JP2003330797A - 記憶装置、記録及び/又は再生装置、情報記憶システム、記憶方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents

記憶装置、記録及び/又は再生装置、情報記憶システム、記憶方法、プログラム、記録媒体

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JP2003330797A
JP2003330797A JP2002141022A JP2002141022A JP2003330797A JP 2003330797 A JP2003330797 A JP 2003330797A JP 2002141022 A JP2002141022 A JP 2002141022A JP 2002141022 A JP2002141022 A JP 2002141022A JP 2003330797 A JP2003330797 A JP 2003330797A
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JP2002141022A
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English (en)
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Shuji Horikawa
修司 堀川
Tomohiro Koda
朋弘 甲田
Motoyuki Takai
基行 高井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCデータとAVデータの両方にそれぞれ最
適状態で対応できるキャッシュ方式の実現。 【解決手段】 キャッシュメモリ(一時記憶手段)にお
いて情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を、キ
ャッシュメモリに書き込まれる情報の属性の判別結果に
より制御する。例えばAVデータの場合はその連続性に
より先読みの有効性が高いため先読み重視とし、これに
よってディスク等の記録媒体からの連続的な読出に基づ
くバッファ的なキャッシュ動作に適した状態とする。ま
たPCデータを対象とする場合はキャッシュヒットの確
率向上のためにデータ保持重視とすることで、キャッシ
ュヒット回数の増加によって応答性の向上を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記憶装置と、該記
憶装置を備えた記録及び/又は再生装置と、上記記憶装
置を含む情報記憶システムと、記憶方法と、上記記憶装
置又は記憶方法を実現するプログラムと、上記プログラ
ムを格納した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、光磁気ディスクなどのメデ
ィアを用いるデータストレージ機器の開発が多様化して
おり、またデータストレージの目的たるデータも多様化
していることから、汎用的に各種データに対応できるデ
ータストレージ機器が各種提案されている。例えば光デ
ィスク、光磁気ディスクなどのメディアを用いる機器で
は、いわゆるAV(オーディオ・ビジュアル)機器と呼
ばれる、音楽データや映像データのストレージ(記録再
生)を行う機器や、パーソナルコンピュータ周辺機器と
してのストレージデバイスとしてパーソナルコンピュー
タで用いる各種データ(テキストデータ、オーディオデ
ータ、ビデオデータ、各種プログラムファイル、アプリ
ケーションデータ等)を保存する機器などが実用化され
ている。
【0003】ここで近年、AV機器とパーソナルコンピ
ュータ周辺機器の両方に対応できるディスクメディアも
開発されており、記録再生装置としては、例えば単体で
はAV機として機能すると共にパーソナルコンピュータ
やネットワーク等と接続することで、PC周辺機器と同
様のストレージデバイスとしても機能できるようにする
ものも開発されている。
【0004】なお説明上、音楽コンテンツ、映像コンテ
ンツ等の時間的連続性のあるデータを「AVデータ」と
呼び、ネットワークやパーソナルコンピュータ等で扱わ
れる制御データ、プログラムデータ、テキストデータ等
の各種データを「PCデータ」と呼ぶこととする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ネットワー
クやパーソナルコンピュータに接続できるAV機器を考
えるときには、汎用性,高速性が求められる。従来、A
V用ストレージ機器では,時間的に連続するAVデータ
の記録/再生が途切れなければ問題なく,それ以上の高
速化の追求よりは,消費電力その他の利便性の追求が求
められていた。しかしながら、機器をネットワークに接
続してデータをダウンロードするような利用方法が求め
られるようになると、PCデータのような各種設定を読
み書きしつつ,AVデータを数十倍〜数千倍の速さで読
み書きするような、高速性、汎用性が求められるものと
なる。
【0006】ここで一般的なデータパスを考えると、デ
ィスク等の記録媒体に対して記録再生されるデータは、
多くの場合はキャッシュメモリを一時的に経由するよう
にされている。このキャッシュメモリについては、PC
データとAVデータでは利用目的が異なっていた。
【0007】PCデータ用途のストレージデバイスにお
けるキャッシュの一般的な考え方としては、過去にディ
スク等から読み込んだデータをキャッシュに保持してお
き、ディスクからのデータ読出要求が発生した場合に
は、キャッシュ内のデータにヒットすることでストレー
ジデバイスでのディスクの読み書きを不要とすることで
要求に対する応答性を高速化する役割が大きい。そして
キャッシュヒットした時は、高速に応答できるが、キャ
ッシュヒットしなかったときはキャッシュヒットした場
合に比べて大幅に遅くなるため、キャッシュヒットの確
率を高くすることが機器の応答性向上に重要である。こ
のためにはキャッシュに確保するデータをできるだけ理
想的にランダムに散らすことでコリジョン発生を最小化
し、検索を高速化するハッシュアルゴリズムが用いられ
る。このハッシュアルゴリズムでは、結果としてキャッ
シュメモリ上のデータの断片化を促進してしまうが、要
求されたデータに対して所定のアルゴリズムでキャッシ
ュ上のアドレスが特定できるため、検索性がよいもので
ある。
【0008】一方、AVデータ用途の記録再生機器にお
けるキャッシュの一般的な考え方としては、できるだけ
先読みしてデータを溜め込んでおくことによって,スト
レージデバイスでの処理の遅れを吸収すること、及び、
モーター等の電源を落とすことで省電力を図るためのバ
ッファとしての役割が大きい。時系列的に連続するAV
データは、先読み妥当性の極めて高いデータがあらかじ
め分っているため、キャッシュの大部分を先読み用エリ
アとして使うことになる。またAVデータはPCデータ
に比べてデータサイズがが巨大で連続性が高いため、キ
ャッシュ領域を確保し続けるためにリングバッファ方式
を採用する場合が多い。そしてこのようなAVデータ用
途の場合は、上記のようにキャッシュ上でデータの断片
化が進むハッシュアルゴリズムは最適とはいえない。
【0009】また特に、記録媒体としてディスクを用い
たストレージデバイスを考えると、複数の読み書き処理
について、できるだけアドレスを連続にし、これを1回
の読み書きで処理することができれば、高速化,省電力
化を図ることができる。つまり、例えばスパイラル状に
形成されるディスク上のトラックに対して、連続した走
査(光ビームのトレース)により記録再生ができるよう
にすれば、頻繁なトラックジャンプやアクセス、ディス
ク回転待ち時間等を解消できるためである。しかしなが
ら上記ハッシュアルゴリズムによりキャッシュ上でデー
タが断片化することは、このようにアドレスを連続にし
て記録再生を行うことが困難になり、従ってAVデータ
を対象としてディスクに記録再生するという用途の場
合、ハッシュアルゴリズムは最適とはいえない。
【0010】このようにPCデータとAVデータのキャ
ッシュ目的の違いから、PCデータとAVデータの両方
に対応するストレージ機器を考えた場合、キャッシュ処
理が最適化しにくいという問題が生ずる。即ち、AVデ
ータの高速記録再生機能を実現しつつ、PCデータも効
率よく読み書きできるようにして、高速応答性、低消費
電力を実現することは困難であった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、ネッ
トワーク/パーソナルコンピュータに適応したストレー
ジ機器となるとともにAV機器としても機能する機器を
考慮し、AVデータの高速記録再生機能、PCデータの
効率性を確保し、高速応答性、低消費電力、さらには低
コストを実現するキャッシュ制御方式を提案することを
目的とする。
【0012】本発明の記憶装置は、記録媒体から読み出
される情報及び/又は記録媒体に対して書き込む情報を
一時記憶する一時記憶手段と、上記情報の属性を判別す
る属性判別手段と、上記属性判別手段による判別結果に
応じて、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時
間を制御する制御手段とを備える。この場合、上記属性
判別手段は、上記情報の拡張子や特徴に基づいて属性を
判別する。上記制御手段は、上記属性判別手段により連
続性が高い情報であると判別されたとき、上記情報を上
記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連続する
情報を一時記憶する量を多くするように制御する。また
上記制御手段は、上記属性判別手段により連続性が低い
情報であると判別されたとき、上記情報を上記一時記憶
手段に一時記憶する時間が長くなるように制御する。上
記一時記憶手段上の領域毎に対応して、上記情報を一時
記憶する量又は一時記憶する時間を記憶する制御情報記
憶手段を更に備え、上記制御手段は、上記属性判別手段
による属性判別結果に基づいて、上記制御情報記憶手段
により対応づけられる上記一時記憶手段上の領域に、上
記情報を一時記憶させる制御を行う。上記記録媒体に記
録される情報を繰り返し読み出すと共に再生出力する再
生手段を更に備え、上記制御手段は、上記再生手段によ
る繰り返し再生が設定されたとき、上記一時記憶手段に
おける一部の領域において、上記情報を一時記憶する時
間を長く設定する。上記属性判別手段により、上記記録
媒体からの読み出しを要求された情報の連続性が検出さ
れたとき、上記制御手段は、要求されていない情報につ
いての上記記録媒体からの先読みが実行されて上記一時
記憶手段に記憶されるように制御する。上記属性判別手
段により、上記記録媒体からの読み出しを要求された情
報の量が所定以上であると検出されたとき、上記制御手
段は、要求されていない情報についての上記記録媒体か
らの先読みが実行されて上記一時記憶手段に記憶される
ように制御する。
【0013】本発明の記録及び/又は再生装置は、記録
媒体に対して情報の書込及び/又は読出を行う書込/読
出手段と、上記書込/読出手段によって記録媒体から読
み出される情報及び/又は上記書込/読出手段によって
記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶する一時記憶
手段と、上記情報の属性を判別する属性判別手段と、上
記属性判別手段による判別結果に応じて、上記情報を一
時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する制御手段
とを備える。
【0014】本発明の、例えば記憶装置と情報処理装置
とから成るような情報記憶システムは、記録媒体から読
み出される情報及び/又は記録媒体に対して書き込む情
報を一時記憶する一時記憶手段と、上記情報の属性を判
別する属性判別手段と、上記属性判別手段による判別結
果に応じて、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶す
る時間を制御する制御手段と、上記記録媒体に対する情
報の書込及び/又は読出のために、上記記録媒体に対す
るアクセス位置を示すアドレスを、上記制御手段に通知
する書込/読出要求手段とを備える。
【0015】本発明の記憶方法は、記録媒体から読み出
される情報及び/又は記録媒体に対して書き込む情報を
一時記憶手段に一時記憶する場合において、上記情報の
属性を判別し、上記属性の判別結果に応じて、上記情報
を一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する。
【0016】本発明のプログラムは、記録媒体から読み
出される情報及び/又は記録媒体に対して書き込む情報
を一時記憶手段に一時記憶する場合において、上記情報
の属性を判別し、上記属性の判別結果に応じて、上記情
報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する処
理を実行させるプログラムである。
【0017】本発明の記録媒体は、記録媒体から読み出
される情報及び/又は記録媒体に対して書き込む情報を
一時記憶手段に一時記憶する場合において、上記情報の
属性を判別し、上記属性の判別結果に応じて、上記情報
を一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する処理
を実行させるプログラムを記録した記録媒体である。
【0018】即ち本発明では、キャッシュメモリ(一時
記憶手段)を情報の属性に応じて、先読み重視の動作状
態とデータ保持重視の動作状態に切り換えられるように
するものである。例えばAVデータの場合はその連続性
により先読みの有効性が高いため先読み重視とし、一
方、PCデータの場合はキャッシュヒットの確率向上の
ためにデータ保持重視とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明していく。説明は次の順序で行う。 1.記録再生装置の構成 2.ディスク及びストレージ部の構成 3.基本的なキャッシュ制御方式 4.ライト/リード動作 5.キャッシュ検索処理 6.キャッシュ制御例<1> 7.キャッシュ制御例<2> 8.キャッシュ制御例<3> 9.キャッシュ制御例<4> 10.キャッシュ制御例<5> 11.キャッシュ制御例<6> 12.キャッシュ制御例<7>
【0020】1.記録再生装置の構成 実施の形態としての記録再生装置は、一例として、磁界
変調方式でデータ記録が行われる光磁気ディスクである
ミニディスク(MD)方式のディスクに対する記録再生
装置とする。但し、既に普及している音楽用途のミニデ
ィスクのみではなく、より高密度記録を可能とし、コン
ピュータユースの各種データのストレージに利用できる
高密度ディスクについても対応可能な記録再生装置であ
る。
【0021】図1により本例の記録再生装置の構成を説
明する。図1においては、本例の記録再生装置1が、例
えばパーソナルコンピュータ(或いはネットワーク)1
00として外部の機器との間でデータ通信可能な機器と
して示している。例えば記録再生装置1は、パーソナル
コンピュータ100とUSBケーブル等の伝送路101
で接続されることで、パーソナルコンピュータ100に
対する外部ストレージ機器として機能できる。また、パ
ーソナルコンピュータ100を介したり、或いは直接ネ
ットワークと接続できる機能を備えるなどしてネットワ
ーク接続されることで、音楽や各種データをダウンロー
ドし、記録再生装置1においてストレージ部2に装填さ
れたディスクに保存できるものともなる。
【0022】一方、この記録再生装置1はパーソナルコ
ンピュータ100等に接続しなくとも、例えばオーディ
オ機器として機能する。例えば他のオーディオ機器等か
ら入力された音楽データをディスクに記録したり、ディ
スクに記録された音楽データ等を再生出力することがで
きる。即ち本例の記録再生装置1は、パーソナルコンピ
ュータ100等に接続されることで汎用的なデータスト
レージ機器として利用でき、かつ単体ではオーディオ記
録再生機器としても利用できる装置である。
【0023】記録再生装置1は、ストレージ部2、キャ
ッシュメモリ3、USBインターフェース4、入出力処
理部5、表示部6、操作部7、システムコントローラ
8、ROM9、RAM10、キャッシュ管理メモリ1
1、NV−RAM12を備える。
【0024】ストレージ部2は、装填されたディスクに
対する記録/再生を行う。本例で用いるいわゆるミニデ
ィスク方式のディスク及びそれに対応するストレージ部
2の構成については後述する。
【0025】キャッシュメモリ3は、ストレージ部2で
ディスクに記録するデータ、或いはストレージ部2によ
ってディスクから読み出されたデータについてのバッフ
ァリングを行うキャッシュメモリである。例えばD−R
AM2より構成される。キャッシュメモリへのデータの
書込/読出は、システムコントローラ(CPU)8にお
いて起動されるタスクによって制御される。
【0026】USBインターフェース4は、例えばパー
ソナルコンピュータ100とUSBケーブルとしての伝
送路101で接続された際の、データ伝送のための処理
を行う。入出力処理部5は、例えば記録再生装置1が単
体でオーディオ機器として機能する場合に記録再生デー
タの入出力のための処理を行う。
【0027】システムコントローラ8は、記録再生装置
1内の全体の制御を行うと共に、接続されたパーソナル
コンピュータ100との間の通信制御を行う。ROM9
にはシステムコントローラ8の動作プログラムや固定パ
ラメータ等が記憶される。RAM10はシステムコント
ローラ8によるワーク領域として用いられ、また各種必
要な情報の格納領域とされる。例えばストレージ部2に
よってディスクから読み出された各種管理情報や特殊情
報を記憶する。例えばP−TOCデータ、U−TOCデ
ータ、プレイリストデータ、FATデータ、ユニークI
D、ハッシュ値等を記憶する。P−TOCデータ、U−
TOCデータはミニディスクに記録されている音楽トラ
ック等の管理情報である。また後述もするが本例の記録
再生装置1が対応できるミニディスク方式に準拠した高
密度ディスクは、P−TOC、U−TOCによる管理形
式のうえに、FATファイルシステムを構築したもので
ある。またプレイリストは、高密度ディスクにおいてA
TRAC方式などによる音楽データ等のアドレス等を管
理する情報であって、FATシステム上の1つのファイ
ルとして記録されるものである。高密度ディスクが装填
された場合には、これらFATやプレイリストの情報も
読み込むことになる。ユニークID、ハッシュ値等はパ
ーソナルコンピュータ100等との間でのデータ伝送に
際しての認証処理や暗号化/復号に用いられる情報であ
る。
【0028】キャッシュ管理メモリ11は、例えばS−
RAMで構成され、キャッシュメモリ3の状態を管理す
る情報が格納される。システムコントローラ8はキャッ
シュ管理メモリ11を参照しながらデータキャッシュ処
理の制御を行う。キャッシュ管理メモリ11の情報につ
いては後述する。NV−RAM(不揮発性RAM)12
は、電源オフ時にも消失させないデータの格納領域とし
て用いられる。
【0029】表示部6は、システムコントローラ8の制
御に基づいて、ユーザーに対して提示すべき各種情報の
表示を行う。例えば動作状態、モード状態、楽曲等のデ
ータの名称情報、トラックナンバ、時間情報、その他の
情報表示を行う。操作部7には、ユーザーの操作のため
の各種操作子として、操作キーやジョグダイヤルなどが
形成される。ユーザーは記録・再生、データ通信のため
の所要の動作を操作部7を操作して指示する。システム
コントローラ8は操作部7によって入力された操作情報
に基づいて所定の制御処理を行う。
【0030】パーソナルコンピュータ100等が接続さ
れた際の、システムコントローラ8による制御は例えば
次のようになる。システムコントローラ8は、USBイ
ンターフェース4を介して接続されたパーソナルコンピ
ュータ100との間で通信可能とされ、書込要求、読出
要求等のコマンドの受信やステイタス情報その他の必要
情報の送信などを行う。システムコントローラ8は、例
えばディスクがストレージ部2に装填されることに応じ
て、ディスクからの管理情報等の読出をストレージ部2
に指示し、キャッシュメモリ3を介して取り込んでRA
M10に格納させる。P−TOC、U−TOCの管理情
報を読み込ませることで、システムコントローラ8はデ
ィスクのトラック記録状態を把握できる。またCATを
読み込ませることによりデータトラック内の高密度デー
タクラスタ構造を把握でき、パーソナルコンピュータ1
00からのデータトラックに対するアクセス要求に対応
できる状態となる。またユニークIDやハッシュ値によ
り、ディスク認証その他の処理を行ったり、或いはこれ
らの値をパーソナルコンピュータ100に送信して処理
させることができる。
【0031】パーソナルコンピュータ100からの或る
データの読出要求があった場合は、システムコントロー
ラ8はストレージ部2に、当該データの読出を実行させ
る。読み出されたデータはキャッシュメモリ3に書き込
まれる。但し、既に当該要求されたデータが既にキャッ
シュメモリ3に格納されていた場合は、ストレージ部2
による読出は必要ない。いわゆるキャッシュヒットであ
る。そしてシステムコントローラ8はキャッシュメモリ
3に書き込まれているデータを読み出させ、USBイン
ターフェース4を介してパーソナルコンピュータ100
に送信させる制御を行う。
【0032】パーソナルコンピュータ100からの或る
データの書込要求があった場合は、システムコントロー
ラ8は、伝送されてくるデータをキャッシュメモリ3に
格納させる。そして、キャッシュメモリ3に格納された
データをストレージ部2によってディスクに記録させ
る。なお、ディスクへのデータ記録は、クラスタという
単位が最小単位で行われるものとされる。例えばクラス
タは32FATセクターである。もし、パーソナルコン
ピュータ100等が記録要求したデータ量が数セクター
などであって1クラスタに満たない場合、ブロッキング
と呼ばれる処理が行われる。即ちシステムコントローラ
8は、ストレージ部2に、まず当該FATセクターを含
むクラスタの読出を実行させる。読み出されたクラスタ
データはキャッシュメモリ3に書き込まれる。そしてシ
ステムコントローラ8は、パーソナルコンピュータ10
0からのFATセクターのデータ(記録データ)をUS
Bインターフェース4を介してキャッシュメモリ3に供
給させ、格納されているクラスタデータに対して、該当
するFATセクターのデータの書換を実行させる。そし
てシステムコントローラ8は、必要なFATセクターが
書き換えられた状態でキャッシュメモリ3に記憶されて
いるクラスタデータを、記録データとしてストレージ部
2に転送させる。ストレージ部2では、当該クラスタ単
位のデータをディスクに書き込む。
【0033】なお、以上は例えばパーソナルコンピュー
タ100との伝送を伴うデータの記録再生のための制御
であり、例えばミニディスク方式のオーディオデータな
どのの記録再生時のデータ転送は、入出力処理部5を介
して行われる。入出力処理部5は、例えば入力系とし
て、ライン入力回路/マイクロホン入力回路等のアナロ
グ音声信号入力部、A/D変換器や、デジタルオーディ
オデータ入力部を備える。またATRAC圧縮エンコー
ダ/デコーダを備える。さらに出力系として、デジタル
オーディオデータ出力部や、D/A変換器及びライン出
力回路/ヘッドホン出力回路等のアナログ音声信号出力
部を備える。
【0034】入出力処理部5を介した処理としてディス
クにオーディオデータが記録されるのは、例えば入力T
INとして入出力処理部5にデジタルオーディオデータ
(又はアナログ音声信号)が入力される場合である。入
力されたリニアPCMデジタルオーディオデータ、或い
はアナログ音声信号で入力されA/D変換器で変換され
て得られたリニアPCMオーディオデータは、ATRA
C圧縮エンコードされてキャッシュメモリ3に蓄積され
る。そして所定タイミング(ADIPクラスタ相当のデ
ータ単位)でキャッシュメモリ3から読み出されてスト
レージ部2に転送される。ストレージ部2では、転送さ
れてくる圧縮データを所定の変調方式で変調してディス
クに記録する。
【0035】ディスクからミニディスク方式のオーディ
オデータが再生される場合は、ストレージ部2は再生デ
ータをATRAC圧縮データ状態に復調してキャッシュ
メモリ3に転送する。そしてキャッシュメモリ3から読
み出されて入出力処理部5に転送される。入出力処理部
5は、供給されてくる圧縮オーディオデータに対してA
TRAC圧縮デコードを行ってリニアPCMオーディオ
データとし、デジタルオーディオデータ出力部から出力
する。或いはD/A変換器によりアナログ音声信号とし
てライン出力/ヘッドホン出力を行う。
【0036】なお、この図1の記録再生装置1の構成は
一例であり、例えば入出力処理部5は、オーディオデー
タだけでなく、ビデオデータに対応する入出力処理系を
備えるようにしてもよい。また、パーソナルコンピュー
タ100との接続はUSBでなく、IEEE1394等
の他の外部インターフェイスが用いられても良い。
【0037】2.ディスク及びストレージ部の構成 本実施の形態の記録再生装置1で記録媒体とされるディ
スクは、例えばミニディスク方式のディスクである。特
に従前の音楽用のミニディスクだけではなく、コンピュ
ータユースの各種データを記録できる高密度ディスクに
も対応する。
【0038】ここで図2に、オーディオ用ミニディスク
(及びMD−DATA)と、高密度ディスクの規格を比
較して示す。ミニディスク(及びMD−DATA)のフ
ォーマットとしては、トラックピッチは1.6μm、ビ
ット長は0.59μm/bitとなる。また、レーザ波
長λ=780nmとされ、光学ヘッドの開口率NA=
0.45とされる。記録方式としては、グルーブ記録方
式を採っている。つまり、グルーブ(ディスク盤面上の
溝)をトラックとして記録再生に用いるようにしてい
る。アドレス方式としては、シングルスパイラルによる
グルーブ(トラック)を形成したうえで、このグルーブ
の両側に対してアドレス情報としてのウォブルを形成し
たウォブルドグルーブを利用する方式を採るようにされ
ている。なお、本明細書では、ウォブリングにより記録
される絶対アドレスをADIP(Address in Pregroov
e)とも呼ぶ。
【0039】記録データの変調方式としてはEFM(8
−14変換)方式を採用している。また、誤り訂正方式
としてはACIRC(Advanced Cross Interleave Reed-
Solomon Code) が採用され、データインターリーブには
畳み込み型を採用している。データの冗長度は46.3
%となる。
【0040】また、データの検出方式はビットバイビッ
ト方式である。ディスク駆動方式としてはCLV(Const
ant Linear Verocity)が採用されており、CLVの線速
度としては、1.2m/sとされる。そして、記録再生
時の標準のデータレートとしては、133kB/sとさ
れ、記録容量としては、164MB(MD−DATAで
は140MB)となる。またクラスタというデータ単位
がデータの最小書換単位とされるが、このクラスタは、
32個のメインセクターと4個のリンクセクターによる
36セクターで構成される。
【0041】一方、高密度ディスクは、トラックピッチ
は1.6μm、ビット長は0.44μm/bitとされ
る。また、レーザ波長λ=780nm、光学ヘッドの開
口率NA=0.45、記録方式はグルーブ記録方式、ア
ドレス方式はシングルスパイラルによるグルーブ(トラ
ック)を形成したうえで、このグルーブの両側に対して
アドレス情報としてのウォブルを形成したウォブルドグ
ルーブを利用する方式を採る。つまりこれらの点ではオ
ーディオ用ミニディスクと同様であり、ディスクドライ
ブ装置での光学系の構成やADIPアドレス読出方式、
サーボ処理については同様となることから互換性が維持
される。
【0042】記録データの変調方式としては、高密度記
録に適合するとされるRLL(1,7)PP方式(RL
L;Run Length Limited、PP:Parity preserve/Proh
ibitrmtr(repeated minimum transition runlength))
が採用され、誤り訂正方式としては、より訂正能力の高
いBIS(Burst Indicator Subcode)付きのRS−L
DC(Reed Solomon−Long Distance Code)方式を用い
ている。データインターリーブにはブロック完結型が採
用される。データの冗長度は20.50%とされる。ま
たデータの検出方式はパーシャルレスポンスPR(1,
2,1)MLを用いたビタビ復号方式とされる。なおR
LL(1−7)変調及びRS−LDC誤り訂正方式につ
いては、例えば「特開平11−346154号公報」
や、「国際特許公開公報WO 00/07300」など
に開示されている技術である。
【0043】またディスク駆動方式はCLV(Constant
Linear Verocity)又はZCAV(Zone Constant Angu
lar Verocity)で、その標準線速度としては2.7m/
sとされ、記録再生時の標準線速度でのデータレートと
しては4.9Mbit/sとされる。そして、記録容量
としては297MBを得ることができる。変調方式がE
FMからRLL(1,7)PP方式とされることでウイ
ンドウマージンが0.5から0.666となり、この点
で、1.33倍の高密度化が実現できる。また物理フォ
ーマットとしてCIRC方式から、BIS付きのRS−
LDC方式とセクター構造の差異とビタビ復号を用いる
方式とされることで、データ効率は53.7%から7
9.5%となり、この点で1.48倍の高密度化が実現
できる。これらにより総合的には1.97倍(約2倍)
のデータ容量が実現される。つまり記録容量は297M
Bという、オーディオ用ミニディスクの約2倍とでき
る。データの最小書換単位は、64KBとなる。
【0044】ディスク上のエリア構造を図3に模式的に
示す。図3に示すように、ディスクの最内周側はP−T
OC(プリマスタードTOC)領域とされ、ここは物理
的な構造としてはプリマスタードエリアとなる。即ち、
エンボスピットによる再生専用データが記録されるエリ
アであり、その再生専用データとして管理情報であるP
−TOCが記録される。
【0045】プリマスタードエリアより外周はレコーダ
ブルエリア(光磁気記録可能な領域)とされ、記録トラ
ックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可
能領域となっている。このレコーダブルエリアの最内周
側はU−TOC領域とされる。なおU−TOC領域で
は、プリマスタードエリアとの緩衝エリアや、レーザー
光の出力パワー調整等のために用いられるパワーキャリ
ブレーションエリアが設けられ、またU−TOC領域内
の特定の3クラスタの区間にU−TOCデータが3回繰
り返し記録される。U−TOCの内容の詳細については
省略するが、プログラムエリアに記録されている各トラ
ックのアドレス、フリーエリアのアドレス等が記録さ
れ、また各トラックに付随するトラックネーム、記録日
時などの情報が記録できるようにU−TOCセクターが
規定されている。
【0046】レコーダブルエリアにおいてU−TOC領
域より外周側にアラートトラック及びデータエリアが形
成される。アラートトラックは、このディスクが高密度
ディスクであって、従前のミニディスクプレーヤでは再
生できないことを示す警告音が記録された警告トラック
である。データエリアは、オーディオデータやコンピュ
ータユースのデータなどの記録に用いられるエリアとな
る。即ち、通常の音楽用ミニディスクの場合であれば、
データエリアに1又は複数の音楽トラックが記録され
る。高密度ディスクの場合は、データエリアが各種デー
タのストレージ領域として用いられるものとなる。
【0047】図4によりディスクの管理構造を説明す
る。図4(b)は、音楽用ミニディスクシステムでの管
理構造を示している。この場合、管理情報としては、P
−TOC、U−TOCが記録される。P−TOCは書き
換え不能な情報としてピットにより記録される。このP
−TOCには、ディスクの基本的な管理情報として、デ
ィスクの総容量、U−TOC領域におけるU−TOC位
置、パワーキャリブレーションエリアの位置、データエ
リアの開始位置、データエリアの終了位置(リードアウ
ト位置)などが記録されている。
【0048】一方、レコーダブルエリアに記録されるU
−TOCは、トラック(オーディオトラック/データト
ラック)の記録、消去などに応じて書き換えられる管理
情報であり、各トラック(トラックを構成するパーツ)
について開始位置、終了位置、やモードを管理する。ま
た、データエリアにおいて未だトラックが記録されてい
ないフリーエリア、つまり書込可能領域としてのパーツ
も管理する。例えば図示するようにデータエリア内に、
ATRACデータとして3曲のオーディオトラックが記
録されている場合、U−TOCでは、3つのトラックを
それぞれスタートアドレス、エンドアドレス、モード情
報、さらには記録日時や名称情報を管理することにな
る。
【0049】高密度ディスクの場合は図4(a)のよう
になる。高密度ディスクの場合も、U−TOC及びP−
TOCは、従前のミニディスクシステムに準拠する方式
で記録される。そして図4(a)のデータエリアには、
1つの高密度データトラックを示しているが、U−TO
Cでは、この高密度データトラックを1つのトラックと
して管理する状態となっている。つまりU−TOCから
は、ディスク上における、データトラックの全体として
の1又は複数のパーツ位置を管理するものとなる。な
お、上述したアラートトラックの位置もU−TOCに管
理される。
【0050】高密度データトラックは、RS−LDC及
びRLL(1−7)PP方式で変調された高密度データ
によって形成されるトラックとされる。高密度データト
ラック内には、該データトラックに含まれる高密度デー
タクラスタを管理するクラスタアトリビュートテーブル
(CAT:Cluster AttributeTable)が記録される。C
ATでは、データトラックを構成する高密度データクラ
スタのそれぞれについての属性(公開可能/不可、正常
/不良等)を管理する。
【0051】このデータトラック内で公開不可とされる
高密度データクラスタを用いて、著作権保護等のために
用いられる、ディスクに固有のユニークID(UID)
や、データ改竄チェックのためのハッシュ値(hash)が
記録される。もちろんこれ以外にも、各種の非公開情報
が記録されても良い。この公開不可とされる領域には、
特別に許可された機器のみが限定的にアクセスすること
ができるものとする。
【0052】データトラック内で公開可能とされる高密
度データクラスタによる領域(エクスポータブルエリ
ア)は、例えばUSBやSCSIなどの汎用データイン
ターフェースを経由して、外部のコンピュータなどがア
クセスし、記録領域として利用できる領域とされる。例
えばこの図4(a)の場合、エクスポータブルエリアに
は、FAT及びFAT管理のデータファイルによる、F
ATファイルシステムが構築されている状態を示してい
る。つまり、エクスポータブルエリアに記録されるデー
タは、U−TOCによっては管理されず、FATなどの
汎用的な管理情報により管理される形態となり、ミニデ
ィスクシステムに準拠しない外部のコンピュータなどに
よって認識可能なデータとなる。
【0053】ATRAC方式等の音楽データ等がFAT
システム上で記録される場合は、その音楽データ等のフ
ァイルを管理する管理情報としてプレイリストが記録さ
れる。このプレイリストはFATシステム上の1つのフ
ァイルとしてきろくされるものであり、記録再生装置1
のシステムコントローラは、音楽データファイルの再生
時にはプレイリストからアドレス等を把握するものとな
る。
【0054】なお、このような構造のデータトラック
が、ディスク上に複数記録される場合もある。その場
合、各データトラックが、それぞれ1つのトラックとし
てU−TOCから管理され、それぞれのデータトラック
内のエクスポータブルエリア内のデータについては、F
AT等により管理される。例えば各データトラックがそ
れぞれ独自にFATファイルシステムを持つものとな
る。あるいは、複数のデータトラックに渡って一つのF
ATファイルシステムが記録されるようにしてもよい。
【0055】また、ユニークID等の情報は、データト
ラック内であって、FAT管理されないデータとする例
を述べたが、FAT管理されない情報とするなら、どの
ような論理形態で記録されてもよい。例えばU−TOC
から直接的に管理されるトラックとして、非公開情報用
のトラックを設けるようにしたり、あるいはU−TOC
/P−TOC内に記録してもよい。更に、U−TOC領
域内で、U−TOCに使用されていない部分を用いて、
非公開情報用の記録領域を設けてもよい。
【0056】なお、説明上、従前のミニディスクを「音
楽用ミニディスク」と呼ぶが、いわゆるMD−DATA
として知られているミニディスクも、この音楽用ミニデ
ィスクの範疇となる。また、高密度ディスクに対してデ
ータファイルとして音楽データが記録されることも当然
にあり得る。例えばネットワークやパーソナルコンピュ
ータからの音楽ファイルのダウンロードの場合などであ
る。
【0057】図1に示したストレージ部2は、以上のよ
うな音楽用ミニディスクと汎用データ記録媒体としての
高密度ディスクに対応できるディスクドライブ部とされ
る。このストレージ部2の構成例を図5に示す。
【0058】図示するディスク90は、上述した音楽用
ミニディスク或いは高密度ディスクである。ストレージ
部2においては、装填されたディスク90をスピンドル
モータ29によってCLV方式で回転駆動させる。この
ディスク90に対しては記録/再生時に光学ヘッド19
によってレーザ光が照射される。光学ヘッド19は、記
録時には記録トラックをキュリー温度まで加熱するため
の高レベルのレーザ出力を行ない、また再生時には磁気
カー効果により反射光からデータを検出するための比較
的低レベルのレーザ出力を行なう。このため、光学ヘッ
ド19には、ここでは詳しい図示は省略するがレーザ出
力手段としてのレーザダイオード、偏光ビームスプリッ
タや対物レンズ等からなる光学系、及び反射光を検出す
るためのディテクタが搭載されている。光学ヘッド19
に備えられる対物レンズとしては、例えば2軸機構によ
ってディスク半径方向及びディスクに接離する方向に変
位可能に保持されている。
【0059】また、ディスク90を挟んで光学ヘッド1
9と対向する位置には磁気ヘッド18が配置されてい
る。磁気ヘッド18は記録データによって変調された磁
界をディスク90に印加する動作を行なう。また、図示
しないが光学ヘッド19全体及び磁気ヘッド18をディ
スク半径方向に移動させためスレッドモータ及びスレッ
ド機構が備えられている。
【0060】このストレージ部2では、光学ヘッド1
9、磁気ヘッド18による記録再生ヘッド系、スピンド
ルモータ29によるディスク回転駆動系のほかに、記録
処理系、再生処理系、サーボ系等が設けられる。記録処
理系では、音楽用ミニディスクに対する記録時に第1の
変調方式の変調(EFM変調・ACIRCエンコード)
を行う部位と、高密度ディスクに対する記録時に第2の
変調方式(RLL(1−7)PP変調、RS−LDCエ
ンコード)の変調を行う部位が設けられる。再生処理系
では、音楽用ミニディスク(及び高密度ディスクのU−
TOC)の再生時に第1の変調方式に対する復調(EF
M復調・ACIRCデコード)を行う部位と、高密度デ
ィスクの再生時に第2の変調方式に対する復調(パーシ
ャルレスポンスPR(1,2,1)及びビタビ復号を用
いたデータ検出に基づくRLL(1−7)復調、RS−
LDCデコード)を行う部位が設けられる。
【0061】光学ヘッド19のディスク90に対するレ
ーザ照射によりその反射光として検出された情報(フォ
トディテクタによりレーザ反射光を検出して得られる光
電流)は、RFアンプ21に供給される。RFアンプ2
1では入力された検出情報に対して電流−電圧変換、増
幅、マトリクス演算等を行い、再生情報としての再生R
F信号、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラ
ー信号FE、グルーブ情報(ディスク90にトラックの
ウォブリングにより記録されているADIP情報)等を
抽出する。
【0062】音楽用ミニディスク再生時には、RFアン
プで得られた再生RF信号は、EFM復調部24及びA
CIRCデコーダ25で処理される。即ち再生RF信号
は、EFM復調部24で2値化されてEFM信号列とさ
れた後、EFM復調され、さらにACIRCデコーダ2
5で誤り訂正及びデインターリーブ処理される。即ちこ
の時点でATRAC圧縮データの状態となる。そして音
楽用ミニディスク再生時には、セレクタ26はB接点側
が選択されており、当該復調されたATRAC圧縮デー
タがディスク90からの再生データとして出力される。
この場合、図1のキャッシュメモリ3に圧縮データが供
給されることになる。
【0063】一方、高密度ディスク再生時には、RFア
ンプで得られた再生RF信号は、RLL(1−7)PP
復調部22及びRS−LDCデコーダ25で処理され
る。即ち再生RF信号は、RLL(1−7)PP復調部
22において、PR(1,2,1)及びビタビ復号を用
いたデータ検出によりRLL(1−7)符号列としての
再生データを得、このRLL(1−7)符号列に対して
RLL(1−7)復調処理が行われる。そして更にRS
−LDCデコーダ23で誤り訂正及びデインターリーブ
処理される。そして高密度ディスク再生時には、セレク
タ26はA接点側が選択されており、当該復調されたデ
ータがディスク90からの再生データとして出力され
る。この場合、図1のキャッシュメモリ3に復調データ
が供給されることになる。
【0064】RFアンプ21から出力されるトラッキン
グエラー信号TE、フォーカスエラー信号FEはサーボ
回路27に供給され、グルーブ情報はADIPデコーダ
30に供給される。
【0065】ADIPデコーダ30は、グルーブ情報に
対してバンドパスフィルタにより帯域制限してウォブル
成分を抽出した後、FM復調、バイフェーズ復調を行っ
てADIPアドレスを抽出する。抽出された、ディスク
上の絶対アドレス情報であるADIPアドレスは図1に
示したシステムコントローラ8に供給される。システム
コントローラ8ではADIPアドレスに基づいて、所要
の制御処理を実行する。またグルーブ情報はスピンドル
サーボ制御のためにサーボ回路27に供給される。
【0066】サーボ回路27は、例えばグルーブ情報に
対して再生クロック(デコード時のPLL系クロック)
との位相誤差を積分して得られる誤差信号に基づき、C
LVサーボ制御のためのスピンドルエラー信号を生成す
る。またサーボ回路27は、スピンドルエラー信号や、
上記のようにRFアンプ21から供給されたトラッキン
グエラー信号、フォーカスエラー信号、或いはシステム
コントローラ8からのトラックジャンプ指令、アクセス
指令等に基づいて各種サーボ制御信号(トラッキング制
御信号、フォーカス制御信号、スレッド制御信号、スピ
ンドル制御信号等)を生成し、モータドライバ28に対
して出力する。即ち上記サーボエラー信号や指令に対し
て位相補償処理、ゲイン処理、目標値設定処理等の必要
処理を行って各種サーボ制御信号を生成する。
【0067】モータドライバ28では、サーボ回路27
から供給されたサーボ制御信号に基づいて所要のサーボ
ドライブ信号を生成する。ここでのサーボドライブ信号
としては、二軸機構を駆動する二軸ドライブ信号(フォ
ーカス方向、トラッキング方向の2種)、スレッド機構
を駆動するスレッドモータ駆動信号、スピンドルモータ
29を駆動するスピンドルモータ駆動信号となる。この
ようなサーボドライブ信号により、ディスク90に対す
るフォーカス制御、トラッキング制御、及びスピンドル
モータ29に対するCLV制御が行われることになる。
【0068】ディスク90に対して記録動作が実行され
る際には、キャッシュメモリ3からデータが供給され
る。音楽用ミニディスク記録時には、セレクタ16がB
接点に接続され、従ってACIRCエンコーダ14及び
EFM変調部15が機能することになる。この場合、オ
ーディオ処理部10からの圧縮データはACIRCエン
コーダ14でインターリーブ及びエラー訂正コード付加
が行われた後、EFM変調部15でEFM変調が行われ
る。そしてEFM変調データがセレクタ16を介して磁
気ヘッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がデ
ィスク90に対してEFM変調データに基づいた磁界印
加を行うことでデータ記録が行われる。
【0069】高密度ディスク記録時には、セレクタ16
がA接点に接続され、従ってRS−LDCエンコーダ1
2及びRLL(1−7)PP変調部13が機能すること
になる。この場合、メモリ転送コントローラ3からの高
密度データはRS−LDCエンコーダ12でインターリ
ーブ及びRS−LDC方式のエラー訂正コード付加が行
われた後、RLL(1−7)PP変調部13でRLL
(1−7)変調が行われる。そしてRLL(1−7)符
号列としての記録データがセレクタ16を介して磁気ヘ
ッドドライバ17に供給され、磁気ヘッド18がディス
ク90に対して変調データに基づいた磁界印加を行うこ
とでデータ記録が行われる。
【0070】レーザドライバ/APC20は、上記のよ
うな再生時及び記録時においてレーザダイオードにレー
ザ発光動作を実行させるが、いわゆるAPC(Automati
c Lazer Power Control)動作も行う。即ち、図示して
いないが、光学ヘッド19内にはレーザパワーモニタ用
のディテクタが設けられ、そのモニタ信号がレーザドラ
イバ/APC20にフィードバックされる。レーザドラ
イバ/APC20は、モニタ信号として得られる現在の
レーザパワーを、設定されているレーザパワーと比較し
て、その誤差分をレーザ駆動信号に反映させることで、
レーザダイオードから出力されるレーザパワーが、設定
値で安定するように制御している。なお、レーザパワー
としては、再生レーザパワー、記録レーザパワーとして
の値がシステムコントローラ8によって、レーザドライ
バ/APC20内部のレジスタにセットされる。
【0071】以上の各動作(アクセス、各種サーボ、デ
ータ書込、データ読出の各動作)は、システムコントロ
ーラ8からの指示に基づいて実行される。
【0072】3.基本的なキャッシュ制御方式 上記図1により説明したように記録再生装置1はAV機
器としてディスク90に対してオーディオデータ(AV
データ)の記録再生を行うとともに、パーソナルコンピ
ュータ(又はネットワーク)100に接続されてPCデ
ータやAVデータの記録再生を行うことができる機器と
される。そしてディスク90に読み書きされるデータは
キャッシュメモリ3を経由するものとなる。
【0073】本例では、キャッシュメモリ3は、キャッ
シュ領域が所定単位Nで分割されて制御される。図6
は、キャッシュ領域がNクラスタ×Mブロックに分割設
定された状態を示している。図6に一枡で示す1つの領
域(セル)は1クラスタ(32KByte)の領域と
し、全体としてはN×Mクラスタの領域としている。そ
して説明の便宜のために縦一列にNクラスタを示し、こ
のNクラスタが1つの分割単位(ブロック)としてMブ
ロックが設定されているとする。このように、キャッシ
ュメモリ3におけるキャッシュ領域は、論理的に、Nク
ラスタ×Mブロックに分割設定される。
【0074】キャッシュメモリ3上のアドレス(キャッ
シュアドレス)は、キャッシュID(Cid)として連
続する。図7には、N=8とした場合の、各セルのアド
レスCidを示している。即ちアドレスCidとして
は、物理的には各セルについてCid=0〜Cid=8
(M−1)+7までが連続して付与されているが、これ
がN=8として設定されることで、Cid=0〜7、8
〜15、16〜23・・・8(M−1)〜8(M−1)
+7まで、8個のセル毎に1ブロックとして分割し、こ
れが連続する状態で管理される。
【0075】このようなキャッシュ領域に対して、デー
タを書き込む場合は、データ属性(具体的にはデータの
ディスク90上のアドレス等)をNで割った余り値を起
点として順番にセルを割り当てる。図7のようにN=8
とした場合、各ブロックにおいては余り「0」〜余り
「7」に相当するセルが存在するものとなるが、ポイン
タcntの値で指定されたブロックにおいて余り値が対
応するセルが、そのデータに対応するセルとなる。起点
となるセルを含むブロックは、単純にカウントアップさ
れるポインタcntの値で指定される。このポインタc
ntは、カウントアップされていくことで各ブロックを
順次指定していくポインタである。なお、ポインタcn
tは、最後のブロック「(M−1)N」に達したら、次
に最初のブロック「0N」を指定する値にリセットされ
ることで、キャッシュ領域を長大なデータに対応できる
リングバッファのように用いることもできるようにして
いる。
【0076】つまり基本的に、ディスク90上でのアド
レス(adrs)が連続していたならば、図中の左上のセル
から縦方向にキャッシュを埋めていき、一番下に達した
らポインタcntを1進める。これを繰り返してポイン
タcntが一番右端(最終ブロック)に達したらポイン
タcntを左端(先頭ブロック)に戻す。
【0077】以上のことを具体的にのべると、ディスク
90に対して読み書き要求されたデータのディスク上の
アドレス(adrs)に対して、以下の式によりキャッシュ
ID(Cid)を割り当てるものとなる。 Cid= (N× cnt) + remainer(adrs ÷ N)
【0078】このようなキャッシュアドレスCidの割
当の具体例を図8〜図11に示す。図8〜図11におい
てはキャッシュ領域の各セルのアドレスCidは示して
いないが図7に示したとおりとする。今、ディスク90
上でのアドレス(adrs)=25、26、27としての3
クラスタ分のデータの書込又は読出要求が発生したとす
る。
【0079】なお、上述した高密度ディスクでの「クラ
スタ」単位と、キャッシュ領域でいう「クラスタ」単位
は、ディスクフォーマットや機器の設計などの都合で、
必ずしも一致しないが、ここでは説明の簡略化のために
一致している場合で述べ、ディスク上での1クラスタの
データが、キャッシュ領域の1つセルに格納されるもの
とする。もちろん一致していなくても、所要のアドレス
換算演算が行われることで、本例のキャッシュ制御方式
は実現できるものである。
【0080】まずキャッシュ領域に書き込むデータのア
ドレス(adrs)=25であり、キャッシュ領域はN=8
で分割設定され、また現在ポインタcnt=0でブロッ
ク「0N」を指定しているとすると、上記式は Cid= (8×0) + remainer(25÷8) となり、remainer(25÷8)として余り値「1」が導か
れる。つまりキャッシュ領域でのアドレスCid=
「1」が割り当てられ、図8に示すようにアドレスadrs
=25のデータが、キャッシュアドレスCid「1」の
セルに書き込まれる。続く、アドレス(adrs)=26、
27の各データも、それぞれ余り値「2」「3」とな
り、キャッシュアドレスCid「2」「3」のセルに連
続的に書き込まれる。
【0081】次に、アドレス(adrs)=32、33、3
4としての3クラスタ分のデータの書込又は読出要求が
発生したとする。すると、アドレス(adrs)=32のN
で除した余り値は「0」であるが、この場合、ブロック
「0N」の残りのセルはCid=4,5,6,7であ
り、Cid=0のセルをすぎているため、ポインタcn
tがインクリメントされてcnt=1となる。従って上
記式は、 Cid= (8×1) + remainer(32÷8) となり、アドレスCid=8とされて、図9に示すよう
にアドレスadrs=32のデータが、キャッシュアドレス
Cid「8」のセルに書き込まれる。続く、アドレス
(adrs)=33、34の各データも、それぞれCid=
9、10が算出され、キャッシュアドレスCid「9」
「10」のセルに書き込まれる。この場合、Cid=
4,5,6,7のセルは、無効セルとされる。
【0082】更に次にアドレス(adrs)=14、15、
16としての3クラスタ分のデータの書込又は読出要求
が発生したとすると、これらのデータは、同様にしてC
id=14,15,16のセルが割り当てられ、図9に
示すように書き込まれる。以下、同様に、アドレス(ad
rs)=50、51、52、53としての4クラスタ分の
データの書込又は読出要求、アドレス(adrs)=45、
46、47、48としての4クラスタ分のデータの書込
又は読出要求が発生し、それぞれCidが割り当てられ
てキャッシュ領域に書き込まれた状態を図10に示して
いる。
【0083】以上の例は、例えば3クラスタ程度など、
比較的短いデータサイズのデータの書込又は読出要求発
生時の例であるが、AVデータのように長大なデータの
場合も同様となる。例えばポインタcnt=5であった
際に、アドレス(adrs)=100、101、102・・
・・として長大なデータの書込又は読出要求が発生した
場合には、図11に示すように、まずアドレス(adrs)
=100のデータについて上記式によりCid=44が
割り当てられ、このCid=44のセルから図示するよ
うに順次連続して割り当てて書き込まれていくことにな
る。
【0084】なお、AVデータの場合のように大きいサ
イズの連続データの書込/読出要求は、実際には複数回
に分けられて発生するが、アドレス(adrs)が連続する
データが順次書込/読出要求されるものであるため、結
果的に図11のように書き込まれていくことになる。
【0085】このようなキャッシュ制御方式では、次の
ような利点が得られるものとなる。まず連続したアドレ
ス(adrs)に対して,キャッシュメモリ上でも連続性が確
保される。ただし図8〜図10の場合でわかるように、
アドレス(adrs)が連続していない場合には,最大N−
1クラスタ(セル)の隙間が生じる。
【0086】また、キャッシュを検索する時には、要求
されたアドレス(adrs)からキャッシュアドレスCid
を求め,そこを起点に左方向に1周するよう検索すれば
よく、キャッシュ検索の際に検索回数(検索対象のセル
数)が,全てのセルを検索する場合の1/N回で済み、
検索処理が高速化できる。このキャッシュ検索処理につ
いては後述する。
【0087】また、キャッシュアドレスCidの割当処
理は、上述の式で示す単純な演算処理で可能である。特
に従来のハッシュアルゴリズムによる割当処理と比較す
れば著しく簡単な演算である。これは演算プログラムの
簡略化、処理負担の軽減、及び演算の迅速化を実現でき
るものとなる。特にNの値を上記「8」のように2のべ
き乗の値とすることにより、CPU(システムコントロ
ーラ8)によるキャッシュアドレスCid算出の高速化
を図ることができる。
【0088】そしてこのようなキャッシュ制御方式で
は、PCデータのようになるべくキャッシュヒットの可
能性を高くし、更に検索性を向上させることで応答性を
向上させるというキャッシュの目的と、ディスク90上
で連続して書き込む(又は読み出す)データをキャッシ
ュメモリ3上でも連続させることでディスク90への書
込/読出動作を効率化させ、さらにAVデータのように
大きなデータサイズの連続的なバッファリングという目
的にも適したものとなる。
【0089】ところで、キャッシュアドレスCidの割
り当てがN×Mのキャッシュ領域で1周したら、2周目
では、無効セルとして残った隙間にキャッシュアドレス
Cid割り当てるようにすることも考えられる。ただ
し、このようにすると、キャッシュデータの断片化を促
進するため,一周したらキャッシュ満タンと判断し登録
抹消を始める、という使い方をするのであってもよい。
【0090】なお、登録抹消とは、データが書き込まれ
たセル(データが存在し、書込に使用できないセルとし
て登録されたセル)を、データ書込可能な空のセルに戻
すことである。キャッシュメモリ3に書き込まれたデー
タは、少なくともディスク90への書込を行うまでは必
要なデータである。キャッシュメモリ3のデータをディ
スク90に書き込むことを「フラッシュ」と呼ぶが、フ
ラッシュされていないデータを有するセルは、書き込み
できないセルとして「登録」される状態となる。そし
て、少なくともフラッシュされたセルについて、登録抹
消が行われる。但し、フラッシュが登録抹消の条件では
ない。例えばキャッシュヒットを考慮すれば、登録され
たセルはできるだけ長く登録抹消せずにデータを確保し
ておくことが好ましい。その一方でキャッシュ領域は有
限であるため、いつまでも登録状態にしておくことはで
きない。このような事情から、キャッシュの状態、容
量、要求発生状況、書込要求されるデータサイズなどに
応じて、登録抹消は随時行われるものとなっている。
【0091】キャッシュメモリ3におけるデータ書込状
態や書き込まれたデータの属性は、キャッシュ管理メモ
リ11にキャッシュ管理データによって管理される。キ
ャッシュ管理データにおいては、図12(a)に示すよ
うに、各キャッシュアドレスCid(つまり各セル)に
対応して管理情報を有するものとされる。そして各キャ
ッシュアドレスCidに対応して、図12(b)に示す
ようにアドレスCid、FATクラスタ番号(adrs)、
フラッシュ情報、キャッシュセクター情報を管理する。
【0092】FATクラスタ番号(adrs)とは、そのキ
ャッシュアドレスCidに書き込まれたデータの属性と
して、ディスク90上でのアドレスを示すものとされ
る。上述したようにディスク90としての高密度ディス
クはFATシステムによって管理されたデータを記録す
るものであるため、それに対応してFATクラスタ番号
として(adrs)値を記憶するようにされる。つまり本実
施の形態の例では、FATクラスタ番号がディスクから
の書込又は読出要求の際のアドレスとして指定されるも
のとしている。例えば上記図8のようにCid「1」の
セルに、FATクラスタ番号としてのアドレス(adrs)
=「25」が書き込まれた場合は、Cid「1」の管理
情報として、FATクラスタ番号(adrs)=「25」と
登録される。
【0093】フラッシュ情報とは、そのキャッシュアド
レスCidのデータがフラッシュされたか否かを示す情
報である。そのキャッシュアドレスCidにデータが書
き込まれることに応じて「未書込」を示す値とされ、フ
ラッシュされることに応じて「ディスク書込済」を示す
値に更新される。
【0094】キャッシュセクター情報とは、キャッシュ
アドレスCidの各セクターについてデータの書込の有
無を示す情報とされる。1つのキャッシュアドレスCi
dは1クラスタの領域のセルに付与されており、1クラ
スタは32セクターで構成されるとすると、例えばキャ
ッシュセクター情報は、32セクターにそれぞれ1ビッ
トが対応する32ビットのフラグ情報とされて、各セク
ターについてのデータ有無を示すようにされる。
【0095】例えばこのようにキャッシュ管理データが
構成されることで、システムコントローラ8はキャッシ
ュ管理メモリ11におけるキャッシュ管理データを参照
することで、キャッシュ領域の各セルの状態を把握し、
フラッシュ処理、登録抹消処理、ポインタcntのカウ
ント処理等の必要なキャッシュ制御を行うことができ
る。また後述するキャッシュ検索は、実際にはこのキャ
ッシュ管理データを検索するものである。
【0096】4.ライト/リード動作 ここで、上記のように制御されるキャッシュメモリ3を
介して行われる記録再生時の動作の流れを説明してお
く。図13はディスク90へのデータ書込要求発生時
(ディスクライト時)、図14、図15はディスク90
からのデータ読出要求発生時(ディスクリード時)の流
れを示している。なお図14はキャッシュヒットしなか
った場合、図15はキャッシュヒットした場合である。
【0097】各図においては、録再管理タスク又はP
C、ファイルタスク又はUSBタスク、キャッシュタス
ク、ドライブタスクの処理を示している。録再管理タス
ク、ファイルタスク、USBタスク、キャッシュタス
ク、ドライブタスクは、それぞれシステムコントローラ
8(CPU)において起動されるタスクである。PCと
は図1にパーソナルコンピュータ(又はネットワーク)
100として示した外部処理である。
【0098】ドライブタスクは、ストレージ部2におけ
る記録再生動作やキャッシュメモリ3とストレージ部2
の間のデータ転送の制御を行う機能を有する。キャッシ
ュタスクは、キャッシュメモリ3に対する制御、即ち、
キャッシュアドレスCidの計算を始めとするキャッシ
ュ制御を行う機能を持つ。USBタスクは、USBイン
ターフェース4とパーソナルコンピュータ100との間
のデータ通信及びそのためのキャッシュメモリ3に対す
る書込/読出を制御する機能を有する。ファイルタスク
は、入出力処理部5を介して入出力されるデータについ
てのFATクラスタによる管理/変換や、FATやプレ
イリストに基づくアドレス検出等を行う機能を有する。
録再管理タスクは、入出力処理部5を介してのオーディ
オデータの入出力、即ち記録再生装置1の単体でのディ
スク90への記録再生をユーザー操作に基づいて指示す
る機能を有する。
【0099】上述したように、ディスク90へのデータ
の記録再生としては、記録再生装置1が単体でAV機器
として用いられる場合と、パーソナルコンピュータ(又
はネットワーク)100に接続されて、それらに対する
ストレージ機器として用いられる場合の2通りがある。
パーソナルコンピュータ100に接続される場合は、例
えばパーソナルコンピュータ100がディスク90に対
するデータの書込要求、読出要求を発生させる。この場
合は、USBタスク、キャッシュタスク、ドライブタス
クが機能して、データの書込又は読出が行われる。
【0100】一方、記録再生装置1はAV機器として機
能でき、例えばユーザ操作に応じてオーディオデータ等
の記録再生が実行できるが、その場合は、操作部7から
のユーザーの記録操作、再生操作に応じて、システムコ
ントローラ8上で起動されている録再管理タスクがディ
スク90に対するデータの書込要求、読出要求を発生さ
せる。この場合は、ファイルタスク、キャッシュタス
ク、ドライブタスクが機能して、データの書込又は読出
が行われる。
【0101】あくまでここで説明する範囲としてのデー
タキャッシュに関する動作や伝送する情報は、録再管理
タスクとパーソナルコンピュータ100で同様であり、
またファイルタスクとUSBタスクは同様となるため、
これらを共通に説明する。なお、パーソナルコンピュー
タ100等ではディスク90上のアドレス(adrs)を論
理アドレスで扱い、ドライブタスクではディスク90上
のアドレス(adrs)を物理アドレスとして扱う。このた
め実際には論理/物理アドレス変換タスクが、例えばU
SBタスクとキャッシュタスクの間に介在され、キャッ
シュタスク、ドライブタスクでは物理アドレスによりア
ドレス(adrs)を、USBタスクやパーソナルコンピュ
ータ100側では論理アドレスによりアドレス(adrs)
を、それぞれ扱うことになるが、説明の簡略化のため、
論理/物理アドレス変換については省略する。
【0102】まず図13でディスクライト時を説明す
る。手順W1では、録再管理タスク(又はPC)が書込
要求(ライト要求)を発生させると共に書込データを転
送する。ライト要求としては、ディスク90での書込の
起点となるアドレス(adrs)及びデータ長(length)の
情報を含む。そして書込データ(Wdata)を転送する。
ファイルタスク(又はUSBタスク)は、ライト要求が
発生し、入出力処理部5(又はUSBインターフェース
4)に書込データ(Wdata)が供給されてくると、手順
W11として、キャッシュタスクに対してキャッシュ書
込要求を行う。このキャッシュ書込要求ではアドレス
(adrs)及びデータ長(length)の情報をキャッシュタ
スクに伝える。キャッシュタスクは、手順W21におい
て、アドレス(adrs)に基づいて上述した式「Cid=
(N× cnt) + remainer(adrs ÷ N)」によりキャッ
シュアドレスCidを算出し、手順W22として算出し
たキャッシュアドレスCidをファイルタスク(又はU
SBタスク)に伝える。即ちキャッシュメモリ3におい
て書込データ(Wdata)を書き込むべきキャッシュアド
レスを伝える。
【0103】これに応じてファイルタスク(又はUSB
タスク)は、手順W12として、書込データ(Wdata)
を指定されたキャッシュアドレスCidを起点としてキ
ャッシュメモリ3に書き込んでいく処理を行う。そして
キャッシュ書込が完了したら、手順W13として、キャ
ッシュタスクに対してキャッシュ書込完了を通知する。
またこのとき、キャッシュ書込完了の時点で、録再管理
タスク(又はPC)に対しては書込完了を通知する。例
えばパーソナルコンピュータ100や録再管理タスク
は、一度ライト要求を送信した後は、そのライト要求に
対するライト完了がコマンドOKの通知とされ、そのコ
マンドOKとされた後に、次のライト要求が可能とな
る。従って、パーソナルコンピュータ100や録再管理
タスクは、連続的にライト要求を行う場合は、この時点
で次のライト要求を発生させることが可能となる。
【0104】ファイルタスク(又はUSBタスク)から
のキャッシュ書込完了の通知があると、キャッシュタス
クは手順W23として、ドライブタスクに対してディス
ク90への書込要求を行う。ドライブタスクは手順W3
1として、キャッシュタスクからの書込要求に応じて、
キャッシュメモリ3に保持された書込データ(Wdata)
を読み出してストレージ部2に転送し、指定されたアド
レス(adrs)から記録するように制御することになる。
そしてストレージ部2においてディスク90へのデータ
書込が完了したら、手順W32としてキャッシュタスク
に対してディスク書込完了を通知する。ここまでの処理
により、書込データ(Wdata)のディスク90への書込
が完了する。
【0105】なお、キャッシュメモリ3の状態は上述し
たようにキャッシュ管理データで管理されるが、上記手
順W12で書込データ(Wdata)のキャッシュメモリ3
への書込が行われることに応じて、キャッシュ管理デー
タでは、該当キャッシュアドレスCidについて図12
に示したFATクラスタ番号(adrs)が書き込まれ、ま
たキャッシュセクター情報が更新される。またキャッシ
ュメモリ3に格納された書込データ(Wdata)が、手順
W31でディスク90へ書き込まれる(即ちフラッシュ
される)ことに応じて、その書込データ(Wdata)が格
納されていたキャッシュアドレスCidはフラッシュ済
みとなるようにキャッシュ管理データのフラッシュ情報
が更新される。
【0106】次に図14でディスクリード時の動作を説
明する。これはキャッシュヒットしなかった場合であ
る。手順R1で、録再管理タスク(又はPC)は読出要
求(リード要求)を発生させる。リード要求としては、
ディスク90での読出の起点となるアドレス(adrs)及
びデータ長(length)の情報を含む。ファイルタスク
(又はUSBタスク)は、リード要求が発生すると、手
順R11として、キャッシュタスクに対してキャッシュ
読出要求を行う。このキャッシュ読出要求ではアドレス
(adrs)及びデータ長(length)の情報をキャッシュタ
スクに伝える。キャッシュタスクは、手順R21におい
て、アドレス(adrs)に基づいて上述した式「Cid=
(N× cnt) + remainer(adrs ÷ N)」によりキャッ
シュアドレスCidを算出し、そのキャッシュアドレス
Cidを起点として、上述したN×Mのマトリクス設定
されたキャッシュ領域における余り値が同一の行での検
索を行う。この検索処理は後述する。ここで、キャッシ
ュ検索を行っても、要求されたアドレス(adrs)のデー
タが発見されなかったとする。即ちキャッシュヒットし
なかったため、キャッシュタスクは続いて手順R22
で、ドライブタスクに対してディスク90からの読出要
求を行う。このとき、ディスクから読み出すべきアドレ
ス(adrs)、データ長(length)、及び読み出したデー
タを書き込ませるキャッシュメモリ3のキャッシュアド
レスCidを通知する。ドライブタスクは手順R31と
して、キャッシュタスクからの書込要求に応じて、スト
レージ部2が指定されたアドレス(adrs)から指定され
たデータ長(length)のデータ再生を行うように制御す
る。そして読み出されたデータは、指定されたキャッシ
ュアドレスCidに基づいて、キャッシュメモリ3に書
き込んでいく。そしてドライブタスクは、ストレージ部
2におけるディスク90からのデータ読出、及びキャッ
シュメモリ3への書込が完了したら、手順R32として
キャッシュタスクに対してディスク読出完了を通知す
る。
【0107】するとキャッシュタスクは手順R23で、
上記手順R11でのキャッシュ読出要求に対応したレス
ポンスとして、読出を行うべきキャッシュアドレスCi
dを通知する。即ちドライブタスクによって読出データ
(Rdata)が書き込まれたキャッシュアドレスCidを
通知するものとなる。
【0108】これに応じてファイルタスク(又はUSB
タスク)は、手順R12として、指定されたキャッシュ
アドレスCidから読出データ(Rdata)を読み出し、
入出力処理部5又はパーソナルコンピュータ100側に
転送していく。そしてキャッシュ読出及び転送が完了し
たら、手順R13として、録再管理タスク(又はPC)
に対して読出完了を通知する。なお実際には、手順R1
3の読出完了の通知は手順R12のデータの転送と同時
に行われる場合もある。
【0109】例えばパーソナルコンピュータ100や録
再管理タスクは、読出完了の通知に応じて次のリード要
求が可能となる。ところで、オーディオデータのように
連続した長大なデータであって、また入出力処理部5か
らの出力として時間的な連続性を保たなければならない
場合、読出完了の通知を待って新たに続きのデータを要
求するのでは間に合わないおそれもあり、またストレー
ジ部2での再生動作としては、ディスク90上で連続し
ているデータであるにもかかわらず、一旦読出を停止し
てリード要求を待って再度読出を開始するということ
は、非常に非効率的な動作となり、余分な電力消費も多
くなる。そこで通常、ドライブタスク側では例えばキャ
ッシュタスクの指示に基づいて、ストレージ部2の読出
動作として先読み動作を行わせ、まだ要求されていない
データについてもキャッシュメモリ3へバッファリング
していくようにしている。
【0110】例えば手順R31で要求されたデータをデ
ィスク90から読み出してキャッシュメモリ3へ書き込
んだ際には、引き続きディスク90から連続的に読出を
実行させ、それぞれキャッシュメモリ3へ連続して書き
込んでいく。もちろんディスク90上でのアドレス(ad
rs)は連続したものであるため、キャッシュメモリ3上
でのキャッシュアドレスCidとしても連続したアドレ
スに書き込んで行くようにされることになる。このよう
な先読み動作により、図11に示したようなバッファリ
ングが行われていく。そして特にオーディオデータの場
合、次に要求されるデータが、先に要求されたデータに
連続する続きのデータとされる蓋然性は非常に高い。従
って先読みバッファリングを行っておけば、次のリード
要求の際には、次に説明するキャッシュヒットによりデ
ータを非常に迅速に転送することができる。これによ
り、入出力処理部5が時間的に連続してデータ出力する
ような場合でも、それに間に合うように入出力処理部5
に対して読出データを供給できる。
【0111】なお、キャッシュメモリ3の状態を管理す
るキャッシュ管理データでは、上記手順W32で読出デ
ータ(Rdata)のキャッシュメモリ3への書込が行われ
ることに応じて、該当キャッシュアドレスCidについ
て図12に示したFATクラスタ番号(adrs)が書き込
まれ、またキャッシュセクター情報が更新される。
【0112】次に図15でディスクリード時の動作とし
て、キャッシュヒットした場合の動作を説明する。手順
R1で、録再管理タスク(又はPC)がリード要求を発
生させ、手順R11でファイルタスク(又はUSBタス
ク)がキャッシュタスクに対してキャッシュ読出要求を
行うことは図14の場合と同様である。キャッシュタス
クは、手順R21において、アドレス(adrs)に基づい
て上述した式「Cid= (N× cnt) + remainer(adrs
÷ N)」によりキャッシュアドレスCidを算出し、
そのキャッシュアドレスCidを起点として、上述した
N×Mのマトリクス設定されたキャッシュ領域における
余り値が同一の行での検索を行う。ここで、キャッシュ
検索結果として、要求されたアドレス(adrs)のデータ
がキャッシュメモリ3内に存在したとすると、キャッシ
ュタスクは手順R23で、上記手順R11でのキャッシ
ュ読出要求に対応したレスポンスとして、読出を行うべ
きキャッシュアドレスCidを通知する。即ち過去の或
る時点においてドライブタスクによって読出データ(Rd
ata)が書き込まれたキャッシュアドレスCidを通知
するものとなる。
【0113】これに応じてファイルタスク(又はUSB
タスク)は、手順R12として、指定されたキャッシュ
アドレスCidから読出データ(Rdata)を読み出し、
入出力処理部5又はパーソナルコンピュータ100側に
転送していく。そしてキャッシュ読出及び転送が完了し
たら、手順R13として、録再管理タスク(又はPC)
に対して読出完了を通知する。
【0114】このように、リード要求にかかる読出デー
タ(Rdata)が、既にキャッシュメモリ3内に格納され
ている場合は、ストレージ部2における読出動作を必要
とせずに、入出力処理部5又はパーソナルコンピュータ
100側に要求された読出データ(Rdata)を供給する
ことが可能となり、上述したキャッシュヒットしなかっ
た場合に比べて、応答性は非常によいものとなる。
【0115】5.キャッシュ検索処理 上記のようにキャッシュタスクが実行するキャッシュ検
索処理について説明する。即ち要求されたデータがキャ
ッシュメモリ3内に存在するか否かを判別する処理であ
る。
【0116】上述したようにキャッシュ領域をN×Mの
マトリクス管理する本例の場合、キャッシュ領域におい
てデータが記録されるセル(キャッシュアドレスCi
d)は、ディスク90上でのアドレス(adrs)が指定さ
れた際に「Cid= (N× cnt) + remainer(adrs ÷
N)」の演算で求められる。ここで、ポインタcntの
値は、データをキャッシュメモリ3に書き込む時点での
カウント値であり、検索時の値とは必ずしも一致せず、
検索時に(N× cnt)の値は特定できないが、或るアドレ
ス(adrs)のデータを記憶するキャッシュアドレスCi
dは、remainer(adrs ÷ N)としての余り値を求める項
で規定されることになる。
【0117】例えば上記図7に示したように、N=8と
すると、N×Mのマトリクスにおいては、余り値0の行
〜余り値7の行が存在する。従って、或るアドレス(ad
rs)のデータが要求された際には、そのアドレス(adr
s)を用いたremainer(adrs ÷ N)の演算で得られる余
り値の行を検索すればよいものとなる。
【0118】具体例で説明する。例えばキャッシュメモ
リ3には上記図10のようにデータが記憶されている場
合を考える。この時点でポインタcnt=4であるとす
る。ここで、アドレス(adrs)=「25」のデータが要
求されたとする。キャッシュタスクは、このとき、Ci
d= (N× cnt) + remainer(adrs ÷N)の演算を行う
ことで、図16に示すキャッシュアドレスCid=33
を得ることになる。ここで、remainer(adrs ÷ N)=2
であり、Cid=33は、余り値「2」の行のキャッシ
ュアドレスである。キャッシュタスクは、Cid=33
を起点として、図16に太枠で示した余り値2の行の各
キャッシュアドレスCidを検索していけばよい。
【0119】この場合、Cid=33にはデータが格納
されていない。次にCid=25もデータが格納されて
いない。次にCid=17もデータが格納されていな
い。Cid=9にはadrs=33のデータが格納されてい
る。そしてCid=1を確認した時点でadrs=25のデ
ータを発見し、キャッシュヒットと判断できる。
【0120】なお、Cid=1も該当しなかった場合
は、次に検索対象を最終ブロック(M−1)Nの余り値
2のキャッシュアドレス(Cid=8(M−1)+1)
に進めていく。最終的に余り値2のキャッシュアドレス
の全てを検索しても該当データが存在しなかった場合は
キャッシュヒットしなかったと判断することになる。
【0121】この具体例からわかるように、キャッシュ
検索処理は、その対象となるキャッシュアドレスCid
(セル)は、全てのセルの1/Nの数とすることができ
る。即ち、通常、キャッシュ検索の場合にキャッシュ領
域の全てのキャッシュアドレスCidについて、要求さ
れたデータの有無を確認しなければならないが、その処
理を1/Nとすることができ、キャッシュ検索処理を著
しく迅速化できるものとなる。これによりデータ要求時
の応答性の向上を実現できる。なお、実際の検索はキャ
ッシュ管理データに対して行われる。即ち上記例の場
合、Cid=33、25、17・・・についての各キャ
ッシュ管理データのFATクラスタ番号を確認して行く
処理となる。
【0122】キャッシュタスクにおいて、このような検
索処理を実現するフローチャートを図17に示す。ステ
ップF101では、要求されたアドレス(adrs)に基づ
いてCid= (N× cnt) + remainer(adrs ÷ N)の
演算を行ってキャッシュアドレスCidを得る。上記例
の場合、この処理でキャッシュアドレスCid=33を
得ることになる。そしてステップF102を介してF1
03に進み、当該キャッシュアドレスCid(Cid=
33)についてのキャッシュ管理データを参照して、要
求されたデータ(上記例の場合adrs=25)が記憶され
ているか否かを確認する。要求データが存在しなければ
ステップF104に進んで、検索すべきキャッシュアド
レスCidの値を、Cid−Nとする。上記例の場合、
新たなキャッシュアドレスCidは、33−8=25に
より、Cid=25となり、ステップF102→F10
3と進んで、当該キャッシュアドレスCid(Cid=
25)についてのキャッシュ管理データを参照して、要
求されたデータ(上記例の場合adrs=25)が記憶され
ているか否かを確認する。このループにより、例えばad
rs=25のデータが要求された場合は、余り値「1」の
行の各セルが順次前方に検索されていくことになる。な
おステップF104では、キャッシュアドレスCidが
最初のブロック(0N)の値となったら、最後のブロッ
クの同じ余り値の行のキャッシュアドレスの値とする。
【0123】ステップF103で要求データが発見され
た場合は、ステップF105に進み、キャッシュヒット
としてそのキャッシュアドレスCidを通知することに
なる。即ち図15の手順R23として、キャッシュアド
レスCidをファイルタスク(又はUSBタスク)に通
知する。
【0124】一方、ステップF103で要求データが発
見されないまま検索が続けられ、当該余り値の行を一周
した場合は、ステップF102からF106に進み、キ
ャッシュヒットしなかったとする。この場合図14に示
した処理が行われることになる。
【0125】ところで、このようなキャッシュ検索処理
によりからわかるように、N×Mのマトリクス状に扱っ
てキャッシュ制御を行う場合において、Nの値が大きい
ほど、キャッシュ検索処理は効率化できる。一方、図8
〜図10で説明したキャッシュ書込動作からわかるよう
に、本例のキャッシュ制御方式でキャッシュアドレスC
idが決定されると、Nの値が大きいほど、無効セルが
多く残される可能性が高くなる。つまり本例のキャッシ
ュ制御方式では、検索速度とメモリ利用効率(断片化抑
制率)がトレードオフの関係になっている。
【0126】例えば図18に模式的に示すが、図18
(a)をN=8とした場合のマトリクスであるとした場
合に、図18(b)に示すようにN値を8より小さくし
た場合は、メモリ利用効率は向上できる。即ち平均的に
見て、書込時に空き状態で残されるセルが比較的少なく
なる。その一方で、横方向のセル数、即ちブロック数M
bが多くなり、同一の余り値となるアドレスの数が多く
なるため、検索時により多数のキャッシュアドレスCi
dの検索が必要となり、検索速度は低下する。一方、図
18(c)に示すようにN値を8より大きくした場合
は、横方向のセル数、即ちブロック数Mbが少なくな
り、同一の余り値となるアドレスの数が少なくなるた
め、検索時に検索するキャッシュアドレスCidの数が
減少され、検索速度は向上する。一方、平均的に見て、
書込時に空き状態で残されるセルが多くなり、メモリ利
用効率が低下してしまう。
【0127】このような事情から、本例のキャッシュ制
御方式においてN値の設定は、その機器の使用態様、記
録媒体、扱うデータの種別などに応じて適切な値に設定
されるとよい。また、例えば使用状態やユーザー設定に
応じて、N値の設定が変化されるようにしてもよい。ま
た、動作状況に応じてN値が自動的に最適化制御される
ようにすれば、最も好ましいキャッシュ制御を実行でき
るものとなる。
【0128】6.キャッシュ制御例<1> 本例ではキャッシュメモリ3については上述してきたよ
うにキャッシュアドレスCidの設定や検索が行われる
が、これ自体でAVデータ、PCデータの両方に対応す
るキャッシュ制御方式として好適なものとなる。即ち、
ネットワークやパーソナルコンピュータからAVデータ
をダウンロードしたり、AV機器としてAVデータを記
録再生する場合において、データの連続性を確保したバ
ッファリングを行うことができ、高速性能を実現でき
る。また、ディスク上のアドレスをN(所定値)で除し
たときの余りに対応する位置によりキャッシュメモリ検
索を行うことができるため効率的で迅速な検索が実現さ
れる。従ってPCデータの読み書きの場合の高速応答性
も確保できる。さらにハッシュアルゴリズムのような複
雑な演算を必要としないことからキャッシュ上のアドレ
ス割当の簡易性も実現でき、処理負担の軽減、ひいては
機器の低コスト化も促進できる。また、連続なアドレス
のデータに対して,キャッシュメモリ上でも連続性が確
保されるため、ディスクへの記録再生効率も向上でき、
アクセス回数が減ることで省電効果も見込まれる。
【0129】そして本例では、このような効果に加え
て、キャッシュメモリ3に一時的に格納するデータの属
性に応じたキャッシュ制御を行うことで、上記効果を、
より一層向上させることができる。以下では、キャッシ
ュ制御例<1>〜<7>として、データの属性、動作、
要求状態などに応じた各種キャッシュ制御を述べてい
く。
【0130】まずキャッシュ制御例<1>は、キャッシ
ュメモリ1の保持/先読み量のバランスを、実使用状況
によって自動的に調整するものである。具体的には、デ
ータ読出要求に基づいてディスク90から読み出すデー
タが、例えばAVデータのように、データ量が多く連続
性が高く先読み妥当性が極めて高いデータならば、キャ
ッシュメモリ3に占める先読み用エリアの割合を高くす
る。即ちディスク90上の連続するデータを先読みによ
りキャッシュメモリ3に一時蓄積していく量を多くす
る。逆に、規則性を見出し予測することが困難なランダ
ムなデータの時には,先読み用エリアの割合を低くし、
過去に読み出したデータを保持するエリアの割合を高く
する。即ちキャッシュメモリに一時記憶されたデータの
記憶時間が長くなるようにするものである。
【0131】図19,図20は、それぞれ先読用エリア
の設定状態を示している。先読みとは、上述もしたよう
に、要求されたデータに連続するデータを予めディスク
90から読み出し、キャッシュメモリ3に記憶させてお
く動作である。これによって次に、連続する続きのデー
タが要求された場合には、キャッシュヒットによりデー
タを転送できるようになる。
【0132】図19は、このような先読みのためのキャ
ッシュ領域を少なく設定した状態を模式的に示してい
る。今、ポインタcntが「6N」のブロックを指定し
ており、つまり、キャッシュアドレスCid=49のセ
ルが、最新の格納データであったとする。ここで先読用
エリアのサイズPRS=32クラスタとするとすると、
図示するようにキャッシュアドレスCid=50〜81
の領域が先読用エリアとされる。例えばこの領域につい
てキャッシュ管理データ上で登録抹消処理され、先読デ
ータが記憶されるようになる。即ちディスク90から読
み出してキャッシュアドレスCid=49に書き込んだ
続きのデータが、キャッシュアドレスCid=50〜8
1の範囲に先読みにより記憶されていく。具体的には、
キャッシュタスクは、USBタスク等から要求されたデ
ータに続けて、最大32クラスタのデータの読出をドラ
イブタスクに要求できる状態となり、ストレージ部2の
動作としては、本来の要求されたデータの読出に連続し
て先読み分のデータの読出も実行するものとなる。つま
りディスク90からの読出動作は本来要求されたデータ
分を越えて連続される。
【0133】一方、図20は、同様にポインタcntが
「6N」のブロックを指定しており、キャッシュアドレ
スCid=49のセルが、最新の格納データであったと
きに、先読用エリアのサイズPRS=(N・M−16)
クラスタと設定された場合である。この場合は図示する
ようにキャッシュアドレスCid=50〜33の領域が
先読用エリアとされる。つまりこの領域についてキャッ
シュ管理データ上で登録抹消処理され、先読データが記
憶されるようになる。このときキャッシュタスクは、U
SBタスク等から要求されたデータに続けて、最大(N
・M−16)クラスタのデータの読出をドライブタスク
に要求できる状態となり、ストレージ部2の動作として
は、本来の要求されたデータの読出に連続して先読み分
のデータの読出も実行し、キャッシュアドレスCid=
49に書き込んだ続きのデータを、キャッシュアドレス
Cid=50〜33の範囲に先読みにより記憶させてい
く。
【0134】この図19,図20のように先読用エリア
のサイズを可変するのは、データに応じて最適な先読み
を実行するためである。図21にキャッシュタスクによ
る処理を示す。例えばキャッシュタスクは、キャッシュ
読出要求(リード要求)があった際には、例えば上記図
14の手順R21においてキャッシュアドレスCidの
算出を行うことに加えて、図21のステップF201以
降の処理を行う。まずステップF201で要求されたデ
ータの属性を判別する。そして属性判別結果からステッ
プF202で、先読みを優先べきか、或いはデータ保存
を優先すべきかを判別し、先読み優先と判断した場合は
ステップF203に進んで、先読用エリアのサイズPR
S=PRSmaxとする。つまり図20のように先読用エ
リアのサイズPRSを最大値(例えば(N・M−16)
クラスタ)とする。そしてステップF205で図20の
先読用エリアの部分を登録抹消して先読用エリアとして
確保し、ステップF206でドライブタスクに対してデ
ィスク読出要求を行う(図14の手順R22)。このと
き、キャッシュタスクは先読用エリアに先読みデータを
書き込むべく、要求されたデータに後続する大量のデー
タの読出もドライブタスクに要求できることになる。
【0135】一方、属性判別結果からステップF202
でデータ保存を優先すべきかを判別した場合はステップ
F204に進んで、先読用エリアのサイズPRS=PR
Sminとする。つまり図19のように先読用エリアのサ
イズPRSを最小値(例えば32クラスタ)とする。そ
してステップF205で図19の先読用エリアの部分を
登録抹消して先読用エリアとして確保し、ステップF2
06でドライブタスクに対してディスク読出要求を行う
(図14の手順R22)。そしてこのとき、キャッシュ
タスクは先読用エリアに先読みデータを書き込むべく、
要求されたデータに後続する少量のデータの読出をドラ
イブタスクに要求することになる。
【0136】このように先読用エリアのサイズをデータ
の属性に応じて可変設定することにより、例えばAVデ
ータやPCデータに応じて最適なキャッシュ処理ができ
るようになる。例えばAVデータの場合は、次に後続の
データが要求される確率が極めて高く、即ち先読み妥当
性が高いため、先読み量を多くする図20の設定が好適
である。一方、PCデータの場合は、キャッシュヒット
の確率を高めるために、なるべくキャッシュメモリ3で
のデータ保存を行いたい(登録抹消を遅らせデータ保存
時間を長くしたい)ため、図19のように先読み量を少
なく設定することが好適である。
【0137】そしてこれによって、AVデータをネット
ワークからダウンロードしたり、AV機器として記録/
再生したりするときに求められる高速性能と、PCデー
タ等を効率よく読み書きする汎用性能とを高いバランス
で実現することができる。また、例えばAVデータに対
応して先読用エリアを大きくした場合は、大量のデータ
先読みをディスク90に対して連続して行うことがで
き、ディスクアクセスが効率化されてアクセス回数も減
るため、ディスク読出動作効率が向上し、省電効果が得
られる。さらに、PCデータに対応して先読用エリアを
小さくしデータ保存を優先させた場合は、キャッシュヒ
ットの確率を高めることで実際のディスクアクセスが減
るため、これも省電効果が得られる。もちろん、どちら
の場合もキャッシュ処理の効率化も同時に実現できるた
め、キャッシュ処理速度の高速化、応答性の向上を実現
できる。
【0138】ところで、このような先読用エリアの設定
のためには、ステップF201として示したように、デ
ータ属性を判別するようにしている。例えばAVデー
タ、PCデータの種別、ディスク90上でのアドレスの
連続状態などを判別する。本例の記録再生装置1によれ
ば、読出要求に応じてFATを参照してデータの拡張子
を確認したり、オーディオデータ再生指示を検出するこ
とによりデータ属性を判別できることになる。即ちファ
イルタスクが読出対象となるデータの属性を判別でき
る。またパーソナルコンピュータ100等からのリード
要求の場合も、USBタスク等によりFATの確認、或
いはパーソナルコンピュータ100からの通知される内
容により、データの属性を判別できる。
【0139】即ち、記録再生装置1はFATファイルシ
ステムを管理できる場合において,自身が指定するファ
イルの属性を検出することによりキャッシュメモリ3の
先読用エリア設定を切り換えることもできるし、パーソ
ナルコンピュータ100がファイルシステムを管理する
場合において、記録再生装置1側がファイルシステムを
解析する能力を持ち、パーソナルコンピュータ100が
読み書きしているファイルの属性(拡張子等)を特定す
ることによりキャッシュメモリ3の設定を切り換えるこ
ともできる。
【0140】また、パーソナルコンピュータ100や録
再管理タスクから読出要求されるデータの連続性を検出
することによりキャッシュメモリ3の設定を切り換える
ことも可能である。例えばウインドウズ(Windows:登
録商標)のあるバージョンでは,64KB以上のファイ
ルを読み出す時には、先読みするようなオプションもあ
るが、記録再生装置1側は、それを大きく上回る連続性
を検出するように設定してもよい。ただしファイルサイ
ズは時代とともに大きくなっていく傾向があり、この設
定は可変できるようにすることが好適である。
【0141】なお、上記例では先読用エリアのサイズを
2段階に切り換えるようにしたが、3段階以上に切り換
えるようにしてもよい。
【0142】7.キャッシュ制御例<2> キャッシュ制御例<2>は、キャッシュ領域中に、通常
エリアとは別に、いくつかの特別エリアを設け、その特
別エリアではキャッシュ制御パラメータについて通常エ
リアとは異なる設定値を持つようにするものである。キ
ャッシュ制御パラメータとしては例えばキャッシュ管理
データに記憶される情報であり、例えばフラッシュタイ
ミング、登録抹消タイミングなどの情報である。
【0143】図22に概念図を示す。図22では、例え
ばキャッシュアドレスCid=0〜(x−1)の範囲を
通常エリアとし、キャッシュアドレスCid=x〜Max
の範囲を特別エリアとして設定した例を示している。こ
のような設定は図23のキャッシュ管理データにおいて
行われる。即ち、キャッシュアドレスCid=0〜(x
−1)の各アドレスについては、上記図12で説明した
情報に加えて、通常エリア用のパラメータが記憶され
る。一方、キャッシュアドレスCid=x〜Maxの各ア
ドレスについては、特別エリア用のパラメータが記憶さ
れる。これによって特別エリアと通常エリアが区別され
る。もちろんシステムコントローラ8におけるキャッシ
ュタスクは、通常エリアの範囲と特別エリアの範囲を任
意に(或いは固定的に)設定し、把握していればよい。
【0144】このようにキャッシュ制御パラメータの異
なる通常エリアと特別エリアが分割設定されることで、
各種データに応じて各エリアに好適なキャッシュ処理が
可能となる。例えば特別エリアは、FATやプレイリス
トデータなど、ストレージ制御上重要な制御用のデータ
を対象として用いる。図24にキャッシュタスクの処理
を示している。例えばキャッシュタスクは、キャッシュ
書込要求(ライト要求)又はキャッシュ読出要求(リー
ド要求)があった場合、例えば上記図13の手順W21
や図14の手順R21におけるキャッシュアドレスCi
dの算出の際には、まず図24の処理で通常エリアと特
別エリアのどちらを使用するかを設定する。即ち、ステ
ップF251で書込又は読出要求されたデータの属性を
判別する。そして属性判別結果からFATなどの制御用
のデータである場合は、ステップF252からF254
に進み、特別エリアを使用してキャッシュ処理を行うよ
うにする。この場合、キャッシュアドレスCidの算出
は、特別エリア内のアドレスとして算出することにな
る。例えばポインタcntの値を、図22の特別エリア
の範囲内でカウントさせる。一方、属性判別結果からF
ATなどの制御用のデータではないと判別された場合
は、ステップF252からF253に進み、通常エリア
を使用してキャッシュ処理を行うようにする。この場
合、キャッシュアドレスCidの算出は、通常エリア内
のアドレスとして算出することになる。例えばポインタ
cntの値を、図22の通常エリアの範囲内でカウント
させる。
【0145】このようにデータ属性に応じてエリアを使
い分けるようにすることで、データ属性に応じたフラッ
シュ処理や登録抹消処理などが可能となる。例えば特別
エリアでは通常エリアよりもフラッシュタイミングを遅
く設定しておき、この特別エリアにはFATデータが書
き込まれるようにする。パーソナルコンピュータなどで
は、FAT等の情報を、データアクセスが完了してから
数秒後に書き込むよう設定されている場合があるが、特
別エリアのフラッシュタイミングをそれより遅く設定し
ていることによって,2回書き込みを実行してしまうと
ころを1回だけで済ませることができるなど、データに
応じた効率的な処理が可能となる。
【0146】また、例えばFAT等の制御データが頻繁
に読み出されるような場合、特別エリアにおいてFAT
を格納し、登録抹消を遅らせることで、FATデータに
関しては殆どキャッシュヒットで対応できるようにもで
きる。もちろんFATデータに限らず、繰り返し要求さ
れるデータがわかっていれば、それを特別エリアを使用
して格納することも考えられる。そして、その一方で、
通常のデータに関しては通常エリアを使用できるため、
キャッシュ処理が制限されることもない。
【0147】なお、特別エリアのサイズに関しては固定
的に設定されてもよいが、実際の動作状況に応じて可変
設定したり、随時拡張してもよい。また、第1,第2の
特別エリアなど、それぞれキャッシュ制御パラメータの
異なる複数の特別エリアを設定し、それぞれFATデー
タ用とプレイリストデータ用の特別エリアなどとしても
よい。
【0148】8.キャッシュ制御例<3> 次に、キャッシュ領域を越えるサイズのデータを繰返し
読むことを検出し、データ読込済みのキャッシュエリア
のある割合について、登録抹消を抑制するように設定す
るキャッシュ制御例<3>を説明する。
【0149】図25は、例えばキャッシュ領域全体を5
MByteとした例であるが、このうち3MByteを静的キャ
ッシュエリアとして使用し、2MByteを動的キャッシュ
エリアとして使用する。今、ユーザーによるリピート再
生操作が行われ、例えばディスク90から容量7MByte
の音楽データを繰り返し再生する場合を想定する。図2
6にディスク90から読み出されるデータのキャッシュ
メモリ3への書込の様子を示す。当該音楽データの先頭
からのデータは、まずキャッシュメモリ3における静的
キャッシュエリアに書き込まれていく。なお、キャッシ
ュメモリ3に書き込まれたデータは、所定のレートで読
み出されて入出力処理部5に供給され、音楽再生処理さ
れる。静的キャッシュエリアは一時的に登録抹消禁止
(或いは抑制)領域として設定されるものであり、従っ
て、静的キャッシュエリアとして用いられている期間
は、一旦書き込まれたデータは保持される。
【0150】ディスク90から読み出された当該音楽デ
ータの最初の3MByte分がキャッシュメモリ3に書き込
まれた時点で、静的キャッシュエリアは全て使用された
ことになり、続くデータは動的キャッシュエリアに書き
込まれていく。動的キャッシュエリアは2MByteである
ので、残りの4MByteの音楽データ全てを格納しきれな
いが、動的キャッシュエリアについてはリングバッファ
的に用いられることで、残りの全データのキャッシュ領
域として利用される。つまりこの動的キャッシュエリア
については、格納データを入出力処理部5に供給した
後、通常どおり随時登録抹消処理が行われるものとさ
れ、またポインタcntが動的キャッシュエリア内を巡
回するように制御されることで、リングバッファ的に用
いられる。
【0151】この場合、7MByteの音楽データについて
は、先頭から3MByteのデータは静的キャッシュエリア
に固定的に記憶される。そして残りの4MByteのデータ
については動的キャッシュエリアがリングバッファ的に
用いられてキャッシュ処理される。リピート再生につい
て考えると、このようなキャッシュ制御が行われること
で、3MByteのデータについては、最初に1回ディスク
90から読み出してキャッシュメモリ3に格納しておけ
ば、それ以降毎回ディスク90から読み出す必要は無く
なる。つまりリピート再生における2回目以降の再生の
際には、静的キャッシュエリアに格納してある3MByte
のデータは、単にキャッシュメモリ3から入出力処理部
5に転送し、静的キャッシュエリアに格納してない残り
の4MByteについてディスク90からの読出及び動的キ
ャッシュエリアへのキャッシュ処理/入出力処理部5へ
の転送を行っていけばよい。このような動作によってキ
ャッシュ処理の効率化、ストレージ部2での電力消費の
削減を実現できる。
【0152】図27は、この制御例を実行するためのキ
ャッシュタスクによる処理を示している。キャッシュタ
スクは、読出要求があった際には、ステップF301に
おいてその読出要求の内容を判別する。例えばユーザー
によるリピート再生操作に応じた読出要求であるか否か
を判別するとともに、読み出すべき全データのサイズが
キャッシュ領域全体のサイズを超えているか否かを判断
する。例えばリピート再生操作があった場合に、指定さ
れた音楽データのサイズをFAT或いはU−TOC等の
管理情報を参照して確認すればよい。
【0153】そして、キャッシュ領域全体のサイズより
大きいデータのリピート再生であると判断された場合
は、ステップF302からF303に進み、キャッシュ
領域全体を静的キャッシュエリアと動的キャッシュエリ
アに分割設定する。またポインタcntについては、静
的キャッシュエリアの先頭からカウントを開始し、その
後動的キャッシュエリアに達しても連続してカウントを
続行させ、動的キャッシュエリアの最後尾に達したら、
動的キャッシュエリアの先頭に戻るように動作設定す
る。またステップF304では、静的キャッシュエリア
の制御パラメータとして登録抹消をリピート再生動作が
終了されるまでの間、禁止する設定を行う。或いは登録
抹消を抑制するような設定としてもよい。例えばヒット
率が高い場合は登録抹消を遅らせるようなアルゴリズム
が用いられている場合は、ヒット率を高い値に設定して
もよい。
【0154】このような処理が行われることで、実際の
キャッシュ動作は上述したように静的キャッシュエリア
と動的キャッシュエリアに分割され、静的キャッシュエ
リアは固定的にデータ保持を行い、動的キャッシュエリ
アをリングバッファ的に使用する動作が行われるものと
なる。なお、静的キャッシュエリアのサイズは固定的と
されていてもよいし、リピート再生の対象とされた音楽
データのサイズなどに応じて可変設定されるようにして
もよい。
【0155】9.キャッシュ制御例<4> 以上のキャッシュ制御例<1>〜<3>は、データの属
性や動作状態などに応じてキャッシュメモリ3の使用方
式を制御する例とした。続いて説明するキャッシュ制御
例<4>〜<7>は、キャッシュメモリ3自体の使用方
式ではなく、先読みに関する制御例である。従って、上
記のキャッシュ制御例<1>〜<3>と、以降のキャッ
シュ制御例<4>〜<7>とは、組み合わせた制御を行
うことも可能である。
【0156】キャッシュ制御例<4>は、読出要求され
たデータサイズが一定値以上であれば、それに続くデー
タの先読みを行うようにするものである。例えばパーソ
ナルコンピュータ100は、数セクターなどの単位で1
又は複数回のリード要求を行い、必要なデータを得る。
また特に音楽データなどの巨大なサイズのデータファイ
ルを要求する場合も、或る程度のデータ量で複数回に分
けたリード要求を発行する。このとき、1回のリード要
求においては、例えば1クラスタなど、比較的大きいデ
ータサイズでの読出を要求する。従って、例えばデータ
長(length)として1クラスタ以上が指定されたリード
要求の場合は、巨大データを分割して読み出すリード要
求の1つと判断することができ、その場合は、先読みを
行えば次のリード要求においてキャッシュヒットとでき
る確率は高いものとなる。
【0157】そこでキャッシュタスクは、リード要求が
発生し、図14の手順R21でキャッシュアドレスCi
dを算出した後、手順R22でドライブタスクに対して
ディスク読出要求を行う際に図28のような処理を行
う。即ちステップF401で、ファイルタスク又はUS
Bタスクから転送されてきたデータ長(length)によっ
て要求されたデータサイズを確認し、ステップF402
で、そのデータサイズが所定値Sth以上であるか否か
を確認する。例えば所定値Sth=1クラスタ(32セ
クター)などと設定しておく。そして、所定値Sth以
上でなければ、そのままステップF404に進み、ファ
イルタスク又はUSBタスクから転送されてきたアドレ
ス(adrs)及びデータ長(length)に基づいてドライブ
タスクに対してディスク読出要求を行う。つまり、パー
ソナルコンピュータ100又は録再管理タスクから要求
されたデータの読出を実行させ、先読みは行わない。
【0158】一方、データサイズが所定値Sth以上で
あった場合は、ステップF403に進み、ファイルタス
ク又はUSBタスクから転送されてきたデータ長(leng
th)を、或る固定値としての先読みデータ量を加えたデ
ータ長に変更する。例えばデータ長(length)として1
クラスタが指定されていた場合、これに2クラスタ分の
先読み量を加えてをデータ長(length)=3クラスタと
する。そしてステップF404で、アドレス(adrs)及
び変更したデータ長(length)に基づいてドライブタス
クに対してディスク読出要求を行う。つまりこの場合は
ディスク90からの先読みが行われることになる。
【0159】以上の処理による動作を図29(a)
(b)に示す。例えば図29(a)のようにキャッシュ
タスクに対してデータ長(length)=8セクターの読出
要求があり、この8セクターが所定値Sth未満とされ
ていたとすると、キャッシュタスクはドライブタスクに
対して、アドレス(adrs)を先頭とする8セクターの読
出要求を行う。これに対応してドライブタスクはストレ
ージ部2に8セクターの読出を実行させ、キャッシュメ
モリ3に書き込む。キャッシュタスクは、当該8セクタ
ーのデータが書き込まれたキャッシュアドレスCidを
ファイルタスク又はUSBタスク側に通知し、キャッシ
ュメモリ3からの読出を実行させる。
【0160】また、例えば図29(b)のようにキャッ
シュタスクに対してデータ長(length)=1クラスタの
読出要求があり、この1クラスタが所定値Sth以上と
されていたとすると、キャッシュタスクはドライブタス
クに対して、アドレス(adrs)を先頭とする3クラスタ
の読出要求を行う。これに対応してドライブタスクはス
トレージ部2に、先読みデータを含む3クラスタの読出
を実行させ、キャッシュメモリ3に書き込む。キャッシ
ュタスクは、要求された1クラスタのデータが書き込ま
れたキャッシュアドレスCidをファイルタスク又はU
SBタスク側に通知し、キャッシュメモリ3からの読出
を実行させる。
【0161】このような制御によれば、巨大データを分
割して読み出すリード要求と推定できる場合において先
読みを実行することになり、逆にそうでない場合は先読
みは行わない。そして先読みを行った場合は、続くリー
ド要求の際にキャッシュヒットとなる確率が高いものと
なる。即ち先読み動作を効率化できるものとなる。また
逆に要求されるデータサイズが小さいときには、大きな
連続データを対象としていないとして先読み妥当性が低
いと判断し、先読みを行わないことになる。これは、そ
れまでのキャッシュ格納データの保存を優先させるもの
ともなり、これも過去に格納したデータでのキャッシュ
ヒットの確率を高めることとなる。これらのことからキ
ャッシュメモリ3の動作を最適化できる。
【0162】10.キャッシュ制御例<5> キャッシュ制御例<5>は、上記キャッシュ制御例<4
>をさらに押し進めたものである。上記キャッシュ制御
例<4>では、例えば1クラスタ以上のデータ要求の際
に、固定的に2クラスタの先読みを行うようにした。従
って、例えば2クラスタのデータ要求があった場合も、
2クラスタの先読みを行うものとなる。ここで、リード
要求されるデータサイズが大きくなればなるほど、パー
ソナルコンピュータ100又は録再管理タスクが読み出
そうとしているデータサイズは大きいものであると推定
できる。これはリード要求されるデータサイズが大きく
なればなるほど先読み量も多い方がよいと推定できるも
のとなる。そこで、キャッシュ制御例<5>では、例え
ば1クラスタ以上など、所定値Sth以上のデータ要求
の際に、さらにそのデータサイズに応じて段階的に先読
み量を可変するものである。
【0163】キャッシュタスクの処理は図30のように
なる。なお、ステップF401,F402,F403,
F404は上記図28と同様であり、この場合、ステッ
プF403の処理の前に、ステップF410でデータサ
イズに応じて先読みデータ量を設定する処理が加わるも
のとなっている。例えばリード要求の際のデータ長(le
ngth)が1クラスタ以上2クラスタ未満であれば、先読
みデータ量を2クラスタとし、リード要求の際のデータ
長(length)が2クラスタ以上であれば、先読みデータ
量を3クラスタとするなど、段階的に先読みデータ量が
多くなっていくようにする。もちろん、リード要求の際
のデータ長(length)に対する先読みデータ量をより細
かい段階で増減されるように設定してもよい。
【0164】このような制御により、図29(a)
(b)(c)のような動作が行われる。図29(a)
(b)は上述したとおりである。そして例えば図29
(c)のようにキャッシュタスクに対してデータ長(le
ngth)=2クラスタの読出要求があり、この2クラスタ
が所定値Sth以上とされていたとし、さらにこのとき
先読みデータ量が3クラスタ分と設定されたとすると、
キャッシュタスクはドライブタスクに対して、アドレス
(adrs)を先頭とする5クラスタの読出要求を行う。こ
れに対応してドライブタスクはストレージ部2に、先読
みデータを含む5クラスタの読出を実行させ、キャッシ
ュメモリ3に書き込む。キャッシュタスクは、要求され
た2クラスタのデータが書き込まれたキャッシュアドレ
スCidをファイルタスク又はUSBタスク側に通知
し、キャッシュメモリ3からの読出を実行させる。
【0165】このような制御により、データサイズに応
じて先読み量が細かく制御され、しかもその先読み量は
キャッシュヒットの確率に基づいた適切なものとなり、
先読み動作を一層効率化できる。
【0166】11.キャッシュ制御例<6> キャッシュ制御例<6>は、パーソナルコンピュータ1
00や録再管理タスクからのリード要求を受けた際に、
データの連続性を検出ことにより先読み動作を行うよう
にするものである。
【0167】図31は図14の手順R22の際のキャッ
シュタスクの処理を示している。ステップF501で
は、今回ファイルタスク又はUSBタスクから要求され
たアドレス(adrs)を、前回の要求時のアドレス(adrs
OLD)と比較する。そして、アドレス(adrs)と前回ア
ドレス(adrsOLD)が連続していなければステップF5
02からF508に進み、連続アドレスカウンタCCを
ゼロにリセットしてステップF506に進み、今回のア
ドレス(adrs)を、次回のリード要求時の前回アドレス
(adrsOLD)としてセットして、ステップF507でド
ライブタスクに対するディスク読出要求を行う。この場
合、ファイルタスク又はUSBタスクから転送されてき
たアドレス(adrs)及びデータ長(length)に基づいて
ドライブタスクに対してディスク読出要求を行うことに
なる。つまり、パーソナルコンピュータ100又は録再
管理タスクから要求されたデータの読出を実行させ、先
読みは行わない。
【0168】一方、ステップF501の比較処理で、今
回のアドレス(adrs)と前回アドレス(adrsOLD)が連
続していると判別された場合は、ステップF502から
F503に進み、連続アドレスカウンタCCをインクリ
メントする。そしてステップF504で連続アドレスカ
ウンタCCを所定値CCthと比較する。このとき、連
続アドレスカウンタCCが所定値CC未満であれば、ス
テップF506に進み、今回のアドレス(adrs)を、次
回のリード要求時の前回アドレス(adrsOLD)としてセ
ットして、ステップF507でドライブタスクに対する
ディスク読出要求を行う。この場合も、ファイルタスク
又はUSBタスクから転送されてきたアドレス(adrs)
及びデータ長(length)に基づいてドライブタスクに対
してディスク読出要求を行うことになり、先読みは行わ
ない。
【0169】ステップF501の比較処理で、今回のア
ドレス(adrs)と前回アドレス(adrsOLD)が連続して
いると判別され、ステップF503で連続アドレスカウ
ンタCCがインクリメントされた後、ステップF504
で連続アドレスカウンタCCが所定値CCth以上と判
断された場合はステップF505に進む。これは、所定
値CCth回以上、連続したアドレスのリード要求があ
った場合である。このときステップF505では、ファ
イルタスク又はUSBタスクから転送されてきたデータ
長(length)を、或る固定値としての先読みデータ量を
加えたデータ長に変更する。例えば指定されているデー
タ長(length)に8クラスタ分の先読み量を加えて値に
データ長(length)を更新する。そしてステップF50
6で、今回のアドレス(adrs)を、次回のリード要求時
の前回アドレス(adrsOLD)としてセットして、ステッ
プF507でドライブタスクに対するディスク読出要求
を行う。この場合も、ファイルタスク又はUSBタスク
から転送されてきたアドレス(adrs)を起点として、ス
テップF505で更新されたデータ長(length)に基づ
いてドライブタスクに対してディスク読出要求を行うこ
とになる。つまりこの場合はディスク90からの先読み
が行われることになる。
【0170】このような処理において、例えば所定値C
Cth=4と設定されていれば、4回以上のリード要求
について連続したアドレス(adrs)が指示された場合に
先読みが行われることになる。図32は時点t1〜t4
の動作遷移として、先読みが行われる様子を示してい
る。なお、説明の簡略化のため、各時点の読出要求のデ
ータ長(length)は、全て1クラスタであるとする。
【0171】t1時点では、ファイルタスク(又はUS
Bタスク)からアドレス(adrs)=100でデータ長
(length)=1クラスタの読出要求があったとする。キ
ャッシュタスクはこれに対応して、ドライブタスクへア
ドレス(adrs)=101から1クラスタのディスク読出
要求を行う。t2時点ではアドレス(adrs)=101の
読出要求があったとする。この時点では、アドレス連続
が確認されるが、まだ連続アドレスカウンタCCが所定
値CCthに達していないため、ドライブタスクへのデ
ィスク読出要求はファイルタスク(又はUSBタスク)
から要求されたとおりアドレス(adrs)=101からの
1クラスタとなる。さらにt3時点ではアドレス(adr
s)=102の読出要求があったとする。この時点もア
ドレス連続が確認されるが、まだ連続アドレスカウンタ
CCが所定値CCthに達していないため、ドライブタ
スクへのディスク読出要求はファイルタスク(又はUS
Bタスク)から要求されたとおりアドレス(adrs)=1
02からの1クラスタとなる。t4時点ではアドレス
(adrs)=103の読出要求があると、キャッシュタス
クではこの時点もアドレス連続が確認され、しかも連続
アドレスカウンタCCが所定値CCthに達する。そこ
で上記図31のステップF505の処理で要求するデー
タ長(length)を更新する。例えば要求された1クラス
タに加えて、8クラスタ分の先読みを行うように、デー
タ長(length)=9クラスタとする。従って、ドライブ
タスクへのディスク読出要求はファイルタスク(又はU
SBタスク)から要求されたアドレス(adrs)=103
からの1クラスタに加えて、8クラスタの先読み分を含
めた、アドレス(adrs)=103〜111の範囲のデー
タとなる。
【0172】複数回のリード要求にかかるアドレス(ad
rs)が連続している場合は、そのリード要求は巨大デー
タを分割して読み出すリード要求の1つと推定できる。
従って、或る程度要求アドレスが連続した場合、その後
も後続のアドレスのデータが要求される確率が高いとし
て先読みを行うことが好適である。即ちこのように要求
アドレスの連続性を検出して先読みを行うようにするこ
とで、効率的な先読み動作が実現され、その後のキャッ
シュヒットにより応答性も向上できる。また逆に要求ア
ドレスが連続していない場合は、先読み妥当性が低いと
して先読みを行わないことは、それまでのキャッシュ格
納データの保存を優先させるものともなり、これも過去
に格納したデータでのキャッシュヒットの確率を高める
こととなる。これらのことからキャッシュメモリ3の動
作を最適化できるものとなる。
【0173】12.キャッシュ制御例<7> キャッシュ制御例<7>は、上記キャッシュ制御例<6
>による先読み動作をより効率化するものである。これ
は先読みを行う際に、キャッシュメモリ3の格納データ
状態から、先読み量を可変する。換言すれば、無駄な重
複先読みを行わないようにするものである。
【0174】図33は図14の手順R22の際のキャッ
シュタスクの処理を示している。なお、ステップF50
1〜507は、上記図31と同様としている。この場合
は、所定回数以上のアドレス連続が検出されてステップ
F505で先読みのためにデータ長(length)を更新し
た後に、ステップF510〜F512の処理が行われる
点が、図31と異なる。
【0175】即ちステップF510では、ファイルタス
ク又はUSBタスクから要求されたアドレス(adrs)
と、ステップF505で更新したデータ長(length)で
示される範囲の先読みデータについて、過去に既に先読
みによってキャッシュメモリ3に格納されているデータ
が含まれているか否かを確認する。これはキャッシュ管
理データのFATクラスタ番号を参照して確認すればよ
い。そして、今回先読みしようとするデータ内に、前回
等において先読みしたデータが含まれていなければ、ス
テップF511からF506に進み、上記図31の場合
と同様にステップF507でディスク読出要求を行う。
一方、今回先読みしようとするデータ内に、前回等にお
いて先読みしたデータが含まれている場合は、ステップ
F511からF512に進み、そのキャッシュ格納済の
データを、今回の先読みデータからはずすようにアドレ
ス(adrs)又は、ステップF505で更新したデータ長
(length)を修正する。そしてステップF506→F5
07に進み、修正したアドレス(adrs)、データ長(le
ngth)によって、ドライブタスクに対するディスク読出
要求を行うようにする。
【0176】図34は時点t1〜t13の動作遷移とし
て、先読みが行われる様子を示している。この場合も、
各時点の読出要求のデータ長(length)は、全て1クラ
スタであるとする。
【0177】t1〜t4時点は、上記図32と同様とし
ている。従って、時点t4ではアドレス連続が確認さ
れ、しかも連続アドレスカウンタCCが所定値CCth
に達するため、例えば要求された1クラスタに加えて、
8クラスタ分の先読みを行うようにされる。つまりキャ
ッシュタスクによるドライブタスクへのディスク読出要
求は、ファイルタスク(又はUSBタスク)から要求さ
れたアドレス(adrs)=103からの1クラスタに加え
て、8クラスタの先読み分を含めた、アドレス(adrs)
=103〜111の範囲のデータとなる。
【0178】t5時点でアドレス(adrs)=104の読
出要求があると、これは先の先読みによってキャッシュ
メモリ3に格納されているためキャッシュヒットとな
る。つまり図15で説明した動作で処理される。またこ
のときキャッシュタスクは「BUSY」状態であり、ドライ
ブタスクに対するディスク読出要求は行わないとしてい
る。t6時点でアドレス(adrs)=105の読出要求が
あった場合、及びt7時点でアドレス(adrs)=106
の読出要求があった場合も、それぞれキャッシュヒット
となる。
【0179】t8時点でアドレス(adrs)=107の読
出要求があった場合もキャッシュヒットとなるが、この
ときキャッシュタスクがアドレス連続検出に基づく8ク
ラスタ分の先読みをドライブタスクに対して指示すると
すると、アドレス(adrs)=107に加えて、アドレス
(adrs)=108〜115の先読みを設定するものとな
る。つまりステップF505の処理後の時点で、アドレ
ス(adrs)=107、データ長(length)=9クラスタ
となる。ここで、ステップF510でキャッシュ内容を
確認すると、既にアドレス(adrs)=107〜111の
データは先読みされていることがわかる。そこでステッ
プF512で、格納済のデータが除かれるように、アド
レス(adrs)=112、データ長(length)=4クラス
タと修正され、これによってドライブタスクに対するデ
ィスク読出要求が行われることになる。
【0180】t9時点でアドレス(adrs)=108の読
出要求があった場合はキャッシュヒットとなる。t10
時点でアドレス(adrs)=109の読出要求があった場
合もキャッシュヒットとなる。そして、このときキャッ
シュタスクがアドレス連続検出に基づく8クラスタ分の
先読みをドライブタスクに対して指示するとすると、ア
ドレス(adrs)=109に加えて、アドレス(adrs)=
108〜115の先読みを設定する。ところが既にキャ
ッシュ格納済のデータが含まれているため、上記同様に
修正され、アドレス(adrs)=116、データ長(leng
th)=2クラスタとしてドライブタスクに対するディス
ク読出要求が行われることになる。
【0181】t11時点でアドレス(adrs)=110の
読出要求があった場合もキャッシュヒットとなる。そし
て、このときキャッシュタスクがアドレス連続検出に基
づく8クラスタ分の先読みをドライブタスクに対して指
示するとすると、アドレス(adrs)=110に加えて、
アドレス(adrs)=111〜118の先読みを設定す
る。ところが既にキャッシュ格納済のデータが含まれて
いるため、上記同様に修正され、アドレス(adrs)=1
18、データ長(length)=1クラスタとしてドライブ
タスクに対するディスク読出要求が行われることにな
る。
【0182】t12時点でアドレス(adrs)=111の
読出要求があった場合もキャッシュヒットとなる。ま
た、この場合は、さらにアドレス連続が長く続いている
ことから、先読み量を16クラスタとした例を示してい
る。なお、図31,図33の処理では示さなかったが、
先読み量を可変する処理としては、第2の所定値CCt
h2を設定しておき、連続アドレスカウンタCCが第2
の所定値CCth2に達した際には、先読みデータ量を
16クラスタなど、より大きな値に変更させるようにす
ればよい。
【0183】このt12時点では、キャッシュタスクが
長期のアドレス連続の検出に基づいて16クラスタ分の
先読みをドライブタスクに対して指示するとすると、ア
ドレス(adrs)=111に加えて、アドレス(adrs)=
112〜127の先読みを設定する。ところが既にキャ
ッシュ格納済のデータが含まれているため、上記同様に
修正され、アドレス(adrs)=119、データ長(leng
th)=9クラスタとしてドライブタスクに対するディス
ク読出要求が行われることになる。t13時点でアドレ
ス(adrs)=112の読出要求があった場合もキャッシ
ュヒットとなる。
【0184】このような動作が行われることに、要求ア
ドレスが連続して先読み妥当性が高いときに先読みが行
われるとともに、過去の先読みを考慮してディスク90
からの読出範囲が修正されることで、一層、効率的な先
読み動作、キャッシュ動作がが実現される。もちろん効
率的な動作により省電効果も得られる。
【0185】以上、記録再生装置1及びパーソナルコン
ピュータ100等による構成によって、本発明の記憶装
置、記録及び/又は再生装置、情報記憶システム、キャ
ッシュメモリ3に関する記憶方法としての実施の形態を
説明してきたが、本発明の記憶装置、記録及び/又は再
生装置、情報記憶システム、記憶方法の具体的な処理手
順等は上記例に限定されず、各種の変形例が考えられ
る。
【0186】また本発明のプログラムは、記憶装置、記
録及び/又は再生装置、情報記憶システムにおいて上記
してきた記憶方法の動作を実行させるためのプログラム
であり、該プログラムにより本発明の記憶装置、記録及
び/又は再生装置、情報記憶システムを実現できるもの
である。さらに、そのような本発明のプログラムが記録
された本発明の記録媒体によれば、本発明を実現するプ
ログラムの提供が容易となり、装置設計やシステム構築
に好適である。該プログラムを記録する記録媒体は、C
D方式、DVD方式、MD方式の光ディスク、光磁気デ
ィスクや、フレキシブルディスクのような磁気ディス
ク、さらにはHDD(ハードディスクドライブ)や、固
体メモリを用いたメモリカードなどにより実現できる。
【0187】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように本発明
によれば、キャッシュメモリ(一時記憶手段)において
情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を、キャッ
シュメモリに書き込まれる情報の属性の判別結果により
制御するようにしている。例えば情報の種別を示すこと
になる拡張子や、AVデータ/PCデータやアドレスの
連続などの特徴によって属性を判別する。これによりキ
ャッシュメモリを、PCデータとAVデータのそれぞれ
に合わせて最適状態にできることから、AVデータ等の
先読み妥当性が極めて高いデータと、PCデータなどに
おいてランダムなデータの読み書きが混在する場合に、
それらを同一のキャッシュメモリで最適状態で処理する
ことができる。そしてデータの種類によってキャッシュ
制御をきめ細かくチューニングすることが可能となるこ
とは、キャッシュ処理速度の向上(処理の効率化)や省
電力効果を得ることができる。例えばAVデータの場合
はその連続性により先読みの有効性が高いため先読み重
視とし、これによってディスク等の記録媒体からの連続
的な読出に基づくバッファ的なキャッシュ動作に適した
状態となり、ディスクからのデータ読み出し効率の向上
及びそれによる省電力化や、要求に対する応答性の向上
を実現できる。また、PCデータを対象とする場合など
はキャッシュヒットの確率向上のためにデータ保持重視
とすることで、キャッシュヒット回数の増加によって応
答性の向上を実現できる。またこれも、ディスク等の記
録媒体へのアクセス回数が減ることになるため、省電効
果が見込まれる。
【0188】また本発明のプログラム、又はそのプログ
ラムを記録した記録媒体によれば、上記の効果を実現す
るキャッシュ制御を行う記憶装置、情報記憶システム、
記録及び/又は再生装置を容易に実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の記録再生装置のブロック
図である。
【図2】実施の形態のディスクのフォーマットの説明図
である。
【図3】実施の形態のディスクのエリア構造の説明図で
ある。
【図4】実施の形態のディスクの管理構造の説明図であ
る。
【図5】実施の形態の記録再生装置のストレージ部のブ
ロック図である。
【図6】実施の形態のキャッシュ制御方式の説明図であ
る。
【図7】実施の形態のキャッシュIDの説明図である。
【図8】実施の形態のキャッシュへのデータ書込動作の
説明図である。
【図9】実施の形態のキャッシュへのデータ書込動作の
説明図である。
【図10】実施の形態のキャッシュへのデータ書込動作
の説明図である。
【図11】実施の形態のキャッシュへのデータ書込動作
の説明図である。
【図12】実施の形態のキャッシュ管理データの説明図
である。
【図13】実施の形態のディスクライト時の動作の説明
図である。
【図14】実施の形態のディスクリード時の動作の説明
図である。
【図15】実施の形態のディスクリード時のキャッシュ
ヒットの場合の動作の説明図である。
【図16】実施の形態のキャッシュ検索処理の説明図で
ある。
【図17】実施の形態のキャッシュ検索処理のフローチ
ャートである。
【図18】実施の形態のキャッシュ制御の分割単位の説
明図である。
【図19】実施の形態のキャッシュ制御例<1>の説明
図である。
【図20】実施の形態のキャッシュ制御例<1>の説明
図である。
【図21】実施の形態のキャッシュ制御例<1>の処理
のフローチャートである。
【図22】実施の形態のキャッシュ制御例<2>の説明
図である。
【図23】実施の形態のキャッシュ制御例<2>のキャ
ッシュ管理データの説明図である。
【図24】実施の形態のキャッシュ制御例<2>の処理
のフローチャートである。
【図25】実施の形態のキャッシュ制御例<3>の説明
図である。
【図26】実施の形態のキャッシュ制御例<3>のキャ
ッシュ動作の説明図である。
【図27】実施の形態のキャッシュ制御例<3>の処理
のフローチャートである。
【図28】実施の形態のキャッシュ制御例<4>の処理
のフローチャートである。
【図29】実施の形態のキャッシュ制御例<4><5>
の先読み動作の説明図である。
【図30】実施の形態のキャッシュ制御例<5>の処理
のフローチャートである。
【図31】実施の形態のキャッシュ制御例<6>の処理
のフローチャートである。
【図32】実施の形態のキャッシュ制御例<6>の先読
み動作の説明図である。
【図33】実施の形態のキャッシュ制御例<7>の処理
のフローチャートである。
【図34】実施の形態のキャッシュ制御例<7>の先読
み動作の説明図である。
【符号の説明】
1 記録再生装置、2 ストレージ部、3 キャッシュ
メモリ、4 USBインターフェース、5 入出力処理
部、6 表示部、7 操作部、8 システムコントロー
ラ、9 ROM、10 RAM、11 キャッシュ管理
メモリ、12NV−RAM、100 パーソナルコンピ
ュータ/ネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 20/10 G11B 20/10 A 301 301Z (72)発明者 高井 基行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5B005 MM11 NN22 5B065 BA04 CE12 CH01 5B082 FA02 FA12 5D044 AB01 AB05 AB07 BC06 CC06 DE38 DE49 EF03 EF05 FG10 FG18 HH07

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体から読み出される情報及び/又
    は記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶する一時記
    憶手段と、 上記情報の属性を判別する属性判別手段と、 上記属性判別手段による判別結果に応じて、上記情報を
    一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する制御手
    段と、 を備えることを特徴とする記憶装置。
  2. 【請求項2】 上記属性判別手段は、上記情報の拡張子
    に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項1に
    記載の記憶装置。
  3. 【請求項3】 上記属性判別手段は、上記情報の特徴に
    基づいて属性を判別することを特徴とする請求項1に記
    載の記憶装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記属性判別手段によ
    り連続性が高い情報であると判別されたとき、上記情報
    を上記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連続
    する情報を一時記憶する量を多くするように制御するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記憶装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段は、上記属性判別手段によ
    り連続性が低い情報であると判別されたとき、上記情報
    を上記一時記憶手段に一時記憶する時間が長くなるよう
    に制御することを特徴とする請求項1に記載の記憶装
    置。
  6. 【請求項6】 上記一時記憶手段上の領域毎に対応し
    て、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を
    記憶する制御情報記憶手段を更に備え、 上記制御手段は、上記属性判別手段による属性判別結果
    に基づいて、上記制御情報記憶手段により対応づけられ
    る上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を一時記憶さ
    せる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の記憶
    装置。
  7. 【請求項7】 上記記録媒体に記録される情報を繰り返
    し読み出すと共に再生出力する再生手段を更に備え、 上記制御手段は、上記再生手段による繰り返し再生が設
    定されたとき、上記一時記憶手段における一部の領域に
    おいて、上記情報を一時記憶する時間を長く設定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の記憶装置。
  8. 【請求項8】 上記属性判別手段により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の連続性が検出された
    とき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項1に
    記載の記憶装置。
  9. 【請求項9】 上記属性判別手段により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の量が所定以上である
    と検出されたとき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項1に
    記載の記憶装置。
  10. 【請求項10】 記録媒体に対して情報の書込及び/又
    は読出を行う書込/読出手段と、 上記書込/読出手段によって上記記録媒体から読み出さ
    れる情報及び/又は上記書込/読出手段によって上記記
    録媒体に対して書き込む情報を一時記憶する一時記憶手
    段と、 上記情報の属性を判別する属性判別手段と、 上記属性判別手段による判別結果に応じて、上記情報を
    一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する制御手
    段と、 を備えることを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  11. 【請求項11】 上記属性判別手段は、上記情報の拡張
    子に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項1
    0に記載の記録及び/又は再生装置。
  12. 【請求項12】 上記属性判別手段は、上記情報の特徴
    に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項10
    に記載の記録及び/又は再生装置。
  13. 【請求項13】 上記制御手段は、上記属性判別手段に
    より連続性が高い情報であると判別されたとき、上記情
    報を上記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連
    続する情報を一時記憶する量を多くするように制御する
    ことを特徴とする請求項10に記載の記録及び/又は再
    生装置。
  14. 【請求項14】 上記制御手段は、上記属性判別手段に
    より連続性が低い情報であると判別されたとき、上記情
    報を上記一時記憶手段に一時記憶する時間が長くなるよ
    うに制御することを特徴とする請求項10に記載の記録
    及び/又は再生装置。
  15. 【請求項15】 上記一時記憶手段上の領域毎に対応し
    て、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を
    記憶する制御情報記憶手段を更に備え、 上記制御手段は、上記属性判別手段による属性判別結果
    に基づいて、上記制御情報記憶手段により対応づけられ
    る上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を一時記憶さ
    せる制御を行うことを特徴とする請求項10に記載の記
    録及び/又は再生装置。
  16. 【請求項16】 上記書込/読出手段によって上記記録
    媒体に記録される情報を繰り返し読み出させるととも
    に、繰り返し読み出された情報を再生出力する再生手段
    を更に備え、 上記制御手段は、上記再生手段による繰り返し再生が設
    定されたとき、上記一時記憶手段における一部の領域に
    おいて、上記情報を一時記憶する時間を長く設定するこ
    とを特徴とする請求項10に記載の記録及び/又は再生
    装置。
  17. 【請求項17】 上記属性判別手段により、上記記録媒
    体からの読み出しを要求された情報の連続性が検出され
    たとき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項10
    に記載の記録及び/又は再生装置。
  18. 【請求項18】 上記属性判別手段により、上記記録媒
    体からの読み出しを要求された情報の量が所定以上であ
    ると検出されたとき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項10
    に記載の記録及び/又は再生装置。
  19. 【請求項19】 記録媒体から読み出される情報及び/
    又は記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶する一時
    記憶手段と、 上記情報の属性を判別する属性判別手段と、 上記属性判別手段による判別結果に応じて、上記情報を
    一時記憶する量又は一時記憶する時間を制御する制御手
    段と、 上記記録媒体に対する情報の書込及び/又は読出のため
    に、上記記録媒体に対するアクセス位置を示すアドレス
    を、上記制御手段に通知する書込/読出要求手段と、 を備えることを特徴とする情報記憶システム。
  20. 【請求項20】 上記属性判別手段は、上記情報の拡張
    子に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項1
    9に記載の情報記憶システム。
  21. 【請求項21】 上記属性判別手段は、上記情報の特徴
    に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項19
    に記載の情報記憶システム。
  22. 【請求項22】 上記制御手段は、上記属性判別手段に
    より連続性が高い情報であると判別されたとき、上記情
    報を上記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連
    続する情報を一時記憶する量を多くするように制御する
    ことを特徴とする請求項19に記載の情報記憶システ
    ム。
  23. 【請求項23】 上記制御手段は、上記属性判別手段に
    より連続性が低い情報であると判別されたとき、上記情
    報を上記一時記憶手段に一時記憶する時間が長くなるよ
    うに制御することを特徴とする請求項19に記載の情報
    記憶システム。
  24. 【請求項24】 上記一時記憶手段上の領域毎に対応し
    て、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を
    記憶する制御情報記憶手段を更に備え、 上記制御手段は、上記属性判別手段による属性判別結果
    に基づいて、上記制御情報記憶手段により対応づけられ
    る上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を一時記憶さ
    せる制御を行うことを特徴とする請求項19に記載の情
    報記憶システム。
  25. 【請求項25】 上記記録媒体に記録される情報を繰り
    返し読み出すと共に再生出力する再生手段を更に備え、 上記制御手段は、上記再生手段による繰り返し再生が設
    定されたとき、上記一時記憶手段における一部の領域に
    おいて、上記情報を一時記憶する時間を長く設定するこ
    とを特徴とする請求項19に記載の情報記憶システム。
  26. 【請求項26】 上記書込/読出要求手段によって上記
    記録媒体からの読み出しを要求された情報の連続性が、
    上記属性判別手段により検出されたとき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項19
    に記載の情報記憶システム。
  27. 【請求項27】 上記書込/読出要求手段によって上記
    記録媒体からの読み出しを要求された情報の量が所定以
    上であると、上記属性判別手段により検出されたとき、 上記制御手段は、要求されていない情報についての上記
    記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段に
    記憶されるように制御することを特徴とする請求項19
    に記載の情報記憶システム。
  28. 【請求項28】 記録媒体から読み出される情報及び
    /又は記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶手段に
    一時記憶する場合において、上記情報の属性を判別し、 上記属性の判別結果に応じて、上記情報を一時記憶する
    量又は一時記憶する時間を制御することを特徴とする記
    憶方法。
  29. 【請求項29】 上記情報の拡張子に基づいて属性を判
    別することを特徴とする請求項28に記載の記憶方法。
  30. 【請求項30】 上記情報の特徴に基づいて属性を判別
    することを特徴とする請求項28に記載の記憶方法。
  31. 【請求項31】 上記属性の判別により、上記情報は連
    続性が高い情報であると判別されたとき、上記情報を上
    記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連続する
    情報を一時記憶する量を多くするように制御することを
    特徴とする請求項28に記載の記憶方法。
  32. 【請求項32】 上記属性の判別により、上記情報は連
    続性が低い情報であると判別されたとき、上記情報を上
    記一時記憶手段に一時記憶する時間が長くなるように制
    御することを特徴とする請求項28に記載の記憶方法。
  33. 【請求項33】 上記一時記憶手段上の領域毎に対応し
    て、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を
    制御情報として記憶し、 上記属性の判別結果に基づいて、上記制御情報により対
    応づけられる上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を
    一時記憶させる制御を行うことを特徴とする請求項28
    に記載の記憶方法。
  34. 【請求項34】 上記記録媒体に記録される情報を繰り
    返し読み出して再生出力する際に、上記一時記憶手段に
    おける一部の領域において、上記情報を一時記憶する時
    間を長く設定することを特徴とする請求項28に記載の
    記憶方法。
  35. 【請求項35】 上記属性の判別により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の連続性が検出された
    とき、要求されていない情報についての上記記録媒体か
    らの先読みが実行されて上記一時記憶手段に記憶される
    ように制御することを特徴とする請求項28に記載の記
    憶方法。
  36. 【請求項36】 上記属性の判別により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の量が所定以上である
    と検出されたとき、要求されていない情報についての上
    記記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段
    に記憶されるように制御することを特徴とする請求項2
    8に記載の記憶方法。
  37. 【請求項37】 記録媒体から読み出される情報及び
    /又は記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶手段に
    一時記憶する場合において、上記情報の属性を判別し、 上記属性の判別結果に応じて、上記情報を一時記憶する
    量又は一時記憶する時間を制御する処理を実行させるプ
    ログラム。
  38. 【請求項38】 上記情報の拡張子に基づいて属性を判
    別することを特徴とする請求項37に記載のプログラ
    ム。
  39. 【請求項39】 上記情報の特徴に基づいて属性を判別
    することを特徴とする請求項37に記載のプログラム。
  40. 【請求項40】 上記属性の判別により、上記情報は連
    続性が高い情報であると判別されたとき、上記情報を上
    記一時記憶手段に連続的に記憶するとともに、連続する
    情報を一時記憶する量を多くするように制御することを
    特徴とする請求項37に記載のプログラム。
  41. 【請求項41】 上記属性の判別により、上記情報は連
    続性が低い情報であると判別されたとき、上記情報を上
    記一時記憶手段に一時記憶する時間が長くなるように制
    御することを特徴とする請求項37に記載のプログラ
    ム。
  42. 【請求項42】 上記一時記憶手段上の領域毎に対応し
    て、上記情報を一時記憶する量又は一時記憶する時間を
    制御情報として記憶し、 上記属性の判別結果に基づいて、上記制御情報により対
    応づけられる上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を
    一時記憶させる制御を行うことを特徴とする請求項37
    に記載のプログラム。
  43. 【請求項43】 上記記録媒体に記録される情報を繰り
    返し読み出して再生出力する際に、上記一時記憶手段に
    おける一部の領域において、上記情報を一時記憶する時
    間を長く設定することを特徴とする請求項37に記載の
    プログラム。
  44. 【請求項44】 上記属性の判別により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の連続性が検出された
    とき、要求されていない情報についての上記記録媒体か
    らの先読みが実行されて上記一時記憶手段に記憶される
    ように制御することを特徴とする請求項37に記載のプ
    ログラム。
  45. 【請求項45】 上記属性の判別により、上記記録媒体
    からの読み出しを要求された情報の量が所定以上である
    と検出されたとき、要求されていない情報についての上
    記記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記憶手段
    に記憶されるように制御することを特徴とする請求項3
    7に記載のプログラム。
  46. 【請求項46】 記録媒体から読み出される情報及び
    /又は記録媒体に対して書き込む情報を一時記憶手段に
    一時記憶する場合において、上記情報の属性を判別し、 上記属性の判別結果に応じて、上記情報を一時記憶する
    量又は一時記憶する時間を制御する処理を実行させるプ
    ログラムを記録した記録媒体。
  47. 【請求項47】 上記プログラムは、上記情報の拡張子
    に基づいて属性を判別することを特徴とする請求項46
    に記載の記録媒体。
  48. 【請求項48】 上記プログラムは、上記情報の特徴に
    基づいて属性を判別することを特徴とする請求項46に
    記載の記録媒体。
  49. 【請求項49】 上記プログラムは、上記属性の判別に
    より、上記情報は連続性が高い情報であると判別された
    とき、上記情報を上記一時記憶手段に連続的に記憶する
    とともに、連続する情報を一時記憶する量を多くするよ
    うに制御することを特徴とする請求項46に記載の記録
    媒体。
  50. 【請求項50】 上記プログラムは、上記属性の判別に
    より、上記情報は連続性が低い情報であると判別された
    とき、上記情報を上記一時記憶手段に一時記憶する時間
    が長くなるように制御することを特徴とする請求項46
    に記載の記録媒体。
  51. 【請求項51】 上記プログラムは、上記一時記憶手段
    上の領域毎に対応して、上記情報を一時記憶する量又は
    一時記憶する時間を制御情報として記憶し、 上記属性の判別結果に基づいて、上記制御情報により対
    応づけられる上記一時記憶手段上の領域に、上記情報を
    一時記憶させる制御を行うことを特徴とする請求項46
    に記載の記録媒体。
  52. 【請求項52】 上記プログラムは、上記記録媒体に記
    録される情報を繰り返し読み出して再生出力する際に、
    上記一時記憶手段における一部の領域において、上記情
    報を一時記憶する時間を長く設定することを特徴とする
    請求項46に記載の記録媒体。
  53. 【請求項53】 上記プログラムは、上記属性の判別に
    より、上記記録媒体からの読み出しを要求された情報の
    連続性が検出されたとき、要求されていない情報につい
    ての上記記録媒体からの先読みが実行されて上記一時記
    憶手段に記憶されるように制御することを特徴とする請
    求項46に記載の記録媒体。
  54. 【請求項54】 上記プログラムは、上記属性の判別に
    より、上記記録媒体からの読み出しを要求された情報の
    量が所定以上であると検出されたとき、要求されていな
    い情報についての上記記録媒体からの先読みが実行され
    て上記一時記憶手段に記憶されるように制御することを
    特徴とする請求項46に記載の記録媒体。
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