JP2011186098A - 光偏向器、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 樹脂製のポリゴンミラーを用いた光偏向器において、ポリゴンミラーの遠心変形量を少なく抑えて高速回転を可能とすること。
【解決手段】固定軸4と、固定軸4に対して回転可能に支持されたスリーブ6と、スリーブ6に固定されたフランジ7と、フランジ7上に載置され、外周に複数の鏡面10が形成された樹脂製のポリゴンミラー11とを備えた光偏向器1において、ポリゴンミラー11は、鏡面10に対して直角な面16に突起17が形成されると共に、中心にスリーブ6が挿入される穴18が形成され、フランジ7は、樹脂よりも高剛性の材料からなり、突起17の外周面19と嵌合する内周面20が形成され、スリーブ6の外周面とポリゴンミラー11の穴18の内周面との間に隙間を有したことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】固定軸4と、固定軸4に対して回転可能に支持されたスリーブ6と、スリーブ6に固定されたフランジ7と、フランジ7上に載置され、外周に複数の鏡面10が形成された樹脂製のポリゴンミラー11とを備えた光偏向器1において、ポリゴンミラー11は、鏡面10に対して直角な面16に突起17が形成されると共に、中心にスリーブ6が挿入される穴18が形成され、フランジ7は、樹脂よりも高剛性の材料からなり、突起17の外周面19と嵌合する内周面20が形成され、スリーブ6の外周面とポリゴンミラー11の穴18の内周面との間に隙間を有したことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、光を偏向反射するポリゴンミラーを備えた光偏向器、光走査装置および画像形成装置に関する。
プリンタや複写機等の画像形成装置では、例えばレーザ素子などの発光素子(光源)から出射された光(光ビーム)をポリゴンミラーの各反射面で偏向反射する光偏向器が用いられている。光偏向器としては、図1に示したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図1に示した光偏向器105は、アルミニウム合金製のハウジング100に固定配設された円柱形状のセラミック製または金属製の固定軸101と、この固定軸101に回転自在に支持された回転体110とを有している。低振動が要求される光偏向器を製造する場合、ハウジング100の材質は、アルミニウム合金よりも比重が大きい亜鉛合金とすることが望ましい。
回転体110は、固定軸101との間にわずかの隙間をもって配設されたセラミック製または金属製のスリーブ111と、スリーブ111の上部内側に固定配設されたリング状のマグネット112と、回転軸111の中央部外側に固定配設されたポリゴンミラー113と、回転軸111の下部外側にフランジ114を介して固定配設されたリング状の駆動マグネット115と、を備えている。尚、スリーブ111の下端部には、回転体110の重量の偏心を修正するためのバランスウエイト117が取り付けられる円環状の溝116が形成されている。
また、固定軸101の上端には、回転体110に設けられたリング状マグネット112と対向するようにリング状マグネット102が固定配設されており、これらリング状マグネット102及び112によって回転体110をスラスト方向に軸受するスラスト磁気軸受Sが構成されている。
さらに、ハウジング100には、スリーブ110に設けられたリング状の駆動マグネット115と対向するように鉄心コイル103が固定配設されており、これらリング状の駆動マグネット115と鉄心コイル103によって回転体110を回転させるブラシレスモータMが構成されている。
また、回転体110のスリーブ111のうち、固定軸101の外周面101aと対向する内周面111aは、高精度な軸受面仕上げが施されている。そして、このスリーブ111の内周面111aと対向する固定軸101の外周面101aには図中破線で示すようにヘリングボーン状の溝104が形成され、これらスリーブ111の内周面111aと、固定軸101の外周面101aに設けられた溝104によって、回転体110をラジアル方向に支持するラジアル動圧軸受Rが構成されている。
光偏向器105は、ブラシレスモータMにより回転体110を回転させると、回転体110が、ラジアル動圧軸受Rにより固定軸101に対して一定距離(隙間)をもって非接触に支持されると共に、スラスト磁気軸受Sにより固定軸101に対して一定高さに支持される。また、回転体110の重心の位置を回転体110の略中心の位置にすることができるので、回転体110を安定して回転させることができる。
近年、印刷用途向けの画像形成装置は、広角画角化が要求されており、ポリゴンミラーの大型化が進んでいる。このため、従来から一般的に用いられてきたアルミニウム合金製のポリゴンミラーでは、重量が大きくなるため、高速回転の弊害になるという問題がある。また、ポリゴンミラーの軽量化等を目的として、樹脂製のポリゴンミラーが多数提案されているが(例えば、特許文献2〜5参照)、高速回転させた場合の遠心変形量が大きいという問題がある。
本発明は、前記した問題を解決するためにさなれたものであって、遠心変形量が少なく、高速回転が可能な樹脂製のポリゴンミラーを備えた光偏向器、光走査装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
(第1発明)
第1発明は、固定軸と、固定軸に対して回転可能に支持されたスリーブと、スリーブに固定されたフランジと、フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、ポリゴンミラーは、鏡面に対して直角な面に突起が形成されると共に、中心にスリーブが挿入される穴が形成され、フランジは、ポリゴンミラーを構成する樹脂よりも高剛性の材料からなり、ポリゴンミラーの突起の外周面と嵌合する内周面が形成され、スリーブの外周面とポリゴンミラーの前記穴の内周面との間に隙間を有したことを特徴とする。ここで、「剛性」とは、曲げやねじりの力に対して、寸法変化の小さいことをいう。「高剛性」とは、具体的には、弾性係数(弾性率)が大きいことである。
第1発明は、固定軸と、固定軸に対して回転可能に支持されたスリーブと、スリーブに固定されたフランジと、フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、ポリゴンミラーは、鏡面に対して直角な面に突起が形成されると共に、中心にスリーブが挿入される穴が形成され、フランジは、ポリゴンミラーを構成する樹脂よりも高剛性の材料からなり、ポリゴンミラーの突起の外周面と嵌合する内周面が形成され、スリーブの外周面とポリゴンミラーの前記穴の内周面との間に隙間を有したことを特徴とする。ここで、「剛性」とは、曲げやねじりの力に対して、寸法変化の小さいことをいう。「高剛性」とは、具体的には、弾性係数(弾性率)が大きいことである。
かかる構成により、ポリゴンミラーは、ポリゴンミラーを構成する樹脂よりも剛性の高い材料からなるフランジにより、ポリゴンミラーの外側から支持されるので、ポリゴンミラーが樹脂製であっても遠心変形を低減させることができる。また、ポリゴンミラーの中心に形成された穴の内周面と、スリーブの外周面との間に常に隙間があるので、ポリゴンミラーが収縮した場合であっても、ポリゴンミラーがスリーブに接触して鏡面が変形することを防止できる。
(第2発明)
第2発明は、固定スリーブと、固定スリーブに対して回転可能に支持された回転軸と、回転軸に固定されたフランジと、フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、ポリゴンミラーは、鏡面に対して直角な面に突起が形成され、フランジは、ポリゴンミラーを構成する樹脂よりも高剛性の材料からなり、突起の外周面と嵌合する内周面が形成されたことを特徴とする。
かかる構成により、前記した第1発明と同じ作用効果を得ることができる。
第2発明は、固定スリーブと、固定スリーブに対して回転可能に支持された回転軸と、回転軸に固定されたフランジと、フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、ポリゴンミラーは、鏡面に対して直角な面に突起が形成され、フランジは、ポリゴンミラーを構成する樹脂よりも高剛性の材料からなり、突起の外周面と嵌合する内周面が形成されたことを特徴とする。
かかる構成により、前記した第1発明と同じ作用効果を得ることができる。
(第3発明)
第3発明は、光を出射する光源と、光源から出射された光を整形する光学部材と、光学部材により整形された光を偏向反射する第1発明または第2発明の光偏向器と、を備えた光走査装置に関するものである。
第3発明は、光を出射する光源と、光源から出射された光を整形する光学部材と、光学部材により整形された光を偏向反射する第1発明または第2発明の光偏向器と、を備えた光走査装置に関するものである。
ここで、光学部材とは、少なくともレンズを含んだ光学部品群をいう。つまり、レンズのみならず、ミラーを含んでいても良い。レンズとしては、シリンダーレンズ(シリンドリカルレンズ)、コリメータレンズ、Fθレンズ等が例示される。ミラーとしては、反射ミラー(折り返しミラー)等が例示される。
また、「整形」とは、ミラー等により光の進む向きを所望の向きに変えたり、レンズ等により光の形を所望の形に変えたりすることをいう。
また、「整形」とは、ミラー等により光の進む向きを所望の向きに変えたり、レンズ等により光の形を所望の形に変えたりすることをいう。
第3発明に係る光走査装置は、前記した第1発明または第2発明の作用効果を奏する光偏向器を備えているので、ポリゴンミラーの遠心変形を抑えて高速に広角画角用の光走査ができる。ここで、「広角」とは角度が大きいことをいい、「画角」とは画像を形成できる範囲を角度で示したものである。つまり、「広角画角」とは、大きな画像を形成できることをいう。
(第4発明)
第4発明は、感光体と、感光体上を光により走査する第3発明の光走査装置と、を備えた画像形成装置に関するものである。
第4発明に係る画像形成装置は、第3発明に記載の光走査装置を備えているので、ポリゴンミラーの遠心変形を抑えて高速に広角画角用の画像を形成できる。
第4発明は、感光体と、感光体上を光により走査する第3発明の光走査装置と、を備えた画像形成装置に関するものである。
第4発明に係る画像形成装置は、第3発明に記載の光走査装置を備えているので、ポリゴンミラーの遠心変形を抑えて高速に広角画角用の画像を形成できる。
本発明に係る光偏向器は、ポリゴンミラーを高速回転しても遠心変形を低減させることができる。また、本発明に係る光走査装置は、当該光偏向器を備えているので、ポリゴンミラーの遠心変形を抑えて高速に広角画角用の光走査ができる。さらに、本発明に係る画像形成装置は、当該光走査装置を備えているので、ポリゴンミラーの遠心変形を抑えて高速に広角画角用の画像を形成できる。
以下、図面を用いて、本発明の実施例について詳細に説明する。
(画像形成装置)
図6は、本発明に係る画像形成装置501の構成の一例を示した図である。
図6に示した画像形成装置501は、電子写真方式を用いたいわゆるタンデム型のデジタルカラープリンタである。画像形成装置501は、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部570と、画像形成装置501全体の動作を制御する制御部580と、例えばパーソナルコンピュータ(PC)503やスキャナ等の画像読取装置504等から受信した画像データに所定の画像処理を施す画像処理部581とを備えている。
図6は、本発明に係る画像形成装置501の構成の一例を示した図である。
図6に示した画像形成装置501は、電子写真方式を用いたいわゆるタンデム型のデジタルカラープリンタである。画像形成装置501は、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部570と、画像形成装置501全体の動作を制御する制御部580と、例えばパーソナルコンピュータ(PC)503やスキャナ等の画像読取装置504等から受信した画像データに所定の画像処理を施す画像処理部581とを備えている。
画像形成プロセス部570は、4つの画像形成ユニット510Y、510M、510C、510K(以下、まとめて「画像形成ユニット510」と総称することがある。)が上下方向(略鉛直方向)に一定の間隔で並列配置されている。この画像形成ユニット510は、像保持体としての感光体ドラム511、帯電ロール512、現像器513、ドラムクリーナ514とを備えている。
ここで、帯電ロール512は、感光体ドラム511の表面を所定電位で一様に帯電するものである。また、現像器513は、画像形成ユニット10それぞれにおいて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤を保持して、感光体ドラム511上に形成された静電潜像を各色トナーで現像するものである。また、ドラムクリーナ514は、例えば板状部材を感光体ドラム11表面に接触させて、感光体ドラム511上に付着したトナーや紙粉等を除去するものである。
さらに、画像形成装置501には、画像形成ユニット510それぞれに配設された感光体ドラム511を露光するレーザ露光器としての光走査装置30が設けられている。光走査装置30は、各色毎の画像データを画像処理部581から取得し、取得した画像データに基づいて点灯制御された光(レーザ光)により、各画像形成ユニット510の感光体ドラム511上をそれぞれ走査露光する。
また、各画像形成ユニット510の感光体ドラム511と接触しながら移動するように、用紙590を搬送する用紙搬送ベルト530が配置されている。この用紙搬送ベルト530は、用紙590を静電吸着するフィルム状の無端ベルトであって、駆動ロール532とアイドルロール533とに掛け渡されて循環移動するものである。
また、用紙搬送ベルト530の内側であって各感光体ドラム511と対向する位置には、それぞれ転写ロール531が配置され、感光体ドラム511との間に転写電界を形成し、用紙590上に、各画像形成ユニット510で形成された各色トナー像を順次転写する。
さらに、各転写ロール531の下流側には、転写後の感光体ドラム511を除電する除電ランプ515が設けられている。また、用紙搬送ベルト530の用紙搬送方向の下流側には、用紙590上の未定着トナー像に対して熱および圧力による定着処理を施す定着器540が設けられている。
また、用紙搬送系として、用紙590を収容する用紙収容部550、用紙収容部550に収容された用紙590を所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール551、繰り出された用紙590を搬送する搬送ロール552、画像形成動作に合わせて用紙590を用紙搬送ベルト530に送り出すレジストロール553が設けられている。
また、定着器540にて定着処理された用紙590を搬送する排紙ロール554、片面プリントの場合には用紙590を装置本体上部に設けられた排紙積載部591に向けて排出し、両面プリントの場合には排紙積載部591に向けた回転方向から逆方向に反転することで、定着器540にて片面が定着された用紙590を両面搬送路592に向けて送り出す反転ロール555等が配設されている。
画像形成装置501において、画像形成プロセス部570は、制御部580による制御の下で画像形成動作を行う。すなわち、パーソナルコンピュータ503や画像読取装置504等から入力された画像データは、画像処理部581によって所定の画像処理が施され、光走査装置30に供給される。そして、各画像形成ユニット510にて、帯電ロール512により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム511の表面が、光走査装置30により画像処理部581からの画像データに基づいて点灯制御された光で走査露光され、感光体ドラム511上に静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は現像器513により現像され、感光体ドラム511上に各色のトナー像が形成される。各画像形成ユニット510での各色トナー像の形成が開始されると、用紙収容部550から取り出された用紙590は、用紙搬送ベルト530により搬送され、転写ロール531により形成される転写電界によって各色トナー像が用紙590上に順次転写される。その後、定着器540に搬送され、未定着トナー像が用紙590に定着された後、用紙590は排紙積載部591に積載される。
(光走査装置)
次に光走査装置30について説明する。
図5は光走査装置30の断面図である。尚、図5において、光偏向器1は、図1と同じ断面図を用いている。
図5に示すように、光走査装置30は、光を出射する半導体レーザを4個有する光源33を備えている。そして、光源33からの各光ビームに対応して設けられた第1の光学素子としての4つのコリメータレンズ34と、シリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)35を備えている。
次に光走査装置30について説明する。
図5は光走査装置30の断面図である。尚、図5において、光偏向器1は、図1と同じ断面図を用いている。
図5に示すように、光走査装置30は、光を出射する半導体レーザを4個有する光源33を備えている。そして、光源33からの各光ビームに対応して設けられた第1の光学素子としての4つのコリメータレンズ34と、シリンドリカルレンズ(シリンダーレンズ)35を備えている。
さらに、例えば正六角面体で構成されたポリゴンミラー(回転多面鏡)11を備えた後述する光偏向器1と、第2の光学素子としての各光ビームが共通に通過する共通レンズのfθレンズ36および複数の折り返しミラー37を備えている。そして、これらの光走査装置30を構成する各部品は、樹脂製または金属製のハウジング31内に固定されている。ハウジング31は、フタ38により密閉されており、光の外部への漏洩や各光学部材への埃等の付着が防止される。
光走査装置30は、光源33から出射された複数の光としての発散性の4本のレーザ光LK、LC、LM、LYが、各コリメータレンズ34によって平行光に変換(整形)され、副走査方向にのみ屈折力を持つシリンドリカルレンズ35により、光偏向器1の内部にあるポリゴンミラー11の鏡面(偏向反射面)10近傍にて主走査方向に長い線像として結像(整形)される。そして、各レーザ光LK、LC、LM、LYは、高速で定速回転するポリゴンミラー11の鏡面10により反射され、等角速度的に走査される。
ここで、主走査方向とは、光偏向器1が光を偏向した際の光の移動方向をいう。また、主走査方向が感光体ドラム511の長手方向(軸方向)である場合、副走査方向とは、感光体ドラム511の表面の移動方向である。これら主走査方向と副走査方向は、互いに直交する関係にある。
ポリゴンミラー11への光の入射方式としては、複数の光を主走査方向に角度を持たせて入射させるタンジェンシャル・オフセット入射方式や、複数の光を副走査方向にそれぞれ異なる角度で入射させるサジタル・オフセット入射方式等がある。
本実施例1では、ポリゴンミラー11の鏡面10に入射する各レーザ光LK、LC、LM、LYがそれぞれ副走査方向に角度を持ち、サジタル方向に互いにオフセット入射するサジタル・オフセット入射方式を採用している。そして、ポリゴンミラー11に入射する各レーザ光LK、LC、LM、LYは、鏡面10における反射位置が副走査方向に一致するように設定される。
ポリゴンミラー11で偏向された各レーザ光LK、LC、LM、LYは、fθレンズ36を通過し、複数の折り返しミラー37により感光体ドラム511の表面に向けて方向を変えられて(整形されて)各画像形成ユニット510の感光体ドラム511の表面を走査露光する。ここで、fθレンズ36は、光スポットの走査速度を感光体ドラム511上で等速化する機能を有している。
また、線像は、ポリゴンミラー11の鏡面10の近傍に結像し、fθレンズ36は副走査方向に関して鏡面10を物点として光スポットを感光体ドラム511の表面上に結像させるので、この走査光学系は、鏡面10の面倒れを補正する機能を有している。
ところで、本実施例1では、各光が共通に通過する共通レンズとしてのfθレンズ36を採用している。通常の走査光学装置であれば、レーザの光線1つに対して、例えばガラス部材からなる1つのレンズが用いられるが、本実施の形態では、樹脂部材を用いて4本の光に対して1つのfθレンズ36が採用されている。設計によっては、2本のレーザ光に対して1つずつ、計2つのfθレンズを採用することも可能である。このように、複数のレーザ光をfθレンズ36に入射し、被走査体(感光体ドラム511)に走査露光している。
また、本実施例1では、第1の光学素子として、コリメータレンズ34およびシリンダーレンズ35のみを用いたものを示したが、画像形成装置の構成によっては折り返しミラー37が途中に存在していても良い。さらに、本実施例1においては、第2の光学素子として、fθレンズ36および複数の折り返しミラー37を示したが、画像形成装置の構成によってはfθレンズ36のみ用いたものであっても良い。
(光偏向器)
図2は本発明に係る光偏向器の側部断面図、図3はポリゴンミラーの平面図である。尚、固定軸16および板バネ21のみハッチングを省略している。
図2は本発明に係る光偏向器の側部断面図、図3はポリゴンミラーの平面図である。尚、固定軸16および板バネ21のみハッチングを省略している。
図2に示すように、光偏向器1は、金属製の基板2と、基板2に複数のネジ3によって固定された多段の円柱形状でかつアルミニウム合金製の固定軸4と、固定軸4に回転自在に支持された回転体5とから構成されている。
回転体5は、アルミニウム合金製のスリーブ6と、スリーブ6に圧入して固定されたアルミニウム合金製(例えば、A5056、A5052等)のフランジ7と、フランジ7のスカート部8の内周面に接着剤により固定された駆動マグネット9と、フランジ7の上面に載せられ、外周に複数の鏡面10が形成された樹脂製(例えば、アクリル樹脂等)のポリゴンミラー11と、ポリゴンミラー11の上面に載せられた板バネ12と、板バネ12を下方に押し付けながらスリーブ6の上部に圧入して固定された押圧部材13とから構成されている。
基板2には、複数のコイルを備えたリング形状のモータコア14がネジ3、接着剤等で固定され、コイルの端子が基板2に設けられた配線に半田付けされている。そして、基板2に実装されたドライバIC15等から送られてきた電気信号により、基板2に固定されたモータコア14のコイルが励磁され、このコイルと周対向した駆動マグネット9が動くことにより、回転体5が高速回転する。
ポリゴンミラー11は、板バネ12が押圧部材13により下方に押し付けられているので、板バネ12によって生じる弾性力により、フランジ7の上面に常に押し付けられている。また、図3に示すように、ポリゴンミラー11は、鏡面10に対して直角な面16に円筒形状の突起17が形成されている。そして、ポリゴンミラー11の中心には、スリーブ6が挿入される穴18が形成されている。
ポリゴンミラー11に形成された穴18の直径は、周囲の温度が変化し、ポリゴンミラー11またはスリーブ6が膨張または収縮しても、穴18の内周面とスリーブ6の外周面が接触しない寸法に設定されている。つまり、スリーブ6の外周面とポリゴンミラー11の穴18の内周面との間には、常に隙間があいている。このため、気温が低下し、ポリゴンミラー11が収縮した場合であっても、ポリゴンミラー11がスリーブ6に接触して鏡面10が変形することが無い。
また、フランジ7は、ポリゴンミラー11を構成する樹脂よりも剛性の高いアルミニウム合金等の金属を加工したものであり、ポリゴンミラー11の突起17の外周面19と嵌合する内周面20が形成されている。このため、回転体5が高速回転すると、樹脂製のポリゴンミラー11は遠心力により外側に向けて変形しようとするが、ポリゴンミラー11の突起17の外周面19が外側に向けて変形するのをフランジ7の内周面20が抑制するので、ポリゴンミラー11の変形量を少なくすることができる。
(光偏向器の固定構造)
前記した光偏向器1は、固定軸4の一端である下部21が光走査装置30のハウジング31に形成された孔32に挿入されて固定されている。このため、高精度に加工された固定軸4の外周面を基準として、光偏向器1をハウジング31に高精度に固定することができる。なぜなら、固定軸4の加工と同時に下部21も加工されるからである。
前記した光偏向器1は、固定軸4の一端である下部21が光走査装置30のハウジング31に形成された孔32に挿入されて固定されている。このため、高精度に加工された固定軸4の外周面を基準として、光偏向器1をハウジング31に高精度に固定することができる。なぜなら、固定軸4の加工と同時に下部21も加工されるからである。
さらに、光偏向器1は、基板2の周縁部が自由端となり、かつ、固定軸4以外の光偏向器1の他の部分がハウジング31に接触していないので、ハウジング31から基板2を介して外力が加わらない。このため、光偏向器1の軸倒れを少なくすることができる。
本発明に係る第2実施例を、図4を用いて以下に説明する。
図4は光走査装置30のハウジング31に光偏向器41が固定された状態を示す断面図である。説明を簡単にするため、図4においては、回転軸44以外を断面にしてある。尚、実施例1との相違点のみを詳細に説明し、実施例1と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は光走査装置30のハウジング31に光偏向器41が固定された状態を示す断面図である。説明を簡単にするため、図4においては、回転軸44以外を断面にしてある。尚、実施例1との相違点のみを詳細に説明し、実施例1と同一の部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例2の実施例1との主な相違点は、光偏向器41に固定軸4が無く、ホルダー43と回転軸44がある点である。
(光偏向器)
光偏向器41は、セラミック製のホルダー43と、ホルダー43にセラミック製の回転軸44(外径φ11mm)が僅かの隙間(4μm)をもって回転可能に挿入された回転体45とから構成されている。
光偏向器41は、セラミック製のホルダー43と、ホルダー43にセラミック製の回転軸44(外径φ11mm)が僅かの隙間(4μm)をもって回転可能に挿入された回転体45とから構成されている。
回転体45は、回転軸44と、回転軸44に固定されたアルミニウム合金製のフランジ46と、フランジ46の上に置かれ、外周に多数の鏡面10が形成されたアルミニウム合金製のポリゴンミラー11と、ポリゴンミラー11の上に置かれたリング状の板バネ12と、この板バネ12の上に置かれ、ポリゴンミラー11をフランジ46の上面に押し付けるようにして回転軸44の上部で圧入又は焼嵌め等により強制的に嵌入されたアルミニウム製の押圧部材13と、フランジ46のスカート部47に接着剤等で固定された駆動マグネット48とから構成されている。
ポリゴンミラー11は、板バネ12が押圧部材13により下方に押し付けられているので、板バネ12によって生じる弾性力により、フランジ46の上面に常に押し付けられている。また、図3に示すように、ポリゴンミラー11は、鏡面10に対して直角な面16に円筒形状の突起17が形成されている。そして、ポリゴンミラー11の中心には、回転軸44が挿入される穴18が形成されている。
ポリゴンミラー11に形成された穴18の直径は、周囲の温度が変化し、ポリゴンミラー11または回転軸44が膨張または収縮しても、穴18の内周面と回転軸44の外周面が接触しない寸法に設定されている。つまり、回転軸44の外周面とポリゴンミラー11の穴18の内周面との間には、常に隙間があいている。このため、気温が低下し、ポリゴンミラー11が収縮した場合であっても、ポリゴンミラー11が回転軸44に接触して鏡面10が変形することが無い。
また、フランジ46は、ポリゴンミラー11を構成する樹脂よりも剛性の高いアルミニウム合金等の金属を加工したものであり、ポリゴンミラー11の突起17の外周面19と嵌合する内周面50が形成されている。このため、回転体5が高速回転すると、樹脂製のポリゴンミラー11は遠心力により外側に向けて変形しようとするが、ポリゴンミラー11の突起17の外周面19が外側に向けて変形するのをフランジ46の内周面50が抑制するので、ポリゴンミラー11の遠心変形を少なくすることができる。
また、ホルダー43の外周面には、駆動マグネット48に対向するようにモータコア49が取り付けられており、駆動マグネット48と、モータコア49との間の磁気吸引力により、スラスト磁気軸受が構成されている。このため、回転体45は、常に浮上した状態に保たれている。また、ホルダー43には金属製の基板42が固定され、この基板42に、駆動マグネット48とモータコア49等から構成されるブラシレスモータの制御回路(ドライバIC15等)が実装されている。
光偏向器41は、回転軸44の外周面にヘリングボーン溝が形成されており、回転軸44の外周面と、ホルダー43の内周面によって、ラジアル動圧軸受が構成されている。
(光偏向器の固定構造)
光偏光器41は、ホルダー43の一端である下部51がハウジング31に形成された孔32に挿入されて固定されている。この固定は、ホルダー43の一端を孔32に圧入しても良いし、ハウジング31の裏面に設けた円環状の突部52にネジ孔を形成し、このネジ孔に雄ねじを螺合して孔32に挿入されたホルダー43の下部51を強固に固定しても良い。
光偏光器41は、ホルダー43の一端である下部51がハウジング31に形成された孔32に挿入されて固定されている。この固定は、ホルダー43の一端を孔32に圧入しても良いし、ハウジング31の裏面に設けた円環状の突部52にネジ孔を形成し、このネジ孔に雄ねじを螺合して孔32に挿入されたホルダー43の下部51を強固に固定しても良い。
かかる構成により、高精度に加工されたホルダー43の外周面を基準として、光偏向器41をハウジング31に高精度に固定することができる。さらに、光偏向器41は、基板42の周縁部が自由端となり、ホルダー43以外の光偏向器41の他の部分がハウジング41に接触していないので、ハウジング41から基板42を介して外力が加わらない。このため、光偏向器41の軸倒れを少なくすることができる。
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び図面の記載から当事者が認識する事ができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除および付加が可能である。
例えば、前記した実施例は、基板2、42として金属製のものを示したが、本発明としてはこれに限るわけではなく、基板2、42は金属以外の材質(例えば、カラスエポキシ等)で構成されていても良い。また、固定軸4または回転軸44の表面には、無電解ニッケルメッキ等のコーティングがなされていても良い。
また、前記した実施例においては、動圧発生用の溝としてヘリングボーン状の溝を示したが、これに限られるわけではなく、一又は複数のスパイラル状の溝や、軸方向(縦方向)に形成した溝であっても良い。
また、前記した実施例においては、固定軸の材質としてアルミニウム製のものを示したが、鉄等の他の金属、樹脂、セラミックを材料としても良い。また、ポリゴンミラー11は、正六面体でなくても良く、正4面体であっても正8面体であっても良い。
本発明は、光偏向器、光走査装置および画像形成装置に適用される。
1 光偏向器
4 固定軸
6 スリーブ
7 フランジ
10 鏡面
11 ポリゴンミラー
16 鏡面に対して直角な面
17 突起
18 穴
19 突起の外周面
20 フランジの内周面
4 固定軸
6 スリーブ
7 フランジ
10 鏡面
11 ポリゴンミラー
16 鏡面に対して直角な面
17 突起
18 穴
19 突起の外周面
20 フランジの内周面
Claims (4)
- 固定軸と、
該固定軸に対して回転可能に支持されたスリーブと、
該スリーブに固定されたフランジと、
該フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、
前記ポリゴンミラーは、前記鏡面に対して直角な面に突起が形成されると共に、中心に前記スリーブが挿入される穴が形成され、
前記フランジは、前記樹脂よりも高剛性の材料からなり、前記突起の外周面と嵌合する内周面が形成され、
前記スリーブの外周面と前記ポリゴンミラーの前記穴の内周面との間に隙間を有したことを特徴とする光偏向器 - 固定スリーブと、
該固定スリーブに対して回転可能に支持された回転軸と、
該回転軸に固定されたフランジと、
該フランジ上に載置され、外周に複数の鏡面が形成された樹脂製のポリゴンミラーと、を備えた光偏向器において、
前記ポリゴンミラーは、前記鏡面に対して直角な面に突起が形成され、
前記フランジは、前記樹脂よりも高剛性の材料からなり、該突起の外周面と嵌合する内周面が形成されたことを特徴とする光偏向器 - 光を出射する光源と、
該光源から出射された光を整形する光学部材と、
該光学部材により整形された光を偏向反射する請求項1または請求項2記載の光偏向器と、を備えた光走査装置 - 感光体と、
該感光体上を光により走査する請求項3に記載の光走査装置と、を備えた画像形成装置
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010050002A JP2011186098A (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | 光偏向器、光走査装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011186098A true JP2011186098A (ja) | 2011-09-22 |
Family
ID=44792471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010050002A Pending JP2011186098A (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | 光偏向器、光走査装置および画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011186098A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015225200A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | ブラザー工業株式会社 | 光偏向装置および画像形成装置 |
WO2017018065A1 (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | コニカミノルタ株式会社 | ミラーユニット及び光走査型の対象物検知装置 |
-
2010
- 2010-03-08 JP JP2010050002A patent/JP2011186098A/ja active Pending
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US9851558B2 (en) | 2014-05-28 | 2017-12-26 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Light deflector |
WO2017018065A1 (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | コニカミノルタ株式会社 | ミラーユニット及び光走査型の対象物検知装置 |
JPWO2017018065A1 (ja) * | 2015-07-27 | 2018-05-17 | コニカミノルタ株式会社 | ミラーユニット及び光走査型の対象物検知装置 |
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