なり、生産効率と
信頼性が向上する。しかも、フィルドビアであることか
ら、インターポーザーとしての設計の自由度が稼げるフ
ィルムキャリアを提供することができる。
置の構成およびその製造方法を断面で示す模式図であ
る。
装置の製造方法の一例を断面で示す模式図である。
Claims (3)
- 【請求項1】耐熱絶縁樹脂フィルムの両面に導体層が存
在し、耐熱絶縁樹脂フィルムを貫くビアホールを介して
電気的に接続されたフィルムキャリアにおいて、ビアホ
ール部で、第1導体層はパンチプレスで切断され、第2
導体層は耐熱絶縁樹脂フィルムの深さのほぼ中央部位ま
で押し込まれた形状を有することを特徴とするフィルム
キャリア。 - 【請求項2】形成されたビアホールが銅めっきにより充
填されていることを特徴とする請求項1に記載のフィル
ムキャリア。 - 【請求項3】少なくとも以下の工程[a]〜[g]を含
んでいることを特徴とするフィルムキャリアの製造方
法。 [a] 片面に第1導体層(1)と裏面に接着剤層
(3)を有する長尺状の絶縁性フィルム(2)の両端に
長手方向に沿ってスプロケットホール(4)を形成する
工程。 [b]前記の絶縁性フィルム(2)の所定位置に導通孔
用孔(5)を形成する工程。 [c]前記スプロケットホール(4)と導通孔用孔
(5)を形成した絶縁性フィルム(2)の接着剤層
(3)上に第2導体層(6)をラミネートする工程。 [d]前記第2導体層(6)を設けスプロケットホール
(4)と導通孔用孔(5)を形成した絶縁性フィルム
(2)の第2導体層(6)側から、導通孔用孔(5)の
位置に合わせて銅箔をプレスしてほぼ基材の中央部深さ
まで押し込む工程。 [e]前記絶縁性フィルム(2)の導通孔用孔(5)側
面に露出した樹脂表面にスパッタリング、無電解めっき
等の手段にて、薄膜導体層(7)を形成する工程。 [f]前記薄膜導体層を形成した導通孔に両面より電解
銅めっきを施して、ビアを充填する工程。 [g]前記ビアをめっきした絶縁性フィルム(2)にエ
ッチングレジスト膜を形成、パターンを焼き付け、現像
したのちに、露出した両面の導体層をフラッシュエッチ
ングする工程。
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