JP2003334963A - カートリッジ及びそのインク充填方法 - Google Patents

カートリッジ及びそのインク充填方法

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JP2003334963A
JP2003334963A JP2002144676A JP2002144676A JP2003334963A JP 2003334963 A JP2003334963 A JP 2003334963A JP 2002144676 A JP2002144676 A JP 2002144676A JP 2002144676 A JP2002144676 A JP 2002144676A JP 2003334963 A JP2003334963 A JP 2003334963A
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Ichiro Fujii
一郎 藤井
Seita Suzuki
清太 鈴木
Takanori Kamoto
貴則 加本
Hiroyuki Kageyama
洋行 景山
Hiroaki Nakaya
浩明 中彌
Masa Nakamura
雅 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期保存においてもインクの吐出不良を起こ
すことがなくインクをインクヘッドに安定した供給がで
き、またインク中に気体を吸収させにくい状態を簡単な
工程と装置を用いてつくることができるインクのカート
リッジ及びそのインク充填方法を提供すること。 【解決手段】 本発明に係るカートリッジはカートリッ
ジにインクを充填するにあたって、カートリッジ本体を
減圧にする際に、インクヘッドと連通するインク供給口
を下方にして本体を配して上記インク供給口を介してイ
ンクを充填すること、上記カートリッジの上記配置状態
を維持したまま、上記インク供給口をシール部材にて閉
塞すること、等によってインクを簡単に充填して製造す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カートリッジ及び
そのインク充填方法に関するものであり、より詳細に
は、カートリッジ本体にインクの保持が可能な担持体を
有し、且つ該本体一側壁面にインクヘッドに連結可能な
インク供給口を有するとともに、本体一側壁面に対向す
る他側壁面に大気と連通可能な大気連通口を有して、そ
れぞれの該口がシール部材にて閉塞されているカートリ
ッジ及びそのインク充填方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式における記録素
子の形態としては、ヘッド部と該ヘッド部に供給される
インクを収納したインクタンク部とが一体化され、装置
に対して着脱可能とされるカートリッジタイプや、ヘッ
ド部と該ヘッド部に供給されるインクを収納したインク
タンク部のそれぞれが独立して交換可能とされるカート
リッジタイプなどがある。このような構成のカートリッ
ジは、一般に本体内部に多孔質体或いは繊維体からなる
担持体が挿入されており、この多孔質体にインクが保持
されている。そして、多孔質体のインク保持力がヘッド
部のインク吐出口におけるメニスカス保持力に対してバ
ランス化することで、インク吐出口からのインク漏れを
防止して、良好なインク供給状態が達成されている。
【0003】しかしながら、インクジェット記録方式
は、インク中の気泡や溶存気体の影響を受けやすく、特
にピエゾ方式を用いたインクジェット記録方式は、イン
ク中に溶存する溶存気体やカートリッジ内に閉じ込めら
れている空気が大きな気泡となり、しばしば吐出不良を
生じるという問題を有している。そのため、インク中の
溶存気体の除去やカートリッジ内にできるだけ空気が閉
じ込められないための提案がなされている。
【0004】たとえば、特開平9−220815号公報
では、真空チャンバー内にインクカートリッジをセット
し、真空に近い状態でインクを注入し、インク供給孔お
よび大気連通孔を密閉することを特徴とするインク注入
方法が提案されている。しかし、工程が繁雑となるとと
もに、装置が大掛かりなものとなり、インクカートリッ
ジのコストの上昇を招くことになる。また、特開平10
−258517号公報では、インクを高温状態にして注
入する方法が提案されている。しかし、この方法は高温
にすることにより、インク組成が変化する恐れがあり、
使用するインク組成、すなわちインク中に使用される有
機溶剤を限定することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上記
課題を解決するためになされたものであり、長期保存に
おいてもインクの吐出不良を起こすことがなくインクを
インクヘッドに安定して供給ができ、またインク中に気
体を吸収させにくい状態を簡単な工程と装置を用いて行
うことができるインクのカートリッジ及びそのインク充
填方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明に係るカー
トリッジ及びそのインク充填方法は、以下の構成或いは
手段からなることを特徴とし、上記課題を解決するもの
である。先ず、本発明に係るカートリッジは、本体内に
インクの保持が可能な担持体を有しており、本体一側壁
面にインクヘッドに連結可能なインク供給口を有すると
ともに、本体一側壁面に対向する他側壁面に大気と連通
可能な大気連通口を有するカートリッジである。また、
カートリッジの保存時にあっては、それぞれのインク供
給口及び大気連通口はシール部材などで閉塞されている
もので、カートリッジはその使用時にシール部材を剥が
して使用されるものである。
【0007】本発明に係るカートリッジは、本体内に収
納されているインク保持空隙を有した多孔質体や繊維体
等の上記担持体と収容インクとの総体積が上記カートリ
ッジ本体の内容積の85%以上を占めることを特徴とす
るものである。また、上記本体内の気体が大気圧よりも
負圧状態に維持されていることも特徴とするものであ
る。カートリッジ本体内の気体量を出来るだけ少なく
し、また、カートリッジの保存時に本体内が負圧状態に
維持されていると、その保存時にインク中へ気体が溶け
込み難くなり、使用時のインク供給に悪影響を与えるこ
とがない。
【0008】また、本発明に係るカートリッジにインク
を充填するインク充填方法としては、先ず、カートリッ
ジ本体を成形加工し、その成形は汎用成形方法、例え
ば、射出成形、ブロー成形、その他の成形等によって成
形する。次に、成形カートリッジ本体には成形時に形成
した、或いは成形後に形成した所定の大きさの大気連通
口やインク供給口、及びその他の開口を設ける。そし
て、第1工程としてカートリッジ本体の大気連通口をシ
ール部材にて閉塞する。
【0009】本発明に係るインク充填方法は、上記カー
トリッジ本体内を一旦、減圧にすると共に、上記大気連
通口を上方にし且つ上記インク供給口を下方にして、上
記カートリッジ本体を配してから上記インク供給口を介
してインクを充填することを特徴とするものである(第
2工程)。カートリッジ本体内の減圧は、真空ポンプ等
の吸引ノズル等を上記インク供給口或いは別に形成した
開口に連結することによって行うものである。本発明に
おいては上記インク供給口を下方にした状態で内部を負
圧状態にした、カートリッジ本体にインク供給口或いは
別に形成した開口からインクを充填することに特徴があ
る。従って、一旦、負圧にしたカートリッジ本体内の下
方から重力に逆らってインクを充填し、その際、担持体
とインクの体積の総和が本体の内容積85%以上を占め
るまで充填する。従って、インク中に酸素や窒素を吸収
させにくい状態を簡単な工程、又は装置によって行うこ
とができる。
【0010】第3工程では、第2工程での上記カートリ
ッジの上記配置状態を維持したまま、上記インク供給口
をシール部材にて閉塞する第3の工程と、を有すること
を特徴とする。即ち、重力に逆らって注入されるインク
によって、本体の担持体中に15%未満の空隙部が残る
と同時に、かかる空隙部はインク重力との関係で、負圧
に維持されると共に、インク供給口を開放してもインク
は垂れることもなく、シール部材でのシールが簡単にで
きる。
【0011】また、上述したように、かかる方法での装
置的なものにおいて、上記インク供給口以外に別の開口
を設け、インク供給口または別の開口のどちらか一方か
ら減圧手段によってカートリッジ本体内を負圧状態にし
て、インク供給口または別の開口のどちらか他方からイ
ンクを充填するようにすれば、減圧吸引口とインク供給
口とを併用させずに、独立させれば、それぞれの工程操
作する装置自体の簡略化を図ることができる。
【0012】本発明に係るカートリッジにあっては、イ
ンク中から溶存ガスの気泡をできるだけ発生しないよう
にすることが望ましく、このために、上記収容インクが
予め脱気処理されていることが望ましい。
【0013】また、本発明に係るカートリッジ及びその
インク充填方法にあっては、上記担持体の形状とカート
リッジ本体内の内形状とがほぼ相似の形状関係にあり、
無圧縮状態での上記担持体の体積はカートリッジ本体の
内容積と同等以上であることが望ましい。この場合、上
記担持体をカートリッジ本体内に圧縮挿入することが容
易にでき、この結果、上記担持体が圧縮してカートリッ
ジ本体内に配され、インクヘッドへのインクの安定した
供給を容易にすることができる。
【0014】本発明に係るカートリッジあっては、保存
時に、樹脂製のカートリッジ本体内に気体が透過して、
インクに悪影響を与えないようにするため、また、負圧
状態を長期間維持するために、ガスバリア性を有する可
撓性の包装材に減圧包装されていることが望ましい。ま
たカートリッジ及びそのインク充填方法はガスバリア性
を有する可撓性の包装材内に脱酸素剤と共に包装されて
いることが望ましい。この場合、上記ガスバリア性包装
材の酸素透過率が3.00cc/m2・1day・at
m以下であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明に係るカートリッジ及びそのインク充填方法を以
下の実施形態に基づいて更に詳述する。尚、本発明は以
下の実施形態に限られるものではない。図1は、本発明
に係るカートリッジの一実施形態を示した断面図であ
る。図2は本発明に係るカートリッジの別の実施形態を
示した断面図である。
【0016】図1に示すように、本発明に係るインクジ
ェットプリンタ用のインクカートリッジ1は、矩形状の
カートリッジ本体2からなる。カートリッジ本体2は、
樹脂成形品からなり、その樹脂の使用には特に制限はな
いが、ポリプロピレン、ポリエチレン、スチレン樹脂、
ポリエチレンテレフタレート等の汎用樹脂であっても良
い。また、透明、又は不透明のどちらであっても良い。
しかしながら、本発明に係るカートリッジ及びそのイン
ク充填方法の性能を高めるためには、ガスバリア性を有
する樹脂壁からなる樹脂成形品、例えば、塩化ビニリデ
ン、エバール、ポバール等のガスバリア性の強い樹脂或
いはそのような層を含んだガスバリア性樹脂、若しく
は、金属、例えばアルミニウム層或いはその蒸着層等を
含む樹脂等である。
【0017】上記カートリッジ本体2の上方の天壁面に
は大気連通口6が形成され、下方の底壁面にはインク供
給口5が形成されている。尚、大気連通口6は天壁面に
形成されることが好ましいが、本体2の上部の側壁面に
形成しても良い。また、インク供給口5及び大気連通口
6にはフィルム状のシール材7、8が付着され、インク
供給口5及び大気連通口6は使用時まで、シール材7、
8により閉塞されている。
【0018】また、カートリッジ本体2内にはインクを
保持することが可能な多孔質体(担持体)4が収容され
ている。インクを保持することが可能な多孔質体4は、
ウレタンフォームなどからなるが、インクを保持するこ
とが可能な限り繊維体やその他のものであっても良い。
また、多孔質体4はインクカートリッジ本体2の内形状
とほぼ相似の形状をしており、無圧縮状態の大きさがカ
ートリッジ本体2の内容積と同等かまたはそれより大き
く、好ましくは1乃至1.5倍の範囲で圧縮した状態で
収納される。カートリッジ本体2の内容積より小さい場
合には、インク供給口5からインクヘッドへの安定した
供給が十分に行えないことがある。
【0019】カートリッジ本体2内に収容されるインク
は、カートリッジ本体2の内容積に対して、多孔質体4
の体積とを合わせた総量が85体積%以上であることが
望ましい。多孔質体4の体積と合わせた上記インク充填
量が85体積%未満では、上記カートリッジは経時的な
保存が悪くなり、インクヘッドにインクをスムースに供
給することができなくなる。
【0020】上記インクが充填されたカートリッジは、
包装材で密封包装されていることが望ましい。この場
合、包装材はガスバリア性、及び可撓性があることが望
ましい。包装材にガスバリア性があれば、外部の空気が
透過し難く、結局、カートリッジ本体内への空気の浸入
を防止し、保存に際してのカートリッジの経時的安定性
を高めることができる。上記ガスバリア性で可撓性のあ
る包装材としては、例えば、ナイロン、塩化ビニリデ
ン、エバール、ポバール等を中間層として、外層或いは
内層に汎用性のあるポリエチレン、ポリプロピレン等を
積層した透明性のあるフィルム或いは、金属、酸化金
属、例えばアルミニウムの箔、蒸着層を備えた樹脂フィ
ルム等を挙げることができる。また、このようなガスバ
リア性包装材の透過性の指標としては、その酸素透過率
が3.0cc/m2・1day・atm以下、特に2.
0cc/m2・1day・atm以下であることが望ま
しい。
【0021】本発明においては、更に、カートリッジの
包装に際しては、脱酸素剤を収容することが望ましく。
このような脱酸素剤はカートリッジ内へのガスの引き込
みを防止するだけでなく、インクなどの変質防止にもな
る。
【0022】次に、本発明に係るインク充填方法を説明
する。 (第1の工程)先ず、図1に示すようにカートリッジ本
体2内に、無圧縮状態では体積が本体内容積より大きい
担持体(ウレタン系多孔質体)4を圧縮した状態で収容
する。カートリッジ本体2の一側面側にある大気連通口
6を第2シール材8にて熱溶着により閉塞する。
【0023】(第2の工程)次に、カートリッジ本体2
をインク供給口5が下側に、大気連通口6が上側に位置
するように支持、或いは保持する。真空ポンプ等の減圧
手段と、カートリッジ本体2内にインクを充填するイン
ク充填手段とを兼ね備えたノズルとインク供給口5とを
連結する。先ず、カートリッジ本体2内を減圧手段によ
って負圧状態とし、次に、カートリッジ本体2内に、重
力に逆らいながら、インクを多孔質体4と保持されるイ
ンクの体積の和が本体2の内容積の85%以上を占める
ようにインクを充填する。上記のような充填をすること
によって、インク供給口5を開放してもカートリッジ本
体2内に大気圧よりも低い減圧状態をつくることができ
る。
【0024】(第3の工程)カートリッジ本体2の上記
支持状態を維持したまま、インク供給口5を第1シール
材7にて熱溶着により閉塞する。これにより、図1に示
すインクカートリッジ1を製造することができる。
【0025】尚、上記図1に示すインクカートリッジ1
と別の実施形態のインクカートリッジ11は、図2に示
すように、インク供給口5を有する面と同一面にもう1
つの口、補助口9を設け、インク供給口5と補助口9の
それぞれには、カートリッジ本体2内を負圧状態にする
ための減圧手段を備えたノズルまたはカートリッジ本体
2内にインクを充填するインク充填手段を備えたノズル
のどちらか一方が連結される。これ以外は上記第2の工
程と同じ工程でインクを充填し、インク供給口5を第1
シール材5、補助口9を第3シール材10にて熱溶着に
より閉塞するようにしてもよい。真空ポンプのような減
圧手段とインク充填手段を別々にすることによって、よ
り装置の簡略化が可能になる。
【0026】上記各インク充填方法では、充填するイン
クは、長期放置によっても溶存気泡の発生が極めて少な
い脱気処理がなされたインクが望ましい。脱気度は溶存
する酸素量を目安にすることができ、1mg/L以下が
望ましい。
【0027】このようなインクカートリッジ1は、イン
クジェットプリンタ本体に装填前には、通常比較的長期
間貯蔵し、輸送される。したがって、インクカートリッ
ジの貯蔵、輸送期間中における溶存気体の増加を防止す
るため、ガスバリア性を有する可撓性の上述の包装材に
より、大気圧よりも低い負圧状態で収容されていること
が望ましい。またインクカートリッジ1を、ガスバリア
性を有する包装材により収容する際に、前記インクカー
トリッジと包装部材との空間に所望の脱酸素剤を収容す
ることができる。
【0028】
【実施例】本発明を実施例および比較例に基づいて具体
的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下
の実施例に限定されるものではない。 (インク組成)本実施例で使用したインクは、以下のよ
うにして得た。 ダイレクトブルー199 2.5% ジエチレングリコール 5% グリセリン 10% 2ピロリドン 5% トリエチレングリコール 5% イオン交換水 72.5% 上記イオン交換水に染料を添加し、室温で攪拌して染料
を完全に溶解させた後、上記有機溶剤を順次添加し、室
温で1時間攪拌した後、0.45μmのメンブランフィ
ルターでろ過することにより本実施例で使用するインク
を得た。
【0029】(実施例1)図1で示すような構成のカー
トリッジ本体2を使用し、カートリッジ本体2内に予め
ウレタンフォームからなる多孔質材4を収容する。多孔
質材4は本体2の内形状と相似であり、本体2の内容積
の1.2倍であり、カートリッジ本体2に圧縮して収容
する。カートリッジ本体2は大気連通口6をシール材8
にて閉塞した。カートリッジ本体2をインク供給口5が
下側に、大気連通口6が上側に位置するように支持す
る。
【0030】カートリッジ本体2内を、減圧及び充填機
能を備えたノズルを用いてインク供給口5を介して負圧
状態にし、次にインク供給口5を介して、上述した組成
のインクをカートリッジ本体2内に充填する。充填は、
インクと多孔質材4の体積の和がカートリッジ本体2の
内容積の85%を占めるまでインクの充填を行う。カー
トリッジ本体2の支持状態を維持したまま、ノズルを外
しインク供給口5をシール材7にて閉塞してインクカー
トリッジを得る。
【0031】(実施例2)図2で示すような構成のカー
トリッジ本体2を使用し、カートリッジ本体2内に予め
ウレタンフォームからなる多孔質材4を収容する。多孔
質材4は本体2の内形状と相似であり、本体2の内容積
の1.2倍であり、カートリッジ本体2に圧縮して収容
する。カートリッジ本体2は大気連通口6をシール材8
にて閉塞した。カートリッジ本体2をインク供給口5が
下側に、大気連通口6が上側に位置するように支持す
る。
【0032】カートリッジ本体2内を、減圧ノズルを用
いて補助口9を介して負圧状態にし、次にインク供給口
5を介して、充填機能を備えたノズルを用いてインク供
給口5から上述した組成のインクをカートリッジ本体2
内に充填する。充填は、インクと多孔質材4の体積の和
がカートリッジ本体2の内容積の85%を占めるまでイ
ンクの充填を行う。カートリッジ本体2の支持状態を維
持したまま、ノズルを外しインク供給口5をシール材7
にて、補助口9をシール材10にて閉塞してインクカー
トリッジを得る。
【0033】(実施例3)実施例1の多孔質体と充填す
るインクの体積の和がインクカートリッジの内容積の9
0%を占めるようにインクの充填を行う以外は同様にし
てインクカートリッジを得た。
【0034】(実施例4)実施例1のインクを、中空糸
膜を用いてインク中の溶存酸素量を1.0mg/L以下
にした脱気インクに変更する以外は同様にしてインクカ
ートリッジを得た。
【0035】(実施例5)実施例4で得られたインクカ
ートリッジをさらに、酸素透過率が2.0cc/m2
24hrs・atmであるガスバリア性の特殊コーティ
ングフィルムにより包装し、大気圧よりも低い減圧状態
で密閉した。
【0036】(実施例6)実施例4で得られたインクカ
ートリッジをさらに、ポリエチレン/アルミ箔/PET
と積層されたガスバリア性のフィルムで包装し、インク
カートリッジとの空間に脱酸素剤を封入した。
【0037】(比較例1)実施例1の多孔質体4と充填
するインクの体積の和がカートリッジ本体の内容積の8
0%を占めるようにインクの充填を行う以外は同様にし
てインクカートリッジを得た。
【0038】(比較例2)実施例1における多孔質体の
無圧縮状態の大きさがインクカートリッジの内容積より
も小さい以外は同様にしてインクカートリッジを得た。
【0039】(参考例1)実施例4で得られたインクカ
ートリッジをさらに、酸素透過率が4.0cc/m2
24hrs・atmである特殊コーティングフィルムに
より包装し、大気圧よりも低い減圧状態で密閉した。
【0040】(評価)上記のようにして得られたインク
カートリッジを、シャープ製AJ2000改造機に装填
し、印刷濃度5%として7PPMで連続的に印刷を行っ
た。正常時、空になるまでの印刷可能枚数は約200枚
である。インクカートリッジ単体および包装部材により
包装されたインクカートリッジを60℃の高温に放置
し、約200枚の印刷ができなくなるまでの経過日数を
比較した。
【0041】カートリッジ単体については、約200枚
の印刷ができなくなるまでの経過日数が30日を超える
場合は○、30日以下の場合は×とした。結果を表1に
示す。包装材により包装されたインクカートリッジにつ
いては、約200枚の印刷ができなくなるまでの経過日
数が90日を超える場合は◎、90日以下の場合は△と
した。結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】従って本発明に係るカートリッジ及びそ
のインク充填方法は、簡単な充填設備を使用して、イン
ク中に酸素や窒素を吸収させにくい状態を簡単な工程と
装置を用いてつくることができ、かつインクをインクヘ
ッドに安定した供給を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るカートリッジの一実施形
態を示した断面図である。
【図2】図2は本発明に係るカートリッジの別の実施形
態を示した断面図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ 2 インクカートリッジ本体 3 インク収容部 4 多孔質体 5 インク供給口 6 大気連通口 7 第1シール材 8 第2シール材 9 補助口 10 第3シール材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加本 貴則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 景山 洋行 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中彌 浩明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中村 雅 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 KC07 KC11 KC16 KC27 KD08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カートリッジ本体内にインクの保持が可
    能な担持体を有し、且つ該本体一側壁面にインクヘッド
    に連結可能なインク供給口を有するとともに、本体一側
    壁面に対向する他側壁面に大気と連通可能な大気連通口
    を有して、それぞれの該口がシール部材にて閉塞されて
    いるカートリッジにおいて、上記担持体と収容インクと
    の総体積が上記カートリッジ本体の内容積の85%以上
    を占め、かつ上記本体内の気体が大気圧よりも負圧状態
    に維持されていることを特徴とするカートリッジ。
  2. 【請求項2】 上記担持体は、その形状とカートリッジ
    本体内の内形状とがほぼ相似の形状関係にあり、無圧縮
    状態での体積がカートリッジ本体の内容積と同等又はそ
    れ以上であることを特徴とする請求項1記載のカートリ
    ッジ。
  3. 【請求項3】 ガスバリア性を有する可撓性の包装材に
    減圧包装されていることを特徴とする請求項1又は2記
    載のカートリッジ。
  4. 【請求項4】 ガスバリア性を有する可撓性の包装材に
    脱酸素剤と共に包装されていることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載のカートリッジ。
  5. 【請求項5】 上記ガスバリア性包装材の酸素透過率が
    3.00cc/m2・1day・atm以下であること
    を特徴とする請求項3又は4記載のカートリッジ。
  6. 【請求項6】 上記請求項1記載のカートリッジにイン
    クを充填するインク充填方法において、上記シール部材
    のないカートリッジ本体に先ず、上記大気連通口をシー
    ル部材にて閉塞する第1の工程と、上記カートリッジ本
    体内を減圧にすると共に、上記大気連通口を上方にし上
    記インク供給口を下方にして上記カートリッジ本体を配
    して上記インク供給口を介してインクを充填する第2工
    程と、上記カートリッジの上記配置状態を維持したま
    ま、上記インク供給口をシール部材にて閉塞する第3の
    工程と、を有することを特徴とするインク充填方法。
  7. 【請求項7】 上記第2工程において、上記カートリッ
    ジ本体に上記インク供給口以外の他の口を開口し、上記
    カートリッジ本体内の減圧を該他の口またはインク供給
    口のどちらか一方で行い、インク充填をそのどちらか他
    方を介して行うことを特徴とする請求項6記載のインク
    充填方法。
  8. 【請求項8】 上記インクを予め脱気処理して充填する
    ことを特徴とする請求項6又は7記載のインク充填方
    法。
JP2002144676A 2002-05-20 2002-05-20 カートリッジ及びそのインク充填方法 Pending JP2003334963A (ja)

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