JP2003338926A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置

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JP2003338926A
JP2003338926A JP2002145536A JP2002145536A JP2003338926A JP 2003338926 A JP2003338926 A JP 2003338926A JP 2002145536 A JP2002145536 A JP 2002145536A JP 2002145536 A JP2002145536 A JP 2002145536A JP 2003338926 A JP2003338926 A JP 2003338926A
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JP2002145536A
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Yoshihiko Fukawa
仁彦 府川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像データに含まれるダストノイズを欠陥画
素として自動的に検出して修正することで、ダストノイ
ズの修正処理時間を大幅に短縮するとともに高画質の画
像データの生産性を向上させ、さらには画像データの読
み込みから出力までの一連の自動処理においてもダスト
ノイズの除去を付加できる画像処理方法及び画像処理装
置を提供すること。 【解決手段】 任意の注目画素と近傍画素を比較して所
定の条件を満たす注目画素を含む所定範囲の画素を対象
画素として抽出する。抽出した対象画素に関してヒスト
グラムを作成し、ヒストグラムの特性から所与領域の平
坦性を確認し、所与領域内に欠陥画素が含まれているこ
とを確認する。欠陥画素が含まれている場合には所与の
条件に従って決定した補正値との階調レベルが所定の条
件を満たす画素を欠陥画素として抽出し、欠陥画素を補
正値で置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理方法及び
画像処理装置に係り、特に所与の画像データに含まれる
埃等によるダストノイズを修正する画像処理方法及び画
像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子画像データを生成する手法
のひとつとして、原稿に描かれた画像をスキャナなどの
画像入力装置を用いて電子データ化するものがある。こ
の手法では簡便に画像データを生成できるものの、原稿
に付着したホコリや、画像入力装置の読み取り面に付着
した汚れなども画像データとして読み取られてしまう。
このため、本来画像の成分ではないノイズとしてその汚
れ等の像が含まれてしまっていた。
【0003】このような、ノイズの除去方法としてノイ
ズと思われる注目画素に対してその周囲の画素データの
平均値を取ったりするような手法が取られていた。
【0004】また処理対象画像に対してノイズを識別
し、そのノイズに対して除去処理を施すものとして特開
平4−316275号がある。このノイズ除去方法で
は、注目画素を中心とした所定の大きさの窓単位で画像
データを走査する際、その窓を複数のブロックに分割
し、注目画素との階調レベル差が第1の閾値以上となる
画素がブロック内に第2の閾値以上の数だけ存在する場
合にそのブロックのパターンが所定の形状である場合に
注目画素をノイズと判定する。次に、窓内の画素に関し
て注目画素との階調レベル差が第3の閾値以上である画
素を所定のレベル間隔で分類し、そのレベル間で画素数
を比較した結果をから補正値を求め、注目画素データと
置換することでノイズ修正処理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、注目画
素に対して周囲の画素データの平均値をとる手法ではオ
ブジェクトの輪郭がボケたりするなどのノイズ以外の画
像を劣化させてしまう問題があり、また、特開平4−3
16275号のような修正方法では、画像を構成する全
ての画素に対して上記判断手順を踏まなければならず、
ノイズ画素を抽出するのに時間が掛かってしまう。ま
た、ノイズと判断された1つの画素に対して置換するた
めの階調レベルを複数の画素から求めなければならない
ので修正処理に関しても時間を要してしまう。
【0006】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は画像データに含まれるダストノイズを欠
陥画素として自動的に検出して修正することで、ダスト
ノイズの修正処理時間を大幅に短縮するとともに高画質
の画像データの生産性を向上させ、さらには画像データ
の読み込みから出力までの一連の自動処理においてもダ
ストノイズの除去を付加できる画像処理方法及び画像処
理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本願における請求項1に記載の発明の特徴とする
ところは、以下により構成される画像処理方法、及び画
像処理装置にある。
【0008】(a)画像データの任意の画素と、前記任
意の画素の上または/及び下、または/及び左、または
/及び右の近傍画素との階調レベル差を算出する第1の
算出工程。
【0009】(b)前記第1の算出工程結果に基づい
て、所定の第1の閾値以上となる任意の画素と、前記任
意の画素を中心とした近傍画素とを対象画素として抽出
する第1の抽出工程。
【0010】(c)前記対象画素で構成される濃度度数
分布に基づいて所定の判定基準値及び修正値を算出する
第2の算出工程。
【0011】(d)前記第2の算出工程に基づいて、前
記判定基準値が所定の第2の閾値以上となる場合に前記
対象画素が欠陥画素を含んでいると判定する第1の判定
工程。
【0012】(e)前記対象画素に関して、前記修正値
との階調レベル差が所定の第3の閾値以上となる画素を
欠陥画素として抽出する第2の抽出工程。
【0013】(f)前記欠陥画素を、前記修正値を用い
て修正する修正工程。
【0014】また、本願における請求項2に記載の発明
の特徴とするところは、以下により構成される画像処理
方法、及び画像処理装置にある。
【0015】(a)画像データの任意の画素と、前記任
意の画素の上または/及び下、または/及び左、または
/及び右の近傍画素との階調レベル差を算出する第1の
算出工程。
【0016】(b)前記第1の算出工程結果に基づい
て、所定の第1の閾値以上となる任意の画素と、前記任
意の画素を中心とした近傍画素とを対象画素として抽出
する第1の抽出工程。
【0017】(c)前記対象画素で構成される濃度度数
分布に基づいて所定の第1及び第2の判定基準値及び第
1及び第2の修正値を算出する第2の算出工程。
【0018】(d)前記第2の算出工程に基づいて、前
記第1及び第2の判定基準値が所定の第2の閾値以上と
なる場合に前記対象画素が欠陥画素を含んでいると判定
する第1の判定工程。
【0019】(e)前記対象画素に関して、前記第1及
び第2の修正値との階調レベル差がともに所定の第3の
閾値以上となる画素を欠陥画素として抽出する第2の抽
出工程。
【0020】(f)前記欠陥画素を、前記第1もしくは
第2の修正値のいずれかを用いて修正する修正工程。
【0021】(作 用)本発明の画像処理装置において
は、任意の注目画素と近傍画素を比較して所定の条件を
満たす注目画素を含む所定範囲の画素を対象画素として
抽出する。抽出した対象画素に関してヒストグラムを作
成し、ヒストグラムの特性から所与領域の平坦性を確認
し、所与領域内に欠陥画素が含まれていることを確認す
る。欠陥画素が含まれている場合には所与の条件に従っ
て決定した補正値との階調レベルが所定の条件を満たす
画素を欠陥画素として抽出し、欠陥画素を補正値で置換
する。
【0022】これにより画像劣化を防ぎ、かつ1つの注
目画素から複数のダストノイズ画素を特定,修正処理す
ることができ、トータルのダストノイズ検出及び修正処
理に掛かる時間を短縮させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明を
適用した実施形態を詳細かつ具体的に説明する。
【0024】(第1の実施形態)図1は本発明を適用し
た画像処理部102を備えた画像処理装置の機能構成を
示すブロック図である。図1において、101は画像デ
ータの読み取りを行う画像読取装置である。画像読取装
置としては、例えばプラテンガラス上に原稿を載置し、
プラテンガラスを通して光を原稿に照射し、その反射光
を集光して焦点面に配置したCCDなどの光電変換素子
により画像濃度に応じた画素ごとの電気信号を生成し、
その信号をデジタル化した画像データとして出力する光
学式画像スキャナが用いられる。
【0025】103は画像処理部102から画像データ
を入力するためのインターフェース(I/F)、104
は画像データを記憶する画像メモリ、105は階調レベ
ル差ΔL1算出部、106は階調レベル差閾値ΔL2設
定部、107は半径設定部、108は対象画素抽出部、
109は濃度度数分布作成部、110は階調レベル幅設
定部、111は平坦率F1算出部、112は平坦率閾値
F2設定部、113は欠陥画素判定部、114は階調レ
ベル差閾値ΔL3設定部、115は欠陥画素修正部であ
る。
【0026】図1の構成において、図2のフローチャー
トと画素データ配置を示す図3及び濃度度数分布図4を
参照しながら、第1の実施形態における画像処理方法に
ついて詳細に説明する。なお、図2においては、画像デ
ータが既に画像読取装置101によって読み込まれ、画
像メモリ104に格納されている状態を初期状態として
いる。
【0027】まずステップS201において、ΔL1算
出部105は、画像メモリ104から画像データを読み
出し、そのうちの任意の画素データAに注目し、図3に
示すようにこの注目画素Aとその左側の比較位置画素
L,Mとの階調レベル差ΔL1xと、注目画素Aと上側
の比較位置画素D,Iとの階調レベル差ΔL1yとを次
のように算出する。なお、画素を示す符号であるA,B
などは、そのままその画素の濃度階調を示す符号として
も用いる。また、注目画素Aの選択方法としては、画像
全体をもれなく走査するために、ラスタ走査順に順次選
択する方法が望ましい。
【0028】 ΔL1x=│A×2−(L+M)│ … (1) ΔL1y=│A×2−(D+I)│ … (2) このΔL1xとΔL1yの大きい値を注目画素Aの階調
レベル差ΔL1とする。この算出処理は階調レベル差Δ
L1算出部105にて行われる。なお、カラー画像デー
タの場合には、例えば次のようにする。RGBの各色成
分ごとに、注目画素と左右の画素との階調レベルの差Δ
L1xr,ΔL1xg,ΔL1xbを求め、それらの和
を式(1)のΔL1xとして利用する。ΔLyについて
も同様にして求める。この方法は、以下の説明やその他
の実施形態についても同様であり、階調レベルの差を求
める場合にはこの要領で得ることができる。
【0029】ΔL1の算出方法は上記例に限ったことで
はなく、ΔL1xまたはΔL1yのどちらかを用いても
良い。また、ΔL1xまたはΔL1yの算出に、左側、
上側方向を使用せずに、左右方向、上下方向を使用する
といった算出方法としても良い。その場合にも注目画素
と比較位置画素との階調レベル差をΔL1xやΔL1y
として用いる。更に、ΔL1を決定する際に、本実施形
態では注目画素と一方向に連続した画素のみを使用して
いるが、注目画素から2画素以上離れた比較位置画素を
使用しても構わない。
【0030】ΔL1は、画像データが有する、局所的に
はそこを構成する画素値の相関度が高いという局所的相
関性を利用するために算出される値である。そのため、
注目画素に対する比較対象の画素としては、注目画素と
相関していることを期待し得る範囲であれば選択でき
る。すなわち、注目画素から2画素以上離れた画素を使
用しても構わないとはいうものの、まったくどの画素で
あってもかまわないのではなく、注目画素近傍の画素で
ある必要があり、望ましくは本実施形態のように隣接画
素を選択するのが良い。想定されるダストノイズの大き
さと画像データを読み込んだ際の解像度によってもこの
範囲は変動する。例えば、ある一定の画素数分離れた2
画素に注目した場合、ダストノイズの物理的大きさは変
わらないため高解像度であれば或る程度の相関度を有し
ていても、低解像度ではその相関度は低下する。なお、
ここでは、画像データにおいて注目画素と相関している
ことを期待し得る範囲を注目画素の近傍と称するものと
する。
【0031】次にステップS202において、対象画素
抽出部108により、第1の閾値ΔL2設定部106に
て設定された第1の閾値ΔL2と階調レベル差ΔL1と
を比較し、ΔL1≧ΔL2となるかどうかの判定を行
う。ΔL1≧ΔL2となった場合にはステップS203
に進む。そうでなければ注目画素を次の未処理の画素に
移動する。
【0032】第1の閾値ΔL2は、注目画素がダストノ
イズである可能性を判定するための閾値であり、この後
引き続いて行われるダストノイズであるか否かの判定対
象となる画素数を絞り込むための値である。絞り込むた
めの値であるから、第1の閾値ΔL2の値は0より大き
ければ、例えば1であればその目的を達成できる(階調
レベルは0〜255などの整数で表されるものとす
る)。そのほかに、第1の閾値ΔL2の決定方法として
は、例えば、自然画像などからオブジェクトの境界を含
まない比較的一様な局所画像を実験的に獲得し、そこに
おける階調レベルΔL1(ΔL1R)を上式で算出し
て、ΔL1R<ΔL2となる最小の数値をΔL2として
決定する方法などが考えられる。
【0033】なお、ΔL2設定部106は、あらかじめ
入力された値を記憶するメモリで構成できる。
【0034】ステップS203においては、対象画素抽
出部108により、注目画素を中心として半径設定部1
07に設定されている半径の範囲の画素を対象画素とし
て抽出する。例えば図3の場合注目画素を中心とした半
径2の対象画素といえる。
【0035】対象画素の抽出方法は上記例に限ったこと
ではなく、注目画素及びその上下左右の隣接画素のうち
の少なくともいずれかを対象画素として抽出しても良
い。更に注目画素から2画素以上離れた画素を抽出して
も構わない。ただし、この範囲も前述した近傍の範囲に
限られる。なお、ここでいう抽出には、文字通り抽出す
るということだけでなく、例えば画像メモリにおける画
素のアドレスを記憶して必要に応じて参照可能としてお
くといった、実質的に抽出したと同様の処理が行える状
態を設定する動作も含まれる。
【0036】次にステップS204において、対象画素
抽出部108にて抽出された画素群の濃度度数分布を作
成する。
【0037】なお、上記濃度度数分布の作成においてカ
ラー画像データの場合には、例えば、RGB各色成分の
うちいずれか一色を用いる。
【0038】次にステップS205にて、レベル幅設定
部110に設定されている各階調幅ごとの画像データの
度数を算出し、度数の最も大きいものの全画素数に対す
る割合(平坦率)を求める。例えば、図3の濃度度数分
布が図4で表される場合を考える。レベル幅設定部11
0に設定されているレベル幅が10である場合、それぞ
れの階調範囲における濃度度数は以下の様になる。
【0039】 階調レベル 濃度度数 0〜 9 0 1〜 10 0 2〜 11 0 ・・・ 26〜 35 1 ・・・ 38〜 47 16 39〜 48 19 40〜 49 19 41〜 50 19 ・・・ 87〜 96 1 88〜 97 2 ・・・ 246〜255 0 そしてこれら濃度度数のうち一番値の大きい濃度度数1
9を全画素数25で割ることで平坦率F1=0.76を
求める。
【0040】なお、濃度度数分布から平坦率F1を求め
る計算は平坦率算出部111にて行われる。次にステッ
プS206において、欠陥画素判定部113により、第
2の閾値F2設定部112にて設定された第2の閾値F
2と平坦率F1を比較し、F1≧F2となるかどうかの
判定を行う。F1≧F2となった場合にはステップS2
07に進む。そうでなければ注目画素を次の未処理の画
素に移動する。
【0041】第2の閾値F2は、参照画素群の平坦性を
判定するための閾値であり、対象画素群内にダストノイ
ズが存在するか否かの判定するための値である。第2の
閾値F2の決定方法としては、例えば、自然画像などか
らオブジェクトの境界を含まない比較的一様な局所画像
を実験的に獲得し、そこにおける階調レベルF1(F1
R)を上式で算出して、ΔF1R<F2となる最小の数
値をF2として決定する方法などが考えられる。
【0042】次にステップS207にて、対象画像の中
から欠陥画素を抽出し、欠陥のない正常領域部分から修
正処理を行う。まず対象画素群内における画素に関し
て、平坦率F1を求めるために用いた複数の画素の階調
レベルから修正値を算出する。この修正値との階調レベ
ル差が、階調レベル差閾値ΔF3設定部114に設定さ
れている閾値ΔF3よりも大きい画素を欠陥画素として
抽出する。次にその欠陥画素を先に求めた修正値で置き
換える。
【0043】なお、修正値の算出、欠陥画素の抽出及び
欠陥画素の修正処理は欠陥画素修正部115にて行われ
る。この修正処理方法としての一例として、先ほどの半
径2画素の場合について図4を用いて詳細に説明する。
先ず、ステップS205にて求めた濃度度数の最も大き
なレベル幅例えば40〜49に存在する範囲画素を抽出
する。次にこれらの画素の平均値45を求める。閾値Δ
F3が10と設定されている場合、先ほどの平均値45
に閾値F3=10を足した55以上の階調レベルを持っ
た画素4つを欠陥画素として抽出する。この4つの欠陥
画素を修正値45で置き換えることにより欠陥画素は修
正されたことになる。
【0044】なお、上の例では濃度度数の最も大きな階
調レベルは39〜48,40〜49,41〜50の3つ
が存在するが、この場合、39〜50の範囲に存在する
画素の平均値をとっても良い。また、カラー画像データ
の場合には、平均値算出に用いた画素の各色成分ごとに
求めた平均値で欠陥画素の各色成分を新たな値とするこ
とも出きる。
【0045】欠陥画素の修正方法は上記例に限ったこと
ではなく、判定基準値の算出に用いられた画素群の中間
値で置き換えたり、対象画素群の平均値に最も近い画素
データで置き換えたりする方法でも構わない。ただし、
前述したように、欠陥画素の補正にもまた局所画像の相
関性を利用しているので、半径は無制限には設定できな
い。設定可能なのは相関性が期待できる範囲、すなわち
欠陥画素の近傍画素である必要がある。
【0046】ステップS208にて、全ての画素に対し
て処理がなされたかどうかの判定を行い、なされていな
い場合には注目画素を次の未処理の画素に移動する。
【0047】ステップS208にて、全ての画素が処理
されたと判定された場合には、第1の実施例の処理を終
了する。
【0048】以上のようにして、画像データに存在する
ダストノイズを自動的・効率的に検出し、除去すること
ができる。ダストノイズの検出は、候補となる画素の数
を段階的に絞りながら行われる。そして、処理に時間を
要する判定はある程度画素数を絞った段階で行われるた
めに、全画素について詳細な判定処理を施す必要がな
く、さらにはひとつの注目画素から複数のノイズ画素を
検出することができるため、トータルのノイズ検出及び
修正に要する時間を短縮できる。
【0049】すなわち、各段階においては、注目画素と
その近傍画素との階調レベル差に基づいて、注目画素を
ノイズの候補を検出する。そして、その近傍範囲内の画
素の濃度均一性を求めて、その均一率に基づいて欠陥画
素を判定する。最終的に欠陥画素が抽出されれば、近傍
範囲の画素の階調レベルにより、その欠陥画素を補正す
る。このとき、ノイズ検出の最初の段階では、近傍範囲
を狭くして処理の効率化を図り、進んだ段階では近傍範
囲を広げて判定の高精度化を図っている。さらに画素の
補正の段階では、欠陥画素を近傍範囲内の画素の階調レ
ベルを用いて補正することで、隣接画素との局所的な連
続性を欠陥画素に持たせることができる。
【0050】(第2の実施形態)図5、図6、図7は本
発明の第2の実施の形態である画像処理方法及び画像処
理装置を説明したものである。図5は画像処理装置の機
能構成を示すブロック図であり、第1の実施の形態と同
一の機能のブロックには同一の符号を付し、説明を省略
する。図5において、501は本発明を適用した画像処
理部、502は第1の平坦率F1及び第2の平坦率F2
算出部、503は平坦率閾値F3設定部である。
【0051】上記構成において、図6のフローチャート
と濃度度数分布を示す図6を参照しながら、本第2の実
施形態における画像処理方法について第1の実施の形態
と異なる部分について説明する。図6においても、第1
の実施形態の図2と同様の処理については説明を省略す
る。
【0052】本第2の実施形態では、ステップS601
において、レベル幅設定部110に設定されている各階
調幅ごとの画像データの度数を算出し、度数の最も大き
い階調レベル幅に存在する画素数の全対象画素数に対す
る割合(平坦率F1)と、上記レベル幅と重複しない階
調レベル幅に存在する2番目に度数の全対象画素数に対
する割合(平坦率F2)を求める。例えば、オブジェク
トのエッジ部に存在するノイズ画像の濃度度数分布図7
の場合を考える。レベル幅設定部110に設定されてい
るレベル幅が20である場合、それぞれの階調範囲にお
ける濃度度数は以下の様になる。
【0053】 階調レベル 濃度度数 0〜 19 3 1〜 20 3 2〜 21 4 ・・・ 12〜 31 8 ・・・ 81〜100 13 ・・・ 181〜200 1 ・・・ 246〜255 0 そしてこれら濃度度数のうち一番値の大きい濃度度数1
3を全対象画素数25で割ることで第1の平坦率F1=
0.52を求める。次に、一番大きい濃度度数の存在す
る階調レベル範囲81〜100と重複しない範囲で2番
目に濃度度数の大きい8を全対象画素数25で割ること
で第2の平坦率F2=0.32を求める。なお、濃度度
数分布から第1の平坦率F1及び第2の平坦率F2を求
める計算は平坦率F1,F2算出部502にて行われ
る。
【0054】次にステップS602において、欠陥画素
判定部113により、平坦率閾値F3設定部503にて
設定された平坦率閾値F3と第1の平坦率F1及び第2
の平坦率F2を比較し、F1≧F3かつF2≧F3とな
るかどうかの判定を行う。F1≧F3かつF2≧F3と
なった場合にはステップS603に進む。そうでなけれ
ば注目画素を次の未処理の画素に移動する。
【0055】次にステップS603にて、対象画像の中
から欠陥画素を抽出し、欠陥のない正常領域部分から修
正処理を行う。まず対象画素群内における画素に関し
て、第1の平坦率F1及び第2の平坦率F2を求めるた
めに用いた複数の画素の階調レベルからそれぞれ第1の
修正値R1及び第2の修正値R2を算出する。図7の場
合例えば、第1の修正値R1は階調レベル幅81〜10
0に存在する画素の階調レベルを平均したR1=93、
第2の修正値R2は階調レベル幅12〜31に存在する
画素の階調レベルを平均したR2=21が求まる。この
第1の修正値R1及び第2の修正値R2との階調レベル
差が、ともに階調レベル差閾値ΔF3設定部114に設
定されている閾値ΔF3よりも大きい画素を欠陥画素と
して抽出する。次にその欠陥画素を先に求めた第1の修
正値R1で置き換える。
【0056】なお、第1及び第2の修正値の算出、欠陥
画素の抽出及び欠陥画素の修正処理は欠陥画素修正部1
15にて行われる。以下の動作は第1の実施の形態と同
様である。
【0057】本実施形態の場合には、オブジェクトのエ
ッジ部に存在するノイズであっても2つの平坦性を見る
ことにより注目画素及びその近傍の画素がノイズである
ことを判定することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ほ
こり等によるダストノイズのみを欠陥画素として自動的
に検出して修正することが可能となり、画像の劣化を招
くことなく、修正処理時間を大幅に短縮することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態における画像処理装
置のブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態における動作を説明
するフローチャートである。
【図3】 本発明の第1の実施形態における画素データ
配置を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態における画素データ
の濃度度数分布例である。
【図5】 本発明の第2の実施形態における画像処理装
置のブロック図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態における動作を説明
するフローチャートである。
【図7】 本発明の第2の実施形態における画素データ
の濃度度数分布例である。
【符号の説明】
101 画像読取装置 102 画像処理部 103 インターフェース(I/F) 104 画像メモリ 105 階調レベル差ΔL1算出部 106 階調レベル差閾値ΔL2設定部 107 半径設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CE02 CE11 CH01 CH11 DA03 DC23 5C072 AA01 BA15 FB11 UA14 5C077 LL02 MM03 PP32 PP47 PP61 PQ12 PQ19 PQ20 PQ22 RR16 SS01

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素により構成される画像データを処理
    する画像処理方法であって、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出工程と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて判定
    基準値を求め、該判定基準値が第2の閾値以上となる場
    合に前記対象画素が欠陥画素を含んでいるものと判定す
    る欠陥画素判定工程と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた修正
    値との階調レベル差が第3の閾値以上である画素を前記
    欠陥画素として抽出し、該欠陥画素を前記修正値を用い
    て修正する修正工程とを備えることを特徴とする画像処
    理方法。
  2. 【請求項2】 画素により構成される画像データを処理
    する画像処理方法であって、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出工程と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて第1
    及び第2の判定基準値を求め、該第1及び第2の判定基
    準値がともに第2の閾値以上となる場合に前記対象画素
    が欠陥画素を含んでいるものと判定する欠陥画素判定工
    程と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた第1
    及び第2の修正値との階調レベル差がともに第3の閾値
    以上である画素を前記欠陥画素として抽出し、該欠陥画
    素を前記第1もしくは第2の修正値のいずれかを用いて
    修正する修正工程とを備えることを特徴とする画像処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記対象画素は、前記注目画素を中心と
    した一定範囲内にある画素群であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】前記判定基準値は、前記濃度度数分布にお
    いて、一定階調幅内にある画素度数の全対象画素数に対
    する割合であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の判定基準値は、前記
    濃度度数分布において、相互に重複しない一定階調幅内
    にある画素度数の前記全対象画素数に対する割合である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記修正値は、前記判定基準値を算出す
    るために用いられる画素の平均値として与えられること
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記修正値は、前記判定基準値を算出す
    るために用いられる画素の取り得る階調レベル範囲の中
    間値として与えられることを特徴とする請求項1または
    2に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記修正工程において、前記欠陥画素を
    請求項6もしくは7で与えられた修正値で置換すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記修正工程において、前記第1及び第
    2の判定基準値を算出するために用いられた第1及び第
    2の画素数を比較することで、第1もしくは第2の修正
    値を選択し、欠陥画素を置換することを特徴とする請求
    項2に記載の画像処理方法。
  10. 【請求項10】 画素により構成される画像データを処
    理する画像処理装置であって、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出工程と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて判定
    基準値を求め、該判定基準値が第2の閾値以上となる場
    合に前記対象画素が欠陥画素を含んでいるものと判定す
    る欠陥画素判定工程と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた修正
    値との階調レベル差が第3の閾値以上である画素を前記
    欠陥画素として抽出し、該欠陥画素を前記修正値を用い
    て修正する修正工程とを備えることを特徴とする画像処
    理装置。
  11. 【請求項11】 画素により構成される画像データを処
    理する画像処理装置であって、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出工程と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて第1
    及び第2の判定基準値を求め、該第1及び第2の判定基
    準値がともに第2の閾値以上となる場合に前記対象画素
    が欠陥画素を含んでいるものと判定する欠陥画素判定工
    程と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた第1
    及び第2の修正値との階調レベル差がともに第3の閾値
    以上である画素を前記欠陥画素として抽出し、該欠陥画
    素を前記第1もしくは第2の修正値のいずれかを用いて
    修正する修正工程とを備えることを特徴とする画像処理
    装置。
  12. 【請求項12】 前記対象画素は、前記注目画素を中心
    とした一定範囲内にある画素群であることを特徴とする
    請求項10または11に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記判定基準値は、前記濃度度数分布
    において、一定階調幅内にある画素度数の全対象画素数
    に対する割合であることを特徴とする請求項10または
    11に記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記第1及び第2の判定基準値は、前
    記濃度度数分布において、相互に重複しない一定階調幅
    内にある画素度数の前記全対象画素数に対する割合であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法装
    置。
  15. 【請求項15】 前記修正値は、前記判定基準値を算出
    するために用いられる画素の平均値として与えられるこ
    とを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理
    方法装置。
  16. 【請求項16】 前記修正値は、前記判定基準値を算出
    するために用いられる画素の取り得る階調レベル範囲の
    中間値として与えられることを特徴とする請求項10ま
    たは11に記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記修正工程において、前記欠陥画素
    を請求項15もしくは16で与えられた修正値で置換す
    ることを特徴とする請求項10または11に記載の画像
    処理装置。
  18. 【請求項18】 前記修正工程において、前記第1及び
    第2の判定基準値を算出するために用いられた第1及び
    第2の画素数を比較することで、第1もしくは第2の修
    正値を選択し、欠陥画素を置換することを特徴とする請
    求項11に記載の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 コンピュータを、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出手段と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて判定
    基準値を求め、該判定基準値が第2の閾値以上となる場
    合に前記対象画素が欠陥画素を含んでいるものと判定す
    る欠陥画素判定手段と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた修正
    値との階調レベル差が第3の閾値以上である画素を前記
    欠陥画素として抽出し、該欠陥画素を前記修正値を用い
    て修正する修正手段として機能させることを特徴とする
    コンピュータプログラム。
  20. 【請求項20】 コンピュータを、 前記画像データから、近傍画素との階調レベルの差が第
    1の閾値以上となる注目画素を含む対象画素群を検出す
    る対象画素検出手段と、 前記対象画素で構成される濃度度数分布に基づいて第1
    及び第2の判定基準値を求め、該第1及び第2の判定基
    準値がともに第2の閾値以上となる場合に前記対象画素
    が欠陥画素を含んでいるものと判定する欠陥画素判定手
    段と、 前記対象画素のうち、前記濃度度数分布から求めた第1
    及び第2の修正値との階調レベル差がともに第3の閾値
    以上である画素を前記欠陥画素として抽出し、該欠陥画
    素を前記第1もしくは第2の修正値のいずれかを用いて
    修正する修正手段として機能させることを特徴とするコ
    ンピュータプログラム。
  21. 【請求項21】 前記対象画素は、前記注目画素を中心
    とした一定範囲内にある画素群であるようコンピュータ
    を機能させることを特徴とする請求項19または20に
    記載のコンピュータプログラム。
  22. 【請求項22】 前記判定基準値は、前記濃度度数分布
    において、一定階調幅内にある画素度数の全対象画素数
    に対する割合となるようコンピュータを機能させること
    を特徴とする請求項19または20に記載のコンピュー
    タプログラム。
  23. 【請求項23】 前記第1及び第2の判定基準値は、前
    記濃度度数分布において、相互に重複しない一定階調幅
    内にある画素度数の前記全対象画素数に対する割合とな
    るようコンピュータを機能させることを特徴とする請求
    項20に記載のコンピュータプログラム。
  24. 【請求項24】 前記修正値は、前記判定基準値を算出
    するために用いられる画素の平均値として与えられるよ
    うコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1
    9または20に記載のコンピュータプログラム。
  25. 【請求項25】 前記修正値は、前記判定基準値を算出
    するために用いられる画素の取り得る階調レベル範囲の
    中間値として与えられるようコンピュータを機能させる
    ことを特徴とする請求項19または20に記載のコンピ
    ュータプログラム。
  26. 【請求項26】 前記修正工程において、前記欠陥画素
    を請求項24もしくは25で与えられた修正値で置換す
    るようコンピュータを機能させることを特徴とする請求
    項19または20に記載のコンピュータプログラム。
  27. 【請求項27】 前記修正工程において、前記第1及び
    第2の判定基準値を算出するために用いられた第1及び
    第2の画素数を比較することで、第1もしくは第2の修
    正値を選択し、欠陥画素を置換するようコンピュータを
    機能させることを特徴とする請求項19または20に記
    載のコンピュータプログラム。
  28. 【請求項28】 請求項19乃至26のいずれか1項に
    記載のコンピュータプログラムを格納することを特徴と
    するコンピュータ可読記憶媒体。
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