JP2003331755A - 陰極線管のファンネル構造 - Google Patents

陰極線管のファンネル構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ファンネルの形状のみを変化させることで、
陰極線管の製造時に、クラックによって発生する不良品
を減少し、得る陰極線管のファンネル構造を提供する。 【解決手段】 発光パネルと、該パネルと連結されてボ
ディー部及びヨーク部と、電子銃が装着されるネック部
と、を包含して構成されるファンネルを包含する陰極線
管において、パネルとファンネルとが連結されるシール
面の長軸の外方側端部と、ボディー部とヨーク部とが接
合されるTORの長軸の外方側端部と、を連結した仮想線
の長軸の評価線の長さをbmajとし、ファンネル外面から
長軸の評価線まで引いた垂直線が最大である長軸評価線
上の地点から前記シール面の長軸外方側の端部までの長
さをamajとし、垂直線の最大長さをHmajとし、パネルの
有効面の長軸長さの1/2をUmajとする時、0.33≦Rhmaj/R
maj≦0.51を満足し、式中、Rhmaj=Hmaj/Umajで、Rmaj=a
maj/bmajになるようにファネルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管に係るも
ので、詳しくは、応力の集中により発生する破損を防止
し得る陰極線管のファンネル構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管は、電気信号を電子ビ
ームに変換させ、該電子ビームを蛍光面に放出させて光
学的に画面を具現する装置であって、価格に比べて表示
される品質が優秀であるために、広用されている表示装
置である。
【0003】従来の陰極線管の構造においては、図5に
示したように、前面がガラスに形成されたパネル(pane
l)1と、後面がガラスに形成されたファンネル(funnel)
5と、により高真空の密閉した空間が形成され、前記パ
ネル1の内方側壁面に塗布されて発光体(luminescent m
aterial)の役割をする蛍光面(fluorescent surface)3
と、該蛍光面3の後方に形成されて該蛍光面3を発光させ
るための電子ビーム(electron beam)14を放出する電
子銃(electron gun)13と、前記ファンネル5の外周に装
着されて前記電子ビーム14を前記蛍光面3の面積に適合
してスキャン可能に偏向させる偏向ヨーク(deflection
yoke)10と、前記蛍光面3の後方に設置されて前記電子
ビーム14の色選別作用を行うシャドウマスク(shadow m
ask)6と、前記パネル1の側面の縁に装着されて前記パネ
ル1及び前記ファンネル5から発生する応力を分散させる
補強バンド15と、を包含して構成されていた。
【0004】又、前記パネル1の内面は所定曲率を有す
るように形成され、該パネル1と前記電子銃13間に前記
ファンネル5により真空の構造体が形成されて、該真空
構造体の後方に前記偏向ヨーク10及び前記電子銃13がそ
れぞれ固持されている。
【0005】又、前記ファンネル5は、前記パネル1が結
合された前方側のボディー部51と、前記偏向ヨーク10が
形成された中間のヨーク部52と、前記電子銃13が装着さ
れた後方側のネック部53とに大別される。
【0006】この時、前記ボディー部51と前記ヨーク部
52との境界線をトップ・オブ・ラウンド(TOR: top of
round)7と称し、前記ヨーク部52と前記ネック部53と
の境界線をネックシール9と称し、前記ファンネル5の全
長の基準となる仮想の線をレファレンスライン(referen
ce line)8という。
【0007】又、前記パネル1と前記ファンネル5とが結
合される部分をシール面(sealingsurface)4といい、前
記ファンネル1の中心軸12と前記レファレンスライン8と
の交差点から前記シャドウマスク6の有効面端部17まで
連結された仮想線角18の二倍を偏向角(deflection ang
le)という。
【0008】このように構成された従来の陰極線管は、
相対的に前後の長さが長く重いので、陰極線管の全長を
減らしてスリム化及び軽量化を図るため、前記パネル1
の全長又は前記ファンネル5の全長を減らしていた。
【0009】しかし、前記パネル1の全長を減らすと、
排気後に真空により前記パネル1と前記ファンネル5とが
結合されたシール面(sealing surface)に高引張応力が
発生され、前記補強バンド15の締結力が低減して前記補
強バンド15の耐応力が減少するという短所がある。
【0010】又、前記ファンネル5の全長を減らす場
合、前記パネル1より相対的に薄い前記ファンネル5に高
応力が加えられ、特に、前記パネル1と前記ファンネル5
とが接合されるシール面4に高引張応力が加えられるた
めに、製作工程中、破損が頻繁に発生するという短所が
ある。
【0011】従って、前記ファンネル5の設計時には、
真空による引張応力を十分に考慮しなければならないた
めに、通常、前記ファンネル5の限界応力値を12MPa以下
に設計し、前記ファンネル5の応力値が12MPa以上になる
と、小さい衝撃によってもクラックが発生し、該クラッ
クによって前記ファンネル5が完全に破壊される爆縮現
象(implosion)が発生する。
【0012】又、前記応力の集中を減少させる方法とし
て、前記ファンネル5のボディー部51の厚さを増加させ
ることが考えうるが、この場合、前記偏向ヨーク10が位
置する前記ヨーク部52と前記ボディー部51との厚さの差
が増加して前記ファンネル5の製造時の温度を下げる工
程中、前記ボディー部51と前記ヨーク部52との厚さの差
による熱容量の差によってクラックが発生する可能性が
増加する。
【0013】又、前記ヨーク部52の内方側の厚さを増加
させると、前記電子ビーム14が前記ヨーク部52の内方面
の干渉により遮断されるビーム・シャドウ・ネック(BS
N:beam shadow neck)現象が発生することで、陰極線
管の画面の品質が低下する。
【0014】従って、前記ファンネル5のスリム化によ
る集中応力の低減方法として、前記ファンネル5の厚さ
を単純に増加させることは不適であった。
【0015】最近、このようなファンネルを形状する最
適の方法として次のようなファンネル形状を屈曲形成す
る方法が提案されている。
【0016】即ち、図6(A)、(B)に示したように、
陰極線管のファンネル形状の変化によるシール4面及び
ファンネル5のボディー部51とヨーク部52とが接するTOR
(topof round)7の周囲から発生する応力に対応して陰
極線管のファンネル形状を決定する方法であって、先
ず、その主要要素に対して説明する。ここに図6は、ス
クリーン前方から見るときに略長方形をなすファンネル
前面のファンネル中心軸12からファンネル前面の短辺
側への垂直線を長軸、ファンネル前面の長辺側への垂直
軸を短軸、ファンネル前面の対角部にひいた軸を対角軸
としたときの、短軸断面、長軸断面又は対角軸断面のい
ずれかにおけるファンネル形状を示す概略図である。
【0017】即ち、前記パネル1とファンネル5とが接す
るシール面4の外方側端部と、前記ファンネル5のボディ
ー部51とヨーク部52とが接するTOR7の前記ファンネル5
の外方側端部と、を連結した評価線21の長さをbとし、
前記ファンネル5の外方面から前記評価線21側に引いた
垂直線中、垂直線22が最大長さを有するときの垂直線22
と前記評価線21とが接する地点から前記シール面4の外
方側端部までの長さをaとし、前記垂直線22の最大長さ
をHとし、前記評価線21とTOR7とが成す鋭角をAであると
定義する。
【0018】図6(A)に示したように、ファンネル5形
状(以下、Aタイプと称す)は、前記a値及びH値が比較的
小さく形成され、この場合のファンネル5は、前記ヨー
ク部52の周囲の応力が分散して現れる。
【0019】しかし、前記Aタイプの場合、前記パネル1
と結合した後、真空状態になる時、前記シール面4には1
2MPa以上の応力集中が発生する。
【0020】即ち、前記Aタイプのファンネル形状の場
合、図6(A)に示したように、ファンネルのシール面周
囲及びヨーク部周囲の最大応力を測定した結果、前記ヨ
ーク部周囲の最大応力は6.3MPaであるが、前記シール面
4の最大応力は15.3MPaで、12MPaを超過する値である。
【0021】又、図6(B)に示したように、ファンネル
5形状(以下、Bタイプと称す)の場合は、a値及びH値が比
較的大きく形成され、この場合のファンネル5は、前記
シール面4の周囲の応力が分散して現れる。
【0022】しかし、前記Bタイプの場合は、前記ボデ
ィー部51と前記ヨーク部52とが結合する前記TOR(top o
f round)7の付近には12MPa以上の応力集中が発生す
る。
【0023】即ち、前記Bタイプのファンネル形状の場
合、図6(B)に示したように、ファンネルのシール面周
囲及びヨーク部周囲の最大応力の最大応力を測定した
時、前記シール面4の中心部の最大応力は11.5MPaである
が、前記ヨーク部の周囲の最大応力は21.1MPaで、12MPa
を超過する値である。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】然るに、このような従
来Aタイプ及びBタイプ形状のファンネルにおいては、陰
極線管の製造時、ファンネルから発生する集中応力がク
ラックにより破損されるために、収率が低下するという
不都合な点があった。
【0025】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたもので、本発明に係る陰極線管のスリム化によ
り発生する集中応力の低減方法においては、構造物の厚
さを増加させることなく、ファンネルの形状のみを変化
させることで、陰極線管の製造時、クラックによる不良
品の発生を減少し、収率を向上し得る陰極線管のファン
ネルを構成することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る陰極線管のファンネルにおいて
は、内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、該パネルと連
結されるボディー部と、偏向ヨークが形成されるヨーク
部と、電子銃が装着するネック部とを含んで構成された
ファンネルとを含む陰極線管であって、前記パネルと前
記ファンネルとが連結するシール面外周と、該シール面
外周がなす面の長軸方向に伸びる中心線とが交わる点を
シール面長軸外端部とし、前記ボディー部と前記ヨーク
部との接合面の外周と、該接合面の外周がなす面の長軸
方向に伸びる中心線とが交わる点をトップ・オブ・ラウ
ンド長軸外端部とし、前記シール面長軸外端部と前記ト
ップ・オブ・ラウンド長軸外端部とを結んだ仮想線であ
る長軸評価線の長さをbma とし、前記ファンネルの
外面から前記長軸評価線におろした垂線の長さが最大と
なる前記長軸評価線上の地点と前記シール面長軸外端部
までの長さをamajとし、前記垂線の最大長さをH
majとし、前記有効パネルの長軸長さの1/2をU
majとするとき、0.33 ≦ Rhmaj/R
maj ≦ 0.51を満足し、ここにRhmaj=H
maj/Umaj、Rmaj=amaj/bma とす
ることを特徴とする。
【0027】また、本発明に係る陰極線管のファンネル
においては、内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、該パ
ネルと連結されるボディー部と、偏向ヨークが形成され
るヨーク部と、電子銃が装着するネック部とを含んだフ
ァンネルとを備えて構成された陰極線管であって、前記
パネルと前記ファンネルとが連結するシール面外周と、
該シール面外周がなす面の短軸方向に伸びる中心線とが
交わる点をシール面短軸外端部とし、前記ボディー部と
前記ヨーク部との接合面の外周と、該接合面の外周がな
す面の短軸方向に伸びる中心線とが交わる点をトップ・
オブ・ラウンド短軸外端部とし、前記シール面短軸外端
部と前記トップ・オブ・ラウンド短軸外端部とを結んだ
仮想線である短軸評価線の長さをbminとし、前記フ
ァンネルの外面から前記短軸評価線におろした垂線の長
さが最大となる前記短軸評価線上の地点と前記シール面
短軸外端部までの長さをaminとし、前記垂線の最大
長さをHminとし、前記有効パネルの短軸長さの1/
2をUminとするとき、0.41 ≦ Rhmin
min ≦ 0.50を満足し、ここにRhmi
min/Umin、Rmin=amin/bmin
することを特徴とする。
【0028】さらに、本発明に係る陰極線管のファンネ
ルにおいては、内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、該
パネルと連結されるボディー部と、偏向ヨークが形成さ
れるヨーク部と、電子銃が装着するネック部とを含んだ
ファンネルとを備えて構成された陰極線管であって、前
記パネルと前記ファンネルとが連結するシール面外周
と、該シール面外周がなす面の対角軸とが交わる点をシ
ール面対角軸外端部とし、前記ボディー部と前記ヨーク
部との接合面の外周と、該接合面の外周がなす面の対角
軸とが交わる点をトップ・オブ・ラウンド対角軸外端部
とし、前記シール面対角軸外端部と前記トップ・オブ・
ラウンド対角軸外端部とを結んだ仮想線である対角軸評
価線の長さをbdiaとし、前記ファンネルの外面から
前記対角軸評価線におろした垂線の長さが最大となる前
記対角軸評価線上の地点と前記シール面対角軸外端部ま
での長さをadiaとし、前記垂線の最大長さをH
diaとし、前記有効パネルの対角軸長さの1/2をU
diaとするとき、0.23 ≦Rhdia/Rdia
≦ 0.35を満足し、ここにRhdia=Hdia
/Udia、Rdia=adia/bdiaとすること
を特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に対
し、図面を用いて説明する。
【0030】本発明に係る陰極線管のファネルを最適に
設計するために次のように各重要要素を定義する。
【0031】図1(A)は、本発明に係る陰極線管のファン
ネルの設計要素を定義するための概略図で、スクリーン
前方から見るときに略長方形をなすファンネル前面のフ
ァンネル中心軸112からファンネル前面の短辺側への
垂直線を長軸、ファンネル前面の長辺側への垂直軸を短
軸、ファンネル前面の対角部にひいた軸を対角軸とした
ときの、短軸断面、長軸断面又は対角軸断面のいずれか
におけるファンネル形状を示す。図1(B)は、本発明に係
る陰極線管のパネルの有効画面各部の長さを定義するた
めの概略図である。
【0032】本発明に係る陰極線管のファンネル105の
構造においては、図1(A)、(B)に示したように、一方側
にパネル101が結合されるボディー部151と、偏向ヨーク
が位置されるヨーク部152と、電子銃が位置されるネッ
ク部153と、から構成される。
【0033】この時、前記ボディー部151と前記ヨーク
部152との境界線をトップ・オブ・ラウンド(TOR: top
of round)107といい、前記ヨーク部152と前記ネック
部153との境界線をネックシール(neck seal)109とい
い、前記パネル101の全長の基準となる仮想線をレファ
レンスライン(reference line)108であると定義する。
【0034】又、図1(A)に示したように、前記パネル
101とファンネル105とが接するシール面104の外方側端
部121aと、前記ファンネル105のボディー部151とヨーク
部152とが接するTOR107の前記ファンネル105と、前記ボ
ディー部151の外方側の端部121bと、を連結した評価線1
21の長さをbとし、前記ファンネル105の外方面から前記
評価線121側に垂直に引いた垂直線中、最大長さを有す
る垂直線122と前記評価線121とが接する地点121cから前
記シール面104の外方側の端部121aまでの長さをaとし、
前記垂直線122の最大長さをHとし、前記評価線121とTOR
107とが成す鋭角をAと定義する。且つ、a/bの値をRと定
義する。
【0035】又、図1(B)に示したように、前記パネル
101の蛍光面が塗布されて実際の画面が具現される領域
を有効面116といい、該有効面116から前記ファンネル10
5の中心軸112を中心に長軸123、短軸124及び対角軸125
の各端部側の距離をそれぞれUmaj、Umin及びUdiaである
と定義する。且つ、H/Uの値をRhと定義する。又、前記
パネル101は、外方面が実質的に平面であって、内方面
は所定空間を有するように形成される。
【0036】本発明は、このように定義される設計要素
値数を調節することにより前記ファンネル105の最適の
形状を設計し、前記シール面104及び前記TOR107に加え
られる強い高応力を低減し、前記R及び前記Rh値を変化
させながら前記ファンネル105に加えられる最大応力を
測定することで、最大応力が12MPaを超えない最適の設
計値を得ることが可能となる。
【0037】表1乃至表3は、多様な実験の結果により、
前記ファンネルの形状を変化して得た効果を説明するた
め各代表値を表に示したものである。
【0038】即ち、表1乃至表3は、従来のA、Bタイプの
ファンネルから測定されたシール面周囲及びヨーク部周
囲における最大応力と、本発明のC、D、Eタイプのファ
ンネル105の長軸123、短軸124及び対角軸125の各Rh/R値
に対する陰極線管の排気工程時に現れるファンネルのシ
ール面周囲及びヨーク部周囲における最大応力を示した
ものである。
【0039】この時、電子ビームの偏向角は100゜以上
で、パネルの有効画面横及び縦の比率は約16:9であ
る。
【0040】
【表1】
【0041】表1には、前記ファンネル101の短軸124及
び対角軸125におけるファンネル形状の設計値は一定に
し、前記ファンネル101の長軸123の形状を複数のタイプ
に調節した時の各タイプ別に発生する最大応力値を示
す。
【0042】又、表1の各タイプのRh/R値の変化による
最大応力値の変化特性を図2に図示する。
【0043】即ち、表1に示すように、従来のAタイプ及
びBタイプのファンネル形状の場合、ファンネルガラス
の設計制限応力制限値である12MPaを越える最大応力値
を示しているが、本発明のCタイプ、Dタイプ及びEタイ
プのファンネル形状の場合は、前記ファンネルの制限応
力である12MPaを超えない安全な応力値を示している。
【0044】且つ、図2に示したように、前記ファンネ
ル長軸123のRh/R値が0.33と0.51間である時、前記ファ
ンネルから発生する最大応力は、12MPa以下の安全な値
を示している。
【0045】従って、前記ファンネル長軸123のRh/R値
は、0.33から0.51の間に形成されることが好ましい。
【0046】
【表2】
【0047】表2には、前記ファンネル101の長軸123及
び対角軸125におけるファンネル形状の設計値は一定に
し、前記ファンネル101の短軸124の形状を複数のタイプ
に調節した時、各タイプ別に発生する最大応力値が示
す。
【0048】且つ、表2の各タイプのRh/R値の変化によ
る最大応力の値の変化特性を図3に示す。
【0049】即ち、表2に示すように、従来のA及びBタ
イプのファンネルの場合は、ファンネルガラスの設計制
限応力制限値である12MPaを超過する最大応力値を示し
ているが、本発明に係るC、D及びEタイプのファンネル
形状の場合は、前記ファンネルの制限応力である12MPa
以下の安全な応力値をそれぞれ示している。
【0050】且つ、図3に示したように、前記ファンネ
ル短軸Rh/R値が0.41と0.50間である時、前記ファンネル
から発生する最大応力は、12MPa以下の安全な値をそれ
ぞれ示している。
【0051】従って、前記ファンネル短軸のRh/R値は、
0.41から0.50の間に形成されることが好ましい。
【0052】
【表3】
【0053】表3には、前記ファンネル101の長軸123及
び短軸124におけるファンネル形状の設計値は一定に
し、前記ファンネル101の対角軸125の形状を複数のタイ
プに調節した時、各タイプ別に発生する最大応力値を示
す。
【0054】且つ、表3の各タイプRh/R値の変化による
最大応力値の変化特性を図4に示す。
【0055】即ち、表3に示したように、従来のA及びB
タイプのファンネルの場合は、ファンネルガラスの設計
制限応力制限値である12MPaを越える最大応力値を示し
ているが、本発明に係るC、D及びEタイプのファンネル
の場合は、前記ファンネル制限値の12MPaを超えない安
全な応力値をそれぞれ示してある。
【0056】且つ、図4に示したように、前記ファンネ
ル対角軸Rh/R値が0.23と0.35間である時、前記ファンネ
ルから発生する最大応力は、12MPa以下であるので、安
全な値となっている。
【0057】従って、前記ファンネル対角軸のRh/R値
は、0.23から0.35の間に形成されることが好ましい。
【0058】前記ファンネル105の対角軸125の形状は、
前記ファンネル105の中心軸112と、前記ファンネル105
の長軸123及び短軸124とが決定されると、自然に決定さ
れる。
【0059】又、本発明に係る陰極線管ファンネルにお
いては、該ファンネルの長軸、短軸及び対角軸の形状を
スリム型陰極線管に適用することで、厚さを増加させる
ことなく、形状の変化のみによる対応が可能であるため
に、製品の熱処理工程の時発生する不良品を減少し、収
率を向上し得るという効果がある。
【0060】即ち、このような本発明に係る陰極線管の
ファンネルに係る製品の検査結果においては、以下の表
4に示したように、所定衝撃値を加えてクラック実験を
した結果、本発明に係る陰極線管のファンネルは、従来
よりも不良品の発生が低減するという効果がある。
【0061】
【表4】
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る陰極
線管のファンネルの構造においては、ファンネルの厚さ
を増加させることなく形状のみを変化させることによ
り、陰極線管のスリム化時に発生する集中応力を減少さ
せることができる。もって陰極線管の熱工程製造時の不
良品の発生率を顕著に減少して収率を向上し得るという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明に係る陰極線管のファンネル形状
の設計要素を定義するための基本構成図である。 (B)本発明に係る陰極線管のパネル有効面の長さを定
義するための基本構成図である。
【図2】本発明に係る陰極線管のファンネルの長軸(maj
or axis)Rh/R値の変化に対するファンネルの最大応力
の変化を示したグラフである。
【図3】本発明に係る陰極線管のファンネルの短軸(min
or axis)Rh/R値の変化に対するファンネルの最大応力
の変化を示したグラフである。
【図4】本発明に係る陰極線管ファンネルの対角軸(dia
gonal axis)Rh/R値の変化に対するファンネルの最大応
力の変化を示したグラフである。
【図5】従来の陰極線管の構成を示した縦断面図であ
る。
【図6】従来陰極線管のファンネル形状及びそれに係る
応力値を示した表示図である。
【符号の説明】
101…パネル 104…シール面 121…評価線 122…垂直線 123…長軸 124…短軸 125…対角軸 151…ボディー部 152…ヨーク部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ホン ヒョン−ソー 大韓民国,キョンサンブク−ド,クミ,ヒ ョンゴク−ドン,146,ポーンリム ファ ースト アパートメント 104−405 Fターム(参考) 5C032 AA02 BB10 BB11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、 該パネルと連結されるボディー部と、偏向ヨークが形成
    されるヨーク部と、電子銃が装着するネック部とを含ん
    で構成されたファンネルとを含む陰極線管であって、 前記パネルと前記ファンネルとが連結するシール面外周
    と、該シール面外周がなす面の長軸方向に伸びる中心線
    とが交わる点をシール面長軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の長軸方向に伸びる中心線とが交
    わる点をトップ・オブ・ラウンド長軸外端部とし、 前記シール面長軸外端部と前記トップ・オブ・ラウンド
    長軸外端部とを結んだ仮想線である長軸評価線の長さを
    majとし、 前記ファンネルの外面から前記長軸評価線におろした垂
    線の長さが最大となる前記長軸評価線上の地点と前記シ
    ール面長軸外端部までの長さをamajとし、 前記垂線の最大長さをHmajとし、 前記有効パネルの長軸長さの1/2をUmajとすると
    き、下記の式、 0.33 ≦ Rhmaj/Rmaj ≦ 0.51 を満足し、ここにRhmaj=Hmaj/Umaj、R
    maj=amaj/b ajとすることを特徴とする陰
    極線管のファンネル構造。
  2. 【請求項2】 前記パネルと前記ファンネルとが連結す
    るシール面外周と、該シール面外周がなす面の短軸方向
    に伸びる中心線とが交わる点をシール面短軸外端部と
    し、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の短軸方向に伸びる中心線とが交
    わる点をトップ・オブ・ラウンド短軸外端部とし、 前記シール面短軸外端部と前記トップ・オブ・ラウンド
    短軸外端部とを結んだ仮想線である短軸評価線の長さを
    minとし、 前記ファンネルの外面から前記短軸評価線におろした垂
    線の長さが最大となる前記短軸評価線上の地点と前記シ
    ール面短軸外端部までの長さをaminとし、 前記垂線の最大長さをHminとし、 前記有効パネルの短軸長さの1/2をUminとすると
    き、下記の式、 0.41 ≦ Rhmin/Rmin ≦ 0.50 を満足し、ここにRhmin=Hmin/Umin、R
    min=amin/b inとすることを特徴とする請
    求項1に記載の陰極線管のファンネル構造。
  3. 【請求項3】 前記パネルと前記ファンネルとが連結す
    るシール面外周と、該シール面外周がなす面の対角軸と
    が交わる点をシール面対角軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の対角軸とが交わる点をトップ・
    オブ・ラウンド対角軸外端部とし、 前記シール面対角軸外端部と前記トップ・オブ・ラウン
    ド対角軸外端部とを結んだ仮想線である対角軸評価線の
    長さをbdiaとし、 前記ファンネルの外面から前記対角軸評価線におろした
    垂線の長さが最大となる前記対角軸評価線上の地点と前
    記シール面対角軸外端部までの長さをadiaとし、 前記垂線の最大長さをHdiaとし、 前記有効パネルの対角軸長さの1/2をUdiaとする
    とき、下記の式、 0.23 ≦ Rhdia/Rdia ≦ 0.35 を満足し、ここにRhdia=Hdia/Udia、R
    dia=adia/b iaとすることを特徴とする請
    求項2に記載の陰極線管のファンネル構造。
  4. 【請求項4】 前記パネルと前記ファンネルとが連結す
    るシール面外周と、該シール面外周がなす面の対角軸と
    が交わる点をシール面対角軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の対角軸とが交わる点をトップ・
    オブ・ラウンド対角軸外端部とし、 前記シール面対角軸外端部と前記トップ・オブ・ラウン
    ド対角軸外端部とを結んだ仮想線である対角軸評価線の
    長さをbdiaとし、 前記ファンネルの外面から前記対角軸評価線におろした
    垂線の長さが最大となる前記対角軸評価線上の地点と前
    記シール面対角軸外端部までの長さをadiaとし、 前記垂線の最大長さをHdiaとし、 前記有効パネルの対角軸長さの1/2をUdiaとする
    とき、下記の式、 0.23 ≦ Rhdia/Rdia ≦ 0.35 を満足し、ここにRhdia=Hdia/Udia、R
    dia=adia/b iaとすることを特徴とする請
    求項1に記載の陰極線管のファンネル構造。
  5. 【請求項5】 前記パネルは、外方面が実質的に平面で
    あって、内方面は、所定の曲率を有して形成されること
    を特徴とする請求項1記載の陰極選管のファンネル構
    造。
  6. 【請求項6】 前記パネルの有効画面の横と縦との比
    は、略16:9であることを特徴とする請求項1記載の陰極
    選管のファンネル構造。
  7. 【請求項7】 前記偏向ヨークの偏向角は、100゜以上
    であることを特徴とする請求項1記載の陰極線管のファ
    ンネル構造。
  8. 【請求項8】 内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、 該パネルと連結されるボディー部と、偏向ヨークが形成
    されるヨーク部と、電子銃が装着するネック部とを含ん
    だファンネルとを備えて構成された陰極線管であって、 前記パネルと前記ファンネルとが連結するシール面外周
    と、該シール面外周がなす面の短軸方向に伸びる中心線
    とが交わる点をシール面短軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の短軸方向に伸びる中心線とが交
    わる点をトップ・オブ・ラウンド短軸外端部とし、 前記シール面短軸外端部と前記トップ・オブ・ラウンド
    短軸外端部とを結んだ仮想線である短軸評価線の長さを
    minとし、 前記ファンネルの外面から前記短軸評価線におろした垂
    線の長さが最大となる前記短軸評価線上の地点と前記シ
    ール面短軸外端部までの長さをaminとし、 前記垂線の最大長さをHminとし、 前記有効パネルの短軸長さの1/2をUminとすると
    き、下記の式、 0.41 ≦ Rhmin/Rmin ≦ 0.50 を満足し、ここにRhmin=Hmin/Umin、R
    min=amin/b inとすることを特徴とする陰
    極線管のファンネル構造。
  9. 【請求項9】 前記パネルと前記ファンネルとが連結す
    るシール面外周と、該シール面外周がなす面の対角軸と
    が交わる点をシール面対角軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の対角軸とが交わる点をトップ・
    オブ・ラウンド対角軸外端部とし、 前記シール面対角軸外端部と前記トップ・オブ・ラウン
    ド対角軸外端部とを結んだ仮想線である対角軸評価線の
    長さをbdiaとし、 前記ファンネルの外面から前記対角軸評価線におろした
    垂線の長さが最大となる前記対角軸評価線上の地点と前
    記シール面対角軸外端部までの長さをadiaとし、 前記垂線の最大長さをHdiaとし、 前記有効パネルの対角軸長さの1/2をUdiaとする
    とき、下記の式、 0.23 ≦ Rhdia/Rdia ≦ 0.35 を満足し、ここにRhdia=Hdia/Udia、R
    dia=adia/b iaとすることを特徴とする請
    求項8に記載の陰極線管のファンネル構造。
  10. 【請求項10】 前記パネルは、外方面が実質的に平面
    であって、内方面は所定の曲率を有して形成されること
    を特徴とする請求項8記載の陰極選管のファンネル構
    造。
  11. 【請求項11】 前記パネルの有効画面の横と縦との比
    は、略16:9であることを特徴とする請求項8記載の陰極
    選管のファンネル構造。
  12. 【請求項12】 前記偏向ヨークの偏向角は100゜以上
    であることを特徴とする請求項8記載の陰極選管のファ
    ンネル構造。
  13. 【請求項13】 内面に蛍光膜が塗布されるパネルと、 該パネルと連結されるボディー部と、偏向ヨークが形成
    されるヨーク部と、電子銃が装着するネック部とを含ん
    だファンネルとを備えて構成された陰極線管であって、 前記パネルと前記ファンネルとが連結するシール面外周
    と、該シール面外周がなす面の対角軸とが交わる点をシ
    ール面対角軸外端部とし、 前記ボディー部と前記ヨーク部との接合面の外周と、該
    接合面の外周がなす面の対角軸とが交わる点をトップ・
    オブ・ラウンド対角軸外端部とし、 前記シール面対角軸外端部と前記トップ・オブ・ラウン
    ド対角軸外端部とを結んだ仮想線である対角軸評価線の
    長さをbdiaとし、 前記ファンネルの外面から前記対角軸評価線におろした
    垂線の長さが最大となる前記対角軸評価線上の地点と前
    記シール面対角軸外端部までの長さをadiaとし、 前記垂線の最大長さをHdiaとし、 前記有効パネルの対角軸長さの1/2をUdiaとする
    とき、下記の式、 0.23 ≦ Rhdia/Rdia ≦ 0.35 を満足し、ここにRhdia=Hdia/Udia、R
    dia=adia/b iaとすることを特徴とする陰
    極線管のファンネル構造。
  14. 【請求項14】 前記パネルは、外方面が実質的に平面
    であって、内方面は所定の曲率を有して形成されること
    を特徴とする請求項13記載の陰極選管のファンネル構
    造。
  15. 【請求項15】 前記パネルの有効画面の横と縦との比
    は、略16:9であることを特徴とする請求項13記載の陰極
    線管のファンネル構造。
  16. 【請求項16】 前記偏向ヨークの偏向角は、100゜以
    上であることを特徴とする請求項13記載の陰極線管のフ
    ァンネル構造。
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