JP2003337462A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003337462A
JP2003337462A JP2002144451A JP2002144451A JP2003337462A JP 2003337462 A JP2003337462 A JP 2003337462A JP 2002144451 A JP2002144451 A JP 2002144451A JP 2002144451 A JP2002144451 A JP 2002144451A JP 2003337462 A JP2003337462 A JP 2003337462A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、吸湿によって大幅に変動するフィ
ルムメディアの表面抵抗と、転写ローラ等の転写に関わ
る部材の製造時や耐久時に発生する抵抗変動を正確に検
知し、常にその抵抗値に適した転写バイアスを印加する
ことで、安定した画像濃度や画質を達成する画像形成装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 シートが樹脂等のフィルムを基材とする
材質である場合は、第一転写部に印加する転写バイアス
を所定の固定値とし、前記第一転写部の第一検出手段が
検出した、前記転写前帯電手段によりシートに予め帯電
された帯電電荷を含む転写電流の検出値に基づき、第二
転写部以降の転写部に印加する転写バイアスを決定する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式等を利
用した画像形成装置に関し、特に複数の転写部を有する
カラー画像形成装置においてOHT等のフィルムメディア
への画像形成の均一性と安定性の向上に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、画像形成装置として、電子写
真方式、熱転写方式、インクジェット方式等さまざまな
方式が採用されている。これらのうち、電子写真方式を
用いた画像形成装置は高速、高画質、静粛性の点で優位
性を有している。
【0003】図6に電子写真方式を用いた従来の画像形
成装置の画像形成部の一例の概略構成を示す。電子写真
方式の画像形成装置は、像担持体としての、例えば矢印
方向に回転可能なドラム状の電子写真感光体、即ち、感
光体ドラム101を有しており、その表面を一次帯電手段1
02が一様に帯電させた後、例えばLED、レーザなどの
露光手段111が画像情報に従って露光することにより静
電潜像を感光体ドラム101の表面に形成する。その後、
現像装置108が現像剤(トナーを含む)をこの静電潜像
に静電的に付着させ、感光体ドラム101上にはトナー像
が形成する。次いで、給送カセット115から給送ローラ1
16及び搬送手段117、118、レジストローラ対119によっ
てシートPを感光体ドラム101と対向する転写位置まで
搬送し、転写手段である転写ローラ104の作用によりシ
ートP上に感光体ドラム101上のトナー像を静電的に転
写する。
【0004】その後、シート上に転写された未定着のト
ナー像は、定着装置121にて加熱及び加圧されることに
よりシート上に定着し、永久画像が形成する。一方、転
写後に感光体ドラム101上に残留する転写残トナーはク
リーニングブレードによって除去されて、廃トナー容器
110内に回収される。こうして表面がクリーニングされ
た感光体ドラム1は繰り返し画像形成に供される。
【0005】また、近年、電子写真方式を用いたカラー
画像形成装置も普及してきている。この電子写真方式を
用いたカラー画像形成装置においてもさまざまな方式に
分かれている。例えば、従来良く知られている多重転写
方式、中間転写体方式のほかに、感光体表面にカラー像
を重ねた後一括転写して像形成を行う多重現像方式、或
いは、複数の異なる色の画像形成手段(プロセスステー
ション)を有し、搬送ベルトにより搬送されたシートに
現像剤を転写するインライン方式等がある。
【0006】インライン方式によるカラー画像形成装置
は、高速化が可能であり、また、トナー像転写の回数が
少ないため画質に有利など、多くの優位点を有してい
る。このインライン方式においては、ユーザビリティの
向上、設置面積の低減のためプロセスステーションを鉛
直方向に並べ、シートをほぼ垂直に搬送するといった構
成も提案されている。
【0007】図7に従来例に係るインライン方式を用い
たフルカラー画像形成装置の要部構成図を示す。図にお
いて画像形成装置には、転写手段としての静電転写搬送
ベルト(以下搬送ベルト114という)が、駆動ローラ12
3、従動ローラ122、テンションローラ113a、113bの各
ローラに巻架されている。搬送ベルト114の周面に沿っ
て、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色のト
ナー像を担持する感光体ドラム101a〜dが配置されて
おり、転写手段である転写ローラ104a〜dによって搬
送ベルト114上に吸着担持されたシートPにトナー像を
順次重畳的に転写し、シートP上にカラートナー像を形
成する。
【0008】転写ローラ104a〜dには、転写電源125a
〜dによって転写バイアスが印加されている。また転写
前帯電部では、転写前帯電手段としての転写前帯電ロー
ラ120が搬送ベルト114を介して従動ローラ122と対向
し、搬送ベルト114及びシートPを挟持するよう構成さ
れている。転写前帯電ローラ120には高圧電源である転
写前帯電電源127により電圧が印加されることによって
シートPに電荷が付与され、電荷を付与されたシートP
は搬送ベルト114を分極することによって搬送ベルト114
に静電吸着される。
【0009】上記図7のインライン方式の画像形成装置
において、シートPとしてオーバーヘッドプロジェクタ
ー用の樹脂フィルム(OHT:OverHead Transparency)の
ように、非常に抵抗値の高いシートを用いて、これに画
像を出力する場合、前のプロセスステーションの影響を
受けないように転写バイアスを順次アップしていくと、
最終ステーションでは感光体ドラム1に絶縁破壊による
ダメージを与えるような非常に高いバイアス値になると
いう問題があった。また、感光体ドラム1にダメージを
与えないようなバイアス値であったとしても、バイアス
値が高いほどそのバイアス値を出力できる電源装置は高
価なものとなり装置のコストアップになるという問題が
あった。
【0010】OHT等のフィルムメディアは、PET等の高抵
抗フィルムの表層に帯電制御剤を塗布したものであり、
その帯電制御剤の乾燥状態によって特に表面抵抗値が大
きく変化する。例を挙げると、低温低湿環境下(以下L/
L環境、15℃×10%RHで代表する)ではOHTの表面抵抗
(抵抗率)が12乗(LogΩcm)程度にまで上昇し、OHTが
水分を吸着する高温高湿環境(以下H/H環境、30℃×80
%RHで代表する)ではOHTの表面抵抗が9乗(LogΩcm)
程度まで低下する。このように、OHTの表面抵抗が下が
る環境下では、前のステーションで受けた転写バイアス
による電荷がOHTの端部から逃げてしまい、OHTの中央部
と端部で電位が異なる状態が最終ステーションまでに蓄
積され、大きな画像ムラとなって現れるという問題があ
った。
【0011】この問題を解決するために、従来、特開平
6-27837、特開平11-161035等で、転写前帯電手段を用い
てシートを転写バイアスによって生じるチャージアップ
と逆極性に予め帯電しておき、第1ステーションの転写
バイアスを非常に低いか、もしくは通常の転写バイアス
と逆極性からスタートさせ、最終ステーションの転写バ
イアスを低く抑えるという提案がなされている。
【0012】たとえば図7のインライン方式の画像形成
装置で、H/H環境下、OHTの通紙で画像形成する場合、転
写前帯電ローラ20への印加バイアスを0.5kVとすると、
転写バイアスが第1ステーションから順に0.75kV、1.5k
V、2.25kV、3.0kVとなり、最終ステーションのバイアス
が高いことによる画像ムラが発生する。そこで転写前帯
電ローラ20を転写前帯電手段として用い、その印加バイ
アスを1.5kVとしてシートを予備帯電し、転写バイアス
を第1ステーションから順に、-0.5kV、0.25kV、1.0k
V、1.75kVとして、シートにトナー像を転写する。この
ように、最終ステーションの転写バイアスの絶対値を下
げることで、OHT上に蓄積される電位のムラを小さくで
き、画像ムラを防止することができる。
【0013】また従来からも、転写前帯電手段でOHTの
抵抗検知を行う構成が提案されている。図7に示すよう
に、転写前帯電ローラ120に転写前帯電バイアスを印加
する転写前帯電電源127には、第二検出手段128が接続さ
れており、転写前帯電電源127の出力が定電圧制御され
ている場合には帯電バイアス印加時に転写前帯電電源12
7を流れる電流値を、定電流制御されている場合には帯
電バイアス印加時に転写前帯電電源127に発生する電圧
値をそれぞれ検出できるようになっている。
【0014】同様に、第1プロセスステーションの転写
ローラ104aに転写バイアスを印加する転写電源125a
は、第一検出手段126が接続されており、転写電源125a
の出力が定電圧制御されている場合には転写バイアス印
加時に転写電源125aを流れる電流値を、定電流制御さ
れている場合には転写バイアス印加時に転写電源125a
に発生する電圧値をそれぞれ検出できるようになってい
る。
【0015】また検出手段126、128、転写前帯電電源12
7および各ステーションの転写電源125a〜dはCPU12
9(演算制御機構)に接続されており、検出手段126、12
8での検出結果に応じて、転写電源125a〜d、転写前帯
電電源127の出力を任意に制御できる構成になってい
る。
【0016】以下、転写前帯電電源および各ステーショ
ンの転写電源が定電圧制御されている場合を例に取って
転写バイアスの制御方法を説明する。
【0017】シートPは、前記したように、給送カセッ
ト115などから給送ローラ116、搬送手段117、118、レジ
ストローラ対119を経て搬送ベルト114に供給される。こ
の段階で転写前帯電電源127から予め設定しておいた検
出用バイアスを転写前帯電ローラ20に印加し、その際に
流れる電流値を第二検出手段128で検出し、検出した電
流値をCPU129に送って処理する。この第二検出手段1
28で電流値を検知した結果をもとに、転写前帯電バイア
ス、転写バイアス等の各種プロセス条件の設定を行うこ
とができる。
【0018】検出用バイアスの設定は、予めシートの種
類別にバイアス値を設定しておいて、シートの種類に応
じて適切なバイアス値を選択して印加しても、あるいは
第二検出手段128でシートの給送前の検出結果を基に、
シートに適したバイアス値をCPU129で演算して、そ
れをフィードバック制御して印加してもよい。
【0019】このようにして、転写前帯電ローラ20での
検出用バイアスの印加およびそれによる電流値を基に、
CPU129でシートの種類や特性を判別し、シートの種
類や特性に応じた最適な転写前帯電バイアス値(予備帯
電バイアス値)や転写バイアス値等の各種プロセス条件
の設定値を演算し設定することが可能となる。必要に応
じてシートの電気抵抗値等を得ることも可能である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例に示した如く、転写前帯電手段でOHTの抵抗検知を
実施する場合、転写ローラの生産上のバラツキによる抵
抗変動や、耐久によるいわゆる通電劣化の影響で発生す
る抵抗変動と、OHTの表面抵抗変動によって発生する転
写前帯電バイアスと転写バイアスの干渉量を正確に切り
分けることが困難であるため、場合によっては最適な転
写バイアス値を決定することが出来ないという問題があ
った。
【0021】また、OHTの表層は高湿環境下で吸湿し、
その表層を通じて電流を流してしまうため、転写前帯電
手段と転写部の間のみならず、転写部間でも転写電流が
干渉する。そのため、例えば感光体ドラム101cから転
写を実行している際に、その前の感光体ドラム101bをO
HTの後端が抜けるような場合、感光体ドラム101cにお
ける転写電流が一時的に不安定になり、画像に横筋状の
ムラを発生させる場合がある。この現象は、特に通電劣
化により転写ローラの抵抗が上昇している、装置を連続
耐久させた直後に顕著になるという問題があった。
【0022】そこで従来からも、特願2001-397197で提
案しているように、例えば本体の電源投入時、及びスリ
ープ状態から復帰する際に実行されるクリーニングシー
ケンス時に、転写ローラを含む転写に関わる部材の抵抗
検知を転写部で実施し、この部材の抵抗検知結果と、転
写前帯電手段で検出するシートの抵抗値を比較し、転写
を実行する前に補正量を算出してから、シートが転写部
に到達するときには補正後の転写バイアスを印加する手
段がある。
【0023】しかしこの手段は、通常の紙に対しては非
常に有効であるものの、表層のみの抵抗が吸湿によって
大きく変動するOHT等のフィルムメディアに対しては、
シートの抵抗検出値が大きく変動するため、部材の抵抗
変動と相関を取るのが難しく、転写バイアスの補正を正
しく行い、転写部間の干渉量まで予測して転写バイアス
を制御することは非常に困難であった。
【0024】そこで本発明は、吸湿によって大幅に変動
するフィルムメディアの表面抵抗と、転写ローラ等の転
写に関わる部材の製造時や耐久時に発生する抵抗変動を
正確に検知し、常にその抵抗値に適した転写バイアスを
印加することで、安定した画像濃度や画質を達成する画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、トナ
ー像をシートに転写する複数の転写部と、シートを担持
するシート担持体と、シート表面をシートの種類に応じ
てトナーの正規の帯電極性と逆極性に帯電する転写前帯
電手段と、シートが最初に到達する第一転写部に設けら
れ電流または電圧を検出する第一検出手段と、を有する
画像形成装置において、シートが樹脂等のフィルムを基
材とする材質である場合は、前記第一転写部に印加する
転写バイアスを所定の固定値とし、前記第一転写部の第
一検出手段が検出した、前記転写前帯電手段によりシー
トに予め帯電された帯電電荷を含む転写電流の検出値に
基づき、第二転写部以降の転写部に印加する転写バイア
スを決定することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る画像形成装置の第一
実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施
形態に係る画像形成装置の転写前帯電バイアス及び転写
バイアス回路の配線略図、図2は第一転写部についての
配線略図、図3は転写電流検出回路の説明図、図4は転
写前帯電バイアスと転写バイアスの制御タイムチャー
ト、図5は本実施形態に係るインライン方式を用いたフ
ルカラー画像形成装置の概略構成図である。
【0027】(画像形成装置の全体構成)まず、図5を
用いて画像形成装置の全体構成について説明する。本実
施形態において画像形成装置には、転写手段としての静
電転写搬送ベルト(以下搬送ベルト14という)が、駆動
ローラ23、従動ローラ22、テンションローラ13a、13b
の各ローラに巻架される。
【0028】搬送ベルト14の周面に沿って、シアン、イ
エロー、マゼンタ、ブラックの各色の画像形成部である
プロセスステーション24a〜dが配置されており、搬送
ベルト14は図中の矢印の方向に回転することにより、シ
ートPを各プロセスステーション24a〜dに順次搬送す
る。各プロセスステーション24a〜dはプロセスカート
リッジとして画像形成装置本体に対して着脱可能になっ
ており、夫々が、感光体ドラム1a〜d、一次帯電器2
a〜d、現像装置8a〜d、クリーニング装置10a〜d
を一体にまとめられた構成となっている。また装置本体
には、各プロセスステーション24a〜dに対応して、各
色の静電潜像を形成する露光手段11a〜dが備えられて
いる。
【0029】各プロセスステーション内の感光体ドラム
1は搬送ベルト14を介して転写手段である転写ローラ4
a〜dと当接している。シートPは、給送カセット15な
どからピックアップローラ16、給送ローラ17、18によっ
て画像形成装置内に送り出される。そしてレジストロー
ラ対19によって画像形成動作とシートの搬送との同期を
とって搬送され、シートPと搬送ベルト14との吸着と転
写前帯電がおこなわれる転写前帯電部に導かれる。
【0030】転写前帯電部では、転写前帯電手段として
の転写前帯電ローラ20が搬送ベルト14を介して従動ロー
ラ22と対向し、搬送ベルト14及びシートPを挟持するよ
う構成されている。転写前帯電ローラ20に電圧が印加さ
れることによってシートPに電荷が付与され、電荷を付
与されたシートPは搬送ベルト14を分極することによっ
て搬送ベルト14に静電吸着される。
【0031】このようにして搬送ベルト14に吸着したシ
ートPは各プロセスステーションを順次通過し、感光体
ドラム1a〜dの各色トナー像が次々に転写される。そ
の後、定着装置21にて未定着トナーのカラー画像は加熱
及び加圧されて永久画像となる。
【0032】搬送ベルト14としては、厚さ50〜200μm、
体積抵抗率9乗〜16乗(LogΩcm)程度のPVDF(弗化ビ
ニリデン樹脂)、ETFE(四弗化エチレン−エチレン共重
合樹脂)、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)、ポリカーボネート等の樹脂フィルムや、あるい
は、厚さ0.5〜2mm程度の、例えばEPDM等とされるゴムの
基層の上に、例えばウレタンゴムにPTFEなど弗素樹脂を
分散したものを被覆して用いる。
【0033】上記搬送ベルト14は、通常は表面にトナー
像を直接担持させることはないので、トナー像により汚
染されることは少ないが、ジャム時や非画像部への地か
ぶりトナー付着、或いは、搬送ベルト14上にレジストマ
ークや濃度検出パターンを直接形成してこれを検知する
様なシステム使用時等においては、搬送ベルト14上にト
ナーが付着する。この汚染トナーを清掃するために別途
クリーニング手段を設けたり、或いは、転写ローラ4a
〜dに転写時とは逆極性のクリーニングバイアスを印加
して搬送ベルト14上のトナーを感光体ドラム1a〜dを
介してクリーニング装置10a〜dに回収する、という工
程を各々のプロセスステーション24a〜dについておこ
なうことが考えられる。
【0034】転写工程を終了したシートPは、定着装置
21に搬送され、ここで加熱、加圧されてトナー像がシー
ト表面に永久画像として定着される。
【0035】(転写前帯電バイアス及び転写バイアス回
路)次に図1を用いて転写前帯電および転写バイアス回
路について説明する。
【0036】転写前帯電ローラ20には転写前帯電正バイ
アス回路35が接続されており、搬送ベルト14に接触して
設けられた転写前帯電ローラ20へ高圧電圧を供給し、シ
ートPを搬送ベルト14上に静電的に吸着させ、さらに転
写を助ける予備帯電手段としてシートを帯電させる。こ
こで転写前帯電ローラ20は吸着負荷34に含まれ、吸着負
荷34には他に搬送ベルト14、シートP、従動ローラ22等
が含まれる。また、転写前帯電正バイアス回路35は、制
御回路28からのPWMクロック信号S32のオン幅に応じた高
圧電圧を可変出力可能となっており、制御回路28は画像
形成装置の使用される環境状態や紙種、印刷タイミング
等に応じて転写前帯電正バイアス回路35の転写前帯電電
圧をコントロールする。
【0037】転写前帯電正バイアス回路35から所定の高
圧電圧が出力されると、それに伴う帯電電流I32の大半
は、吸着負荷34である転写前帯電ローラ20、搬送ベルト
14、シートP、従動ローラ22を流れ、グランドに流れ
る。グランドに流れた帯電電流I32は、第二検出手段3
6、転写前帯電負バイアス回路37を介して転写前帯電正
バイアス回路35に戻る電流ループを辿る。
【0038】第二検出手段36は、帯電電流I32をアナロ
グ電圧変換して帯電電流信号S35を制御回路に送信する
回路であり、動作の詳細は第一検出手段31と同様である
ため後述する。
【0039】また転写前帯電ローラ20には転写前帯電負
バイアス回路37も接続されており、制御回路28からのオ
ンオフ信号S33により所定のタイミングでオンオフする
ことで、転写前帯電ローラ20表面に付着した廃トナーを
クリーニングするために用いられる。
【0040】4色の転写ローラ4a〜dにはそれぞれ転
写正バイアス回路30a〜dが接続さられており、感光体
ドラム1上に形成された各色のトナー像を、搬送ベルト
14上を搬送されるシート上に順次重畳転写するために、
各転写ローラ4の軸にバイアスを印加する。ここで転写
ローラ4は転写負荷29に含まれ、転写負荷29は他に搬送
ベルト14、シートP、感光体ドラム1aを含んでいる。
転写正バイアス回路30a〜dは、転写前帯電正バイアス
回路35と同様に、制御回路28からのPWMクロック信号S28
a〜dのオン幅に応じた高圧電圧を可変出力可能となっ
ており、制御回路28はプリンタの使用される環境状態や
紙種、印刷タイミング等に応じて転写正バイアス回路30
a〜dの出力電圧をコントロールする。
【0041】図2に示すように、第一転写部(シアン
色)の転写正バイアス回路30aから所定の高圧電圧が出
力されると、それに伴う第一色目の転写電流I28aの大
半は、転写負荷29aである転写ローラ4a、搬送ベルト
14、シートP、感光体ドラム1aを流れ、グランドに流
れる。グランドに流れた第一色目の転写電流I28aは、
第二検出手段36、転写負バイアス回路32aを介して転写
正バイアス回路30aに戻る電流ループを辿る。同様に第
二〜第四転写部においても転写電流I28b〜dが流れ
る。
【0042】また転写ローラ4a、4cには転写負バイ
アス回路32a、32cが接続されており、転写正バイアス
回路30a〜dと同様に制御回路28のPWM信号S29により可
変制御可能な構成となっており、主に搬送ベルト14の表
面上に付着した廃トナーをクリーニングするために用い
られる。
【0043】本実施形態では、第一転写部(シアン色)
と第三転写部(マゼンタ色)の転写バイアス回路のみそ
れぞれ転写負バイアスを有する例を示している。搬送ベ
ルト14のクリーニングシーケンス時には、例えば第一、
第三転写部の転写ローラ4a、4cへそれぞれ約-1500V
を印加して負極性に帯電した廃トナーを、また、第二、
第四転写部の転写ローラ4へそれぞれ約+1500Vを印加し
て正極性に帯電した廃トナーを、それぞれの転写ローラ
4と対になった感光体ドラム1表面上に付着させる。そ
れぞれの感光体ドラム1表面上に付着した廃トナーは、
感光体ドラム1上表面に接するように設けられたゴム状
のクリーニングブレード9により掻き落されてクリーニ
ング装置10に収納される。
【0044】また図2に示すように、第一転写部には第
一検出手段31が備えられており、転写バイアスを出力し
た際に第一転写部に流れる転写電流I28aをアナログ電
圧変換して帯電電流信号S30を制御回路に送信する。
【0045】図3を用いて、オペアンプ41を利用した第
一検出手段31の動作について説明する。転写電流I28a
は、電流検出回路のオペアンプ41のグランドから出力端
子、保護抵抗43、抵抗39と図中の矢印に示すように流れ
る。オペアンプ41の+端子は、インピーダンス整合用抵
抗42によりグランドに接続されている。オペアンプ41の
+端子と−端子は一般にイマジナリーショートであるか
ら、−端子もグランド電位と考えることができる。転写
電流I28aが流れると、このオペアンプ41の−端子の仮
想グランドを基準に、Viの電圧が生じる。このViは、転
写電流をItr、抵抗39をRaとおくと次式で表される。
【0046】Vi≒Itr×Raしたがって、第一検出手段31
からの出力信号S30の値は、前記Viとなり、結果として
第一検出手段31は第一転写部に流れる転写電流I28aの
大きさをアナログ電圧に変換する。
【0047】第一検出手段31から出力された出力信号S3
0は、制御回路28内のA/Dポートへ送信される。制御回路
28は出力信号S30をもとにデジタル変換し転写電流値を
演算する。
【0048】OHT等のフィルムメディアに画像形成を実
施する際にはトナーの定着性を十分なものとするため
に、例えば定着器と共に画像形成の速度を1/2から1/4と
いった低速に落とすことがある。定着と画像形成の速度
が同じになる画像形成装置の場合には、この速度変更は
画像形成に先立って実施する必要がある。画像形成前に
実施するシートの検出手段としては、給送部に発光部と
受光部からなる透過性センサを設け、シートの給送と共
に、シートがセンサを通過する際にある一定以上の透過
性を検知した場合は、シートをOHTであると判断し、以
後の画像形成の速度を低下させることができる。非透過
性であるグロスフィルム等の樹脂系のシートを用いる場
合には、ユーザーが設定するシート情報を元に、画像形
成の速度等の条件を設定することが可能である。
【0049】(転写前帯電バイアス及び転写バイアスの
制御)以上のような構成の画像形成装置において、表1
のように環境、装置の耐久状態、OHTの吸湿状態を変化
させながら、各検出器で検出される値と、最適な画像を
得たときの電圧値を調べた結果を表2に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表2の各項目は検知項目と転写バイアス設
定に大別され、その詳細は以下の通りである。
【0052】5μA吸着定電流OHT抵抗検知結果(V):
転写前帯電バイアスが5μAの定電流となるように電圧値
を制御し、OHTを通紙したときに得られる電圧値であ
る。ここで5μAという値は、本実施形態に用いた画像形
成装置において、環境等の条件が変わってもOHTを必要
十分な量だけ転写前帯電するために選択した値である。
【0053】OHT表面抵抗測定値(乗):それぞれの環
境条件において、同条件に吸湿させた状態のOHTについ
て、表面抵抗(LogΩcm)を測定した結果である。
【0054】前回転転写抵抗検知(μA):本体の電源
投入時等、装置が稼動しており、且つシートが転写部に
存在しない状態で、転写部に1kVの電圧を印加し、転写
ローラを含む転写に関わる部材の抵抗を検知した結果の
電流値である。
【0055】前回転吸着抵抗検知(V):本体の電源投
入時等、装置が稼動していながらシートが転写前帯電手
段に存在しない状態で、転写前帯電バイアスが13μAの
定電流となるように電圧値を制御した結果の電圧値であ
る。
【0056】転写シアン電流(μA):OHTでの画像形
成時に、転写前帯電バイアスは定電流制御の結果得られ
た電圧値に定電圧制御した状態で、第一転写部であるシ
アン転写部に-250Vの定電圧を印加し、検出された電流
値である。シアンの転写は転写前帯電の帯電量によって
その効率が決まるため、条件に関わらず転写バイアスを
一定値に保つことが可能である。また前記したように、
第四転写部であるブラック転写部のバイアスを低く保つ
ことで、ブラックに発生する画像ムラ等を防止できるた
め、シアンのバイアス値は出来るだけ低く、可能ならマ
イナス方向に保つことが望ましい。しかしその一方で、
シアンのバイアスを低く設定しすぎると、シアンの濃度
低下や、転写前帯電による電荷がシートの端部から漏れ
出すことによって発生するムラがシアンで顕著に可視化
するという問題が発生する。そこで本実施形態では、第
一転写部であるシアン転写部の転写バイアスを-250Vに
設定した。
【0057】転写バイアス設定(各色):転写前帯電バ
イアスを定電流制御の結果得られた電圧値に定電圧制御
し、シアン転写部を-250Vの定電圧制御とした状態で、
A〜Hまでの条件下でイエロー、マゼンタ、ブラック各
色で最適な画像濃度、画像均一性が得られた最適バイア
ス値である。
【0058】
【表2】
【0059】表2の検知項目と転写バイアス設定を比較
し、転写バイアス設定を導くことのできる検知項目につ
いて検討する。表2の検知項目と転写バイアス設定を比
較すると、転写バイアス設定が表の下側に行くに従って
順番に高い値になっていく一方で、検知項目に関して
は、転写バイアスの設定に対して相関関係が得られる場
合と、得られない場合がある。
【0060】5μA吸着定電流OHT抵抗検知結果(V):
本検討においては、検出値と転写バイアス設定の間に一
定の相関が見られる。ただし、転写前帯電ローラの抵抗
や耐久状態を変えた場合は、転写設定とは関係なく検知
結果が変わってしまう(C〜E参照)。従って、転写バ
イアス設定の指標にすることは望ましくない。または、
転写前帯電ローラの抵抗を反映するように、別の検知結
果を併用する必要がある。
【0061】OHT表面抵抗測定値(乗):この測定値と
転写バイアス設定の間には良い相関関係が見られる。た
だし、装置内ではOHTの表面抵抗を測れないため、この
測定値を転写バイアス設定に用いることができないこと
は言うまでもない。
【0062】前回転転写抵抗検知(μA):この検出値
は転写ローラの耐久や環境によって変化する抵抗の状態
を良く反映しているものの、OHTの状態を全く反映しな
いため(B,D参照)、単独で転写バイアス設定に使用
することは出来ない。
【0063】前回転吸着抵抗検知(V):転写系の抵抗
や状態とは殆ど無関係な値であるため(B〜E参照)、
転写バイアス設定には使用できない。ただし、転写前帯
電ローラの状態を検出する手段として、他の検知結果の
補正データとして使用できる可能性はある。
【0064】転写シアン電流(μA):上記説明した如
く、本実施形態においてシアン転写部(第一転写部)の
転写バイアスは、-250Vに固定している。一方、例えば
同じ27℃/70%環境でも、条件Cの転写部材が全く使用
されていない状態と、条件Eの長期使用によって抵抗が
上昇し、更に連続通電によっても抵抗が一時的に上昇し
た最も抵抗上昇した状態とでは、最適な転写バイアス条
件が大きく異なる。従ってこの状態でシアン転写部に流
れる電流を測定すると、OHTの状態も、転写部材の状態
も反映した、転写バイアスと良い相関の得られる検出値
となった。
【0065】この転写シアン電流は単に転写バイアスを
マイナスにすることで得られる電流ではなく、転写前帯
電バイアスからOHTの表面を通してシアンの転写部に流
れ込む干渉成分の電流が支配的になっていると考えられ
る。この干渉電流はOHTの表面抵抗だけではなく、転写
ローラの抵抗によっても決まる値であるため、第二転写
部以降の転写電圧設定に対し、非常に良い指標とするこ
とができる。
【0066】図4に、本実施形態に係る転写前帯電バイ
アスと転写バイアスの制御タイムチャートを示す。OHT
が転写前帯電ローラのニップ部に突入(T1)後、5μA
を目標電流として転写前帯電バイアスを定電流で制御す
る。所定の時間が経過し定電流制御が安定した時点(T
2)で、電圧値の平均値を算出し、この値を元に転写前
帯電バイアスを定電圧制御に切り替える(T3)。この
時、転写前帯電バイアスの定電圧値は、検出値そのまま
の値を用いても、また変換テーブル等を用いて、検出値
とは異なる電圧値を印加しても良い。
【0067】次に、OHTがシアン転写ニップ部に突入
(T4)後、シアン転写部(第一転写部)の転写バイア
スを-250Vの定電圧値に制御する。所定の時間が経過し
定電圧制御が安定した時点(T5)で、シアン転写部に
流れる電流値の平均値を算出し、この値に基づいて第二
転写部以降の転写バイアス値を決定する。転写バイアス
値は、例えば表2に示したシアン転写部に流れる電流の
平均値(表中の転写Cyan電流)とその値に対応する第二
転写部以降の転写バイアス値(表中の最適バイアス値Ye
llow、最適バイアス値Magenta、最適バイアス値Black)
を不揮発性の記憶媒体にテーブルとして記憶しておき、
実際に検知したシアン転写部に流れる電流値の平均値に
最も近いテーブル中の値を選択して第二転写部以降の転
写バイアス値を決定する。テーブルに記憶するデータは
表2に示すものに限らず、更に細かく(又は粗く)転写
Cyan電流値とそれに対応する第二転写部以降の最適バイ
アス値を記憶しておいてもよい。また、シアン転写部に
流れる電流の平均値と第二転写部以降の最適バイアス値
の関係を関数で近似しておき、その関数にシアン転写部
に流れる電流の平均値を代入することで最適バイアス値
を算出してもよい。なお、前述の不揮発性記録媒体は、
制御回路28等の画像形成装置の各部を制御するエンジン
コントローラ(不図示)に備えておくことが望ましい。
【0068】上記の様に転写前帯電バイアスと転写バイ
アスを制御することで、装置が置かれた環境、OHTの吸
湿状態や製造ロット等の抵抗値のバラツキ、転写に関わ
る部材の製造時や耐久劣化による抵抗値のバラツキとい
った要素の全てに対応し、常に最適なOHTの前帯電バイ
アスと転写バイアスを制御することが可能になり、常に
高画質の画像を形成することができる。
【0069】また、従来の転写部でシートの抵抗値を検
出する方法では抵抗値の検出時と検出後の転写バイアス
値が異なるため、シート先端の非常に狭い範囲で抵抗検
知を終了させなければならず、バイアスの制御が安定せ
ずに検知が不安定になりがちであったが、本実施形態で
は検知を実施する第一転写部に常に一定のマイナス25
0Vを印加するため、検知位置に制約がなく、余裕をも
って高精度に検知を実施することが可能である。
【0070】[第二実施形態]次に本発明に係る画像形
成装置の第二実施形態について説明する。上記第一実施
形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付
して説明を省略する。
【0071】上記第一実施形態において、OHTに対する
転写バイアスの制御は、シアン転写部(第一転写部)で
検出する転写電流値のみを用いたが、本実施形態では、
第一実施形態の制御に加えて、特に低湿環境下では転写
前帯電バイアスの定電流制御の検出値を用いることを特
徴とする。
【0072】表2において、5μA吸着定電流OHT抵抗検
知結果と、転写シアン電流を比較すると、条件のF、G
においては、転写シアン電流は環境の変化の影響を殆ど
反映していないことがわかる。これは、低湿環境下では
OHTの表面抵抗が上昇し、転写前帯電バイアスからシア
ン転写バイアスに対する電流の干渉が発生しなくなるた
めと考えられる。その一方で、OHTが乾燥することによ
る抵抗上昇は、転写前帯電バイアスの定電流制御で検出
できることがわかる。
【0073】第一実施形態では特に、シートの表面抵抗
低下や、転写ローラの抵抗変動による干渉電流の増減
が、シアン転写部以降の転写部同士の干渉を防ぐための
転写バイアス設定に対して非常に良い相関関係を持って
いたため、シアン転写部で干渉電流を測定する結果によ
って転写バイアスを制御することが有用であった。しか
し、低湿環境下においては、転写前帯電手段とシアン転
写部のみならず、転写部同士の干渉も発生しないため、
干渉電流を元に転写バイアスを決定する必要がなくな
る。そこで、転写前帯電手段でシートの抵抗値を測定す
ることが転写バイアスを決定する指標として最も有用と
なるのである。
【0074】以上のことから、本実施形態では表2の5
μA吸着定電流OHT抵抗検知結果についてFの値(3000
V)を閾値とし、これよりも高い電圧値を検出した場合
には、その時点でシアン以降の全ての転写部の電圧値を
決定し、転写シアン電流の検出値に基づいては転写バイ
アス値を決定せず、Fの値未満であった場合のみ、転写
シアン電流の検出値に基づいて第二転写部以降の転写部
の電圧値を決定する構成とした。転写バイアス値は、例
えば表2に示した5μA吸着定電流OHT抵抗検知結果が350
0Vであった場合の第一転写部から第四転写部までの最適
バイアス値(表中Gの最適バイアス値Cyan、最適バイア
ス値Yellow、最適バイアス値Magenta、最適バイアス値B
lack)を不揮発性の記憶媒体にテーブルとして記憶して
おき、実際に検知した5μA吸着定電流OHT抵抗検知結果
が3000Vより大きかった場合に記憶されたテーブルの値
を用いて第一転写部〜第四転写部転写バイアス値を決定
する。テーブルに記憶するデータは表2の3500Vの場合
における値に限らず、更に細かく5μA吸着定電流OHT抵
抗検知結果とそれに対応する第一転写部から第四転写部
の最適バイアス値を記憶しておいてもよい。また、5μA
吸着定電流OHT抵抗検知結果と第一転写部から第四転写
部の最適バイアス値の関係を関数で近似しておき、その
関数に5μA吸着定電流OHT抵抗検知結果を代入すること
で最適バイアス値を算出してもよい。なお、前述の不揮
発性記録媒体は、制御回路28等の画像形成装置の各部を
制御するエンジンコントローラ(不図示)に備えておく
ことが望ましい。
【0075】上記説明した如く、OHTの表面抵抗低下に
よる干渉電流の有無を元に、転写バイアス制御の検出部
を場合分けすることで、常に最適な転写バイアスを選択
することが可能になり、OHTという特殊なシートを使用
する場合でも、常に安定した高画質の画像を得ることが
可能になる。
【0076】
【実施形態3】本発明に係る画像形成装置の第三実施形
態について説明する。上記第一実施形態と説明の重複す
る部分については、同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0077】シートPが転写前帯電ローラ20と第一転写
部の転写ローラ4aの両方に接しているときと、シート
が転写前帯電ローラ20を離れたときとで、感光体ドラム
1aに流れ込む電流量は異なる。その結果、シートPが
転写前帯電ローラ20を離れる瞬間からそれ以後のシート
の後半部分で、画像濃度が低下する現象が発生する。こ
の現象を目立たなくするためには、シートPが転写前帯
電ローラ20を離れた後でも、それまでと同じ電流が流れ
るように、転写バイアスを制御すればよい。
【0078】シートPが転写前帯電ローラ20を離れるタ
イミングを図る方法として、シートサイズ情報を算出す
る方法がある。本実施形態では、ユーザーがプリンタコ
ントローラで設定したシートサイズ情報を元に、シート
後端が転写前帯電ローラ20を離れるタイミングを算出
し、転写バイアスをシフトさせた。
【0079】本実施形態では、第一実施形態の表1、2
と同じ条件で、表3に示すように、転写シアン電流の検
出値に基づいて第一転写部におけるシート後端の転写バ
イアス値を設定した。
【0080】
【表3】
【0081】表3に示すように、シートの後端が転写前
帯電ローラ20を離れるタイミングで、一色目の転写バイ
アスを強めることで、シートPが転写前帯電ローラ20を
抜ける前後での濃度ムラをなくすことができた。
【0082】また、転写シアン電流の検出値に基づいて
補正量を可変とすることで、OHTの吸湿度や転写ローラ
4の抵抗値に合わせて常に最適な補正量が得られ、均一
な画像濃度を得ることができる。
【0083】ここで、本実施形態においては、第一転写
部において、シートの先端部で転写電流を測定している
ため、実際の転写前帯電バイアスの第一転写部に対する
干渉電流が測定可能である。従って転写電流検出を実行
しているシートの先端部とは重ならないシートの後端部
で非常に精度良く、干渉成分の有無による転写電流の増
減を補正することが可能になる。
【0084】なお、上記各実施形態においては、フィル
ムメディアの一例としてOHTを用いて説明をしてきた
が、例えばキヤノン販売株式会社から発売されているG
F−2のようなグロスフィルム等に対しても本発明は適
用可能である。
【0085】その際、例えば、プリンターのような、画
像情報を送出する側のコンピューター画面にてシートの
種類を選択可能な場合には、通常の紙と、OHTやグロス
フィルムのモードを分けておくことで、それぞれの特性
にあった第一検出手段と転写バイアス設定の為のテーブ
ル等を選択可能とすることができる。また、複写機のよ
うな画像形成装置本体にシートの選択機能等を持たせた
装置では、本体の機構によりモードの切り替えを実施
し、制御部より提供される情報によりシートの抵抗検知
方法やバイアス設定を選択することが可能である。ま
た、装置本体にシート種の検出機構を装備し、第一検出
手段や転写バイアス設定を選択可能とすることも可能で
ある。
【0086】また、上記各実施形態においては、搬送方
向の最下流に位置する第一転写部であるシアン転写部に
対して負極性のバイアス値(-250V)を設定し、第二転
写部から第四転写部に対しては正極性のバイアス値を与
えているが、シアン転写部に与える負極性のバイアス値
を更に低い値(例えば-500V)とし、第二転写部に与え
るバイアス値も負極性のバイアス値(例えば-250V)と
し、その後の第三転写部、第四転写部に対しては正極性
のバイアス値を与えるよう構成してもよい。この場合に
おいてもバイアス値は第一転写部から第四転写部に向か
うにつれ大きくなるよう設定するが、第一転写部に与え
るバイアス値が低いので、第四転写部に与えるバイアス
値を低く抑えることができ高価な電源を用いることなく
常にムラのない均一で高画質な画像を得ることが可能と
なる。
【0087】
【発明の効果】上記説明した如く、本発明に係る画像形
成装置においては、シートの製造時や装置の置かれた環
境によって発生する抵抗値の変動や、転写ローラの製造
時の抵抗振れや、耐久による抵抗変動に関わらず、常に
最適な転写バイアス制御を行うことが可能になり、常に
ムラのない均一で高画質な画像を得ることが可能とな
る。また、シートの種類や環境条件によって、最適な検
出手段を選択可能とすることで、非常に適応性が高く、
高精度の転写バイアス制御が可能になり、装置のシート
に対する適応性の向上、ひいては装置の低コスト化、高
機能化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の転写前帯電バイアス及び転写バ
イアス回路の配線略図である。
【図2】第一転写部についての配線略図である。
【図3】転写電流検出回路の説明図である。
【図4】転写前帯電バイアスと転写バイアスの制御タイ
ムチャートである。
【図5】インライン方式を用いたフルカラー画像形成装
置の概略構成図である。
【図6】従来の画像形成装置の画像形成部の一例の概略
構成を示す図である。
【図7】従来のフルカラー画像形成装置の要部構成図を
示す図である。
【符号の説明】
P …シート 1 …感光体ドラム 2 …一次帯電器 4 …転写ローラ 8 …現像装置 9 …クリーニングブレード 10 …クリーニング装置 11 …露光手段 13a …テンションローラ 13b …テンションローラ 14 …搬送ベルト 15 …給送カセット 16 …ピックアップローラ 17 …給送ローラ 18 …給送ローラ 19 …レジストローラ対 20 …転写前帯電ローラ 21 …定着装置 22 …従動ローラ 23 …駆動ローラ 24 …プロセスステーション 28 …制御回路 29 …転写負荷 30 …転写正バイアス回路 31 …第一検出手段 32 …転写負バイアス回路 34 …吸着負荷 35 …転写前帯電正バイアス回路 36 …第二検出手段 37 …転写前帯電負バイアス回路 39 …抵抗 41 …オペアンプ 42 …インピーダンス整合用抵抗 43 …保護抵抗 101 …感光体ドラム 102 …一次帯電手段 104 …転写ローラ 108 …現像装置 110 …廃トナー容器 111 …露光手段 113 …テンションローラ 114 …搬送ベルト 115 …給送カセット 116 …給送ローラ 117 …搬送手段 118 …搬送手段 119 …レジストローラ対 120 …転写前帯電ローラ 121 …定着装置 122 …従動ローラ 123 …駆動ローラ 125 …転写電源 126 …第一検出手段 127 …転写前帯電電源 128 …第二検出手段 129 …CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H200 FA18 GA02 GA06 GA07 GA12 GA23 GB41 JA02 JA28 JA29 JA30 JB07 JB10 NA02 PA04 PA06 PA10 PB02 PB05 PB12 2H300 EA01 EB04 EB07 EB12 ED05 ED07 EF06 EF08 EH16 EJ01 EJ09 GG01 GG11 PP02 PP16 QQ05 QQ10 QQ26 RR02 RR07 RR12 TT04 TT06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像をシートに転写する複数の転写
    部と、 シートを担持するシート担持体と、 シート表面をシートの種類に応じてトナーの正規の帯電
    極性と逆極性に帯電する転写前帯電手段と、 シートが最初に到達する第一転写部に設けられ電流また
    は電圧を検出する第一検出手段と、を有する画像形成装
    置において、 シートが樹脂等のフィルムを基材とする材質である場合
    は、 前記第一転写部に印加する転写バイアスを所定の固定値
    とし、 前記第一転写部の第一検出手段が検出した、前記転写前
    帯電手段によりシートに予め帯電された帯電電荷を含む
    転写電流の検出値に基づき、第二転写部以降の転写部に
    印加する転写バイアスを決定することを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 シート給送動作開始後に、給送するシー
    トの透過性を測定することにより、シートの種類を検知
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 画像形成装置の制御部より提供される情
    報により、シートの種類を検知することを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記第一転写部に、第二転写部以降の転
    写部に印加するバイアスと逆極性のバイアスを印加する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第一乃至第二転写部に、第三転写部
    以降の転写部に印加するバイアスと逆極性のバイアスを
    印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1
    項記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記第一転写部の第一検出手段にて検出
    する際には、 第三転写部以降の転写部に印加するバイアスと逆極性の
    バイアスを前記第一転写部に印加し、 シートの搬送方向において、前記転写前帯電手段から前
    記第一転写部までの距離よりも大きいサイズのシートに
    画像形成する場合、シートの後端が前記転写前帯電手段
    を通過するタイミングで、前記第一転写部の第一検出手
    段にて検知した転写電流の検出値に基づき、前記第一転
    写部に印加するバイアスを切り替えることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記転写前帯電手段に印加された電圧を
    検出する第二検出手段を有し、 前記転写前帯電手段のバイアスを定電流制御しながら、
    前記第二検出手段によってシートを通紙した際に得られ
    る電圧を検出し、検出した電圧値に基づいて決定した定
    電圧値に転写前帯電手段のバイアスを切り替え、 一定の閾値よりも高い電圧値を検出した場合は、転写前
    帯電手段での検出値に基づいて転写部の転写バイアス値
    も決定し、転写部での電流検出結果によって転写バイア
    ス値を決定しないことを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれか1項記載の画像形成装置。
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