JP2003331275A - 色変換装置 - Google Patents
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Abstract
適で高品質な色変換画像を得ることができる色変換装置
を提供する。 【解決手段】 平均輝度計算手段2により、入力画像の
平均輝度を計算し、色変換領域決定手段3により、この
平均輝度の値に適応的に、色変換変換領域Dを決定す
る。そして、入力画像の平均輝度に基づいて、変換前基
準色決定手段4,変換後基準色決定手段5により、変換
前・後の基準色を決定する。そして、これら平均輝度,
色変換変換領域D、変換前・後の基準色が入力される色
変換手段6により、入力色と基準色及び色変換領域Dの
境界との距離に応じて、変換量の重み付けを表す係数w
を設定しながら入力色を色変換して、高品質な画像出力
を得る。
Description
ステムにおける、ある色空間座標系の色を同一色空間上
の別の色に変換する色変換装置に関する。
リジナルの事物の色を再現するための色再現手法の一つ
に、オリジナルの事物の色を忠実に再現する「完全な色
再現」がある。しかし、この「完全な色再現」を実現す
るためには、物体色の分光反射率をオリジナルの事物と
一致させなければならず、通常、これは実現不可能であ
る。
や輝度等の条件が予め判明している場合は、オリジナル
画像の作成条件をこれら条件に近づけることで、よりオ
リジナルの事物の色に近い画像が再現できる。しかし、
この場合も、オリジナルの事物についての照明光や輝度
等の条件が不明な場合には、オリジナル画像の作成条件
をこれら条件に近づけることは不可能である。
条件を特定できない場合、オリジナルの事物に対してオ
リジナル画像の再現画質を向上させるためには、見る人
にとって好ましい色を再現することに重きをおいた「好
ましい色再現」が、有効な色再現手法であることが知ら
れている。
空色,草色等、よく知られている幾つかのオリジナルの
事物についての色を、見る人にとって「好ましい色」に
再現することが重要になってくる。
「好ましい色」と似た意味合いで使用される語に、「記
憶色」がある。「記憶色」は、「好ましい色」同様、よ
く知られている特定の事物に関して記憶されている色で
ある。オリジナルの事物の色の特徴的な性質が心理的に
強調されて記憶される「記憶色」では、オリジナルの事
物で明るい色はより明るく、暗い色はより暗く、はっき
りした色はより鮮やかに記憶される傾向がある。そし
て、過去の実験により、この「好ましい色」と「記憶
色」とは異なることがわかっている(大田登著「色再現
工学の基礎」、コロナ社刊)。
眺めると、特開平9−214792号公報記載の、任意
の色を別の色に変換する色変換装置がある。この装置で
は、入力された画像に係り、変換前の中心色と、この変
換前中心色を含む変換範囲と、この変換範囲に含まれる
変換後中心色とを、ユーザが指定する構成になってい
る。そして、この装置では、“入力色度値”=“変換前
中心色”の場合に“1”、“入力色度値”=“変換範囲
境界”の場合に“0”となる重み係数を、変換前中心色
と変換後中心色との差分(=“変換後中心色”−“変換
前中心色”)に乗算し、この乗算値を入力色度値に加算
して出力する構成になっている。
特開平6−78320号公報記載の、記憶色についての
自動色調整装置がある。この装置では、調整する色調整
領域と、記憶色等の基準色度値とを、ユーザが設定する
構成になっている。そして、この装置では、“入力色度
値”=“基準色度値”の場合に“1”、“入力色度値”
=“色調整領域境界”の場合に“0”となる重み係数を
生成し、この重み係数を基準色度値に乗算する一方、そ
の補数を入力色度値に乗算し、これらを加算して出力す
る構成になっている。
変換装置では、オリジナル画像を作成した装置,オリジ
ナル画像が作成された照明条件等といった、作成条件が
異なる様々なオリジナル画像を、入力画像として処理す
る必要がある。この場合、処理を行う入力画像の作成条
件によって、最適な基準色や色変換領域(色調整領域)
が異なる。そのため、前述した従来の色変換装置では、
入力画像毎に、変換前後の基準色や色変換領域を適宜設
定することが望ましい。
ル画像を入力画像とし、これら入力画像の色変換に前述
した従来の色変換装置を適用しようとする場合、入力画
像1フレーム毎に、基準色や色変換領域に関するパラメ
ータをユーザが設定する必要があり、煩雑であった。
大量の画像データを扱うにも関わらず、入力画像データ
が受信端末に蓄積されず、リアルタイム処理が必要な場
合には、1フレーム毎にユーザがパラメータを設定する
こと自体も困難であった。
決定する場合、画像出力前に目視による色変換領域の境
界確認ができない。このため、色変換領域の境界で色の
不連続が発生したり、擬似輪郭が生じる等といった画質
劣化の問題もある。
であって、作成条件が異なる様々な入力画像に対し、好
適で高品質な色変換画像を得ることができる色変換装置
を提供することを目的とする。
を解決するためになされたものであって、本発明の色変
換装置は、ある色空間座標系の色を同一色空間上の別の
色に変換する色変換装置であって、入力画像の所定領域
の輝度特性を計算する輝度計算手段と、前記輝度特性か
ら、色空間上の色変換領域を決定する色変換領域決定手
段とを備えることを特徴とする。
作成された照明条件等が異なる各種の入力画像に対し、
色変換領域の最適値を自動で計算し、適応的に変化させ
ることで、あらゆる画像に対して好適で高品質な色変換
画像を得ることができる。
所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段と、前記輝
度特性から、変換後の基準色を決定する変換後基準色決
定手段とを備えることを特徴とする。
作成された照明条件等が異なる各種の入力画像に対し、
色変換後の基準色の最適値を自動で計算し、適応的に変
化させることで、あらゆる画像に対して好適で高品質な
色変換画像を得ることができる。
所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段と、前記輝
度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色変換領
域決定手段と、前記所定領域内の入力画像信号から、前
記色変換領域に含まれる信号を抽出し、前記抽出信号の
輝度及び色度の少なくとも一方について統計的特性を求
め、前記特性を基に変換前の基準色を決定する変換前基
準色決定手段とを備えることを特徴とする。
作成された照明条件等が異なる各種の入力画像に対し、
色変換前の基準色や色変換領域の最適値を自動で計算
し、適応的に変化させることで、あらゆる画像に対して
好適で高品質な色変換画像を得ることができる。
所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段と、前記輝
度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色変換領
域決定手段と、前記所定領域内の入力画像信号から、前
記色変換領域に含まれる信号を抽出し、前記抽出信号の
輝度及び色度の少なくとも一方について統計的特性を求
め、前記特性を基に変換前の基準色を決定する変換前基
準色決定手段と、前記輝度特性から、変換後の基準色を
決定する変換後基準色決定手段とを備えることを特徴と
する。
作成された照明条件等が異なる各種の入力画像に対し、
色変換前・後の基準色や色変換領域の最適値を自動で計
算し、適応的に変化させることで、あらゆる画像に対し
て好適で高品質な色変換画像を得ることができる。
換手段は、前記色変換領域の境界と前記変換前の基準色
の色空間上での距離を基準とした、1ピクセル毎の入力
画像信号と前記色変換領域境界との色空間上での相対距
離を求め、前記変換前の基準色と前記変換後の基準色と
の差分に対し、前記相対距離から算出した重み係数を乗
算した値を1ピクセル毎の入力画像信号に加算した結果
を出力とすることを特徴とする。
域の境界との距離に応じて変換量の重み付けを行うこと
ができ、色変換後の擬似輪郭の発生、変換後の色の不自
然さを解消した高品質な画像出力を実現できる。
定領域の入力画像信号を一時的に記憶可能なメモリを備
えることを特徴とし、また、この所定領域の大きさは、
1フレームであることを特徴とする。これにより、入力
画像がフレーム間の表示画像の相関がない静止画像の場
合であっても、良好な出力画像を得ることができる。
本発明の色変換装置の好適な実施の形態について詳細に
説明する。
一の実施の形態による色変換装置1の構成図である。本
実施の形態の色変換装置1は、輝度計算手段2,色変換
領域決定手段3,変換前基準色決定手段4,変換後基準
色決定手段5,及び色変換手段6を備えて構成されてい
る。
viが入力され、色変換装置1からは、色変換された画
像信号Lo,uo,voが出力される。
は、CIE1976均等知覚空間L*u*v*(以下、
L*u*v*色空間と称す)上の座標で表した入力画像
1ピクセル毎の画像信号を示す。なお、以下の説明で
は、この入力画像1ピクセル毎の画像信号Li,ui,
viに対し、入力画像1フレーム分の画像信号Li,u
i,viの集合を画像信号Lin,uin,vinで表
し、両者を適宜使い分けて説明する。
oも、同じくL*u*v*色空間上の座標で表す、出力
画像1ピクセル毎の画像信号である。同様に、この出力
画像1ピクセル毎の画像信号Lo,uo,voについて
も、出力画像1フレーム分の画像信号Lout,uou
t,voutと適宜使い分けて説明する。
i、Lin,uin,vin、Lo,uo,vo、Lo
ut,uout,voutそれぞれの、明度信号L*と
色度信号u*,v*をまとめて、L*u*v*信号と総
称する。
換装置1は、入力画像1フレーム分の画像信号Lin,
uin,vinの一部をL*u*v*色空間上の別の色
に変換し、1フレーム分の画像信号Lout,uou
t,voutとして出力する構成となっている。
各手段の構成について、詳細に説明する。輝度計算手段
2は、入力画像1ピクセル毎の画像信号Li,ui,v
iが入力され、入力された画像1フレーム分の画像信号
Lin,uin,vinの中の、明度信号(すなわち、
輝度信号)Linの平均輝度avLを計算して出力す
る。
ピクセル毎の入力画像信号Li,ui,viが入力され
る毎に、当該入力された1ピクセル毎の入力画像信号L
i,ui,viを含む、それ以前に入力された入力画像
信号Li,ui,viの集合のうち、最新の1フレーム
分の画像信号Lin,uin,vinの平均輝度avL
を計算して出力する。
によって計算された入力画像1フレーム分の画像信号L
in,uin,vinの平均輝度avLから、画像中の
「好ましい色」に変換する色変換領域Dを決定して出力
する。具体的には、色変換領域決定手段3は、変換する
色領域の閾値fL(avL),fu(avL),fv
(avL)を設定して、色変換領域Dを決定する。
セル毎の画像信号Li,ui,viとの関係で、次式
(1)のように閾値を設定し、色変換領域D1を決定す
る。
L),fu(avL),fv(avL)は、それぞれ入
力画像1フレーム分の平均輝度avLを変数とした関数
fL,fu,fvによって定まる値である。
るさにより異なる。照明が明るければそこにある物体も
明るい色で、暗ければ暗い色で見える。したがって、色
変換領域Dは、本来、オリジナルの事物を照らす照明の
明るさによって変えるべきものである。しかし、例え
ば、テレビ放送を受信機で表示する場合、受信側ではオ
リジナル画像を撮影したときの照明の明るさといった情
報は全く得られない。
計算手段2によって、画像の平均輝度avLを入力信号
(ここでは、最新の1フレーム分の画像信号Lin,u
in,vin)から計算し、撮影時の照明の明るさの代
わりに色変換領域Dを決める指標としている。
L),fu(avL),fv(avL)は、閾値fL
(avL)を例に挙げれば、
式(p=0の場合)の関数fLとなり、閾値fu(av
L),fv(avL)についても同様の平均輝度avL
に関する関数fu,fvとなる。
像の平均輝度avLに応じて色変換領域D1を決定する
ために、これら関数fL,fu,fvが予め設定され、
格納されている。
域Dは、1ピクセル毎の画像信号Li,ui,viが輝
度計算手段2に入力される毎に、輝度計算手段2で計算
される入力画像1フレーム分の画像信号Lin,ui
n,vinの平均輝度avLを基に、色変換領域決定手
段3によって随時決定されることになる。
決定される色変換領域Dの例D1を示す概念図である。
式(1)により、L*u*v*色空間上において、図2
の斜線で囲まれた部分のような色変換領域D1が決定さ
れる。
4は、色変換領域決定手段3により決定された色変換領
域D1、及び1ピクセル毎の入力画像信号Li,ui,
viが随時入力され、変換前基準色stLi,stu
i,stviを決定する。
れる変換前基準色stLi,stui,stviは、本
実施の形態では、随時入力される1ピクセル毎の入力画
像信号Li,ui,viに係り、当該入力される1ピク
セル毎の入力画像信号Li,ui,viを含む、それ以
前に入力された最新の1フレーム分の入力画像信号Li
n,uin,vin(すなわち、随時入力される1ピク
セル毎の入力画像信号Li,ui,viの1フレーム分
の集合)のうち、色変換領域D1内に含まれている入力
画像信号Li,ui,viの輝度信号L*及び色度信号
u*,v*の平均値となっている。
i,stviは、上記決定の方法に代え、例えば、色変
換領域D1内に含まれている入力画像信号Li,ui,
viの輝度信号L*分布,色度信号u*,v*分布の中
央値、又はこれに準ずる値として、決定してもよい。
2により逐次計算される平均輝度avLが入力され、こ
の逐次入力される平均輝度avLに基づいて、変換後基
準色stLo,stuo,stvoを随時決定する。
oは、本実施の形態では、例えば、L*u*v*色空間
において、輝度信号“L*=avL”のu*v*平面内
で、最も好ましく見える肌色の色度信号u*,v*の座
標値とする。したがって、本実施の形態では、変換後基
準色stLo,stuo,stvoは、平均輝度avL
の複数の値と、この平均輝度avLの複数の値それぞれ
に応じて最も好ましく見える肌色の色度信号の値u*,
v*とが対応づけられて記憶されているテーブルを、変
換後基準色決定手段5のROMに予め設けておくことに
よって、簡単に取得し決定できる。
信号Li,ui,viと、色変換領域決定手段3により
随時決定される色変換領域D1と、変換前基準色決定手
段4により随時決定される変換前基準色stui,st
vi,stLiと、変換後基準色決定手段5により随時
決定される変換後基準色stuo,stvo,stLo
とが入力される。色変換手段6は、1ピクセル毎の画像
信号Li,ui,viを逐次読み込んで、色変換領域D
1に含まれる場合には、当該入力画像信号Li,ui,
viについて、色変換処理を行う。
適宜図1及び図2を参照しながら、図3を基づき説明す
る。図3は、本実施の形態の色変換装置1における色変
換手段6の構成図である。本実施の形態では、色変換手
段6は、重み係数発生手段7,減算器8〜10,乗算器
11〜13,加算器14〜16を備えて構成されてい
る。
力画像信号Li,ui,vi、色変換領域決定手段3に
よる色変換領域D1の閾値fL(avL),fu(av
L),fv(avL)、及び変換前基準色決定手段4に
よる変換前基準色stLi,stui,stviをそれ
ぞれ取り込み、重み係数wを生成する。
4による変換前基準色stLi,stui,stvi、
及び変換後基準色決定手段5による変換後基準色stL
o,stuo,stvoを取り込んで、変換前基準色s
tLi,stui,stviと前記変換後基準色stL
o,stuo,stvoとの差分“stLo−stL
i”,“stuo−stui”,“stvo−stv
i”を演算する。
によって生成された重み係数w、及び減算器8〜10に
よる差分“stLo−stLi”,“stuo−stu
i”,“stvo−stvi”を取り込んで、両者を乗
算し、変化量“(stLo−stLi)*w”,“(s
tuo−stui)*w”,“(stvo−stvi)
*w”を逐次演算する。
画像信号Li,ui,vi、及び乗算器11〜13によ
る変化量“(stLo−stLi)*w”,“(stu
o−stui)*w”,“(stvo−stvi)*
w”を取り込んで、以下に示す式(3)〜(5)の計算
を実行し、色変換手段6の出力Lo,uo,voを生成
する。
み係数発生手段7が行う処理ついて詳細に説明する。こ
の重み係数発生手段7が行う処理の説明に当たって、こ
こでは、色変換領域Dが、前述の閾値fL(avL),
fu(avL),fv(avL)で指定される色変換領
域D1の場合を例に、図3を参照しながら、図4に基づ
いて説明する。
L),fu(avL),fv(avL)で指定される色
変換領域D1の場合の、色変換手段6における重み係数
発生手段7の処理の流れを示すフローチャートである。
力画像信号Li,ui,viについて、前述の式(1)
に示した色変換領域D1(図2参照)に含まれるか否か
を判断する(ステップS101)。
が色変換領域D1に含まれる場合、入力画像信号Li,
ui,viと、変換前基準色stLi,stui,st
viとをそれぞれ比較する(ステップS102、ステッ
プS105、ステップS108)。
は、次の式(6)〜(11)の計算により、色変換領域
Dの境界fL(avL),fu(avL),fv(av
L)と入力画像信号Li,ui,viとの、L*u*v
*色空間上での相対距離d1〜d3を求める(ステップ
S103,S104、ステップS106,S107、ス
テップS109,S110)。
離d1〜d3の中で、最小の値を最短相対距離dmin
として決定し、この最短相対距離dminを係数とし
て、色変換領域Dの境界fL(avL),fu(av
L),fv(avL)では“0”、変換前基準色stL
i,stui,stviで“1”となる、重み係数wを
決定する(ステップS111)。
断結果において、入力画像信号Li,ui,viの何れ
かが色変換領域Dに含まれない場合は、ステップS10
2〜S111に示した最短相対距離dminに基づく重
み係数wの決定を行わず、重み係数w=0を出力する
(ステップS112)。
力色信号Li,ui,viと色変換領域Dの境界fL
(avL),fu(avL),fv(avL)の最短相
対距離dminを重み係数wとした場合の、この重み係
数wの値変化を示す説明図である。
及びv*軸方向のみならず、L*軸方向にも重み係数w
の変化は存在するが、図が複雑になるため、同図では省
略してある。
されるu*v*平面上の、斜線を施した変換領域D1内
の入力画像信号ui,viに対応する重み係数wが、入
力画像信号ui,viの座標位置からu*軸方向及びv
*軸方向に対して垂直にw軸方向に立てた垂線と、変換
領域D1をその底面とし、その底面にある変換前基準色
stLi,stui,stviからw軸方向に高さ“w
=1”を有して形成された四角錘の側面との交点位置に
おける、w軸方向に関する座標の大きさで表されてい
る。
色変換装置1による処理の流れを説明する。図6は、本
実施の形態の色変換装置1の処理の流れを示すフローチ
ャートである。図1に示した色変換装置1に、1ピクセ
ル毎の入力画像信号Li,ui,viが入力されると、
輝度計算手段2により、1フレーム分の画像信号Li
n,uin,vinの平均輝度avLを計算する(ステ
ップS1)。
i,viが入力される毎に、輝度計算手段2により、当
該入力された画像信号Li,ui,viを含め、最新入
力された1フレーム分の画像信号Lin,uin,vi
nを基に、平均輝度avLが計算される。
色決定手段4,及び変換後基準色決定手段5により、閾
値fL(avL),fu(avL),fv(avL)に
よって指定された色変換領域D1と、変換前後の基準色
stLi,stui,stvi、stLo,stuo,
stvoとを決定する(ステップS2)。
信号Li,ui,viを含めた最新入力された1フレー
ム分の画像信号Lin,uin,vinを基に、色変換
領域D1が決定される。
1ピクセル毎の画像信号Li,ui,viを読み込み
(ステップS3)、当該画素(ピクセル)が前記色変換
領域D1に含まれるか否かを判断する(ステップS
4)。
に含まれる場合には、色変換処理を行う一方(ステップ
S5)、前記色変換領域Dに含まれない場合には、色変
換処理を行わない。
により、当該画素が前記色変換領域D1に含まれると判
断された、その1ピクセル毎の画像信号Li,ui,v
iについて、前述の図4に図示した重み係数発生手段7
により重み係数wを生成し、減算器8〜10,乗算器1
1〜13,及び加算器14〜16によって、前記式
(3)〜式(5)に示した演算結果を得る。そして、色
変換装置1は、1ピクセル毎の画像信号Li,ui,v
iが入力される毎に、ステップS1〜S5の処理を繰り
返す。
いて、色変換装置1による、1ピクセル毎の入力画像信
号Li,ui,viと、当該1ピクセル毎の入力画像信
号Li,ui,viに対応した、1ピクセル毎の出力画
像信号Lo,uo,vo、変換前後の基準色stLi,
stui,stvi、stLo,stuo,stvo、
色変換領域D1の関係を示した説明図である。図7で
は、説明簡単のため、L*成分の変化については省略
し、u*v*成分の変化についてのみu*v*平面上で
示しているが、L*方向の変化も同様である。
成した装置や作成された照明条件等が異なる各種の画像
の入力画像信号Li,ui,viに対し、色変換前の基
準色stLi,stui,stvi、色変換後の基準色
stLo,stuo,stvoや色変換領域Dの最適値
を自動で計算し、適応的に変化させることで、あらゆる
画像に対して好適で高品質な色変換画像を得ることがで
きる。特に、画像毎にユーザ操作で最適値を設定するこ
とが難しい動画像に関して有効である。
色変換領域D1の領域境界をL*u*v*色空間上のu
*v*座標に合わせている。これにより、色変換領域D
1はL*u*v*色空間のu*値,v*値をそのまま境
界値としているため、計算が簡単で処理が少なく済み、
変換作業のより効率化をはかることができる。
色変換装置1'は、第一の実施の形態の色変換装置1に
対し、図3に示した色変換手段6における重み係数発生
手段7の内部構成が異なるだけで、他の部分の構成につ
いては変わりない。
は、第一の実施の形態の色変換装置1の説明と重複する
部分についてはその説明を省略するとともに、その特徴
部分について、適宜、第一の実施の形態の図1〜図7を
引用しながら説明する。
装置1では、重み係数発生手段7は、色変換領域Dの境
界fL(avL),fu(avL),fv(avL)と
入力画像信号Li,ui,viとの、L*u*v*色空
間上での相対距離d1〜d3の中で、最小の値を最短相
対距離dminとして決定し、この最短相対距離dmi
nを係数として、図5に示したように、色変換領域D1
の境界fL(avL),fu(avL),fv(av
L)では“0”、変換前基準色stLi,stui,s
tviでは“1”となる、重み係数wを決定していた。
域D1の境界fL(avL),fu(avL),fv
(avL)と、変換前基準色stLi,stui,st
viとの間の色変換領域D1では、入力画像信号Li,
ui,viの座標位置と比例関係を持って、直線的に増
減する構成となっていた。
た入力画像信号Li,ui,viと、色変換領域D1の
境界fL(avL),fu(avL),fv(avL)
との最短相対距離dminに対し、最短相対距離dmi
nが“dmin=1”のときに重み係数wが“w=
1”、最短相対距離dminが“dmin=0”のとき
に重み係数wが“w=0”となるような任意の変換を行
うことで、色変換領域D1内の色変化を適宜調整するこ
とができる一例を示したものである。
色変換領域D1の境界fL(avL),fu(av
L),fv(avL)との最短相対距離dminから重
み係数wを算出する場合に、最短相対距離dminと重
み係数wとの関係の別例を示した説明図である。
係数wの、u*v*色度座標上での変化を示す説明図で
ある。
第一の実施の形態による最短相対距離dminと重み係
数wとの関係に対し、実線で示した本実施の形態による
最短相対距離dminと重み係数wとの関係は、最短相
対距離dminが“dmin=1”近傍の領域、又は
“dmin=0”近傍の領域では、最短相対距離dmi
nの変化に対応した重み係数wの変化の割合が小さくな
っている。
色変換領域D2内の1ピクセル毎の入力画像信号Li,
ui,viに関して、境界fL(avL),fu(av
L),fv(avL)側寄りの入力画像信号Li,u
i,viは、その重み係数wが図5に示した第一の実施
の形態による場合よりも低く、色変換が抑えられるよう
になっている。また、逆に変換前基準色stLi,st
ui,stvi側寄りの入力画像信号Li,ui,vi
は、その重み係数wが図5に示した第一の実施の形態に
よる場合よりも高く、色変換が増長されて施されるよう
になっている。
ば、図5に示した方法に比較して重み係数wが“1”に
近い色変換領域Dの範囲の大きさが広くなるため、より
広い範囲で好ましい色を再現できるようになる。そのた
め、前述の式(3)〜(5)の変換によれば、重み係数
wが“1”に近い程、変換後の色は好ましい色(変換後
の基準色stLo,stuo,stvo)に近くなる。
wが取得される面が曲面である、すなわち、図8におい
て、実線で示した最短相対距離dminと重み係数wと
の関係が曲線であるのは、一定範囲内で重み係数wを全
く同じとしてしまうと、階調つぶれが発生してしまい、
画像の精細性が失われてしまうためである。
色変換装置1"は、第一の実施の形態の色変換装置1に
対し、色変換領域決定手段3による色変換領域Dの決定
の仕方を変更し、より人間の視覚に近い領域指定を行う
ようにしたものである。
一の実施の形態の色変換装置1に対し、図3に示した色
変換領域決定手段3の内部構成等が異なるだけで、他の
部分の構成については変わりない。
も、第一の実施の形態の色変換装置1の説明と重複する
部分については説明を省略するとともに、その特徴部分
について、適宜、第一の実施の形態の図1〜図7を引用
しながら説明する。
領域決定手段3による色変換領域Dの決定の仕方につい
て、第一の実施の形態の式(1)で説明した関数fL,
fu,fvによる色変換領域D1の決定に代えて、色変
換領域D2を次式(12)に基づいて決定する構成とな
っている。
は、入力される入力画像1ピクセル毎の画像信号Li,
ui,viのうちの色度信号であるui,viから算出
した彩度C*及び色相H*である。
v*軸によって規定されるu*v*平面上では、彩度C
*はL*軸を中心として放射方向(径方向)に、色相H
*はL*軸を中心軸として回転方向(周方向)に、それ
ぞれ増加する。
C(avL),fH(avL)は、入力画像1フレーム
の平均輝度avLを変数とした関数fL,fC,fHに
よって定まる値である。
数fLを挙げれば、前述の式(1)の場合と同様に、
式(r=0の場合)となり、閾値fu(avL),fv
(avL)についても、同様の平均輝度avLに関する
1次式あるいは定数式となる。
L)およびfH(avL)からは、L*u*v*色空間
における色変換領域D2の基準点Pのみが決まる。この
基準点Pは、色変換領域D2内のどの点でもよい。
は、L*u*v*色空間において基準点Pを中心とし
た、色変換領域D2の彩度方向の幅を、定数c,dは、
同様に、色変換領域D2の色相方向の幅を定義するもの
である。
(C=fC(avL),H=fH(avL)のL*u*
v*色空間上の点)があった場合、aは、L*軸を中心
として基準点Pを通る径線上における、基準点Pからの
径方向内方への距離に、bは、同じ径線上における、基
準点Pからの径方向外方への距離に、それぞれ対応す
る。また、cは、L*軸を中心として基準点Pを通る周
線上における、基準点Pからの周方向一側への距離に、
dは、同じ周線上における、基準点Pからの周方向他側
への距離に、それぞれ対応する。
像の平均輝度avLに応じて色変換領域D1を決定する
ために、これら関数fL,fu,fv、及び定数a,
b,c,dが予め設定され、格納されている。
C及び色相値Hを求めるためには、よく知られているよ
うに、その色度信号u*,v*から、式(14)及び
(15)の計算を行って求めることができる。
で表している。また、式(15)では、アークタンジェ
ントを“tan−1”表しており、以降の記述でも、こ
れらに従う。
段3により決定される色変換領域Dの別の例D2を示す
概念図である。式(12)は、L*u*v*色空間上
で、図10の斜線で囲まれた部分の色変換領域D2を示
す。
5)に基づき、境界値としての、彩度“fC(avL)
−a”,“fC(avL)+b”、及び色相値“fH
(avL)−c”,“fH(avL)+d”は、色度信
号u*,v*に逆変換された値gC(fC(avL)−
a)”,“gC(fC(avL)+b)”,“gH(f
H(avL)−c)”,“gH(fH(avL)+
d)”で表されている。
段3から変換前基準色決定手段4及び色変換手段6へ
は、色変換領域D2における輝度L*の境界値fL(a
vL)に加え、彩度C*の境界値“fC(avL)−
a”,“fC(avL)+b”、及び色相H*の境界値
“fH(avL)−c”,“fH(avL)+d”が直
接、又は、上述のようにL*u*v*色空間上に逆変換
された値“gC(fC(avL)−a)”,“gC(f
C(avL)+b)”,“gH(fH(avL)−
c)”,“gH(fH(avL)+d)”で供給される
ことになる。
発生手段7(図3参照)の構成について、色変換領域決
定手段3が、色変換領域D2の“fL(avL)”,
“fC(avL)−a”,“fC(avL)+b”,
“fH(avL)−c”,“fH(avL)+d”を境
界値として、色変換手段6へ出力する場合を例に、以
下、説明する。
2の境界値“fL(avL)”,“fC(avL)−
a”,“fC(avL)+b”,“fH(avL)−
c”,“fH(avL)+d”が供給される変換前基準
色決定手段4は、境界値“fL(avL)”,“fC
(avL)−a”,“fC(avL)+b”,“fH
(avL)−c”,“fH(avL)+d”を、L*u
*v*色空間上の値“gC(fC(avL)−a)”,
“gC(fC(avL)+b)”,“gH(fH(av
L)−c)”,“gH(fH(avL)+d)”に逆変
換する構成が内部付加されているものとする。
も、式(14)及び(15)に示した計算内容に基づい
て、入力画像信号Li,ui,viの色度信号ui,v
i、及び変換前基準色決定手段4から供給される変換前
基準色stLi,stui,stviの色度信号stu
i,stviを、彩度Ci,色相Hi、及び彩度stC
i,色相stHiに変換する構成が内部付加されている
ものとする。
L)”,“fC(avL)−a”,“fC(avL)+
b”,“fH(avL)−c”,“fH(avL)+
d”の境界値で指定される色変換領域D2の場合、色変
換手段6の重み係数発生手段7による処理の流れを示す
フローチャートである。
力画像信号Li,ui,vi、及び変換前基準色決定手
段4による変換前基準色stLi,stui,stvi
について、前述の式(14)、(15)により、1ピク
セル毎の入力画像信号Li,ui,viの彩度Ci,色
相Hi、及び変換前基準色stLi,stui,stv
iの彩度stCi,色相stHiを求める(ステップS
200)。
毎の入力画像信号Li,ui,viの輝度信号Li,彩
度信号Ci,色相信号Hiについて、前述の式(12)
に示した色変換領域D2(図10参照)に含まれるか否
かを判断する(ステップS201)。
の輝度信号Li,彩度信号Ci,色相信号Hiが色変換
領域D2に含まれる場合、重み係数発生手段7は、入力
画像信号Li,ui,viの輝度信号Li,彩度信号C
i,色相信号Hiと、変換前基準色stLi,stu
i,stviの輝度信号stLi,彩度信号stCi,
色相信号stHiとをそれぞれ比較する(ステップS2
02、ステップS205、ステップS208)。
(7)、次の式(16)〜(19)の計算により、色変
換領域D2の境界値“fL(avL)”,“fC(av
L)−a”,“fC(avL)+b”,“fH(av
L)−c”,“fH(avL)+d”と、入力画像信号
Li,ui,viに対応した輝度信号Li,彩度信号C
i,色相信号HiとのL*C*H*色空間上での相対距
離d1〜d3を求める(ステップS203,S204、
ステップS206,S207、ステップS209,S2
10)。
離d1〜d3の中で最小の値を最短相対距離dminと
して決定し、この最短相対距離dminを係数として、
色変換領域D2の境界値“fL(avL)”,“fC
(avL)−a”,“fC(avL)+b”,“fH
(avL)−c”,“fH(avL)+d”では
“0”、変換前基準色stLi,stCi,stHiで
“1”となる重み係数wを決定する(ステップS21
1)。
断結果において、入力画像信号Li,ui,viの輝度
Li,彩度Ci,色相Hiの何れかが色変換領域D2に
含まれない場合は、ステップS202〜S211に示し
た最短相対距離dminに基づく重み係数wの決定を行
わず、w=0を出力する(ステップS212)。
は、前述の図6に示したフローチャートで説明したステ
ップS1〜S6に示した処理を実行し、色変換領域D2
内に含まれる入力画像信号Li,ui,viについて、
色変換処理を行う。
段3の内部構成についての第一の実施の形態との相違に
より、本実施の形態の色変換装置1"では、そのステッ
プS2において、色変換領域決定手段3が色変換領域D
を明度L*,彩度C*,色相H*の境界値fL(av
L)”,“fC(avL)−a”,“fC(avL)+
b”,“fH(avL)−c”,“fH(avL)+
d”からなる色変換領域D2として決定するとともに、
そのステップS4において、色変換手段6の重み発生手
段7が、入力画像信号Li,ui,viがこの色変換領
域D2に含まれるか否かを判別し、そのステップS5に
おいて、色変換領域D2のL*C*H*色空間上で最短
相対距離dminを決定して重み係数wを求めることが
変更なっている。
の実施の形態の色変換装置1と同様に、本実施の形態の
色変換装置1"は、前記色変換領域D2に含まれると判
断された1ピクセル毎の入力画像信号Li,ui,vi
(すなわち、入力画像信号Li,Ci,Hi)につい
て、前述の図4に図示した重み係数発生手段7により重
み係数wを生成し、減算器8〜10,乗算器11〜1
3,及び加算器14〜16によって、前記式(2)〜式
(4)に示した演算結果を得る構成となっている。そし
て、色変換装置1"は、1ピクセル毎の画像信号Li,
ui,viが入力される毎に、ステップS1〜S5の処
理を繰り返す。
について、色変換装置1"による、1ピクセル毎の入力
画像信号Li,ui,viと、当該1ピクセル毎の入力
画像信号Li,ui,viに対応した、1ピクセル毎の
出力画像信号Lo,uo,voと、変換前後の基準色s
tLi,stui,stvi、stLo,stuo,s
tvoとの関係を示した説明図である。図12では、説
明簡単のため、L*成分の変化については省略し、u*
v*成分の変化についてのみu*v*平面上で示してい
るが、L*方向の変化も同様である。
では、色彩の3要素の一つである輝度(≒明度)をL*
軸に、彩度C*が、L*軸からの距離(すなわち、式
(12):C=((u*)**2+(v*)**2)*
*1/2)で、色相H*が、L*軸の回転方向(すなわ
ち、式(13):H=tan−1(v*/u*))で表
されている。そして、この彩度C*や色相H*は、それ
ぞれ色の鮮やかさや色合いを表す、人間の感覚に起因し
たパラメータである。
域D2では、その領域境界が彩度C*・色相H*の座標
と一致しているため、人間の感覚に合った彩度C*・色
相H*といったパラメータを色変換領域D2の境界値と
して用いることが可能となり、より人間の視覚に近い領
域となる効果がある。
色変換装置101は、色変換手段6への入力画像信号L
i,ui,viと他のパラメータの同期fL(av
L),fu(avL),fv(avL)、stLi,s
tui,stvi、stLo,stuo,stvoの同
期をとり、良好な出力画像を得るようにしたものであ
る。
る色変換装置101の構成図である。本実施の形態の色
変換装置101は、変換前基準色設定手段4には、遅延
手段としてのフレームメモリ17を介して入力画像信号
Li,ui,viが入力され、色変換手段6には、遅延
手段としての前記フレームメモリ17に加え、さらにフ
レームメモリ18を介して入力画像信号Li,ui,v
iが入力されるようになっている点が、第一の実施の形
態の色変換装置1と異なり、その他の構成部分について
は、第一の実施の形態の色変換装置1と同一の構成にな
っている。
の色変換装置1では、輝度計算手段2は、1ピクセル毎
の入力画像信号Li,ui,viが入力されると、当該
入力された1ピクセル毎の画像信号Li,ui,viを
含め、それ以前に最新に入力された1フレーム分の画像
信号Lin,uin,vinをサンプルとして、平均輝
度avLを計算して出力する構成になっている。そのた
め、サンプルとしての1フレーム分の画像信号Lin,
uin,vinの途中で映像画像が変わってしまったり
した場合、変換前基準色決定手段4は、入力される画像
信号Li,ui,viと、色変換領域手段3から輝度計
算手段2による平均輝度avLを基にして入力される境
界値fL(avL),fu(avL),fv(avL)
との間では、画像1フレーム分の遅れが生じる。
力される画像信号Li,ui,viと、変換前基準色決
定手段4から入力される変換前基準色stLi,stu
i,stviとの間では、変換前基準色決定手段4が色
変換領域D1内に含まれている入力画像信号Li,u
i,viの輝度信号L*及び色度信号u*,v*の平均
値を求める構成になっているため、さらに画像1フレー
ム分の遅れが生じる。
態の色変換装置1は、テレビ画像等、連続したフレーム
間の表示画像の相関が高い場合には、上述した遅延の影
響は軽微であり、むしろハードウェア構成を小さくする
ことができる。しかし、フレーム間の表示画像の相関が
ない静止画像を扱う場合には、上述した遅延の影響が軽
微では済まなくなる。
1では、輝度計算手段2が平均輝度avLを計算し終え
るまでに、変換前基準色決定手段4に入力される入力画
像信号Li,ui,viに1フレーム分の遅延を発生さ
せ、さらに変換前基準色決定手段4が変換前基準色を決
定するまでに、色変換手段6に入力される入力画像信号
Li,ui,viに1フレーム分の遅延を発生させるよ
うにしている。
01では、フレームメモリ17、18を配置すること
で、色変換手段6への入力画像信号Li,ui,vi
と、他のパラメータfL(avL),fu(avL),
fv(avL)、stLi,stui,stvi、st
Lo,stuo,stvoとの同期をとり、良好な出力
画像を得ることができる。
1の処理の流れを示すフローチャートである。なお、図
6に示した第一の実施の形態の色変換装置1の場合の処
理と同様な処理については、同一の符号を付し、その説
明を省略する。本実施の形態の色変換装置101では、
入力された1フレーム分の画像信号Lin,uin,v
inの全ピクセルについて、ステップS3〜S5の処理
が終了したか否かの確認を行い(ステップS6)、ステ
ップS3にて、入力画像1フレーム分の全ピクセルデー
タの読み込みが終了するまで、ステップS3〜S6の処
理を繰り返す構成になっている。
輝度avLの計算のサンプルとした入力画像1フレーム
分の全ピクセルデータの色変換が終了するまでの間は、
色変換手段6に入力されるパラメータfL(avL),
fu(avL),fv(avL)、stLi,stu
i,stvi、stLo,stuo,stvoの値は、
変わらない。
施の形態の色変換装置101は、良好な出力画像を得る
ことができる。さらに、本発明の色変換装置は、上記説
明した実施の形態に限定されるものではない。
レーム分の平均輝度avLを計算するものとしたが、入
力画像の特徴を捉えられれば入力画像1フレーム分全て
ではなく、特定範囲から計算してもよい。また、平均輝
度avLではなく輝度分布の中央値又はそれに準ずる値
を計算してもよい。
号を、L*u*v*色空間上での座標を示す信号値と
し、L*u*v*色空間上で色変換を行う場合を説明し
たが、例えば、L*a*b*色空間やY,Cb,Cr
等、輝度あるいは明度等の明るさを示す信号を含む信号
値であれば、同様に応用可能である。さらに、前記手法
により求めた入力色信号と色変換領域Dの境界の最短相
対距離dminに対し、“dmin=1”のときに“W
=1”、“dmin=0”のときに“W=0”となるよ
うな任意の変換を行うことで、色変換領域D内の色変化
を適宜調整できる。
た装置や作成された照明条件等が異なる各種の入力画像
に対し、色変換の基準色や色変換領域の最適値を自動で
計算し、適応的に変化させることで、あらゆる画像に対
して好適で高品質な色変換画像を得ることができる。特
に、画像毎にユーザ操作で最適値を設定することが難し
い動画像に関して有効である。
境界との距離に応じて変換量の重み付けを行うことで、
色変換後の擬似輪郭の発生、変換後の色の不自然さを解
消した高品質な画像出力を実現できる。
の構成図である。
段3により決定される色変換領域Dの例D1を示す概念
図である。
成図である。
値fL(avL),fu(avL),fv(avL)で
指定される色変換領域D1の場合の、色変換手段6にお
ける重み係数発生手段7の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
7において、入力色信号Li,ui,viと色変換領域
Dの境界fL(avL),fu(avL),fv(av
L)の最短相対距離dminを重み係数wとした場合
の、重み係数wの変化を示す説明図である。
を示すフローチャートである。
換領域D1について、1ピクセル毎の入力画像信号L
i,ui,viと、当該1ピクセル毎の入力画像信号L
i,ui,viに対応した、1ピクセル毎の出力画像信
号Lo,uo,vo、変換前後の基準色stLi,st
ui,stvi、stLo,stuo,stvo、色変
換領域D1の関係を示した説明図である。
おいて、入力画像信号Li,ui,viと色変換領域D
1の境界fL(avL),fu(avL),fv(av
L)との最短相対距離dminから重み係数wを算出す
る場合に、最短相対距離dminと重み係数wとの関係
の別例を示した説明図である。
算出された重み係数wの、u*v*色度座標上での変化
を示す説明図である。
における、色変換領域決定手段3により決定される色変
換領域Dの別の例D2を示す概念図である。
“fL(avL)”,“fC(avL)−a”,“fC
(avL)+b”,“fH(avL)−c”,“fH
(avL)+d”の境界値で指定される色変換領域D2
の場合、色変換手段6の重み係数発生手段7による処理
の流れを示すフローチャートである。
色変換領域D2について、1ピクセル毎の入力画像信号
Li,ui,viと、当該1ピクセル毎の入力画像信号
Li,ui,viに対応した、1ピクセル毎の出力画像
信号Lo,uo,voと、変換前後の基準色stLi,
stui,stvi、stLo,stuo,stvoと
の関係を示した説明図である。
101の構成図である。
の流れを示すフローチャートである。
Claims (7)
- 【請求項1】 ある色空間座標系の色を同一色空間上の
別の色に変換する色変換装置であって、 入力画像の所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段
と、 前記輝度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色
変換領域決定手段とを備えることを特徴とする色変換装
置。 - 【請求項2】 ある色空間座標系の色を同一色空間上の
別の色に変換する色変換装置であって、 入力画像の所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段
と、 前記輝度特性から、変換後の基準色を決定する変換後基
準色決定手段とを備えることを特徴とする色変換装置。 - 【請求項3】 ある色空間座標系の色を同一色空間上の
別の色に変換する色変換装置であって、 入力画像の所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段
と、 前記輝度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色
変換領域決定手段と、 前記所定領域内の入力画像信号から、前記色変換領域に
含まれる信号を抽出し、前記抽出信号の輝度及び色度の
少なくとも一方について統計的特性を求め、前記特性を
基に変換前の基準色を決定する変換前基準色決定手段と
を備えることを特徴とする色変換装置。 - 【請求項4】 ある色空間座標系の色を同一色空間上の
別の色に変換する色変換装置であって、 入力画像の所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段
と、 前記輝度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色
変換領域決定手段と、 前記所定領域内の入力画像信号から、前記色変換領域に
含まれる信号を抽出し、前記抽出信号の輝度及び色度の
少なくとも一方について統計的特性を求め、前記特性を
基に変換前の基準色を決定する変換前基準色決定手段
と、 前記輝度特性から、変換後の基準色を決定する変換後基
準色決定手段とを備えることを特徴とする色変換装置。 - 【請求項5】 ある色空間座標系の色を同一色空間上の
別の色に変換する色変換装置であって、 入力画像の所定領域の輝度特性を計算する輝度計算手段
と、 前記輝度特性から、色空間上の色変換領域を決定する色
変換領域決定手段と、 前記所定領域内の入力画像信号から、前記色変換領域に
含まれる信号を抽出し、前記抽出信号の輝度及び色度の
少なくとも一方について統計的特性を求め、前記特性を
基に変換前の基準色を決定する変換前基準色決定手段
と、 前記輝度特性から、変換後の基準色を決定する変換後基
準色決定手段と、 前記色変換領域の境界と前記変換前の基準色の色空間上
での距離を基準とした、1ピクセル毎の入力画像信号と
前記色変換領域境界との色空間上での相対距離を求め、
前記変換前の基準色と前記変換後の基準色との差分に対
し、前記相対距離から算出した重み係数を乗算した値を
1ピクセル毎の入力画像信号に加算した結果を出力とす
る色変換手段とを備えることを特徴とする色変換装置。 - 【請求項6】 前記所定領域の入力画像信号を一時的に
記憶可能なメモリを備えることを特徴とする請求項1〜
5記載の色変換装置。 - 【請求項7】 前記所定領域の大きさは、1フレームで
あることを特徴とする請求項1〜6記載の色変換装置。
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