JP2003328423A - 雨水管渠 - Google Patents

雨水管渠

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JP2003328423A
JP2003328423A JP2002132337A JP2002132337A JP2003328423A JP 2003328423 A JP2003328423 A JP 2003328423A JP 2002132337 A JP2002132337 A JP 2002132337A JP 2002132337 A JP2002132337 A JP 2002132337A JP 2003328423 A JP2003328423 A JP 2003328423A
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conduits
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rainwater
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JP2002132337A
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Hajime Inoue
一 井上
Shigenori Yamano
茂典 山野
Yukihiro Kajita
幸弘 梶田
Sadao Uchida
貞雄 内田
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Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局所的集中豪雨による浸水を防止することが
でき、比較的簡易かつ短期間の工事で設置することがで
きる雨水管渠を提供する。 【解決手段】 それぞれ異なる地域1A,1Bに埋設さ
れた第1及び第2の幹線管渠2A,2Bを接続するバイ
パス管渠5が設けられている。バイパス管渠5には、バ
イパス管渠5を介して第1及び第2の幹線管渠1A,1
Bのうちの一方から他方に向けて送水し、かつその送水
方向を切換可能なインラインポンプ10が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、局所的集中豪雨が
発生した際の浸水を防止することができる雨水管渠に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】都市化ないしは市街化された地域は一般
に雨水の浸透面積が少ない。そのため、これらの地域で
局所的集中豪雨が発生すると、降雨量が雨水排除設備の
排水能力を上回り、浸水が起きるおそれがある。
【0003】従来、局所的集中豪雨に対する対策として
は、調整池や貯留管の設置、管渠から河川等に雨水を流
下する雨水ポンプの能力向上、浸透施設の設置、及び管
渠自体の整備等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の局
所的集中豪雨に対する対策には、それぞれ以下のような
問題がある。まず、調整池や貯留管は大型のオフサイト
施設となるため、設置のための敷地確保が困難である。
次に、雨水ポンプの能力を向上すれば雨水排除量は増大
するが、雨水流量を抑制することは困難である。また、
浸透施設は十分な透水性を有し、かつ地下水位が低い地
域にしか設置することができない。さらに、管渠の新設
や、既存の管渠の大口径化には大規模かつ長期にわたる
工事が必要であり、多額の工事費用を要する。
【0005】本発明は、前記従来の問題に鑑み、局所的
集中豪雨による浸水を防止することができ、比較的簡易
かつ短期間の工事で設置することができる雨水管渠を提
供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、それぞれ
異なる地域に埋設された第1及び第2の幹線管渠と、前
記第1及び第2の幹線管渠を接続するバイパス管渠と、
前記バイパス管渠に設けられ、前記バイパス管渠を介し
て前記第1及び第2の幹線管渠のうちの一方から他方に
向けて送水し、かつその送水方向を切換可能なインライ
ンポンプとを備える雨水管渠を提供する。
【0007】本発明の雨水管渠では、送水方向を切換え
可能なインラインポンプにより、第1の幹線管渠から第
2の幹線管渠へ向けて、又はこれとは逆に第2の幹線管
渠から第1の幹線管渠へ向けてバイパス管渠を介して送
水することができる。従って、第1の幹線管渠又は第2
の幹線管渠が埋設された地域に局所的集中豪雨が発生し
た場合、その地域に埋設された幹線管渠から他方の地域
に埋設された幹線管渠に送水することにより、許容流量
を超える雨水が幹線管渠を流れることによる浸水の発生
を防止することができる。
【0008】具体的には、前記インラインポンプは、前
記第1及び第2の幹線管渠よりも深い深度に設置され、
前記バイパス管渠は前記第1及び第2の幹線管渠から前
記インラインポンプに向けて下向きに傾斜している。
【0009】かかる構成により、第1及び第2の幹線管
渠からバイパス管渠内に流入した雨水がインラインポン
プに向けて自然流下するので、インラインポンプによる
送水を効率的に行うことができる。
【0010】さらに、具体的には、それぞれ前記バイパ
ス管渠の前記インラインポンプの両側に設けられ、バイ
パス管渠を連通又は遮断する第1及び第2の開閉弁と、
前記第1及び第2の幹線管渠にそれぞれ設けられ、前記
幹線管渠が満管となるまでは水位を検出し、満管となっ
た後は水圧を検出する第1及び第2の水位計と、少なく
とも前記第1及び第2の水位計から入力された信号に基
づいて、前記インラインポンプと前記第1及び第2の開
閉弁とを制御するコントローラとをさらに備える。
【0011】第2の発明は、それぞれ異なる地域に埋設
された3つ以上の複数の幹線管渠と、前記複数の幹線管
渠の異なる対をそれぞれ接続する複数のバイパス管渠
と、それぞれ各バイパス管渠に設けられ、そのバイパス
管渠により接続される一方の幹線管渠から他方の幹線管
渠に向けて送水し、かつその送水方向を切換可能な複数
のインラインポンプとを備える雨水管渠を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す本発明の実施形
態について詳細に説明する。
【0013】(第1実施形態)図1及び図2に示す本発
明の第1実施形態は、2本の幹線管渠をバイパス化した
ものである。
【0014】図1及び図2を参照すると、第1の地域1
Aと第2の地域1Bに、それぞれ幹線管渠2A,2Bが
埋設されている。これらの幹線管渠2A,2Bに雨水溝
等から雨水が流入し、この幹線管渠2A,2Bに流入し
た雨水は、例えば図示しない雨水ポンプ場から河川等に
放流される。幹線管渠2A,2Bの許容流量は埋設され
ている地域の面積、貯留設備や浸透設備の有無等により
異なる。一般に、幹線管渠2A,2Bの直径は、0.3
5mから10m程度である。各幹線管渠2A,2B内に
は、水位を検出するための水位計3A,3Bが設置され
ている。また、それぞれ地域1A,1Bの降雨量を計測
するための降雨計4A,4Bが設けられている。
【0015】一対の幹線管渠2A,2Bは、第1及び第
2の地域1A,1B間に埋設された1本のバイパス管渠
5により互いに接続されている。バイパス管渠5の許容
流量は特に限定されず、必要に応じて幹線管渠2A,2
Bのうちの一方から他方に雨水を速やかに送水できれば
よい。
【0016】バイパス管渠5は地面を掘り下げて設けた
ポンプ室6を通過している。ポンプ室6にはバイパス管
渠5に介設されたインラインポンプ10が設置されてい
る。また、バイパス管渠5のポンプ室6を通過する部分
には、後述するインラインポンプ10の一対の吸水/吐
出口10a,10bと対応して一対の開閉弁12,13
が設けられている。
【0017】図3に示すように、インラインポンプ10
は、バイパス管渠5に介在された両端開放の円筒状のポ
ンプケーシング14と、このポンプケーシング14に固
定されたインナーケーシング15とを備えている。ポン
プケーシング14の両端の開口部が吸水/吐出口10
a,10bを構成している。本実施形態では、ごみ等の
流下物の通過性を高めるために、吸水/吐出口10a,
10bにはガイドベーンを設けていない。ただし、通過
性を損なわない寸法及び形状のガイドベーンを設けても
よい。
【0018】インナーケーシング15には水平方向、す
なわち水流方向に延びるプロペラ軸17が軸受18A,
18Bにより支持されている。プロペラ軸17の先端に
はポンププロペラ19が取り付けられている。プロペラ
軸17と直交する方向に延びる駆動軸20が軸受18
C,18Dにより支持されている。プロペラ軸17の基
端側に固定された傘歯歯車21Aと、駆動軸20の一端
に固定された傘歯歯車21Bとが係合しており、これら
が減速機構を構成している。駆動軸20の他端はポンプ
駆動モータ23(図4参照)の出力軸に連結されてい
る。
【0019】ポンプ駆動モータ23の出力軸の回転は減
速機構を介してプロペラ軸17に伝達される。このプロ
ペラ軸17の回転方向に応じて、図3において矢印X1
で示すように一方の吸水/吐出口10aから吸い込まれ
た雨水が他方の吸水/吐出口10bから吐出され、又は
これとは逆に矢印X2で示すように吸水/吐出口10b
から吸い込まれた雨水が他方の吸水/吐出口10aから
吐出される。すなわち、このインラインポンプ10は送
水方向を切換可能である。
【0020】本実施形態では、図4(A)に示すよう
に、インラインポンプ10は駆動軸20が鉛直方向に延
びる姿勢で設置されている(立形設置)。しかし、ポン
プ室6内の機器のレイアウト等の必要に応じて図4
(B)に示すように駆動軸20が水平方向に延びる姿勢
でインラインポンプ10を設置してもよい(横形設
置)。
【0021】図1に示すように、ポンプ室6は第1及び
第2の幹線管渠2A,2Bよりも深い位置まで掘り下げ
られており、インラインポンプ10は第1及び第2の幹
線管渠2A,2Bよりも深い深度に位置している。その
ため、バイパス管渠5は第1及び第2の幹線管渠2A,
2Bからインラインポンプ10に向けて下向きに傾斜し
ている。この下向きの傾斜があるため、第1及び第2の
幹線管渠2A,2Bからバイパス管渠5に流入した雨水
はインラインポンプ10に向けて自然流下する。従っ
て、インラインポンプ10に対してバイパス管渠5内の
雨水が確実に供給され、インラインポンプ10による送
水を効率的に行うことができる。
【0022】開閉弁12,13はそれぞれバルブモータ
24,25により駆動される。開閉弁12,13の閉弁
時にはバイパス管渠5が遮断されるので、インラインポ
ンプ10に雨水は供給されない。一方、開閉弁12,1
3の開弁時にはバイパス管渠5が連通されるので、イン
ラインポンプ10に雨水が供給されて送水が可能とな
る。
【0023】図1及び図2に概略的に示すコントローラ
27は、水位計3A,3Bと降雨計4A,4Bとに接続
されている。コントローラ27は、水位計3A,3Bに
より検出された第1及び第2の幹線管渠2A,2B内の
水位又は水圧と、降雨計4A,4Bにより計測された第
1及び第2の地域1A,1Bの降雨量とに基づいて、ポ
ンプ駆動モータ23及びバルブモータ24,25を制御
する。
【0024】次に、コントローラ27により実行される
インラインポンプ10及び開閉弁12,13の制御につ
いて説明する。コントローラ27は、第1及び第2の地
域1A,1Bのいずれか一方にのみ例えば局所的集中豪
雨が発生した場合、幹線管渠2A,2Bのうち局所的集
中豪雨が発生した地域に埋設された幹線管渠から他方の
幹線管渠に雨水を流すようにインラインポンプ10及び
開閉弁12,13を制御する。
【0025】まず、コントローラ27には、所定の時間
間隔で水位計3A,3Bから各幹線管渠2A,2Bの水
位(満管時には水圧)が入力され、同様に所定の時間間
隔で降雨計4A,4Bから各地域1A,1Bの降雨量が
入力される。コントローラ27は、これらに基づいて第
1及び第2の地域1A,1Bにおける現在の降雨量が浸
水の発生するおそれのある降雨量(推定危険降雨量)に
所定時間内に達するか否かを監視する。各地域1A,1
Bについての推定危険降雨量は、その地域の雨水排除計
画において想定されている雨水排除が可能な最大降雨量
(計画降雨量)等に基づいて定められる。
【0026】コントローラ27が第1及び第2の地域1
A,1Bのうちのいずれか一方の降雨量が所定時間内に
推定危険降雨量に達すると判断しない限り、インライン
ポンプ10は停止している。また、インラインポンプ1
0の停止中は、開閉弁12,13は閉弁されているの
で、第1及び第2の幹線管渠2A,2Bのうちのいずれ
か一方から他方にバイパス管渠5を介して雨水が流入す
るのを防止することができる。
【0027】例えば、第1の地域1Aに局所的集中豪雨
が発生した場合、コントローラ27は、第1の地域1A
の降雨量が所定時間内に推定危険降雨量に達することを
検出すると、バルブモータ24,25により開閉弁1
2,13を開弁させると共に、ポンプ駆動モータ23に
よりインラインポンプ10を駆動する。この時のインラ
インポンプ10の送水方向は、第1の幹線管渠2Aから
第2の幹線管渠2Bに向かう方向(矢印X1)である。
コントローラ27は、水位計3A,3B及び降雨計4
A,4Bから入力される測定値に基づいてインラインポ
ンプ10の回転速度を制御する。
【0028】局所的集中豪雨が発生している第1の地域
1Aに埋設された第1の幹線管渠2Aに流入した雨水
は、バイパス管渠5に流入してポンプ室6内のインライ
ンポンプ10に達する。このときバイパス管渠5は第1
及び第2の幹線管渠2A,2Bからインラインポンプ1
0に向けて下向きに傾斜しているので、バイパス管渠5
に流入した雨水は滞留することなく、インラインポンプ
10に向けて自然流下する。インラインポンプ10によ
りバイパス管渠5を介して第2の幹線管渠2Bに雨水が
送水される。
【0029】これとは逆に、第2の地域1Bに局所的集
中豪雨が発生した場合、コントローラ27は、第2の地
域1Bの降雨量が所定時間内に推定危険降雨量に達する
ことを検出すると、開閉弁12,13を開弁させると共
に、インラインポンプ10を駆動する。この時のインラ
インポンプ10の送水方向は、第2の幹線管渠2Bから
第1の幹線管渠2Aに向かう方向(矢印X2)である。
従って、第2の幹線管渠2Bからバイパス管渠5に流入
した雨水はインラインポンプ10によりバイパス管渠5
を経て第1の幹線管渠2Aに送水される。
【0030】このように本実施形態では、一対の幹線管
渠2A,2Bをバイパス管渠5で接続し、このバイパス
管渠5に送水方向を切換可能なインラインポンプ10が
設けられている。従って、幹線管渠2A,2Bのうちの
一方が埋設された地域1A,1Bに局所的集中豪雨が発
生した場合には、その幹線管渠2A,2Bから他方の幹
線管渠2A,2Bにバイパス管渠5を介してインライン
ポンプ10によって送水することにより、許容流量を超
える雨水が幹線管渠2A,2Bを流れて浸水が起きるの
を防止することができる。
【0031】また、インラインポンプ10を設けたバイ
パス管渠5の設置は、調整池や貯留管のような大型のオ
フライン設備の設置、幹線管渠の新設、既存の幹線管渠
の大口径化等と比較すると比較的小規模かつ短期間の工
事で可能であり、工事費用を低減することができ、か
つ、その設置地域も透水性等による制限を受けない。
【0032】(第2実施形態)図5に示す本発明の本発
明の第2実施形態は、第1実施形態を発展させて4つの
幹線管渠をバイパス管渠によりネットワーク化したもの
である。
【0033】異なる地域1A,1B,1C,1Dにそれ
ぞれ幹線管渠2A,2B,2C,2Dが埋設されてい
る。各幹線管渠2A〜2Dには、それぞれ水位計3A〜
3Dが設置されている。幹線管渠2Aは地下河川30に
接続し、この地下河川30は通常の河川31も接続され
ている。また、幹線管渠2B,2Cには、それぞれ雨水
貯留施設32A,32Bが接続されている。幹線管渠2
Dの雨水は雨水ポンプ場33を介して図示しない河川等
の放流先に排出される。
【0034】また、4系統のバイパス管渠5A,5B,
5C,5Dが設けられている。これらバイパス管渠5A
〜5Dのうち、バイパス管渠5Aは幹線管渠2Aと幹線
管渠2Bを接続し、バイパス管渠5Bは幹線管渠2Bと
幹線管渠2Cを接続し、バイパス管渠5Cは幹線管渠2
Cと幹線管渠2Dを接続し、さらにバイパス管渠5Dは
幹線管渠2Aと幹線管渠2Dを接続している。
【0035】各バイパス管渠5A〜5Cには、それぞれ
インラインポンプ10A〜10Dが介設されている。こ
れらのインラインポンプ10A〜10Cには、吸水/吐
出口10a,10b(図2参照)と対応して一対の開閉
弁12,13がそれぞれ設けられている。インラインポ
ンプ10A〜10Dはそれぞれポンプ駆動モータ23に
より駆動され、開閉弁12,13はそれぞれバルブモー
タ24,25により駆動される。
【0036】各インラインポンプ10A〜10Dは、そ
れが介設されているバイパス管路5A〜5Dによって接
続される幹線管路2A〜2Dよりも深い深度に設けら
れ、各バイパス管渠5A〜5Dはインラインポンプ10
A〜10Dに向けて下向きに傾斜している。例えば、バ
イパス管渠5Aに介設されたインラインポンプ10Aは
幹線管渠2A及び幹線管渠2Bよりも下方に位置し、バ
イパス管渠5Aは幹線管渠2A及び幹線管渠2Bからイ
ンラインポンプ10Aに向けて下向きに傾斜している。
第1実施形態と同様に、各インラインポンプ10A〜1
0D及びそれに対応する開閉弁12,13は、地面を掘
り下げて設けたポンプ室(図1参照)に配置されてい
る。
【0037】コントローラ27は、第1実施形態と同様
に水位計3A〜3D及び降雨計4A〜4Dから入力され
た信号に基づいて各バイパス管渠5A〜5Dのインライ
ンポンプ10A〜10Dに設けられたインラインポンプ
10A〜10Dを制御する。例えば、第1の地域1Aの
降雨量が推定危険降雨量に達したことを検出すると、コ
ントローラ27はバイパス管渠5A,5Dのインライン
ポンプ10A,10Dのうちいずれか一方又は両方を作
動させると共に、作動させたインラインポンプ10A,
10Dと対応する開閉弁12,13を開弁する。
【0038】第1実施形態と異なり、4つの幹線管渠1
A〜1Dが4本のバイパス管渠5A〜5Dによりネット
ワーク化されているので、他の幹線管渠から雨水を送水
する幹線管渠幹線管渠1A〜1Dを自由に選択すること
ができる。例えば、第1の地域1Aの降雨量が推定危険
降雨量に達し、第1の幹線管渠1Aから第2の幹線管渠
1Bにバイパス管渠5Aを介して送水したところ第2の
幹線管渠1Bの流量が許容流量に近付いた場合、第2の
幹線管渠1Bからバイパス管渠5Bを介してさらに第3
の幹線管渠1Cに送水することができる。
【0039】本発明は前記実施形態に限定されず、種々
の変形が可能である。
【0040】例えば、一対の幹線管渠が複数本のバイパ
ス管渠により接続されていてもよい。また、一つのバイ
パス管渠に複数台のインラインポンプを設け、これらの
インラインポンプの両側にそれぞれ一対の開閉弁を設け
てもよい。バイパス管渠により接続される幹線管渠の数
も前記実施形態のものに限定されず、3系統の幹線管渠
や5系統以上の幹線管渠をバイパス管渠によりネットワ
ーク化してもよい。また、インラインポンプは、ポンプ
プロペラのプロペラ軸に対する角度(翼角)を調整可能
なものであってもよい。この場合、コントローラは、前
述の回転数と共に又は回転数に代えて、翼角を制御す
る。
【0041】さらに、コントローラは水位計及び降雨計
からの入力に加え、気象情報に基づいて各バイパス管渠
のインラインポンプを制御してもよい。この気象情報
は、監視員がコントローラに入力してもよいし、気象衛
星や気象情報提供機関から通信回線を介してコントロー
ラに入力されるものであってもよい。これとは逆に、コ
ントローラは、水位計からの入力のみに基づいて各バイ
パス管渠のインラインポンプを制御してもよい。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、一対の幹線管渠をバイパス管渠で接続してバイパ
ス化し、あるいは複数の幹線管渠のうちの異なる対をバ
イパス管渠で接続してネットワーク化している。また、
バイパス管渠には送水方向を切換可能なインラインポン
プが設けられている。従って、一つの幹線管渠が埋設さ
れた地域に局所的集中豪雨が発生した場合には、その幹
線管渠から他方の幹線管渠にバイパス管渠を介して送水
することにより、許容流量を超える雨水が幹線管渠を流
れて浸水が起きるのを防止することができる。
【0043】また、インラインポンプを設けたバイパス
管渠の設置は、調整池や貯留管のような大型のオフライ
ン設備の設置、幹線管渠の新設、既存の幹線管渠の大口
径化等と比較すると比較的小規模かつ短期間の工事で可
能であり、工事費用を低減することができ、かつ、その
設置地域も透水性等による制限を受けない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る雨水排除設備を
示す概略断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る雨水排除設備を
示す概略斜視図である。
【図3】 インラインポンプを示す概略断面図である。
【図4】 インラインポンプを示し(A)は縦形設置の
場合の正面図、(B)は横形設置の場合の正面図であ
る。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る雨水排除設備を
示す概略図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D 地域 2A,2B,2C,2D 幹線管渠 3A,3B,3C,3D 水位計 4A,4B,4C,4D 降雨計 5 バイパス管渠 6 ポンプ室 10,10A,10B,10C,10D インラインポ
ンプ 10a,10b 吸水/吐出口 12,13 開閉弁 14 ポンプケーシング 15 インナーケーシング 17 プロペラ軸 18A,18B,18C,18D 軸受 19 ポンププロペラ 20 駆動軸 21A,21B 傘歯歯車 23 ポンプ駆動モータ 24,25 バルブモータ 27 コントローラ 30 地下河川 31 河川 32A,32B 雨水貯留施設 33 雨水ポンプ場
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶田 幸弘 大阪府高槻市宮田町1丁目1番8号 株式 会社酉島製作所内 (72)発明者 内田 貞雄 大阪府高槻市宮田町1丁目1番8号 株式 会社酉島製作所内 Fターム(参考) 2D063 AA09 DC06 3H045 AA06 AA09 AA12 BA25 BA41 CA02 CA16 CA29 DA01 DA12 DA15 EA34

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ異なる地域に埋設された第1及
    び第2の幹線管渠と、 前記第1及び第2の幹線管渠を接続するバイパス管渠
    と、 前記バイパス管渠に設けられ、前記バイパス管渠を介し
    て前記第1及び第2の幹線管渠のうちの一方から他方に
    向けて送水し、かつその送水方向を切換可能なインライ
    ンポンプとを備える雨水管渠。
  2. 【請求項2】 前記インラインポンプは、前記第1及び
    第2の幹線管渠よりも深い深度に設置され、 前記バイパス管渠は前記第1及び第2の幹線管渠から前
    記インラインポンプに向けて下向きに傾斜している、請
    求項1に記載の雨水管渠。
  3. 【請求項3】 それぞれ前記バイパス管渠の前記インラ
    インポンプの両側に設けられ、バイパス管渠を連通又は
    遮断する第1及び第2の開閉弁と、 前記第1及び第2の幹線管渠にそれぞれ設けられ、前記
    幹線管渠が満管となるまでは水位を検出し、満管となっ
    た後は水圧を検出する第1及び第2の水位計と、 少なくとも前記第1及び第2の水位計から入力された信
    号に基づいて、前記インラインポンプと前記第1及び第
    2の開閉弁とを制御するコントローラとをさらに備え
    る、請求項2に記載の雨水管渠。
  4. 【請求項4】 それぞれ異なる地域に埋設された3つ以
    上の複数の幹線管渠と、 前記複数の幹線管渠の異なる対をそれぞれ接続する複数
    のバイパス管渠と、 それぞれ各バイパス管渠に設けられ、そのバイパス管渠
    により接続される一方の幹線管渠から他方の幹線管渠に
    向けて送水し、かつその送水方向を切換可能な複数のイ
    ンラインポンプとを備える雨水管渠。
  5. 【請求項5】 前記各インラインポンプは、そのインラ
    インポンプが設けられたバイパス管渠により接続される
    一対の幹線管渠よりも深い深度に配置され、 前記バイパス管渠は、そのバイパス管渠により接続され
    る一対の幹線管渠からインラインポンプに向けて下向き
    に傾斜している、請求項4に記載の雨水管渠。
  6. 【請求項6】 それぞれ前記インラインポンプの両側に
    設けられ、前記バイパス管渠を連通又は遮断する複数対
    の開閉弁と、 それぞれ各幹線管渠に設けられ、前記幹線管渠が満管と
    なるまでは水位を検出し、満管となった後は水圧を検出
    する複数の水位計と、 少なくとも前記水位計から入力された信号に基づいて、
    各インラインポンプと各開閉弁とを制御するコントロー
    ラとをさらに備える、請求項5に記載の雨水管渠。
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