JP2003328936A - 可変容量圧縮機用容量制御弁 - Google Patents
可変容量圧縮機用容量制御弁Info
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Abstract
機用容量制御弁を目的とする。 【解決手段】 両端に高圧用弁体23および低圧用弁体
24が一体に形成され、これらに対向して同一径の弁孔
を有する弁座25,28を配置して三方弁構造にし、弁
座25の上流側から吐出圧力Pdを受け、弁座28の下
流側に吸入圧力を受け、高圧用弁体23の下流側および
低圧用弁体24の上流側には調圧室の圧力Pc1,Pc
2を受けるようにし、弁座28の弁孔を介してシャフト
30により可変容量圧縮機が容量制御を開始する差圧に
対応した荷重を高圧用弁体23および低圧用弁体24に
与えるソレノイドを有している。弁孔を同一径にしたこ
とで、調圧室の圧力Pc1,Pc2をキャンセルし、吐
出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧のみで容量制御する
ことができる。
Description
量制御弁に関し、特に自動車用空調装置の冷凍サイクル
の中で冷媒ガスを圧縮する可変容量圧縮機に使用される
可変容量圧縮機用容量制御弁に関する。
媒を圧縮するために用いられる圧縮機は、エンジンを駆
動源としているので、回転数制御を行うことができな
い。そこで、エンジンの回転数に制約されることなく適
切な冷房能力を得るために、冷媒の圧縮容量を変えるこ
とができる可変容量圧縮機が用いられている。
ンジンによって回転駆動される軸に取り付けられた揺動
板に圧縮用ピストンが連結され、揺動板の角度を変える
ことによってピストンのストロークを変えることで冷媒
の吐出量を変えるようにしている。
縮された冷媒の一部を導入し、その導入する冷媒の圧力
を変化させ、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを
変化させることによって連続的に変えている。
入する冷媒の量を制御するのに、たとえば特開2001
−132650号公報に記載の圧縮容量制御装置では、
可変容量圧縮機の吐出室と調圧室との間に容量制御弁を
設け、調圧室と吸入室との間にオリフィスを設けた構成
と、吐出室と調圧室との間にオリフィスを設け、調圧室
と吸入室との間に容量制御弁を設けた構成とを提案して
いる。
に保つように連通または閉塞させる制御をしており、差
圧の所定値を電流値によって外部から設定することがで
きる電磁制御弁としている。これにより、エンジンの回
転数が上昇したときには、吐出室と調圧室との間に容量
制御弁を開ける、または調圧室と吸入室との間に容量制
御弁を閉じるよう制御し、調圧室に導入される圧力を増
加させて圧縮できる容量を小さくし、回転数が低下した
ときには、容量制御弁を逆に制御し、調圧室に導入され
る圧力を減少させて圧縮できる容量を大きくするように
制御することで、エンジンの回転数に関係なく可変容量
圧縮機から吐出される冷媒の圧力を一定に保つようにし
ている。
可変容量圧縮機用容量制御弁では、可変容量圧縮機の吐
出室から調圧室を介して吸入室に至る経路に容量制御弁
とともにオリフィスが設けられているが、このオリフィ
スは、可変容量圧縮機の吐出室から吸入室に抜けるリー
ク量を考慮して決定されるが、実際には可変容量圧縮機
の製造公差のばらつきによりオリフィスの適切なサイズ
を設定することが難しいという問題点があった。また、
可変容量圧縮機は、吐出圧力と吸入圧力との差圧が一定
になるように制御するものであるが、それを制御する容
量制御弁が調圧室と吐出室または吸入室との間に介挿さ
れているため容量制御の動作時に調圧室の圧力の影響を
受けてしまう場合があるという問題点があった。
のであり、オリフィスのサイズのばらつきを許容し、調
圧室の圧力の影響を受けない可変容量圧縮機用容量制御
弁を提供することを目的とする。
決するために、吸入室の圧力と吐出室の圧力との差圧を
所定の差圧に保つように前記吐出室から調圧室に導入す
る冷媒量を制御して可変容量圧縮機から吐出される冷媒
の容量を変化させる可変容量圧縮機用容量制御弁におい
て、前記吐出室に連通する第1のポートと前記調圧室に
連通する第2のポートとの間の第1の冷媒流路に介挿さ
れて前記第1の冷媒流路を連通または閉塞する第1の弁
と、前記調圧室に連通する前記第2のポートと前記吸入
室に連通する第3のポートとの間の第2の冷媒流路に介
挿され、前記第1の弁と同じ有効径を有し、前記第1の
弁に連動して前記第2の冷媒流路を連通または閉塞する
第2の弁と、を備えていることを特徴とする可変容量圧
縮機用容量制御弁が提供される。
よれば、第1および第2の弁がオリフィスより十分に大
きな弁孔を有していることにより、オリフィスの製造公
差を吸収することができ、第1および第2の弁が同じ有
効径を有していることにより、これら第1および第2の
弁に共通に連通している第2のポートを介して受ける調
圧室の圧力がキャンセルされ、第1および第2の弁は容
量制御の動作時に調圧室の圧力の影響を受けずに吸入室
の圧力と吐出室の圧力との差圧のみで容量制御すること
ができる。
を参照して詳細に説明する。図1は本発明による容量制
御弁を適用した可変容量圧縮機の概略を示す断面図であ
る。
室1を有し、中には回転自在に支持された回転軸2を有
している。この回転軸2の一端は、図示しない軸封装置
を介して調圧室1の外まで延びていて、クラッチおよび
ベルトを介してエンジンの出力軸から駆動力が伝達され
るプーリ3が固定されている。回転軸2には、この回転
軸2の軸線に対して傾斜角可変となる揺動板4が設けら
れている。回転軸2の軸線の回りには、複数(図示の例
では1つ)のシリンダ5が配置されている。各シリンダ
5には、揺動板4の回転運動を往復運動に変換するピス
トン6が配置されている。各シリンダ5は、それぞれ吸
入用リリーフ弁7および吐出用リリーフ弁8を介して吸
入室9および吐出室10に接続されている。各シリンダ
5の吸入室9は、互いに連通して1つの部屋になってお
り、冷凍サイクルの蒸発器に接続される。各シリンダ5
の吐出室10も、互いに連通していて1つの部屋になっ
ており、冷凍サイクルのガスクーラまたは凝縮器に接続
される。
0から調圧室1へ連通する冷媒流路および調圧室1から
吸入室9へ連通する冷媒流路の途中に、三方弁を備えた
容量制御弁11が設けられ、吐出室10と調圧室1との
間、および調圧室1と吸入室9との間には、オリフィス
12,13がそれぞれ設けられている。なお、これらの
オリフィス12,13は、可変容量圧縮機のボディの側
に形成したが、容量制御弁11の中に設けてもよい。
ンジンの駆動力によって回転軸2が回転し、その回転軸
2に設けられた揺動板4が回転すると、揺動板4に連結
されたピストン6が往復運動し、これによって吸入室9
の冷媒がシリンダ5に吸入され、シリンダ5内で圧縮さ
れ、圧縮された冷媒が吐出室10へ吐出される。
は、吐出室10の冷媒の吐出圧力Pdを受けて、吸入室
9の吸入圧力Psとの差圧が所定の差圧に保つように、
調圧室1へ導入する冷媒量(このときの調圧室1の圧力
をPc1で示してある)と調圧室1から吸入室9へ導入
される冷媒量(このときの調圧室1の圧力をPc2で示
してある)とを連動して制御する。これによって、調圧
室1内の圧力Pc(=Pc1=Pc2)が所定値に保た
れ、シリンダ5の容量が所定値に制御される。
は、吐出室10から調圧室1へ冷媒を導入する冷媒流路
を全開にし、調圧室1から吸入室9へ冷媒を導入する冷
媒流路を全閉にする。このとき、容量制御弁11は、調
圧室1から吸入室9への冷媒流路を遮断するが、オリフ
ィス13を介して、冷媒の微少流れはある。
室10から調圧室1へ冷媒を導入する冷媒流路を全閉に
し、調圧室1から吸入室9へ冷媒を導入する冷媒流路を
全開にする。このとき、容量制御弁11は、吐出室10
から調圧室1への冷媒流路を遮断するが、オリフィス1
2を介して微少の冷媒を調圧室1へ導入するようにし
て、冷媒に混入された潤滑オイルを調圧室1へ供給する
ようにしている。
て詳細に説明する。図2は第1の実施の形態に係る容量
制御弁を示す中央縦断面図である。この容量制御弁11
は、電磁三方弁を構成している。すなわち、ボディ21
の中央開口部に軸線方向に進退自在に保持された三方弁
の弁体22を有している。この弁体22は、ボディ21
の軸線方向両端に高圧用弁体23および低圧用弁体24
が一体に形成されている。高圧用弁体23は、その先端
が鋭角に形成され、低圧用弁体24は、その先端が鈍角
に形成されている。
高圧用弁体23の弁座25を構成するプラグ26が嵌合
され、外側端部には、フィルタ27が嵌合されている。
ボディ21は、また、その軸線位置に低圧用弁体24の
ための弁座28が一体に形成されている。プラグ26と
弁体22との間には、高圧用弁体23を弁座25から離
れる方向、かつ低圧用弁体24がその弁座28に着座す
る方向に弁体22を付勢するスプリング29が配置され
ている。
弁孔および低圧側の弁座28の弁孔の有効径は、同一サ
イズにしてある。ボディ21の軸線位置に形成された弁
座28の弁孔は、図の下端部まで同じ内径サイズで貫通
形成されており、その貫通孔には、シャフト30が軸線
方向に進退自在に保持されている。このシャフト30
は、弁体22側が縮径されて貫通孔の内壁との間に冷媒
流路を形成し、上側の先端部は、低圧用弁体24に当接
している。そして、ボディ21の下端部は、別のボディ
31の中央開口部に嵌合されている。
る部分は、高圧導入側の空間と低圧導出側の空間との間
を仕切っており、ボディ21には、可変容量圧縮機の調
圧室1に連通する2つの冷媒流路に対応して高圧用弁体
23の下流側と低圧用弁体24の上流側とにポート3
2,33が形成されている。また、ボディ31には、可
変容量圧縮機の吸入室9に連通する冷媒流路に対応して
低圧用弁体24の下流側にポート34が形成されてい
る。ポート33の入口には、フィルタ35が周設されて
いる。
けられている。このソレノイドは、上端部がボディ21
の下端部に嵌合された固定鉄芯36を有している。ボデ
ィ31の下端部には、スリーブ37の上端部が固定され
ており、その下端部は、ストッパ38によって閉止され
ている。固定鉄芯36の上部中央空間にはガイド39が
圧入固定され、ストッパ38の上部中央空間にもガイド
40が圧入固定されている。ガイド39,40は、軸線
方向に摺動自在にシャフト41を2点支持している。シ
ャフト41の上端は、シャフト30の下端に当接されて
いる。固定鉄芯36とストッパ38との間には、可動鉄
芯42が配置され、シャフト41に支持されている。可
動鉄芯42は、シャフト41に嵌め込まれたEリング4
3によって上端が当接されている。Eリング43と固定
鉄芯36との間には、ワッシャ44およびスプリング4
5が配置され、ストッパ38と可動鉄芯42との間に
は、スプリング46が配置されている。スリーブ37の
外周には、電磁コイル47、ヨーク48およびプレート
49が設けられている。
のボディ21には、Oリング50,51がそれぞれ周設
され、ポート34を挟んでその上下位置のボディ31に
は、Oリング52,53がそれぞれ周設されている。
係について説明する。まず、高圧用弁体23に対向する
弁座25の有効径と低圧用弁体24に対向する弁座28
の有効径とを同一サイズにしてあるため、高圧用弁体2
3および低圧用弁体24の有効受圧面積は等しくなって
いる。高圧用弁体23および低圧用弁体24には、調圧
室1の圧力Pcと実質的に等しい圧力Pc1,Pc2が
同じ受圧面積に対して軸線方向逆向きにかかるため、弁
体22に対する圧力Pcによる影響はキャンセルされて
いることになる。したがって、三方弁は、基本的に吐出
室10からの吐出圧力Pdと吸入室9からポート34を
介して受ける吸入圧力Psとの差圧だけで動くことにな
る。
は、ボディ31と固定鉄芯36との間、スリーブ37と
固定鉄芯36との間を介して固定鉄芯36と可動鉄芯4
2との間の空間、さらにはシャフト41と固定鉄芯36
との間の隙間およびシャフト41とガイド39との間の
クリアランスを介してボディ21と固定鉄芯36との間
の空間に導入されており、また、スリーブ37と可動鉄
芯42との間の隙間を介して可動鉄芯42とストッパ3
8との間の空間、さらにはシャフト41とガイド40と
の間のクリアランスを介してシャフト41とストッパ3
8との間の空間にも導入されていて、ソレノイドの内部
は低圧の吸入圧力Psによって充満されている。
1において、ソレノイドの電磁コイル47に制御電流が
供給されていないときには、図2に示したように、可動
鉄芯42はスプリング45によって固定鉄芯36から離
れる方向に付勢され、弁体22はスプリング29よって
ソレノイド側に付勢されているので、高圧用弁体23は
全開、低圧用弁体24は全閉になっている。ここで、吐
出圧力Pdが導入されると、その吐出圧力Pdは三方弁
を介して調圧室1に導入される。調圧室1から吸入室9
に抜ける冷媒流路は三方弁により閉塞されているので、
調圧室1の圧力Pc1は吐出圧力Pdに近い値になり、
ピストン6の両面にかかる圧力差が最も小さくなって、
揺動板4はピストン6のストロークが最も小さくなるよ
うな傾斜角になり、これにより、可変容量圧縮機は速や
かに最小容量の運転に移行するようになる。
電流が供給されると、可動鉄芯42は固定鉄芯36に吸
引されて図の上方へ移動し、三方弁は、高圧用弁体23
が全閉、低圧用弁体24が全開になる。すると、今ま
で、オリフィス13を介して調圧室1の冷媒が吸入室9
へ導入されていたのに加えて、調圧室1に連通されたポ
ート33から三方弁およびポート34を介して冷媒が吸
入室9へ導出される。調圧室1の圧力Pc2は吸入圧力
Psに近い値になり、ピストン6の両面にかかる圧力差
が最も大きくなって、揺動板4はピストン6のストロー
クが最も大きくなるような傾斜角になり、これにより、
可変容量圧縮機は速やかに最大容量の運転に移行するよ
うになる。
御電流が供給される通常の制御をしている場合は、その
制御電流の大きさに応じて可動鉄芯42が固定鉄芯36
に吸引されて図の上方へ移動する。これにより、高圧用
弁体23が閉じているときには、吐出圧力Pdと吸入圧
力Psとの差圧が制御電流の大きさによって決まる設定
値より大きくなった場合にだけ、高圧用弁体23が開い
て容量制御を開始する。
を示す中央縦断面図、図4は第3の実施の形態に係る容
量制御弁を示す中央縦断面図である。これら図3および
図4において、図2に示した構成要素と同じ要素には同
じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
御弁11a,11bは、基本的に第1の実施の形態に係
る容量制御弁11と同じ構造を有している。すなわち、
三方弁の高圧側の弁座25および低圧側の弁座28にお
ける弁孔の有効径が同一サイズに形成され、弁体22を
シャフト30を介してソレノイドにより付勢する構成に
している。ただし、図3の第2の実施の形態に係る容量
制御弁11aでは、高圧用弁体23および低圧用弁体2
4の先端の形状がいずれも鈍角に形成されている点で第
1の実施の形態に係る容量制御弁11と異なっている。
高圧用弁体23および低圧用弁体24の先端の形状を同
じにしたことにより、連通および閉塞時における両弁の
流量特性を同じにすることができる。また、図4の第3
の実施の形態に係る容量制御弁11bでは、高圧用弁体
23および低圧用弁体24の先端の形状がいずれも鋭角
に形成されている点で第1の実施の形態に係る容量制御
弁11と異なっている。
した可変容量圧縮機の概略を示す断面図である。この図
5において、図1に示した構成要素と同じ要素には同じ
符号を付してその詳細な説明は省略する。
調圧室1へ連通する冷媒流路および調圧室1から吸入室
9へ連通する冷媒流路の途中に、三方弁を備えた容量制
御弁60が設けられ、容量制御弁60と調圧室1との間
の冷媒流路は共通にしてある。
ンジンの駆動力によって回転軸2が回転し、その回転軸
2に設けられた揺動板4が回転すると、揺動板4に連結
されたピストン6が往復運動し、これによって吸入室9
の冷媒がシリンダ5に吸入され、シリンダ5内で圧縮さ
れ、圧縮された冷媒が吐出室10へ吐出される。
60は、吐出室10の冷媒の吐出圧力Pdを受けて、吸
入室9の吸入圧力Psとの差圧が所定の差圧に保つよう
に調圧室1へ導入する冷媒量と調圧室1へ導入される冷
媒量の一部を吸入室9へバイパスする量とを制御する。
これにより、調圧室1内の圧力Pcが所定値に保たれ、
シリンダ5の容量が所定値に制御される。その後、調圧
室1の圧力Pcは、オリフィス13を介して吸入室9に
戻される。
室10から調圧室1へ冷媒を導入する冷媒流路を全開に
し、調圧室1から吸入室9へ冷媒を導入する冷媒流路を
全閉にする。このとき、容量制御弁11は、調圧室1か
ら吸入室9への冷媒流路を遮断するが、オリフィス13
を介して、冷媒の微少流れはある。
室10から調圧室1へ冷媒を導入する冷媒流路を全閉に
し、調圧室1から吸入室9へ冷媒を導入する冷媒流路を
全開にする。このとき、容量制御弁11は、吐出室10
から調圧室1への冷媒流路を遮断するが、オリフィス1
2を介して微少の冷媒を調圧室1へ導入するようにし
て、冷媒に混入された潤滑オイルを調圧室1へ供給する
ようにしている。
0について詳細に説明する。図6は第4の実施の形態に
係る容量制御弁を示す中央縦断面図である。この容量制
御弁60も同様に、三方弁の高圧側の弁座25および低
圧側の弁座28における弁孔の有効径が同一サイズに形
成されている。この容量制御弁60では、高圧用弁体2
3および低圧用弁体24が一体に形成された弁体22
を、高圧用弁体23の弁座25を構成するプラグ26と
一体に形成されたガイド61によってボディ21の軸線
方向に進退自在に保持している。ガイド61は、スプリ
ング29を収容している空間と連通するよう連通孔62
を有しており、弁体22に対してポート33における圧
力Pcが軸線方向逆向きに等しくかかるようにして、弁
体22の動きに対する圧力Pcの影響をキャンセルして
いる。また、高圧用弁体23は、その先端形状が鋭角に
形成され、低圧用弁体24は、その先端形状が鈍角に形
成されている。なお、低圧用弁体24より図の下方部分
のソレノイドと、そのソレノイドによりシャフト30を
介して弁体22を付勢する構造については、図2ないし
図4に示した第1ないし第3の実施の形態に係る容量制
御弁11,11a,11bと同じである。
において、ソレノイドの電磁コイル47に制御電流が供
給されていないときには、図6に示したように、吐出圧
力Pdと調圧室1の圧力Pcとの間の高圧用弁体23は
全開、調圧室1の圧力Pcと吸入圧力Psとの間の低圧
用弁体24は全閉になっている。ソレノイドの可動鉄芯
42は、スプリング29,45,46のばね荷重のバラ
ンスで固定鉄芯36から離されている。したがって、調
圧室1の圧力Pcは吐出圧力Pdに近い値になり、ピス
トン6の両面にかかる圧力差が最も小さくなって、揺動
板4はピストン6のストロークが最も小さくなるような
傾斜角になり、可変容量圧縮機は速やかに最小容量の運
転に移行していく。
電流が供給されると、可動鉄芯42は固定鉄芯36に吸
引されて図の上方へ移動し、三方弁は、高圧用弁体23
が全閉、低圧用弁体24が全開になる。すると、今ま
で、オリフィス13を介して調圧室1の冷媒が吸入室9
へ微少に導出されていたのに加え、三方弁を介して調圧
室1の冷媒が吸入室9へ導出される。したがって、調圧
室1の圧力Pcは吸入圧力Psに近い値になり、ピスト
ン6の両面にかかる圧力差が最も大きくなって、揺動板
4はピストン6のストロークが最も大きくなるような傾
斜角になり、可変容量圧縮機は速やかに最大容量の運転
に移行する。
御電流が供給される通常の制御をしているときは、可動
鉄芯42が固定鉄芯36に吸引されて図の上方へ制御電
流の大きさに応じて移動する。これにより、高圧用弁体
23が閉じているときには、吐出圧力Pdと吸入圧力P
sとの差圧が制御電流の大きさによって決まる設定値よ
り大きくなった場合にだけ、高圧用弁体23が開き始め
て、可変容量の制御を開始する。
を示す中央縦断面図、図8は第6の実施の形態に係る容
量制御弁を示す中央縦断面図である。これら図7および
図8において、図6に示した構成要素と同じ要素には同
じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
御弁60a,60bは、基本的に第4の実施の形態に係
る容量制御弁60と同じ構造を有している。ただし、図
7の第5の実施の形態に係る容量制御弁60aでは、高
圧用弁体23および低圧用弁体24の先端の形状がいず
れも鈍角に形成されている点で第4の実施の形態に係る
容量制御弁60と異なっている。また、図8の第6の実
施の形態に係る容量制御弁60bでは、高圧用弁体23
および低圧用弁体24の先端の形状がいずれも鋭角に形
成されている点で第4の実施の形態に係る容量制御弁6
0と異なっている。
容量圧縮機の吐出室から調圧室に至る冷媒流路と調圧室
から吸入室に至る冷媒流路とを連動して連通または閉塞
動作させる三方弁構造とし、かつその三方弁の吐出室側
と吸入室側の有効径を同一サイズとする構成にした。こ
れにより、三方弁の吐出室側と吸入室側には調圧室の圧
力が等しくかかってキャンセルされるため、三方弁は、
容量制御の動作時に調圧室の圧力の影響を受けずに吸入
室の圧力と吐出室の圧力との差圧のみで容量制御するこ
とができる。
至る流量制御の冷媒流路には、オリフィスがなく、介在
するのは、従来のオリフィスよりも十分に大きな弁孔を
有する三方弁であるため、この三方弁と並列に配置され
る可変容量圧縮機のオリフィスの製造公差やピストンに
おけるリーク量の変化を吸収することができ、可変容量
圧縮機の加工精度を低減できることから可変容量圧縮機
の製造コストを低減することができる。
縮機の概略を示す断面図である。
縦断面図である。
縦断面図である。
縦断面図である。
量圧縮機の概略を示す断面図である。
縦断面図である。
縦断面図である。
縦断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 吸入室の圧力と吐出室の圧力との差圧を
所定の差圧に保つように前記吐出室から調圧室に導入す
る冷媒量を制御して可変容量圧縮機から吐出される冷媒
の容量を変化させる可変容量圧縮機用容量制御弁におい
て、 前記吐出室に連通する第1のポートと前記調圧室に連通
する第2のポートとの間の第1の冷媒流路に介挿されて
前記第1の冷媒流路を連通または閉塞する第1の弁と、 前記調圧室に連通する前記第2のポートと前記吸入室に
連通する第3のポートとの間の第2の冷媒流路に介挿さ
れ、前記第1の弁と同じ有効径を有し、前記第1の弁に
連動して前記第2の冷媒流路を連通または閉塞する第2
の弁と、 を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機用容量制
御弁。 - 【請求項2】 前記第1の弁の第1の弁体と前記第2の
弁の第2の弁体とが同一軸線上にて軸線方向両側に配置
され、かつ一体に形成されていることを特徴とする請求
項1記載の可変容量圧縮機用容量制御弁。 - 【請求項3】 前記第2のポートは、前記第1の弁の下
流側から前記調圧室に向かう出口ポートと前記調圧室か
ら前記第2の弁の上流側に向かう入口ポートとに分離し
て形成されていることを特徴とする請求項1記載の可変
容量圧縮機用容量制御弁。 - 【請求項4】 前記第1の弁の第1の弁体および前記第
2の弁の第2の弁体の先端形状を同一にしたことを特徴
とする請求項1記載の可変容量圧縮機用容量制御弁。 - 【請求項5】 前記第1の弁の第1の弁体の先端形状を
前記第2の弁の第2の弁体の先端形状よりも鋭角に形成
したことを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機用
容量制御弁。 - 【請求項6】 前記第1の弁に対して閉じる方向に、前
記第2の弁に対しては開く方向に、供給電流値に応じた
荷重を与えるソレノイドを備えていることを特徴とする
請求項1記載の可変容量圧縮機用容量制御弁。
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