JP2003338966A - カメラ及びこれに用いる撮像素子ユニット - Google Patents
カメラ及びこれに用いる撮像素子ユニットInfo
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Abstract
簡易化し安定した機構精度を確保すると共に製造工程の
簡略化を実現し得るカメラ及びこれに用いる撮像素子ユ
ニットを提供する。 【解決手段】画像信号を得る撮像素子27と、撮像素子
の前面側に所定の間隔で対向配設された防塵部材21
と、防塵部材の周縁部に配設され防塵部材に振動を与え
るために板状の電気機械変換素子とその表面に形成され
た導電部材とを含む加振用部材22と、撮像素子と防塵
部材とが対向して形成される部位に密閉された空間部を
構成すべく撮像素子及び防塵部材の周縁側で空間部を封
止するように構成された封止構造部と、撮像素子から得
られた画像信号を記録形態の信号に変換する画像信号処
理回路16aとを備え、封止構造部の一部は導電性を有
しこの導電性部位と電気機械変換素子の導電部材とを当
接させて構成する。
Description
面上に照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子
を有する撮像素子ユニットを備えたカメラに関し、より
詳細には撮像素子の防塵構造を備えたカメラ及びこれに
用いる撮像素子ユニットに関するものである。
の光束(以下、被写体光束という)に基づいて形成され
る被写体像を所定の位置に配置した固体撮像素子等、例
えば電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Devic
e。以下、単に撮像素子という)等の光電変換面上に結
像させ、当該撮像素子等の光電変換作用を利用して所望
の被写体像を表わす電気的な画像信号等を生成し、この
画像信号等に基づく信号を、例えば液晶表示装置(LC
D;Liquid Crystal Display)等の所定の表示装置
等へと出力して画像等を表示させたり、撮像素子等によ
って生成した画像信号等を所定の形態の画像データとし
て所定の記録媒体の所定の記録領域に記録し、さらにこ
の記録媒体に記録された画像データを読み出して、その
画像データに対して表示装置を用いて表示するのに最適
な画像信号となるように変換処理した後、処理済の画像
信号に基づいて、これに対応する画像を表示させ得るよ
うに構成した、いわゆるデジタルスチルカメラやデジタ
ルビデオカメラ等のデジタルカメラ等(以下、デジタル
カメラ又は単にカメラという)が、一般的に実用化され
広く普及している。
は、撮影動作に先立って撮影対象となる所望の被写体を
観察し、当該被写体を含む撮影範囲を設定する等の目的
で、光学的ファインダー装置を備えているのが一般であ
る。
光学系の光軸上に配設した反射部材等を用いて撮影光学
系を透過した被写体光束の進行方向を折り曲げて観察用
の被写体像を所定の位置に結像させる一方、撮影動作時
には、撮影光学系の光軸上から反射部材を退避させるこ
とにより、被写体光束を撮像素子の受光面、即ち光電変
換面へと導き、当該光電変換面上に撮影用の被写体像を
形成させるように構成したいわゆる一眼レフレックス方
式のファインダー装置等が一般的に利用されている。
ス方式のファインダー装置を具備すると共に、カメラ本
体に対して撮影光学系を着脱自在となるように構成し、
使用者が所望するときに所望の撮影光学系を任意に着脱
し交換することで、単一のカメラ本体において複数種類
の撮影光学系を選択的に使用し得るように構成したいわ
ゆるレンズ交換可能な形態のデジタルカメラが一般に実
用化されつつある。
ルカメラにおいては、当該撮影光学系をカメラ本体から
取り外した際に、カメラ本体の内部に空気中に浮遊する
塵埃等が侵入する可能性がある。また、カメラ本体内部
には、例えばシャッター・絞り機構等、機械的に動作す
る各種の機構が配設されていることから、これら各種の
機構等からは、その動作中に塵埃等が発生する場合もあ
る。
した際には、当該撮影光学系の後方に配置される撮像素
子の受光面(光電変換面とも言う)がカメラ内部の外気
に露呈されることになることから、塵埃等が帯電作用等
の要因によって撮像素子の光電変換面に付着することが
ある。
ジタルカメラ等においては、帯電作用等に起因して撮像
素子の受光面上に塵埃等が付着するのを抑制するための
技術が、例えば特開2000−29132号公報等によ
って提案されている。
示されている手段は、レンズ交換可能な形態の一眼レフ
レックス方式のデジタルカメラにおいて、カメラ内部に
設けられる撮像素子の受光面を覆うカバー部材の表面に
透明電極を設け、この電極に対して直流電圧若しくは数
kHz〜20kHz程度の周波数の交流電圧を印加する
ことによって、帯電作用によって撮像素子の受光面上に
塵埃等が付着するのを抑制するようにしたものである。
撮像素子に生起する電荷を中和することによって静電気
等に起因して撮像素子の受光面に塵埃等が付着するのを
抑制することができるというものである。
素子としては、いわゆるパッケイジに封じられた形態の
撮像素子(例えばパッケイジCCDという)が広く用い
られているが、このような形態の撮像素子とは別に、近
年においては、いわゆるベアチップCCDと呼ばれる裸
の状態のCCDチップを市場に供給することが提案され
ている。
その光電変換面上に塵埃等が付着する可能性が多くなる
ことから、ベアチップCCDとこれを載置する基板との
間に圧電素子を設け、この圧電素子に対して所定の電圧
を印加することによって当該ベアチップCCD自体を振
動させ、これにより光電変換面上に付着した塵埃等を振
り落とすようにする手段についての提案が、例えば特開
平9−130654号公報等によって開示されている。
報によって開示されているカメラにおいては、撮像素子
の前面側に配置される光学部材の表面に付着した塵埃等
を除去する手段としてワイパー部材を備えて構成してい
る。
の光学部材の表面を擦りながら移動することによって当
該光学部材の表面上を掃き拭い、これによって光学部材
の表面上に付着した塵埃等を除去するというものであ
る。そして、ワイパーによって掃き払われた塵埃等は、
当該光学部材の近傍に形成されたカメラ本体部の溝部に
入るように構成されている。
2000−29132号公報に開示されている手段で
は、帯電した撮像素子の電荷を中和させることで塵等が
付着するのを抑制するようにしていることから、例えば
静電気に因らずに撮像素子の光電変換面上に単に付着し
たり堆積した状態の塵埃等を除去する手段としては、最
適なものではないと考えられる。
報に開示されている手段では、ベアチップCCDを念頭
に入れて考案されている手段であるために、従来のデジ
タルカメラにおいて一般的に利用されているパッケイジ
CCDのような形態の撮像素子に対して適用するために
は、最適な手段であるとは言えない。
等に対して上述の特開平9−130654号公報に開示
されている手段を適用した場合には、例えば撮像素子自
体又はそのパッケイジに対して振動を加えることになる
ので、この加振作用によって撮像素子及びその近傍に配
設される各種の機構に対して、例えば機構的な劣化や狂
い等の悪影響が波及する虞がある。
号公報による手段によれば、ワイパー部材やこれを駆動
するための駆動モータ等の構成部材が新たに必要とな
り、これを配置するカメラ内部の空間を確保しなければ
ならない。したがって、カメラ自体の大型化を招いてし
まうという問題がある。
01291号において、撮像素子の光電変換面の側を封
止乃至保護する防塵部材を備えることで、当該撮像素子
の光電変換面に塵埃等が付着するのを抑制すると共に、
防塵部材の外面側に付着する塵埃等に対しては、所定の
加振手段によって防塵部材に所定の振幅の振動を与える
ことによって、これを除去する手段を提案している。
によって撮像素子の光電変換面に塵埃等が付着するのを
抑制すると共に、防塵部材の外面側に付着する塵埃等を
容易に除去し得るレンズ交換可能な形態のデジタルカメ
ラを構成することができるというものである。
のであって、その目的とするところは、カメラ内部に設
けられる光学部材に付着した塵埃等を除去するために設
けられる防塵機構の構造を工夫することにより、構造を
簡易化し、安定した機構精度を確保し得ると共に、製造
工程を簡略化することのできるカメラ及びこれに用いる
撮像素子ユニットを提供することである。
に、第1の発明によるカメラは、自己の光電変換面上に
照射された光に対応した画像信号を得る撮像素子と、全
体として円形乃至多角形の板状をなし少なくとも自己の
中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部を
なし、この透明部が上記撮像素子の前面側に所定の間隔
を持って対向配設された防塵部材と、上記防塵部材の周
縁部に配設され当該防塵部材に振動を与えるための部材
であって、板状の電気機械変換素子と当該電気機械変換
素子の表面に形成された導電部材とを含む加振用部材
と、上記撮像素子と上記防塵部材との両者が対向して形
成される部位に、略密閉された空間部を構成すべく上記
撮像素子及び上記防塵部材の周縁側で上記空間部を封止
するように構成された封止構造部と、上記撮像素子の光
電変換面上に結像された像に対応するものとして当該撮
像素子から得られた画像信号を記録に適合する形態の信
号に変換するための画像信号処理回路とを具備し、上記
封止構造部の一部は導電性を有して形成され、この封止
構造部の導電性部位と上記電気機械変換素子の表面に形
成された上記導電部材とが当接していることを特徴とす
る。
るカメラにおいて、上記導電部材は、上記電気機械変換
素子の上記防塵部材側の表面と側面とに沿って形成され
た第1導電部材と、上記電気機械変換素子の上記防塵部
材側の表面とは反対側の表面に形成された第2導電部材
とを含み、上記第1導電部材は、上記電気機械変換素子
の上記防塵部材側の表面とは反対側の表面まで延出して
形成され、当該反対側の表面上において上記第1導電部
材と上記第2導電部材との間に絶縁部が設けられている
ことを特徴とする。
は上記第2の発明によるカメラにおいて、上記電気機械
変換素子は、圧電素子であることを特徴とする。
ラにおいて、上記圧電素子は、圧電セラミックスである
ことを特徴とする。
ラにおいて、撮影レンズを装着するための撮影レンズ装
着部を、さらに有し、上記撮影レンズは、上記撮影レン
ズ装着部において着脱可能であることを特徴とする。
己の光電変換面上に照射された光に対応した画像信号を
得る撮像素子と、上記撮像素子の前面側に所定の間隔を
持って対向配設された光学部材と、上記光学部材の周縁
部に配設され当該光学部材に振動を与えるための部材で
あって、板状の電気機械変換素子と当該電気機械変換素
子の表面に形成された導電部材とを含む加振用部材と、
上記撮像素子と上記光学部材との両者が対向して形成さ
れる部位に、略密閉された空間部を構成すべく上記撮像
素子及び上記光学部材の周縁側で上記空間部を封止する
ように構成された封止構造部とを具備し、上記封止構造
部の一部は導電性を有して形成され、この封止構造部の
導電性部位と上記電気機械変換素子の表面に形成された
上記導電部材とが当接していることを特徴とする。
素子ユニットにおいて、上記導電部材は、上記電気機械
変換素子の上記光学部材側の表面と側面とに沿って形成
された第1導電部材と、上記電気機械変換素子の上記光
学部材側の表面とは反対側の表面に形成された第2導電
部材とを含み、上記第1導電部材は、上記電気機械変換
素子の上記光学部材側の表面とは反対側の表面まで延出
して形成され、当該反対側の表面上において上記第1導
電部材と上記第2導電部材との間に絶縁部が設けられて
いることを特徴とする。
7の発明による撮像素子ユニットにおいて、上記電気機
械変換素子は、圧電素子であることを特徴とする。
素子ユニットにおいて、上記圧電素子は、圧電セラミッ
クスであることを特徴とする。
本発明を説明する。まず、本発明の第1の実施形態のカ
メラについて、その概略的な構成を以下に説明する。
カメラの概略的な構成を示す図であって、図1は、本カ
メラの一部を切断して、その内部構成を概略的に示す斜
視図であり、図2は、本カメラの主に電気的な構成を概
略的に示すブロック構成図である。
に構成されるカメラ本体部11及びレンズ鏡筒12とか
らなり、両者(11・12)は、互いに着脱自在に構成
されてなるものである。
動機構等からなる撮影光学系12aを内部に保持して構
成されている。この撮影光学系12aは、被写体からの
光束を透過させることで当該被写光束により形成される
被写体の像を所定の位置(後述する撮像素子27の光電
変換面上)に結像せしめるように例えば複数の光学レン
ズ等によって構成されるものである。そして、このレン
ズ鏡筒12は、カメラ本体部11の前面に向けて突出す
るように配設されている。
来のカメラ等において一般的に利用されているものと同
様のものが適用される。したがって、その詳細な構成に
ついての説明は省略する。
材等を備えて構成され、かつ撮影光学系12aを保持す
るレンズ鏡筒12を着脱自在となるように配設するため
の連結部材である撮影光学系装着部11aをその前面に
備えて構成されてなるいわゆる一眼レフレックス方式の
カメラである。
央部には、被写体光束を当該カメラ本体部11の内部へ
と導き得る所定の口径を有する露光用開口が形成されて
おり、この露光用開口の周縁部に撮影光学系装着部11
aが形成されている。
に上述の撮影光学系装着部11aが配設されているほ
か、上面部や背面部等の所定の位置にカメラ本体部11
を動作させるための各種の操作部材、例えば撮影動作を
開始せしめるための指示信号等を発生させるためのレリ
ーズボタン17等が配設されている。これらの操作部材
については、本発明とは直接関連しない部分であるの
で、図面の煩雑化を避けるために、レリーズボタン17
以外の操作部材については、その図示及び説明を省略す
る。
ように、各種の構成部材、例えば、撮影光学系12aに
よって形成される所望の被写体像を撮像素子27(図2
参照)の光電変換面上とは異なる所定の位置に形成させ
るべく設けられ、いわゆる観察光学系を構成するファイ
ンダー装置13と、撮像素子27の光電変換面への被写
体光束の照射時間等を制御するシャッタ機構等を備えた
シャッター部14と、このシャッター部14を含み撮影
光学系12aを透過した被写体光束に基づいて形成され
る被写体像に対応した画像信号を得る撮像素子27及び
この撮像素子27の光電変換面の前面側の所定の位置に
配設され当該光電変換面への塵埃等の付着を予防する防
塵部材である防塵フイルター21(詳細については後述
する)等からなるアッセンブリである撮像素子ユニット
(以下、撮像ユニットと略記する)15と、撮像素子2
7により取得した画像信号に対して各種の信号処理を施
す画像信号処理回路16a(図2参照)等の電気回路を
構成する各種の電気部材が実装される主回路基板16を
始めとした複数の回路基板(図1では主回路基板16の
みを図示している)と、等が、それぞれ所定の位置に配
設されている。
aを透過した被写体光束の光軸を折り曲げて観察光学系
の側へと導き得るように構成される反射鏡13bと、こ
の反射鏡13bから出射する光束を受けて正立正像を形
成するペンタプリズム13aと、このペンタプリズム1
3aにより形成される像を拡大して観察するのに最適な
形態の像を結像させる接眼レンズ13c等によって構成
されている。
から退避する位置と当該光軸上の所定の位置との間で移
動自在に構成され、通常状態においては、撮影光学系1
2aの光軸上において当該光軸に対して所定の角度、例
えば角度45度を有して配置されている。これにより、
撮影光学系12aを透過した被写体光束は、当該カメラ
1が通常状態にあるときには、反射鏡13bによってそ
の光軸が折り曲げられて、当該反射鏡13bの上方に配
置されるペンタプリズム13aの側へと反射されるよう
になっている。
いて、その実際の露光動作中には、当該反射鏡13b
は、撮影光学系12aの光軸から退避する所定の位置に
移動するようになっている。これによって、被写体光束
は、撮像素子27の側へと導かれ、その光電変換面を照
射するようになっている。
レーン方式のシャッター機構や、このシャッター機構の
動作を制御する駆動回路等、従来のカメラ等において一
般的に利用されているものと同様のものが適用される。
したがって、その詳細な構成についての説明は省略す
る。
うに複数の回路基板が配設され、各種の電気回路を構成
している。本カメラ1の電気的な構成は、図2に示すよ
うに、例えば本カメラ1の全体を統括的に制御する制御
回路であるCPU41と、撮像素子27によって取得し
た画像信号に基づいて記録に適合する形態の信号に変換
する信号処理等、各種の信号処理を施す画像信号処理回
路16aと、この画像信号処理回路16aによって処理
済みの画像信号や画像データ及びこれに付随する各種の
情報等を一時的に記録するワークメモリ16bと、この
画像信号処理回路16aによって生成された所定の形態
の記録用の画像データを所定の領域に記録する記録媒体
43と、この記録媒体43と本カメラ1の電気回路とを
電気的に接続すべく構成される記録媒体インターフェイ
ス42と、画像を表示するための液晶表示装置(LC
D)等からなる表示部46と、この表示部46と本カメ
ラ1との間を電気的に接続し、画像信号処理回路16a
によって処理済の画像信号を受けて表示部46を用いて
表示するのに最適な表示用の画像信号を生成する表示回
路47と、乾電池等の二次電池等からなる電池45と、
この電池45又は所定の接続ケイブル等(図示せず)に
より供給される外部電源(AC)からの電力を受けて、
本カメラ1を動作させるのに適するように制御し、各電
気回路へと配電する電源回路44と、撮像ユニット15
に含まれる防塵フイルター21を駆動させるための電気
回路であって発振器等からなる防塵フイルター駆動部4
8等からなる。
ユニット15の詳細について、以下に説明する。図3・
図4・図5は、本実施形態のカメラ1における撮像ユニ
ットの一部を取り出して示す図であって、図3は、当該
撮像ユニットを分解して示す要部分解斜視図である。図
4は、組み立てた状態の当該撮像ユニットの一部を切断
して示す斜視図である。図5は、図4の切断面に沿う断
面図である。
ト15は、上述したようにシャッター部14を含む複数
の部材によって構成されるユニットであるが、図3から
図5においては、その主要部を図示するに留め、シャッ
ター部14の図示は省略している。また、各構成部材の
位置関係を示すために、図3〜図5においては、当該撮
像ユニット15の近傍に設けられ、撮像素子27が実装
されると共に、画像信号処理回路16a及びワークメモ
リ16b等からなる撮像系の電気回路が実装される主回
路基板16を合わせて図示している。なお、この主回路
基板16、それ自体の詳細については、従来のカメラ等
において一般的に利用されているものが適用されるもの
として、その説明は省略する。
影光学系12aを透過し自己の光電変換面上に照射され
た光に対応した画像信号を得る撮像素子27と、この撮
像素子27を固定支持する薄板状の部材からなる撮像素
子固定板28と、撮像素子27の光電変換面の側に配設
され、撮影光学系12aを透過して照射される被写体光
束から高周波成分を取り除くべく形成される光学素子で
ある光学的ローパスフイルター(Low Pass Filter;以
下、光学LPFという)25と、この光学LPF25と
撮像素子27との間の周縁部に配置され、略枠形状の弾
性部材等によって形成されるローパスフイルター受け部
材26と、撮像素子27を収納し固定保持すると共に光
学LPF25(光学素子)をその周縁部位乃至その近傍
部位に密着して支持しかつ所定の部位を後述する防塵フ
イルター受け部材23(後述する第1の部材)に密に接
触するように配設される撮像素子収納ケース部材24
(後述する第2の部材;以下、CCDケース24とい
う)と、このCCDケース24の前面側に配置され防塵
フイルター21(防塵部材)をその周縁部位乃至その近
傍部位に密着して支持する防塵フイルター受け部材23
(第1の部材)と、この防塵フイルター受け部材23に
よって支持されて撮像素子27の光電変換面の側であっ
て光学LPF25の前面側において当該光学LPF25
との間に所定の間隔を持つ所定の位置に対向配置される
防塵部材である防塵フイルター21と、この防塵フイル
ター21の周縁部に配設され当該防塵フイルター21に
対して所定の振動を与えるための加振用部材であり例え
ば電気機械変換素子等からなる圧電素子22と、防塵フ
イルター21を防塵フイルター受け部材23に対して気
密的に接合させ固定保持する弾性体からなる押圧部材2
0等によって構成されている。
した被写体光束を自己の光電変換面に受けて光電変換処
理を行なうことによって、当該光電変換面に形成される
被写体像に対応した画像信号を取得するものであって、
例えば電荷結合素子(CCD;Charge Coupled Devi
ce)等が適用されている。
を介して主回路基板16上の所定の位置に実装されてい
る。この主回路基板16には、上述したように画像信号
処理回路16a及びワークメモリ16b等が共に実装さ
れており、撮像素子27からの出力信号、即ち光電変換
処理により得られた画像信号が画像信号処理回路16a
等へと電送されるようになっている。
れる信号処理としては、例えば撮影光学系装着部11a
に装着されたレンズ鏡筒12の内部に保持される撮影光
学系12aによって撮像素子27の光電変換面上に結像
された像に対応するものとして当該撮像素子27から得
られた画像信号を記録に適合する形態の信号に変換する
処理等、各種の信号処理である。このような信号処理
は、電子的な画像信号を取り扱うように構成される一般
的なデジタルカメラ等において通常になされる処理と同
様である。したがって、当該カメラ1において実行され
る各種の信号処理についての詳細な説明は省略する。
ルター受け部材26を挟んで光学LPF25が配設され
ている。そして、これを覆うようにCCDケース24が
配設されている。
分に矩形状からなる開口24cが設けられており、この
開口24cには、その後方側から光学LPF25及び撮
像素子27が配設されるようになっている。この開口2
4cの後方側の内周縁部には、図4・図5に示すように
断面が略L字形状からなる段部24aが形成されてい
る。
子27との間には、弾性部材等からなるローパスフイル
ター受け部材26が配設されている。このローパスフイ
ルター受け部材26は、撮像素子27の前面側の周縁部
においてその光電変換面の有効範囲を避ける位置に配設
され、かつ光学LPF25の背面側の周縁部近傍に当接
するようになっている。そして、光学LPF25と撮像
素子27との間を略気密性が保持されるようにしてい
る。これにより、光学LPF25には、ローパスフイル
ター受け部材26による光軸方向への弾性力が働くこと
になる。
を、CCDケース24の段部24aに対して略気密的に
接触させるように配置することで、当該光学LPF25
をその光軸方向に変位させようとするローパスフイルタ
ー受け部材26による弾性力に抗して当該光学LPF2
5の光軸方向における位置を規制するようにしている。
cの内部に背面側より挿入された光学LPF25は、段
部24aによって光軸方向における位置規制がなされて
いる。これにより、当該光学LPF25は、CCDケー
ス24の内部から前面側へ向けて外部に抜け出ないよう
になっている。
24cの内部に背面側から光学LPF25が挿入された
後、光学LPF25の背面側には、撮像素子27が配設
されるようになっている。この場合において、光学LP
F25と撮像素子27との間には、周縁部においてロー
パスフイルター受け部材26が挟持されるようになって
いる。
像素子固定板28を挟んで主回路基板16に実装されて
いる。そして、撮像素子固定板28は、CCDケース2
4の背面側からネジ孔24eに対してネジ28bによっ
てスペーサ28aを介して固定されている。また、撮像
素子固定板28には、主回路基板16がスペーサ16c
を介してネジ16dによって固定されている。
ルター受け部材23がCCDケース24のネジ孔24b
に対してネジ23bによって固定されている。この場合
において、CCDケース24の周縁側であって前面側の
所定の位置には、図4・図5において詳細に示すよう
に、周溝24dが略環状に形成されている。その一方
で、防塵フイルター受け部材23の周縁側であって背面
側の所定の位置には、CCDケース24の周溝24dに
対応させた環状凸部23d(図3には図示出来ず)が全
周にわたって略環状に形成されている。したがって、環
状凸部23dと周溝24dとが嵌合することによりCC
Dケース24と防塵フイルター受け部材23とは、環状
の領域、即ち周溝24dと環状凸部23dとが形成され
る領域において相互に略気密的に嵌合するようになって
いる。
至多角形の板状をなし、少なくとも自己の中心から放射
方向に所定の広がりを持つ領域が透明部をなしており、
この透明部が光学LPF25の前面側に所定の間隔を持
って対向配置されているものである。
実施形態では背面側)の周縁部には、当該防塵フイルタ
ー21に対して振動を与えるための所定の加振用部材で
あり電気機械変換素子等によって形成される圧電素子2
2が一体となるように、例えば接着剤による貼着等の手
段により配設されている。この圧電素子22は、外部か
ら所定の駆動電圧を印加することによって防塵フイルタ
ー21に所定の振動を発生させることができるように構
成されている。
ルター受け部材23に対して気密的に接合するように板
ばね等の弾性体からなる押圧部材20によって固定保持
されている。
傍には、円形状又は多角形状からなる開口23fが設け
られている。この開口23fは、撮影光学系12aを透
過した被写体光束を通過させて、当該光束が後方に配置
される撮像素子27の光電変換面を照射するのに充分な
大きさとなるように設定されている。
出する壁部23e(図4・図5参照)が略環状に形成さ
れており、この壁部23eの先端側には、さらに前面側
に向けて突出するように受け部23cが形成されてい
る。
側の外周縁部近傍には、所定の位置に複数(本実施形態
では三箇所)の突状部23aが前面側に向けて突出する
ように形成されている。この突状部23aは、防塵フイ
ルター21を固定保持する押圧部材20を固設するため
に形成される部位であって、当該押圧部材20は、突状
部23aの先端部に対してねじ20a等の締結手段によ
り固設されている。
の弾性体によって形成される部材であって、その基端部
が突状部23aに固定され、自由端部が防塵フイルター
21の外周縁部に当接することで、当該防塵フイルター
21を防塵フイルター受け部材23の側、即ち光軸方向
に向けて押圧するようになっている。
背面側の外周縁部に配設される圧電素子22の所定の部
位が、受け部23cに当接することで、防塵フイルター
21及び圧電素子22の光軸方向における位置が規制さ
れるようになっている。したがってこれにより、防塵フ
イルター21は、圧電素子22を介して防塵フイルター
受け部材23に対して気密的に接合するように固定保持
されている。
は、押圧部材20による附勢力によって防塵フイルター
21と圧電素子22を介して気密的に接合するように構
成されている。
受け部材23とCCDケース24とは、周溝24dと環
状凸部23d(図4・図5参照)とが相互に略気密的に
嵌合するようになっているのと同時に、防塵フイルター
受け部材23と防塵フイルター21とは、押圧部材20
の附勢力により圧電素子22を介して気密的に接合する
ようになっている。また、CCDケース24に配設され
る光学LPF25は、光学LPF25の前面側の周縁部
とCCDケース24の段部24aとの間で略気密的とな
るように配設されている。さらに、光学LPF25の背
面側には、撮像素子27がローパスフイルター受け部材
26を介して配設されており、光学LPF25と撮像素
子27との間においても、略気密性が保持されるように
なっている。
防塵フイルター21とが対向する間の空間には、所定の
空隙部51aが形成されている。また、光学LPF25
の周縁側、即ちCCDケース24と防塵フイルター受け
部材23と防塵フイルター21とによって、空間部51
bが形成されている。この空間部51bは、光学LPF
25の外側に張り出すようにして形成されている封止さ
れた空間である(図4・図5参照)。また、この空間部
51bは、空隙部51aよりも広い空間となるように設
定されている。そして、空隙部51aと空間部51bと
からなる空間は、上述した如くCCDケース24と防塵
フイルター受け部材23と防塵フイルター21と光学L
PF25とによって略気密的に封止される封止空間51
となっている。
撮像ユニット15では、光学LPF25及び防塵フイル
ター21の周縁に形成され空隙部51aを含む略密閉さ
れた封止空間51を形成する封止構造部が構成されてい
る。そして、この封止構造部は、光学LPF25の周縁
乃至その近傍から外側の位置に設けられるようになって
いる。
ルター21をその周縁部位乃至その近傍部位に密着して
支持する第1の部材である防塵フイルター受け部材23
と、光学LPF25をその周縁部位乃至その近傍部位に
密着して支持すると共に、自己の所定部位で防塵フイル
ター受け部材23(第1の部材)と密に接触するように
配設される第2の部材であるCCDケース24等によっ
て、封止構造部が構成されている。
ラにおいては、撮像素子27の前面側の所定の位置に防
塵フイルター21を対向配置し、撮像素子27の光電変
換面と防塵フイルター21との周縁に形成される封止空
間51を封止するように構成したことによって、撮像素
子27の光電変換面に塵埃等が付着するのを予防してい
る。
ター21の前面側の露出面に付着する塵埃等について
は、当該防塵フイルター21の周縁部に一体となるよう
に配設される圧電素子22に周期電圧を印加して防塵フ
イルター21に対して所定の振動を与えることで、除去
することができるようになっている。
15のうち防塵フイルター21及びこれに一体に設けら
れる圧電素子22のみを取り出して示す正面図である。
また、図7・図8は、図6の圧電素子22に対して駆動
電圧を印加した際の防塵フイルター21及び圧電素子2
2の状態変化を示し、図7は図6のA−A線に沿う断面
図、図8は図6のB−B線に沿う断面図である。
ス;−)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21
は、図7・図8において実線で示すように変形する一
方、圧電素子22に正(プラス;+)電圧を印加した場
合には、防塵フイルター21は、同図において点線で示
すように変形することになる。
aで示すような振動の節の位置では、実質的に振幅は零
になることから、この節21aに対応する部位に防塵フ
イルター受け部材23の受け部23cを当接させるよう
に設定する。これにより、振動を阻害することなく防塵
フイルター21を効率的に支持し得ることになる。
防塵フイルター駆動部48を制御して、圧電素子22に
対して周期的な電圧を印加することで防塵フイルター2
1は振動し、当該防塵フイルター21の表面に付着した
塵埃等は除去される。
ルター21の形状や板厚・材質等により決まるものであ
る。上述の図6〜図8に示す例では、1次の振動を発生
させた場合を示しているが、これに限らず、高次の振動
を発生させるようにしてもよい。
図8に示す例と全く同じ構成の防塵フイルターに対して
2次振動を発生させた場合のようすを示している。
本カメラ1における撮像ユニット15のうち防塵フイル
ター21及びこれに一体に設けられる圧電素子22のみ
を取り出して示す正面図である。また、図10・図11
は、図9の圧電素子22に対して印加した際の防塵フイ
ルター21及び圧電素子22の状態変化を示し、図10
は図9のA−A線に沿う断面図、図11は図9のB−B
線に沿う断面図である。
ス;−)電圧を印加した場合には、防塵フイルター21
は、図10・図11において実線で示すように変形する
一方、圧電素子22に正(プラス;+)電圧を印加した
場合には、防塵フイルター21は、同図において点線で
示すように変形することになる。
符号21a・21bようにこの振動では二対の節が存在
することになるが、節21aに対応する部位に防塵フイ
ルター受け部材23の受け部23cを当接させるように
設定することで、上述の図6〜図8に示す例と同様に、
振動を阻害することなく防塵フイルター21を効率的に
支持し得ることになる。
防塵フイルター駆動部48を制御して、圧電素子22に
対して周期的な電圧を印加することで防塵フイルター2
1は振動し、当該防塵フイルター21の表面に付着した
塵埃等は除去される。
を発生させた場合には、防塵フイルター21の振幅によ
って封止空間51は、符号Cで示す分の容積変化が生じ
ることになる。一方、図9〜図11に示すように2次の
振動を発生させた場合には、防塵フイルター21の振幅
によって生じる封止空間51の容積変化は、符号D1で
示す領域から符号D2で示す領域×2を差し引いた分
(D1−(D2×2))となる。
ど、封止空間51の内部における内圧の変化は小さいこ
とから、封止空間51の容積変化は少ないほど効率的な
振動を得ることができることがわかる。したがって、電
気機械変換の効率の点では、発生させる振動は、高次と
なるように設定するのが望ましいものと考えられる。
ニット15においては、上述したように防塵フイルター
21の周縁部に、当該防塵フイルター21に振動を与え
るための加振用部材である圧電素子22が接着剤による
貼着等の手段により配設されている。
フイルター21(防塵部材)と圧電素子22(加振用部
材)との構成の詳細について、以下に説明する。
撮像ユニットを構成する構成部材の一部を取り出して示
す図である。このうち図12は、防塵部材(光学部材;
防塵フイルター)と加振用部材(圧電素子)及び防塵フ
イルター受け部材を取り出して、その背面側(撮像素子
側)から見た際の斜視図であって、一部を破断して示し
ている。また、図13は、図12のP−P線に沿う断面
図である。
は、例えば板状の圧電セラミックス等が略円環形状とな
るように形成された電気機械変換素子である。この圧電
素子22には、その一方の表面、即ち防塵フイルター2
1に貼着される側の表面に第1導電部材22bが、他方
の表面、即ち防塵フイルター21の側の表面とは反対側
の表面(背面側の表面)に第2導電部材22aが形成さ
れている。
電素子22の外縁側の側面に沿って形成され、さらに他
方の表面にまで延出して形成されている。これら第1導
電部材22b及び第2導電部材22aは、圧電素子22
の電極の役目をしている部材である。
ように圧電素子22は、防塵フイルター21の周縁部の
所定の部位接着等の手段によって貼着されるようになっ
ている。このことから当該圧電素子22の一方の面は、
防塵フイルター21に対する接着面となるので、そのま
ま接着を行なうと当該表面に設けられる第1導電部材2
2bに対してリード線等の接続部材を接続することがで
きない状態になってしまう。つまり、第一導電部材22
bへの通電ができないことになる。
したように第1導電部材22bの一部を圧電素子22の
外縁側の側面に沿わせて形成し、さらに第2導電部材2
2aの形成されている側の表面にまで延出させて形成す
るようにしているので、当該第1導電部材22bに対し
てリード線等の接続部材を容易に接続し得るようになっ
ている。
他方の表面に形成される第2導電部材22aは、第1導
電部材22bの延出部位を避けて形成されており、この
第1導電部材22bの延出部位と第2導電部材22aと
の間には絶縁部65が設けられている。これによって、
圧電素子22の第2導電部材22aが形成されている側
の表面(他方の表面)上において、第1導電部材22b
の延出部位と第2導電部材22aとが導通してしまうこ
とがないように構成されている。
ー21は、これに貼着された圧電素子22を介して防塵
フイルター受け部材23に接着剤31等の接着手段など
によって貼着されることになるが、この場合において、
圧電素子22の第2導電部材22aが設けられている側
の所定の部位が防塵フイルター受け部材23の受け部2
3cに当接することになる。したがって、このとき防塵
フイルター受け部材23の受け部23cは、第1導電部
材22bの延出部位と第2導電部材22aとにわたって
配設される場合もある。
したように封止構造部の一部を構成する構成部材となっ
ている。そして、当該防塵フイルター受け部材23の一
部は、導電性を有するように形成されている。具体的に
は、当該防塵フイルター受け部材23は、金属又は導電
性プラスチック等の導電部材によって形成するか、又は
導電性塗料を塗布する等の手段によって導電性を有する
ように形成されている。
け部材23は、その一部であって少なくとも圧電素子2
2の第2導電部材22aに当接する受け部23cの近傍
の部位が導電性を有しておればよい。
の受け部23cが、第1導電部材22bの延出部位と第
2導電部材22aとにわたって配設されると、両導電部
材22a・22bが導通状態となってしまう。このこと
を避けるために絶縁部65が設けられている。
け部材23(封止構造部)の導電性部位と圧電素子22
(電気機械変換素子)の表面に形成された第2導電部材
22aとが当接することで、両者の間に電気的な接続が
確保され通電可能な状態となる。これと同時に、第1導
電部材22bと第2導電部材22aとの間は、上述の絶
縁部65によって導通し得ない状態となっている。
ては、防塵フイルター駆動部48によって所定の電圧が
印加されるようになっていて、当該圧電素子22は、こ
れにより振動を発生させ、防塵フイルター21に振動を
与え得るように構成されている。
電部材22b及び第2導電部材22aと防塵フイルター
駆動部48との間の電気的な接続は、例えば第1導電部
材22bの延出部に対して防塵フイルター駆動部48か
らのリード線等の接続部材を接続する一方、第2導電部
材22aに対しては、これに電気的に接続されている防
塵フイルター受け部材23が本体接地状態となるので、
リード線等の接続部材が不要となる。
よれば、光学LPF25(光学素子)と防塵フイルター
21(防塵部材)との両者が対向して形成される空隙部
51aを含む略密閉された封止空間51を構成すべく光
学LPF25及び防塵フイルター21の周縁側で空間部
51bを封止するようにした封止構造部を、光学LPF
25の周縁乃至その近傍から外側に設けるように構成し
たので、空間部の一定の容積を確保するについて、光学
LPF25(光学素子)と防塵フイルター21(防塵部
材)との間隔を短く設定することができる。
塵フイルター21(防塵部材)との間隔を短く設定する
と、空隙部51aの容積が少なくなることから圧電素子
22(加振用部材)によって防塵フイルター21に振動
を与える際に封止空間51の内圧が高くなってしまうこ
とは周知である。しかし、封止空間51の内圧が高い場
合には、圧電素子22による防塵フイルター21の振動
を阻害してしまう傾向がある。
に光学LPF25(光学素子)と防塵フイルター21
(防塵部材)との間隔を長くなるように設定した場合に
は、撮像ユニット15の光軸方向における寸法も大きく
なってしまうことになり、カメラ1の光軸方向における
小型化を阻害する要因になる。
F25の周縁乃至その近傍から外側に空間部51bを設
けることで、封止空間51の充分な容積を確保して、圧
電素子22による防塵フイルター21の振動を阻害する
ことなく、撮像ユニット15の光軸方向における寸法の
長大化を抑えることができる。したがって、カメラ1の
光軸方向における小型化に寄与することが容易にでき
る。
2を板状の電気機械変換素子で形成し、この圧電素子2
2の一方の表面には第1導電部材22bを設け、他方に
表面には第2導電部材22aを設けると共に、さらに第
1導電部材22bの一部を圧電素子22の外縁側の側面
に沿わせて形成し、さらにこれを第2導電部材22aの
形成されている表面の側にまで延出させるように形成し
ている。
の一部に導電性部位を設け、この導電性部位と圧電素子
22の第2導電部材22aとが当接するようにしてい
る。このとき、第2導電部材22aと第1導電部材22
bの延出部位との間には、絶縁部65を設けることで両
者が導通状態とならないように構成している。
電部材22bにリード線等の接続部材を接続するのに容
易な構成とすることができると同時に、第2導電部材2
2aは、防塵フイルター受け部材23を介して本体接地
状態とすることができるので、接続手段を省略すること
ができる。
る防塵フイルター駆動部48との間を接続するためのリ
ード線等の接続手段を配設するための構成を簡略化する
ことができること。このことから、製造工程における組
み立て作業時間の短縮化や作業工程の削減等の製造工程
の簡略化を行なうことができ、これに伴って製造コスト
の低減化に寄与することができる。
22等によって構成される防塵機構の構造を簡略化する
ことにより、製造上のばらつきを無くし安定した機構精
度を確保することができる。
イルター受け部材23の導電性部位と圧電素子22の第
2導電部材22aとを当接させるように構成している
が、これとは別に、例えば防塵フイルター受け部材23
の導電性部位と第1導電部材22bとを当接させるよう
に構成する形態も考えられる。次に説明する本発明の第
2の実施形態が、その例示である。
態のカメラの撮像ユニットを構成する構成部材の一部を
取り出して示す図である。このうち図14は、防塵部材
と加振用部材及び防塵フイルター受け部材を取り出し
て、その背面側(撮像素子側)から見た際の斜視図であ
って、一部を破断して示している。また、図15は、図
14のP−P線に沿う断面図である。
1の実施形態と同様の構成からなるものであるが、上述
したように圧電素子22の第1導電部材22bと防塵フ
イルター受け部材23の導電性部位とが当接するように
している点が異なるのみである。したがって、上述の第
1の実施形態と同様となるその他の構成についての説明
及び図示は省略し、上述の第1の実施形態を参照するも
のとする。
の第1の実施形態と同様に、例えば板状の圧電セラミッ
クス等が略円環形状となるように形成された電気機械変
換素子である。
(防塵フイルター21側)に第1導電部材22bが、他
方の表面(防塵フイルター21の反対側)に第2導電部
材22aが形成されている。そして、第1導電部材22
bの一部は、圧電素子22の外縁側の側面に沿って形成
され、さらに他方の表面にまで延出して形成されている
点は、上述の第1の実施形態と同様である。
表面に形成される第2導電部材22aは、第1導電部材
22bの延出部位を避けて形成されており、この第1導
電部材22bの延出部位と第2導電部材22aとの間に
は絶縁部65が設けられている点についても、上述の第
1の実施形態と同様である。
を構成し、少なくともその一部が導電性を有するように
形成されている防塵フイルター受け部材23の導電性部
位が圧電素子22(電気機械変換素子)の表面に形成さ
れる第1導電部材22bに当接するようになっている。
これにより、両者の間に電気的な接続が確保され通電可
能な状態となっている。これと同時に、第1導電部材2
2bと第2導電部材22aとの間は、上述の絶縁部65
によって導通し得ない状態となっている。その他の構成
については、上述の第1の実施形態と全く同様である。
においても、上述の第1の実施形態と全く同様の効果を
得ることができる。
ラ内部に設けられる光学部材に付着した塵埃等を除去す
るために設けられる防塵機構の構造を工夫することによ
り、構造を簡易化し、安定した機構精度を確保し得ると
共に、製造工程を簡略化することのできるカメラ及びこ
れに用いる撮像素子ユニットを提供することができる。
して、その内部構成を概略的に示す斜視図。
すブロック構成図。
り出して示す図であって、当該撮像ユニットを分解して
示す要部分解斜視図。
た状態において一部を切断して示す斜視図。
フイルター及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを
取り出して示す正面図。
ルター及び圧電素子の状態変化を示し、図6のA−A線
に沿う断面図。
ルター及び圧電素子の状態変化を示し、図6のB−B線
に沿う断面図。
フイルター及びこれに一体に設けられる圧電素子のみを
取り出して示す正面図。
イルター及び圧電素子の状態変化の別の例を示し、図9
のA−A線に沿う断面図。
イルター及び圧電素子の状態変化の別の例を示し、図9
のB−B線に沿う断面図。
部材の一部を取り出して示す斜視図。
ットを構成する構成部材の一部を取り出して示す斜視
図。
電セラミックス) 22a……第2導電部材 22b……第1導電部材 23……防塵フイルター受け部材 24……CCDケース(撮像素子収納ケース部材) 23d……環状凸部 24d……周溝 25……光学的ローパスフイルター(光学LPF;光学
素子) 26……ローパスフイルター受け部材 27……撮像素子(CCD) 28……撮像素子固定板 48……防塵フイルター駆動部 51……封止空間部 51a……空隙部 51b……空間部 65……絶縁部
Claims (9)
- 【請求項1】 自己の光電変換面上に照射された光に
対応した画像信号を得る撮像素子と、 全体として円形乃至多角形の板状をなし少なくとも自己
の中心から放射方向に所定の広がりを持つ領域が透明部
をなし、この透明部が上記撮像素子の前面側に所定の間
隔を持って対向配設された防塵部材と、 上記防塵部材の周縁部に配設され当該防塵部材に振動を
与えるための部材であって、板状の電気機械変換素子と
当該電気機械変換素子の表面に形成された導電部材とを
含む加振用部材と、 上記撮像素子と上記防塵部材との両者が対向して形成さ
れる部位に、略密閉された空間部を構成すべく上記撮像
素子及び上記防塵部材の周縁側で上記空間部を封止する
ように構成された封止構造部と、 上記撮像素子の光電変換面上に結像された像に対応する
ものとして当該撮像素子から得られた画像信号を記録に
適合する形態の信号に変換するための画像信号処理回路
と、 を具備し、 上記封止構造部の一部は導電性を有して形成され、この
封止構造部の導電性部位と上記電気機械変換素子の表面
に形成された上記導電部材とが当接していることを特徴
とするカメラ。 - 【請求項2】 上記導電部材は、上記電気機械変換素
子の上記防塵部材側の表面と側面とに沿って形成された
第1導電部材と、上記電気機械変換素子の上記防塵部材
側の表面とは反対側の表面に形成された第2導電部材と
を含み、 上記第1導電部材は、上記電気機械変換素子の上記防塵
部材側の表面とは反対側の表面まで延出して形成され、
当該反対側の表面上において上記第1導電部材と上記第
2導電部材との間に絶縁部が設けられていることを特徴
とする請求項1に記載のカメラ。 - 【請求項3】 上記電気機械変換素子は、圧電素子で
あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
カメラ。 - 【請求項4】 上記圧電素子は、圧電セラミックスで
あることを特徴とする請求項3に記載のカメラ。 - 【請求項5】 撮影レンズを装着するための撮影レン
ズ装着部を、さらに有し、上記撮影レンズは、上記撮影
レンズ装着部において着脱可能であることを特徴とする
請求項1に記載のカメラ。 - 【請求項6】 自己の光電変換面上に照射された光に
対応した画像信号を得る撮像素子と、 上記撮像素子の前面側に所定の間隔を持って対向配設さ
れた光学部材と、 上記光学部材の周縁部に配設され当該光学部材に振動を
与えるための部材であって、板状の電気機械変換素子と
当該電気機械変換素子の表面に形成された導電部材とを
含む加振用部材と、 上記撮像素子と上記光学部材との両者が対向して形成さ
れる部位に、略密閉された空間部を構成すべく上記撮像
素子及び上記光学部材の周縁側で上記空間部を封止する
ように構成された封止構造部と、 を具備し、 上記封止構造部の一部は導電性を有して形成され、この
封止構造部の導電性部位と上記電気機械変換素子の表面
に形成された上記導電部材とが当接していることを特徴
とする撮像素子ユニット。 - 【請求項7】 上記導電部材は、上記電気機械変換素
子の上記光学部材側の表面と側面とに沿って形成された
第1導電部材と、上記電気機械変換素子の上記光学部材
側の表面とは反対側の表面に形成された第2導電部材と
を含み、 上記第1導電部材は、上記電気機械変換素子の上記光学
部材側の表面とは反対側の表面まで延出して形成され、
当該反対側の表面上において上記第1導電部材と上記第
2導電部材との間に絶縁部が設けられていることを特徴
とする請求項6に記載の撮像素子ユニット。 - 【請求項8】 上記電気機械変換素子は、圧電素子で
あることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の
撮像素子ユニット。 - 【請求項9】 上記圧電素子は、圧電セラミックスで
あることを特徴とする請求項8に記載の撮像素子ユニッ
ト。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007264096A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Canon Inc | 塵埃除去装置 |
JP2009134064A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-06-18 | Epson Toyocom Corp | 光学部材および撮像系光学物品、撮像モジュール |
-
2002
- 2002-05-20 JP JP2002145249A patent/JP3989294B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8075143B2 (en) | 2006-03-27 | 2011-12-13 | Canon Kabushiki Kaisha | Foreign substance removing apparatus |
JP2009134064A (ja) * | 2007-11-30 | 2009-06-18 | Epson Toyocom Corp | 光学部材および撮像系光学物品、撮像モジュール |
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