JP2003325806A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003325806A
JP2003325806A JP2002137358A JP2002137358A JP2003325806A JP 2003325806 A JP2003325806 A JP 2003325806A JP 2002137358 A JP2002137358 A JP 2002137358A JP 2002137358 A JP2002137358 A JP 2002137358A JP 2003325806 A JP2003325806 A JP 2003325806A
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JP2002137358A
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Hiroo Watanabe
浩朗 渡辺
Keita Ishizuka
径太 石塚
Junichi Tokumaru
順一 徳丸
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Sanyo Bussan Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 継続して遊技を行うことによる遊技性を向上
させることができる遊技機を提供すること。 【解決手段】 1の大当たりが遊技者に付与された後の
一定期間内の変動表示(本実施例では、50回)におい
て、無作為抽出手段13bの値が大当たりを付与する値
であった場合に、その大当たりの付与をずらす。従っ
て、遊技者には既に1の大当たりが付与された状態であ
るので、暫くの間、大当たりが付与されなくても、前回
の大当たりの付与の余韻によって不満が募り難いもので
ある。その状態において、1の大当たりの付与から一定
期間内の動的表示で大当たりが発生し得る場合に、その
大当たりの付与をずらしたとしても、遊技者の不満を募
り難くすることができるので、遊技者に不満感を与える
ことなく、新たな遊技性を遊技者に提供することがで
き、遊技の興趣を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ機やス
ロットマシンに代表される遊技機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】 従来、パチンコ機等の遊技機において
は、様々なバリエーションの変動表示ゲームが行われる
ものが主流である。この変動表示ゲームは、表示装置
(例えば、LCD)に複数個の図柄を表示し、所定の遊
技条件に基づいてその複数個の図柄をスクロールして変
動させるものである。そして、図柄のスクロールが停止
した際に(所定の停止位置において)、停止図柄が予め
定められた組み合わせとなっている場合に、遊技の状態
を遊技者にとって有利な遊技状態(例えば、大当たり)
とするものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
変動表示ゲームは、1回の変動表示でゲームが完結して
いるため、遊技性が断続的であると共に単調且つ均一で
あり、遊技者は同じ遊技機においてそれまでの遊技結果
に応じて遊技を継続して行っても興趣を得ることができ
ないといった問題点があった。 【0004】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、継続して遊技を行うことによる遊
技性を向上させることができる遊技機を提供することを
目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】 この目的を達成するた
めに請求項1記載の遊技機は、複数の識別情報を表示す
る表示装置と、その表示装置に識別情報の動的表示を行
わせる制御手段とを備え、前記識別情報の動的表示が予
め定めた表示結果を現出した場合に遊技者にとって有利
な特別遊技状態を付与するものであり、前記制御手段
は、1の特別遊技状態終了後の一定期間内の前記動的表
示に特別遊技状態が発生し得る場合、その特別遊技状態
の付与をずらす特別遊技蓄越手段を備えている。なお、
特別遊技状態の付与をずらすとは、例えば、特別遊技状
態の付与を保留したり、特別遊技状態の付与を待機した
り、特別遊技状態の付与を遅延させるもの等が例示され
る。 【0006】 【発明の実施の形態】 以下、本発明の好ましい実施例
について、添付図面を参照して説明する。本実施例で
は、遊技機の一例として弾球遊技機の一種であるパチン
コ機、特に、第1種パチンコ遊技機を用いて説明する。
なお、本発明を第3種パチンコ遊技機や他の遊技機に用
いることは、当然に可能である。 【0007】図1は、第1実施例のパチンコ機Pの遊技
盤の正面図である。遊技盤1の周囲には、球が入賞する
ことにより5個から15個の球が払い出される複数の入
賞口2が設けられている。また、遊技盤1の中央には、
複数種類の識別情報としての図柄などを表示する液晶デ
ィスプレイ(以下単に「LCD」と称す)3が設けられ
ている。なお、LCD3で変動表示する図柄は、大当た
りを保留させておく蓄越図柄と、保留された大当たりを
放出する放出図柄と、単発の大当たりを発生させる単発
大当たり図柄とを備えている。 【0008】LCD3下方には、図柄作動口(第1種始
動口)4が設けられ、球がこの図柄作動口4へ入賞する
ことにより、前記したLCD3の変動表示が開始され
る。また、LCD3の変動表示の最中に、球が新たに図
柄作動口4へ入賞した場合、その入賞により取得された
変動表示を即座に開始することはできないので、実行中
の変動表示が終了するまで、その新たに取得された変動
表示が保留される。なお、本実施例のパチンコ機Pで
は、変動表示の保留回数が最大4回に設定されている。 【0009】図柄作動口4の下方には、特定入賞口(大
入賞口)5が設けられている。この特定入賞口5は、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、大当たりとなって、球
が入賞しやすいように所定時間(例えば、30秒経過す
るまで、あるいは、球が10個入賞するまで)開放され
る入賞口である。 【0010】この特定入賞口5内には、Vゾーン5aが
設けられており、特定入賞口5の開放中に、球がVゾー
ン5a内を通過すると、継続権が成立して、特定入賞口
5の閉鎖後、再度、その特定入賞口5が所定時間(又
は、特定入賞口5に球が所定個数入賞するまで)開放さ
れる。この特定入賞口5の開閉動作は、最高で16回
(16ラウンド)繰り返し可能にされており、開閉動作
の行われ得る状態が、いわゆる所定の遊技価値の付与さ
れた状態(特別遊技状態)である。 【0011】なお、第3種パチンコ遊技機において所定
の遊技価値が付与された状態(特別遊技状態)とは、L
CD3の変動後の表示結果が予め定められた図柄の組み
合わせの1つと一致する場合に、特定入賞口が所定時間
開放されることをいう。この特定入賞口の開放中に、球
がその特定入賞口へ入賞すると、特定入賞口とは別に設
けられた大入賞口が所定時間、所定回数開放される。 【0012】図2は、かかるパチンコ機Pの電気的構成
を示したブロック図である。パチンコ機Pの主制御基板
Cには、演算装置であるMPU11と、そのMPU11
に搭載されて実行される各種の制御プログラムや固定値
データを記憶したROM12と、各種のデータ等を一時
的に記憶するためのメモリであるRAM13とが搭載さ
れている。図3から図7に示すフローチャートのプログ
ラムは、制御プログラムの一部としてROM12内に記
憶されている。 【0013】RAM13は、情報保持メモリ13aと、
無作為抽出カウンタ13bと、ハズレリーチカウンタ1
3cと、大当たり図柄カウンタ13dと、蓄越カウンタ
13eと、大当たりフラグ13fと、放出選択フラグ1
3gと、放出フラグ13hと、保留球カウンタ13i
と、図柄回転実行エリア13jと、図柄回転1〜4メモ
リ13k〜13nとを備えている。 【0014】情報保持メモリ13aは、停電などの発生
により電源が切断された場合、電源の再入時に、パチン
コ機Pの状態を電源切断前の状態に復帰させるため、電
源切断時(停電発生時を含む。以下、同様)のスタック
ポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておく
ためのエリアである。この情報保持メモリ13aへの書
き込みは、NMI割込処理(図4参照)によって電源切
断時に実行され、逆に情報保持メモリ13aに書き込ま
れた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を
含む。以下、同様)の初期化処理(図6参照)において
実行される。 【0015】無作為抽出カウンタ13bは、大当たりの
発生を決定するためのカウンタであり、後述する乱数更
新処理(図5、S16参照)によって、「0」〜「63
0」の範囲で2ms毎に1カウントずつ更新される。遊
技盤1に打ち込まれた球が、図柄作動口4へ入賞して後
述する第1種始動口スイッチ18で検出されて(始動入
賞)、その検出に基づいて取得された無作為抽出カウン
タ13bの値が「7」または「315」であった場合に
大当たりが発生する。大当たりが発生すると、大当たり
コマンドが主制御基板Cから後述する表示用制御基板D
へ送信され、表示用制御基板Dは、その大当たりコマン
ドに基づいたLCD3の変動表示を行う。なお、無作為
抽出カウンタ13bとしては、例えば、所定のタイミン
グで更新される乱数カウンタや、ランダムに値を取得す
ることができるICカウンタ等が例示される。 【0016】ハズレリーチカウンタ13cは、リーチ状
態の発生を決定するためのカウンタ、即ち、リーチ状態
を現出させるハズレのリーチ状態とするか、リーチ状態
を現出させない通常のハズレとするかを決定するための
カウンタであり、後述する乱数更新処理(図5、S16
参照)によって、「0〜9」の範囲で2ms毎に1カウ
ントずつ更新される。上述した無作為抽出カウンタ13
bと同様に、始動入賞により取得されたハズレリーチカ
ウンタ13cの値が「7」であった場合に、LCD3で
行われる変動表示がハズレのリーチ状態となる。始動入
賞により取得されたハズレリーチカウンタ13cの値
は、前述した無作為抽出カウンタ13bの値と共に、後
述する保留球カウンタ13iの値が示す図柄回転1〜4
メモリ13k〜13nのハズレリーチカウンタ13cの
値を記憶する部分に書き込まれ、記憶される(図7、S
75参照)。 【0017】ここで、リーチ状態とは、図柄の変動表示
が開始された後、先に停止する表示領域に表示される図
柄の組み合わせが大当たりの条件を満たしており、変動
表示が続いている他の表示領域の表示結果如何によって
は大当たりとなることを遊技者に示唆する表示状態であ
る。なお、他の表示領域に表示される図柄と、先の表示
領域に表示される図柄との組み合わせが大当たりの条件
を満たさない場合は、そのリーチ状態はハズレのリーチ
状態の演出になる。 【0018】大当たり図柄カウンタ13dは、前記した
無作為抽出カウンタ13bの値が大当たりを発生する値
であった場合に、LCD3の変動表示の表示結果に現出
する図柄の組み合わせを決定するためのカウンタであ
り、後述する乱数更新処理(図5、S16参照)によっ
て、「0〜9」の範囲で2ms毎に1カウントずつ更新
される。かかる大当たり図柄カウンタ13dの値は、前
記した無作為抽出カウンタ13bの値と同様に始動入賞
時に取得され、このとき取得された大当たり図柄カウン
タ13dの値は、前記した無作為抽出カウンタ13bの
値と共に、後述する保留球カウンタ13iの値が示す図
柄回転1〜4メモリ13k〜13nに書き込まれて記憶
される(図7、S75参照)。 【0019】本実施例では、始動入賞によって取得され
た無作為抽出カウンタ13bの値が大当たりを発生する
値であった場合に、この大当たり図柄カウンタ13dの
値に応じて付与される遊技価値が異なっている。具体的
には、LCD3で変動表示する図柄は、大当たりを保留
させておく蓄越図柄と、保留された大当たりを放出する
放出図柄と、単発の大当たりを発生させる単発大当たり
図柄とを備えている。大当たり図柄カウンタ13dの値
が「0」、「2」、「4」、「6」又は「8」の場合に
は、変動表示の表示結果に蓄越図柄を選択するように構
成されている。また、大当たり図柄カウンタ13dの値
が「1」、「3」、「5」又は「9」の場合には、変動
表示の表示結果に単発大当たり図柄を選択するように構
成されている。更に、大当たり図柄カウンタ13dの値
が「7」である場合には、変動表示の表示結果に放出図
柄を選択するように構成されている。 【0020】図3は、図柄の種類を示した図柄表50で
ある。本実施例では、「0」〜「9」までの数字がLC
D3で行われる変動表示に用いられるものであり、その
中でも、「0」、「2」、「4」、「6」及び「8」
は、大当たりを保留する蓄越図柄である。また、
「1」、「3」、「5」及び「9」は、単発の大当たり
を発生させる単発大当たり図柄である。更に、「7」
は、保留された大当たりを放出する放出図柄である。 【0021】蓄越カウンタ13eは、無作為抽出カウン
タ13bの値が大当たりを発生する値であるとき、大当
たり図柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を示す値であっ
た場合に、その蓄越図柄での大当たりがあった回数を記
憶するためのカウンタである。この蓄越カウンタ13e
には、蓄越図柄での大当たりが発生した場合、即ち、始
動入賞に基づいて取得された無作為抽出カウンタ13b
の値が「7」又は「315」であるとき、大当たり図柄
カウンタ13dの値が「0」、「2」、「4」、「6」
又は「8」のいずれかであった場合に「1」加算され
る。逆に、放出図柄での大当たりが発生したときに、以
前に保留されている大当たりがある場合、即ち、始動入
賞によって取得された無作為抽出カウンタ13bの値が
「7」又は「315」であるとき、大当たり図柄カウン
タ13dの値が「7」であると共に、蓄越カウンタ13
dの値が「1」以上である場合に、「1」減算される。 【0022】大当たりフラグ13fは、単発大当たり図
柄又は放出図柄での大当たりが発生したことを判別する
ためのフラグである。この大当たりフラグ13fは、単
発大当たり図柄又は放出図柄で大当たりが発生した場合
にオンされ、逆に、大当たりが発生して、1回目の大当
たり実行処理(図10、S91参照)が終了した場合に
オフされる。 【0023】放出選択フラグ13gは、保留されている
大当たりを放出する放出選択処理(図11参照)を実行
させるためのフラグである。この放出選択フラグ13g
は、放出図柄での大当たりが発生したとき、即ち、大当
たりが発生した場合に大当たり図柄カウンタ13fの値
が「7」であるとき、蓄越カウンタ13eの値が「1」
以上である場合、即ち、大当たりの保留が記憶されてい
る場合にオンされる。逆に、蓄越カウンタの値が減算さ
れて「0」になった場合、即ち、保留されていた大当た
りを放出し尽くした場合にオフされる。 【0024】放出フラグ13gは、放出図柄で大当たり
が発生した場合に、蓄越カウンタ13eに保留されてい
る大当たりがあるか否かを確認するためのフラグであ
る。この放出フラグ13gは、放出図柄で大当たりが発
生した場合にオンされる。逆に、蓄越カウンタ13eの
値が減算されて「0」になった場合、即ち、保留されて
いた大当たりを放出し尽くした場合にオフされる。 【0025】保留球カウンタ13iは、変動表示の待機
回数を記憶するカウンタである。保留球カウンタ13i
の値は、LCD3で変動表示が行われていない場合、又
は、変動表示が行われているが待機中の変動表示がない
場合には「0」、待機中の変動表示が1回の場合には
「1」、・・・、待機中の変動表示が4回の場合には
「4」となって、それぞれの値によって、次回の始動入
賞によって取得される変動表示のデータをいずれの図柄
回転1〜4メモリ13k〜13nに書き込むかを示して
いる。本実施例のパチンコ機Pでは、変動表示の最大待
機回数は4回なので、保留球カウンタ13iの値は
「0」から「4」の範囲で変化する。保留球カウンタ1
3iの値のカウントアップは、球が図柄作動口4へ入賞
して第1種始動口スイッチ18で検出された場合に行わ
れ(図7参照)、カウントダウンは、変動表示終了時に
行われる(図8参照)。 【0026】図柄回転実行エリア13jは、LCD3で
行われる変動表示のデータを記憶するためのメモリであ
る。この図柄回転実行エリア13jに記憶された変動表
示のデータは、LCD3で行われる変動表示が終了して
いる場合に、後述する図5のポート出力処理(図5、S
15参照)によって、表示用制御基板Dへ送信される。 【0027】図柄回転1〜4メモリ13k〜13nは、
LCD3に表示される図柄の回転(変動)パターンやそ
の停止図柄、及び、無作為抽出カウンタ13b、ハズレ
リーチカウンタ13c及び大当たり図柄カウンタ13d
の値等の変動表示情報を記憶するメモリである。この図
柄回転1〜4メモリ13k〜13nへの変動表示情報の
記憶は、遊技盤1内に打ち込まれた球が、図柄作動口4
に入賞して第1種始動口スイッチ18により検出される
ことにより実行される変動表示設定処理(図7参照)に
おいて行われる。 【0028】また、図柄回転1〜4メモリ13k〜13
nには、保留球カウンタ13iの値に基づいて変動表示
のデータの書き込みが行われる。図柄回転1〜4メモリ
13k〜13nへの書き込みパターンは、保留球カウン
タ13iの値が「1」の場合には図柄回転1メモリ13
kへ、保留球カウンタ13iの値が「2」の場合には図
柄回転2メモリ13lへ、・・・、保留球カウンタ13
iの値が「4」の場合には図柄回転4メモリ13nへ変
動表示のデータが書き込まれる。一方、第1種始動口ス
イッチ18により球が検出されたときに保留球カウンタ
13iの値が「4」以上である場合にはいずれの図柄回
転1〜4メモリ13k〜13nにも変動表示のデータは
書き込まれない(図7参照)。 【0029】なお、図柄回転実行エリア13jに書き込
まれる変動表示のデータは、図柄回転1メモリ13kに
記憶されている変動表示のデータのみが書き込まれるよ
うに構成されている(図8参照)。また、図柄回転実行
エリア13jへのデータの書き込みは、変動表示が終了
していて、かつ、保留球カウンタ13dの値が「1」以
上の場合に、図柄回転1メモリ13kに記憶されている
変動表示のデータが、図柄回転実行エリア13jへシフ
トされて書き込まれる(図8参照)。本実施例における
変動表示の最大待機回数は4回なので、変動表示のデー
タを記憶するメモリは全部で5つ設けられている。即
ち、図柄回転実行エリア13jには変動中の変動表示情
報が記憶され、他の4つの図柄回転1〜4メモリ13k
〜13nには待機中の変動表示情報が記憶される。 【0030】かかるROM12およびRAM13を内蔵
したMPU11はバスライン14を介して入出力ポート
15と接続されており、入出力ポート15は、第1種始
動口スイッチ18と、電源基板30に設けられたクリア
スイッチ30cと、払出用モータ21によって賞球や貸
球の払出制御を行う払出制御基板Hと、前述した図柄の
変動表示の制御を行う表示用制御基板Dと、そのほか、
他の入出力装置16とにそれぞれ接続されている。な
お、表示用制御基板Dは、スピーカ22から効果音の出
力制御と、ランプ23等の点灯制御とを行う音声及びラ
ンプ制御基板Lと接続されており、この音声及びランプ
制御基板Lは、表示用制御基板Dから送信されるコマン
ドによって制御される。 【0031】第1種始動口スイッチ18は、図柄作動口
(第1種始動口)4へ入賞した球を検出するためのスイ
ッチであり、図柄作動口4の近傍に設けられている。第
1種始動口スイッチ18によって球が検出されると、払
出制御基板Hに接続された図示しない払出装置によって
5個の賞球が払い出される。また、第1種始動口スイッ
チ18によって球が検出された場合には、無作為抽出カ
ウンタ13b、ハズレリーチカウンタ13c及び大当た
り図柄カウンタ13dの値が読み取られ、その値が変動
表示のデータとして保留球カウンタ13iの値が示す図
柄回転1〜4メモリ13k〜13nのいずれかに書き込
まれて記憶される。 【0032】電源基板30は、パチンコ機Pの各部に電
力を供給するための電源部30aと、停電監視回路30
bと、クリアスイッチ30cとを備えている。停電監視
回路30bは、停電等の発生による電源断時に、主制御
基板CのMPU11のNMI割込端子11aへ停電信号
51を出力するための回路である。停電監視回路30b
は、電源部30aから出力される最も大きい電圧である
直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボ
ルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断し
て、停電信号51を主制御基板C及び払出制御基板Hへ
出力するように構成されている。この停電信号51の出
力によって、主制御基板C及び払出制御基板Hは、停電
の発生を認識し、停電時処理(主制御基板Cの場合は図
4のNMI割込処理)を実行する。なお、電源部30a
は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になっ
た後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間
の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値
に維持するように構成されているので、主制御基板C及
び払出制御基板Hは、停電時処理を正常に実行すること
ができるのである。 【0033】クリアスイッチ30cは、主制御基板Cの
RAM13および払出制御基板HのRAM(図示せず)
に情報保持されるデータをクリアするためのスイッチで
あり、押しボタンタイプのスイッチで構成されている。
このクリアスイッチ30cが押下された状態でパチンコ
機Pの電源が投入されると(停電解消による電源入を含
む)、RAMクリア信号52が主制御基板Cおよび払出
制御基板Hによって、それぞれのRAM13のデータが
クリアされる。 【0034】次に、図4から図11に示すフローチャー
トを参照して、主制御基板Cで行われる各処理について
説明する。図4は、停電の発生等によるパチンコ機Pの
電源断時に、主制御基板Cで実行されるNMI割込処理
のフローチャートである。このNMI割込処理により、
停電の発生等による電源断時の主制御基板Cの状態が情
報保持メモリ13aに記憶される。 【0035】停電の発生等によりパチンコ機Pの電源が
断されると、停電信号51が主制御基板CのMPU11
のNMI(Non Maskable Interrupt)割込端子11aへ
出力される。MPU11は、NMI割込端子11aに停
電信号51が入力されると、実行中の制御を中断して、
図4のNMI割込処理を開始する。停電信号51が出力
された後所定時間は、主制御基板Cの処理が実行可能に
電力供給されており、この所定時間内に、図4のNMI
割込処理が実行される。 【0036】NMI割込処理では、まず、各レジスタ、
I/O等の値をスタックエリアへ書き込み(S1)、更
に、スタックポインタの値を情報保持メモリ13aへ書
き込んで(S2)、停電の発生等による電源断時の状態
を記憶する。そして、停電が発生したことを示す停電発
生情報を情報保持メモリ13aに書き込む(S3)。そ
の後、主制御基板Cに応じてその他の停電処理を実行し
(S4)、その後は、電源が完全に断して処理が実行で
きなくなるまで、処理をループする。 【0037】図5は、パチンコ機Pの主制御基板Cにお
いて実行されるメイン処理のフローチャートである。パ
チンコ機Pの主な制御は、このメイン処理によって実行
される。メイン処理では、まず、割込を禁止した後(S
11)、図6に示す初期化処理を実行する(S12)。 【0038】図6は、パチンコ機Pの電源入時に主制御
基板Cのメイン処理の中で実行される初期化処理(S1
2)のフローチャートである。この処理では、情報保持
が有効であれば、情報保持メモリ13aに記憶された各
データを元の状態に戻し、遊技の制御を電源が断される
前の状態から続行する。一方、情報保持が有効でなかっ
たり、情報保持が有効であっても電源入時にクリアスイ
ッチ30cが押下された場合には、RAMクリア及び初
期化処理を実行する。なお、この初期化処理(S12)
は、サブルーチンの形式で記載されているが、スタック
ポインタの設定前に実行される処理なので、実際には、
サブルーチンコールされずに、S11の処理後に順に実
行される。 【0039】まず、スタックポインタを設定し(S4
1)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを
確認する(S42)。クリアスイッチ30cがオンされ
ていなければ(S42:No)、情報保持が有効である
か否かを確認する(S43)。この確認は、RAM13
の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶
されているか否かにより判断する。キーワードが正しく
記憶されていれば情報保持は有効であり、逆に、キーワ
ードが正しくなければ情報保持データは破壊されている
ので、その情報保持は有効ではない。情報保持が有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、情報保持が有効でなかったり(S43:No)、
或いはクリアスイッチ30cがオンされていれば(S4
2:Yes)、RAMクリア及び初期化処理を実行して
(S44)、RAM13及びI/O等の各値を初期化し
て、この初期化処理を終了する。このS44の処理の終
了後は、図5のS13の処理が実行される。 【0040】S45からの処理では、まず、情報保持メ
モリ13aからスタックポインタの値を読み出して、こ
れをスタックエリアへ書き込み、電源断前(停電前)の
状態、即ちNMI割込発生前の状態に戻す(S45)。
その後、スタックエリアへ退避した各レジスタやI/O
等のデータをスタックエリアから読み出して、これら各
データを元のレジスタやI/O等へ書き込む(S4
6)。更に、割込状態を停電発生時に実行される図4の
処理で記憶しておいた電源断前(停電前)の状態、即ち
NMI割込発生前の状態に戻し(S47)、NMI割込
リターンを実行して、処理を電源断前に実行していたと
ころへ戻して、制御を電源断前の状態から続行する。 【0041】図5のフローチャートの戻って説明する。
S13の処理ではタイマ割込の設定を行う(S13)。
タイマ割込の設定後は、各割込を許可状態とする(S1
4)。割込の許可後は、特別図柄変動処理(S25)
や、表示データ作成処理(S27)、ランプ・情報処理
(S28)などにより、前回の処理で更新された出力デ
ータを一度に各ポートへ出力するポート出力処理を実行
する(S15)。更に、大当たりを決定するための無作
為抽出カウンタ13bの値を「+1」更新する乱数更新
処理(S16)を実行し、記憶タイマ減算処理を実行す
る(S17)。記憶タイマ減算処理は、大当たり判定の
保留球が所定数以上あり、且つ、LCD3において図柄
の変動表示中である場合に、図柄の変動表示の時間短縮
を行うものである。 【0042】スイッチ監視処理(S18)は、INT割
込で読み込まれた各スイッチの状態に応じて、遊技領域
へ打ち込まれた球の入賞口2や大入賞口5、図柄作動口
4への入賞、更には賞球の払い出し等に関する処理を行
うものである。図柄カウンタ更新処理(S20)では、
LCD3で行われる変動表示の結果、停止表示される図
柄を決定するためのカウンタの更新処理が行われる。ま
た、図柄チェック処理(S21)では、図柄カウンタ更
新処理(S20)で更新されたカウンタの値に基づい
て、特別図柄変動処理(S25)で使用される大当たり
図柄や、はずれ図柄、更にはリーチ図柄などが決定され
る。 【0043】その後、普通図柄変動処理(S23)によ
って、普通図柄の変動表示を行うと共に、その変動表示
の結果、当たりが発生した場合には図柄作動口4を所定
時間開放する当たり処理を実行する。その後、状態フラ
グをチェックし(S24)、LCD3において特別図柄
の変動開始または変動表示中であれば(S24:図柄変
動中)、特別図柄変動処理(S25)によって、球が図
柄作動口4を通過するタイミングで読み取った無作為抽
出カウンタ13bの値に基づいて、大当たりか否かの判
定が行われると共に、LCD3に表示される特別図柄の
変動処理を実行する。一方、状態フラグをチェックした
結果、大当たり中であれば(S24:大当り中)、図1
0において後述する大入賞口5を開放するなどの大当た
り処理(S26)を実行する。更に、状態フラグをチェ
ックした結果、特別図柄の変動中でも大当たり中でもな
ければ(S24:その他)、S25及びS26の処理を
スキップして、S27の表示データ作成処理へ移行す
る。 【0044】表示データ作成処理(S27)では、図柄
の変動表示以外にLCD3に表示されるデモデータやな
どが作成され、ランプ・情報処理(S28)では、保留
球のランプデータをはじめ、各種のランプデータが作成
される。効果音処理(S29)では、遊技の状況に応じ
た効果音データが作成される。なお、これらの表示デー
タ及び効果音データは、前記したポート出力処理(S1
5)やタイマ割込処理によって表示用制御基板Dへ出力
される。 【0045】効果音処理(S29)の終了後は、次のS
15の処理の実行タイミングが到来するまでの残余時間
の間、大当たりを決定するための無作為抽出カウンタ1
3bの初期値を更新する乱数初期値更新処理(S30)
を繰り返し実行する。S15〜S29の各処理は定期的
に実行する必要があるので、S31の処理において、前
回のS15の処理の実行からの経過時間をチェックする
(S31)。チェックの結果、前回のS15の処理の実
行から所定時間経過していれば(S31:Yes)、処
理をS15へ移行し、一方、所定時間経過していなけれ
ば(S31:No)、処理をS30へ移行して、乱数初
期値更新処理(S30)の実行を繰り返す。ここで、S
15〜S29の各処理の実行時間は、遊技の状態に応じ
て変化するので、次のS15の処理の実行タイミングが
到来するまでの残余時間は、一定の時間ではない。よっ
て、かかる残余時間を使用して乱数初期値更新処理(S
30)を繰り返し実行することにより、無作為抽出カウ
ンタ13bの初期値をランダムに更新することができ
る。 【0046】図7は、図柄チェック処理(図5、S21
参照)の中で実行される変動表示設定処理のフローチャ
ートである。この変動表示設定処理では、第1種始動口
スイッチ18が球を検出して、保留球カウンタ13iの
値が「4」以上でない場合に、保留球カウンタ13iの
値が示す図柄回転1〜4メモリ13k〜13nに変動表
示のデータを書き込む。 【0047】まず、この変動表示設定処理では、第1種
始動口スイッチ18が球を検出したか否かを確認する
(S51)。第1種始動口スイッチ18が球を検出して
いない場合は(S51:No)、この変動表示設定処理
を終了する。また、第1種始動口スイッチ18が球を検
出していれば(S51:Yes)、次に、保留球カウン
タ13iの値が「4」以上であるか否かを確認する(S
52)。保留球カウンタ13iの値が「4」以上であれ
ば(S52:Yes)、変動表示の待機回数分設けられ
た図柄回転1〜4メモリ13k〜13nに既に変動表示
のデータが書き込まれているということなので、この変
動表示設定処理を終了する。一方、保留球カウンタ13
iの値が「4」未満であれば(S52:No)、変動表
示のデータが待機回数分記憶されていないということな
ので、保留球カウンタ13iの値に「1」を加算して
(S53)、第1種始動口スイッチ18が球を検出した
ことによって取得される無作為抽出カウンタ13b、ハ
ズレリーチカウンタ13c及び大当たり図柄カウンタ1
3dの値を変動表示のデータとして、保留球カウンタ1
3iの値が示す図柄回転1〜4メモリ13k〜13nに
書き込んで(S54)、この変動表示設定処理を終了す
る。 【0048】次に、図8を参照して、図5の特別図柄変
動処理(S25)の中で実行される保留球カウンタ減算
処理について説明する。この保留球カウンタ減算処理に
より、LCD3で行われる変動表示が終了した場合およ
び大当たり遊技が終了した場合に、図柄回転1メモリ1
3kに記憶されている変動表示のデータが図柄回転実行
エリア13jに書き込まれると共に、図柄回転2〜4メ
モリ13l〜13nに記憶されている変動表示のデータ
が、それぞれ1つずつ小さい図柄回転1〜3メモリ13
k〜13mへシフトして記憶される。また、放出選択フ
ラグ13gがオンされている場合には、保留されている
大当たりが放出される放出選択処理が実行される。 【0049】保留球カウンタ減算処理では、まず、変動
表示中か否か、即ち、変動表示が終了しているか否かを
確認する(S61)。確認の結果、変動表示中であれば
(SS61:Yes)、この保留球カウンタ減算処理を
終了する。一方、変動表示中でなければ(S61:N
o)、次に、大当たり中であるか否かを確認する(S6
2)。大当たり中であれば(S62:Yes)、この保
留球カウンタ減算処理を終了する一方、大当たり中でな
ければ(S62:No)、保留球カウンタ13iの値が
「1」以上であるか否かを確認し(S63)、保留球カ
ウンタ13iの値が「1」以上であれば(S63:Ye
s)、処理をS64へ移行する。なお、保留球カウンタ
13iの値が「1」未満、即ち、「0」であれば(S6
3:No)、図柄回転1〜4メモリ13k〜13nに変
動表示のデータは記憶されていないということなので、
この保留球カウンタ減算処理を終了する。 【0050】S64の処理では、保留球カウンタ13i
の値から「1」減算して(S64)、図柄回転1メモリ
13kに記憶されている変動表示のデータを図柄回転実
行エリア13jに書き込み(S65)、図柄回転2〜4
メモリ13l〜13nに記憶されている変動表示のデー
タをそれぞれ1つずつ小さい図柄回転1〜3メモリ13
k〜13mへシフトする(S66)。次に、放出選択フ
ラグ13gがオンしているか否かを確認する(S6
7)。確認の結果、放出選択フラグ13gがオンしてい
なければ(S67:No)、処理をS68の通常選択処
理(図9参照)へと移行する。一方、放出選択フラグ1
3gがオンしている場合は(S67:Yes)、処理を
S69の放出選択処理(図11参照)へと移行する。な
お、通常選択処理(S68)および放出選択処理(S6
9)の終了後は、この保留球カウンタ減算処理を終了す
る。 【0051】図9は、通常選択処理(S68)を示した
フローチャートである。通常選択処理では、図柄回転実
行エリア13jに記憶される変動表示のデータが大当た
りを発生する値であった場合に、大当たり図柄カウンタ
13dの値に応じて付与する遊技価値を決定するもので
ある。具体的には、大当たり図柄カウンタ13dの値が
蓄越図柄を選択する値である場合には、その大当たりを
保留して、蓄越カウンタ13eに大当たりが保留された
ことを記憶する。また、大当たり図柄カウンタ13dの
値が放出図柄を選択する値である場合には、蓄越カウン
タ13eに記憶されている大当たり放出する。更に、大
当たり図柄カウンタ13dの値が単発大当たり図柄を選
択する値である場合には、単発の大当たりとする。 【0052】通常選択処理(S68)では、まず、図柄
回転実行エリア13jに記憶される無作為抽出カウンタ
13bの値は大当たりを発生する値であるか否かを確認
する(S71)。図柄回転実行エリア13jに記憶され
る無作為抽出カウンタ13bの値が大当たりを発生する
値でない場合には(S71:No)、ハズレリーチやハ
ズレの変動パターン等を設定する各処理を行い(S8
1)、この通常選択処理を終了する。一方、図柄回転実
行エリア13jに記憶される無作為抽出カウンタ13b
の値が大当たりを発生する値である場合には(S71:
Yes)、次に、図柄回転実行エリア13jに記憶され
る大当たり図柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択す
る値であるか否か、即ち、大当たり図柄カウンタ13d
の値が「0」、「2」、「4」、「6」又は「8」のい
ずれかであるか否かを確認する(S72)。確認の結
果、大当たり図柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択
する値である場合には(S72:Yes)、蓄越カウン
タ13eに「1」を加算して(S73)、図柄回転実行
エリア13jに記憶される停止図柄を特定の図柄(例え
ば、ハズレ図柄)に設定し(S74)、図柄回転実行エ
リア13jに記憶される変動パターンを特定の変動パタ
ーン(例えば、ハズレの変動パターン)に設定して(S
75)、この通常選択処理を終了する。 【0053】一方、S72の処理において、大当たり図
柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択する値でない場
合には(S72:No)、次に、図柄回転実行エリア1
3jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値が放
出図柄を選択する値であるか否か、即ち、大当たり図柄
カウンタ13dの値が「7」であるか否かを確認する
(S76)。確認の結果、大当たり図柄カウンタ13d
の値が放出図柄を選択する値であった場合には(S7
6:Yes)、放出フラグ13hをオンして(S7
7)、処理をS78へ移行する。一方、大当たり図柄カ
ウンタ13dの値が放出図柄を選択する値でない場合、
即ち、大当たり図柄カウンタ13dの値が単発大当たり
図柄を選択する「1」、「3」、「5」又は「9」のい
ずれかであった場合には(S76:No)、S77の処
理をスキップして、処理をS78の処理へと移行する。 【0054】S78の処理では、図柄回転実行エリア1
3jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値に応
じた停止図柄を設定して(S78)、図柄回転実行エリ
ア13jに記憶される変動パターンを大当たり変動パタ
ーンに設定し(S79)、大当たり処理を実行させるた
め、大当たりフラグ13fをオンして(S80)、この
通常選択処理を終了する。 【0055】図10は、図5のメイン処理の中で実行さ
れる大当たり処理(S26)を示したフローチャートで
ある。この大当たり処理では、放出フラグ13hがオン
であった場合、即ち、その大当たりが放出図柄で大当た
りしていた場合に、放出選択フラグ13gをオンして、
蓄越カウンタ13eに蓄越されていた大当たりを放出さ
せるための処理である。 【0056】大当たり処理(S26)では、まず、特定
入賞口5の開放等を行う大当たり実行処理を行い(S9
1)、大当たりフラグ13fがオンしているか否かを確
認する(S92)。大当たりフラグ13fがオンしてい
れば(S92:Yes)、2ms後以降の大当たり処理
で以下の処理をスキップすることができるように、大当
たりフラグ13fをオフして(S93)、次に、放出フ
ラグ13hがオンしているか否か、即ち、この大当たり
が放出図柄で大当たりしているか否かを確認する(S9
4)。確認の結果、放出フラグ13hがオンしていれば
(S94:Yes)、蓄越カウンタ13eの値が「0」
であるか否かを確認して(S95)、保留されている大
当たりがあるかを調べる。蓄越カウンタ13eの値が
「0」でなければ(S95:No)、以前に保留された
大当たりが未放出の状態で蓄越されているので、その大
当たりを放出するために放出選択フラグ13gをオンし
て(S96)、この大当たり処理を終了する。 【0057】一方、S95の処理において、蓄越カウン
タ13eの値が「0」である場合には(S95:Ye
s)、保留されている大当たりがないということなの
で、放出選択フラグ13gおよび放出フラグ13hをオ
フして(S97及びS98)、この大当たり処理を終了
する。 【0058】なお、S92の処理において、大当たりフ
ラグ13fがオンしてない状態、即ち、大当たりフラグ
13fがオフしている場合には(S92:No)、S9
3〜S98のいずれかの処理を既に実行しているので、
これらの処理をスキップして、この大当たり処理を終了
する。よって、大当たりフラグ13fがオフされた後
は、この大当たり処理では、大当たり実行処理(S9
1)のみが行われる。また、S94の処理において、放
出フラグ13hがオンしていない状態、即ち、放出フラ
グ13hがオフの場合には(S94:No)、この大当
たりが放出図柄で大当たりしていない場合、即ち、単発
大当たり図柄での大当たりということなので、S95〜
S98の処理をスキップして、この大当たり処理を終了
する。 【0059】次に、図11を参照して、図8の保留球カ
ウンタ減算処理の中で実行される放出選択処理(S6
9)について説明する。この放出選択処理は、放出選択
フラグ13gがオンしている場合、即ち、放出図柄で大
当たりが発生して、更に、蓄越カウンタ13eの値が
「1」以上であった場合に、その大当たりが終了した際
に行われる保留球カウンタ減算処理の中で実行される処
理である。 【0060】放出選択処理(S69)では、まず、図柄
回転実行エリア13jに記憶される変動表示のデータは
大当たりを発生する値であるか否かを確認する(S10
1)。図柄回転実行エリア13jに記憶される変動表示
のデータが大当たりを発生する値でなければ(S10
1:No)、図柄回転実行エリア13jに記憶される変
動表示のデータはハズレの変動表示なので、図柄回転実
行エリア13jに記憶されているハズレ図柄の停止図柄
を以前に保留された蓄越図柄のいずれかに書き換える
(S102)。そして、図柄回転実行エリア13jに記
憶されているハズレの変動パターン及びリーチパターン
を大当たり時の変動パターンに書き換えて(S10
3)、蓄越カウンタ13eの値から「1」を減算し(S
104)、大当たりフラグ13fをオンして(S10
5)、この放出選択処理を終了する。 【0061】なお、S101の処理において、図柄回転
実行エリア13jに記憶される変動表示のデータが大当
たりを発生する値である場合は(S101:Yes)、
その大当たりを優先して行うために、処理をS106へ
移行する。図柄回転実行エリア13jに記憶される変動
表示のデータに記憶される変動表示のデータが大当たり
であるにもかかわらず、S102〜S105の処理を行
って、変動表示のデータを変更してしまうと、せっかく
当選した大当たりを損ねてしまう。そこで、蓄越されて
いる大当たりを付与する場合に、大当たりに当選してい
ないときには、変動表示のデータを蓄越されていた大当
たりのデータに変更し、逆に、大当たりに当選している
場合は、蓄越された大当たりの付与を保留して、当選し
た大当たりを優先する。よって、当選した大当たりを損
なうことなく確実に遊技者に付与することができる。 【0062】S106の処理では、図柄回転実行エリア
13jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値が
蓄越図柄を選択する値であるか否か、即ち、大当たり図
柄カウンタ13dの値が「0」、「2」、「4」、
「6」又は「8」のいずれかであるか否かを確認する
(S106)。確認の結果、大当たり図柄カウンタ13
dの値が蓄越図柄を選択する値である場合には(S10
6:Yes)、蓄越カウンタ13eに「1」を加算して
(S107)、図柄回転実行エリア13jに記憶される
停止図柄を特定の図柄(例えば、ハズレ図柄)に設定し
(S108)、図柄回転実行エリア13jに記憶される
変動パターンを特定の変動パターン(例えば、ハズレの
変動パターン)に設定して(S109)、この放出選択
処理を終了する。 【0063】一方、S106の処理において、大当たり
図柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択する値でない
場合には(S106:No)、次に、図柄回転実行エリ
ア13jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値
が放出図柄を選択する値であるか否か、即ち、大当たり
図柄カウンタ13dの値が「7」であるか否かを確認す
る(S110)。確認の結果、大当たり図柄カウンタ1
3dの値が放出図柄を選択する値であった場合には(S
110:Yes)、放出フラグ13hをオンして(S1
11)、処理をS112へ移行する。一方、大当たり図
柄カウンタ13dの値が放出図柄を選択する値でない場
合、即ち、大当たり図柄カウンタ13dの値が単発大当
たり図柄を選択する「1」、「3」、「5」又は「9」
のいずれかであった場合には(S110:No)、S1
11の処理をスキップして、処理をS112の処理へと
移行する。 【0064】S112の処理では、図柄回転実行エリア
13jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値に
応じた停止図柄を設定して(S112)、図柄回転実行
エリア13jに記憶される変動パターンを大当たり変動
パターンに設定し(S113)、大当たり処理を実行さ
せるため、大当たりフラグ13fをオンして(S11
4)、この放出選択処理を終了する。 【0065】以上説明したように、第1実施例のパチン
コ機Pによれば、始動入賞に基づいて取得された無作為
抽出カウンタ13bの値が大当たりを発生する値である
とき、同じく始動入賞に基づいて取得された大当たり図
柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択する値であった
場合に、その大当たりを保留する。また、保留された大
当たりは、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出カ
ウンタ13bの値が大当たりを発生する値であるとき、
同じく始動入賞に基づいて取得された大当たり図柄カウ
ンタ13dの値が放出図柄を選択する値であった場合
に、その放出図柄での大当たりの終了後に保留されてい
る大当たりを発生させる。よって、大当たりを保留する
ことにより、新たな遊技性を提供することができると共
に、大当たりが保留された場合に、継続して遊技を行う
ことによる遊技性を向上させることができる。 【0066】また、従来、遊技者は、パチンコ機の釘調
整や、大当たり発生回数等でパチンコ機を選択してい
た。更に、大当たりに関する遊技性においてはパチンコ
機毎に特段の相違がなく、遊技者がパチンコ機を選択す
る際に明確な選択条件がなかった。しかし、本実施例の
パチンコ機Pによれば、各パチンコ機毎に蓄越されてい
る大当たり数が異なり、遊技条件が異なることで各パチ
ンコ機毎で差が生じるので、遊技者がパチンコ機を選択
する選択肢を増やすことができる。 【0067】次に、図12から図17を参照して、本発
明の第2実施例について説明する。第1実施例のパチン
コ機Pでは、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出
カウンタ13bの値が大当たりを発生する値であると
き、同じく始動入賞に基づいて取得された大当たり図柄
カウンタ13dの値が「0,2,4,6,8」のいずれ
か、即ち、蓄越図柄を選択する値であった場合に、その
大当たりを保留していた。また、保留された大当たり
は、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出カウンタ
13bの値が大当たりを発生する値であるとき、同じく
始動入賞に基づいて取得された大当たり図柄カウンタ1
3dの値が「7」、即ち、放出図柄を選択する値であっ
た場合に、その放出図柄での大当たりの終了後に保留さ
れている大当たりを発生させていた。これに代えて、第
2実施例のパチンコ機Pでは、大当たり図柄カウンタ1
3dではなく、属性カウンタ13oの値に応じて、大当
たりの保留と、保留された大当たりの発生とを決定す
る。よって、大当たりが発生した場合、その大当たりを
大当たり図柄に関係なく、大当たりの保留、保留された
大当たりの付与(放出)、又は、単発の大当たりの付与
を決定することができ、大当たりが発生する場合に、そ
の大当たりによる遊技価値の付与をずらすことにより、
遊技の幅を設けて新たな遊技性を遊技者に提供すること
ができるので、遊技の興趣を向上させることができる。 【0068】図12は、第2実施例のパチンコ機Pの電
気的構成を示したブロック図である。第2実施例のパチ
ンコ機Pの主制御基板CのRAM13には、属性カウン
タ13oが設けられている。 【0069】属性カウンタ13oは、始動入賞に基づい
て取得された無作為抽出カウンタ13bの値が大当たり
を発生する値であった場合に、その大当たりの属性、即
ち、その大当たりを保留するか、その大当たりを付与す
ると共に蓄越カウンタ13eに記憶されている保留され
た大当たりを付与するか、又は、単発の大当たりを付与
するか否かを決定するためのカウンタであり、乱数更新
処理(図5、S16参照)によって、「0」〜「9」の
範囲で2ms毎に1カウントずつ更新される。かかる属
性カウンタ13oの値は、前記した無作為抽出カウンタ
13b、ハズレリーチカウンタ13c及び大当たり図柄
カウンタ13dの値と同様に始動入賞時に取得され、こ
のとき取得された属性カウンタ13oの値は、前記した
無作為抽出カウンタ13b、ハズレリーチカウンタ13
c及び大当たり図柄カウンタ13dの値と共に、保留球
カウンタ13iの値が示す図柄回転1〜4メモリ13k
〜13nに書き込まれて記憶される(図14、S124
参照)。 【0070】図13は、属性カウンタ13oの値に応じ
た大当たりの属性表60である。第2実施例では、始動
入賞に基づいて取得された無作為抽出カウンタ13bの
値が大当たりを発生する値である場合、同じく始動入賞
で取得された属性カウンタ13oの値に応じて大当たり
の属性、即ち、その大当たりを保留するか、保留されて
いる大当たりを放出するか、又は、単発の大当たりを付
与するか否かを決定する。図3の属性表60に示すよう
に、属性カウンタ13oの値が「0」、「2」、
「4」、「6」及び「8」の場合は、大当たりを保留さ
れるように設定されている。また、属性カウンタ13o
の値が「1」、「3」、「5」及び「9」の場合は、単
発の大当たりを発生させる単発大当たりが発生するよう
に設定されている。更に、属性カウンタ13oの値が
「7」の場合は、保留された大当たりが放出されるよう
に設定されている。 【0071】図14は、図柄チェック処理(図5、S2
1参照)の中で実行される第2実施例の変動表示設定処
理のフローチャートである。この変動表示設定処理で
は、第1種始動口スイッチ18が球を検出して、保留球
カウンタ13iの値が「4」以上でない場合に、保留球
カウンタ13iの値が示す図柄回転1〜4メモリ13k
〜13nに変動表示のデータを書き込む。 【0072】まず、この変動表示設定処理では、第1種
始動口スイッチ18が球を検出したか否かを確認する
(S121)。第1種始動口スイッチ18が球を検出し
ていない場合は(S121:No)、この変動表示設定
処理を終了する。また、第1種始動口スイッチ18が球
を検出していれば(S121:Yes)、次に、保留球
カウンタ13iの値が「4」以上であるか否かを確認す
る(S122)。保留球カウンタ13iの値が「4」以
上であれば(S122:Yes)、変動表示の待機回数
分設けられた図柄回転1〜4メモリ13k〜13nに既
に変動表示のデータが書き込まれているということなの
で、この変動表示設定処理を終了する。一方、保留球カ
ウンタ13iの値が「4」未満であれば(S122:N
o)、変動表示のデータが待機回数分記憶されていない
ということなので、保留球カウンタ13iの値に「1」
を加算して(S123)、第1種始動口スイッチ18が
球を検出したことによって取得される無作為抽出カウン
タ13b、ハズレリーチカウンタ13c、大当たり図柄
カウンタ13d及び属性カウンタ13oの値を変動表示
のデータとして、保留球カウンタ13iの値が示す図柄
回転1〜4メモリ13k〜13nに書き込んで(S12
4)、この変動表示設定処理を終了する。 【0073】図15は、保留球カウンタ減算処理(図8
参照)の中で実行される第2実施例の通常選択処理(S
68)を示したフローチャートである。第2実施例の通
常選択処理では、通常選択処理では、図柄回転実行エリ
ア13jに記憶される変動表示のデータが大当たりを発
生する値であった場合に、属性選択処理(図16参照)
を行い、属性カウンタ13oの値に応じて付与する遊技
価値を決定するものである。具体的には、属性カウンタ
13oの値が蓄越を選択する値である場合には、その大
当たりを保留して、蓄越カウンタ13eに大当たりが保
留されたことを記憶する。また、属性カウンタ13oの
値が放出を選択する値である場合には、蓄越カウンタ1
3eに記憶されている大当たり放出する。更に、属性カ
ウンタ13oの値が単発大当たり図柄を選択する値であ
る場合には、単発の大当たりとする。 【0074】通常選択処理(S68)では、まず、図柄
回転実行エリア13jに記憶される無作為抽出カウンタ
13bの値は大当たりを発生する値であるか否かを確認
する(S131)。図柄回転実行エリア13jに記憶さ
れる無作為抽出カウンタ13bの値が大当たりを発生す
る値でない場合には(S131:No)、ハズレリーチ
やハズレの変動パターン等を設定する各処理を行い(S
133)、この通常選択処理を終了する。一方、図柄回
転実行エリア13jに記憶される無作為抽出カウンタ1
3bの値が大当たりを発生する値である場合には(S1
31:Yes)、属性選択処理を行う(S132)。 【0075】図16は、属性選択処理を示したフローチ
ャートである。この属性選択処理(S132)では、ま
ず、図柄回転実行エリア13jに記憶される属性カウン
タ13oの値が蓄越を選択する値であるか否か、即ち、
属性カウンタ13oの値が「0」、「2」、「4」、
「6」又は「8」のいずれかであるか否かを確認する
(S141)。確認の結果、属性カウンタ13oの値が
蓄越を選択する値である場合には(S141:Ye
s)、蓄越カウンタ13eに「1」を加算して(S14
2)、図柄回転実行エリア13jに記憶される停止図柄
を特定の図柄(例えば、ハズレ図柄)に設定し(S14
3)、図柄回転実行エリア13jに記憶される変動パタ
ーンを特定の変動パターン(例えば、ハズレの変動パタ
ーン)に設定して(S144)、この属性選択処理を終
了する。なお、属性選択処理(S132)の終了後は、
通常選択処理(S68)が終了する。 【0076】一方、S141の処理において、属性カウ
ンタ13oの値が蓄越を選択する値でない場合には(S
141:No)、次に、図柄回転実行エリア13jに記
憶される属性カウンタ13oの値が放出を選択する値で
あるか否か、即ち、属性カウンタ13oの値が「7」で
あるか否かを確認する(S145)。確認の結果、属性
カウンタ13oの値が放出を選択する値であった場合に
は(S145:Yes)、放出フラグ13hをオンして
(S146)、処理をS147へ移行する。一方、属性
カウンタ13oの値が放出を選択する値でない場合、即
ち、属性カウンタ13oの値が単発大当たりを選択する
「1」、「3」、「5」又は「9」のいずれかの値であ
った場合には(S145:No)、S146の処理をス
キップして、処理をS147の処理へと移行する。 【0077】S147の処理では、図柄回転実行エリア
13jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値に
応じた停止図柄を設定して(S147)、図柄回転実行
エリア13jに記憶される変動パターンを大当たり変動
パターンに設定し(S148)、大当たり処理を実行さ
せるため、大当たりフラグ13fをオンして(S14
9)、この属性選択処理(S132)を終了する。な
お、属性選択処理(S132)の終了後は、通常選択処
理(S68)が終了する。 【0078】次に、図17を参照して、図8の保留球カ
ウンタ減算処理の中で実行される第2実施例の放出選択
処理(S69)について説明する。この放出選択処理
は、放出選択フラグ13gがオンしている場合、即ち、
放出図柄で大当たりが発生して、更に、蓄越カウンタ1
3eの値が「1」以上であった場合に、その大当たりが
終了した際に行われる保留球カウンタ減算処理の中で実
行される処理である。 【0079】第2実施例の放出選択処理(S69)で
は、まず、図柄回転実行エリア13jに記憶される変動
表示のデータは大当たりを発生する値であるか否かを確
認する(S151)。図柄回転実行エリア13jに記憶
される変動表示のデータが大当たりを発生する値でなけ
れば(S151:No)、図柄回転実行エリア13jに
記憶される変動表示のデータはハズレの変動表示なの
で、図柄回転実行エリア13jに記憶されているハズレ
図柄の停止図柄を大当たり図柄のいずれかに書き換える
(S152)。そして、図柄回転実行エリア13jに記
憶されているハズレの変動パターン及びリーチパターン
を大当たり時の変動パターンに書き換えて(S15
3)、蓄越カウンタ13eの値から「1」を減算し(S
154)、大当たりフラグ13fをオンして(S15
5)、この放出選択処理を終了する。 【0080】なお、S151の処理において、図柄回転
実行エリア13jに記憶される変動表示のデータが大当
たりを発生する値である場合は(S151:Yes)、
その大当たりを優先して行うために、図16に示す属性
選択処理(S132)を行う。図柄回転実行エリア13
jに記憶される変動表示のデータに記憶される変動表示
のデータが大当たりであるにもかかわらず、S152〜
S155の処理を行って、変動表示のデータを変更して
しまうと、せっかく当選した大当たりを損ねてしまう。
そこで、蓄越されている大当たりを付与する場合に、大
当たりに当選していないときには、変動表示のデータを
蓄越されていた大当たりのデータに変更し、逆に、大当
たりに当選している場合は、蓄越された大当たりの付与
を保留して、当選した大当たりを優先する。よって、当
選した大当たりを損なうことなく確実に遊技者に付与す
ることができる。 【0081】以上説明したように、第2実施例のパチン
コ機Pによれば、大当たり発生時にLCD3に表示され
る図柄を決定する大当たり図柄カウンタ13dとは別に
属性カウンタ13oを設け、大当たりが発生する場合
に、始動入賞によって取得される属性カウンタ13oの
値に応じてその大当たりの遊技価値を決定する。従っ
て、大当たり発生時にLCD3に表示される図柄とは無
関係にその大当たりの遊技価値を決定、即ち、その大当
たりを保留するか、その大当たりを付与すると共に保留
されている大当たりを付与するか、単発の大当たりを付
与するか否かを決定する。よって、遊技者は大当たり図
柄の表示結果からは大当たりの遊技価値を認識し難く、
その遊技価値を認識するまで遊技の興趣を維持すること
ができると共に、遊技に幅を設けて新たな遊技性を遊技
者に提供することができるので、遊技の興趣を向上させ
ることができる。 【0082】次に、図18を参照して、本発明の第3実
施例について説明する。第1実施例のパチンコ機Pで
は、始動入賞によって取得された無作為抽出カウンタ1
3bが大当たりを発生する値であると共に、大当たり図
柄カウンタ13dの値が蓄越図柄を選択する値である場
合に、蓄越カウンタ13eの値が加算されていた。言い
換えれば、蓄越カウンタ13eの値は蓄越図柄での大当
たり以外では加算されず、例えば、電源入時にクリアス
イッチ30cがオンされていた場合には、蓄越カウンタ
13eの値は「0」クリアされてしまっていた。よっ
て、遊技者が蓄越図柄での大当たりをいかに多く発生さ
せて蓄越カウンタ13eの値をどれだけ加算しても、遊
技場(ホール)の運営方針等によって、電源断時に蓄越
カウンタ13eの値を「0」クリアされてしまうと、蓄
越されている大当たりが消去されてしまい、当選した大
当たりが遊技者に付与されない場合があった。しかし、
第3実施例のパチンコ機Pでは、初期化処理においても
蓄越カウンタ13eのデータを「0」クリアしないよう
に構成する。従って、RAM13等を初期化する初期化
処理が施された場合でも、ずらされている大当たりのデ
ータは蓄越カウンタ13eによって維持することができ
るので、電源切断後も当選して付与されるべき大当たり
を記憶しておくことができ、遊技場(ホール)に利己的
な運営をさせずに、ずらされている大当たりを適切に遊
技者へ付与することができる。 【0083】図18は、第3実施例のパチンコ機Pの電
源入時に主制御基板Cのメイン処理の中で実行される初
期化処理(S12)のフローチャートである。この処理
では、情報保持が有効であれば、情報保持メモリ13a
に記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を
電源が断される前の状態から続行する。一方、情報保持
が有効でなかったり、情報保持が有効であっても電源入
時にクリアスイッチ30cが押下された場合には、蓄越
カウンタ13e以外のRAMクリア及び初期化処理を実
行する。なお、この初期化処理(S12)は、サブルー
チンの形式で記載されているが、スタックポインタの設
定前に実行される処理なので、実際には、サブルーチン
コールされずに、S11の処理後に順に実行される。 【0084】まず、スタックポインタを設定し(S4
1)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを
確認する(S42)。クリアスイッチ30cがオンされ
ていなければ(S42:No)、情報保持が有効である
か否かを確認する(S43)。この確認は、RAM13
の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶
されているか否かにより判断する。キーワードが正しく
記憶されていれば情報保持は有効であり、逆に、キーワ
ードが正しくなければ情報保持データは破壊されている
ので、その情報保持は有効ではない。情報保持が有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、情報保持が有効でなかったり(S43:No)、
或いはクリアスイッチ30cがオンされていれば(S4
2:Yes)、蓄越カウンタ13e以外のRAMクリア
及び初期化処理を実行して(S160)、蓄越カウンタ
13e以外のRAM13及びI/O等の各値を初期化し
て、この初期化処理を終了する。このS160の処理の
終了後は、図5のS13の処理が実行される。 【0085】次に、図19及び図20を参照して、本発
明の第4実施例について説明する。第3実施例のパチン
コ機Pでは、電源入時の初期化処理(S12)におい
て、蓄越カウンタ13e以外のRAMクリア及び初期化
処理(S160)を行って蓄越カウンタ13eの値を初
期化処理後も維持していた。これに代えて、第4実施例
のパチンコ機Pでは、蓄越カウンタ13e以外のRAM
クリア及び初期化処理(S160)が行われた後に、蓄
越カウンタ13eに記憶されている大当たり数に応じ
て、蓄越カウンタ13eの値を設定する蓄越カウンタ初
期設定処理(S161)を行うように構成する。 【0086】蓄越カウンタ13eに記憶されるデータ
は、初期化されずに維持され続けるので、例えば、不正
行為やプログラムの暴走等によって、通常では考えられ
ない不適切な値が記憶される場合がある。そこで、蓄越
カウンタ13eに記憶されるデータをそのデータ内容に
応じて設定することによって、遊技者に大当たりが異常
に多く付与される等の不具合を解消することができるの
で、遊技者に適切な遊技を提供することができる。 【0087】図19は、第4実施例のパチンコ機Pの電
源入時に主制御基板Cのメイン処理の中で実行される初
期化処理(S12)のフローチャートである。この処理
では、情報保持が有効であれば、情報保持メモリ13a
に記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を
電源が断される前の状態から続行する。一方、情報保持
が有効でなかったり、情報保持が有効であっても電源入
時にクリアスイッチ30cが押下された場合には、蓄越
カウンタ13e以外のRAMクリア及び初期化処理を実
行して、蓄越カウンタ13eの値に応じて蓄越カウンタ
13eの値を再設定する蓄越カウンタ初期設定処理を行
う。なお、この初期化処理(S12)は、サブルーチン
の形式で記載されているが、スタックポインタの設定前
に実行される処理なので、実際には、サブルーチンコー
ルされずに、S11の処理後に順に実行される。 【0088】まず、スタックポインタを設定し(S4
1)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを
確認する(S42)。クリアスイッチ30cがオンされ
ていなければ(S42:No)、情報保持が有効である
か否かを確認する(S43)。この確認は、RAM13
の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶
されているか否かにより判断する。キーワードが正しく
記憶されていれば情報保持は有効であり、逆に、キーワ
ードが正しくなければ情報保持データは破壊されている
ので、その情報保持は有効ではない。情報保持が有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、情報保持が有効でなかったり(S43:No)、
或いはクリアスイッチ30cがオンされていれば(S4
2:Yes)、蓄越カウンタ13e以外のRAMクリア
及び初期化処理を実行して(S160)、蓄越カウンタ
13e以外のRAM13及びI/O等の各値を初期化す
る。その後、蓄越カウンタ初期設定処理を行う(S16
1)。 【0089】図20は、蓄越カウンタ初期設定処理(S
161)を示したフローチャートである。この蓄越カウ
ンタ初期設定処理では、まず、蓄越カウンタ13eの値
は「200」以上か否かを確認する(S171)。確認
の結果、蓄越カウンタ13eの値が「200」以上であ
れば(S171:Yes)、ずらされている大当たり数
があまりにも多いので蓄越カウンタ13eの値を「2
0」に設定して(S172)、ずらされている大当たり
数を適切な値に設定して、この蓄越カウンタ初期設定処
理を終了する。 【0090】一方、S171の処理において、蓄越カウ
ンタ13eの値が「200」以上でない場合には(S1
71:No)、次に、蓄越カウンタ13eの値は「10
0」以上か否かを確認する(S173)。蓄越カウンタ
13eの値が「100」以上であれば(S173:Ye
s)、蓄越カウンタ13eの値を「10」に設定して
(S174)、この蓄越カウンタ初期設定処理を終了す
る。 【0091】S173の処理において、蓄越カウンタ1
3eの値が「100」以上でない場合には(S173:
No)、次に、蓄越カウンタ13eの値は「50」以上
か否かを確認する(S175)。確認の結果、蓄越カウ
ンタ13eの値が「50」以上であれば(S175:Y
es)、蓄越カウンタ13eの値を「5」に設定して
(S176)、この蓄越カウンタ初期設定処理を終了す
る。なお、蓄越カウンタ初期設定処理の終了後は、この
初期化処理を終了する。この初期化処理(S12)の終
了後は、図5のS13の処理が実行される。 【0092】次に、図21から図24を参照して、本発
明の第5実施例について説明する。第4実施例のパチン
コ機Pでは、電源入時の初期化処理(S12)におい
て、蓄越カウンタ13e以外のRAMクリア及び初期化
処理(S160)を行って、蓄越カウンタ初期設定処理
(S161)を行い、蓄越カウンタ13eの値を判断し
て、その判断された値に応じて蓄越カウンタ13eの値
を再設定していた。これに代えて、第5実施例のパチン
コ機Pでは、蓄越カウンタ13eの値を判断すると共
に、LCD3で行われる変動表示の回数を判断して、蓄
越カウンタ13eの値を再設定するように構成する。 【0093】蓄越カウンタ13eに記憶されるデータ
は、初期化されずに維持され続けるので、例えば、不正
行為やプログラムの暴走等によって、通常では考えられ
ない不適切な値が記憶される場合がある。また、変動回
数が少ないにもかかわらず、蓄越カウンタ13eに大当
たりのデータが多く記憶されている場合においても、不
正行為やプログラムの暴走等によって、通常では考えら
れない不適切な値が記憶されるときがある。そこで、蓄
越カウンタ13eに記憶されるデータと、変動回数をカ
ウントする変動回数カウンタ13pとの値に応じて、蓄
越カウンタ13eの値を設定することによって、遊技者
に大当たりが異常に多く付与される等の不具合を解消す
ることができるので、遊技者に適切な遊技を提供するこ
とができる。 【0094】図21は、第5実施例のパチンコ機Pの電
気的構成を示したブロック図である。第5実施例のパチ
ンコ機Pの主制御基板CのRAM13には、変動回数カ
ウンタ13pが設けられている。 【0095】変動回数カウンタ13pは、LCD3で行
われる変動表示の回数を記憶するメモリである。この変
動回数カウンタ13pの値は、図23に示す保留球カウ
ンタ減算処理の中で、図柄回転1メモリ13kに記憶さ
れる変動表示のデータが図柄回転実行エリア13jに書
き込まれた場合に「1」加算される(図23、S182
参照)。一方、後述する蓄越カウンタ初期設定処理(図
22、S181参照)が実行された場合に、この変動回
数カウンタ13pの値は「0」クリアされる(図24、
S200参照)。 【0096】図22は、第5実施例のパチンコ機Pの電
源入時に主制御基板Cのメイン処理の中で実行される初
期化処理(S12)のフローチャートである。この処理
では、情報保持が有効であれば、情報保持メモリ13a
に記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を
電源が断される前の状態から続行する。一方、情報保持
が有効でなかったり、情報保持が有効であっても電源入
時にクリアスイッチ30cが押下された場合には、蓄越
カウンタ13e及び変動回数カウンタ13p以外のRA
Mクリア並びに初期化処理を実行して、蓄越カウンタ1
3e及び変動回数カウンタ13pの値に応じて蓄越カウ
ンタ13eの値を再設定する蓄越カウンタ初期設定処理
を行う。なお、この初期化処理(S12)は、サブルー
チンの形式で記載されているが、スタックポインタの設
定前に実行される処理なので、実際には、サブルーチン
コールされずに、S11の処理後に順に実行される。 【0097】まず、スタックポインタを設定し(S4
1)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを
確認する(S42)。クリアスイッチ30cがオンされ
ていなければ(S42:No)、情報保持が有効である
か否かを確認する(S43)。この確認は、RAM13
の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶
されているか否かにより判断する。キーワードが正しく
記憶されていれば情報保持は有効であり、逆に、キーワ
ードが正しくなければ情報保持データは破壊されている
ので、その情報保持は有効ではない。情報保持が有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、情報保持が有効でなかったり(S43:No)、
或いはクリアスイッチ30cがオンされていれば(S4
2:Yes)、蓄越カウンタ13e及び変動回数カウン
タ13p以外のRAMクリア並びに初期化処理を実行し
て(S180)、蓄越カウンタ13e及び変動回数カウ
ンタ13p以外のRAM13並びにI/O等の各値を初
期化する。その後、蓄越カウンタ初期設定処理を行う
(S181)。 【0098】図24は、蓄越カウンタ初期設定処理(S
181)を示したフローチャートである。この蓄越カウ
ンタ初期設定処理では、まず、蓄越カウンタ13eの値
は「200」以上か否かを確認する(S191)。確認
の結果、蓄越カウンタ13eの値が「200」以上であ
れば(S191:Yes)、次に、変動回数カウンタ1
3pの値が「30000」以下か否かを確認する(S1
92)。変動回数カウンタ13pの値が「30000」
以下である場合には(S192:Yes)、変動表示の
回数の割にずらされている大当たり数があまりにも多い
ので、蓄越カウンタ13eの値を「20」に設定して
(S193)、ずらされている大当たり数を適切な値に
設定して、処理をS200へ移行する。 【0099】一方、S192の処理において、変動回数
カウンタ13pの値が「30000」以下でない場合に
は(S192:No)、次に、蓄越カウンタ13eの値
は「100」以上か否かを確認する(S194)。蓄越
カウンタ13eの値が「100」以上であれば(S17
3:Yes)、次に、変動回数カウンタ13pの値が
「20000」以下であるか否かを確認する(S19
5)。変動回数カウンタ13pの値が「20000」以
下である場合には(S195:Yes)、変動回数の割
にずらされている大当たり数があまりにも多いので、蓄
越カウンタ13eの値を「10」に設定して(S19
6)、処理をS200へ移行する。 【0100】S195の処理において、変動回数カウン
タ13pの値が「20000」以下でない場合には(S
195:No)、次に、蓄越カウンタ13eの値は「5
0」以上か否かを確認する(S197)。確認の結果、
蓄越カウンタ13eの値が「50」以上であれば(S1
97:Yes)、次に、変動回数カウンタ13pの値が
「10000」以下であるか否かを確認する(S19
8)。変動回数カウンタ13pの値が「10000」以
下である場合には(S198:Yes)、変動回数の割
にずらされている大当たり数があまりにも多いので、蓄
越カウンタ13eの値を「5」に設定して(S19
9)、処理をS200へ移行する。 【0101】S200の処理では、変動回数カウンタ1
3pの値を「0」クリアして(S200)、変動回数カ
ウンタ13pの値を初期化する。S200の処理の後
は、この蓄越カウンタ初期設定処理を終了する。なお、
蓄越カウンタ初期設定処理の終了後は、この初期化処理
を終了する。この初期化処理(S12)の終了後は、図
5のS13の処理が実行される。 【0102】次に、図25を参照して、本発明の第6実
施例について説明する。第4実施例のパチンコ機Pで
は、電源入時の初期化処理(S12)において、蓄越カ
ウンタ13e以外のRAMクリア及び初期化処理(S1
60)を行って蓄越カウンタ13eの値を初期化処理後
も維持していた。これに代えて、第6実施例のパチンコ
機Pでは、蓄越カウンタ13eを含めたRAMクリア及
び初期化処理を行い(S44)、その後、蓄越カウンタ
13eの値を所定値に設定するように構成する。 【0103】蓄越カウンタ13eに記憶されるデータを
初期化せずに維持し続けると、例えば、不正行為やプロ
グラムの暴走等によって、通常では考えられない不適切
な値が記憶される場合がある。そこで、蓄越カウンタ1
3eに記憶されるデータを初期化して、その後、新た
に、蓄越カウンタ13eの値を所定値に設定することに
よって、プログラムが暴走する等の不具合を解消するこ
とができると共に、遊技者に大当たりが異常に多く付与
される等の不具合を解消することができるので、遊技者
に適切な遊技を提供することができる。 【0104】図25は、第6実施例のパチンコ機Pの電
源入時に主制御基板Cのメイン処理の中で実行される初
期化処理(S12)のフローチャートである。この処理
では、情報保持が有効であれば、情報保持メモリ13a
に記憶された各データを元の状態に戻し、遊技の制御を
電源が断される前の状態から続行する。一方、情報保持
が有効でなかったり、情報保持が有効であっても電源入
時にクリアスイッチ30cが押下された場合には、蓄越
カウンタ13eを含めたRAMクリア及び初期化処理を
実行する。なお、この初期化処理(S12)は、サブル
ーチンの形式で記載されているが、スタックポインタの
設定前に実行される処理なので、実際には、サブルーチ
ンコールされずに、S11の処理後に順に実行される。 【0105】まず、スタックポインタを設定し(S4
1)。クリアスイッチ30cがオンされているか否かを
確認する(S42)。クリアスイッチ30cがオンされ
ていなければ(S42:No)、情報保持が有効である
か否かを確認する(S43)。この確認は、RAM13
の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく記憶
されているか否かにより判断する。キーワードが正しく
記憶されていれば情報保持は有効であり、逆に、キーワ
ードが正しくなければ情報保持データは破壊されている
ので、その情報保持は有効ではない。情報保持が有効で
あれば(S43:Yes)、処理をS45へ移行して、
主制御基板Cの各状態を電源断前の状態に復帰させる。
一方、情報保持が有効でなかったり(S43:No)、
或いはクリアスイッチ30cがオンされていれば(S4
2:Yes)、蓄越カウンタ13eを含めたRAMクリ
ア及び初期化処理を実行して(S44)、蓄越カウンタ
13eを含めたRAM13及びI/O等の各値を初期化
して、その後、蓄越カウンタ13eの値を「10」に設
定し(S201)、この初期化処理を終了する。このS
201の処理の終了後は、図5のS13の処理が実行さ
れる。 【0106】次に、図26から図30を参照して、本発
明の第7実施例について説明する。第2実施例のパチン
コ機Pでは、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出
カウンタ13bの値が大当たりを発生する値であった場
合に、同じく始動入賞に基づいて取得された属性カウン
タ13oの値に応じてその大当たりの属性、即ち、その
大当たりを保留するか、その大当たりを付与すると共に
蓄越カウンタ13eに記憶されている大当たりを付与す
るか、又は、単発の大当たりを付与するか否かを決定し
ていた。これに代えて、第7実施例のパチンコ機では、
大当たりを保留する条件として、1の大当たりが終了し
た一定期間内の変動表示(本実施例では、50回)にお
いて、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出カウン
タ13bの値が大当たりを発生し得る値であった場合、
その大当たりの付与をずらして蓄越するように構成され
ている。 【0107】従来、遊技者に大当たりを付与し得る場合
に、その大当たりの付与をずらす機能が搭載された遊技
機において、例えば、その遊技機の性能(例えば、パチ
ンコ機における釘調整、又は、スロットマシンにおける
設定等)により大当たりが発生し難い遊技機の場合、大
当たりの付与をずらしてしまうと、長期間遊技者に大当
たりを付与できず、遊技者の不満感を増幅させてしま
う。そこで、1の大当たりが遊技者に付与された後の一
定期間内の変動表示(本実施例では、50回)におい
て、無作為抽出カウンタ13bの値が大当たりを付与す
る値であった場合に、その大当たりの付与をずらす。従
って、遊技者には既に1の大当たりが付与された状態で
あるので、暫くの間、大当たりが付与されなくても、前
回の大当たりの付与の余韻によって不満が募り難いもの
である。その状態において、1の大当たりの付与から一
定期間内の動的表示で大当たりが発生し得る場合に、そ
の大当たりの付与をずらしたとしても、遊技者の不満を
募り難くすることができるので、遊技者に不満感を与え
ることなく、新たな遊技性を遊技者に提供することがで
き、遊技の興趣を向上させることができる。 【0108】図26は、第7実施例のパチンコ機Pの電
気的構成を示したブロック図である。第7実施例のパチ
ンコ機Pの主制御基板CのRAM13には、当後回数カ
ウンタ13qが設けられている。 【0109】当後回数カウンタ13qは、始動入賞に基
づいて取得された無作為抽出カウンタ13bの値が大当
たりを発生し得る値であった場合に、その大当たりを蓄
越するか、または、その大当たりを付与するか否かを決
定するためのカウンタである。この当後回数カウンタ1
3qの値は、図30に示す大当たり処理の中で、大当た
りが遊技者に付与された場合に「50」がセットされ
(S230参照)、逆に、図28に示す保留球カウンタ
減算処理の中で、1の変動表示が行われる場合に当後回
数カウンタ13qの値が「0」でなければ「1」ずつ減
算される(S210及びS211参照)。本実施例で
は、大当たりが発生し得る場合に、当後回数カウンタ1
3qの値が「0」でなければ、その大当たりの付与をず
らして、その大当たりを蓄越カウンタ13eに記憶する
ものである。 【0110】図27は、大当たり図柄カウンタ13dの
値に応じた大当たりの種別表70である。第7実施例で
は、始動入賞に基づいて取得された無作為抽出カウンタ
13bの値が大当たりを発生する値である場合、同じく
始動入賞で取得された大当たり図柄カウンタ13dの値
に応じて大当たりの属性、即ち、保留されている大当た
りを放出するか、又は、単発の大当たりを付与するか否
かを決定する。第7実施例では、大当たり図柄カウンタ
13dによって大当たりの蓄越を決定しないので、大当
たり図柄カウンタ13dでは大当たりの放出か、単発の
大当たりかが決定される。図27の種別表70に示すよ
うに、大当たり図柄カウンタ13dの値が「0」、
「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」、
「9」の場合は、単発の大当たりを発生させる単発大当
たりが発生するように設定されている。また、大当たり
図柄カウンタ13dの値が「3」、「7」の場合は、保
留された大当たりが放出されるように設定されている。 【0111】図29は、主制御基板Cの通常選択処理
(図8及び図9、S68参照)の中で実行される第7実
施例の属性選択処理(S132)を示したフローチャー
トである。この属性選択処理(S132)では、まず、
当後回数カウンタ13qの値が「0」か否かを確認する
(S221)。確認の結果、当後回数カウンタ13qの
値が「0」でなければ(S221:No)、前回の大当
たりから50回未満の変動表示で大当たりを取得したと
いうことなので、その大当たりを蓄越するために、蓄越
カウンタ13eに「1」を加算して(S222)、図柄
回転実行エリア13jに記憶される停止図柄を特定の図
柄(例えば、ハズレ図柄)に設定し(S223)、図柄
回転実行エリア13jに記憶される変動パターンを特定
の変動パターン(例えば、ハズレの変動パターン)に設
定して(S224)、この属性選択処理を終了する。な
お、属性選択処理(S132)の終了後は、通常選択処
理(S68)が終了する。 【0112】一方、S221の処理において、当後回数
カウンタ13qの値が「0」である場合には(S22
1:Yes)、前回の大当たりから変動表示が50回以
上行われたということのなので、取得した大当たりを遊
技者に付与するために、その大値の種別(属性)を確認
するため、図柄回転実行エリア13jに記憶される大当
たり図柄カウンタ13dの値が放出図柄を選択する値で
あるか否か、即ち、大当たり図柄カウンタ13dの値が
「3」又は「7」であるか否かを確認する(S22
5)。確認の結果、大当たり図柄カウンタ13dの値が
放出図柄を選択する値であった場合には(S225:Y
es)、放出フラグ13hをオンして(S226)、処
理をS227へ移行する。一方、大当たり図柄カウンタ
13dの値が放出図柄を選択する値でない場合、即ち、
大当たり図柄カウンタ13dの値が単発大当たりを選択
する「1」、「2」、「4」、「5」、「6」、「8」
又は「9」のいずれかの値であった場合には(S22
5:No)、S226の処理をスキップして、処理をS
227の処理へと移行する。 【0113】S227の処理では、図柄回転実行エリア
13jに記憶される大当たり図柄カウンタ13dの値に
応じた停止図柄を設定して(S227)、図柄回転実行
エリア13jに記憶される変動パターンを大当たり変動
パターンに設定し(S228)、大当たり処理を実行さ
せるため、大当たりフラグ13fをオンして(S22
9)、この属性選択処理(S132)を終了する。な
お、属性選択処理(S132)の終了後は、通常選択処
理(S68)が終了する。 【0114】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良
が可能であることは容易に推察できるものである。 【0115】例えば、第7実施例のパチンコ機Pでは、
大当たり終了後の50回の変動表示で大当たりが発生し
た場合に、その大当たりの付与をずらしていた。これに
代えて、大当たり終了後から所定時間(例えば、15
分)が経過するまでに、変動表示で大当たりが発生した
場合に、その大当たりの付与をずらすように構成しても
良い。 【0116】本発明を上記実施例とは異なるタイプのパ
チンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりす
ると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当た
り状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるよ
うなパチンコ機(通称、2回権利物、3回権利物と称さ
れる)として実施しても良い。また、大当たり図柄が表
示された後に、所定の領域に球を入賞させることを必要
条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施し
ても良い。更に、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀
球、いわゆるパチンコ機とスロットマシンとが融合した
遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良
い。 【0117】なお、スロットマシンは、例えばコインを
投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバー
を操作することにより図柄が変動され、ストップボタン
を操作することにより図柄が停止されて確定される周知
のものである。従って、スロットマシンの基本概念とし
ては、「複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に
図柄を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手
段(例えば操作レバー)の操作に起因して図柄の変動が
開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の
操作に起因して、或いは、所定時間経過することによ
り、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特
定図柄であることを必要条件として、遊技者に有利な特
別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え
たスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイ
ン、メダル等が代表例として挙げられる。 【0118】以下に本発明の変形例を示す。請求項1記
載の遊技機において、前記制御手段は、ランダムに値を
取得する無作為抽出手段を備え、始動条件の成立に基づ
いて取得された前記無作為抽出手段の値に応じて前記特
別遊技状態を付与するものであり、前記特別遊技蓄越手
段は、1の前記特別遊技状態終了後の一定期間内の前記
動的表示において、前記無作為抽出手段の値が特別遊技
状態を付与する値であった場合、その特別遊技状態の付
与をずらすものであることを特徴とする遊技機1。従
来、識別情報の動的表示が予め定めた表示結果を現出し
た場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態を付与する
遊技機において、遊技者に特別遊技状態を付与し得る場
合に、その特別遊技状態の付与をずらすことができる機
能が搭載された遊技機がある。このような遊技機におい
て、例えば、その遊技機の性能(例えば、パチンコ機に
おける釘調整、又は、スロットマシンにおける設定等)
により特別遊技状態が発生し難い遊技機の場合、特別遊
技状態の付与をずらしてしまうと、長期間遊技者に特別
遊技状態を付与できず、遊技者の不満感を増幅させてし
まう。そこで、特別遊技蓄越手段によって、1の特別遊
技状態が遊技者に付与された後の一定期間内の動的表示
において、無作為抽出手段の値が他の特別遊技状態を付
与する値であった場合に、その特別遊技状態の付与をず
らす。従って、遊技者には既に1の特別遊技状態が付与
された状態であるので、暫くの間、特別遊技状態が付与
されなくても、前回の特別遊技状態の付与の余韻によっ
て不満が募り難いものである。その状態において、1の
特別遊技状態の付与から一定期間内の動的表示で特別遊
技状態が発生し得る場合に、その特別遊技状態の付与を
ずらしたとしても、遊技者の不満を募り難くすることが
できるので、遊技者に不満感を与えることなく、新たな
遊技性を遊技者に提供することができ、遊技の興趣を向
上させることができる。 【0119】なお、特別遊技状態とは、例えば、球等の
有価価値を有する遊技媒体が遊技者に付与される大当た
り状態、特別遊技状態の発生確率が通常状態より高確率
とされる確率変動状態、又は、始動条件の成立が通常状
態より容易にされると共に1の動的表示に要する時間が
短縮させて特別遊技状態が付与され易い時間短縮状態等
が例示される。また、無作為抽出手段としては、例え
ば、所定のタイミングで更新される乱数カウンタや、ラ
ンダムに値を取得することができるICカウンタ等が例
示される。 【0120】請求項1記載の遊技機又は遊技機1におい
て、前記制御手段は、前記特別遊技状態終了後の前記動
的表示の所定回数を記憶する回数記憶手段と、前記動的
表示の動的表示情報を記憶する動的表示情報記憶手段
と、前記回数記憶手段が所定の値に達する前に前記動的
表示情報記憶手段に記憶される動的表示情報が前記特別
遊技状態を発生し得るか否かを判断する判断手段とを備
え、前記特別遊技蓄越手段は、前記判断手段によって前
記回数記憶手段が所定の値に達する前に前記動的表示情
報記憶手段に記憶される動的表示情報が前記特別遊技状
態を発生し得る値であると判断された場合に、その特別
遊技状態の付与をずらすものであることを特徴とする遊
技機2。特別遊技蓄越手段は、判断手段によって回数記
憶手段が所定値に達する前に動的表示情報記憶手段に記
憶される動的表示情報が特別遊技状態を発生し得る値で
あると判断された場合に、その特別遊技状態の付与をず
らす。よって、特別遊技状態をずらすことにより新たな
遊技性を提供することができると共に、継続して遊技を
行うことによる遊技性を向上させることができる。 【0121】遊技機2において、前記制御手段は、前記
特別遊技蓄越手段によりずらされた前記特別遊技状態
を、所定条件の成立に応じて遊技者に付与する蓄越放出
手段を備えていることを特徴とする遊技機3。特別遊技
蓄越手段によりずらされた特別遊技状態を、所定条件に
応じて蓄越放出手段により遊技者に特別遊技状態を付与
する。よって、特別遊技状態が発生し得る場合に、その
特別遊技状態の付与をずらすことで、遊技に幅を設けて
新たな遊技性を提供することができるので、遊技の興趣
を向上させることができる。なお、所定条件としては、
少なくとも1の所定のカウンタ(無作為抽出手段を含
む)の値が予め定めた所定値である場合や、動的表示の
変動回数、或いは、特別遊技状態の発生回数等が例示さ
れる。 【0122】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から3
のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記特別遊技蓄
越手段によりずらした前記特別遊技状態数を記憶する記
憶手段を備えていることを特徴とする遊技機4。従来、
遊技者は、遊技機の釘調整や、遊技機の特別遊技状態発
生回数等で遊技機を選択していた。遊技機4によれば、
ずらした特別遊技状態数を記憶しておくことで、遊技者
に不利益を被らせることなく適切な遊技を提供すること
ができると共に、各遊技機毎に記憶手段に記憶される特
別遊技状態数が異なり、遊技機毎に差が生じるため、遊
技者は、確率的に動的表示の回転回数に応じてずらされ
た特別遊技状態数が多いと判断することで、動的表示の
回転数に応じた遊技機の選択を行うことができるので、
遊技者が遊技機を選択する選択肢を増加させることがで
きる。 【0123】遊技機4において、前記蓄越放出手段は、
所定条件に応じて、前記記憶手段に記憶される前記特別
遊技状態数の全部を付与するものであることを特徴とす
る遊技機5。所定条件に応じて、記憶手段に記憶される
特別遊技状態数の全部を付与することで、ずらした特別
遊技状態を一度に遊技者に付与することができる。よっ
て、遊技者が自ら取得した最低限の遊技価値を付与する
ことができると共に、ずらされた特別遊技状態を付与す
ることで、遊技者に通常より高い遊技価値が付与するこ
とができる。なお、所定条件としては、例えば、始動条
件の成立に基づいて取得される無作為抽出手段の値、動
的表示の回数、又は、記憶手段に記憶される特別遊技状
態数等が例示される。 【0124】遊技機4において、前記蓄越放出手段は、
所定条件に応じて、前記記憶手段に記憶される前記特別
遊技状態数の一部を付与するものであることを特徴とす
る遊技機6。所定条件に応じて、記憶手段に記憶される
特別遊技状態数の一部を付与することで、ずらされた特
別遊技状態を分散して遊技者に付与することができる。
特別遊技状態を一度に全部付与してしまうと、記憶手段
にずらされた特別遊技状態が無くなってしまい、遊技者
は、ずらされた特別遊技状態が全部付与されたと認識す
ると、得られる遊技価値が少なくなったと判断して、遊
技の継続意欲を無くしてしまう。そこで、ずらされた特
別遊技状態を分散して遊技者に付与することによって、
遊技者の遊技の継続意欲を保つことができると共に、遊
技者が自ら取得した最低限の遊技価値を付与することが
できると共に、ずらされた特別遊技状態を付与すること
ができる。なお、所定条件としては、例えば、始動条件
の成立に基づいて取得される無作為抽出手段の値、動的
表示の回数、又は、記憶手段に記憶される特別遊技状態
数等が例示される。 【0125】遊技機4から6のいずれかにおいて、前記
制御手段は、前記無作為抽出手段の値が前記特別遊技状
態を付与する値である場合に、前記記憶手段にずらされ
た前記特別遊技状態があるか否かを確認する蓄越確認手
段を備え、その蓄越確認手段によって前記記憶手段にず
らされた前記特別遊技状態があると判断された場合に、
その記憶手段に記憶されている少なくとも1の前記特別
遊技状態を付与するものであることを特徴とする遊技機
7。無作為抽出手段の値が特別遊技状態を付与する値で
ある場合に、蓄越確認手段によって記憶手段にずらされ
た特別遊技状態があるか否かを確認し、記憶手段にずら
された特別遊技状態があると判断された場合に、そのず
らされている少なくとも1の特別遊技状態を付与する。
よって、特別遊技状態が発生する場合に、その特別遊技
状態による遊技価値の付与をずらすことで、遊技に幅を
設けて新たな遊技性を提供することができるので、遊技
の興趣を向上させることができる。 【0126】遊技機4から7のいずれかにおいて、前記
記憶手段は、停電等によって電源が切断されると判断さ
れた場合に、前記記憶手段に記憶されるデータを電源の
切断後においても保持(記憶)し、電源再入時にその保
持されたデータに基づいて遊技を再開可能とするバック
アップ機能を有していることを特徴とする遊技機8。記
憶手段にバックアップ機能を付与することによって、停
電等による電源断時にもデータを保持し、電源再入時に
保持されたデータに基づいて電源断時の状態に復帰して
遊技の制御を再開することができると共に、ずらされた
特別遊技状態を保持しておくことができるので、遊技者
に不利益を被らせることなく適切な遊技を提供すること
ができる。 【0127】請求項1記載の遊技機又は遊技機1から8
のいずれかにおいて、前記制御手段は、前記表示装置で
実行されている動的表示の動的表示情報を記憶する実行
記憶手段と、その実行記憶手段に動的表示情報が記憶さ
れている場合に前記動的表示の待機回数を記憶する待機
回数記憶手段と、その待機回数記憶手段に記憶される待
機回数分設けられ、待機中の動的表示毎に動的表示情報
を記憶する動的表示情報記憶手段とを備え、前記実行記
憶手段に記憶される前記動的表示が終了した場合に、1
の前記動的表示情報記憶手段に記憶される動的表示情報
が前記実行記憶手段に記憶されて前記表示装置でその動
的表示情報に基づいた動的表示を実行するものであり、
前記実行記憶手段に記憶された動的表示情報が前記特別
遊技状態を発生し得る場合に、その特別遊技状態が前回
の前記特別遊技状態終了後から一定期間内の前記動的表
示で発生したときは、その特別遊技状態の付与をずらす
ものであることを特徴とする遊技機9。実行記憶手段に
記憶された動的表示情報が特別遊技状態を発生し得る場
合に、その特別遊技状態が前回の特別遊技状態終了後か
ら一定期間内の変動表示で発生したときは、その特別遊
技状態の付与をずらす。よって、特別遊技状態をずらす
ことにより新たな遊技性を提供することができると共
に、継続して遊技を行うことによる遊技性を向上させる
ことができる。 【0128】遊技機9において、前記制御手段は、始動
条件の成立に基づいてランダムに値を取得する第2無作
為抽出手段を備え、前記実行記憶手段に記憶された動的
表示情報が前記特別遊技状態を発生する場合に、前記第
2無作為抽出手段が第1所定値であるとき、少なくとも
1のずらされた前記特別遊技状態を付与するものである
ことを特徴とする遊技機10。実行記憶手段に記憶され
た動的表示情報が特別遊技状態を発生する場合に、第2
無作為抽出手段が第1所定値であるとき、少なくとも1
のずらされた特別遊技状態を付与する。よって、特別遊
技状態が発生する場合に、その特別遊技状態による遊技
価値の付与をずらすことで、遊技に幅を設けて新たな遊
技性を遊技者に提供することができるので、遊技の興趣
を向上させることができる。 【0129】遊技機10において、前記制御手段は、少
なくとも1のずらされた前記特別遊技状態を付与する場
合に、前記実行記憶手段に記憶される動的表示情報をず
らされた前記特別遊技状態に変更する情報変更手段を備
えていることを特徴とする遊技機11。少なくとも1の
ずらされた特別遊技状態を付与する場合に、情報変更手
段により実行記憶手段に記憶される動的表示情報を特別
遊技状態に変更する。よって、実行記憶手段に記憶され
る動的表示情報を書き換えることによって、特別遊技状
態をずらすことにより新たな遊技性を提供することがで
きると共に、継続して遊技を行うことによる遊技性を向
上させることができる。 【0130】遊技機11において、前記制御手段は、前
記情報変更手段により実行記憶手段に記憶される動的表
示情報を変更する場合に、その変更対象の動的表示情報
が前記特別遊技状態を発生するか否かを判断する判断手
段と、その判断手段により前記動的表示情報が前記特別
遊技状態を発生するものであると判断された場合は、前
記情報変更手段による動的表示情報の変更を持ち越す変
更蓄越手段とを備えていることを特徴とする遊技機1
2。ずらされた特別遊技状態を付与する場合において、
情報変更手段により、実行記憶手段に記憶される動的表
示情報をずらされた特別遊技状態に変更する。ここで、
変更前の実行記憶手段に記憶されていた動的表示情報が
特別遊技状態であった場合、その変更対象の動的表示情
報を変更して特別遊技状態にしてしまうと、遊技者は2
の特別遊技状態に当選したにもかかわらず、実際には1
の特別遊技状態しか付与されなくなってしまう。そこ
で、判断手段によって、変更手段により実行記憶手段に
記憶される動的表示情報を変更する場合に、その変更対
象の動的表示情報が特別遊技状態を発生するか否かを判
断し、その判断手段により動的表示情報が特別遊技状態
を発生するものであると判断された場合に、変更蓄越手
段によって、情報変更手段による動的表示情報の変更を
持ち越す。よって、少なくとも1のずらされた特別遊技
状態を付与する場合に、特別遊技状態に当選していない
ときには、動的表示情報をずらされた特別遊技状態に変
更することができる。一方、特別遊技状態に当選してい
る場合は、ずらされた特別遊技状態の付与を持ち越し
て、当選した特別遊技状態を優先することによって、当
選した特別遊技状態を損なうことなく確実に遊技者に付
与することができる。 【0131】遊技機11において、前記制御手段は、前
記情報変更手段により実行記憶手段に記憶される動的表
示情報を変更する場合に、その変更対象の動的表示情報
が前記特別遊技状態を発生するか否かを判断する判断手
段とを備え、その判断手段により前記動的表示情報が前
記特別遊技状態を発生するものであると判断された場合
は、その特別遊技状態の付与をずらすと共に、前記情報
変更手段により動的表示情報の変更するものであること
を特徴とする遊技機13。ずらされた特別遊技状態を付
与する場合において、情報変更手段により、実行記憶手
段に記憶される動的表示情報をずらされた特別遊技状態
に変更する。ここで、変更前の実行記憶手段に記憶され
ていた動的表示情報が特別遊技状態であった場合、その
動的表示情報を変更して特別遊技状態にしてしまうと、
遊技者は2の特別遊技状態に当選したにもかかわらず、
実際には1の特別遊技状態しか付与されなくなってしま
う。そこで、判断手段によって、変更手段により実行記
憶手段に記憶される動的表示情報を変更する場合に、そ
の変更対象の動的表示情報が特別遊技状態を発生するか
否かを判断し、その判断手段により動的表示情報が特別
遊技状態を発生するものであると判断された場合に、そ
の特別遊技状態の付与をずらすと共に、情報変更手段に
より動的表示情報を以前にずらさせている特別遊技状態
に変更する。よって、特別遊技状態に当選している場合
は、当選した特別遊技状態の付与をずらして、以前にず
らされた特別遊技状態を付与することによって、当選し
た特別遊技状態を損なうことなく確実に遊技者に付与す
ることができる。 【0132】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
であることを特徴とする遊技機14。中でも、パチンコ
遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操
作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射
し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に
入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、
表示装置において動的表示されている識別情報が所定時
間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊
技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設さ
れた可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放さ
れて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値
(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ
等も含む)が付与されるものが挙げられる。 【0133】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
13のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシン
であることを特徴とする遊技機15。中でも、スロット
マシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる
識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する
可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバ
ー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、
停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、
或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的
表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別
情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別
遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた
遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル
等が代表例として挙げられる。 【0134】請求項1記載の遊技機または遊技機1から
13のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機
とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴
とする遊技機16。中でも、融合させた遊技機の基本構
成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動
的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を
備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起
因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例
えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定
時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止さ
れ、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であるこ
とを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発
生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体とし
て球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始
に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生
に際しては多くの球が払い出されるように構成されてい
る遊技機」となる。 【0135】 【発明の効果】 本発明の遊技機によれば、制御手段
は、1の特別遊技状態終了後の一定期間内の動的表示に
特別遊技状態が発生し得る場合に、その特別遊技状態の
付与をずらす特別遊技蓄越手段を備えている。よって、
特別遊技の付与をずらすことにより新たな遊技性を提供
することができると共に、継続して遊技を行うことによ
る遊技性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1実施例であるパチンコ機の遊技
盤の正面図である。 【図2】 パチンコ機の電気的構成を示したブロック図
である。 【図3】 変動表示に用いられる図柄の図柄表である。 【図4】 停電等の発生によるパチンコ機の電源断時
に、主制御基板で実行されるNMI割込処理のフローチ
ャートである。 【図5】 主制御基板で実行されるメイン処理のフロー
チャートである。 【図6】 パチンコ機の電源入時に主制御基板のメイン
処理の中で実行される初期化処理のフローチャートであ
る。 【図7】 主制御基板の図柄チェック処理の中で実行さ
れる変動表示設定処理のフローチャートである。 【図8】 主制御基板の特別図柄変動処理の中で実行さ
れる保留球カウンタ減算処理のフローチャートである。 【図9】 主制御基板の保留球カウンタ減算処理の中で
実行される通常選択処理のフローチャートである。 【図10】 主制御基板のメイン処理の中で実行される
大当たり処理のフローチャートである。 【図11】 主制御基板の保留球カウンタ減算処理の中
で実行される放出選択処理のフローチャートである。 【図12】 第2実施例のパチンコ機の電気的構成を示
したブロック図である。 【図13】 属性カウンタの値に応じた遊技状態を示し
た属性表である。 【図14】 第2実施例の変動表示設定処理を示したフ
ローチャートである。 【図15】 第2実施例の通常選択処理を示したフロー
チャートである。 【図16】 通常選択処理の中で実行される属性選択処
理を示したフローチャートである。 【図17】 第2実施例の放出選択処理を示したフロー
チャートである。 【図18】 第3実施例のパチンコ機の電源入時に主制
御基板のメイン処理の中で実行される初期化処理のフロ
ーチャートである。 【図19】 第4実施例のパチンコ機の電源入時に主制
御基板のメイン処理の中で実行される初期化処理のフロ
ーチャートである。 【図20】 第4実施例の初期化処理の中で実行される
蓄越カウンタ初期設定処理のフローチャートである。 【図21】 第5実施例のパチンコ機の電気的構成を示
したブロック図である。 【図22】 第5実施例のパチンコ機の電源入時に主制
御基板のメイン処理の中で実行される初期化処理のフロ
ーチャートである。 【図23】 第5実施例の主制御基板の特別図柄変動処
理の中で実行される保留球カウンタ減算処理のフローチ
ャートである。 【図24】 第5実施例の初期化処理の中で実行される
蓄越カウンタ初期設定処理のフローチャートである。 【図25】 第6実施例のパチンコ機の電源入時に主制
御基板のメイン処理の中で実行される初期化処理のフロ
ーチャートである。 【図26】 第7実施例のパチンコ機の電気的構成を示
したブロック図である。 【図27】 第7実施例の大当たり図柄カウンタの値に
応じた遊技状態を示した種別表である。 【図28】 第7実施例の主制御基板の特別図柄変動処
理の中で実行される保留球カウンタ減算処理のフローチ
ャートである。 【図29】 第7実施例の属性選択処理を示したフロー
チャートである。 【図30】 第7実施例の主制御基板のメイン処理の中
で実行される大当たり処理のフローチャートである。 【符号の説明】 3 LCD(表示装置の一部) 13b 無作為抽出カウンタ(無作為抽出手
段) 13e 蓄越カウンタ(記憶手段の一部) 13j 図柄回転実行エリア(動的表示情報記
憶手段の一部) 13q 当後回数カウンタ(回数記憶手段の一
部) C 主制御基板(制御手段の一部) P パチンコ機(遊技機の一例) S221 判断手段の一部 S222 特別遊技蓄越手段の一部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳丸 順一 名古屋市千種区今池3丁目9番21号 株式 会社三洋物産内 Fターム(参考) 2C088 AA35 AA42 BA09 CA19 EA10 EB55

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の識別情報を表示する表示装置と、
    その表示装置に識別情報の動的表示を行わせる制御手段
    とを備え、前記識別情報の動的表示が予め定めた表示結
    果を現出した場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態
    を付与する遊技機において、 前記制御手段は、1の特別遊技状態終了後の一定期間内
    の前記動的表示に特別遊技状態が発生し得る場合、その
    特別遊技状態の付与をずらす特別遊技蓄越手段を備えて
    いることを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006239143A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Daikoku Denki Co Ltd パチンコ遊技機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4737744B2 (ja) * 2005-03-03 2011-08-03 ダイコク電機株式会社 パチンコ遊技機

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