JP2003333925A - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP2003333925A
JP2003333925A JP2003184211A JP2003184211A JP2003333925A JP 2003333925 A JP2003333925 A JP 2003333925A JP 2003184211 A JP2003184211 A JP 2003184211A JP 2003184211 A JP2003184211 A JP 2003184211A JP 2003333925 A JP2003333925 A JP 2003333925A
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博史 川渕
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば排出オーガ(18)先端側など
での誤操作による作業の中断などを回避でき、取扱い性
の向上などを図る。 【解決手段】 機体に対して穀粒排出オーガ(18)
を旋回自在に設け、前記排出オーガ(18)の機体に対
する旋回位置を検出する旋回位置検出手段(63)を設
け、また自動旋回指令手段(46)の命令により、排出
オーガ(18)を自動移動させるオーガ移動用の制御手
段(58)を設け、また前記排出オーガ(18)を旋回
させる手動操作手段(50)(51)を設けるコンバイ
ンにおいて、本機側の操作部に自動旋回指令手段(4
6)を設けることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は穀稈を連続的に刈取
って脱穀すると共に、脱穀部からの穀粒を穀粒タンクに
取出すコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機体に対して穀粒排出オーガを旋
回自在に設け、前記排出オーガの機体に対する旋回位置
を検出する旋回位置検出手段を設けると共に、自動旋回
指令手段を設ける技術がある。(例えば特許文献1)
【0003】
【特許文献1】 特開平2−207712号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、本機
側の操作部以外の排出オーガ先端側で自動旋回指令手段
が誤って操作されることにより、前記排出オーガが不本
意に移動して作業が中断される等の不具合がある。ま
た、電源電圧が自動制御に必要な通電状態でなくなった
後、電源の再起動を行うことにより、自動制御がリセッ
トされることなく再作動し、例えば排出オーガが旋回し
たり穀粒が排出される等の誤動作が行われる不具合があ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、機体
に対して穀粒排出オーガを旋回自在に設け、前記排出オ
ーガの機体に対する旋回位置を検出する旋回位置検出手
段を設け、また自動旋回指令手段の指令により、排出オ
ーガを収納位置に自動移動させるオーガ移動用の制御手
段を設け、また前記排出オーガの旋回を指令する手動操
作手段を設けるコンバインにおいて、本機側の操作部に
自動旋回指令手段を設けるもので、本機側の操作部以外
の場所で自動旋回指令が出力されないように構成し得、
例えば排出オーガ先端側などでの誤操作による作業の中
断などを回避し得、取扱い性の向上などを図り得るもの
である。
【0006】また、制御手段の電源スイッチをオフに
し、再びオンにすることによって制御状態がリセットさ
れるように構成したもので、電源スイッチの再起動によ
って制御状態がリセットされることにより、例えば自己
保持されていた制御動作などが解除され、例えば排出オ
ーガの旋回または穀粒の排出などの誤動作が電源スイッ
チのオンによって行われる不具合をなくし得るものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1は穀粒排出オーガの制御回路図、
図2は全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)
は左右に走行クローラ(2)(2)を装設するトラック
フレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に固定
支持する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に
張架し扱胴(6)を内蔵してなる脱穀部、(7)は機台
(3)前方に昇降可能に支持させて刈刃及び穀稈搬送機
構などを備える刈取部、(8)は前記フィードチェン
(5)終端に連結させる排藁チェン(9)の終端を臨ま
せる排藁カッター部、(10)はコンバインの各部を駆
動するエンジン、(11)は揚穀筒(12)を臨ませて
脱穀部(4)から取出す穀粒を貯留する穀粒タンク、
(13)は運転席(14)及び運転操作部(15)を備
える運転台であり、前記刈取部(7)で連続的に穀稈を
刈取ると共に、この刈取穀稈を前記脱穀部(4)で脱穀
処理するように構成している。
【0008】図4に示す如く、前記穀粒タンク(11)
は底部に穀粒横送りオーガ(16)を、また後部に前記
横送りオーガ(16)からの穀粒を縦送りする縦排出オ
ーガ(17)を、さらに上部に前記縦排出オーガ(1
7)からの穀粒を機外に取出す上部排出オーガ(18)
を備え、縦軸である前記オーガ(17)のオーガ筒(1
9)を中心に該穀粒タンク(11)を外方に回動自在に
設けるもので、前記横送りオーガ(16)と縦排出オー
ガ(17)との駆動伝達ケース(20)の下端軸部(2
1)を機台(3)に、また縦排出オーガ(17)のオー
ガ筒(19)中間を前記脱穀部(4)側方の支柱(2
2)に筒受部材(23)を介して回動自在に支持させ、
穀粒タンク(11)の前部側を外方に開放可能に構成し
ている。
【0009】図5にも示す如く、前記上部排出オーガ
(18)のオーガ筒(24)を前記縦排出オーガ(1
7)のオーガ筒(19)に上下方向に回動自在に連結支
持させている。前記縦排出オーガ筒(19)の上端に軸
受部材(25)と受継フランジ(26)及びサイドフレ
ーム(27)を介して前記上部排出オーガ筒(24)の
基端を上下回動自在に取付けるもので、前記軸受部材
(25)に軸(28)を介し基端を支持する油圧昇降シ
リンダ(29)のピストンロッド(30)先端を軸(3
1)を介して受継フランジ(26)及びサイドフレーム
(27)に連結させ、前記昇降シリンダ(29)のピス
トンロッド(30)伸縮操作により前記フランジ(2
6)を中心として上部排出オーガ筒(24)先端を上下
回動させ、該オーガ筒(24)の投出口(32)を昇降
させると共に、前記縦排出オーガ筒(19)に大径ギヤ
(33)を一体形成し、脱穀部(4)外側に固定させる
旋回部材である旋回モータ(34)の出力軸(35)に
小径ギヤ(36)を設け、前記モータ(34)によって
各ギヤ(33)(36)を介して縦排出オーガ筒(1
9)を回転させ、上部排出オーガ筒(24)を水平方向
に旋回させて方向転換させる一方、電磁クラッチ型旋回
ブレーキ(37)を前記モータ(34)に取付け、前記
ブレーキ(37)によって出力軸(35)を制動して上
部排出オーガ筒(24)の方向転換を阻止するように構
成している。
【0010】さらに、図6に示す如く、前記タンク(1
1)前側の横送りオーガ(16)前端側に入力プーリ
(38)を取付け、エンジン(10)の駆動力を伝える
駆動プーリ(39)にベルト(40)を介して入力プー
リ(38)を連結させ、連動連結させている各オーガ
(16)(17)(18)を入力プーリ(38)によっ
て駆動してタンク(11)の穀粒を搬出すると共に、前
記ベルト(40)のテンションローラで形成するオーガ
クラッチ(41)を設け、クラッチモータ(42)にオ
ーガクラッチ(41)を連結させ、前記クラッチモータ
(42)制御によるオーガクラッチ(41)の入切操作
によって各オーガ(16)(17)(18)を駆動また
は停止させるように構成している。
【0011】また、図4に示す如く、脱穀部(4)上側
で機体の対角線方向に上部排出オーガ筒(24)を上向
きVノッチ付きのオーガレスト(43)によって収納支
持させると共に、上部排出オーガ(18)の旋回動作を
規制するストッパ(44)(45)を縦排出オーガ筒
(19)と支柱(22)に設け、上部排出オーガ(1
8)の旋回動作の機械的限界位置を前記ストッパ(4
4)(45)によって設定するように構成している。
【0012】さらに、図1に示す如く、昇降シリンダ
(29)及び旋回モータ(34)を自動制御して上部排
出オーガ(18)をオーガレスト(43)位置に復帰さ
せる自動収納スイッチ(46)と、昇降シリンダ(2
9)及び旋回モータ(34)を自動制御して上部排出オ
ーガ(18)を穀粒排出位置に移動させる自動セットス
イッチ(47)と、昇降シリンダ(29)を手動制御し
て上部排出オーガ筒(24)先端の投出口(32)を昇
降させるオーガ上昇及び下降スイッチ(48)(49)
と、旋回モータ(34)を手動制御して上部排出オーガ
(18)を旋回させるオーガ左旋回及び右旋回スイッチ
(50)(51)と、昇降シリンダ(29)または旋回
モータ(34)の作動速度を手動操作によって変更させ
る速度切換スイッチ(52)と、昇降シリンダ(29)
の上昇作動速度を手動操作によって変更させる上昇時間
切換スイッチ(53)と、運転操作部(15)の走行変
速レバー(54)が走行変速中立位置であることを検出
する走行中立スイッチ(55)と、クラッチモータ(4
2)を手動制御してオーガクラッチ(41)を入切動作
させるオーガクラッチ入及び切スイッチ(56)(5
7)を備え、マイクロコンピュータで形成する運転席コ
ントローラ(58)に前記各スイッチ(46)〜(5
7)を接続させると共に、運転操作部(15)の左操作
コラム(59)に前記コントローラ(58)を取付け、
運転席(14)の作業者が各スイッチ(46)〜(5
7)操作を行うように構成している。
【0013】また、自動収納スイッチ(46)オン操作
を表示する自動収納ランプ(60)と、自動セットスイ
ッチ(47)オン操作を表示する自動セットランプ(6
1)と、オーガクラッチ(41)入動作を表示するオー
ガクラッチランプ(62)を、前記コントローラ(5
8)に接続させると共に、上部排出オーガ(18)の旋
回位置(旋回角度)を検出させるポテンショメータ型旋
回位置センサ(63)と、上部排出オーガ(18)のセ
ット位置(穀粒排出位置)を手動設定する位置調節ボリ
ューム(64)と、昇降シリンダ(29)及び旋回モー
タ(34)の動作速度の基準パルス幅を機種などに応じ
て変更するパルス調節ボリューム(65)を、前記コン
トローラ(58)に接続させるもので、図5の如く、旋
回モータ(34)の出力軸(35)上に前記旋回位置セ
ンサ(63)を取付けている。
【0014】さらに、上昇及び下降回路(66)(6
7)を介して昇降シリンダ(29)を、左右旋回回路
(68)(69)を介して旋回モータ(34)を、オー
ガクラッチ入切回路(70)(71)を介してクラッチ
モータ(42)を、また旋回ブレーキ(37)及び警報
用ブザー(72)を、前記コントローラ(58)に接続
させる。
【0015】また、前記上部排出オーガ筒(24)先端
の投出口(32)に取付ける手動操作部であるオーガ先
端コントローラ(73)を備え、該コントローラ(7
3)を運転席コントローラ(58)に接続させると共
に、運転席コントローラ(58)の手動操作用の各スイ
ッチ(48)(49)(50)(51)(56)(5
7)と同一操作を行うオーガ上昇及び下降スイッチ(7
4)(75)、並びにオーガ左旋回及び右旋回スイッチ
(76)(77)、並びにオーガクラッチ入及び切スイ
ッチ(78)(79)を、オーガ先端コントローラ(7
3)に設けるもので、例えばトラック荷台またはコンテ
ナ上側に投出口(32)を位置させているとき、該部で
作業者によって各スイッチ(74)〜(79)操作を行
い、トラック荷台またはコンテナの角隅部などに穀粒を
投入させるように構成している。
【0016】また、無線によって遠隔操作を行う遠隔コ
ントローラ(80)を備え、該コントローラ(80)か
らの電波信号を受信入力させる受信回路(81)を運転
席コントローラ(58)に接続させると共に、運転席コ
ントローラ(58)の手動操作用の各スイッチ(48)
(49)(50)(51)(56)(57)と同一操作
を行うオーガ上昇及び下降スイッチ(82)(83)、
並びにオーガ左旋回及び右旋回スイッチ(84)(8
5)、並びにオーガクラッチ入及び切スイッチ(86)
(87)を、遠隔コントローラ(80)に設けるもの
で、例えば運転席(14)或いはトラック荷台またはコ
ンテナから離れた場所に作業者が位置し、該遠隔部で作
業者によって各スイッチ(82)〜(87)操作を行
い、上部排出オーガ(18)の昇降及び左右旋回並びに
オーガクラッチ(41)の入切を作業者の遠隔手動操作
によって夫々行うように構成している。
【0017】さらに、図7に示す如く、上部排出オーガ
(18)の旋回範囲を270度に設定したもので、オー
ガレスト(43)の収納位置を旋回角度零度とし、最大
旋回位置であるセット限界位置を旋回角度270度と
し、投出口(32)が機体上方に位置する排出不可能域
と、左側及び後側及び右側の各排出域によって上部排出
オーガ(18)の旋回範囲を形成すると共に、収納位置
またはセット限界位置に上部排出オーガ(18)が旋回
移行するとき、高速旋回する定速動作域から減速動作域
及び遅速動作域に移動して2段階に旋回速度が減速さ
れ、上部排出オーガ(18)の旋回慣性力を段階的に小
さくして旋回動作を停止させるように構成している。
【0018】さらに、図8のフローチャートに示す如
く、旋回位置センサ(63)出力が図7のように設定さ
れた正常値であり、上部排出オーガ(18)先端の各ス
イッチ(75)〜(79)手動操作、操作コラム(5
9)の各スイッチ(48)〜(51)(56)(57)
手動操作、リモートコントロール用の各スイッチ(8
2)〜(87)遠隔手動操作のいずれも行われていない
場合、自動収納スイッチ(46)が操作されることによ
り、旋回位置センサ(63)出力が収納位置ではないと
き、昇降シリンダ(29)及び旋回モータ(34)を自
動制御して前記オーガ(18)をオーガレスト(43)
に支持させる収納動作を自動的に行わせ、この自動収納
のとき並びに前記オーガ(18)が収納位置のときはオ
ーガクラッチ(41)が入操作されても切動作されて切
保持されると共に、前記の手動操作が行われていない場
合で自動セットスイッチ(47)が操作されることによ
り、位置調節ボリューム(64)と旋回位置センサ(6
3)の出力に差があり、旋回位置センサ(63)出力が
収納位置またはセット限界位置に到達していないとき、
昇降シリンダ(29)及び旋回モータ(34)を自動制
御し、位置調節ボリューム(64)のセット位置に前記
オーガ(18)を移行させるセット動作を自動的に行わ
せ、また前記オーガ(18)がセット位置またはセット
限界位置のとき、オーガクラッチ入切スイッチ(56)
(57)手動操作によりオーガクラッチ(41)の入動
作または切動作を行わせるもので、前記の自動収納動作
及び自動セット動作時、前記オーガ(18)が収納位置
またはセット位置に対して所定以上離れているときは定
速動作域として連続動作によって高速で旋回モータ(3
4)を作動させ、また前記オーガ(18)が収納位置ま
たはセット位置に接近したときは減速動作域及び遅速動
作域としてパルス動作によって段階的に減速して旋回モ
ータ(34)を作動させるように構成している。なお、
自動収納動作時に自動収納スイッチ(46)オン操作に
よって自動収納が中止されると共に、自動セット動作時
に自動セットスイッチ(47)がオン操作されることに
よって自動セットが中止されるように構成している。
【0019】また、操作コラム(59)の各スイッチ
(48)〜(51)手動操作が行われたとき、前記の自
動収納及びセット動作が中止され、旋回位置センサ(6
3)が収納位置またはセット位置に到達していないと
き、図7の定速及び減速及び遅速の各動作域の速度で旋
回モータ(34)を作動させ、定速動作域において各ス
イッチ(50)(51)がオフになるまで連続動作によ
って高速で旋回モータ(34)を作動させる高速手動動
作が行われると共に、前記オーガ(18)が収納位置の
ときはオーガクラッチ(41)が入操作されても切動作
されて切保持される一方、前記高速手動動作が行われた
ときまたはセット限界位置のとき、オーガクラッチ入切
スイッチ(56)(57)手動操作によりオーガクラッ
チ(41)の入動作または切動作を行わせるように構成
している。
【0020】また、上部排出オーガ(18)先端の各ス
イッチ(75)〜(79)手動操作、またはリモートコ
ントロール用の各スイッチ(82)〜(87)遠隔手動
操作のいずれかが行われた場合、旋回位置センサ(6
3)が収納位置またはセット位置に到達していないと
き、操作コラム(59)側のスイッチ(48)〜(5
1)逆操作によって制御が中止される以外は、図7の遅
速動作域と同一のパルス動作によって旋回モータ(3
4)の低速手動動作が行われると共に、前記オーガ(1
8)が収納位置のときはオーガクラッチ(41)が入操
作されても切動作されて切保持される一方、前記低速手
動動作が行われたときまたはセット限界位置のとき、オ
ーガクラッチ入切スイッチ(56)(57)手動操作に
よりオーガクラッチ(41)の入動作または切動作を行
わせるように構成している。
【0021】さらに、図1、図9、図10に示す如く、
穀粒タンク(11)の穀粒を取出す上部排出オーガ(1
8)を設けると共に、前記上部排出オーガ(18)出口
側を方向転換させる旋回モータ(34)を設けるコンバ
インにおいて、前記旋回モータ(34)が停止している
ときに上部排出オーガ(18)の旋回を制動する旋回ブ
レーキ(37)を設けると共に、前記上部排出オーガ
(18)が収納位置のオーガレスト(43)上に位置し
ているときに前記旋回ブレーキ(37)の制動を解除さ
せる制御手段である運転席コントローラ(58)を設け
るもので、図10に示す如く、各スイッチ(46)(4
7)(50)(51)操作によって旋回モータ(34)
がオン作動しているとき、旋回ブレーキ(37)を切動
作させて上部排出オーガ(18)を左右に旋回させると
共に、旋回モータ(34)が停止することによって旋回
ブレーキ(37)が入動作し、穀粒排出位置などに上部
排出オーガ(18)を固定配置させるように構成してい
る。
【0022】また、旋回モータ(34)の停止によって
旋回ブレーキ(37)が入動作している場合、走行変速
レバー(54)が中立位置以外に位置して走行中立スイ
ッチ(55)がオンになることにより、旋回ブレーキ
(37)を切動作し、機体の走行発進時または停止時に
発生する慣性力によって上部排出オーガ(18)を旋回
させ、前記慣性力による排出オーガ(18)旋回動作に
よって旋回ブレーキ(37)などが破損するのを防ぐと
共に、上部排出オーガ(18)が収納位置のオーガレス
ト(43)上に位置しているとき、即ち、図9の収納位
置の不感帯幅内で上方に上部排出オーガ(18)が到達
したとき、旋回ブレーキ(37)を切動作させることに
より、昇降シリンダ(29)の下降動作によって上部排
出オーガ(18)がオーガレスト(43)の上向きVノ
ッチに案内されて適正支持位置に収納保持されるもの
で、例えば収納位置の不感帯一側に片寄って上部排出オ
ーガ(18)が停止しても、上部排出オーガ(18)を
下降させるだけでオーガレスト(43)の案内によって
略中央位置に適正姿勢で上部排出オーガ(18)が収納
されるように構成している。このように、穀粒タンク
(11)の穀粒を取出す排出オーガ(18)を方向転換
させる旋回部材である旋回モータ(34)と、排出オー
ガ(18)の方向転換を阻止する旋回ブレーキ(37)
を設けるコンバインの穀粒排出装置において、排出オー
ガ(18)が本機に収納可能になった状態で旋回ブレー
キ(37)を非制動にするもので、排出オーガ(18)
の制動によって旋回モータ(34)の過負荷を防止し、
排出オーガ(18)の非制動によってオーガレスト(4
3)などの格納位置に排出オーガ(18)を容易に収納
し、排出オーガ(18)の方向転換制御の簡略化並びに
旋回モータ(34)の耐久性向上などを図る。
【0023】上記のように、穀粒タンク(11)の穀粒
を取出す排出オーガ(18)を方向転換させる旋回部材
である旋回モータ(34)と、排出オーガ(18)の方
向転換を阻止する旋回ブレーキ(37)を設けるコンバ
インにおいて、排出オーガ(18)の旋回操作に関係な
く旋回ブレーキ(37)を制動または解除動作させ、旋
回モータ(34)の操作によって旋回ブレーキ(37)
を制動または解除の状態に自動的に切換え、排出オーガ
(18)の駆動または停止に関係なく排出オーガ(1
8)を旋回または停止維持させ、従来不具合を解消して
穀粒排出作業性の向上などを図ると共に、排出オーガ
(18)が本機収納位置以外に移動しているときに旋回
ブレーキ(37)がオンになるから、圃場枕地で機体が
傾いた状態で穀粒排出作業を行っても、排出オーガ(1
8)が自重で旋回するのを防止し、排出オーガ(18)
を穀粒排出位置に支持し乍ら排出オーガ(18)を駆動
または停止させて穀粒排出作業をスムーズに行える。
【0024】また、排出オーガ(18)が本機収納位置
に移動しているときに旋回ブレーキ(37)がオフにな
るから、排出オーガ(18)を略収納位置上方から下降
させるだけで本機収納部と排出オーガ(18)の位置ず
れが補正され、排出オーガ(18)をスムーズに収納で
きると共に、走行時の機体振動などによって収納状態の
排出オーガ(18)に揺振力が付加されても、旋回ブレ
ーキ(37)のオフ維持によって旋回ブレーキ(37)
が摩耗損傷するのを防止できると共に、排出オーガ(1
8)を本機収納位置のオーガレスト(43)に支持させ
て走行移動しているときに旋回ブレーキ(37)がオフ
になるから、、走行時の機体振動などによって収納状態
の排出オーガ(18)に揺振力が付加されても、旋回ブ
レーキ(37)のオフ維持によって旋回ブレーキ(3
7)が摩耗損傷するのを防止し、旋回ブレーキ(37)
の耐久性向上などを図れる。
【0025】さらに、図11のフローチャートに示す如
く、自動セットスイッチ(47)操作によって旋回モー
タ(34)をオン作動させることにより、位置調節ボリ
ューム(64)のセット位置に対して上部排出オーガ
(18)が所定以上離れているとき、図7の定速動作域
と同一の連続動作によって旋回モータ(34)を高速旋
回動作させると共に、上部排出オーガ(18)がセット
位置に近づくことにより、図7の減速動作域と同一のパ
ルス動作によって旋回モータ(34)を減速旋回動作さ
せ、さらに上部排出オーガ(18)がセット位置に接近
することにより、図7の遅速動作域と同一のパルス動作
によって旋回モータ(34)を遅速旋回動作させ、上部
排出オーガ(18)がセット位置に到達することによっ
て旋回モータ(34)を停止させるもので、上部排出オ
ーガ(18)位置とセット位置の差に比例させて複数段
階に旋回速度を変化させ、上部排出オーガ(18)の動
慣性力を段階的に低減させるから、セット位置から離れ
た位置での上部排出オーガ(18)旋回速度と、セット
位置到達直前の上部排出オーガ(18)旋回速度の差を
大きく形成し、上部排出オーガ(18)の旋回動作を機
敏に行わせ、かつセット位置に上部排出オーガ(18)
を正確に停止させ、上部排出オーガ(18)のオーバー
ラン防止などを容易に行え、図7の収納位置及びセット
限界位置を検出するリミットスイッチが不要になるよう
に構成している。
【0026】さらに、図12のフローチャートに示す如
く、オーガクラッチ入スイッチ(56)によってオーガ
クラッチ(41)を入操作した場合、上部排出オーガ
(18)の投出口(32)が機体上方に位置する図7の
排出不可能域に上部排出オーガ(18)が旋回位置して
いるとき、クラッチモータ(42)の自動制御によって
オーガクラッチ(41)を自動的に切動作し、オーガク
ラッチ(41)を切保持して誤操作による穀粒排出を防
ぐと共に、上部排出オーガ(18)の旋回位置が図7の
左側及び後側及び右側の排出域であるとき、クラッチ入
スイッチ(56)の入操作によってオーガクラッチ(4
1)が入動作し、各オーガ(16)(17)(18)を
駆動して穀粒排出作業を行い、このときに自動収納スイ
ッチ(46)がオン操作されると、オーガクラッチ(4
1)が自動的に切動作し、オーガクラッチ(41)が切
れたときに自動収納動作が行われ、上部排出オーガ(1
8)がオーガレスト(43)支持位置に自動的に移動す
るように構成している。
【0027】上記から明らかなように、機体に対して穀
粒排出オーガである上部排出オーガ(18)を旋回自在
に設け、前記排出オーガ(18)の機体に対する旋回位
置を検出する旋回位置検出手段である旋回位置センサ
(63)を設けると共に、自動旋回指令手段である自動
収納スイッチ(46)の指令により、旋回位置センサ
(63)の検出結果に基づいて排出オーガ(18)を収
納位置に自動移動させるオーガ移動用の制御手段である
運転席コントローラ(58)を設け、前記排出オーガ
(18)の駆動の入切操作をするオーガクラッチ(4
1)を備え、また前記運転席コントローラ(58)に対
して、前記排出オーガ(18)の旋回を指令する手動操
作手段である左右旋回スイッチ(50)(51)を設け
るコンバインにおいて、本機側の操作部に自動旋回指令
手段である自動収納スイッチ(46)を設け、本機側の
操作部以外の場所で自動旋回指令が出力されないように
構成し、例えば排出オーガ(18)先端側などでの誤操
作による作業の中断などを回避し、取扱い性の向上など
を図る。
【0028】また、自動収納スイッチ(46)の指令に
基づいて、オーガクラッチ(41)を切り状態に自動操
作するクラッチモータ(42)を設ける。そして、機体
の収納位置の方向に排出オーガ(18)を自動的に移動
させることにより、オーガクラッチ(41)の切によっ
て排出オーガ(18)から穀粒が排出されるのを防止
し、例えば排出オーガ(18)が機体の収納位置に移動
し乍ら穀粒を排出する不具合をなくす。
【0029】さらに、図9、図13に示す如く、ポテン
ショメータ型旋回位置センサ(63)、位置調節ボリュ
ーム(64)、パルス調節ボリューム(65)の断線チ
ェックを自動的に行うもので、前記センサ(63)及び
各ボリューム(64)(65)の電圧を入力させ、通常
なりえない電圧または制御上オフセットしている電圧、
例えば図9のストッパ(44)(45)による機械的限
界位置以下の電圧のとき、断線と判断し、自動収納及び
セットランプ(60)(61)を点滅させて警告し、自
動収納または自動セットの自動制御での上部排出オーガ
(18)の旋回動作を自動的に中止させるように構成し
ている。
【0030】そして、パルス調節ボリューム(65)の
出力電圧が異常のとき、ダミー値(前記ボリューム(6
5)の最大電圧の約30パーセントの電圧値)により、
左右旋回スイッチ(50)(51)操作による手動での
上部排出オーガ(18)旋回動作を行わせると共に、前
記断線が解除されたとき、運転席コントローラ(58)
の電源スイッチ(図示省略)をオンの状態からオフに
し、再びオンにすることにより、前記断線制御状態がリ
セットされ、正常制御動作が行われるように構成してい
る。
【0031】また、自動制御電圧の異常な低下を検出し
て運転席コントローラ(58)の自動制御を中止させ、
運転席コントローラ(58)の電源スイッチをオフに
し、再びオンにすることによって制御状態がリセットさ
れるように構成する。そして、例えば断線状態(電源オ
フの状態)になっても運転席コントローラ(58)の自
動制御が中止され、電源スイッチの再起動によって制御
状態がリセットされることにより、例えばリレーなどを
用いて自己保持されていた制御動作が解除され、例えば
排出オーガ(18)の旋回または穀粒の排出などの誤動
作が電源スイッチのオンによって行われる不具合をなく
す。
【0032】また、旋回位置センサ(63)または位置
調節ボリューム(64)の出力電圧が異常のとき、左右
旋回スイッチ(50)(51)操作による手動での上部
排出オーガ(18)旋回動作を行わせると共に、前記断
線が解除されたとき、前記断線制御状態が直ちにリセッ
トされ、自動収納及びセットランプ(60)(61)を
消灯させ、正常制御動作が行われるように構成してい
る。
【0033】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、機体に対して穀粒排出オーガ(18)を旋回自在に
設け、前記排出オーガ(18)の機体に対する旋回位置
を検出する旋回位置検出手段(63)を設け、また自動
旋回指令手段(46)の指令により、排出オーガ(1
8)を収納位置に自動移動させるオーガ移動用の制御手
段(58)を設け、また前記排出オーガ(18)の旋回
を指令する手動操作手段(50)(51)を設けるコン
バインにおいて、本機側の操作部に自動旋回指令手段
(46)を設けるもので、本機側の操作部以外の場所で
自動旋回指令が出力されないように構成でき、例えば排
出オーガ(18)先端側などでの誤操作による作業の中
断などを回避でき、取扱い性の向上などを図ることがで
きるものである。
【0034】また、制御手段(58)の電源スイッチを
オフにし、再びオンにすることによって制御状態がリセ
ットされるように構成したもので、電源スイッチの再起
動によって制御状態がリセットされることにより、例え
ば自己保持されていた制御動作などが解除され、例えば
排出オーガ(18)の旋回または穀粒の排出などの誤動
作が電源スイッチのオンによって行われる不具合をなく
すことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】穀粒排出オーガの制御回路図。
【図2】全体の側面図。
【図3】同平面図。
【図4】穀粒タンクの側面図。
【図5】穀粒排出オーガの部分説明図。
【図6】穀粒タンクの正面図。
【図7】旋回位置センサ出力線図。
【図8】排出オーガ制御のフローチャート。
【図9】図7の部分説明出力線図。
【図10】旋回ブレーキ制御のフローチャート。
【図11】旋回速度制御のフローチャート。
【図12】オーガクラッチ制御のフローチャート。
【図13】断線チェック制御のフローチャート。
【符号の説明】
(18) 上部排出オーガ(穀粒排出オーガ) (46) 自動収納スイッチ(自動旋回指令手段) (50)(51) 旋回スイッチ(手動操作手段) (58) 制御手段(運転席コントローラ) (63) 旋回位置センサ(旋回位置検出手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 2B396 JA04 JC07 KC02 KC05 KC07 KC12 KE02 KE03 KE04 KE07 LA03 LC06 LC07 LE02 LE03 LE09 LE14 LE18 LP03 LP08 LP12 LP17 LR02 LR08 LR13 MA03 MA07 MC02 MC07 MC13 ME03 ME15 ME16 PA12 PA13 PA30 PA43 PA46 PA47 PE06 QA02 QA22 QC01 QE01 QE12 QE25 QG05 QG06 RA10 RA23 RA25 RA28

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に対して穀粒排出オーガ(18)を
    旋回自在に設け、前記排出オーガ(18)の機体に対す
    る旋回位置を検出する旋回位置検出手段(63)を設
    け、また自動旋回指令手段(46)の指令により、排出
    オーガ(18)を自動移動させるオーガ移動用の制御手
    段(58)を設け、また前記排出オーガ(18)の旋回
    を指令する手動操作手段(50)(51)を設けるコン
    バインにおいて、本機側の操作部に自動旋回指令手段
    (46)を設けることを特徴とするコンバイン。
  2. 【請求項2】 制御手段(58)の電源スイッチをオフ
    にし、再びオンにすることによって制御状態がリセット
    されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載
    のコンバイン。
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