JP2003345422A - 装置内分散制御装置 - Google Patents

装置内分散制御装置

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JP2003345422A
JP2003345422A JP2002149639A JP2002149639A JP2003345422A JP 2003345422 A JP2003345422 A JP 2003345422A JP 2002149639 A JP2002149639 A JP 2002149639A JP 2002149639 A JP2002149639 A JP 2002149639A JP 2003345422 A JP2003345422 A JP 2003345422A
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JP2002149639A
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English (en)
Inventor
Makoto Kogure
誠 小暮
Masahiro Ohashi
正博 大橋
Yuichi Hagino
祐一 萩野
Junichi Numata
純一 沼田
Koji Kawaki
浩司 川木
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メンテナンスが容易であり、かつ、システム変
更が容易に行える装置内分散制御装置を実現する。 【解決手段】装置内に分散配置した装置コントローラと
多数のフィールドデバイスとを装置内ネットワークで結
び各機器が自立して動作する分散制御システムを構築す
る。装置コントローラは操作指令を装置内ネットワーク
に送信して多数のフィールドデバイスに一括して指令し
ネットワーク上に流れるデータを読み制御状態を認識す
る。フィールドデバイスは受信データをフィルタリング
し有効データを格納する。一対一の受信動作ではないの
で相手側へのデータ再送要求動作は不要となる。タイマ
割り込みで制御情報を取り込み関係機器の異常を検知し
正常又は縮退運転制御を実行する。送受信データにデー
タIDを有すれば多数のフィールドデバイスが異常機器
をほぼ同時検知でき全体として縮退運転ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装置内にコントロ
ーラと複数の機器が分散して配置された分散制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体製造の分野で使われてい
る製造装置、検査装置や、理化学の分野で使われている
分析装置、自動化装置などで代表される装置は、その装
置全体を制御する装置コントローラボードと、I/Oボ
ードとが同一ラック内に配置され、装置コントローラで
集中して装置制御が行われる。
【0003】この場合、装置内のモータ、バルブ、セン
サなどのデバイスと、ラック内のI/Oボードとは、各
々が特殊なケーブルで一対一の配線がなされている。
【0004】そして、これらの接続形態においては、装
置コントローラがI/Oボードを経由して個々のデバイ
スを制御している。
【0005】このため、装置コントローラが無い場合に
は、デバイスの制御を行うことができない構成であっ
た。
【0006】ところで、近年、半導体集積回路技術の向
上により、マイクロプロセッサ内蔵のデバイスが開発さ
れ実用化されてきている。
【0007】このマイクロプロセッサ内蔵の複数台のデ
バイスを、同一伝送線上にマルチドロップ形態で接続
し、装置コントローラとフィールドデバイスが双方向の
ディジタル信号の通信を行う装置内ネットワークを構成
し、装置内の省配線化を行うシステムが提案されてい
る。
【0008】これらのインテリジェント化されたデバイ
スは、装置内ネットワークにフィールドネットワークと
呼ばれる安価なネットワークを採用していることから、
フィールドデバイスと呼ばれ、従来、装置コントローラ
が行っていた計測・制御機能を一部分担するようになっ
てきている。
【0009】このようなフィールドネットワークにおい
ては、その通信プロトコルがいくつか存在している。す
なわち、その装置全体の規模、構成などにより、ネット
ワークに要求される機能、性能が異なっており、それぞ
れの装置が使用される技術分野に適したネットワーク用
の通信プロトコルが選択され、使用されている。
【0010】また、各種ネットワークに対応したフィー
ルドデバイスも実用化されており、装置コントローラと
フィールドデバイスとを伝送線で接続して、装置内をネ
ットワーク化して装置制御を行っている。
【0011】ここで、従来技術における装置内ネットワ
ークシステムの構成例を説明する。
【0012】装置内ネットワークシステムの一例として
は、複数台のフィールドデバイスと装置コントローラと
が伝送路を介してバス形に接続されたものがあり、これ
は、代表的なフィールドネットワークを用いた装置内ネ
ットワークシステムである。
【0013】複数台のフィールドデバイスは、伝送路を
介して装置コントローラ内の外部電源から供給される電
力によって動作する。そして、複数台のフィールドデバ
イスは、伝送路を介して、順番に装置コントローラとデ
ィジタル信号で双方向の通信を行い、検出した物理量の
送信、制御値の受信などの処理を行う。
【0014】例えば、上述したような装置内ネットワー
クを用いて装置内の搬送部を制御するシステムでは、一
つのフィールドデバイスから、搬送品の有無を検知する
フォトセンサからの情報を取得し、他のフィールドデバ
イスに接続されたモータドライバを駆動できるか判断
し、動作可能であれば上記一つのフィールドデバイスに
モータ動作開始の命令を送信する。
【0015】以下、搬送経路の上流から下流に向かっ
て、順にセンサの出力を監視しながらモータを制御する
といった動作を繰り返し、搬送制御を行う。装置コント
ローラは、各フィールドデバイスに対する搬送制御以外
にも制御を行い、装置全体の同期を取りながら制御を行
う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術にあって
は、装置システムから装置内ネットワークを用いた装置
内制御システムへ移行することにより、装置コントロー
ラとフィールドデバイスとの間は複数の機器が接続され
省配線化が実現されてはいる。
【0017】しかしながら、以下の問題点が解決されて
はいなかった。
【0018】1.装置コントローラとフィールドデバイ
スとは一対一の通信を行っており、装置コントローラの
故障時には、装置全体が制御不能となってしまう。
【0019】2.同様に、装置コントローラの故障時に
は、装置外の補助機器からの情報採取が行えない。
【0020】3.装置のアップグレード時に、装置全体
の制御動作を停止し、多大な時間を費やしてシステム変
更を行わなければならない。
【0021】4.装置コントローラがフィールドデバイ
スのI/O状態を読み出す場合にも通信が介在し、一つ
の通信I/Fを使用してシーケンシャルに処理を行わね
ばならず、処理能力が高い装置コントローラやレスポン
スの速いネットワークを使用しなければ、高速制御を行
うことができない。
【0022】5.ネットワークを複数にすれば、レスポ
ンスを速くすることができ、高速制御可能となり、部分
的な性能は向上する。しかしながら、ネットワークを複
数にすると、コストが上昇するばかりでなく、装置全体
の制御が複雑となり、保守やシステム変更も複雑となっ
てしまう。
【0023】6.装置コントローラは、複数のフィール
ドデバイスに対してシーケンシャルにしか処理を行うこ
とができず、複数のフィールドデバイス間に関係する不
具合や異常が存在する場合、それらを正確には解析する
ことができず、不具合現象/異常箇所の特定に多大な時
間が必要である。
【0024】7.ネットワークの伝送路異常時には、装
置内の制御システム全体が制御不能となってしまう。
【0025】本発明が属する技術分野とは異なる分野に
おいては、例えば、石油精製等大規模プラントの制御等
を行う計装システムにおいては、特開平10−1542
91号公報に記載されているように、異常時に機器が自
立して自機器の制御を行う機能を備え、分散制御を行っ
ている。
【0026】そこで、上記分散制御を、装置内制御シス
テムに用いることにより、上述した問題点は、部分的に
は解消しうると考えられるが、以下に示すような問題点
がある。
【0027】8.装置内制御システムにあっては、制御
部位の数はあまり多いとはいえず、計装システムのよう
に制御部位単位で分割して分散制御を行うようにして
も、分割数が少ないため、装置内をネットワーク化した
場合の省配線効果や、低コスト化というメリットは期待
できない。
【0028】9.装置内制御システムでは、I/Oの状
態を監視しながら、通常のオートメーションシステムよ
り高速に動作できるような制御を行わなければ、装置の
スループットが低下してしまうため、分散制御を適用し
た場合には、上記高速動作の制御のために、別個対策が
必要となる。
【0029】10.装置全体の信頼性を維持するために
は、直接の制御対象以外のI/Oの状態をリアルタイム
で監視しながら、上記高速制御を行う必要がある。この
ため、制御部単位での分割で分散制御を行う方式では、
装置の高信頼性/高スループットが必要なシステムには
適用することができない。
【0030】したがって、装置内制御システムでは、セ
ンサ/アクチュエータ等のI/Oレベルまで分割した構
成で分散制御を行うことができるようにしておかなけれ
ば、上記分散制御のメリットを発揮することができず、
制御対象毎等大きな単位で分割する構成では、逆に、デ
メリットとなる部分も発生してしまう。
【0031】また、計装システムにおいて、センサ、ア
クチュエータ等のI/Oレベル用のネットワークとし
て、フィールドバスシステムが開発され、フィールドデ
バイスに制御機能を搭載して、分散制御を行うシステム
がある。
【0032】このフィールドバスシテムの技術を装置内
制御システムに適用することが考えられるが、次のよう
な問題があり、装置内の制御システムをI/Oレベルに
分割して分散制御を行うシステムを構築することができ
なかった。
【0033】11.ネットワーク通信技術等の情報系の
通信技術を用いたセンサ/アクチュエータ以外も対象と
した高速フィールドバスシステムでは、通信速度を速く
することができるが、フィールドデバイス自体、及び、
各フィールドデバイス間の接続部が高価なものとなって
しまう。また、通信速度が速くても、機械的動作を伴う
制御のため、通信のレスポンスが遅く、装置内制御シス
テム内のI/Oレベルの制御には適用することができな
い。
【0034】12.センサ/アクチュエータ等安価でレ
スポンスの速い通信技術を用いた低速フィールドバスシ
ステムでは、通信が途絶えた場合においても、センサ/
アクチュエータが自立して制御を行うという概念があ
る。しかし、これは、制御機能を上位側とフィールド側
との両者が有し、それぞれが分担して制御を行うといっ
た、制御機能に特化した分散制御システムである。ネッ
トワーク上の通信といった側面で捉えると、上位側とフ
ィールド側とは、各々スケジューリングされたタイミン
グで通信データの送受を行う。このため、システム変更
を容易に行うことができないのみならず、装置コントロ
ーラの故障時には、装置外の補助機器からの情報採取が
行えない。
【0035】13.そこで、装置コントローラを介さず
に、フィールドデバイス間で通信を行うことも可能であ
るが、この場合においても、マスター機器(装置コント
ローラ)が、予め定められたシステム設定の通信スケジ
ュールに基づいて、ネットワークの調整を行いながら通
信を行うものであり、装置コントローラ無しでは通信が
行えない。このため、上述したように、装置コントロー
ラの故障時には、装置外の補助機器からの情報採取が行
えない。このように、部分的な制御処理を行うことでし
か、フィールドデバイスが自立した動作を行うことがで
きない。
【0036】したがって、装置内のネットワーク化によ
り、分散制御を行うことは可能であるが、大規模システ
ムで用いられているような分散制御技術等他の技術分野
で用いられている技術を、そのまま装置内制御システム
に適用することはできなかった。
【0037】本発明の目的は、メンテナンスが容易であ
り、かつ、システム変更が容易に行える装置内分散制御
装置を実現することである。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、次のように構成される。 (1)それぞれの動作機能を有する複数のフィールドデ
バイスと、これら複数のフィールドデバイスと制御情報
を送受信し、全体の制御を行う装置コントローラとを有
する装置内分散制御装置において、上記複数のフィール
ドデバイス間及びこれら複数のフィールドデバイスと上
記装置コントローラとを接続する装置内ネットワークを
備え、上記複数のフィールドデバイスのそれぞれは、上
記装置内ネットワークに出力されているそのフィールド
デバイスへの通信データを取り込み、そのフィールドデ
バイス内に格納するとともに、そのフィールドデバイス
の通信すべき情報を通信データとして自発的に上記装置
内ネットワークに出力し、上記装置コントローラは、上
記装置内ネットワークにフィールドデバイスへの通信デ
ータを出力するとともに、上記装置内ネットワークに出
力されている伝送される通信データを読み出し、装置内
の制御状態を認識する。
【0039】(2)好ましくは、上記(1)において、
上記通信データは、各フィールドデバイスを示すデバイ
ス識別情報と、通信するデータの種類を示すデータ識別
情報とを有し、上記複数のフィールドデバイスのそれぞ
れは、上記デバイス識別情報に基づいて、装置内ネット
ワークに出力されている通信データのうち、そのフィー
ルドデバイスへの通信データを取り込む。
【0040】(3)また、好ましくは、上記(1)又は
(2)において、上記通信データは、上記装置コントロ
ーラ及び各フィールドデバイスの自己診断情報を有し、
上記装置コントローラ及び各フィールドデバイスは、装
置コントローラやフィールドデバイスの異常を認識す
る。
【0041】(4)また、好ましくは、上記(3)にお
いて、上記装置コントローラ及び各フィールドデバイス
は、装置コントローラやフィールドデバイスの異常を認
識したときは、その異常を有する装置コントローラ又は
フィールドデバイスを、除外した動作機能により動作す
る。
【0042】(5)また、好ましくは、上記(1)、
(2)、(3)、(4)において、上記装置内ネットワ
ークと装置外部の機器とを接続し、装置外部の機器と装
置内ネットワークを介して複数のフィールドデバイスと
通信データの送受を行う接続コネクタを備える。
【0043】(6)好ましくは、上記(5)において、
上記接続コネクタを介して上記装置内ネットワーク上の
通信データを読み出し、装置内の分散制御動作に影響を
与えることなく、装置内の制御情報をモニタする機能を
有する外部補助機器を備える。
【0044】(7)また、好ましくは、上記(6)にお
いて、上記外部補助機器は、上記装置内ネットワーク上
に通信データを出力する機能を有し、上記外部補助機器
が上記装置内ネットワークに通信データを出力すること
により、装置内の上記フィールドデバイスを制御する機
能を備える。
【0045】(8)また、好ましくは、上記(5)、
(6)、(7)において、上記外部補助機器は、上装置
内ネットワーク上に接続されている上記フィールドデバ
イスの自己診断情報をモニタすることにより、上記フィ
ールドデバイスの異常を識別する機能を有する。
【0046】(9)また、好ましくは、上記(1)、
(2)、(3)において、上記各フィールドデバイス
は、一定周期で上記装置内ネットワークに通信データを
出力する機能と、上記装置内ネットワーク上で他の通信
データとの衝突が発生した場合に、この通信データの衝
突を検出し、通信データを再送する機能とを有し、上記
装置内ネットワークに接続されている上記各フィールド
デバイスの設定を変更することなく、上記各フィールド
デバイスを上記装置内ネットワークから着脱する。
【0047】(10)また、好ましくは、上記(9)に
おいて、上記装置内ネットワークは、通信用の伝送線と
電力供給用の伝送線とを有する伝送路であり、上記各フ
ィールドデバイスは、上記装置内ネットワークと電気的
に絶縁され、装置の稼動中に上記各フィールドデバイス
を上記装置内ネットワークから着脱する。
【0048】装置内に分散配置された装置コントローラ
と複数のフィールドデバイスを装置内ネットワークで結
ぶとともに、装置コントローラ及び各フィールドデバイ
スに制御機能を有し、自立して動作するように構築した
ものである。
【0049】ここで、装置コントローラや各フィールド
デバイスである各機器は、自分自身の制御情報、診断情
報等を定期的に装置内ネットワークに出力するととも
に、他の機器の情報を装置内ネットワークで通信されて
いる通信データを読み出すことにより、装置内の状態を
認識できるので、自立して動作できるようになる。
【0050】また、本発明は、装置内ネットワークを装
置外の外部補助機器(パーソナルコンピュータなど)と
接続するための接続コネクタを設けることにより、装置
外から、直接、装置内の制御情報等をモニタできるよう
にする。また、外部補助機器は、装置内の各機器の動作
を制御できるようにしたものである。
【0051】さらに、本発明では、装置内ネットワーク
は、通信用の伝送線と電力供給用の伝送線とを有し、各
フィールドデバイスは、装置内デットワークと電位的に
絶縁される。
【0052】これにより、各フィールドデバイスの装置
内ネットワークからの着脱が装置稼動中でも任意に行
え、フィールドデバイスの故障時の装置の縮退運転や、
フィールドデバイスの追加などのシステム変更時におけ
る装置内制御が、メンテナンス作業を行いながら実施で
きる。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実
施形態である装置内分散制御装置の概略構成図であり、
図2は図1に示した例の外観及び装置内の各機器の配置
を示した図である。なお、ここで装置とは半導体製造の
分野で使われている製造装置や検査装置、理化学の分野
で使われている分析装置や自動化装置などに代表される
もので、装置内に多数のI/Oを有し、製造、検査、分
析などの処理を行うための搬送制御、センサ/アクチュ
エータの制御などを行う装置である。
【0054】図1及び図2において、分散制御装置内に
は、複数のフィールドデバイス1が分散配置され、これ
ら複数のフィールドデバイス1は、装置コントローラ2
と装置内ネットワーク5のみで接続され、装置内の省配
線化が行われている。
【0055】図1及び図2には省略されているが、フィ
ールドデバイス1には、1個または複数個のI/Oが接
続されており、I/O制御と通信処理を行っている。こ
のため、装置コントローラ2は、小型/単機能化が行え
る構成となっている。
【0056】装置内ネットワーク5と、パーソナルコン
ピュータ等の外部補助機器4とを接続するための接続端
子(コネクタ)6が装置の筐体に配置されている。ま
た、オペレーターズコンソール3は、装置コントローラ
2と接続され、操作員が、製造、検査、分析などの処理
を行うための起動指令などの操作を行うとともに、各処
理の進行状況が表示されるものである。
【0057】また、本発明の一実施形態では、装置内ネ
ットワーク5や、装置コントローラ2が1つの場合の例
を示しているが、大規模な装置の場合には、一装置内に
複数個の装置内ネットワーク5や装置コントローラ2を
備える場合もある。
【0058】次に、図1に示す装置内の機器構成の動作
について説明する。フィールドデバイス1(1a、1
b、1c、・・・、1n)は、例えば、検査装置の搬送
制御を行うものでは、フォトセンサなどの位置を検出す
るI/Oや、モータやバルブなどのI/Oで構成され、
被検査物を、その位置を検出しながら、搬送する制御を
行うものである。つまり、各フィールドデバイス1は、
それぞれの制御機能を有する。
【0059】ここで、フィールドデバイス1a、1b等
は、センサの情報や、モータなどの制御情報、および、
定期的に行う自己診断の情報などを、定期的、または、
状態が変化する度に通信データとして、装置内ネットワ
ーク5に出力する。
【0060】また、あるフィードデバイス1a、1b等
と他のフィールドデバイス1a、1b等と関係する部分
の制御に関しては、他のフィールドデバイスが装置内ネ
ットワーク5に出力する通信データを読み出すことによ
り、他のフィールドデバイス1a、1b等、及び、それ
に接続されているI/Oの状態を認識し、問題ないと判
断した上で制御を行う制御シーケンスとなっている。
【0061】したがって、装置内の各機器は、容易に装
置内の情報を共有でき、自立して自機器の制御を行える
システム構成となっている。このため、他のフィールド
デバイスの異常やそれに接続されているI/Oの故障も
認識でき、制御シーケンスを切り替えることにより、異
常が発生したフィールドデバイスを除いた形での縮退運
転を行うことができる。
【0062】図5及び図6を参照して、装置コントロー
ラ2の内部構成を説明する。図5において、装置コント
ローラ基板21は、VMEバスのコネクタ2132、2
133をバックプレーン20(図7参照)に接続するこ
とにより、バックプレーン20から動作電力が供給され
る構成となっている。また、装置コントローラ基板21
は、MPU2100を内蔵し、主記憶メモリ2120
に、組み込まれたプログラムにより動作を行っている。
【0063】フィールドネットワークには、通信を一元
化するネットワークを採用しているので、装置コントロ
ーラ基板21のフロントパネルには、フィールドデバイ
スと接続するためのネットワークの通信I/F用コネク
タ2172、オペレーターズコンソール等と接続するた
めの、ネットワーク通信技術、USB、RS−232C
の通信I/F用コネクタ2142、2152、2162
を配置している。
【0064】また、コネクタ2142は、ネットワーク
通信技術 MAU2141、ネットワーク通信技術コン
トローラ2140を介してPCIバス2102と接続さ
れ、コネクタ2152は、USB MAU2151、U
SBコントローラ2150を介してPCIバス2102
と接続される。
【0065】また、コネクタ2162は、ドライバーレ
シーバ2161、RS−232Cコントローラ2160
を介してローカルバス2103と接続され、コネクタ2
172は、Net MAU2171、Netコントロー
ラ2170を介してローカルバス2103と接続され
る。
【0066】そして、上記通信I/Fの専用チップを制
御するためには、それらのチップがPCIバス2102
やローカルバス2103対応となっていることから、装
置コントローラ基板21のMPU2100とそれらのチ
ップ間をPCIバス2102とローカルバス2103と
で接続している。
【0067】また、これらの通信I/Fは、同一ラック
内のスレーブモジュールに搭載することも可能である
が、低価格化、ラックのコンパクト化というニーズがあ
り、バックプレーン20に収納するI/O基板を少なく
するために、装置コントローラ基板21内に様々な機能
・回路を詰め込むことにより、収納する基板数を減らす
試みがなされている。
【0068】このため、上記のように、装置内をネット
ワーク化して、バックプレーン20に収納するI/O基
板を少なくし、収納する基板数を減らすシステムが適用
されてきている。
【0069】装置コントローラ2のラック内は、VME
バスをバックプレーン20に使用した構成となってお
り、バックプレーン20と規格で定められたコネクタ同
士で接続している。
【0070】ここで、図8に示す例は、多数のフィール
ドデバイス1がネットワークで接続されていない例の全
体概略構成図であり、図9は、図8に示した例の概略機
能ブロック図である。また、図7は、図8に示した例の
装置コントローラ2の外観構成図である。図8に示す例
におけるラック内の基板は、図7に示すように、装置コ
ントローラ基板21の他に、RS−232C等の拡張通
信モジュール22、パルスモータの制御処理を行うI/
Oモジュール23、センサ/アクチュエータの制御処理
を行うI/Oモジュール24などのスレーブモジュール
基板で構成されている。
【0071】これに対して、図2に示した本発明の実施
形態においては、フィールドデバイス1側に各機能を内
蔵するため、搭載するスレーブモジュール基板は最小構
成で実現することができる。
【0072】装置コントローラ基板21は、ラック内に
取り付け可能な枚数は1枚で、取り付けるスロットは指
定されているが、スレーブモジュール基板は、装置の規
模に応じて複数枚実装することが可能で、ラック内に
は、将来の機能拡張を考慮して増設用のスロットが設け
られている。
【0073】これらの基板の動作電力は、バックプレー
ン20内に配置されている、+5Vなどの電源ラインを
介して供給されている。
【0074】図5において、上述したように、装置コン
トローラ基板21は、VMEバスのコネクタ2132、
2133をバックプレーン20に接続することにより、
バックプレーン20から動作電力が供給される構成とな
っている。そして、装置コントローラ基板21は、高性
能なMPU2100を内蔵し、通常、主記憶メモリ21
20に、組み込まれたプログラムに従い動作を行う。
【0075】装置コントローラ基板21のフロントパネ
ルには、フィールドデバイス1等と接続するため、ネッ
トワーク通信技術、USB、RS−232C、ネットワ
ークシステムなどの通信I/F用のコネクタを配置して
おり、ネットワーク通信技術は、オペレーターズコンソ
ール3や上位システムと、USBは、F/D、H/Dな
どの補助記憶装置等と、RS−232Cは、バーコード
リーダーや装置の周辺機器と、ネットワークシステム
は、装置内ネットワークとして使用するためフィールド
デバイス1と接続している。
【0076】これらの通信I/Fは、通信の専用コント
ローラから各通信固有のMAU(Medium_Att
achment_Unit)を介して、外部の機器と通
信を行う構成となっており、それらのコントローラチッ
プがPCIバスやローカルバス対応となっている。
【0077】このため、装置コントローラ基板21の内
部には、MPU2100のアドレスバス、データバス、
および制御線からなるMPUバス2101の他に、PC
Iバス2102とローカルバス2103が配置されてい
る。
【0078】また、バックプレーン20をVMEバスで
接続するため、本発明の一実施形態においては、VME
−PCIバスブリッジ2130をPCIバス2102に
接続した構成としている。なお、VMEバスの処理性能
を向上させる必要がある場合には、MPUバス2101
に直接接続する構成に変更する必要がある。
【0079】主記憶メモリ2120は、複数個のSDR
AM(Synchronous_DRAM)で構成さ
れ、MPU2100が実行するためのプログラムやその
ワークエリアとして使用するだけでなく、主記憶メモリ
2120を読み書きするデータのエラー訂正用のデータ
エリアも確保されている。
【0080】不揮発性メモリ2180は、装置の制御プ
ログラムや装置コントローラ基板21の診断・保守プロ
グラム、および、イニシャル・ローディングプログラム
などのプログラムを格納する他に、装置コントローラ基
板21のエラー情報や保守情報、および、ネットワーク
通信技術のIPアドレスなど基板固有の情報を格納・保
管する。
【0081】不揮発性メモリ2180は、FROMやF
RAM、または、バッテリバックアップされたSRAM
などで構成している。
【0082】また、RTC2190は、カレンダー機能
を持った時計であり、MPU2100はローカルバス2
103を経由して、RTC2190内の情報を読み出し
たり、RTC2190内の情報を設定することができ
る。
【0083】システム制御LSI2112は、MPU2
100に対するI/Fを内蔵し、PCIバス2102や
ローカルバス2103、および主記憶メモリ2120の
制御を行う回路で構成されるため、大規模LSIで製作
されている。
【0084】次に、図6に示すブロックに基づき、フィ
ールドデバイス1の内部構成例を説明する。図6におい
て、フィールドデバイス1は、MPU100を内蔵し、
メモリ101をワークエリアとして、MPU100に内
蔵されたROMに組み込まれたプログラムにより動作を
行っている。
【0085】各種I/Oの制御は、MPU100がMP
Uバス102を介して、I/Oコントローラ120に指
令し、ドライバー/レシーバー121を経由して、コネ
クタ122に接続された実際のI/Oの制御を行ってい
る。
【0086】フィールドネットワークには一元化された
ネットワークを採用しているので、通信I/F用コネク
タ113は、装置コントローラ基板21とネットワーク
の伝送線で接続されており、装置コントローラや他のフ
ィールドデバイス等の通信が行われている。
【0087】ここで、ネットワークの通信は、MPU1
00がMPUバス102を介して、ネットワークコント
ローラ110に指令し、Net_MAU112でネット
ワークの通信信号に変換される。
【0088】MPU100は、I/O制御とネットワー
ク通信制御の両方の処理をリアルタイムに処理するもの
であり、ネットワーク通信が頻繁に行われる場合に、M
PU100の性能が問題となる。
【0089】このため、ネットワークコントローラ11
0内には、フィルタリング回路111を内蔵し、必要な
通信データのみを受信し、MPU100に伝える方式と
している。
【0090】図5に示した装置コントローラ21内のネ
ットワークコントローラ2170には、フィルタリング
回路を内蔵しているような記載はしていないが、MPU
2100の処理性能が問題となる場合には、フィルタリ
ング回路を搭載することができる。
【0091】本発明の一実施形態におけるデータ通信で
は、通信データは、図3に示すように送信元のノードア
ドレスと受信先のノードアドレスからなるネットワーク
ID(デバイス識別情報)と、通信データの種類やデー
タ番号などからなるデータID(データ識別情報)と、
データとから構成されている。
【0092】ここで、一元化されたネットワークされた
フィールドネットワークは、CAN(Control
Area Network)チップなどの汎用チップを
用いることにより、通信データの衝突時にも最小時間で
再送処理をCANチップが行うので、各機器が他の機器
を意識することなく、任意のタイミングで通信を行え
る。
【0093】また、ネットワークIDの部分でハード的
に受信データのフィルタリングを行う機能が内蔵されて
いるので、各機器は自機器宛の通信データのみを受信す
るといった簡単な処理でデータの受信を行うことができ
る。
【0094】本発明の一実施形態におけるデータ通信で
は、通信データ内にデータIDを追加して、各機器がネ
ットワークIDのフィルタリング機能を使用せず、新た
に、データIDのフィルタリング機能を追加して搭載
し、各機器は従来技術のような一対一の通信ではなく、
ネットワーク全体に対して通信データを送信する方式と
している。
【0095】このため、各機器は、該当するデータID
の通信データのみを受信し、各制御動作を行うが、その
結果等の返答も、一対一の通信ではなく、上記と同じく
ネットワーク全体に対して通信データを送信する方式と
なっている。
【0096】次に、具体的な通信動作を説明する。フィ
ールドデバイス1は、センサの情報や、モータなどの制
御情報、および、定期的に行う自己診断の情報などを、
定期的、または、状態が変化する度に通信データとし
て、装置内ネットワーク5に出力する。
【0097】また、他のフィールドデバイス1と関係す
る部分の制御に関しては、他のフィールドデバイス1が
装置内ネットワーク5に出力する通信データを読み出す
ことにより、他のフィールドデバイス1、および、それ
に接続されているI/Oの状態を認識し、問題ないと判
断した上で制御を行う制御シーケンスとなっている。
【0098】よって、装置内の各機器が、容易に装置内
の情報を共有でき、自立して自機器の制御を行えるシス
テム構成となっている。
【0099】このため、他のフィールドデバイス1の異
常やそれに接続されているI/Oの故障も認識できるた
め、制御シーケンスの切り替えにより、異常が発生した
フィールドデバイス1を除いた形での縮退運転を行うこ
とができる。
【0100】このフィールドデバイス1の動作を図4に
フローで示す。
【0101】つまり、図4の(A)に示すように、受信
割り込みにおいては、ステップ200にて、受信データ
のフィルタリングを行い、自己のデータIDを有する通
信データを取り込む。
【0102】次に、ステップ201において、受信した
データが有効なデータか否かを判断し、有効なデータで
ある場合には、ステップ202において、受信データを
装置内の制御情報として格納する。つまり、タイマー割
り込みが生じた場合には、ステップ300において、装
置内の格納された制御情報を取り込む。次に、ステップ
301において、関係機器の異常を検知したか否かを判
断する。関係機器の異常を検知していない場合には、ス
テップ302に進み、正常運転の制御シーケンスを実行
する(所定のシーケンスに従って定期的に自機器の制御
情報等を、送信先のデータIDを指定してネットワーク
に出力等する)。
【0103】ステップ301において、関係機器の異常
を検知している場合には、ステップ303に進み、縮退
運転、つまり、異常が発生した機器を除外する制御シー
ケンスを実行する(異常が発生した機器については、送
信先から除外して、自機器の制御情報等を、送信先のデ
ータIDを指定してネットワークに出力等する)。
【0104】なお、各フィールドデバイス1は、装置内
ネットワークに通信データを出力したとき、他の通信デ
ータとの衝突が発生した場合には、この通信データの衝
突を検出し、その後通信データを再出力する機能とを有
する。
【0105】ここで、装置コントローラ2は、オペレー
ターズコンソール3からの操作指令を各フィールドデバ
イス1の制御情報に変換し、そのデータを装置内ネット
ワーク5に送信することにより多数のフィールドデバイ
ス1に一括して指令するとともに、装置ネットワーク5
上を流れている通信データを読み出すことにより、装置
内の制御状態を認識し、その情報をオペレーターズコン
ソール3へ出力して表示するものである。
【0106】次に、装置コントローラ2の故障時の対策
について説明する。図1及び図2において、装置内ネッ
トワーク5の装置外部への接続端子6は、パーソナルコ
ンピュータなどの外部補助機器4と接続するコネクタで
構成されている。そして、ネットワーク上を流れている
通信データは、一対一の通信ではなく、ネットワーク全
体に対して、送信されるものであるので、外部補助機器
4から装置内ネットワーク5上を流れている通信データ
を直接読み出すことにより、装置内の状態をモニタでき
る。
【0107】また、逆に、外部補助機器4から装置内ネ
ットワーク5上に制御データを直接出力することによ
り、装置コントローラ2と同じ制御が行えるため、装置
コントローラ2の故障時にも、外部補助機器4からフィ
ールドデバイス1のリモート制御が行える。
【0108】これらのことから、装置外からのリモート
制御が容易に行える装置内システムを実現することがで
きる。
【0109】特に、装置コントローラ2が故障の場合、
装置コントローラ2への通信ができないため、オペーレ
ターズコンソール3から、装置全体の情報を取り出せな
い。そこで、本発明の一実施形態では、装置コントロー
ラ2が故障しても外部から装置の制御が行えるように構
成したものである。
【0110】また、装置内を通信している生の情報を、
装置外に取り出せるので、装置内の異常解析や、通信デ
ータを含む制御タイミングの解析などが、容易に、か
つ、正確に行える。
【0111】また、装置内ネットワーク5は、ネットワ
ーク通信を行う伝送線と電力供給を行う伝送線とならな
る4線式のフィールドネットワークを用い、装置内ネッ
トワークから動作電力の供給を受けるフィールドデバイ
ス1以外のフィールドデバイス1間は、電気的に絶縁す
る構成となっている。
【0112】このため、フィールドデバイス1が故障し
ても装置内ネットワーク5から切り離され、他のフィー
ルドデバイス1や装置内ネットワーク5へ影響を及ぼす
ことがないので、装置全体が制御不能になるのを避ける
ことができる。
【0113】また、装置稼動中でも自由に、装置内ネッ
トワーク5からフィールドデバイス1を着脱することが
できる。
【0114】したがって、これらのことから、装置の稼
動中においてもフィールドデバイス1のメンテナンスが
行えるだけでなく、装置全体のメンテナンス/故障解析
を短時間で行うことができ、容易に装置のアップグレー
ドなどのシステム変更が行えるため、装置の稼動効率を
向上することができる。
【0115】ここで、本発明とは異なり、ネットワーク
化されず、装置コントローラとフィールドデバイとの間
で送受信されるデータのフォーマットはデータIDを有
していない場合の通信動作を図10及び図11を参照し
て説明する。
【0116】図10は、装置コントローラの通信動作を
示すフローチャートであり、図11は、フィールドデバ
イスの通信動作を示すフローチャートである。
【0117】この場合の例においては、ネットワークI
Dは、送信側のノードアドレスと受信側のノードアドレ
スで構成されており、フィールドネットワーク上に装置
コントローラと複数のフィールドデバイスが接続されて
いるが、装置コントローラと各フィールドデバイスとは
一対一の通信を行っているものである。
【0118】図10の(A)に示すように、装置コント
ローラは、制御周期毎に発生するタイマー割込みで、制
御情報の取り込み(ステップ400)、シーケンス制御
(ステップ401)、通信処理(ステップ402)、通
信エラーの判断(ステップ403)、異常処理(ステッ
プ405)を実施している。
【0119】また、図10の(B)に示すように、通信
処理では、一連の通信動作毎に実施している。つまり、
該当するフィールドデバイス毎に通信コマンドを送信し
て(ステップ500)、その返答を確認する(ステップ
501)。所定時間内に返答が無い場合は、異常処理を
行い(ステップ504)処理を終了する。
【0120】ステップ501において、所定時間内に返
答があった場合には、受信処理を行い(ステップ50
2)、受信処理にエラーが生じたか否かを判断し(ステ
ップ503)、エラーが発生した場合は、異常処理を行
い(ステップ504)処理を終了する。
【0121】これに対して、本発明の一実施形態におい
ては、上述したように、装置コントローラ2は、オペレ
ーターズコンソール3からの操作指令を、装置内ネット
ワーク5に送信することにより多数のフィールドデバイ
ス1に一括して指令するとともに、装置ネットワーク5
上を流れている通信データを読み出すことにより、装置
内の制御状態を認識するものである。このように、本発
明の一実施形態によれば、ネットワーク化されず、送受
信されるデータフォーマットにデータIDを有していな
い場合の例と比較して、相手側の返答待ち処理が不要で
あり、装置コントローラ2のデータ送受信動作が簡略化
することができる。
【0122】また、ネットワーク化されず、送受信され
るデータフォーマットにデータIDを有していない場合
の例におけるフィールドデバイス側は、図11のフロー
に示すように、装置コントローラからの通信コマンドを
受信する度に、受信割込みが発生し、通信コマンドに対
応したデバイス制御処理を実行した後、装置コントロー
ラに対して、返信データを送信している。
【0123】つまり、図11のステップ600におい
て、通信コマンドを受信すると、ステップ601におい
て、受信エラーが発生したか否かを判断し、エラーが発
生した場合には、ステップ605にて、再送データをセ
ットして、ステップ606にて送信処理を行う。
【0124】ステップ601において、受信エラーが発
生していなければ、ステップ602において、受信が完
了したか否かを判断し、完了していなければステップ6
00に戻る。ステップ602において、受信が完了して
いれば、ステップ603において、そのフィールドデバ
イスの制御処理を行い、ステップ604にて返信データ
をセットして、ステップ606にて送信処理を行う。
【0125】これに対して、本発明の一実施形態におい
ては、上述したように、フィールドデバイス1は、受信
割り込みでは、受信データのフィルタリングを行い、有
効なデータのみ、制御情報として、格納する。このよう
に、一対一の受信動作ではないので、相手側にデータの
再送を要求するという動作は不要となる。また、タイマ
ー割り込みにより、制御情報を取り込み、関係機器の異
常を検知して、正常運転又は縮退運転の制御シーケンス
を実行することができる。
【0126】一対一の受信動作であれば、相手側の異常
を検知したフィールドデバイスのみが異常を発生した機
器に対して制御情報の送受を中止等するのみとなり、多
数のフィールドデバイス全体としての、縮退運転は困難
である。
【0127】本発明の一実施形態のように、ネットーワ
ーク化し、送受信されるデータフォーマットにデータI
Dを有するように構成すれば、多数のフィールドデバイ
スが異常を発生した機器をほぼ同時期に検知でき、フィ
ールドデバイス全体としての縮退運転が可能となる。
【0128】このように、フィールドデバイス全体とし
ての縮退運転が可能となるということは、装置のアップ
グレード時において、縮退運転を実行しながら、個々に
機器やフィールドデバイス等の交換や内容変更を行うこ
とができ、装置全体の制御動作を停止することなく、メ
ンテナンスやシステム変更を行うことができる。
【0129】したがって、本発明の一実施形態によれ
ば、メンテナンスが容易であり、かつ、システム変更が
容易に行える装置内分散制御装置を実現することができ
る。
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、装置内をネットワーク
化し、装置内で分散制御を可能とし、さらに装置内の各
機器が自立して自分自身の制御と通信を行う構成とした
ことにより、容易に装置の異常解析、メンテナンスなど
の作業が行え、装置の稼働率を向上することができる。
【0131】さらに、装置外から装置内ネットワークに
直接接続できる構成としたことにより、装置コントロー
ラが故障時などでも、装置外からのリモート制御や、装
置内での縮退運転が行えるという効果がある。
【0132】したがって、メンテナンスが容易であり、
かつ、システム変更が容易に行える装置内分散制御装置
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である装置内分散制御装置
の概略構成図である。
【図2】図1に示した例の外観及び装置内の各機器の配
置を示した図である。
【図3】本発明における通信データ構成を示した図であ
る。
【図4】フィールドデバイスの概略動作フローチャート
である。
【図5】装置コントローラの内部構成図である。
【図6】フィールドデバイスの内部構成図である。
【図7】フィールドデバイスがネットワークで接続され
ていない場合における装置コントローラの外観構成図で
ある。
【図8】多数のフィールドデバイスがネットワークで接
続されていない例の全体概略構成図である。
【図9】図8に示した例の概略機能ブロック図である。
【図10】多数のフィールドデバイスがネットワークで
接続されていない例における装置コントローラの動作フ
ローチャートである。
【図11】多数のフィールドデバイスがネットワークで
接続されていない例におけるフィールドデバイスの動作
フローチャートである。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1n フィールドデバイス 2 装置コントローラ 3 オペレーターズコンソール 4 外部補助機器 5 装置内ネットワーク 6 通信接続端子
フロントページの続き (72)発明者 大橋 正博 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 (72)発明者 萩野 祐一 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 (72)発明者 沼田 純一 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 (72)発明者 川木 浩司 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 Fターム(参考) 5H223 AA01 AA05 CC08 DD09 EE02 EE05 5K032 AA06 BA08 CA08 DA01 DB24 DB28 EA04 EA06 EB08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれの動作機能を有する複数のフィー
    ルドデバイスと、これら複数のフィールドデバイスと制
    御情報を送受信し、全体の制御を行う装置コントローラ
    とを有する装置内分散制御装置において、 上記複数のフィールドデバイス間及びこれら複数のフィ
    ールドデバイスと上記装置コントローラとを接続する装
    置内ネットワークを備え、 上記複数のフィールドデバイスのそれぞれは、上記装置
    内ネットワークに出力されているそのフィールドデバイ
    スへの通信データを取り込み、そのフィールドデバイス
    内に格納するとともに、そのフィールドデバイスの通信
    すべき情報を通信データとして自発的に上記装置内ネッ
    トワークに出力し、 上記装置コントローラは、上記装置内ネットワークにフ
    ィールドデバイスへの通信データを出力するとともに、
    上記装置内ネットワークに出力されている伝送される通
    信データを読み出し、装置内の制御状態を認識すること
    を特徴とする装置内分散制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置内分散制御装置におい
    て、上記通信データは、各フィールドデバイスを示すデ
    バイス識別情報と、通信するデータの種類を示すデータ
    識別情報とを有し、上記複数のフィールドデバイスのそ
    れぞれは、上記デバイス識別情報に基づいて、装置内ネ
    ットワークに出力されている通信データのうち、そのフ
    ィールドデバイスへの通信データを取り込むことを特徴
    とする装置内分散制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の装置内分散制御装置
    において、上記通信データは、上記装置コントローラ及
    び各フィールドデバイスの自己診断情報を有し、上記装
    置コントローラ及び各フィールドデバイスは、装置コン
    トローラやフィールドデバイスの異常を認識することを
    特徴とする装置内分散制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の装置内分散制御装置におい
    て、上記装置コントローラ及び各フィールドデバイス
    は、装置コントローラやフィールドデバイスの異常を認
    識したときは、その異常を有する装置コントローラ又は
    フィールドデバイスを、除外した動作機能により動作す
    ることを特徴とする装置内分散制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、4のうちのいずれか一
    項記載の装置内分散制御装置において、上記装置内ネッ
    トワークと装置外部の機器とを接続し、装置外部の機器
    と装置内ネットワークを介して複数のフィールドデバイ
    スと通信データの送受を行う接続コネクタを備えること
    を特徴とする装置内分散制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の装置内分散制御装置におい
    て、上記接続コネクタを介して上記装置内ネットワーク
    上の通信データを読み出し、装置内の分散制御動作に影
    響を与えることなく、装置内の制御情報をモニタする機
    能を有する外部補助機器を備えることを特徴とする装置
    内分散制御装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の装置内分散制御装置におい
    て、上記外部補助機器は、上記装置内ネットワーク上に
    通信データを出力する機能を有し、上記外部補助機器が
    上記装置内ネットワークに通信データを出力することに
    より、装置内の上記フィールドデバイスを制御する機能
    を備えることを特徴とする装置内分散制御装置。
  8. 【請求項8】請求項5、6、7のうちのいずれか一項記
    載の装置内分散制御装置において、上記外部補助機器
    は、上装置内ネットワーク上に接続されている上記フィ
    ールドデバイスの自己診断情報をモニタすることによ
    り、上記フィールドデバイスの異常を識別する機能を有
    することを特徴とする装置内分散制御装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3のうちのいずれか一項記
    載の装置内分散制御装置において、上記各フィールドデ
    バイスは、一定周期で上記装置内ネットワークに通信デ
    ータを出力する機能と、上記装置内ネットワーク上で他
    の通信データとの衝突が発生した場合に、この通信デー
    タの衝突を検出し、通信データを再送する機能とを有
    し、上記装置内ネットワークに接続されている上記各フ
    ィールドデバイスの設定を変更することなく、上記各フ
    ィールドデバイスを上記装置内ネットワークから着脱す
    ることを特徴とする装置内分散制御装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の装置内分散制御装置にお
    いて、上記装置内ネットワークは、通信用の伝送線と電
    力供給用の伝送線とを有する伝送路であり、上記各フィ
    ールドデバイスは、上記装置内ネットワークと電気的に
    絶縁され、装置の稼動中に上記各フィールドデバイスを
    上記装置内ネットワークから着脱することを特徴とする
    装置内分散制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010199510A (ja) * 2009-02-27 2010-09-09 Hitachi High-Technologies Corp 真空処理装置
JP2015176219A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 株式会社東芝 縮退運転支援装置、及び縮退運転支援方法
JP2016507123A (ja) * 2013-02-20 2016-03-07 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ フィールドデバイスフィードバックのためのシステム及び方法
JP2017199368A (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 廣達電腦股▲ふん▼有限公司 マルチノード筐体システムの管理ポートを減少させるためのコンピュータ読み取り可能な記憶装置、システム及び方法

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