JP2003329554A - 排ガス採取装置 - Google Patents

排ガス採取装置

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JP2003329554A
JP2003329554A JP2002141317A JP2002141317A JP2003329554A JP 2003329554 A JP2003329554 A JP 2003329554A JP 2002141317 A JP2002141317 A JP 2002141317A JP 2002141317 A JP2002141317 A JP 2002141317A JP 2003329554 A JP2003329554 A JP 2003329554A
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Japan
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exhaust gas
cooling jacket
filter
water cooling
port
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JP2002141317A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Okamoto
達哉 岡本
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】灰溶融設備の炉に近い位置で排ガス採取でき、
高精度で炉内雰囲気のO ,CO等の濃度を管理すること
を可能とする排ガス採取装置を提供する。 【解決手段】先端が排ガスダクト10内の排ガス通路1
2に向けて開放した形態の筒状をなす水冷ジャケット2
0と、その内部に且つ軸方向に引き込んだ位置に挿入セ
ットされたフィルタ38及びそのフィルタ38を通じて
先端部の吸入口36より排ガスを吸入する吸入パイプ3
4とを備えた排ガス採取本体18を排ガスダクト10か
ら分岐して突出した筒状の排ガス採取口16内に挿入し
て排ガス採取装置14を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は排ガス採取装置に
関し、特に焼却炉等から出た灰を溶融する設備の排ガス
採取装置として好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭から排出されるゴミは焼却場ま
で運ばれ、焼却炉で焼却処理される。この焼却炉での焼
却による燃殻は主灰と呼ばれ通常ゴミ100に対して主灰
が10〜15%程度発生する。
【0003】この主灰は特別管理一般廃棄物に該当して
いないため、そのまま廃棄場に廃棄処理することができ
る。但し近年にあってはその廃棄場の確保が困難な情勢
にあり、そこでこの主灰を図3に示す灰溶融設備(ここ
ではアーク炉設備)200で溶融してスラグ化し、減容
化することにより埋立地の延命化を図るとともに、これ
を路盤材等として活用するといったことも行われてい
る。
【0004】焼却炉でのゴミの焼却に際して燃焼により
排ガスが併せて発生する。この排ガス中には多量の粉塵
ダストが含まれており、そこで焼却炉からの排ガス中の
ダストをバグ集塵機にて集塵し分離することが行われて
いる。この集塵されたダストを飛灰と称している。この
飛灰もまた上記主灰と一緒に灰溶融設備200で溶融
し、スラグ化することが行われている。このように主灰
と飛灰とを合せて溶融する場合を混合溶融と称し、また
主灰だけを単独で溶融する場合を単独溶融と称してい
る。
【0005】ところで灰の中には可燃分(未燃分)が含
まれており、また灰溶融に際して有毒ガスが発生するの
を防止するなどの目的で、炉201内に空気を送り込ん
で灰溶融を酸化性雰囲気の中で行うようにしている。而
して炉201内を適正な雰囲気に保ちつつ灰溶融を行う
ためには、炉201内の雰囲気中のO,CO等の濃度管
理を行うことが必要である。この場合、炉201内の雰
囲気ガスを直接採取(サンプリング)してO,CO等の
濃度測定を行うことができれば望ましいが、熱の問題
(炉201内は高熱である)及び雰囲気ガス中に含まれ
ている各種塩類等の腐食性成分による腐食の問題があっ
てこれは実際には難しい。
【0006】そこで例えば上記単独溶融の場合には、炉
201内からの排ガスを図3に示す位置Pで採取し
て、O,CO等の濃度測定を行うようにしていた。但し
同図中203は排ガスの排出経路202上に設けられた
冷却塔で、この冷却塔203に送られた排ガスがノズル
204からの水の噴霧によって温度降下させられ、また
併せて排ガス中に含まれているダストがある程度取り除
かれる。
【0007】冷却塔203を出た排ガスはバグ集塵機2
06を通ってそこで集塵が行われる。図3中排ガスの採
取位置Pは、この冷却塔203とバグ集塵機206と
の間の位置であって、このときの排ガスの温度は約140
〜150℃程度の温度である。
【0008】従来このように灰溶融設備200の炉20
1から遠く離れた位置で排ガスを採取するようにしてい
るのは、炉201に近い位置であると排ガスの温度が高
く、排ガス採取装置212の機器が高熱により損傷する
問題があったり、また炉201に近い位置では排ガス中
にダストが多く含まれているため、そのダストによって
機器が詰まったりする問題を生じることから、図3に示
すように冷却塔203より下流側の排ガス温度が充分に
降下した位置であって、尚且つ排ガス中のダストが冷却
塔203での水噴霧によりある程度取り除かれた後の位
置において排ガスを採取するようにしていたのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
に炉201から遠い位置Pで排ガスを採取してO,C
O等の濃度測定を行う場合、炉201から位置Pまで
の経路が長いために、途中でリークエアや、冷却塔20
3で噴霧された水分等の影響等があって濃度測定の精度
が低くならざるを得ない。特に上記した混合溶融の場合
には、冷却塔203内においてノズル204からの水噴
霧に代えて冷却空気を噴出して空冷するようにしてお
り、この場合排ガスが空気で希釈されてしまうため、位
置Pで排ガスを採取して濃度測定した場合その精度は
更に低いものとなってしまう。
【0010】ここで混合溶融の場合に水噴霧(水冷)に
代えて空冷するようにしているのは、飛灰中には各種塩
類等の腐食性成分が多く含まれているため、水噴霧を行
うことで排ガスの排出経路202の腐食が助長されてし
まう問題を生ずることによる。
【0011】このようなことから、本発明者は図4に示
しているように耐熱性のセラミック製のフィルタ224
を装着した排ガス採取装置212を用いて、図3中炉2
01に近い位置Pで排ガスを採取して濃度測定するこ
とを試みた。図3中位置Pは、排ガス温度が約600〜7
00℃程度の位置である。
【0012】図4において208は排ガスダクト、21
0はその内部の排ガス通路を表している。212は排ガ
ス採取装置で、この排ガス採取装置212は金属製の空
気管214を有している。
【0013】216は空気管214の途中部位に設けら
れたエゼクタで、このエゼクタ216から金属製の挿入
管218が分岐して延び出している。そしてその挿入管
218の内部に、排ガス吸入用の金属製の吸入パイプ2
20の端部とそこに装着されたセラミック製のフィルタ
224とが、挿入管218との間に微少な隙間Sを形成
する状態で挿入されている。ここで吸入パイプ220に
はその先端に吸入口226が設けられている。
【0014】この排ガス採取装置212の場合、ブロア
からの空気を空気管214を通じて勢い良く送り出し、
その先端から排ガス通路210内に噴出させる。このと
きエゼクタ216の部分で負圧が発生し、そしてその負
圧による吸引力によって、排ガス通路210内の排ガス
を吸入パイプ220と挿入管218との間の狭い隙間S
を通じて吸入し、そしてセラミック製のフィルタ224
を通じて吸入口226から吸入パイプ220内部に吸入
した上、分析装置へと導く。
【0015】しかしながらこの排ガス採取装置212の
場合、フィルタ224がセラミック製、吸入パイプ22
0が金属製であってそれらの間で熱膨張率が異なってお
り、このため加熱,冷却を繰り返すうちに(加熱の際に
は600℃〜700℃程度の高温まで加熱される)セラミック
製のフィルタ224が割れてしまう問題が生じた。
【0016】更にまたこのような高温条件の下では排ガ
ス中の腐食性成分がガス状であったりミスト状であった
りするため(各種塩類等の腐食性成分は融点が大体600
℃〜700℃程度である)、そのような腐食性成分がガス
状或いはミスト状で金属製の吸入パイプ220等に付着
することによって、金属製のパイプの腐食が進行してし
まう問題を生ずる。
【0017】またその他に、この排ガス採取装置212
では常時ブロアにて空気を排ガス通路210内に噴き出
しているため、採取位置周辺の排ガスが噴出した空気に
よって希釈されてしまい、排ガス中のO,CO等の濃度
を正しく測定できない問題が有り、更に隙間Sが狭いた
めに尚且つ炉201に近い位置での排ガスの採取である
ために、即ちダストが多く含まれている位置での排ガス
の採取であるために、そのダストによって隙間Sが塞が
れてしまう問題を生じ、またフィルタ224が挿入管2
18内部に隠れた状態にあり且つフィルタ224の取り
出しが困難であることによって、フィルタ224の状態
を目視で確認できず、加えてメンテナンスも困難である
など様々な問題が生じた。
【0018】以上灰溶融設備における排ガスの採取を例
にとって説明したが、同様の問題は他の設備における排
ガスの採取に際しても生じ得る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の排ガス採取装置
はこのような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項1のものは、(イ)先端が排ガスダク
ト内の排ガス通路に向けて開放した形態の筒状をなし、
周壁内部に冷却水の通路を有する水冷ジャケットと、
(ロ)該水冷ジャケットの内周面との間に隙間を形成す
る状態で且つ該水冷ジャケットの先端より軸方向に引き
込んだ位置において該水冷ジャケットの内部に挿入セッ
トされたフィルタ、及び該水冷ジャケットの先端の開放
部より流入した排ガスを該フィルタを通じて先端部の吸
入口より吸入する排ガスの吸入パイプと、を備えた排ガ
ス採取本体を有していることを特徴とする。
【0020】請求項2のものは、請求項1において、前
記排ガスダクトから分岐して突出状に筒状の排ガス採取
口が設けられており、該排ガス採取口の内部に前記水冷
ジャケットを挿入させる状態に前記排ガス採取本体が取
り付けられていることを特徴とする。
【0021】請求項3のものは、請求項2において、前
記排ガス採取本体の先端が前記排ガスダクト内の排ガス
通路に突出しておらず、該排ガスダクトの内面の位置若
しくはこれより引き込んだ位置に位置していることを特
徴とする。
【0022】請求項4のものは、請求項1〜3の何れか
において、前記吸入パイプには逆洗用の空気を吹き込む
吹込口が設けてあり、該吹込口から吹き込んだ空気を前
記吸入口から前記フィルタを通じて噴出させて該フィル
タの清掃を行い得るようになしてあることを特徴とす
る。
【0023】請求項5のものは、請求項1〜4の何れか
において、前記水冷ジャケットには逆洗用の空気を吹き
込む吹込口が設けてあり、該吹込口から吹き込んだ空気
を該水冷ジャケット内を流通させて前記排ガス通路側に
逆向きに噴出させるようになしてあることを特徴とす
る。
【0024】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、前記フィルタが金属製であることを特徴とす
る。
【0025】請求項7のものは、請求項1〜6の何れか
において、前記吸入パイプが前記フィルタとともに保持
プレートにより保持されており、且つ該保持プレートが
ねじ具により前記水冷ジャケットに脱着可能に締結して
あることを特徴とする。
【0026】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明の排ガス採
取装置は、先端が開放された形態の筒状の水冷ジャケッ
ト内に、フィルタ及び吸入パイプを軸方向に引き込んだ
位置に挿入セットしたもので、この装置にあっては、水
冷ジャケット内にその先端の開放部から流入した排ガス
を、水冷ジャケットの冷却効果により温度降下させた上
でフィルタを通じ吸入パイプの吸入口から吸入すること
ができる。
【0027】従って例えば排ガスの採取位置における排
ガスの温度が600〜700℃程度であっても、これを例えば
200〜300℃程度の低温まで温度降下させた上で、フィル
タを通じ吸入口から吸入するようになすことが可能であ
る。これによりフィルタ及び吸入パイプ等が熱により損
傷するのを防ぐことができ、またフィルタが耐熱温度の
低いものであっても良いため、かかるフィルタとして金
属製のフィルタを用いることも可能となる(請求項
6)。
【0028】更に排ガスの温度を例えば上記のように20
0〜300℃の低温まで温度降下させた上で、フィルタを通
じ吸入パイプにて吸入することが可能であるため、600
〜700℃程度の高温の排ガス中でガス状或いはミスト状
となっている各種塩類等の腐食性成分を、それらの融点
以下の低温まで降下させ、固形化した上で排ガス吸入す
るようになすことが可能となる。
【0029】この腐食性成分はガス状或いはミスト状の
状態であるときに特に腐食性が強いが、この腐食性成分
を固形化してフィルタや吸入パイプ等に付着させるよう
にすることで、腐食性を低下させることができる。従っ
て本発明によれば、高温度域にある排ガスを採取した場
合であっても、そこに含まれる腐食性成分によって排ガ
ス採取装置の各部材が腐食により損傷する問題を解決す
ることができる。そして高温度域にある排ガスの採取が
可能になることによって、炉に近い位置で排ガスを採取
することが可能となり、排ガス中の成分(O,CO等)
の測定精度を従来に増して高めることができる。
【0030】本発明においては、分析装置側に設けたポ
ンプにより吸入パイプを通じて直接排ガスを吸入するこ
とができ、この場合図4に示す従来の装置のようにエゼ
クタ216により発生させた負圧で排ガス吸入する場合
と異なって水冷ジャケットと吸入パイプとの間の隙間を
充分に大きく取ることができ、それらの間の隙間がダス
トにより閉塞してしまうのを防止することができる。
【0031】本発明においては、排ガスダクトから筒状
の排ガス採取口を分岐して突出状に設け、そこに水冷ジ
ャケットを挿入する状態に排ガス採取本体を取り付けて
排ガス採取装置を構成することができる(請求項2)。
この場合において排ガス採取本体の先端を、排ガスダク
ト内の排ガス通路内に突出させず、排ガスダクトの内面
の位置若しくはこれより引き込んだ位置に位置させてお
くことが望ましい(請求項3)。
【0032】排ガス採取本体の先端が排ガス通路内に突
き出していると、その突き出した部分に排ガス中に含ま
れるダストが堆積して同部分が高温となり、そこで腐食
が進行してしまう問題のあることが判明した。そこで請
求項3では、排ガス採取本体の先端が排ガス通路内に突
き出さないようにしてその取付位置を設定したもので、
これにより高温度域の排ガスを採取した場合であっても
ダスト堆積による排ガス採取本体の損傷を有効に防止す
ることができる。
【0033】請求項4のものは、吸入パイプに逆洗用の
空気を吹き込む吹込口を設け、そこから空気を吹き込ん
で吸入口からフィルタを通じ噴出させるようにしたもの
で、これによりフィルタに付着しているダストを除去す
ることができ、フィルタの目詰りを良好に防止すること
ができる。
【0034】特に本発明によれば排ガス中の腐食性成分
を粒状に固形化した上でフィルタに付着させることが可
能であるが、この粒状に固形化した腐食性成分を逆洗用
の空気を噴き出すことでフィルタ表面から吹き飛ばし、
フィルタを常に清浄に保持することが可能となる。そし
てこのようにすることで、フィルタのメンテナンスの頻
度を少なくすることができる。
【0035】一方請求項5のものは、水冷ジャケットに
上記吸入パイプと同様に吹込口を設け、そこから空気を
吹き込んで水冷ジャケット内部を逆洗するようになした
もので、このようにすることでフィルタに対する上記の
逆洗によりフィルタから噴き飛ばされた粒状の腐食成分
やダスト等、水冷ジャケット内の汚れを除去し、水冷ジ
ャケット内を常に良好な状態に保持することが可能とな
る。そしてこれにより水冷ジャケットのメンテナンスの
頻度をより少なくすることができる。
【0036】請求項7のものは、吸入パイプをフィルタ
とともに保持プレートにて保持させ、そしてその保持プ
レートをねじ具により水冷ジャケットに脱着可能に締結
したもので、この請求項7においては、吸入パイプ及び
フィルタのメンテナンスが必要となったとき、ねじ具に
よる締結を外すことで簡単にメンテナンス作業を行うこ
とができる。
【0037】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は灰溶融設備の炉等から
延び出した排ガスダクトで、12はその内部の排ガス通
路である。14はこの排ガス通路12内の排ガスを採取
する排ガス採取装置であって、排ガスダクト10から突
出状に分岐して設けられた筒状の排ガス採取口16と、
排ガス採取本体18とを有している。
【0038】図2にその排ガス採取本体18の構成が具
体的に示してある。同図において20は水冷ジャケット
で、周壁部が外筒20Aと内筒20Bとの二重筒構造を
成していてその内部に冷却水の通路22を有しており、
また先端は開放部24とされている。
【0039】冷却水の通路22にはL字状を成すパイプ
26が挿入されており、そのパイプ26の外部への突出
部にて、冷却水の流入口28が構成されている。またそ
の流入口28から周方向に180°隔たった位置において
冷却水の流出口30が設けられている。
【0040】この水冷ジャケット20においては、流入
口28から流入した冷却水が通路22を流通して流出口
30から流出する。そして通路22を流通する冷却水に
よって水冷ジャケット20全体が冷却されるようになっ
ている。尚この水冷ジャケット20は金属製である。こ
の水冷ジャケット20には、取付用のフランジ32が全
周に亘って設けられている。
【0041】34は吸入口36から排ガスを吸入する金
属製の吸入パイプで、この吸入パイプ34にはフィルタ
38が装着されている。ここでフィルタ38はステンレ
ス等の金属からなっており、全体がメッシュ状に構成さ
れている。
【0042】吸入パイプ34は、フィルタ38とともに
金属製の保持プレート40により保持されており、その
保持プレート40が水冷ジャケット20に対しねじ締結
されることで、フィルタ38とともに水冷ジャケット2
0の内部、詳しくはその中心部に挿入した状態に保持さ
れている。ここでフィルタ38は、その先端が水冷ジャ
ケット20の図中左端、即ち開放部24から所定距離軸
方向に引き込んだ位置に位置させられている。
【0043】水冷ジャケット20における内筒20Bは
外筒20Aから図中右側に突き出しており、その端部に
設けられたフランジ42に対し、上記保持プレート40
がヒンジボルト44と蝶ナット46とによりねじ締結さ
れている。ここでヒンジボルト44は、図2(B)に示
しているようにフランジ42及び保持プレート40に形
成された切欠48を通じて図2(A)の軸50周りに起
倒可能に、内筒20Bに取り付けられている。即ち蝶ナ
ット46を回転操作してヒンジボルト44から外すこと
で、簡単に吸入パイプ34及びフィルタ38を保持プレ
ート40とともに水冷ジャケット20から抜取可能とな
してある。
【0044】水冷ジャケット20の内筒20B、詳しく
は内筒20Bにおける外筒20Aから図中右側に突き出
した部分に、逆洗用の空気の吹込口52が設けられてい
る。また吸入パイプ34においても図中右端部に逆洗用
の空気の吹込口54が設けられている。
【0045】ここで吹込口54は、吸入パイプ34内部
に空気を吹き込んでその吹き込んだ空気を、吸入口36
からフィルタ38を通じて外部に噴出させ、これによっ
てフィルタ38に付着したダスト等を取り除くために設
けられたものである。また水冷ジャケット20に設けら
れた吹込口52も同様に、そこから吹き込んだ空気を水
冷ジャケット20内部を図中左側に、即ち排ガス通路1
2側に向けて逆向きに噴出させ、これによって水冷ジャ
ケット20内部のダスト等を取り除くために設けられた
ものである。
【0046】尚、図2(B)において56は水冷ジャケ
ット20のフランジ32に設けられた固定孔である。こ
の図2の排ガス採取本体18は、図1に示しているよう
に水冷ジャケット20を排ガス採取口16内部に挿入し
た状態で、フランジ32において排ガス採取口16端部
のフランジ58に締結固定され、ここにおいて図1の排
ガス採取装置14が構成される。
【0047】この状態において吸入パイプ34は管路6
0を通じて分析装置に接続される。図中62はその分析
装置側に設けられたポンプであり、64は管路60を開
閉制御するバルブである。
【0048】尚、図1に示しているように排ガス採取口
16はダストの堆積を防ぐため、排ガスダクト10の軸
心と直角方向に対し傾斜した状態で設けられており、従
って水冷ジャケット20もまた、斜めに傾斜した状態で
挿入セットされている。ここで水冷ジャケット20はそ
の先端、詳しくは図中左端が排ガスダクト10の内面と
ほぼ一致する状態で排ガス採取口16内部に挿入されて
いる。即ち水冷ジャケット20は、排ガスダクト10内
部の排ガス通路12に突き出さない状態で取り付けられ
ている。
【0049】本例の排ガス採取装置14においては、管
路60上のバルブ64を開いてポンプ62により吸引を
行うことで、排ガス通路12を流通する排ガスを、吸入
パイプ34の吸入口36からフィルタ38を通じて分析
装置の側に吸入することができる。吸入された排ガスは
分析装置にかけられて、そこでO,CO等の濃度が測定
される。その際、排ガス通路12内の排ガスは、水冷ジ
ャケット20の先端の開放部24からフィルタ38に到
達するまでに水冷ジャケット20による冷却によって温
度降下させられる。
【0050】この例においては例えば600〜700℃程度の
高温の排ガスがフィルタ38に到達するまでに約200〜3
00℃程度の低温まで温度降下する。そのようにフィルタ
38の水冷ジャケット20内の引込位置及び水冷ジャケ
ット20による冷却能力が定められている。従って例え
ば排ガス中にガス状またはミスト状で腐食性成分が含ま
れていても、それらが冷却により粒状に固形化し、その
状態でフィルタ38や吸入パイプ34或いは水冷ジャケ
ット20内面に付着する。従って腐食成分によりそれら
が腐食し、損傷するのが抑制される。
【0051】本例の排ガス採取装置14は、吸入パイプ
34に設けた吹込口54から空気を吹き込んでフィルタ
38を逆洗することができる。即ち逆洗用の空気を吹込
口54から吹き込むことによって、フィルタ38に付着
したダストや粒状に固形化した腐食性成分を吹き飛ば
し、目詰まりを防止してフィルタ38を常に清浄に保持
することができる。尚その逆洗用の空気の吹込みはタイ
マー制御等で定期的に、例えば10〜30分間に1回程
度の間隔で行うことができる。但しこれは一例である。
【0052】尚この吹込口54からの逆洗用の空気の吹
込みは、管路60上のバルブ64を閉じた状態で行う。
即ち分析装置による分析を一旦中断した上で、逆洗用の
空気の吹込みを行うこととなる。この吹込口54からの
逆洗用の空気の吹込みとともに、水冷ジャケット20に
設けた吹込口52からの逆洗用の空気の吹込みを併せて
行う。
【0053】吹込口52から吹き込まれた逆洗用の空気
は、水冷ジャケット20内部を図中左方向に勢い良く流
れて、水冷ジャケット20内面に付着したダストやフィ
ルタ38から吹き飛ばされたダスト等を水冷ジャケット
20外部、即ち排ガス通路12内に噴出し、水冷ジャケ
ット20内部を洗浄する。従って水冷ジャケット20内
面等へのダスト等の付着堆積が防止され、水冷ジャケッ
ト20内部が常に清浄に保持される。
【0054】本例では、排ガス採取本体18の先端が排
ガス通路12内に突き出さない状態に取り付けられてお
り、このため排ガス通路12内への突出部分にダストが
堆積して同部分の腐食が進行する問題を生じない。
【0055】また本例では吸入パイプ34と水冷ジャケ
ット20とに吹込口54,52を設けてそこから逆洗用
の空気を吹き込むようにしているため、フィルタ38や
水冷ジャケット20内を常に清浄に保持することがで
き、それらのメンテナンスの頻度を著しく少なくでき
る。
【0056】また本例では吸入パイプ34,フィルタ3
8を保持プレート40とともに簡単に脱着できるように
してあるため、吸入パイプ34及びフィルタ38のメン
テナンスが必要となったときにこれを容易に行うことが
できる。
【0057】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明は灰溶融設備以外の
設備の排ガス採取装置として適用することも可能である
など、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加
えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である排ガス採取装置を取付
状態で示す図である。
【図2】図1における排ガス採取本体の具体的構成を示
す図である。
【図3】灰溶融設備における排ガスの従来の採取位置を
示す図である。
【図4】排ガス採取装置の従来の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 排ガスダクト 12 排ガス通路 14 排ガス採取装置 16 排ガス採取口 18 排ガス採取本体 20 水冷ジャケット 20A 外筒(周壁) 20B 内筒(周壁) 22 通路 24 開放部 34 吸入パイプ 36 吸入口 38 フィルタ 40 保持プレート 44 ヒンジボルト(ねじ具) 46 蝶ナット(ねじ具) 52,54 吹込口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G052 AA02 AB02 AB06 AC25 AD04 AD24 AD42 BA14 CA02 CA03 CA04 CA12 EA03 EB13 FC07 FC14 3K061 NB02 NB10 3K062 AA24 AB03 CB08 DA21 DA22 DA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)先端が排ガスダクト内の排ガス通
    路に向けて開放した形態の筒状をなし、周壁内部に冷却
    水の通路を有する水冷ジャケットと、(ロ)該水冷ジャ
    ケットの内周面との間に隙間を形成する状態で且つ該水
    冷ジャケットの先端より軸方向に引き込んだ位置におい
    て該水冷ジャケットの内部に挿入セットされたフィル
    タ、及び該水冷ジャケットの先端の開放部より流入した
    排ガスを該フィルタを通じて先端部の吸入口より吸入す
    る排ガスの吸入パイプと、を備えた排ガス採取本体を有
    していることを特徴とする排ガス採取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記排ガスダクトか
    ら分岐して突出状に筒状の排ガス採取口が設けられてお
    り、該排ガス採取口の内部に前記水冷ジャケットを挿入
    させる状態に前記排ガス採取本体が取り付けられている
    ことを特徴とする排ガス採取装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記排ガス採取本体
    の先端が前記排ガスダクト内の排ガス通路に突出してお
    らず、該排ガスダクトの内面の位置若しくはこれより引
    き込んだ位置に位置していることを特徴とする排ガス採
    取装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記吸
    入パイプには逆洗用の空気を吹き込む吹込口が設けてあ
    り、該吹込口から吹き込んだ空気を前記吸入口から前記
    フィルタを通じて噴出させて該フィルタの清掃を行い得
    るようになしてあることを特徴とする排ガス採取装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記水
    冷ジャケットには逆洗用の空気を吹き込む吹込口が設け
    てあり、該吹込口から吹き込んだ空気を該水冷ジャケッ
    ト内を流通させて前記排ガス通路側に逆向きに噴出させ
    るようになしてあることを特徴とする排ガス採取装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記フ
    ィルタが金属製であることを特徴とする排ガス採取装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記吸
    入パイプが前記フィルタとともに保持プレートにより保
    持されており、且つ該保持プレートがねじ具により前記
    水冷ジャケットに脱着可能に締結してあることを特徴と
    する排ガス採取装置。
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