JP2003336143A - 耐滅菌処理用布帛 - Google Patents
耐滅菌処理用布帛Info
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Abstract
生、さらに機器の障害となる静電気の発生の懸念がな
く、体液や血液の付着浸透を防止、なおかつ消毒には必
須項目である繰り返し滅菌処理に耐え、また撥水性に優
れ快適さ、クリーンさ、かつ軽量化の手術衣、看護衣、
覆布、包布、食品白衣などに適した耐滅菌処理用布帛を
提供する。 【解決手段】ポリブチレンテレフタレートフイラメント
繊維を有することを特徴とする耐滅菌処理用布帛。
Description
性、撥水性、対滅菌処理性にすぐれたポリブチレンテレ
フタレート(以下、PBTと略記することがある)フィ
ラメント繊維製の耐滅菌処理用布帛に関するものであ
り、さらに詳しくは、血液の付着浸透を防止する手術
衣、看護衣、覆布、包布、食品白衣などに適した耐滅菌
処理用布帛に関するものである。
いられてきた。しかしながら、綿製品は短繊維で構成さ
れ、摩耗劣化により多量の粉塵を発生し、近年食品や、
医療分野の技術進歩と相まって作業環境、特に空気の清
浄性が求められ、ホコリ問題から浮遊塵挨によるバクテ
リアの飛散が指摘されている。手術室では高度な電子機
器が使われるため静電気による誤動作を避ける必要があ
る。また体液や血液付着・浸透等による医師の2次感染
の危険動作を避ける必要があり、この分野ではディスポ
ーザブル素材が用いられた。しかし昨今の環境問題、資
源問題、安全性の観点から、ポリエステル繊維が使用さ
れたが、繰り返し滅菌による劣化が問題視され、これに
耐える耐滅菌処理用布帛が求められている。
テリアなどの飛散源になるホコリ付着の発生、さらに機
器の障害となる静電気の発生の懸念がなく、体液や血液
の付着浸透を防止、なおかつ消毒には必須項目である繰
り返し滅菌処理に耐え、また撥水性に優れ快適さ、クリ
ーンさ、かつ軽量化の手術衣、看護衣、覆布、包布、食
品白衣などに適した耐滅菌処理用布帛を提供することに
ある。
成するため、下記の構成を採用する。すなわち、 (1)ポリブチレンテレフタレートフイラメント繊維を
用いてなることを特徴とする耐滅菌処理用布帛。
メント繊維と導電性繊維フィラメント繊維とを用いてな
ることを特徴とする耐滅菌処理用布帛。
とする前記(1)または(2)に記載の耐滅菌処理用布
帛。
配列されている布帛であって、かつ、該導電性フィラメ
ント繊維が10mm以下の間隔で配置されていることを
特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の耐滅
菌処理用布帛。
以下であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいず
れかに記載の耐滅菌処理用布帛。
0mm/cm2 以上であることを特徴とする前記(1)
〜(5)のいずれかに記載の耐滅菌処理用布帛。
説明する。
本性能として、繰り返し使用による劣化および殺菌、滅
菌のためのスチーム処理による劣化に対して高度の抵抗
性を示すことが挙げられる。この点から本発明において
は、ポリエステル繊維より加水分開が起こり難いPBT
フィラメント糸で構成させてなるものである。しかも発
塵性の点からもステープル繊維よりもフィラメント繊維
が優れているため、本発明においては、フィラメント繊
維糸を採用するものである。
いられるものとして、例えば、手術衣、看護衣、覆布、
包布、食品白衣などであり、滅菌条件は日本薬局方(高
圧蒸気法)121℃×20分の蒸気処理を施すものである。
実施例における処理条件は表1欄外に明示してある。洗
濯条件は各病院で設定されている。
フタレートあるいは、テレフタール酸と1,4−ブタジ
オールとの溶融重縮合によって得られる繊維である。汎
用的なポリエステル繊維であるポリエチレンテレフタレ
ート繊維に比較して、伸長回復特性、ソフト性、染色性
および耐加水分解性などに優れた素材である。また着用
感(着心地、密着性など)や緻密性から経編地が推奨さ
れるが、用途によっては緻密構造の高密度織物でも差し
支えない。
が2.2〜5.6デシテックス、トータル繊度が56〜
330デシテックスのマルチフィラメントを経糸に高密
度に設計することにより、体液や血液の浸透を防止し、
ソフトで緻密な素材を得ることができるため好ましい。
T繊維と導電性フィラメント繊維とで構成されたもので
あることが好ましい。特に、経方向に適宜間隔を持つ
て、導電性フィラメント繊維が配列されているものであ
ることが好ましい。つまり、導電性フィラメント繊維を
布帛に含有させることにより発塵性が少なく、制電性能
を付与することができる。
ント繊維は、布帛の経方向に配列され、かつ10mm以
下の間隔で配置されていることが好ましい。導電性繊維
フィラメント繊維としては、カーボンなどの導電性物が
繊維の表面にコーティングされたタイプのもの、シース
コア状に繊維内部に封入されたもの、繊維中に分散され
たもの、または繊維表面に吸着されたタイプなどいずれ
でも良い。しかし低発塵性と耐久性を重要視すれば特に
シースコアタイプのものが好ましい。導電性成分を芯部
に配列したものは、導電性成分を露出した構造のものよ
り導電性微粒子による大気汚染の可能性はきわめて少な
い。また露出した構造のものは屈曲、摩擦などの機械作
用により剥離、脱落が生じ発塵性が劣る。また薬品など
の影響を直接受け、性能低下を招き気易い。
により、優れた耐水圧が得られる。このことにより体液
や血液の付着浸透を防止することが可能となる。本発明
における緻密構造による低通気性の尺度としてフラジー
ル法による通気度が用いられ、この値が15cc/cm
2 /sec以下であることが好ましい。
め撥水加工を施すことが好ましく、さらに必要に応じて
カレンダー加工を施しても差し支えない。
ン系撥水剤やフッ素系撥水剤など一般の撥水剤を用いて
パッディング法、コーティング法またはスプレー法など
により処理すればよい。
300個/ft3 ・100cm2 以下であることが好ま
しい。
血液が飛散し、執刀医師(手術衣)や看護婦(手術衣)
の染み込みを防止するため、撥水度4級以上、かつ耐水
圧が300mm/cm2 以上であることが好ましい。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の%とは、特に断らない限り重
量%である。また実施例中での品質評価は次の方法に従
った。
(耐水圧ショパー測定法) (2)通気度 :JIS L1096 (フラジール
法) (3)発塵量 :JIS B9923 (シェーキング
法) (4)破裂強力:JIS L1096 (ミューレン
法) (5)撥水性 :JIS L1092 (スプレー法) (6)減量率 :{(減量処理前重量−減量処理後重
量)/減量処理前重量}×100=減量率 (7)加水分解試験 PBTフィラメント繊維として、84dtex−24
f、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィラメン
ト繊維として、84dtex−24fを同一の平織りを
製織し、所定の条件下で、アルカリによる加水分解性を
測定した。
フロントにPBTフィラメント繊維の56dtex−2
4fフィラメント糸を用い、バックに、芯成分にカーボ
ンブラックを配したポリエステルポリマーベースの芯鞘
型導電繊維(電気比抵抗:105Ω・cm)22dte
x−1fフィラメントを用い、8mmの間隔で配列され
るよう設計し、36ゲージのトリコット機によりハーフ
組織のトリコットを編成した。機上の密度は1インチ間
にウエルが52、コースが75のこのトリコットを通常
の加工条件で精練、染色を行い、次に耐久性の優れた超
撥水・仕上げセットを行い密度55ウエル、82コース
に仕上げた。結果を表1、表2に示す。
繊維フィラメント(ポリエチレンテレフタレート)を用
いた以外は、実施例1と同条件の製編および加工を行っ
た。結果を表1、表2に示す。
代わりにT65C混紡糸を用いた以外は、実施例1と同
条件の製編および加工を行った。結果を表1、表2に示
す。
の目的に合致し、耐滅菌処理用繊維製品として、いずれ
の項目でもバランスがとれていた。
低下が著しい。また比較例2では発塵性、耐水圧が低
く、滅菌処理の強力低下が著しく、ともに耐滅菌処理用
繊維製品として不適であった。
り、繰り返し滅菌、洗濯を行っても、性能、強力が劣化
することなく優れた布帛得を得ることができる。
きる。
Claims (6)
- 【請求項1】ポリブチレンテレフタレートフイラメント
繊維を用いてなることを特徴とする耐滅菌処理用布帛。 - 【請求項2】ポリブチレンテレフタレートフイラメント
繊維と導電性繊維フィラメント繊維とを用いてなること
を特徴とする耐滅菌処理用布帛。 - 【請求項3】撥水加工が施されていることを特徴とする
請求項1または2に記載の耐滅菌処理用布帛。 - 【請求項4】経方向に導電性フィラメント繊維が配列さ
れている布帛であって、かつ、該導電性フィラメント繊
維が10mm以下の間隔で配置されていることを特徴と
する請求項1〜3のいずれかに記載の耐滅菌処理用布
帛。 - 【請求項5】通気度が15cc/cm2 /sec以下で
あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
耐滅菌処理用布帛。 - 【請求項6】撥水度4級以上、かつ耐水圧が300mm
/cm2 以上であることを特徴とする請求項1〜5のい
ずれかに記載の耐滅菌処理用布帛。
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- 2002-05-22 JP JP2002147308A patent/JP4240911B2/ja not_active Expired - Fee Related
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牧廣 外1名編, エンジニアリングプラスチック, JPN6008062145, 31 October 1983 (1983-10-31), pages 65 - 66, ISSN: 0001198236 * |
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