JP2003334637A - ツイントーチ式プラズマ加熱装置 - Google Patents

ツイントーチ式プラズマ加熱装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ツイントーチ式プラズマ加熱装置を適用した
際に、効率の良く、安定操業できうるプラズマ加熱装置
を提供する。 【解決手段】 2ストランドの連続鋳造機用のタンディ
ッシュ内溶鋼を2組のアノードトーチ及びカソードトー
チを用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加熱装置に
おいて、タンディッシュ内の溶鋼を加熱する際の2組の
アノードトーチ及びカソードトーチが、取鍋からの溶鋼
注入ノズル位置と、タンティッシュからモ−ルドへの溶
鋼注入ノズル位置を基に規定した式を満足するように配
置させることを特徴とするツイントーチ式プラズマ加熱
装置。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ツイントーチ式の
タンディッシュ内溶鋼用プラズマ加熱装置に関する。 【0002】 【従来の技術】プラズマトーチから噴出するガスを高温
のプラズマガスとし、該プラズマガスを用いて金属プロ
セスにおける精錬、溶解、加熱、溶射、表面改善あるい
は廃棄物等の処理を行う方法が知られている。カソード
プラズマトーチと対象物との間あるいはアノードプラズ
マトーチと対象物との間にプラズマアークを発生させる
移行型プラズマトーチと、プラズマトーチ内のアノード
とカソードとの間にプラズマアークを発生させる非移行
式型プラズマトーチとが用いられている。移行型プラズ
マトーチにおいては、1対のプラズマトーチを用い、一
方をアノードプラズマトーチ、他方をカソードプラズマ
トーチとしてプラズマアークを発生させることが可能で
あり、特にタンディッシュ内の溶鋼加熱用に使用するも
のは、ツイントーチ式のタンディッシュ内溶鋼用プラズ
マ加熱装置(以下、ツイントーチ式プラズマ加熱装置)
と呼ばれている。 【0003】ツイントーチ式プラズマ加熱装置は、タン
ディッシュ内溶鋼の加熱をするため、一般に図1に示す
ような配置となっている。容器5としてのタンディッシ
ュの蓋6に設けられた天井壁に、プラズマ形成用のガス
を噴出する1対のプラズマトーチ(1,2)が挿入、進
退自在に設けられている。プラズマトーチの一方をアノ
ードプラズマトーチ2、他方をカソードプラズマトーチ
1とする。直流電源装置7の正側にアノードプラズマト
ーチ2を接続し、負側にカソードプラズマトーチ1を接
続し、各プラズマトーチと溶鋼との間にプラズマアーク
を形成することにより溶鋼を加熱する。電流はアノード
トーチ2の電極端からメインアーク4を経由して溶鋼に
流れ、更にカソードトーチ1のメインアーク3を経由し
てカソードトーチ1の電極端に流れる。 【0004】電子の流れは電流と逆向きとなり、カソー
ドトーチ1から放出された電子は、メインアーク3を経
由して溶鋼に衝突し、さらに溶鋼中を流れ、メインアー
ク4を経由してアノードトーチ2へ流れる。特に、カソ
ードトーチ1と溶鋼の間に着目してみると、カソードト
ーチが陰極の役割を、溶鋼が擬似的に陽極の役割を果た
している。メインアーク中では、電子と陽イオンの密度
は互いに相等しいので全体としては空間電荷は0である
が、溶鋼、すなわち陽極前面では、陽イオンが不足して
いる。従って陽極前面においては、電子による空間電荷
があり、このため大きな電圧降下、すなわち陽極降下が
生じ、この電圧降下部分を電子は陽極の方へ吸引されて
陽極に流れ込む。この際、電子が陽極降下部分を飛行す
ることによって得る運動のエネルギーは、陽極表面に衝
突して熱として放出され、プラズマ加熱の最も大きな加
熱源となっている。すなわちカソードトーチ1の直下の
溶鋼が最も温度上昇が大きい。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ツイントーチ式プラズ
マ加熱装置の主な役割は、鍋からの溶鋼流をタンディッ
シュ内にて昇温し、タンディッシュイマージョンノズル
の詰まり等の防止による操業安定化にある。しかしなが
らツイントーチ式プラズマ加熱装置による溶鋼の昇温を
図っても、タンディッシュイマージョンノズルに詰まり
等が発生し、狙い通りの効果が得られないケースが存在
する。 【0006】即ち、タンディッシュ内では、溶鋼が静止
しているのでなく、取鍋から注入された溶鋼がタンディ
ッシュ内を流動中にプラズマ加熱されているので、タン
ディッシュ内の溶鋼流動の影響を考慮して、プラズマ加
熱装置のトーチ(アノードトーチとカソードトーチそれ
ぞれの位置)を配置しなければ、効率良く加熱できなく
なるばかりか、逆に加熱による熱的な影響を受け、タン
ディッシュ内の溶鋼流動を乱す可能性があった。 【0007】そこで本発明の目的は、ツイントーチ式プ
ラズマ加熱装置を適用した際に、効率の良く、安定操業
できうるプラズマ加熱装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記の点
にある。 【0009】すなわち、2ストランドの連続鋳造機用の
タンディッシュ内溶鋼を2組のアノードトーチ及びカソ
ードトーチを用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加
熱装置において、タンディッシュ内の溶鋼を加熱する際
の2組のアノードトーチ及びカソードトーチが、取鍋か
らの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ル
ドへの溶鋼注入ノズル位置を基に、下記式を満足するよ
うに配置されることを特徴とするツイントーチ式プラズ
マ加熱装置である。 【0010】0.90≦Lc1/Lc2≦1.10 0.85≦La1/La2≦1.15 0°≦|θc1−θc2|≦10° 0°≦|θa1−θa2|≦10° ここで、 Lc1、Lc2:カノードトーチ先端と取鍋からタンデ
ィッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、 La1、La2:アノードトーチ先端と取鍋からタンデ
ィッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、 θc1、θc2:カソードトーチ先端と、取鍋からタン
ディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュ
からモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水
平投影面上で取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノズ
ル位置を頂点としてなす角度、 θa1、θa2:アノードトーチ先端と、取鍋からタン
ディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュ
からモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水
平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノ
ズル位置を頂点としてなす角度。 【0011】但し、前記記号中の添数字1、2は、それ
ぞれ第1及び第2のトーチを表す。 【0012】 【発明の実施の形態】例えば、図1に示す1ストランド
の連続鋳造装置用タンディッシュ6内溶鋼を加熱する場
合には、取鍋からタンディッシュ6への溶鋼注入用ノズ
ル(以下、タンディッシュ注入ノズルと称す)8とタン
ディッシュ6からモールドへの溶鋼注入ノズル(以下、
モールド注入ノズルと称す)9は、それぞれ1箇所しか
ないため、図2の水平断面の配置図に示すように、それ
ぞれを結んだ線間近傍にプラズマトーチ1、2を配置し
て加熱すれば、熱的に大きな影響は受けないと考えられ
る。 【0013】しかしながら、複数ストランドを有する連
続鋳造機用のタンディッシュ内溶鋼を2組のトーチ(ア
ノード及びカソードトーチ)を用いて加熱するツイント
ーチ式プラズマ加熱装置の場合においては、取鍋からタ
ンディッシュへの溶鋼注入口が1箇所であるのに対し、
タンディッシュからモールドへの溶鋼注入口が複数存在
するため、前記の如くタンディッシュ内の溶鋼を加熱す
る際の2組のトーチ配置によって、それぞれのストラン
ドに注入される溶鋼温度は大きく異なるのは当然であ
る。 【0014】そこで、2ストランド用タンディッシュの
場合のアノード及びカソードトーチ配置による影響を検
討した。一般的に2つ以上の複数のストランドを有する
連続鋳造用タンディッシュの場合は、図3に示すように
タンディッシュ6の中央付近に取鍋からの注入ノズル、
すなわち、タンディッシュ注入ノズル8を有する。従っ
て、2ストランド用のタンディッシュでは、2組のそれ
ぞれのトーチ1〜4を、一般的に、タンディッシュ注入
ノズル8と2つのモールド注入ノズル9、10の間付近
に配置することが好ましい。 【0015】先にも述べたように、ツイントーチ式プラ
ズマ加熱装置において、最も大きな加熱源は、カソード
トーチから放出された電子が溶鋼に衝突する際に発生す
る熱であり、カソードトーチの直下が最も温度上昇効果
が得られる。一方、タンディッシュ内の溶鋼流動は、取
鍋からのタンディッシュ溶鋼注入位置から、モールドへ
の注入孔の方向へ拡散する流れを形成している。また、
タンディッシュ内溶鋼の表面温度も場所により差が生じ
ている。従って、カソードトーチの加熱位置が、タンデ
ィッシュ内溶鋼の均一加熱性や着熱効率に大きく影響を
与えると考えられる。従って、タンディッシュ注入ノズ
ル8と2つのカソードトーチ1、11までのそれぞれの
距離が等しい場合に、その後にモールド注入ノズル9、
10を通過してモールドに注入される溶鋼温度偏差は小
さくなる。但し、必ずしも前記距離が等しくなくても適
正範囲であれば、ノズル詰まり等の操業トラブルの発生
のないレベルまで溶鋼温度偏差を抑制できるようになる
と考えられる。 【0016】そこで、図4に示すようにタンディッシュ
横断面における第1及び第2のカソードトーチ1、11
先端とタンディッシュ注入ノズルの水平距離をLc1、
Lc2とした場合のモールド内溶鋼の温度偏差量の関係
を調査した。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力
を600KW、タンディッシュ注入ノズルからアノード
トーチ2、12への距離La1、La2は、3300m
m一定とし、さらに第1及び第2プラズマのカソードト
ーチ1、11は、それぞれ、タンディッシュ注入ノズル
8とモールド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に
配置し、Lc1を2500mm一定、Lc2を可変させ
て加熱し、それぞれのモールドで内での溶鋼温度を実測
した。図5に平均溶鋼温度偏差を示すが、下記式(1)
を満足すれば溶鋼温度偏差が2℃以下となって、モール
ド注入ノズル詰まり等の操業トラブルが無くなることが
判った。 【0017】 0.90≦Lc1/Lc2≦1.10・・・(1) 一方、カソードトーチの直下では、温度上昇効果が大き
いが、アノードトーチも、溶鋼からトーチへ向かう電子
の流れからなるアーク柱を形成している。アーク柱の温
度は5000℃以上の高温になっており、アノードトー
チ周辺の溶鋼は、その輻射熱により加熱されている。従
って、カソードトーチの配置方法と同じく、プラズマ加
熱における重要な加熱源であるアノードトーチの配置に
対しても最適配置の検討を行った。 【0018】前記のカソード配置検討の場合と同様に、
第1及び第2のアノードトーチ2、12先端とタンディ
ッシュ注入ノズル8の水平距離をそれぞれLc1、Lc
2とした場合のモールド内の溶鋼温度偏差量の関係を調
査した。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力を6
00KW、タンディッシュ注入ノズル8からカソードト
ーチ1、11への距離Lc1、Lc2は2500mm一
定とし、さらに第1及び第2プラズマのアノードトーチ
はそれぞれ、タンディッシュ注入ノズル8とモールド注
入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置し、La1
を3300mm一定、La2を可変させて加熱し、それ
ぞれのモールドで内での溶鋼温度を実測した。 【0019】図6に平均溶鋼温度偏差を示すが、前記カ
ソードトーチの場合と比べその範囲は広がり、下記式
(2)を満足すれば溶鋼温度偏差が2℃以下となり、モ
ールド注入ノズル詰まり等の操業トラブル発生がなくな
ることが判った。 【0020】 0.85≦La1/La2≦1.15・・・(2) さらに、単にカソード及びアノードトーチのからタンデ
ィッシュ注入ノズルとの水平距離だけでなく、それぞれ
のトーチと、タンディッシュ注入ノズルと、モ−ルド注
入ノズルとの配置関係も適正化が必要と考えた。即ち、
タンディッシュ内ではタンディッシュ注入ノズルからの
距離は同じでも、タンディッシュ注入ノズルから注入さ
れた溶鋼は、タンディッシュ堰等の影響によって深さ方
向で上昇流や下降流といった流れの生成により、流れの
形態は変化するため、溶鋼流速も異なり、2組のトーチ
のそれぞれ加熱位置での溶鋼流動パターンが同じになる
ような条件で加熱しなければ、加熱状況が変化してしま
い、結果的にモールド内の溶鋼温度に偏差が生じてしま
うのである。 【0021】そこで本発明者らがさらに鋭意検討した結
果、図7に示すように、タンディッシュ注入ノズル8
と、モ−ルド注入ノズル9、10とをそれぞれ結んだ線
を基準線とし、さらにタンディッシュ注入ノズル8とカ
ソードトーチ1、11先端との間を成す角度θc1、θ
c2、及びタンディッシュ注入ノズル8とアノードトー
チ2、12先端との間を成す角度θa1、θa2が適正
範囲にある場合に、モールド内の溶鋼温度偏差が無くな
ることを見出したのである。 【0022】図8には第1及び第2カソードトーチ1、
11の角度θc1とθc2の差の絶対値とモールド内の
溶鋼温度偏差量の関係を示す。ここで、第1及び第2プ
ラズマの投入電力を600KWとし、タンディッシュ注
入ノズル8からアノードトーチ2、12への距離La
1、La2を3300mm一定とし、タンディッシュ注
入ノズル8とモールド注入ノズル9、10を直線で結ん
だ線上に配置した。即ち、θa1=θa2=0°とし
た。また、カソードトーチ1、11は、タンディッシュ
注入ノズル8からカソードトーチ1、11への距離Lc
1、Lc2を2500mm一定とし、角度θc1=0°
一定として、θc2の角度を変化させて加熱し、モール
ド内での溶鋼温度を実測した。 【0023】図8に示すようにθc1とθc2の差の絶
対値が10°以下となる下記(3)式を満足する場合に
は温度偏差が付かないことが判った。 【0024】 0°≦|θc1−θc2|≦10°・・・(3) 即ち、タンディッシュの幅方向におけるカソードトーチ
1、11をの角度の絶対値の差が10°以内の場合に
は、カソードトーチ1、11の直下ではタンディッシュ
溶鋼表面の溶鋼の流速と流れの方向はほぼ等しく(すな
わち、流れの方向は、図7のモールド注入ノズルを通過
する中心線Lの線対称となる。)流動していることを見
出したのである。従って、前記角度の差が10°超にな
った場合には、カソードトーチ1、11位置直下での溶
鋼流速とその方向が異なるために、プラズマ加熱される
溶鋼昇温量に差が生じるために、モールド内に注入され
る溶鋼温度差が大きくなるものと考えられる。 【0025】また、アノードトーチについても前記カソ
ードトーチと同様の検討を行った。 【0026】図9にはアノードトーチのなす角度θa1
とθa2の差の絶対値とモールド内の溶鋼温度偏差量の
関係を示す。ここで、第1及び第2プラズマの投入電力
は600KWとし、タンディッシュ注入ノズル8からカ
ソードトーチ1、11への距離Lc1、Lc2を250
0mm一定とし、タンディッシュ注入ノズル8とモール
ド注入ノズル9、10を直線で結んだ線上に配置した。
即ち、θc1=θc2=0°とした。また、アノードト
ーチ2、12は、タンディッシュ注入ノズル8からアノ
ードトーチ2、12への距離La1、La2を3300
mm一定とし、角度θa1=0°一定とし、θa2の角
度を変化させて加熱し、モールド内での溶鋼温度を実測
した。 【0027】図9に示すように、カソードトーチと同様
にアノードトーチの角度θa1とθa2の差の絶対値が
10°以下となる下記(4)式を満足する場合にはノズ
ル詰まり等の操業トラブルが発生しない温度偏差2℃以
下となることが判ったが、カソードトーチよりも昇温効
率が小さいアノードトーチの位置も、カソードトーチと
同様な位置関係が必要であるとを見出した。 【0028】 0°≦|θa1−θa2|≦10°・・・(4) 以上のように、タンディッシュ内の溶鋼流動を考慮し
て、カソードトーチ及びアノードトーチを適正範囲に配
置させることによって安定操業ができることが判った。 【0029】 【実施例】2ストランドの連続鋳造機用のタンディッシ
ュ内溶鋼を2組のアノード及びカソードトーチを用い
て、アノードトーチ及びカソードトーチの位置を変え、
そしてストランド毎にモールド内の溶鋼温度を測定し、
その温度差の平均値を測定した。表1に出力等の他条件
を示す。 【0030】 【表1】 【0031】表2にアノードトーチ及びカソードトーチ
の位置条件とその結果を示す。 【0032】本発明例であるNo.1〜5においては、
いずれもアノードトーチ及びカソードトーチは本発明条
件を満足しており、溶鋼温度偏差が2℃以下であり、ノ
ズル詰まり等の操業トラブルもなく安定鋳造できた。 【0033】一方、比較例であるNo.6〜10におい
ては、No.6ではカソードトーチ距離、No.7では
アノードトーチ距離、No.8ではカソードトーチ角
度、No.9ではアノードトーチ角度、No.10では
アノードトーチとカソードトーチの距離、カソードトー
チとアノードトーチ角度が、それぞれ本発明範囲を超え
たため溶鋼温度偏差が2℃超となりになり、温度の低い
側のストランドでノズル詰まりが発生し、モールド内の
湯面変動が大きくなり、品質異常が発生した。 【0034】 【表2】 【0035】 【発明の効果】プラズマトーチを本発明に示された配置
にすることで、プラズマ加熱装置の効果が最大限発揮で
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】1ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツ
インプラズマ加熱装置の配置の縦断面図である。 【図2】1ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツ
インプラズマ加熱装置の配置の水平断面図である。 【図3】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツ
インプラズマ加熱装置の配置の縦断面図である。 【図4】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツ
インプラズマ加熱装置の配置の水平断面図である。 【図5】Lc1/Lc2と溶鋼温度偏差の相関を示した
図である。 【図6】La1/La2と溶鋼温度偏差の相関を示した
図である。 【図7】2ストランドの連続鋳造用タンディッシュとツ
インプラズマ加熱装置のアノードトーチ及びカソード角
度関係を示す水平断面図である。 【図8】θc1/θc2と溶鋼温度偏差の相関を示した
図である。 【図9】θa1/θa2と溶鋼温度偏差の相関を示した
図である。 【符号の説明】 1、11…カソードトーチ 2、12…アノードトーチ 3…カソードトーチメインアーク 4…アノードトーチメインアーク 5…タンディッシュ容器 6…タンディッシュ蓋 7…電源装置 8…取鍋からタンディッシュへ溶鋼を注入するノズル
(タンディッシュ注入ノズル) 9、10…タンディッシュからモールドへ溶鋼を注入す
る浸漬ノズル(モールド注入ノズル) L…モールドノズルを通過する中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 克志 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 4E014 AA01

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 2ストランドの連続鋳造機用のタンディ
    ッシュ内溶鋼を2組のアノードトーチ及びカソードトー
    チを用いて加熱するツイントーチ式プラズマ加熱装置に
    おいて、タンディッシュ内の溶鋼を加熱する際の2組の
    アノードトーチ及びカソードトーチが、取鍋からの溶鋼
    注入ノズル位置と、タンディッシュからモ−ルドへの溶
    鋼注入ノズル位置を基に、下記式を満足するように配置
    されることを特徴とするツイントーチ式プラズマ加熱装
    置。 0.90≦Lc1/Lc2≦1.10 0.85≦La1/La2≦1.15 0°≦|θc1−θc2|≦10° 0°≦|θa1−θa2|≦10° ここで、 Lc1、Lc2:カノードトーチ先端と取鍋からタンデ
    ィッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、 La1、La2:アノードトーチ先端と取鍋からタンデ
    ィッシュへの溶鋼注入ノズル位置との水平距離、 θc1、θc2:カソードトーチ先端と、取鍋からタン
    ディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュ
    からモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水
    平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノ
    ズル位置を頂点としてなす角度、 θa1、θa2:アノードトーチ先端と、取鍋からタン
    ディッシュへの溶鋼注入ノズル位置と、タンディッシュ
    からモ−ルドへの溶鋼注入ノズル位置とのそれぞれの水
    平投影面上で、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入ノ
    ズル位置を頂点としてなす角度。但し、前記記号中の添
    数字1、2はそれぞれ第1及び第2のトーチを表す。
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JP7469613B2 (ja) 2020-03-02 2024-04-17 日本製鉄株式会社 プラズマ加熱装置及びプラズマ加熱方法

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JP2015199083A (ja) * 2014-04-07 2015-11-12 新日鐵住金株式会社 タンディッシュプラズマ加熱装置及びタンディッシュ内溶鋼の加熱方法
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