JP2003344895A - 撮影レンズの絞り装置 - Google Patents

撮影レンズの絞り装置

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JP2003344895A
JP2003344895A JP2002153671A JP2002153671A JP2003344895A JP 2003344895 A JP2003344895 A JP 2003344895A JP 2002153671 A JP2002153671 A JP 2002153671A JP 2002153671 A JP2002153671 A JP 2002153671A JP 2003344895 A JP2003344895 A JP 2003344895A
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diaphragm
blades
filter
moving
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JP2002153671A
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Hideaki Muramatsu
英明 村松
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絞り装置を内装したビデオカメラ等のユ
ニット全体の小型化を図る。 【解決手段】複数のレンズと撮像素子間を結ぶ光軸10
1と直交する面上を複数の絞り羽根3,4が互いに接離
する方向に移動することにより、絞り開口が形成される
撮影レンズの絞り装置において、前記複数の絞り羽根
3,4には、前記絞り羽根3,4が接近方向に移動して
重なり合った際、前記した絞り開口が形成されるよう前
記絞り開口形成用の切欠きがそれぞれ設けられていると
共に、前記したそれぞれの切欠き13,16の一部に、
前記撮像素子へ到達する光の明るさが一定となるようN
Dフィルタ31,32をそれぞれ配置したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光軸と直交する面
上を互いに接離する方向に移動する複数、例えば2枚の
絞り羽根を使用する撮影レンズの絞り装置に関し、特
に、この絞り装置を内装することによりビデオカメラ等
のユニット全体の小型化を図った撮影レンズの絞り装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ビデオカメラ等の撮影レンズの絞り装置
は、通常、レンズユニット(鏡筒)に組み込まれ、絞り
開口径を制御回路により自動的にコトロールされること
により、レンズを通過し撮像素子へ到達する光の明るさ
を一定に保つようにするものである。 【0003】具体的には、図11に示すように光学系4
0は、光の入射方向に向かって複数のレンズL1からL6
を有するレンズ郡と撮像素子41とを有し、前記レンズ
郡を構成するうちの一部のレンズL4とL5との間に複数
の絞り羽根3,4を有する絞り装置1を配置し、前記し
た複数のレンズL1からL6と撮像素子41間を結ぶ光軸
x−xと直交する面上を、前記複数の絞り羽根3,4が
互いに接離する方向に移動することにより絞り開口を形
成するようにして、前記した如く撮像素子41へ到達す
る光の明るさを一定に保つようにしているものである。 【0004】ところで、前記した如く光軸と直交する面
上を、絞り羽根3,4が互いに接離する方向に移動する
ことにより、絞りの開口面積を変化させて透過光量を調
整するようにしたビデオカメラ等の絞り装置において
は、透過光量を極めて小さくしたいとき、すなわち、絞
り込みたいとき、入射光量の僅かな変化によって絞り羽
根3,4がハンチング現象を起こしてしまう等の問題点
がある。 【0005】そこで、これを防止するために、後述する
如く、例えば互いに接離する方向に移動する2枚の絞り
羽根3,4のうちの何れかの一方に、光量を低減させる
効果を有するNDフィルタが取り付けられているのが常
である。 【0006】これは、絞り込みたいときに絞りの開口面
積を極めて小さくしなくても、NDフィルタを介するこ
とにより、比較的大きな絞りの開口面積で適切な透過光
量が得られるので、絞り羽根がハンチング現象を起こし
てしまう等の問題が生じることがないからである。 【0007】一方、前記した従来の絞り装置では、透過
光量を極めて小さくしたとき、つまり、絞り込みたいと
き、このNDフィルタの端面は、開口部が閉じて行く過
程で、その端面にスリット部が形成され、そこより光の
回折現象が生じる場合がある。従ってこの絞り装置が組
み込まれたビデオカメラユニットにおいて、このような
光の回折現象は撮像画像の解像度を著しく劣化させる原
因となる。 【0008】さらに、このような従来の絞り装置が組み
込まれたビデオカメラユニットにおいては、前記光の回
折現象により撮影像の画質の劣化を引き起こしたり、自
動焦点検出装置を備えたビデオカメラユニットでは、フ
ォーカシング性能を低下させる原因ともなり得る。 【0009】さて、一般的なビデオカメラユニットに用
いられる絞り装置においては、絞り羽根を移動させるた
めの駆動機構であるモータは、その構造上、レンズ鏡筒
内に収まらず、レンズ鏡筒外部に突出してしまうもので
あった。 【0010】そして、レンズ鏡筒より突出したモータ部
分を含む絞り装置は、バッテリ、モニタ、基板等と共に
カメラ本体上に載置されるものであるから、いきおい高
さ方向の寸法は大にならざるを得ないものであった。
(便宜上、縦型仕様と呼ぶ) 【0011】特に、従来の絞り装置にあっては、前記し
た如くの構造上の理由からレンズ鏡筒(ユニット)の高
さは、絞り装置の高さ以下にはならないものであった。 【0012】以下、その点について、図6〜図10を参
照して説明する。図6は、従来の撮影レンズの絞り装置
の平面図、図7(a)(b)(c)は、図6の絞り装置
の構成部材であるNDフィルタを有する一方の絞り羽根
の移動状態を示す説明図、図8は、図6の絞り装置を9
0度横に倒した状態を示す平面図、図9は、図8に用い
られる絞り羽根の移動状態を示す説明図、図10は、従
来構成になる絞り装置をカメラ本体に取付けた状態を示
す構成図である。 【0013】図6、図7(a)(b)(c)において、
撮影レンズの絞り装置1は、薄型で図示しないレンズ鏡
筒の高さと略等しい高さ(L)のケーシング2と、この
ケーシング2内に上下方向に接離(移動)自在に収納さ
れた2枚の絞り羽根3,4と、この絞り羽根3,4を移
動させるための駆動機構5等から構成されている。な
お、一方の絞り羽根4の一部には、NDフィルタ23が
固着されている。 【0014】撮影レンズの絞り装置1のケーシング2
は、前面が開口した扁平な皿状をした主部6が形成さ
れ、この主部6の背面壁部7の周縁に沿って延びるよう
前方へ突出した前後幅の小さい周壁8と、背面壁部7よ
り前方へ向かって突出した支持ピン91,92とが合成樹
脂により一体的に形成されている。なお、10は前記し
たケーシング2の背面壁部7に形成された光通過孔であ
り、101は、図示しない光学系を構成するレンズと撮
像素子間を結ぶ光軸である。 【0015】前記した絞り羽根3、4は、比較的腰の強
い樹脂製フィルムによって形成されていて、その内の一
方の絞り羽根3は、移動方向に沿ってほぼJ字形をして
おり、その下部の上縁にほぼ半円形の大きな絞り像形成
用の切欠き13が形成され、この切欠き13の下端部1
3bを除く主部13aの半径は、前記した光通過孔10
の半径と同じか又はやや大きく形成されている。 【0016】また、絞り像形成用の切欠き13の下端部
13bは、ほぼ三角形に形成されている。 【0017】前記した絞り羽根3の移動方向の左端側寄
りの位置には、上下に分かれて上下方向に延びる被案内
スリット11a、11bが、また右端側寄りの位置に
は、同じく上下方向に延びる被案内スリット11cがそ
れぞれ形成されている。絞り羽根3の上側の被案内スリ
ット11bのすぐ上の位置には、左右方向(絞り羽根3
の移動方向と直交する方向)に延びる連結長孔12が形
成されている。 【0018】前記した一方の絞り羽根3と相互に接離す
る方向に移動する他方の絞り羽根4の移動方向の左端側
寄りの位置には、上下方向に延びる被案内スリット14
aが、また、右端側寄りの位置には、同じく上下に分か
れて上下方向に延びる被案内スリット14b、14cが
それぞれ形成されている。この他方の絞り羽根4の上側
の被案内スリット14bのすぐ上の位置には、左右方向
(絞り羽根3の移動方向と直交する方向)に延びる連結
長孔15が形成されている。 【0019】また、一方の絞り羽根4は、移動方向に沿
ってほぼn字形をしており、その下部の上縁にはほぼ半
円形の大きな絞り像形成用の切り欠き16が形成され、
この切り欠き16の下端部16bを除く主部16aの半
径は、前記した光通過孔10の半径と同じか又はやや大
きく形成されている。 【0020】このように、一方の絞り羽根3と他方の絞
り羽根4は、前記したケーシング2内に配置され、ケー
シング2内に形成された光通過孔10の前面側を覆うよ
うに配置され、前記した光通過孔10から入射した光の
通過量を適宜制御するものである。 【0021】しかして、前記した如く絞り羽根3,4
は、それぞれが有する被案内スリット11bと14aと
が係合したスリット内に、ケーシング2に突設したピン
1が、また、被案内スリット11cと14bとが係合
したスリット内にピン92がそれぞれ摺動自在に係合す
ることにより、前記したケーシング2に対して上下(垂
直)方向(レンズ鏡筒の高さ方向L)に移動自在に支持
される。 【0022】撮影レンズの絞り装置1の駆動機構5は、
モータ17及びこのモータ17により駆動される回動ア
ーム18等から構成される。 【0023】回動アーム18は、その中央部が前記した
モータ17の回転軸17aに固定されており、その左右
端部には、連結ピン19,20が前記した背面壁部7側
(紙面下方)に向かって突設している。そして、この連
結ピン19,20は、前記した絞り羽根3,4にそれぞ
れ形成されている連結長孔12,15内に挿通されてい
る。なお、連結長孔12,15内を挿通したガイドピン
19,20は、前記した背面壁部7に形成されたガイド
溝21,22内に配置されるものである。 【0024】なお、前記した絞り羽根3,4にそれぞれ
設けた被案内スリット11a〜11c及び14a〜14
cの長さは、11aと14a、11bと14b、11c
と14cとがそれぞれ同一となるよう構成されている。 【0025】従って、モータ17が回転しそれにより回
動アーム18が回動すると、回動アーム18に固着され
た連結ピン19,20は互いに上下反対方向に変位する
ので、これが挿通されている絞り羽根3,4も互いに上
下反対方向へ移動される。 【0026】その際、被案内スリット11a〜11c及
び14a〜14cは、前記した如くに構成されているの
で、互いに異なる方向へ移動する絞り羽根3,4は、同
じ変位量、すなわち、同じ速度で移動することになる。 【0027】そして、絞り羽根3と、NDフィルタ23
が固着されている絞り羽根4とが互いに接近する方向へ
移動することにより、それぞれの絞り径形成用切欠13
と16とが重なり合ってできる開口、すなわち、絞り開
口(図示せず)の大きさが変化し、絞り羽根3がその移
動範囲(駆動機構5側へ移動する範囲)の上端に、ND
フィルタ23が固着されている絞り羽根4がその移動範
囲(駆動機構5より離間する方向へ移動する範囲)の下
端付近に位置したとき、図示しない絞り開口が最も小さ
な小絞り(ほぼ図7(c)の状態)となる。 【0028】また、絞り羽根3がその移動範囲の下端方
向に向かって中間位置まで移動し、NDフィルタ23が
固着されている絞り羽根4がその移動範囲の上端方向に
向かって中間位置まで移動したとき、図示しない絞り開
口が中間の中絞り(図7(b)の状態)となる。 【0029】更に、絞り羽根3がその移動範囲の下端付
近に、NDフィルタ23が固着されている絞り羽根4が
その移動範囲の上端付近に移動したとき、図示しない絞
り開口が最も大きな開放絞り(ほぼ図7(a)の状態)
となる。 【0030】なお、この開放絞り(ほぼ図7(a)の状
態)から小絞り(ほぼ図7(c)の状態)までの絞り開
口の形成過程において、絞り開口の中心は常に光軸10
1と一致しているものである。 【0031】また、この絞り羽根3,4の移動状態にお
いて、絞り羽根3,4はレンズ鏡筒の高さ方向(L)と
同方向、すなわち垂直方向に移動するものであるから、
絞り開口を形成する開口部が閉じて行く過程で、上下
(NDフィルタ23が固着されている絞り羽根4と固着
されていない絞り羽根3との間)に光量差が生じるもの
であるが、この点は、後述する如くの理由で問題とはな
らない。 【0032】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、かかる従来
の撮影レンズの絞り装置を内装したビデオカメラ等のユ
ニット全体にあっては、その構成上レンズユニット(鏡
筒)の高さは、前記した如く絞り装置の高さ(L)以下
にはならないため、そのユニット全体の高さ(セト高
さ)を小さくすることは出来ず、従って、いきおい用途
が限定されざるを得ないものであった。(図10参照) 【0033】ところで、ユーザによっては、従来のよう
な縦型仕様のものとは異なり横方向に長さを長くした構
成とすることにより、持ち運びに便宜を図ったものがあ
ればよいという要請が一方では存在するものである。
(便宜上、横型仕様と呼ぶ) 【0034】そこで、ビデオカメラ等のユニット全体の
高さを小さくして小型化を図るために、絞り装置全体を
90度横に倒すことにより、レンズ鏡筒の高さを下げ、
ユニット全体の高さを小さくするという発想が浮かんで
くるが、その場合は、次のような問題点が発生する。 【0035】以下、その点につき図8,図9を参照して
説明する。図8は、図6の絞り装置を90度横に倒した
状態を示す平面図、図9は、図8に用いられる絞り羽根
の移動状態を示す説明図である。 【0036】図8において、Hはレンズ鏡筒の高さであ
り、図示した如く前記した従来のレンズ鏡筒の高さをL
よりHに低くしたことにより、ビデオカメラ等のユニッ
ト全体の高さが小にできるため、ユニット全体の小型化
が達成出来るものである。 【0037】しかしながら、かかる 図8の状態では、
NDフィルタ23が固着されている絞り羽根4等は、レ
ンズ鏡筒の高さ(H)方向に対して直交する方向、すな
わち、前記したケーシング2に対して左右(水平方向)
に移動するものであるから、絞り開口を形成する開口部
が閉じて行く過程で左右に光量差が生じることになる。 【0038】そして、この光量差により、光量の重心が
2箇所、すなわち、明るいポイントと、暗いポイントが
発生し、デフォーカスした場合、像が左右に分かれてボ
ケてしまう現象が発生する。 【0039】現在のオートフォーカスの主流は、水平方
向の高周波成分の周波数変化から合焦検出を行うもので
あるから、かかる図8の構成にあっては、前記した如く
左右に分かれたボケ像に対して合焦してしまうという新
たな問題点が発生してしまう。なお、前記した如くの図
6の状態では、上下の光量差は生ずるものではあるが、
それは、垂直方向であるので、このような問題は発生し
ない。 【0040】同様なことは、S/Nにも発生するもの
で、このS/Nも水平方向で検出するため、NDフィル
タ23が固着されている絞り羽根4側でS/Nを悪化さ
せ、全体のS/Nとしても悪いものと判断されてしまう
ものであった。従って、このように、単にレンズ鏡筒を
90度横に倒して全体の高さを低くすることのみでは、
効果的に小型化に対応することは出来ないものであっ
た。 【0041】そこで、本実施例は、基本的には前記した
図8の如く従来の図6の絞り装置を90度横に倒した状
態のものを用い、この図8の如くの構成において、絞り
羽根3,4のそれぞれにNDフィルタを所定の角度で固
着することにより、小型化と性能の維持並びに持ち運び
の便利さを同時に達成した撮影レンズの絞り装置を提供
することを目的とするものである。 【0042】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するためになされたものであり、請求項1に係る発
明は、複数のレンズと撮像素子間を結ぶ光軸101と直
交する面上を複数の絞り羽根3,4が互いに接離する方
向に移動することにより、絞り開口が形成される撮影レ
ンズの絞り装置において、前記複数の絞り羽根3,4に
は、前記絞り羽根3,4が接近方向に移動して重なり合
った際、前記した絞り開口が形成されるよう前記絞り開
口形成用の切欠きがそれぞれ設けられていると共に、前
記したそれぞれの切欠き13,16の一部に、前記撮像
素子へ到達する光の明るさが一定となるようNDフィル
タをそれぞれ配置したことを特徴とする。 【0043】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施例を
添付図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施
例は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好まし
い種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下
の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。 【0044】図1は、本発明になる撮影レンズの絞り装
置の一実施例を示す平面図、図2は、図1の絞り装置を
構成する複数の絞り羽根の平面図、図3は、図2におけ
る複数の絞り羽根の移動状態を示す第1の説明図、図4
は、図2における複数の絞り羽根の移動状態のうちの小
絞り状態を示す第2の説明図、図5は、本発明に係る絞
り装置をカメラ本体に取り付けた状態を示す構成図であ
る。なお、以下の説明で、従来と同一部分は同一符号を
用い、その具体的な説明は省略する。 【0045】図1、図2において、31は、略矩形状に
形成された第1のNDフィルタであり、この第1のND
フィルタ31は、絞り羽根3に形成された切り欠き13
の下端部13b及び主部13aの下側の半分位まで覆う
ように固着されている。 【0046】なお、この固着に際し、第1のNDフィル
タ31の絞り羽根3への一辺取付部31aは、絞り羽根
3の長手部3aと略平行になるよう、かつ、これと連続
する他端31bは、絞り羽根3の矢印移動方向と直交す
る方向に対して鈍角となるよう配置した後、固着される
ものである。 【0047】また、この第1のNDフィルタ31及び後
述する第2のNDフィルタ32は、前記した従来の1枚
構成と異なり2枚で構成されて所望の絞り開口が形成さ
れるものであるから、その透過率は、従来のものより低
い材料で構成されるものである。 【0048】更に32は、略矩形状に形成された第2の
NDフィルタであり、この第2のNDフィルタ32は、
絞り羽根4に形成された切り欠き16の下端部16b及
び主部16aの下側の半分位まで覆うように固着されて
いる。 【0049】なお、この固着に際し、第2のNDフィル
タ32の絞り羽根4への一辺取付部32aは、絞り羽根
4の短手部4bと略平行になるよう、かつ、これと連続
する他端32bは、絞り羽根4の矢印移動方向と直交す
る方向に対して鈍角となるよう配置した後、固着される
ものである。 【0050】この図1の状態では、光通過孔10と、絞
り羽根3,4とが対峙して形成される絞り開口は、ほぼ
同径か若干絞り開口の方が大になるよう形成されるもの
である。 【0051】次に、絞り開口を形成する点につき図1〜
図3主として図1,図3を参照して説明する。 【0052】図1の如く組み立てられた絞り装置30に
おいて、モータ17が回転しそれにより回動アーム18
が回動すると、回動アーム18に固着された連結ピン1
9,20は互いに左右反対方向に変位するので、これが
挿通されている絞り羽根3,4も互いに左右反対方向へ
移動される。 【0053】その際、被案内スリット11a〜11c及
び14a〜14cは、前記した如くに構成されているの
で、互いに異なる方向へ移動する絞り羽根3,4は、同
じ変位量、すなわち、同じ速度で移動することになる。 【0054】そして、第1のNDフィルタ31が固着さ
れた絞り羽根3と第2のNDフィルタ32が固着された
絞り羽根4とが互いに接近する方向へ移動することによ
り、それぞれの絞り径形成用切欠13と16とが重なり
合ってできる開口、すなわち、絞り開口(図示せず)の
大きさが変化し、第1のNDフィルタ31が固着された
絞り羽根3がその移動範囲(駆動機構5側へ移動する範
囲)の上端付近に、第2のNDフィルタ32が固着され
た絞り羽根4がその移動範囲(駆動機構5より離間する
方向へ移動する範囲)の下端付近に位置したとき、図示
しない絞り開口が最も小さな小絞り(ほぼ図3(c)の
状態)となる。 【0055】また、第1のNDフィルタ31が固着され
た絞り羽根3がその移動範囲の下端方向に向かって中間
位置まで移動し、第2のNDフィルタ32が固着された
絞り羽根4がその移動範囲の上端方向に向かって中間位
置まで移動したとき、図示しない絞り開口が中間の中絞
り(図3(b)の状態)となる。 【0056】更に、第1のNDフィルタ31が固着され
た絞り羽根3がその移動範囲の下端付近に、第2のND
フィルタ32が固着された絞り羽根4がその移動範囲の
上端付近に移動したとき、図示しない絞り開口が最も大
きな開放絞り(ほぼ図3(a)の状態)となる。 【0057】なお、この開放絞り(ほぼ図3(a)の状
態)から小絞り(ほぼ図3(c)の状態)までの絞り開
口の形成過程において、絞り開口の中心は常に光軸10
1と一致しているものである。 【0058】また、このNDフィルタ31、32を固着
した絞り羽根3,4の移動方向と図示しない撮像素子の
走査方向とは、同方向に構成されるものである。 【0059】本実施例構成にあって、絞り開口形成に際
して、絞り羽根3と絞り羽根4とが重なり合った図3
(b)、図3(c)の状態において、前記した如く2枚
のNDフィルタ31,32の透過率を1枚のものに比し
低く設定し、重なり合った状態でその透過率が1枚のも
のと等しくなるよう設定してあるので、撮像素子へ到達
する光の明るさは、一定のものが得られるものである。 【0060】ちなみに、第1、第2のNDフィルタ3
1,32の透過率は、30%程度のものが用いられてい
る。 【0061】また、本実施例構成にあっては、第1、第
2のNDフィルタ31,32の一辺及び一辺と連続した
他辺の形状を、直線状のものとして説明したが、必ずし
もこれに限定されることはなく、以下のような形状のも
のであっても良い。 【0062】図4(a)〜図4(c)は、NDフィルタ
の形状をそれぞれ異ならしめたものの小絞り状態を示す
平面図で、同図(a)は、絞り羽根3に固着された第3
のNDフィルタ33及び絞り羽根4に固着された第4の
NDフィルタ34の他辺の形状を曲線状に、同図(b)
は、絞り羽根3に固着された第5のNDフィルタ35及
び絞り羽根4に固着された第6のNDフィルタ36の一
辺であって固着側ではない側の形状および他辺の形状を
曲線状に、同図(c)は、絞り羽根3に固着された第7
のNDフィルタ37及び絞り羽根4に固着された第8の
NDフィルタ38の一辺であって固着側ではない側の形
状を斜め直線状にその他は第1、第2のNDフィルタ3
1及び32と同様の形状にしたものである。要は、小絞
り状態でスリットが生じないような構成になっていれば
よいものである。 【0063】図5は、本実施例に係る絞り装置30をカ
メラ本体に取り付けた状態を示す構成図である。この図
5より明らかな如く、本実施例のものは、従来構成に比
し、小型化が達成されているものである。 【0064】なお、本実施例(図2)では、絞り羽根
3、4に固着されるNDフィルタ31,32の取付け位
置を長手部3a,短手部4b側、すなわち、逆ハの字状
に固着される例で説明したが、必ずしもこれに限定され
ない。例えば、NDフィルタ31を絞り羽根3の短手部
3b側に、NDフィルタ32を絞り羽根4の長手部4a
側に設けても勿論良いものである。その場合、短手部3
b側に固着されるNDフィルタ31及び長手部4a側に
固着されるNDフィルタ32は、図2において、両者の
接近方向に対しハの字状に固着されるものである。 【0065】 【発明の効果】以上詳述した如く、本請求項になる発明
は、複数のレンズと撮像素子間を結ぶ光軸と直交する面
上を複数の絞り羽根が互いに接離する方向に移動するこ
とにより、絞り開口が形成される撮影レンズの絞り装置
において、前記複数の絞り羽根には、前記絞り羽根が接
近方向に移動して重なり合った際、前記した絞り開口が
形成されるよう前記絞り開口形成用の切欠きがそれぞれ
設けられていると共に、前記したそれぞれの切欠きの一
部に、前記撮像素子へ到達する光の明るさが一定となる
ようNDフィルタをそれぞれ配置したものであるから、
絞り装置としての性能の維持並びに持ち運びの便利さを
維持した状態で、この絞り装置を内装したビデオカメラ
等のユニット全体の小型化を図ることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る撮像レンズの絞り装置の一実施例
を示す平面図である。 【図2】図1の絞り装置を構成する複数の絞り羽根の平
面図である。 【図3】図2における複数の絞り羽根の移動状態を示す
第1の説明図である。 【図4】図2における複数の絞り羽根の移動状態のうち
の小絞り状態を示す説明図である。 【図5】本発明に係る絞り装置をカメラ本体に取り付け
た状態を示す構成図である。 【図6】従来の撮像レンズの絞り装置の平面図である。 【図7】図6の絞り装置の構成部材であるNDフィルタ
を有する一方の絞り羽根の移動状態を示す説明図であ
る。 【図8】図6の絞り装置を90度横に倒した状態を示す
平面図である。 【図9】図8に用いられる絞り羽根の移動状態を示す説
明図である。 【図10】従来構成になる絞り装置をカメラ本体に取り
付けた状態を示す構成図である。 【図11】従来の絞り装置を含む光学系の概要を示す説
明図である。 【符号の説明】 1 撮像レンズの絞り装置 2 ケーシング 3 絞り羽根 4 絞り羽根 5 駆動機構 6 主部 7 背面壁部 8 周壁 91 支持ピン 92 支持ピン 10 光通過孔 101 光軸 11a 被案内スリット 11b 被案内スリット 11c 被案内スリット 12 連結長孔 13 切り欠き 13a 主部 13b 下端部 14a 被案内スリット 14b 被案内スリット 14c 被案内スリット 15 連結長孔 16 切り欠き 16a 主部 16b 下端部 17 モータ 17a 回転軸 18 回動アーム 19 連結ピン 20 連結ピン 21 ガイド溝 22 ガイド溝 23 NDフィルタ 24 素通し部 30 撮像レンズの絞り装置 31 第1のNDフィルタ 32 第2のNDフィルタ 33 第3のNDフィルタ 34 第4のNDフィルタ 35 第5のNDフィルタ 36 第6のNDフィルタ 37 第7のNDフィルタ 38 第8のNDフィルタ 40 光学系 41 撮像素子

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】複数のレンズと撮像素子間を結ぶ光軸と直
    交する面上を複数の絞り羽根が互いに接離する方向に移
    動することにより、絞り開口が形成される撮影レンズの
    絞り装置において、 前記複数の絞り羽根には、前記絞り羽根が接近方向に移
    動して重なり合った際、前記した絞り開口が形成される
    よう前記絞り開口形成用の切欠きがそれぞれ設けられて
    いると共に、 前記したそれぞれの切欠きの一部に、前記撮像素子へ到
    達する光の明るさが一定となるようNDフィルタをそれ
    ぞれ配置したことを特徴とする撮影レンズの絞り装置。
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