JP2003341124A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
起因した露光ムラを抑制する。 【解決手段】 三原色の各発光ユニットUR・UB・U
Gを有する蛍光型の露光ヘッド22を備えた露光装置で
ある。制御装置Eには、露光ヘッド22に対して画像デ
ータに基づいた発光の制御が行われる画像領域とそれ以
外の非画像領域とを区分するための領域区分部56が設
けられている。さらに制御装置E内の露光ヘッド制御部
55には、印画紙の露光時において画像領域では画像デ
ータに基づいて発光し且つ非画像領域ではダミー発光す
るように露光ヘッド22を制御するための発光制御部5
5aが含まれている。ダミー発光データは、ダミー発光
データ生成部57によって画像領域での発光に用いられ
る画像データに基づいて生成されたグレーデータであ
る。さらにプレ発光制御部58を備え、感光媒体の露光
前に露光ヘッド全体においてプレ発光を行うよう構成さ
れている。
Description
いて感光媒体を露光するための露光ヘッドを備えた露光
装置に関する。
露光する露光装置にもデジタル対応のものが開発され
た。アナログ・デジタル対応のハイブリッド機では、開
発された当初はアナログ露光のプリントにインデックス
のデジタルプリントを添付するという方式を取ってい
た。このようなハイブリッド機における露光装置は、一
般に蛍光表示管プリントヘッド(以下、VF(Vacuum F
luorescent)ヘッドという)を備えている。ここでVF
ヘッドとは、蛍光発光素子から構成され、熱電子を放出
するカソード電極と所定のピッチと大きさでもって蛍光
体が被覆している複数の帯状アノード電極とが真空容器
の中に封入されたものである。
子や各種電極が封入される真空容器内に大気中に存在す
るガス成分を残留ガスとして入り込んでしまうという問
題があり、蛍光発光素子は残留ガスが付着することで不
活性化し、発光を阻害されてしまう。付着した残留ガス
は蛍光発光素子の発光量に応じてその表面から離脱し、
発光後の経過時間と共に再び付着量が増加する。したが
って、同じ濃度データを与えたとしても、残留ガスの付
着量の差によって蛍光発光素子の露光量が異なり、露光
ムラを生じてしまう。この問題を解決するため、露光開
始前に蛍光発光素子全体を所定時間発光させるいわゆる
プレ発光を行い、ヘッドに負荷をかけることで蛍光発光
素子の発光均一化を行うという技術が特開2001−2
41905号公報に開示されている。
子は温度消光特性(温度上昇により発光量が減少する特
性)を持っており、同一ヘッドにおいても露光時間によ
り発光量が異なってくる。つまり、ヘッドの有効発光幅
に対してプリント幅部分のみを発光させて露光を行う
と、プリント幅の部分とプリント幅外の部分とにおける
蛍光発光素子は、次に発光する際それぞれ異なる発光量
を持つことになる。したがって、プリント幅を大きくす
ると、前の幅に相当する部分と新たに付加された幅に相
当する部分とでは発光量の違いによって露光量、ひいて
は画像の濃度に差が生じるという履歴現象が起こってし
まう。なお、従来のインデックスプリントを対象とする
場合は、プリント幅が一定であるため上記のような温度
消光特性に起因した露光ムラは問題視されない。
リントサイズが多様化し、プリント幅が変更されること
で上記のようなVFヘッドの温度消光特性に起因した露
光ムラが問題となる。特に、装置の処理能力を高めて連
続枚数且つ大量のプリントを実施する場合、このような
露光ムラを抑えることは困難である。
たものであり、その目的は、高い処理能力を維持しつつ
温度消光特性に起因した露光ムラを抑制することのでき
る露光装置を提供することである。
に、請求項1の露光装置は、画像データに基づいて感光
媒体を露光するための露光ヘッドと、前記露光ヘッドに
対して、露光に係る画像データに基づいた発光の制御が
行われる画像領域と、それ以外の非画像領域とを区分す
るための領域区分手段と、感光媒体の露光時において、
前記画像領域では画像データに基づいて発光し且つ前記
非画像領域ではダミー発光するように前記露光ヘッドを
制御する発光制御手段とを備えていることを特徴とす
る。
露光ヘッドの画像領域における発光だけでなく非画像領
域においてもダミー発光させることで、温度消光特性に
起因した露光ムラを抑制することができる。つまり、プ
リント幅を大きいものに変更したときに特に問題となる
部分的な濃度差が大幅に抑えられるので、多様なサイズ
のプリントに対応できる。また、このようなダミー発光
を行うことで、露光ヘッド内の残留ガス付着量の差に起
因した露光ムラ対策として従来実施されているプレ発光
の時間や発光素子ごとの発光量が均一となるように事前
に行われる光量均一化処理に要する作業時間を短縮する
ことができる。したがって、高い処理能力を維持しつ
つ、露光ムラを抑制することが実現される。またさら
に、通常露光ヘッド全体に対して行われるプレ発光の時
間が短縮されることで露光ヘッドへの負荷が減少し、発
光寿命期間が従来よりも伸びるという効果も得られる。
おけるダミー発光に係るダミー発光データを、前記画像
領域での発光に用いられる画像データに基づいて生成す
るためのダミー発光データ生成手段をさらに備えている
ことを特徴とする。
タに基づいて生成することで、画像領域と非画像領域と
の温度差を極力小さくすることができ、画像データに拘
わらず常に同じダミー発光データに基づいてダミー発光
を行う場合に生じることがある、非画像領域の濃度が画
像領域の濃度よりも小さくなるという逆履歴現象が生じ
るのを抑制することができる。
赤(R)・緑(G)・青(B)の三原色を発光可能であ
ると共に、前記ダミー発光データ生成手段が生成するダ
ミー発光データが、感光媒体にグレイ単色の画像を形成
するためのデータであることを特徴とする。
青(B)の三原色を均等に扱うことによってこれら三原
色に係る発光素子間で温度差が生じるのを抑制できるた
め、プリント幅が大きなものに変更された際に、温度消
光特性に起因した三原色間の濃度差によって画像に色ム
ラが生じることが少なくなる。
が、感光媒体の露光前において、前記露光ヘッドをプレ
発光させることを特徴とする。
光ヘッドのプレ発光を行うことで、画像領域と非画像領
域との温度差が縮められるために温度消光特性に起因し
た露光ムラをさらに抑制することが可能になると共に、
残留ガス付着量の差に起因した露光ムラも抑えることが
できるようになる。したがって、より高画質のプリント
が実現される。
ッドが蛍光表示管プリントヘッドであることを特徴とす
る。
合、温度消光特性に起因した露光ムラが顕著な問題とな
るが、上記構成によって、高い処理能力を維持しつつ温
度消光特性に起因した露光ムラを効果的に抑制すること
ができる。
について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実
施形態では露光ヘッドとして蛍光型のVFヘッドを用い
た露光装置について説明するが、本発明はPLZTライ
ンヘッドなどの他のラインヘッド、CRTや液晶などの
面露光型ヘッドにも適用可能である。
態に係る露光装置による写真プリントシステムについて
説明する。本実施形態に係る露光装置は、ペーパーマガ
ジンMに収納された感光媒体としての印画紙1をプリン
トサイズに切断して露光位置EPに搬送する搬送部A
と、露光位置EPにセットされた印画紙1に対して写真
フィルム2を透過した光を用いて露光を行う投影露光部
Bと、露光位置EPにセットされた印画紙1に対してデ
ジタル信号化された画像データに基づいて露光を行うデ
ジタル露光部Cとを備えている。この露光装置による写
真プリントシステムでは、露光された印画紙1を現像処
理装置Dに搬送し、現像、漂白定着、安定化、乾燥など
の処理を施して排出するという形態をとる。
れた印画紙1を圧着状態で搬送する複数の搬送ローラ3
と、これら搬送ローラ3を駆動するためのローラ駆動モ
ータM3とから構成されたローラ搬送機構を持つ。さら
に、搬送部Aは、印画紙1をプリントサイズに切断する
よう固定刃4及び可動刃5と、可動刃5を作動させるた
めのカッタモータM5とから構成されたカッタ機構を持
つ。またさらに、搬送部Aは、駆動プーリ6及び2つの
遊動プーリ7に巻回した搬送ベルト8と、駆動プーリ6
を回動させるベルト駆動モータM6とから構成されたベ
ルト搬送機構を持つ。以上のような構成により、搬送部
Aは、ペーパーマガジンMから印画紙1をローラ搬送機
構で搬送し、カッタ機構により印画紙1をプリントサイ
ズに切断してベルト搬送機構へと送り、さらにベルト搬
送機構の搬送経路における露光位置EPで印画紙1を停
止させるようになっている。
源11からの光線を、一点鎖線で示す光軸Lに沿って、
ミラー12と調光フィルタ13とを介してフィルムキャ
リア14に支持された写真フィルム2に透過させ、さら
に光学レンズ15、シャッタ16を介して露光位置EP
にセットされた印画紙1に投影する。フィルムキャリア
14は、写真フィルム2を圧着状態で搬送する複数の圧
着ローラ14Aと、圧着ローラ14を駆動するキャリア
モータM14とを備えている。
いて露光に用いられる写真フィルム2の画像データを生
成するため、写真フィルム2の搬送系に対して、光源1
7とCCD型のラインセンサ18とから構成されたスキ
ャナ62が設けられている。このスキャナ62は、キャ
リアモータM14を設定速度で駆動させることで写真フ
ィルム2を設定速度で長手方向(副走査方向)に搬送
し、写真フィルム2の搬送速度と同期したタイミング
で、写真フィルム2の搬送方向と直交した方向(主走査
方向)に沿ってラインセンサ18で画像データを取り込
むようになっている。なお、デジタル露光部Cでの露光
に用いられる画像データとしては、スキャナ62で取り
込まれたデータ以外に、デジタルカメラで撮影されたも
のやCD−ROMに保存されたデータを用いてよい。
に移動自在に支持された露光ヘッド22と、この露光ヘ
ッド22を停止位置(以下、SPと称する)からホーム
ポジション(以下、HPと称する)まで往復移動させる
ための往復移動機構とを備えている。この往復移動機構
は、図2に示すように上述のベルト搬送機構における搬
送ベルト8の上面側に配置された平面視で矩形のフレー
ム21に取り付けられており、フレーム21の一辺に沿
って延在したボールネジ24と、このボールネジ24に
螺合され且つ露光ヘッド22の一端を支持するナット2
3と、フレーム21のボールネジ24が備えられた一辺
に対向する辺に設置されたガイド部25と、ボールネジ
24を正逆両方向に駆動するシフトモータM24とを含
む。また、このデジタル露光部Cには、図2に示すよう
に、露光ヘッド22がHPに位置することを検出するた
めのホームポジションセンサSが備えられている。ここ
で、露光ヘッド22をHPからSPへと移動させる経路
を往路、逆にSPからHPへと移動させる経路を復路と
称するものとする。また、露光ヘッド22で露光を行う
よう印画紙1がセットされる露光位置EPは、印画紙1
の搬送下流側端部がSPに一致して、位置TとSPとの
間に印画紙1が配置された位置とする。
1に示すように、後に詳述する制御装置Eを備えてい
る。搬送部Aにおいては、この制御装置Eからの信号に
基づいて、ローラ駆動モータM3、カッタモータM5、
及びベルト駆動モータM6が駆動するようになってい
る。投影露光部Bにおいては、調光フィルタ13、キャ
リアモータM14、及びシャッタ16が制御装置Eから
の信号に基づいて作動すると共に、写真フィルム2の搬
送系に設置されたラインセンサ18などのスキャナ62
によって取り込まれた画像データが制御装置Eに送信さ
れる。また、デジタル露光部Cにおいては、シフトモー
タM24が制御装置Eからの信号に基づいて駆動すると
共に、上述のスキャナ62から制御装置Eに送信された
画像データが露光ヘッド22に転送される。さらにこの
制御装置Eは、現像処理装置Dも制御可能に構成されて
いる。またこの制御装置Eには、制御装置Eにおける画
像データを含めた各種情報を表示するためのモニター2
6、及び、制御装置Eに対して各種情報を入力するため
の操作卓27がそれぞれ接続されている。
形態の露光ヘッド22について説明する。本実施形態に
おける露光ヘッド22はVFラインヘッドであり、印画
紙1の搬送方向と直交した方向(主走査方向)に沿って
赤(R)・緑(G)・青(B)の三原色の3列の発光系
を備えたものである。
いる。図3に示すように、露光ヘッド22は、プレート
31と、プレート31に設置された発光モジュール32
と、発光モジュール32からの水平方向に送出された光
線を下方へ案内するプリズム33と、プリズム33から
の光線を印画紙1の感光面に送るセルフォックレンズア
レイ34と、赤(R)・緑(G)・青(B)それぞれの
フィルタ35R・35G・35Bとをそれぞれ備えた独
立した発光ユニットUR・UG・UBを持つ。そして、
この各発光ユニットUR・UG・UBから露光ヘッド2
2の外壁を構成するケースに対して、それぞれ赤(R)
・緑(G)・青(B)の光線が送出されるようになって
いる。なお、各発光ユニットUR・UG・UBにおける
フィルタ35R・35G・35B以外の要素は、それぞ
れ同様の構成となっている。
G・UB内にある発光モジュール32の幅方向に沿った
断面である。発光モジュール32は、透明ガラス材から
なり、対向配置された陽極基板36及び背面基板37と
側壁体38とにより形成された筐体を備えており、筐体
内は高真空状態に保たれている。陽極基板36における
筐体内面には、開口部を有するアルミニウムなどからな
り、配線42により駆動用のIC41の電極に結線さ
れ、アノード電極として機能する枠状導電膜39が、陽
極基板36の長手方向に沿って2列に配置されている。
そして枠状導電膜39の各開口部には、開口部を十分覆
うように蛍光体40が被着されている。これら枠状導電
膜39と蛍光体40とを併せて、蛍光発光素子と称す
る。
の開口部(発光ドットLDに相当する)は所定間隔をな
して形成され、各列の開口部が互いにずれた千鳥状の配
置となっている。
状導電膜39の間には、アルミニウムなどからなり、常
に正の電圧が印加され、近傍の電界を一定にする機能を
果たす平面制御電極43が設けられている。各蛍光体4
0から背面基板37側に離隔された位置にはフィラメン
ト状でカソードとして機能する陰極44がそれぞれ設け
られており、陰極44から通電により放出された熱電子
が枠状導電膜39側に導かれることで蛍光体40が発光
するようになっている。さらに陰極44より外側には、
枠状導電膜39の配線42や平面制御電極43の配線に
無効な電流が流れ込んで均一な発光の障害となるのを防
止するため、一対の遮蔽電極46が配置されている。ま
た、背面基板37の筐体内面には、導通することにより
帯電防止の機能を果たすと共に、表面に形成した反射防
止層により発光体40からの光線が陽極基板36側で反
射しないよう機能する、透光性導電膜からなるネサ膜4
5が形成されている。
より印画紙1に対して画像データの露光を行うには、陰
極44に通電して熱電子を発生させた状態で、駆動用の
IC41を介して発光させるべき発光ドットLDに対応
する枠状導電膜39を指定してそれに印加される電圧を
制御することによって、当該枠状導電膜39に発生する
電界の作用により熱電子を蛍光体40に衝突させる。こ
の熱電子の蛍光体40への衝突によって、蛍光体40が
励起状態に達して発光する。蛍光体40が発光すると、
枠状導電膜39の開口部から送出された光線は、発光モ
ジュール32の陽極基板36を透過後、図3に示したよ
うに、プリズム33、セルフォックレンズアレイ34、
さらにフィルタを介して印画紙1へと導かれ、印画紙1
の感光面に対して画像データの潜像がドット単位で形成
される。
方法として、枠状導電膜39に印加する電圧の設定によ
り蛍光体40の発光量を調整するという方法があり、他
にも、蛍光体40の発光時間を調整する方法、これらの
方法を組み合わせた方法などが存在する。
画像データを構成する各色の濃度は8bit(つまりR
・G・B24bit又は32bitカラー)としてお
り、濃度に対応する数だけ基準パルスを供給することで
所望の濃度が得られるようになっている。例えば全色の
濃度が"0"の場合印画紙1は最長時間露光されて黒色の
潜像が形成され、また、全色の濃度が"255"の場合印
画紙1は露光されずに白色の潜像が形成される。
理システムにおける制御装置Eの構成についてより詳細
に説明する。制御装置Eには、CPU、ROM、RAM
が含まれており、これらのハードウェアが後述するハー
ドディスク63に記憶された各種のソフトウェアと組み
合わされることによって、制御装置E内には以下に説明
するような各部が構築されている。
管理部51、投影露光制御部52、スキャナ制御部5
3、オーダ情報記憶部54、露光ヘッド制御部55、領
域区分部56、ダミー発光データ作成部57、プレ発光
制御部58、及び印画紙サイズ検知部59を備えてお
り、これら各部とI/Oインターフェイス60とがバス
ラインを介してデータの送受信可能に接続された構成で
ある。I/Oインターフェイス60は、図1に示した光
源17とラインセンサ18とから構成された写真フィル
ム2の画像データを取り込むためのスキャナ62、この
スキャナ62で取り込んだ画像データを保存するための
ハードディスク(以下、HDと記載する)63、及び投
影露光部Bのそれぞれとデータの送受信が可能になるよ
う接続されている。一方、図1に示した搬送部Aのロー
ラ駆動モータM3、カッタモータM5、ベルト駆動モー
タM6、露光ヘッド22を往復移動させるように駆動す
るシフトモータM24、及び露光ヘッド22における各
色の発光ユニットUR・UG・UBとは、I/Oインタ
ーフェイス60からの信号をそれぞれに供給できるよう
に接続されている。また、露光ヘッド22がHPに位置
することを検出するためのホームポジションセンサSと
は、I/Oインターフェイス60が当該ホームポジショ
ンセンサSからの信号を受容できるように接続されてい
る。
ータM3、カッタモータM5、及びベルト駆動モータM
6を制御することで、オーダ情報に基づいてプリントサ
イズに切断した印画紙1を露光位置EPにセットするの
を可能にするものである。投影露光制御部52は、図1
に示した投影露光部Bの調光フィルタ13、シャッタ1
6、及びキャリアモータM14を制御することで、写真
フィルム2の画像データを印画紙1に投影露光するのを
可能にするものである。スキャナ制御部53は、スキャ
ナ62を用いて写真フィルム2に記録された画像を画像
データとしてデジタル信号化して取得するよう制御する
と共に、取得した画像データをオーダ単位で管理可能な
状態でHDに保存する処理を行うものである。オーダ情
報記憶部54には、露光ヘッド22に転送するべき画像
データ、プリントサイズ、プリント枚数などの各種情報
を含むオーダ情報が記憶される。
光制御手段としての発光制御部55aと、位置制御部5
5bとを含む。発光制御部55aは、印画紙1の露光に
際して、後述の領域区分部56により区分された画像領
域と非画像領域とに対して、画像領域では画像データに
基づいて発光し、且つ非画像領域では後に詳述するよう
なダミー発光をするように、露光ヘッド22を制御する
ものである。露光ヘッド22を制御するにあたっては、
露光ヘッド22の移動速度と同期して、画像データの赤
(R)・緑(G)・青(B)それぞれの情報を露光ヘッ
ド22の発光ユニットUR・UG・UBに転送する処理
を行う。より詳細には、各発光ユニットにおいて、図4
に示した発光モジュール37内の枠状導電膜39や陰極
44を制御することで、各蛍光発光素子が適切な時間発
光するよう、図示しないヘッドドライバなどに駆動パル
スが送信される。
ョンセンサSからの信号を受け、この信号とシフトモー
タM24に供給する駆動信号とを計数することで、露光
ヘッド22がHPとSPとの間を往復移動するように制
御するものである。
分手段として、露光ヘッド22に対して、露光に係る画
像データに基づいた発光の制御が行われる画像領域と、
それ以外の非画像領域とを区分するものである。なお、
画像領域は、制御装置Eに設けられた印画紙サイズ検知
部59により検知された露光対象となる印画紙1のサイ
ズに基づいて決定されてもよく、或いは、オペレータに
よる指定に基づいて決定されてもよい。なお、同じサイ
ズの印画紙が用いられる場合であっても、搬送経路によ
って画像領域は異なるものになるため、領域区分部56
は印画紙の搬送経路情報をも考慮して画像領域と非画像
領域とを区分する。非画像領域は、露光ヘッド22にお
ける画像領域外の領域である。このように領域区分部5
6により区分された露光ヘッド22の2つの領域は、上
記の発光制御部55aによる制御に基づいてそれぞれ発
光する。
像領域におけるダミー発光に係るダミー発光データを、
画像領域での発光に用いられる画像データに基づいて生
成するものである。このダミー発光データの生成手順に
ついては、後に詳述するものとする。ダミー発光データ
生成部57により生成されたダミー発光データは、上記
の露光ヘッド制御部55の発光制御部55aに供給さ
れ、露光ヘッド22が非画像領域においてダミー発光す
るようになっている。
8が設けられている。これにより、印画紙1の露光の間
毎に、露光位置EPに印画紙1が存在しない状態で露光
ヘッド22の全蛍光発光素子を所定時間フルデューティ
(Full Duty)で発光(プレ発光)させ、画像領域と非
画像領域との温度差が縮められるために温度消光特性に
起因した露光ムラをさらに抑制すると共に、発光体40
表面への残留ガス付着量の差に起因した露光ムラを抑制
できるようにしている。なお、プレ発光を行うタイミン
グは、露光ヘッド22の動作時間を監視して所定時間
毎、所定枚数の印画紙1を露光した後、1日の就業前な
どであってよい。また、プレ発光では、露光ヘッド22
の全蛍光発光素子をフルデューティで発光させる以外
に、前回の露光における発光データを反転させたデータ
を用いたり、プリントデータの累積濃度値を反転させた
濃度から算定されたデータを用いたりしてもよい。この
ようにプレ発光について様々な方法があるが、露光ヘッ
ド22の性質や要求された露光品質に応じて設定変更可
能であるのが好ましい。なお、画像領域と非画像領域と
の温度差が縮めるという観点から、プレ発光は、全蛍光
発光素子を同じデューティで発光させるようにすること
が好ましい。また、残留ガス付着に起因した露光ムラを
低減するためには、全蛍光発光素子をフルデューティで
発光させることが好ましい。
発光データ生成部57におけるダミー発光データの生成
手順について説明する。先ず、スキャナ62で取り込ん
だ画像データが保存されたHDから当該画像データを読
み出す(ステップS1)。そして、読み出された画像デ
ータの解析を行う(ステップS2)。画像データの解析
では、画像を構成する多数の画素の赤(R)・緑(G)
・青(B)の三原色の濃度を色ごとに平均し、さらに三
原色の平均濃度Aveを算出する。
であるか否かがチェックされる(ステップS3)。Av
e=0であれば(S3;YES)、各色R・G・Bの濃
度が全て0というデータをダミー発光データとして得る
(ステップS4)。また、平均濃度Aveが0でない場
合(ステップS3;NO)、Ave=255であるか否
かがチェックされる(ステップS5)。そしてAve=
255である場合(S5;YES)、各色R・G・Bの
濃度が全て255というデータをダミー発光データとし
て得る(ステップS6)。また、平均濃度Aveが25
5でない場合(S5;NO)、この平均濃度Aveに重
みを付けたデータ(Ave×1.3)を各色R・G・B
の濃度としたデータが、ダミー発光データとして得られ
る(ステップS7)。
(B)の三原色を均等に発光させるようにダミー発光で
のこれら三原色を同じ濃度としているため、ダミー発光
によってグレイ単色の画像を印画紙1に形成する潜像が
形成される。また、平均濃度Ave=0のときは黒色、
Ave=255のときは白色のプリントを意味する。そ
れ以外の場合には、本実施形態のように重みを付けて平
均濃度Aveよりも大きい濃度をダミー発光データとす
るのが好ましく、この場合、非画像領域でダミー発光さ
れたプリントは画像領域よりも若干薄い仕上がりとな
る。
域におけるダミー発光は、画像領域において画像データ
を印画紙1に露光するタイミングと同じタイミングで且
つ同時間発光するのが好ましい。こうすることで露光ヘ
ッド22の温度消光特性に起因した露光ムラを効果的に
抑制することができるが、非画像領域でのダミー発光と
画像領域での発光を必ずしも同じタイミングで且つ同時
間とすることに限定されるものではない。また、図7に
示したダミー発光データ生成の手順は一例であり、他に
様々な手順をとってよく、任意にダミー発光データを生
成することができる。
光装置では、領域区分部56によって、露光ヘッド22
が露光に係る画像データに基づいた発光の制御が行われ
る画像領域とそれ以外の非画像領域とに区分される。そ
して印画紙1の露光時に、露光ヘッド22は、画像領域
における発光だけでなく、非画像領域においてもダミー
発光するように、発光制御部55aで制御されている。
このように、露光時に露光ヘッド22全体を発光させる
ことで、温度消光特性に起因した露光ムラを抑制するこ
とができる。つまり、印画紙1の幅が変更されてプリン
ト幅が大きいものになっても、部分的な濃度差が大幅に
抑えられ、多様なサイズのプリントに対応できる。
光を行うことで、露光ヘッド22内の残留ガス付着量の
差に起因した露光ムラ対策として従来実施されているプ
レ発光の時間を短縮することができると共に、蛍光発光
素子ごとの総発光時間の差が小さくなって時間経過に伴
う素子間の発光量のずれが少なくなるために蛍光発光素
子の発光量が均一となるように事前に行われる光量均一
化処理に要する作業時間を短縮することができる。した
がって、高い処理能力を維持しつつ、露光ムラを抑制す
ることが実現される。またさらに、通常露光ヘッド22
全体に対して行われるプレ発光の時間を短縮することも
できるので、露光ヘッド22への負荷が減少し、発光寿
命期間が従来よりも伸びるという効果も得られる。
像領域におけるダミー発光に係るダミー発光データを画
像領域での発光に用いられる画像データに基づいて生成
することにより、画像領域と非画像領域との温度差を極
力小さくすることができ、画像データに拘わらず常に同
じダミー発光データに基づいてダミー発光を行う場合に
生じることがある、非画像領域の濃度が画像領域の濃度
よりも小さくなるという逆履歴現象が生じるのを抑制す
ることができる。
が印画紙1にグレイ単色の画像を形成するためのデータ
であるので、赤(R)・緑(G)・青(B)の三原色が
均等に扱われ、これら三原色に係る発光素子間で温度差
が生じるのを抑制できるため、プリント幅が大きなもの
に変更された際に、温度消光特性に起因した三原色間の
濃度差によって画像に色ムラが生じることが少なくな
る。
だけではなく、印画紙1の露光前に露光ヘッド22全体
に負荷をかけるプレ発光処理をするよう構成されてい
る。したがって、画像領域と非画像領域との温度差が縮
められるために温度消光特性に起因した露光ムラをさら
に抑制することが可能になると共に、残留ガス付着量の
差に起因した露光ムラも抑えることができるようにな
る。したがって、より高画質のプリントが実現される。
はVFヘッドであり、この場合、温度消光特性に起因し
た露光ムラが顕著な問題となるが、以上のような構成に
より、高い処理能力を維持しつつ温度消光特性に起因し
た露光ムラを効果的に抑制することができる。
説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるもの
ではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々
な設計変更が可能である。例えば、ダミー発光データ生
成部57により生成されるダミー発光データは、画像デ
ータに基づいて生成されなくてもよいが、逆履歴現象を
軽減するという観点からは、画像データに基づいて生成
するのが好ましい。また、ダミー発光データ生成部57
は必ずしも必要ではなく、画像データに拘わらず常に同
じダミー発光データを用いてダミー発光を行うようにし
てもよい。
(R)・緑(G)・青(B)の三原色を発光できるもの
であるが、他の構成をとってもよい。またダミー発光デ
ータ生成部57はグレイ単色の画像を印画紙1に形成す
るようなダミー発光データを生成するよう、各色R・G
・Bの濃度を同一にしているが、これに限定されるもの
ではない。
御部58を備え、プレ発光処理をするようにされている
が、プレ発光処理をせずダミー発光のみ行う構成であっ
てもよい。
切断しているが、露光後に必要長さに切断する構成であ
ってよい。さらに、本実施形態の露光装置はデジタル露
光及びアナログ露光が可能なハイブリッドタイプである
が、図1に示した投影露光部Bの光源11、ミラー1
2、調光フィルタ13、光学レンズ15、シャッタ16
などを省略し、デジタル露光のみ行うフルデジタルタイ
プとしてもよい。また、本発明は、写真プリントシステ
ムだけではなく、様々な装置に適用可能である。
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
た露光ムラを抑制することができる。また、プレ発光時
間や光量均一化処理に要する作業時間を短縮することが
できる。したがって、高い処理能力を維持しつつ、露光
ムラを抑制することが実現される。またさらに、通常露
光ヘッド全体に対して行われるプレ発光の時間が短縮さ
れることで露光ヘッドへの負荷が減少し、発光寿命期間
が従来よりも伸びる。
との温度差を極力小さくすることができ、画像データに
拘わらず常に同じダミー発光データに基づいてダミー発
光を行う場合に生じることがある、非画像領域の濃度が
画像領域の濃度よりも小さくなるという逆履歴現象が生
じるのを抑制することができる。
間で温度差が生じるのを抑制できるため、プリント幅が
大きなものに変更された際に、温度消光特性に起因した
三原色間の濃度差によって画像に色ムラが生じることが
少なくなる。
との温度差が縮められるために温度消光特性に起因した
露光ムラをさらに抑制することが可能になると共に、残
留ガス付着量の差に起因した露光ムラも抑えることがで
きるようになる。したがって、より高画質のプリントが
実現される。
ッドを用いた場合に顕著な問題となる温度消光特性に起
因した露光ムラを、高い処理能力を維持しつつ効果的に
抑制することができる。
プリントシステムを示す概略構成図である。
ある。
についての横断面図である。
の配置を示す概略図である。
ーチャートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 画像データに基づいて感光媒体を露光す
るための露光ヘッドと、 前記露光ヘッドに対して、露光に係る画像データに基づ
いた発光の制御が行われる画像領域と、それ以外の非画
像領域とを区分するための領域区分手段と、 感光媒体の露光時において、前記画像領域では画像デー
タに基づいて発光し且つ前記非画像領域ではダミー発光
するように前記露光ヘッドを制御する発光制御手段とを
備えていることを特徴とする露光装置。 - 【請求項2】 前記非画像領域におけるダミー発光に係
るダミー発光データを、前記画像領域での発光に用いら
れる画像データに基づいて生成するためのダミー発光デ
ータ生成手段をさらに備えていることを特徴とする請求
項1に記載の露光装置。 - 【請求項3】 前記露光ヘッドが赤(R)・緑(G)・
青(B)の三原色を発光可能であると共に、前記ダミー
発光データ生成手段が生成するダミー発光データが、感
光媒体にグレイ単色の画像を形成するためのデータであ
ることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。 - 【請求項4】 前記発光制御手段が、感光媒体の露光前
において、前記露光ヘッドをプレ発光させることを特徴
とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光装置。 - 【請求項5】 前記露光ヘッドが蛍光表示管プリントヘ
ッドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
項に記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002150080A JP2003341124A (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002150080A JP2003341124A (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003341124A true JP2003341124A (ja) | 2003-12-03 |
Family
ID=29768022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002150080A Pending JP2003341124A (ja) | 2002-05-24 | 2002-05-24 | 露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003341124A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7944459B2 (en) | 2005-11-14 | 2011-05-17 | Seiko Epson Corporation | Light-emitting device, driving circuit, driving method, electronic apparatus, and image forming apparatus |
JP2016198993A (ja) * | 2015-04-14 | 2016-12-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光書き込み装置及び画像形成装置 |
-
2002
- 2002-05-24 JP JP2002150080A patent/JP2003341124A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7944459B2 (en) | 2005-11-14 | 2011-05-17 | Seiko Epson Corporation | Light-emitting device, driving circuit, driving method, electronic apparatus, and image forming apparatus |
JP2016198993A (ja) * | 2015-04-14 | 2016-12-01 | コニカミノルタ株式会社 | 光書き込み装置及び画像形成装置 |
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Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050407 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070220 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070306 |
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