JP6401584B2 - 液面検出装置および液面検出システム - Google Patents

液面検出装置および液面検出システム Download PDF

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Description

この発明は、液面検出装置および液面検出システムに関する。
従来、液面検出装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、容器内に収容される液体半田の液面を検出する液面センサを備える半田供給装置が開示されている。液面センサは、容器内の定位置に設置される2つの電極棒を含んでいる。そして、容器内の液体半田の液面に2つの電極棒が接触していることにより通電して、液面が電極棒の高さ位置に位置していることを検出するように構成されている。
特開2007−149784号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の液面センサでは、容器と電極棒とを絶縁する絶縁部分に液体半田の飛沫が付着して短絡することに起因して、液体半田の液面に2つの電極棒が接触しているか否かを正確に検出できない場合があるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、精度よく液面を検知することが可能な液面検出装置および液面検出システムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による液面検出装置は、容器内に収容される溶融金属の液面を検出する液面検出装置であって、容器内に配置され、温度センサと温度センサの測温部の近傍に配置されるヒータとを内部に含む液面検出部を備え、温度センサにより検出された温度がしきい値以下になった場合に、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断するように構成されている。なお、「溶融金属」とは、溶融した金属のみならず、溶融していた金属が固体状態になった場合における、液面測定時のその固体状態も含む広い概念である。また、「液面」とは、溶融した金属の液面のみならず、溶融していた金属が固体になった状態の表面も含む広い概念である。
この発明の第1の局面による液面検出装置では、上記のように、温度センサの測温部の近傍にヒータを配置して、温度センサにより検出された温度がしきい値以下になった場合に、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断するように構成する。ここで、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触していない場合には、ヒータから発せられた熱により温度センサに検出される温度は比較的高くなる。一方、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触した場合には、ヒータから発せられた熱が溶融金属に伝熱されることにより、温度センサに検出される温度は比較的低くなる。そこで、本発明では、温度センサによる測定温度が、しきい値以下になったことに基づいて、容易に、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断することができる。また、上記のように、液面検出部の内部に温度センサを含むように構成することによって、液面検出部の外表面に酸化物が付着した場合でも、液面検出部の内部の温度センサの表面は、付着物による電気的な影響を受けないので、精度よく液面を検知することができる。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、ヒータは、溶融金属の溶融温度よりも高い温度の熱を発するように構成されている。このように構成すれば、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触した場合には、ヒータから発せられた熱が溶融金属に伝熱されるので、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触する前後で、温度センサにより検出される温度に温度差が生じる。これにより、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したことが、温度センサの検出結果に基づいて容易に判断される。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、液面検出部は、複数設けられ、複数の液面検出部は、容器内において、それぞれの先端部の高さ位置が異なるように配置されている。このように構成すれば、複数の液面検出部のうちのいずれの液面検出部の先端部が溶融金属に接触したかを判断することによって、溶融金属の液面がいずれの液面検出部の先端部近傍に位置しているかを判断することができる。これにより、液面の高さ位置を複数段階で検出することができる。
この場合、好ましくは、液面検出部は、それぞれの先端部が、第1の高さ位置に配置されている第1液面検出部と、第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置に配置されている第2液面検出部と、第1の高さ位置と第2の高さ位置との間の第3の高さ位置に配置されている第3液面検出部とを含む。このように構成すれば、最も高い位置(第1の高さ位置)に配置されている第1液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断することに基づいて、溶融金属の補充を停止することにより、容器からの溶融金属のオーバーフローを抑制することができる。また、最も低い位置(第2の高さ位置)に配置されている第2液面検出部の先端部と溶融金属とが非接触であると判断することに基づいて、溶融金属を用いた処理を停止させることにより、溶融金属が不足している状態で処理が行われるのを抑制することができる。また、中間の位置(第3の高さ位置)に配置されている第3液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したか否かを判断することに基づいて、供給用タンクへの溶融金属の補充動作開始の可否の判断する(非接触状態で補充を開始する)ことにより、適切なタイミングで、補充を開始することができる。
上記液面検出部が複数設けられる液面検出装置において、好ましくは、複数の液面検出部は、束ねられた状態で容器内に配置されている。このように構成すれば、複数の液面検出部が互いに離間した状態で配置される場合と異なり、複数の液面検出部を容器に取り付ける取付け領域を小さくすることができる。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、液面検出部の先端部は、略半球形状を有する。このように構成すれば、液面検出部の先端部よりも液面が下がった場合に、液面検出部の先端部に付着していた溶融金属が迅速に滴下するので、液面検出部の先端部に付着していた溶融金属が迅速に液面検出部の先端部から除去される。これにより、液面検出部の先端部に溶融金属が付着した状態が維持されるのを抑制することができる。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、しきい値は、溶融金属が溶融する温度に容器が温度調節されている場合の第1しきい値を含み、温度センサにより検出された温度が、第1しきい値以下になった場合に、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触していると判断するように構成されている。このように構成すれば、第1しきい値を用いることにより温度センサの検出結果に基づいて、容易に、液面検出部の先端部と溶融している状態の溶融金属とが接触しているか否かが判断される。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、しきい値は、溶融金属が溶融する温度に容器が温度調節されていない場合の第2しきい値を含み、温度センサにより検出された温度が、第2しきい値以下になった場合に、液面検出部の先端部に固化した溶融金属が接触していると判断するように構成されている。このように構成すれば、第2しきい値を用いることにより温度センサの検出結果に基づいて、容易に、液面検出部の先端部と固化した状態の溶融金属とが接触しているか否かが判断される。
上記第1の局面による液面検出装置において、好ましくは、しきい値は、液面検出部の先端部が溶融金属に接触している場合の温度と、液面検出部の先端部の一部が溶融金属に繋がっている場合の温度との間に設定されている。このように構成すれば、液面検出部の先端部の一部が溶融金属に繋がっている場合と混同することなく、液面検出部の先端部が溶融金属に接触していると判断することができる。
この発明の第2の局面による液面検出システムは、容器内に収容される溶融金属の液面を検出する液面検出システムであって、容器内に配置され、温度センサと温度センサの測温部の近傍に配置されるヒータとを含む液面検出部と、温度センサにより検出された温度が、しきい値以下になった場合に、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断して、溶融金属を容器内に補充または溶融金属を用いた処理を停止させる制御部とを備え、液面検出部は、それぞれの先端部が、第1の高さ位置に配置されている第1液面検出部と、第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置に配置されている第2液面検出部とを含み、制御部は、第1液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断した際に、溶融金属の容器内への補充を停止し、第2液面検出部の先端部と溶融金属とが非接触であると判断した際には、溶融金属を用いた処理を停止させるように構成されている。
この発明の第2の局面による液面検出システムでは、上記のように、制御部を、第1液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断した際に、溶融金属の容器内への補充を停止し、第2液面検出部の先端部と溶融金属とが非接触であると判断した際には、溶融金属を用いた処理を停止させるように構成する。これにより、高い位置(第1の高さ位置)に配置されている第1液面検出部の先端部と溶融金属とが接触したと判断することに基づいて、溶融金属の補充を停止することにより、容器からの溶融金属のオーバーフローを抑制することができる。また、低い位置(第2の高さ位置)に配置されている第2液面検出部の先端部と溶融金属とが非接触であると判断することに基づいて、溶融金属を用いた処理を停止させることにより、溶融金属が不足している状態で処理が行われるのを抑制することができる。また、上記のように、液面検出部の内部に温度センサを含むように構成することによって、液面検出部の外表面に酸化物が付着した場合でも、液面検出部の内部の温度センサの表面に酸化物が付着するのが抑制されるので、精度よく液面を検知することが可能な液面検出システムを提供することができる。
本発明によれば、上記のように、精度よく液面を検知することが可能な液面検出装置および液面検出システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態による液面検出システムの構成を示した図である。 本発明の第1実施形態による液面検出システムの液面検出部の正面図である。 本発明の第1実施形態による液面検出システムの液面検出部の先端部の拡大図である。 (a)溶融金属から液面検出部が離間している状態を示す図、(b)溶融金属に接触している状態を示す図、(c)先端部の一部が溶融金属に繋がっている状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による液面検出システムの動作を説明するための図である。 溶融金属の温度の検出について行った実験を説明するための図である。 供給用タンクの温度調節がある場合、ない場合の実験を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による液面検出システムの液面検出部の正面図である。 本発明の第2実施形態による液面検出システムの動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、第1実施形態による液面検出システム10の構成について説明する。液面検出システム10は、金属充填装置100に設けられている。
図1に示すように、金属充填装置100は、処理部本体20、押付部30、溶融金属供給機構部40、溶融金属回収機構部50、廃棄機構部60、減圧機構部70およびガス供給機構部80を含む。また、液面検出システム10は、溶融金属供給機構部40に設けられている。
処理部本体20は、凹部21aおよび保持穴21bが設けられる第1本体部21と、第1本体部21に対向するように設けられる第2本体部22とを含む。第1本体部21の保持穴21bには、半導体ウェハ200が保持されるように構成されている。そして、第1本体部21に第2本体部22が組み付けられることにより、気密状態の処理室23が形成される。また、第1本体部21および第2本体部22は、処理室23に供給される後述する溶融金属1が固化しないように、図示しない加熱部によって半田の融点(200℃)以上の温度に加熱されている。
押付部30は、油圧シリンダなどのアクチュエータにより構成されており、第2本体部22をZ1方向に押圧するように構成されている。
溶融金属供給機構部40は、溶融金属1を収容する供給用タンク41と、供給ポンプ42と、バルブゲート43とを含む。なお、溶融金属1は、たとえば、半田からなる。供給用タンク41は、開閉バルブ44を介して供給ポンプ42に接続されている。また、供給用タンク41には、溶融金属1の融点よりも高い温度に加熱された溶融金属1が、液体である溶融状態で収容されている。また、供給用タンク41内は、減圧機構部70により、大気圧の状態(空気が存在する状態)または真空状態にされることが可能である。なお、供給用タンク41は、本発明の「容器」の一例である。
また、供給ポンプ42は、バルブゲート43に接続されている。供給ポンプ42は、供給用タンク41に収容された溶融した溶融金属1を加圧して、バルブゲート43に吐出可能に構成されている。供給ポンプ42は、たとえばプランジャポンプから構成されている。また、供給用タンク41には、溶融金属1を供給用タンク41に補充するための補充用配管45が接続されている。補充用配管45からは、1回の補充量が一定量であるバッチ式補充により、溶融金属1が供給用タンク41に補充される。また、供給用タンク41の外部は、ヒータからなる温度調節部46により300℃に加熱されている。また、温度調節部46には、温度計47が設けられている。
ここで、第1実施形態では、供給用タンク41には、供給用タンク41内に収容される溶融金属1の液面を検出する液面検出システム10が設けられている。図2に示すように、液面検出システム10には、供給用タンク41内に配置される液面検出部13が設けられている。なお、液面検出部13は、本発明の「液面検出装置」の一例である。
また、第1実施形態では、図2に示すように、それぞれの先端部14a、14bおよび14cが、供給用タンク41の底部41aからの高さ位置h1に配置されている上限液面検出部13aと、高さ位置h1よりも低い高さ位置h2に配置されている下限液面検出部13bと、高さ位置h1と高さ位置h2との間の高さ位置h3に配置されている中間液面検出部13cとの3つの液面検出部13が設けられている。具体的には、上限液面検出部13aの先端部14aは、供給用タンク41の上方に位置している。また、下限液面検出部13bの先端部14bは、供給用タンク41の底部41a近傍に位置している。そして、1つの液面検出部13によって1箇所(1つの高さ位置)の液面高さの検出が可能であり、3つの上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cによって、3箇所の液面高さの検出が可能である。なお、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cは、本発明の「液面検出部」の一例である。また、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cは、それぞれ、本発明の「第1液面検出部」、「第2液面検出部」および「第3液面検出部」の一例である。また、高さ位置h1、高さ位置h2および高さ位置h3は、それぞれ、本発明の「第1の高さ位置」、「第2の高さ位置」および「第3の高さ位置」の一例である。
また、第1実施形態では、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cは、束ねられた状態で供給用タンク41内に配置されている。具体的には、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13c(詳細には、液面検出部13を支持する支持部131、図3参照)は、フランジ部16に挿入された状態で1つに束ねられている。そして、フランジ部16が供給用タンク41の蓋部41bに取り付けられることにより、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cのそれぞれの先端部14a、14bおよび14cが、供給用タンク41内に配置されるように構成されている。また、液面検出部13の先端部14とは反対側には、温度センサ用端子17およびヒータ用端子18が設けられている。温度センサ用端子17は、後述する制御部19に接続され、温度センサ11により検出された温度の信号を制御部19に伝達するように構成されている。また、ヒータ用端子18は、図示しない電源に接続されており、ヒータ12に一定電流を供給するように構成されている。なお、一定電流は、たとえば、0.5Aである。
また、図3に示すように、液面検出部13は、液面検出部13を支持する支持部131(図3の点線で仕切られた部分よりも上側の部分)に支持されている。液面検出部13の内部には、温度センサ11と温度センサ11の測温部11aの近傍に配置されるヒータ12とが設けられている。なお、液面検出部13の内部には、温度センサ11とヒータ12とが1つの組として配置されており、比較的簡易な回路となる。また、液面検出部13は、温度センサ11とヒータ12とを内部に含む保護管(シース)15を備えている。保護管15は、ステンレス鋼、ニッケル合金などの金属からなる。また、保護管15の材質は、一定の耐腐食性を考慮した上で、保護管15の線径を細く加工出来る材質を選定するのがよい。半田に対する耐腐食性を更に求める場合、保護管15の表面に保護膜を付けてもよい。また、温度センサ11は、たとえば熱電対により構成されている。そして、温度センサ11の先端側の測温部11aの近傍に、温度センサ11に隣接するようにヒータ12が設けられている。そして、ヒータ12には、一定電流が供給されるように構成されている。第1実施形態では、ヒータ12は、溶融金属1の溶融温度よりも高い温度の熱を発するように構成されている。たとえば、供給用タンク41の外部が温度調節部46により300℃に加熱されており、かつ、供給用タンク41が空の状態でヒータ12は、供給用タンク41および溶融金属1の温度である300℃よりも高い360℃の温度の熱を発するように構成されている。
また、第1実施形態では、液面検出部13の先端部14は、略半球形状を有する。具体的には、保護管15の先端部14が、略半球形状に形成されている。
また、第1実施形態では、図1に示すように、液面検出システム10には、制御部19が設けられている。制御部19は、液面検出部13に接続されており、液面検出部13の温度センサ11から温度に関する信号を受信するように構成されている。制御部19は、温度センサ11により検出された温度がしきい値以下になった場合に、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触したと判断するように構成されている。
具体的には、上限液面検出部13aの先端部14a、下限液面検出部13bの先端部14bおよび中間液面検出部13cの先端部14cが、溶融金属1と接触したか否かがそれぞれ判断される。すなわち、上限液面検出部13aの先端部14aが溶融金属1と接触したと判断された場合には、液面が、上限液面検出部13aの先端部14aよりも高い位置に位置していることが検出される。同様に、下限液面検出部13bの先端部14bが溶融金属1と接触したと判断された場合には、液面が、下限液面検出部13bの先端部14bよりも高い位置に位置していることが検出される。また、中間液面検出部13cの先端部14cが溶融金属1と接触したと判断された場合には、液面が、中間液面検出部13cの先端部14cよりも高い位置に位置していることが検出される。このように、3つの上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cのそれぞれについて、溶融金属1に接触したか否かが判断されるので、液面検出システム10を用いて、様々な液面制御を行うことが可能になる。
ここで、しきい値は、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されている場合の第1しきい値を含む。第1しきい値は、たとえば、330℃に設定されている。そして、制御部19は、温度センサ11により検出された温度が、第1しきい値以下になった場合に、液面検出部13の先端部14と、溶融した溶融金属1とが接触していると判断するように構成されている。なお、「接触している」とは、溶融金属1の液面が液面検出部13の先端部14の高さ位置以上の場合を意味しており、後述する図4(c)に示すように、溶融金属1の液面が液面検出部13の先端部14の高さ位置未満であり、先端部14の一部が溶融金属1に繋がっている状態は除かれる。また、しきい値は、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されていない場合の第2しきい値を含む。第2しきい値は、たとえば、70℃に設定されている。そして、制御部19は、温度センサ11により検出された温度が、第2しきい値以下になった場合に、液面検出部13の先端部14と、固化した溶融金属1とが接触していると判断するように構成されている。
また、制御部19は、金属充填装置100の全体の制御を行うように構成されている。具体的には、制御部19は、バルブゲート43および開閉バルブ44の開閉を制御するとともに、供給ポンプ42の駆動を制御して、供給用タンク41に収容された溶融した溶融金属1を、バルブゲート43を介して処理室23に供給するように構成されている。そして、制御部19は、補充用配管45に設けられる図示しないポンプなどを制御することにより、供給用タンク41に溶融金属1を補充するように構成されている。
次に、図4(a)〜図4(c)を参照して、液面検出部13の先端部14に溶融金属1が接触した際の温度センサ11が検出する温度の変化について説明する。
まず、液面検出部13からの熱損失について説明する。液面検出部13からの熱損失Plは、対流熱損失Pc、放射熱損失Pr、液面検出部13を支持する支持部131への熱伝導による損失Psを用いて、下記の式(1)により表される。
Pl=Pc+Pr+Ps ・・・(1)
対流熱損失Pcは、液面検出部13の周囲物質の対流熱伝達率h、液面検出部13の温度Ts、供給用タンク41の温度Ta、液面検出部13の表面積Aを用いて、下記の式(2)により表される。
Pc=h×(Ts−Ta)×A ・・・(2)
また、放射熱損失Prは、放射率ε、ステファン・ボルツマン定数σ、液面検出部13の温度Ts、供給用タンク41の温度Ta、液面検出部13の表面積Aを用いて、下記の式(3)により表される。
Pr=ε×A×σ×(Ts4−Ta4) ・・・(3)
また、液面検出部13を支持する支持部131への熱伝導による損失Psは、支持部131の熱伝導率λ、断面積B、長さL、液面検出部13の温度Ts、供給用タンク41の温度Taを用いて、下記の式(4)により表される。
Ps=λ/L×(Ts−Ta)×B ・・・(4)
次に、図4(a)に示すように、溶融金属1の液面が液面検出部13の先端部14の高さ位置よりも低く、液面検出部13の先端部14と、溶融金属1とが接触していない状態について説明する。なお、以下では、図4(a)に示すような状態を、「非接触状態」と記載する。ここで、液面検出部13のヒータ12から熱量Pinが供給されるともに、液面検出部13の温度Tsを供給用タンク41の温度Taよりも高い温度にする。これにより、上記の式(1)により表される熱損失Plと熱量Pinとが平衡になった状態の温度Tshにおいて、液面検出部13の温度Tsが安定する。ここで、供給用タンク41内が真空でない場合(たとえば空気の場合)では、対流熱損失Pcは、所定の値を有し、供給用タンク41内が真空の場合では、対流熱損失Pcが0になる。
次に、図4(b)に示すように、溶融金属1の液面が液面検出部13の先端部14の高さ位置よりも高く、液面検出部13の先端部14が、溶融金属1に接触している状態について説明する。なお、以下では、図4(b)に示すような状態を、「接触状態」と記載する。ここで、液面検出部13が溶融金属1に接触することにより、空気による対流熱損失Pc(真空の場合は0)に加えて、溶融金属1による対流熱損失が新たに発生する。これにより、熱量Pinが一定である場合、平衡になった状態の温度Tshを維持することができなくなり、増大した熱損失Plと熱量Pinとが平衡する温度まで、液面検出部13の温度Tsが低下する。この温度の低下を検出することにより、接触状態が検出される。なお、溶融金属1による対流熱損失Pcは、空気による対流熱損失Pcに比べて非常に大きいので、空気による対流熱損失Pcがある場合でも、ない場合(真空)でも、液面検出部13の温度Tsが大きく低下する。詳細には、熱伝達率は対流など流れの状態が影響を与える複雑な値である一方、材質以外の条件が同じとすれば熱伝導率に大きく依存するので、Sn−Ag−Cu半田の熱伝導率55W/(mK)に対して空気0.024W/(mK)であり、1000倍以上の差異がある。すなわち、供給用タンク41内が大気圧の状態(空気が存在する状態)でも、真空である状態においても、非接触状態から接触状態になった際の温度の低下は顕著である。よって、空気がある場合でも、ない場合(真空)でも、同様の説明が成り立つ。
また、図4(c)に示すように、溶融金属1の液面が、液面検出部13の先端部14近傍に位置しており、液面検出部13の先端部14の一部が溶融金属1に繋がっている状態について説明する。なお、以下では、図4(c)に示すような状態を、「一部接触状態」と記載する。一部接触状態では、液面検出部13が溶融金属1に一部接触することにより、溶融金属1による対流熱損失が発生する。一方、上記の図4(b)の接触状態と比べて、液面検出部13と溶融金属1との接触面積が小さい分、液面検出部13の温度Tsの低下の度合いは、接触状態に比べて小さくなると考えられる。なお、一部接触状態においても、上記接触状態と同様に、空気による対流熱損失Pcがある場合でも、無い場合(真空)でも、同様の説明が成り立つ。
次に、上記の式(1)〜(4)を用いて、具体的に数値を当てはめて、図4(a)〜図4(c)の各状態を説明する。以下では、供給用タンク41内が真空の場合を説明している。
まず、供給用タンク41の温度Taを、300℃に加熱した。ここで、図4(a)に示す非接触状態において、液面検出部13(ヒータ12)に0.75Wの熱量Pinを供給した。これにより、液面検出部13の温度Tsは、362℃で安定した。この時の対流熱損失Pcは0であり、放射熱損失Prは0.08Wであり、熱伝導による損失Psは、0.67Wであった。
次に、図4(b)に示す接触状態では、液面検出部13の温度Tsは、319℃で安定した。液面検出部13の温度Tsが低下した分、放射熱損失Prは0.02Wになり、熱伝導による損失Psは、0.2Wに低下した一方、対流熱損失Pcが発生し、熱損失Plは、0.75Wの熱損失Plと釣り合っている。
次に、図4(c)に示す一部接触状態では、液面検出部13の先端部14の一部に付着した溶融金属1を介してヒータ12の熱が伝熱することにより、液面検出部13の温度Tsは、319℃から上昇して338℃になった。すなわち、一部接触状態の熱損失Plは、接触状態の熱損失Plよりも小さい。また、この338℃の温度は、液面検出部13の表面積Aの1/4が溶融金属1に接触している状態で安定している温度に相当する。
このように、溶融金属1の液面の高さ位置に応じて温度センサ11により検出される温度が変化する。そして、この温度変化に基づいて、接触状態の液面検出部13の温度Tsと、一部接触状態の液面検出部13の温度Tsとの間にしきい値を設定することにより、溶融金属1の液面が、液面検出部13の先端部14に接触しているか否かを判断することが可能になる。なお、しきい値は、液面の検出の確実性向上のためには、高い方が良く、耐熱、溶融金属劣化防止等のためには低い方がよい。また、上記の図4(a)〜図4(c)の説明における計算は、しきい値を求めるための考え方を示すモデルであり、より適切なしきい値を求める場合には、熱伝導シミュレーションにより求めればよい。
次に、図5を参照して、液面検出システム10の制御部19の動作について説明する。
制御部19は、上限液面検出部13aが接触状態であると判断した場合、異常を検出したとして、溶融金属1の供給用タンク41内への補充を停止するとともに、金属充填装置100を停止させる。また、制御部19が、上限液面検出部13aが非接触状態であると判断した場合、金属充填装置100は、正常状態である。
また、制御部19が、下限液面検出部13bが接触状態であると判断した場合、金属充填装置100は、正常状態であるとともに、溶融金属1を用いた次の処理を行うことが可能な状態である。また、制御部19が、下限液面検出部13bが非接触状態であると判断した場合、溶融金属1を用いた次の処理を停止させる。また、次の処理が処理中であれば、その処理が継続される。
また、制御部19が、中間液面検出部13cが接触状態であると判断した場合、供給用タンク41への溶融金属1の補充は行わない。また、供給用タンク41への溶融金属1の補充中に、中間液面検出部13cが接触状態であると判断した場合、1回分の溶融金属1の補充が完了するまで補充が継続される。また、制御部19が、中間液面検出部13cが非接触状態であると判断した場合、供給用タンク41への溶融金属1の補充が可能な状態である。
具体的には、制御部19は、供給用タンク41内の溶融金属1が増加し、上限液面検出部13aの接触状態が連続して検出された場合に、溶融金属1の供給用タンク41内への補充を停止する。また、制御部19は、供給用タンク41内の溶融金属1が減少し、下限液面検出部13bの非接触状態が連続して検出された場合に、金属充填装置100の処理を停止させる。また、制御部19は、中間液面検出部13cが接触状態から非接触状態になったと判断した場合、供給用タンクへの溶融金属の補充動作開始が可能であると判断する。また、制御部19は、上限液面検出部13aが接触状態でありかつ中間液面検出部13cが非接触状態であると判断した際、上限液面検出部13aが接触状態でありかつ下限液面検出部13bが非接触状態であると判断した際、中間液面検出部13cが接触状態でありかつ下限液面検出部13bが非接触状態であると判断した際、それぞれ、液面検出部13の異常(故障)であると判断する。
次に、図6および図7を参照して、供給用タンク41内に収容された溶融金属1の温度の検出について行った実験について説明する。
この実験では、図1および図2に示すように、供給用タンク41内に、上限液面検出部13a、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cを配置した。また、供給用タンク41は、溶融金属1が液体である溶融状態で収容されるように、溶融金属1の融点よりも高い300℃に加熱した。
まず、図6に示すように、初期状態である時刻t0では、供給用タンク41に溶融金属1が収容されていない。このとき、上限液面検出部13aの温度センサ11により検出された温度は、約363℃であった。また、下限液面検出部13bおよび中間液面検出部13cのそれぞれの温度センサ11により検出された温度は、約362℃であった。
次に、時刻t1において、供給用タンク41への溶融金属1の補充を開始した。これにより、時刻t1の直後において、下限液面検出部13bの温度センサ11により検出された温度が急激に低下し始めた。また、時刻t2において、中間液面検出部13cの温度センサ11により検出された温度が急激に低下し始めた。
次に、時刻t3では、中間液面検出部13cおよび下限液面検出部13bのそれぞれの温度センサ11により検出された温度は、約310℃近傍になった。これにより、時刻t3では、中間液面検出部13cおよび下限液面検出部13bは、接触状態(図4(b)参照)であると考えらえる。
次に、時刻t4において、供給用タンク41から溶融金属1の排出を開始した。そして、時刻t4の直後から、中間液面検出部13cの温度センサ11により検出された温度が上昇し始めた。これにより、時刻t4より後の時間は、中間液面検出部13cは、接触状態(図4(b)参照)から、一部接触状態(図4(c)参照)に移行している状態であると考えられる。
また、図6に示すように、時刻t5において、上限液面検出部13a、中間液面検出部13cおよび下限液面検出部13bのそれぞれの温度センサ11により検出された温度は、362.1℃、337.9℃、および、318.6℃であることが確認された。すなわち、時刻t5では、上限液面検出部13aは、非接触状態であり、中間液面検出部13cは、一部接触状態であり、下限液面検出部13bは、接触状態であると考えられる。上記の結果から、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されている場合の第1しきい値を、接触状態と一部接触状態との間の温度である330℃に設定することにより、液面検出部13の先端部14が溶融金属1に接触しているか否かを判断することが可能になることが判明した。
また、図7に示すように、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されていない場合(35℃)において、上記溶融金属1を供給した後、排出し、一定時間経過後の時刻である時刻t5に相当する時刻では、上限液面検出部13a、中間液面検出部13cおよび下限液面検出部13bのそれぞれの温度センサ11により検出された温度は、232.0℃、72.6℃、および、36.8℃であることが確認された。すなわち、上限液面検出部13aは、非接触状態であり、中間液面検出部13cは、一部接触状態であり、下限液面検出部13bは、接触状態であると考えられる。上記の結果から、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されていない場合の第2しきい値を、接触状態と一部接触状態との間の温度である70℃に設定することにより、液面検出部13の先端部14が溶融金属1に接触しているか否かを判断することが可能になることが判明した。
なお、第1しきい値の適用条件は、供給用タンク41の温度が300℃±10℃で安定している状態で、かつ、ヒータ12がON状態である。また、第2しきい値の適用条件は、供給用タンク41の温度が35℃前後の状態で、かつ、ヒータ12がON状態である。供給用タンク41の昇温中、降温中は、溶融金属1の接触/非接触の判定は、行っていない。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、温度センサ11の測温部11aの近傍にヒータ12を配置して、温度センサ11により検出された温度がしきい値(第1しきい値、第2しきい値)以下になった場合に、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触したと判断するように構成する。ここで、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触していない場合には、ヒータ12から発せられた熱により温度センサ11に検出される温度は比較的高くなる。一方、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触した場合には、ヒータ12から発せられた熱が溶融金属1に伝熱されることにより、温度センサ11に検出される温度は比較的低くなる。そこで、第1実施形態では、温度センサ11による測定温度が、しきい値以下になったことに基づいて、容易に、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触したと判断することができる。また、上記のように、液面検出部13の内部に温度センサ11を含むように構成することによって、液面検出部13の外表面に酸化物が付着した場合でも、液面検出部13の内部の温度センサ11の表面は、付着物による電気的な影響を受けないので、精度よく液面を検知することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ヒータ12を、溶融金属1の溶融温度よりも高い温度の熱を発するように構成する。これにより、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触した場合には、ヒータ12から発せられた熱が溶融金属1に伝熱されるので、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触する前後で、温度センサ11により検出される温度に温度差が生じる。その結果、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触したことが、温度センサ11の検出結果に基づいて容易に判断される。
また、第1実施形態では、上記のように、液面検出部13を、3つ設けて、複数の液面検出部13を、供給用タンク41内において、それぞれの先端部14の高さ位置が異なるように配置する。これにより、複数の液面検出部13のうちのいずれの液面検出部13の先端部14が溶融金属1に接触したかを判断することによって、溶融金属1の液面がいずれの液面検出部13の先端部14近傍に位置しているかを判断することができる。その結果、液面の高さ位置を複数段階で検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、先端部14aが高さ位置h1に配置されている上限液面検出部13aと、先端部14bが高さ位置h1よりも低い高さ位置h2に配置されている下限液面検出部13bと、先端部14cが高さ位置h1と高さ位置h2との間の高さ位置h3に配置されている中間液面検出部13cとを設ける。これにより、最も高い高さ位置h1に配置されている上限液面検出部13aの先端部14aと溶融金属1とが接触したと判断することに基づいて、溶融金属1の補充を停止することにより、供給用タンク41からの溶融金属1のオーバーフローを抑制することができる。また、最も低い高さ位置h2に配置されている下限液面検出部13bの先端部14bと溶融金属1とが非接触であると判断することに基づいて、溶融金属1を用いた処理を停止させることにより、溶融金属1が不足している状態で処理が行われるのを抑制することができる。また、中間の高さ位置h3に配置されている中間液面検出部13cの先端部14cと溶融金属1とが接触したか否かを判断することに基づいて、供給用タンク41への溶融金属1の補充動作開始の可否の判断する(非接触状態で補充を開始する)ことにより、適切なタイミングで、補充を開始することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、3つの液面検出部13を、束ねた状態で供給用タンク41内に配置する。これにより、3つの液面検出部13が互いに離間した状態で配置される場合と異なり、3つの液面検出部13を供給用タンク41に取り付ける取付け領域を小さくすることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、液面検出部13の先端部14が、略半球形状を有するように構成する。これにより、液面検出部13の先端部14よりも液面が下がった場合に、液面検出部13の先端部14に付着していた溶融金属1が迅速に滴下するので、液面検出部13の先端部14に付着していた溶融金属1が迅速に液面検出部13の先端部14から除去される。その結果、液面検出部13の先端部14に溶融金属1が付着した状態が維持されるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されている場合の第1しきい値を設けて、温度センサ11により検出された温度が、第1しきい値以下になった場合に、液面検出部13の先端部14と溶融金属1とが接触していると判断するように構成する。これにより、第1しきい値を用いることにより温度センサ11の検出結果に基づいて、容易に、液面検出部13の先端部14と溶融している状態の溶融金属1とが接触しているか否かが判断される。
また、第1実施形態では、上記のように、溶融金属1が溶融する温度に供給用タンク41が温度調節されていない場合の第2しきい値を設けて、温度センサ11により検出された温度が、第2しきい値以下になった場合に、液面検出部13の先端部14に固化した溶融金属1が接触していると判断するように構成する。これにより、第2しきい値を用いることにより温度センサ11の検出結果に基づいて、容易に、液面検出部13の先端部14と固化した状態の溶融金属1とが接触しているか否が判断される。
また、第1実施形態では、上記のように、第1しきい値および第2しきい値を、液面検出部13の先端部14が溶融金属1に接触している場合の温度と、液面検出部13の先端部14の一部が溶融金属1に繋がっている場合の温度との間に設定する。これにより、液面検出部13の先端部14の一部が溶融金属1に繋がっている場合と混同することなく、液面検出部13の先端部14が溶融金属1に接触していると判断することができる。
(第2実施形態)
次に、図8を参照して、第2実施形態による液面検出システム90の構成について説明する。第2実施形態では、3つの液面検出部13が設けられていた上記第1実施形態と異なり、4つの液面検出部91が設けられている。なお、液面検出部91は、本発明の「液面検出装置」の一例である。
液面検出部91は、上限液面検出部91a、下限液面検出部91b、第1中間液面検出部91cおよび第2中間液面検出部91dを含む。上限液面検出部91aの先端部92a、下限液面検出部91bの先端部92b、第1中間液面検出部91cの先端部92c、および、第2中間液面検出部91dの先端部92dのそれぞれの高さ位置h11、h12、h13およびh14は、h11>h14>h13>h12の関係を有する。なお、液面検出部91は、制御部93に接続されている。また、上限液面検出部91aおよび下限液面検出部91bは、それぞれ、本発明の「第1液面検出部」および「第2液面検出部」の一例である。また、第1中間液面検出部91cおよび第2中間液面検出部91dは、本発明の「第3液面検出部」の一例である。また、高さ位置h11および高さ位置h12は、それぞれ、本発明の「第1の高さ位置」および「第2の高さ位置」の一例である。また、高さ位置h13および高さ位置h14は、本発明の「第3の高さ位置」の一例である。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図9を参照して、液面検出システム90の制御部93の動作について説明する。
ここで、上限液面検出部91aおよび下限液面検出部91bが、接触状態および非接触状態の動作は、上記第1実施形態と同様である。
制御部93が、第1中間液面検出部91cが非接触状態であると判断した場合、供給用タンク41からの溶融金属1の補充動作が開始される。また、制御部93が、第2中間液面検出部91dが接触状態であると判断した場合、供給用タンク41からの溶融金属1の補充動作が停止される。具体的には、第1中間液面検出部91cの非接触状態が一定時間継続すると、溶融金属1の補充が開始され、第2中間液面検出部91dが接触状態になるまで、補充が行われる。
なお、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、温度センサとして、熱電対を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、熱電対以外の測温抵抗体などを温度センサとして用いてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、第1しきい値を330℃とし、第2しきい値を70℃としたが、本発明はこれに限られない。ここで、しきい値は、対象物の温度を超える温度に設定されている必要がある。具体的には、第1しきい値は、溶融金属の温度である300℃を超える温度に設定され、第2しきい値は、常温を超える温度に設定されている必要がある。すなわち、しきい値は、液面検出部の先端部と溶融金属とが接触した場合に、ヒータから発せられた熱が溶融金属に伝熱されることにより、温度センサに検出される温度が低くなる場合を検出するための条件である。
また、上記第1実施形態では、液面検出システムに液面検出部を3つ設けるとともに、第2実施形態では、液面検出システムに液面検出部を4つ設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、液面検出システムに3つまたは4つ以外の数の液面検出部を設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、3つの液面検出部が束ねられた状態で供給用タンク内に配置されているとともに、第2実施形態では、4つの液面検出部が束ねられた状態で供給用タンク内に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、3つまたは4つの液面検出部を互いに離間させた状態で供給用タンク内に配置してもよい。
1 溶融金属
10、90 液面検出システム
11 温度センサ
11a 測温部
12 ヒータ
13、91 液面検出部(液面検出装置)
13a、91a 上限液面検出部(液面検出部、第1液面検出部)
13b、91b 下限液面検出部(液面検出部、第2液面検出部)
13c 中間液面検出部(液面検出部、第3液面検出部)
14、14a、14b、14c 先端部
17、93 制御部
41 供給用タンク(容器)
91c 第1中間液面検出部(液面検出部、第3液面検出部)
91d 第2中間液面検出部(液面検出部、第3液面検出部)
92a、92b、92c、92d 先端部
100 液面検出システム
h1、h11 高さ位置(第1の高さ位置)
h2、h12 高さ位置(第2の高さ位置)
h3、h13、h14 高さ位置(第3の高さ位置)

Claims (10)

  1. 容器内に収容される溶融金属の液面を検出する液面検出装置であって、
    前記容器内に配置され、温度センサと前記温度センサの測温部の近傍に配置されるヒータとを内部に含む液面検出部を備え、
    前記温度センサにより検出された温度がしきい値以下になった場合に、前記液面検出部の先端部と前記溶融金属とが接触したと判断するように構成されている、液面検出装置。
  2. 前記ヒータは、前記溶融金属の溶融温度よりも高い温度の熱を発するように構成されている、請求項1に記載の液面検出装置。
  3. 前記液面検出部は、複数設けられ、
    前記複数の液面検出部は、前記容器内において、それぞれの先端部の高さ位置が異なるように配置されている、請求項1または2に記載の液面検出装置。
  4. 前記液面検出部は、それぞれの先端部が、第1の高さ位置に配置されている第1液面検出部と、前記第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置に配置されている第2液面検出部と、前記第1の高さ位置と前記第2の高さ位置との間の第3の高さ位置に配置されている第3液面検出部とを含む、請求項3に記載の液面検出装置。
  5. 前記複数の液面検出部は、束ねられた状態で前記容器内に配置されている、請求項3または4に記載の液面検出装置。
  6. 前記液面検出部の先端部は、略半球形状を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の液面検出装置。
  7. 前記しきい値は、前記溶融金属が溶融する温度に前記容器が温度調節されている場合の第1しきい値を含み、
    前記温度センサにより検出された温度が、前記第1しきい値以下になった場合に、前記液面検出部の先端部と前記溶融金属とが接触していると判断するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の液面検出装置。
  8. 前記しきい値は、前記溶融金属が溶融する温度に前記容器が温度調節されていない場合の第2しきい値を含み、
    前記温度センサにより検出された温度が、前記第2しきい値以下になった場合に、前記液面検出部の先端部に固化した前記溶融金属が接触していると判断するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液面検出装置。
  9. 前記しきい値は、前記液面検出部の先端部が前記溶融金属に接触している場合の温度と、前記液面検出部の先端部の一部が前記溶融金属に繋がっている場合の温度との間に設定されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の液面検出装置。
  10. 容器内に収容される溶融金属の液面を検出する液面検出システムであって、
    前記容器内に配置され、温度センサと前記温度センサの測温部の近傍に配置されるヒータとを含む液面検出部と、
    前記温度センサにより検出された温度が、しきい値以下になった場合に、前記液面検出部の先端部と前記溶融金属とが接触したと判断して、前記溶融金属を前記容器内に補充または前記溶融金属を用いた処理を停止させる制御部とを備え、
    前記液面検出部は、それぞれの先端部が、第1の高さ位置に配置されている第1液面検出部と、前記第1の高さ位置よりも低い第2の高さ位置に配置されている第2液面検出部とを含み、
    前記制御部は、前記第1液面検出部の先端部と前記溶融金属とが接触したと判断した際に、前記溶融金属の前記容器内への補充を停止し、前記第2液面検出部の先端部と前記溶融金属とが非接触であると判断した際には、前記溶融金属を用いた処理を停止させるように構成されている、液面検出システム。
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