JP2003345996A - データ利用方法、データ利用装置、データ利用システム、データ利用プログラム、およびデータ利用プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

データ利用方法、データ利用装置、データ利用システム、データ利用プログラム、およびデータ利用プログラムを記録した記録媒体

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JP2003345996A
JP2003345996A JP2002152967A JP2002152967A JP2003345996A JP 2003345996 A JP2003345996 A JP 2003345996A JP 2002152967 A JP2002152967 A JP 2002152967A JP 2002152967 A JP2002152967 A JP 2002152967A JP 2003345996 A JP2003345996 A JP 2003345996A
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JP2002152967A
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English (en)
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Masashi Hirozawa
昌司 広沢
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品到着までの間だけ、商品の代わりとして
機能する代替データを常時オンラインでなくても利用で
きるようなデータ利用システムを提供する。 【解決手段】 物理的な商品の配送先への到着予想時刻
の情報を到着予想情報取得手段11で得る。前記電子デ
ータの利用に関して、到着予測情報取得手段11から得
られる到着予想時刻を基準として定めた利用制限時刻ま
でを電子データの利用条件として記録する鍵データを鍵
データ生成手段12で生成する。生成された鍵データを
鍵データ送信手段12でクライアント装置20に送る。
クライアント装置20では、鍵データ受信手段6がサー
バ21から鍵データを受信する。そして、現在時刻が、
受信した鍵データ中の利用条件に合致するかどうかを利
用条件判断手段5で判断し、利用条件に合致すると判断
された時のみ、電子データ利用手段2が電子データの利
用を許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトディス
クや書籍などの物理的な商品の配送と連動して、商品の
代替データを商品が届くまでの間、条件付で利用できる
ようにする方法、装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】音楽CDを通信販売で購入すると、イン
ターネットを通じてその音楽CDを即座にオンラインで
聴くことができるサービスが米国などで実施されてい
る。具体的には、サーバから音楽データをストリーミン
グデータとして流し続け、ユーザーはデータをリアルタ
イムに受信しながら再生することで、音楽を途切れなく
オンラインで聴くことができる。
【0003】また、不正コピーを防止する為、このサー
ビスでは音楽データをストリーミングデータとしてリア
ルタイムに再生することはできるが、ローカルデータと
して保存することはできないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このサービス
を受ける為には、ユーザーは常にネットワークに接続し
ていないといけないという問題がある。ネットワークに
繋がっていないオフラインでの利用は完全に不可能であ
る。
【0005】また音楽データそのものを流す為、送受信
するデータ量が膨大であり、大容量データを途切れなく
送受信できる高品質なネットワーク回線がサーバ側、ユ
ーザー側双方に必要であるという問題もある。
【0006】また、サーバ側では音楽が途切れないよう
にデータを流し続けないといけないので、サーバ側の負
荷が高くなってしまう問題もある。
【0007】本発明は、物理的な商品がユーザーの手元
に到着するまでの間、商品に代わる代替データを、常時
オンラインでなくてもユーザが利用できるようにするこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るデータ利用
方法は、上記の課題を解決するために、物理的な商品の
配送先への到着予想時刻の情報を得る到着予想情報取得
ステップと、前記商品の代替として利用可能な電子デー
タの利用に関して、配送先に送る為の鍵データであり、
前記到着予測情報取得ステップから得られた到着予想時
刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電子デー
タの利用条件として記録した鍵データを生成する鍵デー
タ生成ステップと、を有することを特徴とする。
【0009】上記の構成において、「物理的な商品」と
は、手で触ることのできる実体をもった商品であり、ト
ラックなどの輸送手段で配送できるもののことである。
例えば本やCD、あるいはデータを記録したCD−RO
Mなどの媒体である。通信でやり取りするようなデータ
自体は実体を持っていないので、ここでは物理的な商品
には含まれないとする。
【0010】「物理的な商品の代替として利用可能な電
子データ」とは、物理的な商品を利用することで得られ
る機能をある程度代替することのできる電子データであ
る。例えば、「物理的な本」を代替する電子データとし
ては、「電子書籍用の電子データ」となる。
【0011】代替のレベルとしては、商品の機能と必ず
しも完全に置き換えることはできないかもしれないが、
ある程度、機能を満たすことができるレベルであればよ
い。音質や画質を落としたり、利用できる機能を制限す
る、あるいは情報の一部(例えば全体の1〜2割)のみ
を代替したものなど、逆にわざとレベルを落とす場合を
含む。
【0012】「代替」として「利用」するとは、本や音
楽、映画などのようなコンテンツの「再生」的な使われ
方だけでなく、その商品を利用することで得られる何ら
かの機能を得られるような使い方全てを含んでいる。例
えば何かの物理的な「おもちゃ」の代替として、そのお
もちゃ(あるいは似たおもちゃやゲーム)をコンピュー
タ上でインタラクティブに遊べるゲームソフトという場
合なども考えられる。また、似た効果が得られれば良い
のだから、商品そのものを再現するような電子データに
限らず、類似した、または関連した効果が得られる電子
データでもよい。
【0013】「鍵データ」とは、ここでは電子データの
利用条件が記録されたデータのことである。通常、この
鍵データが無い、あるいは利用条件を満たしていない状
態の時は、電子データは利用できないか、機能が制限さ
れた形でしか利用できない。また、鍵データは平文のテ
キストデータではなく、人間が直接理解できないバイナ
リ状態で記録されたり、暗号化されているのが一般的で
ある。
【0014】ある値を「基準として定める」とは、重要
なパラメータとしてその基準の値を使うということであ
るが、単純な例で言えば、何らかの方法によって得られ
た調整値を、基準とする値に加減算して定める、という
ことである。例えば時刻に関して言えば、基準時刻(基
準値)の30分(調整値)後、などである。なお、調整
値の算出に基準とする値を使うこともあるので、基準値
に対して単なる加減算以外のあらゆる計算が可能であ
り、例えば定められた値が基準値の1.5倍という時
は、基準値の0.5倍の値を調整値として足せばよいこ
とになる。
【0015】「到着予想時刻」には、「到着予想時間」
の概念も含まれている。これは、到着までにかかる時
間、すなわち到着予想時間でも、基準とする時刻と対に
して考えれば到着予想時刻と同じ扱いとなるからであ
る。「利用制限時刻」も、同様に「利用制限時間」の概
念を含んでいる。従って、例えば、代替データの利用を
最初に開始してからの利用制限時間による制限、なども
含まれる。
【0016】上記の構成によれば、まず、物理的な商品
が配送先へ到着する予想時刻が到着予想情報取得ステッ
プで算出される。予想時刻は、例えば、配送業者の過去
の配送時間の統計情報や現在の交通情報などから総合的
に算出すればよい。到着にかかる時間が出発地と到着地
などの情報からすぐに求まる表のようなものが予めある
のならば、それを使っても良い。
【0017】この予想時刻を基準として利用制限時刻を
定める。例えば余裕または誤差を見て、予想時刻から1
2時間後、などとすればよい。
【0018】そして、その利用制限時刻を、代替となる
電子データに対する利用条件として記録した鍵データを
鍵データ生成ステップで生成する。例えば、簡単に記録
するならば単に時刻を記録するだけでも良いし、セキュ
リティを考慮するならば何らかの暗号を掛けるなどして
もよい。
【0019】生成された鍵データは、CD−ROMなど
のメディアに記録されて配送先たる顧客の元へ配布され
たり、あるいは通信手段によって顧客に送信され、利用
されることになる。代替となる電子データも同様である
が、顧客が購入予約をした店の店頭で、電子データを記
録したメディアを受け取る形態を採用することもでき
る。
【0020】この結果、顧客側では、上記のように生成
された鍵データを使うことによって、商品の代替となる
電子データを利用制限時刻まで利用することができる。
すなわち、電子データと鍵データを入手した後は、利用
制限時刻までは、全くのオフライン状態で使用すること
ができるようになる。
【0021】そして、顧客側に物理的な商品が配達され
る頃には、だいたい利用制限時刻となるように予想して
利用制限時刻が定められているので、ほぼ物理的な商品
が配達されている間に限定して、顧客が代替となる電子
データを利用できることになる。
【0022】これによって、商品が到着するまでの電子
データの利用を、常時オンラインでなくても行えるよう
になる効果が出てくる。
【0023】また、利用制限を行う鍵データは電子デー
タとは分離されており、主に利用制限時刻の情報からな
るので、データ量としては少なくて済む。従って、顧客
に鍵データを渡す場合でも、小さな容量の媒体を使うこ
とができたり、通信の場合、通信量が少なくて済むとい
う利点も出てくる。
【0024】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記鍵データ生成ステップから得
られた鍵データを配送先に送信する鍵データ送信ステッ
プを有することを特徴とする。
【0025】上記した効果のうち、特に通信を介して鍵
データを渡す場合の効果が得られる。特に、電子データ
をCD−ROMなどの媒体などで別途、顧客に渡してあ
る場合は、通信するデータは鍵データだけで済むので、
より一層、効果が高まる。
【0026】通信するデータが少ないということは、顧
客側からすると、受信時間が短く、即座に代替の電子デ
ータを利用できるという利点が出てくる。
【0027】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、サーバ側において、物理的な商品
の配送先への到着予想時刻の情報を得る到着予想情報取
得ステップと、前記商品の代替として利用可能な電子デ
ータの利用に関して、前記到着予測情報取得ステップか
ら得られた到着予想時刻を基準として定めた利用制限時
刻までを前記電子データの利用条件として記録した鍵デ
ータを生成する鍵データ生成ステップと、前記鍵データ
生成ステップから得られた鍵データを配送先に送信する
鍵データ送信ステップと、を有し、配送先たるクライア
ント側において、クライアントが取得した上記電子デー
タのための前記鍵データをサーバ側から受信する鍵デー
タ受信ステップと、現在時刻が、前記鍵データ取得ステ
ップから得られた鍵データ中の利用条件に合致するかど
うかを判断する利用条件判断ステップと、前記利用条件
判断ステップで利用条件に合致すると判断された時の
み、前記電子データの利用を許可する電子データ利用ス
テップと、を有することを特徴とする。
【0028】上記の構成において、鍵データをサーバ側
で生成し、送信するまでの手順は、上記したとおりであ
る。
【0029】配送先たるクライアント側では、送信され
た鍵データを鍵データ受信ステップで受信する。なお、
代替となるクライアント側における電子データの取得形
態は、CD−ROMなどのメディアを入手し、該メディ
アに記録されたデータをクライアント装置に読み込む形
態でもよいし、あるいは通信手段によって電子データを
保持するサーバからクライアント装置が受信する形態で
もよい。
【0030】受信した鍵データから利用条件として利用
制限時刻を得て、現在時刻と比較して、利用条件に現在
合致するかどうかを利用条件判断ステップで判断する。
現在時刻が利用制限時刻以前だったら、合致するとすれ
ば良い。
【0031】なお、「現在時刻」は、機器内部の時計や
外部の時計などから得ればよい。理想的には全ての時計
が同時に同じ時刻を示すことが望ましいが、実際には多
少の誤差は出てくる。多少の誤差は許容してもよい。も
しサーバとクライアント装置の時計の誤差を所定時間以
内に収めたいのならば、サーバとクライアント装置間で
時刻調整を行ったり、あるいは外部の信頼できる時計か
ら時刻を取得すればよい。
【0032】利用条件判断ステップで利用条件に合致す
るとされたら、電子データ利用ステップで、電子データ
の利用を許可する。
【0033】これらによる効果は、上で説明した効果と
ほぼ同じである。
【0034】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記鍵データ生成ステップにおい
て、前記到着予測情報更新ステップから得られた到着予
想時刻を短縮あるいは延長して定め直した利用制限時刻
までを前記電子データの利用条件として記録した鍵デー
タを生成するために、物理的な商品の配送先への配送状
況の情報を得る配送情報取得ステップと、前記配送情報
取得ステップから得られた配送状況の情報と前記到着予
想情報取得ステップから得られた到着予測時刻とから、
到着予想時刻を短縮あるいは延長するかどうかを判断す
る短縮延長判断ステップと、前記短縮延長判断ステップ
から短縮あるいは延長するとの判断が得られた場合、短
縮あるいは延長するように到着予想時刻を更新する到着
予想情報更新ステップと、を有することを特徴とする。
【0035】上記の構成において、「配送状況の情報」
とは、商品の配送先への配送に関する情報で、到着時刻
を予想するのに利用可能なあらゆる情報をさす。例え
ば、単に予定より何時間遅れているという情報の場合も
あるし、ある時点での配送車などの位置などの情報、道
路などの渋滞状況などの情報ということもある。
【0036】上記の構成によれば、配送情報取得ステッ
プで、物理的な商品の配送先への配送状況の情報が得ら
れる。配送状況の情報と、到着予想時刻、現在時刻か
ら、到着予想時刻を短縮あるいは延長するかどうかを短
縮延長判断ステップで判断する。例えば、配送状況の情
報と現在時刻から、最新の到着予想時刻が得られる。既
に到着しているなら、実際の到着時刻や現在時刻でもよ
い。最新の到着予想時刻と、以前の到着予想時刻を比較
して、短縮するか延長するか判断すればよい。
【0037】なお、到着予想時刻の比較でなく、最新の
到着予想時刻から算出される最新の制限時刻と以前の制
限時刻で比較してもよい。あるいは制限時刻から導かれ
る制限時間で比較してもよい。また、短縮するか延長す
るかの判断は、単に到着予想時刻などの差が正負を見る
だけでなく、所定の閾値と比較して判断する場合もあ
る。例えば、到着予想時刻などの差が30分以内だった
ら敢えて短縮や延長はしない、などである。
【0038】短縮延長判断ステップで、短縮あるいは延
長するとの判断が得られたら、短縮あるいは延長する到
着予想時刻を得て、鍵データ生成ステップにおいて、短
縮あるいは延長された到着予想時刻までを電子データの
利用条件として記録した鍵データを生成する。
【0039】そして、新しい到着予想時刻に基づいて生
成した鍵データを、顧客がメディアや通信などを介して
入手することで、顧客の利用制限時刻を当初より短縮あ
るいは延長することができるようになる。
【0040】これによって、商品の到着予想が、以前の
予想よりも遅れる場合、商品の到着前に電子データの利
用ができなくなってしまうことを防ぐ効果が出てくる。
これは顧客に対するサービスを向上させることができる
という利点でもある。
【0041】逆に、商品の到着予想が以前の予想よりも
早まった場合、電子データの利用期間を短縮するように
制限し直すことができる効果が出てくる。これは、電子
データの利用を商品到着までの間に限定したいという意
向が、商品や電子データの提供側にある場合に特に利点
となる。
【0042】なお、短縮/延長の判断処理を行わなくて
も、定期的に鍵データを更新すれば利用制限時刻の短縮
/延長の効果を得ることは可能であるが、判断処理を入
れた方が無駄な鍵データの更新を抑制できる利点があ
る。
【0043】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記鍵データ生成ステップから得
られた鍵データを、更新する鍵データとして配送先に送
信することを特徴とする。
【0044】商品の配送は、突発的な事故や渋滞状況な
どによって予想より前後する。そこで、短縮あるいは延
長された新たな到着予想時刻に基づいて生成した鍵デー
タを通信手段を介して送信し、顧客が取得済の鍵データ
を新たな鍵データによって更新することにより、メディ
アなどを介する場合に比べて、その時点の配送状況に合
わせて迅速に利用制限時刻の短縮あるいは延長が可能と
なるという効果が出てくる。
【0045】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、商品が購入された、あるいは配送
先に配送が開始されたとの情報を得る処理開始情報取得
ステップを、到着予想情報取得ステップの前に実行する
ことを特徴とする。
【0046】「商品が購入されたとの情報」とは、商品
が購入される一連の処理のいずれかから発生される情報
である。例えば、商店のレジで商品を購入した、あるい
は料金を受け取ったとの情報がPOSシステムなどから
得られる場合も含むし、現金は払っていないがクレジッ
トカードなどで精算したとの情報がPOSシステムやク
レジットカード会社などからくる場合もある。あるいは
それらの情報が手入力される場合もある。また、それら
の情報が発生されるタイミングとして、通信販売などで
あれば、購入申し込み処理がWWWブラウザ、メールな
どによって行われた場合も含む。また、実際にはまだ商
品が購入されていなくても、購入されることがほぼ間違
いない場合も含む。発生するタイミングはその処理と完
全にマッチしていなくてもよく、実際の処理と多少前後
していても構わない。
【0047】「配送が開始されたとの情報」とは、配送
が行われる一連の処理のいずれかから発生される情報で
ある。例えば、商品の発送リストに商品が載った時や、
そのリストを配送センターが受け取った時や、商品が宅
配便などで発送された時や、商品が車などの運搬手段に
積まれた時、運搬手段が配送に出発した時などに発生す
る。発生するタイミングはその処理と完全にマッチして
いなくてもよく、実際の処理と多少前後していても構わ
ない。
【0048】上記の構成によれば、商品が購入された、
あるいは配送先への商品の配送処理が開始されたとの情
報を処理開始情報取得ステップが得る。処理開始情報取
得ステップがこの情報を得た後に、到着予想情報取得ス
テップが実行される。すなわち、商品が購入される、あ
るいは配送先への商品の配送処理が開始されるまでは、
到着予想情報取得ステップは実行されずに待機状態とな
っている。商品が購入された、あるいは配送先への商品
の配送処理が開始されたら、到着予想情報取得ステップ
以降の処理が実行され、鍵データの生成や送受が行われ
ることになる。
【0049】これによって、商品の購入、あるいは配送
処理と連動して、電子データを利用制限を設けて利用す
ることができるようになるという効果が出てくる。連動
しているので、顧客が商品を購入したり、配送処理が開
始されたりしたら、即座に代替となる電子データを利用
することができるようになり、顧客の利便性が上がり、
また商品を販売する側にとっても商品の付加価値を上げ
ることができるようになる利点が出てくる。
【0050】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記電子データの利用者あるいは
利用者の使用機器を特定する情報を得る利用者特定情報
取得ステップを有し、前記鍵データ生成ステップにおい
て、前記電子データの実際の利用者あるいは利用者の使
用機器が、前記利用者特定情報取得ステップで得られた
情報から特定される利用者あるいは利用者の使用機器と
一致することを利用条件に含めた鍵データを生成するこ
とを特徴とする。
【0051】上記の構成において、「利用者あるいは利
用者の使用機器を特定する情報」とは、いわゆるID情
報であり、ユーザーIDや機器IDなどに対応する。I
D情報は、一般に数字や文字列などからなることが多
い。ID情報は予め利用者や機器に割り当てておいても
よいし、登録時や初回利用時などに動的に生成するもの
でもよい。また、ID情報の重複の確率が充分低い場合
や利用方針によっては、ID情報の重複割り当てを許す
場合もある。
【0052】上記の構成によれば、電子データの利用者
あるいは利用者の使用機器を特定する情報を利用者特定
情報取得ステップで得る。これは通信回線などを介して
顧客や顧客の利用機器などから得ても良いし、顧客から
送られて来た記録メディアなどから読んでも良いし、予
め決まっているのならばそれを使ってもよい。
【0053】その特定する情報を、鍵データ生成ステッ
プで鍵データに記録することにより、利用条件が追加さ
れる。特定する情報を利用制限時刻などと一緒に単に記
録して鍵データを生成するだけでも良いし、その特定す
る情報を使って、鍵データを暗号化するなどしても良
い。
【0054】これによって、利用者や利用機器を特定し
て電子データの利用を許可することができるようにな
り、電子データを許可されていない他者や他の機器で利
用することを防ぐことができるようになる。
【0055】なお、利用する側では、鍵データから利用
条件として、利用制限時刻と特定する情報とを得る。そ
して、利用制限時刻による利用条件が合致し、かつ、鍵
データ中の特定する情報が、実際に利用する利用者や利
用機器を特定する情報と合致したら、電子データの利用
が許可されることになる。特定する情報が合致するかど
うかは、例えば数字や文字列などからなるID情報な
ら、その数字や文字列が合致するかどうかで判断でき
る。
【0056】あるいは、特定する情報を使って鍵データ
自体が暗号化されていたら、暗号化された鍵データを復
号するのに、実際に利用する利用者や利用機器を特定す
る情報を使う。特定する情報が合致しているなら、暗号
化された鍵データは正しく復号できるはずである。従っ
て、正しく復号できた場合は特定する情報が合致し、正
しく復号できなかった場合は合致しなかったと判断すれ
ば良い。復号した鍵データを使って、さらに利用制限時
刻による利用条件が合致するかどうか判断し、合致した
場合は利用可能となり、合致しない場合は利用不可とな
る。
【0057】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記鍵データ生成ステップにおい
て、利用制限時刻を、前記到着予測情報取得ステップか
ら得られた到着予想時刻を超えない範囲で、現在時刻を
基準として定めることを特徴とする。
【0058】上記の構成において、「現在時刻」は、機
器内部の時計や外部の時計などから得る。理想的には全
ての時計が同時に同じ時刻を示すことが望ましいが、実
際には多少の誤差は出てくる。多少の誤差は許容しても
よい。もしサーバとクライアント装置の時計の誤差を所
定時間以内に収めたいのならば、サーバとクライアント
装置間で時刻調整を行ったり、あるいは外部の信頼でき
る時計から時刻を取得することなどを必須としてもよ
い。
【0059】上記の構成によれば、現在時刻を基準とし
て利用制限時刻を定めることで、例えば、現在時刻から
何時間だけ利用を許可する、といった使い方ができるよ
うになる。到着予測時刻を基準として利用制限時刻を定
める場合との違いを分かり易く説明すると、利用制限時
刻を、全配送時間の最後の前後n時間に設定するか、全
配送時間の最初の前後n時間に設定するか、ということ
になる(なお、「全配送時間」が到着までにかかる所要
時間とは限らず、所要時間より短くなることもあるが、
分かり易くするためにそう表現している)。
【0060】どちらの設定の仕方でも、同じ時刻を利用
制限時刻に設定はできるのだが、その意味合いが変わっ
てくる。例えば、(1回での)利用を許可する時間は最
大12時間、などという制限を設けたい場合、現在時刻
を基準として利用制限時刻を定めることでそれを可能に
することができる効果が出てくる。
【0061】また、利用制限時刻を何度も更新して使う
ような場合も、現在時刻からn時間、というように制限
時刻の設定手順を毎回同じようにできるという利点があ
る。
【0062】また、例えば、商品が予想より早く着いて
しまった場合、電子データの利用制限時刻を短縮するよ
うに更新することは可能だが、その為には顧客側の機器
で更新処理を行ってもらう必要がある。しかし、例えば
通信回線で送ろうと思っても顧客側がオフラインであっ
たり、更新を拒否したりすれば、利用制限時刻を短縮す
ることはできなくなってしまう。この場合、利用制限が
切れるまで、その電子データの利用を許可していない第
3者に貸し出されたりする恐れがある。
【0063】そこで、1回の制限時間を短くして、鍵デ
ータを必要に応じて更新するようにすれば、もし短縮す
る更新がうまくいかなかったとしても、残された利用時
間を比較的短時間にし、電子データの不正利用の防止効
果を高めることができるという利点が出てくる。
【0064】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、前記鍵データ生成ステップにおい
て、配送先たるクライアントからの前記鍵データの作成
要求に基づいて、前記鍵データを生成することを特徴と
する。
【0065】作成要求の取得形態は、人手による入力で
も良いし、通信回線などを介した外部からの受信でもよ
く、特に限定されない。
【0066】上記の構成によれば、リクエスト取得ステ
ップで鍵データの作成要求を得たら鍵データを生成する
ことで、外部からの要求に応じて、鍵データを自動的に
生成することができるようになる。
【0067】これによって、例えば、クライアント側か
ら電子データを利用したい時に、サーバ側に鍵データの
作成要求を送ることで、鍵データを即座に自動的に得る
ことができるようにすることができる効果が出てくる。
クライアント側の状況に関係なく、サーバ側の独自のタ
イミングで鍵データが生成されていたら、クライアント
側はサーバ側の生成のタイミングを待たねばならない。
【0068】また、サーバ側が一方的に鍵データを生成
する場合、生成された鍵データが本当にクライアント側
で必要かどうか分からないので、無駄に生成してしまう
恐れがある。しかし、作成要求に基づいて作成すること
で、無駄に生成してしまう可能性を相当低く抑えること
ができる効果が出てくる。
【0069】先に説明したように、1回の制限時間を短
くして、何度も鍵データを生成するような場合、クライ
アント側からの作成要求に応じて自動的に鍵データが生
成されるようになっていれば、必要に応じて鍵データを
取得しやすくなる利点がある。
【0070】また、鍵データがサーバ側から一方的に送
りつけられるような場合、どのタイミングでサーバ側か
ら送付されるか分からないので、電子データの利用をす
ぐにでも始めたいクライアント側は常に、あるいは相当
部分、オンライン状態を保って鍵データの受信を待ち受
ける必要がある。しかし、作成要求に基づいて鍵データ
を送信してもらうのならば、その時だけオンラインでい
ればよいので、オンラインでいる時間を短く、かつ、短
くても確実に鍵データが得られるという効果が出てく
る。
【0071】本発明に係るデータ利用方法は、上記の課
題を解決するために、クライアント側において、取得済
の鍵データの利用条件に現在時刻が合致しない、あるい
は所定時間後に合致しなくなる時に、前記鍵データの更
新要求をサーバに送信するリクエスト送信ステップを有
することを特徴とする。
【0072】上記の構成において、クライアント側で
は、利用制限時刻は鍵データから得られるので、それと
現在時刻を比較すれば、現在、利用制限時刻を過ぎてい
るのか、過ぎてないとしたら残り時間がどのくらいなの
かを計算することはできる。そこで、利用制限時刻を過
ぎていたり、残り時間が所定時間未満の時、サーバ側へ
鍵データの更新要求を送信する。
【0073】すると、サーバ側では新たに鍵データの生
成が行われ、生成された鍵データはクライアント側へ送
信され、クライアント側で受信され、新たな利用制限時
刻が得られるようになる。
【0074】クライアント側で電子データを利用してい
る場合、利用制限時刻が切れる、あるいは切れそうな状
態になることはありえる。もともとその時刻までしか利
用させない意向ならばしかたないが、配送が遅れた場合
などはこの状態が不所望に起こりうる。先に説明したよ
うな、短い利用時間を設定するような場合は特にこの状
態が発生しやすい。
【0075】電子データを利用しようとして利用制限時
刻が切れていたら、自動的に更新要求をサーバ側に送
り、新たな鍵データを得ることで、利用者は新たな鍵デ
ータが得られるまで待っていれば良いだけになるので、
利用者自身が鍵データを新たに入手する手間が省け、ス
ムーズな利用が可能になるという利点が出てくる。
【0076】また、もう少しで利用制限時刻が切れそう
な時、自動的に更新要求をサーバ側に送り、新たな鍵デ
ータを得ることで、利用制限が切れてから新たな鍵デー
タを取得しにいくのと比べると、待つ時間が無くなる
(あるいは少なくなる)という利点が出てくる。更新要
求から鍵データ取得、展開までの時間が、過去の経験な
どから予想できるなら、切れる時刻よりその時間(+
α)だけ前に更新要求を自動的に送るようにしておく
と、さらにスムーズに待たずに継続利用できるようにな
る利点が出てくる。
【0077】また、クライアント側からの要求に基づか
ず、サーバ側独自のタイミングでサーバ側からクライア
ント側に鍵データを送りつけることは可能だが、クライ
アント側が電子データを利用していなくて鍵データの必
要性がなかったり、オフラインだったりするなどして、
その処理が無駄となる場合が出てくる。クライアント側
から要求させることで、本当に必要な分だけサーバ側で
処理すればよくなるので、サーバ側の負担が軽くなると
いう利点も出てくる。
【0078】本発明に係るデータ利用装置は、上記の課
題を解決するために、物理的な商品の配送先への到着予
想時刻の情報を得る到着予想情報取得手段と、前記商品
の代替として利用可能な電子データの利用に関して、配
送先に送る為の鍵データであり、前記到着予測情報取得
手段から得られた到着予想時刻を基準として定めた利用
制限時刻までを前記電子データの利用条件として記録し
た鍵データを生成する鍵データ生成手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0079】物理的な商品が配送先へ到着する予想時刻
が到着予想情報取得手段で得られる。予想時刻の取得の
仕方は、先に説明した方法と同様でよい。すなわち、到
着予想情報取得手段が、商品の配送に関わる種々の情報
の少なくとも1つ以上を入手して、入手した情報と到着
予想時刻とを関係付けた計算式、あるいはルックアップ
テーブル等を用いて、到着予想時刻を求めてもよい。あ
るいは、このようにして外部のコンピュータが求めた到
着予想時刻を、到着予想情報取得手段が通信回線を通じ
て受信したり、データ利用装置の操作者による手入力を
介して取得しても構わない。
【0080】続いて、鍵データ生成手段が、この到着予
想時刻を基準として利用制限時刻を定め、その利用制限
時刻を、代替となる電子データに対する利用条件として
記録した鍵データを生成する。
【0081】これによる種々の効果は、上記データ利用
装置の構成に対応するデータ利用方法による効果とし
て、前述したとおりである。
【0082】本発明に係るデータ利用装置は、上記の課
題を解決するために、ユーザーが購入した商品が、ユー
ザーの手元に配送されるまでの待ち受け期間に、前記商
品の代替としての電子データを利用可能にする鍵データ
であって、前記商品がユーザーの手元に配送される到着
予想時刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電
子データの利用条件として記録した鍵データを、鍵デー
タを発行するサーバから受信する鍵データ受信手段と、
現在時刻が、受信した鍵データ中の利用条件に合致する
かどうかを判断する利用条件判断手段と、利用条件判断
手段で、利用条件に合致すると判断された時のみ、前記
電子データの利用を許可する電子データ利用手段と、を
有することを特徴とする。
【0083】上記の構成によれば、商品を購入したユー
ザーが、上記構成のデータ利用装置を操作することによ
り、鍵データ受信手段がサーバから既に説明した鍵デー
タを受信し、利用条件判断手段が、現在時刻と利用条件
との合致を判断し、利用条件に合致する時のみ、電子デ
ータ利用手段が電子データの利用を許可する。したがっ
て、このようなデータ利用装置に、電子データの各種出
力装置を接続することで、商品が顧客に届く頃までとい
う時間的な制限範囲内で、その機能の代替となる電子デ
ータをユーザーが利用できるという効果を奏する。
【0084】なお、代替となる電子データは、CD−R
OMなどのメディアに記録されたデータを読み込むので
もよいし、あるいは通信手段によって電子データを保持
するサーバから受信してもよい。
【0085】本発明に係るデータ利用システムは、上記
の課題を解決するために、物理的な商品の配送先への到
着予想時刻の情報を得る到着予想情報取得手段と、前記
商品の代替として利用可能な電子データの利用に関し
て、前記到着予測情報取得手段から得られた到着予想時
刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電子デー
タの利用条件として記録した鍵データを生成する鍵デー
タ生成手段と、前記鍵データ生成手段から得られた鍵デ
ータを配送先に送信する鍵データ送信手段と、を有する
サーバと、配送先たるクライアントが取得した電子デー
タの利用条件を記録した前記鍵データをサーバ側から受
信する鍵データ受信手段と、現在時刻が、前記鍵データ
取得手段から得られた鍵データ中の利用条件に合致する
かどうかを判断する利用条件判断手段と、前記利用条件
判断手段で利用条件に合致すると判断された時のみ、前
記電子データの利用を許可する電子データ利用手段と、
を有するクライアント装置と、を含むことを特徴とす
る。
【0086】鍵データをサーバ側で生成し、送信するま
での各手段の動作、および鍵データをクライアント装置
が受信して電子データの利用許可を出力するまでの各手
段の動作は、上記したとおりである。
【0087】これによる種々の効果は、上記データ利用
装置の構成に対応するデータ利用方法による効果とし
て、前述したとおりである。
【0088】本発明に係るデータ利用プログラムは、上
記の課題を解決するために、上記データ利用方法が備え
る各ステップを、コンピュータに実行させることを特徴
とする。
【0089】本発明に係るデータ利用プログラムは、上
記の課題を解決するために、上記データ利用装置が備え
る各手段として、コンピュータを機能させることを特徴
とする。
【0090】さらに、本発明に係る記録媒体は、上記の
課題を解決するために、上記データ利用プログラムを記
録したことを特徴とする。
【0091】これにより、上記記録媒体、またはネット
ワークを介して、一般的なコンピュータにデータ利用プ
ログラムをインストールすることによって、該コンピュ
ータを用いて上記のデータ利用方法を実現する、言い換
えれば、該コンピュータをデータ利用装置として機能さ
せることができる。
【0092】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0093】まず、言葉の定義について説明しておく。
【0094】「物理的な商品」とは、手で触ることので
きる実体をもった商品であり、トラックなどの輸送手段
で配送できるもののことである。例えば本やCD、ある
いはデータを記録したCD−ROMなどの媒体である。
通信でやり取りするようなデータ自体は実体を持ってい
ないので、ここでは物理的な商品には含まれないとす
る。以降、説明を簡単にする為、特に補足無しに「商
品」と言った場合、「物理的な商品」を指すとする。
【0095】「物理的な商品の代替として利用可能な電
子データ」とは、物理的な商品を利用することで得られ
る機能をある程度代替することのできる電子データであ
る。例えば、「物理的な本」を代替する電子データとし
ては、「電子書籍用の電子データ」となる。あるいは、
「音楽CD」や「映画のビデオ」を代替する電子データ
としては、MP3などの「音楽データ」や「映画の動画
データ」となる。「データを記録したCD−ROM」な
どデータ記録媒体を代替する電子データとしては、その
まま「記録されているデータ」となる。
【0096】代替のレベルとしては、商品の機能と必ず
しも完全に置き換えることはできないかもしれないが、
ある程度、機能を満たすことができるレベルであればよ
い。例えば、音質や画質を落としたり、利用できる機能
を制限する、あるいは情報の一部(例えば全体の1〜2
割)のみを代替したものなど、逆にわざとレベルを落と
す場合を含んでいてよい。
【0097】「代替」として「利用」するとは、本や音
楽、映画などのようなコンテンツの「再生」的な使われ
方だけでなく、その商品を利用することで得られる何ら
かの機能を得られるような使い方全てを含んでいる。例
えば何かの物理的な「おもちゃ」の代替として、そのお
もちゃ(あるいは似たおもちゃやゲーム)をコンピュー
タ上でインタラクティブに遊べるゲームソフトという場
合なども考えられる。他にも、「生花」の代替として、
その花の2D/3D画像データ、匂い合成装置で使う匂
いデータ、触感再現装置で使う触感データ/外形データ
なども考えられる。また、似た効果が得られれば良いの
だから、商品そのものを再現するようなものに限らず、
得られる効果の似たものでも良い。例えば「癒し効果の
ある香水」の代替として、「癒し効果のある音楽」デー
タなどである。
【0098】以降、説明を簡単にする為、「物理的な商
品の代替として利用可能な電子データ」を「代替デー
タ」と呼ぶことにする。
【0099】「鍵データ」とは、ここでは代替データの
利用条件が記録されたデータのことである。通常、この
鍵データが無い、あるいは利用条件を満たしていない状
態の時は、代替データは利用できないか、機能が制限さ
れた形でしか利用できない。また、鍵データは平文のテ
キストデータではなく、人間が直接理解できないバイナ
リ状態で記録されたり、暗号化されているのが一般的で
ある。
【0100】ある値を「基準として定める」とは、重要
なパラメータとしてその基準の値を使うということであ
るが、単純な例で言えば、何らかの方法によって得られ
た調整値を、基準とする値に加減算して定める、という
ことである。例えば時刻に関して言えば、基準時刻(基
準値)の30分(調整値)後、などである。なお、調整
値の算出に基準とする値を使うこともあるので、基準値
に対して単なる加減算以外のあらゆる計算が可能であ
り、例えば定められた値が基準値の1.5倍という時
は、基準値の0.5倍の値を調整値として足せばよいこ
とになる。
【0101】「配送状況の情報」とは、商品の配送先へ
の配送に関する情報で、到着時刻を予想するのに利用可
能なあらゆる情報をさす。例えば、商品流通経路のある
点における存在時刻が、単に予定より何時間遅れている
という情報の場合もあるし、ある時点での配送車などの
位置などの情報、道路などの渋滞状況などの情報という
こともある。
【0102】「利用者あるいは利用者の使用機器を特定
する情報」とは、いわゆるID情報であり、ユーザーI
Dや機器IDなどに対応する。ID情報は、一般に数字
や文字列などからなることが多い。ID情報は予め利用
者や機器に割り当てておいてもよいし、登録時や初回利
用時などに動的にクライアント側やサーバ側で生成する
ものでもよい。また、ID情報の重複の確率が充分低い
場合や利用方針によっては、ID情報の重複割り当てを
認める場合もある。すなわち、ID情報が重複していて
も、不正利用とはみなさず、正規利用として鍵データの
生成をサーバ側で行う場合もある。以降では、説明を簡
単にする為、「利用者あるいは利用者の使用機器を特定
する情報」を「ID情報」と呼ぶことにする。
【0103】「到着予想時刻」には、「到着予想時間」
の概念も含まれている。これは、到着までにかかる時
間、すなわち到着予想時間でも、基準とする時刻と対に
して考えれば到着予想時刻と同じ扱いとなるからであ
る。「利用制限時刻」も、同様に「利用制限時間」の概
念を含んでいる。従って、例えば、代替データの利用を
最初に開始してからの利用制限時間による制限、なども
含まれる。
【0104】「商品が購入されたとの情報」とは、商品
が購入される一連の処理のいずれかから発生される情報
である。例えば、商店のレジで商品を購入した、あるい
は料金を受け取ったとの情報がPOS(point of sale
s)システムなどから得られる場合も含むし、現金は払
っていないがクレジットカードなどで精算したとの情報
がPOSシステムやクレジットカード会社などからくる
場合もある。あるいはそれらの情報が手入力される場合
もある。また、それらの情報が発生されるタイミングと
して、通信販売などであれば、購入申し込み処理がWW
Wブラウザ、メールなどによって行われた場合も含む。
また、実際にはまだ商品が購入されていなくても、購入
を前提とした予約など、購入されることがほぼ間違いな
い場合も含む。発生するタイミングはその処理と完全に
マッチしていなくてもよく、実際の処理と多少前後して
いても構わない。
【0105】「配送が開始されたとの情報」とは、配送
が行われる一連の処理のいずれかから発生される情報で
ある。例えば、商品の発送リストに商品が載った時や、
そのリストを配送センターが受け取った時や、商品が宅
配便などで発送された時や、商品が車などの運搬手段に
積まれた時、運搬手段が配送に出発した時などに発生す
る。発生するタイミングはその処理と完全にマッチして
いなくてもよく、実際の処理と多少前後していても構わ
ない。
【0106】「現在時刻」は、機器内部の時計や外部の
時計などから得る。理想的には全ての時計が同時に同じ
時刻を示すことが望ましいが、実際には多少の誤差は出
てくる。多少の誤差は許容してもよい。もしサーバとク
ライアント装置の時計の誤差を所定時間以内に収めたい
のならば、サーバとクライアント装置間で時刻調整を行
ったり、あるいは外部の信頼できる時計または時刻デー
タから時刻を取得することなどを必須としてもよい。
【0107】図1(a)は、本発明の実施の一形態に係
るデータ利用方法を実施するデータ利用システムを示す
構成図である。
【0108】本実施形態のデータ利用システムは、クラ
イアント装置20およびサーバ21を備えている。ま
た、サーバ21が本発明のデータ利用装置に相当する。
なお、商品の購入システムや商品の配送に関する部分と
しての配送センター18、配送手段19、購入情報取得
手段22は、図1(b)に記載されているが、購入情報
取得手段22はサーバ21側に組み込まれると考えても
良い。
【0109】配送センター18は、サーバ21とは別の
情報システムでよく、配送手段19から得た配送状況に
関する情報や道路などの混雑状況、過去の配送状況など
から配送状況全般に関する情報をサーバ21に送る。
【0110】配送手段19は、トラックや鉄道、郵便な
ど、物理的な商品を配送する手段である。
【0111】購入情報取得手段22は、サーバ21とは
別の情報システムでよく、POSシステムであったり、
オンラインショップの購入処理サーバであったりし、商
品が購入処理されたことをサーバ21へ送る。
【0112】まず、典型的な一連の処理例を図1(a)
を使って説明する。
【0113】サーバ21側では、顧客によって商品が購
入された(顧客が代替データの利用権を得た)ことが、
購入情報取得手段22によって通知される。あるいは商
品の配送処理が開始されたことが、配送センター18に
よってサーバ21に通知される。
【0114】サーバ21では、これらの通知を受けた
ら、以降の各種処理を開始する。
【0115】一方、顧客は、購入した商品が手元に届く
までの間、その商品の代替データを取得し、代替データ
を利用しようとする、あるいは代替データを利用できる
ことを知らされる。すると、現時点では、顧客は鍵デー
タを持っていないため、クライアント装置20で代替デ
ータを利用できない(あるいは機能が制限されている)
ので、クライアント装置20から代替データの鍵データ
作成要求をサーバ21に送信する。必要に応じて、ID
情報(利用者あるいは利用機器を特定する情報)をサー
バ21に送信する。
【0116】サーバ21側では、クライアント装置20
から送られて来た鍵データ生成の要求を受信し、必要に
応じて、ID情報を得る。ID情報は、予め得ているこ
ともあるし、クライアント装置20から受信して得るこ
ともある。
【0117】そしてサーバ21では、配送センター18
から得られる配送状況に関する情報から、到着予想時刻
を予想する。
【0118】配送状況に関する情報は、配送手段19か
ら送られて来た配送状況に関する状況を配送センター1
8経由で得たり、その他の交通状況など、それらを配送
センター18またはサーバ21が統計的に処理するなど
して得られる。
【0119】サーバ21は、得られた到着予想時刻を基
準として、代替データを顧客が利用できる限界時刻とし
ての利用制限時刻を定める。そして、サーバ21は、こ
の利用制限時刻を代替データの利用条件として記録され
た鍵データを生成する。必要に応じて、鍵データの生成
にID情報を使う。
【0120】生成された鍵データは、サーバ21からク
ライアント装置20に送信される。
【0121】クライアント装置20では、サーバ21か
ら送られてきた鍵データを受信し、鍵データから利用条
件を抽出し、代替データを利用可能かどうかを判断す
る。利用条件としては、利用制限時刻と場合によっては
ID情報もあり、現在時刻が利用制限時刻を超えておら
ず、鍵データ中のID情報がクライアント装置20のI
D情報と一致するなら、利用可能と判断する。それ以外
は利用不可と判断する。
【0122】利用可能との判断がクライアント装置20
で得られれば、クライアント装置20は、代替データの
利用を開始する。画像出力や音声出力など、出力するも
のがあれば、出力手段3に送り、出力する。
【0123】なお、顧客が代替データを取得する形態
は、特に限定されない。例えば、商品の予約販売を受け
付ける店の店頭で、予約時に、代替データを格納した記
録媒体を顧客が受け取る形態や、クライアント装置20
がネットワーク経由でサーバ21に対し購入申し込みを
行った時点で、代替データをダウンロードして取得する
形態、あるいはサーバ21の管理者または商品取り扱い
者から、代替データを格納した記録媒体を配送してもら
う形態、上記鍵データを取得するときに一緒に、代替デ
ータをサーバ21からダウンロードして取得する形態、
上記鍵データを使って代替データをサーバ21からダウ
ンロードして取得する形態等が考えられる。
【0124】現在時刻が利用制限時刻(到着予想時刻)
になるまでは、クライアント装置20は代替データを利
用可能と判断するので、代替データの利用が可能であ
り、現在時刻が利用制限時刻を超えると、代替データの
利用ができなくなる。
【0125】配送遅れなどがなければ、代替データの利
用ができなくなるころには、商品が顧客の元に配送され
るので、顧客は代替データではなく商品を利用すればよ
いことになる。
【0126】このような一連の処理で、商品が顧客の元
に配送されるまでの間だけ、代替データを顧客が利用で
きるようにすることができるようになる。
【0127】図2は、上記の処理例を配送センター1
8、サーバ21、クライアント装置20の間の情報のや
りとりを時間軸に沿って説明する為のシーケンス図であ
る。上から下に時間軸は進行するとする。なお、図の説
明で「通信」という言葉を使っているが、必ずしも通信
手段を使って自動的に行われる通信とは限らず、電話な
どで伝えられた情報を人が手で入力したり、物理的なメ
ディアを介して情報をやりとりするという場合も考えら
れる。
【0128】まず、顧客が商品を購入する。購入したと
いう情報は、通常、店のPOSシステムやオンラインシ
ョッピングサーバなどから得られる。図2ではこの情報
の出所は配送センター18、サーバ21、クライアント
装置20の時間軸とは離れた外部の黒丸として表現して
いるが、外部にそれらのPOSシステムやオンラインシ
ョッピングサーバなどがあり、それらからサーバ21に
情報が通信100として送られる。なお、サーバ21
が、オンラインショッピングサーバを兼ねていてもよ
い。
【0129】さらに、配送センター18に、それらのP
OSシステムやオンラインショッピングサーバなどか
ら、商品の配送指示が行き、配送センター18から商品
の配送が開始されたとの情報が、通信101で配送セン
ター18からサーバ21に送られる。
【0130】これによって、商品の購入が行われた、あ
るいは配送処理が開始されたということを、サーバ21
は知ることができる。
【0131】次に、クライアント装置20で代替データ
を利用しようとしても、鍵データが無ければ利用できな
いので、鍵データの生成をサーバ21に要求するリクエ
スト501が、通信102でクライアント装置20から
サーバ21へ送られる。上記で説明したように、この要
求によって、サーバ21における配送状況の情報取得が
促される。すなわち、リクエスト501を受信したサー
バ21は、配送センター18に対し、配送状況の情報送
信を要求してもよいが、ここでは主な情報の流れに絞っ
て説明している為、そのような情報送信の要求を図2か
ら省略している。
【0132】配送センター18は、配送に関するイベン
トが新たに発生するごとに、あるいは上述のように、サ
ーバ21からの送信要求に応じて、通信103で、サー
バ21へ配送状況に関する配送情報201を送ること
で、サーバ21は配送状況に関する情報を得る。
【0133】そして、上記で説明したような処理手順で
鍵データが生成され、通信104によって、サーバ21
からクライアント装置20へ鍵データ301が送られ
る。
【0134】クライアント装置20では、得られた鍵デ
ータ301によって、上記で説明したような処理手順で
代替データの利用が可能となる。
【0135】やがて鍵データ301に記録された利用条
件である利用制限時刻401を過ぎると、利用条件を満
たさなくなり、代替データの利用が不可となる。そし
て、配送に早遅配がなければ、利用制限時刻401前後
にクライアント装置20の顧客の元に商品が到着する。
【0136】このような一連の情報のやりとりで、商品
が顧客の元に配送されるまでの間だけ、代替データを顧
客が利用できるようにすることができるようになる。
【0137】図3は、本発明の実施の一形態に係るデー
タ利用方法およびデータ利用装置を実現する装置の構成
例である。サーバ21、クライアント装置20ともに共
通する部分が多いので、まとめて記述してある。このよ
うな装置がサーバ21、クライアント装置20双方にあ
り、通信デバイス29を通じて、通信し合っている。ど
ちらかだけに必須というような部分は、適宜そのことを
補足して説明する。
【0138】23〜29、31〜33の番号を付した各
部は全てバス30によって相互に接続されている。な
お、バスに限らず、データを送受信できるものならば、
通信ケーブルや無線通信装置などを介するのでも良い。
【0139】CPU(central processing unit)31
は処理手順が記述されたプログラムを主記憶25、外部
記憶26、通信デバイス29などから得て、バスを通じ
て各部(23〜29、32、33)とデータのやりとり
を行ないながら処理を行なう。なお実現手段としては、
CPUに限らず、DSP(digital signal processor)
や処理手順が回路として組み込まれているロジック回路
なども可能である。
【0140】主記憶25は、通常はDRAM(daynamic
random access memory)やフラッシュメモリなどのメ
モリデバイスで構成される。外部記憶26は、HDD
(harddisk drive)やPC(personal computer)カー
ド、CD−ROMなどの記憶手段であり、内蔵型、外付
け型、可搬脱着型等、装着形態を問わない。
【0141】オペレータの操作を入力する手段として、
タブレット32、マウス27やキーボード28を備えて
いるが、通信デバイス29を通じてオペレータの操作を
得る場合もある。この他にもボタンやマイクによる音声
入力など、様々なものが使用可能である。これらの入力
手段は、特にクライアント装置20では必要となること
が多い。
【0142】モニタ33は、バス30を介して得た表示
データを画像として表示する。これはCRTに限らず、
液晶ディスプレイやプロジェクタなどでも構わない。プ
リンタ23は、バス30を介して得た印刷データを印刷
用紙に印刷する。スピーカー24は、バス30を介して
得られた音データを音声として出力する。これらの出力
手段は、特にクライアント装置20では必要となること
が多い。
【0143】通信デバイス29は、ネットワークカード
やモデムカード、シリアル通信カード、光通信デバイス
などにより実現され、無線や有線などにより接続された
他の機器とデータをやりとりする。
【0144】なお、以降の説明で「処理」と言った場
合、その実現手段はほとんどは、CPU31を使った処
理になる。
【0145】例えば、コンテンツデータを出力する際の
処理としては、主記憶25、外部記憶26、通信デバイ
ス29などから得たプログラムをCPU31が読み込ん
で実行し、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス2
9などから得たコンテンツデータを適宜、解釈、変換し
て、適当な出力デバイス(23、24、33)に出力す
る。例えばコンテンツが音楽ならばスピーカー24を通
じて音楽が出力され、絵画や電子書籍ならばグラフィッ
クデバイス、モニタ33を通して画像が出力され、コン
テンツが映画ならば各出力デバイス(23、24、3
3)を通じて音楽や動画像が出力される。
【0146】次に、CPU31の機能を、クライアント
装置20、サーバ21のそれぞれについてブロックに展
開し、各ブロック間をデータ送受の観点で結線したブロ
ック図を図1(b)に示す。図1(b)の各手段を、主
にデータ授受と図3の各部品による実現手段の観点から
説明する。
【0147】まず、クライアント装置20の各手段につ
いて説明する。
【0148】代替データ取得手段1としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から商品の代替データを取得し、電子データ利用手段2
へ送る。代替データは、CD−ROMなどの媒体から主
記憶25または外部記憶26に読み込んでも良いし、通
信デバイス29などを通じて主記憶25または外部記憶
26に予め取得しておいたデータを得ても良いし、必要
になった時点で通信デバイス29などを通じて動的に受
信しても良い。
【0149】なお、CD−ROMなどの可搬脱着型媒体
は、商品の予約販売を受け付ける店の店頭で顧客が入手
したり、商品の購入情報を取得したサーバ21の指示に
基づいて、商品または代替データの取り扱い者から、商
品の発送に先立って、顧客の元へ配送されたものであ
る。
【0150】電子データ利用手段2としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、代替データ取得
手段1から得た代替データを、後述の利用条件判断手段
5から利用可能との判断が得られた場合のみ、利用す
る。利用の際、顧客(ユーザー)の操作などの入力があ
れば、後述の入力手段4からその入力を得、出力する情
報があれば出力手段3へ出力して、利用する。
【0151】出力手段3としてのCPU31は、主記憶
25、外部記憶26、通信デバイス29などから読み取
られるプログラムに基づき、電子データ利用手段2から
得られた情報を出力する。例えば、図3のスピーカー2
4で音声を出力したり、モニタ33やプリンター23で
文字や画像を出力したり、ファイルやデータを主記憶2
5や外部記憶26、あるいは通信デバイス29を通じて
通信先に出力したりする。
【0152】入力手段4としてのCPU31は、主記憶
25、外部記憶26、通信デバイス29などから読み取
られるプログラムに基づき、ユーザーなどから得た入力
を電子データ利用手段2に送る。例えば図3のマウス2
7やキーボード28による操作やタブレット32、マイ
クなどによる操作、あるいは通信デバイス29を通じて
通信先から得られた操作を入力として得たりする。
【0153】利用条件判断手段5としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、下記の鍵データ
受信手段6から得られた鍵データから利用条件を抽出
し、代替データを利用可能かどうかを判断し、得られた
判断を電子データ利用手段2へ送る。判断には、装置の
タイマーなどから得られる現在時刻や後述の利用者特定
情報取得手段8から得られるID情報なども使う。
【0154】鍵データ受信手段6としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、後述するサーバ
21の鍵データ送信手段12から鍵データを通信デバイ
ス29で受信して、利用条件判断手段5へ送る。
【0155】リクエスト送信手段7としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、利用条件判断手
段5から鍵データ生成要求を受け取り、後述するサーバ
21のリクエスト受信手段13へ通信デバイス29で送
信する。なお、鍵データ生成要求は、利用条件判断手段
5が、代替データの利用不可を判断した場合に、同手段
5によって生成される。
【0156】利用者特定情報取得手段8としてのCPU
31は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29
などから読み取られるプログラムに基づき、図3の主記
憶25や、外部記憶26、通信デバイス29などから予
め用意されているID情報を取得し、利用条件判断手段
5、利用者特定情報送信手段9へ送る。
【0157】なお、利用者特定情報取得手段8は、ユー
ザーなどの入力を介してID情報を取得することもでき
る。例えば図3のマウス27やキーボード28による操
作やタブレット32、マイクなどによる操作、あるいは
通信デバイス29を通じて通信先から得られた操作を介
して、ID情報を取得する。
【0158】利用者特定情報送信手段9としてのCPU
31は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29
などから読み取られるプログラムに基づき、利用者特定
情報取得手段8から得たID情報を、後述するサーバ2
1の利用者特定情報受信手段17へ通信デバイス29で
送信する。
【0159】次に、サーバ21の各手段について説明す
る。
【0160】短縮延長判断手段10としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、後述の配送情報
取得手段14から配送状況に関する情報を得、過去に予
想した予想到着時刻を下記到着予想情報取得手段11か
ら得、到着予想時刻を短縮するか、延長するか、あるい
は短縮も延長も必要ないかどうか判断して、短縮あるい
は延長するという判断の場合、その判断を到着予想情報
取得手段11へ送る。
【0161】到着予想情報取得手段11としてのCPU
31は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29
などから読み取られるプログラムに基づき、動作条件が
整った時に、後述の配送情報取得手段14から配送状況
に関する情報を得て、到着時刻を予想して、後述の鍵デ
ータ生成手段15に送る。到着時刻を予想する際は、主
記憶25、外部記憶26、通信デバイス29などから過
去の配送状況に関する情報を得て、使うこともある。
【0162】上記動作条件としては、まず後述の処理開
始情報取得手段23から処理の許可を得ることが最初で
ある。次に鍵データ生成手段15から予想到着時刻を求
められるか、あるいは短縮延長判断手段10から短縮あ
るいは延長するとの判断が得られる(送られてくる)こ
とである。
【0163】鍵データ送信手段12としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、鍵データ生成手
段15から得た鍵データをクライアント装置20の鍵デ
ータ受信手段6へ、通信デバイス29で送信する。
【0164】リクエスト受信手段13としてのCPU3
1は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29な
どから読み取られるプログラムに基づき、クライアント
装置20のリクエスト送信手段7から送られてくる鍵デ
ータの生成要求を通信デバイス29で受信し、その要求
を鍵データ生成手段15へ送る。
【0165】配送情報取得手段14としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、配送センター1
8から得られた配送状況に関する情報を短縮延長判断手
段10、到着予想情報取得手段11へ送る。
【0166】鍵データ生成手段15としてのCPU31
は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス29など
から読み取られるプログラムに基づき、リクエスト受信
手段13から鍵データ生成の要求が送られてきたら、予
想到着時刻を到着予想情報取得手段11に要求して取得
し、予想到着時刻を基準として利用制限時刻を定め、そ
の利用制限時刻を代替データの利用条件として記録した
鍵データを作成し、鍵データ送信手段12へ送る。必要
に応じて、ID情報を利用者特定情報取得手段16から
得て、利用条件に加える場合もある。
【0167】あるいは、予想到着時刻が到着予想情報取
得手段11から送られてきたことに応じて、予想到着時
刻を基準として利用制限時刻を定め、その利用制限時刻
を代替データの利用条件として記録した鍵データを作成
し、鍵データ送信手段12へ送るようにしてもよい。
【0168】利用者特定情報取得手段16としてのCP
U31は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス2
9などから読み取られるプログラムに基づき、主記憶2
5、外部記憶26、通信デバイス29に予め記録されて
いるID情報、あるいは利用者特定情報受信手段17か
ら得たID情報を鍵データ生成手段15へ送る。
【0169】利用者特定情報受信手段17としてのCP
U31は、主記憶25、外部記憶26、通信デバイス2
9などから読み取られるプログラムに基づき、クライア
ント装置20の利用者送信手段9から送られてくるID
情報を通信デバイス29で受信し、利用者特定情報取得
手段16へ送る。
【0170】図4は、サーバ21における鍵データ生成
処理を説明するフローチャート図である。
【0171】まず、ステップS1(以降、「ステップ
S」を省略して「S」とする)で、処理開始情報取得手
段23が、商品が購入された、あるいは配送先に商品の
配送が開始された、という情報(処理開始情報)を取得
し、取得できたらS2へ進む。処理開始情報が取得でき
るまではS1で待機し続ける。
【0172】これによって、商品が購入されるまで、あ
るいは配送先に商品の配送が開始されるまで、鍵データ
の生成が行われないことが保証できる効果が出てくる。
なお、S1の処理は必ずしも最初に行わなければならな
いとは限らず、以降の鍵データの生成処理(S10)や
鍵データの送信処理(S11)の前で行われれば、そこ
で処理が止まるので問題ない。
【0173】次に、S2で、到着予想情報取得手段11
が、以降の処理の開始タイミングを取得して、S3へ進
む。開始タイミングは、(1)鍵データ生成要求をリク
エスト受信手段13がクライアント装置20から受けと
った時、(2)サーバ21が一方的に生成するタイミン
グ、(3)(1)、(2)の両方、の3通り考えられ
る。
【0174】(1)の鍵データ生成要求を、リクエスト
受信手段13がクライアント装置20から受けた時だけ
をきっかけとする場合は、S2で要求を受けるまで待ち
つづけることになる。顧客の代替データの使用状況にも
よるが、無駄な通信や処理を減らす為には、この方法は
有効である。なお、鍵データ生成要求の待ち受け処理
は、必ずしも全自動でなくてもよく、サーバ21でオペ
レータなどによって手動で入力されてもよい。例えば、
顧客が電話やメールなどの手段でオペレータに鍵データ
生成要求を口頭や文書などで伝え、オペレータがキーボ
ード28などの入力手段でサーバ21に入力する、など
という処理である。
【0175】(2)のサーバ21が一方的に生成する場
合とは、例えば、処理開始情報取得手段23(S1)か
ら、処理開始情報を取得した場合がまず考えられる。す
なわち購入、もしくは配送処理が開始されたらとにかく
鍵データを生成する、ということである。その場合、S
2は実質、素通りすることになる。
【0176】その他の例としては、以前に送った鍵デー
タの利用制限時刻は分かっているので、その利用制限時
刻がもうすぐ切れそうな時刻(あるいはそれよりも処理
時間や送付時間分だけ前の時刻)前後をタイミングとす
ることも考えられる。また、後で説明するように、利用
可能時間を、例えば48時間など、固定とするような場
合、一定時間間隔でタイミングを発生させることにな
る。また、後で説明するように、早遅配による利用制限
時刻の更新を行う場合も、一定時間間隔でタイミングを
発生させたり、あるいは配送センター18からの早遅配
につながる情報が得られたタイミングとするなども考え
られる。
【0177】(3)として(1)、(2)の両方に対応
する場合は、(1)か(2)の少なくともどちらか一方
のタイミングが発生した時を開始タイミングとすればよ
い。
【0178】S3では、配送情報取得手段14が、前述
したように配送状況の情報を得て、S4へ進む。
【0179】S4では、到着予想情報取得手段11が、
到着時刻を予想して、S5へ進む。到着時刻は、配送状
況の情報や道路などの混雑/事故発生情報、過去の配送
にかかった時間の情報などから総合的に予想する。例え
ば、過去に同じ配送経路を使っていたら、その配送経路
を通過するのにかかる平均的な時間は割り出せる。現
在、配送車(配送手段)がどの場所にいるかの情報が得
られれば、残りの配送経路は分かるので、到着予想時刻
を割り出せる。もし配送経路が渋滞になっていたり、事
故が起こっていたりすれば、それらによる遅れを見積も
って、到着予想時刻を遅らせれば良い。到着時刻の予想
の仕方は、本発明の主旨ではないので、これ以上の詳細
な説明は省く。
【0180】S5では、鍵データ生成手段15が、到着
時刻の予想が初めてかどうかを判断し、最初の予想の場
合はS6へ進み、そうでない場合はS7へ進む。
【0181】S6では、鍵データ生成手段15が、S4
で得られた到着予想時刻を基準に利用制限時刻を決め
て、S10へ進む。利用制限時刻は様々な決め方が考え
られるが、例えば、商品の到着が到着予想時刻よりも多
少誤差があるとして、その誤差分を6時間であるとか、
到着までにかかる時間の10%分とか見積もって到着予
想時刻に誤差分を足して利用制限時刻とする方法があ
る。
【0182】S7では、到着時刻の予想が初めてではな
い場合に、鍵データ生成手段15が、新たな利用制限時
刻を以前の利用制限時刻より短縮あるいは延長する必要
があるかどうか判断して、S8へ進む。最も簡単な判断
方法としては、以前の到着予想時刻と新たな到着予想時
刻を比べて、早くなっていれば短縮必要、遅くなってい
れば延長必要と判断すれば良い。予想には誤差もあるの
で、例えばプラスマイナス3時間までのずれは短縮/延
長の必要無しと判断する、などとすると、頻繁に利用制
限時刻の短縮や延長を行うことを防ぐことができる。
【0183】なお、利用制限時刻の短縮/延長の必要無
しとすることは、顧客の手元に商品が届く時間が、設定
された利用制限時刻に対して多少前後することを、商品
取り扱い者が許容することを意味する。
【0184】S8では、鍵データ生成手段15が、S7
で短縮/延長する必要があると判断されればS9へ進
み、必要無いと判断されれば、S2へ戻る。すなわち、
短縮/延長する必要が無い場合、新たな鍵データの生
成、送付を行わないということである。
【0185】S9では、鍵データ生成手段15が、S4
で得られた到着予想時刻を基準に利用制限時刻を決め
て、S10へ進む。ほぼS6と同様でよいが、短縮/延
長することを考慮して、例えば遅れが予想される場合、
さらに状況が悪化して遅れが出るかもしれないとして、
誤差の見積もり値を大きめに調整したりするなどしても
よい。
【0186】また、短縮/延長前の到着予想時刻を基準
に決めた利用制限時刻を利用条件とする鍵データを、顧
客に送信済みの場合には、S9で利用制限時刻を決め直
すのではなく、短縮/延長時間を決めることにしてもよ
い。この場合、短縮/延長時間を認める鍵データを生成
したり、送信済みの鍵データの利用制限時刻を短縮/延
長時間分だけ更新する鍵データを生成することになる。
【0187】なお、短縮/延長の判断処理を行わない場
合は、S5、S7、S8、S9の処理は必要無い。短縮
/延長の判断処理を入れなくても、定期的に鍵データを
更新すれば、利用制限時刻の短縮/延長の効果を得るこ
とは可能であるが、判断処理を入れた方が無駄な鍵デー
タの更新を抑制できる利点がある。
【0188】S10では、利用者特定情報受信手段17
が、ID情報(利用者特定情報)を取得して、S11へ
進む。利用条件や鍵データ生成にID情報を使わない場
合は、この処理は飛ばしても良い。
【0189】S11では、鍵データ生成手段15が、S
6あるいはS9で得られた利用制限時刻とS10で得ら
れたID情報とから、鍵データを生成してS12へ進
む。鍵データの作り方/構造には様々なものが考えられ
るが、最も簡単な鍵データとしては、利用制限時刻とI
D情報を単なるテキストとして記録することである。
【0190】しかし、これでは利用制限時刻をクライア
ント装置20で書き換えて、不正に利用されてしまうか
もしれないので、通常は人間がすぐには理解できないよ
うな複雑な構造や手順を必要とするようにしたり、暗号
化したりする。例えば、暗号化に使う共通の秘密鍵とし
て、予めサーバ21とクライアント装置20で決めてお
いたものを使ったり、ID情報を使うという方法が考え
られる。また、鍵データには、利用制限時刻やID情報
以外にも様々な情報を入れ込むこともありえる。例え
ば、代替データと鍵データが対応するように、代替デー
タを特定する情報が入っていたり、複数の鍵データを管
理しやすいように識別するシリアル番号や生成時刻をつ
けたり、などということが考えられる。
【0191】S12では、鍵データ送信手段12が、鍵
データ生成手段15(S11)で生成した鍵データをク
ライアント装置20の鍵データ受信手段6へ送信して、
S13へ進む。なお、鍵データをクライアント装置20
に通信手段を介さず、別の手段で渡す場合、例えばメデ
ィアに記録してメディアで手渡す場合は、S12の処理
は必要無いとしてもよいし、鍵データの記録処理または
鍵データの発送処理に置き換わるとしてもよい。
【0192】S13では、到着予想情報取得手段11
が、S11で生成した鍵データが最後の鍵データかどう
か判断し、最後ならば処理を終了し、最後でないならば
S2へ戻る。最後かどうかの判断は、例えば、1回しか
鍵データを生成/送付しないならば、必ず最後と判断す
ればよい。1回とは限らない場合は、例えば、既に商品
が顧客の元に到着しているならば(到着情報はS3で得
られる)、鍵データをこれ以上生成する必要はないの
で、最後の鍵データと判断すればよい。但し、商品が予
定より早く到着した為、利用制限時刻を短縮(前倒し)
したい場合、既に到着していても短縮の為の鍵データを
1回生成/送付する必要があるので、それが最後の鍵デ
ータとなる。
【0193】以上の処理で、サーバ21での鍵データの
生成/送付の処理が可能となる。
【0194】図5は、クライアント装置20で代替デー
タを利用するときの処理を説明するフローチャート図で
ある。
【0195】まず、S20で、代替データ取得手段1
が、前述したように代替データを取得し、S21へ進
む。
【0196】S21では、利用者特定情報取得手段8
が、前述したようにID情報(利用者特定情報)を得
て、S22へ進む。ID情報を使わない場合は、S21
とS22は飛ばしても良い。
【0197】S22では、利用者特定情報送信手段9
が、利用者特定情報をサーバ21へ送信して、S23へ
進む。
【0198】S23では、リクエスト送信手段7が、鍵
データ生成要求をサーバ21へ送信して、S24へ進
む。リクエスト送信を行わない場合は、S23は飛ばし
てよい。その場合は、受動的に鍵データを受信するだけ
となる。
【0199】S24では、鍵データ受信手段6が、サー
バ21の鍵データ送信手段12から鍵データを受信し、
S25へ進む。
【0200】S25では、利用条件判断手段5が、S2
4で得られた鍵データから利用条件を抽出して、S26
へ進む。抽出する際、鍵データが暗号化されていたら、
復号に必要な情報(例えば、予めサーバ21と決めてあ
る秘密鍵や秘密鍵としてのID情報)を使って復号する
必要がある。暗号については、図4のS11で説明した
通りである。利用条件としては、利用制限時刻が得られ
る。利用条件としてID情報がある場合はID情報を抽
出する場合もある。
【0201】S26では、利用条件判断手段5が、S2
5で利用条件を抽出できたかどうか判断し、抽出できた
らS27へ進み、抽出できなかったらS30へ進む。鍵
データが壊れているとかいう場合を除き、利用条件が抽
出できない場合とは、例えば、顧客が利用不適格者であ
る等の理由により、うまく復号できなかった場合が考え
られる。つまり、鍵データ自体がID情報を使って暗号
化されているなら、復号できた時点で既にID情報によ
る利用制限に関しては合致していることになる。従っ
て、S25、S26の処理は、この後のS28の利用条
件充足の判断処理を部分的に行っていることにもなる。
【0202】S27では、利用条件判断手段5が、現在
時刻を取得して、S28へ進む。
【0203】S28では、利用条件判断手段5が、現在
時刻が利用条件(抽出された利用制限時刻)に合致する
かどうか判断し、合致する場合はS29へ進み、合致し
ない場合はS30へ進む。現在時刻と利用制限時刻を比
較し、現在時刻が利用制限時刻を超えていなければ合致
すると判断すれば良い。
【0204】S29では、電子データ利用手段2が、前
述したように再生や出力等の形態で代替データを利用
し、S31へ進む。S29からS31へ進むタイミング
は特に限定はないが、代替データの利用処理の合間(い
わゆるアイドル状態の時)に進んだり、決まった時間間
隔で進んだり、といった方法が考えられる。
【0205】S31では、利用条件判断手段5が、利用
条件が切れそうかどうか判断し、切れそうな場合はS2
2へ戻り、まだ切れそうにない場合はS27へ戻る。切
れそうかどうかの判断は、ある時間がたったら、利用制
限時刻を越えるかどうかで判断できる。「ある時間」
は、鍵データ生成要求を送ってから鍵データを受信でき
るまでの時間を見積もって、その時間より少し前ぐらい
にしておいてもよいし、厳密に見積もらなくても充分間
に合う時間(例えば1時間)などと決めてしまっても良
い。但し、鍵データを短い時間間隔で更新するような使
い方の場合は、その時間間隔より短い時間にする必要が
ある。
【0206】なお、S31をS28の直後に実行し、S
29の実行後、S27に戻るようにしてもよい。また、
S31をS28の直後に実行し、利用条件が切れそうで
あれば、利用条件の延長要求をすぐするか否かユーザー
に尋ねるステップを実行するようにしてもよい。この場
合、すぐ延長要求をするなら、S22へ戻り、すぐ延長
要求をしないなら、S29に移行することになる。
【0207】S30では、電子データ利用手段2が、代
替データの利用は不可として、処理を終了する。ユーザ
ーに代替データの利用が不可であるとのメッセージを表
示するなどして伝えて、プログラムを終了するなどすれ
ばよい。
【0208】なお、S29の実行後、一旦代替データの
利用を停止し、クライアント装置20の電源をOFFに
した後、しばらくして代替データの利用を再開するよう
な場合、S27のステップからルーチンを再開すればよ
い。
【0209】以上の処理により、クライアント装置20
で、鍵データに記録された利用条件で代替データの利用
を制限することができるようになる。
【0210】図4のサーバ21の処理と図5のクライア
ント装置20の処理をあわせると、商品到着までに限定
した代替データの利用がクライアント装置20で行える
データ利用システムを構築できる。
【0211】図6は、鍵データが更新されて、利用制限
時刻が延長される場合の配送センター18、サーバ2
1、クライアント装置20の間の情報のやり取りを説明
するシーケンス図である。
【0212】通信104までのやりとりは図2と同じで
ある。ここでは説明を簡単にする為、予想到着時刻と利
用制限時刻は常に同じとして鍵データは生成されるとす
る。
【0213】クライアント装置20が鍵データ301を
取得し、代替データの利用可能状態になった後、配送セ
ンター18から新たな配送情報202が通信105とし
て送られてくる。この通信は配送センター18から定期
的に送られる、あるいはサーバ21から定期的に要求す
るものでもよいし、配送に遅れなどがあった時に配送セ
ンター18側から不定期に送られてくるものでもよい。
ここでは、配送情報202は、配送情報201の時より
配送に遅れが出ることが分かるような情報だとする。
【0214】サーバ21では、配送情報202から新た
な予想到着時刻を予想する。図6のサーバ21の時間軸
上に示すように、当初の到着予想時刻より新たな到着予
想時刻は遅れがあるとする。従って、サーバ21は、当
初の利用制限時刻401をその分、延長した新たな利用
制限時刻402で鍵データ302を生成し、クライアン
ト装置20に通信106で送る。
【0215】クライアント装置20では、新たに得た鍵
データ302から新たな利用制限時刻として利用制限時
刻402が抽出され、利用制限時刻401よりも延長さ
れた利用制限時刻402まで代替データの利用が可能と
なる。
【0216】このようにして、到着が遅れた場合の利用
制限時刻の延長更新が行われる。
【0217】図7は、図6とは逆に、当初の予想より早
く商品が到着すると予想される場合に、利用制限時刻を
短縮して更新するやりとりを説明するシーケンス図であ
る。
【0218】通信104までのやりとりは図2、図6と
同じである。
【0219】その後、配送センター18から新たな配送
情報203が通信107として送られてくる。この通信
のタイミングは図6の説明と同様である。ここでは、配
送情報203は、配送情報201の時より早く着くこと
が分かるような情報だとする。
【0220】サーバ21では、配送情報203から新た
な予想到着時刻を予想する。図7のサーバ21の時間軸
上に示すように、当初の到着予想時刻より新たな到着予
想時刻は早くなったとする。従って、当初の利用制限時
刻401をその分、短縮(前倒し)した新たな利用制限
時刻403で鍵データ303を生成し、クライアント装
置20に通信108で送る。
【0221】クライアント装置20では、新たに得た鍵
データ303から新たな利用制限時刻として利用制限時
刻403が抽出され、利用制限時刻401よりも短縮さ
れた利用制限時刻403まで代替データの利用が可能と
なる。
【0222】このようにして、到着が早くなる場合の利
用制限時刻の短縮更新が行われる。
【0223】図8は、利用制限時刻を到着予想時刻を越
えない範囲で、現在時刻を基準として定める場合のやり
とりを示すシーケンス図である。
【0224】通信104までのやりとりは図2、図6、
図7と同じである。
【0225】その後、クライアント装置20で、利用制
限時刻401が切れる前に、鍵データの生成/送付を要
求するリクエスト504が、クライアント装置20から
サーバ21へ通信109で送られる。
【0226】サーバ21では、リクエスト504に基づ
いて、配送情報204を通信110で配送センター18
から受け取り、現在時刻に基づいて鍵データ304を生
成し、通信111でクライアント装置20に送付する。
【0227】鍵データ304を受信したクライアント装
置20では、鍵データ304によって、利用制限時刻4
01が利用制限時刻404へと延長される。
【0228】これは、リクエスト504を送信してか
ら、鍵データ304を受信して、利用制限時刻が延長さ
れるまでの通信/処理時間をユーザーが考慮して、ある
いはクライアント装置20の上記通信/処理時間が見込
まれたリクエスト送信プログラムにより、リクエスト5
04を送信することで、利用制限時刻401が切れる前
に延長を行うことができる。
【0229】同様にして、通信112(リクエスト50
5)、113(配送情報205)、114(鍵データ3
05)、115(リクエストm)、116(配送情報
n)、117(鍵データk)で利用制限時刻tが延長さ
れていく。
【0230】そして、商品到着後に通信118でクライ
アント装置20から送られて来たリクエスト(m+1)
は、配送センター18から得た配送情報(n+1)によ
って、商品が到着していることがサーバ21で分かるの
で、鍵データの生成/送付は行われない。この場合、代
替データの利用権が失われたことを、サーバ21からク
ライアント装置20へ送信するようにしてもよい。
【0231】このように、サーバ21で生成/送付され
る鍵データの利用制限時刻を、現在時刻を基準に定めれ
ば(図4のS6における基準を現在時刻とすれば)、今
から何時間だけ使える、という指定の仕方ができるよう
になる。商品取り扱い者に、代替データの利用もできる
だけ制限したいという希望がある場合には、この方法が
適している。この利用制限時刻の延長幅を細かくして、
こまめに延長を繰り返すことで、クライアント装置20
での継続的な使用が可能になる。また、商品到着後の延
長を拒否することで、到着後のクライアント装置20で
の使用を制限することができるようになる。
【0232】利用制限時刻は、到着予想時刻を基準とし
て定めた時刻を越えないように定めるが、延長幅を細か
くするならば、到着予想時刻を基準として定めた時刻を
越えるかどうかを気にせず、到着情報が入るまでは鍵デ
ータを発行し、延長可とする方法もある。この方法の利
点は、到着予想時刻を予想する処理(図4のS4)を省
くことができることである。予想した場合よりもクライ
アント装置20で到着後でも利用できる残り時間が増え
てしまう場合もありえるが、延長幅を充分細かくしてお
けば問題は少なくなる。
【0233】なお、延長幅を細かくすると通信を何度も
行わなければならず、常時接続しなければいけないより
はましだが、クライアント装置20での使い勝手が悪く
なり、全体として処理量、通信量の増大に繋がる欠点は
ある。この点を考慮すると、延長幅をある程度長く取
り、現在時刻を基準に定めた延長後の利用制限時刻が到
着予想時刻を超える場合にだけ、延長時間を短縮する方
法を採用すると良い。
【0234】図9は、クライアント装置20の外観構成
を示している。ここでは代替データとして電子書籍デー
タ、クライアント装置20として電子書籍のリーダーを
例に挙げる。
【0235】本体90上に表示手段91があり、ここに
代替データによる電子書籍の表示が出力される。また、
ペン92によって、電子書籍のページめくりや書き込み
などの操作/入力がなされる。代替データや鍵データ
を、本体90上のスロット94に装着される外部記憶装
置95から読みこんだり、通信手段93を介して読み込
んだり、通信手段93を介してサーバ21に鍵データの
送信リクエストを送ったりすることができる。
【0236】以上のように、本発明のデータ利用装置ま
たはデータ利用システムによって、顧客は、購入した商
品が手元に到着するまでの間、電子データを利用できる
ので、商品の代替機能を享受することができる。
【0237】一方、商品提供者は、顧客に電子データの
利用を許可することで、サービスの向上を図れると共
に、電子データの不正利用に時間的歯止めをかけること
ができる。
【0238】本発明の目的は、前述した実施形態の機能
を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した
記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシス
テムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMP
U)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出
し実行することによっても、達成されることはいうまで
もない。
【0239】この場合、記憶媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現する
ことになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体
は本発明を構成することになる。
【0240】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピィディスク,ハードディ
スク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮
発性のメモリカード,等を用いることができる。
【0241】また、上記プログラムコードは、通信ネッ
トワークのような伝送媒体を介して、他のコンピュータ
システムからサーバ21またはクライアント装置20の
主記憶25または外部記憶26へダウンロードされるも
のであってもよい。
【0242】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペ
レーティングシステム)などが実際の処理の一部または
全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能
が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0243】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることはいうまでもない。
【0244】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応す
るプログラムコードを格納することになる。
【0245】本発明は上述した各実施形態に限らず、請
求項に示した範囲で種々の変更が可能である。
【0246】
【発明の効果】本発明に係るデータ利用方法は、以上の
ように、物理的な商品の配送先への到着予想時刻の情報
を得る到着予想情報取得ステップと、前記商品の代替と
して利用可能な電子データの利用に関して、配送先に送
る為の鍵データであり、前記到着予測情報取得ステップ
から得られた到着予想時刻を基準として定めた利用制限
時刻までを前記電子データの利用条件として記録した鍵
データを生成する鍵データ生成ステップと、を有するこ
とを特徴とする。
【0247】これによって、商品が到着するまでの代替
データの利用を、常時オンラインでなくても行えるよう
になる効果が出てくる。
【0248】また、利用制限を行う鍵データは電子デー
タとは分離されており、主に利用制限時刻の情報からな
るので、データ量としては少なくて済む。従って、顧客
に鍵データを渡す場合でも、小さな容量の媒体を使うこ
とができたり、通信の場合、通信量が少なくて済むとい
う利点も出てくる。
【0249】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記鍵データ生成ステップから得られた鍵データ
を配送先に送信する鍵データ送信ステップを有すること
を特徴とする。
【0250】これにより、上記した効果のうち、特に通
信を介して鍵データを渡す場合の効果が出てくる。特
に、電子データをCD−ROMなどの媒体などで別途、
顧客に渡してある場合は、通信するデータは鍵データだ
けで済むので、より一層、効果が高まる。
【0251】通信するデータが少ないということは、顧
客側からすると、受信時間が短く、即座に代替の電子デ
ータを利用できるという利点が出てくる。
【0252】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、サーバ側において、物理的な商品の配送先への到
着予想時刻の情報を得る到着予想情報取得ステップと、
前記商品の代替として利用可能な電子データの利用に関
して、前記到着予測情報取得ステップから得られた到着
予想時刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電
子データの利用条件として記録した鍵データを生成する
鍵データ生成ステップと、前記鍵データ生成ステップか
ら得られた鍵データを配送先に送信する鍵データ送信ス
テップと、を有し、配送先たるクライアント側におい
て、クライアントが取得した上記電子データのための前
記鍵データをサーバ側から受信する鍵データ受信ステッ
プと、現在時刻が、前記鍵データ取得ステップから得ら
れた鍵データ中の利用条件に合致するかどうかを判断す
る利用条件判断ステップと、前記利用条件判断ステップ
で利用条件に合致すると判断された時のみ、前記電子デ
ータの利用を許可する電子データ利用ステップと、を有
することを特徴とする。
【0253】これらによる効果は、上で説明した効果と
ほぼ同じである。
【0254】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記鍵データ生成ステップにおいて、前記到着予
測情報更新ステップから得られた到着予想時刻を短縮あ
るいは延長して定め直した利用制限時刻までを前記電子
データの利用条件として記録した鍵データを生成するた
めに、物理的な商品の配送先への配送状況の情報を得る
配送情報取得ステップと、前記配送情報取得ステップか
ら得られた配送状況の情報と前記到着予想情報取得ステ
ップから得られた到着予測時刻とから、到着予想時刻を
短縮あるいは延長するかどうかを判断する短縮延長判断
ステップと、前記短縮延長判断ステップから短縮あるい
は延長するとの判断が得られた場合、短縮あるいは延長
するように到着予想時刻を更新する到着予想情報更新ス
テップと、を有することを特徴とする。
【0255】これによって、商品の到着が、以前の予想
よりも遅れる場合、商品の到着前に電子データの利用が
できなくなってしまうことを防ぐ効果が出てくる。これ
は顧客に対するサービスを向上させることができるとい
う利点でもある。
【0256】逆に、商品の到着が以前の予想よりも早か
った場合、商品の到着後に電子データの利用を制限する
ことができる効果が出てくる。これは、電子データの利
用を商品到着までの間に限定したいという意向が、商品
や電子データの提供側にある場合に特に利点となる。
【0257】なお、短縮/延長の判断処理を行わなくて
も、定期的に鍵データを更新すれば利用制限時刻の短縮
/延長の効果を得ることは可能であるが、判断処理を入
れた方が無駄な鍵データの更新を抑制できる利点があ
る。
【0258】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記鍵データ生成ステップから得られた鍵データ
を、更新する鍵データとして配送先に送信することを特
徴とする。
【0259】これにより、短縮あるいは延長された新た
な到着予想時刻に基づいて生成した鍵データを通信手段
を介して送信し、顧客が取得済の鍵データを新たな鍵デ
ータによって更新することにより、メディアなどを介す
る場合に比べて、突発的な事故や渋滞状況など、その時
点の配送状況に合わせて迅速に利用制限時刻の短縮ある
いは延長が可能となるという効果が出てくる。
【0260】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、商品が購入された、あるいは配送先に配送が開始
されたとの情報を得る処理開始情報取得ステップを、到
着予想情報取得ステップの前に実行することを特徴とす
る。
【0261】これによって、商品の購入、あるいは配送
と連動して、電子データを利用制限を設けて利用するこ
とができるようになるという効果が出てくる。連動して
いるので、顧客が商品を購入したり、配送が開始された
りしたら、即座に代替となる電子データを利用すること
ができるようになり、顧客の利便性が上がり、また商品
を販売する側にとっても商品の付加価値を上げることが
できるようになる利点が出てくる。
【0262】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記電子データの利用者あるいは利用者の使用機
器を特定する情報を得る利用者特定情報取得ステップを
有し、前記鍵データ生成ステップにおいて、前記電子デ
ータの実際の利用者あるいは利用者の使用機器が、前記
利用者特定情報取得ステップで得られた情報から特定さ
れる利用者あるいは利用者の使用機器と一致することを
利用条件に含めた鍵データを生成することを特徴とす
る。
【0263】これによって、利用者や利用機器を特定し
て電子データの利用を許可することができるようにな
り、電子データを許可されていない他者や他の機器で利
用することを防ぐことができるようになる。
【0264】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記鍵データ生成ステップにおいて、利用制限時
刻を、前記到着予測情報取得ステップから得られた到着
予想時刻を超えない範囲で、現在時刻を基準として定め
ることを特徴とする。
【0265】現在時刻を基準として利用制限時刻を定め
ることで、例えば、現在時刻から何時間だけ利用を許可
する、といった使い方ができるようになる。
【0266】また、利用制限時刻を何度も更新して使う
ような場合も、現在時刻からn時間、というように制限
時刻の設定手順を毎回同じようにできるという利点があ
る。
【0267】さらに、1回の制限時間を短くして、鍵デ
ータを必要に応じて更新するようにすれば、もし短縮す
る更新がうまくいかなかったとしても、残された利用時
間を比較的短時間にし、電子データの不正利用の防止効
果を高めることができるという利点が出てくる。
【0268】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、前記鍵データ生成ステップにおいて、配送先たる
クライアントからの前記鍵データの作成要求に基づい
て、前記鍵データを生成することを特徴とする。
【0269】これによって、例えば、クライアント側か
ら電子データを利用したい時に、サーバ側に鍵データの
作成要求を送ることで、鍵データを即座に自動的に得る
ことができるようにすることができる効果が出てくる。
【0270】また、サーバ側が一方的に鍵データを生成
する場合、生成された鍵データが本当にクライアント側
で必要かどうか分からないので、無駄に生成してしまう
恐れがある。しかし、作成要求に基づいて作成すること
で、無駄に生成してしまう可能性を相当低く抑えること
ができる効果が出てくる。
【0271】先に説明したように、1回の制限時間を短
くして、何度も鍵データを生成するような場合、クライ
アント側からの作成要求に応じて自動的に鍵データが生
成されるようになっていれば、必要に応じて鍵データを
取得しやすくなる利点がある。
【0272】また、鍵データがサーバ側から一方的に送
りつけられるような場合でも、作成要求に基づいて鍵デ
ータを送信してもらうのならば、その時だけオンライン
でいればよいので、オンラインでいる時間を短く、か
つ、短くても確実に鍵データが得られるという効果が出
てくる。
【0273】本発明に係るデータ利用方法は、以上のよ
うに、クライアント側において、取得済の鍵データの利
用条件に現在時刻が合致しない、あるいは所定時間後に
合致しなくなる時に、前記鍵データの更新要求をサーバ
に送信するリクエスト送信ステップを有することを特徴
とする。
【0274】これにより、電子データを利用しようとし
て利用制限時刻が切れていたら、自動的に作成要求をサ
ーバ側に送り、新たな鍵データを得ることで、利用者は
新たな鍵データが得られるまで待っていれば良いだけに
なるので、利用者自身が鍵データを新たに入手する手間
が省け、スムーズな利用が可能になるという利点が出て
くる。
【0275】また、もう少しで利用制限時刻が切れそう
な時、自動的に作成要求をサーバ側に送り、新たな鍵デ
ータを得ることで、利用制限が切れてから新たな鍵デー
タを取得しにいくのと比べると、待つ時間が無くなる
(あるいは少なくなる)という利点が出てくる。生成要
求から鍵データ取得、展開までの時間が、過去の経験な
どから予想できるなら、切れる時刻よりその時間(+
α)だけ前に生成要求を送るようにしておくとさらにス
ムーズに待たずに継続利用できるようになる利点が出て
くる。
【0276】また、クライアント側から要求させること
で、本当に必要な分だけサーバ側で処理すればよくなる
ので、サーバ側の負担が軽くなるという利点も出てく
る。
【0277】本発明に係るデータ利用装置は、以上のよ
うに、物理的な商品の配送先への到着予想時刻の情報を
得る到着予想情報取得手段と、前記商品の代替として利
用可能な電子データの利用に関して、配送先に送る為の
鍵データであり、前記到着予測情報取得手段から得られ
た到着予想時刻を基準として定めた利用制限時刻までを
前記電子データの利用条件として記録した鍵データを生
成する鍵データ生成手段と、を有することを特徴とす
る。
【0278】これによる種々の効果は、上記データ利用
装置の構成に対応するデータ利用方法による効果とし
て、前述したとおりである。
【0279】本発明に係るデータ利用装置は、以上のよ
うに、ユーザーが購入した商品が、ユーザーの手元に配
送されるまでの待ち受け期間に、前記商品の代替として
の電子データを利用可能にする鍵データであって、前記
商品がユーザーの手元に配送される到着予想時刻を基準
として定めた利用制限時刻までを前記電子データの利用
条件として記録した鍵データを、鍵データを発行するサ
ーバから受信する鍵データ受信手段と、現在時刻が、受
信した鍵データ中の利用条件に合致するかどうかを判断
する利用条件判断手段と、利用条件判断手段で、利用条
件に合致すると判断された時のみ、前記電子データの利
用を許可する電子データ利用手段と、を有することを特
徴とする。
【0280】これにより、このようなデータ利用装置
に、電子データの各種出力装置を接続することで、商品
が顧客に届く頃までという時間的な制限範囲内で、その
機能の代替となる電子データをユーザーが利用できると
いう効果を奏する。
【0281】本発明に係るデータ利用装置は、以上のよ
うに、物理的な商品の配送先への到着予想時刻の情報を
得る到着予想情報取得手段と、前記商品の代替として利
用可能な電子データの利用に関して、前記到着予測情報
取得手段から得られた到着予想時刻を基準として定めた
利用制限時刻までを前記電子データの利用条件として記
録した鍵データを生成する鍵データ生成手段と、前記鍵
データ生成手段から得られた鍵データを配送先に送信す
る鍵データ送信手段と、を有するサーバと、配送先たる
クライアントが取得した電子データの利用条件を記録し
た前記鍵データをサーバ側から受信する鍵データ受信手
段と、現在時刻が、前記鍵データ取得手段から得られた
鍵データ中の利用条件に合致するかどうかを判断する利
用条件判断手段と、前記利用条件判断手段で利用条件に
合致すると判断された時のみ、前記電子データの利用を
許可する電子データ利用手段と、を有するクライアント
装置と、を含むことを特徴とする。
【0282】これによる種々の効果は、上記データ利用
装置の構成に対応するデータ利用方法による効果とし
て、前述したとおりである。
【0283】本発明に係るデータ利用プログラムは、上
記データ利用方法が備える各ステップをコンピュータに
実行させることを特徴とする。
【0284】本発明に係るデータ利用プログラムは、上
記データ利用装置が備える各手段としてコンピュータを
機能させることを特徴とする。
【0285】さらに、本発明に係る記録媒体は、上記デ
ータ利用プログラムを記録したことを特徴とする。
【0286】これにより、上記記録媒体、またはネット
ワークを介して、一般的なコンピュータにデータ利用プ
ログラムをインストールすることによって、該コンピュ
ータを用いて上記のデータ利用方法を実現する、言い換
えれば、該コンピュータをデータ利用装置として機能さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のデータ利用システムの概念
的な構成図、(b)は、データ利用システムを構築する
サーバおよびクライアント装置のそれぞれの要部の構成
を示すブロック図である。
【図2】データ利用システムにおける情報のやりとりを
時間軸に沿って説明する為のシーケンス図である。
【図3】本発明のサーバおよびクライアント装置それぞ
れのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】サーバ側の処理手順を説明するフローチャート
図である。
【図5】クライアント側の処理手順を説明するフローチ
ャート図である。
【図6】データ利用システムにおいて、鍵データが更新
されて、利用制限時刻が延長されるまでの情報のやり取
りを説明するシーケンス図である。
【図7】データ利用システムにおいて、当初の予想より
早く商品が到着した場合に、利用制限時刻を短縮して更
新する場合の情報のやりとりを説明するシーケンス図で
ある。
【図8】データ利用システムにおいて、利用制限時刻を
到着予想時刻を越えない範囲で、現在時刻を基準として
定めた場合の情報のやりとりを示すシーケンス図であ
る。
【図9】クライアント装置の外観例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 代替データ取得手段 2 電子データ利用手段 3 出力手段 4 入力手段 5 利用条件判断手段 6 鍵データ受信手段 7 リクエスト送信手段 8 利用者特定情報取得手段 9 利用者特定情報送信手段 10 短縮延長判断手段 11 到着予想情報取得手段 12 鍵データ送信側 13 リクエスト受信側 14 配送情報取得手段 15 鍵データ生成手段 16 利用者特定情報取得手段 17 利用者特定情報受信手段 18 配送センター 19 配送手段 20 クライアント装置(使用機器、データ利用装置) 21 サーバ(データ利用装置) 22 購入情報取得手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G10L 11/00 H04L 9/00 601B H04L 9/08 601Z G10L 9/00 E

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理的な商品の配送先への到着予想時刻の
    情報を得る到着予想情報取得ステップと、 前記商品の代替として利用可能な電子データの利用に関
    して、配送先に送る為の鍵データであり、前記到着予測
    情報取得ステップから得られた到着予想時刻を基準とし
    て定めた利用制限時刻までを前記電子データの利用条件
    として記録した鍵データを生成する鍵データ生成ステッ
    プと、を有することを特徴とするデータ利用方法。
  2. 【請求項2】前記鍵データ生成ステップから得られた鍵
    データを配送先に送信する鍵データ送信ステップを有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のデータ利用方法。
  3. 【請求項3】サーバ側において、 物理的な商品の配送先への到着予想時刻の情報を得る到
    着予想情報取得ステップと、 前記商品の代替として利用可能な電子データの利用に関
    して、前記到着予測情報取得ステップから得られた到着
    予想時刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電
    子データの利用条件として記録した鍵データを生成する
    鍵データ生成ステップと、 前記鍵データ生成ステップから得られた鍵データを配送
    先に送信する鍵データ送信ステップと、を有し、 配送先たるクライアント側において、 クライアントが取得した上記電子データのための前記鍵
    データをサーバ側から受信する鍵データ受信ステップ
    と、 現在時刻が、前記鍵データ取得ステップから得られた鍵
    データ中の利用条件に合致するかどうかを判断する利用
    条件判断ステップと、 前記利用条件判断ステップで利用条件に合致すると判断
    された時のみ、前記電子データの利用を許可する電子デ
    ータ利用ステップと、を有することを特徴とするデータ
    利用方法。
  4. 【請求項4】前記鍵データ生成ステップにおいて、前記
    到着予測情報更新ステップから得られた到着予想時刻を
    短縮あるいは延長して定め直した利用制限時刻までを前
    記電子データの利用条件として記録した鍵データを生成
    するために、 物理的な商品の配送先への配送状況の情報を得る配送情
    報取得ステップと、前記配送情報取得ステップから得ら
    れた配送状況の情報と前記到着予想情報取得ステップか
    ら得られた到着予測時刻とから、到着予想時刻を短縮あ
    るいは延長するかどうかを判断する短縮延長判断ステッ
    プと、 前記短縮延長判断ステップから短縮あるいは延長すると
    の判断が得られた場合、短縮あるいは延長するように到
    着予想時刻を更新する到着予想情報更新ステップと、を
    有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項
    に記載のデータ利用方法。
  5. 【請求項5】利用制限時刻が短縮あるいは延長された前
    記鍵データ生成ステップから得られる鍵データを、送信
    済みの鍵データを更新するための鍵データとして配送先
    に送信することを特徴とする請求項4に記載のデータ利
    用方法。
  6. 【請求項6】商品が購入された、あるいは配送先への配
    送処理が開始されたとの情報を得る処理開始情報取得ス
    テップを、到着予想情報取得ステップの前に実行するこ
    とを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の
    データ利用方法。
  7. 【請求項7】前記電子データの利用者あるいは利用者の
    使用機器を特定する情報を得る利用者特定情報取得ステ
    ップを有し、 前記鍵データ生成ステップにおいて、 前記電子データの実際の利用者あるいは利用者の使用機
    器が、前記利用者特定情報取得ステップで得られた情報
    から特定される利用者あるいは利用者の使用機器と一致
    することを前記利用条件に含めた鍵データを生成するこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の
    データ利用方法。
  8. 【請求項8】前記鍵データ生成ステップにおいて、利用
    制限時刻を、前記到着予測情報取得ステップから得られ
    た到着予想時刻を超えない範囲で、現在時刻を基準とし
    て定めることを特徴とする請求項1から7のいずれか一
    項に記載のデータ利用方法。
  9. 【請求項9】前記鍵データ生成ステップにおいて、配送
    先たるクライアントからの前記鍵データの作成要求に基
    づいて、前記鍵データを生成することを特徴とする請求
    項1から8のいずれか一項に記載のデータ利用方法。
  10. 【請求項10】クライアント側において、 取得済の鍵データの利用条件に現在時刻が合致しない、
    あるいは所定時間後に利用条件に合致しなくなる時に、
    前記鍵データの更新要求をサーバに送信するリクエスト
    送信ステップを有することを特徴とする請求項3に記載
    のデータ利用方法。
  11. 【請求項11】物理的な商品の配送先への到着予想時刻
    の情報を得る到着予想情報取得手段と、 前記商品の代替として利用可能な電子データの利用に関
    して、配送先に送る為の鍵データであり、前記到着予測
    情報取得手段から得られた到着予想時刻を基準として定
    めた利用制限時刻までを前記電子データの利用条件とし
    て記録した鍵データを生成する鍵データ生成手段と、を
    有することを特徴とするデータ利用装置。
  12. 【請求項12】ユーザーが購入した商品が、ユーザーの
    手元に配送されるまでの待ち受け期間に、前記商品の代
    替としての電子データを利用可能にする鍵データであっ
    て、前記商品がユーザーの手元に配送される到着予想時
    刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電子デー
    タの利用条件として記録した鍵データを、鍵データを発
    行するサーバから受信する鍵データ受信手段と、 現在時刻が、受信した鍵データ中の利用条件に合致する
    かどうかを判断する利用条件判断手段と、 利用条件判断手段で、利用条件に合致すると判断された
    時のみ、前記電子データの利用を許可する電子データ利
    用手段と、を有することを特徴とするデータ利用装置。
  13. 【請求項13】物理的な商品の配送先への到着予想時刻
    の情報を得る到着予想情報取得手段と、 前記商品の代替として利用可能な電子データの利用に関
    して、前記到着予測情報取得手段から得られた到着予想
    時刻を基準として定めた利用制限時刻までを前記電子デ
    ータの利用条件として記録した鍵データを生成する鍵デ
    ータ生成手段と、 前記鍵データ生成手段から得られた鍵データを配送先に
    送信する鍵データ送信手段と、を有するサーバと、 配送先たるクライアントが取得した電子データの利用条
    件を記録した前記鍵データをサーバ側から受信する鍵デ
    ータ受信手段と、 現在時刻が、前記鍵データ取得手段から得られた鍵デー
    タ中の利用条件に合致するかどうかを判断する利用条件
    判断手段と、 前記利用条件判断手段で利用条件に合致すると判断され
    た時のみ、前記電子データの利用を許可する電子データ
    利用手段と、を有するクライアント装置と、を含むこと
    を特徴とするデータ利用システム。
  14. 【請求項14】請求項1から10のいずれか一項に記載
    のデータ利用方法が備える各ステップを、コンピュータ
    に実行させるためのデータ利用プログラム。
  15. 【請求項15】請求項11または12に記載のデータ利
    用装置が備える各手段として、コンピュータを機能させ
    るためのデータ利用プログラム。
  16. 【請求項16】請求項14または15に記載のデータ利
    用プログラムを記録した記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012150540A (ja) * 2011-01-17 2012-08-09 Nomura Research Institute Ltd 商品流通システム
JP2015194979A (ja) * 2014-03-18 2015-11-05 株式会社BookLive コンテンツ配信装置、商品販売システム、及びコンテンツ配信方法
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