JP2003332548A - 固体撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子及びその製造方法

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JP2003332548A
JP2003332548A JP2002141154A JP2002141154A JP2003332548A JP 2003332548 A JP2003332548 A JP 2003332548A JP 2002141154 A JP2002141154 A JP 2002141154A JP 2002141154 A JP2002141154 A JP 2002141154A JP 2003332548 A JP2003332548 A JP 2003332548A
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photoelectric conversion
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microlenses
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JP2002141154A
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English (en)
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Makoto Shizukuishi
誠 雫石
Shinji Uie
眞司 宇家
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Fujifilm Holdings Corp
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Original Assignee
Fujifilm Microdevices Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 外付け光学ローパスフィルタを必要とせずに
モアレを低減することの出来る固体撮像素子を提供す
る。 【解決手段】 固体撮像素子は、2次元表面を画定する
半導体基板と、前記半導体基板の受光領域2に複数列、
複数行に形成された多数個の光電変換素子と、前記半導
体基板上方に形成された平坦化絶縁膜8と、前記平坦化
絶縁膜8上方に形成され、それぞれが入射光を2つ以上
の光電変換素子に入射させる光学特性を有する複数個の
マイクロレンズ12とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オンチップマイク
ロレンズを有する固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子においては、多数の画素
(光電変化素子)が離散的に配置され、空間的に連続な
入射パターンでも画素ごとに標本化される。そのため、
画素の配列ピッチで決まるナイキスト周波数以上の空間
周波数のパターンが入ると折り返しノイズを発生する。
この折り返しノイズは、パターンの持つ繰返し周期と、
標本化周波数fsの差の成分が映像信号の帯域内に現れ
るためで、モアレと呼ばれている。
【0003】図10は光学ローパスフィルタを有する従
来の固体撮像素子に入射する光線の入射経路を模式的に
表した概略図である。
【0004】通常、固体撮像素子の前面に複屈折性を有
する板を置く、すると高い空間周波数成分を減衰させ、
モアレを避けることのできる光学的低域フィルタ(光学
ローパスフィルタ)としての効果を得ることができる。
一般的な固体撮像素子では、水晶板等を光学的低域フィ
ルタ(光学ローパスフィルタ)30として、使用してい
る。
【0005】水晶には、光学的異方性が有り、水晶結晶
の光軸に対して垂直に振動して進む常光線は結晶内でど
の方向にも等速で進む。これに対して、光軸に並行に振
動して進む異常光線は、光軸に対する角度で速度が異な
る性質から2光線を形成し、光学ローパスフィルタ効果
を得ることが出来る。
【0006】例えば、図10に示すように、入射光L
は、光学ローパスフィルタ30において、入射光L1と
入射光L2に分けられる。入射光L1は、マイクロレン
ズ22aで集光されて、カラーフィルタ層9、層内レン
ズ20等を通過して光電変換素子2aに入射する。一
方、入射光L2は、光学ローパスフィルタ30により屈
折し、マイクロレンズ22aに隣接するマイクロレンズ
22bで集光され、カラーフィルタ層9、層内レンズ2
0等を通過して光電変換素子2aに隣接する光電変換素
子2bに入射する。
【0007】通常、光学ローパスフィルタ30は、画素
配列に併せて設計され、縦、横、斜めに2〜3枚を組み
合わせて用いられる。その他、結晶厚を水晶よりも薄く
しても大きな複屈折効果が得られるリチウムニオベイト
(強誘電体)結晶が用いられることもある。
【0008】従来の、固体撮像素子では、上記のよう
に、水晶板やリチウムニオベイト等を用いた光学ローパ
スフィルタ30を固体撮像素子の前面に配置することに
より、その光学ローパスフィルタ30の複屈折効果を利
用して、入射光の一部を隣接する光電変換素子2へ入射
して、モアレを低減させていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、光学
ローパスフィルタ30としては、主に、水晶板を用いる
事が多いが、水晶板が、高価なために、固体撮像素子の
製造コストが上がってしまうという問題がある。
【0010】また、固体撮像素子パッケージの透明ガラ
ス版を光学ローパスフィルタ(水晶リッド)とする場合
があるが、固体撮像素子パッケージの製造工程でかかる
圧力等のために水晶板が割れてしまうことが多く、歩留
まりを低下させると言う問題がある。
【0011】また、水晶板の代わりに、リチウムニオベ
イトを用いることがあるが、強誘電体であるために、ご
みの付着や機械歪に弱いなどの問題がある。
【0012】本発明の目的は、外付け光学ローパスフィ
ルタを必要とせずにモアレを低減することの出来る固体
撮像素子を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、少ない枚数の光学ロ
ーパスフィルタでモアレを低減することの出来る固体撮
像素子を提供することである。
【0014】また、本発明のさらに他の目的は、結晶厚
の薄い光学ローパスフィルタでモアレを低減することの
出来る固体撮像素子を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、固体撮像素子は、2次元表面を画定する半導体基板
と、前記半導体基板の受光領域に複数列、複数行に形成
された多数個の光電変換素子と、前記半導体基板上方に
形成された平坦化絶縁膜と、前記平坦化絶縁膜上方に形
成され、それぞれが入射光を2つ以上の光電変換素子に
入射させる光学特性を有する複数個のマイクロレンズと
を有する。
【0016】本発明の他の観点によれば、固体撮像素子
の製造方法は、(a)2次元表面を画定する半導体基板
を準備する工程と、(b)前記半導体基板に多数個の光
電変換素子を複数列、複数行に形成する工程と、(c)
前記半導体基板上方に、平坦化絶縁膜を形成する工程
と、(d)それぞれが入射光を2つ以上の光電変換素子
に入射させる光学特性を有する複数個のマイクロレンズ
を前記平坦化絶縁膜上方に形成する工程とを有する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施例に
よる固体撮像素子のマイクロレンズの配置を概略的に示
す平面図である。
【0018】図1(A)は、複数の画素(光電変換素子
2)が複数行複数列に亘り正方行列状に配置された基板
表面に配置されるマイクロレンズの配列例を示す。マイ
クロレンズはそれぞれ光電変換素子の上に配置されてい
る。
【0019】本実施例のマイクロレンズアレイでは、最
も外側に位置する各行および各列のマイクロレンズを除
いて、個々のマイクロレンズ12、13の平面形状が四
角形の四隅を丸めた形状になる。これらのマイクロレン
ズ12、13は、行方向に隣り合うもの同士、および列
方向に隣り合うもの同士が、平面視上、上記四隅を丸め
た四角形の一辺で互いに線接触する。最も外側に位置す
る各行および各列のマイクロレンズ12、13も、行方
向に隣り合うもの同士、および列方向に隣り合うもの同
士で、平面視上、互いに線接触する。
【0020】対角線方向に隣り合うマイクロレンズ1
2、13同士の間には、空隙(無効領域)が形成され
る。隣り合うマイクロレンズ12、13同士を上述のよ
うに互いに接触させて形成することにより、個々のマイ
クロレンズ12、13の平面視上の面積が広く、マイク
ロレンズとして機能しない無効領域が狭いマイクロレン
ズアレイを容易に得ることができる。
【0021】本実施例では、図に示すように、マイクロ
レンズ12が、市松模様に配置され、残りの領域にマイ
クロレンズ13が配置される。
【0022】なお、点線で示すようにマイクロレンズ1
2は、本来円形又はほぼ円形であるが、点線部の上面に
平面視上矩形のマイクロレンズ13が部分的に重なるよ
うに形成されているので、マイクロレンズ12も平面視
上は矩形に見える。
【0023】図1(B)は、複数の画素(光電変換素子
2)をいわゆる画素ずらし配列した場合の例である。
【0024】ここで、本明細書でいう「画素ずらし配
置」とは、2次元テトラゴナル行列の第1格子と、その
格子間に格子点を有する第2格子とを合わせた配置を指
す。例えば、奇数列(行)中の各光電変換素子2に対
し、偶数列(行)中の光電変換素子2の各々が、光電変
換素子2の列(行)方向ピッチの約1/2、列(行)方
向にずれ、光電変換素子列(行)の各々が奇数行(列)
または偶数行(列)の光電変換素子2のみを含む。「画
素ずらし配置」は、多数個の光電変換素子を複数行、複
数列に亘って行列状に配置する際の一形態である。
【0025】なお、ピッチの「約1/2」とは、1/2
を含む他に、製造誤差、設計上もしくはマスク製作上起
こる画素位置の丸め誤差等の要因によって1/2から外
れてはいるものの、得られる固体撮像素子の性能および
その画像の画質からみて実質的に1/2と同等とみなす
ことができる値をも含むものとする。上記の「光電変換
素子行内での光電変換素子2のピッチの約1/2」につ
いても同様である。
【0026】図に示すように、マイクロレンズ12及び
マイクロレンズ13が、図1(A)の配列を45度傾け
たものと同様に配置される。ここで、マイクロレンズ1
2は、正方行列状に配置されているが、45度傾いた方
向から見ると市松状に配置されている。本明細書では、
このような配置も市松状と呼ぶ。
【0027】図2は、本発明の第1の実施例によるマイ
クロレンズが球面レンズ形状、または、ほぼ球面レンズ
と見なすことができる表面形状のマイクロレンズになる
原理を説明するための斜視図である。図2は、4個のマ
イクロレンズ12の各々と部分的に重なるようにして形
成されたマイクロレンズ用パターン13aをリフローさ
せたときの様子を示す。同図においては、リフローした
マイクロレンズ用パターンを参照符号13aで示す。
【0028】リフローさせる前のマイクロレンズ用パタ
ーン13aの平面形状は、長方形または正方形である。
【0029】平面形状が長方形または正方形のパターン
を平坦面上に形成してリフローさせると、その平面形状
は、長方形または正方形の四隅を丸めた形状となり、表
面の曲率は非球面レンズ形状になる。対向する辺の中点
同士を結ぶ表面が表面張力によって第1の半径の円弧と
なったとする。このとき,対角コーナを結ぶ表面は、高
さが等しく基線が長くなる。この表面も円弧になったと
してもその半径は第1の半径より長くなる。結果として
得られる面は球面にはならない。
【0030】この理由は、リフローさせたときに表面張
力によって半球形になろうとする力が働くものの、平坦
面とパターンとの接触面の形状(長方形または正方形)
は変化しないためであると推察される。
【0031】平坦面上に、円形パターンを形成してリフ
ローすれば、このような事情は解消され、球面を得るこ
とができる。マイクロレンズ12がこのようにして得た
球面である。ここで、図1(A),(B)の平面図に示
す矩形領域を考える。各辺は両端で下地表面に接し、中
間部では次第に持ちあがっている。もしこのような周縁
が規定できれば、その内部領域に球面を実現できるであ
ろう。
【0032】マイクロレンズ用パターン13aは各マイ
クロレンズ12と部分的に重なるようにして形成され
る。パターン13aの下側周縁を考察すると、上記で述
べた通りの両端で下地表面に接し、中間部では隣接する
マイクロレンズ12によって次第に持ち上げられた形状
となっている。
【0033】したがって、リフローしたマイクロレンズ
用パターン13aの表面形状は、球面レンズ形状、また
は、ほぼ球面レンズとみなすことができる形状で安定す
る。始めに作る球面レンズを規則的に正確に配置するこ
と、その後作る矩形パターンを初めの球面レンズに対し
て正確に配置することが重要である。
【0034】したがって、リフローしたマイクロレンズ
用パターン13aを冷却すれば、球面レンズ形状、また
は、ほぼ球面レンズとみなすことができる表面形状を有
するマイクロレンズ13が得られる。
【0035】なお、このような形状をしたマイクロレン
ズ12、13又は複数のマイクロレンズ12、13から
なるマイクロレンズアレイを本明細書では、最近接する
マイクロレンズ間にギャップが存在しない点からギャッ
プレス・マイクロレンズと呼ぶ。
【0036】また、上記のギャップレス・マイクロレン
ズの製造方法は、本出願と同一出願人による特許出願2
002−025519の明細書の発明の実施の形態の項
に記載されている。例えば、図1(A)に示すマイクロ
レンズ12に対応するレンズパターンを、円形又は多角
形の表面形状(点線部分)を有するレジストパターンで
形成し、溶融することによりマイクロレンズ12を形成
する。
【0037】その後、矩形の平面形状を有するマイクロ
レンズ13を形成する。マイロレンズ12の裾(点線部
分)は、マイクロレンズ13の下に入り込んだ部分を有
することになる。
【0038】従来のマイクロレンズでは、隣接する各マ
イクロレンズ間にマイクロレンズの融着を防止するため
に、ギャップ(間隔)を設ける必要があり、入射光の有
効利用を妨げて感度を低下させていたが、上記の製造方
法によりギャップレス・マイクロレンズを形成すること
により、それを防ぐことが出来る。
【0039】上記のギャップレス・マイクロレンズの製
造方法は、ドライエッチで削る(いわゆる転写法)では
なく溶かして表面を変形する(いわゆるリフロー法)で
行われるので、マイクロレンズの表面の平坦性を改善す
ることも出来る。
【0040】図3は、第1の実施例による固体撮像素子
を図1(A)の線x−yで切断した拡大断面図である。
なお、図10の参照番号と同じ番号のものは実質的に同
じ部材を示す。
【0041】n型シリコン等の半導体基板1の表面にp
型ウェルが形成される。p型ウェルの表面領域にpn接
合ダイオード構造の光電変換素子を形成するn型領域2
(以下、説明の便宜上、光電変換素子2と呼ぶ)と、n
型領域の転送チャネル領域3が形成される。光電変換素
子2、転送チャネル領域3を電気的に分離する分離領域
(チャネルストップ)4がp型領域で形成される。光電
変換素子2、転送チャネル領域3、分離領域4を形成し
た半導体基板1の表面を熱酸化して、酸化シリコン膜か
らなる絶縁膜5が形成される。
【0042】次に、転送チャネル領域3の上方に、2層
の多結晶シリコン層等による転送電極6が形成され、さ
らに絶縁膜5aで覆われる。絶縁膜5a上に、W(タン
グステン)等からなり、光電変換素子2上方に開口を有
する遮光膜7が形成される。遮光膜7が形成された上
に、パッシベーション層、平坦化絶縁層を含む平坦化層
8aが形成される。以上の工程は、公知の1例であり、
他の公知の工程を用いても良い。
【0043】なお、本実施例では、ギャップレス・マイ
クロレンズを用いることにより、マイクロレンズの周辺
領域に入射する光を光電変換素子の受光部表面へ効率的
に集光することができるので、遮光膜7を省略してもよ
い。
【0044】図4は、図3に示す第1の実施例による固
体撮像素子の第1平坦化層8a以降の製造工程を示す拡
大断面図である。
【0045】図4(A)に示すように、第1平坦化層8
a上に、層内レンズ(インナーレンズ)10の材料とな
る透明レジストをスピンコート等により塗布し、フォト
リソグラフィ等により必要な部分を残して透明レジスト
を除去してパターニングし、層内レンズ用パターン10
aが形成される。
【0046】層内レンズ用パターン10aは、上面から
見た場合に、層内レンズ用パターン10aと行方向また
は列方向に隣り合う空き領域とが市松状となるように、
選択的にパターニングされる。すなわち、層内レンズ用
パターン10aは、図1(A)又は図1(B)のマイク
ロレンズ12の下方に形成される。層内レンズ用パター
ン10aの平面形状は、円形もしくはほぼ円形といえる
多角形である。
【0047】その後、図4(B)に示すように、層内レ
ンズ用パターン10aの表面を加熱してリフローさせる
ことにより、レンズ形状が形成される。さらに、ポスト
ベークすることにより、熱硬化させ、層内レンズ10が
形成される。この時、層内レンズ10は、平面形状が円
形であり、球面レンズ形状又はほぼ球面レンズとみなす
ことが出来る形状になる。
【0048】次に、層内レンズ10が形成された平坦化
層8の表面上に透明レジストをスピンコート等により塗
布し、フォトリソグラフィ等により必要な部分を残して
パターニングし、層内レンズ用パターン11aが形成さ
れる。
【0049】この時、個々の層内レンズ用パターン11
aは、行方向または列方向に隣り合う層内レンズ10間
に露出する平坦化層8表面を覆うと共に、近傍の各層内
レンズ10と部分的に重なるように形成される。
【0050】層内レンズ11を球面レンズ形状、また
は、ほぼ球面レンズとみなすことができる表面形状のマ
イクロレンズに成形するうえからは、個々の層内レンズ
用パターン11aとその近傍の各層内レンズ10とが次
のように重なるように、層内レンズ用パターン11aお
よび層内レンズ10それぞれの大きさを選定することが
好ましい。
【0051】すなわち、個々の層内レンズ用パターン1
1aとその近傍の各層内レンズ10とが重なっている領
域を平面視したときに、個々の層内レンズ用パターン1
1aの一辺の概ね50%以上、好ましくは60%以上の
領域が層内レンズ10上に位置するように、個々の層内
レンズ用パターン11aとその近傍の各層内レンズ10
それぞれの大きさを選定することが好ましい。
【0052】層内レンズ用パターン11aは、例えば、
図1(A)又は図1(B)のマイクロレンズ13の下方
に形成される。
【0053】その後、図4(C)に示すように、層内レ
ンズ用パターン11aの表面を加熱してリフローさせる
ことにより、レンズ形状が形成される。さらに、ポスト
ベークすることにより、熱硬化させ、層内レンズ11が
形成される。層内レンズ10及び11で形成された凹凸
を平坦化するために、フォトレジスト等の透明絶縁体で
ある第2平坦化層8bがスピンコート等で形成される。
第2平坦化層8bは以降の熱処理工程に耐えるものとす
る。
【0054】次に、図4(D)に示すように、第2平坦
化層8b上に、R(赤)、G(緑)、B(青)の三種類
の色のフィルタで構成されるカラーフィルタ層9が形成
される。カラーフィルタ層9の上に、表面を平坦化する
ために、フォトレジスト等の透明絶縁体である第3平坦
化層8cがスピンコート等で形成される。第3平坦化層
8cは以降の熱処理工程に耐えるものとする。
【0055】次に、第3平坦化層8cの上に、層内レン
ズ用パターン10aと同様の工程により、マイクロレン
ズ用パターン12aが形成される。
【0056】その後、図4(E)に示すように、マイク
ロレンズ用パターン12aの表面を加熱してリフローさ
せることにより、レンズ形状が形成される。さらに、ポ
ストベークすることにより、熱硬化させ、マイクロレン
ズ12が形成される。この時、マイクロレンズ12は、
図1(A)及び図1(B)に点線で示すように、平面形
状が円形であり、球面レンズ形状又はほぼ球面レンズと
みなすことが出来る形状になる。
【0057】次に、層内レンズ用パターン11aと同様
の工程により、マイクロレンズ用パターン13aが形成
される。マイクロレンズ用パターン13aの表面を加熱
してリフローさせることにより、レンズ形状が形成され
る。さらに、ポストベークすることにより、熱硬化さ
せ、マイクロレンズ13が形成され、図3に示すような
固体撮像素子となる。
【0058】なお、マイクロレンズ12及び13は、焦
点距離が、固体撮像素子2とマイクロレンズ12及び1
3の下面との距離より短くなるように、レンズ径、高
さ、レジスト材料等が設定される。
【0059】図5(A)は、第1の実施例による固体撮
像素子に入射する光線の入射経路を模式的に表した概略
図である。図中、破線により入射経路を表す。また、図
3及び図4と同様の部分には同じ参照番号が付与されて
いる。
【0060】マイクロレンズ13(又は12)に入射す
る光の内、中心部に入射する入射光LCは、入射光LC
が入射したマイクロレンズ13(又は12)の下方にあ
る光電変換素子2に入射し、周辺部に入射する入射光L
L及びLRは、入射した側と反対側に隣接する光電変換
素子2に入射するように、マイクロレンズ13(又は1
2)のレンズ形状および屈折率等が設定される。
【0061】マイクロレンズ12、13の屈折率(n
1)、第3平坦化層8cの屈折率(n2)、第2平坦化
層8bの屈折率(n3)、層内レンズ10及び11の屈
折率(n4)及び第1平坦化層8aの屈折率(n5)
は、大気中の屈折率をn0とした場合に、n0<n1=
n2<n3<n4<n5の関係になるように設定され
る。なお、実際には、カラーフィルタ層9も一定の屈折
率を有するが、説明の便宜上、図中入射光は、カラーフ
ィルタ層9により屈折しないものとして示す。以下の図
6〜9もこの点につき同様である。
【0062】例えば、マイクロレンズ13の中心部に入
射する入射光LCは、第3平坦化層8c、カラーフィル
タ層9、第2平坦化層8b、層内レンズ11及び第1平
坦化層8aを介してマイクロレンズ13に対応する(下
方にある)光電変換素子2に入射する。
【0063】また、例えば、マイクロレンズ13の左側
周辺部に入射する入射光LLは、マイクロレンズ13の
焦点距離が光電変換素子2とマイクロレンズ13の下面
との間の距離よりも短く設定されているため、第3平坦
化層8c、カラーフィルタ層9、第2平坦化層8bを介
して、右側に隣接する層内レンズ10に入射し、第1平
坦化層8aを介してマイクロレンズ13の右側に隣接す
るマイクロレンズ12に対応する(下方にある)光電変
換素子2に入射する。
【0064】同様に、例えば、マイクロレンズ13の右
側周辺部に入射する入射光LRは、第3平坦化層8c、
カラーフィルタ層9、第2平坦化層8bを介して、左側
に隣接する層内レンズ10に入射し、第1平坦化層8a
を介してマイクロレンズ13の左側に隣接するマイクロ
レンズ12に対応する(下方にある)光電変換素子2に
入射する。
【0065】さらに、図1(A)を参照して説明すれ
ば、マイクロレンズ13の上側周辺部に入射する入射光
は、下側に隣接する光電変換素子2に、下側周辺部に入
射する入射光は、上側に隣接する光電変換素子2に、入
射する。すなわち、マイクロレンズ13(および12)
は、周辺部に入射した光を該周辺部の対角線上に隣接す
る画素に方向付けるように設定されている。
【0066】本実施例のように層内レンズ10および1
1としていわゆるギャップレスレンズを用いることによ
り、隣接画素に対応するマイクロレンズに集光される入
射光を効率的に集光することが可能となる。
【0067】以上のように、本発明の第1の実施例によ
れば、1つの画素に対応したマイクロレンズへの入射光
の一部が、隣接画素受光部(光電変換素子)に導入さ
れ、光信号の一部が画素間で互いに混合するので、光学
ローパスフィルタと同等の機能を有する集光光学系をオ
ンチップで実現することが出来る。
【0068】図5(B)は、第1の実施例の変形例によ
る固体撮像素子に入射する光線の入射経路を模式的に表
した概略図である。図中、破線により入射経路を表す。
また、図3、図4及び図5(A)と同様の部分には同じ
参照番号が付与されている。
【0069】この第1の実施例の変形例では、マイクロ
レンズ13m(又は12m)の形状のみが第1の実施例
と異なる。例えば、マイクロレンズを形成するためのレ
ジストパターンが溶融すると、下地表面との面に一定の
接触角を形成しようとする性質がある。レンズ周辺部で
の曲面は、接触角と表面張力との影響を受ける。レンズ
中心部の曲面は、ほぼ表面張力によって決まる。このよ
うにレンズの周辺部と中心部とで、レンズ表面の曲率を
変える事が可能である。マイクロレンズ13m(又は1
2m)は、周辺部の焦点距離が中心部の焦点距離よりも
短くなっている。その他の構成については、第1の実施
例と同様であるので、説明を省略する。
【0070】例えば、マイクロレンズ13mの中心部に
入射する入射光LCは、第1の実施例と同様に、第3平
坦化層8c、カラーフィルタ層9、第2平坦化層8b、
層内レンズ11及び第1平坦化層8aを介してマイクロ
レンズ13mに対応する(下方にある)光電変換素子2
に入射する。
【0071】また、例えば、マイクロレンズ13mの左
右周辺部に入射する入射光LL又はLRは、マイクロレ
ンズ13mの周辺部の焦点距離が光電変換素子2とマイ
クロレンズ13mの下面との間の距離よりも短く設定さ
れているため、第1の実施例と同様に、第3平坦化層8
c、カラーフィルタ層9、第2平坦化層8bを介して、
右側に隣接する層内レンズ10に入射し、第1平坦化層
8aを介してマイクロレンズ13mの右側又は左側に隣
接するマイクロレンズ12mに対応する(下方にある)
光電変換素子2に入射する。
【0072】マイクロレンズ13mの中心部の左右周辺
に入射する入射光LCL又はLCRは、マイクロレンズ
13mの中心部の焦点距離が周辺部の焦点距離に比して
長くなっているので、第3平坦化層8c、カラーフィル
タ層9、第2平坦化層8b、層内レンズ10及び第1平
坦化層8aを介して、マイクロレンズ13mに対応する
(下方にある)光電変換素子2に入射する。
【0073】以上のように、本発明の第1の実施例の変
形例によれば、マイクロレンズ13m及び12mの中心
部の焦点距離が周辺部の焦点距離に比して長くなってい
るので、第1の実施例同様に周辺部に入射する光を隣接
する画素に入射させることができるとともに、中心部付
近に入射した光は、対応する画素に入射させることがで
きる。
【0074】図6は、本発明の第2の実施例による固体
撮像素子に入射する光線の入射経路を模式的に表した概
略図である。図中、破線により入射経路を表す。また、
図3、図4及び図5と同様の部分には同じ参照番号が付
与されている。
【0075】この第2の実施例は、第3平坦化層8cの
上に、ギャップレスのマイクロレンズ12及び13が形
成される代わりに、半円筒状(セミシリンドリカル)形
状のマイクロレンズ14が形成される。
【0076】マイクロレンズ14は、例えば、第3平坦
化層8cの表面上に透明レジストをスピンコート等によ
り塗布し、フォトリソグラフィ等により必要な部分を残
してストライプ状にパターニングした後、リフローさせ
ることにより形成される。なお、マイクロレンズ14以
外は、第1の実施例と同様の工程により形成される。
【0077】マイクロレンズ14が形成される位置は、
例えば、図6(B)に示すように、それぞれの光電変換
素子2の境界上である。すなわち、マイクロレンズ14
は、光電変換素子2上方に、その四辺を囲むように形成
される。なお、本明細書で、「画素(光電変換素子2)
の境界上」及び「画素(光電変換素子2)間」とは、図
6(A)の1点鎖線で示す各画素の間(境界)の中点と
その周辺部を指す。
【0078】また、マイクロレンズ14の焦点距離は、
光電変換素子2とマイクロレンズ14の下面との間の距
離よりも短く設定される。すなわち、マイクロレンズ1
4の周辺部に入射した光が、対角線上に位置する光電変
換素子2に入射するようにレンズ形状及び屈折率等が設
定される。
【0079】マイクロレンズ14の屈折率(n1)、第
3平坦化層8cの屈折率(n2)、第2平坦化層8bの
屈折率(n3)、層内レンズ10及び11の屈折率(n
4)及び第1平坦化層8aの屈折率(n5)は、大気中
の屈折率をn0とした場合に、n0<n1=n2<n3
<n4<n5の関係になるように設定される。
【0080】例えば、図6(A)に破線で示すように、
光電変換素2の真上から入射する入射光LC1〜LC3
は、第3平坦化層8c、カラーフィルタ層9、第2平坦
化層8b、層内レンズ11及び第1平坦化層8aを介し
て、入射面の下方にある光電変換素子2に入射する。
【0081】また、例えば、マイクロレンズ14の中心
線(1点鎖線で示す)より左側に入射した入射光LL
は、マイクロレンズ14の右側下方に位置する光電変換
素子2Rに集光され、右側に入射した入射光LRは、マ
イクロレンズ14の左側下方に位置する光電変換素子2
Lに集光される。
【0082】以上のように、第2の実施例では、画素
(光電変換素子2)間に、半円筒状のマイクロレンズ1
4を形成することにより、画素間に入射する光(又は入
射する光の一部)を、隣接する画素に拡散させる。よっ
て、光信号の一部が画素間で互いに混合するので、光学
ローパスフィルタと同等の機能を有する集光光学系をオ
ンチップで実現することが出来る。
【0083】なお、マイクロレンズ14の形状は、半円
筒形に限らず、例えば、断面が3角形となる形状等でも
良く、画素境界上に入射する光を隣接する画素に方向付
けできる形状であればどのようなものでもよい。
【0084】以上の第1及び第2の実施例では、最上層
のマイクロレンズ(トップマイクロレンズ)に集光作用
を有する焦点距離の短いレンズ(例えば、凸型レンズ
等)を用いて、画素境界上に入射する光(又はその一
部)を隣接する画素に導入することにより、光学ローパ
スフィルタと同等の機能を果たす例を示した。以下、第
3の実施例及びその変形例では、トップマイクロレンズ
に光の拡散作用を有するレンズ(例えば、凹型レンズ
等)を用いて、画素境界上に入射する光(又はその一
部)を隣接する画素に導入することにより、光学ローパ
スフィルタと同等の機能を果たす例を示す。
【0085】図7は、本発明の第3の実施例による固体
撮像素子に入射する光線の入射経路を模式的に表した概
略図である。図中、破線により入射経路を表す。また、
図3、図4及び図5と同様の部分には同じ参照番号が付
与されている。
【0086】この第3の実施例では、第3平坦化層8c
の上に、光の拡散作用を有する凹型マイクロレンズ15
が形成される。マイクロレンズ15は、例えば、第3平
坦化層8cの表面上に透明レジストをスピンコート等に
より塗布し、画素境界線上をマスキングして、等法性エ
ッチング等を行い、凹型形状に形成される。マイクロレ
ンズ15の形成は、その他の公知の例によっても良い。
なお、マイクロレンズ15以外は、第1の実施例と同様
の工程により形成される。
【0087】マイクロレンズ15に入射する光の内、中
心部に入射する入射光LC1〜LC3は、入射光LC1
〜LC3が入射したマイクロレンズ15の下方にある光
電変換素子2に入射し、周辺部に入射する入射光LL及
びLRは、入射した側に隣接する光電変換素子2に入射
するように、マイクロレンズ15のレンズ形状および屈
折率等が設定される。
【0088】マイクロレンズ15の屈折率(n1)、第
3平坦化層8cの屈折率(n2)、第2平坦化層8bの
屈折率(n3)、層内レンズ10及び11の屈折率(n
4)及び第1平坦化層8aの屈折率(n5)は、大気中
の屈折率をn0とした場合に、n0<n1=n2<n3
<n4<n5の関係になるように設定される。
【0089】例えば、マイクロレンズ15の中心部に入
射する入射光LC1は、第3平坦化層8c、カラーフィ
ルタ層9、第2平坦化層8b、層内レンズ11及び第1
平坦化層8aを直進し、マイクロレンズ15に対応する
(下方にある)光電変換素子2に入射する。
【0090】また、マイクロレンズ15の中心部近傍に
入射する入射光LC2及びLC3は、第3平坦化層8
c、カラーフィルタ層9、第2平坦化層8bを屈折しつ
つ通過した後に、層内レンズ11により画素中心付近に
集光され第1平坦化層8aを介してマイクロレンズ15
に対応する(下方にある)光電変換素子2に入射する。
【0091】また、例えば、マイクロレンズ15の左側
周辺部に入射する入射光LLは、マイクロレンズ15の
拡散作用により、第3平坦化層8c、カラーフィルタ層
9、第2平坦化層8bを介して、左側に隣接する層内レ
ンズ10に入射し、第1平坦化層8aを介してマイクロ
レンズ15の左側に隣接するマイクロレンズ15に対応
する(下方にある)光電変換素子2Lに入射する。
【0092】同様に、例えば、マイクロレンズ15の右
側周辺部に入射する入射光LRは、第3平坦化層8c、
カラーフィルタ層9、第2平坦化層8bを介して、右側
に隣接する層内レンズ10に入射し、第1平坦化層8a
を介してマイクロレンズ15の左側に隣接するマイクロ
レンズ15に対応する(下方にある)光電変換素子2R
に入射する。
【0093】さらに、図1(A)同様の平面構成では、
マイクロレンズ15の上側周辺部に入射する入射光は、
上側に隣接する光電変換素子2に、下側周辺部に入射す
る入射光は、下側に隣接する光電変換素子2に、入射さ
れる。すなわち、マイクロレンズ13(および12)
は、周辺部に入射した光を該周辺部と同一方向の隣接す
る画素に導入するように設定されている。
【0094】以上のように、本発明の第3の実施例によ
れば、入射光の一部が、隣接画素受光部(光電変換素
子)に導入され、光信号の一部が画素間で互いに混合す
るので、光学ローパスフィルタと同等の機能を有する集
光光学系をオンチップで実現することが出来る。
【0095】図8は、本発明の第3の実施例の変形例に
よる固体撮像素子に入射する光線の入射経路を模式的に
表した概略図である。図中、破線により入射経路を表
す。また、図3、図4、図5及び図7と同様の部分には
同じ参照番号が付与されている。
【0096】この第3の実施例の変形例では、図7に示
す第3の実施例に加えて、第1平坦化層8a内の光電変
換素子2上方に拡散作用を有する下凸レンズ16が形成
される。下凸レンズ16の形成は、公知の例による。な
お、下凸レンズ16以外は、第3の実施例と同様の工程
により形成される。
【0097】マイクロレンズ15の屈折率(n1)、第
3平坦化層8cの屈折率(n2)、第2平坦化層8bの
屈折率(n3)、層内レンズ10及び11の屈折率(n
4)、下凸レンズ16の屈折率(n6)、及び第1平坦
化層8aの屈折率(n5)は、大気中の屈折率をn0と
した場合に、n0<n1=n2<n3<n4<n6<n
5の関係になるように設定される。
【0098】上述のように、層内レンズ10及び11の
下方に下凸レンズ16を形成することにより、層内レン
ズ10及び11を通過して入射する光を、光電変換素子
2の中心部近傍に集光することが出来る。
【0099】以上、本発明の第1〜第3の実施例及び第
3の実施例の変形例によれば、固体撮像素子最上層に形
成されるトップマイクロレンズにより、入射光の一部
(例えば光電変換素子間に入射する光)を、周辺の隣接
する光電変換素子に入射させる。よって、光信号の一部
が画素間で互いに混合するので、光学ローパスフィルタ
と同等の機能を有する集光光学系をオンチップで実現す
ることが出来る。
【0100】また、本発明の実施例によれば、光学ロー
パスフィルタと同等の機能を有する集光光学系をオンチ
ップで実現するので、固体撮像素子とカメラのレンズ系
の間に光学ローパスフィルタを設ける必要がない。よっ
て、固体撮像素子を用いたカメラの小型化、及びローコ
スト化が可能になる。
【0101】また、本発明の実施例によれば、固体撮像
素子パッケージに水晶板等を取り付ける必要がなく、機
械的、熱的ストレスの問題が生じないので、固体撮像素
子の製造歩留まりが向上し、併せて、高価な水晶板を必
要としないので、コストアップを回避することが出来
る。
【0102】また、固体撮像素子が、大型化した場合に
は、光学ローパスフィルタとして用いる水晶板等の入手
が困難になるが、本発明の実施例を用いることにより、
簡単に素子の大型化に対応することが出来る。
【0103】また、本発明の実施例に光学ローパスフィ
ルタ等を併せて用いる場合は、通常光軸によって2枚以
上の光学ローパスフィルタを必要とするが、その枚数を
削減することが出来る。
【0104】また、本発明の実施例と光学ローパスフィ
ルタ等を組み合わせて用いる場合は、水晶板の結晶厚を
通常より薄くしても、十分な光学ローパスフィルタを得
ることが出来る。
【0105】なお、実施例では、最上層のマイクロレン
ズ(トップレンズ)により、入射光(又は入射光の一
部)を第1に隣接する画素に入射させるようにしたが、
第1隣接画素に限らず、該第1隣接画素に隣接する第2
隣接画素に入射光を入射させるようにマイクロレンズの
形状及び屈折率、焦点距離を設定してもよい。例えば、
緑色のカラーフィルタに対応する画素に対応するマイク
ロレンズに入射した光を、同じ緑色のカラーフィルタに
対応する画素に入射させるようにしてもよい。
【0106】なお、実施例では、CCD型の固体撮像素
子を用いて本発明を説明したが、本発明は、図10に示
すようなMOS型の固体撮像素子においても利用するこ
とが可能である。なお、MOS型固体撮像素子の他の構
成は公知の例による。
【0107】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組合せ等が可能なことは当業者に自明
であろう。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
外付け光学ローパスフィルタを必要とせずにモアレを低
減することの出来る固体撮像素子を提供することができ
る。
【0109】また、本発明によれば、少ない枚数の光学
ローパスフィルタでモアレを低減することの出来る固体
撮像素子を提供することができる。
【0110】また、本発明によれば、結晶厚の薄い光学
ローパスフィルタでモアレを低減することの出来る固体
撮像素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による固体撮像素子のマ
イクロレンズの配置を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の第1の実施例によるマイクロレンズが
球面レンズ形状、または、ほぼ球面レンズと見なすこと
ができる表面形状のマイクロレンズになる原理を説明す
るための斜視図である。
【図3】第1の実施例による固体撮像素子を図1(A)
若しくは図1(B)のx−yで切断した拡大断面図であ
る。
【図4】図3に示す第1の実施例による固体撮像素子の
第1平坦化層8a意向の製造工程を示す拡大断面図であ
る。
【図5】第1の実施例による固体撮像素子に入射する光
線の入射経路を模式的に表した概略図である。
【図6】本発明の第2の実施例による固体撮像素子に入
射する光線の入射経路を模式的に表した概略図である。
【図7】本発明の第3の実施例による固体撮像素子に入
射する光線の入射経路を模式的に表した概略図である。
【図8】本発明の第3の実施例の変形例による固体撮像
素子に入射する光線の入射経路を模式的に表した概略図
である。
【図9】MOS型固体撮像素子の一例を表す概略図であ
る。
【図10】従来の固体撮像素子に入射する光線の入射経
路を模式的に表した概略図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…受光素子(受光部)、3…列方向
転送チャネル領域、4…分離領域、5…絶縁膜、6…転
送電極、7…遮光膜、8…平坦化層、9…カラーフィル
タ層、10、11、20…層内レンズ、12、13、1
4、15、22…マイクロレンズ、16…下凸レンズ、
30…光学ローパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇家 眞司 宮城県黒川郡大和町松坂平1丁目6番地 富士フイルムマイクロデバイス株式会社内 Fターム(参考) 4M118 AA10 AB01 BA10 BA14 CA02 CA40 EA20 FA06 GC08 GC20 GD04 GD06 GD07 GD08 5C024 CX14 CY33 EX43 EX52 5F088 AA02 BA16 BA18 BA20 BB03 EA04 HA10 JA12 JA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元表面を画定する半導体基板と、 前記半導体基板の受光領域に複数列、複数行に形成され
    た多数個の光電変換素子と、 前記半導体基板上方に形成された平坦化絶縁膜と、 前記平坦化絶縁膜上方に形成され、それぞれが入射光を
    2つ以上の光電変換素子に入射させる光学特性を有する
    複数個のマイクロレンズとを有する固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記複数個のマイクロレンズは、前記多
    数個の光電変換素子の中から市松状に選択した光電変換
    素子に1個ずつ対応して形成された第1のマイクロレン
    ズと、 前記市松状に選択した光電変換素子以外の光電変換素子
    に対応して、各々が近傍の前記第1のマイクロレンズと
    部分的に重なるように形成された第2のマイクロレンズ
    とを含む請求項1記載の固体撮像素子。
  3. 【請求項3】 前記複数個のマイクロレンズのそれぞれ
    は、周辺部の焦点距離が中心部の焦点距離よりも短いマ
    イクロレンズである請求項1又は2記載の固体撮像素
    子。
  4. 【請求項4】 前記複数個のマイクロレンズは、前記複
    数行、複数列の光電変換素子の隣接する行ないし列に設
    けられた半円筒形のマイクロレンズである請求項1記載
    の固体撮像素子。
  5. 【請求項5】 前記複数個のマイクロレンズの焦点距離
    は、前記複数個のマイクロレンズの下面とそれぞれに対
    応する光電変換素子表面との間の距離よりも短い請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  6. 【請求項6】 前記複数個のマイクロレンズは凹レンズ
    である請求項1記載の固体撮像素子。
  7. 【請求項7】 さらに、前記複数個のマイクロレンズと
    前記平坦化絶縁膜との間に形成されたカラーフィルタ層
    と、 前記カラーフィルタ層の表面に形成された第2の平坦化
    絶縁層とを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    固体撮像素子。
  8. 【請求項8】 さらに、前記平坦化絶縁膜と前記複数個
    のマイクロレンズとの間に形成され、前記複数個のマイ
    クロレンズを通過した入射光を受ける層内レンズを有す
    る請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体撮像素子。
  9. 【請求項9】 前記層内レンズは、前記多数個の光電変
    換素子の中から市松状に選択した光電変換素子に1個ず
    つ対応して形成された第1の層内レンズと、 前記市松状に選択された光電変換素子以外の光電変換素
    子に対応し、各々が近傍の前記第1の層内レンズと部分
    的に重なるように形成された第2の層内レンズとを含む
    請求項8記載の固体撮像素子。
  10. 【請求項10】 さらに、前記平坦化絶縁膜内に前記層
    内レンズのそれぞれに対応するように形成される別のマ
    イクロレンズを有する請求項1〜9のいずれか1項に記
    載の固体撮像素子。
  11. 【請求項11】 前記別のマイクロレンズは、下凸レン
    ズ形状である請求項10記載の固体撮像素子。
  12. 【請求項12】 前記多数個の光電変換素子は、画素ず
    らし配置されている請求項1〜11のいずれか1項に記
    載の固体撮像素子。
  13. 【請求項13】 さらに、前記光電変換素子の列ごとに
    垂直電荷転送路を有する請求項1〜12のいずれか1項
    に記載の固体撮像素子。
  14. 【請求項14】 さらに、前記光電変化素子ごとにMO
    S型電荷検出回路を有する請求項1〜12のいずれか1
    項に記載の固体撮像素子。
  15. 【請求項15】 (a)2次元表面を画定する半導体基
    板を準備する工程と、 (b)前記半導体基板に多数個の光電変換素子を複数
    列、複数行に形成する工程と、 (c)前記半導体基板上方に、平坦化絶縁膜を形成する
    工程と、 (d)それぞれが入射光を2つ以上の光電変換素子に入
    射させる光学特性を有する複数個のマイクロレンズを前
    記平坦化絶縁膜上に形成する工程とを有する固体撮像素
    子の製造方法。
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