JP2003324964A - 電源開閉制御装置および制御方法 - Google Patents

電源開閉制御装置および制御方法

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JP2003324964A
JP2003324964A JP2002133933A JP2002133933A JP2003324964A JP 2003324964 A JP2003324964 A JP 2003324964A JP 2002133933 A JP2002133933 A JP 2002133933A JP 2002133933 A JP2002133933 A JP 2002133933A JP 2003324964 A JP2003324964 A JP 2003324964A
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power supply
conversion high
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unit
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Application number
JP2002133933A
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Inventor
Shinya Watanabe
信也 渡邉
Hirotsune Kido
洋恒 城戸
Tsukasa Aiba
司 合葉
Akihisa Nojima
章央 能島
Hideki Fukazawa
英樹 深澤
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源と負荷との間を開閉する際に、開閉するス
イッチ部における電力損失を低減させる。 【解決手段】バッテリ12とインバータ28との間にN
チャネル半導体スイッチからなるスイッチ部50を設け
る。インバータ28またはモータ202に連動して発生
する誘起電圧Vaから交流変換ハイサイド電圧Vhaを
生成する交流変換ハイサイド電源部58を設ける。バッ
テリ12と絶縁して直流変換ハイサイド電圧Vhbを生
成する直流変換ハイサイド電源部60を設ける。供給電
圧選択部62により交流変換ハイサイド電圧Vhaまた
は直流変換ハイサイド電圧Vhbのいずれか一方を選択
して、Nチャネル半導体スイッチ駆動部54およびスイ
ッチ部50に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源開閉制御装置
および制御方法に関し、特に、電源と負荷との間を開閉
する電源開閉制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、バッテリの電力によりモータを駆
動させて走行する電気自動車やコミュータなどの電動車
両が開発されている。これらの電動車両では、バッテリ
の電力消費を極力抑える必要があるので、制動時にモー
タを発電機として使用し、発電した電力を充電する、所
謂、回生制動が行われている。
【0003】電動車両を急加速するときには、バッテリ
は急速放電し、急減速するときには、回生制動によって
急速充電する。
【0004】ところが、バッテリは内部インピーダンス
が比較的大きく、急速放電および急速充電する場合には
内部インピーダンスの小さいキャパシタを併用してい
る。
【0005】このバッテリとキャパシタとを併用した電
動車両では、運転状態に応じてバッテリとモータとの
間、並びにキャパシタとモータとの間で電力線を切り換
える必要があり、この切換手段として機械的接点をもつ
リレーやコンタクタが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
技術におけるリレーおよびコンタクタは、機械的接点に
よって電源の切り換えが行われるので、機械的接点に特
有のチャタリングおよびサージノイズが発生することが
ある。また、リレーおよびコンタクタでは接点のオン抵
抗(または接触抵抗)が比較的大きく、駆動電流(また
は励磁電流)も比較的大きいので電力損失が無視できな
い。
【0007】このため、リレーおよびコンタクタの代替
手段として、Pチャネル型半導体をスイッチ手段として
用いる実施形態が考えられる。Pチャネル型半導体は、
チャタリングおよびサージノイズの発生を防止でき、ま
た、駆動電流が極めて小さいという特徴がある。しかし
ながらPチャネル型半導体は、オン抵抗が比較的大きい
ので、このオン抵抗により電力損失が発生する。
【0008】一方、Nチャネル型半導体は、オン抵抗が
小さいという特徴があるが、駆動電圧としてゲートに引
加する電圧はソース端子の電圧より大きい必要がある。
この電圧を生成するためには電圧の昇圧変換器が必要で
あるが、一般の昇圧変換器はNチャネル型半導体を駆動
することのみに用いるには容量が大きすぎ、また高コス
トである。さらには、昇圧変換器自体にも電力損失があ
るので、不用意に昇圧変換器を用いることはできない。
【0009】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、電源と負荷との間を導通させる際に、導
通させるスイッチ部における電力損失を低減させるとと
もに、スイッチ部を駆動させる電源回路を簡便かつ低コ
ストで構成することを可能にする電源開閉制御装置およ
び制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電源開閉制
御装置は、電源と負荷との間に設けられ、Nチャネル半
導体スイッチにより開閉動作を行うスイッチ部と、前記
負荷の動作に連動して発生する交流電圧から電源電圧よ
り高い電圧の交流変換ハイサイド電圧を生成する交流変
換ハイサイド電源部と、前記電源に基づいて、前記電源
と電気的に絶縁して電源電圧より高い電圧の直流変換ハ
イサイド電圧を生成する直流変換ハイサイド電源部と、
前記交流変換ハイサイド電圧または前記直流変換ハイサ
イド電圧のいずれか一方を選択する供給電圧選択部と、
前記供給電圧選択部から供給される前記交流変換ハイサ
イド電圧または前記直流変換ハイサイド電圧を用いて前
記スイッチ部を開閉させるNチャネル半導体スイッチ駆
動部とを有することを特徴とする。
【0011】このように交流変換ハイサイド電圧または
直流変換ハイサイド電圧を生成することにより、オン抵
抗の小さいNチャネル半導体スイッチを用いることがで
きるので、結果として電力損失を低減させることができ
る。
【0012】この場合、前記負荷は、直流電流を交流電
流に変換するインバータと、前記インバータに接続され
たモータとを含み、前記交流電圧は、前記インバータの
出力電圧または前記モータの巻線に誘起する誘起電圧を
用いるようにすると、負荷の動作中で交流電圧を容易に
得ることができる。
【0013】前記供給電圧選択部は、前記モータの始動
時に前記直流変換ハイサイド電圧を選択し、前記モータ
の始動後に前記交流変換ハイサイド電圧を選択する構成
としてもよい。これにより、モータの始動開始時のよう
な負荷の停止中もスイッチ部を駆動することができる。
【0014】前記交流変換ハイサイド電源部は、交流電
圧を入力し該交流電圧の直流成分を除去する第1キャパ
シタと、前記第1キャパシタにより直流成分を除去した
交流電圧の基準値を設定する第1ダイオードと、前記第
1ダイオードにより基準値の設定された交流電圧を整流
する第2ダイオードと、前記第2ダイオードにより整流
された電圧を充電する第2キャパシタとを有する構成で
あってもよい。
【0015】前記直流変換ハイサイド電源部は、前記電
源によって発光する発光素子と、前記発光素子の発する
光を受光し、光起電力効果によって前記直流変換ハイサ
イド電圧を生成する発電素子とを有する構成であっても
よい。
【0016】このようにすることにより、交流変換ハイ
サイド電源部および直流変換ハイサイド電源部を簡便か
つ廉価に構成することができる。
【0017】また、本発明に係る電源開閉制御装置は、
電源と負荷との間に設けられ、Nチャネル半導体スイッ
チにより開閉動作を行うスイッチ部と、前記負荷に連動
して発生する負荷連動交流電圧を入力する負荷連動交流
電圧入力部と、前記負荷と非連動に発生する負荷非連動
交流電圧を入力する負荷非連動交流電圧入力部と、前記
負荷連動交流電圧入力部および前記負荷非連動交流電圧
入力部に接続され、前記負荷連動交流電圧または前記負
荷非連動交流電圧のいずれか一方を選択する入力電圧選
択部と、前記入力電圧選択部から入力される負荷連動交
流電圧または負荷非連動交流電圧に基づいて電源電圧よ
り高い電圧の交流変換ハイサイド電圧を生成する交流変
換ハイサイド電源部と、前記交流変換ハイサイド電源部
から供給される交流変換ハイサイド電圧を用いて前記ス
イッチ部を開閉させるNチャネル半導体スイッチ駆動部
とを有することを特徴とする。
【0018】このようにすることにより、負荷連動交流
電圧と負荷非連動交流電圧とを選択的に用いることがで
き、結果として、負荷の状態に影響を受けずに、交流変
換ハイサイド電源部を簡便かつ廉価に構成することがで
きる。
【0019】さらに、本発明に係る電源開閉制御方法
は、電源に基づいて、前記電源と電気的に絶縁して電源
電圧のより高い電圧の直流変換ハイサイド電圧を生成す
るステップと、前記直流変換ハイサイド電圧を駆動電源
として用い、前記電源とモータとの間に設けられたスイ
ッチ部を導通させて前記モータを始動させるステップ
と、前記モータに連動して発生する交流電圧から電源電
圧より高い電圧の交流変換ハイサイド電圧を生成するス
テップと、前記スイッチ部の駆動電源を、前記直流変換
ハイサイド電圧から前記交流変換ハイサイド電圧に切り
換えるステップとを有することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電源開閉制御
装置および制御方法の実施の形態例を、図1〜図7を参
照しながら説明する。
【0021】まず、第1の実施形態に係る電源開閉制御
装置10aおよびこの電源開閉制御装置10aを用いた
電源開閉制御方法について図1〜図4を参照しながら説
明する。
【0022】図1に示すように、第1の実施形態に係る
電源開閉制御装置10aは、電動車両200に対して適
用されている。電動車両200は、交流用のモータ20
2を動力源として走行するものであり、モータ202の
回転軸が、変速機能をもつディファレンシャルギア20
4に接続されている。モータ202の回転は、ディファ
レンシャルギア204および車軸206を介して前輪2
08に伝えられる。
【0023】電源開閉制御装置10aは、マイコン20
の制御下において、鉛蓄電池であるバッテリ12から電
力を電源制御回路16aを介してインバータ28へ供給
するとともに、回生制動時にインバータ28から供給さ
れる電流を回生キャパシタ(またはコンデンサ)14へ
充電させる働きを有する。回生キャパシタ14は、例え
ば、電気二重層キャパシタ等を用いると、大電流の充放
電特性およびサイクル寿命に優れているので好適であ
る。
【0024】マイコン20の制御を行うCPU20a
は、プログラム20bを実行し、電源制御回路16aを
制御する制御信号C1、C2およびC3を出力する。制
御信号C1、C2およびC3は、それぞれ論理値「0」
または論理値「1」となって電源制御回路16aを制御
する。制御信号C1、C2およびC3の論理値を決定す
る手順については後述する。なお、実体的には、論理値
「0」は0[V]であり、論理値「1」は、所定のプラ
スの電圧値である。
【0025】また、CPU20aは、モータ202の磁
極位置を検出する磁極位置検出部22の信号を、ロジッ
ク回路で構成される第1入力インターフェース(I/
F)24を介して読み込む。CPU20aは、読み込ん
だ磁極位置に基づいてモータ202に与える電流値およ
びタイミングを算出し、指令信号として、ロジック回路
から構成される第1出力インターフェース26に供給す
る。第1出力インターフェース26は、指令信号をイン
バータ28へ供給する。インバータ28は、指令信号に
基づきモータ202を駆動する。
【0026】さらに、CPU20aは、図示しないアク
セルやハンドルの状態をスイッチ、ボリューム等により
ロジック回路から構成される第2入力インターフェース
30を介して読み込む。CPU20aは、第2入力イン
ターフェース30から読み込んだ信号を、所定の信号変
換を行った後に、アナログ回路から構成される第2出力
インターフェース32に出力する。第2出力インターフ
ェース32は、供給された信号に基づいてメータ類に信
号表示を行う。
【0027】図2に示すように、電源制御回路16a
は、バッテリ12とインバータ28との間に設けられて
いる。電源制御回路16aには、バッテリ12の「+」
電極(12[V]の電圧とする。)とインバータ28の
端子Pとの間を開閉(導通および遮断)するNチャネル
半導体を用いたスイッチ部50と、該スイッチ部50を
開閉させるNチャネル半導体スイッチ駆動部54とを有
する。また、電源制御回路16aは、モータ202の回
転に連動して発生する交流電圧に基づいてバッテリ12
の「+」電極より高い電圧の交流変換ハイサイド電圧V
haを生成する交流変換ハイサイド電源部58と、バッ
テリ12の電圧を電気的に絶縁してバッテリ12の
「+」電極より高い電圧の直流変換ハイサイド電圧Vh
bを生成する直流変換ハイサイド電源部60とを有す
る。さらに、電源制御回路16aは、交流変換ハイサイ
ド電圧Vhaまたは直流変換ハイサイド電圧Vhbのい
ずれか一方を選択してNチャネル半導体スイッチ駆動部
54に供給する供給電圧選択部62と、回生キャパシタ
14のマイナス側電極とバッテリ12の「−」電極との
間を開閉する回生キャパシタスイッチ部64とを有す
る。
【0028】バッテリ12の「−」電極はグランドライ
ンGとしてインバータ28の端子Nと接続されている。
【0029】以下に述べるように、電源制御回路16a
は、バッテリ12の「+」電極とインバータ28の端子
Pとの間に、スイッチ素子としてNチャネル半導体スイ
ッチを採用することにより、効率よく開閉を行うことが
できる。また、Nチャネル半導体スイッチを駆動するた
めに必要な電圧を簡便かつ廉価に実現することができ
る。
【0030】スイッチ部50は、大容量でNチャネル型
MOSFETのFET70および72を有する。FET
70のソース端子はバッテリ12の「+」電極と接続さ
れており、FET72のソース端子はインバータ28の
端子Pと接続されている。FET70および72のドレ
イン端子は互いに接続されている。また、FET70お
よび72のゲート端子は、それぞれNチャネル半導体ス
イッチ駆動部54と接続されている。
【0031】スイッチ部50においては、FET70お
よび72を逆向きの直列接続としているので、バッテリ
12とインバータ28との間で双方向の電流遮断が可能
である。
【0032】Nチャネル半導体スイッチ駆動部54は、
FET70を駆動するPチャネル型MOSFETのFE
T74と、FET72を駆動するPチャネル型MOSF
ETのFET76と、FET74および76を同時に開
閉させるNチャネル型MOSFETのFET78とを有
する。FET74のドレイン端子はFET70のゲート
端子と接続されており、FET76のドレイン端子はF
ET72のゲート端子と接続されている。FET74お
よび76のゲート端子はFET78のドレイン端子と接
続されており、FET74および76のソース端子は前
記供給電圧選択部62と接続されている。
【0033】FET78のソース端子はグランドライン
Gと接続されている。また、FET78のゲート端子に
はマイコン20から出力される制御信号C1が入力され
る。
【0034】交流変換ハイサイド電源部58は、モータ
202の巻線に誘起する交流の誘起電圧(負荷連動交流
電圧)Vaを入力して直流成分を除去する第1キャパシ
タ(またはコンデンサ)88と、第1キャパシタ88に
より直流成分を除去した交流電圧の基準値を設定する第
1ダイオード90と、第1ダイオード90により基準値
の設定された交流電圧を整流する第2ダイオード92
と、第2ダイオード92により整流された電圧を充電す
る第2キャパシタ(またはコンデンサ)94とを有す
る。第2キャパシタ94のマイナス端子および第1ダイ
オード90のアノード端子は、インバータ28の端子P
と前記スイッチ部50とを接続する電源供給ラインAと
接続されている。このように交流変換ハイサイド電源部
58は、電源供給ラインAを基準として、所謂、倍電圧
整流回路を構成している。
【0035】直流変換ハイサイド電源部60は、光電変
換機能をもつフォトカプラ96と、前記制御信号C2に
基づきフォトカプラ96を有効または無効にするNチャ
ネル型MOSFETのFET98と、フォトカプラ96
の入力側アノード端子96aと接続されフォトカプラ9
6への入力電流を設定する抵抗100とを有する。
【0036】FET98のソース端子はグランドライン
Gと接続されている。FET98のゲート端子にはマイ
コン20から出力される制御信号C2が入力されてい
る。FET98のドレイン端子はフォトカプラ96の入
力側カソード端子96bと接続されている。
【0037】フォトカプラ96の出力側アノード端子9
6cは、供給電圧選択部62と接続され、出力側カソー
ド端子96dは、前記電源供給ラインAと接続されてい
る。
【0038】フォトカプラ96は、内部に発光ダイオー
ド(発光素子)102と、該発光ダイオード102の発
する光(赤外光等を含む)を受光して光起電力効果によ
り起電力を発生するフォトダイオード(発電素子)10
4とを有し、所謂、フォトボルとして機能する。発光ダ
イオード102は、入力側アノード端子96aと入力側
カソード端子96bの間に備えられ、フォトダイオード
104は、出力側アノード端子96cと出力側カソード
端子96dの間に備えられている。実際、フォトダイオ
ード104はアレイ状に複数個が直列接続されており、
前記FET70、72を駆動するために十分な起電力を
発生することができる。フォトダイオード104は、具
体的には、Si型、GaAs型等で、光起電力効果を発
揮するpn接合部を有する素子を用いることができる。
【0039】供給電圧選択部62は、アノード端子が前
記交流変換ハイサイド電源部58に接続された第3ダイ
オード106と、アノード端子が前記直流変換ハイサイ
ド電源部60に接続された第4ダイオード108とを有
する。第3および第4ダイオード106、108のカソ
ード端子は互いに接続して、Nチャネル半導体スイッチ
駆動部54と接続されている。
【0040】回生キャパシタスイッチ部64は、Nチャ
ネル型MOSFETのFET110を有する。FET1
10のドレイン端子は回生キャパシタ14と接続されて
おり、ソース端子はグランドラインGと接続されてい
る。また、FET110のゲート端子にはマイコン20
から出力される制御信号C3が入力されている。
【0041】次に、スイッチ部50およびNチャネル半
導体スイッチ駆動部54の動作について説明する。
【0042】制御信号C1が論理値「1」のとき、FE
T78におけるゲート端子の電圧がソース端子、つまり
グランドラインGより高い電圧になるので、FET78
は導通となる。逆に、制御信号C1が論理値「0」のと
きにFET78は遮断となる。FET78が導通のと
き、FET74および76のゲート端子は論理値「0」
となるので、FET74および76は導通となる。FE
T74および76が導通のとき、供給電圧選択部62で
選択された交流変換ハイサイド電圧Vhaまたは直流変
換ハイサイド電圧VhbがFET70および72のゲー
ト端子に印加される。交流変換ハイサイド電圧Vhaま
たは直流変換ハイサイド電圧Vhbは、FET70およ
び72のソース端子の印加電圧より高い電圧なので、結
果としてFET70および72は導通となる。
【0043】制御信号C1が論理値「0」のときには、
FET78が遮断となる。これによりFET70、7
2、74および76は遮断となる。
【0044】次に、交流変換ハイサイド電源部58の動
作について図2および図3を参照しながら説明する。な
お、交流変換ハイサイド電源部58は、モータ202の
回転中に動作するものである。以下の説明においてもモ
ータ202は回転中であるものとする。
【0045】第1キャパシタ88は、モータ202の巻
線に誘起した誘起電圧Vaを入力し、この誘起電圧Va
の直流成分を除去する。第1キャパシタ88により直流
成分を除去した交流電圧は、第1ダイオード90により
基準値が設定される。つまり、第1ダイオード90のア
ノード端子は、モータ202の回転中はバッテリ12の
12[V]の「+」電極と導通しているので、第1ダイ
オード90の順方向電圧0.6[V]を差し引いた1
1.4[V]が基準値となる。
【0046】従って、図3に示すように、誘起電圧Va
の振幅値をVp[V]とすれば、第1ダイオード90の
カソード端子の電圧は11.4〜11.4+Vp[V]
の範囲の交流電圧300となる。
【0047】基準値の設定された交流電圧300は、第
2ダイオード92によって整流され、第2ダイオード9
2の順方向電圧0.6[V]がカットされる。つまり、
破線302の部分がカットされる。これにより、実線の
12〜11.4+Vp[V]の電圧が第2キャパシタ9
4によって充電される。第2キャパシタ94によって充
電された電荷が交流変換ハイサイド電圧Vhaとして供
給電圧選択部62に供給される。
【0048】交流変換ハイサイド電圧Vhaは、交流電
圧300の電圧がピークを経過した後、次のピーク時ま
では、第2キャパシタ94に充電された電荷によりFE
T74および76に駆動電力を供給するが、この駆動電
力および第2キャパシタ94の漏れ電力は微小値なの
で、電圧ドロップδも微小である。従って、交流変換ハ
イサイド電圧Vhaは、電圧値がおおよそ11.4+V
p[V]の直流電圧となる。ここで、誘起電圧Vaの振
幅値Vp[V]は十分に大きい値なので、結果として、
交流変換ハイサイド電圧Vhaは12[V]より十分に
大きい値になる。また、交流変換ハイサイド電源部58
には抵抗素子がないので、交流変換ハイサイド電源部5
8内における電力損失は極めて小さい。
【0049】次に、直流変換ハイサイド電源部60の動
作について図2を参照しながら説明する。
【0050】制御信号C2が論理値「1」のとき、FE
T98におけるゲート端子の電圧がソース端子、つまり
グランドラインGより高い電圧になるので、FET98
は導通となる。逆に、制御信号C2が論理値「0」のと
きにFET98は遮断となる。FET98が導通のと
き、フォトカプラ96の発光ダイオード102は、順方
向の電流が流れることにより発光する。このとき流れる
電流は、抵抗100により適切な電流値に設定されてい
る。この電流値は、数十mAという微小な値である。
【0051】フォトダイオード104は、発光ダイオー
ド102の発する光を受光して起電力を生じる。この機
能は光起電力効果を利用するものであり、太陽電池と同
じ原理である。発生した起電力は、出力側カソード端子
96dの電位を基準とした電圧として出力側アノード端
子96cから出力される。この出力側アノード端子96
cは、入力端子の入力側アノード端子96aおよび入力
側カソード端子96bと電気的に絶縁されており、しか
も、出力側カソード端子96dは電源供給ラインAと接
続されているので、結果として、出力側アノード端子9
6cの電圧は、電源供給ラインAの電圧を基準にフォト
ダイオード104の生成する起電力が上積みされた電圧
となる。フォトダイオード104はアレイ状に複数個が
直列接続されているので、出力側アノード端子96cの
電圧は、前記FET70、72を駆動するのに十分大き
い電圧となる。この出力側アノード端子96cの電圧
は、直流変換ハイサイド電圧Vhbとして供給電圧選択
部62へ供給される。
【0052】次に、供給電圧選択部62は、交流変換ハ
イサイド電圧Vhaと直流変換ハイサイド電圧Vhbの
うち電圧の高い方を選択してNチャネル半導体スイッチ
駆動部54へ供給する。
【0053】具体的には、交流変換ハイサイド電圧Vh
aが直流変換ハイサイド電圧Vhbより大きいときに
は、交流変換ハイサイド電圧Vhaが第3ダイオード1
06を通じてNチャネル半導体スイッチ駆動部54へ供
給される。このとき、第4ダイオード108は、カソー
ド側がアノード側より電圧が高い逆方向電圧が印加され
ることから非導通となり、直流変換ハイサイド電圧Vh
bを遮断する。また、直流変換ハイサイド電圧Vhbが
交流変換ハイサイド電圧Vhaより大きいときには、直
流変換ハイサイド電圧Vhbが第4ダイオード108を
通じてNチャネル半導体スイッチ駆動部54へ供給され
る。このとき、第3ダイオード106に逆方向電圧が印
加され、交流変換ハイサイド電圧Vhaを遮断する。
【0054】このように、供給電圧選択部62は、第3
および第4ダイオード106、108の機能により、交
流変換ハイサイド電圧Vhaと直流変換ハイサイド電圧
Vhbのうち電圧の高い方を自動的に選択することがで
きる。このとき選択指示の信号等は不要である。
【0055】次に、回生キャパシタスイッチ部64の動
作について説明する。
【0056】回生キャパシタスイッチ部64は、FET
110により、回生キャパシタ14のマイナス側電極と
グランドラインGとの間を開閉させ、回生キャパシタ1
4の充放電機能を有効または無効にする機能をもつ。
【0057】制御信号C3が論理値「1」のとき、FE
T110におけるゲート端子の電圧がソース端子、つま
りグランドラインGより高い電圧になるので、FET1
10は導通となる。逆に、制御信号C3が論理値「0」
のときにFET110は遮断となる。FET110が導
通のときは、回生キャパシタ14のマイナス側電極とバ
ッテリ12の「−」電極との間が導通するので、回生キ
ャパシタ14はインバータ28の端子PおよびNの間に
接続されることとなり、回生キャパシタ14の充放電機
能が有効になる。FET110が遮断のときには、回生
キャパシタ14は、充電した電荷を保持したまま、それ
以上の充電および放電が無効になる。
【0058】次に、このように構成される電源開閉制御
装置10aを用いて電源開閉制御を行い、さらに電動車
両200を走行させる方法について、図2および図4を
参照しながら説明する。
【0059】なお、図4に示される処理は、実際上は主
にCPU20aがプログラム20bに従って行う処理で
あり、微小時間毎に繰り返し実行される。
【0060】ステップS1において、CPU20aは、
第1および第2入力インターフェース24、30を介し
て電動車両200に関する情報を読み込む。
【0061】次に、ステップS2において、読み込んだ
情報から電動車両200の走行状態を判断する。電動車
両200が停止中であればステップS7へ移り、走行中
および走行開始時であるときには次のステップS3に移
る。
【0062】ステップS3においては、電動車両200
の走行状態をさらに詳細に判断し、電動車両200が走
行開始時であるときにはステップS4へ移る。また、電
動車両200が通常走行中であるときにはステップS5
へ移る。さらに、電動車両200が回生動作中であると
きにはステップS6へ移る。
【0063】これらの判断は、読み込んだアクセルやハ
ンドルの状態およびモータ202の磁極位置等から総合
的に判断する。
【0064】ステップS3からステップS5へ移る条件
として、交流変換ハイサイド電圧Vhaを抵抗分圧する
などして、マイコン20でこの分圧値を読み込みおよび
確認してから移行するようにしてもよい。
【0065】ステップS4、つまり電動車両200の走
行開始時においては、制御信号C1を論理値「1」、制
御信号C2を論理値「1」、制御信号C3を論理値
「0」としてそれぞれ出力する。
【0066】制御信号C2が論理値「1」なので、直流
変換ハイサイド電源部60が直流変換ハイサイド電圧V
hbを生成し、この直流変換ハイサイド電圧Vhbが供
給電圧選択部62に供給される。このとき、誘起電圧V
aは誘起されていないので、交流変換ハイサイド電源部
58は無効であり、交流変換ハイサイド電圧Vhaは生
成されない。従って、供給電圧選択部62では直流変換
ハイサイド電圧Vhbが選択されてNチャネル半導体ス
イッチ駆動部54に供給される。
【0067】Nチャネル半導体スイッチ駆動部54で
は、制御信号C1が論理値「1」なので、FET74お
よび76は導通となる。従って、Nチャネル半導体スイ
ッチ駆動部54に供給された直流変換ハイサイド電圧V
hbは、FET74および76を通じてスイッチ部50
のFET70および72に供給される。これにより、ス
イッチ部50、つまりFET70および72は導通とな
り、バッテリ12の「+」電極がインバータ28の端子
Pと導通する。
【0068】インバータ28は、バッテリ12から供給
される直流電琉を交流電琉に変換し、変換した交流電圧
をモータ202に供給するので、モータ202が回転を
開始し、電動車両200が走行を開始する。また、回生
キャパシタスイッチ部64は遮断となる。
【0069】このようにステップS4においては、直流
変換ハイサイド電圧Vhbを用いてスイッチ部50の開
閉動作を行うことができる。従って、交流変換ハイサイ
ド電圧Vhaが生成されていない状態でもモータ202
を回転させることができる。
【0070】スイッチ部50は、NチャネルのFET7
0および72により開閉動作を行うので、オン抵抗が非
常に小さい。従って、スイッチ部50における電力損失
が小さい。
【0071】ステップS5、つまり電動車両200の通
常走行時においては、制御信号C1を論理値「1」、制
御信号C2を論理値「0」、制御信号C3を論理値
「0」としてそれぞれ出力する。
【0072】制御信号C2が論理値「0」なので、直流
変換ハイサイド電源部60は直流変換ハイサイド電圧V
hbを生成しない。一方、モータ202の回転に伴って
誘起電圧Vaが誘起されているので、交流変換ハイサイ
ド電源部58が有効となって交流変換ハイサイド電圧V
haが生成される。従って、供給電圧選択部62では、
交流変換ハイサイド電圧Vhaが選択されてNチャネル
半導体スイッチ駆動部54に供給される。
【0073】Nチャネル半導体スイッチ駆動部54で
は、制御信号C1が論理値「1」なので、FET74お
よび76は導通となる。従って、Nチャネル半導体スイ
ッチ駆動部54に供給された交流変換ハイサイド電圧V
haは、FET70および72に供給される。これによ
り、スイッチ部50、つまりFET70および72は導
通となり、バッテリ12の「+」電極とインバータ28
の端子Pとの導通状態が保たれる。これにより、インバ
ータ28に電力が供給されるので、モータ202は回転
し続けることができる。また、回生キャパシタスイッチ
部64は遮断となる。
【0074】このようにステップS5においては、モー
タ202が回転中であることから、交流変換ハイサイド
電源部58が有効になり、交流変換ハイサイド電源部5
8が出力する交流変換ハイサイド電圧Vhaを用いてス
イッチ部50の開閉動作を行うことができる。
【0075】また、ステップS5においては、直流変換
ハイサイド電圧Vhbは不要であり、制御信号C2を論
理値「0」にすることで発光ダイオード102を消灯さ
せて電力消費を抑えることができる。なお、発光ダイオ
ード102および抵抗100の電力消費が問題とならな
いとき、または、モータ202の回転開始直後で誘起電
圧Vaが不安定であるときには、制御信号C2を論理値
「1」としてもよい。この場合、交流変換ハイサイド電
源部58と直流変換ハイサイド電源部60の双方が有効
となり、交流変換ハイサイド電圧Vhaと直流変換ハイ
サイド電圧Vhbの両方が生成される。供給電圧選択部
62では、交流変換ハイサイド電圧Vhaと直流変換ハ
イサイド電圧Vhbのいずれか一方の高い電圧を自動的
に選択してNチャネル半導体スイッチ駆動部54に供給
することができる。
【0076】ステップS6、つまり電動車両200の回
生動作時においては、制御信号C1を論理値「0」、制
御信号C2を論理値「0」、制御信号C3を論理値
「1」としてそれぞれ出力する。これにより、回生キャ
パシタスイッチ部64が導通となり、回生キャパシタ1
4がインバータ28の端子PおよびNに接続される。
【0077】この状態において、回生制動を行うと、モ
ータ202が発電機となって発電した電力はインバータ
28を介して回生キャパシタ14に充電される。また、
回生運転を行うと、回生キャパシタ14に充電された電
荷によりインバータ28に電力を供給してモータ202
を回転させることができる。
【0078】また、モータ202が高電圧を発生したと
きも、スイッチ部50は遮断となっていることから、そ
の高電圧からバッテリ12を保護することができる。
【0079】ステップS7、つまり電動車両200の停
止中においては、制御信号C1を論理値「0」、制御信
号C2を論理値「0」、制御信号C3を論理値「0」と
してそれぞれ出力する。これにより、スイッチ部50、
回生キャパシタスイッチ部64は全て遮断となる。
【0080】この状態では、バッテリ12および回生キ
ャパシタ14は、インバータ28から遮断されるので、
バッテリ12および回生キャパシタ14の放電を防止で
きる。すなわち、インバータ28が待機時電流などの多
少の電力消費がある場合においても、その電力消費によ
るバッテリ12および回生キャパシタ14の放電を防止
できる。
【0081】次に、第2の実施の形態に係る電源開閉制
御装置10bについて図1、図5および図6を参照しな
がら説明する。
【0082】図1に示すように、電源開閉制御装置10
bは電源制御回路16bを有し、第1の実施の形態に係
る電源開閉制御装置10aと同様に電動車両200に対
して適用される。以下、電源開閉制御装置10aと同じ
構成要素については同符号を付してその詳細な説明を省
略する。
【0083】図5に示すように、電源制御回路16b
は、負荷非連動交流電源120の生成する負荷非連動交
流電圧Vbまたは前記誘起電圧Vaのいずれか一方を選
択する入力電圧選択部121を有する。
【0084】負荷非連動交流電源120は、インバータ
28またはモータ202等の負荷に対して独立的に交流
電圧を生成する電源であり、制御信号C2が論理値
「1」になることによって負荷非連動交流電圧Vbを発
生する。この負荷非連動交流電源120は、電源制御回
路16bの内部または外部のいずれに設けられていても
よい。
【0085】この負荷非連動交流電源120は、任意の
交流電源を用いることができ、例えば、前記マイコン2
0(図1参照)で用いる動作クロックに基づく発振波な
どの矩形波の電圧を用いてもよい。マイコン20の動作
クロックを用いると、専用の交流電源を用意する必要が
ない。
【0086】負荷非連動交流電源120は、FET70
および72を駆動する電力で足りるので、小電力の電源
でよい。また、制御信号C2は必ずしも必要ではなく、
負荷非連動交流電源120は、負荷非連動交流電圧Vb
を常時生成するものであってもよい。
【0087】入力電圧選択部121は、カソード端子
(負荷連動交流電圧入力部)から誘起電圧Vaを入力す
る第5ダイオード122と、カソード端子(負荷非連動
交流電圧入力部)から負荷非連動交流電圧Vbを入力す
る第6ダイオード124とを有する。第5および第6ダ
イオード122、124のそれぞれのアノード端子は、
交流変換ハイサイド電源部58と接続されている。
【0088】この入力電圧選択部121は、第1の実施
形態における前記供給電圧選択部62と同一の構成であ
る。従って、入力電圧選択部121は、供給電圧選択部
62と同作用を奏し、誘起電圧Vaまたは負荷非連動交
流電圧Vbのうち、いずれか電圧の高い一方を自動的に
選択して交流変換ハイサイド電源部58に供給すること
ができる。交流変換ハイサイド電源部58では交流変換
ハイサイド電圧Vhaを生成し、Nチャネル半導体スイ
ッチ駆動部54に直接供給する。
【0089】電源開閉制御装置10bのマイコン20
は、第1の実施形態と同様の動作、すなわち、図4に示
すフローチャートに従って処理を行う。以下、マイコン
20の制御下における電源制御回路16bの動作につい
て説明する。
【0090】図4のフローチャートにおいて、ステップ
S1〜S3は、マイコン20の処理であり、電源制御回
路16bにおける処理はない。
【0091】ステップS4、つまり電動車両200の走
行開始時では、制御信号C2が論理値「1」なので、負
荷非連動交流電源120が負荷非連動交流電圧Vbを生
成し、この負荷非連動交流電圧Vbが入力電圧選択部1
21に供給される。このとき、誘起電圧Vaは誘起され
ていないので、入力電圧選択部121は、自動的に負荷
非連動交流電圧Vbを選択して交流変換ハイサイド電源
部58に供給する。
【0092】交流変換ハイサイド電源部58では、負荷
非連動交流電圧Vbに基づいて交流変換ハイサイド電圧
Vhaを生成する。このとき、負荷非連動交流電圧Vb
は、正弦波である必要はなく、適当な振幅を有する交流
成分を含む電圧であればよい。なぜなら、交流変換ハイ
サイド電源部58の入力部である第1キャパシタ88で
直流成分がカットされ、交流成分のみが第1キャパシタ
88を通過し、第1の実施の形態と同様に、直流の交流
変換ハイサイド電圧Vhaが生成されるからである。
【0093】生成された交流変換ハイサイド電圧Vha
は、そのままNチャネル半導体スイッチ駆動部54に供
給される。Nチャネル半導体スイッチ駆動部54では、
制御信号C1が論理値「1」なので、交流変換ハイサイ
ド電圧Vhaは、FET74および76を通じてスイッ
チ部50に供給され、FET70および72を導通させ
る。
【0094】ステップS5、つまり電動車両200の通
常走行時においては、制御信号C2が論理値「0」なの
で、負荷非連動交流電源120は負荷非連動交流電圧V
bを生成しない。一方、モータ202の回転に伴って誘
起電圧Vaが誘起されているので、入力電圧選択部12
1は、自動的に誘起電圧Vaを選択して交流変換ハイサ
イド電源部58に供給する。交流変換ハイサイド電源部
58では、誘起電圧Vaに基づいて交流変換ハイサイド
電圧Vhaを生成する。生成された交流変換ハイサイド
電圧Vhaは、Nチャネル半導体スイッチ駆動部54を
通じてスイッチ部50に供給され、FET70および7
2を導通状態を維持する。
【0095】図4のフローチャートにおいて、ステップ
S6およびS7(回生動作時および停止時)では、電源
制御回路16bは第1の実施形態と同じ動作を行う。
【0096】このように、第2の実施形態に係る電源開
閉制御装置10bによれば、誘起電圧Vaおよび負荷非
連動交流電圧Vbの2つの交流電圧から1つを選択して
交流変換ハイサイド電源部58に供給することにより、
交流変換ハイサイド電圧Vhaを生成することができ
る。
【0097】誘起電圧Vaおよび負荷非連動交流電圧V
bは、スイッチ部50を駆動することのみに用いられる
ので、小電力の電源でよい。
【0098】第2の実施形態の変形例として、入力電圧
選択部121の代わりに、図6に示すような切換器12
1aを用いてもよい。この切換器121aは、制御信号
C2またはその増幅信号によって切り換えられるもので
あり、制御信号C2が論理値「1」のときに、負荷非連
動交流電圧Vbが交流変換ハイサイド電源部58と導通
し、制御信号C2が論理値「0」のときに、誘起電圧V
aと交流変換ハイサイド電源部58が導通する。
【0099】また、切換器121aを、前記供給電圧選
択部62(図2参照)の代替として用いてもよい。
【0100】入力電圧選択部121または切換器121
aは、3つ以上の交流電圧から1つを選択するようにし
て、交流変換ハイサイド電源部58に供給してもよい。
【0101】上述の第1および第2の実施形態において
は、スイッチ部50は、2つのFET70および72に
よって開閉動作を行う例について示したが、Nチャネル
FETの段数を並列に増設することにより、スイッチ部
50全体としてのオン抵抗を低減するようにしてもよ
い。例えば、図7に示すように、スイッチ部50aを、
NチャネルのFET70a〜70dおよびNチャネルの
FET72a〜72dのそれぞれ4段の並列回路として
もよい。
【0102】また、回生キャパシタスイッチ部64も、
複数個のFETを並列に接続する構成にしてもよい。
【0103】さらに、スイッチ部50を構成するスイッ
チ素子は、FETに限らず、Nチャネル半導体であれば
IGBT、トランジスタ等であってもよい。
【0104】上述したように、第1および第2の実施形
態によれば、オン抵抗の小さいNチャネル型MOSFE
TのFET70および72によってバッテリ12とイン
バータ28とを導通させるので、電力損失を低減するこ
とができる。また、MOSFETの特徴として、ゲート
端子の駆動電流は極めて小さい。
【0105】FET70および72のソース端子には1
2[V]が印加されるので、ゲート端子の電圧は12
[V]以上の電圧が必要であるが、この駆動用の電圧と
して、交流変換ハイサイド電源部58または直流変換ハ
イサイド電源部60を用いることができる。
【0106】交流変換ハイサイド電源部58は、第1、
第2キャパシタ88、94と第1、第2ダイオード9
0、92とによって構成される極めて簡便な回路であ
り、しかも廉価に構成できる。交流変換ハイサイド電圧
Vhaは小電力でよいので、第1、第2キャパシタ8
8、94および第1、第2ダイオード90、92は小電
力用のものでよい。また、交流変換ハイサイド電源部5
8に入力する誘起電圧Vaも小電力でよい。
【0107】直流変換ハイサイド電源部60は、フォト
カプラ96、FET98および抵抗100からなる簡便
かつ廉価な構成である。内部の発光ダイオード102の
消費電力は微小である。また、通常走行時においては、
制御信号C2を論理値「0」にすることで、直流変換ハ
イサイド電源部60における消費電力をほぼ0にするこ
とができる。
【0108】スイッチ部50は、NチャネルMOSFE
TであるFET70および72によって構成されてい
る。つまり、機械式リレーやコンタクタまたはPチャネ
ル半導体素子を使用しないので、チャタリングやサージ
ノイズを大幅に低減させることができるとともにオン抵
抗を小さくすることができる。
【0109】さらに、大容量のスイッチング素子はスイ
ッチ部50のFET70および72だけなので、電源制
御回路16a、16b上の実装面積を小さくすることが
できる。
【0110】なお、この発明に係る電源開閉制御装置お
よび制御方法は、上述の実施の形態例に限らず、この発
明の要旨を逸脱することなく、種々の構成およびステッ
プを採り得ることはもちろんである。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電源
開閉制御装置および制御方法によれば、電源と負荷との
間を導通させる際に、導通させるスイッチ部における電
力損失を低減させるとともに、スイッチ部を駆動させる
電源回路を簡便かつ低コストで構成することができると
いう効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動車両における電源開閉制御装置の機能を示
すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における電源制御回路のブロッ
ク図である。
【図3】ハイサイド電源部がハイサイド電圧を生成する
過程を示す電圧波形図である。
【図4】第1および第2の実施形態における電源開閉制
御方法の手順を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施形態における電源制御回路のブロッ
ク図である。
【図6】第2の実施形態の変形例における電源制御回路
のブロック図である。
【図7】スイッチ部の変形例を示す概略回路図である。
【符号の説明】
10a、10b…電源開閉制御装置 12…バッテリ 14…回生キャパシ
タ 16a、16b…電源制御回路 20…マイコン 28…インバータ 50…スイッチ部 54…Nチャネル半導体スイッチ駆動部 58…交流変換ハイサイド電源部 60…直流変換ハイ
サイド電源部 62…供給電圧選択部 64…回生キャパシ
タスイッチ部 88…第1キャパシタ 90…第1ダイオー
ド 92…第2ダイオード 94…第2キャパシ
タ 121…入力電圧選択部 200…電動車両 202…モータ 204…ディファレ
ンシャルギア C1、C2、C3…制御信号 Va…誘起電圧(負
荷連動交流電圧) Vb…負荷非連動交流電圧 Vha…交流変換ハ
イサイド電圧 Vhb…直流変換ハイサイド電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 合葉 司 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 能島 章央 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 深澤 英樹 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5G003 AA07 BA01 DA07 FA06 GB06 5H007 AA03 BB06 CA02 CC01 CC23 DB03 DB09 GA01 GA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源と負荷との間に設けられ、Nチャネル
    半導体スイッチにより開閉動作を行うスイッチ部と、 前記負荷の動作に連動して発生する交流電圧から電源電
    圧より高い電圧の交流変換ハイサイド電圧を生成する交
    流変換ハイサイド電源部と、 前記電源に基づいて、前記電源と電気的に絶縁して電源
    電圧より高い電圧の直流変換ハイサイド電圧を生成する
    直流変換ハイサイド電源部と、 前記交流変換ハイサイド電圧または前記直流変換ハイサ
    イド電圧のいずれか一方を選択する供給電圧選択部と、 前記供給電圧選択部から供給される前記交流変換ハイサ
    イド電圧または前記直流変換ハイサイド電圧を用いて前
    記スイッチ部を開閉させるNチャネル半導体スイッチ駆
    動部と、 を有することを特徴とする電源開閉制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電源開閉制御装置におい
    て、 前記負荷は、直流電流を交流電流に変換するインバータ
    と、前記インバータに接続されたモータとを含み、 前記交流電圧は、前記インバータの出力電圧または前記
    モータの巻線に誘起する誘起電圧であることを特徴とす
    る電源開閉制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電源開閉制御装置におい
    て、 前記供給電圧選択部は、前記モータの始動時に前記直流
    変換ハイサイド電圧を選択し、前記モータの始動後に前
    記交流変換ハイサイド電圧を選択する構成であることを
    特徴とする電源開閉制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源
    開閉制御装置において、 前記交流変換ハイサイド電源部は、交流電圧を入力し該
    交流電圧の直流成分を除去する第1キャパシタと、 前記第1キャパシタにより直流成分を除去した交流電圧
    の基準値を設定する第1ダイオードと、 前記第1ダイオードにより基準値の設定された交流電圧
    を整流する第2ダイオードと、 前記第2ダイオードにより整流された電圧を充電する第
    2キャパシタと、 を有することを特徴とする電源開閉制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源
    開閉制御装置において、 前記直流変換ハイサイド電源部は、前記電源によって発
    光する発光素子と、 前記発光素子の発する光を受光し、光起電力効果によっ
    て前記直流変換ハイサイド電圧を生成する発電素子と、 を有することを特徴とする電源開閉制御装置。
  6. 【請求項6】電源と負荷との間に設けられ、Nチャネル
    半導体スイッチにより開閉動作を行うスイッチ部と、 前記負荷に連動して発生する負荷連動交流電圧を入力す
    る負荷連動交流電圧入力部と、 前記負荷と非連動に発生する負荷非連動交流電圧を入力
    する負荷非連動交流電圧入力部と、 前記負荷連動交流電圧入力部および前記負荷非連動交流
    電圧入力部に接続され、前記負荷連動交流電圧または前
    記負荷非連動交流電圧のいずれか一方を選択する入力電
    圧選択部と、 前記入力電圧選択部から入力される負荷連動交流電圧ま
    たは負荷非連動交流電圧に基づいて電源電圧より高い電
    圧の交流変換ハイサイド電圧を生成する交流変換ハイサ
    イド電源部と、 前記交流変換ハイサイド電源部から供給される交流変換
    ハイサイド電圧を用いて前記スイッチ部を開閉させるN
    チャネル半導体スイッチ駆動部と、 を有することを特徴とする電源開閉制御装置。
  7. 【請求項7】電源に基づいて、前記電源と電気的に絶縁
    して電源電圧より高い電圧の直流変換ハイサイド電圧を
    生成するステップと、 前記直流変換ハイサイド電圧を駆動電源として用い、前
    記電源とモータとの間に設けられたスイッチ部を導通さ
    せて前記モータを始動させるステップと、 前記モータに連動して発生する交流電圧から電源電圧よ
    り高い電圧の交流変換ハイサイド電圧を生成するステッ
    プと、 前記スイッチ部の駆動電源を、前記直流変換ハイサイド
    電圧から前記交流変換ハイサイド電圧に切り換えるステ
    ップと、 を有することを特徴とする電源開閉制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017225345A (ja) * 2012-12-28 2017-12-21 日立工機株式会社 電源装置

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