JP2003332130A - 積層チップインダクタ - Google Patents

積層チップインダクタ

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JP2003332130A
JP2003332130A JP2002135683A JP2002135683A JP2003332130A JP 2003332130 A JP2003332130 A JP 2003332130A JP 2002135683 A JP2002135683 A JP 2002135683A JP 2002135683 A JP2002135683 A JP 2002135683A JP 2003332130 A JP2003332130 A JP 2003332130A
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conductor
coil
chip inductor
mat
conductor pattern
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JP2002135683A
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Yasuo Suzuki
靖生 鈴木
Yoshinari Oba
佳成 大場
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FDK Corp
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FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非磁性電気絶縁層と導体パターンがスクリー
ン印刷で交互に印刷積層されることによりコイルが形成
されるとともに、そのコイルを外部端子に接続する引き
出し導体が形成された積層チップインダクタにおいて、
上記コイルを形成する導体パターンの印刷精度を高め、
インダクタンス値等の特性誤差を小さくする。 【解決手段】 コイルの導体パターンに重なる領域に導
体マットを形成し、この導体マットの上に上記コイルの
導体パターンを印刷積層することにより、上記コイルを
形成する導体パターンの印刷精度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は非磁性電気絶縁層
と導体パターンをスクリーン印刷で交互に微細印刷する
ことにより形成される積層チップインダクタに関し、と
くに、携帯機器等に使用される小形表面実装型チップイ
ンダクタに適用して有効なものである。
【0002】
【従来の技術】積層チップインダクタは携帯機器等の電
子回路基板に表面実装されて使用されるが、機器の小形
化や高機能化にともなって、より小形のものが求められ
ている。この積層チップインダクタは、螺旋状に周回す
る導体によって形成されるコイル、回路基板表面にハン
ダ接続される外部端子、および上記コイルを上記外部端
子に接続する引き出し導体を有するが、これらをすべて
含めた全体が、たとえば0.6mm×0.3mm×0.
3mmといった小サイズの矩形チップに作り込まれる。
【0003】コイルは、非磁性電気絶縁層と導体パター
ンを交互に積層して形成される。このとき、各層の導体
パターン間に介在する絶縁層はそれぞれ、下側層の導体
パターンに上側層の導体パターンが部分的に接続するよ
うに形成される。これにより、導体パターンは絶縁層間
を螺旋状に周回して所定のインダクタ値を持つコイルを
形成する。絶縁層と導体パターンの積層はスクリーン印
刷によって行う。
【0004】引き出し導体については、コイルと外部端
子の間をスルーホール配線で接続する方法と、コイルの
端部をチップ側方へ延長して外部端子に接続する方法が
あるが、スクリーン印刷ではスルーホール形成が難し
く、したがって、この場合は、図7に示すように、コイ
ル端部をチップ側方へ延長する構造が望ましい。
【0005】図7は従来の積層チップインダクタの透視
斜視図を示す。同図に示すチップインダクタ50'は、
非磁性電気絶縁層1xと導電パターン2xをスクリーン
印刷で交互に微細印刷することにより、螺旋状に周回す
るコイルLが形成されている。コイルLの一方の端部を
形成する導体パターン21には引き出し導体部31が延
長形成されていて、この引き出し導体部31の先端が外
部端子51に接続されている。コイルLの他方の端部も
同様に外部端子52に接続されている。
【0006】図8は上記積層チップインダクタ50'の
形成過程(a)〜(f)を示す。上記積層チップインダ
クタ50'の形成に際しては、まず、第1の絶縁層(非
磁性電気絶縁層)11を印刷積層する。この絶縁層11
はチップ断面の全体にわたって平坦な下地面を形成する
(a)。
【0007】次に、上記絶縁層11の上に第1の導体パ
ターン21を印刷積層する(b)。この導体パターン2
1はコイルの一端部をなすとともに、その一端部を外部
端子に接続するための引き出し導体部31を有する。こ
の第1の導体パターン21の上に第2の絶縁層12を印
刷積層する(c)。この絶縁層12は上記導体パターン
21の半面だけを覆うように積層される。
【0008】このあと、第2の導体パターン22を印刷
積層する(d)。この第2の導体パターン22は、上記
第2の絶縁層12と上記第1の導体パターン21の両方
に跨って形成される。これにより、第1の導体パターン
21の他端側に第2の導体パターン22の一端側が接続
される。
【0009】次に、第3の絶縁層13を印刷積層する
(e)。この第3の絶縁層13は上記第2の導体パター
ン22の残り半面を覆う。この上から第3の導体パター
ン23を印刷積層する(f)。これにより、第2の導体
パターン22の他端側に第3の導体パターン23の一端
側が接続される。
【0010】各導体パターン21,22,23・・・は
それぞれ前記コイルLの半周分に相当する周回パターン
を形成する。したがって、上述した印刷積層を繰り返す
ことにより、図7に示したように、絶縁層1xの間を螺
旋状に周回するコイルLが形成される。このコイルLの
端部は引き出し導体部31により外部端子51,52に
接続される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の積層チ
ップインダクタは、コイルとその引き出し導体をスクリ
ーン印刷で形成することにより、比較的低コストの設備
でもって効率良く生産することが可能である。しかしな
がら、そのためには、スクリーン印刷による微細印刷が
高精度かつ再現性良く行われる必要がある。前述したよ
うに、積層チップインダクタはミリ単位以下の小面積に
絶縁層と導体パターンを印刷積層して形成される。この
微細印刷(ファイン印刷)を高精度に行わせるために
は、その印刷が行われる下地面を平坦化する必要があ
る。下地面の平坦性が悪いと、印刷滲みなどが生じて、
導体パターンを精度良く印刷積層することができなくな
る。導体パターンの印刷精度が悪いと、その導体パター
ンによって形成されるコイルの特性精度とくにインダク
タンス値の精度再現性が悪くなる。
【0012】ところが、上述した従来の積層チップイン
ダクタでは、第2の絶縁層12の上に第2の導体パター
ン22を印刷積層する際に、その印刷の下地面となる第
2の絶縁層12の表面が平らにならず、これにより、第
2の導体パターン22の印刷精度が大きく損なわれてし
まうという問題を生じることが判明した。さらに、この
問題は、その第2の絶縁層12に形成された第1の導体
パターン22によって生じることが、本発明者によって
知得された。
【0013】すなわち、最初の導体層をなす第1の導体
パターン21は、コイルの巻端を形成する必要上、非対
称パターンとなっているが、この非対称パターンの上に
第2の絶縁層22を積層した場合、第2の導電パターン
22が印刷される下地面の高さに不斉な変化が生じてし
まう。
【0014】すなわち、図8において符号AとBで示す
部分はいずれも第2の導体パターン22の印刷下地面と
なるところであるが、その下に導体パターン21が位置
するA部分と、導体パターン21が位置しないB部分と
の間で高さに違いが生じる。この違いは僅かではある
が、スクリーン印刷をその分解能の限界に近いところで
行う微細印刷では、印刷の精度および再現性に非常に大
きく影響することが判明した。さらに、上記高さの違い
による影響は、その上に形成される第3の導体パターン
23の印刷精度にも及ぶ。これらはインダクタ値などの
特性の再現精度を低下させる。
【0015】一方、この種の積層チップインダクタは、
図7に示すように、矩形チップの両端部に外部端子5
1,52を有する。各外部端子51,52はそれぞれ矩
形チップの外側面を環状に取り巻いている。これによ
り、外部端子51,52は、矩形チップのどの側面が回
路基板に接しても、チップ内のコイルLを回路基板に接
続させることができる。
【0016】しかし、コイルLと外部端子51,52間
の接続は、そのコイルLの端部から延長された引き出し
導体部31により1個所で接続されている。コイルLは
その引き出し導体部31と外部端子51,52を介して
回路基板に接続される。したがって、その引き出し導体
部31が回路基板側に位置した場合とその反対側に位置
した場合とでは、間に介在する外部端子51,52での
導体長が異なるため、コイルLから回路基板までの導体
長に差が生じる。この導体長の差はインダクタンス値の
差となって現れる。つまり、上述した従来の積層チップ
インダクタでは、回路基板に接するチップ面によってイ
ンダクタンス値が変化してしまうという問題があった。
この問題を回避するためには、実装時にチップの上下を
区別して常に特定の1面だけが回路基板に接するように
すればよい。しかし、これは実装作業を著しく複雑かつ
非効率にするという別の問題を生じる。
【0017】この発明は以上のような問題を鑑みてなさ
れたもので、第1の目的は、非磁性電気絶縁層と導体パ
ターンがスクリーン印刷で交互に印刷積層されることに
よりコイルが形成されるとともに、そのコイルを外部端
子に接続する引き出し導体が形成された積層チップイン
ダクタにおいて、上記コイルを形成する導体パターンの
印刷精度を高め、インダクタンス値等の特性誤差を小さ
くすることにある。
【0018】第2の目的は、上記積層チップインダクタ
を回路基板に実装する際に、チップの上下区別を行わな
くても、回路基板への実装面方向によるインダクタンス
値の変化を小さくすることにある。
【0019】本発明の前記ならびにそのほかの目的と特
徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかにな
るであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は、非磁性
電気絶縁層と導体パターンがスクリーン印刷で交互に印
刷積層されることによりコイルが形成されるとともに、
そのコイルを外部端子に接続する引き出し導体が形成さ
れた積層チップインダクタにおいて、上記コイルの導体
パターンに重なる領域に導体マットが形成され、この導
体マットの上に上記コイルの導体パターンが印刷積層さ
れていることを特徴とする。この手段により、上記コイ
ルを形成する導体パターンの印刷精度を高めて、インダ
クタンス値等の特性誤差を小さくすることができる。
【0021】上記手段では、たとえば次のような態様が
好適あるいは可能である。すなわち、上記コイルの端部
は上記導体マットを介して外部端子に接続することがで
きる。また、上記導体マットと上記外部端子の接続は、
その間に介在する引き出し導体部によって部分的に接続
することが、チップの強度を確保する上で望ましい。そ
の導体マットと引き出し導体部は同一層の導体パターン
で形成することができる。また、その引き出し導体部は
等角間隔で複数設けることが、チップの回路基板への実
装面方向によるインダクタンス値の変化を小さくする上
で望ましい。導体マットのパターンが矩形の場合、上記
引き出し導体部はその矩形の対角に位置させることがで
きる。また、その矩形の各辺の中心部に上記引き出し導
体部を設けようにしてもよい。
【0022】上記導体マットの中央に透窓を形成するこ
とにより、コイルのQ値を高める効果と、チップの機械
的強度を高める効果が得られる。さらに、その透窓を略
円形にすれば、気泡を入りにくくすることができる。
【0023】上記導体マットを形成する導体パターンは
印刷積層体の最下層側だけに設けるようにしてもよい。
また、巻数の少ないコイルはチップの一端側に寄せて形
成することにより、機械的歪みによるコイル特性への影
響を小さくすることができる。この場合、チップの他端
側に位置するコイルの端部はスルーホール配線で外部端
子に接続するとよい。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明の第1実施例
による積層チップインダクタの要部を示す。この場合、
図1は要部の構成を形成段階(a)〜(f)別の平面図
で示す。図2は全体の概略構成を透視斜視図で示す。図
3は引き出し導体部と外部端子の横断パターンを示す。
【0025】この実施例の積層チップインダクタ50
は、図2に示すように、たとえば0.6mm×0.3m
m×0.3mmといった小サイズの矩形チップ状であっ
て、螺旋状に周回する導体によって形成されるコイル
L、回路基板表面にハンダ接続される外部端子51,5
2、および上記コイルLを上記外部端子51,52に接
続する引き出し導体部31などが作り込まれる。
【0026】コイルLは、非磁性電気絶縁層1xと導体
パターン2xを交互に積層して形成される。このとき、
各層の導体パターン2xの間に介在する絶縁層1xはそ
れぞれ、下側層の導体パターンに上側層の導体パターン
が部分的に接続するように形成される。これにより、導
体パターン2xは絶縁層1x間を螺旋状に周回して所定
のインダクタ値を持つコイルLを形成する。絶縁層と導
体パターンはスクリーン印刷により形成される。
【0027】上記コイルLの両端はそれぞれ、引き出し
導体部31と導体マット32を形成する導体パターン4
1,42に接続されている。この導体パターン41,4
2は、コイルLの導体パターン2xと同様、スクリーン
印刷により形成される。導体マット32はコイルLと外
部端子51の間に介在する引き出し導体の一部であっ
て、この実施例では矩形のパターン形状に形成される。
この矩形パターンは、コイルLの導体パターン2xに重
なる領域をすべて包含する。上記コイルLの導体パター
ン22,23,・・・はその導体マット32の上に印刷
積層される。引き出し導体部31は上記導体マット32
の各辺の中心部から外方へ張り出す形で形成される。
【0028】上述した積層チップインダクタ50は、図
1に示す形成段階(a)〜(f)を経て作製される。図
1において、まず、第1の絶縁層(非磁性電気絶縁層)
11を印刷積層する。この絶縁層11はチップ断面の全
体にわたって平坦な下地面を形成する(a)。
【0029】次に、第1の導体パターン41を印刷積層
する(a)。この導体パターン41は上述したように、
導体マット32と引き出し導体部31を含む。この導体
パターン41の上に第2の絶縁層12を印刷積層する
(c)。この絶縁層12は第1の導体パターン41の半
面だけを覆うように形成される。
【0030】このあと、第2の導体パターン22を印刷
積層する(d)。この第2の導体パターン22は前記コ
イルLの半周分に相当する周回パターンを形成するもの
であって、上記第1の導体パターン41と上記第2の絶
縁層12の上に跨って形成される。これにより、第2の
導体パターン22が一端側が第1の導体パターン41に
接続される。
【0031】次に、第3の絶縁層13を印刷積層する
(e)。この第3の絶縁層13は上記第2の導体パター
ン22の残り半面を覆う。このあと、その第3の絶縁層
13と上記第2の導体パターン22の上に跨って第3の
導体パターン23を印刷積層する(f)。これにより、
第2の導体パターン22の他端側に第3の導体パターン
23の一端側が接続される。
【0032】第2以降の導体パターン22,23,・・
・はそれぞれ、前記コイルLの半周分に相当する周回パ
ターンを形成する。したがって、上述した印刷積層を繰
り返すことにより、図2に示すように、絶縁層1xの間
を螺旋状に周回するコイルLが形成される。このコイル
Lは引き出し導体部31により外部端子51,52に接
続される。
【0033】上述した実施例の積層チップインダクタ5
0では、コイルLの導体パターン22,23,・・・が
第1の導体パターン41の導体マット32の上で形成さ
れる。少なくともコイルLの導体パターン22,23,
・・・が印刷積層される下地面は上記導体マット32の
上にある。これにより、少なくともその面部分では、導
体パターンの有無による高さの違いが発生せず、平坦な
印刷下地面が形成される。従来の場合は、符号AとBの
部分で高さに違いが生じていたが、上記実施例では、両
部分(A)(B)共に導体マット32上にあって平らな
印刷下地面を形成する。したがって、スクリーン印刷の
分解能の限界に近い精度でコイルLの導体パターン2
2,23,・・・を再現性良く印刷積層することができ
る。これにより、インダクタンス値等の特性誤差を小さ
くすることができる。
【0034】さらに、上述した実施例では、図3に示す
ように、導体マット32の各辺の中心部からそれぞれに
引き出し導体部31が延長して外部端子51,52に接
続する。これにより、コイルLの端部は、チップのどの
面が回路基板に接していても、ほぼ同じ導体長でその回
路基板に接続されるようになる。したがって、積層チッ
プインダクタ50を回路基板に実装する際に、チップの
上下区別を行わなくても、回路基板への実装面方向によ
るインダクタンス値の変化を小さくすることができる。
【0035】図4は本発明の第2実施例をその要部の形
成段階(a)〜(f)別に示す。上述した実施例との相
違点に着目して説明すると、この実施例では、上記導体
マット32の中央に導体層の無い透窓33を設けてい
る。導体マット32の導体部分は、その上に形成される
導体パターン22,23,・・・の下で平坦な印刷下地
面を形成する。
【0036】コイルLはその軸方向に磁束を発生する
が、その磁束方向に導体の無い透窓33が位置すること
により、渦電流損失によるQ値の低下を回避することが
できる。また、透窓33を設けたことにより、絶縁層間
の接着面積が大きくなってチップの強度が高められると
いう効果も得られる。透窓33の形状はとくに限定され
るものではないが、この実施例では円形にしている。円
形にすることで気泡を入りにくくすることができるとい
う効果が得られる。
【0037】引き出し導体部31は、導体マット32の
互いに対角となる2個所から延長されて外部端子51,
52に接続する。これにより、チップのどの面が回路基
板に接しても、ほぼ同じ導体長でコイルと回路基板を接
続することができる。
【0038】図5は本発明の第3実施例を示す。上記引
き出し導体部31は、同図に示すように、チップの側辺
の中央に設けてもよい。この場合、チップの角部が絶縁
層同士の接着で強化されるようになるため、その角部で
のカケ(折損)を防止する効果が得られる。
【0039】図6は本発明の第4実施例を示す。上記導
体マット32は、同図に示すように、コイルLの一端側
に設けるだけでもよい。スクリーン印刷精度すなわちコ
イルLの精度を高めるためには、そのコイルLの最初の
周回パターンを印刷積層する際に、その印刷面の下に上
記導体マット32が位置して平らな下地面を形成できれ
ばよい。この下地面はコイルの導体パターン下に形成さ
れればよい。
【0040】さらに、同図に示す実施例では、巻数の少
ないコイルLが形成されていて、そのコイルLの一端は
上記導電マット32と同じ層の引き出し導体部31によ
り外部端子51に引き出される一方、そのコイルLの他
端はスルーホール配線6xを介して外部端子52に引き
出されている。
【0041】これにより、コイルLはチップの一端側に
寄って形成され、その中心はチップ中心部から外れてい
る。チップ中心部は機械的歪みが集中することろである
が、実施例では、その歪みの集中個所からコイルLの主
要部を退避させることにより、その歪みの影響がコイル
Lに及ぶのを軽減している。コイルLの特性は機械的歪
みの影響も受けるが、この影響はとくに、巻数が少ない
コイルほど顕著になる。すなわち、この実施例では、チ
ップの機械的歪みによるコイルLの特性誤差を小さくで
きるという効果が得られる。
【0042】以上、本発明をその代表的な実施例に基づ
いて説明したが、本発明は上述した以外にも種々の態様
が可能である。たとえば、チップの強度が確保できるな
らば、そのチップの断面全体に広がる導体マット32を
形成して、その導体マット32の周辺を、引き出し導体
部31を介さずに直接、外部端子51に接続させるよう
にしてもよい。また、導体マット32のパターン形状
は、コイルLの導体パターン22,23,・・・と同
様、たとえば円形あるいは環状等の種々の形状が可能で
ある。また、導体マット32と外部端子51間を接続す
る引き出し導体部31は互いに等角間隔の配置であれ
ば、上述した以外の配置でも、回路基板への実装面方向
によるインダクタンス値の変化を小さくする効果を得る
ことができる。
【0043】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。すなわち、本発明によれば、非磁性電気絶縁層と
導体パターンがスクリーン印刷で交互に印刷積層される
ことによりコイルが形成されるとともに、そのコイルを
外部端子に接続する引き出し導体が形成された積層チッ
プインダクタにおいて、上記コイルを形成する導体パタ
ーンの印刷精度を高め、インダクタンス値等の特性誤差
を小さくすることができる。また、上記積層チップイン
ダクタを回路基板に実装する際に、チップの上下区別を
行わなくても、回路基板への実装面方向によるインダク
タンス値の変化を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による積層チップインダクタの第1実施
例をその要部の形成段階別に示す平面図である。
【図2】本発明の第1実施例による積層チップインダク
タの全体構成を示す透視斜視図である。
【図3】本発明の第1実施例による積層チップインダク
タにて形成されている引き出し導体部を平面的に見る断
面図である。
【図4】本発明の第2実施例をその要部の形成段階別に
示す平面図である。
【図5】本発明の第3実施例の要部を平面的に見る断面
図である。
【図6】本発明の第4実施例の要部をチップの縦断面で
示す図である。
【図7】従来の積層チップインダクタの全体構成を示す
透視斜視図である。
【図8】従来の積層チップインダクタの主要部をその形
成段階別に示す平面図である。
【符号の説明】 1x 非磁性電気絶縁層 11 第1の絶縁層 12 第2の絶縁層 13 第3の絶縁層 2x コイルLを形成する導体パターン 21 第1の導体パターン 22 第1の導体パターン 23 第1の導体パターン 31 引き出し導体部 32 導体マット 33 透窓 41,42 導体パターン 51,52 外部端子 6x スルーホール配線 50 (本発明) 50' 積層チップインダクタ(従来) L コイル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性電気絶縁層と導体パターンがスク
    リーン印刷で交互に印刷積層されることによりコイルが
    形成されるとともに、そのコイルを外部端子に接続する
    引き出し導体が形成された積層チップインダクタにおい
    て、上記コイルの導体パターンに重なる領域に導体マッ
    トが形成され、この導体マットの上に上記コイルの導体
    パターンが印刷積層されていることを特徴とする積層チ
    ップインダクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記コイルの端部が
    前記導体マットを介して前記外部端子に接続されている
    ことを特徴とする積層チップインダクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記導体マ
    ットと前記外部端子の間に引き出し導体部を介在させる
    とともに、その導体マットと引き出し導体部を同一層の
    導体パターンで形成したことを特徴とする積層チップイ
    ンダクタ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記導体マットと前
    記外部端子の間に前記引き出し導体部を等角間隔で複数
    設けたことを特徴とする積層チップインダクタ。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、前記導体マ
    ットのパターンを矩形状に形成するとともに、その矩形
    の対角位置に前記引き出し導体部を設けたことを特徴と
    する積層チップインダクタ。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかにおいて、前記
    導体マットのパターンを矩形状に形成するとともに、そ
    の矩形の各辺の中心部に前記引き出し導体部を設けたこ
    とを特徴とする積層チップインダクタ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記
    導体マットの中央に導体層の無い透窓が形成されている
    ことを特徴とする積層チップインダクタ。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記透窓が略円形に
    形成されていることを特徴とする積層チップインダク
    タ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、前記
    導体マットを形成する導体パターンは印刷積層体の最下
    層側だけに設けられていることを特徴とする積層チップ
    インダクタ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、前
    記コイルをチップの一端側に寄せて形成したことを特徴
    とする積層チップインダクタ。
  11. 【請求項11】 請求項10において、チップの他端側
    に位置するコイルの端部をスルーホール配線で外部端子
    に接続したことを特徴とする積層チップインダクタ。
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