JP2003329571A - 孔食感受性の評価方法 - Google Patents

孔食感受性の評価方法

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JP2003329571A
JP2003329571A JP2002134873A JP2002134873A JP2003329571A JP 2003329571 A JP2003329571 A JP 2003329571A JP 2002134873 A JP2002134873 A JP 2002134873A JP 2002134873 A JP2002134873 A JP 2002134873A JP 2003329571 A JP2003329571 A JP 2003329571A
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pitting
stainless steel
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pitting corrosion
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Yasumasa Koshiro
育昌 小城
Takao Tsuruta
孝雄 鶴田
Tetsuji Kawakami
哲治 川上
Takashi Yoshiyama
隆士 吉山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔食感受性を短時間で簡易に評価でき、コス
ト低減及び評価時間の短縮化を可能とする孔食感受性の
評価方法を提供する。 【解決手段】 ステンレス鋼についての孔食感受性の評
価方法であって、測定表面を研磨したステンレス鋼の供
試体を少なくとも2以上作成し、それぞれ異なる塩素イ
オン濃度を有する液に浸漬させる、浸漬工程と、前記浸
漬工程を経た供試体の表面に形成された皮膜について、
顕微エリプソメトリーによって入射光に対する反射光を
CCDカメラによって計測し、該ステンレス鋼供試体表
面の皮膜厚みを測定する、皮膜厚み測定工程と、前記皮
膜厚み測定工程にて得られた皮膜厚さと、前記供試体を
浸漬させた塩素イオン濃度との相関をプロットする、感
受性評価工程と、を含むことを特徴とする孔食感受性の
評価方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステンレス鋼につ
いての孔食感受性の評価方法に関し、さらに詳しくは、
例えば構造物中での締結部材や板材などとして使用され
るステンレス鋼について、その環境中での孔食感受性評
価を、長時間の浸漬試験を行わずに簡易かつ迅速に評価
できる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】孔食は、主にステンレス鋼が皮膜破壊型
イオンであるCl-等のハロゲンイオンによって、局部的
に不働態皮膜が破壊されることによって発生する現象で
ある。一般に、孔食が発生するまでには潜伏期間があ
り、長い潜伏期間の後に事象としてステンレス鋼に孔が
開く。孔食感受性を評価する従来法には、鋼材を当該液
条件で長時間浸漬する方法と孔食電位測定(JIS G 057
7)がある。孔食電位測定(JIS G 0577)では電位を高
くすると、ある電位以上で皮膜が破れて電位が変動する
ことを利用して測定する。孔食感受性の高い材料ほど、
皮膜が破れる孔食電位が低いという特性があり、これに
よって、複数の材料における孔食感受性の序列を評価す
るには、有効であった。しかしながら、当該環境で孔食
感受性を評価しようとすると、孔食発生電位よりも低い
電位であれば孔食は発生しないとされるが、実際には動
電位法では強制的に電位を流すために、電位を有限時間
の間で掃引してハッチングの起こす箇所で破壊が起こっ
ており、修復作用が追い付かない箇所で電流が増加す
る。孔食現象は実際には、孔食電位が定義される付近で
はその周辺(低電位側)で発生しており、その付近の電
位では一定の確率で孔食が発生するので、精度自体が低
くなってしまう。また、孔食電位測定による評価は、孔
食電位が電位掃引速度に依存するため、材料間の相対比
較には有効な手法であるが、感受性評価のためには十分
時間をかけてゆっくり電位を掃引する必要がある。感受
性を評価する上で孔食電位との比較に必要な腐食電位は
皮膜の厚み増加に伴い徐々に上昇するため、正確な値を
出すためには1ヶ月近い日数を要する問題があった。
【0003】一方、長時間浸漬法では,孔食が1000
〜数1000時間の潜伏期間の後に顕在化する場合があ
り、また加速試験が困難であることから評価結果が得ら
れるまで時間がかかる問題があった。このようなことか
ら、孔食が未だ発生していない潜伏期間において、ステ
ンレス鋼の使用による孔食の発生の有無を、孔食感受性
として的確に評価する方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来の試験法での問題点に鑑み、孔食感受性を短時間で簡
易に評価でき、コスト低減及び評価時間の短縮化を図る
ことを可能であるとともに、材料を特定の環境で使用で
きるか否かの感受性評価を可能とする、孔食感受性の評
価方法を開発すべく、鋭意検討した。ステンレス鋼の不
働態皮膜の厚みは、皮膜の保護性が良好な状態では薄
く、保護皮膜が不安定になると厚く形成される。本発明
はこの特性を利用して、孔食感受性を示す環境条件での
皮膜厚みの特異性を、孔食が顕在化しない短時間で検知
することによって、孔食感受性を環境条件の加速なしに
短時間で評価するものである。その結果、本発明者ら
は、皮膜厚みの性状として、不働態皮膜の厚さ(数Å)の
測定が可能な顕微偏光解析法(顕微エリプソメトリー)を
用いて、実用上問題となる塩素イオン(Cl-)等のハ
ロゲンイオン濃度と皮膜厚さの関係を評価することによ
って、上記問題点が解決されることを見い出した。本発
明は、かかる見地より完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ス
テンレス鋼についての孔食感受性の評価方法であって、
測定表面を研磨したステンレス鋼の供試体を少なくとも
2以上作成し、それぞれ異なる塩素イオン濃度を有する
液に浸漬させる、浸漬工程と、前記浸漬工程を経たステ
ンレス鋼の供試体表面に形成された皮膜について、一定
以上の分解能を有する顕微エリプソメトリーによって、
入射光に対する反射光をCCDカメラによって計測し、
該ステンレス鋼供試体表面の皮膜厚みを測定する、皮膜
厚み測定工程と、前記皮膜厚み測定工程にて得られた皮
膜厚さと、前記供試体を浸漬させた塩素イオン等のハロ
ゲンイオン濃度との相関をプロットする、感受性評価工
程と、を含むことを特徴とする孔食感受性の評価方法を
提供するものである。これにより、従来は孔食という事
象を検知するには、600〜1000時間以上の長時間
の浸漬が必要であったが、本発明によれば、浸漬直後の
一定時間後に皮膜厚みを測定することによって、孔食感
受性を的確に評価できる。
【0006】本発明では供試体を液に浸漬させる前に、
皮膜厚さの測定精度を向上させるため、供試体であるオ
ーステナイトステンレス鋼の測定表面は研磨する。浸漬
工程では、供試体を所定時間、具体的には例えば10分
〜30時間、好ましくは1時間〜10時間、浸漬する。
皮膜厚み測定工程では、通常20μmまでの分解能好まし
くは10μmまでの分解能を有する顕微エリプソメトリー
によって、入射光に対する反射光をCCDカメラによっ
て計測し、該ステンレス鋼の供試体表面に形成された皮
膜厚みを測定する。感受性評価工程では、皮膜厚み測定
工程にて得られた皮膜厚さと、前記供試体を浸漬させた
塩素イオン濃度との相関をプロットする。
【0007】一般に、耐食性の劣っているもの程、酸化
皮膜が厚くなる成長速度が速いので、弱い部分の皮膜は
厚くなり、強い部分はそのままであるという性質があ
る。ステンレス鋼の皮膜厚みは、耐食性のよい高Cr鋼は
薄く、耐食性の劣る低Cr鋼は相対的に厚く形成される。
耐食性は皮膜の厚さに依存する該性質を利用して、本発
明では孔食感受性を評価する。本発明はこの特性を利用
して、約10μmφの分解能を有する顕微エリプソメトリ
ー測定装置を用いて、塩素イオンを含む溶液への浸漬に
よって生じるステンレス鋼の皮膜厚みを計測することに
よって、該ステンレス鋼の孔食感受性を評価するもので
ある。
【0008】本発明の評価方法により、解析を含め約1
0時間程度の短時間で、オーステナイトステンレス鋼の
孔食感受性を評価することができる。また、本発明の評
価方法により、1000〜数1000時間経過して孔食
が顕在化しない緩やかな試験条件でも環境条件を加速す
ることなく、解析を含め10時間程度でオーステナイト
ステンレス鋼の孔食感受性を評価することができる。本
発明に係る方法を実施するための形態について説明す
る。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0009】
【発明の実施の形態】従来の構造物の材料研究において
は、ステンレス材料の環境中での腐食感受性を判断する
場合、長時間に亘る実際の環境試験によって、取り出さ
れたものを評価しなければならず、多大な労力・費用・
時間などが必要であった。本発明の方法によれば、実機
試験を行わなくても、当該環境中における材料の腐食感
受性を的確に評価・判断することが可能である。本発明
は、浸漬工程と皮膜厚み測定工程と感受性評価工程とを
含む、ステンレス鋼についての孔食感受性の評価方法で
ある。孔食感受性を有しない場合には、ステンレス鋼の
皮膜厚さに変化は見られず、孔食感受性を有する場合に
は、浸漬工程によってステンレス鋼の皮膜厚さが増加し
ていく。浸漬工程における液の塩素濃度を高くしていく
と、皮膜厚さが増加していくので感受性を有するように
なり、孔食が発生する要件に該当するようになるのであ
る。以下、各工程について詳細に説明する。
【0010】(浸漬工程)浸漬工程では、測定表面を研
磨したステンレス鋼の供試体を少なくとも2以上作成
し、それぞれ異なる塩素イオン濃度を有する液に浸漬さ
せる。まず、測定対象となるオーステナイトステンレス
鋼については、測定表面を研磨する。初期の状態を均一
にしておくことによって、皮膜厚みを正確に測定するこ
とができる。これは、後述の皮膜厚み測定工程における
顕微エリプソメトリーを実施する前段階として、反射率
の精度を保ち、反射し易いようにするためにも重要であ
る。これによって、表面の皮膜は取り除かれるが、溶液
に入れた瞬間に不働態皮膜は新たに形成され、その皮膜
を評価する。
【0011】次いで、異なる塩素イオン濃度を有する液
中に、供試体であるステンレス鋼を設置する。浸漬工程
では、供試体を所定時間、具体的には例えば10分〜3
0時間、好ましくは1時間〜10時間、浸漬する。浸漬
時間と皮膜厚さとの相関については、対象となる孔食の
場合、その潜伏期間においては皮膜破壊型イオンである
Cl-の影響によって、孔食感受性が発現する条件で皮膜
の保護性が低下して、皮膜厚みが厚くなる傾向を捉える
ことができる。浸漬を行う供試体に対しては、in-situ
顕微偏光解析法(顕微エリプソメトリー)による膜厚分布
解析を実施し、皮膜厚みの経時変化と孔食発生状況につ
いての相関性の有無を評価する。この相関性より、浸漬
直後(潜伏期)での皮膜厚みから、孔食感受性を評価する
ことができる。
【0012】具体的には、長時間浸漬試験では実機条件
との乖離がないように表面状態は、例えば#400番研磨
することができるが、本評価では皮膜厚みが薄い状態で
の評価精度を得るために鏡面に仕上げた後(#1000番ま
で研磨後、ダイヤモンドペーストにて鏡面に仕上げ
る)、アセトンにて超音波洗浄し油分を除去した供試体
を用いるのが好ましい。 ・温度:55℃ ・pH:5.5 ・Cl-濃度:SUS304:0.002,0.02,0.2mol/kg(MgCl2) SUS316L:0.006,O.06,0.6mol/kg(MgCl2) ・S04 2-濃度:SUS304:0.01mol/kg(MgS04) SUS316L:0.003mol/kg(MgS04) ・雰囲気: 大気飽和 ・供試材: SUS304L,SUS316 ・試験時間:浸漬直後から電位が安定する5時間後に測定開始 ・供試体寸法:20mm×30mm×3mmt(鏡面研磨)
【0013】(皮膜厚み測定工程)次いで、皮膜厚み測
定工程では、浸漬工程を経た供試体の表面に形成された
皮膜について、顕微エリプソメトリーによって入射光に
対する反射光をCCDカメラによって計測し、該ステン
レス鋼供試体表面の皮膜厚みを測定する。この際、光を
照射して一回に入力される光情報を、CCDによって分
離して解析する。
【0014】本発明で評価するステンレス鋼では、耐食
性の良いものほど、皮膜厚さが薄い。通常は全面皮膜の
特性を測定するが、本発明で評価する孔食感受性は浸漬
工程を経た供試体について、一定の範囲内において孔食
が生じるか否かという評価であり、マクロの評価では判
断できず、平均して一定面積内の皮膜厚さを評価しなけ
ればならない。そこで、本発明では顕微エリプソメトリ
ーによって、偏光解析法を用いて皮膜の厚さを測定する
ので、非常に薄いnm単位の皮膜も測定可能である。顕微
機能を付与することで、微少の部位まで皮膜厚みの分布
を測定できる。この方法によれば、皮膜厚みをミクロの
範囲で測定することができる。
【0015】本発明で評価するステンレス鋼の実証環境
は、例えばCl-イオンによる孔食が支配的となる排脱吸
収液使用環境が挙げられる。孔食は局部腐食であるが、
粒界腐食とは異なり発生個所は確率的であり限定されな
い。よって、環境によって変化する平均的な皮膜特性と
して皮膜厚みに着目し、その物性をエリプソメトリーに
よって検出する。図1は、皮膜厚みと鋼材(SUS304)の耐
孔食性の関係を示している。ここでは耐食性と皮膜厚さ
の関係について、皮膜の厚さを種々変化させるために、
無処理、酸洗処理または不働態化処理を行い、各状態
で、従来用いられていた手法である孔食電位によって感
受性を評価した。孔食電位が大きい程、孔食感受性は低
く、孔食電位が小さければ、孔食感受性は高い。皮膜厚
みとの相関を見ると、皮膜が厚いほど孔食感受性が高く
なり、薄いほど孔食感受性が低いことがわかる。この図
1から、皮膜厚みが厚くなれば孔食感受性が高くなるこ
とが確認できる。そして、この皮膜特性傾向が孔食の顕
在化しない短時間で現れれば、その時点で孔食感受性を
評価できる。
【0016】エリプソメトリー(偏光解析法)は偏光が基
体表面上で反射されるとき生じる偏光状態の変化を解析
して、基体表面に存在する表面皮膜の厚さや光学定数を
求める方法である。試料表面に皮膜のような薄い膜を要
する試料であれば、光学定数と共にその皮膜の厚さを求
めることができる。ここで、偏光とはその電気ベクトル
を推進方向に垂直な直交2方向の成分に分けたとき、両
成分の間にいつも一定の位相差及び振幅比を保っている
光をいう。エリプソメトリーの測定で得られるデータ
は、あくまで入射光と反射光の偏光状態の変化であり、
この得られたデータと初期条件により以下の方程式を解
くことによって、皮膜厚さおよび皮膜の光学定数を決定
することができる。下記の方程式では、通常3つの未知
数のうち、1個もしくは2個(皮膜の光学定数が概ねわ
かっているとき)を固定して方程式を解く方法、あるい
は、予め皮膜厚さをパラメータとして△(位相差)とψの
関係(理論曲線)を求めておき、実測値と比較することに
より皮膜厚さを決定する方法が一般的である。また、入
射光の波長を替えて測定し、方程式を増やすことによ
り、3つの未知数を同時に解く方法(分光エリプソメト
リー)も採用されている。本発明では、例えば最初にあ
げた3つの未知数の内、1個もしくは2個を文献値を用
いて固定する方法を採用できる。
【0017】△=f(d2,N2,n1,N31,λ) tanψ=f(d2,N2,n1,N31,λ) 〔上記式中、△は偏光の相対的位相差(位相差)(測定
値)、tanψは偏光の振幅反射係数(振幅比)(測定値)、d2
は皮膜厚さ(未知数)、N2は複素屈折率N2=n2-k2i(n2,k2
未知数)、n1は測定溶液の屈折率(初期値)、N3は金属素
地の複素屈折率N3=n3-k2i(皮膜のない状態でのエリプソ
メトリー測定にて決定)、φ1は偏光の入射角(初期値)、
λは偏光の波長(初期値)、をそれぞれ表す。〕
【0018】顕微エリプソメトリーの装置構成として
は、通常検出器としてホトマルを用いるが、本発明のエ
リプソメトリーでは、顕微機能を付加するために検出器
にCCDカメラを採用している。このCCDカメラは、例えば
512×512の素子から構成され、一つの素子は20μm□で
あるものを用いる。また、検出器の前に×10の拡大レン
ズを置くことにより、2μm□の情報を得ることが可能
である。実際の測定においては、偏光の入射角が60deg
程度であるため、CCDカメラの端にいくほど幅の広い情
報を拾ってしまうことになる。このため中央部では平面
分解能2μm□を期待できるが、端の分解能は約13μm
□になる(供試体表面が鏡面状態時)。なお、本発明の孔
食感受性評価では、皮膜厚みの平均値の増加傾向と環境
条件の相関が重要であり、発生時間や発生位置が確率的
に生じる生成過程は評価しないことから、各画素の平均
値を平均膜厚として評価することが好適である。
【0019】顕微エリプソメトリーの基本構造は、Xeラ
ンプからでた光を例えば635nmにモノクロ化し、偏光子
にて偏光とし、1/2波長板の角度を変えることにより種
々の偏光を供試体に照射するものである。反射した光
は、検光子を通ることにより一定の偏光のみCCDカメラ
に検出される。ここでCCDに検出された光の強度と、1/2
波長板の角度および入射角等から計算により供試体の光
学常数を決定することができる。なお、顕微機能から得
られる情報量は例えば512×512と多い。通常試料前の1/
2波長板を回転させながら、連続的にデータを採取する
が、本装置では、1/2波長板を0,45,90,-45degに回転さ
せ、その都度CCDの画像データを取り込むことにより測
定を行うのがよい。このため、1回の測定に約2〜3分
が必要である。
【0020】またエリプソメトリーの特長の一つとして
光による測定であるため、in-situ(水中)での測定が可
能である。よって、長時間浸漬試験後のサンプルについ
ても、同条件in-sitnで確認することができる。これよ
り顕微エリプソメトリーによって、浸漬直後の供試体表
面の皮膜厚みがその塩素イオン等のハロゲンイオン濃度
で成長するか否か、を評価することによって、当該条件
の孔食感受性の有無を短時間で評価可能である。
【0021】(感受性評価工程)最後に本発明では、感
受性評価工程にて、前記皮膜厚み測定工程にて得られた
皮膜厚さと、前記供試体を浸漬させた塩素イオン濃度と
の相関をプロットして、ステンレス鋼を評価する。この
工程における感受性評価では、塩素濃度の増加によって
皮膜厚みが変化しない領域では、孔食感受性が発現せ
ず、他方、塩素濃度の増加によって皮膜厚みが厚くなる
領域では、孔食感受性が発現するとして評価できる。そ
れらの塩素イオン濃度と皮膜厚みの比率の変化の有無に
よって、感受性を有する領域と有しない領域とに区分す
ることができる。感受性を有する領域では、使用に適さ
ないか一定期間の使用に制限され、感受性を有しない領
域では使用可能と評価できる。
【0022】浸漬工程においては、塩素イオン濃度が低
いときには皮膜厚さの成長が行われない場合があり、こ
のような場合、該環境下において当該ステンレス鋼は孔
食感受性がないことになる。例えば、図6に示す実験例
で塩素イオン濃度が0.002mol/kgの場合(SO4 2-濃度=0.
01mol/kg)、供試体であるSUS304Lの皮膜厚みに変化は
認められず、0.003mol/kg以下の濃度領域では孔食が発
生しないものと評価できる。一方、塩素イオン濃度0.00
5mol/kg以上の領域では、皮膜厚さの増大が生じるの
で、孔食感受性を有するものと評価できる。
【0023】浸漬工程を経た浸漬直後の皮膜厚さと孔食
感受性との相関を解析するには、長時間浸漬試験と同条
件下でオーステナイトステンレス鋼(例えばSUS304L,SU
S316L)について浸漬直後(現実の浸漬直後あるいは浸
漬後1時間〜10時間を含む)の皮膜厚み測定を実施す
る。
【0024】ここで、浸漬工程後のステンレス鋼につい
て、孔食感受性を有する場合には所定塩素イオン濃度以
上の領域では、皮膜厚みの平均値が上昇する傾向を示
す。一方、後述の長期腐食試験の結果より、当該皮膜厚
み値が上昇する所定塩素イオン濃度以上では、孔食感受
性を示すことが証明される。よって、浸漬直後の孔食潜
在期間で、皮膜厚みの平均値が上昇する条件では、供試
体の皮膜厚みの成長に対して感受性の評価が可能とな
る。
【0025】(長時間浸漬試験)本発明の評価方法は、
実際の条件において長時間浸漬試験を実施することによ
って確認できる。ここでの試験は、Cl-濃度とS04 2-濃度
をパラメータとした排煙脱硫装置条件にて、長時間浸漬
後の皮膜厚み特性と孔食感受性の相関性を解析すること
を目的とする。例えば排脱プラント吸収液を対象とする
条件は、燃焼する石炭の種類にも依存するが、Cl-=100
〜100000ppm,S04 2-=10〜100000ppm,温度50〜70℃,pH5〜
6である。Cl-イオンは皮膜破壊作用があり、孔食発生の
原因物質であるが、SO4 2-イオンは孔食を抑制する作用
があり、ステンレス鋼(SUS304)で孔食が発生する臨界Cl
-イオン濃度は以下の式によって表される。log[Cl-] =
0.85log[SO4 2-] - 0.05
【0026】試験条件としては、例えば以下の条件が挙
げられる。 ・温度:55℃ ・pH:5.5 ・Cl-濃度: SUS304L :0.002,0.02,O.2mol/kg(MgC12) SUS316L :0.006,0.06,0.6mol/kg(MgC12) ・S04 2-濃度: SUS304L :0.01mol/kg(MgS04) SUS316L :0.003mol/kg(MgS04) ・雰囲気: 大気飽和 ・供試材: SUS304L,SUS316L ・試験時間: 681Hr,1406Hr(SUS304Lのみ), 1454Hr(SUS316Lのみ),2881Hr ・供試体寸法: 20mm×30mm×3mmt(#400番研磨) ・n数: 2枚 ・評価: 外観観察,試験後in-sitn皮膜厚み評価
【0027】(皮膜厚み測定手順)本発明において皮膜
厚さの挙動を把握するには、長時間浸漬試験と同条件に
おいて、浸漬工程後の供試体の皮膜厚さを測定し、浸漬
直後あるいは所定時間後の孔食潜在段階の皮膜厚さ挙動
を解析する。ここでの測定装置は、例えば、三角のセル
に光を照射して供試体から反射してくる光情報を解析し
て、皮膜厚み分布を測定する皮膜特性評価装置である。
エリプソメトリーによる皮膜厚みの測定手順を、以下に
示す。
【0028】1)供試体をゴニオメータにセットし、セル
内にセットする。 2)セル内に、試験液を入れる。 3)LEDレーダーを光路上に出しLEDレーザーの光とXeラ
ンプの光が数ヶ所で一致するように、供試体の位置を調
整する。微調整はゴニオメータで行う。 4)再度、LEDレーザーの光とXeランプが数ケ所で一致す
るように供試体を調整する。 5)LEDレーザーを光路より外し、暗室の扉を閉める。 6)CCDカメラにXeランプの光が入っていることを確認す
る。(画面上にCCDカメラの強度マップが表示される。 7)腐食電位が安定するのを待ち(約5時間)測定を開始す
る。 8)偏光角を0にセットする。 9)CCD強度マップを得る。 10)偏光角45、90、-45についてこの操作を繰り返す。 ll)Xeランプの電源を切り10)の操作を行いダーク(CCD自
体が持っている初期値)状態での強度分布を測定する(ブ
ランク測定)。
【0029】
【実施例】実施例1 ステンレス鋼SUS304Lについて、以下の条件で本発明の
評価を行った。 温度:55℃, pH:5.5, Cl-濃度:0.002,0.02,0.2 mol
/kg SO4 2-濃度:0.01 mol/kg また、本発明の評価方法と比較するため、同様の条件で
長時間浸漬試験も行った。長時間浸漬を3000時間を
経過しても、塩素濃度が薄い条件では変化しなかった。
塩素濃度を高くすると、680時間でピットが発生す
る。このような各塩素濃度にて、浸漬後5時間にて皮膜
厚さを測定すると、感受性がある状態では皮膜が厚くな
っていくことがわかった。この試験の詳細は、後述す
る。図6には、SUS304鋼について浸漬後5Hrの皮膜厚み
のCl-濃度依存性を長時間浸漬後の孔食発生の有無とあ
わせて示す。孔食が顕在化していない5Hr浸漬状態で、6
80Hr後に軽微な孔食が認められているCl濃度0.02mol/kg
以上の条件で、皮膜厚みが上昇する傾向を示しており、
これによりヒ゜ットが発生しないCl-濃度条件は,SO4 2-濃度
が0.01mol/kgのとき約0.004mol/kg(55℃)であること
が短時間で評価することができる。
【0030】実施例2 ステンレス鋼SUS316Lについて、以下の条件で本発明の
評価を行った。 温度:55℃, pH:5.5, Cl-濃度:0.006,0.06,0.6mol/
kg SO4 2-濃度:0.003mol/kg 本実施例2では、モリブデンを増加させて耐孔食性を向
上させたSUS316Lについて試験した。実施例1と
同様に、孔食が発生しない条件では皮膜厚みが厚くなっ
ていないが、孔食が発生する条件では皮膜厚みが増加し
ていることがわかった。これらの傾向から、長時間試験
しなくても浸漬直後あるいは一定短時間経過後の皮膜厚
みの差を測定することによって、感受性を評価すること
ができる。
【0031】排煙脱硫装置条件での長時間浸漬試験 各条件での腐食状況を表1に示す。
【表1】
【0032】SUS304Lでは、Cl-濃度0.02mol/kg,681Hr及
び1454Hrにて、微細な初期ピットの発生が認められた。
また、Cl-濃度0.02mol/kg,2881Hr、Cl-濃度0.2mol/kg,6
81Hr,1454Hrおよび2881Hr、の各条件においてはピット
(孔食)が多数認められた。しかしいずれのピットも、
研磨面に沿って発生しており、開口部は広く進展性のピ
ットではなかった。SUS316Lについては、Cl-濃度0.6mol
/kgの条件でのみ、ビットの発生が認められた。また681
Hrでは、微細な初期ピットであったが1406Hr及ぴ2881Hr
ではピットが多数存在した。ピットの形状は、SUS304L
同様に研磨面に沿って発生しており、開口部は広く進展
性のピットではなかった。
【0033】浸漬時間と皮膜厚さの相関 各条件における顕微エリプソメトリーによる皮膜厚さの
測定結果を、表2に示す。
【表2】
【0034】各材料における皮膜厚みとCl-濃度および
皮膜厚みと浸漬時間の関係は、以下の通りである。 (1)SUS304 SUS304L鋼の各浸漬時間における皮膜厚さとCl-濃度の関
係を、図2に示す。ピットの発生が認められなかったCl
-:0.002mol/kgの皮膜厚さ(681Hr6.8nm,1454Hr8.2nm,288
1Hr9.9nm)に対して、軽微な孔食が認められたCl-:0.02
および0.2mol/kgでは皮膜の保護性が低下(不安定化)し
て、皮膜成長する傾向を示した。また、Cl-濃度が増す
ことにより、皮膜厚さは厚くなる傾向を示した。この増
加傾向からピットが発生しない条件の皮膜厚みのCl-
度を算出すると、S04濃度0.Olmol/kgのとき約0.O04mol/
kgであり、S04濃度と臨界Cl-濃度の関係は(log[Cl-]=
0.31log[S04 2-]-1.8, 55℃)と推定された。文献値で
は(log[Cl-]=0.85log[S04 2-]-0.05, 25℃)であり、
温度上昇に伴い孔食発生Cl-濃度が低下しているものと
考えられる。各溶液条件におけるSUS304L鋼の皮膜厚さ
と浸漬時間の関係を、図3に示す。皮膜厚さはほぼ放物
線則に従い上昇する傾向がみられた。また,浸漬直後に
おいても、α濃度による皮膜厚さの違いが認められるこ
とが予想されることから、浸漬直後の段階でin-situ皮
膜厚み評価を実施することによって、孔食が顕在化して
いない短時間でSUS304鋼の孔食感受性の有無が評価でき
る。
【0035】(2)SUS316L SUS316L鋼の各浸漬時間における皮膜厚さとCl-濃度の関
係を、図4に示す。SUS316LについてもSUS304L同様に、
孔食発生Cl-濃度域で皮膜厚みが増加する傾向が認めら
れた。ピットの発生が認められなかったCl-濃度0.006mo
l/kg及び0.06mol/kgでは、ほぼ同じ皮膜厚さを示した。
SUS304Lと同様に、皮膜厚みの変化より孔食発生Cl-濃度
を推定すると、18-8ステンレス鋼の臨界Cl-濃度に比べ
高くなった。これは鋼材中のMoによる耐食性改善効果に
よるものと考えられる。各溶液条件におけるSUS316L鋼
の皮膜厚さと浸漬時間の関係を、図5に示す。SUS304L
同様に皮膜厚さはほぼ放物線則に従い上昇する傾向がみ
られた。浸漬直後においても、Cl-濃度による皮膜厚さ
の違いが認められると考えられ、よってSUS316Lについ
ても、浸漬初期の皮膜厚みを測定することにより孔食の
感受性の有無を判断することが可能である。
【0036】浸漬直後の皮膜厚さと孔食感受性の相関 (1)SUS304L SUS304L鋼浸漬直後(5Hr)における皮膜厚さとCl濃度の関
係を、図6に示す。孔食が顕在化する前段階において、
Cl濃度による皮膜厚みの特異性が検出されることが確認
された。よって、浸漬直後あるいは浸漬後1時間〜10
時間の段階で、in-situ皮膜厚み評価によって、孔食が
顕在化していない潜伏期間でもSUS304L鋼の孔食感受性
の有無が評価できることが確認された。
【0037】(2)SUS316L SUS316L鋼浸漬直後(5Hr)における皮膜厚さとCl濃度の関
係を、図7に示す。上記SUS304L鋼同様に、孔食が顕在
化する前段階でのCl濃度による皮膜厚みの特異性が検出
されることが確認された。よって、浸漬直後あるいは浸
漬後1時間〜10時間の段階で、in-situ皮膜厚み評価
によって、孔食が顕在化していない短時間でSUS316L鋼
の孔食感受性の有無が評価できることが確認された。
【0038】
【発明の効果】本発明の評価方法によれば、解析を含め
十時間程度でオーステナイトステンレス鋼の孔食感受性
を評価することができる。また本評価方法により、10
00〜数1000時間経過しても孔食が顕在化しないマ
イルドな条件でも、環境条件を加速することなく,解析
を含め十時間程度でオーステナイトステンレス鋼の孔食
感受性を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステンレス鋼の皮膜厚みと鋼材(SUS304)の耐孔
食性の関係を示すグラフである。
【図2】SUS304L鋼の各浸漬時間における皮膜厚さと、C
l-濃度の関係を示すグラフである。
【図3】各溶液条件におけるSUS304L鋼の皮膜厚さと、
浸漬時間の関係を示すグラフである。
【図4】SUS316L鋼の各浸漬時間における皮膜厚さとCl-
濃度の関係を示すグラフである。
【図5】各溶液条件におけるSUS316L鋼の皮膜厚さと、
浸漬時間の関係を示すグラフである。
【図6】SUS304L鋼浸漬直後(5Hr)における皮膜厚さと、
Cl濃度の関係を示すグラフである。
【図7】SUS316L鋼浸漬直後(5Hr)における皮膜厚さと、
Cl濃度の関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 哲治 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 吉山 隆士 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 Fターム(参考) 2G050 AA01 BA02 CA04 EA06 EB07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼についての孔食感受性の評
    価方法であって、 測定表面を研磨したステンレス鋼の供試体を少なくとも
    2以上作成し、それぞれ異なる塩素イオン濃度を有する
    液に浸漬させる、浸漬工程と、 前記浸漬工程を経た供試体の表面に形成される皮膜につ
    いて、顕微エリプソメトリーによって入射光に対する反
    射光をCCDカメラによって計測し、該ステンレス鋼供
    試体表面の皮膜厚みを測定する、皮膜厚み測定工程と、 前記皮膜厚み測定工程にて得られた皮膜厚さと、前記供
    試体を浸漬させた塩素イオン濃度との相関をプロットす
    る、感受性評価工程と、を含むことを特徴とする孔食感
    受性の評価方法。
  2. 【請求項2】 前記ステンレス鋼がオーステナイトステ
    ンレス鋼であることを特徴とする請求項1記載の孔食感
    受性の評価方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010197116A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Hitachi Plant Technologies Ltd ステンレス鋼の孔食診断方法、ステンレス鋼の孔食診断装置、ステンレス鋼を構造部材に用いた海水用ポンプの孔食診断方法及びステンレス鋼を構造部材に用いた海水ポンプの孔食診断装置
CN113466119A (zh) * 2021-07-02 2021-10-01 兰州空间技术物理研究所 一种材料耐离子溅射腐蚀能力测量评价方法

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