JP2000196700A - 調歩同期式データ伝送方法 - Google Patents

調歩同期式データ伝送方法

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JP2000196700A
JP2000196700A JP10366200A JP36620098A JP2000196700A JP 2000196700 A JP2000196700 A JP 2000196700A JP 10366200 A JP10366200 A JP 10366200A JP 36620098 A JP36620098 A JP 36620098A JP 2000196700 A JP2000196700 A JP 2000196700A
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宏一郎 源馬
Katsuhisa Endo
勝久 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発振周波数精度が低い発振器から出力されるク
ロックでも安定した調歩同期式通信を実現することがで
きる調歩同期式データ伝送方法を提供する。 【解決手段】調歩同期式データ伝送方法において、マス
タ局には伝送回線特性に適合したボーレートに対応した
水晶発振回路を備え、スレーブ局にはCR発振回路を備
え、マスタ局は定周期で予め定めたダミーメッセージを
送出し、各スレーブ局はダミーメッセージの最初のビッ
トフレームの特定のエッジの時間間隔をCR発振回路1
09からの出力クロックで計数し、この計数値から求め
たボーレートクロックを発生して調歩同期式通信を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調歩同期式データ
伝送方法に関し、さらに詳細には、通信回線網を使用し
たデータ処理装置相互間のデータ通信、ホストコンピュ
ータと各種端末相互間のデータ通信、パーソナルコンピ
ュータ相互間の通信、パーソナルコンピュータと周辺端
末相互間のデータ通信に利用する調歩同期式データ伝送
方法に関する。
【0002】さらに、オン/オフ信号の伝送が主体とな
る工業用シリアル伝送バスシステム、ビル管理向けシリ
アル伝送バスシステム、自動車車内シリアル伝送バスシ
ステム、家庭内シリアル伝送バスシステムなど、シリア
ル伝送バスシステムに利用する調歩同期式データ伝送方
法に関する。
【0003】
【従来の技術】従末の調歩同期式データ伝送を用いたデ
ータ通信ネットワークとしては、一般に図117に示す
ポーリングセレクティング方法および図118に示すコ
ンテンション方式によるネットワーク構成が採用され、
通信プロトコルとしては例えばベーシック手順にしたが
うバイシング(BSC)乃至基本形データ伝送制御手順
(JIS−X−5002)やそのサブセットが適用され
る。
【0004】図117は、ホストコンピュータ1100
と複数の端末11011 〜1101nをリンク制御方式
としてポーリングセレクティング方式を使用し、ホスト
コンピュータ1100が制御局(マスタ局)となり、複
数の端末11011 〜1101nが従属局(スレーブ
局)となって通信制御装置1102および通信回線11
03を介して、1:nの通信を行う。
【0005】図118は、コンピュータ1201とコン
ピュータ1202相互間の1:1接続(いわゆるポイン
ト・ツー・ポイント接続)を、通信回線1203を介し
て、リンク制御方式としてコンテンション方式を使用し
て行うもので、両コンピュータ1201と1202とは
対等の立場でデータ通信を行う。
【0006】図119は、ポーリングセレクティング方
式で1:n通信を行う点では図117と同一であるが、
パーソナルコンピュータ1300が制御局となり、従属
局13011 、…、1301nは夫々マイクロコンピュ
ータを内蔵した各端末が全2重回線(上りおよび下りの
回線)で結合される簡易パーソナルコンピュータネット
ワークの例である。回線媒体としてはツイステドペアケ
ーブルが使用され、回線トランシーバとしてはRS−4
85が多く使用されており、総長、数100mの回線が
構成できる。
【0007】各従属局13011 、13012 、…、1
301n側の夫々は、一般に、汎用非同期レシーバ/ト
ランスミッタ、例えば、機能ブロックを集積化したUA
RT(Universal Asynchronous Receiver Transmitter
)(インテル社8251A)1402、マイクロプロ
セッサ(μP)1403、読み出し専用メモリ(RO
M)1404、読み書きメモリ(RAM)1405、入
出力用機能ブロック(IOP)1406および140
8、AD変換器(ADC)1407を備えている。
【0008】図118の構成の場合でも、端末は上記の
ように、マイクロコンピュータを中心に構築されている
例が多い。
【0009】調歩同期式データ伝送のビットフレーム構
成は図2Aおよび図2Bに示す如くである。
【0010】図2は、図120および図121の場合の
ビットフレーム構成である。
【0011】伝送はキャラクタ(7単位符号)を単位と
して、単一キャラクタ乃至複数キャラクタより構成され
るメッセージを交換して行う。
【0012】汎用非同期レシーバ/トランスミッタを含
むマイクロコンピュータの一般的な構成例は図122に
示す如くである。汎用非同期レシーバ/トランスミッタ
の動作には、通常、所定ボーレートのクロック周波数の
16倍、32倍または64倍の倍数クロックが必要であ
る。
【0013】このため、図122に示すように、この倍
数クロックを生成するボーレートジェネレータ1410
が装備されている。ボーレートジェネレータ1410に
はプログラマブル分周器が内蔵されており、発振回路1
411と発振回路1411の発振周波数を分周・整形す
るクロックパルス発生回路1412の出力が供給され、
ボーレートジェネレータ1410内のプログラマブル分
周回路における分周比の設定によって、所望の倍数クロ
ックを生成する。調歩同期式データ伝送の場合、ネット
ワーク接続されている全ての局のボーレートクロックが
一定誤差範囲内にないと、誤り伝送になり通信できなく
なる。このため、発振回路1411には水晶発振子を接
続して水晶発振回路としてクロック誤差を低減してい
る。
【0014】一方、主として、オン/オフ信号の伝送が
主体となる工業用シリアル伝送バスシステム、ビル管理
向けシリアル伝送バスシステム、自動車車内シリアル伝
送バスシステム、家庭内シリアル伝送バスシステムな
ど、シリアル伝送バスシステム等における著名なシリア
ル伝送ネットワークとしては、CAN(Control Area N
etwork)、DeviceNet 、LONWOKS 、PROFIBUS、INTERBUS
-S、AS(Actuator−Sensor)−インタフェースが知ら
れている。
【0015】ここで、CANは、当初自動車車内のエン
ジン、トランスミッション、ブレーキなど走行系電子制
御向けシリアル伝送バスシステムとして開発されたもの
で、リニアバストポロジを採用し、1フレームに最大8
バイトのデータ伝送が可能である。CAN通信制御集積
回路の普及に伴い、マイクロコンピュータを接続してそ
の上でのソフトウエアで、上位階層のプロトコルを追加
して工業用シリアル伝送バスシステムとしての拡張も行
われている。その代表例が米国で普及しているDeviceNe
t である。
【0016】LONWOKS は、イサーネットと同様に、バス
アクセス制御にCSMA/CDを採用した点と専用集積
回路として通信制御部を内蔵したマイクロコンピュータ
に上位階層プロトコルソフトウエアを組み込んだ点に特
徴があり、CSMA/CDによるバストポロジの自由度
の高さからビル管理向けシリアル伝送バスシステムを中
心に普及している。
【0017】PROFIBUSは、リニアバストポロジでバスア
クセス制御にトークンパス方式とマスタ/スレーブ方式
を組み合わせており、ドイツを中心に工業用シリアル伝
送バスシステムとして普及している。
【0018】INTERBUS-Sは、リングバストポロジ採用と
バスアクセス制御を時分割スキャン方式に単純化した点
に特徴があり、広いエリアで高速伝送が可能なことと、
防水・防塵での使用の点から欧州自動車工業界で広く普
及している。
【0019】AS−インタフェースは、小規模ビット入
出力(オン/オフ信号)を1〜4点のスレーブ端末間で
高速にデータ伝送をする用途に絞り、スレーブ集積回路
を安価にすることを目的としたシリアル伝送バスシステ
ムで、24VDCのスレーブ用電源供給線上にシリアル
信号を高周波搬送している。欧州で普及しており、ゲー
トウエイを介してPROFIBUSやINTERBUS-Sに接続され、そ
れらのローカルバスとして使用されるケースも多い。
【0020】これらシリアル伝送バスシステムの代表例
として、DeviceNet とAS−インタフェースについて説
明する。
【0021】DeviceNet では、回線トポロジとしてリニ
アバスを採用し、回線媒体として2組のツイステドペア
電線を持つ専用ケーブルを採用している。そのうちの1
組は、回線信号を差動送受信するバスとして使用し、残
りの1組はスレーブ端末のための24VDC電源供給線
としている。回線トランシーバにはRS485を採用し
ている。物理層とデータリンク層には、CANを採用し
ている。
【0022】図123にCANにおけるデータフレーム
フォーマットを示す。図123において数字はビットタ
イム長を示している。同期方式はフレーム同期で、バス
アクセス制御にはCSMA/CD方式を採用している
が、フレーム先頭のアービトレーションフィールドにお
けるビットワイズアービトレーションと呼ぶ独自の方法
で、多数端末の同時回線アクセスの競合をロスタイムな
く調停できる。1フレームで伝送できるデータはバイト
単位で零から8バイト(64ビット)の範囲で選択でき
る。伝送誤り検知処理としては、15ビットのCRCチ
ェックや、各種フォーマットチェックが実施される。
【0023】典型的なスレーブ端末の構成例を図124
に示す。24VDC電源はDC/DCコンバータ141
5により5V電源に変換され、各論理回路に供給され
る。回線は、RS485等のトランシーバ1416に接
続されシリアル信号の差動送受信を行う。トランシーバ
1416の入出力はCANコントローラ集積回路141
7に接続され、CANコントローラ集積回路1417で
データリンク層の制御が行われる。マイクロプロセッサ
1418、ROM1419、RAM1420、8ビット
3個のI/Oポート1421〜1423を持つマイクロ
コンピュータ1424は、ROM1419にDeviceNet
の上位階層の通信プロトコルソフトウエアと個別の入出
力制御ソフトウエアを内蔵する。I/Oポートは8ビッ
ト入力、8ビット出力、端末アドレスやボーレート設定
ディップスイッチ1425の読み込みに使用される。パ
ワーオンリセット回路1426およびウォッチドッグタ
イマ集積回路(ウォッチドッグタイマをWDTとも記
す)1427は、マイクロプロセッサのイニシャライズ
信号と回線致命故障時のビット出力の安全フォールバッ
ク指令を発生する。CANコントローラ1417へは、
フレーム同期化のためのビットレートの16倍の高精度
のクロック(CAN CLK )を供給する必要があり、水晶発
振子を使用した発振回路1428でプロセッサクロック
(PRO CLK )と共に生成する。
【0024】端末アドレスやボーレート設定を回線にオ
フラインで接続したパーソナルコンピュータからのリモ
ート設定で行えるようにする場合は、ディップスイッチ
1425等の設定スイッチの代わりに別途不揮発メモリ
(不揮発メモリをNVRAMとも記す)1429を追加
し、これに設定値を記憶させる。
【0025】DeviceNet は、バイト単位データ伝送を行
うので、スレーブ端末としては8、16、24、…、6
4点のビット入出力デバイスの他、アナログ入出力、バ
ーコードリーダ、ポジションコントローラ、温度調節計
など文字、数値データを取り扱うデバイスも混在して使
用できる。
【0026】DeviceNet のマスタとしては、シーケンス
制御装置(Programmable Logic Controller (シーケン
ス制御装置をPLCとも記す))やパーソナルコンピュ
ータが使用されて、これら機器がラダーダイヤグラムな
どのディスクリート制御を行う。
【0027】AS−インタフェースは、2値センサやア
クチュエータのビット入出力の伝送に絞ることにより、
1〜4点での分散設置における低コストなシリアル伝送
ネットワークである。本システムの特徴は安価な専用ス
レーブチップにある。図125にAS−インタフェース
のシステム構成例を示す。AS−インタフェースでは、
安価なシステムとするために、単一マスタによるサイク
リック伝送方式を採用し、各スレーブには、マイクロコ
ンピュータや通信プロトコルソフトウエアを必要としな
い。また、分散設置されるセンサやアクチュエータの動
作電源を供給する専用2芯ケーブルにシリアル信号を高
周波重畳することで配線の手数を削減している。以下、
図125によりこの動作を説明する。
【0028】図125における符号1450はAS−イ
ンタフェースマスタを内蔵するシーケンス制御装置(P
LC)、符号1451は24VDC直流電源、符号14
52は高周波デカプラ、符号1453は4点入力センサ
インタフェーススレーブユニット、符号1454は例え
ば近接スイッチなどの2線式センサ、符号1455はA
S−インタフェースバスケーブル、符号1456はPL
C内蔵のAS−インタフェースマスタである。
【0029】AS−インタフェースバスは、リニアバス
であるが分岐が可能で総配線長100mまでが許容され
ている。専用バスケーブルは平行2芯平形ケーブルで、
各スレーブとの接続は一対の刃でケーブル被覆を貫通し
て行い、接続が簡単にできるように工夫されている。分
岐毎の通電容量は3Aまで許容されている。直流電源1
451からの出力は、高周波デカプラ1452を通過し
てPLC1450内のAS−インタフェースマスタ14
56に接続される。高周波デカプラ1452はAS−イ
ンタフェースケーブル上に重畳されている高周波シリア
ル信号成分でのインピーダンスを高めて、信号が直流電
源1451により減衰しないように挿入される。PLC
1450に内蔵のAS−インタフェースマスタ1456
は、PLC1450本体とビット入出力信号をやり取り
し、また5ms毎に124点ビット入力と124点ビッ
ト出力をバス上で高周波シリアル信号としてサイクリッ
クに送受信する。バス上のスレーブ数は最大31端末ま
である。
【0030】4点センサ入力インタフェーススレーブユ
ニット1453は、AS−インタフェーススレーブチッ
プ1457、端末アドレス設定値を記憶させるEEPR
OM1458、センサ信号のシグナルコンディショナ回
路1459、ボーレート周波数を発振するための水晶発
振子1464等からなる。4点センサ−インタフェース
スレーブユニット1453は、最大4点入力、4点出力
が可能で、本例では4点入力を使用している。符号14
60はバスの逆接続時の防護ダイオード、符号1461
は過電圧防護ツェナーダイオード、符号1462、14
63はいずれもセンサ回路側の高周波デカプラである。
2線式センサ1454への電源供給には、バス電源が使
用される。
【0031】スレーブデバイスとしては、汎用4点入力
ユニット、汎用4点出力ユニットの他、スレーブチップ
を組み込んだ近接スイッチ(入力1点使用)、光電スイ
ッチ(入力1点使用)、マニホールド電磁弁(4点出力
使用)などがある。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の調歩同期式データ伝送を用いたデータ通信ネットワー
クでは、汎用非同期レシーバ/トランスミッタに供給す
るボーレートブロック周波数の所定倍の倍数クロックの
精度を確保するため、外付け水晶発振子が必須となり、
特に図119に示したようなパーソナルコンピュータを
中心とした簡易ネットワーク用の安価な端末を実現する
場合に障害となるという問題点がある。
【0033】また、ボーレートジェネレータの分周機能
の制約から、所望の倍数クロックを得ようとすると、水
晶発振子の発振周波数が特定周波数に限定されてしま
い、マイクロコンピュータの最高動作周波数より低下し
た周波数で設計せざるを得ないという問題点、すなわ
ち、マイクロコンピュータの持つ最高の演算処理速度や
割り込み応答速度、DMA転送速度を実現できないとい
う問題点がある。
【0034】一方、工業用シリアル伝送バスシステム、
ビル管理向けシリアル伝送バスシステム、自動車車内シ
リアル伝送バスシステム、家庭内シリアル伝送バスシス
テム等においては、要求機能としてビット(オン/オフ
信号)データの伝送が主体であり、特に工業用シリアル
伝送バスシステムでは伝送周期2ms以下と高速な伝送
が要求される。一方、アナログ信号や文字数字や簡易図
形などをバイトデータとして伝送する機能も必要であ
る。ただし、バイトデータの必要チャネル数は小規模
で、データ伝送速度も中速度で十分である。
【0035】しかし、前記したCAN、DeviceNet で
は、ビット入出力の他、バイトデータ伝送も可能でフレ
キシビリティに富むが、ディスクリート制御向けシリア
ル伝送バスシステムとしては、下記の(a)〜(g)に
示した問題点がある。
【0036】(a) 通信制御集積回路の他にもマイク
ロコンピュータ、トランシーバ、DC/DCコンバー
タ、水晶発振回路など多数の電子部品が必須であり、実
装面積が広くなるという問題点のほかに、個々の部品の
価格が高く、装置が高価である。
【0037】(b) バイト単位伝送のため、8点や1
6点入出力であれば、実装面積や価格の点で妥当な範囲
に収まるが、これらユニットと分散しているセンサ/ア
クチュエータ間の個別配線が長くなり、シリアル伝送バ
スシステムの利点である省配線の利点が大きく損なわれ
る。
【0038】(c) 省配線という利点の実現のため、
2値センサやアクチュエータにシリアル伝送回路を組み
込もうとすると、これらセンサ/アクチュエータが1点
のみの入力乃至出力しか必要としないため、前記(a)
のハードウエアを全て組み込む必要があり、1点当りの
コストが跳ね上がってしまう。
【0039】また、代表的な2値センサ/アクチュエー
タである近接スイッチ、光電スイッチや電磁弁は組み込
まれる産業用機械装置の小型化や設置面積の削減という
市場ニーズを反映し小型化している。このため、Device
Net 、CANを構成する部品をこれらに組み込む場合、
実装面積の増大が問題となり、無理に実装すれば大型化
するほか、商品性が著しく損なわれる。
【0040】(d) バイト単位伝送を基本としている
ことから、1点分散の場合、バス上の端末数制約(最大
64)により接続できるセンサ/アクチュエータ数が大
幅に減少してしまう。一般に中規模以上のディスクリー
ト制御では、80〜200点の入出力数が必要であり、
2本のバスが必要となってしまう。さらに、図123に
示したデータフレームで1ビットの入力乃至出力を伝達
するために最小8ビットが必要となり、CANの規約で
は55ビットタイムを使用して1ビットを送ることにな
るので、伝送効率も劣悪なレベルに低下してしまう。
【0041】(e) 端末アドレスの設定が不可欠であ
り、システム構築、立ち上げには全ての端末について設
定を実施する必要があり、そのために多くの手段を必要
とする。また、端末が故障して交換する場合にも設定操
作が不可欠であり、その作業時間がダウンタイムを増大
させ、また誤り設定の危険性が大きい。一方、端末のハ
ードウエアとしても、機械式スイッチとそのインタフェ
ース回路か、不揮発性メモリのいずれかが必要になり、
実装面積が増大することになるほか、高価なものにな
る。
【0042】(f) リニアバストポロジの欠点とし
て、回線ケーブルの断線が発生した場合、無応答の端末
の空間分布から断線箇所を推定するしか方法がない。ま
た、スレーブが回線を連続してアクティブに駆動する故
障の場合、各スレーブ内部の誤り伝送検知ロジックがこ
れを見過ごすと誤り情報を出力してしまう場合が生ず
る。
【0043】(g) バスケーブルによる24VDC電
源供給能力がケーブル配線の直流抵抗による電圧降下に
より著しく低下し、バスケーブル配線総長が100〜2
00m程度の場合でも消費電流の少ないバスインタフェ
ース回路への電源供給にしか使用できない。また、この
電圧降下を見込むため各端末のバスインタフェース回路
電源用DC/DCコンバータは10〜28VDCと幅広
い電源電圧変動に耐え得るものを必須とするほか、高価
なものになる。
【0044】また、前記したAS−インタフェースで
は、1〜4点単位での分散によりコストと実装面積であ
る程度の解決となるが、残された課題としては下記の
(h)〜(n)に示した問題点がある。
【0045】(h) AS−インタフェーススレーブチ
ップでは、マイクロコンピュータやソフトウエアは不要
であるが、不揮発性メモリや水晶発振子など必須の外付
け部分を必要とする。チップコスト以外にこれら部品の
コストと実装面積が必要となる。4ビット入出力ユニッ
トの場合は、前記したCAN、DeviceNet について示し
た(b)の場合と同様に省配線不足である。
【0046】(i) さらに、ディスクリート制御の場
合、ほとんどのセンサ/アクチュエータは1点のビット
入力乃至出力で十分である。この1点分散のセンサ/ア
クチュエータに組み込む場合、AS−インタフェースで
もコストと実装面積の点で十分ではない。例えば、ディ
スクリート制御で多用されている電磁弁マニホールドの
場合においても、従来の多点シリアル伝送インタフェー
スユニットをマニホールドに付加する手法ではなく、ソ
レノイドコイル近傍の逆起電力防護ダイオード、動作表
示用LEDなどが実装されているプリント基板上にシリ
アル伝送回路をも実装しようとすると、コスト面でも割
高であり、実装面積においても搭載不能になる。
【0047】(j) さらに、全点を1点分散とした場
合は、バス上に31個のスレーブしか接続できず、ビッ
ト入出力容量が1/4に低減してしまう問題もある。従
って、80〜200点の制御システムの場合、3〜7本
のバスが必要となってしまうという問題がある。
【0048】(k) 端末アドレス設定操作が必要であ
り、前記したCAN、DeviceNet について示した(e)
の問題は解消されずに残っている。
【0049】(l) センサ/アクチュエータ用DC電
源配線にシリアル伝送信号を重畳したため、配線は簡略
化されて省配線の利点は大きいが、その代償としてスレ
ーブチップの製造に高耐圧バイポーラプロセスが必要と
なり、しかもリニア回路と小規模ロジック回路が混在と
なるため、量産においても現在主流の安価なCMOSロ
ジックプロセスを使用した場合に比べ高価となる。
【0050】(m) 前記したCAN、DeviceNet につ
いて示した回線ケーブル断線等の故障の場合の前記の
(f)の問題もある。
【0051】(n) 前記したCAN、DeviceNet につ
いて示した前記の(g)の場合と同様に、バス電源負荷
を多く取るためにバス分岐数を増やすと総配線長100
mの制約が強くなってしまう。
【0052】本発明は、抵抗とコンデンサを外付け部品
とした低発振周波数精度のCR発振チップクロックでも
安定した調歩同期式データ伝送を実現し、またたとえ水
晶発振子を外付けする場合でも、所望ボーレートの制約
がなく、マイクロコンピュータの最高動作周波数で動作
できる調歩同期式データ伝送方法を提供することを主た
る目的とする。
【0053】また、本発明は、CMOSロジックプロセ
スによる一切の外付け部品不要の安価なスレーブチップ
を実現する。これにより、1点分散の場合でもコスト面
で従来の並列配線の場合と同等かそれ以下を実現する。
また、小型センサ/アクチュエータに組み込んだ場合、
最小の実装面積の増加に抑えることができる調歩同期式
データ伝送方法を提供することを目的とする。
【0054】上位コントローラとの間で、ビット入力1
28/256点、ビット出力128/256点を2/4
ms以内に伝送可能とする。これにより、中規模乃至大
規模ディスクリート制御においても十分な入出力容量と
高速伝送を両立させることを目的とする。
【0055】スレーブ当たり1〜4点または8点のビッ
ト入出力が設定可能で、しかも最大ビット入出力点数ま
で無駄なく利用できるようにすることを目的とする。
【0056】9600bps相当のバイトデータ伝送チ
ャネルを8〜16チャネル程度付与できるようにするこ
とを目的とする。
【0057】各スレーブの端末アドレス設定をマスタで
のリモート設定可能とし、マスタの支援で簡便に行える
ようにする。また、スレーブの削除追加入出力点数変更
も同様とする。さらに、故障端末交換時には端末アドレ
ス設定を一切不要とする。これにより故障復旧に要する
時間を短縮し、併せて誤り設定による危険をなくし安全
性を高めることを目的とする。
【0058】バスケーブルにスレーブ用電源線を加え、
コネクタ接続のみでバスと電源接続が簡便に行えるよう
にすることを目的とする。
【0059】伝送誤りが発生した場合、誤り情報の上位
コントローラ入力やスレーブ出力に伝搬するのを防止す
る。誤り伝送の検知を、スレーブのみならずマスタでも
同時に行い、両者で誤りを検知しない場合のみ受け渡す
ようにすることを目的とする。
【0060】高度の伝送誤り検知、高度の故障診断、故
障部位識別機能を実現し、例えばバスケーブル断線箇所
を100%識別できるようにすることを目的とする。
【0061】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
調歩同期式データ伝送方法は、調歩同期式データ伝送方
法において、マスタ局には伝送回線特性に適合したボー
レートに対応した高精度発振回路を備え、1以上のスレ
ーブ局には低精度発振回路を備え、マスタ局は定周期で
予め定めたダミーメッセージを送出し、各スレーブはこ
のダミーメッセージの最初のビットフレームの特定のエ
ッジの時間間隔を低精度発振回路からの出力クロックで
計数し、この計数値から特定アルゴリズムにより演算し
たボーレートクロックを発生して調歩同期式通信を行う
ことを特徴とする。
【0062】本発明の請求項1記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、マスタ局の高精度発振回路に対し
て、スレーブ局の発振回路は低精度発振回路を用いるこ
とができる。マスタ局から定周期でダミーメッセージが
送出され、各スレーブ局はダミーメッセージの最初のビ
ットフレームの特定のエッジの時間間隔をスレーブ局の
低精度発振回路からの出力によるクロックにて計数し、
その計数値から特定アルゴリズムにより演算されたボー
レートクロックが発生される。したがって、スレーブ局
の低精度発振回路による発振周波数変動範囲が大きくて
も、調歩同期式データ伝送を安定して行うことができ
る。またマスタ局に高精度発振回路を用いているため
に、幅広いボーレートに対応することができる。
【0063】本発明の請求項2記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項1記載の調歩同期式データ伝送方法
において、トポロジとしてリングバスを採用したサイク
リックデータ伝送を行うマスタ/スレーブ式シリアル伝
送バスに適用し、各スレーブ局は各ビットフレーム毎に
再生中継回路を備え、ビットフレーム間隔計数値から演
算したビットタイムにより再生中継を行うことを特徴と
する。
【0064】本発明の請求項2記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、トポロジとしてリングバスを採用し
たサイクリックデータ伝送を行うマスタ/スレーブ式シ
リアル伝送バスに、本発明の請求項1記載の調歩同期式
データ伝送方法が用いられ、各スレーブ局にビットフレ
ーム毎に再生中継回路が備えられて、ビットフレーム間
隔計数値から演算されたビットタイムによって再生中継
が行われる。
【0065】本発明の請求項3記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項2記載の調歩同期式データ伝送方法
において、各スレーブ局における再生中継を1ビットフ
レーム時間遅延させ、マスタ局が送出するメッセージフ
レームには情報伝送に必要なビットフレーム数に再生中
継する回数分のビットフレーム数を付加して送出し、各
スレーブ局は再生中継毎に入力ビットフレームの最初の
エッジを用いて再生中継出力ビットフレームの最初のエ
ッジを生成し、ビットフレーム内の他のエッジはビット
フレーム間隔計数値から演算したタイミングで生成する
ことにより、複数のスレーブ局のタンデム接続再生中継
においてもビットフレーム間隔時間精度を維持し、誤り
伝送を防止することを特徴とする。
【0066】本発明の請求項3記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、各スレーブ局において再生中継が1
ビットタイム時間遅延させられ、マスタ局が送出するメ
ッセージフレームには情報伝送に必要なビットフレーム
数に再生中継する回数分のビットフレームが付加されて
送出される。ビットフレームが付加されたメッセージフ
レームを受けた各スレーブ局における再生中継毎に入力
ビットフレームの最初のエッジに基づいて再生中継出力
ビットフレームの最初のエッジが生成され、ビットフレ
ーム内の他のエッジはビットフレーム間隔計数値から演
算されたタイミングで生成されて、タンデム接続再生中
継においてもビットフレーム間の精度の劣化が抑えられ
て、誤り伝送が防止される。
【0067】本発明の請求項4記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項3記載の調歩同期式データ伝送方法
において、1ビットフレームに載せる情報を1乃至数ビ
ットの論理値情報と複数の制御情報に限定してコーディ
ングし、制御情報としては1乃至数種の区切り情報と、
1種類の論理値情報なしを意味するヌルとし、メッセー
ジフレームを固定長の下り情報フィールドとそれに続く
固定長の上りフィールドと再生中継回数のビットフィー
ルド数のヌルフィールドとで構成し、マスタ局は下り情
報フィールドには送出ビット列データを載せ、上り情報
フィールドは全てヌルとし、かつ各フィールドの区切り
には前記の区切り情報を使用して構成してサイクリック
に送出し、各スレーブ局は自己が所定ビット数の下り情
報受信に設定されている場合、受信下り情報フィールド
において最初の非ヌルの論理値を検知してから連続する
所定ビット数分の論理値を自己宛の情報ビット列として
取り込み、取り込んだ所定数分のビットフレームをヌル
に書き換えて1ビットフレーム遅れで次スレーブ局へに
出力し、自己が所定ビット数の上り情報送信に設定され
ている場合は、受信上り情報フィールドにおいて最初の
ヌルを検知してから連続する所定ビット数分の論理値を
マスタ局宛の情報ビット列として送出し、これらにより
各スレーブ局が任意ビット長の下りおよび上り情報ビッ
ト列に設定可能としたことを特徴とする。
【0068】本発明の請求項4記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、1ビットフレームに載せる情報が1
乃至数ビットの論理情報と複数の制御情報に固定してコ
ーディングされ、制御情報として区切り情報とヌル情報
とされ、メッセージフレームは固定長の下り情報フィー
ルドとそれに続く固定長の上りフィールドと再生中継回
数のビットフィールド数のヌルフィールドで構成され
る。下り情報フィールドには送出ビット列データが載せ
られ、上り情報フィールドは全てヌルとされ、各フィー
ルドの区切りには区切り情報が使用された情報がマスタ
局からサイクリックに送出される。
【0069】各スレーブ局においては、自己が所定ビッ
ト数の下り情報受信に設定されているときは、受信下り
情報フィールドにおいて最初の非ヌルの論理値が検知さ
れてから連続する所定ビット数分の論理値が自己宛の情
報ビット列として取り込まれ、取り込まれた所定数分の
ビットフレームをヌルに書き換えて1ビットフレーム遅
れで次のスレーブ局に出力される。自己が所定ビット数
の上り情報送信に設定されているときは、受信上り情報
フィールドにおいて最初のヌルが検知されてから連続す
る所定ビット数分の論理値をマスタ局宛の情報ビット列
として送出される。この結果、各スレーブ局が任意ビッ
ト長の下りおよび上り情報ビット列に設定することがで
きることになる。
【0070】本発明の請求項5記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項4記載の調歩同期式データ伝送方法
において、再生中継回数分の付加ビットフレームを複数
のバイトデータ伝送チャネルとするためのバイトフィー
ルドとし、バイトフィールドの先頭から順に複数のバイ
トチャネルスロットを並べ、1つのバイトチャネルスロ
ットを単一のビットフレームのタグと複数のビットフレ
ームから構成されるスレーブスロットとマスタスロット
とバイトスロットで構成し、タグをスレーブ局が該当バ
イトチャネルスロットを受信処理したかどうかの識別ビ
ットとし、スレーブスロットをスレーブ局のステータス
情報およびレスポンス情報とし、マスタスロットをマス
タ局のステータス情報、コマンド情報およびレスポンス
情報として構成して送出し、バイトスロットをマスタ局
およびスレーブ局から8ビットのバイトデータとして送
出することにより、下りおよび上り情報以外に複数のス
レーブ局について全2重バイトデータ伝送チャネルを付
与可能とすることを特徴とする。
【0071】本発明の請求項5記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、再生中継回数分の付加ビットフレー
ムが複数のバイトデータ伝送チャネルとするためのバイ
トフィールドとされ、バイトフィールドの先頭から順に
複数のバイトチャネルスロットが並べられ、1つのバイ
トチャネルスロットが単一のビットフレームのタグと複
数のビットフレームから構成されるスレーブスロットと
マスタスロットとバイトスロットで構成され、タグはス
レーブ局が該当バイトチャネルスロットを受信処理した
か否かの識別ビットで構成され、スレーブスロットはス
レーブ局のステータス情報およびレスポンス情報で構成
され、マスタスロットはマスタ局のステータス情報、コ
マンド情報およびレスポンス情報で構成されて送出さ
れ、バイトスロットとしてマスタ局およびスレーブ局か
ら8ビットのバイトデータが送出されることにより、下
りおよび上り情報以外に複数のスレーブ局について全2
重バイトデータ伝送チャネルを付与することができる。
【0072】本発明の請求項6記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項5記載の調歩同期式データ伝送方法
において、各スレーブ局へのバスケーブルを電源線2本
と行きバスおよび戻りバス信号線2本の合計4本で構成
し、スレーブ局は行きおよび戻りバス双方の再生中継と
入出力機能を装備した半導体集積チップで構成し、半導
体集積チップにはバス信号の信号変化でリセットするウ
ォッチドッグタイマがタイムアウトした場合にチップの
行きバス出力と戻りバス入力を自動的に短絡し、マスタ
局には複数のバス分岐配線が可能なコネクタを設け、マ
スタ局の各分岐線の電源線には外部電源を並列配線して
分岐当たりの許容電流を増大させ、バス信号線は行きバ
ス信号と戻りバス信号がマスタ局を中心にリングバスを
構成するように接続し、入出力を行わず再生中継のみを
行うスレーブ局をマスタ局内部のバス分岐毎に設け、そ
のスレーブ局間のバス信号をマスタ局がマルチプレクス
して受信可能なように構成することにより、システム立
ち上げ時にマスタ局がスレーブ局の総数、各スレーブ局
の入出力ビット設定数およびバス配線トポロジを自動認
識し、各スレーブ局の端末アドレス設定を不要とし、ス
レーブ局の削除、追加や入出力ビット数設定の変更時に
も変更可能とし、リングバス断線場所の自動認知を可能
としたことを特徴とする。
【0073】本発明の請求項6記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、各スレーブ局へのバスケーブルは電
源線2本と行きバスおよび戻りバス信号線2本の合計4
本で構成され、スレーブ局は行きおよび戻りバス双方の
再生中継と入出力機能を装備した半導体集積チップで構
成され、半導体集積チップにはバス信号の信号変化でリ
セットするウォッチドッグタイマがタイムアウトした場
合にチップの行きバス出力と戻りバス入力とが自動的に
短絡され、マスタ局には複数のバス分岐配線が可能なコ
ネクタが設けられ、マスタ局の各分岐線の電源線には外
部電源を並列配線して分岐当たりの許容電流が増大さ
れ、バス信号線は行きバス信号と戻りバス信号がマスタ
局を中心にリングバスを構成するように接続され、入出
力を行わず再生中継のみを行うスレーブ局がマスタ局内
部のバス分岐毎に設けられ、そのスレーブ局間のバス信
号をマスタ局がマルチプレクスして受信可能なように構
成されることにより、システム立ち上げ時にマスタ局が
スレーブ局の総数、各スレーブ局の入出力ビット設定
数、バス配線トポロジが自動認識され、各スレーブの端
末アドレス設定が不要となり、スレーブ局の削除、追加
や入出力ビット数設定の変更時にも容易に変更すること
ができ、リングバス断線場所の自動認知が可能となる。
【0074】本発明の請求項7記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項6の記載の調歩同期式データ伝送方
法において、スタートビット1ビット、論理情報ビット
2ビットおよびストップビット1ビットの合計4ビット
で無情報であるヌルと1ビットの論理情報と区切り情報
であるマークを伝送するビットフレームを構成し、各ス
レーブ局の行きおよび戻りバス入力について、各ビット
タイムの中央でビットフレームをサンプリングしたビッ
ト列パターンとバス信号パルス立ち上がりと立ち下がり
数をカウントするカウンタの計数値とから受信ビットフ
レームの論理1、論理0、マーク、ヌルの判別とビット
フレーム誤り伝送検知とを行い、行きバス入力について
は下り情報フィールドにおいて所定の固定数のヌル乃至
論理値ビットフレーム数が伝送されているか否かの出力
ビット数チェックと最初の論理値受信後にヌル受信か否
かの出力フィールドヌルシーケンスチェックと自己が取
り込める出力データが存在しない場合の出力データ不足
チェックとを行い、上り情報フィールドにおいて所定固
定数のヌル乃至論理値ビットフレーム数が伝送されてい
るか否かの入力ビット数チェックと最初のヌル受信後に
論理値受信か否かの入力フィールドヌルシーケンスチェ
ックと自己が入力値を送出しようとした際に空きがない
場合の入力データ値送出不能チェックとを行い、これら
1つのメッセージフレームでスレーブ検知伝送エラーを
検知した場合に正常受信フラグをクリアし、メッセージ
フレーム先頭でフラグがセットされているときスレーブ
局外部への出力を受信値に書き換えることにより誤り伝
送時の誤り出力を回避し、マスタ局には戻りバス信号を
受信して全戻りメッセージフレーム内容の伝送サイクル
毎の詳細な誤り検知機能を設け、マスタ局が誤り検知し
た場合にスレーブ外部への入出力を実施しない以外は本
来の入出力メッセージフレームと同じ作用をするテスト
メッセージフレームおよび全スレーブの誤り検知有無を
一括して読み込めるステータスメッセージフレームを付
加することにより、誤り検知、故障診断、故障部位識別
機能、システム立ち上げ設定操作の削除および誤り出力
を回避することを特徴とする。
【0075】本発明の請求項7の記載の調歩同期式デー
タ伝送方法によれば、スタートセット1ビット、論理情
報ビット2ビットおよびストップビット1ビットの合計
4ビットで無情報であるヌルと1ビットの論理情報と区
切り情報であるマークを伝送するビットフレームが構成
され、各スレーブ局の行きおよび戻りバス入力につい
て、各ビットタイムの中央でビットフレームをサンプリ
ングしたビット列パターンとバス信号パルス立ち上がり
と立ち下がり数をカウントするカウンタの計数値とから
受信ビットフレームの論理1、論理0、マーク、ヌルの
判別とビットフレーム誤り伝送検知とが行われ、行きバ
ス入力については下り情報フィールドにおいて所定の固
定数のヌル乃至論理値ビットフレーム数が伝送されてい
るか否かの出力ビット数チェックと最初の論理値受信後
ヌル受信か否かの出力フィールドヌルシーケンスンスチ
ェックと自己が取り込める出力データが存在しない場合
の出力データ不足チェックとが行われ、上り情報フィー
ルドにおいて所定固定数のヌル乃至論理値ビットフレー
ム数が伝送されているか否かの入力ビット数チェックと
最初のヌル受信後論理値受信か否かの入力フィールドヌ
ルシーケンスチェックと自己が入力値を送出しようとし
た場合に空きがない場合の入力データ値送出不能チェッ
クとが行われ、これら一つのメッセージフレームでスレ
ーブ検知伝送エラーが検知された場合に正常受信フラグ
がクリアされ、メッセージフレーム先頭でフラグがセッ
トされているときスレーブ局外部への出力を受信値に書
き換えることにより誤り伝送時の誤り出力が回避され、
マスタ局には戻りバス信号を受信して全戻りメッセージ
フレーム内容の伝送サイクル毎の詳細な誤り検知機能が
設けられ、マスタ局が誤り検知した場合にスレーブ外部
への入出力を実施しない以外は本来の入出力メッセージ
フレームと同じ作用をするテストメッセージフレームお
よび全スレーブの誤り検知有無を一括して読み込めるス
テータスメッセージフレームが付加されたことにより、
誤り検知、故障診断、故障部位識別機能、システム立ち
上げ設定操作の削除および誤り出力回避をすることがで
きる。
【0076】本発明の請求項8記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項7記載の調歩同期式データ伝送方法
において、メッセージフレームにバイトデータ伝送を行
うためのバイトフィールドを付与し、バイトデータ伝送
を行うスレーブ局の場合は外部にマイクロコンピュータ
を設け、4ビット双方向パラレルバスをハンドシェーク
方法で時分割使用してマイクロコンピュータとスレーブ
局とをインタフェースし、マイクロコンピュータ上の伝
送制御ソフトウエアの制御により、誤り制御を含めたバ
イトデータの伝送を行って、ビット入出力伝送とバイト
データ伝送チャネルとを混在させることを特徴とする。
【0077】本発明の請求項8記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、メッセージフレームにバイトデータ
伝送を行うためのバイトフィールドが付与され、バイト
データ伝送を行うスレーブ局の場合は外部にマイクロコ
ンピュータが備けられ、4ビット双方向パラレルバスを
ハンドシェーク方法で時分割使用してマイクロコンピュ
ータとスレーブ局とがインタフェースされ、マイクロコ
ンピュータ上の伝送制御ソフトウエアの制御により、誤
り制御を含めたバイトデータの伝送が行われて、ビット
入出力伝送とバイトデータ伝送チャネルとが混在させら
れる。
【0078】本発明の請求項9記載の調歩同期式データ
伝送方法は、請求項7または8記載の調歩同期式データ
伝送方法において、マスタ機能を内蔵し、他の通信プロ
トコルによるデータを伝送するデータ伝送バスとの通信
プロトコル変換機能をも備えたゲートウエイを設けたこ
とを特徴とする。
【0079】本発明の請求項9記載の調歩同期式データ
伝送方法によれば、マスタ機能が内蔵され、他の通信プ
ロトコルによるデータを伝送するデータ伝送バスとの通
信プロトコル変換機能をも備えたゲートウエイが設けら
れ、他の通信プロトコルによるデータが伝送されたとき
にもゲートウエイによって通信プロトコルが変換される
ため、通信ができるようになる。
【0080】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる調歩同期式
データ伝送方法の実施の一形態について説明する。
【0081】図1は本発明の実施の一形態にかかる調歩
同期式データ伝送方法が適用される端末装置の構成を示
すブロック図である。
【0082】先ず、通信ネットワーク構成としては、図
119の簡易ネットワーク構成とする。
【0083】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法における端末装置(従属局)は、汎用非
同期レシーバ/トランスミッタ(UART)101、受
信回線動作監視回路(以下、アイドルデテクタとも記
す)105、タイムインターバルカウンタ106、同期
フラグ(SYNCFLAG)回路107、ボーレートカウンタ1
08、発振回路109、クロックパルス発生回路11
0、マイクロプロセッサ102、ROM103、RAM
104を備えている。さらに、図示しないI/Oポート
などの機能ブロックが付加されている。
【0084】ここで、受信回線動作監視回路105、タ
イムインターバルカウンタ106、同期フラグ回路10
7およびボーレートカウンタ108がボーレートジェネ
レータに相当する。
【0085】クロックパルス発生回路110は、外付け
の抵抗RとコンデンサCと協働してCR発振器として作
用する発振回路109の発振出力を受けて分周し、マイ
クロプロセッサ102、ROM103、RAM104、
アイドルデテクタ105、タイムインターバルカウンタ
106、ボーレートカウンタ108のそれぞれにクロッ
クパルスを供給する。
【0086】マイクロプロセッサ102はROM103
およびRAM104と協働して内部バスを介して汎用非
同期レシーバ/トランスミッタ(UART)101を制
御する。
【0087】受信回線動作監視回路105、タイムイン
ターバルカウンタ106、同期フラグ回路107および
ボーレートカウンタ108は、さらに詳細には図3に示
す如く構成されている。
【0088】受信回線動作監視回路105は、例えば1
0ビットのブロックカウンタを備え、受信回線信号Rx
Dおよびクロックパルスを受けて、受信回線信号RxD
が一定時間以上無信号(高電位)であることを検出する
と、すなわちフルカウント(全て論理1)になると、計
数を停止し、出力であるアイドル信号を低電位(真)と
し、受信回線信号RxDが低電位になると、すなわちビ
ットフレームの先頭の立ち上がりで直ちにクリアされて
アイドル信号を高電圧(偽)とする。
【0089】タイムインターバルカウンタ106は、ク
ロックパルスを計数するカウンタで、オアゲート106
−4を介して連結されて15ビットの同期カウンタを構
成する、例えば上位7ビットカウンタ106−1と下位
8ビットカウンタ106−2とを備え、アイドル信号が
低電位から高電位になるまでの範囲内で、受信回線信号
RxDの立ち下がりから計数を開始し、次の受信回線信
号RxDの立ち下がりまでのクロックパルスの計数を行
い、下位8ビットカウンタ106−2のキャリーを上位
7ビットカウンタ106−1のLSBに供給して、15
ビットのカウンタとして計数を行う。
【0090】前記次の受信回線信号RxDの立ち下がり
時の計数完了のとき出力される丸め指示信号によってア
ンドゲート106−3のゲートは開かれ、下位8ビット
カウンタ106−2のMSBの値を上位7ビットカウン
タ106−1のLSBに供給して、下位8ビットカウン
タ106−2の計数値の丸め処理(四捨五入)を行う。
すなわち、ロード信号によって下位8ビットカウンタ1
06−2の8ビット目の値を上位7ビットカウンタ10
6−1のLSBに供給することは、下位8ビットカウン
タ106−2の8ビット目の値が論理1のときは上位7
ビットカウンタ106−1のLSBに加えられて下位8
ビットカウンタ106−2の計数値は切り上げられたの
と同様になり、8ビット目の値が0のときは論理1が加
えられないため下位8ビットカウンタ106−2の計数
値は切り捨てられたのと同様になって、四捨五入と同様
であるため、これを四捨五入または丸めとも記してい
る。
【0091】同期フラグ回路107は、タイムインター
バルカウンタ106の計数完了後の次の受信回線信号R
xDの立ち上がりでセットされる。同期フラグ回路10
7により同期フラグがセットされると、以降のタイムイ
ンターバルカウンタ106による計数は禁止される。同
期に失敗したときには同期フラグ回路107はソフトウ
エアでリセットされ、リセットされるとタイムインター
バルカウンタ106をクリアし、待機状態にする。
【0092】ボーレートカウンタ108は、クロックパ
ルスを分周して所定値になったことを検出する分周カウ
ンタであり、カウンタ108−1、デコーダ108−2
を備え、最初のクロックパルスでタイムインターバルカ
ウンタ106の下位8ビットカウンタ106−2の計数
値を丸めた上位7ビットカウンタ106−1の計数値を
インバータ108−3によって反転した、上位7ビット
カウンタ106−1の計数値の“1" の補数がカウンタ
108−1にロードされ、続くクロックパルスの計数を
開始し、カウンタ108−1の計数値が(フルカウント
−1、例えば1111110)になるまで計数したこと
をデコーダ108−2にて検知し、再び丸め値をロード
してから計数を繰り返す。同期フラグ回路107により
同期フラグがセットされている期間中はこの動作を繰り
返す。ボーレートカウンタ108の計数値を汎用非同期
レシーバ/トランスミッタ101のボーレートクロック
とする。
【0093】次に、本発明の実施の一形態にかかる端末
装置の作用について一部拡大した図4のタイミング図に
基づいて説明する。
【0094】通信プロトコル上の規約として、例えば水
晶発振器による高精度ボーレートクロックを有する制御
局が一定周期(例えば0.5秒)で無意味な特定のメッ
セージすなわちダミーメッセージを送出するものとす
る。
【0095】ここでは、ダミーメッセージをヘッダの開
始SOHとブロックデータ終了ETB(BCC)と取り
決めた場合を例に説明する。ダミーメッセージは図2に
示すごとくである。このダミーメッセージは通常ヘッデ
ィング部がないもので無意味であり、全ての端末装置で
はこのメッセージはメッセージとして取り扱わず、ボー
レートクロック生成に利用する。
【0096】図4(a)は受信回線信号RxDを、図4
(b)はアイドル(IDLEH)信号を、図4(c)は
同期フラグを、図4(d)はクロックパルス(CLK)
を、図4(e)はクロックパルス(CLK)の一部を拡
大したものを、図4(f)は下位8ビットカウンタ10
6−2のイネーブル信号を、図4(g)は上位7ビット
カウンタ106−1のイネーブル信号を、図4(h)は
丸め指示信号を、図4(i)は下位8ビットカウンタ1
06−2の計数値を、図4(j)は上位7ビットカウン
タ106−1の計数値を、図4(k)はカウンタ108
−1のロードパルスを、図4(l)はカウンタ108−
1のイネーブル信号を、図4(m)はカウンタ108−
1の計数値を示している。
【0097】ボーレートカウンタの動作は次の(イ)〜
(ホ)の如くである。
【0098】(イ) 受信回線信号RxDがSOHの先
頭の立ち下がりで低レベルになると、上位7ビットカウ
ンタ106−1、下位8ビットカウンタ106−2を連
結したタイムインターバルカウンタ106が計数を開始
する。
【0099】(ロ) カウンタ106の計数は、受信回
線信号RxDの次の立ち下がりまで行う。この計数終了
のときに、丸め指示信号ROUNDHにより下位8ビッ
トカウンタ106−2の計数値のMSBが論理1である
ならば上位7ビットカウンタ106−1を1回カウント
させ、丸めを行う。図4では、上位7ビットカウンタ1
06−1の計数値が2進数で0001000の場合を示
す。
【0100】(ハ) 受信回線信号RxDの立ち上がり
で、同期フラグをセットし、同時に上位7ビットカウン
タ106−1の計数値の1の補数(論理反転値)をカウ
ンタ108−1にロードし、次のクロックパルスからカ
ウントを開始する。図4では、カウンタ108−1にロ
ードされる値は2進数で1110111である。
【0101】(ニ) カウンタ108−1の計数値が2
進数で1111110になるとデコーダ108−2がこ
れを検知し、以降のクロックパルスのカウントを停止し
て、(ハ)と同じ動作に入り、これを繰り返す。これを
示せば図5の如くである。
【0102】(ホ) 前記の繰り返しは、ソフトウエア
で同期フラグがリセットされるまで継続する。
【0103】続いて、マイクロプロセッサ102のソフ
トウエアによる制御を説明する。
【0104】端末装置のマイクロプロセッサ102にお
ける伝送制御ソフトウエアは、通常の基本データ伝送制
御の他に下記の(ヘ)〜(ヌ)制御を追加する。
【0105】(ヘ) 動作モードとして、リスニングモ
ードとアクティブモードを設ける。BSC(Binary Syn
chronous Communication)手順等の通常の基本データ伝
送制御はアクティブモードでのみ行う。
【0106】リスニングモードでは、受信側回線上での
制御局から端末装置(従属局)への送出メッセージをモ
ニタリングし、自己のUART用倍周クロックを決定
し、調歩同期式データ伝送が可能な状態に立ち上げる。
受信側回線上には図6に示す情報メッセージが流れてい
る。また、受信回線上には図7に示す順方向監視シーケ
ンスが流れている。
【0107】(ト) 通信回線の立ち上げ時、先ずリス
ニングモードに入る。最初にUART101のレシーバ
回路をイネーブルとし、受信可能な状態とする。次に同
期フラグをリセットする。
【0108】(チ) UART101におけるレシーバ
回路のキャラクタ受信割込みが発生したら、UART1
01がフレーミングオーバーランエラー(ストップビッ
トが論理1)やパリティエラーを検知したか否かをチェ
ックする。UART101がエラーを検知したら(ト)
の実行に戻る。受信キャラクタをチェックし、ETBな
ら次の(リ)の実行へ進む。それ以外のキャラクタの場
合は(ト)の実行に戻る。
【0109】(リ) 続く受信キャラクタを受信し、前
記図6(a)に示す情報メッセージから図7(l)に該
当するキャラクタ列かどうか遂次チェックしていく。ど
れにも該当しないキャラクタになったらすぐに(ト)の
実行に戻る。図6における情報メッセージ(a)〜
(f)および図7における情報メッセージ(g)〜
(l)の末尾キャラクタまで正常に受信したら次の
(ヌ)の実行へ進む。
【0110】BCCがある場合は、BCCでの水平パリ
ティチェックが正常なら正常であり、BCCがない場合
は、末尾制御キャラクタが規定キャラクタなら正常であ
り、正常でないなら、(ト)の実行に戻る。
【0111】(ヌ) 続くメッセージの受信を継続す
る。(リ)と同様、UART101がエラーを検知した
ときは(ト)の実行へ戻る。受信キャラクタ列が、前記
情報メッセージ(a)〜(l)に該当しかつ正常かを
(リ)と同様にチェックする。正常でないメッセージを
検知したら、(ト)の実行へ戻る。図6における情報メ
ッセージ(f)に示すダミーメッセージを2度受信した
ら、アクティブモードに入る。
【0112】前記の制御を行った場合、アクティブモー
ドに入るのは、(ト)で補足したメッセージがダミーメ
ッセージの場合だけである。なぜなら、同期フラグをセ
ットさせたメッセージがダミーメッセージである確率が
高い場合にのみ(リ)に移り、(リ)での確認を経て
(ヌ)で2回のダミーメッセージの受信を確認している
からである。このようにして、(ヘ)を開始して数秒以
内に、分周クロック周波数のダミーメッセージを利用し
た同期化が完了する。
【0113】マイクロコンピュータのクロックパルスが
CR発振回路109による発振で周囲温度変化の影響や
電源電圧変動の影響を受け易いので、必要に応じて一定
周期(数分〜数10分)で強制的にリスニングモードに
投入し、再同期化することも可能である。
【0114】本実施の一形態では、全2重回線の場合を
説明したが、半2重回線の場合には、回線上に制御局以
外の従属局の送出したメッセージが混在して流れるの
で、同期化時に従属局のメッセージを捕獲すると分周ク
ロックが従属局のボーレートの精度になり、不都合が発
生する。しかし、前記の方式によれば、高いクロック周
波数精度を持つ制御局のダミーメッセージフレームのみ
で同期化するので、不都合が発生するおそれはない。
【0115】CR発振回路109に起因する変動幅1:
3にも上るクロックパルスの周波数変化に本発明が対応
可能であることを以下に説明する。前記の分周クロック
演算アルゴリズムは、nはボーレートカウンタ108−
1のカウント値とし、tbはビットタイムとする。
【0116】SOH受信時は、図2に示すようにtb7
=8ビットタイム長を計測するので、下記となる。
【0117】tb7=8tb=n これより、下記式が成立する。
【0118】tb=n/8 ボーレートカウンタ108−1には、四捨五入した上位
7ビットカウンタ106−1のカウント値をセットす
る。
【0119】一方、UART分周クロックとしては、例
えばボーレートの32倍の周波数が必要なら下記が必要
である。
【0120】tb/32=n/8/32=n/256 例として、19.2kbpsのボーレートに対して、ク
ロック周波数として、5MHz〜20MHzの範囲を考
えてその両端の周波数5MHz、20MHzの場合を計
算する。
【0121】tb=1/19.2k(s)=52.08
3333μs、 tb/32=1/19.2k/32(s)=1.627
6041μs tb7=8tb=416.66666μs となり、5MHzクロックで計数時には、カウント値n
=416.66666/0.20=2083、20MH
zクロックで計数時にはn=416.666666/
0.05=8333となる。
【0122】しかるにカウンタでの計数は、切り捨てに
なる。
【0123】従って、ボーレートカウンタ108−1へ
の設定値は下記の如くになる。
【0124】5MHzクロックで計数時には、n/25
6=2083/256=8.136であり、四捨五入し
て8である。また、20MHzクロックで計数時には、
n/256=8333/256=32.550であり、
四捨五入して33である。
【0125】調歩同期式データ伝送において、分周クロ
ック誤差により生ずる誤り受信はストップビットのサン
プリング時に発生する。具体的には、図2の[(tstp−
smpl)−tpa ]と図2の[(tb−frm )−(tstp−smp
l)]で決まる。
【0126】この図2において[(tstp−smpl)−(tp
a )](パリティビット後縁エッジとストップビットサ
ンプルタイミングとの時間差)が零か負か、図2におい
て[(tb−frm )−(tstp−smpl)](次ビットフレー
ムのスタートビット立ち下がりエッジとストップビット
サンプルタイミングとの時間差)が零乃至正なら誤り受
信となる。
【0127】図8および図9に5MHz〜20MHzで
の前記差を計算した結果をグラフで示した。図8に示し
たように、5.2MHzにおいて、[(tstp−smpl)−
(tpa )]が負となり、安定な受信が不可能なことを示
している。それ以外は全て差が正常範囲であり、安定に
受信できる。実際には、発振回路109、クロックパル
ス発生回路110、タイムインターバルカウンタ10
6、UART101、トランシーバ、通信回線ケーブル
による立ち下がりエッジの時間ジッタを配慮して、余裕
を持たせる必要がある。通常数μs、多めに見て5μs
を考慮すれば十分であり、図8および図9より6MHz
から20MHzで5μs以上の差が保証されている。無
論20MHz以上でも保証される。
【0128】19.2kbpsのボーレートでは、約5
00μs毎に1ビットフレームが受信されるので、これ
ら端末装置(従属局)に使用されるクロック周波数6M
Hz〜30MHzの8ビットマイクロコンピュータにと
っては、受信割り込み時間やUART受信レジスタから
のキャラクタの取り込み処理時間を考慮すると20〜6
0μs を要し、受信処理オーバヘッドとしては適切な範
囲にある。従って、本発明の実施の一形態にかかる調歩
同期式データ伝送方法では十分な実用性を持つ。
【0129】送信の場合の最大誤差はパリティビットの
後縁エッジで発生するが、前記のストップビットでの誤
差より必ず小さい。
【0130】本実施の一形態にかかる調歩同期式データ
伝送方法では、ダミーメッセージとして、“SOH、E
TB、(BCC)" としたが、他のキャラクタによるダ
ミーメッセージも可能である。
【0131】例えば、“STX、ETX、(BCC)"
をダミーメッセージに選定した場合は、図10に示すよ
うに、STXのときは先頭キャラクタの最初の立ち下が
りエッジから、3番目の立ち下がりエッジの間にカウン
タ計数を行うようにすれば、同じく8ビットタイムの時
間幅を計数することになり、ETXのときは、先頭キャ
ラクタの立ち下がりエッジから、2番目の立ち下がりエ
ッジの間にカウンタ計数を行うようにすれば、同じ8ビ
ットタイムの時間幅を計数することになる。
【0132】また、別の例として、“NULL、NUL
L" をダミーメッセージとすることも考えられる。ただ
し、インターフレームスペースは零とする。
【0133】この場合は、図11に示す如くになり、先
頭キャラクタの最初の立ち下がりエッジから次の先頭キ
ャラクタの最初の立ち下がりエッジまで計数すればよ
く、この場合は(÷10)の演算が必要になるので、割
算や丸めをマイクロコンピュータで行い、分周クロック
カウンタに書き込む方法を用いることもできる。
【0134】次に、システム構成について説明する。
【0135】図12は、本発明の実施の一形態にかかる
調歩同期式データ伝送方法に適用されるシリアル伝送バ
スシステムの構成を示すブロック図である。
【0136】符号201はディスクリート制御の統括制
御や操業管理、データ収集などを行う中央パーソナルコ
ンピュータあるいはプログラマブルロジックコントロー
ラからなる中央制御装置を示し、符号202−1および
202−2はディスクリート制御を行うプログラマブル
ロジックコントローラからなるディスクリート制御装置
を示し、符号203は、ディスクリート制御や画像処理
などを行うパーソナルコンピュータあるいはVMEボー
トなどのボートコンピュータからなるディスククリート
制御装置である。
【0137】中央制御装置201とディスクリート制御
装置201−1、202−2および203はイサーネッ
トや業界などで予め決められた標準のプログラマブルロ
ジックコントローラ間シリアル伝送バスで結合され、高
速データ伝送が行われる。
【0138】符号204−1、204−2および204
−3はディスクリート制御装置202−1、202−2
および203とセンサ/アクチュエータを少ない配線で
接続するための例えばDeviceNet などのシリアル伝送バ
ス206、207と、分散シリアル伝送バス217、2
18との間を接続し、両バス相互間のプロトコル変換を
行うゲートウエイである。
【0139】シリアル伝送バス206、207は、ゲー
トウエイ204−1、204−2、204−3をマスタ
とし、産業用機械、装置内部に分散設置されたセンサ/
アクチュエータをスレーブとして配線される。センサ/
アクチュエータは近接スイッチ208および213、光
電スイッチ209、電磁リレー210、照光式スイッチ
211、マニホールド電磁弁212、表示灯214、バ
ーコードリーダ215、アナログ入力ユニット216等
である。
【0140】符号205−1、205−2および205
−3はバスを経由し、通信端末やセンサ/アクチュエー
タの動作電源を供給する24VDCの直流電源装置を示
している。
【0141】次に、システムの主な仕様について説明す
る。
【0142】上記した本実施の一形態において、シリア
ル伝送システムはネットワークトポロジとしてリングバ
スを用い、調歩同期式データ伝送方法には単一マスタ/
多スレーブマスタによるサイクリック伝送方式を用い波
形伝送はベースバント伝送方式を用いる。
【0143】以下に、分散シリアル伝送シスステムの主
な仕様を述べる。
【0144】a) システム仕様についてネットワーク
トポロジはリングトポロジとし、ノード数は128/2
56/512(ダミーチップを含む)とし、ビット入出
力点数(オン/オフ入出力)は64点出力、64点入力
/128点出力、128点入力/256出力、256点
入力とする。
【0145】バス配線に関しては、総延長は最大200
m(リピータなしの場合)とし、バス分岐数は8分岐と
し、各分岐バス総延長は25mとし、最大ノード間距離
は10mとし、リング分岐は分岐バスでリング分岐コネ
クタを使用してT分岐と同等のバス分岐可能(ただし、
リング分岐コネクタへの戻しバス配線は必要)とする。
【0146】伝送媒体に関しては、媒体は4芯フラット
ケーブルとし、割付けは信号線を2芯(行きバス、戻り
バス)とし、電源線を2芯(+24VDC、GND)と
する。
【0147】バストランシーバに関しては、バス回線絶
縁はなしとし、バスドライバは74HCシリーズバスド
ライバ出力(EIA/JEDEC規格)とし、バスレシ
ーバは74HCシリーズシュミットトリガゲート入力と
する。
【0148】伝送レートに関しては、ベアラ速度は2M
bpsとし、実効伝送速度は約500kbpsとし、同
期方式は調歩同期式とし、通信方式は単一マスタ/多ス
レーブ、マスタによるサイクリック伝送方式とし、波形
伝送はベースバンド伝送とする。
【0149】ビットフレーム構成に関しては、スタート
ビットは1とし、データビットは2とし、ストップビッ
トは1とする。合計では4ビットであり、コーティング
は図13に示す如くである。
【0150】メッセージフレーム構成に関しては、ビッ
トフレーム数は、図14に示す如くである。
【0151】フィールド構成については、SYNCフィ
ールドは同期化とメッセージ種別指定のためのフィール
ドとし、出力フィールドはビット出力を伝送するフィー
ルドとし、入力フィールドはビット入力を伝送するフィ
ールドとし、バイトフィールドはスレーブチップにおけ
る再生中継用ビットフレーム先頭立ち上がりタイミング
提供とバイトデータ伝送兼用のフィールドとし、バスア
イドルはメッセージフレームの間の無情報状態(低レベ
ル連続)とする。
【0152】メッセージフレーム種別に関しては、入出
力メッセージフレームはビット入出力およびバイドデー
タ伝送を行うフレームであり、テストメッセージフレー
ムは自己診断のため、チップ外へのビット出力動作を行
わない以外は入出力メッセージフレームと同一動作を行
うフレームであり、ステータスメッセージフレームは自
己診断情報収集のため、全スレーブチップが自己の伝送
異常検知ステータスを送出するフレームである。
【0153】バイトデータ伝送に関しては、バイトデー
タ伝送チャネル数はバス当たり8/16チャネルとし、
通信方式は全2重通信とし、トランスペアレント伝送が
なされ、伝送情報は8ビット+パリティビットとし、伝
送レートはチャネル当たり、上り約500バイト/s、
下り約500バイト/sとする。
【0154】b) スレーブチップ仕様について製造プ
ロセスはCMOSロジックとし、ピン数は主ピンを16
ピン(128点入/出力でビット入出力機能使用時は主
ピンのみ使用)とし、副ピンを5ピン(128点入出力
以外、ダミーチップ、バイトデータ伝送機能など使用時
に使用)とする。ノードアドレス設定は各ノード毎のア
ドレス設定は不要とし、バストランシーバは内蔵とし、
内蔵クロックは16〜50MHzクロック発振回路内蔵
とする。
【0155】再生中継・入出力機能に関しては、行きバ
スおよび戻りバス再生中継回路をスレーブチップに内蔵
し、内蔵クロックを使用して、メッセージフレーム先頭
のビットフレームにてボーレートを計測し、以降のビッ
トフレームの再生中継の3R(リクロッキング、リタイ
ミング、リシェーピング)は前記計測値を基に特殊演算
アルゴリズムを使用して、バス出力のビットフーム先頭
エッジは、バス入力ビットフレーム先頭エッジを利用し
て行う。行きバスについては、メッセージフレームの種
別に応じて自己に割り付けられたビットフレームデータ
の送信および受信を行う。
【0156】ビット入出力機能に関しては、I/Oピン
4ピンを使用し、1〜4点のビット入出力の組み合わせ
8種のうちから1種を選択して使用可能であり、入力1
点や出力1点のみから、入力4点や出力4点、入力2点
や出力2点などとする。
【0157】出力ピン回路は74HCバスドライバ出力
とし、入力ピン回路は74HCシュミットトリガゲート
入力とし、出力反転伝送は設定ピン指定で受信ビットデ
ータの論理値を反転してピンに出力可とし、入力反転伝
送は設定ピン指定で入力論理値を反転してバス送信可と
し、出力ストローブパルス出力機能はビット出力用スト
ローブパルス出力ありとする。バイトデータ伝送機能は
機能設定ピンで指定可能であり、伝送容量は1チャネル
/チップとする。バイトデータ伝送時はチップ外部イン
タフェースはI/Oピンを双方向ニブルバスとして時分
割使用し、ハンドシェーク方式でインタフェースする。
I/Oピン回路はプルアップ抵抗付きオープンドレイン
バスドライバ出力とする。
【0158】ダミーチップ機能は機能設定ピンで指定可
能とし、一切の入出力を行わず、再生中継のみ行う。伝
送誤り検知については伝送単位誤り検知は各ビットフレ
ーム毎とし、スタートビットチェックはスタートビット
を論理1とし、ストップビットチェックはストップビッ
トを論理0とする。
【0159】立ち上がりおよび立ち下がり回数チェック
は伝送単位タイムアウトチェックとし、次ビットフレー
ム先頭立ち上がりのタイムアウトを検知する。上記は行
きバスおよび戻りバス入力の両方につき行う。
【0160】SYNCフィールドフォーマットチェッ
ク、出力フィールドフォーマットチェック、入力フィー
ルドフォーマットチェック、バイトチャネルスロットチ
ェックは、行きバス入力において行う。
【0161】誤り出力防護機能はビット出力を前回正常
伝送の次のメッセージフレーム先頭で実施する。WDT
機能はウォッチドッグタイマを内蔵とし、タイムアウト
時間は約20msとし、メッセージフレーム正常伝送で
リセットする。出力フォールバック機能は設定ピンによ
り、ビット出力をWDTタイムアウト時に、直近の正常
伝送時出力保持(ホールド)か論理0出力(クリア)の
いずれかに指定可とする。
【0162】ステータス表示灯出力は外部LED表示灯
駆動出力で正常時1s周期点滅、伝送異常検知/WDT
タイムアウト時は0.26s〜0.5s周期で点滅とす
る。
【0163】ループバックスイッチはWDTタイムアウ
ト時にオン、行きバス出力を戻りバス入力にループバッ
ク(チップ外部への行きバス出力はバスアイドルに保
持)とする。
【0164】c) ゲートウエイ仕様について 上位制御機器インタフェースは各種工業用シリアル伝送
バスおよびイサーネットに対応とし、バイトデータ伝送
インタフェースは工業用シリアル伝送バスがビット入出
力機能のみの場合は、RS232C/RS422経由と
し、コンフィギュレーションは専用RS232Cチャネ
ルにHH(ハンドヘルドターミナル)か専用ソフトウエ
アを搭載したPC(パーソナルコンピュータ)を接続し
て実施する。
【0165】バイトデータ伝送チャネル伝送プロトコル
は基本形データ伝送手順(JIS−X−5002)/B
SC手順準拠とし、バス分岐数は8とし、動作モードは
設定モード、待機モード、動作モード、自己診断モー
ド、保守モードとする。
【0166】バス配線トポロジ自動認識機能は設定モー
ドにおいて配線トポロジを自動認識し、不揮発性メモリ
に上位制御機器側ビット入出力点アドレス割付けと超分
散バス側ビット入出力点アドレス割付けとを記憶し、正
規動作時は両割付けに基づく自動マッピングとする。伝
送誤り検知処理は図15に示す如くである。
【0167】自己診断保守支援機能はループバックチェ
ック機能とし、送出バスと戻りバス回路を直結させて自
己診断する。伝送異常検知ログ機能は伝送異常検知時、
ゲートウエイの各種伝送異常検知情報のほか、直後にス
テータスメッセージを送出して入手した各スレーブ毎の
伝送異常検知ステータスを記録し、HH乃至PCから読
み出す。
【0168】故障部位推定指示機能は伝送異常検知時、
前記ログ情報や再試行時の異常情報から、故障部位を推
定し、HHかPC上で表示する。バスケーブル断線時に
は、100%部位判定可能である。
【0169】バス配線トポロジログ機能は自動認識した
バス配線トポロジ、各ノード種別、入出力点数などをH
H乃至PCで表示可能である。
【0170】次に、本実施の一形態におけるバス配線お
よびバストランシーバについて説明する。
【0171】図16に示すバス配線のブロック図におい
て、符号220、230、240および250は通信子
局であるスレーブユニット(単にスレーブユニットとも
記す)を示し、符号261および271はバス分岐コネ
クタを示している。符号260および270は4芯フラ
ットケーブルを使用したバスケーブルであり、バス分岐
コネクタ261および271は8個用意される。
【0172】直流電源装置205−1、205−2およ
び205−3(図12参照)の電源出力は全てのゲート
ウエイ204−1、204−2および204−3の電源
端子に接続されて、ゲートウエイ204−1、204−
2および204−3の内部回路動作電源として使用され
ると共に、バス分岐コネクタ261、271を介して4
芯バスケーブル260、270の2芯線に接続されて、
全てのスレーブユニット220、230、240および
250に電源として供給される。以下、ゲートウエイ2
04−1を例として説明する。
【0173】ゲートウエイ204−1のゲートウエイ論
理回路219から出力された送出バス信号は、例えば最
初のバス分岐コネクタ261に供給され、最初のスレー
ブユニット220に送出されて、バスレシーバ221の
ホワードバス入力となる。バスレシーバ221の出力は
ホワードバス論理回路222で再生中継され、必要に応
じてデータの受信/送信が行われ、バスドライバ223
へ出力される。バスドライバ223からの出力はホワー
ドバス出力として、バスケーブル263に接続され、次
段のスレーブユニット230のバスレシーバ231の入
力となる。以下同様にホワードバスケーブル260は先
のスレーブユニットに順次接続される。
【0174】バス末端のスレーブユニットにおいてホワ
ードバスはジャンパ線265に接続されてバックワード
バスとなり、今度は逆向きに接続され、例えばスレーブ
ユニット230のバックワードバスレシーバ234の入
力となり、バックワードバス論理回路235で再生中継
され、バックワードバス用バスドライバ236からバッ
クワードバス信号として、ケーブル264を経由して、
スレーブユニット220のバックワードバス入力とな
る。以降順次接続され、バス分岐コネクタ261にバッ
クワード、続いてのバス分岐コネクタ271のホワード
バス入力となる。以下同様にして、最終的には、ゲート
ウエイ204−1のバックワードバス入力としてゲート
ウエイ論理回路219に供給される。他のゲートウエイ
204−2、204−3についても同様である。
【0175】すなわち、バス配線により、各スレーブユ
ニット220、230、240および250は動作電源
の供給を受けると同時に、ホワードバスおよびバックワ
ードバスの入出力信号を受け、バスレシーバ、バスドラ
イバ、ホワードバス論理回路およびバックワードバス論
理回路でバス信号を受信送信して再生中継し、必要に応
じてデータ送受信を行う。バス信号自体はリングバスと
して、ゲートウエイ204−1〜204−3から送出さ
れたバス信号が、全てのスレーブユニット220、23
0、240および250を経由し、バックワードバス信
号としてゲートウエイ204−1〜204−3に戻る。
【0176】バストランシーバ回路としては、スレーブ
ユニットの低コスト化のため、EIA/JEDEC規格
74HCシリーズを採用し、バスドライバ223、22
6、233、236…には74HCバスドライバを、バ
スレシーバ221、224、231、234…には74
HCシュミットトリガゲートを使用する。
【0177】多くの工業用シリアル伝送バスでは、バス
配線長を数100m〜1km乃至それ以上を実現するた
め、リニアバストポロジが採用されている。この場合、
高速長距離伝送を実現しかつ耐ノイズ性を確保するた
め、バスケーブル260、270として一括シールド対
線ケーブルを使用し、バス両端に対線特性インピーダン
スに等しい終端抵抗(100〜120Ω)をターミネー
タとして接続し、反射波の発生を抑える。また、バスト
ランシーバ回路にはRS−485トランシーバ集積回路
に代表されるバイポラリニア半導体プロセスで製造され
た差動送信トランシーバ、差動受信トランシーバを使用
し、耐ノイズ性と接地電位変動に備える。また、一部の
バスでは、バスケーブルを4芯とし、バス信号の2線以
外の2線を24VDC電源給電線としている。
【0178】本実施の一形態に適用されるシリアル伝送
バスは、高速、長距離伝送が可能な工業用シリアル伝送
バスの下位バスとして、加工、組立ラインの中で使用さ
れる単一の産業用機械、装置内簡易シリアル伝送バスを
目指しているので、総バス配線長は200m以下で充分
であり、また個々のスレーブユニット間のバス配線距離
も10m以下で充分である。このようにバス配線長が短
距離で充分なので、バスケーブルでの直流電源の供給も
スレーブユニット動作電源の供給以外に、スレーブユニ
ットに接続されるセンサ/アクチュエータ動作電源をも
供給できれば、これらへの電源供給配線が大幅に削減さ
れ、著しい省配線効果を生み出すことができる。この場
合、24直流電源装置の負荷変動率±3%のものを使用
し、バス配線末端で24VDC±10%を保証できるこ
とが望ましい。
【0179】以上から、バストポロジとしてリングバス
を採用し、安価な4芯フラットケーブルをバスケーブル
として採用し、バストランシーバは安価なCMOSロジ
ックで実現できるものを採用している。
【0180】最大ユニット間の配線長を10mとしてい
るので、ノイズ結合距離が短いため74HCトランシー
バによるシングルエンド送受信でも充分な耐ノイズ性を
確保でき、しかも安価なCMOSロジックプロセスを使
用して、ホワードバス論理回路およびバックワードバス
論理回路とバストランシーバとを単一チップ内に組み込
むことができる。また、リングバス構成の場合のリング
状配線を確保しなければならないという制約をバス分岐
方式スレーブ回路にバックワードバス回路をも含めたこ
とにより(図16参照)、制約を意識せずに使用でき
る。また、電源供給能力についても、各バス分岐配線の
最大長が25mで、かつ末端1A集中負荷時でも、最も
電源電圧変動許容範囲の狭いマニホールド電磁弁や電磁
ソレノイドなどの電源電圧範囲24VDC±10%を保
証することができる。
【0181】次に本実施の一形態に適用されるスレーブ
チップの構成について説明する。
【0182】図17は本発明の実施の一形態にかかる調
歩同期式データ伝送方法に適用されるスレーブユニット
の構成を示すブロック図である。
【0183】スレーブユニットを形成するスレーブチッ
プ300は、シリアル伝送システムのキーコンポーネン
トであり、全てのスレーブユニットに1個乃至複数個組
み込まれ、シリアル伝送バスとの通信制御と、バスを経
由したビット入出力やバイトデータ伝送を行う。
【0184】スレーブチップ300は、種々の半導体製
造プロセスの中でも最も多用され、生産コスト低減率の
高いCMOSロジックプロセスで製造される。
【0185】スレーブチップ300においてホワードバ
ス入力は、ホワードバス再生中継回路301に供給され
る。ホワードバス再生中継回路301の内部では、74
HCシュミットトリガゲートのバスレシーバでバス信号
が受信され、いわゆる3R(リクロッキング、リタイミ
ング、リシェービング)機能によりシシアル信号が再生
され、74HCバスドライバによりホワードバス出力と
して次段のスレーブユニットへと中継される。同様に、
バックワードバス入力は、バックワードバス再生中継回
路302に入力され、バックワードバス出力として、上
流スレーブユニットに供給される。
【0186】スレーブチップ300には一切の外付け部
品が不要であるクロック発振回路303を備えており、
クロック発振回路303の出力であるクロックパルス
は、ホワードバス再生中継回路301およびバックワー
ドバス再生中継回路302や制御回路304に供給され
る。制御回路304は、ホワードバスおよびバックワー
ドバスにおけるシリアル伝送再生中継動作の統括制御を
行うと同時に、入出力回路305を制御し、入出力ピン
(4ピン)306を介してビット入出力動作やバイトデ
ータ伝送時のニブルデータ伝送の制御を行う。
【0187】入出力回路305は、ホワードバスから受
信した自己に割り当てられたビット出力を取り込み保持
し、割り当てられた入出力ピン306に所定のタイミン
グでバスドライバを介して出力する。また、入力に割り
当てられた入出力ピン306からのビット入力(論理
値)を所定のタイミングで読み込み保持し、ホワードバ
スシリアル信号の自己に割り当てられた入出力回路30
5に送出する。バイトデータ伝送機能が設定された場合
は、入出力ピン306は、時分割双方向ニブルデータバ
スとして使用され、バイトデータ伝送チャネルの制御情
報やバイトデータの送受信を行う。
【0188】符号307は、バスの総ビット入出力点
数、入出力ピン306のビット入出力の割り当て、ビッ
ト入出力の論理値反転/非反転の設定、ビット入出力機
能かバイトデータ伝送機能かの選択などの各種設定ピン
やビット出力時のストローブパルス出力、バイトデータ
伝送時のニブルデータバスの時分割双方向伝送ハンドシ
ェイク制御入出力信号端子である。
【0189】符号308はウォッチドックタイマ(WD
T)回路であり、ホワードバス入力回線の動作監視を行
うウォッチドックタイマ部と、ホワードバス再生中継回
路301およびバックワードバス再生中継回路302に
おける通信正常/異常状態とウォッチドックタイマ動作
状態(WDTタイムアウト/正常)とから、スレーブチ
ップ外部のステータス用LED表示灯の駆動を行う。ウ
ォッチドックタイマ回路308の後者の出力は、ステー
タスピン309に出力される。
【0190】ウォッチドックタイマ回路308がタイム
アウトして異常検知されると、切り換えスイッチ310
−1、310−2が動作し、バックワードバス入力がバ
ックワードバス再生中継回路302から遮断され、ホワ
ードバス出力が強制的にホワードバス入力に接続され、
ホワードバス出力が低レベルに固定されて、バスアイド
ル状態となる。すなわち、ウォッチドックタイマ回路3
08のタイムアウト中は、ホワードバス出力がホワード
バス入力に強制的にループバックされ、そのバス分岐の
次段以降のスレーブチップには、バスアイドルが送られ
て休止状態となる。
【0191】次に、センサ/アクチュエータへのスレー
ブユニットの取付具体例を説明する。図18(a)は近
接スイッチ208や光電スイッチ209などの2値出力
センサ2個と分散シリアル伝送バスとのシリアルインタ
フェースユニットの取付けを示す分解斜視図である。セ
ンサユニット320には、ホワードバスケーブルアセン
ブリ321とバックワードバスケーブルアセンブリ32
2がコネクタ接続され、24VDC電源とホワードバス
/バックワードバスが接続される。また、2個のセンサ
からの配線がセンサコネクタ323、324を使用して
同じくコネクタ接続される。
【0192】符号325は、センサユニット320に内
蔵されるプリント板を示し、ホワード/バックワードコ
ネクタ、センサコネクタ、スレーブチップ、LED表示
灯、ダイオード、抵抗、コンデンサなどの電子部品が実
装される。バスケーブルアセンブリ321、322にお
けるバスケーブルコネクタ326は、図18(b)に示
すようにフラットケーブル322−1を挿入し、内蔵の
ブレードがバスケーブル被覆を貫通して、芯線との電気
的接続をブレードのスプリング力により4芯一括で圧力
接合により行う公知の貫通圧接ブレード322−2のタ
イプを使用することにより、産業用機械、装置内部の省
配線と配線時間、工数の削減を図ることができる。
【0193】図19は、センサユニットと2値センサと
の配線を示す。図19は4個の2値センサを接続できる
タイプである。符号330は4入力のセンサユニットを
示し、符号331〜334は2値センサを示す。センサ
ユニット330にはホワードバスコネクタ335、バッ
クワードバスコネクタ336、センサコネクタ337が
接続される。バス分岐の前段のスレーブユニットからの
ホワードバスは、バスコネクタ335を介して接続さ
れ、ホワードバス信号は信号線343と終端/保護抵抗
350を経由してスレーブチップ370のホワードバス
に供給される。スレーブチップ370内部で再生中継さ
れたホワードバス出力信号は出力保護抵抗351を経由
して、次段スレーブユニットへのホワードバス入力とし
て、バスコネクタ336のホワードバス信号線347に
送出される。
【0194】一方、バックワードバス信号は信号線34
8からコネクタ336、終端/保護抵抗352を経由し
て、スレーブチップバックワードバス入力として供給さ
れる。この信号はスレーブチップ370内部のバックワ
ードバス再生中継回路を経由し、バックワードバス出力
として送出され、出力保護抵抗353およびバスコネク
タ335を経由して、前段スレーブユニットのバックワ
ードバス入力信号線344へ送出される。
【0195】バス分岐ケーブルのGND線342は、コ
ネクタ335を経由して、スレーブチップ370の内部
回路GNDとなり、またコネクタ335のGND線34
6に接続され、次段スレーブユニットのGND線とな
る。また、バス24VDC電源線341は、コネクタ3
35を介して、次段スレーブユニットへの電源供給線3
45にバスコネクタ336を経由して供給される。ま
た、バス24VDC電源はシリーズドロッパ抵抗35
4、電源逆接続防護ダイオード355を経由して電源デ
カプリングコンデンサ356の+端子と3端子レギュレ
ータ357の入力に接続される。また、逆接続防護ダイ
オード358を経由し、センサ入力ステータスLED表
示灯359のカソードに接続される。3端子レギュレー
タ357の出力は、スレーブユニット内部論理回路電源
として、スレーブチップ370やセンサ入力シグナルコ
ンディショナ回路に供給される。
【0196】2値センサ331は、センサコネクタ36
3を経由してセンサユニット330と接続される。24
VDC電源は、逆接続防護ダイオード367を経由して
センシング回路371に接続される。センシング回路3
71は、検知対象物理量の変化を捕らえ、結果を出力ト
ランジスタ372のオン/オフに変換して出力する。出
力トランジスタ372の出力は、センサユニット330
のシグナルコンデショナ回路359〜361、364、
365に入力される。2値センサ331の出力、すなわ
ち、出力トランジスタ372がオフなら、微弱な電流が
LED359、抵抗360、361、ダイオード364
を経由して論理回路電源に流れ、スレーブチップ370
の入出力ピンの1つが高レベルになる。2値センサ33
1の出力、すなわち出力トランジスタ372がオンにな
ると、比較的大きな、例えば5mAの電流がLED35
9、抵抗360を経由してセンサ出力に流れ、スレーブ
チップ370の入出力ピンの電位は、2値センサのオン
電圧(通常1V以下)となる。
【0197】コンデンサ365は、抵抗364と共にC
Rフィルタ回路を構成し、ノイズ除去と2値センサ出力
のチャタリングを吸収する。
【0198】スレーブチップ370の入出力ピンは、入
力ピンに設定されている場合は、74HCシュミットト
リガゲート入力となるのでヒステリシス特性を持ち、C
Rフィルタの効果と相まって高いノイズ除去とチャタリ
ング吸収特性を実現できる。このようにして、2値セン
サの出力オン/オフ状態がスレーブチップ370に読み
込まれ、ゲートウエイが周期的に出力する入出力メッセ
ージフレームをスレーブチップ370が受信した場合、
4個の2値センサ入力値をホワードバス出力の自己に割
り付けられた伝送単位に書き込んで送出する。これが、
次段以降のスレーブチップで繰り返し再生中継され、最
終的にはゲートウエイのバックワードバス入力として読
み込まれる。スレーブチップ370のステータス出力
は、ステータスLED表示灯359に接続され、論理回
路電源がオン時には、常に点滅してスレーブユニットの
ステータスを各ステータスに対応して割り振られた点滅
パターンで表示する。
【0199】以上に述べたように、スレーブチップ37
0を使用することにより、安価な3端子レギュレータ、
ダイオード、LED、抵抗、コンデンサなどで論理回路
電源、センサ入力シグナルコンデショナ回路などの周辺
回路を構成でき、スレーブユニットの小型、軽量化、低
コスト化が達成できる。また、2値センサ出力値、バス
電源オン/オフ状態やスレーブユニット動作状態がLE
D表示により一目で識別でき、故障時の故障部位の切り
分けに役立つ。また、従来からの並列配線の場合、面倒
な各2値センサへの電源供給配線が、コネクタ接続に代
わり、2値センサ近傍にスレーブユニットを接地できる
ので短い配線で済むなど省配線効果が大きい。なお、2
値センサ331について説明したか、2値センサ332
〜334においても同様である。図19は3線式センサ
とのインタフェース例であるが、2線式センサの場合も
類似回路で簡単に構成できる。
【0200】図20は、分散シリアル伝送バス直結のマ
ニホールド電磁弁の構成例を示す。マニホールドベース
380に、上部に搭載された4個の電磁弁381〜38
4に元圧空気供給路や排気経路を形成する空気圧多岐配
管が組み込まれている。4個の電磁弁381、384の
うち、手前の2個はシングルソレノイド型電磁弁38
3、384、奥の2個はダブルソレノイド型電磁弁38
1、382である。従って合計6個のソレノイドコイル
がソレノイドコイル部385、386、391、39
2、393、394にコネクタ接続される。
【0201】通常のマニホールド電磁弁では、プログラ
マブルロジックコントローラなどの制御装置のソレノイ
ド駆動用トランジスタスイッチ出力の個別配線により、
マニホールド電磁弁近傍に設けられた端子台に接続さ
れ、またソレノド電源(24VDC)が同端子台に接続
されジャンパ配線により個別のソレノイド毎に分配さ
れ、一方各ソレノイドコイル部からの2本の配線が個別
に端子台に接続される。
【0202】この場合、14極の端子台にマニホールド
電磁弁側から12本、プログラマブルロジックコントロ
ーラ側から7本(そのうち1本はコモン)、24VDC
電源から2本、計21本の配線と、端子台内部でのジャ
ンパ配線6本、合計27本もの配線が必要となる。
【0203】これに対して本実施の一形態に適用される
シリアル伝送バス直結のマニホールド電磁弁の場合は、
図20に示したバスケーブル395、396とソレノイ
ド電源ケーブル397を、マニホールドベース380側
面に設けられた接続部398に接続するだけでよい。な
お、ソレノイド電源は、安全フォールバックのため、外
部接点回路などで切断する必要が生ずる場合もあり、本
実施の一形態では独立に供給する形としたが、バスケー
ブルの24VDC電源はバス分岐毎に電流1Aの供給が
可能なため、安全フォールバックのためのソレノイド電
源分離の必要がない場合は、分岐内に複数のマニホール
ド電磁弁のソレノイド電源供給が可能である。
【0204】図20の符号399は接続部398を始点
としたマニホールド内バスである。マニホールド内バス
399は、6芯フラットケーブルと複数の専用コネクタ
より構成され、6個のソレノイドコイルがソレノイドコ
イル部385、386、391、392、393、39
4にコネクタ接続される。
【0205】図21にマニホールド内バスを含むマニホ
ールド電磁弁内の配線図を示す。
【0206】符号402、403はホワードバスケーブ
ルを示し、符号406、407はバックワードバスケー
ブルを示し、符号398は図20に示したマニホールド
電磁弁の接続部である。符号460はマニホールド内バ
スを示し、符号430〜437はソレノイドコイル部内
蔵プリント板を示し、符号440〜447はソレノイド
コイルを示す。
【0207】また、図21におけるソレノイドコイル部
内蔵プリント板430〜437中の1つの内部結線を図
22に示す。バス電源ケーブル400、401、ホワー
ドバスケーブル402、403は、コネクタ416に接
続される。バス電源(24VDCとGND)ケーブル4
00、401は、バックワードバスコネクタ417の電
源ピンに接続されると同時に、GNDはマニホールド内
バス460のGND線にも接続される。また、バス電源
は各ソレノドコイル部内蔵プリント板430〜437の
論理回路電源を発生させるためのDC/DCコンバータ
418の入力として、保護フューズを経由して供給され
る。DC/DCコンバータ418の出力(VCC)は、
論理回路電源としてマニホールド内バス460に接続さ
れる。ソレノイド電源は、マニホールド内バス460に
も接続される。同電源(Sol.24V+/−)は、マ
ニホールド内バス460に接続される。図21の例で
は、外部安全インタロック用ブレーク接点421、42
2も示してある。外部安全インタロック用ブレーク接点
421、422のいずれか一方でもブレークすれば、全
ソレノイドコイルの電源(Sol.24V+)が切断さ
れ、各電磁弁は制御装置の出力状態によらず安全側に動
作する。
【0208】ホワードバス入力は、終端/保護抵抗42
3、マニホールド内バスコネクタ424、同バスケーブ
ルを経由して、最初のソレノイドコイル部内蔵プリント
板430に接続される。ソレノイドコイル部内蔵プリン
ト板430からのホワードバス出力信号はコネクタから
バスケーブルを経由して次のソレノイドプリント板43
1のホワードバス入力として供給される。以下同様に各
プリント板を経由して、最終的には終端/保護抵抗42
5、バスコネクタ417を経由して次段のユニットへの
ホワードバス信号線として供給される。バックワードバ
ス信号は、ホワードバス信号と逆向きに供給される。
【0209】ソレノイドプリント板430〜437をソ
レノイドコイル部内蔵プリント板430を例として以下
説明する。ソレノイドコイル部内蔵プリント板430の
コネクタには、論理回路電源(VCC、GND)、ソレ
ノイド電源(Sol.+24V/−24V)、ホワード
バス入力(FWDIN )/出力(FWDOUT)、バックロードバ
ス入力(BWDIN )/出力(BWDOUT)の合計8本が接続さ
れる。論理回路電源は電源ノイズ除去用EMIフィルタ
を経由して、スレーブチップ455に供給される。So
l. +24Vは逆流防護ダイオードを経由し、プリント
板近傍のソレノイドコイル440に接続されると同時
に、ソレノイドコイル440の逆起電力吸収ダイオード
451、抵抗経由コイル駆動LED表示灯452に接続
される。Sol.−24Vは、並列低抵抗(10Ω)4
53、454を経由してGNDに接続される。ホワード
バスおよびバックワードバス入力/出力信号は、スレー
ブチップ455の対応ピンにそれぞれ供給される。本ス
レーブチップ455は設定ピンによりビット出力1点に
指定されており、対応する1つの入出力ピンの74HC
バスドライバ出力は抵抗内蔵トランジスタ456のベー
スに供給される。トランジスタ456のコレクタは、プ
リント板近傍のソレノイドコイルの一側に供給される。
スレーブチップ455のステータス出力は、ステータス
LED表示灯457に供給される。
【0210】以上の構成によりバス経由のビット出力が
スレーブチップ455で受信され、ソレノイドコイル4
40はこの受信値にしたがいオン/オフする。オンの場
合は、LED表示灯452が点灯する。また、スレーブ
チップ455が駆動するステータスLED表示灯457
は、その点滅状態で動作の正常/異常を表示する。
【0211】従来からの個別配線を行うマニホールド電
磁弁の場合も、ソレノイドコイル部には、逆起電力吸収
ダイオード、コイル駆動LED表示灯、逆接続防護ダイ
オードを実装するためのプリント板が必須である。
【0212】この実施の一形態の場合、スレーブチップ
455をベアチップのままチップオンボード実装し、他
の電子部品を小型表面実装部品とすれば、狭い面積のソ
レノイドプリント板に充分実装可能である。また、マニ
ホールド内バス460も、専用コネクタを正規バスと同
様な一括貫通圧接式接続方式を採用し、角穴を設けてバ
ス信号線を角刃挿入で切断できる構造とすれば、パーソ
ナルコンピュータ制御の専用自動化機械により、ソレノ
イドコイル部の物理的配置に合わせたコネクタ間隔を持
つマニホールド内バスケーブルアセンブリを高い効率、
かつ低コストで量産することができる。
【0213】前記した本実施の一形態では、2値センサ
自体は標準の3線式または2線式のものを使用し、セン
サユニットにこれを接続する形式であったが、スレーブ
チップをセンサ自体に内蔵させ、バスケーブルをセンサ
に直接接続する形態も可能である。また、制御用電磁リ
レーの中にスレーブチップを組み込み、バスケーブルを
直接接続して動作させるなど、スレーブチップの小型、
低コストを生かした様々な使用方法が可能である。この
ような場合、通常、ビット入力1点かビット出力1点し
か使用しないが、近年、ディスクリート制御用センサ/
アクチュエータにおいても、自己診断機能の充実が進め
られている。このような場合スレーブチップは入出力併
せて最大4点までの組み合わせの指定が可能であって、
自在に対応できる。また、多数、例えば16個の電磁リ
レーを組み込んだユニットの場合でも、スレーブチップ
を4点出力に指定して4個を使用することで対応するこ
ともできる。
【0214】次に、本発明の実施の一形態にかかる調歩
同期式データ伝送方法に適用されるビットフレーム構成
について説明する。
【0215】本実施の一形態の分散シリアル伝送バスに
おいては、従来から幅広い分野で使用されてきた調歩同
期式データ伝送方法を変形して使用する。本実施の一形
態の分散シリアル伝送方式におけるビットフレーム構成
を図24に示す。図24(a)〜(e)は、基本構成を
示す。ビットフレームは、下記で構成される。
【0216】スタートビット(STR)は、1ビットで
あり、必ず論理1(高レベル)である。データビット1
(d1)は、1ビットであり、論理0または論理1(低
レベルまたは高レベル)である。データビット2(d
2)は、1ビットであり、論理0または論理1(低レベ
ルまたは高レベル)である。ストップビット(STP)
は、1ビットであり、必ず論理0(低レベル)である。
【0217】一般の調歩同期式データ伝送方法では、デ
ータビット数が7乃至8であり、さらに1パリティビッ
トで、合計8または9ビットであるのに対し、本実施の
一形態では4ビットである点が異なる。以下、このシリ
アル伝送方式ビットフレームを伝送単位とも呼ぶ。1つ
の伝送単位をデータビットの組み合わせで、図23に示
すようにコーディングする。
【0218】図24(a)は、伝送単位バス信号波形の
一般形を示し、図24(b)は伝送単位受信時のスター
トビット立ち上がりからの各ビットタイムのストローブ
発生タイミングパルス(TMG1/3/5/7)および
伝送単位タイムアウト検知のためのタイミングパルス
(TMG9)を示す。図24(c)は、送信バス信号を
成形するための伝送エッジタイミング(TNG2/4/
6)を示す。
【0219】図24(d)に図23の各コードの波形を
順にならべたものを示す。図24(e)は2伝送単位以
上の低レベル継続を、バスアイドルと定義することを示
す。
【0220】図24(f)および(g)は、前記伝送単
位タイムアウト検知例の波形を示す。伝送単位タイムア
ウト検知は、タイミングパルスTMG7からタイミング
パルスTMG9の間に、次伝送単位スタートビット立ち
上がりを監視し、立ち上がりがなければタイミングパル
スTMG9で伝送単位タイムアウトエラーとする。各タ
イミングパルスを図25に示す。
【0221】本実施の一形態におけるシリアル伝送方式
では、前記ビットタイムとして500nsを採用してい
る。すなわち、ベアラ速度を2Mbpsとしている。こ
れは安価なCMOSロジックプロセスで製造するスレー
ブチップで簡便に実現できるトランシーバとして、74
HGバスドライバとシュミットトリガゲートを使用し
て、ノード間最大距離10mを、安価なフラットケーブ
ルを伝送媒体として使用する条件で、ベースバンド伝送
の場合も安定に伝送できるビットレートであるからであ
る。
【0222】また伝送単位をコーディングしたのは、高
信頼性伝送を実現するためである。すなわち、データビ
ット1とデータビット2の1ビット誤りを仮定すると、
論理(L0)か論理(LI)は必ずヌル(NL)かマー
ク(MK)になり、後記するように多くの場合、スレー
ブチップでのメッセージフレームエラー検知が可能であ
り、さらにゲートウエイバックワードメッセージフレー
ム検査において、誤りを100%検知できる。また、マ
ーク(MK)における1ビット誤りを仮定すると、マー
ク(MK)はメッセージフレームの複数の特定位置にの
み必ず存在することが規定されており、スレーブチップ
およびゲートウエイにて誤りを100%検知できる。ヌ
ル(NL)については、1ビット誤りは論理値0か1に
変わるが、後記するようにメッセージフレームフォーマ
ットにおいて、フィールドが論理値連続からヌル(N
L)連続になるように定められており、このチェックを
スレーブチップが行うので、スレーブチップが誤りを見
逃すのは、例えば128点出力/128点入力の場合で
メッセージフレームの伝送単位数777(図14の12
8点入/出力時の小計参照)のうち2箇所のみと確率が
低く、さらにゲートウエイでは100%誤り検知ができ
る。後記するように、少なくともゲートウエイで伝送誤
りが検知できれば、スレーブチップのビット出力を前回
正常伝送時の出力値のまま保持させることが可能であ
り、またゲートウエイから上位制御機器へのビット入力
伝送値についても、前回正常伝送時の値のまま保持が可
能である。
【0223】すなわち1ビット誤りを仮定した場合、誤
り入力と誤り出力を100%防護できる。ベアラ速度2
Mbpsに比較して、調歩同期式データ伝送方法でデー
タビット2ビットにコーディングすることにより、実効
データ伝送速度が500kbps弱に低下するという不
利益はあるが、工業用シリアル伝送バスにおいて要求さ
れる高い水準を超えた高信頼性伝送を、少ない論理回路
規模で実現できるという大きな効果が得られる。
【0224】次に、本発明の実施の一形態にかかる調歩
同期式データ伝送方法に適用される内蔵クロック回路に
ついて説明する。
【0225】スレーブチップにおいても外付けの発振子
やコンデンサ、抵抗を不要とし、低コストと実装面積低
減実現のために、クロック発振回路303(図17参
照)をチップ内蔵とする。CMOSロジック製造プロセ
スで可能なクロック発振回路としては、拡散抵抗の抵抗
値を精度よく作るのは不可能である。また、2個の拡散
抵抗の抵抗比は比較的精度を出せることを利用した特殊
CR発振回路を組み込むなどの方法も可能ではあるが、
これらの方法では製造歩留まりを悪化させる要因とな
り、またチップ面積も大きく、コスト面で不利である。
【0226】本実施の一形態では、公知の奇数段のイン
バータゲート回路470−1〜470−25をリング状
に接続して発振させるリングオシレータ方式の内蔵クロ
ック回路を採用する。図26に、リングオシレータ方式
の内蔵クロック回路の構成図を示す。図26中、符号4
70−1〜470−25が奇数段のインバータゲートを
リング状に接続したリングオシレータである。インバー
タゲート回路470−1〜470−25からなるリング
はオシレータの出力をDフリップフロップ471にクロ
ックパルスとして供給し、Dフリップフロップ471の
反転Q出力をDフリップフロップ471のD入力に供給
して、リングオシレータの発振でデユーティ50%のク
ロックパルスを発生するダウンカウンタを形成し、Dフ
リップフロップ471のQ出力を正相クロックドライバ
としてのインバータ472に供給し、Dフリップフロッ
プ471の反転Q出力は逆相クロックドライバとしての
インバータ473に供給し、インバータ472の出力は
インバータ474−1〜474−4に供給し、インバー
タ474−1〜474−4をロック負荷近傍に分散配置
して、クロックドライバとしてクロックパルスを出力さ
せる。同様にインバータ473の出力はインバータ47
4−5に供給して、クロックドライバとしてクロックパ
ルスを出力させる。リングオシレータの発振周波数は、
下記の式で与えられる。
【0227】fosc(typ )=1000/(tyd (typ )
・2na) ここで、foscはリングオシレータの発振周波数(MH
z)、tpd (typ )はインバータの平均伝搬遅延時間
(ns)、naはリング接続されたインバータの段数(奇
数)である。
【0228】いま、tpd (typ )=0.31ns、na
=25とすると、fosc(typ )=64.5MHzとな
る。
【0229】したがって、2分周後の内蔵クロック周波
数は、基本的に32MHzとなる。製造プロセスのばら
つき、電源電圧変動、温度変動、経時変化などを考慮す
ると、最悪下記となって、最低周波数と最大周波数の比
は1:3.125となる。
【0230】 f CHIPCLK (min.)=16MHz f CHIPCLK (typ.)=32MHz f CHIPCLK (max.)=50MHz 次に、本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式データ
伝送方法に適用されるタイミングパルス発生の原理につ
いて説明する。
【0231】上記のような大幅な周波数範囲のクロック
発振回路303を使用して、調歩同期式データ伝送方法
で伝送単位を再生中継するには、たとえば通常の調歩同
期式データ伝送に比べて、ビットフレーム長が短い伝送
単位においても簡単ではない。
【0232】図27(a)は、本発明の実施の一形態に
かかる調歩同期式データ伝送方法において説明した方式
で特定の伝送単位でのボーレート発生を行った場合、タ
イミングパルスTMG7(ストップビット、受信ストロ
ーブの発生タイミングの誤差が最大となるタイミング)
の正規時間位置からの誤差を縦軸に、横軸に周波数をと
ってグラフ化したものである。ベアラ速度2Mpbsの
16倍の16MHzを最低周波数とし、最大周波数は5
0MHzとして計算した。
【0233】図27(a)において上下の一点鎖線は、
隣接の波形生成用タイミングパルス(TMG6、TMG
8=次伝送単位最初の立ち上がり)の時間位置であり、
破線は、図3に示す下位8ビットカウンタ106−2の
カウンタ値を切り捨てた場合と同様の誤差を示す。この
場合、19.9MHzにおいて誤差は343ns(a
点)となり、次伝送単位立ち上がりに食い込み、誤り動
作が避けられないことが判る。
【0234】図27(a)の実線のグラフは、精度を高
めるために、カウンタ値を丸めた四捨五入の場合の計算
値を示す。17.9MHzにおいて誤差は185.2n
s(b点)、180MHzにおいて誤差は194.4n
s(c点)であり、隣接タイミングと交わることはなく
改善されている。
【0235】図27(b)は、丸めを行った場合のタイ
ミングパルスTMG7を実線で示し、タイミングパルス
TMG6を破線で示す。例えば前段のスレーブチップが
類似の誤差を持つTMG6、18MHzにおける誤差
1.666ns(b点)を使用して送信し、これをタイ
ミングパルスTMG7、17.9MHzにおける誤差
1.564ns(a点)でストロービングするので、誤
り動作は避けられない。
【0236】このようなクロック精度不足が生じるの
は、本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式データ伝
送方法の場合(図3参照)に比べ、ビットフレーム長が
10ビットに対してこの場合はビットフレーム長が4ビ
ットと半分以下であり計測する時間長が短いことと、ボ
ーレートと計測クロック(最小値)の比が2.083対
8と少ないことにある。特に後者の影響が支配的であ
る。精度向上の方法としては、クロック発振回路303
の発振周波数を高めるのが最も簡単であるが、すでに同
クロックパルスの最大値が50MHz(リングオシレー
タ周波数で100MHz)と高いため、2倍にするにも
困難を伴う。
【0237】このような技術的課題を解決するべく、タ
イミングパルスTMG1〜9TMGのタイミングパルス
発生のために次の演算アルゴリズムを導入する。
【0238】すなわち、Tuを伝送単位時間幅=2μ
s、ncを時間計測カウンタの計数値としたとき、f
CHIPCLK (min.)=16MHzのとき、時間計測カウン
タの計数値nc=32とし、f CHIPCLK (typ.)=3
2MHzのとき、時間計測カウンタの計数値nc=64
とし、f CHIPCLK (max.)=50MHzのとき、時間
計測カウンタの計数値nc=100とする。
【0239】以上のアルゴリズムから、時間計測カウン
タは、クロック発振回路303で駆動される7ビットア
ップカウンタで構成できる。例えばクロック発振回路3
03の発振周波数が16.9MHzのとき、クロック周
期は59.17nsであるから、伝送単位時間幅2μs
の期間をクロック周期59.17nsで計数したときの
カウント数ncは、カウント数nc=2.000ns/
59.17ns=33.8となるはずである。
【0240】しかし、時間計測カウンタは小数点以下は
計数できず、切り捨てになるので時間計測カウンタの計
数値ncはnc=33である。
【0241】また、例えばストローブタイミングパルス
TMG5を例にみれば、伝送単位時間幅2μsを5/8
分割したときのカウント値ncは、 (nc/8)・5=(33/8)・5=20.625 であるが、そのままでは同様に切り捨てされて、時間計
測カウンタの計数値nは20となるので、 (nc/8)・5=(nc/2)+(nc/8) と変形し、さらに切り捨て誤差が増大することを防止す
るため、 (nc/8)・5=(nc/2)+(nc/8) ≒(nc/2ROUND 5:0)+(nc/8ROUND 3:0) とする。
【0242】ここで(nc/2ROUND 5:0)の意味
は、時間計測カウンタの上位6ビットに最下位ビットの
丸めを行った結果を示す。また、(nc/8ROUND 3:
0)は、同様に時間計測カウンタの上位4ビットに下位
3ビットの丸めを行った結果を示す。したがって、1
6.9MHz時には、図28に示す如くになる。
【0243】したがって、 (nc/8)・5=(nc/2)+(nc/8) ≒nc/(2ROUND 5:0)+nc/(8ROUND 3:0) ≒17+4=21 となる。
【0244】各タイミングの計算は次の図29に示す如
くとする。
【0245】図29および図30に示す3種の時間計測
カウンタのカウント値4、8、17の丸め演算を行い、
その組み合わせで全てのタイミング発生が可能なことが
判る。
【0246】前記演算アルゴリズムを適用すれば、避け
られない丸め誤差を除き、7ビット精度でタイミングパ
ルスTMG1〜TMG9のエッジを生成できる。本アル
ゴリズムの利点は、後記するように、多大の論理ゲート
数を必要とする乗除算器や加減算器などを使わずに、複
数カウンタを将棋倒し式に動作させることにより、7ビ
ット精度を実現できる点にある。
【0247】次に再生中継動作について説明する。
【0248】本実施の一形態における分散シリアル伝送
バスでは、リングトポロジを採用し、しかもリングバス
に固有のリング状配線が必須という強い配線上の制約を
ユーザに課することを回避し、最大8系統までのバス分
岐配線を芋蔓式(デイジーチェーン)に配線するという
リニアトポロジと同等の配線制約に留めているため、ス
レーブチップにホワードバスおよびバックワードバスの
再生中継回路を設けている。従って、128点出力/1
28点入力の場合で最大512回、256点出力/25
6点入力の場合で最大1024回の再生中継が必要とな
る。
【0249】再生中継にあたっては、図31に示した調
歩同期式通信ビットフレーム構成から、再生中継動作を
下記とするべきことは、自明である。
【0250】1つの受信伝送単位ビット構成はタイミン
グパルスTMG7で判明する。続く伝送単位のスタート
ビットの立ち上がりは、タイミングパルスTMG7〜T
MG9の間に存在すれば正常である。TMG9までに立
ち上がりがない場合は、上記した受信ビット伝送単位構
成は誤りの可能性を持つ。従って、続く正常な伝送単位
のスタートビット立ち上がり受信以降で初めて前伝送単
位の受信が正常に行われたことが確定する。このため、
チップから次段のチップに送出するバス出力は、1伝送
単位の遅延を持たざるを得ない。
【0251】以降は、再生中継1回ごとに、1伝送単位
の遅延を行うものとして説明する。
【0252】図31に説明の単純化のため、4個の再生
中継のみを行うスレーブチップ1a〜4aのバス配線を
示し、図32に各チップのホワードバスおよびバックワ
ードバスの入力および出力波形例を示す。各スレーブチ
ップ1a〜4aは、安定に動作させるために内蔵クロッ
クによる同期式論理回路で構成する必要があり、一方、
各スレーブチップ1a〜4aのクロック発振回路303
の発振周波数も位相もバラバラである。
【0253】このため、クロック発振回路303の発振
出力に非同期なバス入力を、単純にクロック発振回路3
03の発振出力に同期した同期化信号に変換し、前記演
算アルゴリズムを使用した伝送単位ビット構成を判定
し、判定結果に基づき次伝送単位で所定のタイミングで
波形成形してバス出力したとしても、多数の中継段数を
経由するうちに、伝送単位時間幅の変動幅が累積的に増
大して安定した伝送が設計上保証できなくなる。
【0254】この困難を解決するため、図32に示すよ
うに、メッセージフレームにおいてビット入出力情報伝
送を載せ終わったあとに、ダミー情報として保証すべき
再生中継段数分の伝送単位を付加する方法を導入する。
スレーブチップは、各伝送単位の遅延再生中継に当たっ
て、次伝送単位の最初の立ち上がり(スタートビット立
ち上がり)エッジを利用して、バス出力伝送単位の最初
の立ち上がりエッジを生成するものとする。当然1回の
再生中継毎に、メッセージフレーム末尾の伝送単位につ
いては、基準とすべき次伝送単位が存在しないので再生
中継不能であり、結果としてメッセージフレーム末尾が
抹消され、1伝送単位短くなって次スレーブチップに送
出される。
【0255】しかしながら、前記再生中継段数分のダミ
ー伝送単位の付与により、重要なビット入出力情報部分
は、ゲートウエイバックワードバスに戻ることが保証さ
れる。図32(a)〜(i)に示す波形は、この様子を
示している。図32中、フレーム先頭部MKで挟まれた
4伝送単位が、ビット入出力情報である。フレーム伝搬
の様子を略号で表現すると、図33の如くになる。な
お、略号は列表示で示してあり、例えば、1列はNL
(ヌル)を示している。他の列も同様である。後記する
図48〜図111の場合も同様である。
【0256】実際の回路では、伝送単位の最初の立ち上
がりは、各スレーブチップ内部回路の1回の再生中継当
たりの伝搬遅延(例えば5ns/チップ)やバス配線で
の伝搬遅延(6ns/m)があり、256点出力/25
6点入力でバス配線総長最大(200m)の場合、 (5ns)・(1024)+(6ns)・(200)=
6.32μs の総遅延となる。
【0257】この遅延自体は問題にならないが、遅延時
間のジッタが伝送単位時間幅の揺らぎとして現れる。し
かしながらこのジッタは正規分布しており、多段の再生
中継後も同一分布となるので、調歩同期式通信が持つ受
信マージンから見て問題にならない。すなわち、再生中
継1段当たりのチップおよび配線によるジッタの分散σ
=5ns とし、1024段再生中継しても同一確率分布
の積は同一で分散は変わらない。後記するように、前記
演算アルゴリズムによれば、最悪送受信マージンは10
0ns以上が確保されるので、前記ジッタによる誤り受
信の確率は20σとなり、実用上全く問題にならない低
いレベルとなる。
【0258】図34にバス入力からバス出力の部分の論
理回路を示し、図35に図34の論理回路のタイムチャ
ートを示す。図34に示した符号G1はシュミットトリ
ガゲートを使用したバスレシーバ、符号G2はバスレシ
ーバG1の出力を入力とするNANDゲート、符号Q1
と符号Q2はクロックと非同期信号であるバス入力ASFW
DBUSINH をクロック同期信号に変換するための2個のD
フリップフロップ(F/F)、符号Q3はNANDゲー
トをたすきがけしたR/S(セット/リセット)F/
F、符号G4はバスドライバである。
【0259】バス入力はバスレシーバG1で受信され、
バスレシーバG1の出力はクロック発振回路303の出
力の逆相クロックCHIPCLKLで駆動されるDF/FのQ1
のデータ入力とされる。DF/FQ1のQ出力は、クロ
ック発振回路303の出力の正相クロックCHIPCLKHで駆
動されるDF/FQ2のデータ入力とされる。一方、N
ANDゲートG2のもう一方の入力は、タイミングパル
スTMG7からTMG1の間真となる信号である。R/
SF/FQ3のセット/リセット側に接続されている信
号は、下記の如くである。
【0260】セット側のDAT2HIGHL は、バス出力のデー
タ2を高レベルにする場合に低レベルとする制御信号で
あり、印加タイミングはタイミングパルスTMG4のタ
イミングである。
【0261】リセツト側のDAT1LOWLは、バス出力のデー
タ1を低レベルにする場合に低レベルとする制御信号で
あり、印加タイミングはタイミングパルスTMG2のタ
イミングである。
【0262】リセット側のDAT2LOWLは、バス出力のデー
タ1を低レベルにする場合に低レベルとする制御信号で
あり、印加タイミングはタイミングパルスTMG2のタ
イミングである。
【0263】STPBLOWLは、ストップビットを低レベルに
する場合に低レベルとする制御信号であり、印加タイミ
ングはタイミングパルスTMG6のタイミングである。
【0264】図35において、バス入力ASFWDBUSINH が
伝送単位の最初の立ち上がりで低レベルから高レベルに
変化すると、NANDゲートG2の出力が低レベルにな
り、R/SF/FQ3がセットされ、バス出力が低レベ
ルから高レベルに変化する。また、DF/FQ1がセッ
トされ、続いてDF/FQ2もセットされる。DF/F
のQ2出力FWDBUSINH がクロック発振回路303の発振
出力に同期したバス入力信号であり、以降のタイミング
発生回路などチップ内部動作は、この信号を基準に行
う。
【0265】図35では、1つ前の受信伝送単位がL0
で、現在の受信伝送単位がNLの場合の動作を示す。従
って、FWDBUSの立ち上がり以降、前伝送単位L0の正常
受信を確認し、タイミングパルスTMG2でDAT1LOWL
を、タイミングパルスTMG4でDAT2HIGHL を、タイミ
ングパルスTMG6でSTPBLOWLを発生させれば、バス出
力ASFWDBUSOUTHは図35のように1010のパターンに
なり、L0が遅延再生中継される。
【0266】クロック発振回路303の発振出力に非同
期のバス入力を同期化するためには、DF/FQ1、D
F/FQ2は必須である。図35において、バス入力AS
FWDBUSINH の立ち上がりと立ち下がりとの間がハッチン
グされているのは、DF/FQ1による同期化には、1
クロック幅のズレが発生するので、その幅を示したもの
である。図35のバス出力ASFWDBUSOUTHの立ち上がり
も、当然バス入力波形のズレをそのまま反映する。従っ
て、クロック発振回路303の発振出力の正相同期信号
であるCHIPCLKHから見ると、バス出力伝送単位の最初の
立ち上がりは、最小0.5クロック前から最大1.5ク
ロック前の範囲でばらつくことになる。
【0267】次に、前記タイミング発生原理と再生中継
方法とに基づくタイミング発生回路の構成例を図37に
示す。このタイミング発生回路は、図36に示す同期ア
ップカウンタ群から構成される。
【0268】図37における最上部の時間計測カウンタ
481は、メッセージフレームの最初の伝送単位(NL
に規定)の最初の立ち上がりエッジから、 次伝送単位の
最初の立ち上がりエッジまでの間、クロック発振回路3
03の発振出力でアップカウントさせる。クロック発振
回路303の発振出力(CLK )のクロック周波数が1
6.9MHzの場合、33カウントする。続く丸めカウ
ンタ482、483、484に、時間計測カウンタ48
1の計数値のMSB〜4ビット/MSB〜5ビット/M
SB〜6ビットを最初のクロックでロードし、続くクロ
ックで時間計測カウンタ481の下位3ビット目/2ビ
ット目/1ビット目の値がそれぞれ論理1の場合にのみ
カウントアップさせることにより、時間計測カウンタ4
81の下位3ビット目、2ビット目、1ビット目からの
丸め値が各別に丸めカウンタ482、483、484に
演算される。
【0269】図37のカウンタ485〜492は、タイ
ミングパルスTMG1〜TMG9を、丸めカウンタ値を
使用して発生させる。タイミングパルスTMG1〜TM
G9の発生は、図38に示すように、前記演算アルゴリ
ズムに忠実に最初に(nc/8)・1CNTR3:0カウン
タ(以下、タイミングカウンタと記す)485、(nc
/8)・2CNTR4:0カウンタ(以下、タイミングカウ
ンタと記す)486、(nc/8)・5CNTR5:0カウ
ンタ(以下、タイミングカウンタと記す)488を同時
に動作させ、以下、図38に示すように将棋倒し式に残
りのカウンタ489、490、491、492を動作さ
せる。8個のタイミングカウンタ485〜492の初期
値は、演算アルゴリズムに従い、3個の丸めカウンタ4
82、483、484のカウンタ値を下記のように丸め
値が演算された次のクロックで図37に示すようにロー
ドしておく(図37の丸めカウンタの接続を参照)。
【0270】タイミングカウンタ485には丸めカウン
タ482の計数値の1の補数(=各ビット論理反転値)
がロードされ、タイミングカウンタ486には丸めカウ
ンタ483の計数値の1の補数がロードされ、タイミン
グカウンタ487には丸めカウンタ482の計数値の1
の補数がロードされ、タイミングカウンタ488には丸
めカウンタ484の計数値の1の補数がロードされ、タ
イミングカウンタ489には丸めカウンタ482の計数
値の1の補数がロードされ、タイミングカウンタ490
には丸めカウンタ483の計数値の1の補数がロードさ
れ、タイミングカウンタ491には丸めカウンタ482
の計数値の1の補数がロードされ、タイミングカウンタ
492には丸めカウンタ483の計数値の1の補数がロ
ードされる。
【0271】前記の非同期バス入力の同期化回路の遅れ
で、バス入力に対し内部クロック同期は0.5〜1.5
クロックの遅れを生じる。また、前記丸めカウンタ48
2〜484の計数値のロードのため1クロック時間を必
要とする。両者併せて、最初の3個のタイミングカウン
タ485〜487のカウントアップ開始までに、バス入
力に対し1.5〜2.5クロック遅延が発生する。この
遅延を平均化して補正するには、最初の3個のタイミン
グカウンタ485〜487のカウントアップ条件を他の
カウンタのようなフルカウント(全てのビットが論理
1)でなく、外付けのデコーダ493、494、495
で(フルカウント−2)を検知するようにする(図37
参照)。この構成で、TMG1〜TMG9信号の時間誤
差は、〔±(丸め誤差)±(0.5クロック)〕以内に
収まることになる。
【0272】クロック周波数が16.9MHzの場合の
各カウンタのタイムチャートを図39に示す。図39
(a)は、(FORWARD BUS INPUT ASFWD BUS INH )を示
し、メッセージフレームの最初の伝送単位をNL、続く
伝送単位をMKとする。
【0273】図39(b)は、図34、図35のチップ
クロックCHIPCLKHを示し、図39(c)は、図34、図
35の同期化されたFWDBUSINH を示し、図39(d)
は、図34、図35のENBASLHEDGH を示している。時間
計測カウンタ481は図39(e)に示す如く、最初の
伝送単位の立ち上がりから時間計測カウンタ481のカ
ウントアップを開始し、続く伝送単位の立ち上がりでカ
ウントを停止する。この停止により時間計測カウンタ4
81の計数値は、33になる。2番目の伝送単位の最初
の立ち上がりのクロックに同期した図39(f)に示す
ロード信号で3個の丸めカウンタ482〜484に時間
計測カウンタ481のMSB〜上位3ビット/MSB〜
4ビット/MSB〜5ビットをロードし、図39(g)
に示した次のクロックで丸めを行う。丸め後の各カウン
タ482〜484の計数値は、4、8、17となる(図
39(h)〜(j)参照)。次クロックのタイミング
(図39(k)参照)で、丸め値を8個のタイミングカ
ウンタ485〜492にロードし、以降のクロックでタ
イミングカウンタ485、486、488のカウントを
開始させる。図39(l)〜(o)にタイミングカウン
タ485、タイミングパルスTMG1、タイミングカウ
ンタ486、タイミングパルスTMG2の計数値および
タイミングを示す。
【0274】図40、図41にnc=33の場合の8個
のタイミングカウンタ485〜492のカウントの様子
を示す。タイミングカウンタ485〜492は、続く伝
送単位の最初の立ち上がりから2番目のクロック時にク
リアし、2番目の伝送単位の最初の立ち上がり時と同じ
く、3番目のクロックで丸め値を繰り返しロードし、4
番目のクロック以降3個のタイミングカウンタ485、
486、488のカウントを開始させる。
【0275】このようにして、メッセージフレーム末尾
まで、1番目の伝送単位での計数値から演算した値を使
用して、伝送単位毎のタイミング発生を繰り返し行う。
正常な受信動作の場合、タイミングカウンタ492はフ
ルカウント前に次の伝送単位立ち上がりの2番目クロッ
クでクリアされるので、タイミングパルスTMG9は発
生しない。逆にタイミングパルスTMG9が発生した
ら、伝送単位タイムアウトエラーである。
【0276】図42に、本回路で送信、受信を行った場
合の伝送単位の最初の立ち上がりからの時間位置をクロ
ック周波数を横軸にしてグラフ化したものを示す。破線
は+0.5クロックの場合を、実線は−0.5クロック
の場合を示す。タイミングパルスTMG1〜TMG7の
各グラフの間の空白が送受信マージンとなるが、最悪値
はタイミングパルスTMG6とタイミングパルスTMG
7の間で発生し、105.4nsである。
【0277】次に、伝送単位誤り検出について説明す
る。
【0278】ホワードバス入力およびバックワードバス
入力の個々の伝送単位受信において、メッセージフレー
ムの最初の伝送単位を除く全ての伝送単位毎に、以下に
述べる伝送誤り検出を実施する。図43に示すように、
正常な1伝送単位におけるエッジは、続く伝送単位の先
頭の立ち上がりエッジを含めて図43の右端側に示した
数になる。このエッジ数の性質を伝送誤りの検出に利用
する。すなわち、スタートビットの立ち上がりエッジか
ら時間計測カウンタ481の計数値ncに基づくサンプ
リングの他に、1伝送単位時間に渡る立ち上がりエッジ
と立ち下がりエッジをカウントし、サンプリングによる
判別と照合して伝送誤りを検知する。ビットタイム中央
でのサンプリングと、立ち上がりおよび立ち下がりエッ
ジカウントは、個々の伝送単位での誤り検知を万全とす
るために、1伝送単位期間の全時間に渡ってのエッジ数
で判定する必要がある。このためには、連続した伝送単
位列を切れ目なく監視する必要がある。従って、エッジ
カウンタをも含め2セットの判定回路を交互に動作させ
る必要がある。立ち上がりエッジカウンタおよび立ち下
がりエッジカウンタは3ビットとし、さらにカウント値
7以上の場合はカウント値7に固定されるようにする。
エッジカウンタのカウントイネーブルは図43に図示す
ように、下記にて行う。
【0279】立ち上がりエッジカウントは、前伝送単位
の(nc/8)・7から続く伝送単位の(nc/8)・
1までの間行う。
【0280】立ち下がりエッジカウントは、スタートビ
ットの立ち上がりから続く伝送単位のスタートビットの
立ち上がりまでの間行う。
【0281】具体的には、正常伝送か誤り伝送かの判定
は、伝送単位受信完了後、図44に示す真理値表により
判定する。
【0282】サンプリング判定とエッジカウント数の組
み合わせが正規のもの以外は、全て誤り伝送とし、“伝
送単位誤り" と名付けて、検出後の1伝送単位遅延して
送出するホワードバスおよびバックワードバス出力は、
以降のメッセージフレーム末尾まで、全てNLに固定す
る。
【0283】図45は、正常受信の場合と、誤り伝送の
場合の例を示す。図45の(a)の場合は正常受信で、
サンプリング値での判定(マーク)と立ち上がりと立ち
下がりエッジカウント数(マークの場合は、立ち上がり
2回で立ち下がり1回)とが一致し正常と判定する。図
45の(b)の場合は、異常な受信波形の場合で、サン
プリング値のみの判定ではマーク受信としてしまうが、
エッジカウント数と組み合わせを判定して誤り伝送を検
知する。図45の(c)の場合は、サンプリング値の判
定でストップビットが論理1で誤り伝送を検知するが、
エッジカウントでも異常検知する。
【0284】通常の調歩同期式通信では、サンプリング
値判定のみで、しかもスタートビット=論理1、ストッ
プビット=論理0のチェックのみであり、その途中段の
異常は見逃してしまう。サンプリング値とエッジカウン
ト数の組み合わせ判定とした誤り検知方式を採用したこ
とにより、比較的小規模なエッジカウンタ回路と正常組
み合わせ判定ロジックの追加により、誤り伝送検知能力
の大幅な向上を実現できる。
【0285】この他の伝送単位毎の伝送誤り検知とし
て、前記伝送単位タイムアウトがある。図45の(c)
の場合、(nc/8)・9のタイミングまでに立ち上が
りエッジがないので、タイムアウトエラーとし、検知後
は受信メッセージフレーム終了までバス出力を強制的に
アイドル(低レベル)固定とする。
【0286】以上により、あるスレーブチップで伝送単
位毎の伝送誤りが検知された場合、伝送単位タイムアウ
トエラーの場合は、以降のスレーブチップが受信するメ
ッセージフレームは検知した伝送単位以降が切り捨てら
れたものとし、伝送単位誤り検知の場合は、メッセージ
フレーム以降の伝送単位が全てヌルとなったものとす
る。
【0287】次に、ビット入出力動作について説明す
る。
【0288】ビット入出力動作の原理を以下に説明す
る。図46は、4個のスレーブチップ1b〜4bのみの
単純化した例である。入出力点数は、8点出力、8点入
力とする。図46の例において、各スレーブチップ1b
〜4bは下記のビット入出力数に設定されているものと
する。
【0289】スレーブチップ1bは入力4点であり、ス
レーブチップ2bは出力1点であり、スレーブチップ3
bは入力1点であり、スレーブチップ4bは出力2点、
入力2点であり、合計点数は出力3点、入力7点であっ
て、入出点数は8点出力、8点入力の範囲内である。図
47(a)〜(i)は、図46の各点の波形を示す。マ
スタは、図48に示すメッセージフレーム(a)を送出
する。
【0290】最初の伝送単位をヌル、次をマークとし、
以降8伝送単位をビット出力値とする。ビット出力値の
割当ては、バス配線順として送出する。従って、図48
に示す例では、伝送単位3がスレーブチップ2bへのビ
ット出力、伝送単位4、5がスレーブチップ4bへのビ
ット出力値となる。続く伝送単位11は、区切りを示
し、以降の8伝送単位が、ビット入力値に割当られ、マ
スタ送出時はフィラーとして全てヌルとしておく。伝送
単位20は区切りで、以降は前記遅延再生中継のための
エッジタイミング用の16個の伝送単位で、マスタは全
てヌルとして送出する。
【0291】スレーブチップ1bは、図46、図47に
示す波形aを受信し、自己が入力4点に設定されている
ので、伝送単位11のマークを受信したら、続く伝送単
位の最初のヌルを探し、それ以降4伝送単位につき自己
のビット入力値を順次ホワードバス出力に送出する。そ
の他の伝送単位は全て受信値をホワードバス出力にその
まま送出する。図47(b)に示す波形bは、スレーブ
チップ1bのビット入力値が、順に論理1、0、1、0
であったことを示す。
【0292】スレーブチップ2bは、図46、図47の
波形bをホワードバス入力として受信し、自己がビット
出力1点に設定されているので、伝送単位2のマーク受
信以降の最初の論理値を自己のビット出力として取り込
み、遅延して送出する当該伝送単位をヌルに変換して送
出する。その他の伝送単位は全て受信値をホワードバス
出力にそのまま送出する。図47(c)に示す波形bに
おいて、当該伝送単位は論理1であり、スレーブチップ
2bのホワードバス出力cの3番目の伝送単位がヌルと
なって、ビット出力の取り込みが正常に行われたことを
示している。
【0293】スレーブチップ3bは、スレーブチップ1
b、2bのバックワードバス再生中継回路で再生中継さ
れた波形eをホワードバス入力として受信し、自己がビ
ット入力1点に設定されているので、11番目の伝送単
位マーク以降の最初のヌルを検知したら、その伝送単位
を自己のビット入力値に書き換えてホワードバス出力に
送出する。図47(f)に示した例では、これが論理0
であったことを示している。
【0294】スレーブチップ4bは、波形fをホワード
バス入力として受信し、自己が出力2点、入力2点に設
定されているので、2番目の伝送単位のマーク以降、最
初の論理値から2伝送単位分を自己のビット出力値とし
て取り込み、また11番目のマーク以降、最初のヌルか
ら2伝送単位分を自己のビット入力値に書き換えてホワ
ードバス出力に送出する。波形fの当該ビット出力値は
論理1、0であり、波形gの当該伝送単位がヌルに変換
されている。また、波形gの17、18番目が論理1、
0に書き換えられているので、スレーブチップ4bのビ
ット入力値は論理1、0であったことが判る。
【0295】スレーブチップ4bのホワードバス出力は
自己のバックワードバス入力となり、続いてスレーブチ
ップ3bのバックワードバス入力となって、最終的には
波形iとしてマスタに受信される。マスタのバックワー
ドバス入力は、図49に示すようになる。
【0296】3番目の伝送単位以降の3伝送単位は、ビ
ット出力のスレーブチップ2b、4bで取り込まれヌル
をフイラーとして戻っている。残り5伝送単位は送出時
と同じ論理0(L0)である。12番目以降の7伝送単
位は、順にスレーブチップ1b、3b、4bのビット入
力値が受信され、8番目は当該入力が存在しないのでヌ
ルのままである。図示はしていないが、21番目以降は
16伝送単位のヌルのうち、スレーブ4個での8回分の
再生中継で8伝送単位が消費され、残り8伝送単位が戻
る。
【0297】本原理の方式によれば、各スレーブは任意
ビット長のビット出力とビット入力の組み合わせでの動
作が可能であり、多くのシリアル伝送バスで採用されて
いるノード毎の8ビットの倍数の1種乃至数種の固定長
のビット入出力の組み合わせからの選択と比較し、入力
1点や出力1点のノードにも対応でき、しかも従来方式
における例えば8ビット出力で出力1点の場合のよう
に、本来持つ残り7点の能力を捨てるなどの入出力点数
の無駄をなくすことができる。
【0298】次に、メッセージフレームの構成について
説明する。
【0299】以下に、分散シリアル伝送バスにおけるメ
ッセージフレームの構成と種別の例を説明する。
【0300】メッセージフレーム構成の基本形を図50
に示す。
【0301】入出力メッセージフレーム(X=MK)
は、ビット入出力を行うメッセージフレームであって、
マスタはOUTフィールドにビット出力列を左詰めで、
残りを論理0(L0)として送出する(図51参照)。
【0302】テストメッセージフレーム(X=論理1)
は、スレーブに対し、試験的なビット入出力伝送を行う
メッセージフレームであって、図52に示す如くであ
る。すなわち各スレーブは、自己のビット出力値の取り
込みとビット入力値の送出は行うが、入出力ピンへのビ
ット出力は実施せず、同出力値は直近の入出力メッセー
ジフレームでの正常受信ビット出力値を保持する。
【0303】ステータスメッセージフレーム(X=論理
0)は、スレーブに対し、自己の通信エラーステータス
の送出を指令するメッセージフレームであって、図53
に示す如くである。
【0304】マスタは、OUTおよびINフィールドの
末尾のMKを除く全ての伝送単位をヌルとして送出す
る。各スレーブは、OUT乃至INフィールドの最初の
ヌルを、自己のエラーステータスで書き換えて送出す
る。従って、ビット入出力/テストメッセージフレーム
の場合と異なり、バス配線順にマスタ送出バスに近いス
レーブから順に1伝送単位ずつ書き換えられて行く。
【0305】リザーブドメッセージフレーム(X=ヌ
ル)は、将来の機能拡張用の予約フレームである。ビッ
ト入出力動作については、入出力メッセージフレームと
同一の動作を行う。
【0306】メッセージフレーム長は、入出力点数に応
じて、図54に示す如くになる。
【0307】次に、スレーブチップの動作と伝送誤り検
知、処理について説明する。
【0308】以下1)〜7)に、メッセージフレーム受
信時のスレーブチップの動作と伝送誤り検知、処理につ
いて説明する。
【0309】1) バックワードバスにおける伝送誤り
検知、処理について バックワードバス入力では、メッセージフレームの最初
のヌルと2番目のマークの立ち上がりエッジ間隔を、前
記時間計測カウンタで計数し、2番目のマーク以降はこ
のカウント値に前記演算を施した値で、タイミングパル
ス(TMG1〜TMG9)を伝送単位毎に発生させる。
【0310】前記伝送単位毎の伝送誤り検知を行い、誤
り伝送を検知した場合、下記とする。
【0311】バックワードバス伝送単位誤り検知では、
以降の伝送単位を全てヌルに書き換えてバックワードバ
ス出力に遅延再生し、バックワードバス伝送単位タイム
アウトエラー検知では、以降はバスアイドルとする。バ
ックワードバス伝送エラーステータスでは、上記におい
て、いずれか、または両方のバックワードバス伝送誤り
を検知したら、セットする。
【0312】2) ホワードバスにおける伝送単位誤り
検知、処理について ホワードバス入力では、バックワードバスと同様に、メ
ッセージフレームの最初のヌルと2番目のマークの立ち
上がりエッジ間隔を、前記時間計測カウンタで計数し、
2番目のマーク以降はこのカウント値に前記演算を施し
た値で、タイミングパルス(TMG1〜TMG9)を伝
送単位毎に発生させる。
【0313】ホワードバス伝送単位誤り検知では、以降
の伝送単位を全てヌルに書き換えてホワードバス出力に
遅延送出し、ホワードバス伝送単位タイムアウトエラー
検知では、以降をバスアイドルとし、ホワードバス伝送
エラーステータスでは、上記において、いずれか、また
は両方のバックワードバス伝送誤りを検知したら、セッ
トする。
【0314】3) SYNCフィールドでの動作と伝送
誤り検知、処理について SYNCフィールドの全ての伝送単位は、遅延再生中継
して、ホワードバス出力に送出する。また、SYNCフ
ィールドの伝送単位列をチェックし、下記とする。
【0315】SYNCフィールドフォーマットエラー
は、メッセージフレームの2番目の伝送単位以降が“マ
ーク、ヌル、ヌル、マーク、X、マーク" でない場合、
本エラーとし、ホワードバス伝送エラーステータスは、
上記において伝送誤りを検知したら、セットする。ま
た、以降の伝送単位を全てヌルに書き換えて、ホワード
バス出力に遅延送出する。SYNCフィールドの最後の
マークまでの伝送単位列が正常受信されたとき、受信し
た“X" の値に従い、受信メッセージフレームの種別を
識別し、以降メッセージフレーム終了まで記憶する。
【0316】また同時に、自己がビット出力に設定され
ており、かつ自己のホワードバス伝送エラーステータス
がリセツトなら、以前に受信したビット出力を割り当て
られた入出力ピンに出力する。ビット入力が設定されて
いた場合は、メッセージ種別に限らず同じタイミングで
入出力ピンの割り当てられたピンの論理値をサンプリン
グする。
【0317】4) OUTフィールドでの動作と伝送誤
り検知、処理について 自己がビット出力に設定されている場合で、SYNCフ
ィールドで正常受信したメッセージフレームが入出力/
リザーブド/テストメッセージフレームであった場合、
OUTフィールドの最初の論理値以降の設定ビット出力
数分の伝送単位を取り込み、記憶する(注:この記憶し
た値を、前記SYNCフィードの末尾で、入出力ピンに
出力する)。1伝送単位遅れて中継するホワードバス出
力には、取り込んだビット出力分のヌルを埋めて送出す
る。
【0318】SYNCフィールドで正常受信したメッセ
ージフレームがステータスメッセージフレームの場合
は、OUTフィールドの最初の伝送単位以降の最初のヌ
ルを下記に従って書き換えて、ホワードバス出力に1伝
送単位遅れて送出する。
【0319】ホワードバス乃至バックワードバス伝送エ
ラーステータスのいずれか一方、あるいは両方がセット
されていた場合は論理1を送出し、ホワードバスおよび
バックワードバス伝送エラーステータスが両方ともリセ
ットされていた場合は論理0を送出する。OUTフィー
ルドでヌルを受信しない場合は、この動作は続くINフ
ィールドに持ち越す。この送出が終了したら、次の処理
を行う。
【0320】バックワードバス伝送エラーステータスが
セットされていたら、これをリセットする。同ステータ
スがリセットされていたら、ホワードバス伝送エラース
テータスをリセットする。
【0321】OUTフィールドでの伝送誤り検知、処理
を下記にて行う。
【0322】OUTフィールドビット数をチェックす
る。OUTフィールドのビット数は、128/256で
あるはずである。そこで、7/8ビットカウンタを装備
し、フィールド末尾の伝送単位がマークであるかどうか
をチェックする。また、それ以前の伝送単位にマークが
混入していないかどうか、チェックする。
【0323】OUTフィールドヌルシーケンスをチェッ
クする。このチェックはOUTフィールドの末尾のマー
ク以前の受信伝送単位列に下記シーケンスがないかどう
かチェックし、入出力/リザーブド/テストメッセージ
フレームの場合は、最初の論理値受信後、ヌルを受信し
たとき、ステータスメッセージフレームの場合は、最初
のヌルを受信した後、論理値を受信したとき、OUTフ
ィールドヌルシーケンスエラーとなる。
【0324】OUTフィールド出力データ不足をチェッ
クする。このチェックは前記入出力/リザーブド/テス
トメッセージフレームの場合のビット出力取り込みにお
いて、自己に設定されているビット出力数を全て取り込
まないうちに、OUTフィールドの末尾のマークを受信
した場合に行う。OUTフィールドビット数チェック、
OUTフィールドヌルシーケンスチェックまたはOUT
フィールド出力データ不足チェックにおいて伝送誤りを
検知したら、ホワードバス伝送エラーステータスをセッ
トする。また、以降の伝送単位を全てヌルに書き換え
て、ホワードバス出力に遅延送出する。
【0325】5) INフィールドでの動作と伝送誤り
検知、処理について 自己がビット入力に設定されている場合で、SYNCフ
ィールドで正常受信したメッセージフレームが入出力/
リザーブド/テストメッセージフレームであった場合、
INフィールドの最初のヌル以降の設定ビット入力数分
の伝送単位を、SYNCフィールド末尾でサンプリング
した自己のビット入力値に書き換えて、1伝送単位遅れ
て中継する。
【0326】SYNCフィールドで正常受信したメッセ
ージフレームがステータスメッセージフレームの場合で
あって受信OUTフィールドにヌルがなかった場合、I
Nフィールドの最初の伝送単位以降の最初のヌルを下記
に従って書き換えてホワードバス出力に1伝送単位遅れ
て送出する。
【0327】ホワードバス乃至バックワードバス伝送エ
ラーステータスのいずれか一方、あるいは両方がセット
されていた場合は論理1を送出し、ホワードバスおよび
バックワードバス伝送エラーステータスが両方ともリセ
ットされていた場合は論理0を送出する。この送出が終
了したら、下記処理を行う。
【0328】バックワードバス伝送エラーステータスが
セットされていたら、これをリセットする。同ステータ
スがリセットされていたら、ホワードバス伝送エラース
テータスをリセットする。
【0329】INフィールドでの伝送誤り検知、処理
を、下記にて行う。
【0330】INフィールドビット数をチェックする。
INフィールドのビット数は、128/256であるは
ずである。そこで、7/8ビットカウンタを装備し、フ
ィールド末尾の伝送単位がマークであるかどうかをチェ
ックする。また、それ以前の伝送単位にマークが混入し
ていないかどうか、チェックする。
【0331】INフィールドヌルシーケンスをチェック
する。このチェックはINフィールドの末尾のマーク以
前の受信伝送単位列にメッセージフレームの種別に無関
係に最初のヌルを受信した後、論理値を受信した場合、
INフィールドヌルシーケンスエラーとする。
【0332】INフィールド出力データ不足チェック
は、前記入出力/リザーブド/テストメッセージフレー
ムの場合のビット入力送出において、自己に設定されて
いるビット入力数を全て送出しないうちに、INフィー
ルドの末尾のマークを受信した場合に行う。
【0333】上記したINフィールドビット数チェッ
ク、INフィールドヌルシーケンスチェックまたはIN
フィールド入力データ不足チェックにおいて伝送誤りを
検知したら、ホワードバス伝送エラーステータスをセッ
トする。また、以降の伝送単位を全てヌルに書き換え
て、ホワードバス出力に遅延送出する。
【0334】次に、WDT(ウォッチドッグタイマ)お
よびステータス出力等について説明する。
【0335】スレーブチップ内部に、伝送回線監視を行
う公知のWDT、同タイマのタイムアウトステータスや
ホワードバスおよびバックワードバス伝送エラーステー
タスの状態に応じた通信回線正常/異常状況を外部LE
D表示灯の点滅パターンで表示するステータス出力ピ
ン、WDTタイムアウト時に装置、機械の安全フォール
バックのために、ビット出力をクリア(論理0出力)と
するか、直近の入出力メッセージフレームで正常受信し
た論理値をホールド(保持し変化させない)かを設定で
きるFBCLRL/HOLDH ピン入力、および前記ループバック
スイッチの制御についても説明する。
【0336】WDTは、タイムアウト時間が20msの
WDTをチップ内に装備する。ステータスメッセージを
除くメッセージフレームの正常受信後の次のメッセージ
フレームのSYNCフィールド正常受信時にクリアす
る。
【0337】FBCLRL/HOLDH ピン入力について、チップ
の機能設定ピン入力としてFBCLRL/HOLDH (Fall-Back
Clear low /Hold High )ピンを設ける。同ピンが低レ
ベルに設定されていれば前記クリア動作を行い、高レベ
ルに設定されていれば、前記ホールド動作を行う設定と
する。すなわち、WDTタイムアウト時に自己がビット
出力に設定されていた場合、下記の動作を行う。
【0338】クリア設定時には全ビット出力を論理0
(オフ)に固定し、ホールド設定時には、各ビット出力
値は直近の正常受信論理値を保持する。この状態は、W
DTタイムアウトがクリアされるまで、継続する。
【0339】6) ループバックスイッチについて 前記ループバックスイッチは、WDTがタイムアウトし
ていない場合、駆動されない。WDTがタイムアウトす
ると(異常メッセージフレーム受信中も含む)即座に駆
動される。駆動の解除は、前記1)のWDTタイムアウ
トのSYNCフレームにおけるクリア後の、フレーム終
了後のバスアイドル検知時に行われる。
【0340】7) ステータス出力について WDTタイムアウト状態、ホワードバスおよびバックワ
ードバス伝送エラーステータスの組み合わせで、外部L
ED表示灯を、図55に示す点滅パターンになるように
駆動するステータス出力ピン回路を設ける。これによ
り、LED表示を見れば、下記のチップ動作ステータス
が一目で判断できる。 全て正常 WDTタイムアウト中あるいはバス電源投入後メッ
セージ未受信 ホワードバス受信のみ異常 バックワードバス受信のみ異常 ホワードバスおよびバックワードバス受信異常 バス電源断、あるいはユニットフューズ断(消灯) 間欠故障やノイズ混入による伝送エラー時にも目視可能
なように、〜の伝送異常検知では、最低1周期は所
定の点滅パターンを実行するようにする。
【0341】次に、ゲートウエイの構成と動作モードに
ついて説明する。
【0342】ゲートウエイ(ゲートウエイをGWとも記
す)の構成例を図56および図57に示す。GWは、上
位シリアル伝送バスと、分散シリアル伝送バス相互間の
プロトコル変換を主な処理とする。上位制御機器(PL
C乃至パーソナルコンピュータ/ボードコンピュータ)
501に内蔵された上位シリアル伝送親局からのシリア
ルバスケーブル502がGW503に接続される。GW
503は、同親局から見て1つ乃至複数の子局として動
作する。
【0343】GW503は、コントローラ部504とマ
スタ部505に大別される。コントローラ部504は、
マイクロコンピュータ506を内蔵し、上位制御機器5
01と上位シリアル伝送バスを経由してインタフェース
し、GW503全体の制御を行う。マスタ部505は、
分散シリアル伝送バスの親局として、コントローラ部5
04の指令にしたがい、リング状に接続されたスレーブ
チップ群507に対し、サイクリックにデータ伝送を繰
り返す。
【0344】コントローラ部504では、上位バス信号
は規定されたトランシーバ508でシリアル信号に変換
され、その入出力信号は、専用通信制御チップ509に
結合される。一方、専用通信制御チップ509は、マイ
クロプロセッサバス510を経由してマイクロコンピュ
ータ506により制御され、上位シリアル伝送バスと下
位レベルの通信制御を行う。クロック回路511は、各
種クロックを発生させる。
【0345】マイクロコンピュータ506は、CPU、
ROM、RAM、UART、I/Oポートを1チップに
内蔵する。ROMに書き込まれたプログラムにより、上
位シリアル伝送バスの上位レベル通信制御や後述するバ
イトデータ伝送の通信制御、GW503全体の制御を行
う。UARTの入出力は、トランシーバ(RS232C
など)512に接続され、ハンドヘルドターミナル(以
下、ハンドヘルドターミナルをHHTとも記す)乃至パ
ーソナルコンピュータ(以下、パーソナルコンピュータ
をPCとも記す)とインタフェースする。HHTやPC
は、本システム立ち上げ時のコンフィギュレーションや
故障診断などに使用する。I/Oポートの入出力信号は
パネル部513とマスタ部505のマスタゲートアレイ
(以下、マスタゲートアレイをMGAとも記す)516
に接続される。パネル部513では、上位シリアル伝送
バスの動作ステータス、GW503自体の動作ステータ
ス、分散バスの動作ステータスの表示を行うと共に、上
位シリアル伝送バスの伝送レートやGWノード番号の設
定、分散バスビット入出力点数の設定などを行う。
【0346】この他、マイクロプロセッサバス510に
は、不揮発メモリ514やデュアルポートRAM515
が接続される。不揮発メモリ514には、上位シリアル
伝送バスノード内部の各種入出力点番号と分散バス上の
各入出力点の対応表などシステムコンフィギュレーショ
ン時の各種パラメータ群を収納する。デュアルポートR
AM515の一方のポートは、マイクロプロセッサバス
510に接続されており、分散バス側との各種入出力デ
ータの交換を行う。
【0347】マスタ部505は、下記要素で構成され
る。MGA516は、分散シリアル伝送バスのマスタ機
能を集積化したもので、マイクロコンピュータ506の
I/Oポートからの制御信号により、デュアルポートR
AM515のもう一方のポートとインタフェースし、所
定の行きバスメッセージフレームを送出し、また戻りメ
ッセージフレームを受信する。また、内部には、自己診
断用として、送出バスをそのまま戻りバス入力として受
信するためのループバックスイッチ516−1を持つ。
バス電源(24VDC、GND)は、接続部519に接
続され、各バス分岐コネクタ521−1〜521−8に
分配される。また、GW論理回路電源を生成するため、
DC/DCコンバータ533にも供給される。
【0348】符号520−1〜520−8は、各バス分
岐毎に接続されたダミースレーブチップである。ダミー
スレーブチップ520−1〜520−8は、一切の入出
力動作を行わず、行きおよび戻りバスを遅延再生中継す
るために設定されたスレーブチップである。ダミースレ
ーブチップのステータス出力には、LED表示灯522
−1〜522−8が接続され、各バス分岐での通信の正
常/異常が一目で判別できる。ダミースレーブチップ5
20−1〜520−8の戻りバス出力は、マルチプレク
サ532に接続され、MGA516からの指令により、
任意のバス分岐での戻りバスを選択してMGA516で
受信できる。
【0349】GW503の動作モードとして、下記のモ
ードを有している。
【0350】設定モードは、GW503の初期立ち上げ
時に、システムコンフィギュレーションや、分散バスで
の入出力点の追加、変更、削除を行うモードである。シ
ステムパラメータ群が全て不揮発メモリ514に格納さ
れた時点で、他のモードに移行できる。
【0351】待機モードは、システムパラメータ群が不
揮発メモリ514に格納される、いつでも動作可能な状
態にある場合、このモードに入る。このモードでは、常
時上位シリアル伝送バスの動作を監視し、正常であれ
ば、次の動作モードに入る。本モードでは、分散シリア
ル伝送バスには常時バスアイドルを出力するので、全ス
レーブチップのWDTがタイムアウトし、ビット出力は
全てフォールバック値となる。
【0352】動作モードは、設定されたパラメータ群に
従い、上位シリアル伝送バスとの通信および分散バスで
のサイクリック伝送を実行する。何らかの障害を検知し
た場合、自動的に自己診断モードに入る。
【0353】自己診断モードは、このモードに入ると、
上位シリアル伝送バスおよび分散シリアル伝送バスの伝
送誤り内容の調査、分析が行われ、場合によっては伝送
の再試行とその結果の調査、分析が行われる。再試行に
よる回復が不能な致命的な故障の場合は、警報出力を行
って待機モードに入る。回復可能な軽度の障害の場合
は、動作モードに自動復帰する。
【0354】保守モードは人手による故障診断、ユニッ
ト交換、試運転などを行うためのモードである。
【0355】次に、GW503のメッセージフレームの
検出、送出について説明する。
【0356】GW503から分散シリアル伝送バスに送
出するメッセージフレームの自己診断として、下記の検
知および検査を実施する。
【0357】送出伝送単位誤り検知は、送出バス出力を
レシーバ回路で受信し、スレーブチップ群507と同様
の伝送単位誤り検知とタイムアウト検知を行うものであ
り、送出伝送単位照合検査は、レシーバ回路で受信した
バス出力(ヌル/論理0/論理1/マーク)が所定の値
であるかどうかを照合検査するものであり、送出メッセ
ージフレームフォーマット検査は、規定されたメッセー
ジフレームフォーマットが守られて送出されたかどうか
を検査するものである。
【0358】バスアイドル長検査では、前のフレームと
次のフレームの間のバスアイドル長時間が規定値以上あ
るかどうかを検査し、SYNCフィールドフォーマット
チェックでは、メッセージフレームの先頭の7伝送単位
が規定のフォーマット(ヌル/マーク/ヌル/ヌル/マ
ーク/X/マーク)であるかどうかをチェックする。こ
の場合、入出力メッセージフレーム時はX=マークと
し、ステータスメッセージフレーム時はX=論理0と
し、テストメッセージフレーム時はX=論理1とし、リ
ザーブドメッセージフレーム時はX=ヌルとする。
【0359】OUTフィールドフォーマットチェックで
は、OUTフィールドの先頭を含め128/256伝送
単位分にマークがないこと、OUTフィールドの先頭か
ら129/257伝送単位がマークであることをチェッ
クし、OUTフィールドの先頭からの送出パターンが、
入出力メッセージ/リザーブド/テストメッセージフレ
ーム時に、全て論理0か論理1であること、後部の存在
しないスレーブの分が、論理0であること、ステータス
メッセージフレーム時には、全てヌルであることをチェ
ックする。
【0360】INフィールドフォーマットチェックで
は、INフィールドの先頭を含め128/256伝送単
位分にマークがないこと、INフィールドの先頭から1
29/257伝送単位がマークであること、INフィー
ルドの先頭からの送出パターンが全てヌルであることを
チェックする。
【0361】GW503の戻りメッセージフレーム受信
では、GW503が戻りバス信号を受信し、受信伝送単
位誤り検知とタイムアウトの検知をスレーブチップと同
様に行い、受信メッセージフレームフォーマット検査で
は、規定されたメッセージフレームフォーマットが守ら
れて受信されたかどうかを検査する。SYNCフィール
ドフォーマットチェックでは、メッセージフレームの先
頭の7伝送単位が規定のフォーマット(ヌル/マーク/
ヌル/ヌル/マーク/X/マーク)であるかどうかをチ
ェックする。この場合、入出力メッセージフレーム時は
X=マークとし、ステータスメッセージフレーム時はX
=論理0とし、テストメッセージフレーム時はX=論理
1とし、リザーブドメッセージフレーム時はX=ヌルと
する。
【0362】OUTフィールドフォーマットチェックで
は、OUTフィールドの先頭を含め128/256伝送
単位分にマークがないこと、OUTフィールドの先頭か
ら129/257伝送単位がマークであることをチェッ
クし、OUTフィールドの先頭からの受信パターンが、
入出力メッセージ/リザーブド/テストメッセージフレ
ーム時には、先頭を含め存在する全ビット出力スレーブ
の総ビット出力数分のヌルが連続すること、残りの存在
しないスレーブの分が、論理0であることをチェック
し、ステータスメッセージフレーム時には、先頭を含め
バスに接続されている総スレーブチップ数分(ダミース
レーブチップを含む)の論理値が連続すること、総スレ
ーブチップ数が128/256個以上の場合は、全て論
理値であることをチェックする。
【0363】INフィールドフォーマットチェックで
は、INフィールドの先頭を含め128/256伝送単
位分にマークがないこと、INフィールドの先頭から1
29/257伝送単位がマークであること、INフィー
ルドの先頭からの受信パターンが下記であることをチェ
ックする。
【0364】入出力メッセージ/リザーブド/テストメ
ッセージフレーム時には、先頭を含め存在する全ビット
入力スレーブの総ビット入力数分の論理値が連続するこ
と、残りの存在しないスレーブの分がヌルであることを
チェックする。
【0365】ステータスメッセージフレーム時には、O
UTフィールドの先頭からマークの前までと、INフィ
ールドの先頭から論理値が連続し、その数がバスに接続
されている総スレーブチップ数分(ダミースレーブチッ
プを含む)に等しいこと、残りがヌルであることをチェ
ックする。
【0366】戻りメッセージフレーム受信タイムアウト
検知では、送出メッセージフレームの送出が正常に行わ
れた場合、戻りメッセージフレームの受信完了が、所定
時間の2倍になっても完了しない場合、受信タイムアウ
ト異常とする。
【0367】次に、設定モードでのバストポロジ自動認
識について説明する。
【0368】設定モードでは、下記の手順1〜9にした
がってスレーブチップ総数、各スレーブチップの入出力
機能設定、バス配線トポロジの自動認識を行う。
【0369】先ず、約100msにわたり、バスアイド
ルとする。これにより、全てのスレーブのWDTがタイ
ムアウトし、ループバックスイッチが動作し、行きバス
出力が戻りバス入力に接続される(手順1)。
【0370】次に、GW503のループバックスイッチ
を動作させ、各種メッセージフレームの送信/受信を行
い、戻りメッセージフレームを分析して、自己診断を行
う(手順2)。
【0371】診断結果が正常なら、GW503内の戻り
バスマルチプレクサ(図56の符号532)をバス分岐
No.1に設定する。これにより、バス分岐No.1の
ダミースレーブチップ(520−1)の戻りバス出力を
受信する(手順3)。
【0372】次いで、ステータスメッセージフレームを
送出し、その戻りフレームを受信、分析する。戻りフレ
ームの出力フィールドの最初の伝送単位は、バス分岐N
o.1のダミースレーブチップ520−1が論理0を出
力し、残りの出力フィールドと入力フィールドは、所定
のマークを除き全てヌルのままになるはずであり、これ
を確認する(手順4)。
【0373】さらに手順5において、出力フィールドの
最初の4伝送単位を論理0とし残りの出力フィールドと
入力フィールドを全てヌルとしたテストメッセージフレ
ームを2度送出する。このフレームは、バス分岐No.
1のダミースレーブチップ520−1で受信され、戻り
フレームは送出フレームと同一となる。何故なら、ダミ
ースレーブチップ520−1はビット入出力を行わない
からである。
【0374】すなわち、上記の手順4によりチップが存
在することが確認され、手順5でそれがダミースレーブ
チップであることが判明する。一方、ダミースレーブチ
ップは、2度目のテストメッセージフレームのSYNC
フィールドまでの受信が正常の場合にWDTをクリア
し、2度目のフレーム終了後のバスアイドル検知時に自
己のループバックスイッチをオフとする。従って、手順
5の終了後は、バス分岐No.1 のダミースレーブチッ
プの次の最初のスレーブチップに、行きバス信号が流れ
るようになる。
【0375】手順6では、手順4と同様のステータスメ
ッセージフレームを送出する。今回の戻りフレームは、
ダミースレーブチップと最初のスレーブチップが出す2
個の論理0が出力フィールドの先頭に連続するはずであ
るので、これを確認する。次に、手順5と同様のテスト
メッセージフレームを2度送出する。例えば、最初のス
レーブチップがビット出力1点、ビット入力3点に設定
されていた場合は、戻りフレームは下記となる(手順
7)。
【0376】出力フィールドはヌル、論理0、論理0、
論理0、ヌル、ヌル、…、とし、入力フィールドは論理
X、論理X、論理X、ヌル、ヌル、…、とし、この情報
から、最初のスレーブが出力1点、ビット入力3点に設
定されていることが判る。
【0377】さらに手順6、7を繰り返して順次バス分
岐No.1の各スレーブチップの存在とそのビット入出
力点数設定が判明する。同分岐の最後のチップの判定が
終わると、次の手順6での新規チップの存在検知が行わ
れないので、同分岐の終了が判明する。この場合、マル
チプレクサ532をバス分岐No.2に切り換えてか
ら、手順4〜7を実施する。図56、図57のバス分岐
No.5、No.6のように、バス分岐が使用されてお
らず、バスジャンバ配線560−1、560−2が行わ
れていない場合は、手順6でスレーブチップが検知され
ない(手順8)。
【0378】最後のバス分岐の判定が終了したら、各チ
ップがダミースレーブチップかビット入出力スレーブチ
ップか、それぞれのビット入出力設定点数、バス配線ト
ポロジが全てのバス分岐について求められる(手順
9)。
【0379】図58に、バス分岐No.1に4個のビッ
ト入出力スレーブが接続されている例と、図59に、前
記バストポロジ自動認識で得られるバストポロジリスト
を示す。
【0380】設定モードでは、バストポロジ自動認識終
了後、HHTやPC507(図56参照)を接続して人
手により各種パラメータを設定する。システム当初立ち
上げ時には、上位シリアルバスの入出力点番号と、分散
バス上の入出力点番号との対応の割付けを登録し、この
情報を追加したバストポロジリストを不揮発メモリ51
4に格納する。格納が終了したら、人手による指令で待
機モードに入り、上位シリアルバスが稼働中であること
を確認してから、各種パラメータに従い上位バスと分散
バスを結合して動作させる。
【0381】次に、動作モードでの動作と伝送誤り検
知、処理について説明する。
【0382】動作モードでは、GW503は上位バスか
らの各ビット出力点への出力値を受信し、それらを分散
バス上に送出する。また、分散バスからの各ビット入力
点の入力値を受信し、上位バスに送出する動作をサイク
リックに繰り返す。具体的には、下記の〜の動作を
繰り返す。 入出力メッセージフレームを送出する。前記したG
W503の戻りメッセージフレーム受信におけるGW5
03のメッセージフレーム送出で伝送誤りが検知された
場合は、ただちに続くフレームの送出を取りやめてバス
アイドル連続送出状態とし、自己診断モードに入る。 戻りメッセージフレームを受信する。設定モードで
のバストポロジ自動認識におけるGW503の戻りメッ
セージフレーム受信で伝送誤りを検知した場合は、と
同様にして、自己診断モードに入る。戻りバス受信が正
常なら、新規入出力メッセージフレームを作成して、
に戻る。
【0383】図58および図59のバストポロジにおい
て、伝送正常時の入出力メッセージフレームを図60〜
図62に示す。なお、図59において、ダミースレーブ
チップ520−1をノード255と示し、ダミースレー
ブチップ520−2をノード250と示している。
【0384】図63、図64に示されるように、ピン入
力のサンプリングとピン出力の実行はSYNCフィール
ドの末尾で行われるので、フレームnで伝送されたビッ
ト出力値は、続くフレームn+1のSYNCフィールド
末尾で出力ピンに出力される。ピン入力については、S
YNCフィールド末尾でサンプリングされたビット入力
値がそのフレームの入力フィールドで送出される。
【0385】次に、自己診断モードでの処理について説
明する。
【0386】自己診断モードでの処理では、動作モード
で検知した伝送誤りが、バスの動作を継続し得ないよう
な致命的な故障によるものかどうかを、伝送誤り発生時
の状況や伝送再試行時の状況で判断し、致命的な故障で
ない場合、可能な限り短時間で、各スレーブチップのW
DTタイムアウトを発生させないうちにサイクリックバ
ス伝送を再開させる。具体的には、図58のバス分岐N
o.1での故障例で説明する下記の処理を行う。
【0387】{故障1}は、スレーブチップ(以下、ノ
ードとも記す)253の行きバス受信回路故障により、
ビット出力2点に設定されているのにOUTフィールド
で1点分のビット出力しか取り込まない故障であり、故
障モードとして、縮退故障(ビット出力1点のみ取り込
みが永続する。)、間欠故障(当該フレーム中のみ、1
点取り込みになり、その後は回復する。)の2種を仮定
する。
【0388】{故障2}は、ノード252と251の間
の行きバスが、入出力メッセージ中に断線する故障であ
り、故障モードとして、縮退故障(バス断線が永続す
る。)、間欠故障(メッセージフレーム中の一部の時間
のみ断線し、その後回復する)の2種を仮定する。
【0389】{故障3}はノード252の戻りバス再生
中継回路が受信値を論理0と誤り判定する故障であり、
故障モードとして、縮退故障(入出力メッセージフレー
ムの途中から故障し、永続する。)、間欠故障(入出力
メッセージフレームの一部のみ誤り判定し、その後回復
する。)の2種を仮定する。
【0390】動作モードでの伝送誤り情報のセーブに関
しては、自己診断モードに入る直前の動作モードでのG
W伝送誤り検知情報を、後の分析のために全てセーブす
る。GW送出メッセージフレームでの伝送誤り検知の場
合は、GWループバックスイッチ516−1(図56参
照)を動作させてMGA516の内部回路の各種自己診
断を実施する。自己診断異常の場合は、致命故障と判断
して設定モードに入る。
【0391】ステータスメッセージフレーム送出による
スレーブ伝送誤り検知情報の収集に関しては、ステータ
スメッセージフレームを送出して、応答フレームを受信
する。
【0392】図65〜図80に各故障における動作モー
ドでの伝送誤り情報のセーブとステータスメッセージフ
レーム送出によるスレーブ伝送誤り検知情報の収集のメ
ッセージフレーム例を示す。
【0393】図65〜図68は{故障1}におけるメッ
セージフレーム例であり、図65、図66は{故障1}
における動作モード伝送誤り検出(入出力点を出力8
点、入力8点)の例を示し、図67、図68は、{故障
1}における自己診断モードでのテストメッセージフレ
ームの例を示している。
【0394】図69〜図72は{故障2}におけるメッ
セージフレーム例であり、図69、図70は{故障2}
における動作モード伝送誤り検知入出力メッセージフレ
ームの例を示し、図71、図72は{故障1}における
自己診断モードでのテストメッセージフレームの例を示
している。
【0395】図73〜図80は{故障3}におけるメッ
セージフレーム例であり、図73、図74は{故障3}
(縮退)における動作モード伝送誤り検知入出力メッセ
ージフレームの例を示し、図75、図76は、{故障
3}(間欠)における動作モード伝送誤り検知入出力メ
ッセージフレームの例を示している。図77、図78は
{故障3}(縮退)における自己診断モードでのテスト
メッセージフレームの例を示し、図79、図80は、
{故障3}(間欠)における自己診断モードでのテスト
メッセージフレームの例を示している。
【0396】テストメッセージフレーム送出による再試
行に関しては、テストメッセージ送出を例えば4回繰り
返す。4回ともGW戻りメッセージフレームでの異常検
知がない場合、下記に示す入出力メッセージフレーム送
出再試行の実行がなされる。一回でも異常検知があった
場合、続いてステータスメッセージフレームを送出し
て、両フレームのGW戻りメッセージフレームを記録す
る。この場合、致命的な故障と判定し、上記した動作モ
ードでの伝送誤り情報のセーブ、ステータスメッセージ
フレーム送出によるスレーブ伝送誤り検知情報の収集お
よびテストメッセージフレーム送出による再試行にて得
られたGW戻りメッセージフレーム列を故障診断情報と
して記録し、システム故障警報を出力してから、設定モ
ードに入る。
【0397】前記の故障例では、下記となる。
【0398】{故障1}に関しては、縮退故障では4回
とも異常で、システム警報後設定モードの実行がなさ
れ、間欠故障では4回とも正常で、下記に示す入出力メ
ッセージフレーム送出再試行の実行がなされる。
【0399】{故障2}に関しては、縮退故障では4回
とも異常で、システム警報後設定モードの実行がなさ
れ、間欠故障では4回とも正常で、下記に示す入出力メ
ッセージフレーム送出再試行の実行がなされる。
【0400】{故障3}に関しては、縮退故障では4回
とも異常で、システム警報後設定モードの実行がなさ
れ、間欠故障では4回とも正常で、下記に示す入出力メ
ッセージフレーム送出再試行の実行がなされる。
【0401】すなわち、{故障1}〜{故障3}はいず
れもGW503で検知される。縦退故障の場合はシステ
ム故障警報が出されてサイクリック伝送が中止される。
約20ms後には、全スレーブチップのWDTがタイム
アウトし、全ビット出力は、設定されたフォールバック
(直近値ホールドまたはクリア)状態になる。設定モー
ドで前記自己診断情報をHHTなどからアクセスすれ
ば、故障部位の分離に役立つ。前記{故障1}〜{故障
3}の縮退故障の場合は、下記が推定できる。
【0402】{故障1}の縮退故障では、スレーブチッ
プが伝送エラーを検知しないが、動作モードで最初に誤
り伝送が発生した入出力メッセージのGW戻りフレーム
を見れば、バス分岐1のビット出力設定スレーブのいず
れかが、ビット出力取り込み落としをしていることが推
定できる。
【0403】{故障2}の縮退故障では、自己診断モー
ドのテストメッセージフレームで、GW戻りメッセージ
フレーム受信タイムアウトエラーが発生していることか
ら、バス断線が最初に疑われる。
【0404】{故障3}の縮退故障では、動作モードで
最初に伝送エラーが発生したときのGW戻りフレーム
と、自己診断モードでのステータスメッセージのGW戻
りフレームから、いずれかのスレーブの再生中継でLO
縮退故障が発生していることは自明である。いずれのス
レーブも伝送エラーを検知していないことから、行きバ
ス側ではなく、戻りバス側での発生が推定される。ま
た、動作モードで最初に伝送エラー発生時のGW戻りフ
レームで、20番目の伝送単位までは正常なので論理1
(L1)、ノード252以降、すなわちノード251の
戻りバス出力以降の戻りバス再生中継回路故障が疑われ
る。
【0405】{故障1}〜{故障3}の間欠故障の場合
は、全て下記に示す入出力メッセージフレーム送出再試
行の実行がなされる。
【0406】入出力メッセージフレーム送出再試行で
は、間欠故障の場合は、続いて入出力メッセージフレー
ムの送出を行う。GW戻りメッセージフレームでの異常
検知がない場合、間欠故障後回復したと判断し、システ
ム非致命障害警告出力を行って、ただちに動作モードに
復帰する。
【0407】GW戻りメッセージフレームで異常検知し
た場合は、ただちにステータスメッセージフレームを送
出し、前記入出力メッセージとテストメッセージのGW
戻りフレームを故障診断情報として記録し、システム故
障警報を出力してから、設定モードに入る。
【0408】前記した{故障1}〜{故障3}の間欠故
障の場合、いずれも動作モードに復帰し、以降正常にサ
イクリック伝送が継続される。ビット出力については、
{故障1}の間欠故障など誤り出力のおそれがある場合
でもピンへの誤り出力は防護され、入出力メッセージフ
レーム送出再試行で送出した正常出力値が動作モード復
帰の最初の入出力メッセージフレームのSYNCフィー
ルド末尾でピン出力される。またビット入力について
は、GWが伝送異常を検知後、上位シリアル伝送バス側
には、直近の正常時のビット入力値を保持して送出し、
間欠故障復旧後の動作モード再開始後の最初の正常ビッ
ト入力値が得られるまでこれを継続送出するので、上位
制御機器側に誤りビット入力値が伝送されることが防護
される。
【0409】システム非致命故障警告を受け、動作モー
ド中にHHTなどから故障診断情報にアクセスすれば、
下記が推定できる。
【0410】{故障1}の間欠故障では、スレーブチッ
プが伝送エラーを検知しないが、動作モードで最初に誤
り伝送が発生した入出力メッセージのGW戻りフレーム
を見れば、バス分岐No.1のビット出力設定スレーブ
のいずれかが、ビット出力取り込み落としをしているこ
とが推定できる。
【0411】{故障2}の間欠故障では、動作モードで
の最初の伝送エラー検知時のGW戻りフレームから18
番目以降の伝送単位がバスアイドルであり、ノード25
4の行きバス出力以降のバス断線か地絡が疑われ、自己
診断モードのテストメッセージのGW戻りフレームか
ら、ノード252が伝送エラーを送出しているので、バ
ス配線(c)以降の瞬時断線が疑われる。
【0412】{故障3}の間欠故障では、動作モードで
の最初の伝送エラー検知時のGW戻りフレームから、ビ
ット入力設定スレーブの誤り動作が疑われる。
【0413】次に、保守モードにおける処理について説
明する。
【0414】保守モードは、人手による故障診断、故障
部位分離、ユニット交換、試運転などを支援するもので
下記の動作を行う。
【0415】障害発生時の自己診断情報の提供に関して
は、前記自己診断モードで得られた自己診断情報を示
し、併せて故障部位の推定情報を提供する。また、繰り
返し発生する間欠故障の場合、PCを接続して連続した
障害情報を収集・分析できるようにする。
【0416】縮退故障時の故障部位分離支援に関して
は、{故障1}の縮退故障では、ノード253が2点出
力設定なのに1点出力しか取り込まないので、前記バス
トポロジ自動認識を実施させ、不揮発メモリに登録され
ているテーブルと比較照合すれば、簡単に分離でき、
{故障2}の縮退故障では、前記バストポロジ自動認識
を実施させれば、ノード252以降が動作しないので、
バス配線(e)の行きバス断線が簡単に分離できる。ま
た、{故障3}の縮退故障では、同様にバストポロジ自
動認識を実施すれば、ノード253までは正常で、ノー
ド252で異常なので、簡単に分離できる。
【0417】以上のように、縮退故障の場合、ほとんど
の故障部位の分離がGWの支援により短時間で可能であ
り、システムの修理期間を最小に抑えることができる。
【0418】故障ユニット検証支援に関しては、入出力
点数やビット入力値を手動スイッチで設定でき、またビ
ット出力値表示灯を装備した模擬ユニットを疑わしいユ
ニットの代わりにバス接続し、正常に動作するかどうか
試験できるようにする。模擬ユニットが正常動作なら、
本来のユニットが動作不良である。
【0419】試運転立ち上げ支援に関しては、バストポ
ロジ自動認識機能を使用してトポロジリストを生成さ
せ、続いて上位シリアル伝送バス上の各入出力点アドレ
スと分散シリアルバス上の入出力アドレスの対応を人手
で一括指定することにより、いわゆるバスアドレス設定
が完了する。産業機械・装置内部に分散設置されてお
り、アクセスしにくい個々のスレーブユニットの設定ス
イッチでアドレス設定する作業から開放される。また、
同一設計内容の機械・装置を繰り返し生産する場合は、
PCから前記アドレス対応データファイルをダウンロー
ドすることで短時間で作業を終了できる。
【0420】試運転の結果、数箇所のセンサやアクチュ
エータを追加したり、削除したりする必要がまま生じ
る。この場合は、追加/削除をバス配線のやり易い方法
で行った後、バストポロジ自動認識を行わせ、表示され
た追加/削除部分のみ新規のアドレス設定変更操作を実
施すればよい。バストポロジリストのメンテナンスは自
動的に行われる。
【0421】PCやHHTを使用して、各ビット出力点
の人手によるオン/オフや、各入力点の入力値表示を行
う。
【0422】次に、バイトデータ伝送チャネルについて
説明する。
【0423】各スレーブチップでの再生中継伝送時の各
伝送単位先頭立ち上がりエッジ間の精度を確保するため
に、メッセージフレーム末尾に512(1024)個の
ヌルを付与する必要があるが、このフィールドを利用し
てバイトデータ伝送機能を実現する。
【0424】GWと各バイトデータ伝送スレーブチップ
の間に、チップ1個当たり1チャネルの全2重バイトデ
ータ伝送回線を敷設できるようにする。ただし、総チャ
ネル数は例えば8(16)に限定する。サイクリック伝
送1回当たり、すなわち約2(4)ms毎に1チャネル
当たり上り1バイト、下り1 バイトを伝送できるチャネ
ル(最大伝送速度約500(250)バイト/秒)を8
(16)チャネル装備することができる。
【0425】ここで、バイトデータ伝送スレーブチップ
は、以下ではビット入出力機能を持たないものとする。
【0426】バイトデータ伝送スレーブチップの外部回
路として、マイクロコンピュータが装備されていること
を前提としている。このチャネルは、GWとスレーブチ
ップの相互間にトランスペアレントな全2重バイトデー
タ伝送回線を提供することを目的としており、GWと上
位制御機器およびGWとバイトデータ伝送スレーブチッ
プ外部マイクロコンピュータ間は、例えば前記BSC手
順(bi−sync)やJIS基本形データ伝送制御手順に準
拠したものを採用し、本チャネルを半2重通信回線とし
て使用し、誤り制御を含めたバイトデータ伝送を行うこ
とを想定している。無論、符号化したバイトデータ伝送
以外にも、同手順のコードインデベンデントモードを使
用したトランスペアレント伝送への拡張も可能である。
【0427】次に、バイトフィールドのフォーマットに
関し、バイトデータ伝送を行う場合のバイトフィールド
の詳細フォーマットについて、以下に説明する。
【0428】図81に示すように、マークとバイトチャ
ネルスロットの組は、バイトデータ伝送を行うスレーブ
チップ数分連続し、残りはヌル連続とする。なお、マー
ク以降19番目の伝送単位がヌルであるならば、バイト
チャネルスロットは終わりである。
【0429】図81以降において、SS(Slave Statu
s)はスレーブの状態を示し、SR(Slave Response)
はスレーブのマスタからの指令への応答を示し、MS
(MasterStatus )はマスタの状態を示し、MC(Maste
r Command)はマスタからスレーブへの各種指令を示
し、MR(Master Response )はマスタからのスレーブ
への応答を示している。各論理については図82〜図8
5に示す通りである。
【0430】次に、バイトチャネルスロットの構成につ
いて説明する。
【0431】タグ(TAG)は、本バイトチャネルがバ
イトデータ伝送スレーブで処理されたかどうかを示すも
のであり、論理1は伝送エラーを示し、ヌルはスレーブ
処理済みを示し、論理0はスレーブ未処理を示す(GW
送出時は常に論理0とする)。スレーブスロットについ
ては図82〜図83に示す通りである。SSはスレーブ
の各種状態を示し(図82参照)、SRはスレーブのマ
スタからの指令への応答を示す(図83参照)。マスタ
スロットについては図84〜図86に示す通りである。
MSはマスタの状態を示し(図84参照)、MCはマス
タからスレーブへ各種指令を示し(図85参照)、MR
はマスタからスレーブへの応答を示す(図86参照)。
バイトスロットについては図87に示す通りである。
【0432】ただし、バイトフィールドの伝送につい
て、各バイトチャネルスロットには、19伝送単位を必
要とする。一方、各スレーブチップ当たり再生中継伝送
に2伝送単位を消費してしまう。すなわち、1スレーブ
チップの行きと戻りでバイトフィールドの末尾の2伝送
単位が消えてしまう。この2点からゲートウエイが送出
するバイトフィールドの伝送単位数は、下記とする。
【0433】lbはゲートウエイが送出するバイトフィ
ードの伝送単位数を示し、mはバス上の全スレーブチッ
プ総数を示し、nはバイトデータ伝送チャネル数を示し
ている。そして、バイト伝送チャネルを使用するスレー
ブが存在しない場合は、lb=512(1024)であ
り、バイト伝送チャネルを使用するスレーブが存在する
場合は、512(1024)−2m−19n≧0のと
き、lb=512(1024)となり、512(102
4)−2m−19n<0のとき、lb=2m+19nと
なる。
【0434】次に、各メッセージフレームでのバイトフ
ィールド構成については次の如くである。
【0435】入出力メッセージフレーム(X=MK)に
関しては、前記バイトチャネルスロットを所定チャネル
数分連続し、残りをヌルとし、テストメッセージフレー
ム(X=論理1)に関しては、入出力メッセージフレー
ムと同様にバイトフィールドを追加する。GWからの送
出バイトCHスロットは、図88に示す如くとする。す
なわち、MS=NMSTRRDY、MC=INITISLV、MR=NMST
RRCVとし、バイトスロットは全てヌルとする。
【0436】ステータスメッセージフレーム(X=論理
0)、リザーブドメッセージフレーム(X=ヌル)に関
しては、512(1024)伝送単位長のバイトフィー
ルドを追加する。GWからのバイトフィールド送信デー
タは全てヌルとする。
【0437】次に、バイトデータ伝送チャネルの伝送プ
ロトコルについて説明する。
【0438】GWから送出するバイトスロット数につい
ては、バス上に接続されているバイトデータ伝送機能に
設定されているスレーブチップ総数分のマークとバイト
チャネルスロットの組を、バイトフィールドの先頭から
連続して並べるものとする。残りのバイトフィールドは
ヌル連続とする。以下の制御は、各バイトデータ伝送チ
ャネル毎に独立して行う。
【0439】GWのイニシャライズ時の処置について
は、ゲートウエイのイニシャライズ時は、TAG=論理
1、スレーブスロットは全てヌル、マスタスロットはM
S=NMSTRRDY、MC=INITISLV、MS=NMSTSSCVとして
送出し、これを継続する。ここで、ゲートウエイ送出時
は、常にTAG=論理1とし、スレーブスロットは全て
ヌルとする。以降では記述から省略する。
【0440】図89に示すスロットを継続して送出しな
がら、戻りスロットをチェックする。GW戻りスロット
のTAGは、必ずヌルになる。ヌル以外は、バイトデー
タ伝送スレーブ応答異常とする。なお、上記は、常にチ
ェックする。以降では記述から省略する。
【0441】マスタスロットは、常に前回送出した論理
値が戻る。前回送出値と異なる場合は、スレーブマスタ
スロット受信異常とする。なお、上記は、常にチェック
する。以降では記述から省略する。
【0442】スレーブは、上記マスタスロットを受信
し、INITISLVコマンドを受けて自己のイニシャライズを
行い、同時に外部回路にスレーブチップ停止中を知らせ
る。イニシャライズしているので、次回の伝送からは、
SS=NSLVRDY であり、SR=NSLVRCV である。バイト
データ伝送スレーブが正常であれば、2回目以降の戻り
スロットは図90に示す如くになる。すなわち、スレー
ブスロットがSS=NSLVRDY で、SR=NSLVRCV であれ
ば、正常である。これ以外のSSは、スレーブステータ
ス/レスポンス異常である。なお、最初の送出時の戻り
スロットのSSは、送出したINITISLVコマンドが実施さ
れる前のステータスを示す。また、バイトスロットがヌ
ル以外の場合、戻りバイトスロット異常とする。
【0443】GWのチャネル起動時の処理については次
の如くである。
【0444】上位制御機器から該当チャネルのイネーブ
ル指令を受けたら、スレーブノードがREADYである
こと(前項末尾の戻りスロット受信)を確認してから、
図91に示すスロットの継続送出を開始する。すなわ
ち、MS=MSTRRDY とし、MC=ENBSLVとする。スレー
ブは、MS=MSTRRDY を受信してイニシャライズ状態か
ら脱する。ENBSLVコマンドを受けて、外部回路が動作可
能かどうかチェックする。外部回路が動作可能な場合は
SLVRDYフラグをセットし、不能の場合はSLVRDYフラグを
リセットとする。スレーブの外部回路が動作不能の場合
は、ゲートウエイは図92に示す戻りスロットを受信す
る。すなわち、SS=NSLVRDY のままである。また、S
R=NSLVRCV である。長時間以上(例えば100ms以
上)、この応答が継続する場合は、スレーブ起動タイム
アウト異常とする。外部回路を含めスレーブが動作可能
になると、戻りスロットは図93に示す如くになる。す
なわち、SS=NSLVRDY 、SR=NSLVRCV となる。この
とき、SR=NSLVRCV 以外の場合は、スレーブ応答異常
とする。
【0445】GWのバイト伝送の実施について説明す
る。
【0446】システム起動後、上位制御機器からの送信
データを受信したら、MS=MSTRRDY 、MC=MSTRTRS
とし、送信データをバイトスロットに書き込んで送出す
る(図94参照)。スレーブがマスタからの送信データ
を正常受信した場合、次サイクルでは図95に示す前記
戻りスロットを受信する。すなわち、SS=SLVRDY、S
R=SLCRCVであり、バイトスロットは全てヌルとなる。
また、スレーブが以前受信したバイトデータを外部回路
に引き渡す処理を実行中でありスレーブのREQOUTフラグ
がセットされていて、マスタからの送信データを受信で
きない場合は、マスタは次サイクルで図96に示す戻り
スロットを受信する。すなわち、SS=SLVRDY、SR=
NSLVRCV でバイトスロットは送信データがそのまま残
る。この場合、マスタは前記と同様のバイトチャネルC
Hスロットを繰り返し送信する。長時間以上(例えば1
00ms以上)、この応答が継続する場合は、スレーブ
受信タイムアウト異常とする。また、スレーブがマスタ
からの送信データを正常に受信し、かつスレーブからマ
スタへの送信データをバイトスロットに送信した場合
は、次サイクルで図97に示す戻りスロットを受信す
る。すなわち、SS=SLVRDY、SR=SLVRCVTRS で、バ
イトスロットは、スレーブ送信データに書き直されてい
るので、これを取り出してスレーブからの受信データと
して、上位制御機器に送出する。
【0447】この戻りスロットを受信した後に、マスタ
が上位制御機器から続く送信データを受けていた場合
は、図98に示すスロットを送出する。すなわち、MS
=MSTRRDY 、MC=MSTRTRS 、MR=MSTRRCV とし、送
信データをバイトスロットに書き込む。スレーブは、M
R=MSTRRCV を受信して自己が前回送信したデータが、
マスタに正常受信されたことを確認する。もしMR=NM
STRRCVであるならば、マスタ受信異常としてSLVRDYフラ
グをリセツトし、次サイクルからのSS=NSLVRDY とし
てマスタに異常を知らせる。以上のように、各サイクル
毎にマスタからスレーブ、スレーブからマスタにそれぞ
れ1バイトの伝送データを交換できる。
【0448】マスタが、スレーブに送信するデータを持
たない場合で前回スレーブ送信データを受信しなかった
場合は、図99に示すスロットを送出する。すなわち、
MS=MSTRRDY 、MC=ENBSLV、MR=NMSTRRCVとし、
バイトスロットは全てヌルとする。このとき、スレーブ
がマスタに送る送信データを持っていた場合は、次サイ
クルの戻りスロットは図100に示す如くになる。すな
わち、SS=SLVRDY、SR=SLVTRSでバイトスロットは
スレーブ送信データとなる。また、スレーブがマスタに
送る送信データがない場合は、次サイクルの戻りスロッ
トは図101に示す如くになる。すなわち、SS=SLVR
DY、SR=NSLVRCV で、バイトスロットはヌルのままと
なる。
【0449】また、スレーブが外部回路とのデータ伝送
の実施において何らかの誤りを検知した場合、マスタは
図102に示す戻りスロットを受信する。すなわち、S
S=SLVERRを受信する。図102では、SR=NSLVRCV
となっているが、SR=SLVRCV、SLVTRS、SLVTRSRCV の
場合もある。マスタがSS=SLVERRを受信した場合は、
スレーブ異常検知を上位制御機器に通知し、上位レベル
の伝送制御プロトコルに定められた処置(チャネルイニ
シャライズ後に再起動し回復を図るなど)を行う。
【0450】バイト伝送停止時の処理では、上位制御機
器やゲートウエイ内の上位レベルの通信制御機能から伝
送停止指令を受けた場合、あるいはマスタの本バイトチ
ャネル制御ロジックに伝送停止の必要が生まれた場合、
図103に示すバイトCHスロットを送出する。すなわ
ち、MS=NMSTRRDY、MC=INITISLV、MR=NMSTRRVC
でバイトスロットを全てヌルとする。スレーブは、MC
=INITISLVコマンドを実行し、ただちに内部と外部回路
のイニシャライズを行いSLCRCVフラグをリセットする。
従って次サイクルの戻りスロットは、図104に示す如
くになる。すなわち、SS=NSLCRCV 、SR=NSLVRCV
でバイトスロットは全てヌルとなる。
【0451】バイトデータ伝送チャネルのループバック
チェックについて説明する。
【0452】バイトデータ伝送チャネルでの伝送異常検
知後に、ゲートウエイからスレーブチップの外部回路
(マイクロコンピュータ)の伝送制御部までのバスを、
いわゆるループバックさせて自己診断を行うことができ
る。すなわち、正常な場合、下りスロットに送出したバ
イトデータが、次のサイクルの上りスロットのバイトデ
ータとして戻る。このとき、外部回路(マイクロコンピ
ュータ)の伝送制御部は、受信データの折り返し送信の
みを行い、他回路とのデータのやり取りは一切行わず、
無用の影響を与えないようにする。下記の手順で自己診
断を行う。
【0453】マスタは最初に、上記したバイト伝送停止
時の処理を行う。続いて、図105に示すバイトCHス
ロットを送出し、スレーブにループバックを指令する。
すなわち、MS=MSTRRDY 、MC=LOOPBK、MR=NMST
RRCVとし、バイトスロットは全てヌルとする。スレーブ
は、これを受信したらイニシャライズ状態から脱し、外
部回路への起動指令を行う。外部回路の起動を確認した
ら、SLVLPBK フラグをセットし、外部回路にループバッ
ク指令を出す。外部回路がループバックモードになった
ことを確認してから、SLVRDYフラグをセットする。準備
完了後のマスタ戻りバイトCHスロットは図106に示
す如くとなる。すなわち、SS=SLVRDY、SR=SLVLPB
K でバイトスロットは全てヌルとなる。マスタはこれを
確認してから、用意したテスト用バイトデータを図10
7に示すバイトCHスロットとして順に送出する。すな
わち、MS=MSTRRDY 、MC=MSTRTRS 、MR=NMSTRR
CVとし、バイトスロットはテストデータとする。スレー
ブは、これを受信して受信バイトスロットの外部回路へ
の送出を開始する。また、図108に示すデータを送出
する。すなわち、SS=SLVLPBK 、SR=SLVRCVで、バ
イトスロットはヌルとする。
【0454】GWは、これを受信してスレーブ受信を確
認し、ループバックの返送待ちに入り、図109に示す
データを連続送出する。すなわち、MC=ENBSLVを継続
送出する。スレーブの外部回路は、受信したバイトデー
タをそのままスレーブに返送する。スレーブがこれを受
信すると、ただちに、マスタにこれを送出する。すなわ
ち、SS=SLVLPBK 、SR=SLVRCVで、バイトスロット
はマスタが送信した図110のテストデータと一致する
はずである。長時間(例えば100ms)待っても、ス
レーブからSR=SLVTRSを受信しない場合、ループバッ
クタイムアウト異常とする。また、RS=SLVRCVTRS を
受信しても、戻りバイトスロットが送出したテストデー
タと一致しなかった場合は、ループバックデータ異常と
する。マスタは、正常な戻りバイトCHスロットを受信
したら、図111に示す続くテストデータを送出する。
すなわち、MC=MSTTRS、MR=MSTRCVとし、バイトス
ロットは新規テストデータとする。
【0455】以下同様にテストデータを順に送出受信し
て、全てのテストデータの送出受信が正常であれば、自
己診断正常とする。GWは、テスト終了後、バイト伝送
停止処理を行う。
【0456】次に、スレーブチップのバイトデータ伝送
外部インタフェース例について説明する。
【0457】先ず、バイトデータ伝送スレーブチップと
外部回路(マイクロコンピュータ)とのインタフェース
例を簡単に説明する。本例では、外部回路として安価な
センサやアクチュエータ、あるいは温度調節計ユニット
やポジションコントローラなど簡易制御機器類に組み込
み使用できるように、4〜8ビットのマイクロコンピュ
ータを使用したものを示す。
【0458】図112は、インタフェースのブロック図
を示す。符号601は、スレーブチップ、符号610は
その中のI/Oロジック部、符号611はその中の入出
力ピンインタフェース部、符号612はバイトデータ伝
送制御部である。ビット入出力スレーブの場合は、符号
611が入出力ピン(I03H〜I00H)に設定され
たビット入出力を行う。バイトデ一タ伝送スレーブの場
合は、入出力ピン(4ピン)を時分割して使用する双方
向ニブルデータ伝送バスとして使用する。符号612
は、出力2ピン、入力2ピン(図示の出力ピンであるRE
QBOUTL、ACKBINL、入力ピンであるREQBINL 、ACKBOUT
L)の合計4ピンを使用して、公知のハンドシェーク制
御で前記ニブルバスの使用優先権制御とデータ伝送制御
を行う。すなわち、合計8ピンでバイトデータ伝送を行
う。
【0459】図112の符号613は、マイクロコンピ
ュータチップで、スレーブチップ601からのバイトデ
ータ伝送ピン(8ピン)とは、8ビット双方向I/Oポ
ート1個と割り込みピン1ピン(REQBOUTL)でインタフ
ェースする。ニブルデータ伝送プロトコルは、マイクロ
コンピュータチップ613内蔵のROMに書き込まれた
伝送制御プログラムが受け持ち、図113に示すよう
に、ニブルバスを伝送方向に従って切り換え使用する。
図示の例では、最初スレーブチップ601からの伝送要
求が出され、ニブルバスを使用して最初のニブルデータ
としてスレーブチップ601のステータス/コマンドと
パリティビットが、2番目のニブルデータとして伝送バ
イトデータの上位ニブルデータが、3番目のニブルデー
タとして下位ニブルデータが送られていく様子を示す。
図示では、この間にマイクロコンピュータチップ613
側からの伝送要求が出されており、前記3ニブルの伝送
が終了した時点で、今度は逆方向にマイクロコンピュー
タ側のバイトデータ伝送チャネルステータス/コマンド
とパリティビットが送出されている。
【0460】以上のように、マイクロコンピュータチッ
プ613を使用して、しかも伝送制御プロトコルを内蔵
ROM上のソフトウエアで実現することにより、安価な
バイトデータ伝送ユニットを実現できる。プログラムに
よる伝送制御は、サイクリック伝送周期が2(4)ms
毎であるため例えば5MHz程度のクロック周波数のマ
イクロコンピュータでも充分応答可能である。また、2
(4)ms毎に上がり/下がり1バイト伝送は、通常の
調歩同期式通信で9600(4800)bps相当の速
度であり、高速とは言えないが、ディスクリート制御分
野で必要とされる中速度のバイトデータ伝送能力を実現
している。
【0461】次に、バイトデータ伝送機能を付与する場
合の、GWの動作と処理について説明する。
【0462】上位制御機器とGWとのバイトデータ伝送
インタフェースにおいて、バイトデータ伝送スレーブを
システム内で使用するには、当然GWが上位制御機器と
の間で、ビット入出力だけでなく、バイナリデータを交
換する機能を持ち、そのデータをバイトデータとして分
散バス上で伝送できなければならない。DeviceNet のよ
うなビットデータとバイトデータ双方をサポートする上
位シリアル伝送バスの場合は、GWはそのバイトデータ
伝送プロトコルに従って上位制御機器との伝送を行い、
分散バスのバイトデータ伝送プロトコルとして、前記B
SC/基本形データ伝送手順を採用する場合は両者のプ
ロトコル変換を行えばよい。上位シリアル伝送バスがビ
ット入出力しかサポートしていない場合は、上位制御機
器が持つデータ伝送インタフェース手段を使用して、別
途GWとリンクさせればよい。具体的には、上位制御機
器がパーソナルコンピュータやボードコンピュータの場
合は、RS232CやRS422/485チャネルが利
用できる。また、多くのPLCは同様の通信チャネルボ
ードをサポートしているので、同様のリンクが可能であ
る。ただし、同リンクの通信速度が全体の通信速度を制
約し、本来のバイトデータ伝送速度を生かし切れないケ
ースもあり得る。
【0463】上位制御機器がパーソナルコンピュータや
ボードコンピュータの場合は、ビット入出力も含めてG
Wの上位シリアル伝送バスとして、イサーネットの使用
も考えられる。この場合は、10Mbpsと高速であ
り、前記のような通信速度制約は生じない。
【0464】次に、GWから送出するメッセージフレー
ムのバイトフィールド構成について説明する。
【0465】前記lbの式からバイトフィールド伝送単
位数を計算して、送出する。また、送出時には、下記の
バイトフィールドフォーマットチェックを行う。 (a) バイトフィールド伝送単位長さをチェックす
る。 (b) 入出力/テストメッセージフレームの場合は、
(イ) フィールド内で、マークに続き非マークが18
伝送単位継続する組が所定のバイトチャネル数分送出さ
れたか。また、それ以降は全てヌルかをチェックし、
(ロ) 各バイトチャネルスロットのTAGが全て論理
0かをチェックし、(ハ) 各バイトチャネルスロット
のスレーブスロットが全てヌルかをチェックし、(ニ)
各バイトチャネルスロットのマスタスロットが全て論
理値かをチェックする。各バイトチャネルスロットのバ
イトスロットが、MC=MSTTRSの場合は全て論理値であ
るかチェックし、MC=MSTTRS以外の場合は全てヌルで
あるかチェックする。 (c) ステータスメッセージフレームの場合は、全て
のバイトフィールドがヌルであるかチェックする。
【0466】次に、GWへの戻りメッセージフレームの
バイトフィールドでは、下記のチェックをする。 (a) 伝送単位長が、((所定数−2)・総スレーブ
・チップ数)であるかチェックする。 (b) 入出力/テストメッセージフレームの場合は、
(イ) フィールド内で、マークに続き非マークが18
伝送単位継続する組が、所定のバイトチャネル数分受信
されたか。また、それ以降は全てヌルかチェックする。
そして、(ロ) 各バイトチャネルスロットのTAGが
全てヌルか、(ハ) 各バイトチャネルスロットのスレ
ーブスロットが全て論理値か、(ニ) 各バイトチャネ
ルスロットのマスタスロットが全て論理値か、また、送
出値と一致しているかをチェックする。さらに、(ホ)
各バイトチャネルスロットのバイトスロットが、SC
=SLVTRSかSLVRCVTRS の場合は全て論理値か、SC=SL
VTRSかSLVRCVTR以外の場合は全てヌルかをチェックす
る。 (c) ステータスメッセージフレームの場合は、全て
のバイトフィールドがヌルであるかをチェックする。
【0467】設定モードにおける処理に関しては、バス
トポロジ自動認識の場合、イニシャライズ指令のバイト
チャネルスロットを付加してテストメッセージフレーム
を送出すれば、バイトデータ伝送スレーブチップの存在
をTAGを見ることにより検知できる。
【0468】待機モードにおける処理に関しては、全て
のバイトデータ伝送チャネルにつき、前記イニシャライ
ズを行う。
【0469】動作モードにおける処理に関しては、前記
送出バイトフィールドフォーマットチェックを行う。ま
た、前記戻りバイトフィールドフォーマットチェックを
行う。これらのチェックで異常検知した場合、ビット入
出力の異常検知の場合と異なり、自己診断モードには入
らずにGW内のバイトデータ伝送上位レベルプロトコル
(例えばBSC/基本形データ伝送手順)に通信異常を
通知し、その指示に従って再試行を実施したり、前記バ
イトデータ伝送チャネルループバックチェックなどを行
う。
【0470】次に、自己診断モードにおける処理につい
て説明する。
【0471】例として、図58のノード251が最初の
バイトデータ伝送スレーブに設定されていた場合で、同
スレーブが自己のバイトチャネルスロットを検知できな
い縮退故障が発生した場合を説明する。この場合は、ス
レーブは自己のバイトチャネルスロットの検知不能エラ
ーとなる。一方、GWは、前記戻りメッセージフレーム
のバイトフィールドチェックで残余のTAG=論理0の
ままのバイトチャネルスロットを検知するので、いずれ
かのバイトデータ伝送スレーブがスロットの受信を行わ
ない異常を検知する。GWは直ちに、全バイトデータ伝
送チャネルの上位レベル伝送制御部に障害を通知し、そ
れぞれのチャネルの誤り制御手順を起動する。また、テ
ストメッセージフレームを送出して、自己診断情報を収
集する。図114〜図116にメッセージフレームを示
す。図114〜図116は、バイトデータ伝送スレーブ
故障におけるメッセージフレーム例を示し、図114、
図115は故障発生時入力メッセージフレーム、バイト
データ伝送スレーブ2個の場合であって、図114はG
W送出フレームを、図115はGW戻りフレームを示し
ている。図116は自己診断モードでのテストメッセー
ジフレーム例で、GW戻りフレームを示しており、ノー
ド251のバイトデータ伝送スレーブが異常検知し、入
出力メッセージフレームで残余のスロットがあったこと
から、251のスロット取り込み不良が判定できる。こ
の場合、GWは故障スレーブがノード251であること
を判定できる。
【0472】次に、本発明の実施の一形態にかかる調歩
同期式データ伝送方法に適用される変形例について説明
する。
【0473】制御局が一定周期で送出するダミーメッセ
ージとしては、“SOH、ETB、(BCC)" に限定
されるものではない。使用されている通信プロトコル
上、害を与えないメッセージであれば、様々な選択でも
よい。
【0474】ビットフレーム構成としては、ビットフレ
ーム構成としてデータビットを2ビットとしたが、これ
に限定するものではない。多数データビットとし、その
組み合わせで伝送データとヌルを含む複数の制御記号に
コーディングするようにしてもよい。
【0475】内蔵クロック回路については、リングオシ
レータを説明したが、外付け部品不要の内蔵クロック回
路としては、様々な形態がある。例えば、酸化シリコン
膜と対向する電極によるコンデンサを使用したCR発振
回路、充放電サイクルを繰り返すミラー積分回路とコン
パレータを組み合わせた発振回路などでもよい。後者の
場合は、充放電電流制御拡散抵抗の抵抗比で周期が決ま
るためクロック精度を高められるので、ビットフレーム
間の計数値からの演算を行う回路部を簡略化できる。
【0476】タイミング発生回路については、ボーレー
トと内蔵クロックの周波数差が小さい場合であるので、
演算アルゴリズムとして、最大限の精度でタイミング発
生可能な例を説明した。内蔵クロック変動幅仕様とボー
レートと内蔵クロックの周波数差の組み合わせによって
は、より単純な演算アルゴリズムでも充分な場合もあ
る。この場合、タイミング発生回路はより小規模の論理
回路で構成できる。また、多数カウンタを縦属接続して
タイミング発生を行う回路構成で説明したが、所定の演
算アルゴリズムを実現できる他の多数の論理回路構成が
考えられる。
【0477】ビット入出力については、スレーブチップ
1個当たりのビット入出力数は1〜4点としたが、これ
に限定されるものではない。例えば、8〜16ビット/
チップの構成も考えられる。また、ビット入出力総点数
仕様についても、出力1024点/入力1024点への
拡張や、出力32〜64点/入力32〜64点への縮小
も考えられる。後者の場合、シリアル伝送電磁弁マニホ
ールド以外に、従来からの並列配線マニホールド電磁弁
内部の省配線にスレーブチップを使用し、接続端子台乃
至コネクタ部に制御機器からの信号をバス信号に切り換
え変換する簡易マスタチップを導入してもよい。
【0478】バイトフィールドの利用については、19
伝送単位からなるバイトチャネルスロットを説明した
が、他の多数の変形が考えられる。また、このフィール
ドを利用して、他のデータ伝送の目的に使用することも
考えられる。例えば、モーションコントロールのための
データ伝送に拡張するなどが挙げられる。
【0479】GWへの制御機能の付与については、GW
は単なる通信プロトコル変換のみを行う仲介器であった
が、付加機能としてPLC機能をも内蔵させてもよい。
【0480】リピータによる配線長の延長に関しては、
バス分岐当たり最大50m、総配線長200mとした
が、複数のリピータを導入して数100mに拡張が可能
である。本調歩同期式データ伝送方法は、リングバスを
採用した調歩同期式であるため数kmに延長しても配線
上のバス信号伝搬遅延(約6ns/n)とリピータ回路
遅延(約40ns/中継)がサイクリック伝送周期に加
わるのみで、他のリニアバスの場合のようにバス往復遅
延時間制約で最大延長距離が制約されることがない利点
がある。
【0481】上記に説明した本発明の一実施形態にかか
る調歩同期式データ伝送方法によれば、シリアル伝送バ
スシステムにバストポロジとして4芯リングバスを採用
し、また、バスケーブルを4芯とし、スレーブ電源供給
線2本、行きバス信号線1本と戻りバス信号線1本の合
計4本とする。スレーブへのバス配線はコネクタ接続と
したため、システムの構成は簡易となる。
【0482】また、伝送方式として、マスタ/スレーブ
サイクリック伝送方式を採用し、マスタは上位システム
とインタフェースしてビット入出力情報やバイトデータ
伝送情報をやり取りし、またシリアルバスを使用してサ
イクリックにメッセージフレームを送出してビット出力
情報や下りバイトデータを各スレーブに送り、各スレー
ブはビット入力情報や上りバイトデータを送り、マスタ
はリングバスの戻りメッセージフレームを受信してビッ
ト入力情報を取り込むようにしたため、スレーブ局が任
意のビット長の情報ビット列に設定することができる。
【0483】また、調歩同期式を採用し、ビットフレー
ムはスタートビット、情報ビット2ビット、ストップビ
ット1ビットで構成し、情報2ビット部分は論理0、論
理1、マーク、ヌルの4種にコーディングし、マークは
メッセージフレーム内の区切りに、ヌルはスタートビッ
トを高レベル、残りは低レベルに割り付けて無情報表示
に使用し、これら4種のビットフレームを組み合わせて
メッセージフレームを構成し、各メッセージフレームの
先頭ビットフレームをヌルとしたため、コーディングが
簡単になる。
【0484】また、各スレーブ端末には、行きバスと戻
りバスそれぞれのビットフレーム再生中継回路を装備
し、両バス上のビットフレームは1ビットフレーム時間
遅延して再生中継するものとし、遅延中継出力するビッ
トフレームの先頭エッジを利用して生成し、再生中継出
力のビットフレームのビットエッジタイミングや受信入
力ビットフレームのビットサンプリングタイミングは、
各メッセージフレームの先頭ビットフレーム(ヌル)の
先頭エッジと次ビットフレームの先頭エッジ間隔を内蔵
クロックで駆動されるカウンタで計数し、以降のビット
フレームの前記タイミングはこの計数値を特定アルゴリ
ズムで演算した値を使用して内蔵クロックを使用して発
生させるため、内蔵クロック発振回路の構成は簡単にな
る。
【0485】また、スレーブチップ内蔵クロック発振回
路としては、専用特殊発振回路とはせず、例えば奇数段
のインバータをタンデム接続してインバータの伝搬遅延
時間を利用して高周波クロックを得るリングオシレータ
で簡単に実現できる。
【0486】また、各ビットフレーム毎にスタートビッ
トが論理1、ストップビットが論理0であることを確認
するフレームフォーマットチェックを行う他、フレーム
内での立ち上がりエッジ数と立ち下がりエッジ数を計数
する2個のカウンタを設け、ビットタイム中央でのビッ
ト論理値の組み合わせ以外に、それぞれの計数値がヌル
/マーク/論理0/論理1の波形のエッジ数に一致して
いるかどうかもチェックする。また、続くビットフレー
ムのスタートビットの立ち上がりエッジが本来の同ビッ
トタイムの中央までにない場合は、ビットフレームタイ
ムアウトエラーとして検知する。いずれの場合も、以降
の行きバス出力を低レベルに固定しバスアイドルとした
ため、ビットフレーム伝送誤り検知が可能となる。
【0487】また、各スレーブの行きバス入力におい
て、OUTフィールドの出力伝送ビット数が所定の12
8/256であるか、最初の論理値の後にヌルを受信し
ていないか、自己がビット出力を設定されている場合に
出力データが不足していないかをチェックしたため、O
UTフィールド伝送誤り検知が可能となる。
【0488】また、各スレーブの行きバス入力におい
て、INフィールドの入力伝送ビット数が所定の128
/256であるかどうか、最初のヌル受信後論理値を受
信していないか、自己がビット入力を設定されている場
合にINフィールドに入力値を挿入する空きがあるかを
チェックし、これら伝送誤りを検知したら、以降の行き
バス出力は全てヌルに交換するため、INフィールド伝
送誤り検知が可能となる。
【0489】また、マスタは、バス上に送出した自己の
メッセージフレームを読み込み、各ビットフレーム毎の
ビットフレーム伝送誤り検知処理と同等のチェックを行
うとともに、情報ビットパターンが正しいか、送出パル
スの各エッジ間隔が所定の値であるか、SYNCフィー
ルドのフォーマットが正しいか、OUTフィールドのフ
ォーマットが正しいか、INフィールドのフォーマット
が正しいか、BYTEフィールドのフォーマットが正し
いかをチェックし、戻りメッセージフレームについて
も、各ビットフレーム毎のビットフレーム伝送誤り検知
処理と同等のビットフレーム毎のチェック、SYNCの
フィールドのフォーマットチェック、INフィールドに
おけるINフィールド伝送誤りのチェックと挿入された
入力ビット数が正しいかどうかのチェック、送出メッセ
ージフレームの戻り受信のタイムアウトチェックを行う
ようにしたため、マスタでの送出および戻りメッセージ
フレームのチェックが可能となる。
【0490】また、マスタは、マスタへの戻りメッセー
ジフレームの伝送誤りチェックで何らかのエラーを検知
した場合、OUTおよびINフィールドを全てヌルとし
たステータスメッセージフレームを送出する。各スレー
ブは、このメッセージを受信すると、行きバス入力のO
UT乃至INフィールドの最初のヌルを自己のエラース
テータスに書き換えて行きバス出力に送出する。マスタ
は、戻りメッセージフレームを受信し、全スレーブの伝
送誤り検知状態を把握することができる。
【0491】また、マスタは、誤り伝送が検知された入
出力メッセージの入力値を上位制御機器に伝送せず、誤
り入力を防護し、各スレーブは、前回の入出力メッセー
ジを誤り伝送なく受信した後、続く入出力メッセージの
先頭で初めて抽出したビット出力をプログラマブル入出
力ピンに出力し誤り出力を防護するため、誤り入出力が
防護できる。
【0492】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる調
歩同期式データ伝送方法によれば、従来技術による調歩
同期式通信子局において、高価な水晶発振子の代わり
に、コンデンサの静電容量のばらつきと温度変動、抵抗
の抵抗値のばらつきと温度変動、内蔵発振回路の発振周
波数のばらつき、温度変動、電源電圧変動等によって、
CR発振の場合、得られるクロック周波数として下記要
因で大幅に変動し、具体的には、±30%〜±50%程
度が予測されるような安価なCR発振回路が使用でき
る。また、UARTにボーレートを供給するボーレート
ジェネレータに相当する回路もより簡略でゲート数が少
なく、1チップマイクロコンピュータでの使用に好適で
ある。
【0493】また、水晶発振子の使用が価格的に難点に
ならない場合でも、本発明の実施の一形態によれば従来
技術のボーレートジェネレータのクロック分周機能に基
づく制約から開放され、マイクロコンピュータの最大動
作周波数のクロックを使用することが可能になり、端末
機器の性能を向上させることができる。
【0494】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、スレーブチップは約5.000ゲート
程度の論理回路規模で構成可能である。CMOSロジッ
クプロセスで製造すれば、ビット入力乃至ビット出力1
ビット当たりのインタフェースコストを大幅に低減でき
る。インタフェースコストとは、シリアル伝送バスとイ
ンタフェースし、ビット論理値を入出力するために必要
な半導体部品およびディスクリート部品の合計コストの
ことで、通信制御IC、マイクロコンピュータIC、バ
ストランシーバIC、EEPROM、オプトカプラ、ダ
イオード、パルストランス、水晶発振子、ノードアドレ
ス用設定スイッチ、抵抗、コンデンサなどのうち必須な
もののコスト合計である。AS−iと本スレーブチップ
は共に4ビット入出力が可能であるが、ビット当たりの
インタフェースのコストは約1/7に低減される。
【0495】DeviceNet に用いた場合、マイクロコンピ
ュータなどが必須のため、4ビット/ユニットとした場
合はビット当たりコストは本スレーブチップは約1/3
0に低減される。DeviceNet で16点入出力ユニットと
集中化した場合でも、約1/4低減という低コストを実
現できる。
【0496】また、上記部品の実装面積では、AS−i
に用いた場合の1/2以下(ベアチップ使用では1/1
6)と極度に少ない面積で実装できる。
【0497】さらに、本発明にかかる調歩同期式データ
伝送方法によれば、スレーブチップが小形化されるため
に、例えば取り付けピッチ10mmと小型のマニホール
ド電磁弁のソレノイドコイル部プリント板や、M12あ
るいはM8サイズの近接スイッチのプリント板にも実装
可能となり、また1点入力あるいは1点出力で使用して
も、従来並列配線の実装コストより安価になるなど、究
極の省配線効果を実現できる。
【0498】さらにまた、本発明にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法によれば、1個のスレーブチップで1〜4
点あるいはそれ以上の任意分散を可能としているため、
従来技術の4/8/16点分散に制約される場合と比較
して、総ビット入出力点数の無駄がなく、効率がよい。
【0499】さらにまた、本発明にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法によれば、個々のスレーブノード毎にノー
ドアドレス設定を必要とせず、またゲートウエイがバス
配線トポロジを自動認識するので、産業機械装置内部に
組み込み使用する場合、大幅な工数削減が可能となる。
また、スレーブユニットの保守交換時の誤り設定のおそ
れがなく安心である。
【0500】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、シリアル伝送バスケーブルの断線故障
部位を100%自己診断機能で提示できるので、短時間
での修理、復旧が実現できる。
【0501】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、リングバスではあるが、スレーブチッ
プに行きおよび戻りバス回路を装備したことと、バス分
岐を設けたことにより、バス分岐当たり1A、全体で8
Aものバス電源供給能力を実現している。このため、通
常5〜10mA程度を必要とするセンサ類の他に、通常
40〜50mA程度を必要とするソレノイドコイルを多
数含むマニホールド電磁弁や電磁リレーなど多数のバス
電源負荷を接続でき、従来の並列配線方式と比べ、信号
配線のみならずセンサ/アクチュエータ電源配線をも省
配線化できる。
【0502】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、スレーブチップに種々の伝送誤り検知
処理機能を装備すると同時に、ゲートウエイにも高度の
伝送誤り検知処理機能を装備することにより、システム
全体として高度の伝送誤り検知処理機能を実現した。こ
れにより、誤り伝送時の誤り情報がスレーブチップから
出力されたり、上位制御機器に入力情報として伝送され
ることを完全に防護できる。また、ゲートウエイでの高
度の故障診断情報の提供、故障部位識別支援機能が実現
できる。
【0503】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、バイトデータ伝送機能を付与したこと
により、ビット入出力伝送ばかりでなく、中速度のバイ
トデータ伝送をも同一バス内で伝送可能とし、アナログ
入出力、高速カウンタ、温度調節計、ポジションコント
ローラ、各種表示操作パネルなどをバス内に分散設置で
きる。また、近接スイッチの感度のリモート設定、空気
圧力センサの感動圧力のリモート設定や測定圧力データ
読み込み、空気圧力レギュレータのリモート圧力設定や
出力圧力データ読み込みなどが実現できる。
【0504】また、本発明にかかる調歩同期式データ伝
送方法によれば、ゲートウエイを経由して上位シリアル
伝送バスと結合し、広域大量データ伝送ネットワークを
構成し、大規模ディスクリート制御システムを構成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法が適用される端末装置の構成を示すブロック
図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法におけるビットフレームの構成を示す模式図
である。
【図3】図1における受信回線動作回路、タイムインタ
ーバル回路、同期フラグおよびボーレートカウンタから
なるボーレートジェネレータの構成を示すブロック図で
ある。
【図4】図3に示したボーレートジェネレータの作用の
説明に供するタイミング図である。
【図5】図1に示した端末装置におけるカウンタ(10
8−1)における計数の説明図である。
【図6】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法における情報メッセージの説明図である。
【図7】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法における順方向監視シーケンスの説明図であ
る。
【図8】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法におけるクロックパルス周波数と時間誤差の
関係を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デー
タ伝送方法におけるクロックパルス周波数と時間誤差の
関係を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるダミーメッセージ(STX)のビ
ットタイムの説明図である。
【図11】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における他のダミーメッセージ(ヌル)の
ビットタイムの説明図である。
【図12】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるシリアル伝送バスシステムの
構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるビットフレームの説明図である。
【図14】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるビットフレームの説明図である。
【図15】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるゲートウエイにおける伝送誤り検
知、処理の説明図である。
【図16】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるバス配線系統の構成を示すブ
ロック図である。
【図17】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるスレーブチップの構成を示す
ブロック図である。
【図18】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるシリアル伝送バスとセンサと
のシリアルインタフェースユニットの構成を示す展開斜
視図である。
【図19】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるセンサユニットの構成図であ
る。
【図20】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるシリアル伝送バス直結マニホ
ールド電磁弁の構成を示す斜視図である。
【図21】図20に示したシリアル伝送バス直結マニホ
ールド電磁弁内の配線図である。
【図22】図20に示したシリアル伝送バス直結マニホ
ールド電磁弁内におけるスレーブチップ周辺の配線図で
ある。
【図23】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送単位を形成するデータビット
の説明図である。
【図24】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるビットフレームの構成を示す説明
図である。
【図25】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送単位のタイミングの説明図で
ある。
【図26】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法に適用されるリングオシレータの構成を示
すブロック図である。
【図27】図26に示すリングオシレータによるボーレ
ート発生のときにおけるタイミング誤差を示す模式図で
ある。
【図28】図26に示すリングオシレータによるボーレ
ート発生のときにおけるタイミング発生のための説明図
である。
【図29】図26に示すリングオシレータによるボーレ
ート発生のときにおけるタイミング発生のための説明図
である。
【図30】図26に示すリングオシレータによるボーレ
ート発生のときにおけるタイミング発生のための説明図
である。
【図31】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるスレーブチップによる再生中継の
説明のための接続図である。
【図32】図31に示したスレーブチップによる再生中
継の説明に供する波形図である。
【図33】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるフレーム伝搬の説明図である。
【図34】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバス入力からバス出力に至る部分
の構成を示すブロック図である。
【図35】図34に示したブロック図の作用の説明に供
するタイミング図である。
【図36】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるタイミング発生のためのカウンタ
の説明図である。
【図37】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるタイミング発生回路の構成を示す
説明図である。
【図38】図37に示すタイミング発生回路の作用の説
明に供するタイミング図である。
【図39】図37に示すタイミング発生回路の作用の説
明に供するタイミング図である。
【図40】図37に示すクロックパルス発生回路を構成
するタイミングカウンタの作用の説明図である。
【図41】図37に示すタイミングパルス発生回路を構
成するタイミングカウンタの作用の説明図である。
【図42】図37に示すタイミング発生回路にて発生し
たクロックパルスにより送受信をしたときの周波数と時
間との関係を示す説明図である。
【図43】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるメッセージフレームの説明図であ
る。
【図44】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるメッセージフレームの正常、異常
の判定説明図である。
【図45】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるメッセージフレームの正常、異常
を示す説明図である。
【図46】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるビット入出力を有するスレーブチ
ップによる再生中継の説明に供するスレーブチップ接続
図である。
【図47】図46のビット入出力を有するスレーブチッ
プによる再生中継の説明に供する波形図である。
【図48】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるマスタ送出波形の説明図である。
【図49】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるマスタ戻り波形の説明図である。
【図50】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるメッセージフレーム構成の基本形
の説明図である。
【図51】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における入出力メッセージフレーム波形の
説明図である。
【図52】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるテストメッセージフレーム波形の
説明図である。
【図53】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるステータスメッセージフレーム波
形の説明図である。
【図54】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるメッセージ長の説明図である。
【図55】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるステータス信号によるLED点灯
パターンを示す説明図である。
【図56】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるゲートウエイの構成を示すブロッ
ク図である。
【図57】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるゲートウエイの構成を示すブロッ
ク図である。
【図58】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における入出力スレーブチップの接続例を
示す模式図である。
【図59】図58に示す接続図において得られるバスト
ポロジリストを示す説明図である。
【図60】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送正常時のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図61】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送正常時のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図62】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送正常時のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図63】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送正常時のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図64】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における伝送正常時のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図65】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障1}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図66】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障1}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図67】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障1}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図68】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障1}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図69】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障2}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図70】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障2}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図71】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障2}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図72】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障2}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図73】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図74】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図75】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図76】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図77】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図78】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図79】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図80】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における{故障3}のメッセージフレーム
例を示す説明図である。
【図81】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイト伝送時のバイトフィールド
のフォーマットの説明図である。
【図82】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図83】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図84】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図85】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図86】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図87】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトチャネルスロットの構成説
明図である。
【図88】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法における各メッセージフレームでのバイト
フィールドの構成説明図である。
【図89】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図90】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図91】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図92】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図93】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図94】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図95】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図96】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図97】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図98】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図99】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式デ
ータ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝送
プロトコルの説明図である。
【図100】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図101】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図102】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図103】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図104】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図105】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図106】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図107】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図108】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図109】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図110】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図111】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送チャネルの伝
送プロトコルの説明図である。
【図112】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法に適用されるバイトデータ伝送スレーブ
チップと外部回路とのインタフェース例を示すブロック
図である。
【図113】図112に示したインタフェースの作用の
説明に供するタイミング図である。
【図114】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送スレーブ故障
のメッセージフレーム例を示す説明図である。
【図115】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送スレーブ故障
のメッセージフレーム例を示す説明図である。
【図116】本発明の実施の一形態にかかる調歩同期式
データ伝送方法におけるバイトデータ伝送スレーブ故障
のメッセージフレーム例を示す説明図である。
【図117】従来の調歩同期式データ伝送におけるポー
リング/セレクティング方式の構成図である。
【図118】従来の調歩同期式データ伝送におけるコン
テンション方式の構成図である。
【図119】調歩同期式データ伝送における簡易ネット
ワークの構成図である。
【図120】調歩同期式データ伝送におけるビットフレ
ーム構成の説明図である。
【図121】調歩同期式データ伝送におけるビット構成
の説明図である。
【図122】UART内蔵マイクロコンピュータの一般
的な構成を示すブロック図である。
【図123】CANにおけるデータフレームフォーマッ
トの説明図である。
【図124】スレーブノードの構成を示すブロック図で
ある。
【図125】AS−インタフェースシステムの構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
101…UART 102…マイクロ
プロセッサ 103…ROM 104…RAM 105…受信回線動作監視回路 106…タイムイ
ンターバルカウンタ 107…周期フラグ発生器 108…ボーレー
トカウンタ 109…発振回路 110…クロック
パルス発生回路 106−1…上位7ビットカウンタ 106−2…下位
8ビットカウンタ 106−3…アンドゲート 106−4…オア
ゲート 108−1…カウンタ 108−2…デコ
ーダ 108−3…インバータ 201…中央制御
装置 202−1〜202−2、203…ディスクリート制御
装置 204−1〜204−3、503…ゲートウエイ 205−1〜205−3…直流電源装置 206、207…シリアル伝送バス 208、213…
近接スイッチ 209…光電スイッチ 210…電磁リレ
ー 211…照光式スイッチ 212…マニホー
ルド電磁弁 214…表示灯 215…バーコー
ドリーダ 216…アナログ入力ユニット 219…ゲートウ
エイ論理回路 220、230、240、250…通信子局 221、224、231、234…バスレシーバ 222、232…ホワードバス論理回路 223、226、233、236…バスドライバ 225、235…バックワードバス論理回路 300、455…スレーブチップ 301、370…ホワードバス再生中継回路 302…バックワードバス再生中継回路 303…クロック発振回路 304…制御回路 305…入出力回路 308…WDT 330…4入力のセンサユニット 331〜334…
2値センサ 430〜437…ソレノイドコイル内蔵プリント板 440〜447…ソレノイドコイル 481…時間計測カウンタ 482〜484…
丸めカウンタ 485〜492…タイミングカウンタ 493〜495…デコーダ 501…上位制御
機器 502…シリアルバスケーブル 504…コントロ
ーラ部 505…マスタ部 506…マイクロ
コンピュータ 507…スレーブチップ群 508、512…
トランシーバ 509…専用通信制御チップ 510…マイクロ
プロセッサバス 511…クロック回路 516…MGA 516−1…ループバックスイッチ 520−1〜520−8…ダミースレーブチップ 532…マルチプレクサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月2日(1999.2.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【従来の技術】従の調歩同期式データ伝送を用いたデ
ータ通信ネットワークとしては、一般に図117に示す
ポーリングセレクティング方法および図118に示すコ
ンテンション方式によるネットワーク構成が採用され、
通信プロトコルとしては例えばベーシック手順にしたが
うバイシング(BSC)乃至基本形データ伝送制御手順
(JIS−X−5002)やそのサブセットが適用され
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】変更
【補正内容】
【図23】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図25
【補正方法】変更
【補正内容】
【図25】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図28
【補正方法】変更
【補正内容】
【図28】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図29
【補正方法】変更
【補正内容】
【図29】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図30
【補正方法】変更
【補正内容】
【図30】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図33
【補正方法】変更
【補正内容】
【図33】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図36
【補正方法】変更
【補正内容】
【図36】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図40
【補正方法】変更
【補正内容】
【図40】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図41
【補正方法】変更
【補正内容】
【図41】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図48
【補正方法】変更
【補正内容】
【図48】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図49
【補正方法】変更
【補正内容】
【図49】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図50
【補正方法】変更
【補正内容】
【図50】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図51
【補正方法】変更
【補正内容】
【図51】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図52
【補正方法】変更
【補正内容】
【図52】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図53
【補正方法】変更
【補正内容】
【図53】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図54
【補正方法】変更
【補正内容】
【図54】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図60
【補正方法】変更
【補正内容】
【図60】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図61
【補正方法】変更
【補正内容】
【図61】
【手続補正20】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図62
【補正方法】変更
【補正内容】
【図62】
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図63
【補正方法】変更
【補正内容】
【図63】
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図64
【補正方法】変更
【補正内容】
【図64】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図65
【補正方法】変更
【補正内容】
【図65】
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図66
【補正方法】変更
【補正内容】
【図66】
【手続補正25】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図67
【補正方法】変更
【補正内容】
【図67】
【手続補正26】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図68
【補正方法】変更
【補正内容】
【図68】
【手続補正27】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図69
【補正方法】変更
【補正内容】
【図69】
【手続補正28】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図70
【補正方法】変更
【補正内容】
【図70】
【手続補正29】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図71
【補正方法】変更
【補正内容】
【図71】
【手続補正30】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図72
【補正方法】変更
【補正内容】
【図72】
【手続補正31】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図73
【補正方法】変更
【補正内容】
【図73】
【手続補正32】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図74
【補正方法】変更
【補正内容】
【図74】
【手続補正33】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図75
【補正方法】変更
【補正内容】
【図75】
【手続補正34】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図76
【補正方法】変更
【補正内容】
【図76】
【手続補正35】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図77
【補正方法】変更
【補正内容】
【図77】
【手続補正36】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図78
【補正方法】変更
【補正内容】
【図78】
【手続補正37】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図79
【補正方法】変更
【補正内容】
【図79】
【手続補正38】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図80
【補正方法】変更
【補正内容】
【図80】
【手続補正39】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図81
【補正方法】変更
【補正内容】
【図81】
【手続補正40】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図82
【補正方法】変更
【補正内容】
【図82】
【手続補正41】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図83
【補正方法】変更
【補正内容】
【図83】
【手続補正42】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図84
【補正方法】変更
【補正内容】
【図84】
【手続補正43】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図85
【補正方法】変更
【補正内容】
【図85】
【手続補正44】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図86
【補正方法】変更
【補正内容】
【図86】
【手続補正45】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図87
【補正方法】変更
【補正内容】
【図87】
【手続補正46】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図88
【補正方法】変更
【補正内容】
【図88】
【手続補正47】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図89
【補正方法】変更
【補正内容】
【図89】
【手続補正48】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図90
【補正方法】変更
【補正内容】
【図90】
【手続補正49】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図91
【補正方法】変更
【補正内容】
【図91】
【手続補正50】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図92
【補正方法】変更
【補正内容】
【図92】
【手続補正51】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図93
【補正方法】変更
【補正内容】
【図93】
【手続補正52】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図94
【補正方法】変更
【補正内容】
【図94】
【手続補正53】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図95
【補正方法】変更
【補正内容】
【図95】
【手続補正54】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図96
【補正方法】変更
【補正内容】
【図96】
【手続補正55】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図97
【補正方法】変更
【補正内容】
【図97】
【手続補正56】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図98
【補正方法】変更
【補正内容】
【図98】
【手続補正57】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図99
【補正方法】変更
【補正内容】
【図99】
【手続補正58】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図100
【補正方法】変更
【補正内容】
【図100】
【手続補正59】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図101
【補正方法】変更
【補正内容】
【図101】
【手続補正60】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図102
【補正方法】変更
【補正内容】
【図102】
【手続補正61】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図103
【補正方法】変更
【補正内容】
【図103】
【手続補正62】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図104
【補正方法】変更
【補正内容】
【図104】
【手続補正63】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図105
【補正方法】変更
【補正内容】
【図105】
【手続補正64】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図106
【補正方法】変更
【補正内容】
【図106】
【手続補正65】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図107
【補正方法】変更
【補正内容】
【図107】
【手続補正66】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図108
【補正方法】変更
【補正内容】
【図108】
【手続補正67】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図109
【補正方法】変更
【補正内容】
【図109】
【手続補正68】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図110
【補正方法】変更
【補正内容】
【図110】
【手続補正69】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図111
【補正方法】変更
【補正内容】
【図111】
【手続補正70】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図114
【補正方法】変更
【補正内容】
【図114】
【手続補正71】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図115
【補正方法】変更
【補正内容】
【図115】
【手続補正72】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図116
【補正方法】変更
【補正内容】
【図116】
【手続補正73】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図120
【補正方法】変更
【補正内容】
【図120】
【手続補正74】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図121
【補正方法】変更
【補正内容】
【図121】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K029 AA01 AA18 DD30 EE07 HH14 HH26 5K032 AA04 AA05 CC13 DA03 DB18 DB26 5K034 AA05 AA11 CC01 CC06 DD02 EE09 FF01 FF02 FF05 FF11 HH01 HH02 HH03 HH09 HH12 KK05 MM01 MM08 PP01 PP03 5K047 AA11 AA15 BB11 GG10 GG28 HH01 HH03 JJ03 MM38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調歩同期式データ伝送方法において、マス
    タ局には伝送回線特性に適合したボーレートに対応した
    高精度発振回路を備え、1以上のスレーブ局には低精度
    発振回路を備え、マスタ局は定周期で予め定めたダミー
    メッセージを送出し、各スレーブはこのダミーメッセー
    ジの最初のビットフレームの特定のエッジの時間間隔を
    低精度発振回路からの出力クロックで計数し、この計数
    値から特定アルゴリズムにより演算したボーレートクロ
    ックを発生して調歩同期式通信を行うことを特徴とする
    調歩同期式データ伝送方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、トポロジとしてリングバスを採用したサイク
    リックデータ伝送を行うマスタ/スレーブ式シリアル伝
    送バスに適用し、各スレーブ局は各ビットフレーム毎に
    再生中継回路を備え、ビットフレーム間隔計数値から演
    算したビットタイムにより再生中継を行うことを特徴と
    する調歩同期式データ伝送方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、各スレーブ局における再生中継を1ビットフ
    レーム時間遅延させ、マスタ局が送出するメッセージフ
    レームには情報伝送に必要なビットフレーム数に再生中
    継する回数分のビットフレーム数を付加して送出し、各
    スレーブ局は再生中継毎に入力ビットフレームの最初の
    エッジを用いて再生中継出力ビットフレームの最初のエ
    ッジを生成し、ビットフレーム内の他のエッジはビット
    フレーム間隔計数値から演算したタイミングで生成する
    ことにより、複数のスレーブ局のタンデム接続再生中継
    においてもビットフレーム間隔時間精度を維持し、誤り
    伝送を防止することを特徴とする調歩同期式データ伝送
    方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、1ビットフレームに載せる情報を1乃至数ビ
    ットの論理値情報と複数の制御情報に限定してコーディ
    ングし、制御情報としては1乃至数種の区切り情報と、
    1種類の論理値情報なしを意味するヌルとし、メッセー
    ジフレームを固定長の下り情報フィールドとそれに続く
    固定長の上りフィールドと再生中継回数のビットフィー
    ルド数のヌルフィールドとで構成し、マスタ局は下り情
    報フィールドには送出ビット列データを載せ、上り情報
    フィールドは全てヌルとし、かつ各フィールドの区切り
    には前記の区切り情報を使用して構成してサイクリック
    に送出し、各スレーブ局は自己が所定ビット数の下り情
    報受信に設定されている場合、受信下り情報フィールド
    において最初の非ヌルの論理値を検知してから連続する
    所定ビット数分の論理値を自己宛の情報ビット列として
    取り込み、取り込んだ所定数分のビットフレームをヌル
    に書き換えて1ビットフレーム遅れで次スレーブ局へに
    出力し、自己が所定ビット数の上り情報送信に設定され
    ている場合は、受信上り情報フィールドにおいて最初の
    ヌルを検知してから連続する所定ビット数分の論理値を
    マスタ局宛の情報ビット列として送出し、これらにより
    各スレーブ局が任意ビット長の下りおよび上り情報ビッ
    ト列に設定可能としたことを特徴とする調歩同期式デー
    タ伝送方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、再生中継回数分の付加ビットフレームを複数
    のバイトデータ伝送チャネルとするためのバイトフィー
    ルドとし、バイトフィールドの先頭から順に複数のバイ
    トチャネルスロットを並べ、1つのバイトチャネルスロ
    ットを単一のビットフレームのタグと複数のビットフレ
    ームから構成されるスレーブスロットとマスタスロット
    とバイトスロットで構成し、タグをスレーブ局が該当バ
    イトチャネルスロットを受信処理したかどうかの識別ビ
    ットとし、スレーブスロットをスレーブ局のステータス
    情報およびレスポンス情報とし、マスタスロットをマス
    タ局のステータス情報、コマンド情報およびレスポンス
    情報として構成して送出し、バイトスロットをマスタ局
    およびスレーブ局から8ビットのバイトデータとして送
    出することにより、下りおよび上り情報以外に複数のス
    レーブ局について全2重バイトデータ伝送チャネルを付
    与可能としたことを特徴とする調歩同期式データ伝送方
    法。
  6. 【請求項6】請求項5記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、各スレーブ局へのバスケーブルを電源線2本
    と行きバスおよび戻りバス信号線2本の合計4本で構成
    し、スレーブ局は行きおよび戻りバス双方の再生中継と
    入出力機能を装備した半導体集積チップで構成し、半導
    体集積チップにはバス信号の信号変化でリセットするウ
    ォッチドッグタイマがタイムアウトした場合にチップの
    行きバス出力と戻りバス入力を自動的に短絡し、マスタ
    局には複数のバス分岐配線が可能なコネクタを設け、マ
    スタ局の各分岐線の電源線には外部電源を並列配線して
    分岐当たりの許容電流を増大させ、バス信号線は行きバ
    ス信号と戻りバス信号がマスタ局を中心にリングバスを
    構成するように接続し、入出力を行わず再生中継のみを
    行うスレーブ局をマスタ局内部のバス分岐毎に設け、そ
    のスレーブ局間のバス信号をマスタ局がマルチプレクス
    して受信可能なように構成することにより、システム立
    ち上げ時にマスタ局がスレーブ局の総数、各スレーブ局
    の入出力ビット設定数およびバス配線トポロジを自動認
    識し、各スレーブ局の端末アドレス設定を不要とし、ス
    レーブ局の削除、追加や入出力ビット数設定の変更時に
    も変更可能とし、リングバス断線場所の自動認知を可能
    としたことを特徴とする調歩同期式データ伝送方法。
  7. 【請求項7】請求項6の記載の調歩同期式データ伝送方
    法において、スタートビット1ビット、論理情報ビット
    2ビットおよびストップビット1ビットの合計4ビット
    で無情報であるヌルと1ビットの論理情報と区切り情報
    であるマークを伝送するビットフレームを構成し、各ス
    レーブ局の行きおよび戻りバス入力について、各ビット
    タイムの中央でビットフレームをサンプリングしたビッ
    ト列パターンとバス信号パルス立ち上がりと立ち下がり
    数をカウントするカウンタの計数値とから受信ビットフ
    レームの論理1、論理0、マーク、ヌルの判別とビット
    フレーム誤り伝送検知とを行い、行きバス入力について
    は下り情報フィールドにおいて所定の固定数のヌル乃至
    論理値ビットフレーム数が伝送されているか否かの出力
    ビット数チェックと最初の論理値受信後にヌル受信か否
    かの出力フィールドヌルシーケンスチェックと自己が取
    り込める出力データが存在しない場合の出力データ不足
    チェックとを行い、上り情報フィールドにおいて所定固
    定数のヌル乃至論理値ビットフレーム数が伝送されてい
    るか否かの入力ビット数チェックと最初のヌル受信後に
    論理値受信か否かの入力フィールドヌルシーケンスチェ
    ックと自己が入力値を送出しようとした際に空きがない
    場合の入力データ値送出不能チェックとを行い、これら
    1つのメッセージフレームでスレーブ検知伝送エラーを
    検知した場合に正常受信フラグをクリアし、メッセージ
    フレーム先頭でフラグがセットされているときスレーブ
    局外部への出力を受信値に書き換えることにより誤り伝
    送時の誤り出力を回避し、マスタ局には戻りバス信号を
    受信して全戻りメッセージフレーム内容の伝送サイクル
    毎の詳細な誤り検知機能を設け、マスタ局が誤り検知し
    た場合にスレーブ外部への入出力を実施しない以外は本
    来の入出力メッセージフレームと同じ作用をするテスト
    メッセージフレームおよび全スレーブの誤り検知有無を
    一括して読み込めるステータスメッセージフレームを付
    加することにより、誤り検知、故障診断、故障部位識別
    機能、システム立ち上げ設定操作の削除および誤り出力
    を回避することを特徴とする調歩同期式データ伝送方
    法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の調歩同期式データ伝送方法
    において、メッセージフレームにバイトデータ伝送を行
    うためのバイトフィールドを付与し、バイトデータ伝送
    を行うスレーブ局の場合は外部にマイクロコンピュータ
    を設け、4ビット双方向パラレルバスをハンドシェーク
    方法で時分割使用してマイクロコンピュータとスレーブ
    局とをインタフェースし、マイクロコンピュータ上の伝
    送制御ソフトウエアの制御により、誤り制御を含めたバ
    イトデータの伝送を行って、ビット入出力伝送とバイト
    データ伝送チャネルとを混在させることを特徴とする調
    歩同期式データ伝送方法。
  9. 【請求項9】請求項7または8記載の調歩同期式データ
    伝送方法において、マスタ機能を内蔵し、他の通信プロ
    トコルによるデータを伝送するデータ伝送バスとの通信
    プロトコル変換機能をも備えたゲートウエイを設けたこ
    とを特徴とする調歩同期式データ伝送方法。
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