JP2003342552A - シール材用ゴム組成物およびシール材 - Google Patents
シール材用ゴム組成物およびシール材Info
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- JP2003342552A JP2003342552A JP2002149798A JP2002149798A JP2003342552A JP 2003342552 A JP2003342552 A JP 2003342552A JP 2002149798 A JP2002149798 A JP 2002149798A JP 2002149798 A JP2002149798 A JP 2002149798A JP 2003342552 A JP2003342552 A JP 2003342552A
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- JP
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- sealing material
- weight
- ethylene
- rubber composition
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- Gasket Seals (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シール材として必要な圧縮永久歪み性等の物
理的特性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を発現さ
せることができるシール材用ゴム組成物およびシール材
を提供する。 【解決手段】 本発明にかかるシール材用ゴム組成物
は、エチレン由来の構造単位の含有量が60〜70重量
%であるエチレン−プロピレン系共重合体と、該エチレ
ン−プロピレン系共重合体100重量部に対して10〜
100重量部の白色充填剤と、該エチレン−プロピレン
系共重合体100重量部に対して0.01〜20重量部
のハイドロタルサイトとを含むとともに、加硫剤として
の有機過酸化物をも含む。本発明にかかるシール材は、
前記本発明のシール材用ゴム組成物を成形してなる。
理的特性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を発現さ
せることができるシール材用ゴム組成物およびシール材
を提供する。 【解決手段】 本発明にかかるシール材用ゴム組成物
は、エチレン由来の構造単位の含有量が60〜70重量
%であるエチレン−プロピレン系共重合体と、該エチレ
ン−プロピレン系共重合体100重量部に対して10〜
100重量部の白色充填剤と、該エチレン−プロピレン
系共重合体100重量部に対して0.01〜20重量部
のハイドロタルサイトとを含むとともに、加硫剤として
の有機過酸化物をも含む。本発明にかかるシール材は、
前記本発明のシール材用ゴム組成物を成形してなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水道機器用
や食品加工装置用等として好適なシール材用ゴム組成物
およびシール材に関する。
や食品加工装置用等として好適なシール材用ゴム組成物
およびシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水道水等の水中で使用されるシー
ル材に好適な材料としては、シリコーンゴム(Q)、エ
チレンプロピレンジエン共重合ゴム(EPDM;本明細
書においては「エチレン−プロピレン系共重合体」と同
義とする。)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(F
KM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等が知られ
ている。これらの中でも、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、および水素添加ニトリルゴムは高価でありコスト面
で不利となるため、一般的にはエチレンプロピレンジエ
ン共重合ゴムやブチルゴムが使用されており、とりわけ
エチレンプロピレンジエン共重合ゴムが最も汎用されて
いる。
ル材に好適な材料としては、シリコーンゴム(Q)、エ
チレンプロピレンジエン共重合ゴム(EPDM;本明細
書においては「エチレン−プロピレン系共重合体」と同
義とする。)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(F
KM)、水素添加ニトリルゴム(HNBR)等が知られ
ている。これらの中でも、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、および水素添加ニトリルゴムは高価でありコスト面
で不利となるため、一般的にはエチレンプロピレンジエ
ン共重合ゴムやブチルゴムが使用されており、とりわけ
エチレンプロピレンジエン共重合ゴムが最も汎用されて
いる。
【0003】しかしながら、エチレンプロピレンジエン
共重合ゴムやブチルゴムを用いたシール材は、通常水道
水中に消毒剤として含まれる次亜塩素酸により劣化を生
じることがあり、近年、例えば水道機器用や食品加工装
置用等のシール材においては、これが大きな問題となっ
てきている。詳しくは、例えばエチレンプロピレンジエ
ン共重合ゴムを用いる場合、圧縮永久歪み、引張強さ、
硬度等のシール材として必要な物理的特性を確保するた
め一般にカーボンブラック等の成分が充填剤として配合
されているのであるが、これが次亜塩素酸により染み出
して、水中に黒色成分が混入したり、周辺機器等を汚染
したりするという、いわゆる墨汁現象(本明細書におい
て、墨汁現象とは、次亜塩素酸による劣化によって起こ
るさらに広義の現象を含むものであり、例えば白色充填
剤の染み出し等も含む意味であるとする。)が起こるこ
ととなる。
共重合ゴムやブチルゴムを用いたシール材は、通常水道
水中に消毒剤として含まれる次亜塩素酸により劣化を生
じることがあり、近年、例えば水道機器用や食品加工装
置用等のシール材においては、これが大きな問題となっ
てきている。詳しくは、例えばエチレンプロピレンジエ
ン共重合ゴムを用いる場合、圧縮永久歪み、引張強さ、
硬度等のシール材として必要な物理的特性を確保するた
め一般にカーボンブラック等の成分が充填剤として配合
されているのであるが、これが次亜塩素酸により染み出
して、水中に黒色成分が混入したり、周辺機器等を汚染
したりするという、いわゆる墨汁現象(本明細書におい
て、墨汁現象とは、次亜塩素酸による劣化によって起こ
るさらに広義の現象を含むものであり、例えば白色充填
剤の染み出し等も含む意味であるとする。)が起こるこ
ととなる。
【0004】これまで、ゴム組成物における耐次亜塩素
酸性を改良する技術としては、特開平6−200080
号公報に、ハイドロタルサイト類化合物をゴムに配合す
ることにより耐塩素性を向上させる旨が開示されてい
る。しかし、該公報に記載の技術によれば、シリコーン
ゴムでは耐塩素性効果は顕著であるが、エチレンプロピ
レンジエン共重合ゴムの場合は、実用上充分な耐次亜塩
素酸性(耐塩素性)を得ることは困難であった。しか
も、該公報のゴム組成物は、圧縮永久歪み性等の物理特
性が不充分であり、単なるゴム部材としては有用かも知
れないが、密閉機能をもたせることを目的とするシール
材としては適用できないものであった。
酸性を改良する技術としては、特開平6−200080
号公報に、ハイドロタルサイト類化合物をゴムに配合す
ることにより耐塩素性を向上させる旨が開示されてい
る。しかし、該公報に記載の技術によれば、シリコーン
ゴムでは耐塩素性効果は顕著であるが、エチレンプロピ
レンジエン共重合ゴムの場合は、実用上充分な耐次亜塩
素酸性(耐塩素性)を得ることは困難であった。しか
も、該公報のゴム組成物は、圧縮永久歪み性等の物理特
性が不充分であり、単なるゴム部材としては有用かも知
れないが、密閉機能をもたせることを目的とするシール
材としては適用できないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、シール材として必要な圧縮永久歪み性等の物理的特
性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を発現させるこ
とができるシール材用ゴム組成物およびシール材を提供
することにある。
は、シール材として必要な圧縮永久歪み性等の物理的特
性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を発現させるこ
とができるシール材用ゴム組成物およびシール材を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明者は、前記課題を解決す
るため、エチレンプロピレンジエン共重合ゴムをベース
とし、充填剤として墨汁現象を顕著にするカーボンブラ
ックを使用しないことを前提に、各成分の種類や配合組
成等について鋭意検討した。その結果、エチレン由来の
構造単位の含有量が特定範囲にあるエチレン−プロピレ
ン系共重合体をベースゴムとして選定し、これに対して
白色充填剤およびハイドロタルサイトを特定の割合で配
合するとともに、加硫剤としての有機過酸化物を選定す
ることにより、上記課題を一挙に解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
るため、エチレンプロピレンジエン共重合ゴムをベース
とし、充填剤として墨汁現象を顕著にするカーボンブラ
ックを使用しないことを前提に、各成分の種類や配合組
成等について鋭意検討した。その結果、エチレン由来の
構造単位の含有量が特定範囲にあるエチレン−プロピレ
ン系共重合体をベースゴムとして選定し、これに対して
白色充填剤およびハイドロタルサイトを特定の割合で配
合するとともに、加硫剤としての有機過酸化物を選定す
ることにより、上記課題を一挙に解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明にかかるシール材用ゴム
組成物は、エチレン由来の構造単位の含有量が60〜7
0重量%であるエチレン−プロピレン系共重合体と、該
エチレン−プロピレン系共重合体100重量部に対して
10〜100重量部の白色充填剤と、該エチレン−プロ
ピレン系共重合体100重量部に対して0.01〜20
重量部のハイドロタルサイトとを含むとともに、加硫剤
としての有機過酸化物をも含む。本発明にかかるシール
材は、前記本発明のシール材用ゴム組成物を成形してな
る。
組成物は、エチレン由来の構造単位の含有量が60〜7
0重量%であるエチレン−プロピレン系共重合体と、該
エチレン−プロピレン系共重合体100重量部に対して
10〜100重量部の白色充填剤と、該エチレン−プロ
ピレン系共重合体100重量部に対して0.01〜20
重量部のハイドロタルサイトとを含むとともに、加硫剤
としての有機過酸化物をも含む。本発明にかかるシール
材は、前記本発明のシール材用ゴム組成物を成形してな
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のシール材用ゴム組成物
は、エチレン−プロピレン系共重合体を含むものであ
る。エチレン−プロピレン系共重合体は、エチレンおよ
びプロピレン由来の構造単位を有する共重合体であり、
エチレン由来の構造単位の含有量(以下、単に「エチレ
ン含有量」と略することもある。)が60〜70重量%
であることが重要である。エチレン由来の構造単位の含
有量が60重量%未満であると、実用上充分な耐次亜塩
素酸性が得られないこととなり、しかも、得られる成形
体の高温時の空気老化が速く、引張り強度が不足するた
め、シール材として劣化・摩耗が速いといった問題も生
じる。一方、70重量%を超えると、エチレンの結晶化
が進行しやすく、圧縮永久歪みが悪化して長期シール性
が確保できないと同時に、低温下で弾性を失いやすいた
め、冬期における使用ではシール性が悪くなり、しかも
製造面においてはロール加工性や成形性が悪く、量産が
困難であるといった問題も生じる。
は、エチレン−プロピレン系共重合体を含むものであ
る。エチレン−プロピレン系共重合体は、エチレンおよ
びプロピレン由来の構造単位を有する共重合体であり、
エチレン由来の構造単位の含有量(以下、単に「エチレ
ン含有量」と略することもある。)が60〜70重量%
であることが重要である。エチレン由来の構造単位の含
有量が60重量%未満であると、実用上充分な耐次亜塩
素酸性が得られないこととなり、しかも、得られる成形
体の高温時の空気老化が速く、引張り強度が不足するた
め、シール材として劣化・摩耗が速いといった問題も生
じる。一方、70重量%を超えると、エチレンの結晶化
が進行しやすく、圧縮永久歪みが悪化して長期シール性
が確保できないと同時に、低温下で弾性を失いやすいた
め、冬期における使用ではシール性が悪くなり、しかも
製造面においてはロール加工性や成形性が悪く、量産が
困難であるといった問題も生じる。
【0009】前記エチレン−プロピレン系共重合体は、
エチレンおよびプロピレン由来の構造単位以外にも、第
3のモノマー由来の構造単位を含むことが好ましい。第
3のモノマーとしては、特に限定はされないが、具体的
には、例えば、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボ
ネン、エチリデンノルボネン、1,4−ヘキサジエン、
シクロオクタジエン等の非共役ジエン系モノマーが挙げ
られる。これらの中でも特に、加硫速度が最も速く製造
面でも有利であるためエチリデンノルボネンが好まし
い。これら第3のモノマーは、1種のみであってもよい
し2種以上であってもよい。
エチレンおよびプロピレン由来の構造単位以外にも、第
3のモノマー由来の構造単位を含むことが好ましい。第
3のモノマーとしては、特に限定はされないが、具体的
には、例えば、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボ
ネン、エチリデンノルボネン、1,4−ヘキサジエン、
シクロオクタジエン等の非共役ジエン系モノマーが挙げ
られる。これらの中でも特に、加硫速度が最も速く製造
面でも有利であるためエチリデンノルボネンが好まし
い。これら第3のモノマーは、1種のみであってもよい
し2種以上であってもよい。
【0010】前記エチレン−プロピレン系共重合体が、
前記第3のモノマー由来の構造単位をも含む場合、その
含有量は4〜15重量%であることが好ましく、より好
ましくは8〜13重量%であるのがよい。第3のモノマ
ー由来の構造単位が4重量%未満であると、選択する加
硫剤の種類によっては加硫速度が著しく低下する恐れが
あり、一方、15重量%を越えると、二重結合を必要以
上に含むことになり、劣化を起こしやすくなる恐れがあ
る。なお、ここでいう含有量は、第3のモノマー由来の
構造単位が2種以上である場合にはその合計を示すもの
とする。前記エチレン−プロピレン系共重合体として用
いることのできる市販品としては、例えば、三井化学社
製「EPT」、住友化学製「エスプレン」、JSR製
「EP」等が好ましく挙げられる。
前記第3のモノマー由来の構造単位をも含む場合、その
含有量は4〜15重量%であることが好ましく、より好
ましくは8〜13重量%であるのがよい。第3のモノマ
ー由来の構造単位が4重量%未満であると、選択する加
硫剤の種類によっては加硫速度が著しく低下する恐れが
あり、一方、15重量%を越えると、二重結合を必要以
上に含むことになり、劣化を起こしやすくなる恐れがあ
る。なお、ここでいう含有量は、第3のモノマー由来の
構造単位が2種以上である場合にはその合計を示すもの
とする。前記エチレン−プロピレン系共重合体として用
いることのできる市販品としては、例えば、三井化学社
製「EPT」、住友化学製「エスプレン」、JSR製
「EP」等が好ましく挙げられる。
【0011】本発明のシール材用ゴム組成物は、白色充
填剤を含むものである。白色充填剤としては、特に限定
はされないが、具体的には、例えば、微粒子けい酸およ
びけい酸塩、けい酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。これら白色充
填剤は、1種のみであってもよいし2種以上であっても
よい。これらの中でも特に、圧縮永久歪み等の物理的特
性確保の観点からは、微粒子けい酸およびけい酸塩が好
ましく、白色充填剤としては少なくとも微粒子けい酸ま
たはけい酸塩を必須とするのが望ましい。但し、要求特
性や目的・用途に応じて、より安価なけい酸アルミニウ
ム等を併用する方がコスト面で有利な場合もあり、この
場合には、微粒子けい酸またはけい酸塩以外の白色充填
剤の割合は、特性とコスト面の両方を考慮すると、白色
充填剤全体の50重量%以下とすることが実用的であ
る。なお、微粒子けい酸およびけい酸塩は、湿式法によ
る無水けい酸あるいは乾式法による含水けい酸のいずれ
であってもよく、その粒径は0.1〜50μmであるこ
とが好ましい。
填剤を含むものである。白色充填剤としては、特に限定
はされないが、具体的には、例えば、微粒子けい酸およ
びけい酸塩、けい酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。これら白色充
填剤は、1種のみであってもよいし2種以上であっても
よい。これらの中でも特に、圧縮永久歪み等の物理的特
性確保の観点からは、微粒子けい酸およびけい酸塩が好
ましく、白色充填剤としては少なくとも微粒子けい酸ま
たはけい酸塩を必須とするのが望ましい。但し、要求特
性や目的・用途に応じて、より安価なけい酸アルミニウ
ム等を併用する方がコスト面で有利な場合もあり、この
場合には、微粒子けい酸またはけい酸塩以外の白色充填
剤の割合は、特性とコスト面の両方を考慮すると、白色
充填剤全体の50重量%以下とすることが実用的であ
る。なお、微粒子けい酸およびけい酸塩は、湿式法によ
る無水けい酸あるいは乾式法による含水けい酸のいずれ
であってもよく、その粒径は0.1〜50μmであるこ
とが好ましい。
【0012】前記微粒子けい酸およびけい酸塩として用
いることのできる市販品としては、例えば、トクヤマ製
「レオロシール」、日本アエロジル製「アエロジル」、
シオノギ製薬製「カープレックス」、日本シリカ製「ニ
ップシール」、白石工業製「シルモス」等が好ましく挙
げられる。前記けい酸アルミニウムとして用いることの
できる市販品としては、例えば、竹原化学工業製「シル
カライト」、土屋カオリン工業製「トランスリンク」、
加藤産商製「ハードクレー」、土屋カオリン工業製「S
ATINTONE」等が好ましく挙げられる。前記炭酸
マグネシウムとして用いることのできる市販品として
は、例えば、旭硝子製「AMシリーズ」等が好ましく挙
げられる。前記炭酸カルシウムとして用いることのでき
る市販品としては、例えば、神島化学製「カルシー
ズ」、白石工業製「白艶華」等が好ましく挙げられる。
前記タルクとして用いることのできる市販品としては、
例えば、日本タルク製「MS」、丸尾カルシウム製「L
MRシリーズ」等が好ましく挙げられる。
いることのできる市販品としては、例えば、トクヤマ製
「レオロシール」、日本アエロジル製「アエロジル」、
シオノギ製薬製「カープレックス」、日本シリカ製「ニ
ップシール」、白石工業製「シルモス」等が好ましく挙
げられる。前記けい酸アルミニウムとして用いることの
できる市販品としては、例えば、竹原化学工業製「シル
カライト」、土屋カオリン工業製「トランスリンク」、
加藤産商製「ハードクレー」、土屋カオリン工業製「S
ATINTONE」等が好ましく挙げられる。前記炭酸
マグネシウムとして用いることのできる市販品として
は、例えば、旭硝子製「AMシリーズ」等が好ましく挙
げられる。前記炭酸カルシウムとして用いることのでき
る市販品としては、例えば、神島化学製「カルシー
ズ」、白石工業製「白艶華」等が好ましく挙げられる。
前記タルクとして用いることのできる市販品としては、
例えば、日本タルク製「MS」、丸尾カルシウム製「L
MRシリーズ」等が好ましく挙げられる。
【0013】前記白色充填剤の含有割合は、前記エチレ
ン−プロピレン系共重合体100重量部に対して10〜
100重量部であることが重要である。好ましくは、エ
チレン−プロピレン系共重合体100重量部に対して5
0〜70重量部であるのがよい。白色充填剤が10重量
部未満であると、充分な補強効果が得られず、一方、1
00重量部を超えると、引張り強度や圧縮永久歪みが不
充分となる。なお、ここでいう含有割合は、白色充填剤
が2種以上である場合にはその合計を示すものとする。
本発明のシール材用ゴム組成物は、ハイドロタルサイト
を含むものである。ハイドロタルサイトとは、塩基性マ
グネシウム・アルミニウム・ハイドロオキシ・カーボネ
イト・ハイドレートであり、好ましくは工業的に合成さ
れたものがよく、その粒径は5μm以下であることが好
ましい。
ン−プロピレン系共重合体100重量部に対して10〜
100重量部であることが重要である。好ましくは、エ
チレン−プロピレン系共重合体100重量部に対して5
0〜70重量部であるのがよい。白色充填剤が10重量
部未満であると、充分な補強効果が得られず、一方、1
00重量部を超えると、引張り強度や圧縮永久歪みが不
充分となる。なお、ここでいう含有割合は、白色充填剤
が2種以上である場合にはその合計を示すものとする。
本発明のシール材用ゴム組成物は、ハイドロタルサイト
を含むものである。ハイドロタルサイトとは、塩基性マ
グネシウム・アルミニウム・ハイドロオキシ・カーボネ
イト・ハイドレートであり、好ましくは工業的に合成さ
れたものがよく、その粒径は5μm以下であることが好
ましい。
【0014】前記ハイドロタルサイトとして用いること
のできる市販品としては、例えば、協和化学工業製「D
HT−4A」等が好ましく挙げられる。前記ハイドロタ
ルサイトの含有割合は、前記エチレン−プロピレン系共
重合体100重量部に対して0.01〜20重量部であ
ることが重要である。好ましくは、エチレン−プロピレ
ン系共重合体100重量部に対して0.5〜10重量部
であるのがよい。ハイドロタルサイトが0.01重量部
未満であると、耐次亜塩素酸性を充分に向上させること
ができず、一方、20重量部を超えると、引張り強度や
圧縮永久歪みが不充分となる。
のできる市販品としては、例えば、協和化学工業製「D
HT−4A」等が好ましく挙げられる。前記ハイドロタ
ルサイトの含有割合は、前記エチレン−プロピレン系共
重合体100重量部に対して0.01〜20重量部であ
ることが重要である。好ましくは、エチレン−プロピレ
ン系共重合体100重量部に対して0.5〜10重量部
であるのがよい。ハイドロタルサイトが0.01重量部
未満であると、耐次亜塩素酸性を充分に向上させること
ができず、一方、20重量部を超えると、引張り強度や
圧縮永久歪みが不充分となる。
【0015】本発明のシール材用ゴム組成物は、加硫剤
としての有機過酸化物をも含むものである。本発明のゴ
ム組成物は加硫することによりゴム弾性体となるもので
あり、一般に、エチレンプロピレンジエン共重合ゴムの
加硫方法としては、有機過酸化物による加硫以外に硫黄
加硫や放射線加硫等の方法も考えられるが、例えば硫黄
加硫では、得られる成形体の圧縮永久歪みが不足し、し
かも満足する耐次亜塩素酸性を得られず、シール材とし
て充分な特性が確保できないこととなる。前記有機過酸
化物としては、特に限定されないが、具体的には、例え
ば、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス
(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラクロ
ルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエ
ート等が好ましく挙げられる。これら有機過酸化物は、
1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
としての有機過酸化物をも含むものである。本発明のゴ
ム組成物は加硫することによりゴム弾性体となるもので
あり、一般に、エチレンプロピレンジエン共重合ゴムの
加硫方法としては、有機過酸化物による加硫以外に硫黄
加硫や放射線加硫等の方法も考えられるが、例えば硫黄
加硫では、得られる成形体の圧縮永久歪みが不足し、し
かも満足する耐次亜塩素酸性を得られず、シール材とし
て充分な特性が確保できないこととなる。前記有機過酸
化物としては、特に限定されないが、具体的には、例え
ば、ジクミルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
t−ブチルジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、2,5−ジメチル−2,5−(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス
(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラクロ
ルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエ
ート等が好ましく挙げられる。これら有機過酸化物は、
1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
【0016】前記有機過酸化物の含有割合は、特に制限
されないが、エチレン−プロピレン系共重合体100重
量部に対して0.01〜20重量部であることが好まし
く、より好ましくは、1〜15重量部であるのがよい。
本発明のシール材用ゴム組成物は、必要に応じて、有機
過酸化物による加硫の助剤となる共架橋剤を含有してい
てもよい。共架橋剤としては、特に限定はされないが、
具体的には、例えば、キノンジオキシム、エチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジア
リールフタレート、トリメタクリルイソシアネート、ト
リアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、1,2−ポリブタジエン、メ
タクリル酸金属塩、アクリル酸金属塩等が挙げられる。
これら共架橋剤は、1種のみであってもよいし2種以上
であってもよい。
されないが、エチレン−プロピレン系共重合体100重
量部に対して0.01〜20重量部であることが好まし
く、より好ましくは、1〜15重量部であるのがよい。
本発明のシール材用ゴム組成物は、必要に応じて、有機
過酸化物による加硫の助剤となる共架橋剤を含有してい
てもよい。共架橋剤としては、特に限定はされないが、
具体的には、例えば、キノンジオキシム、エチレングリ
コール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジア
リールフタレート、トリメタクリルイソシアネート、ト
リアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、1,2−ポリブタジエン、メ
タクリル酸金属塩、アクリル酸金属塩等が挙げられる。
これら共架橋剤は、1種のみであってもよいし2種以上
であってもよい。
【0017】前記共架橋剤の含有割合は、特に制限され
ないが、エチレン−プロピレン系共重合体100重量部
に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、
より好ましくは1〜10重量部であるのがよい。本発明
のシール材用ゴム組成物は、さらに必要に応じて、老化
防止剤、加硫助剤、加工助剤、活性助剤、顔料、可塑剤
等の添加物をも含有していてもよい。これら添加物の含
有割合は、特に制限されるものではなく、本発明の効果
を損なわない範囲で適宜設定すればよい。本発明のシー
ル材用ゴム組成物を得る方法としては、特に制限はな
く、従来公知の方法で行うことができる。例えば、前記
各配合成分を、例えば、ミキシングロール、ニーダー、
インターナルミキサー、バンバリーミキサー等の混練り
機を用いて均一に混練りするようにすればよい。このと
き、前記各配合成分のうち、有機過酸化物、共架橋剤、
加硫助剤等の加硫反応に寄与する成分を除く成分を先に
均一に混練しておき、その後、加硫反応に寄与する成分
を混練するようにすることが望ましい。なお、本発明の
シール材用ゴム組成物に含まれる前記各配合成分のう
ち、有機過酸化物、共架橋剤、加硫助剤等の加硫反応に
寄与する成分は、加硫直前に配合するようにしてもよ
く、加硫反応に寄与する成分を除く前記配合成分からな
る組成物であって、かつ有機過酸化物により加硫される
ゴム組成物も、本発明のシール材用ゴム組成物として有
効である。
ないが、エチレン−プロピレン系共重合体100重量部
に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、
より好ましくは1〜10重量部であるのがよい。本発明
のシール材用ゴム組成物は、さらに必要に応じて、老化
防止剤、加硫助剤、加工助剤、活性助剤、顔料、可塑剤
等の添加物をも含有していてもよい。これら添加物の含
有割合は、特に制限されるものではなく、本発明の効果
を損なわない範囲で適宜設定すればよい。本発明のシー
ル材用ゴム組成物を得る方法としては、特に制限はな
く、従来公知の方法で行うことができる。例えば、前記
各配合成分を、例えば、ミキシングロール、ニーダー、
インターナルミキサー、バンバリーミキサー等の混練り
機を用いて均一に混練りするようにすればよい。このと
き、前記各配合成分のうち、有機過酸化物、共架橋剤、
加硫助剤等の加硫反応に寄与する成分を除く成分を先に
均一に混練しておき、その後、加硫反応に寄与する成分
を混練するようにすることが望ましい。なお、本発明の
シール材用ゴム組成物に含まれる前記各配合成分のう
ち、有機過酸化物、共架橋剤、加硫助剤等の加硫反応に
寄与する成分は、加硫直前に配合するようにしてもよ
く、加硫反応に寄与する成分を除く前記配合成分からな
る組成物であって、かつ有機過酸化物により加硫される
ゴム組成物も、本発明のシール材用ゴム組成物として有
効である。
【0018】本発明のシール材は、前記本発明のシール
材用ゴム組成物を成形してなるものである。本発明のシ
ール材を得る際の成形方法としては、特に制限はなく、
例えば、圧縮成形、移送成形、射出成形、放射線の照射
等の、従来公知の加硫、成形方法を採用することができ
る。例えば、直圧式プレス成形機、押し出し成形機、射
出成形機などを用いて、所望の形状に加硫、成形するよ
うにすればよい。本発明のシール材は、シール材として
必要な物理的特性を保持していることが重要であるが、
特に、圧縮永久歪み率は20%以下、好ましくは15%
以下であることが好ましい。圧縮永久歪み率が20%を
超えると、シール材に不可欠な復元力の経時的減衰が著
しく長期安定したシール機能が確保できないこととな
る。
材用ゴム組成物を成形してなるものである。本発明のシ
ール材を得る際の成形方法としては、特に制限はなく、
例えば、圧縮成形、移送成形、射出成形、放射線の照射
等の、従来公知の加硫、成形方法を採用することができ
る。例えば、直圧式プレス成形機、押し出し成形機、射
出成形機などを用いて、所望の形状に加硫、成形するよ
うにすればよい。本発明のシール材は、シール材として
必要な物理的特性を保持していることが重要であるが、
特に、圧縮永久歪み率は20%以下、好ましくは15%
以下であることが好ましい。圧縮永久歪み率が20%を
超えると、シール材に不可欠な復元力の経時的減衰が著
しく長期安定したシール機能が確保できないこととな
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。実施例および比較例で得られた
シール材の各物性測定および評価は、以下のようにして
行った。 (硬さ) JIS−K6253に準拠し、25℃でデュ
ロメータータイプA硬さ試験にて測定した。その結果、
60〜90であればシール材として適した物性であると
判断した。
らに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。実施例および比較例で得られた
シール材の各物性測定および評価は、以下のようにして
行った。 (硬さ) JIS−K6253に準拠し、25℃でデュ
ロメータータイプA硬さ試験にて測定した。その結果、
60〜90であればシール材として適した物性であると
判断した。
【0020】(引張り強度) JIS−K6251に準
拠して25℃にて測定した。その結果、9.8MPa以
上であればシール材として適した物性であると判断し
た。 (伸び) JIS−K6251に準拠して25℃にて測
定した。その結果、150%以上であればシール材とし
て適した物性であると判断した。 (圧縮永久歪み) JIS−K6262に準拠し、12
0℃×70時間、圧縮率25%の条件で、φ29×1
2.5ディスクを使用して、圧縮永久歪率を測定した。
その結果、25%以下であればシール材として適した物
性であると判断した。
拠して25℃にて測定した。その結果、9.8MPa以
上であればシール材として適した物性であると判断し
た。 (伸び) JIS−K6251に準拠して25℃にて測
定した。その結果、150%以上であればシール材とし
て適した物性であると判断した。 (圧縮永久歪み) JIS−K6262に準拠し、12
0℃×70時間、圧縮率25%の条件で、φ29×1
2.5ディスクを使用して、圧縮永久歪率を測定した。
その結果、25%以下であればシール材として適した物
性であると判断した。
【0021】(耐次亜塩素酸性:墨汁現象発生時間)
JIS−K6258に準拠して測定した。すなわち、浸
漬液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濃度250p
pm)を用い、80℃の浸漬液の中にシール材を投入
し、墨汁現象(ゴムが劣化しゴム中の黒色もしくは白色
充填剤が析出する現象)が発生するまでの時間を測定し
た。その結果、500時間以上であればシール材として
適した物性であると判断した。 (耐次亜塩素酸性:体積変化率) JIS−K6258
に準拠して測定した。その結果、+5%以内であればシ
ール材として適した物性であると判断した。
JIS−K6258に準拠して測定した。すなわち、浸
漬液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液(濃度250p
pm)を用い、80℃の浸漬液の中にシール材を投入
し、墨汁現象(ゴムが劣化しゴム中の黒色もしくは白色
充填剤が析出する現象)が発生するまでの時間を測定し
た。その結果、500時間以上であればシール材として
適した物性であると判断した。 (耐次亜塩素酸性:体積変化率) JIS−K6258
に準拠して測定した。その結果、+5%以内であればシ
ール材として適した物性であると判断した。
【0022】(加工性:ロール加工性) シール材用ゴ
ム組成物を得る際に混練り機(8インチオープンロー
ル)を用いて約20分間混練りしたときの、ゴム組成物
の粘着具合(べとつき)およびロールへの巻きつきを、
指触および目視により判定した。その結果、べとつきが
なくロールへの巻きつきが生じなければ「良好」、べと
つきがあるか、ロールへの巻きつきが生じれば「不良」
と判断した。 (加工性:成形性) 得られたシール材の成形不良(流
れ、へこみ等)の有無を目視により判定した。その結
果、成形不良がなければ「良好」、成形不良があれば
「不良」と判断した。
ム組成物を得る際に混練り機(8インチオープンロー
ル)を用いて約20分間混練りしたときの、ゴム組成物
の粘着具合(べとつき)およびロールへの巻きつきを、
指触および目視により判定した。その結果、べとつきが
なくロールへの巻きつきが生じなければ「良好」、べと
つきがあるか、ロールへの巻きつきが生じれば「不良」
と判断した。 (加工性:成形性) 得られたシール材の成形不良(流
れ、へこみ等)の有無を目視により判定した。その結
果、成形不良がなければ「良好」、成形不良があれば
「不良」と判断した。
【0023】(実施例1)エチレン−プロピレン系共重
合体(「JSR EP−21」JSR製:エチレン含有
量61重量%)100重量部に、白色充填剤として微粒
子けい酸(「ニップシールVN3」日本シリカ製)15
重量部、白色充填剤としてけい酸アルミニウム(「トラ
ンスリンク77」長瀬産業製)50重量部、ハイドロタ
ルサイト(「DHT−4A−2」協和化学製)5重量
部、有機過酸化物(加硫剤)として2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(「パー
ヘキサ25B」日本油脂製)3重量部、共架橋剤として
トリアリルイソシアヌネート1.5重量部、を混練り機
(8インチオープンロール)を用いて約20分間混練り
して、ゴム組成物を得た。そして、得られたゴム組成物
を170℃×20分の条件で圧縮成形することにより、
シール材を作製した。得られたシール材について物性測
定および評価を行った結果を表1に示す。
合体(「JSR EP−21」JSR製:エチレン含有
量61重量%)100重量部に、白色充填剤として微粒
子けい酸(「ニップシールVN3」日本シリカ製)15
重量部、白色充填剤としてけい酸アルミニウム(「トラ
ンスリンク77」長瀬産業製)50重量部、ハイドロタ
ルサイト(「DHT−4A−2」協和化学製)5重量
部、有機過酸化物(加硫剤)として2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(「パー
ヘキサ25B」日本油脂製)3重量部、共架橋剤として
トリアリルイソシアヌネート1.5重量部、を混練り機
(8インチオープンロール)を用いて約20分間混練り
して、ゴム組成物を得た。そして、得られたゴム組成物
を170℃×20分の条件で圧縮成形することにより、
シール材を作製した。得られたシール材について物性測
定および評価を行った結果を表1に示す。
【0024】(実施例2〜6)エチレン−プロピレン系
共重合体の種類と、各成分の配合量(重量部)を表1に
示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表1に示す。
なお、エチレン−プロピレン系共重合体としては、実施
例1で用いたもののほか、「JSR EP−51」JS
R製:エチレン含有量67重量%、「ESPREN51
2F」住友化学製:エチレン含有量65重量%を用い
た。
共重合体の種類と、各成分の配合量(重量部)を表1に
示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表1に示す。
なお、エチレン−プロピレン系共重合体としては、実施
例1で用いたもののほか、「JSR EP−51」JS
R製:エチレン含有量67重量%、「ESPREN51
2F」住友化学製:エチレン含有量65重量%を用い
た。
【0025】
【表1】
【0026】(比較例1〜6)エチレン−プロピレン系
共重合体の種類と、各成分の配合量(重量部)を表2に
示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表2に示す。
なお、エチレン−プロピレン系共重合体としては、実施
例1〜6で用いたもののほか、「JSR EP−11」
JSR製:エチレン含有量52重量%、「ESPREN
582F」住友化学製:エチレン含有量71重量%を用
いた。
共重合体の種類と、各成分の配合量(重量部)を表2に
示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表2に示す。
なお、エチレン−プロピレン系共重合体としては、実施
例1〜6で用いたもののほか、「JSR EP−11」
JSR製:エチレン含有量52重量%、「ESPREN
582F」住友化学製:エチレン含有量71重量%を用
いた。
【0027】
【表2】
【0028】(比較例7)エチレン−プロピレン系共重
合体(「ESPREN512F」住友化学製:エチレン
含有量65重量%)を用い、各成分の配合量(重量部)
を表3に示すように変更し、さらに黒色充填剤としてカ
ーボンブラック(「シーストGSO」東海カーボン製)
60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表3に示す。
(比較例8)エチレン−プロピレン系共重合体(「ES
PREN512F」住友化学製:エチレン含有量65重
量%)を用い、各成分の配合量(重量部)を表3に示す
ように変更し、さらに、加硫剤として硫黄(鶴見化学
製)1重量部、加硫促進剤としてN−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(「ノクセラ−C
Z」大内新興製)1重量部、加硫促進剤としてジベンジ
ルジチオカルバミン酸亜鉛(「ノクセラ−ZTC」大内
新興製)0.7重量部、加硫促進剤としてテトラキス
(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(「ノク
セラ−TOT−N」大内新興製)3重量部を用いたこと
以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物を得、得られ
たゴム組成物を用いて実施例1と同様にしてシール材を
作製した。得られたシール材について物性測定および評
価を行った結果を表3に示す。
合体(「ESPREN512F」住友化学製:エチレン
含有量65重量%)を用い、各成分の配合量(重量部)
を表3に示すように変更し、さらに黒色充填剤としてカ
ーボンブラック(「シーストGSO」東海カーボン製)
60重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして
ゴム組成物を得、得られたゴム組成物を用いて実施例1
と同様にしてシール材を作製した。得られたシール材に
ついて物性測定および評価を行った結果を表3に示す。
(比較例8)エチレン−プロピレン系共重合体(「ES
PREN512F」住友化学製:エチレン含有量65重
量%)を用い、各成分の配合量(重量部)を表3に示す
ように変更し、さらに、加硫剤として硫黄(鶴見化学
製)1重量部、加硫促進剤としてN−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(「ノクセラ−C
Z」大内新興製)1重量部、加硫促進剤としてジベンジ
ルジチオカルバミン酸亜鉛(「ノクセラ−ZTC」大内
新興製)0.7重量部、加硫促進剤としてテトラキス
(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(「ノク
セラ−TOT−N」大内新興製)3重量部を用いたこと
以外は、実施例1と同様にしてゴム組成物を得、得られ
たゴム組成物を用いて実施例1と同様にしてシール材を
作製した。得られたシール材について物性測定および評
価を行った結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】表1〜表3の結果から、以下のことが明ら
かとなった。実施例1〜6はいずれも、本発明の範囲で
あるので、シール材として必要な圧縮永久歪み性等の物
理的特性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を有する
ものであった。とりわけ、実施例1および2は、耐次亜
塩素酸性に最も優れ、かつ、圧縮永久歪みも11%と充
分であり、硬度や引張強度もともにシール材として望ま
しいバランスを有していることから、実施例の中でも最
適なものであることが判った。これに対して、比較例1
は、エチレン含有量が本発明の範囲の下限を下回るもの
であるので、耐次亜塩素酸性が不充分なものであった。
比較例2は、エチレン含有量が本発明の範囲の上限を上
回るものであるので、耐次亜塩素酸性やシール材として
必要な物理的特性は満足するものの、ロール加工性およ
び成形性が悪く、効率的な量産が困難なものであった。
比較例3は、白色充填剤を配合してないので、ロール加
工性および成形性が悪く、シール材として使用できる成
形体を得ることはできなかった。比較例4は、白色充填
剤の配合量が本発明の範囲の上限を超えているので、圧
縮永久歪みが27%と悪く、耐次亜塩素酸性も不充分な
ものであった。比較例5は、ハイドロタルサイトを配合
していないので、耐次亜塩素酸性が従来品同様に悪いも
のであった。比較例6は、ハイドロタルサイトの配合量
が本発明の上限を超えたものであるので、圧縮永久歪み
が悪くなり、シール材としては適さないものであった。
比較例7は、充填剤として黒色充填剤を使用したもので
あるので、墨汁現象が顕著であり、本発明の課題を解決
するものではなかった。比較例8は、硫黄加硫によるも
のであるので、圧縮永久歪み等のシール材として必要な
物理特性を保持しないものであった。
かとなった。実施例1〜6はいずれも、本発明の範囲で
あるので、シール材として必要な圧縮永久歪み性等の物
理的特性を保持しつつ、優れた耐次亜塩素酸性を有する
ものであった。とりわけ、実施例1および2は、耐次亜
塩素酸性に最も優れ、かつ、圧縮永久歪みも11%と充
分であり、硬度や引張強度もともにシール材として望ま
しいバランスを有していることから、実施例の中でも最
適なものであることが判った。これに対して、比較例1
は、エチレン含有量が本発明の範囲の下限を下回るもの
であるので、耐次亜塩素酸性が不充分なものであった。
比較例2は、エチレン含有量が本発明の範囲の上限を上
回るものであるので、耐次亜塩素酸性やシール材として
必要な物理的特性は満足するものの、ロール加工性およ
び成形性が悪く、効率的な量産が困難なものであった。
比較例3は、白色充填剤を配合してないので、ロール加
工性および成形性が悪く、シール材として使用できる成
形体を得ることはできなかった。比較例4は、白色充填
剤の配合量が本発明の範囲の上限を超えているので、圧
縮永久歪みが27%と悪く、耐次亜塩素酸性も不充分な
ものであった。比較例5は、ハイドロタルサイトを配合
していないので、耐次亜塩素酸性が従来品同様に悪いも
のであった。比較例6は、ハイドロタルサイトの配合量
が本発明の上限を超えたものであるので、圧縮永久歪み
が悪くなり、シール材としては適さないものであった。
比較例7は、充填剤として黒色充填剤を使用したもので
あるので、墨汁現象が顕著であり、本発明の課題を解決
するものではなかった。比較例8は、硫黄加硫によるも
のであるので、圧縮永久歪み等のシール材として必要な
物理特性を保持しないものであった。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、シール材として必要な
圧縮永久歪み性等の物理的特性を保持しつつ、優れた耐
次亜塩素酸性を発現させることができるシール材用ゴム
組成物およびシール材を提供することができる。
圧縮永久歪み性等の物理的特性を保持しつつ、優れた耐
次亜塩素酸性を発現させることができるシール材用ゴム
組成物およびシール材を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08K 5/14 C08K 5/14
C08L 23/16 C08L 23/16
F16J 15/10 F16J 15/10 Y
Fターム(参考) 3J040 EA16 FA06 HA01 HA21
4F071 AA12X AA15X AA20X AA76
AB21 AC08 AE02 AF02 AH19
4H017 AA03 AA24 AA25 AB07 AC04
AD01 AE02
4J002 BB151 DE236 DE237 DJ006
DJ016 DJ046 FD037 FD096
GJ02
Claims (2)
- 【請求項1】エチレン由来の構造単位の含有量が60〜
70重量%であるエチレン−プロピレン系共重合体と、
該エチレン−プロピレン系共重合体100重量部に対し
て10〜100重量部の白色充填剤と、該エチレン−プ
ロピレン系共重合体100重量部に対して0.01〜2
0重量部のハイドロタルサイトとを含むとともに、加硫
剤としての有機過酸化物をも含む、シール材用ゴム組成
物。 - 【請求項2】請求項1に記載のシール材用ゴム組成物を
成形してなる、シール材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002149798A JP2003342552A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | シール材用ゴム組成物およびシール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002149798A JP2003342552A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | シール材用ゴム組成物およびシール材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003342552A true JP2003342552A (ja) | 2003-12-03 |
Family
ID=29767849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002149798A Pending JP2003342552A (ja) | 2002-05-23 | 2002-05-23 | シール材用ゴム組成物およびシール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003342552A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100869695B1 (ko) * | 2007-09-15 | 2008-11-21 | 폴리켐 코리아(주) | 내염소성이 강화된 씰용 이피디엠 고무조성물 |
JP2010285611A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-12-24 | Japan Matekkusu Kk | シール材用ゴム組成物及びシール材 |
WO2017057708A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 味の素株式会社 | 封止用樹脂組成物 |
-
2002
- 2002-05-23 JP JP2002149798A patent/JP2003342552A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100869695B1 (ko) * | 2007-09-15 | 2008-11-21 | 폴리켐 코리아(주) | 내염소성이 강화된 씰용 이피디엠 고무조성물 |
JP2010285611A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-12-24 | Japan Matekkusu Kk | シール材用ゴム組成物及びシール材 |
WO2017057708A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2017-04-06 | 味の素株式会社 | 封止用樹脂組成物 |
KR20180061335A (ko) * | 2015-09-30 | 2018-06-07 | 아지노모토 가부시키가이샤 | 밀봉용 수지 조성물 |
JPWO2017057708A1 (ja) * | 2015-09-30 | 2018-07-26 | 味の素株式会社 | 封止用樹脂組成物 |
KR102612145B1 (ko) | 2015-09-30 | 2023-12-12 | 아지노모토 가부시키가이샤 | 밀봉용 수지 조성물 |
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