JP2003331572A - 電子機器および動作制御方法 - Google Patents

電子機器および動作制御方法

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JP2003331572A
JP2003331572A JP2002136537A JP2002136537A JP2003331572A JP 2003331572 A JP2003331572 A JP 2003331572A JP 2002136537 A JP2002136537 A JP 2002136537A JP 2002136537 A JP2002136537 A JP 2002136537A JP 2003331572 A JP2003331572 A JP 2003331572A
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temperature
hdd
unit
measuring
electronic device
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JP2002136537A
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Mitsuo Hayashi
満夫 林
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Kenwood KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温環境下においても、適切に動作させるこ
とのできる電子機器を提供することである。 【解決手段】 温度センサ11は、HDDユニット13
の温度を計測し、計測した温度を示す温度情報を制御ユ
ニット12に供給する。制御ユニット12は、HDDユ
ニット13の温度が予め定められた基準温度よりも低い
場合に、HDDユニット13を制御し、モータ系13a
に実動作と無関係な動作(例えば、空転等)をさせて、
HDDユニット13の温度を基準温度よりも上昇させ
る。また、HDDユニット13の温度が基準温度よりも
高い場合に、モータ系13aを含めてHDDユニット1
3に実動作をさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子機器および
動作制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスクドライブ(以下、
「HDD」と記す。)を装備した電子機器(情報関連機
器等)が研究・開発されている。このような電子機器
は、HDDに大容量のデータ(デジタルデータ等)を記
憶でき、また、データの読み出しや書き込みが高速であ
るといった特徴を有している。そして、最近では、HD
Dの低価格化や大容量化が一層進むことにより、更に幅
広い電子機器に適用させるべく研究等がなされている。
【0003】ところで、HDDは、図7に示すように、
コイルが巻かれた磁気ヘッドhに記録電流を供給して、
回転するディスク上の磁性体mを磁化し、データの記録
や消去を行う。このようなHDDには、高速アクセスが
可能であり記憶容量が大きいといった長所がある反面、
劣悪な環境に弱いといった短所も有している。特に問題
となるのが、低温環境下における記録動作である。つま
りHDDは、規定温度(動作保証温度)よりも低温とな
る低温環境下において、データの書き込み動作が不能と
なる。これは、図8に示すように、HDDにおける磁性
体の特性が要因となり、温度(装置温度等)が低くなる
につれて、保磁力が上昇するためである。なお、この保
磁力とは、磁化した磁性体の消磁に必要な磁力のことで
ある。つまり、図8に示す温度特性のHDD(磁性体)
では、温度が80度から0度の範囲に対応して、保磁力
がβからαの範囲となる。そして、α以上の磁力を磁気
ヘッドにて発生できないとすると、このHDDは、温度
が0度より低い低温時に、磁化した磁性体を消磁できな
い。つまりデータの書き込みができないこととなる。
【0004】このような低温環境下においても、安定し
た動作を得るために、例えば、車載用の電子機器では、
図9に示すような低温対策が施されている。すなわち、
図9に示す電子機器(要部)は、HDD100と、制御
ユニット101と、スイッチ102と、電源103と、
ヒータ104とを含んで構成されている。この電子機器
は、HDD100(又は、図示せぬ温度センサ)から温
度情報が制御ユニット101に順次供給される。そし
て、制御ユニット101は、取得した温度情報から得ら
れるHDD100の温度が規定温度より低い場合に、ス
イッチ102をオンし、電源103の電力をヒータ10
4に供給して、HDD100の温度を上昇させる。そし
て、HDD100の温度が規定温度以上となると、スイ
ッチ102をオフした後に、HDD100へのデータの
書き込み等を行う。これにより、車載用の電子機器は、
車両が寒冷地等を走行する場合でも、安定動作が可能と
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、図9
に示すような車載用の電子機器では、低温対策が採られ
ており、低温環境下においても動作可能となる。しかし
ながら、家庭用に使用される電子機器に、このような低
温対策を採ろうとすると、コストの上昇を招くだけでな
く、機器のサイズがその分大きくなってしまう。このた
め、家庭用の電子機器には、実効のある低温対策がなさ
れていないのが現状である。具体的には、動作保証温度
の範囲を明記して、その範囲内における使用を利用者に
求めたり、低温時にエラー表示を行い、利用者に機器が
使用できないことを知らせるくらいである。
【0006】そのため、低温環境下において、利用者
は、暖房等によって室内温度を上昇させるなど、電子機
器が動作可能となるまで、長時間待機する必要があっ
た。それでも、屋外使用時等のように、機器の周囲温度
等を上昇させることが困難な場合もある。このような場
合に、無理に電子機器を動作させると、データが正常に
書き込めないため、書き込んだはずのデータが読み出せ
なかったり、機器の誤動作を招き、思わぬ故障の原因と
なってしまう。
【0007】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、低温環境下においても、適切に動作させることの
できる電子機器および動作制御方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係る電子機器は、駆動系を有
する記録ユニットを備えた電子機器であって、記録ユニ
ットの温度を計測する計測手段と、前記計測手段により
計測された温度が、予め定められた規定温度よりも低い
間に記録ユニットの駆動系を動作させて、記録ユニット
の温度を規定温度以上に上昇させる制御手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0009】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点に係る電子機器は、HDDを備えた電子機器であっ
て、HDDの温度を計測する計測手段と、前記計測手段
により計測された温度が、予め定められた規定温度より
も低い間にHDDの駆動系を動作させて、HDDの温度
を規定温度以上に上昇させる制御手段と、を備えること
を特徴とする。
【0010】上記目的を達成するため、本発明の第3の
観点に係る電子機器は、HDDを備えた電子機器であっ
て、HDDの温度を逐次計測する計測手段と、前記計測
手段により計測された温度と、予め定められた規定温度
とを逐次比較する比較手段と、前記比較手段により、H
DDの温度が規定温度よりも低いと判別された場合に、
HDDの駆動系に実動作と無関係な動作をさせ、HDD
の温度が規定温度以上であると判別された場合に、駆動
系を含めてHDDに実動作をさせる制御手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0011】上記目的を達成するため、本発明の第4の
観点に係る電子機器は、HDDを備えた電子機器であっ
て、HDDへ書き込むデータを一時的に記憶する一時記
憶手段と、HDDの温度を計測する計測手段と、前記計
測手段により計測された温度が、予め定められた規定温
度よりも低い間に、HDDの駆動系を動作させて、HD
Dの温度を規定温度以上に上昇させる駆動制御手段と、
前記駆動制御手段がHDDの温度を規定温度以上に上昇
させた後に、前記一時記憶手段に記憶されたデータをH
DDに書き込む書き込み制御手段と、を備えることを特
徴とする。
【0012】上記目的を達成するため、本発明の第5の
観点に係る電子機器は、HDDを備えた電子機器であっ
て、HDDへ書き込むデータを一時的に記憶する一時記
憶手段と、HDDの温度を逐次計測する計測手段と、前
記計測手段により計測された温度と、予め定められた規
定温度とを逐次比較する比較手段と、前記比較手段によ
り、HDDの温度が規定温度よりも低いと判別された場
合に、HDDの駆動系に実動作と無関係な動作をさせ、
HDDの温度が規定温度以上であると判別された場合
に、駆動系を含めてHDDに実動作をさせて、前記一時
記憶手段に記憶されたデータをHDDに書き込む制御手
段と、を備えることを特徴とする。
【0013】前記計測手段は、HDDにおけるスピンド
ルモータの回転が安定するまでの時間或いは、消費電力
に従って、HDDの温度を計測してもよい。
【0014】上記目的を達成するため、本発明の第6の
観点に係る動作制御方法は、HDDを備えた電子機器に
おける動作制御方法であって、HDDの温度を計測する
計測ステップと、前記計測ステップにて計測された温度
が、予め定められた規定温度よりも低い間にHDDの駆
動系を動作させて、HDDの温度を規定温度以上に上昇
させる制御ステップと、を備えることを特徴とする。
【0015】上記目的を達成するため、本発明の第7の
観点に係る動作制御方法は、HDD及び記憶部を備えた
電子機器における動作制御方法であって、HDDへ書き
込むデータを、記憶部に一時的に格納する格納ステップ
と、HDDの温度を計測する計測ステップと、前記計測
ステップにて計測された温度が、予め定められた規定温
度よりも低い間に、HDDの駆動系を動作させて、HD
Dの温度を規定温度以上に上昇させる駆動制御ステップ
と、前記駆動制御ステップにてHDDの温度を規定温度
以上に上昇させた後に、前記格納ステップにて記憶部に
格納されたデータをHDDに書き込む書き込み制御ステ
ップと、を備えることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかるハー
ドディスクドライブ(以下、「HDD」と記す。)を装
備した電子機器について、以下図面を参照して説明す
る。
【0017】図1は、この発明の実施の形態に適用され
る電子機器の構成の一例を示すブロック図である。図示
するように、この電子機器1は、温度センサ11と、制
御ユニット12と、HDDユニット13と、処理ユニッ
ト14と、入力ユニット15と、出力ユニット16とを
含んで構成される。なお、電子機器1は、自己の動作状
況を表すメッセージやアイコン等を表示するための表示
部を備えてもよい。
【0018】温度センサ11は、HDDユニット13の
近傍に配置され、HDDユニット13の温度を逐次計測
する。温度センサ11は、計測した温度値を示す温度情
報を制御ユニット12に逐次供給する。
【0019】制御ユニット12は、例えば、ROM(Re
ad Only Memory)、RAM(RandomAccess Memory)、
及び、CPU(Central Processing Unit)を備えた1
チップマイコン等からなり、電子機器1全体を制御す
る。具体的に制御ユニット12は、入力ユニット15か
ら入力されたデータ(デジタルデータ)を処理ユニット
14を介してHDDユニット13に供給して記憶させ
る。また、HDDユニット13から読み出したデータを
処理ユニット14を介して出力ユニット16に供給す
る。なお、制御ユニット12は、温度センサ11から送
られる温度情報を取得し、HDDユニット13の現在温
度が予め定められた基準温度(規定温度)よりも低くな
っているか否かを逐次判別する。そして、HDDユニッ
ト13の温度が基準温度よりも低い場合に、HDDユニ
ット13(モータ系13a)に実動作と無関係な動作
(例えば、空回転等)をさせ、HDDユニット13の温
度を基準温度以上に上昇させる。
【0020】HDDユニット13は、磁性体が塗布され
たアルミニウム等のディスクを回転させ、磁気ヘッドに
て、データを読み書きする記録装置であり、モータ系1
3aと、ライト・リード系13bとを含んで構成され
る。このモータ系13aは、ディスクを回転させるスピ
ンドルモータや磁気ヘッドのアクチュエータ(ボイスコ
イルモータ)等からなる。また、ライト・リード系13
bは、磁気ヘッドや制御回路ボード等からなる。なお、
HDDユニット13は、スピンドルモータに一般的なボ
ールベアリングではなく流体軸受けを採用した機構であ
ってもよい。
【0021】処理ユニット14は、入力処理ユニットか
ら入力されたデータを加工し、加工したデータをHDD
ユニット13に供給して記憶させる。また、HDDユニ
ット13から読み出されたデータを加工し、出力ユニッ
ト16に供給する。
【0022】入力ユニット15は、記憶対象となる例え
ば、音、映像、その他のデジタルデータを入力し、処理
ユニット14を介してHDDユニット13に供給する。
【0023】出力ユニット16は、HDDユニット13
から読み出され、処理ユニット14を介して供給された
音や映像等のデータを出力する。
【0024】以下、この発明の実施の形態にかかる電子
機器1の動作について、図2を参照して説明する。図2
は、制御ユニット12が実行する起動時処理を説明する
ためのフローチャートである。この起動時処理は、電子
機器1に電源が投入された際に開始される。
【0025】まず、制御ユニット12は、温度センサ1
1から温度情報を取得する(ステップS11)。すなわ
ち、制御ユニット12は、HDDユニット13の現在温
度を検出する。
【0026】制御ユニット12は、取得した温度情報に
従って、HDDユニット13の温度が、予め定められた
基準温度以下であるか否かを判別する(ステップS1
2)。制御ユニット12は、基準温度以下であると判別
した場合、待機中を示す情報を図示せぬ表示部に表示す
る(ステップS13)。
【0027】制御ユニット12は、HDDユニット13
を制御して、HDDユニット13にてモータを空転させ
る(ステップS14)。すなわち、制御ユニット12
は、基準温度以上に、HDDユニット13の温度を上昇
させる。
【0028】そして、制御ユニット12は、ステップS
11に処理を戻し、HDDユニット13の温度が基準温
度よりも高くなるまで、上述のステップS11〜S14
の処理を繰り返し実行する。
【0029】また、上述のステップS12にて、HDD
ユニット13の温度が基準温度以下でない(基準温度を
超えている)と判別した場合に、制御ユニット12は、
動作中を示す情報を図示せぬ表示部に表示する(ステッ
プS15)。
【0030】そして、制御ユニット12は、HDDユニ
ット13を制御して、モータ系13aの空回転を停止さ
せ、通常動作に移行する(ステップS16)。すなわ
ち、HDDユニット13の温度が基準温度よりも高くな
ったため、以降、制御ユニット12は、入力ユニット1
5から入力されたデータを処理ユニット14を介してH
DDユニット13に供給し記憶させる。
【0031】このような起動時処理により、低温環境下
において、HDDユニット13(モータ系13a)に空
回転等の実動作と無関係な動作をさせているため、通常
動作時よりも早く温度を上昇させることができる。つま
り、短時間で、電子機器1が使用可能となる。また、H
DDユニット13が流体軸受け機構を採用している場
合、低温環境下におけるオイルの粘性の大きさが問題と
なるが、同様に、HDDユニット13(モータ系13
a)を空回転等させることによって、オイルの粘性が若
干下がり、回りがよくなる。
【0032】この結果、低温環境下においても、HDD
を搭載した電子機器を適切に動作させることができる。
【0033】なお、上述した図2の起動時処理は、起動
時における処理を説明するものである。しかしながら、
入力ユニット15にデータが入力される等、HDDユニ
ット13への書き込み要求が生じた際にも、上述の図2
の起動時処理と同等の処理を行って、HDDユニット1
3の温度を基準温度以上に上昇させてもよい。
【0034】上記の実施の形態では、低温環境下におい
て、HDDユニット13の温度が上昇するまで全体の処
理が待機することとなる。しかしながら、書き込み内容
を他の記憶部等に一時的に記憶して、温度上昇を待つこ
となく処理を進めてもよい。以下、発明の他の実施の形
態に係る電子機器について、図3を参照して説明する。
【0035】図3は、この発明の他の実施の形態に適用
される電子機器の構成の一例を示すブロック図である。
図示するように、この電子機器2は、温度センサ11
と、制御ユニット12と、HDDユニット13と、処理
ユニット14と、入力ユニット15と、出力ユニット1
6と、一時記憶部21とを含んで構成される。なお、温
度センサ11〜出力ユニット16までは、上述の図1に
示す電子機器1と同様の構成となっており、電子機器1
に一時記憶部21を付加した構成となっている。
【0036】ここで、処理ユニット14は、一時記憶部
21を介して、HDDユニット13にデータを書き込
む。また、一時記憶部21は、所定容量のRAM等から
なり、HDDユニット13に書き込むためのデータを一
時的に記憶する。なお、一時記憶部21に記憶されたデ
ータは、HDDユニット13の温度が基準温度を超えて
いる状態で、HDDユニット13に書き込まれる。
【0037】次に、この発明の他の実施の形態にかかる
電子機器2の動作について、図4を参照して説明する。
図4は、制御ユニット12が実行する起動時処理を説明
するためのフローチャートである。この起動時処理は、
電子機器2に電源が投入された際に開始される。
【0038】まず、制御ユニット12は、温度センサ1
1から温度情報を取得する(ステップS21)。制御ユ
ニット12は、取得した温度情報に従って、HDDユニ
ット13の温度が基準温度以下であるか否かを判別する
(ステップS22)。制御ユニット12は、基準温度以
下であると判別した場合、HDDユニット13を制御し
て、HDDユニット13にてモータを空回転させる(ス
テップS23)。
【0039】そして、制御ユニット12は、書き込み要
求があるか否かを判別する(ステップS24)。すなわ
ち、入力ユニット15にデータが入力される等、HDD
ユニット13への書き込み要求が生じている状態である
か否かを判別する。制御ユニット12は、書き込み要求
が無いと判別すると、ステップS21に処理を戻し、H
DDユニット13の温度が上昇するまで、上述のステッ
プS21〜S24の処理を繰り返し実行する。
【0040】一方、書き込み要求があると判別した場合
に、制御ユニット12は、一時記憶部21に、HDDユ
ニット13に書き込むためのデータを記憶する(ステッ
プS25)。そして、制御ユニット12は、ステップS
21に処理を戻す。
【0041】また、上述のステップS22にて、HDD
ユニット13の温度が基準温度以下でない(基準温度を
超えている)と判別した場合に、制御ユニット12は、
一時記憶部21に、データが記憶されているか否かを判
別する(ステップS26)。制御ユニット12は、一時
記憶されていないと判別すると、後述するステップS2
8に処理を進める。
【0042】一方、データが一時記憶部21に記憶され
ていると判別した場合に、制御ユニット12は、一時記
憶部21のデータをHDDユニット13に書き込む(ス
テップS27)。そして、制御ユニット12は、通常動
作に移行する(ステップS28)。
【0043】このような図4に示す起動時処理でも、低
温環境下において、HDDユニット13(モータ系13
a)に空転等の実動作と無関係な動作をさせているた
め、通常動作時よりも早く温度を上昇させることができ
る。そして、HDDユニット13の温度が上昇する前で
も、HDDユニット13に書き込むためのデータを一時
記憶部21に記憶するため、電子機器1全体の処理を進
めることができる。これにより、利用者は、温度が上昇
するまで待たされるストレスを感じることがない。この
結果、低温環境下においても、HDDを搭載した電子機
器を適切に動作させることができる。
【0044】なお、上述した図4の起動時処理は、起動
時における処理を説明するものである。しかしながら、
入力ユニット15にデータが入力される等、HDDユニ
ット13への書き込み要求が生じた際にも、上述の図4
の起動時処理と同等の処理を行って、データを一時記憶
部21に記憶して処理を進め、また、HDDユニット1
3の温度を基準温度以上に上昇させてもよい。
【0045】上記の実施の形態では、温度センサ11
を、HDDユニット13の近傍に配置して、HDDユニ
ット13の温度を計測したが、HDDユニット13内に
温度センサ11を配置してもよい。例えば、図5の側面
断面図に示すように、HDDユニット13内に温度セン
サ11を配置する。つまり、HDDユニット13は、イ
ンタフェースi、コントローラc、スピンドルモータ
m、温度センサ11、磁気ディスクd、磁気ヘッドh、
及び、基板bを含んで構成される。このHDDユニット
13は、コントローラcに制御され、インタフェースi
を介して温度情報要求コマンドを発行すると、基板b上
の温度センサ11にて計測された温度を示す温度情報を
返答する。この場合、温度センサ11がHDDユニット
13内部の温度を的確に計測することができる。
【0046】上記の実施の形態では、温度センサ11
を、HDDユニット13の近傍又は、内部に配置にし
て、HDDユニット13の温度を計測したが、温度セン
サ11を用いずに、HDDユニット13の温度を計測
(推測)してもよい。例えば、HDDユニット13のス
ピンドルモータが、回転開始から定常回転に安定するま
での時間(消費電力)によって、HDDユニット13の
温度を推測してもよい。これは特に、HDDユニット1
3が流体軸受け機構を採用している場合に有効である。
【0047】具体的に説明すると、流体軸受け機構で
は、スピンドルモータは、オイルを介して回転する。こ
のオイルは、温度依存性が高く、低温時において、その
粘性は増大する。つまり、低温時は、スピンドルモータ
を回転させる負荷が大きくなり、より多くの電力を消費
することとなる。そのため、図6に示すように、高温時
と低温時とでは、スピンドルモータの回転が安定するま
での時間が異なり、最終的には、総消費電力が異なるこ
ととなる。つまり、高温時には、時間T0にてスピンド
ルモータがオンされた後、時間T1にてスピンドルモー
タの回転が安定する。一方、低温時には、同じ時間T0
にてスピンドルモータがオンされても、時間T1よりも
長い時間T2にて回転が安定することとなる。
【0048】そこで、複数のサンプル温度にて、スピン
ドルモータの回転が安定するまでの時間、つまりは、総
消費電力を、実験的に求めておくことにより、温度セン
サ11を用いなくとも、安定までの総消費電力から、H
DDユニット13の温度が推測できる。この場合、温度
センサ11を使用しないため、電子機器の構成を簡略化
できる。
【0049】上記の実施の形態では、HDDユニット1
3を備えた電子機器を一例として説明したが、HDDユ
ニット以外の駆動部を有する記憶装置を備えた電子機器
にも適宜適用可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低温環境下においても、HDDを搭載した電子機器を適
切に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子機器の構成の一
例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る起動時処理を説明す
るためのフローチャートである。
【図3】本発明の他の実施の形態に係る電子機器の構成
の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る起動時処理を説
明するためのフローチャートである。
【図5】温度センサが内部に配置されたHDDユニット
を説明するための側面断面図である。
【図6】流体軸受け機構が採用されたHDDユニットに
おけるスピンドルモータの回転特性を説明するためのグ
ラフである。
【図7】HDDにデータが記録される様子を説明するた
めの模式図である。
【図8】保磁力と温度との関係を示すグラフである。
【図9】車載用の電子機器の低温対策を説明するための
模式図である。
【符号の説明】
1、2 電子機器 11 温度センサ 12 制御ユニット 13 HDDユニット 14 処理ユニット 15 入力ユニット 16 出力ユニット 21 一時記憶部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動系を有する記録ユニットを備えた電子
    機器であって、 記録ユニットの温度を計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された温度が、予め定められた
    規定温度よりも低い間に記録ユニットの駆動系を動作さ
    せて、記録ユニットの温度を規定温度以上に上昇させる
    制御手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  2. 【請求項2】HDD(ハードディスクドライブ)を備え
    た電子機器であって、 HDDの温度を計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された温度が、予め定められた
    規定温度よりも低い間にHDDの駆動系を動作させて、
    HDDの温度を規定温度以上に上昇させる制御手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  3. 【請求項3】HDDを備えた電子機器であって、 HDDの温度を逐次計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された温度と、予め定められた
    規定温度とを逐次比較する比較手段と、 前記比較手段により、HDDの温度が規定温度よりも低
    いと判別された場合に、HDDの駆動系に実動作と無関
    係な動作をさせ、HDDの温度が規定温度以上であると
    判別された場合に、駆動系を含めてHDDに実動作をさ
    せる制御手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】HDDを備えた電子機器であって、 HDDへ書き込むデータを一時的に記憶する一時記憶手
    段と、 HDDの温度を計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された温度が、予め定められた
    規定温度よりも低い間に、HDDの駆動系を動作させ
    て、HDDの温度を規定温度以上に上昇させる駆動制御
    手段と、 前記駆動制御手段がHDDの温度を規定温度以上に上昇
    させた後に、前記一時記憶手段に記憶されたデータをH
    DDに書き込む書き込み制御手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】HDDを備えた電子機器であって、 HDDへ書き込むデータを一時的に記憶する一時記憶手
    段と、 HDDの温度を逐次計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された温度と、予め定められた
    規定温度とを逐次比較する比較手段と、 前記比較手段により、HDDの温度が規定温度よりも低
    いと判別された場合に、HDDの駆動系に実動作と無関
    係な動作をさせ、HDDの温度が規定温度以上であると
    判別された場合に、駆動系を含めてHDDに実動作をさ
    せて、前記一時記憶手段に記憶されたデータをHDDに
    書き込む制御手段と、 を備えることを特徴とする電子機器。
  6. 【請求項6】前記計測手段は、HDDにおけるスピンド
    ルモータの回転が安定するまでの時間或いは、消費電力
    に従って、HDDの温度を計測する、 ことを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の
    電子機器。
  7. 【請求項7】HDDを備えた電子機器における動作制御
    方法であって、 HDDの温度を計測する計測ステップと、 前記計測ステップにて計測された温度が、予め定められ
    た規定温度よりも低い間にHDDの駆動系を動作させ
    て、HDDの温度を規定温度以上に上昇させる制御ステ
    ップと、 を備えることを特徴とする動作制御方法。
  8. 【請求項8】HDD及び記憶部を備えた電子機器におけ
    る動作制御方法であって、 HDDへ書き込むデータを、記憶部に一時的に格納する
    格納ステップと、 HDDの温度を計測する計測ステップと、 前記計測ステップにて計測された温度が、予め定められ
    た規定温度よりも低い間に、HDDの駆動系を動作させ
    て、HDDの温度を規定温度以上に上昇させる駆動制御
    ステップと、 前記駆動制御ステップにてHDDの温度を規定温度以上
    に上昇させた後に、前記格納ステップにて記憶部に格納
    されたデータをHDDに書き込む書き込み制御ステップ
    と、 を備えることを特徴とする動作制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100699881B1 (ko) 2005-12-03 2007-03-28 삼성전자주식회사 온도에 따른 스핀들 모터구동 최적화 방법 및 그 장치

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