JP2003337077A - 移動テーブルに備えられた回転体のアンバランス測定装置、測定方法、および回転体を備えた移動テーブルの制御装置 - Google Patents

移動テーブルに備えられた回転体のアンバランス測定装置、測定方法、および回転体を備えた移動テーブルの制御装置

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JP2003337077A
JP2003337077A JP2002143753A JP2002143753A JP2003337077A JP 2003337077 A JP2003337077 A JP 2003337077A JP 2002143753 A JP2002143753 A JP 2002143753A JP 2002143753 A JP2002143753 A JP 2002143753A JP 2003337077 A JP2003337077 A JP 2003337077A
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unbalance
moving table
vibration
detecting means
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Naoki Takizawa
直樹 瀧澤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動テーブルに備わる回転体のアンバランス
量を簡易かつ正確に測定することができるアンバランス
測定装置、測定方法、および回転体を備えた移動テーブ
ルの制御装置を提供すること。 【解決手段】 回転体201のアンバランスに起因する
直動テーブル202の振動を複数の位置検出器104a
〜104bによって検出し、その振動の検出結果と回転
体201の回転位置とに基づいて、回転体201のアン
バランス量を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動テーブルに備
えられた回転体のアンバランス測定装置、測定方法、お
よび回転体を備えた移動テーブルの制御装置に関するも
のである。回転体は、例えば、工作機械などに用いられ
主軸装置もしくは回転装置に備わるものであり、移動テ
ーブルと共に位置決め制御される。
【0002】
【従来の技術】従来、主軸装置もしくは回転装置におい
て、回転体が回転することによって生じるアンバランス
量を補正するためには、例えば、特開平9−12693
6号公報に記載されているような方法が用いられてい
る。その方法においては、専用の動バランス調整機に回
転装置を搭載して、その動バランス調整機によって回転
体のアンバランスを測定する。そして、その測定結果に
よって得られた位相角とアンバランス量とを基にして、
そのアンバランスを修正すべく、回転体の一部に対して
加重もしくは除重をする。他の例としては、市販されて
いるアンバランス測定器を利用する方法がある。この方
法は、対象機械に対して、加速度計と基準角度検出器と
を別途取り付けて、回転体のアンバランスによる加速度
を検出し、その検出した加速度レベルから修正アンバラ
ンス量を求める。そして、そのアンバランスを修正すべ
く、回転体の指定角度に対して加重もしくは除重をす
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来技術には、以下のような問題がある。
【0004】専用の動バランス調整機を使用した場合、
アンバランスの修正精度は向上するものの、アンバラン
スの修正を行う度に、回転装置を動バランス調整機に搭
載する必要がある。回転装置として、負荷変動がなく一
度アンバランス修正を行えば良いような装置の場合は、
このような方法によるアンバランス修正で十分である。
【0005】しかし、回転装置にバイトやワークを搭載
する工作機械において、回転装置の負荷変動が頻繁に発
生する場合には、加工工程の変更の度に、回転装置を動
バランス調整機に搭載し直さなければならなくなり、加
工段取りの効率の低下をもたらす。そのため、このよう
な工作機械に搭載される回転装置のアンバランス修正
は、その装置上に、市販品のアンバランス測定器を設置
してアンバランス値を求め、そのアンバランス値に基づ
いて行っていた。市販品のアンバランス測定器は、対象
装置に、新たに加速度計と基準角度検出器を取り付け
て、回転体のアンバランスに起因する加速度を検出する
ことによって、アンバランスの修正値を求める。そのた
め、加速度計や基準角度検出器の設置状態、対象装置の
構造上の問題、もしくは加速度計や基準角度検出器の検
出分解能の不足などによって、それらの検出精度が機械
の要求精度を満足できないことがある。
【0006】本発明の目的は、移動テーブルに備わる回
転体のアンバランス量を簡易かつ正確に測定することが
できるアンバランス測定装置、測定方法、および回転体
を備えた移動テーブルの制御装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の移動テーブルに
備えられた回転体のアンバランス測定装置は、複数の位
置検出手段と複数の駆動手段を用いて位置決め制御され
る移動テーブルに備えられた回転体に関し、その回転体
が所定の軸線を中心として回転するときのアンバランス
量を測定するための測定装置であって、前記回転体の回
転位置を検出する回転位置検出手段と、前記回転体のア
ンバランスに起因する前記移動テーブルの振動を前記複
数の位置検出手段によって検出し、その振動の検出結果
と、前記回転位置検出手段によって検出される前記回転
体の回転位置とに基づいて、前記回転体のアンバランス
量を検出するアンバランス検出手段と、を備えることを
特徴とする。
【0008】本発明の移動テーブルに備えられた回転体
のアンバランス測定方法は、複数の位置検出手段と複数
の駆動手段とを用いて位置決め制御される移動テーブル
に備えられた回転体に関し、その回転体が所定の軸線を
中心として回転するときのアンバランス量を測定するた
めの測定方法であって、前記回転体のアンバランスに起
因する前記移動テーブルの振動を前記複数の位置検出手
段によって検出し、その振動の検出結果と前記回転体の
回転位置とに基づいて、前記回転体のアンバランス量を
検出することを特徴とする。
【0009】本発明の回転体を備えた移動テーブルの制
御装置は、所定の軸線を中心として回転される回転体を
備えた移動テーブルを、複数の位置検出手段と複数の駆
動手段とを用いて位置決め制御する制御装置であって、
前記回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、
前記回転体のアンバランスに起因する前記移動テーブル
の振動を前記複数の位置検出手段によって検出し、その
振動の検出結果と、前記回転位置検出手段によって検出
される前記回転体の回転位置とに基づいて、前記回転体
のアンバランス量を検出するアンバランス検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】本発明において、回転体のアンバランス量
を検出する時には、例えば、移動テーブルの制御パラメ
ータを変更して、移動テーブルのコンプライアンス特性
を調整し、移動テーブルを回転体の回転周期に応じて振
動しやすくする。そして、移動テーブルの位置検出手段
を用いて、回転体のアンバランス量を高精度に検出する
ことにより、そのアンバランスの修正精度を向上させ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0012】図1は、回転体を備えた直動テーブル(移
動テーブル)の構成を説明するための分解斜視図であ
る。
【0013】図1中のX,Y,Z座標において、Z軸は
重力に沿う方向(以下、「Z方向」ともいう)である。
201は、回転装置の一部を構成する回転体である。2
02は、Z軸に沿って移動する直動テーブル(移動テー
ブル)、203a,203bは、直動テーブル202の
ガイドを固定するコラムである。204は、左右のコラ
ム203a,203bを連結する連結部材であり、図1
においては、この連結部材204と左右のコラム203
a,203bとを分離して現している。205a,20
5bは、X軸およびY軸に沿う方向(以下、「X−Y方
向」ともいう)における直動テーブル202のガイドで
ある。また、直動テーブル202は、それに設けられて
いる不図示の静圧流体軸受けによって、ガイド205
a,205bを基準にして、X−Y方向に非接触で移動
可能に支持されている。206a,206a'、206
b,206b'、206c,206c'、206d,20
6d'(206c、206dは不図示)は、コラム20
3a,203bにリニアモータ110a〜110dを固
定するための固定部材である。
【0014】207a〜207dは、直動テーブル20
2に推力を加えるリニアモータ110a〜110dの固
定子、208a〜208d(208c、208dは不図
示)は、リニアモータ110a〜110dの可動子であ
る。図1においては、左側の固定部材206a,206
a'、206b,206b'と左側の2つのリニアモータ
110a,110dとを分離して現している。209a
〜209d(209c、209dは不図示)は、直動テ
ーブル202のZ方向の変位を高精度に検出するレーザ
測長器の測長用ミラーである。210a〜210dは、
直動テーブル202と、それに搭載されている回転装置
と、の重量を支持するためのバランスシリンダである。
【0015】直動テーブル202は、4本のバランスシ
リンダ210a〜210dによってZ方向に支持され、
固定子207a〜207dと可動子208a〜208d
とを含む構成の計4つのリニアモータ110a〜110
dの推力により、Z方向に移動される。その移動量は、
測長ミラー209a〜209dの位置を計測するレーザ
測長器によって検出する。回転体201を含む回転装置
は直動テーブル202に組み込まれ,その回転体201
は、Y方向の軸Oを回転軸として、X−Z軸平面内にて
回転される。
【0016】図2は、回転体201と直動テーブル20
2を制御し、かつ回転体201の回転によって生じるア
ンバランス量を検出する制御装置のブロック構成図であ
る。
【0017】本制御装置は、回転体201を制御する制
御系と、直動テーブル202を制御する制御系とに大別
される。さらに、直動テーブル202の制御系は、直動
テーブル202と回転装置の重量を補償するためのバラ
ンスシリンダ210a〜210d内の流体圧力を制御す
るバランスシリンダ制御装置103と、リニアモータ1
10a〜110dを用いて直動テーブル202を位置決
め制御する位置制御系と、によって構成される。また、
後者の直動テーブル202の位置制御系にはフィードバ
ック制御系(制御ループ)が3つあり、4つのリニアモ
ータ110a〜110dと、測長ミラー209a〜20
9dの移動量を計測する4つのレーザー測長器(位置検
出器)104a〜104dを用いて、直動テーブル20
2のZ軸方向の位置と、X軸およびY軸回りの2方向の
回転姿勢と、を制御する。
【0018】図2において、111は、回転体201を
一定速度で回転させるためのスピンドル制御装置であ
る。112は原点センサであり、回転体201に設けら
れた回転角度の基準となる原点を検出する。106a〜
106cは、偏差を演算するための減算器、107a〜
107cは、減算器106a〜106cによって演算さ
れた偏差を処理して、直動テーブル202のフィードバ
ック制御を安定化させるPID補償器である。108は
推力分配器であり、PID補償器107a〜107cの
出力を合成して、直動テーブル202に推力を与えるリ
ニアモータ110a〜110dの推力指令を生成する。
109a〜109dは、推力指令を増幅してリニアモー
タ110a〜110dの駆動信号を生成するリニアモー
タ駆動装置である。本例の場合、位置検出器としてのレ
ーザ測長器104a〜104dは、測長ミラー209a
〜209dの位置に基づいて、直動テーブル202のZ
方向の位置を計測する。105は座標変換器であり、レ
ーザ測長器(以下、「位置検出器」ともいう)104a〜
104dによって検出された位置信号から、直動テーブ
ル202のZ方向における位置の変位zと、X軸回りの
回転位置の変位ωxと、Y軸回りの回転位置の変位ωy
と、を計算する。
【0019】103はバランスシリンダ制御装置であ
り、図1におけるバランスシリンダ210a〜210d
の流体圧力を制御する。それらのバランスシリンダ21
0a〜210dは、前述したように、直動テーブル10
1と、それに搭載されている回転装置の重量と、を支持
する。113は、位置検出器104a〜104dと原点
センサ112の信号から、回転体201のアンバランス
に起因する振動ベクトルを検出するためのアンバランス
検出器である。114はアンバランス測定制御装置であ
り、本制御装置における直動テーブル202および回転
体201の制御を管理し、アンバランス検出器113の
検出結果に基づいてアンバランス修正量を生成する。
【0020】直動テーブル202の位置決め制御におい
ては、4つのリニアモータ110a〜110dを使用し
て、図2におけるZ軸方向の位置(z)と、X軸回りの
回転(ωx)と、Y軸回りの回転(ωy)と、をフィー
ドバック制御する。つまり、位置検出器104a〜10
4dによって検出された位置信号が座標変換器105に
よってフィードバック信号に変換され、そのフィードバ
ック信号に基づいて、前述した3つのフィードバック制
御系が直動テーブル202の位置を制御する。座標変換
器105は、前述したように、直動テーブル202のZ
方向の位置信号zと、X軸回りの回転信号ωxと、Y軸
回りの回転信号ωyと、の3つのフィードバック信号を
生成する。
【0021】フィードバック信号zは、減算器106a
によって、直動テーブル202のZ軸方向の目標位置で
あるCzと現位置との位置偏差として計算される。そし
て、その位置偏差をなくすように、4つのリニアモータ
110a〜110dが推力を発生する。このZ方向のフ
ィードバック制御系は、制御補償器として代表的なPI
D補償器107aによって安定化される。
【0022】同様に、フィードバック信号ωx,ωy
は、減算器106bおよび106cによって、設定され
た目標指令Cωx,Cωyと現回転位置との偏差として
計算される。そして、それらの偏差をなくすように、4
つのリニアモータ110a〜110dが推力を発生す
る。それらのフィードバック制御系は、PID補償器1
07bおよび107cによって安定化される。
【0023】推力分配器108は、これら3つのフィー
ドバック制御系から出力された制御信号に基づいて、4
つのリニアモータ110a〜110dへの推力指令を生
成する。
【0024】仮に、このような3つの位置決め制御系だ
けによって、Z軸方向に移動する直動テーブル202を
位置決めしようとした場合には、推力が大きいリニアモ
ータ110a〜110dが必要となり、その分、装置全
体が大型化してしまう。そこで一般には、重力方向(Z
軸方向)に移動する直動テーブルに、その直動テーブル
の重量を支持するバランス機構を設けることによって、
その直動テーブルを移動させるリニアモータの推力を軽
減している。
【0025】本例の場合は、図1のように4つのバラン
スシリンダ210a〜210dを設け、それらが発生す
る推力によって、直動テーブル202と回転装置の自重
とを支持する。それらのバランスシリンダ210a〜2
10dによって発生する推力は、バランスシリンダ制御
装置103が、バランスシリンダ210a〜210d内
の流体圧力を設定された圧力Cpに制御することによっ
て調整される。
【0026】以上のように、直動テーブル202は、位
置決めフィードバック制御系とシリンダ210a〜21
0dの流体圧力制御系とによって、位置決め制御され
る。一方、回転体201は、スピンドル制御装置111
によって、設定された一定速度の回転数に制御される。
【0027】仮に、回転装置の回転体201が任意の回
転数に制御されているとき、その回転体201にアンバ
ランスが生じると、回転体201の回転軸と直交する方
向に、回転体210の回転周期に同期した力が発生す
る。その力は、回転体201のガイド205a,205
bを介して直動テーブル202に伝達される。その伝達
された力は、直動テーブル202の外乱成分となるた
め、直動テーブル202の位置精度の劣化を招く。この
精度劣化を防ぐためには、回転体201のアンバランス
量を精度良く検出して、そのアンバランスを修正する必
要がある。
【0028】そこで、本例においては、制御装置内にア
ンバランス検出器113を設けて、回転体201のアン
バランス量を検出する。アンバランス検出器113は、
回転体201の回転角度の基準を検出する原点センサ1
12と、直動テーブル202の位置を検出する位置検出
器104a〜104dの信号に基づいて、回転体201
の回転角度の基準(以下、「基準角度」ともいう)に対す
る直動テーブル202の振動ベクトルを検出する。直動
テーブル202の振動は、回転体201において発生し
た振動の伝達によって生じるため、結果的には、回転体
201の振動ベクトルに比例した信号が検出されること
になる。特に、本例のように直動テーブル202が流体
軸受けによって支持されて、その駆動手段としてリニア
モータ110a〜110dを用いる場合には、直動テー
ブル202が非接触構成であるため、回転体201の振
動がロス無く直動テーブル202の振動として検出され
る。
【0029】回転体201の振動を直動テーブル202
において精度よく検出するためには、直動テーブル20
2を回転体201の回転周期で振動しやすい状態とす
る。本例の場合、検出しようとする直動テーブル202
の振動方向に関しては、直動テーブル202が機械的に
フリー状態とされ、圧力制御されたシリンダ210a〜
210dと位置フィードバック制御されている208a
〜208dと209a〜209dとで構成されるリニア
モータの推力で支持されている。そのため、フィードバ
ック制御系の制御パラメータとして、例えばPID補償
器107a〜107cのゲインを調整することによっ
て、直動テーブル202の振動振幅を変更することがで
きる。
【0030】図3は、一例として、PID補償器107
aのゲイン調整を行って、直動テーブル101における
Z方向のコンプライアンス特性を変化させた場合の説明
図である。すなわち、PID補償器107aのゲインの
変更によって、直動テーブル202のコンプライアンス
特性が曲線301または曲線302のように変化する。
曲線301の特性では、周波数10Hzで直動テーブル
202が振動し易くなり、曲線302の特性では、周波
数20Hzで直動テーブル202が振動し易くなる。例
えば、回転体201を600rpmで回転させる時に、
曲線301のコンプライアンス特性になるようにPID
補償器107aのゲインを設定した場合、回転体201
のアンバランス量による回転体201の振動は、直動テ
ーブル202においてより大きな振動として検出される
ことになる。その結果、アンバランス検出器113によ
って振動ベクトルを高精度に検出して、アンバランスの
修正精度を向上させることができる。
【0031】アンバランスの修正量は、アンバランス検
出器113を用いて、以下の手順1,2,3の測定によ
り求めることができる。
【0032】(手順1)直動テーブル102の制御系に
おけるPID補償器107a〜107cの調整の終了後
に、回転体201を回転制御して、それを所定の使用回
転数とする。その回転数が所定の使用回転数に到達した
後に、アンバランス検出器113に、回転体201の角
度基準を検出する原点センサ112から出力される基準
角度信号と、4つの位置検出器104a〜104dによ
って検出される直動テーブル102のZ方向の振動の検
出信号と、を取り込む。4つの位置検出器104a〜1
04dは、前述したように、図1に示す測長ミラー20
9a〜209dのZ方向の位置を検出するレーザ測長器
であり、直動テーブル202の四隅に配置されて、Z方
向の振動を検出する。
【0033】そして、測長ミラー209a,209bに
対応する2つの位置検出器104a,104bによって
検出された振動の平均値から、直動テーブル202の図
1中手前側(面202Aの側)の幅方向(X軸方向)の
中心におけるZ方向の振動を求める。つまり、回転体2
01が直動テーブル202の中心に配置されているた
め、図1中のX−Y平面座標において、回転体201の
手前側における回転中心軸OのZ方向の振動を求めるこ
とができる。同様に、図1中不図示の測長ミラー209
c,209d(リニアモータ110c,110dの固定
し207c,207dと対をなす可動子208c,20
8d(不図示)に取り付けられている)に対応する2つ
の位置検出器104c,104dによって検出された振
動の平均値から、直動テーブル202の図2中奥側(面
202Bの側)の幅方向(X軸方向)の中心におけるZ
方向の振動、つまり回転体201の奥側における回転中
心軸OのZ方向の振動を求める。
【0034】このようにして求めた回転中心軸Oの手前
側と奥側におけるZ方向の振動の最大振動量と、その振
動時における回転体201の位相角度(原点センサ11
2によって検出される基準角度を基準とする回転体20
1の位相角度)と、から、回転中心軸Oの手前側と奥側
における振動ベクトルZf,Zrを求める。
【0035】(手順2)次に、回転体201の手前側の
面に、既知の質量の重りを付加する。その重りを付加す
る位置は、回転中心Oから所定距離離れた円周上であ
り、かつ原点センサ112によって検出される基準角度
を基準とする既知の位相角度の位置とする。この重りの
質量と、その付加位置の位相角によって形成されるベク
トルをUfとする。そして、このように重りを付加した
状態のまま、回転体201を所定の使用回転数で回転さ
せる。
【0036】回転体201が所定の使用回転数に達した
後に、上述した手順1と同様に、回転体201の角度基
準を検出する原点センサ112から出力される基準角度
信号と、4つの位置検出器104a〜104dによって
検出される直動テーブル102のZ方向の振動の検出信
号を取り込み、回転中心軸Oの手前側と奥側における振
動ベクトルZff,Zfrを求める。
【0037】(手順3)手順2において付加した重りを
外し、回転体201の奥側の面に、既知の質量の重りを
付加する。その重りを付加する位置は、回転中心Oから
所定距離離れた円周上であり、かつ原点センサ112に
よって検出される基準角度を基準とする既知の位相角度
の位置とする。この重りの質量と、その付加位置の位相
角によって形成されるベクトルをUrとする。そして、
このように重りを付加した状態のまま、回転体201を
所定の使用回転数で回転させる。
【0038】回転体201が所定の使用回転数に達した
後に、上述した手順1と同様に、回転体201の角度基
準を検出する原点センサ112から出力される基準角度
信号と、4つの位置検出器104a〜104dによって
検出される直動テーブル102のZ方向の振動の検出信
号を取り込み、回転中心軸Oの手前側と奥側における振
動ベクトルZrf,Zrrを求める。
【0039】以上の手順1,2,3によって求めた振動
ヘクトルは、図4(a)〜(d)のように表すことがで
きる。
【0040】図4(a)は、手順1によって求めた手前
側の振動ベクトルZfと、手順2にて重りを取り付けた
ときの手前側の振動ベクトルBffと、の関係の説明図
である。振動ベクトルBffは、初期のアンバランス重
量と手前側に付加した重りによる振動ベクトルUfとの
合成によって、手前側に生じた振動ベクトルである。し
たがって、その重りによる振動ベクトルUfによって生
じる手前側の振動ベクトルは(Bff−Zf)となる。
【0041】図4(b)は、手順1によって求めた奥側
の振動ベクトルZrと、手順2にて重りを取り付けたと
きの奥側の振動ベクトルBfrと、の関係の説明図であ
る。振動ベクトルBfrは、初期のアンバランス重量と
手前側に付加した重りによる振動ベクトルUfとの合成
によって、奥側に生じた振動ベクトルである。したがっ
て、その重りによる振動ベクトルUfによって生じる後
側の振動ベクトルは(Bfr−Zr)となる。
【0042】図4(c)は、手順1によって求めた手前
側の振動ベクトルZfと、手順3にて重りを取り付けた
ときの手前側の振動ベクトルBrfと、の関係の説明図
である。振動ベクトルBrfは、初期のアンバランス重
量と奥側に付加した重りによる振動ベクトルUrとの合
成によって、手前側に生じた振動ベクトルである。した
がって、その重りによる振動ベクトルUrによって生じ
る手前側の振動ベクトルは(Brf−Zf)となる。
【0043】図4(d)は、手順1によって求めた奥側
の振動ベクトルZrと、手順3にて重りを取り付けたと
きの奥側の振動ベクトルBrrと、の関係の説明図であ
る。振動ベクトルBrrは、初期のアンバランス重量と
奥側に付加した重りによる振動ベクトルUrとの合成に
よって、奥側に生じた振動ベクトルである。したがっ
て、その重りによる振動ベクトルUrによって生じる後
側の振動ベクトルは(Brr−Zf)となる。
【0044】以上の手順1,2,3によって求めた振動
ベクトルと、重りによる振動ベクトルUf,Urと、の
相関係数ベクトルを下式のようにa11,a12,a2
1,a22とする。
【0045】a11・Uf=(Bff−Zf) a12・Uf=(Bfr−Zr) a21・Ur=(Brf−Zf) a22・Ur=(Brr−Zr) これらの相関係数ベクトルa11,a12,a21,a
22は、下式によって求めることができる。
【0046】a11=(Bff−Zf)/Uf a12=(Bfr−Zr)/Uf a21=(Brf−Zf)/Ur a22=(Brr−Zr)/Ur これらの相関係数ベクトルa11,a12,a21,a
22と、手順1にて求めたアンバランス状態の振動ベク
トルZf,Zrとから、アンバランス重りベクトルM
f,Mrを下式によって求める。
【0047】
【数1】
【0048】そして、このアンバランス重りベクトルM
f,Mrの示す位相角度において、そのベクトルの示す
重量を削除したり、もしくは、アンバランス重りMf,
Mrが示す位相角度から180°ずれた角度において、
そのベクトルの示す重量を付加することによって、回転
体201の回転時のアンバランスを修正することができ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、移動テ
ーブルの位置決め制御用の位置検出手段を用いて、その
移動テーブルに備わる回転体のアンバランス量を測定す
るため、特別な測定器を新たに準備することなく、移動
テーブルの制御装置上にて、回転体のアンバランス量を
簡易かつ正確に測定することができる。したがって、回
転体のアンバランスの修正工程に要する時間を短縮する
ことができる。
【0050】また、移動テーブルの位置検出手段は、移
動テーブルの位置決め制御に必要とされる充分な分解能
をもつため、その位置検出手段の機能を活用することに
より、回転体のアンバランス量の測定精度を高めること
ができる。特に、そのアンバランス量の測定時に、移動
テーブルの制御パラメータを変更して、その移動テーブ
ルのコンプライアンス特性を調整することにより、より
一層、回転体のアンバランス量の測定精度を高めること
ができる。これらの結果、回転体のアンバランスの修正
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態において用いる直動テーブ
ルの分解斜視図である。
【図2】図1における直動テーブルの制御系を説明する
ためのブロック構成図である。
【図3】図1における直動テーブルのコンプライアンス
特性の説明図である。
【図4】(a),(b),(c),(d)は、図2におけ
るアンバランス検出器によって求める振動ベクトルの説
明図である。
【符号の説明】
103 バランスシリンダ制御装置 104a〜104d 位置検出器 105 座標変換器 106a〜106c 減算器 107a〜107c PID補償器 108 推力分配器 109a〜109d リニアモータ駆動装置 110a〜110d リニアモータ(駆動手段) 111 スピンドル制御装置 112 原点センサ 113 アンバランス検出器 114 アンバランス測定制御装置 201 回転体 202 直動テーブル(移動テーブル) 203a,203b コラム 204 連結板 205a,205b ガイド 206a〜206d,206a'〜206d' 固定部材 207a〜207d 固定子 208a〜208d 可動子 209a〜209d 測長ミラー 210a〜210d バランスシリンダ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の位置検出手段と複数の駆動手段を
    用いて位置決め制御される移動テーブルに備えられた回
    転体に関し、その回転体が所定の軸線を中心として回転
    するときのアンバランス量を測定するための測定装置で
    あって、 前記回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、 前記回転体のアンバランスに起因する前記移動テーブル
    の振動を前記複数の位置検出手段によって検出し、その
    振動の検出結果と、前記回転位置検出手段によって検出
    される前記回転体の回転位置とに基づいて、前記回転体
    のアンバランス量を検出するアンバランス検出手段と、 を備えることを特徴とする移動テーブルに備えられた回
    転体のアンバランス測定装置。
  2. 【請求項2】 前記回転位置検出手段は、前記回転体に
    おける回転角度の基準位置を検出するセンサを備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の移動テーブルに備えら
    れた回転体のアンバランス測定装置。
  3. 【請求項3】 前記移動テーブルの移動方向と前記回転
    体の回転軸とが直交することを特徴とする請求項1また
    は2に記載の移動テーブルに備えられた回転体のアンバ
    ランス測定装置。
  4. 【請求項4】 前記アンバランス検出手段は、前記回転
    体の回転周期に応じて、前記移動テーブルの位置決め制
    御の制御パラメータを変更することを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載の移動テーブルに備えられた
    回転体のアンバランス測定装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体は、前記移動テーブルに搭載
    された回転装置に備わることを特徴とする請求項1から
    4のいずれかに記載の移動テーブルに備えられた回転体
    のアンバランス測定装置。
  6. 【請求項6】 前記回転体は、前記移動テーブルに搭載
    された主軸装置に備わることを特徴とする請求項1から
    4のいずれかに記載の移動テーブルに備えられた回転体
    のアンバランス測定装置。
  7. 【請求項7】 前記移動テーブルは、流体軸受けによっ
    て移動自在にガイドされ、前記駆動手段はリニアモータ
    であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記
    載の移動テーブルに備えられた回転体のアンバランス測
    定装置。
  8. 【請求項8】 複数の位置検出手段と複数の駆動手段と
    を用いて位置決め制御される移動テーブルに備えられた
    回転体に関し、その回転体が所定の軸線を中心として回
    転するときのアンバランス量を測定するための測定方法
    であって、 前記回転体のアンバランスに起因する前記移動テーブル
    の振動を前記複数の位置検出手段によって検出し、 その振動の検出結果と前記回転体の回転位置とに基づい
    て、前記回転体のアンバランス量を検出することを特徴
    とする移動テーブルに備えられた回転体のアンバランス
    測定方法。
  9. 【請求項9】 所定の軸線を中心として回転される回転
    体を備えた移動テーブルを、複数の位置検出手段と複数
    の駆動手段とを用いて位置決め制御する制御装置であっ
    て、 前記回転体の回転位置を検出する回転位置検出手段と、 前記回転体のアンバランスに起因する前記移動テーブル
    の振動を前記複数の位置検出手段によって検出し、その
    振動の検出結果と、前記回転位置検出手段によって検出
    される前記回転体の回転位置とに基づいて、前記回転体
    のアンバランス量を検出するアンバランス検出手段と、 を備えることを特徴とする回転体を備えた移動テーブル
    の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007529719A (ja) * 2004-03-15 2007-10-25 アンカ・ピーティーワイ・リミテッド 動作制御装置に回転可能に設けられた物体における不均衡の算出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4713569B2 (ja) * 2004-03-15 2011-06-29 アンカ・ピーティーワイ・リミテッド 動作制御装置に回転可能に設けられた物体における不均衡の算出方法

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