JP2003336567A - リコイルスタータ - Google Patents

リコイルスタータ

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JP2003336567A JP2002144696A JP2002144696A JP2003336567A JP 2003336567 A JP2003336567 A JP 2003336567A JP 2002144696 A JP2002144696 A JP 2002144696A JP 2002144696 A JP2002144696 A JP 2002144696A JP 2003336567 A JP2003336567 A JP 2003336567A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパスプリングの巻き締まり現象を防止す
るとともにダンパスプリングの繰返し変位に対する耐久
性を向上させ、更に、エンジン駆動中の振動によるカム
やロープリール等の摩耗を防止し耐久性を向上させる。 【解決手段】 リコイルロープ2を巻回したロープリー
ル4とカム8の接合面に環状凹部12、13を対向して
形成し、該環状凹部12、13内にダンパスプリング1
4を収容し、ダンパスプリング14の両端をロープリー
ル4とカム8にそれぞれ係止させてロープリール4とカ
ム8とをダンパスプリング14を介して回転連結すると
ともに、ダンパスプリング14の最大変位角度を規制さ
せるストッパ手段19を前記ロープリール4とカム8と
の間に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロープリールに巻回
されたリコイルロープを引っ張ることによりロープリー
ルを回転させて、該ロープリールの回転をエンジン側に
連結された駆動プーリに遠心ラチェツト等の一方向回転
機構を介して伝達し、該駆動プーリの回転によりエンジ
ンをスタートさせるリコイルスタータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、牽引ひも51を牽引
することにより回転されるロープリール52の回転を一
方向のクラッチ機構53を介してエンジンのクランク軸
54に伝達させてエンジンを始動させるリコイルスター
タにおいて、前記ロープリール52とクラッチ機構53
との間にダンパスプリング55を介在させて両者を弾力
的に連結し、ロープリール52の回転をダンパスプリン
グ55を介してクラッチ機構53に伝達させるようにし
てエンジン始動時の負荷の変動等による手に伝わるショ
ックを吸収させるとともに、ダンパスプリング55に畜
力したエネルギーによりクランク軸54を高速回転させ
てエンジンの始動を容易にさせるようにした構造のリコ
イルスタータが実開平2−149872号等により知ら
れている。
【0003】ロープリール52とクランク軸54の間に
形成されているクラッチ機構53は、前記ロープリール
52と同軸上で回転自在に支持されているクラッチ体5
6と、該クラッチ体56に対して軸方向に移動可能に配
置された筒状体57、及びこの筒状体57に対して回転
抵抗を付与させる係止板58により構成されており、牽
引ひも51の牽引によりロープリール52を介してクラ
ッチ体56が回転される際に係止板58により回転規制
されている筒状体57との間に相対的な回転を生じさせ
て、螺旋機構59により筒状体57を軸方向に移動させ
て、図9に示すように筒状体57の端面に形成されてい
る係合片60をエンジンのクランク軸54に固定されて
いる係合体61に形成された係合片62と係合させるこ
とによりクラッチ体56の回転をクランク軸54に伝達
させるようにしている。エンジンの始動後にはクランク
軸54側から筒状体57が回転されることにより螺旋機
構59により筒状体57が移動して、図8に示すように
係合片60と係合片62が離反されてエンジン側の回転
がクラッチ体56及びロープリール52側に伝達されな
いようにしている。
【0004】コイルバネ状に形成されたダンパスプリン
グ55はロープリール52とクラッチ体56の外周面上
に配置されており、ダンパスプリング55の一端63が
径方向に屈曲されてロープリール52の係合部64に係
合され、他端65が軸方向に向けて屈曲されてクラッチ
体56に形成された開口66内に嵌装されており、これ
によってロープリール52とクラッチ体56とがダンパ
スプリング55を介して回転連結されている。ロープリ
ール52を回転してエンジンを始動させる際にエンジン
側の負荷の変動をダンパスプリング55が吸収しロープ
リール52の回転トルクを平滑にさせるとともに、ダン
パスプリング55に畜力されたエネルギーによりクラッ
チ体56を介してクランク軸54を高速に回転してエン
ジンの始動を容易にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、ダ
ンパスプリング55がエンジン側の負荷を吸収する際に
ダンパスプリング55は捻られて巻き径が縮径させられ
るが、エンジン側の負荷が大きい場合には、図9に示す
ように、ダンパスプリング55がロープリール52とク
ラッチ体56の外周面上に巻き締まってしまう現象が発
生する。ダンパスプリング55がロープリール52又は
クラッチ体56の外周面に巻き締まってしまうと、ロー
プリール52とクラッチ体56の隙間にダンパスプリン
グ55の一部が進入して狭持されてしまいダンパスプリ
ング55の変形が偏ってダンパスプリング55を破損し
てしまったり又はダンパスプリング55の耐久性を著し
く損なうことになる。
【0006】また、ダンパスプリング55の巻き径とロ
ープリール52及びクラッチ体56の外周径とを巻き締
まりに対して充分に余裕を取って設定するようにするこ
とで巻き締まり現象を回避させることが考えられるが、
エンジン側の負荷が大きい場合にはダンパスプリング5
5の変位量が大きくなり、始動操作の度にダンパスプリ
ング55が大きく変位させられることによってダンパス
プリング55の寿命が小さくなって、リコイルスタータ
の耐久性を損なうことになる。
【0007】更に、ダンパスプリング55はロープリー
ル52とクラッチ体56の間に自由状態で取り付けられ
ているため、エンジンが始動した後に駆動中のエンジン
の振動によりロープリール52やクラッチ体56に対し
て振動してしまうことになる。一般にロープリール52
やクラッチ体56等の部品はコストや軽量化のためプラ
スチック材により形成されており、ダンパスプリング5
5と常時接触しているロープリール52の係合部64及
びクラッチ体56の開口66部を摩耗させてしまい、ダ
ンパスプリング55とロープリール52又はクラッチ体
56との間に回転方向のガタが生じることがあり、これ
によりエンジン始動操作時の機能を低下させてしまうと
いう問題が発生した。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点を解決し
て、ダンパスプリングの巻き締まり現象を防止するとと
もにダンパスプリングの繰返し変位に対する耐久性を向
上させ、更に、エンジン駆動中の振動によるダンパスプ
リングの振動を抑止して、プラスチック材により形成さ
れるカムやロープリール等の摩耗によるエンジン始動操
作時の機能低下を防止し、リコイルスタータの耐久性を
向上させることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のリコイルスタータは、リコイルロープの牽引に
より回転駆動される駆動部側の回転を遠心ラチェットを
介してエンジン側の駆動プーリに伝達してエンジンを始
動させるリコイルスタータにおいて、前記駆動部がリコ
イルロープを巻回したロープリールとエンジン側の駆動
プーリに遠心ラチェットを介して回転を伝達するカムと
を備え、前記ロープリールとカムの接合面に環状凹部を
対向して形成し、該環状凹部内にダンパスプリングを収
容してダンパスプリングの両端をロープリールとカムに
それぞれ係止させてロープリールとカムとをダンパスプ
リングを介して回転連結するとともに、前記ダンパスプ
リングの最大変位角度を規制させるストッパ手段を前記
ロープリールとカムとの間に形成したことを特徴とする
リコイルスタータ。
【0010】また請求項2の発明は、リコイルロープの
牽引により回転駆動される駆動部側の回転を遠心ラチェ
ットを介してエンジン側の駆動プーリに伝達してエンジ
ンを始動させるリコイルスタータにおいて、前記駆動部
がリコイルロープを巻回したロープリールとエンジン側
の駆動プーリに遠心ラチェットを介して回転を伝達する
カムとを備え、前記ロープリールとカムの間にダンパス
プリングを配置し、ダンパスプリングの両端をロープリ
ールとカムに間にエンジン始動回転方向の初期荷重を付
与させた状態で回転連結するとともに、前記ロープリー
ルとカムとの間にストッパ手段を形成して前記ストッパ
手段によりロープリールに対してのカムのエンジン始動
回転方向への回転を抑止させた状態で組み付けたことを
特徴とするリコイルスタータ。
【0011】請求項3の発明は、請求項2に記載のリコ
イルスタータにおいて、ダンパスプリングの初期荷重の
大きさを可変設定できるようにしたことを特徴とする。
【0012】請求項4の発明は、請求項2に記載のリコ
イルスタータにおいて、ストッパ手段がダンパスプリン
グの最大変位角度を規制させるストッパ手段と兼用して
構成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施例に基づい
て本発明の実施の形態を説明する。本発明のリコイルス
タータは図1に示すように、ケース1の外側に露出され
ているリコイルロープ2の端部に結合されたハンドル3
を牽引することにより、ケース1内に収容されている駆
動部を回転駆動させ、該駆動部の回転によりエンジンの
クランク軸を回転させてエンジンを始動させるものであ
る。
【0014】図2乃至図4に示すように、一端がケース
1外へ引き出されているリコイルロープ2を巻回してい
るロープリール4は、ケース1の内側に突出形成されて
いるリール支軸5に回転自在に支持されており、該ロー
プリール4に巻回されているリコイルロープ2の一端側
がロープリール4に固定されており、リコイルロープ2
の他端がケース1の外側に引き出されてその先端部には
リコイルロープ2を手動で引っ張り操作するためのハン
ドル3が結合されている。前記ハンドル3を引っ張るこ
とによりリコイルロープ2がロープリール4から引き出
されてロープリール4がリール支軸5を中心として回転
駆動される。
【0015】前記ロープリール4の側面とケース1の内
壁面との間には、リコイルロープ2の牽引により回転さ
れたロープリール4を逆方向に回転させて、引き出され
たリコイルロープ2をロープリール4に巻き戻すための
リコイルゼンマイ6が配置されている。リコイルゼンマ
イ6の内周側の一端側は前記ケース1に、そして外周側
の他端部が前記ロープリール4に固定されており、リコ
イルロープ2を引っ張ってロープリール4が回転される
際に前記リコイルゼンマイ6に回転力が蓄力されて、リ
コイルロープ2を離すことによりリコイルゼンマイ6に
蓄力された回転力でロープリール4を逆方向に回転させ
てリコイルロープ2をロープリール4に巻き戻すように
作動する。
【0016】ケース1に形成された前記リール支軸5の
内側に同心状にカム支軸7が形成されており、該カム支
軸7に前記ロープリール4の回転をエンジン側のクラン
ク軸側に伝達させるカム8が回転自在に支持されてい
る。カム8にはエンジンのクランク軸に連結される駆動
プーリ9に形成された遠心ラチェット10と係脱される
カム爪11が円周方向に形成されており、このカム爪1
1が駆動プーリ9の遠心ラチェット10と係合すること
によりカム8側の回転を駆動プーリ9を介してエンジン
のクランク軸に伝達させる。エンジンが始動した後は、
駆動プーリ9がエンジンにより回転されることにより、
遠心力により遠心ラチェット10がカム爪11と離脱す
る方向に回動してエンジン側とカム8側との回転伝達が
遮断される。
【0017】前記ロープリール4とカム8の互いに対向
した側面には互いに対向するように環状凹部12、13
がそれぞれ形成されており、該環状凹部12、13内に
ロープリール4とカム8とを回転連結させるダンパスプ
リング14が収容されている。図5に示すようにダンパ
スプリング14は捩りコイルバネの形状に形成されてお
り、該ダンパスプリング14の一端側には水平方向に屈
曲された端部をU字状に折り曲げした係止端部15が形
成されている。該係止端部15は前記ロープリール4の
環状凹部12の外周側に環状凹部12と連続して形成さ
れている係止溝16内に収容されてロープリール4とダ
ンパスプリング14とが回転方向に連結される。
【0018】また、ダンパスプリング14の他端側には
軸方向に向けて屈曲された係止端部17が形成されてお
り、該係止端部17がカム8の環状凹部13の溝底部か
らカム8の上面側に貫通させて形成されている係止穴1
8内に挿通されることによりダンパスプリング14の他
端側がカム8と回転連結される。係止穴18はカムの環
状凹部の底面に沿って周方向に沿ってほぼ均等に分散さ
れて複数が形成されており、前記係止端部17がいずれ
かの係止穴18に選択的に挿入できるようにされてい
る。
【0019】図2及び図4に示すように、ロープリール
4とカム8の間には、両者の相対的な回転を規制させる
ためのストッパ手段19が形成されている。ストッパ手
段19は、ロープリール4のカム8と対向する側面に形
成されている環状凹部12の外周側に側面方向に突出し
て形成されたストッパ片A20と、このロープリール4
のストッパ片A20と対向するようにカム8の前記ロー
プリール4と対向する側面側の外周面に外周方向に突出
形成されたストッパ片B23により構成されており、ロ
ープリール4に形成したストッパ片A20のエンジン始
動回転方向の前方側に向いた前方面21がカム8に形成
したストッパ片B23の後方面25と当接することによ
り、カム8に対してのロープリール4のエンジン始動回
転方向への回転を規制してダンパスプリング14の最大
変位角度が規制されるように作用し、また、カム8に形
成したストッパ片B23の前方面24をロープリール4
に形成したストッパ片A20の後方面22と当接させる
ことにより、ダンパスプリング14に付与された回転方
向の初期荷重によるロープリール4に対するカム8のエ
ンジン始動回転方向の回転を阻止させるように作用す
る。
【0020】ダンパスプリング14は予めエンジン始動
回転方向の初期荷重が付与された状態でロープリール4
とカム8の間に配置されている。このためロープリール
4とカム8はダンパスプリング14を介して連結された
状態ではロープリール4に対してカム8がエンジンの始
動回転方向に回転付勢されており、カム8に形成したス
トッパ片B23の前方面24をロープリール4に形成し
たストッパ片A20の後方面22と当接させることによ
り、ロープリール4に対するカム8のエンジン始動回転
方向への回転が阻止されるように組み付けられている。
リコイルスタータが取り付けられるエンジンの始動トル
クの大きさに応じて、カム8側に連結されるダンパスプ
リング14の係止端部17をカムに円周上に配置して形
成された複数の係止穴18のうちの1つに選択して挿通
させることにより、ダンパスプリング14の捻り角度を
可変することが可能であり、これによりエンジンの始動
トルクに応じた初期荷重を設定することが可能である。
【0021】カム支軸7の先端部には抑え板26を介し
てネジ27が止着されており、該抑え板26によりカム
8とこのカム8を介してロープリール4とがそれぞれの
環状凹部12、13が互いに対向する状態に回転自在に
組み付けられ、これによりロープリール4の回転に伴っ
てカム8は正転方向と逆転方向にダンパスプリング14
を介して回転される。
【0022】次に上記実施例のリコイルスタータの作動
について説明する。エンジンの始動操作前では、エンジ
ンのクランク軸に連結されている駆動プーリ9に形成さ
れた遠心ラチェット10はバネの作用で内側に回動した
状態にあり、カム8に形成されたカム爪11と当接され
る位置に配置されている。リコイルロープ2を牽引する
とロープリール4が回転されて、ダンパスプリング14
により初期荷重が付与されているカム8が回転される。
カム8のカム爪11が遠心ラチェット10と当接して遠
心ラチェット10を介して駆動プーリ9を回転させ、駆
動プーリ9に連結されているクランク軸が回転される。
【0023】エンジンの始動抵抗が増大してカム8の回
転負荷がダンパスプリング14に付与されている初期荷
重より大きくなると、カム8の回転は停止されるがロー
プリール4のストッパ片A20とカム8のストッパ片B
23とが離反してロープリール4は更に回転される。こ
れによって、ダンパスプリング14が捩られて負荷を吸
収するためリコイルロープ2側にはエンジンの負荷変動
による衝撃が直接伝わらない。またこのとき同時にロー
プリール4側の回転力がダンパスプリング14に蓄力さ
れる。
【0024】エンジンの始動抵抗が更に大きくなると、
始動抵抗により回転が阻止されているカム8に対してロ
ープリール4は更に回転され、ロープリール4とカム8
との相対回転角度が所定角度まで大きくなると、ロープ
リール4のストッパ片A20の前方面21がカム8のス
トッパ片B23の後方面25と当接してロープリール4
とカム8との相対回転が阻止され、カム8はストッパ片
A20とストッパ片B23を介してロープリール4によ
り一体的に回転されるようになる。上記ストッパ片A2
0の前方面21とストッパ片B23の後方面25の設置
位置は、ダンパスプリング14の捩り変位量が大きくな
って巻き外径が縮径されてダンパスプリング14がロー
プリール4とカム8の環状凹部の内径側の周壁面12
a、13aに巻き締まる以前に、両面21、25が互い
に当接するように設定されている。
【0025】更にロープリール4が回転されて回転力が
エンジンの始動抵抗を越えたとき、リコイルロープ2の
牽引によるロープリール4の回転力とダンパスプリング
14に蓄力された回転力がカム8側に放出されて遠心ラ
チェット10を介して駆動プーリ9に伝達されるため、
クランク軸が一気に回転されてエンジンが始動される。
エンジンが始動してクランク軸が回転すると遠心ラチェ
ット10が遠心力の作用で外側に回動してカム8のカム
爪11とは当接しなくなる。エンジンが始動した後リコ
イルロープ2を緩めると、リコイルゼンマイ6に蓄力さ
れた回転力でロープリール4が逆方向に回転されてリコ
イルロープ2をロープリール4に巻き戻す。
【0026】この際、ロープリール4と一体にダンパス
プリング14を介してカム8が逆方向に回転されるが、
エンジンが始動した後では、遠心ラチェット10が前述
のように外側に回動しているのでカム8のカム爪11が
遠心ラチェット10と接触することなく回転することが
できる。希に一度の操作でエンジンが始動しなかった場
合に、再操作のためにリコイルロープ2を戻す時にもロ
ープリール4と一体にダンパスプリング14を介してカ
ム8が逆方向に回転するが、カム8のカム爪11が遠心
ラチェット10の背面側に当接してバネの付勢力に抗し
て遠心ラチェット10を外側に回動させるのでカム8及
びロープリール4の逆方向の回転が阻止されることはな
い。
【0027】エンジンが始動することにより、エンジン
の運転時の振動がリコイルスタータに伝搬されるが、ス
トッパ片A20とストッパ片B23とによりロープリー
ル4とカム8の回転を抑止させるとともに、ダンパスプ
リング14の両端に形成した係止端部15、17がロー
プリール4とカム8に初期荷重が付与された状態で係止
されているので、ダンパスプリング14とロープリール
4又はカム8との間の相対的な振動が発生することがな
い。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ロープリ
ール4とカム8間にロープリール4とカム8の相対的な
回動角度を規制するストッパ片A20とストッパ片B2
3により構成されたストッパ手段19を形成し、ダンパ
スプリング14の捩り変位量が大きくなって巻き外径が
縮径されてダンパスプリング14がロープリール4とカ
ム8の周壁面に巻き締まる以前に、前記ストッパ手段1
9によりロープリール4とカム8の相対的な回転角度を
規制させるように設定しているので、ダンパスプリング
14がロープリール4とカム8の周壁面に巻き締まり現
象が発生することはない。更に、このストッパ手段19
によりダンパスプリング14が過大な変位角度まで変位
されることがなくなるので、過大な変位角度までの繰り
かえしによるダンパスプリング14の寿命を長くするこ
とができ、従って、リコイルスタータの耐久性を向上す
ることが可能となる。
【0029】更に、ロープリール4とカム8間にストッ
パ手段19を形成してロープリール4に対してのカム8
のエンジン始動回転方向の回転を抑止させるとともに、
ダンパスプリング14を両端に形成した係止端部15、
17がロープリール4とカム8に回転方向の初期荷重が
付与された状態で係止させているので、ダンパスプリン
グ14とロープリール4又はカム8との間の相対的な振
動が発生することがない。従って、ダンパスプリング1
4の振動による係止溝16部や係止穴18部の摩耗が防
止でき、ロープリール4やカム8等の部品をプラスチッ
ク材により形成しても充分な耐久性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるリコイルスタータの正面
【図2】図1と同じリコイルスタータの縦断側面図
【図3】図1と同じリコイルスタータの背面図
【図4】図1と同じリコイルスタータの駆動プーリを除
去した状態の背面図
【図5】図1の実施例のロープリール、ダンパスプリン
グ及びカムの斜視図
【図6】図1のリコイルスタータによるカムが始動抵抗
により停止された状態の作動状態を示す断面図
【図7】停止したカムに対してダンパスプリングが最大
変位位置までロープリールが回転した状態の作動状態を
示す断面図
【図8】従来のリコイルスタータのダンパスプリングの
取付部を示す断面図
【図9】従来のリコイルスタータによるダンパスプリン
グの巻き締まりが生じた状態の断面図
【符号の説明】
4 ロープリール 8 カム 14 ダンパスプリング 15 係止端部 16 係止溝 17 係止端部 18 係止穴 19 ストッパ手段 20 ストッパ片A 21 前方面 22 後方面 23 ストッパ片B 24 前方面 25 後方面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リコイルロープの牽引により回転駆動さ
    れる駆動部側の回転を遠心ラチェットを介してエンジン
    側の駆動プーリに伝達してエンジンを始動させるリコイ
    ルスタータにおいて、前記駆動部がリコイルロープを巻
    回したロープリールとエンジン側の駆動プーリに遠心ラ
    チェットを介して回転を伝達するカムとを備え、前記ロ
    ープリールとカムの接合面に環状凹部を対向して形成
    し、該環状凹部内にダンパスプリングを収容してダンパ
    スプリングの両端をロープリールとカムにそれぞれ係止
    させてロープリールとカムとをダンパスプリングを介し
    て回転連結するとともに、前記ダンパスプリングの最大
    変位角度を規制させるストッパ手段を前記ロープリール
    とカムとの間に形成したことを特徴とするリコイルスタ
    ータ。
  2. 【請求項2】 リコイルロープの牽引により回転駆動さ
    れる駆動部側の回転を遠心ラチェットを介してエンジン
    側の駆動プーリに伝達してエンジンを始動させるリコイ
    ルスタータにおいて、前記駆動部がリコイルロープを巻
    回したロープリールとエンジン側の駆動プーリに遠心ラ
    チェットを介して回転を伝達するカムとを備え、前記ロ
    ープリールとカムの間にダンパスプリングを配置し、ダ
    ンパスプリングの両端をロープリールとカムに間にエン
    ジン始動回転方向の初期荷重を付与させた状態で回転連
    結するとともに、前記ロープリールとカムとの間にスト
    ッパ手段を形成して前記ストッパ手段によりロープリー
    ルに対してのカムのエンジン始動回転方向への回転を抑
    止させた状態で組み付けたことを特徴とするリコイルス
    タータ。
  3. 【請求項3】 前記ダンパスプリングの初期荷重の大き
    さを可変設定できるようにしたことを特徴とする請求項
    2に記載のリコイルスタータ。
  4. 【請求項4】 前記ストッパ手段がダンパスプリングの
    最大変位角度を規制させるストッパ手段と兼用して構成
    されていることを特徴とする請求項2に記載のリコイル
    スタータ。
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