JP2003344190A - トルク検出装置及び舵角検出装置 - Google Patents

トルク検出装置及び舵角検出装置

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JP2003344190A
JP2003344190A JP2002151047A JP2002151047A JP2003344190A JP 2003344190 A JP2003344190 A JP 2003344190A JP 2002151047 A JP2002151047 A JP 2002151047A JP 2002151047 A JP2002151047 A JP 2002151047A JP 2003344190 A JP2003344190 A JP 2003344190A
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Kenichi Furutaka
研一 古▲高▼
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の処理部でトルク又は舵角を演算する際
の演算異常に対する信頼性を高める。 【解決手段】 入力軸16と出力軸17とをトーション
部19を介して同軸状に連結した操舵軸13に加わるト
ルクを検出する装置であって、入力軸16の回転角に応
じた信号を出力する第1センサ1A,1Bと、出力軸1
7の回転角に応じた信号を出力する第2センサ2A,2
Bと、前記第1センサ1A,1B及び前記第2センサ2
A,2Bの出力信号が与えられる演算部10と、を備
え、前記演算部10は、前記第1センサ1A,1B及び
前記第2センサ2A,2Bの出力信号から所定の演算方
式によってトルクを算出する処理部21a,21bを複
数備え、各処理部21a,21bは、それぞれ異なる演
算方式によってトルクを算出するよう構成され、各処理
部21a,21bによって算出されたトルクを比較して
演算異常を検出する手段24を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操舵軸のトルク検
出装置及び舵角検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用の舵取装置には、電動モータを
駆動して操舵補助を行い、運転者の負担を軽減するもの
がある。このような舵取装置は、操舵輪(ステアリング
ホイール)に繋がる入力軸と、ピニオン及びラックなど
により操向車輪に繋がる出力軸とをトーションバーによ
って連結して構成された操舵軸を備えている。操舵輪か
ら入力軸側に操舵トルクが加えられると、トーションバ
ーが介在しているため、入力軸の回転角と出力軸の回転
角との間に差が生じる。このような入力軸の回転角と出
力軸の回転角との差から、コンピュータが所定の演算方
式を用いて演算することによって操舵トルクが求められ
る。そして、求められた操舵トルクに応じて、出力軸に
連動する操舵補助用の電動モータを駆動制御して操舵補
助が行われる。
【0003】従来、トルク等を演算するためのコンピュ
ータを、フェイルセーフ対策として2系統で構成して信
頼性を高めることが行われている(特開平11−789
43号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンピュータ
を単に2系統で構成しても、2つのコンピュータが同じ
方式でトルクを求める演算を行うと、演算での異常が2
つのコンピュータに同時に発生する可能性があり、演算
異常を検出できないおそれがある。特に、2つのコンピ
ュータに入力されるセンサに異常がある場合や、センサ
の出力信号をA/D変換するためのA/Dコンバータに
異常がある場合など、コンピュータに入力される信号自
体に異常がある場合には、2系統のコンピュータがあっ
ても、両方のコンピュータの出力が同様に異常となり、
異常を検出するのが困難であって、信頼性が十分でな
い。
【0005】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであって、演算異常に対する信頼性を高めることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトルク検出
装置は、入力軸と出力軸とをトーション部を介して同軸
状に連結した操舵軸に加わるトルクを検出する装置であ
って、入力軸の回転角に応じた信号を出力する第1セン
サと、出力軸の回転角に応じた信号を出力する第2セン
サと、前記第1センサ及び前記第2センサの出力信号が
与えられる演算部と、を備え、前記演算部は、前記第1
センサ及び前記第2センサの出力信号から所定の演算方
式によってトルクを算出する処理部を複数備え、各処理
部は、それぞれ異なる演算方式によってトルクを算出す
るよう構成され、各処理部によって算出されたトルクを
比較して演算異常を検出する手段を備えていることを特
徴とする。
【0007】本発明に係るトルク検出装置によると、演
算部が複数の処理部を備えることで、演算部の信頼性が
高められている。しかも、トルクを演算する際の演算方
式が各処理部において異なっているため、異常が生じた
場合には、各処理部の算出結果に差が出やすく、各処理
部が同一演算方式である場合に比べて異常検出が容易と
なって信頼性が一層向上する。
【0008】また、本発明は、操舵軸の舵角を検出する
装置であって、操舵軸の回転角に応じた信号を出力する
センサと、前記センサの出力信号が与えられる演算部
と、を備え、前記演算部は、前記センサの出力信号から
所定の演算方式によって舵角を算出する処理部を複数備
え、各処理部は、それぞれ異なる演算方式によって舵角
を算出するよう構成され、各処理部によって算出された
舵角を比較して演算異常を検出する手段を備えているこ
とを特徴とする。
【0009】本発明に係る舵角検出装置によると、演算
部が複数の処理部を備えることで、演算部の信頼性が高
められている。しかも、舵角を演算する際の演算方式が
各処理部において異なっているため、異常が生じた場合
には、各処理部の算出結果に差が出やすく、各処理部が
同一演算方式である場合に比べて異常検出が容易となっ
て信頼性が一層向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、本発明に係るトルク検出装
置と舵角検出装置を備えた舵取装置の模式図である。こ
の舵取装置は、例えば、自動車に適用され、操舵輪(操
舵部材)1と操向車輪の舵取機構とを連絡する操舵軸1
3を有している。操舵軸13は、上端が操舵輪(操舵部
材)1に連結された入力軸16と、下端が舵取機構のピ
ニオン18に連結された出力軸17とを、細径のトーシ
ョンバー(トーション部)19を介して同軸状に連結し
て構成されている。
【0011】入力軸16には、出力軸17との連結側端
部近傍に、円板形をなす第1ターゲット板12a及び第
2ターゲット板12bが同軸状に配置されている。操舵
輪1側に位置する第1ターゲット板(回転体)12aの
外周面には、磁性体製の突起であるターゲット3aが、
例えば、36個、周方向に等間隔で突設されている。第
2ターゲット板12bの外周面には、磁性体製の突起で
あるターゲット3bが、ターゲット3aの個数と互いに
素である個数、例えば、37個、周方向に等間隔で突設
されている。ここで、互いに素であるとは、1以外の公
約数を持たないことを意味する。このターゲット3a,
3bは、インボリュート歯形を有する平歯車の歯からな
り、環状の平歯車がターゲット板12a,12b及びタ
ーゲット3a,3bを構成している。なお、ターゲット
板は、上述のものに限定されず、例えば、本出願人が特
願2002−69121号で開示している、その他の形
式のものを採用してもよい。
【0012】上述したターゲット3aと同様の36個の
ターゲット3cを備えた第3ターゲット板12cが、出
力軸17の入力軸16との連結側単部近傍に外嵌固定さ
れており、出力軸17側の第3ターゲット体の各ターゲ
ット3cと、入力軸16側の第1ターゲット板12aの
各ターゲット3aとは周方向に整合されて並設されてい
る。尚、前記ターゲット3a,3b,3cである歯は、
入力軸16及び出力軸17を磁性体製とし、入力軸16
及び出力軸17の周面を歯切り加工することにより形成
されてもよい。
【0013】ターゲット板12a,12b,12cの外
側には、それぞれの外周のターゲット3a,3b,3c
の外縁を臨むようにセンサボックス11aが配設されて
いる。センサボックス11aは、入力軸16及び出力軸
17を支承するハウジング(図示せず)等の動かない部
位に固定支持されている。センサボックス11aの内部
には、入力軸16のターゲット3aの周方向に異なる部
位に対向する磁気センサ(第1センサ)1A,1Bと、
出力軸17側のターゲット3cの周方向に異なる部位に
対向する磁気センサ(第2センサ)2A,2Bとが、周
方向位置を正しく合わせて収納されている。また、入力
軸16側のターゲット3bの周方向の異なる部位に対向
する磁気センサ3A,3Bが収納されている。
【0014】磁気センサ1A,1B,2A,2B,3
A,3Bは、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁界の作用
により電気的特性(抵抗)が変化する特性を有する素子
を用い、対向するターゲット3a,3c,3bの近接す
る部位に応じて検出出力信号が変わるように構成された
センサであり、これらのセンサ出力信号は、センサボッ
クス11a外部又は内部の演算部10に与えられてい
る。
【0015】磁気センサ1A,1B,2A,2B,3
A,3Bは、対応するターゲット3a,3c,3bがそ
れぞれのセンサとの対向位置を通過する間、それぞれ図
2(a)(b)(c)に示すように、ターゲットの近接
離反度合い、すなわち入出力軸16,17の各回転角度
の変化に応じて、三角波又は正弦波に近似した波形信号
を出力する。
【0016】磁気センサ1A,1Bの出力信号は、これ
らに対応するターゲット3aが設けられた入力軸16の
回転角度に応じた波形信号となり、磁気センサ3A,3
Bの出力信号は、これらに対応するターゲット3bが設
けられた入力軸16の回転角度に応じた波形信号とな
り、磁気センサ2A,2Bの出力信号は、これらが対向
するターゲット3cが設けられた出力軸17の回転角度
に応じた波形となる。
【0017】磁気センサのアナログ出力信号は、図示し
ないA/Dコンバータによってデジタル信号に変換され
て、前記演算部10に与えられる。演算部10は、図3
に示すように信号の処理部として複数(ここでは、2
つ)のCPU21a,21bを備えている。処理部であ
る各CPU21a,21bには、センサ1A,1B,2
A,2B,3A,3Bから出力信号が与えられる。すな
わち、各処理部21a,21bには共通のセンサ出力信
号が与えられる。そして、処理部である各CPU21
a,21bは、メモリ22a,22bに記憶された所定
の演算方式によって磁気センサ1A,1B,2A,2
B,3A,3Bの出力信号から操舵トルクと舵角を算出
する。このように、磁気センサ1A,1B,2A,2
B,3A,3Bと演算部10の各機能とがトルク検出装
置と舵角検出装置を構成している。
【0018】各CPU21a,21bは、それぞれ異な
る演算方式によって操舵トルクと舵角を算出できるよう
に、各メモリ22a,22bには異なる演算方式が記憶
されている。以下、第1のCPU(第1処理部)21a
において、操舵トルク及び舵角を算出するための演算方
式(第1演算方式)を説明する。なお、以下で説明する
トルクの第1演算方式を差分方式というものとする。
【0019】第1CPU21aのメモリ22aには、入
力軸16が回転したときの回転角度と磁気センサ1A,
1B,2A,2B,3A,3Bの実測した各出力信号の
値とを対応させて記憶しているテーブル(図示省略)が
備わっている。第1CPU21aは、磁気センサ1A,
1Bの出力信号を基に、前記テーブルを参照すること
で、入力軸16の相対回転角度(舵角)を算出すること
ができる。また、第1CPU21aは磁気センサ2A,
2Bの出力信号に基づき、前記テーブルを参照すること
で、出力軸17の相対回転角度を算出することができ
る。入力軸16にトルクが加わった場合、磁気センサ1
A,1Bの各出力信号と、磁気センサ2A,2Bの各出
力信号とには差が生じる。
【0020】磁気センサ1A,2Aと磁気センサ1B,
2Bとは、ターゲット板12a,12cの周方向に、例
えば電気角90゜位相を異ならせている。それぞれの出
力信号は、上昇及び下降の転換点である極大値及び極小
値で非線形的な変化率が最大となるが、位相が異なって
いるため、相互に補完させることが出来る。尚、補完が
可能であれば、異なる位相角度は電気角1゜〜360゜
未満の何れでも良い。
【0021】ここで、磁気センサ1Aの出力信号と磁気
センサ2Aの出力信号の差、又は磁気センサ1Bの出力
信号と磁気センサ2Bの出力信号との差は、入力軸16
と出力軸17との回転角度の差(相対角度変位)に対応
するものとなる。この相対角度変位は、入力軸16に加
わるトルクの作用下において、入力軸16と出力軸17
とを連結するトーションバー19に生じる捩れ角度に対
応する。したがって、前述した出力信号の差に基づいて
入力軸16に加わるトルクを算出することができる(差
分方式)。本実施形態では、第1CPU21aが主たる
処理部であって、通常は、第1CPU21aの演算方式
(差分方式)によって求められたトルクに応じて、出力
軸17に連動する操舵補助用の電動モータを駆動制御し
て操舵補助が行われる。
【0022】また、磁気センサ3A及び磁気センサ3B
は、磁気センサ1A及び磁気センサ1Bと同様に、ター
ゲット板12bの周方向に、電気角90゜位相が異なっ
ているが、磁気センサ1A及び磁気センサ1Bに対向す
るターゲット3aの個数が36個であるのに対して、磁
気センサ3A及び磁気センサ3Bに対向するターゲット
3bの個数は37個である。したがって、磁気センサ1
A,3A及び磁気センサ1B,3Bは、図4に示すよう
に、入力軸16が1位相回転する都度、1/37位相ず
つ、それぞれ互いに位相がずれて行く出力信号を出力す
る。磁気センサ1A,3Aのみ又は磁気センサ1B,3
Bのみでは、図4に示すように、入力軸16が360゜
回転する間に、出力信号の組が2回出現するので、入力
軸16の回転角度(絶対回転角度)を特定できないが、
磁気センサ1A,3A,1B,3Bの各出力信号を前記
テーブルで参照することにより、入力軸16の回転角度
を特定することができる。
【0023】続いて、第2のCPU(第2処理部)21
bにおいて、操舵トルク及び舵角を算出するための演算
方式(第2演算方式)を説明する。なお、以下で説明す
るトルクの第2演算方式をtan−1方式というものと
する。まず、磁気センサの出力信号は、いずれもsin
波(正弦波)に近いものであり、また、磁気センサ1
A,1Bは、ターゲット板12a,12cの周方向に電
気角90゜異なる部位に臨むように配されているから、
sin(θ±(π/2))=±cosθより、磁気セン
サ1Bから磁気センサ1A方向へ回転する場合、図5に
示すように、磁気センサ1A,1Bの各出力V1A,V1B
は、V1A=sinθ、V1B=cosθとみなすことがで
きる。磁気センサ2A,2Bについても同様に、各出力
V2A、V2Bは、V2A=sinθ、V2B=cosθとみな
すことができる。
【0024】そこで、第2CPU21bのメモリ22b
には、予め、センサ出力の中点電圧値を差し引いた磁気
センサ1A,2Aの出力とsin波とを対応させた参照
テーブル(sin近似テーブル)が記憶されており、磁
気センサ1A,2Aの各出力をsin値に近似させるよ
うにしてある。さらに、メモリ22bには、予め、セン
サ出力の中点電圧値を差し引いた磁気センサ1B,2B
の出力とcos波とを対応させた参照テーブル(cos
近似テーブル)が記憶されており、磁気センサ1B、2
Bの各出力をcos値に近似させるようにしてある。な
お、各参照テーブル作成時には、磁気センサ1A,2
A,1B,2Bの各出力の中点電圧値が求められて、メ
モリに記憶されている。
【0025】tanθ=sinθ/cosθから、近似
させて求めたsin値及びcos値に基づき、tanθ
を求めることができ、その逆関数(tan−1)からそ
のときの回転角度θを求めることができる。この回転角
度θが舵角となる。tanθから角度θを求めるため、
メモリ22bには、tan値とそれに対応する角度θと
の参照テーブルであるtan探索テーブルが記憶されて
いる。
【0026】以下、第2CPU21bにおいて舵角及び
操舵トルクを求めるための具体的な処理ステップについ
て説明する。A/D変換された各センサ出力信号が、第
2CPU21bに与えられると、第2CPU21bは、
図6に示すように所定の補正方法によって当該出力信号
を補正し(S1)、補正した各センサ出力信号からそれ
ぞれの中点電圧値を差し引き、sin波又はcos波に
近似させる為の準備をしておく(S2)。
【0027】次に、第2CPU21bは、中点電圧値を
差し引いたセンサ出力V1Aに基づき、sin近似テーブ
ルを参照してsinθ1を求め、中点電圧値を差し引い
たセンサ出力V1Bに基づき、cos近似テーブルを参照
してcosθ1を求め、中点電圧値を差し引いたセンサ
出力V2Aに基づき、sin近似テーブルを参照してsi
nθ2を求め、中点電圧値を差し引いたセンサ出力V2B
に基づき、cos近似テーブルを参照して、cosθ2
を求めて、センサ出力V1A,V1B,V2A,V2Bをそれぞ
れsin値又はcos値に近似させる(S3)。このと
き、第2CPU21bは、cosθ1=0,cosθ2
=0であれば、例えば、cosθ1=0.00001,
cosθ2=0.00001に置換して、次のtan演
算時に分母が0にならないようにしておく。
【0028】次に、第2CPU21bは、tanθ1=
sinθ1/cosθ1,tanθ2=sinθ2/c
osθ2を演算する(S4)。tanθの値は、理論上
は、−∞〜+∞の値を取るが、実際は、第2CPU21
bの処理能力により有限の値を取る。次に、第2CPU
21bは、tanθ1,tanθ2の逆関数arcta
nθ1=θ1,arctanθ2=θ2を、tan探索
テーブルを使用して2分探索法により(S5,S7)求
める(S6,S8)。tanθのグラフは、図7に示す
ように、90゜に相当するθ前後で無限大、無限小とな
るが、tan探索テーブルは、2分探索法を可能にする
為に、図8に示すように、90゜に相当するθ値前後の
無限大、無限小の位置を、それぞれ最大(+90゜に相
当するθ値)の位置、最小(−90゜に相当するθ値)
の位置に移動させて、−∞から+∞の配列に変更してあ
る。
【0029】図9は、入力軸16及び出力軸17の角度
差の演算動作を示すフローチャートであり、以下のS9
1〜S95の各ステップは、tan探索テーブルを、上
述したように、tanデータを90゜部分でずらせて作
成してあり、90゜を跨がる角度差を求めるときは、角
度を元に戻す必要があるために実行する。角度θ1,θ
2の各符号が一致しないときは、90゜を跨がったこと
になるので、角度θ1,θ2の何れか一方の符号側に1
80゜分ずらせて差引すると、入出力軸の角度差を求め
ることができる。
【0030】第2CPU21bは、求めた角度θ1,θ
2(S6,S8)に基づき、入力軸16及び出力軸17
の角度差を演算する(S9)。第2CPU21bは、入
力軸16及び出力軸17の角度差を演算するとき(S
9)は、先ず、角度θ1,θ2の各符号が一致するか否
かを判定し(図9S91)、各符号が一致しないとき
は、tanθ1が0より大であるか否かを判定する(S
92)。
【0031】第2CPU21bは、tanθ1が0より
大でなければ(S92)、角度θ1に180゜を加えて
補正した値に変更する(S93)。第2CPU21b
は、tanθ1が0より大であれば(S92)、角度θ
2に180゜を加えて補正した値に変更する(S9
5)。次に、第2CPU21bは、角度差θ1−θ2を
演算し(S94)、リターンする。また、第2CPU2
1bは、角度θ1,θ2の各符号が一致したとき(S9
1)は、そのまま、角度差θ1−θ2を演算し(S9
4)、リターンする。
【0032】次に、演算処理部は、演算した角度差(S
94)を操舵トルク値に変換し(図6S10)出力して
(S11)、リターンする。以上により、磁気センサ1
A,2Aの各センサ出力V1A,V2Aをそれぞれsin値
とみなしたときの2つのsin波形、及び磁気センサ1
B,2Bの各センサ出力V1B、V2Bをそれぞれcos値
とみなしたときの2つのcos波形が、図10(b)に
示すように、トーションバー19の捩れが小さく、それ
ぞれ殆ど位相差がなければ、図10(a)に示すよう
に、演算したトルク値は小さくなる。
【0033】一方、磁気センサ1A,2Aの各センサ出
力V1A,V2Aをそれぞれsin値とみなしたときの2つ
のsin波形、及び磁気センサ1B,2Bの各センサ出
力V1B、V2Bをそれぞれcos値とみなしたときの2つ
のcos波形が、図10(d)に示すように、トーショ
ンバー19の捩れが大きくそれぞれ位相差が有れば、図
10(c)に示すように、演算したトルク値は大きくな
る。
【0034】ここで、第1CPU21aがメインの処理
部であるのに対し、第2CPU21bはサブの処理部で
あり、この第2CPU21bにおいて算出された操舵ト
ルク及び/又は舵角は、第1CPU21aの算出結果と
比較して演算異常を検出するために用いられる。また、
第2CPU21bの算出結果は、第1CPU21aに異
常がある場合には、出力軸17に連動する操舵補助用の
電動モータを駆動制御して操舵補助を行うために用いら
れる。
【0035】両CPU21a,21bの算出結果から演
算異常を検出するために、演算部10には、比較回路2
4が設けられている。比較回路24には、両CPU21
a,21bの算出結果(操舵トルク及び/又は舵角)が
与えられる。両CPUにおいて正常に演算が行われてい
る場合、双方の算出結果はほぼ一致するが、いずれか一
方のCPUに演算異常が発生すると、双方の算出結果が
一致しなくなるため、算出結果の不一致を比較回路24
において判定することで、演算異常を検出することがで
きる。
【0036】さらに、両CPU21a,21bの演算方
式が異なるため、演算の際のエラーの発生の仕方も異な
り、一方の演算方式ではエラーが生じる事態が生じて
も、他方の演算方式では正常に演算できる場合があるた
め、両CPU21a,21bにおいて同一の演算方式を
採用する場合に比べて、両CPU21a,21bに同時
にエラーが発生する可能性が低下し、信頼性が高まる。
【0037】また、両CPU21a,21bの演算方式
が異なるため、演算異常が生じた場合に、両CPU21
a,21bの算出結果が不一致となり易く、当該不一致
を前記比較回路24で検出することで、容易に演算異常
を検出することができる。例えば、センサ1A,1B,
2A,2B,3A,3BやA/Dコンバータの故障など
によって両CPU21a,21bに与えられる出力信号
自体に異常である場合、両CPU21a,21bの演算
方式が同一であると、両CPU21a,21bの算出結
果は異常であるものの、両CPU21a,21bの算出
結果が同一となり、算出結果の比較だけでは演算異常を
検出するのが困難である。
【0038】これに対し、演算方式が異なると、センサ
出力信号が極端に変動等したときには、両CPU21
a,21bの算出結果に差が生じるため、センサ出力信
号を複数のCPU21a,21bで共用していても、演
算異常を容易に検出でき、信頼性が向上する。また、セ
ンサ出力信号を複数のCPU21a,21bで共用して
いるため、CPU21a,21bの数を多くしても、セ
ンサの数を増やす必要がなく、システムを安価にでき
る。
【0039】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではない。たとえば、比較回路24を両CPU21a,
21bとは別に設ける必要はなく、例えば、一方のCP
U(例えば第1CPU21a)に他方のCPU(例えば
第2CPU21b)の算出結果を与えて、当該一方のC
PUにおいて比較演算を行ってもよい。また、CPU
(処理部)の数は2つではなく、3つ以上としてもよ
い。さらに、各処理部で採用される演算方式は、実施形
態のものに限られず、操舵トルク又は舵角を算出できる
演算方式であれば、他の方式であっても採用できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によると、演算部が複数の処理部
を備え、各処理部はそれぞれ異なる演算方式によって演
算を行うため、演算異常を検出するのが容易となり、信
頼性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るトルク検出装置及び舵角検出装
置を備えた舵取装置の模式図である。
【図2】磁気センサの各出力信号の例を示す波形図であ
る。
【図3】実施形態に係るトルク検出装置及び舵角検出装
置を構成するセンサ及び演算部のブロック図である。
【図4】対向するターゲットの個数が異なる磁気センサ
の各出力信号の例を示す波形図である。
【図5】磁気センサの出力とsin波形及びcos波形
との関係を説明する為の説明図である。
【図6】第2CPUにおける舵角と操舵トルクの演算処
理のフローチャートである。
【図7】tanθのグラフの1例である。
【図8】tan探索テーブルを説明するためのグラフで
ある。
【図9】入力軸及び出力軸の角度差の演算動作を示すフ
ローチャートである。
【図10】トルク検出の説明図である。
【符号の説明】
1A 第1センサ 1B 第1センサ 2A 第2センサ 2B 第2センサ 10 演算部 13 操舵軸 16 入力軸 17 出力軸 19 トーションバー(トーション部) 21a 処理部 21b 処理部 24 比較回路(演算異常を検出する手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸と出力軸とをトーション部を介して
    同軸状に連結した操舵軸に加わるトルクを検出する装置
    であって、 入力軸の回転角に応じた信号を出力する第1センサと、 出力軸の回転角に応じた信号を出力する第2センサと、 前記第1センサ及び前記第2センサの出力信号が与えら
    れる演算部と、を備え、 前記演算部は、前記第1センサ及び前記第2センサの出
    力信号から所定の演算方式によってトルクを算出する処
    理部を複数備え、各処理部は、それぞれ異なる演算方式
    によってトルクを算出するよう構成され、 各処理部によって算出されたトルクを比較して演算異常
    を検出する手段を備えていることを特徴とするトルク検
    出装置。
  2. 【請求項2】操舵軸の舵角を検出する装置であって、 操舵軸の回転角に応じた信号を出力するセンサと、 前記センサの出力信号が与えられる演算部と、を備え、 前記演算部は、前記センサの出力信号から所定の演算方
    式によって舵角を算出する処理部を複数備え、各処理部
    は、それぞれ異なる演算方式によって舵角を算出するよ
    う構成され、 各処理部によって算出された舵角を比較して演算異常を
    検出する手段を備えていることを特徴とする舵角検出装
    置。
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