JP2003341371A - 車両用ドアのシール構造 - Google Patents

車両用ドアのシール構造

Info

Publication number
JP2003341371A
JP2003341371A JP2002149467A JP2002149467A JP2003341371A JP 2003341371 A JP2003341371 A JP 2003341371A JP 2002149467 A JP2002149467 A JP 2002149467A JP 2002149467 A JP2002149467 A JP 2002149467A JP 2003341371 A JP2003341371 A JP 2003341371A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
seal
opening
seal rubber
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002149467A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Miyasaka
慎一 宮坂
Hiroshi Toda
宏 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2002149467A priority Critical patent/JP2003341371A/ja
Publication of JP2003341371A publication Critical patent/JP2003341371A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Seal Device For Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インナシールラバー数の増大等によることな
くシール性を向上することを可能とした車両用ドアのシ
ール構造である。 【解決手段】 ドアシール部のインナシールラバー10
の先端部11を分岐して、分岐された先端部11の間に
設置した拡縮手段12により先端部11を広狭に拡縮自
在とすると共に、車体の開口部フレーム8に溝20を有
する受け部材19を設ける。そして分岐された先端部1
1を収縮状態で受け部材19の溝20に挿入して、溝2
0内で拡張することにより先端部11を溝に係合して、
シールラバー10を受け部材19を介して開口部フレー
ム8にしっかりと保持する。車両の高速走行によって、
ドアが車室外方向へ吸い出される等でドアサッシュが外
方向へ膨出しても、ラバー10による開口部フレーム8
との間のシールを、接触面積の減少や隙間の発生の問題
自体を生じることなく良好に行うことができ、ドアシー
ル部のシール性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドアと車体の開口
部との間をシールラバーを用いてシールする車両用ドア
のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のドアシール部のシール構造を図8
(a)に示す。図8(a)はドアの上辺部におけるシー
ル部で、図8(b)の車両のA−A線矢視図を示す。
【0003】ドア1の周囲に設けられたドアサッシュ
(ドアフレーム)2には、断面の上の凹部2aにアウタ
シールラバー3が取り付けられ、下の凹部2bにインナ
シールラバー4が取り付けられている。一方、車体(ボ
ディ)7の開口部周囲に設けられたフレーム(開口部フ
レーム)8の下端の立設したフランジ9には、オープニ
ングシールラバー(オープニングトリム)5が取り付け
られている。
【0004】なお、ドアガラス6は、ドアサッシュ2の
断面の凹部2aとは反対側の凹部2dに取り付けられた
ガラスチャンネル6a内に挿入される。
【0005】ドア1を車体7の開口部に対して閉める
と、アウタシールラバー3が開口部フレーム8の上部8
aに当接し、インナシールラバー4が開口部フレーム8
の三角状の突出部8bに当接し、オープニングシールラ
バー5がドアサッシュ2の下部2cに当接するようにな
っている。
【0006】このうちインナシールラバー4は、図9
(a)に示すように、一方に膨出した中空部4aを有す
る断面形状に形成され、ドア1を閉めたときに膨出部4
bを開口部フレーム8の突出部8bに強く圧接して、シ
ールラバー4の中空部4aが潰れて圧縮し、そのラバー
4が元の形に戻ろうとする反発力を利用して大きなシー
ル性を発揮する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両が高速
走行になると、車体7の周りにおける空気の流れの影響
で負圧が発生し、ドア1が室外方向へ吸い出されると共
にドアサッシュ2が外方向へ弾性変形により膨出し、イ
ンナシールラバー4と開口部フレーム8との間の接触面
積が少なくなるか、場合によっては隙間ができてしま
い、シール性が劣化する。
【0008】これに対処するために、従来は、インナシ
ールラバーの数を増やしたり、ラバーの厚さを厚くし
て、インナシールラバーの圧縮力を自動車の最高速度に
合わせることを行っていた。
【0009】しかしながら、インナシールラバー数を増
加したり厚さを増すと、シールラバーの反発力が大きく
なり、ドアの開閉荷重が高くなったり、また低速走行時
においても常に必要以上の圧縮力がかかる好ましくない
問題があった。
【0010】またオープニングシールラバー5は、図9
(b)に示すように、開口部フレーム8のフランジ9に
嵌着される断面U字状の嵌着部51と、該嵌着部51の
側部に一体に形成した中空部58を有する中空シール部
52とからなり、嵌着部51に芯材51aを埋め込んだ
構造に形成されている。このオープニングシールラバー
5は、長手方向での曲げの追従性が悪く、シールラバー
5をドアのコーナー部で大きな曲率で湾曲させると、コ
ーナー部で中空シール部52が潰れ、シール性を劣化す
る問題があった。
【0011】このため従来は、オープニングシールラバ
ー5のコーナー部になる箇所を型ゴムによりインジェク
ション成形したり、中空シール部52のコーナー部にな
る箇所にパットを挿入して、中空シール部52の潰れを
防止していた。
【0012】しかしながら、前者のコーナー部の型ゴム
化の場合、オープニングシールラバーに、一般押し出し
部とインジェクション成形部とのつなぎ目の管理が必要
となる。つなぎ目での強度、亀裂、段差、グロス差、色
差を合わせ込みするためには、つなぎ目の養生・熟成に
時間がかる。また金型作成の投資が必要となり、コスト
高となる。後者のコーナー部パット挿入の場合には、ド
ア開閉時の圧縮荷重が増え、ドアの閉まり性に影響がで
る。ドアの閉まり性と外観の商品性を両立させるために
は、パット形状の養生・熟成に時間がかかり、また挿入
加工、ずれ対策等のコスト高を招く。
【0013】したがって、本発明の課題は、インナシー
ルラバー数の増大等によることなくシール性を向上する
ことを可能とした車両用ドアのシール構造を提供するこ
とである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、ドアのサッシュに、車両の
開口部を囲む開口部フレームと接触するアウタシールラ
バー、インナシールラバーが取り付けられ、前記開口部
フレームに、前記ドアのサッシュに接触するオープニン
グシールラバーが取り付けられた車両用ドアのシール構
造において、前記インナシールラバーの先端部を分岐し
て、該分岐された先端部の間に設置した拡縮手段により
該分岐された先端部を広狭に拡縮自在とすると共に、前
記開口部フレームに、該分岐された先端部を収縮状態で
出入し、拡張状態で係合する溝を有する受け部材を設け
たことを特徴とする。
【0015】請求項1の発明によれば、インナシールラ
バーの分岐された先端部を収縮状態で開口部フレームの
受け部材の溝に挿入し、シールラバーの先端部を溝内で
拡張することにより、該シールラバーの先端部を溝に係
合して、該シールラバーを受け部材を介して開口部フレ
ームにしっかりと保持することができる。したがって、
車両の高速走行によって、ドアが車室外方向へ吸い出さ
れたり、ドアサッシュが外方向へ弾性変形して膨出して
も、インナシールラバーによる開口部フレームとの間の
シールを、接触面積の減少や隙間の発生の問題自体を生
じることなく良好に行うことができ、ドアシール部のシ
ール性が向上する。
【0016】請求項2記載の発明は、ドアのサッシュ
に、車両の開口部を囲む開口部フレームと接触するアウ
タシールラバー、インナシールラバーが取り付けられ、
前記開口部フレームに、前記ドアのサッシュに接触する
オープニングシールラバーが取り付けられた車両用ドア
のシール構造において、前記オープニングシールラバー
は、前記開口部フレームに立設されたフランジに嵌着す
る断面U字状の嵌着部と、該嵌着部の側部に一体に設け
られた前記ドアのサッシュに接触する中空のシール部と
を備え、そして前記嵌着部とシール部との間に途中に一
部の接続部を残して溝を形成したことを特徴とする。前
記中空シール部に前記嵌着部のU字底部に近い側で前記
溝に突出するリブを設けることができる。
【0017】請求項2の発明によれば、オープニングシ
ールラバーの嵌着部と中空シール部とを途中の接続部で
連結したように形成しているので、オープニングシール
ラバーの長手方向上の曲げに対する追従性が高く、ドア
のコーナー部に沿ってオープニングシールラバーを大き
な曲率で曲げても、中空シール部が潰れることがなく、
オープニングシールラバーによるドアのサッシュとの間
のシールを確実に行うことができ、ドアシール部のシー
ル性が向上する。
【0018】また中空シール部に嵌着部のU字底部に近
い側で溝に突出するリブを設けた場合には、中空シール
部の嵌着部とは反対側の外側壁の外面に下方向の力が働
いても、リブが嵌着部に当接することによって、中空シ
ール部が車室内側方向へ倒れるのを防止することがで
き、ドアのコーナー部におけるオープニングシールラバ
ーによるシールがより確実になって、ドアシール部のシ
ール性が一段と向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳述
する。
【0020】[実施の形態1]図1は、本発明の一実施
の形態のシール構造が適用された車両用ドアのシール部
を示す断面図である。
【0021】本実施の形態のシール構造の基本構成は、
従来のシール構造と同様で、図1に示すように、ドア1
の周囲に設けられたドアサッシュ(ドアフレーム)2
に、断面の上の凹部2aにアウタシールラバー3が取り
付けられ、下の凹部2bにインナシールラバー10が取
り付けられる。一方、車体(ボディ)7の開口部の周囲
に設けられたフレーム(開口部フレーム)8の下端の立
設したフランジ9に、オープニングシールラバー(オー
プンニングトリム)5が取り付けられる。ドアサッシュ
2の断面の凹部2aとは反対側の凹部2dにはガラスチ
ャネル6aが取り付けられ、このチャンネル6a内にガ
ラスパネル6が挿入される。
【0022】本実施の形態によれば、インナシールラバ
ー10の先端部11を2つに分岐し、その分岐された先
端部11の間に例えば油圧で作動する拡縮手段12を設
置して、拡縮手段12により該先端部11を広狭に拡縮
自在とし、これに対応して、開口部フレーム8に該先端
部11を係合する溝20を有するゴム製の受け部材19
を取り付けた。
【0023】本実施の形態では、拡縮手段12は、図2
に示すように、上下2枚の支持板14間に長手方向に間
隔をあけて配置した油圧の受圧板15を起伏自在に取り
付け、この受圧板15を取り付けた上下2枚の支持板1
4をゴム等の筒体13内にその長手方向に挿入してなっ
ている。筒体13は、シールラバー10の分岐された先
端部11を弾性力に抗して上下方向に押し広げて、押し
広げられた先端部11間に取り付ける。この筒体13に
は図示しない油圧シリンダからの油圧ホースが接続され
ている。
【0024】受圧板15に油圧シリンダからの油圧を作
用させていない状態では、図3(a)に示すように、分
岐された先端部11は復元力により上下方向の間隔が狭
まった収縮状態にあり、筒体13は先端部11の押圧力
により扁平に押し潰され、受圧板15は斜めに倒伏して
いる。油圧シリンダにより筒体13に圧油を充填して油
圧を受圧板15に作用させると、図4(a)に示すよう
に、受圧板15が起立して上下の支持板14をそれぞれ
上下方向に押すので、筒体13が上下方向に伸張して、
分岐された先端部11が弾性力に抗して上下方向に押し
広げられ、間隔が広がった拡張状態になる。油圧シリン
ダにより圧油を筒体13から排出すると、油圧による受
圧板15の起立作用がなくなるので、先端部11の押圧
力により受圧板15が斜めに倒伏し、筒体13が扁平な
押し潰し状態になって、分岐された先端部11は狭まっ
た収縮状態に戻る。
【0025】このシールラバー10の分岐された先端部
11の拡縮は、ドアの開閉と連動して行われる。ドアを
閉める際は、前記の図3(a)に示すように、分岐され
た先端部11は収縮されており、ドアを閉めることによ
り、図3(b)に示すように、収縮された先端部11が
開口部フレーム8の受け部材19の溝20に挿入され
る。ついで、例えばドアロック機構の作動と同期して油
圧シリンダにより筒体13に圧油を充填して、図4
(b)に示すように、分岐された先端部11を溝内19
内で上下に拡張し、先端部11を溝20の上下の内面2
0a、20bの凹部に圧接させて、先端部11を抜けな
いように溝20内に係合する。これにより、シールラバ
ー10が受け部材19を介して開口部フレーム8にしっ
かりと保持される。
【0026】したがって、車両が高速走行して、車体7
の周りにおける空気の流れの影響で負圧が発生して、ド
アが室外方向へ吸い出されたり、ドアサッシュ2が外方
向へ弾性変形により膨出しても、インナシールラバー1
0による開口部フレーム8との間のシールを、接触面積
の減少や隙間の発生の問題自体を生じることなく、向上
したシール性で良好に行うことができる。
【0027】ドアを開ける際は、ドアロック機構の解除
と同期して筒体13から圧油を排出して、分岐された先
端部11を溝20内で収縮する。したがって、先端部1
1が溝20内で引っかかることなくシールラバー10が
受け部材21から離れて、ドアが開く。
【0028】本実施の形態によれば、以上のように、イ
ンナシールラバー数の増大等をすることなく、インナシ
ールラバーによる開口部フレームとの間のシールを確実
に行うことができ、ドアシール部のシール性が向上す
る。
【0029】[実施の形態2]本発明の他の実施の形態
を図5〜図7により説明する。
【0030】本実施の形態のシール構造では、実施の形
態1を示す図1において、インナシールラバー10の分
岐された先端部11間に設置された拡縮手段12を可動
コロ方式で構成した。
【0031】この拡縮手段は、図5に示すように、鉛直
線上に配置された水平な上下のコロ31の両端をそれぞ
れ十字形の連結フレーム32に軸支し、このフレーム3
2に軸支した上下のコロ31を複数、隣り合ったフレー
ム32同士をピン36で結合することにより横方向に連
結した連結コロ30を備える。そしてこの連結コロ30
をゴム等の可撓性の断面矩形の筒体35内に長手方向に
挿入し、筒体35内の上下面に固定した長手方向に伸び
る上下の段付き板34、34の間に配置した。連結コロ
30の両端には、これを引く図示しないワイヤーが取り
付けられている。筒体35は、インナシールラバー10
の分岐された先端部11を弾性力に抗して上下方向に押
し広げて、押し広げられた先端部11間に取り付ける。
【0032】各段付き板34には、コロ31が乗り上げ
る凸部34aと、該凸部34a同士の間のコロ31が落
ち込む凹部34bとが、隣り合うコロ31の配設ピッチ
で設けられている。段付き板34は筒体35の上下の内
面に、凸部34a同士(したがって凹部34b同士)が
対向するようにして固定されている。
【0033】したがって、連結コロ30を引いて上下の
コロ31が上下の段付き板34の凸部34aに乗り上げ
ると、上下の段付き板34をそれぞれ上下方向に押すの
で、図6(b)に示すように、筒体35が上下方向に伸
張して、分岐された先端部11が弾性力に抗して上下方
向に押し広げられ、間隔が広がった拡張状態になる。そ
の状態から連結コロ30を1ピッチ分、逆方向に引くと
(同方向に引いてもよい)、先端部11の押圧力によっ
て上下のコロ31が上下の段付き板34の凹部34bに
落ち込み、図6(a)に示すように、筒体35が扁平な
押しつぶし状態になって、分岐された先端部11は狭ま
った収縮状態になる。
【0034】シールラバー10の分岐された先端部11
の拡縮は、実施の形態1のときと同様、ドアの開閉と連
動して行われる。即ち、先の図3(b)に示すように、
分岐された先端部11が収縮された状態でドアを閉める
ことにより、収縮された先端部11が開口部フレーム8
に設けられた受け部材19の溝20に挿入される。つい
で、例えばドアロック機構の作動と同期して連結コロを
1ピッチ分移動すると、先の図4(b)に示すように、
分岐された先端部11を溝内20内で拡張し、先端部1
1を溝20の上下の内面20a、20bの凹部に圧接さ
せて、先端部11を抜けないように溝20内に係合す
る。これにより、シールラバー10が受け部材19を介
して開口部フレーム8にしっかりと保持される。
【0035】ドアを開ける際は、ドアロック機構の解除
と同期して連結コロ30を1ピッチ分移動すると、分岐
された先端部11が溝20内で収縮する。したがって、
先端部11が溝20内で引っかかることなくシールラバ
ー10が受け部材19から離れて、ドアが開く。
【0036】本実施の形態によっても、車両が高速走行
して、車体7の周りにおける空気の流れの影響で負圧が
発生して、ドアが室外方向へ吸い出されたり、ドアサッ
シュ2が外方向へ弾性変形により膨出しても、インナシ
ールラバー10による開口部フレーム8との間のシール
を、接触面積の減少や隙間の発生の問題自体を生じるこ
となく良好に行うことができ、ドアシール部のシール性
が向上する。
【0037】[実施の形態3]本実施の形態のシール構
造の特徴は、オープニングシールラバーを改良した点に
ある。本実施の形態におけるオープニングシールラバー
を図7に示す。
【0038】オープニングシールラバー5は、断面U字
状の嵌着部51と、該嵌着部51の側部に一体に設けら
れた中空部58を有する中空シール部52とを備えた基
本構造に形成され、嵌着部51を図1の開口部フレーム
8に立設されたフランジ9に嵌着して取り付けることに
より、シール部52をドアのサッシュ部2の下部2cに
接触させて、ドアシール部の最も車体内寄りの位置で、
ドア1と車体7との間をシールするように用いられる。
【0039】上記の嵌着部51の内部には保形用芯材5
1aが埋め込まれ、嵌着部51のシール部52とは反対
側(車体内側)の下部には、車体内側の図示しない内装
材に当接されるリップ51bが設けられ、嵌着部51の
U字溝53内には、フランジ9を両側から挟持する複数
のリップ51cがU字溝53の底部に向けて傾斜して突
設されている。
【0040】本実施の形態では、中空シール部52は、
嵌着部51の底部から上部にわたる高さに大きく形成し
た。このシール部52と嵌着部51とを途中、本例では
底部寄りの位置で、一部の接続部54を残して両側から
溝55を形成し、さらにシール部52の嵌着部51に対
向した内側壁52aの下部、即ち内側壁52aの接続部
54よりも底部寄りの位置に溝55に突出する倒れ防止
リブ56を一体に設けた。また好ましくは、内側壁52
aの上部に嵌着部51方向に突出する曲がり57を付け
る。
【0041】本実施の形態のオープニングシールラバー
5によれば、嵌着部51と中空シール部52との間に溝
55を設けて、嵌着部51と中空シール部52とを途中
の一部の接続部54で連結したように形成しているの
で、長手方向上の曲げに対する追従性が高く、ドアのコ
ーナー部に沿ってシールラバー5を長手方向に大きな曲
率で曲げても、中空シール部52が潰れることがない。
したがって、ドアのコーナー部においてもオープニング
シールラバー5のシール性が向上し、開口部フレーム8
とドアサッシュ2の下部2cとの間のシールを確実に行
うことができる。
【0042】また中空シール部52の嵌着部51とは反
対側の外側壁52bの外面に下方向の力が働いても、内
側壁52aの下部のリブ56が嵌着部51に当接するこ
とによって、中空シール部52が車室内側方向へ倒れる
ことがなく、ドアのコーナー部におけるオープニングシ
ールラバー5のシール性が一段と向上する。
【0043】さらに、中空シール部52の内側壁52a
の上部に嵌着部51方向に突出する曲がり57を付けて
あるので、ドアのコーナー部で中空シール部52が座屈
したときに、内側壁52aの上部が嵌着部51側に湾曲
して該嵌着部51に当接する。したがって、ドアのコー
ナー部におけるオープニングシールラバー5のシール性
がより一層向上する。
【0044】もちろん、本実施の形態のオープニングシ
ールラバー5によれば、従来のコーナー部を型ゴム化し
たオープニングシールラバーのときのように、つなぎ目
の管理や特別な金型作成の投資の必要がなく、コスト高
になることもない。またコーナー部にパットを挿入した
オープニングシールラバーのときのように、ドア開閉時
の圧縮荷重の増大やパット形状の養生・熟成、挿入加
工、ずれ対策等の問題がない。
【0045】なお、先に示した図9(b)の従来のオー
プニングシールラバー5において、中空シール部52を
更に小さく形成することにより、曲がりに対する追従性
を高めたものが知られているが、中空シール部52を小
さくすると、ドアを開けたときに中空シール部52と嵌
着部51とが見苦しく重なったように見えるので、シー
ルラバー5の外観の見栄えが悪い。これに対し本実施の
形態のオープニングシールラバー5では、中空シール部
52を大きく形成してあり、ドアを開けたときに、中空
シール部52の後に嵌着部51が隠れて重なって見えな
いので、シールラバーの外観の見栄えがよい。
【0046】また従来のオープニングシールラバー5に
おいて、中空シール部52を大きく作る一方、曲がりに
対する追従性の悪さで生じる中空シール部52の潰れに
対しては、中空シール部52内に横断するリブを差し渡
すことによって、中空シール部52の潰れを防いだもの
も知られているが、シールラバー5の一体成形時に、リ
ブの箇所で中空シール部52の外側壁52bに材料のヒ
ケが生じ、これが外側壁52bの外面にスジとなって現
れ、同様に外観を損なう問題があった。本実施の形態で
は、オープニングシールラバー5の中空シール部52内
にリブを設けないので、材料のヒケによるスジ発生の問
題自体を生じることがない。
【0047】以上のように、本実施の形態によっても、
ドアシール部のシール性を向上することができる。
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のシール構造によれば、インナシールラバー数の増大等
によることなく、車両用ドアのシール部におけるシール
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のシール構造が適用され
た車両用ドアのシール部を示す断面図である。
【図2】図1のシール部のインナシールラバーの分岐さ
れた先端部に設置された拡縮手段を示す断面図である。
【図3】図2の拡縮手段の作用を示す図で、拡張手段の
筒体が潰れてインナシールラバーの分岐された先端部が
狭まって収縮したところを示す斜視図(a)と、分岐さ
れた先端部が収縮状態で開口部フレームに設けた受け部
材の溝に挿入されるところを示す断面図(b)である。
【図4】図2の拡縮手段の作用を説明する図で、拡張手
段の筒体が伸張してインナシールラバーの分岐された先
端部が拡がって拡張したところを示す斜視図(a)と、
分岐された先端部が開口部フレームに設けた受け部材の
溝内で拡張されたところを示す断面図(b)である。
【図5】本発明の他の実施の形態における拡張手段の要
部を示す図で、その斜視図(a)と断面図(b)であ
る。
【図6】図5の拡張手段の作用を説明する図で、拡張手
段の筒体が潰れてインナシールラバーの分岐された先端
部が狭まって収縮したところを示す斜視図(a)と、筒
体が伸張して分岐された先端部が拡がって拡張したとこ
ろを示す斜視図(b)である。
【図7】本発明のさらに他の実施の形態におけるオープ
ニングシールラバーを示す断面図である。
【図8】従来のドアシール部のシール構造を示す断面図
(a)とそのシール部の箇所を示す車両の側面図(b)
である。
【図9】図8(a)のシール構造で使用されるラバーを
示す図で、インナシールラバーの断面図(a)とオープ
ニングシールラバーの断面図(b)である。
【符号の説明】
1 ドア 2 ドアサッシュ 5 オープニングシールラバー 7 車体 8 開口部フレーム 9 フランジ 10 インナシールラバー 11 分岐された先端部 12 拡縮手段 13 筒体 14 支持板 15 受圧板 19 受け部材 20 溝 30 連結コロ 31 コロ 32 連結フレーム 34 段付き板 34a 凸部 34b 凹部 35 筒体 51 嵌着部 52 中空シール部 54 接続部 55 溝 56 倒れ防止リブ 57 曲がり

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアのサッシュに、車体の開口部を囲
    む開口部フレームと接触するアウタシールラバー、イン
    ナシールラバーが取り付けられ、前記開口部フレーム
    に、前記ドアのサッシュに接触するオープニングシール
    ラバーが取り付けられた車両用ドアのシール構造におい
    て、 前記インナシールラバーの先端部を分岐して、該分岐さ
    れた先端部の間に設置した拡縮手段により該分岐された
    先端部を広狭に拡縮自在とすると共に、前記開口部フレ
    ームに、該分岐された先端部を収縮状態で出入し、拡張
    状態で係合する溝を有する受け部材を設けたことを特徴
    とする車両用ドアのシール構造。
  2. 【請求項2】 ドアのサッシュに、車両の開口部を囲
    む開口部フレームと接触するアウタシールラバー、イン
    ナシールラバーが取り付けられ、前記開口部フレーム
    に、前記ドアのサッシュに接触するオープニングシール
    ラバーが取り付けられた車両用ドアのシール構造におい
    て、 前記オープニングシールラバーは、前記開口部フレーム
    に立設されたフランジに嵌着する断面U字状の嵌着部
    と、該嵌着部の側部に一体に設けられた前記ドアのサッ
    シュに接触する中空のシール部とを備え、そして前記嵌
    着部とシール部との間に途中に一部の接続部を残して溝
    を形成したことを特徴とする車両用ドアのシール構造。
  3. 【請求項3】 前記シール部に前記嵌着部のU字底部
    に近い側で前記溝に突出するリブを設けたことを特徴と
    する請求項2記載の車両用ドアのシール構造。
JP2002149467A 2002-05-23 2002-05-23 車両用ドアのシール構造 Pending JP2003341371A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149467A JP2003341371A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 車両用ドアのシール構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149467A JP2003341371A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 車両用ドアのシール構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003341371A true JP2003341371A (ja) 2003-12-03

Family

ID=29767633

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149467A Pending JP2003341371A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 車両用ドアのシール構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003341371A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017505242A (ja) * 2013-10-01 2017-02-16 サン−ゴバン グラス フランス 閉じた挿入材を有するシール部分を備えるグレージングおよびそのグレージングの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017505242A (ja) * 2013-10-01 2017-02-16 サン−ゴバン グラス フランス 閉じた挿入材を有するシール部分を備えるグレージングおよびそのグレージングの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7698856B2 (en) Glass run for automobile
US8449016B2 (en) Sealing arrangement for fixed vehicle panes, method for the production and use thereof
JP3329085B2 (ja) 自動車用ウエザストリップ
US7487615B2 (en) Run channel structure
US6131342A (en) Automotive door weather strip arrangement
US20070251152A1 (en) Glass run
US20090071077A1 (en) Automotive glass run
JPS62295745A (ja) 自動車用ウエザストリツプ
CN208053069U (zh) 汽车车门玻璃导槽
JP2010179718A (ja) ウェザーストリップ及びウェザーストリップの取付構造
US9415671B2 (en) Door weather strip
JP2019043273A (ja) ガラスラン
GB2305456A (en) Vehicle door glass run corner connector
US6502832B2 (en) Automotive seal component for vehicle door
US20060175762A1 (en) Lip seal
US6969111B2 (en) Sealing structure of sliding roof of motor vehicle
JP6498033B2 (ja) 車両用シール材
US20060150522A1 (en) Window sealing and guiding arrangements
JP2003341371A (ja) 車両用ドアのシール構造
US5797644A (en) Weather strip for a motor vehicle
JP3744303B2 (ja) 自動車ドア用ウエザストリップ
JP3911306B2 (ja) グラスランのシール構造
JP4220222B2 (ja) ウェザーストリップ及びそのシール構造
JP2002059746A (ja) 自動車のドアパーティングシール
JPH1148790A (ja) ウェザストリップ