JP2003344174A - 温度履歴センサ - Google Patents

温度履歴センサ

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JP2003344174A
JP2003344174A JP2002148546A JP2002148546A JP2003344174A JP 2003344174 A JP2003344174 A JP 2003344174A JP 2002148546 A JP2002148546 A JP 2002148546A JP 2002148546 A JP2002148546 A JP 2002148546A JP 2003344174 A JP2003344174 A JP 2003344174A
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Masashi Hirabayashi
正志 平林
Toshio Hattori
敏夫 服部
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、レトルト処理が行われたか否かに
ついて確実に確認することができ、かつ確認に要する作
業者の負担を低減することのできる温度履歴センサを提
供することを目的とする。 【解決手段】 加熱処理における温度履歴を検知する温
度履歴センサ100は、周囲の温度上昇に伴って第1の
方向に変位し、かつ周囲の温度降下によって第1の方向
と異なる第2の方向に変位する感温部150と、この感
温部材151の第1の方向の変位に基づく荷重を受けて
所定の方向に変位し、かつ荷重が解除されてもその変位
の状態を維持するバネカバー130およびバネカバー1
30に固着された断熱カバー140からなる履歴表示部
材とを備える。感温部150は、線膨張係数の異なる2
つの材料の組み合わせからなるバイメタルから構成され
る。断熱カバー140は、感温部150周囲の温度上昇
の伝達を遅延させる。履歴表示部材では、所定の方向に
変位する際に座屈現象が生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば飲料缶詰を
製造する過程において、レトルト釜でレトルト処理を行
った際の温度履歴を検知することのできる温度履歴セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】珈琲または乳製品などの飲料缶詰は、充
填機を用いて飲料を缶に詰めた後に滅菌のための所定の
熱処理(以下、レトルト処理とする)が施されて市場に
出荷される。レトルト処理としては、高温・高圧下で行
われる完全滅菌、または100℃未満の温度で行われる
低温殺菌などがあり、缶詰の内容物に応じた方法にて処
理が行われる。
【0003】飲料が充填された飲料缶詰は、数十個の単
位でバケットに収納された状態で、レトルト釜内におい
てレトルト処理が行われる。飲料缶詰が収納されたバケ
ットに対してレトルト処理が行われたか否か、およびレ
トルト釜内部の温度履歴の管理は、レトルト処理を担当
する作業者によって行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような飲料
等、食品の缶詰のレトルト処理に対しては、厳重な管理
が必要である。特に、飲料缶詰が収納されたバケットが
レトルト釜内部にある場合においては、当該バケットが
レトルト処理前のものなのか、またはレトルト処理後の
ものなのかが解らなくなってしまうことがないように、
細心の注意を払わなければならない。
【0005】しかしながら、レトルト釜内部に格納され
た状態のバケットに対して、レトルト処理が行われたか
否かを確実に確認することができ、かつ繰り返し行われ
る加熱および冷却に耐え得る温度履歴センサは提供され
ていなかった。したがって、レトルト処理が行われたか
否かについての管理は、作業者によるレトルト処理毎の
確認に頼らざるを得ない。温度履歴センサ等を用いるこ
となく行われるレトルト処理毎の確認はミスに繋がり未
殺菌の製品を出荷してしまう可能性を残すとともに、作
業者にとって大きな負担となっていた。
【0006】そこで、本発明は、レトルト処理が行われ
たか否かについて確実に確認することができ、かつ確認
に要する作業者の負担を低減することのできる温度履歴
センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、加熱処理における温度履歴を検知する温
度履歴センサであって、周囲の温度上昇に伴って第1の
方向に変位し、かつ周囲の温度降下によって第1の方向
と異なる第2の方向に変位する感温部材と、感温部材の
第1の方向の変位に基づく荷重を受けて所定の方向に変
位し、かつこの荷重が解除されてもその変位の状態を維
持する履歴表示部材を備えたことを特徴とする温度履歴
センサを提供する。本発明の温度履歴センサは、例えば
レトルト処理中に、以下のように動作する。レトルト処
理の温度上昇に伴って感温部材が第1の方向に変位す
る。この変位に基づく荷重を受けることにより履歴表示
部材も所定の方向に変位する。レトルト処理のための所
定の熱処理を終えた温度降下の過程で感温部材は、第2
の方向に変位する。第2の方向は、第1の方向の変位が
生ずる前の初期状態に戻る場合を含む。この第2の変位
によって、感温部材に基づく履歴表示部材への荷重が解
除される。履歴表示部材は、この荷重が解除されても、
その変位が維持される。この変位が、所定の熱処理を温
度履歴センサが受けたことを表示することになる。した
がって、この温度履歴センサをレトルト釜内に格納され
るバケットに配設しかつその状態を観察することによ
り、レトルト処理の対象である缶飲料等が、所定のレト
ルト処理を受けたか否かを知ることができる。
【0008】本発明の温度履歴センサにおいて、感温部
材への周囲の温度上昇の伝達を遅延させる断熱部材を設
けると、周囲の温度が所定温度に達してから所定時間経
過した後に感温部材に変位を生じさせることができる。
したがって、レトルト処理のように、所定温度の加熱を
所定時間施すことが要求される場合に、短時間だけ所定
温度に達しただけでその後に温度が下がっても動作して
しまう危険を回避できる。また、感温部材としては、例
えば、形状記憶合金等を用いることができるが、線膨張
係数の異なる2つの材料の組み合わせからなるバイメタ
ルを用いるのが望ましい。温度上昇、降下に基づく第1
の方向、第2の方向への変位の確実性、繰り返し動作に
対する耐久性のためである。
【0009】本発明の温度履歴センサにおいて、履歴表
示部材は、前記所定の方向に変位する際に座屈現象を利
用したものとすることが望ましい。ここで座屈現象と
は、構造部材の一方向に力を単純に加えていくと、ある
点で急にそれまでの変形様式を変える現象をいう。座屈
現象を利用する典型的な部材としてダイアフラムが知ら
れている。座屈現象を利用した本発明の履歴表示部材
は、ダイアフラムのように単一の部材とすることもでき
るが、複数の部材を組み合わせて構成することもでき
る。
【0010】より具体的な温度履歴センサとして、本発
明は、温度上昇に伴って少なくともその一部に変位
(a)が生ずる感温部材と、感温部材の変位(a)に基
づいて変位(b)を生じ、かつ当該変位(b)が生じた
後に外力を加えない限り変位(b)が維持される履歴表
示部材と、を備え、感温部材が、線膨張係数の異なる2
つの材料の組み合わせからなるバイメタルを含み、履歴
表示部材が、第1の回動軸を中心にして回動可能に設置
された第1のレバーと、第1の回動軸と所定の間隔を隔
てた第2の回動軸を中心にして回動可能に設置された第
2のレバーと、第1のレバーの先端部を前記第2の回動
軸の方向に向け、かつ第2のレバーの先端部を第1の回
動軸の方向に向けた状態で、第1のレバーと第2のレバ
ーとを接続する弾性体と、を含むことを特徴とする温度
履歴センサを提供する。本発明の温度履歴センサは、第
1のレバー、第2のレバーおよびこれらを接続する弾性
体によって、座屈現象を利用した履歴表示部材を構成す
ることができる。
【0011】本発明の履歴表示部材は、感温部材の変位
(a)に基づく変位(b)が生じている状態において、
弾性体には圧縮力が付与される。この弾性体の応力の変
化点で座屈現象が生じる。さらにこの点に言及すれば、
履歴表示部材は、前記状態において、圧縮力が前記変位
(b)の量に基づいて所定の最大値まで増大した後に減
少する経過を辿り、最大値に対応する変位(b)を超え
ると、外力を加えない限り変位(b)が維持されること
になる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す本実施の形
態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本実施
の形態におけるレトルト釜300の全体構成を示す図で
ある。図1に示すようにレトルト釜300は、内部に複
数のバケット200を格納することのできる空間を有す
る。レトルト釜300の側壁部には、バケット200を
搬入・搬出するための開閉扉310が設けられている。
またレトルト釜300内の上部には、レトルト処理を行
う際の熱源となる高温蒸気321および冷却用の冷水3
22を噴出するノズル320が設けられている。レトル
ト釜300に搬入・搬出されるバケット200は、数十
個の缶詰210を収納することのできる容積を有する。
このバケット200の側部には、後に図2〜図4を用い
て説明する温度履歴センサ100が設けられている。温
度履歴センサ100の取り付け位置は、図示した位置に
限定されるものではない。本実施の形態では、温度履歴
センサ100の状態によって、レトルト釜300に搬入
された状態のバケット200に対して所定時間、所定温
度を施すレトルト処理が行われたか否かを確認すること
ができる。
【0013】レトルト処理前の缶詰210は、バケット
200に所定の個数ずつまとめた状態で、レトルト釜3
00内部に収納される。その後、ノズル320から高温
蒸気321を噴出することにより、レトルト釜300内
部の雰囲気を高温にし、レトルト処理が行われる。本実
施の形態では、レトルト処理において必要な加熱温度が
90℃、加熱保持時間が20分として以下の説明を行
う。レトルト釜300にて90℃で20分間保持する処
理が終了すると、缶詰210を冷却するためにノズル3
20から冷水322を噴出する。
【0014】図2は、本実施の形態における温度履歴セ
ンサ100の構成および温度履歴センサ100の状態の
変遷を示す図である。図2(a)は初期状態(レトルト
処理前)、図2(b)は加熱途中、図2(c)は加熱終
了後、図2(d)は冷却後(レトルト処理後)における
温度履歴センサ100の状態をそれぞれ示している。図
2(a)に示すようにレトルト処理前の状態において温
度履歴センサ100を構成する各部材は、開口部111
を有するケース110に収納されている。ケース110
の底部には、接続部材152、接続部材152によって
接続された一対の感温部材151からなる感温部150
が配置されている。感温部材151と接続部材152と
の接続部分は互いに回動可能に接続されている。各感温
部材151の両端部は、ケース110の底部に形成され
た押さえ金具112に回動可能に固定されている。ここ
では感温部材151と接続部材152とが別体で構成さ
れている感温部150を例示するが、感温部材151の
みで同等の機能を有する感温部150を構成することも
できる。感温部150は、感温部150への熱伝導を遅
延させる断熱カバー140によって覆われている。
【0015】図3は、図2(a)の状態における温度履
歴センサ100のA−A矢視断面図である。図示するよ
うに、ケース110の底部には、感温部材151(感温
部150)が配置されており、感温部材151は押さえ
金具112に回動可能に接続されている。断熱カバー1
40はその両端部を除く感温部150の大半を覆ってい
る。ただし、断熱カバー140と感温部150との間に
は間隙141が形成されている。
【0016】図2(a)において、断熱カバー140の
上部中央には、内部にバネ131を収納するバネカバー
130が固着されている。バネ131の両端には、一対
のリンク部材121の一端部が接続されている。リンク
部材121の他端部は、ケース110の側部に回動可能
に接続されている。つまりバネカバー130および断熱
カバー140は、バネ131および一対のリンク部材1
21からなるリンク機構によって支持されている。図示
するように、断熱カバー140は、ケース110の底部
側に所定の荷重によって押し下げられている。この状態
において、両端部がリンク部材121に接続されたバネ
131には、下方に回動しようとするリンク部材121
によって圧縮荷重が負荷されている。
【0017】感温部150を構成する感温部材151の
材料としては、線膨張係数の異なる2種類の薄い金属板
が貼り合わせてあるバイメタルを用いる。真直なバイメ
タルは、加熱されて各々の金属板の線膨張の違いにより
全体として湾曲する。加熱が解除されると真直に復帰す
る。断熱カバー140の材料としては、高い断熱性を有
すると共に、繰り返し行われる加熱および冷却に耐え得
るものを用いる必要がある。例えば、表面に保護膜が形
成された木材、または熱伝導性の低いセラミック等を用
いることが望ましい。また断熱カバー140は、加熱お
よび冷却による劣化を考慮して、取り替えが可能とする
ことが望ましい。温度履歴センサ100を構成する感温
部材151として用いられるバイメタルの種類、断熱カ
バー140の熱伝導率および開口部111の大きさ、バ
ネ131のバネ定数、ケース110の熱伝導率などは、
被処理物である缶詰210のレトルト処理を行うために
必要な加熱温度および加熱時間等の条件に応じて、最適
なものを用いることができる。これら種々の条件は、実
験データに基づいて、設計を行う段階で任意に設定する
ことができる。
【0018】図2(b)は、加熱途中における温度履歴
センサ100の状態を示す図である。上述したようにレ
トルト処理を行う際には、温度履歴センサ100が取り
付けられたバケット200に対して高温蒸気321を吹
き付ける。そうすると、レトルト釜300内部の雰囲気
が90℃まで上昇し、バケット200に収納された缶詰
210を加熱する。しかし、温度変化を検知すべき感温
部材151は断熱カバー140で覆われているため、感
温部材151の温度は、レトルト釜300内部の温度上
昇に伴って上昇するわけではない。本実施の形態では、
90℃で20分間加熱された後に感温部材151が変位
するように、感温部材151および断熱カバー140が
設定されている。
【0019】感温部150の周囲雰囲気が90℃近くま
で上昇すると、感温部材151の接続部材152と接続
されている側の端部が上方へと湾曲する。感温部材15
1が湾曲することによって、接続部材152が上方に変
位し断熱カバー140に接触する。この変位量が増大す
るのに伴って、感温部150(接続部材152部分)に
よって断熱カバー140も持ち上げられて上方に変位す
る。このとき、リンク部材121を接続するバネ131
の圧縮力は、加熱前の状態に比べて増大し、図2(b)
の状態で最大値を示す。
【0020】図2(b)に示す状態からさらに感温部材
151が加熱されると、図2(c)に示すように、感温
部材151の湾曲量が多くなり、接続部材152の変位
量も大きくなる。この過程で、最大値を示したバネ13
1に生ずる圧縮力は、減少する。バネ131が最大の圧
縮力から減少に転じるときに、リンク部材121および
バネ131から構成される部材には、座屈現象が生じ
る。この座屈現象に伴って、バネカバー130およびバ
ネカバー130に固着された断熱カバー140は、跳ね
上げられる。
【0021】ここで図4を用いて、温度履歴センサ10
0が図2(a)に示した状態から図2(c)に示した状
態となるまでの変位、押さえ荷重およびバネ荷重と時間
との関係を示す。図4(a)は、断熱カバー140およ
び感温部150の変位とレトルト処理の開始からの経過
時間との関係を示す。実線は断熱カバー140の変位
を、破線は感温部150の変位を示している。レトルト
処理前は、温度履歴センサ100は図2(a)に示す状
態である。レトルト処理を開始してから暫くの間は、図
2(b)に示すように、感温部150と断熱カバー14
0は一体となって変位するので、断熱カバー140の変
位と感温部150の変位は一致するである。感温部15
0の変位が所定値(本実施の形態では約5mmとする)
を超えたときに感温部150に座屈現象が生じる。この
座屈現象が生じる点を作動点と呼ぶことにする。図示し
た矢印が作動点を示している。感温部150の変位が所
定値を超えると、断熱カバー140は所定の位置(ケー
ス110の底部から約38mmの位置)まで跳ね上げら
れて感温部150から離れるので、温度履歴センサ10
0は図2(c)に示す状態となる。
【0022】図4(b)は、バネ131に生じているバ
ネ荷重とレトルト処理の開始からの経過時間との関係を
示す。図2(a)に示す状態では、バネ131にはリン
ク部材121から受ける微小な圧縮荷重のみが負荷され
ている。その後、感温部150の変位にしたがって圧縮
荷重が最大値(約−0.45N)まで変動する。作動点
において座屈現象が生じ、リンク部材121は跳ね上げ
られる。このときにバネ131は、リンク部材121に
よる跳ね上げの反動に基づく引張り荷重を受ける。その
後、温度履歴センサ100が図2(c)に示す状態とな
ったときには、バネ131はリンク部材121から微小
な圧縮荷重(約0.02N)を受ける。
【0023】図2(d)は、レトルト処理後における温
度履歴センサ100の状態を示す図である。加熱処理が
行われた後に、ノズル320から冷水322を噴出し、
バケット200に収納された缶詰210を冷却する。そ
うすると、感温部材151は、レトルト処理前の真直な
状態に戻る。感温部150が元の状態に戻っても、跳ね
上げられた断熱カバー140は、ケース110の底部側
に押し下げる力が加えられない限り、その変位状態を維
持する。跳ね上げられた状態の断熱カバー140は、レ
トルト釜300において所定時間、所定温度で加熱され
るレトルト処理が行われたことを表示する。ノズル32
0からの冷水322の噴出は、断熱カバー140が跳ね
上げられた状態で行われるので、この冷水322が温度
履歴センサ100全体を流れることによって温度履歴セ
ンサ100が速やかに冷却されかつ洗浄される。レトル
ト処理毎に洗浄を行うことができるので、汚れによる温
度履歴センサ100の劣化を防止することができる。
【0024】レトルト処理が終了すると、レトルト釜3
00からバケット200が搬出される。そして作業者
は、バケット200に取り付けられた温度履歴センサ1
00の状態をチェックする。このとき、断熱カバー14
0が跳ね上げられた状態であれば、温度履歴センサ10
0が取り付けられたバケット200のレトルト処理が終
了していることを確認することができる。そして、跳ね
上げられた状態の断熱カバー140を、手作業によって
押し下げることにより、温度履歴センサ100を図2
(a)に示した状態とすることができる。図2(a)に
示した状態となった温度履歴センサ100が取り付けら
れたバケット200は、すぐに再使用することも可能で
あり、作業効率が向上する。また、断熱カバー140が
跳ね上げられておらず、温度履歴センサ100が図2
(a)あるいは(b)に示した状態のままであれば、レ
トルト処理が行われていなかったと判断することができ
る。
【0025】以上のように、本実施の形態によれば、高
温・高圧・長時間の加熱および急激な冷却を繰り返し行
うことに耐えられる温度履歴センサ100を提供するこ
とができる。しかもこの温度履歴センサ100の構造は
簡単なので、低コストで製作することができる。さら
に、この温度履歴センサ100は、目視すること、ある
いは形態変化を検知する単純な検出器を使うことで、所
定時間、所定温度でレトルト処理が行われたか否かの判
断を容易に行うことができる。レトルト処理を行う際に
用いられるバケット200に温度履歴センサ100を取
り付けておくことによって、レトルト処理の信頼性を確
保することができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レトルト釜に搬入された状態における缶詰であっても、
この缶詰に対してレトルト処理が行われたか否かについ
て確実に確認することのできる温度履歴センサを提供す
ることができる。
【0027】また本発明によれば、レトルト処理が行わ
れたか否かについての確認を行う際の、作業者の負担を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるレトルト釜の全体構成
を示す図である。
【図2】 本実施の形態における温度履歴センサの構成
および動作例を示す図である。
【図3】 本実施の形態における温度履歴センサのA−
A矢視断面図である。
【図4】 本実施の形態における温度履歴センサのバイ
メタルの変位・バネ荷重と時間との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
100…温度履歴センサ、110…ケース、112…押
さえ金具、121…リンク部材、130…バネカバー、
131…バネ、140…断熱カバー、141…間隙、1
50…感温部、151…感温部材、152…接続部材、
200…バケット、210…缶詰、300…レトルト
釜、310…開閉扉、320…ノズル、321…高温蒸
気、322…冷水

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱処理における温度履歴を検知する温
    度履歴センサであって、 周囲の温度上昇に伴って第1の方向に変位し、かつ周囲
    の温度降下によって前記第1の方向と異なる第2の方向
    に変位する感温部材と、 前記感温部材の前記第1の方向の変位に基づく荷重を受
    けて所定の方向に変位し、かつ前記荷重が解除されても
    その変位の状態を維持する履歴表示部材と、を備えたこ
    とを特徴とする温度履歴センサ。
  2. 【請求項2】 前記感温部材への周囲の温度上昇の伝達
    を遅延させる断熱部材を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載の温度履歴センサ。
  3. 【請求項3】 前記感温部材は、線膨張係数の異なる2
    つの材料の組み合わせからなるバイメタルから構成され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の温度履歴
    センサ。
  4. 【請求項4】 前記履歴表示部材は、前記所定の方向に
    変位する際に座屈現象が生じることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の温度履歴センサ。
  5. 【請求項5】 温度上昇に伴って少なくともその一部に
    変位(a)が生ずる感温部材と、 前記感温部材の変位(a)に基づいて変位(b)を生
    じ、かつ当該変位(b)が生じた後に外力を加えない限
    り前記変位(b)が維持される履歴表示部材と、を備
    え、 前記感温部材は、 線膨張係数の異なる2つの材料の組み合わせからなるバ
    イメタルを含み、 前記履歴表示部材は、 第1の回動軸を中心にして回動可能に設置された第1の
    レバーと、 前記第1の回動軸と所定の間隔を隔てた第2の回動軸を
    中心にして回動可能に設置された第2のレバーと、 前記第1のレバーの先端部を前記第2の回動軸の方向に
    向け、かつ前記第2のレバーの先端部を前記第1の回動
    軸の方向に向けた状態で、前記第1のレバーと前記第2
    のレバーとを接続する弾性体と、を含むことを特徴とす
    る温度履歴センサ。
  6. 【請求項6】 前記履歴表示部材は、 前記感温部材の変位(a)に基づく変位(b)が生じて
    いる状態において、前記弾性体には圧縮力が負荷される
    とともに、前記圧縮力が所定の最大値まで増大した後に
    減少する経過を辿り、前記最大値に対応する変位(b)
    を超えると、外力を加えない限り前記変位(b)が維持
    されることを特徴とする請求項5に記載の温度履歴セン
    サ。
JP2002148546A 2002-05-23 2002-05-23 温度履歴センサ Withdrawn JP2003344174A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008050890A1 (fr) 2006-10-27 2008-05-02 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. Conteneur en résine thermoplastique pour lequel l'achèvement d'un traitement en autoclave peut être confirmé et procédé de production de celui-ci
JP2012108089A (ja) * 2010-10-27 2012-06-07 Fujitsu Ltd 加熱方向識別部品および機器

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