JP2003337296A - 光走査装置およびカラー画像形成装置 - Google Patents

光走査装置およびカラー画像形成装置

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JP2003337296A
JP2003337296A JP2002145606A JP2002145606A JP2003337296A JP 2003337296 A JP2003337296 A JP 2003337296A JP 2002145606 A JP2002145606 A JP 2002145606A JP 2002145606 A JP2002145606 A JP 2002145606A JP 2003337296 A JP2003337296 A JP 2003337296A
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scanning
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scanning device
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善紀 林
Seizo Suzuki
清三 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光走査装置に使用される走査レンズの温度上
昇やカラー画像形成装置の各光走査装置毎の温度偏差を
低減し、光走査装置の振動を低減することにより、ビー
ムスポットの位置ずれを高精度化するとともに、カラー
画像形成装置の高画質化・静音化を実現するものであ
る。 【解決手段】 20Uは上段のポリゴンミラー、20D
は下段のポリゴンミラー、31M、32Mは2枚玉のf
θレンズである。fθレンズ31M、32Mの材質は非
球面形状が容易かつ低コストなプラスチック材質からな
り、プレート33Mは熱伝導率の高い金属製が良く、熱
膨張率がfθレンズ31M、32Mに近いほうが良い。
上記材質、構成とすることにより、ポリゴンミラーや定
着ユニットでの発熱等による光学ハウジング31内の温
度上昇により、fθレンズ31M、32Mが局部的に高
くなる部分はなく、温度分布(特に主走査方向)は平坦
化され走査ビームスポットの位置のずれが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光走査装置および
カラー画像形成装置に関し、より詳細には、ポリゴンス
キャナによる光走査装置、カラー画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特開2001−228416号公報に記
載の多色画像形成装置は、カラー画像形成装置の起動に
より、片側に配置された光走査装置以外の駆動部が発熱
し、光走査装置の光学ハウジングが前記発熱を受けて副
走査方向に膨張するが、駆動部と反対側がポリゴンスキ
ャナ制御回路のドライバの発熱によって同じく副走査方
向に膨張するので、主走査方向の一方側の副走査方向の
伸びと、他方側の伸びとの間との差を軽減して副走査方
向に均一に膨張させるもので、このような構成としたこ
とにより、各感光体上の走査線は互いに平行な関係を保
ち、画像の色ずれを防止することができるものである。
【0003】しかしながら、上記特開2001−228
410号公報に記載の構成では、制御手段の発熱を利用
するため、高速画像形成を実現する25,000rpm
以上のポリゴンスキャナでは全体システムの温度上昇が
高く、プラスチック等の走査レンズの場合、屈折率の変
化が大きくビームスポットの位置ずれが発生してしま
う。また、副走査方向の膨張による色ずれ要因が残るた
め、書込み開始タイミングを制御するような電気的補正
が必要となる等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、カラー画像形成
装置の高速プリント化・高画質化を実現するにあたっ
て、ポリゴンスキャナを25,000rpm以上の高速
で、かつ高精度に回転させる必要が生じている。一方、
レーザビームの小径化による高画質化のため、上記ポリ
ゴンスキャナに使用されるポリゴンミラーの内接円半径
や主走査方向の長さが比較的大きく、ポリゴンスキャナ
として高負荷化の動向にある。
【0005】高負荷化により、ポリゴンスキャナの消費
電力は増加し、その発熱が走査レンズなどの光学素子に
悪影響を与える。具体的には、ポリゴンスキャナに最も
近接するfθレンズの温度上昇である。ポリゴンスキャ
ナからの発熱は光学ハウジングを伝熱し、または輻射に
よりfθレンズの温度が上昇する。実際は、fθレンズ
を均一に温度上昇させるのではなく、発熱源(ポリゴン
スキャナ)からの距離または各々材質の熱膨張率差や気
流の影響により、特に長手方向となる主走査方向に対し
て温度分布をもつ。主走査方向に温度分布をもつと、特
にfθレンズの形状精度および屈折率が変化してしま
い、レーザビームのスポット位置が変動し、画質が劣化
する。この問題は特に熱膨張率の大きいプラスチックの
場合が顕著となる。
【0006】一方、カラー画像形成装置においては、各
色(イエロ、マゼンダ、シアン、ブラック)に応じたレ
ーザビームを各々走査しているので、上記問題以外に、
各色に対応する光走査装置間の温度偏差が問題となる。
上記温度偏差は各色に対応するビームスポットの相対位
置関係のずれを発生させ、画像の色ずれとなってしま
う。
【0007】また、高負荷ポリゴンミラーの発熱による
温度上昇が回転体構成部品(特に質量割合の多いポリゴ
ンミラー)の微移動を誘発し、回転体バランスを変化さ
せ、振動を発生させてしまう。回転体を構成している部
品(ポリゴンミラー、ロータ磁石が固定されるフラン
ジ、軸)の熱膨張率が異なっていたり、一致していても
部品公差や固定方法などを厳密に管理、検査しないと高
温高速回転時に微移動(回転体のバランス変化)が発生
し、ひいては振動を増大させる結果となっていた。
【0008】本発明は、光走査装置に使用される走査レ
ンズの温度上昇やカラー画像形成装置の各光走査装置毎
の温度偏差を低減し、光走査装置の振動を低減すること
により、ビームスポットの位置ずれを高精度化するとと
もに、カラー画像形成装置の高画質化・静音化を実現す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、各色
に対応する複数の光源装置から放射された各々のレーザ
ビームをポリゴンミラーの回転によって偏向走査し、各
々複数の走査結像光学系により被走査面に向かって集光
する光走査装置において、各色に対応する走査レンズの
温度分布をともに略一致させたことを特徴としたもので
ある。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記走査レンズは少なくともfθレンズであり、熱
膨張係数が1.0×10-5/℃以上の材質からなること
を特徴としたものである。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、上記走査レンズは少なくともfθレンズであり、該
レンズの温度は45℃以下とし、かつ主走査方向におけ
る温度差を2℃以内としたこと特徴としたものである。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、走査レンズ側からポリゴンミラー側へ気流を発生さ
せたことを特徴としたものである。
【0013】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、上記走査レンズのうち少なくともfθレンズが当接
載置される材質の熱伝導率はfθレンズよりも高いこと
を特徴としたものである。
【0014】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、fθレンズが当接載置される部分と光学ハウジング
の間に中間部材を配置し、かつfθレンズの熱膨張率を
中間部材の熱膨張率の2倍以下としたことを特徴とした
ものである。
【0015】請求項7の発明は、請求項1乃至6のいず
れかの発明において、光走査装置。ポリゴンミラーの回
転数N[s-1]、内接円半径A[mm]、厚さt[m
m]、ミラーの段数m(mは正の整数)としたとき下式
(1)を満足することを特徴としたものである。 (N2×A×t×m)>(7×10)…式(1)
【0016】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、複数の走査結像光学系を単一のハウジング内に収容
し、略中央にポリゴンミラーを有する偏向手段により、
各々対向する方向に複数のビームを走査することを特徴
としたものである。
【0017】請求項9の発明は、潜像担持体に光走査に
より潜像を形成し、該潜像を可視化して所望の記録画像
を得る画像形成装置において、前記請求項1乃至7のい
ずれかに記載の光走査装置を用いたことを特徴としたも
のである。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による光走査装置
の一実施例を説明するための要部概略構成図で、レーザ
光源装置110からは、複数のレーザビームが放射され
る(図では便宜上、光源装置110から放射されるレー
ザビームの1本のみを描き、感光体120上では2本描
いている)。放射された各レーザビーム(実質的な平行
ビーム)は、潜像結像光学系としてのシリンドリカルレ
ンズ111に入射する。シリンドリカルレンズ111は
副走査方向にのみ正のパワーを有し、入射してくる複数
のレーザビームを副走査方向にのみ集束させ、ポリゴン
ミラー112の反射面112a近傍に、主走査方向に長
い線像として結像させる(実際は、線像は各レーザビー
ムごとに結像され、各線像は副走査方向に互いに分離し
ている)。図示されないモータ部(図1ではポリゴンス
キャナのうちポリゴンミラー112、レーザビーム透過
部材113のみを図示)によりポリゴンミラー112が
矢印方向に等速回転されると、反射面112aで反射さ
れた複数のレーザビームは、それぞれ偏向レーザビーム
となって等角速度的に偏向される。各偏向レーザビーム
は、偏向しつつレーザビーム透過部材113を透過、走
査結像光学系としてのfθレンズ114に入射し、fθ
レンズ114を透過すると、長尺平面鏡である折り返し
ミラー115により反射されて光路を屈曲され、被走査
面の実体をなす感光体120の周面上に、fθレンズ1
14の作用によりレーザスポットとして集光する。
【0019】被走査面上に形成される複数のレーザビー
ムのスポットは、互いに副走査方向に分離しており、図
に示す如く、1つの反射面による走査で被走査面の複数
のラインを同時に走査する。折り返しミラー115の長
手方向の「走査開始側端部」近傍に平面鏡116が配置
されている。平面鏡116の配置されている部位は、偏
向レーザビームが被走査面の有効走査領域を走査するに
必要な有効偏向領域外である。平面鏡116により反射
された偏向レーザビームは同期光検出のための受光手段
であるフォトセンサ117に入射する。即ち、各偏向レ
ーザビームは、偏向しつつ被走査面の走査領域へ向かう
途上において、先ず平面鏡116に入射して反射され、
フォトセンサ117に入射して受光される。フォトセン
サ117の受光面は「光学的に被走査面と等価な位置」
に配置されている。平面鏡116に入射する各偏向光ビ
ームはfθレンズ114の光学作用を受けているので、
各偏向レーザビームは、フォトセンサ117の受光面上
に被走査面におけると同様の光スポットとして集光す
る。この実施の形態において、平面鏡116とフォトセ
ンサ117とは「同期光検出手段」を構成している。
【0020】図2は、図1に示した光走査装置をカラー
画像形成装置に用いられる光走査装置に展開した実施例
を示す図で、図1の光走査装置を4色分もち、各色に相
当するレーザビームが感光体に集光する(ポリゴンミラ
ー215を挟んで片側2色に相当する部分を示し、他は
一部を示して省略してある。また、太線は概略の光路を
示した)。単一の光学ハウジング200には、ポリゴン
ミラー215(下部に1つのモータ駆動装置が配置され
るが図示しない)を有し、ポリゴンミラー下段215b
の光路は、光源装置211、シリンドリカルレンズ21
2、ポリゴンミラー入射前の折り返しミラー213、ポ
リゴンミラー215b、2枚玉fθレンズのうち第1の
fθレンズ216の下部、第2のfθレンズ217の下
部、第1の折り返しミラー218、シリンドリカルレン
ズ219、第2の折り返しミラー220、を通り感光体
222にビームスポットが集光するように、各々4色分
載置固定されている。なお、第1および第2のfθレン
ズとも上下段が一体成形されている(2枚の貼り合わせ
は高精度接着が困難かつ高価であるため)。また、同期
検知、レーザ透過部材(いずれも図示しない)も載置固
定されている。
【0021】一方、感光体221に集光するレーザビー
ムは光源装置210から放射された複数のレーザビーム
であり、ポリゴンミラー215の上段部215aで反射
偏向される。このように光学ハウジングの略中央に配置
されるひとつのポリゴンスキャナで4色分の偏向走査を
行っている。
【0022】図3は、本発明による画像形成装置をタン
デム型カラー画像形成装置として実施した例を示す図
で、まず、装置内の下部側には水平方向に配設されて給
紙カセット1から給紙される転写紙(図示せず)を搬送
する搬送ベルト2が設けられている。この搬送ベルト2
上にはイエローY用の感光体3Y,マゼンタM用の感光
体3M,シアンC用の感光体3C及びブラックK用の感
光体3Kが上流側から順に等間隔で配設されている。な
お、以下、符号に対する添字Y,M,C,Kを適宜付け
て区別するものとする。これらの感光体3Y,3M,3
C,3Kは全て同一径に形成されたもので、その周囲に
は、電子写真プロセスに従いプロセス部材が順に配設さ
れている。感光体3Yを例に採れば、帯電チャージャ4
Y、光走査装置5Y、現像装置6Y、転写チャージャ7
Y、クリーニング装置8Y等が順に配設されている。他
の感光体3M,3C,3Kに対しても同様である。即
ち、本実施の形態では、感光体3Y,3M,3C,3K
を各色毎に設定された被照射面とするものであり、各々
に対して光走査装置5Y,5M,5C,5Kが1対1の
対応関係で設けられている。
【0023】また、搬送ベルト2の周囲には、感光体5
Yよりも上流側に位置させてレジストローラ9と、ベル
ト帯電チャージャ10が設けられ、感光体5Kよりも下
流側に位置させてベルト分離チャージャ11、除電チャ
ージャ12、クリーニング装置13等が順に設けられて
いる。また、ベルト分離チャージャ11よりも搬送方向
下流側には定着装置14が設けられ、排紙トレイ15に
向けて排紙ローラ16で結ばれている。
【0024】上述のような概略構成において、例えば、
フルカラーモード(複数色モード)時であれば、各感光
体3Y,3M,3C,3Kに対してY,M,C,K用の
各色の画像信号に基づき各々の光走査装置5Y,5M,
5C,5Kによる光ビームの光走査で静電潜像が形成さ
れる。これらの静電潜像は各々の対応する色トナーで現
像されてトナー像となり、搬送ベルト2上に静電的に吸
着されて搬送される転写紙上に順次転写されることによ
り重ね合わせられ、フルカラー画像として定着された
後、排紙される。また、黒色モード(単色モード)時で
あれば、感光体3Y,3M,3C及びそのプロセス部材
は非動作状態とされ、感光体3Kに対してのみ黒色用の
画像信号に基づき光走査装置(一の光走査装置)5Kに
よる光ビームの光走査で静電潜像が形成される。この静
電潜像は黒色トナーで現像されてトナー像となり、搬送
ベルト2上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に
転写されることにより、黒色なるモノクロ画像として定
着された後、排紙される。
【0025】20Uは上段のポリゴンミラー、20Dは
下段のポリゴンミラー、31M、32Mは2枚玉のfθ
レンズである。各々fθレンズは光学ハウジング31に
固定されているが、その際にプレート33M上に載置さ
れている。プレート33Mはfθレンズ31M、32M
の当接面側の全面又は一部と接触している。fθレンズ
31M、32Mの材質は非球面形状が容易かつ低コスト
なプラスチック材質からなり、具体的には低吸水性や高
透明性、成形性に優れたポリカーボネートやポリカーボ
ネートを主成分とする合成樹脂が好適である。一方、ガ
ラス材(たとえば石英ガラス)は大型非球面形状が困難
であり、かつコストが高く、またリサイクル性が無いこ
とから不適である。
【0026】プレート33Mは熱伝導率の高い金属製が
良く、熱膨張率がfθレンズ31M、32Mに近いほう
が良い。具体的には亜鉛、マグネシウム、アルミニウム
またはその合金が好適であるが、最も好適なのは亜鉛で
ある。表1に代表値を示す。
【0027】
【表1】
【0028】上記材質、構成とすることにより、ポリゴ
ンミラーや定着ユニットでの発熱等による光学ハウジン
グ31内の温度上昇により、fθレンズ31M、32M
が局部的に高くなる部分はなく、温度分布(特に主走査
方向)は平坦化され走査ビームスポットの位置のずれが
抑制される。上記の効果が各色に対して発生するため、
画像形成時の色ずれが少なく、高画質化が達成できる。
【0029】図3の構成においては、発熱源のポリゴン
スキャナは略中央部に配置しているため、光学ハウジン
グ31内にファン(図示しない)などで30Mにて示す
矢印の向きに空気の流れを作り、31外へ排出すること
により、fθレンズ31M、32Mはポリゴンスキャナ
の発熱による温度上昇の影響が一層低減される。fθレ
ンズ31M、32Mはプラスチック製であり、温度上昇
の影響による屈折率や形状の変化が顕著であり、各色全
てに対応するfθレンズの温度上限は45℃以下かつ温
度分布(主走査方向)は2℃以下としている。その結果
ビームスポット位置のずれのほかビーム径や走査線曲り
が抑制され、高画質化が達成できる。上記温度分布はい
1色内での温度分布よりも、色毎の相対的な差が小さい
ほうが色ずれの低減には効果が高い。fθレンズ31
M、32Mともにプレート33Mに載置されているが、
少なくとも発熱源のポリゴンスキャナに近いfθレンズ
31Mだけでも効果はあり、32Mについては適宜実施
しても良い。また、光学ハウジング31の材質を上記金
属と一体化しても良いが、複雑な形状を安価に製造でき
る樹脂材質が最も好適である。
【0030】図4は、本発明のタンデム型のカラー画像
形成装置等に用いられるポリゴンスキャナの実施例であ
る。ポリゴンスキャナ40は軸方向に離間したポリゴン
ミラー部42a(42c),42b(42d)には各々
各色に対応した複数のレーザビーム(A,B,C,D)
が軸対象に対向した各4面に入射され、軸受に動圧空気
軸受を用い25,000rpm以上で高速偏向走査す
る。
【0031】本実施例となる円筒形状をしたセラミック
製の回転スリーブ41の外周にはポリゴンミラー部を有
するアルミ合金からなるフランジ42が焼キバメ固定さ
れている。回転体60の上方には磁気軸受を構成する回
転ヨーク43(磁性体からなる)がアルミ合金からなる
部材44の中心部に固定されている。部材44はフラン
ジ42の上部に圧入または焼キバメまたは接着で固定さ
れ、回転スリーブ41の上端開放部を閉止する機能も有
している。フランジ42の下部にはロータ磁石46が配
置され、周方向に対向するステータコア45とともにア
ウターロータ型のブラシレスモータを構成している。フ
ランジ42に設けられた円周溝42eはスリーブ41お
よび閉止部材44の固定時や温度上昇に伴うポリゴンミ
ラー部への応力歪を防止するためのものである。ラジア
ル方向の動圧軸受を構成する固定軸47は回転スリーブ
41と同様に円筒形状のセラミック材料からなり、外径
表面にはヘリングボーン状の動圧発生溝47aが形成さ
れている。なお、回転スリーブ41の内周面とで構成さ
れる動圧軸受隙間は数μmで嵌合されている。
【0032】固定軸47の内周部にはアキシャル軸受を
構成する磁気軸受用永久磁石組立体(磁石50+上下の
磁性板48と49)が配置されている。磁気軸受用永久
磁石組立体は磁性体43の突起部43aと径方向に磁気
ギャップをもち、ギャップ間にはたらく吸引力を利用し
てアキシャル方向へ非接触支持している。また、固定軸
47と回転体60とで形成される上部の空気溜り51と
回転体60外部とを連通させる微細穴が磁性体(回転ヨ
ーク)43または下部閉止部材52または部材44な
ど、空気溜り51を形成している部材に形成(図示しな
い)されており、磁気軸受にダンピング特性をもたせて
いる。また、回転体60は回転体を覆うようにモータハ
ウジング53と上カバー54とレーザビーム透過部材
(図示しない)で略密閉されている。
【0033】モータの駆動はロータ磁石46の磁界によ
りモータ基板55に実装されているホール素子から出力
される信号を位置信号として参照し、駆動回路56によ
りステータ巻線の励磁切り替えを行い回転する。発熱部
となる駆動回路56はモータハウジング53の下部に装
着されている。ポリゴンミラーの反射面(42a〜42
d)は少なくとも回転スリーブ41とフランジ42が焼
キバメ固定されたのちに鏡面加工される。したがって、
ポリゴンミラーを板バネのような別部品による固定の必
要がなくなり、固定による高精度に加工されたポリゴン
ミラーの平面度を悪化させることがない。さらには、従
来、面倒れ特性を維持するために必要であったポリゴン
ミラー搭載面の平面度や直角度を部品単位で高精度にす
る必要がなくなる。焼キバメ固定で一体化されているの
で、高速回転かつ高温状態でも固定部が緩むことなく、
安定した回転バランスを維持し、低振動が実現できる。
【0034】ロータ磁石46は樹脂をバインダーに使用
したボンド磁石であり、ロータ磁石46の外径部には高
速回転時の遠心力による破壊が発生しないように、フラ
ンジ42が外径を保持している構造である。動圧軸受と
ポリゴンミラーのゴミによる損傷を防止するためと高速
回転するポリゴンミラーの風切音を防音するためにモー
タハウジング53と上カバー54およびレーザ透過ガラ
スにより略密閉構造を形成している。モータハウジング
53と上カバー54は金属製部材(特に熱伝導率の高い
アルミ合金が好適である)からなり、ポリゴンスキャナ
40の発熱による温度上昇を光学ハウジングへ速やかに
伝達することを可能としている。
【0035】ポリゴンスキャナ40はモータハウジング
53の外壁部に設けられた固定部57にネジ止めで光学
ハウジングに着脱自在に固定されている。光学ハウジン
グも放熱性のあるアルミ合金からなり、ポリゴンスキャ
ナ40から伝達された熱を速やかに外部へ放散すること
が可能となる。したがって、温度上昇に対して問題とな
っていたプラスチック製の安価なレンズを使用すること
ができる。ポリゴンスキャナ40を光学ハウジングに対
して着脱自在とすることにより、ポリゴンスキャナ40
が故障した際にもポリゴンスキャナ単位で交換が可能と
なるほか、25000rpm以下のように回転数が低く
温度上昇が問題とならないポリゴンスキャナの場合放熱
性を考慮せず樹脂製のモータハウジングを採用すること
ができ光学ハウジング等の共通使用が可能となる光走査
装置が提供できる。
【0036】なお、ポリゴンスキャナの発熱を低減させ
るためには、消費電力を下げる必要がある。25000
rpm以上の高速回転ではポリゴンミラーの風損P
[W]による割合が大きく、下記式(1)が成立する。 P=K1×K2×N2×A×t×m…式(1) ただし、N:回転数[s-1]、A:内接円半径[c
m]、t:厚さ(ミラー1段当たり)[cm]、m:ミ
ラーの段数(mは正の整数)K1:定数1(ポリゴンミ
ラー周辺の形状に関係する係数)K2:定数2(単位変
換係数)。したがって、各項目を小さくすることが必要
となるが、実際はビーム径の小径化等の光学的な特性や
プリント枚数の仕様などにより小型化にも制限がある場
合が多く、所定以上の発熱は必ず発生する。
【0037】本発明の光走査装置におけるfθレンズの
温度影響は上記風損が大きいとき(高負荷ミラー)に、
顕著な効果がある。具体的には、25000rpm(4
17[s-1])、内接円半径1.8cm、厚さ0.2c
m、2段ミラーの負荷以上でfθレンズの温度上昇45
℃以下、温度分布2℃以下が達成され、ビームスポット
位置のずれが所望の値以下とすることができた。本条件
を式(1)にあてはめてみると、P=K1×K2×
(7.3×10−5)となり、したがって、(N2×A
×t×m)>(7×10)を満足するポリゴンミラー
構成のとき本光走査装置の効果が達成できる。
【0038】なお、図2、図3で説明したいわゆる対向
走査による光走査方式においても、同期検知の精度誤差
により対向する2色間で主走査方向のレジストずれが残
存する場合には、走査線の両端にビームを検知する装置
を設け、その間をビームが到達する時間を各色毎に計測
し、その計測結果に基づきビームを点灯する周波数を適
宜調整することが好適である。また、上記ビーム検知装
置でビーム検知後から画像書込みのビーム点灯開始を所
望の時間遅延したり、ビームの検知装置の光路には走査
レンズを通過させず、走査レンズの温度変動の影響を同
期検知精度に影響させないようにすることが好適であ
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明の効果 各色に対応する光走査装置の走査レンズの温度分布をと
もに略一致させたことにより、各色間のビームスポット
の位置ずれの少ない光走査装置を提供できる。
【0040】請求項2の発明の効果 走査レンズのうち熱膨張係数を1.0×10-5/℃以上
となるfθレンズとしたことにより、請求項1の効果に
加え、安価な光走査装置を提供できる。
【0041】請求項3の発明の効果 fθレンズの温度は45℃以下とし、かつ主走査方向に
おける温度差を2℃以内としたことによりプラスチック
製レンズによるビームスポット位置ずれが少ない、安価
な光走査装置を提供できる。
【0042】請求項4の発明の効果 走査レンズ側からポリゴンミラー側へ気流を発生させた
ことにより、ポリゴンミラー駆動源の発熱を走査レンズ
に影響することが無く、温度上昇の変形の影響によるビ
ームスポット位置ずれが少ない光走査装置を提供でき
る。
【0043】請求項5の発明の効果 fθレンズが当接載置される材質の熱伝導率をfθレン
ズよりも高くしたことにより、ポリゴンミラー駆動源か
らの伝熱を主走査方向に均一化することにより、主走査
倍率誤差を低減し、ビームスポット位置ずれが少ない光
走査装置を提供できる。
【0044】請求項6の発明の効果 fθレンズと中間部材の熱膨張率差を小さくしたことに
より、fθレンズが当接される接触部分の歪を軽減する
ことにより、fθレンズの形状を高精度に維持し、ビー
ムスポット位置ずれが少ない光走査装置を提供できる。
【0045】請求項7の発明の効果 高負荷ポリゴンミラーを高速回転で回転させたときの発
熱の影響を軽減しビームスポット位置のずれが小さく、
かつ高温環境でもポリゴンスキャナの低振動による静音
化が可能な光走査装置を提供できる。
【0046】請求項8の発明の効果 光学ハウジングの略中央に発熱源となるポリゴンミラー
駆動部を配置し、各色に対応するfθレンズの温度分布
を略一致させ、各々対向する方向に複数のビームを各色
間のビームスポットの位置ずれの少ない光走査が可能と
なる。
【0047】請求項9の発明の効果 請求項1乃至7にいずれかに記載の特徴をもつカラー画
像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される光走査装置の一例を説明
するための要部概略構成図である。
【図2】 本発明が適用される光走査装置の一例を説明
するためのカラー用光学装置の一例を説明するための要
部概略構成図である。
【図3】 本発明が適用されるカラー画像形成装置の一
実施例を説明するための構成図である。
【図4】 本発明によるポリゴンスキャナの一実施例を
説明するための副走査方向断面図である。
【符号の説明】
40…ポリゴンスキャナ、41…回転スリーブ、42…
フランジ、42a,42b,42c,42d…ポリゴン
ミラー部、42e…円周溝、43…回転ヨーク、43a
…突起部、44…部材、45…ステータコア、46…ロ
ータ磁石、47…固定軸、47a…ヘリングボーン状の
動圧発生溝、48,49…上下の磁性板、50…磁石、
51…空気溜り、52…下部閉止部材、53…モータハ
ウジング、54…上カバー、55…モータ基板、56…
駆動回路、57…固定部、60…回転体、A,B,C,
D…レーザビーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 AA44 BA04 BA53 BA86 DA33 2H045 BA22 BA34 CA62 CB22 DA02 DA41 5C051 AA02 CA07 DA02 DB22 DB24 DB30 DB34 DC07 EA01 5C072 AA03 BA12 DA02 DA04 DA21 HA02 HA06 HA09 HA13 QA14 XA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各色に対応する複数の光源装置から放射
    された各々のレーザビームをポリゴンミラーの回転によ
    って偏向走査し、各々複数の走査結像光学系により被走
    査面に向かって集光する光走査装置において、各色に対
    応する走査レンズの温度分布をともに略一致させたこと
    を特徴とする光走査装置。
  2. 【請求項2】 上記走査レンズは少なくともfθレンズ
    であり、熱膨張係数が1.0×10-5/℃以上の材質か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】 上記走査レンズは少なくともfθレンズ
    であり、該レンズの温度は45℃以下とし、かつ主走査
    方向における温度差を2℃以内としたこと特徴とする請
    求項1に記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】 走査レンズ側からポリゴンミラー側へ気
    流を発生させたことを特徴とする請求項1に記載の光走
    査装置。
  5. 【請求項5】 上記走査レンズのうち少なくともfθレ
    ンズが当接載置される材質の熱伝導率はfθレンズより
    も高いことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  6. 【請求項6】 fθレンズが当接載置される部分と光学
    ハウジングの間に中間部材を配置し、かつfθレンズの
    熱膨張率を中間部材の熱膨張率の2倍以下としたことを
    特徴とする請求項5に記載の光走査装置。
  7. 【請求項7】 ポリゴンミラーの回転数N[s-1]、
    内接円半径A[mm]、厚さt[mm]、ミラーの段数
    m(mは正の整数)としたとき下式(1)を満足するこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光走
    査装置。 (N2×A×t×m)>(7×10)…式(1)
  8. 【請求項8】 複数の走査結像光学系を単一のハウジン
    グ内に収容し、略中央にポリゴンミラーを有する偏向手
    段により、各々対向する方向に複数のビームを走査する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置を用いた
    光走査方法。
  9. 【請求項9】 潜像担持体に光走査により潜像を形成
    し、該潜像を可視化して所望の記録画像を得る画像形成
    装置において、前記請求項1乃至7のいずれかに記載の
    光走査装置を用いたことを特徴とするカラー画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105301767B (zh) * 2014-07-25 2018-10-02 京瓷办公信息系统株式会社 准直透镜对箱体的固定方法、光扫描装置、和图像形成装置

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