JP2003333707A - 電気自動車 - Google Patents

電気自動車

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JP2003333707A
JP2003333707A JP2002137026A JP2002137026A JP2003333707A JP 2003333707 A JP2003333707 A JP 2003333707A JP 2002137026 A JP2002137026 A JP 2002137026A JP 2002137026 A JP2002137026 A JP 2002137026A JP 2003333707 A JP2003333707 A JP 2003333707A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の動力性能の向上と車両全体のエネルギ
効率の向上を図る。 【解決手段】 車軸に動力を出力可能なモータとこのモ
ータに電力を供給可能なバッテリとモータとバッテリと
に電力を供給可能な燃料電池とからなる前輪駆動系12
0と後輪駆動系220とを前輪121a,121bの車
軸と後輪221a,221bの車軸とに接続する。アク
セルペダル162の踏み込み量に基づいて設定される要
求パワーを前輪駆動系120のモータ124と後輪駆動
系220のモータ224とから出力することができるか
ら、モータとバッテリと燃料電池とからなる駆動系を一
つしか備えない電気自動車に比して車両の動力性能を向
上させることができると共に車両全体のエネルギ効率を
向上させることができる。また、一方の燃料電池に異常
が生じても、正常な燃料電池からの電力を用いてバッテ
リ130,230を充電して走行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車に関
し、詳しくは、燃料電池と二次電池と電動機とを備える
電気自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気自動車としては、燃
料電池と蓄電池と電動機とを一つずつ備えるものが提案
されている(例えば、特開昭50−82532号公報な
ど)。この電気自動車では、走行中に蓄電池に蓄電した
電力により走行に必要な電動機への電力の燃料電池から
の出力応答遅れを補うことにより、応答遅れなしに走行
できるものとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た電気自動車では、燃料電池と蓄電池と電動機とが一つ
ずつしか搭載されていないため、十分な動力性能を発揮
することができないと共に各部を効率よく運転すること
ができない。自動車に必要な動力は、停車状態や低速走
行時における加速状態、高速走行における加速状態、巡
航状態、制動状態などの各状態により大きく異なる。こ
うした変動の大きな動力を一つの燃料電池と一つの蓄電
池と一つの電動機とから出力するためには、大きな負荷
変動に追従可能な燃料電池と比較的大容量の電力を蓄電
可能な蓄電池と性能の高い電動機とを用いる必要が生じ
る。こうした燃料電池と蓄電池と電動機とを大きな負荷
変動に対して効率よく運転するのは困難である。また、
燃料電池に異常が生じたときには、蓄電池に蓄電してい
る電力量に相当する分の短距離しか走行することができ
ない。さらに、電動機に異常が生じたときには、走行す
ることができない。
【0004】本発明の電気自動車は、車両の動力性能を
向上させることを目的の一つとする。また、本発明の電
気自動車は、車両全体のエネルギ効率を向上させること
を目的の一つとする。さらに、本発明の電気自動車は、
燃料電池や電動機に異常が生じても比較的長距離の走行
を可能にすることを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の電気自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達
成するために以下の手段を採った。
【0006】本発明の第1の電気自動車は、少なくとも
一つの燃料電池と、該燃料電池により発電される電力に
より充電可能な少なくとも一つの二次電池と、該二次電
池からの電力または前記燃料電池により発電される電力
を用いて走行に必要な動力を出力可能な複数の電動機
と、運転者が要求する要求動力により走行するよう前記
複数の電動機を駆動制御する制御手段と、を備えること
を要旨とする。
【0007】この本発明の第1の電気自動車では、要求
動力に応じて複数の電動機を駆動制御するから、車両の
動力性能を向上させることができると共に車両全体のエ
ネルギ効率を向上させることができる。また、複数の電
動機のうちいずれかの電動機に異常が生じても、走行性
能の低下が生じるものの正常な電動機により走行するこ
とができる。
【0008】こうした本発明の第1の電気自動車におい
て、前記複数の電動機は、いずれも同一の駆動輪に動力
を出力可能に接続されてなるものとしたり、前記複数の
電動機は、いずれも前輪または後輪の車軸に動力を出力
可能に接続されてなるものとすることもできる。
【0009】また、本発明の第1の電気自動車におい
て、前記複数の電動機の少なくとも一つは、他の電動機
から出力可能な駆動輪とは異なる駆動輪に動力を出力可
能に接続されてなるものとしたり、前記複数の電動機の
少なくとも一つは、前輪または後輪の車軸のうち他の電
動機から出力可能な車軸とは異なる車軸に動力を出力可
能に接続されてなるものとすることもできる。
【0010】さらに、本発明の電気自動車において、前
記燃料電池と前記二次電池とを前記電動機の数と同数備
え、前記複数の燃料電池と前記複数の二次電池と前記複
数の電動機とを各々一つずつからなる独立した複数の系
統として構成してなるものとすることもできる。こうす
れば、いずれかの系統の燃料電池に異常が生じても、他
の系統の燃料電池により発電される電力により走行する
ことができる。
【0011】この複数系統の態様の本発明の第1の電気
自動車において、前記制御手段は、前記複数の燃料電池
のいずれかに異常が生じているときには、該異常に係る
系統以外の系統における余剰の電力または動力を用いて
該異常に係る系統の二次電池が充電されるよう制御する
手段であるものとすることもできる。こうすれば、いず
れかの系統の燃料電池に異常が生じても、異常系統の二
次電池を充電することができる。したがって、この異常
系統の二次電池から必要に応じて電力を異常系統の電動
機に供給することができる。この結果、走行性能の低下
をほとんど伴うことなく走行することができる。
【0012】この余剰の電力または動力を用いて異常系
統の二次電池を充電する態様の本発明の第1の電気自動
車において、前記制御手段は、前記異常に係る系統の二
次電池が充電されるよう該異常に係る系統の電動機を発
電機として駆動制御する手段であるものとすることもで
きる。こうすれば、他系統の電力を用いて異常系統の二
次電池を充電するための回路を備える必要がない。
【0013】また、余剰の電力または動力を用いて異常
系統の二次電池を充電する態様の本発明の第1の電気自
動車において、前記制御手段は、前記異常に係る系統以
外の系統からの動力では前記要求動力に不足するときに
は、前記異常に係る系統の二次電池からの電力を用いて
該異常に係る系統の電動機から不足する動力が出力され
るよう該電動機を駆動制御する手段であるものとするこ
ともできる。
【0014】本発明の第2の電気自動車は、燃料電池
と、前記燃料電池により発電される電力を用いて走行に
必要な動力を出力可能な少なくとも一つの第1電動機
と、二次電池と、該二次電池と電力のやり取りが可能で
該二次電池からの電力を用いて走行に必要な動力を出力
可能な少なくとも一つの第2電動機と、運転者が要求す
る要求動力により走行するよう前記第1電動機と前記第
2電動機とを駆動制御する制御手段と、を備えることを
要旨とする。
【0015】この本発明の第2の電気自動車では、要求
動力に応じて第1電動機と第2電動機とを駆動制御する
から、車両の動力性能を向上させることができると共に
車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。ま
た、第1電動機か第2電動機のいずれかの電動機に異常
が生じても、走行性能の低下が生じるものの正常な電動
機により走行することができる。
【0016】こうした本発明の第2の電気自動車におい
て、前記第1電動機と前記第2電動機は、いずれも同一
の駆動輪に動力を出力可能に接続されてなるものとした
り、前記第1電動機と前記第2電動機は、いずれも前輪
または後輪の車軸のうち同一の車軸に動力を出力可能に
接続されてなるものとすることもできる。
【0017】また、本発明の第2の電気自動車におい
て、前記第2電動機は、前記第1電動機から出力可能な
駆動輪とは異なる駆動輪に動力を出力可能に接続されて
なるものとしたり、前輪または後輪の車軸のうち前記第
1電動機から出力可能な車軸とは異なる車軸に動力を出
力可能に接続されてなるものとすることもできる。
【0018】さらに、本発明の第2の電気自動車におい
て、前記制御手段は、前記要求動力に対して前記燃料電
池からの電力に余剰が生じるときには、該余剰の電力を
用いて前記二次電池が充電されるよう前記第2電動機を
駆動制御する手段であるものとすることもできる。こう
すれば、燃料電池を効率よく運転できると共に必要に応
じて二次電池から第2電動機に電力を供給することによ
り大きな要求動力にも対応することができる。
【0019】また、本発明の第2の電気自動車におい
て、前記燃料電池により発電される電力を前記二次電池
と前記第2電動機とに供給可能な電力供給手段と、前記
二次電池の状態を検出する電池状態検出手段と、を備
え、前記制御手段は、前記要求動力と前記電池状態検出
手段により検出される前記二次電池の状態とに基づいて
前記二次電池と前記第2電動機とに電力が供給されるよ
う前記電力供給手段を制御する手段であるものとするこ
ともできる。こうすれば、燃料電池により発電される電
力を二次電池や第2電動機に供給することができる。こ
の態様の本発明の第2の電気自動車において、前記制御
手段は、前記要求動力に対して前記燃料電池からの電力
に余剰が生じるときには、該余剰の電力を用いて前記二
次電池が充電されるよう前記電力供給手段を制御する手
段であるものとすることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である
電気自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施
例の電気自動車20は、図示するように、前輪121
a,121bを駆動する前輪駆動系120と、後輪22
1a,221bを駆動する後輪駆動系220と、前輪駆
動系120および後輪駆動系220を駆動制御する電子
制御ユニット150とを備える。
【0021】前輪駆動系120と後輪駆動系220は、
それぞれ、ディファレンシャルギヤ122,222を介
して前輪121a,121bや後輪221a,221b
に動力を出力するモータ124,224と、モータ12
4,224にDC/DCコンバータ134,234とイ
ンバータ136,236とを介して電力を供給可能なバ
ッテリ130,230と、モータ124,224とバッ
テリ130,230とに電力を供給可能な燃料電池14
0,240とを備える。
【0022】モータ124,224は、共に発電機とし
て駆動することができると共に電動機として駆動できる
周知の同期発電電動機として構成されており、電子制御
ユニット150による駆動制御により、インバータ13
6,236およびDC/DCコンバータ134,234
を介してバッテリ130,230と電力のやりとりを行
なう。
【0023】バッテリ130,230は、例えばニッケ
ル水素型の二次電池として構成されており、バッテリ用
電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)13
2により管理されると共に電子制御ユニット150によ
るDC/DCコンバータ134,234の制御により充
放電される。バッテリECU132には、バッテリ13
0,230を管理するのに必要な信号、例えば,バッテ
リ130,230の端子間に設置された図示しない電圧
センサからの端子間電圧,バッテリ130,230の出
力端子に接続された電力ラインに取り付けられた図示し
ない電流センサからの充放電電流,バッテリ130,2
30に取り付けられた図示しない温度センサからの電池
温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ13
0,230の状態に関するデータを通信により電子制御
ユニット150に出力する。なお、バッテリECU13
2では、バッテリ130,230を管理するために電流
センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて
残容量SOC(f),SOC(r)も演算している。
【0024】燃料電池140,240は、例えば固体高
分子型燃料電池として構成されており、燃料電池用電子
制御ユニット(以下、FCECUという)142,24
2によりその運転、例えば水素含有ガスや酸素含有ガス
の供給量や冷却水の供給量などが制御されている。FC
ECU142,242は、電子制御ユニット150と通
信可能に接続されており、必要に応じて燃料電池14
0,240の状態に関するデータを電子制御ユニット1
50に出力する。
【0025】電子制御ユニット150は、CPU152
を中心とするマイクロプロセッサとして構成されてお
り、CPU152の他に処理プログラムを記憶するRO
M154と、データを一時的に記憶するRAM156
と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備え
る。電子制御ユニット150には、モータ124,22
4を駆動制御するために必要な信号、例えばモータ12
4,224の回転子の回転位置を検出する回転位置検出
センサ126,226からの信号や図示しない電流セン
サにより検出されるモータ124,224に印加される
相電流,シフトレバー160の操作位置を検出するシフ
トポジションセンサ161からのシフトポジションS
P,アクセルペダル162の踏み込み量に対応したアク
セル開度Accを検出するアクセル開度センサ163か
らのアクセル開度Acc,ブレーキペダル164の踏み
込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ16
5からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ1
68からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されて
いる。電子制御ユニット150からは、インバータ13
6,236へのスイッチング制御信号やDC/DCコン
バータ134,234へのスイッチング制御信号などが
出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユ
ニット150は、前述したように、バッテリECU13
2やFCECU142,242と通信ポートを介して接
続されており、バッテリECU132やFCECU14
2,242と各種制御信号やデータのやりとりを行なっ
ている。
【0026】次に、こうして構成された実施例の電気自
動車20の動作について説明する。図2は、実施例の電
気自動車20の電子制御ユニット150により実行され
る出力処理ルーチンの一例を示すフローチャートであ
る。このルーチンは、所定時間毎(例えば20msec
毎)に繰り返し実行される。
【0027】出力処理ルーチンが実行されると、電子制
御ユニット150のCPU152は、まず、アクセル開
度センサ163からのアクセル開度Accと車速センサ
168からの車速VとバッテリECU132から通信に
より得られるバッテリ130,230の残容量SOC
(f),SOC(r)とを読み込み(ステップS10
0)、読み込んだアクセル開度Accと車速Vとに基づ
いて運転者が要求する要求トルクT*を設定すると共に
(ステップS102)、次式(1)に示すように計算し
た要求トルクT*と車速Vとに基づいて運転者が要求す
る要求パワーP*を計算する(ステップS104)。要
求トルクT*は、実施例では、アクセル開度Accと車
速Vと要求トルクT*との関係を予め定めて要求トルク
設定マップとしてROM154に記憶しておき、アクセ
ル開度Accと車速Vとが与えられると要求トルク設定
マップから対応する要求トルクT*を導出して設定する
ものとした。図3に要求トルク設定マップの一例を示
す。なお、式(1)中、kは車速Vをモータ124,2
24の回転軸の回転数に変換する比例定数である。
【0028】
【数1】P*=k・V・T* (1)
【0029】要求パワーP*を計算すると、この要求パ
ワーP*を閾値Prefと比較する(ステップS10
6)。ここで、閾値Prefは、燃料電池140,24
0から出力される電力を用いて要求トルクT*をモータ
124,224から出力すると共にバッテリ130,2
30を充電することが可能か否かを判定するために設定
されるパワー値であり、燃料電池140,240から出
力可能な最大パワーより小さな値として設定される。要
求パワーP*が閾値Prefより大きいときには、バッ
テリ130,230を充電することができないと判断
し、要求トルクT*を設定された配分比によって分配し
て両モータ124,224から出力し(ステップS11
6)、本ルーチンを終了する。要求トルクT*の両モー
タ124,224への分配に用いる配分比は、実施例で
は、車両の走行状態や運転者の操作などにより予め定め
られたものを用いるものとした。なお、この配分比は要
求トルクT*が両モータ124,224から出力されれ
ば如何なる比率としてもよいことと、配分比が本発明の
説明に重要な意味を持たないことから、これ以上の説明
は冗長となるため、その説明は省略する。
【0030】一方、要求パワーP*が閾値Pref未満
のときには、バッテリ130,230の充電が可能と判
断し、前輪駆動系120のバッテリ130の残容量SO
C(f)が閾値Sref(f)未満のときには燃料電池
140,240からの余剰のパワーを用いてバッテリ1
30を充電し(ステップS108,S110)、後輪駆
動系220のバッテリ230の残容量SOCrが閾値S
ref(r)未満のときには燃料電池140,240か
らの余剰のパワーを用いてバッテリ230を充電し(ス
テップS112,S114)、要求トルクT*を設定さ
れた配分比によって分配して両モータ124,224か
ら出力し(ステップS116)、本ルーチンを終了す
る。ここで、閾値Sref(f)および閾値Sref
(r)は、バッテリ130,230の充電の必要性を判
定するために用いられる残容量であり、60%や70%
などの種々の値に設定することができる。
【0031】以上説明した実施例の電気自動車20によ
れば、燃料電池140,240とバッテリ130,23
0とモータ124,224とからなる前輪駆動系120
と後輪駆動系220とにより運転者が要求する要求トル
クT*を出力して走行するから、燃料電池と蓄電池とモ
ータとを一つずつしか備えない電気自動車に比して車両
の動力性能を向上させることができると共に車両全体の
エネルギ効率を向上させることができる。しかも、要求
トルクT*の前後輪への配分を自由に設定することがで
きるから、車両の動力性能をより高めることができる。
【0032】次に、こうした実施例の電気自動車20に
おける燃料電池140,240の一方に異常が生じたと
きの動作について説明する。図4は、電子制御ユニット
150により実行されるFC異常時出力処理ルーチンの
一例を示すフローチャートである。このルーチンは、燃
料電池140,240の一方に異常が生じたときに図2
の出力処理ルーチンに代えて所定時間毎(例えば20m
sec毎)に繰り返し実行される。
【0033】FC異常時出力処理ルーチンが実行される
と、電子制御ユニット150のCPU152は、まず、
図2に例示した出力処理ルーチンと同様にアクセル開度
Accや車速V,残容量SOC(f),SOC(r)を
読み込み(ステップS120)、図3に例示した要求ト
ルク設定マップを用いて要求トルクT*を設定すると共
に(ステップS122)、要求パワーP*を計算する処
理を実行する(ステップS124)。
【0034】そして、計算した要求パワーP*を異常が
生じていない系統、即ち正常な系統の燃料電池から出力
可能な最大パワーPfcmax(x)より大きいか否か
を判定する(ステップS126)。ここで、(x)は正
常系統のものを意味し、(y)は異常系統のものを意味
する。要求パワーP*が正常系統の燃料電池から出力可
能な最大パワーPfcmax(x)より大きいときに
は、要求パワーP*を正常系統のモータから出力可能な
最大パワーPmmax(x)より大きいか否かを判定す
る。ここで、モータから出力可能な最大パワーPmma
x(x)は、実施例では、燃料電池から出力可能な最大
パワーPfcmax(x)より大きな値に設定されてい
る。これは、モータで使用可能な電力としては、燃料電
池からの電力の他にバッテリからの電力もあるため、必
要に応じて燃料電池とバッテリの双方から電力の供給を
受けることができるものとすることができるからであ
る。要求パワーP*が正常系統のモータから出力可能な
最大パワーPmmax(x)以下のときには、正常系統
のモータから要求パワー、即ち要求トルクを出力すると
共に以上系統のモータを停止して(ステップS13
0)、本ルーチンを終了する。
【0035】一方、要求パワーP*が正常系統のモータ
から出力可能な最大パワーPmmax(x)より大きい
ときには、異常系統のバッテリの残容量SOC(y)が
閾値Sr1(y)以上あるか否かを判定する(ステップ
S132)。ここで、閾値Sr1(y)は、異常系統の
バッテリが過放電にならないようバッテリの出力下限を
設定するものであり、10%や15%などのように種々
の値に設定することができる。異常系統のバッテリの残
容量SOC(y)が閾値Sr1(y)未満のときには正
常系統のモータから最大パワーを出力すると共に異常系
統のモータを停止し(ステップS134)、異常系統の
バッテリの残容量SOC(y)が閾値Sr1(y)以上
のときには正常系統のモータから最大パワーを出力する
と共に異常系統のモータから不足分のパワーを出力して
(ステップS136)、本ルーチンを終了する。
【0036】ステップS126で要求パワーP*が正常
系統の燃料電池から出力可能な最大パワーPfcmax
(x)以下のときには、異常系統のバッテリの残容量S
OC(y)が閾値Sr2(y)より大きいか否かを判定
する(ステップS138)。ここで、閾値Sr2(y)
は、異常系統のバッテリの充電の必要性を判定するため
に用いられる残容量であり、80%や90%などの種々
の値に設定することができる。なお、このルーチンは燃
料電池140,240の一方に異常が生じている状態に
実行されるため、異常系統のバッテリの残容量SOC
(y)をなるべく高くする必要から、図2に例示した出
力処理ルーチンにおけるバッテリの充電の必要性の判定
に用いた閾値Sref(f)や閾値Sref(r)より
大きな値として設定されている。異常系統のバッテリの
残容量SOC(y)が閾値Sr2(y)以上のときに
は、異常系統のバッテリの充電は不要と判断して正常系
統のモータから要求パワー(要求トルク)を出力すると
共に異常系統のモータを停止して(ステップS14
0)、本ルーチンを終了する。異常系統のバッテリの残
容量SOC(y)が閾値Sr2(y)未満のときには、
異常系統のバッテリの充電が必要と判断して正常系統の
モータから最大パワーを出力すると共に異常系統のモー
タを発電機として駆動して余剰のパワーを用いて異常系
統のバッテリを充電して(ステップS142)、本ルー
チンを終了する。
【0037】以上説明した実施例の電気自動車20によ
れば、前輪駆動系120または後輪駆動系220の燃料
電池140,240のいずれか一方に異常が生じても若
干の走行性能の低下が生じるものの走行することができ
る。しかも、異常が生じている系統のバッテリをできる
だけ充電するように制御するから、必要に応じて必要な
パワーを出力することができる。
【0038】実施例の電気自動車20では、前輪121
a,121bの車軸に動力を出力する前輪駆動系120
と後輪221a,221bの車軸に動力を出力する後輪
駆動系220とにより4輪駆動車として構成したが、二
つの駆動系から同一の車軸に動力を出力する構成として
もよい。例えば、図5に例示する変形例の電気自動車2
0Bのように、両モータ124,224とも前輪121
a,121bの車軸に動力を出力するよう構成してもよ
い。この変形例の電気自動車20Bでも図2の出力処理
ルーチンや図4のFC異常時出力処理ルーチンを実行す
ることができるから、変形例の電気自動車20Bでも実
施例の電気自動車20と同様な効果を奏することができ
る。もとより、両モータ124,224とも後輪221
a,221bの車軸に動力を出力するよう構成してもよ
い。また、実施例の電気自動車20では、前輪駆動系1
20と後輪駆動系220の2つの駆動系を備える構成と
したが、3以上の複数の駆動系を備える構成としても差
し支えない。
【0039】次に本発明の第2実施例としての電気自動
車20Cについて説明する。図6は、第2実施例の電気
自動車20Cの構成の概略を示す構成図である。第2実
施例の電気自動車20Cは、後輪駆動系220Cが燃料
電池240を備えていない点と後輪駆動系220のDC
/DCコンバータ234が前輪駆動系120に接続され
ている点を除いて第1実施例の電気自動車20と同一の
構成をしている。したがって、第2実施例の電気自動車
20Cの構成のうち第1実施例の電気自動車20の構成
と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を
省略する。
【0040】第2実施例の電気自動車20Cは、図示す
るように、後輪駆動系220Cは燃料電池を備えず、後
輪駆動系220CのDC/DCコンバータ234は、前
輪駆動系120Cの燃料電池140から見てDC/DC
コンバータ134と並列になるように接続されている。
したがって、後輪駆動系220CのDC/DCコンバー
タ234を制御することにより前輪駆動系120Cの燃
料電池140からの電力を用いて後輪駆動系220Cの
バッテリ230を充電することができる。
【0041】こうして構成された第2実施例の電気自動
車20Cでは、図7に例示する出力処理ルーチンにより
走行する。この出力処理ルーチンも所定時間毎(例えば
20msec毎)に繰り返し実行される。出力処理ルー
チン実行されると、第2実施例の電子制御ユニット15
0のCPU152は、まず、図2の出力処理ルーチンと
同様に、アクセル開度Accや車速V,残容量SOC
(f),SOC(r)を読み込み(ステップS20
0)、図3に例示した要求トルク設定マップを用いて要
求トルクT*を設定すると共に(ステップS202)、
要求パワーP*を計算する処理を実行する(ステップS
204)。
【0042】そして、計算した要求パワーP*を燃料電
池140から出力可能な最大パワーPfcmaxと比較
する(ステップS206)。要求パワーP*が最大パワ
ーPfcmaxより大きいときには、後輪駆動系220
Cのバッテリ230の残容量SOC(r)がバッテリ2
30の過放電を防止するための閾値Sr1(r)以上で
あるか否かを判定する(ステップS208)。後輪駆動
系220Cのバッテリ230の残容量SOC(r)が閾
値Sr1(r)以上のときには、バッテリ230の過放
電は生じないと判断し、要求パワーP*(要求トルクT
*)を設定された配分比によって分配して両モータ12
4,224から出力し(ステップS210)、本ルーチ
ンを終了する。一方、残容量SOC(r)が閾値Sr1
(r)未満のときには、バッテリ230の過放電が生じ
る可能性があると判断し、前輪駆動系120Cのモータ
124から最大パワーを出力すると共に後輪駆動系22
0Cのモータ224を停止して(ステップS212)、
本ルーチンを終了する。
【0043】ステップS206で要求パワーP*が燃料
電池140から出力可能な最大パワーPfcmax以下
のときには、後輪駆動系220Cのバッテリ230の残
容量SOC(r)がバッテリ230の充電の必要性を判
定するための閾値Sr2(r)以上であるか否かを判定
する(ステップS214)。後輪駆動系220Cのバッ
テリ230の残容量SOC(r)が閾値Sr2(r)以
上のときには、バッテリ230の充電は不要と判断し、
要求パワーP*(要求トルクT*)を設定された配分比
によって分配して両モータ124,224から出力し
(ステップS216)、本ルーチンを終了する。一方、
残容量SOC(r)が閾値Sr2(r)未満のときに
は、バッテリ230の充電が必要と判断し、前輪駆動系
120Cのモータ124から要求パワーP*(要求トル
クT*)を出力すると共に燃料電池140からの余剰の
パワーを用いて後輪駆動系220Cのバッテリ230を
充電し(ステップS218)、本ルーチンを終了する。
【0044】以上説明した第2実施例の電気自動車20
Cによれば、燃料電池140とバッテリ130とモータ
124とからなる前輪駆動系120Cとバッテリ230
とモータ224とからなる後輪駆動系220Cとにより
運転者が要求する要求トルクT*を出力して走行するか
ら、燃料電池と蓄電池とモータとを一つずつしか備えな
い電気自動車に比して車両の動力性能を向上させること
ができると共に車両全体のエネルギ効率を向上させるこ
とができる。しかも、後輪駆動系220Cのバッテリ2
30の残容量SOC(r)が十分な状態のときには、要
求トルクT*の前後輪への配分を自由に設定することが
できるから、車両の動力性能をより高めることができ
る。
【0045】第2実施例の電気自動車20Cでは、後輪
駆動系220Cは燃料電池を備えず、後輪駆動系220
CのDC/DCコンバータ234を前輪駆動系120C
の燃料電池140から見てDC/DCコンバータ134
と並列になるように接続するものとしたが、前輪駆動系
120Cは燃料電池を備えず、前輪駆動系120CのD
C/DCコンバータ134を後輪駆動系220Cの燃料
電池240から見てDC/DCコンバータ234と並列
になるように接続するもの、即ち、前輪駆動系120C
と後輪駆動系220Cとを入れ替えるものとしても差し
支えない。
【0046】また、第2実施例の電気自動車20Cで
は、前輪駆動系120Cでもバッテリ130を備えるも
のとしたが、前輪駆動系120Cではバッテリを備えな
いものとしても構わない。
【0047】第2実施例の電気自動車20Cでは、前輪
121a,121bの車軸に動力を出力する前輪駆動系
120Cと後輪221a,221bの車軸に動力を出力
する後輪駆動系220Cとにより4輪駆動車として構成
したが、二つの駆動系から同一の車軸に動力を出力する
構成としてもよい。例えば、図8に例示する変形例の電
気自動車20Dのように、両モータ124,224とも
前輪121a,121bの車軸に動力を出力するよう構
成してもよい。この変形例の電気自動車20Dでも図7
の出力処理ルーチンを実行することができるから、変形
例の電気自動車20Dでも第2実施例の電気自動車20
Cと同様な効果を奏することができる。もとより、両モ
ータ124,224とも後輪221a,221bの車軸
に動力を出力するよう構成してもよい。また、第2実施
例の電気自動車20Cでは、前輪駆動系120Cと後輪
駆動系220Cの2つの駆動系を備える構成としたが、
3以上の複数の駆動系を備える構成としても差し支えな
い。
【0048】次に、本発明の第3実施例としての電気自
動車20Eについて説明する。図9は、第3実施例の電
気自動車20Eの構成の概略を示す構成図である。第3
実施例の電気自動車20Eは、図示するように、後輪駆
動系220Eが燃料電池もバッテリも備えない点と後輪
駆動系220Eのインバータ236が前輪駆動系120
Eに接続されている点を除いて第1実施例の電気自動車
20と同一の構成をしている。したがって、第3実施例
の電気自動車20Eの構成のうち第1実施例の電気自動
車20の構成と同一の構成については同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0049】第3実施例の電気自動車20Eは、図示す
るように、後輪駆動系220Cは燃料電池もバッテリも
備えず、後輪駆動系220Eのインバータ236は、前
輪駆動系120Eの燃料電池140から見てインバータ
136と並列になるように接続されている。したがっ
て、後輪駆動系220Eのインバータ236をスイッチ
ング制御することにより前輪駆動系120Eの燃料電池
140からの電力やバッテリ130からの電力を後輪駆
動系220Eのモータ224に供給することができる。
【0050】こうして構成された第3実施例の電気自動
車20Eでは、図10に例示する出力処理ルーチンによ
り走行する。この出力処理ルーチンも所定時間毎(例え
ば20msec毎)に繰り返し実行される。出力処理ル
ーチン実行されると、第3実施例の電子制御ユニット1
50のCPU152は、まず、図2の出力処理ルーチン
と同様に、アクセル開度Accや車速V,残容量SOC
を読み込み(ステップS300)、図3に例示した要求
トルク設定マップを用いて要求トルクT*を設定すると
共に(ステップS302)、要求パワーP*を計算する
処理を実行する(ステップS304)。
【0051】そして、計算した要求パワーP*を燃料電
池140から出力可能な最大パワーPfcmaxと比較
する(ステップS306)。要求パワーP*が最大パワ
ーPfcmaxより大きいときには、バッテリ130の
残容量SOCがバッテリ130の過放電を防止するため
の閾値Sr1以上であるか否かを判定する(ステップS
308)。バッテリ130の残容量SOCが閾値Sr1
以上のときには、バッテリ130の過放電は生じないと
判断し、要求パワーP*(要求トルクT*)を設定され
た配分比によって分配して両モータ124,224から
出力し(ステップS310)、本ルーチンを終了する。
一方、残容量SOCが閾値Sr1未満のときには、バッ
テリ130の過放電が生じる可能性があると判断し、燃
料電池140から出力可能な最大パワーを設定された配
分比によって分配して両モータ124,224から出力
し(ステップS312)、本ルーチンを終了する。
【0052】ステップS306で要求パワーP*が燃料
電池140から出力可能な最大パワーPfcmax以下
のときには、バッテリ130の残容量SOCがバッテリ
130の充電の必要性を判定するための閾値Sr2以上
であるか否かを判定する(ステップS314)。バッテ
リ130の残容量SOCが閾値Sr2以上のときには、
バッテリ130の充電は不要と判断し、要求パワーP*
(要求トルクT*)を設定された配分比によって分配し
て両モータ124,224から出力し(ステップS31
6)、本ルーチンを終了する。一方、残容量SOCが閾
値Sr2未満のときには、バッテリ130の充電が必要
と判断し、要求パワーP*(要求トルクT*)を設定さ
れた配分比によって分配して両モータ124,224か
ら出力すると共に燃料電池140からの余剰のパワーを
用いてバッテリ130を充電し(ステップS318)、
本ルーチンを終了する。
【0053】以上説明した第3実施例の電気自動車20
Eによれば、燃料電池140とバッテリ130とモータ
124とからなる前輪駆動系120Eとモータ224か
らなる後輪駆動系220Eとにより運転者が要求する要
求トルクT*を出力して走行するから、燃料電池と蓄電
池とモータとを一つずつしか備えない電気自動車に比し
て車両の動力性能を向上させることができると共に車両
全体のエネルギ効率を向上させることができる。しか
も、バッテリ130の残容量SOCが十分な状態のとき
には、要求トルクT*の前後輪への配分を自由に設定す
ることができるから、車両の動力性能をより高めること
ができる。
【0054】第3実施例の電気自動車20Eでは、後輪
駆動系220Eは燃料電池もバッテリも備えず、後輪駆
動系220Eのインバータ236を前輪駆動系120C
の燃料電池140から見てインバータ136と並列にな
るように接続するものとしたが、前輪駆動系120Eは
燃料電池もバッテリも備えず、前輪駆動系120Eのイ
ンバータ136を後輪駆動系220Eの燃料電池240
から見てインバータ236と並列になるように接続する
もの、即ち、前輪駆動系120Eと後輪駆動系220E
とを入れ替えるものとしても差し支えない。
【0055】第3実施例の電気自動車20Eでは、前輪
121a,121bの車軸に動力を出力する前輪駆動系
120Eと後輪221a,221bの車軸に動力を出力
する後輪駆動系220Eとにより4輪駆動車として構成
したが、二つの駆動系から同一の車軸に動力を出力する
構成としてもよい。例えば、図11に例示する変形例の
電気自動車20Fのように、両モータ124,224と
も前輪121a,121bの車軸に動力を出力するよう
構成してもよい。この変形例の電気自動車20Fでも図
10の出力処理ルーチンを実行することができるから、
変形例の電気自動車20Fでも第3実施例の電気自動車
20Eと同様な効果を奏することができる。もとより、
両モータ124,224とも後輪221a,221bの
車軸に動力を出力するよう構成してもよい。また、第3
実施例の電気自動車20Eでは、前輪駆動系120Eと
後輪駆動系220Eの2つの駆動系を備える構成とした
が、3以上の複数の駆動系を備える構成としても差し支
えない。
【0056】以上説明した各実施例やその変形例では、
モータ124,224をディファレンシャルギヤ12
2,222を介して前輪121a,121bや後輪22
1a,221bの車軸に動力を出力可能に取り付けるも
のとしたが、第1実施例の電気自動車20の変形例とし
て図12に例示する変形例の電気自動車20Gのよう
に、前輪121a,121bや後輪221a,221b
の各々に直接モータ124Ga,124Gb,224G
a,224Gbを取り付けるものとしてもよい。この場
合、前輪駆動系120Gを、モータ124Ga,124
Gbに対して2個のインバータ136Ga,136Gb
を用いて燃料電池140やバッテリ130に接続するも
のとし、後輪駆動系220Gを、モータ224Ga,2
24Gbに対して2個のインバータ236Ga,236
Gbを用いて燃料電池240やバッテリ230に接続す
ればよい。このように各駆動系を複数のモータにより構
成するものとしてもよいのである。なお、図示しない
が、第2実施例や第3実施例の電気自動車20C,30
Eに対しても、図12に例示するように、前輪121
a,121bや後輪221a,221bの各々に直接モ
ータを取り付けるものとしてもよいのは勿論である。
【0057】以上、本発明の実施の形態について実施例
を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電気自動車20の構成
の概略を示す構成図である。
【図2】電子制御ユニット150により実行される出力
処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】要求トルク設定マップの一例を示す説明図であ
る。
【図4】電子制御ユニット150により実行されるFC
異常時出力処理ルーチンの一例を示すフローチャートで
ある。
【図5】変形例の電気自動車20Bの構成の概略を示す
構成図である。
【図6】第2実施例の電気自動車20Cの構成の概略を
示す構成図である。
【図7】第2実施例の電子制御ユニット150により実
行される出力処理ルーチンの一例を示すフローチャート
である。
【図8】変形例の電気自動車20Dの構成の概略を示す
構成図である。
【図9】第3実施例の電気自動車20Eの構成の概略を
示す構成図である。
【図10】第3実施例の電子制御ユニット150により
実行される出力処理ルーチンの一例を示すフローチャー
トである。
【図11】変形例の電気自動車20Fの構成の概略を示
す構成図である。
【図12】変形例の電気自動車20Gの構成の概略を示
す構成図である。
【符号の説明】
20,20B〜20G 電気自動車、120,120
C,120E,120G前輪駆動系、121a,121
b 前輪、122,222 ディファレンシャルギヤ、
124,124Ga,124Gb,224,224G
a,224Gbモータ、126,226 回転位置検出
センサ、130,230 バッテリ、132 バッテリ
用電子制御ユニット(バッテリECU)、134,23
4 DC/DCコンバータ、136,136Ga,13
6Gb,236,236Ga,236Gb インバー
タ、140,240 燃料電池、142,242 燃料
電池用電子制御ユニット(FCECU)、150 電子
制御ユニット、152 CPU、154 ROM、15
6 RAM、160 シフトレバー、161 シフトポ
ジションセンサ、162 アクセルペダル、163 ア
クセル開度センサ、164 ブレーキペダル、165
ブレーキペダルポジションセンサ、168 車速セン
サ、220,220C,220E 後輪駆動系。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの燃料電池と、 該燃料電池により発電される電力により充電可能な少な
    くとも一つの二次電池と、 該二次電池からの電力または前記燃料電池により発電さ
    れる電力を用いて走行に必要な動力を出力可能な複数の
    電動機と、 運転者が要求する要求動力により走行するよう前記複数
    の電動機を駆動制御する制御手段と、 を備える電気自動車。
  2. 【請求項2】 前記複数の電動機は、いずれも同一の駆
    動輪に動力を出力可能に接続されてなる請求項1記載の
    電気自動車。
  3. 【請求項3】 前記複数の電動機は、いずれも前輪また
    は後輪の車軸に動力を出力可能に接続されてなる請求項
    1記載の電気自動車。
  4. 【請求項4】 前記複数の電動機の少なくとも一つは、
    他の電動機から出力可能な駆動輪とは異なる駆動輪に動
    力を出力可能に接続されてなる請求項1記載の電気自動
    車。
  5. 【請求項5】 前記複数の電動機の少なくとも一つは、
    前輪または後輪の車軸のうち他の電動機から出力可能な
    車軸とは異なる車軸に動力を出力可能に接続されてなる
    請求項1記載の電気自動車。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5いずれか記載の電気自
    動車であって、 前記燃料電池と前記二次電池とを前記電動機の数と同数
    備え、 前記複数の燃料電池と前記複数の二次電池と前記複数の
    電動機とを各々一つずつからなる独立した複数の系統と
    して構成してなる電気自動車。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記複数の燃料電池の
    いずれかに異常が生じているときには、該異常に係る系
    統以外の系統における余剰の電力または動力を用いて該
    異常に係る系統の二次電池が充電されるよう制御する手
    段である請求項6記載の電気自動車。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記異常に係る系統の
    二次電池が充電されるよう該異常に係る系統の電動機を
    発電機として駆動制御する手段である請求項7記載の電
    気自動車。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記異常に係る系統以
    外の系統からの動力では前記要求動力に不足するときに
    は、前記異常に係る系統の二次電池からの電力を用いて
    該異常に係る系統の電動機から不足する動力が出力され
    るよう該電動機を駆動制御する手段である請求項7また
    は8記載の電気自動車。
  10. 【請求項10】 燃料電池と、 前記燃料電池により発電される電力を用いて走行に必要
    な動力を出力可能な少なくとも一つの第1電動機と、 二次電池と、 該二次電池と電力のやり取りが可能で該二次電池からの
    電力を用いて走行に必要な動力を出力可能な少なくとも
    一つの第2電動機と、 運転者が要求する要求動力により走行するよう前記第1
    電動機と前記第2電動機とを駆動制御する制御手段と、 を備える電気自動車。
  11. 【請求項11】 前記第1電動機と前記第2電動機は、
    いずれも同一の駆動輪に動力を出力可能に接続されてな
    る請求項10記載の電気自動車。
  12. 【請求項12】 前記第1電動機と前記第2電動機は、
    いずれも前輪または後輪の車軸のうち同一の車軸に動力
    を出力可能に接続されてなる請求項10記載の電気自動
    車。
  13. 【請求項13】 前記第2電動機は、前記第1電動機か
    ら出力可能な駆動輪とは異なる駆動輪に動力を出力可能
    に接続されてなる請求項10記載の電気自動車。
  14. 【請求項14】 前記第2電動機は、前輪または後輪の
    車軸のうち前記第1電動機から出力可能な車軸とは異な
    る車軸に動力を出力可能に接続されてなる請求項10記
    載の電気自動車。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記要求動力に対し
    て前記燃料電池からの電力に余剰が生じるときには、該
    余剰の電力を用いて前記二次電池が充電されるよう前記
    第2電動機を駆動制御する手段である請求項10ないし
    14いずれか記載の電気自動車。
  16. 【請求項16】 請求項10ないし14いずれか記載の
    電気自動車であって、 前記燃料電池により発電される電力を前記二次電池と前
    記第2電動機とに供給可能な電力供給手段と、 前記二次電池の状態を検出する電池状態検出手段と、 を備え、 前記制御手段は、前記要求動力と前記電池状態検出手段
    により検出される前記二次電池の状態とに基づいて前記
    二次電池と前記第2電動機とに電力が供給されるよう前
    記電力供給手段を制御する手段である電気自動車。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記要求動力に対し
    て前記燃料電池からの電力に余剰が生じるときには、該
    余剰の電力を用いて前記二次電池が充電されるよう前記
    電力供給手段を制御する手段である請求項16記載の電
    気自動車。
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