JP2003322592A - 空気が抜けたタイヤのハンドリング試験方法および装置 - Google Patents

空気が抜けたタイヤのハンドリング試験方法および装置

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JP2003322592A JP2003059111A JP2003059111A JP2003322592A JP 2003322592 A JP2003322592 A JP 2003322592A JP 2003059111 A JP2003059111 A JP 2003059111A JP 2003059111 A JP2003059111 A JP 2003059111A JP 2003322592 A JP2003322592 A JP 2003322592A
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Patrice Noel Germain Gauthier
ノエル ゲルマン ゴチエ パトリス
Jean-Marc Lhermet
レルメ ジャン−マルク
Mark William Ludlow
ウイリアム ルードロー マーク
Michiya Kasai
ミチヤ カサイ
Piero Taramasso
タラマソ ピエロ
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Michelin Recherche et Technique SA Switzerland
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    • G01M17/007Wheeled or endless-tracked vehicles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収縮した自己支持タイヤのハンドリング特性
を特徴付けるための主観的な検査方法。 【解決手段】 タイヤをテスト車両の選択されたホイー
ルに取付け、タイヤ−車両アッセンブリーに複数の異な
るドライビング運動をさせて各種のテスト目的を達成す
る。典型的なドライブ運動は車両を定常状態、過渡状
態、スロットル・リフトオフおよび/または緊急状態で
運動させる操作である。各試験運動によって得られたテ
スト対象物には車両を計測して得られる客観的判定判断
基準とテストドライバーがグレード評点を割り当てる主
観的判定判断基準とを含む。試験結果の分散を最小にす
るために、テスト運動およびドライバへの要求を均一化
するのが好ましい。本発明はテスト結果を正しく文書化
するための標準化された報告書を提供する。選択したテ
ストデータを用いてはタイヤ受容レベルの性能評点を得
る。いくつかの性能評点は所定アルゴリズムで自動的に
計算される。総合評点は共通評定スケールで示すのが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、タイヤのハンドリング特
性を特徴付けるシステムに関するものであり、特に自己
支持タイヤのハンドリング特性に関する各種パラメター
を評価するために用いられるテスト方法(手順)に関す
るものである。タイヤ性能評価の標準システムは本発明
の上記試験手順と共通報告表(リポーティング・グリッ
ド)および評価スケールとを組合せたものにするのが好
ましい。
【0002】
【従来の技術】タイヤの圧力が失われた時に車両を有効
に移動することができる能力によって実用上多くの利点
が得られる。すなわち、そうした状態で運転が可能にな
るという便益性から「自己支持(self-supporting)」
タイヤすなわち「ランフラット」タイヤに対するユーザ
のニーズが生じ、その商業化への開発が行われてきた。
この種のタイヤには一般にタイヤ空気圧が失われた場合
でも車両を移動できるようにするための支持機能が組み
入れている。自己支持タイヤに特徴的な支持機能の典型
的な例はビードを特殊な設計にするか、サイドウオール
を補強するか、トレッドを調整するか、内部タイヤで安
全に支持する等である。
【0003】自己支持形に設計されたタイヤは既に市場
に出ており、例としてはミシュランノースアメリカ社か
ら市販のZP(Zero Pressure)(商標)タイヤやPAX
(商標)タイヤを挙げることができる。こうした長時間移
動可能な点を特徴とするタイヤは下記文献に記載されて
いる。
【0004】
【特許文献1】 米国特許第5,868,190号(Willard Jr,
et al.)
【特許文献2】 米国特許第5,891,279号(Lacour)
【特許文献3】 米国特許第5,749,984号 (Frey et a
l.)上記米国特許に記載の内容は本明細書の一部を成
し、以下で引用される。
【0005】自己支持タイヤおよびその関連製品の開発
をさらに続けるためには、その性能および特徴を有効に
評価する必要がある。自己支持タイヤはタイヤが膨張し
ている場合と収縮した場合の両方で所望レベルの性能を
有していることが好ましい。自己支持タイヤの主要な目
的は圧力が失なわれた時にタイヤに移動性を与えること
であるので、特に重要な評価判断基準はタイヤ収縮時の
移動性能である。一般に、従来の膨張したタイヤと同等
なレベルでの運転ができることを含む一定の基本的目標
が達成できるような自己支持タイヤを開発することが好
ましい。この他の性能目標の例としては低圧力時のハン
ドリング能力、ビード保存性およびゼロ圧力下での許容
範囲内の充分な耐久性を挙げることができる。要する
に、自己支持タイヤの設計目標はタイヤ圧が失われた後
でも運転者が相対的に有効な方法かつ適当な状態で一定
距離だけ運転を続けることができるようにすることにあ
る。
【0006】自己支持タイヤが所望の性能目標を達成し
たか否かを決めるために総合テストを行ってタイヤ性能
の標準的評価を与えられるようにするのが望ましい。従
って、タイヤ−車両アッセンブリー(集合体)に複数の所
定のドライビング運動をさせた時のタイヤ性能を高い信
頼性で測定することができるタイヤ収縮時のハンドリン
グ試験法の開発が望まれている。このタイヤ収縮時のハ
ンドリング試験法は互いに異なる試験者が異なる時に異
なる車両で試験を行った時の試験結果のバラつきが最小
になるのが好ましい。
【0007】タイヤを測定する方法論は例えば下記文献
に記載されている。この文献に記載の内容は本明細書の
一部を成す。
【特許文献4】 米国特許第第4,969,212号(Valter) 自己支持タイヤの技術とその一般的なタイヤ試験法に関
しても種々の装置および方法(手順)が開発されている
が、以下で説明するような本発明が対象とする技術の全
ての所望特性を一般的にカバーするものはない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の課題を解決した、空気が抜けたタイヤのハン
ドリング特性を特徴付けるための改良された検査システ
ムを開発することにある。本発明の検査システムの各種
実施例には、標準化テスト手順(standardized testing
procedure)、一定報告表(reporting grid)および共通評
定スケール(common rating scle)が含まれる。典型的な
テスト手順では選択した空気を抜いたタイヤを取り付け
たテスト車両に種々の運動を行わせ、テストしたタイヤ
がドライビング運動時に示す所定の特性に従って主観的
知覚と客観測定とを行う。ドライビング運動および性能
知覚に対して普遍的原理およびアプローチが得られ、均
一な結果がより容易に得られるようにする。次に、性能
知覚評点をアルゴリズムに入力してタイヤ収縮時のハン
ドリング特性の主観的全評点を得る。本発明の検査シス
テムおよびそれに関連した手順の各種機能および観点は
多くの利点を与える。共通の特定試験システムおよび方
法を確定することによって新しい方法の分散レベルを従
来の検査法の分散レベルより良くすることができる。
【0009】本発明はさらに、世界中の試験設備、試験
者および製品に対してタイヤが許容し得る最小閾値レベ
ルを同じにした試験手順を提供することができる。本発
明のテスト方法はタイヤマーケット内の企業とタイヤマ
ーケット外の企業との間で検査法について容易にコミュ
ニケーションが取れるようになっている。本発明の検査
方法のさらに他の利点は、タイヤ−車両アッセンブリー
に種々の互いに異なる運動を行わせることができ、それ
よって無数の潜在的運転条件をシミュレートすることが
できる点にある。本発明の収縮時のハンドリング試験手
順の実施例では、定常状態、スロットル・オフ状態、過
渡状態および緊急状態での運動を含む選択された運動を
組込むことができる。多数のテストで用いられる標準化
されたテスト手順によって結果が均一になり、評定スケ
ールが均一になるが、本発明のテスト方法およびそれに
関連した機能では多くのオプションテストを行うことが
できる。一回のテストで互いに異なるドライビング運動
を組み込むことがでるだけでなく、ハンドリング特性テ
ストに従って評点される各種の主観的および客観的性能
判断基準を組み込むことがでる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの典型的実
施例のタイヤのハンドリング特性評価方法では、選択し
たタイヤをテスト車両に取付け、得られたタイヤ−テス
ト車両アッセンブリーに所定の運動をさせ、所定の運動
に従って性能評点を与える。このハンドリング特性の評
点方法はさらに複数の段階、例えばタイヤが所定レベル
の安定性を確立した時点でテスト車両の横方向加速度に
対応するG−値を得る段階を含むのが好ましい。また、
典型的な実施例ではタイヤ−テスト車両アッセンブリー
に定常状態および過渡状態の運動を与えた時に定常状態
評点および過渡状態評点を割り当てる。こうして割り当
てた定常状態評点および過渡状態評点と得られたG−値
とから初期タイヤ性能評点を計算する。
【0011】
【実施の態様】本発明の他の典型的な実施例では、タイ
ヤの収縮時のハンドリング特性を主観的に評価するため
の評点方法が提供される。この評点方法では空気が抜け
たタイヤに所定の運動をさせてハンドリング特性に対応
する各種評点を割当てることができる。上記の運動およ
び対応する評点は少なくとも定常状態、過渡状態および
緊急状態での運動の一つのを表すのが好ましい。そし
て、定常状態、過渡状態および緊急状態での評点を所定
のアルゴリズムに入力し、このアルゴリズムによって空
気が抜けたタイヤの性能評点を求めるのが好ましい。こ
れに似た他の典型的な実施例では、スロットル・オフ運
動とそれに対応する評点とをさらに求めて空気が抜けた
タイヤの全性能評点を得ることができる。
【0012】本発明のさらに他の典型的な実施例では、
自己支持タイヤの性能評点を求めるための主観的な検査
法が提供される。この実施例では自己支持タイヤをテス
ト車両に取付け、得られたタイヤ-車両アッセンブリー
に複数のテスト運動をさせ、定常状態運動中にタイヤが
所定の安定度レベルに達した時に、テスト車両の横方向
加速度値を求めるのが好ましい。また、タイヤ−テスト
車両アッセンブリーに定常状態運動をさせる間に、選択
された性能変数に少なくとも一つの定常状態グレードを
割り当てるのが好ましい。また、タイヤ−テスト車両ア
ッセンブリーには少なくとも一回のスロットル・リフト
オフ運動、少なくとも一回の過渡的運動およびと少なく
とも一回の緊急運動をさせる、各運動時に各性能変数に
それぞれの値を割り当てるのが好ましい。そして、横向
加速度、定常運転特性変数、過渡状態性能変数、スロッ
トル・リフトオフ性能変数および緊急状態性能変数を含
む全ての性能値からタイヤ性能評点を計算するのが好ま
しい。
【0013】本発明のさらに他の典型的な実施例は試験
プロセス、報告書およびアルゴリズム3から成るタイヤ
ハンドリング特性を包括的に評価するためのシステムに
対応する。すなわち、タイヤに上記試験プロセスの複数
の所定の運動をさせてタイヤハンドリング特性の観点で
の代表的な性能評点を決定する。この性能評点と他のデ
ータを標準化された報告書に記録し、その情報の所定の
組合せを用いてタイヤの全性能評点を計算する。
【0014】本発明の他の観点による実施例では、自己
支持タイヤの収縮時の性能評点を得るための標準化され
たアルゴリズムが提供される。この場合にも自己支持タ
イヤテスト車両に取付け、得られたアッセンブリーに複
数の運動を行わせて、運動中の収縮時ハンドリング特性
に従って各種の試験評点を得る。この標準化されたアル
ゴリズムは定常状態の運転状態をさせた時にタイヤ−車
両系が所定の不安定レベルになった時の横方向加速度の
G−値を求め、所定運動をさせた時の収縮時のタイヤ性
能をベースにした予め定義したテスト判定判断基準で複
数の性能値を割り当てる。初期タイヤ評点は上記のG−
値に基づいて計算され、複数の性能値を割り当てる。緊
急運動性能値もこの典型的なアルゴリズムを用いて同様
に得るのが好ましく、この緊急性能と初期タイヤ評点と
を組み合わせてタイヤ総合評点を計算する。
【0015】本発明の上記以外の目的および利点は以下
の記載から当業者に明らかであろう。なお、以下で説明
する本発明の各種実施例、ステップ、特徴は本発明の精
神を逸脱しない限り種々変更することができる。こうし
た変更例には均等手段、機能まステップの置換や、各種
部品、機能、段階等を機能的、操作的または位置的に反
転することが含まれる。しかし、されらに限定されるも
のではない。
【0016】本発明の各種の好しい実施例およびそれと
は相違する実施例には以下に記載する機能、段階、要素
またはその均等物(詳細な説明に記載し、図面に図示ま
たは図示しない機能、部品または段階の組合せを含む)
の種々の組合せまたは形態を含むというということは理
解できようできよう。本発明の他の実施例をここで要約
することは必ずしも必要ではないので説明しないが、そ
れには上記および/または以下で説明する機能、部品、
段階の観点の各種組合せが含まれる。当業者には明細書
の以下の記載から上記実施例の機能および観点をよりよ
く理解できよう。以下、添付図面を参照して本発明の当
業者に最適な実施例を説明する。以下の図面で同様な部
材には同様な参照番号を付けた。
【0017】
【好ましい具体例】上記の通り、本発明は検査システム
と、それに関連したタイヤ・ハンドリング特性を特徴づ
ける方法論とに関するものである。以下で説明する選択
された本発明システム及び方法の実施例の主たる対象は
空気が抜けたタイヤのハンドリング特性の特徴付け、お
よび/または、そうしたタイヤを付けた自己支持機能の
設計にある。以下の典型的な実施例では特定タイプのタ
イヤ試験に焦点が当てられるが、以下の説明は膨張した
タイヤや自己支持機能を組んでいないタイヤのハンドリ
ング性能を特徴付けるために容易に利用できるというこ
とは理解できよう。以下で「ハンドリング性能」という
用語は、特にことわらない限り、収縮したタイヤ、膨張
したタイヤおよびタイヤ−車両アッセンブリーのハンド
リング性能を一般的に示す用語として用いられる。
【0018】一つの典型的な実施例では、本発明試験プ
ロセスの最初のステップは収縮した自己支持タイヤをテ
スト車両の選択しホイールに取り付けることである。こ
の場合、両側のタイヤビードをリムに正しくシート(se
at、嵌込み)させる。一般にテスト車両の各車軸を別々
に評価するので、前後の位置を選択し、それぞれ独立し
てテストする。次に、選択された空気が抜けたタイヤを
付けたテスト車両に複数の互いに異なるドライビング運
動をさせるのが好ましい。利用可能なテスト運動のタイ
プの例は定常状態、スロットル・リフトオフ(throttle
lift-off)、過渡状態または緊急運転状態を表す運動
が含まれる。本発明のタイヤ試験法の一般的な目的は、
上記のタイヤ-テスト車両アッセンブリーに選択したが
運動をさせた時のタイヤ性能を評価する手順を確率する
ことにある。
【0019】本発明の主観的評価は所定のテストプロセ
ス中に得られまたは割り当てた各種の性能値を基にして
タイヤの全性能に評点を付けることに対応する。この性
能値は空気が抜けたタイヤのハンドリング特性を特徴付
けるのを助ける主観的および/または客観的な評点に対
応する。客観的評点はテスト車両で用いた各測定装置で
測定して得られるデータに対応する。本発明で用いられ
る計測装置には速度計、較正済みのG−解析加速度計ま
たはテスト車両の瞬間的な三次元加速度をG−単位で測
定できるその均等装置がある。主観的評点の典型はタイ
ヤ−車両系と性能の絶対レベルに対して収縮したタイヤ
のハンドリング性能レベルを正しく関連付けるテストド
ライバーの評価判断である。この主観的評価は所定のテ
スト原理と本発明による目標基準とを反映するのが好ま
しい。
【0020】主観的なテストは完全に客観的なテストの
フォームより安く、より有効なシステムであり、市場の
潜在的ユーザーの経験をより正確に表すという利点があ
る。これらの理由およびその他の理由から、本発明のテ
スト法の必須構成要件は主観的な評点を作ることにあ
る。本発明の検査システムおよび方法の多くの典型的な
実施例には主観的性能判断基準と客観的性能判断基準と
が含まれるので、これらの測定値をベースにした総合面
性能評点はタイヤハンドリング特性の主観的評価とみな
すことができる。実際には主観的な評価および総合評点
はテストドライバー、条件および変数の間の小さいと標
準的な分散によって特徴付けるのが好ましい。
【0021】本発明は、性能値およびその他のテスト情
報の記録を容易にするための典型的な標準化された報告
書(リポーティング・グリッド)を提供する。これらの
記録情報を用いてタイヤの総合性能評点を決定する。総
合評点は一般に0〜100のスケールで提供されて、顧客、
メーカおよび市場関係者を含むエンドユーザが容易に評
点を理解し、交換できるようにする。この総合評点は特
定のタイヤがそのローカル市場および所定用途で許容範
囲内にあるか否かを決定するのに充分な情報を提供しな
ければならない。以下で説明するように、タイヤの受容
性(acceptability)はタイヤ−車両系の安定性のレベ
ルだけを対象にするが、この系の安定性がどの程度、ま
た、どうして発生するかにも関係することを理解する必
要がある。
【0022】以下、本発明の典型的な実施例に関する技
術に関して空気が抜けたタイヤハンドリングをテストす
る本発明のシステムおよび方法を説明する。本発明の最
初の観点は試験の準備とセットアップである。これには
運転条件とテスト工具とが含まれる。このテストの全体
像は[図1]を用いて説明する。本発明のシステムおよ
び方法の次の観点は、テスト手順の一部としてのテスト
車両に各種のドライビング運動を行わせることである。
典型的(exemplary)なドライビング運動は[図2]〜
[図8]に示してあり、各ドライビング運動に従って評
価可能な主観的および客観的判定判断基準を参照して説
明する。判定判断基準に関する性能値は例えば[図8]
に示す典型的な構造の標準化された報告書に記録するこ
とができる。これらの性能値、共通評定スケールおよび
各種アルゴリズムの式に従って最後に評点を計算するこ
とができる。変換テーブルおよび式を含むアルゴリズム
の式は[図9]、[図10]、[図11]および[図12]に
関して説明する。
【0023】上記本発明の各種観点を適宜選択したもの
で本発明の複数の互いに異なる実施例に対応する。本明
細書に記載の各々の典型的な実施例が本発明の範囲を限
定するものではない点に注意する必要がある。一つの実
施例の一部として記載された特徴または段階は他の実施
例の観点と一緒になってさらに他の実施例を構成する。
また、所定の特徴を類似または同じ機能を有する明示し
ていない装置に代えることもできる。同様に、所定のス
テップをまたは他のステップに代えたり、それと一緒に
用いて空気が抜けたタイヤのハンドリングテスト方法の
他の典型的な実施例として使うこともできる。以下、図
面を参照して、本発明による空気が抜けたタイヤのハン
ドリングシステムおよびその関連方法の好しい実施例を
詳細に説明する。
【0024】[図1]はタイヤハンドリング特性をテス
トするための本発明システムおよび方法で用いられる典
型的なタイヤ−テスト車両アッセンブリー(組立体)
(10)の斜視図である。空気が抜けたタイヤをテストす
る車両12は自動車および小型トラックを含む互いに異な
るタイプの各種車両にすることができる。テスト車両
(12)およびそれが受ける各種の運動は通常ユーザ用の
車両および典型的なユーザに起こるであろう運転であ
る。特殊なタイプの車両に関連するタイヤ試験性能を評
点することが望まれる場合もある。この場合にはテスト
車両(12)の寸法、重量およびドライブ法をその特定形
式の車両の類似特性にできる限り対応させるのが好まし
い。試験結果をより均一にするために、テスト車両(1
2)のホイールシステムを正しく整合させ、燃料タン
ク、その他の流体の液面を充填状態にしておかなければ
ならない。全てのテスト車両が同じ条件を受けるように
すれば、車両の重量分布の均一化およびその他のパラメ
ータの整合性は容易に実現できる。一定の客観的な試験
測定値を得るために、テスト車両(12)にはG−分析加
速度計(17)(基本計測ブロックとして表記)が備えて
ある。このG−分析加速度計(17)は一般にテスト車両
の重心近くに位置しているのが好ましい。一般に、この
ブラックボックス計測器(17)は車両の重心近くのテス
ト車両(17)の床板に取り付けるのが簡単である。G−
分析加速度計(17)をこの特定位置に置くことによって
車両加速度を前方軸線X、横軸性Yまたは垂直軸線Zに
沿った三次元運動で容易に測定できる。
【0025】試験結果を均一化するためにはテスト車両
の特性を各テストで類似させるだけでなく、試験コース
の特性もできる限り標準化するのが好ましい。理想的な
試験コースは直線トラック区間と半径が変化する曲線ト
ラック部分とを含む互いに異なるトラック部分からなる
全く同じトラックレイアウトである。全ての試験コース
を同じにすることは実際には不可能であるが、各試験で
守らなければならない重要な点は実際に行われる運動に
関するもので、その運動を行うコースや車両ではないと
いうことを理解されたい。いずれにせよ、試験コースは
ドライバが遭遇するであろう試験速度および車両形態を
代表する種々の厳しいカーブしたハンドリング環境を有
していなければならない。各種の試験トラック組成を使
ってテストを行うことができる、その一例はAmerican S
ociety of Testing and Materials(ASTM)が承認したA
ST-501判断基準タイヤ規格およびE274テスト法に従った
約55〜60のスライドナンバーに評点されたバーニッシュ
ビチューメン凝集物の特殊トラック表面組成である。
【0026】さらに、種々の天候に関連した数量が測定
できるようなテスト環境機器が備えられているのが好ま
しい。本発明のテスト方法の典型的な実施例で得られる
好ましい天候データには周囲温度、トラック温度、風
向、風速、気圧および全体的な気象条件(降水量が有る
場合には特に重要)のような数量が含まれる。異なる試
験での結果に影響を及ぼすであろう条件を文書化するた
めに、テストドライバーは天候パラメータを記録するの
が好ましい。
【0027】典型的な実施例の説明を続ける。車両はそ
の前方車軸または後方車軸をテストするのが好ましい。
前方車軸とは前方タイヤ(14、16)が配置されている車
両(12)の全体的部分を示し、後方車軸とは後方タイヤ
(18、20)が位置している車両(12)の全体的部分を示
す。収縮したタイヤのハンドリング特性は各タイヤ位置
14(右前方)、16(左前方)、18(右後方)および20
(左後方)で別々に評価するのが好ましい。テストドラ
イバーは直線および曲線部分を含むコース上を所定時間
(例えば約7マイル)テスト車両(10)を運転して、効
果的に好ましくはテスト車両のタイヤを磨耗させる。ア
イドリング運転段階はホイールまたはタイヤビードで使
った全てのマウント用潤滑油が乾燥するのに十分な時間
だけ行うのが好ましい。
【0028】テスト用にタイヤ−テスト車両アッセンブ
リーを組立てた後、テスト車両の特定のタイヤを収縮さ
せる。この空気抜きは一般に選択したタイヤから弁の栓
を抜いて行う。典型的なテスト手順ではテスト車両の4
つの全てのタイヤ(14、16、18、20)を別々にテストす
る。しかし、テスト状況によっては、選択した前方車軸
と後方車軸の各タイヤをそれが別々にテストするだけで
十分な場合もある。典型的なテスト運動のいくつかは
[図2]および[図3]に示すようなトラックの曲線部分
で実行される。こうした曲線状トラックに沿ったドライ
ブ運動をする車両は2つの特定の運転条件、すなわちオ
ーバーステアリングまたはアンダーステアリングで運転
できる。オーバーステアリングの典型例はドライバがコ
ーナを曲がろうとした時に車両後端がターンの外側へス
イングすることであり、アンダーステアリングの典型例
は車両先端が上記と同じ運転状況でターンの外側に押さ
れることである。すなわち、オーバーステアリングおよ
びアンダーステアリングとは車両がドライバーの意図よ
りも急にターンするか、少なくターンする状況といえ
る。大抵の場合、ドライバはオーバーステアリング状態
の方がアンダーステアリング状態の方より大きな脅威を
感じる。いずれにせよ、オーバーステアリングおよびア
ンダーステアリング状態が発生できるテスト運動によっ
て全てのタイヤ−車両状況で正しいテストが確実に行え
るようにするのが好ましい。
【0029】[図2]、[図3]および[図7]は曲線
トラック部分、一般には楕円曲線トラックの一部に沿っ
て逆時計方向に走行するテスト車両(12)を表してい
る。車両が[図2]に示すように左方向にターンした場
合、右側タイヤの空気が抜けているとドライバーは相当
な危険を感じる。従って、収縮したタイヤの左方向へタ
ーンする際のハンドリング特性をテストするのには、右
前方タイヤ(14)と右後方タイヤ(18)を別々にテスト
すれば十分である。以下では左方向ターンに関して曲線
トラック部分でのドライブ運動を説明する。この場合、
右側タイヤ(14、18)をテストするのが好ましい。反対
に、曲線トラック部分で右方向へターンするテストでは
収縮させた左前方タイヤ(16)と左後方タイヤ(20)で
テストするのが好ましい。4つのタイヤ位置の全てでテ
ストを個別に行うこともでき、その場合も本発明の範囲
に入るといことは理解できよう。
【0030】次に、[図2]と[図7]とを参照して、
本発明方法に従ってタイヤ−テスト車両アッセンブリー
にドライバが別のタイプの運動を与えた場合について説
明する。すなわち、典型的なドライビング運動のタイプ
を定常状態、過渡状態、スロットル・リフトオフ状態ま
たは緊急状況での運転操作をシミュレートして構成す
る。これらの典型的な各ドライビング状態に関しては以
下で詳細に説明する。なお、これらの運動は単なる例で
あることは理解できよう。定常状態、過渡状態、スロッ
トル・リフトオフ状態または緊急状況以外の他のドライ
ビング状態に本発明方法のタイヤ技術を実施することが
できる。これらの代表的なドライビング運動中にテスト
したタイヤ全体のハンドリング特性を評価し、評点化す
ることができる。
【0031】[図2]は車両の定常状態での動作性能を
代表する典型的なドライビング運動(24)を図示したも
のである。テストドライバーは曲線トラック部分(28)
を回って車両(12)をテストし、所定時間内に所望のコ
ースから可能な限りズレないように、従って、定常状態
のドライビング状態を維持するように運転する。ドライ
バは一般に曲線を回る所望のトラックを維持するように
ステアリングすることことが要求され、一般に、ステア
リング角度はステアリングハンドル(30)が所定の直立
位置(32)([図1]参照)から回転した時の点または
角度差で定義される。曲線トラック部分(28)の典型的
は半径が約70-90メートルの一般に円形トラックの一部
に対応している。テストが反復して行える限り、上記以
外のトラック寸法でテストをすることもできる。[図
1]に示す操作はテスト車両(12)が逆時計回りにトラ
ック部分(28)の周りを走行するように記載してある
が、時計回りの方向に運動しても同様であるということ
は理解できよう。
【0032】収縮した試験タイヤのハンドリング特性の
テスでは典型的な定常状態でのドライビング運動(24)
を互いに異なる速度で繰り返すことが好ましい。試験速
度はテスト開始時が約25〜30mph、終了時が約60-65mph
にし、試験を繰返す間に所定間隔、例えば5mphまたは5k
phだけ増加させる。これらの速度レベルは操作または安
定性が安全なレベルで実行できるように、空気が抜けた
タイヤの能力に応じて上下させることができる。テスト
ドライバーは速度を増加させる毎に一定のステアリング
車輪角度が維持されるようにするのが好ましい。
【0033】典型的な定常状態の運動(24)およびその
他の典型的なドライビング運動の間に各種の主観的およ
び客観的な判断判断基準が評価できる。本発明の主観的
テストプロセスでは種々の評定スケールを用いることが
できるが、以下に記載する典型的なテストの実施例で
は、主観的な性能判断基準のために文字ベースの評定シ
ステムを用い、客観的な性能判断基準のために数値ベー
スの評点を評点を用いる。特に、主観的な判断基準で
は、量的な判決と、テストドライバーの感じに依存する
性能評点A、B、CまたはDを割り当てるのが好まし
い。性能評点「A」は空気が抜けたタイヤのハンドリン
グ特性が膨張したタイヤのハンドリング特性とほぼ同じ
場合に対応させるのが好ましい。性能評点「B」はわず
かに乱れを感じる空気が抜けたタイヤのハンドリング特
性に対応させるのが好ましい。性能評点「C」は中程度
の乱れを感じる空気が抜けたタイヤのハンドリング特性
に対応させるのが好ましい。性能評点「D」は激しい乱
を感じる空気が抜けたタイヤのハンドリング特性に対応
させるのが好ましい。さらにA/B、B/CとC/Dを
含めることによって全部で7つの性能評点を得ることが
できる。
【0034】典型的な定常状態運動(24)の間に各種の
客観的な性能判断基準で評価することができる。テスト
車両(12)が含むにより提供される計測から得られるこ
とが可能である典型的な客観的な性能判断基準はステア
リング角度(度)、車両速度(mphまたはkph)、車両の
前方加速度(G−)および車両の横方向加速度(G−)
から得ることができる。本発明の典型的な実施例で好ま
しく得られる二つの特定の客観的な性能判断基準には、
テストドライバーが最初にタイヤ系に不安定さを感じた
時の定常状態で測定される横方向加速度とタイヤ系が不
安定飽和状態にある時に生じる最大の横方向加速度とが
含まれる。これらの2つの特定の数量は車両のG−解析
計測装置(またはその他の適当な手段)による「G」の
測定で得るのが好ましく、得られた2つの「G−評点」
はそれぞれαTlおよびαT2と名付けられる。
【0035】多くの場合、主観的な判断基準はヨー(ya
w、片揺れ)に関連する。このヨーは一般にテスト車両(1
2)の垂直軸([図1]でZ軸で表され)の周りの回転として
定義される。2つの典型的な主観的な判定判断基準(こ
れは定常状態運動(24)の間に評価するのが好ましい)は
ヨー速度すなわち車両が垂直軸の周りをいかに速く回転
するかおよびヨー(揺れ)角度すなわち車両が垂直軸の周
りをいかに遠くで回転するかを含む。知る必要があり、
関連技術で理解される必要がある定常状態のドライビン
グ運動で評価すべき他の典型的な主観的判断基準には横
向加速度、横向減衰レベル、定常状態でのバランスおよ
びシステム安定性の選択されたレベルでの定常状態運動
のプログレシビティー(progressivity)が含まれる。既
に述べたように、各主観的な判定判断基準はドライビン
グ運動中にテストドライバーによって評価されて、A、
B、CまたはDの評点が割り当てられるのが好ましい。
さらに、ドライバの主観的コメントを試験プロセスおよ
び対応する資料管理の一部として記録することができ
る。このコメントは試験プロセスに任意の段階で出すこ
とができ、報告用グリッドまたは補足資料に付けなけれ
ばならない。この種のコメントはテストドライバーが特
定のテスト判定判断基準に対して極めて良いグレードを
指定したり、極めて悪いグレードを指定することを正当
化を容易にする。
【0036】[図3]はスロットル「リフトオフ」が生
じることに起因する縦方向荷重移動をさせるドライビン
グ運動をシミュレートする典型的なドライビング運動
(26)を示す図である。テストドライバーは車両がピッ
チするような激しいシステム不安定性を生じるようにテ
スト車両(12)に曲線トラック部分(28)を回る運動を
させる。ドライビング運動(24)で定常状態時にαTl
の値を得た後、ドライバはステアリング角度を一定に維
持することによってスロットル・リフトオフ運動(26)
を行わせて、車両の横方向加速度を先に得たαTl値の
少し下にするのが好ましい。車両速度は3mph未満にし、
αTl値を得た車両速度より5kph少なくするのが好まし
い。スロットル・リフトオフ運動(26)の間はギヤをで
きるだけ低くするのが好ましい。
【0037】典型的なリフトオフ運動(26)の間に各種
の主観的および客観的な判定判断基準を評価することが
できる。これらの判定判断基準には上記の典型的な定常
状態運動(24)の時に評価した客観的および主観的な判定
判断基準を含むことができる。このスロットル・リフト
オフ運動の際にテストドライバーがグレード評点を割り
当てることができる特定の主観的な判定判断基準にはヨ
ー速度、ヨー角度、リフトオフ運動の進行性(プログレ
シビティー、progressivity)および/または所望のドラ
イビングトラックの維持能力を含めることができる。
【0038】[図4]および[図5]は車両の過渡状態性
能すなわち車両の速度と運動が時間と共に変わる時の性
能を表す典型的なドライビング運動を示している。典型
的な過渡状態運動(36)および(38)はテスト走行路の
直線部分(34)で実行するのが好ましい。走行路(34)
は2つの走行レーンを有するか、幅を約8メートルの広
さにするのが好ましい。曲線トラック部分(28)と同様
に、この直線トラック部分(34)の寸法および品質で重
要な点はテストを反復して実行できるか否かである。
【0039】[図4]の典型的な過渡状態運動(36)で
はテストドライバーはテスト車両(12)を直線トラック
部分(34)に沿って一般にサインカーブを描くように運
転して横方向荷重移動をするテスト車両(12)のステア
リング応答の対称性を評価するのが好ましい。この過渡
状態運動(36)はテストドライバーが一般に低速かつ滑
らかな操縦(入力)を行って実行するのが好ましい。特
に、時計回りおよび逆時計回りのステアリング角度の変
化を80度/秒以下にして行うのが好ましい。このドライ
ビング運動(36)は所定の目標速度、例えば55mphで行
うことによって目標のG−レベルまたは目標の横向加速
度量でのドライビング性能が得られるようにするのが好
ましい。所望の目標G−レベル値はタイヤの市場および
車両の用途を含む各々のタイヤ試験判定判断基準に依存
する。従って、異なるG−レベル値で過渡的運動(36)
を実行するのが好しく、例えば0.5G、0.6G、0.7Gの目標
G−レベルで反復して過渡的運動(36)を実行する。よ
り高いG−レベルでの試験は過渡的運動(36)時に各方
向で大きな入力ステアリング角度限度を用いて行うこと
ができる。所望のG−レベルで過渡的運動(36)を実行
する場合には目標G−レベルが両方向に約±0.02 Gの許
容度で達成されるのが好ましい。
【0040】典型的な過渡的運動(36)は、テスト車両
12が一つのレーンから他のレーンへ両方向へのターン時
のステアリング角度を同じにして移った時の車両バラン
スおよび通常のステアリング応答の劣化を求めるという
目的で実行する。一般に、空気が抜けたタイヤのハンド
リング特性は車両バランスの劣化が最小になるようにす
るのが望ましい。この過渡的運動(36)ではタイヤ・ハ
ンドリング特性を評点するためにいくつかの判定判断基
準が評価される。過渡的運動(36)で得られる一つの特
殊な客観的な性能判断基準は左右のターン方向での目標
またはピークG―レベルである。この情報はG-分析装
置、その他の加速度計から得ることができ、±.0.02Gの
許容度で、両方のステアリング方向へのドライバ入力の
対称性および反復性を保証するのに用いることができ
る。この過渡状態によって他のドライビング運動に関し
て上記で挙げた判定判断基準を含むその他の客観的また
は主観的判定判断基準が評価することができる。過渡状
態運動(36)によって評価できる特定の主観的判断基準
にはタイヤ−車両のステアリング応答性の対称性、プロ
グレシビティーの対称性、ヨー速度およびヨー角度が含
まれる。各主観的な判断基準には所定の目標G−レベル
でのタイヤ性能に基づくそれぞれのグレード評点を割り
当てることができる。
【0041】図示した試験運動(38)は過渡状態で車両
を操作する間の空気が抜けたタイヤのハンドリング特性
の観点をテストするために実行される他の典型的なドラ
イビング運動である。典型的な試験運動(38)はドライ
バーがを所定位置に配置されたコーン(40a〜40f)およ
び(40a'〜40f')または他の同様なマーカーの間をタイ
ヤ−テスト車両アッセンブリー(12)を運転するのが好
ましい。コーン(40a〜40f)の間隔の特定実施例では、
コーン(40a)と(40b)との間を30メートルにし、コー
ン(40b)と(40c)との間を30メートルにし、コーン
(40c)と(40d)との間を30メートル、コーン(40d)
と(40e)との間を30メートルにし、コーン(40e)と
(40f)との間を30メートルにする。各コーン(40a〜40
f)はトラックの直線区間部分(38)(点線で表す)の
センタに沿って一直線に並べ、コーン(40a'〜40f')は
一般にセンタの点線から垂線な方向へ各コーン(40a〜4
0f)から離れて延びるのが好ましい。
【0042】上記試験運動(38)は1回の車線変更を2
回行ったものと(左右方向に各々1回)理解するのが好
ましい。目標車両速度は過渡的運動(38)の全体にわた
って維持するのが好ましい。この試験運動(38)では上
記の判定判断基準で選択したものを含めて任意の数の主
観的および客観的判定判断基準を評価できる。この試験
運動(38)で得られる特定の客観的性能判断基準はこの
運動中に倒されたコーン(40)の数にすることができ
る。他の特定の主観的評価はステアリング精度、オーバ
ーステアリングの度合いおよびアンダーステアリングの
度合いに対する等級分けした評点に対応させることがで
きる。
【0043】[図2]〜[図5]は定常状態、スロット
ル・リフトオフおよび過渡状態での運転を選択した時の
状況を表している。これらの運動タイプはタイヤ−車両
アッセンブリーが公共の場所または一般的な消費者が遭
遇する代表的なドライブ状況に対応する。例えば、北ア
メリカの平均ドライバは通常のドライブ条件で約0.5G以
下のG−レベルの横方向加速度を経験する。従って、上
記テスト運動は標準的ドライブ条件またはそれ以下での
有効な収縮時のハンドリング特性を保証する。異常状態
での運転性能をシュミレートするために、本発明のタイ
ヤ試験方法に緊急状態での試験運動を含めるのが好まし
い。この緊急試験運動はドライバが車両の速度または位
置を突然変更するような運転状況を表すのが好まい。
【0044】[図6]と[図7]は、本発明の検査システムお
よび方法での典型的な緊急ドライブ運動を図示してい
る。このタイプの典型的なドライブ運動は一般に大きな
危険を伴うため、テストドライバーは安全に最大の注意
を払い、適当な予防手段を付けてこの試験運動を試みな
ければならない。[図6]は一般に危険を避けようとして
急速かつ突然に車線変更した場合の典型的な運動(42)
を表している。この運動(42)は一般に例えば[図4]お
よび[図5]に示すトラック(34)の直線部分で実行する
のが好ましい。トラック部分(34)は一つの4メートル
のレーンから他方のレーンへの車線変更をシミュレート
することができるようにするために幅が少なくとも8メ
ートルなければならない。この典型的な緊急運動(42)
は収縮した後方タイヤのハンドリング特性のテストで用
いられるが、その他のテスト状況で用いることもでき
る。[図6]ではテスト車両(12)が右方向へ緊急車線変
更運動(42)を実行している状態を表している。しか
し、緊急試験運動(42)を左方向に実行して、潜在的オ
ーバーステアリングまたはアンダーステアリングの両方
の状況のテストを実行するのが好ましい。
【0045】緊急運動(42)はテスト車両(12)を固定
入線速度にして実行するのが好ましい。その後、ドライ
バはタイヤ−テスト車両アッセンブリーを一般に約300
度/秒の速度で急激かつ突然に約90度の大きさのステア
リング角度だけ切る。この運動(42)は最初は一般に低
速度(例えば25〜30mph)で実行するのが好ましい。そ
れから速度を次第に増加させ、前の回より例えば5mphま
たは5kph高い速度で繰り返すのが好ましい。この速度増
加はタイヤ系が不安定性を示し始めるのが観測されるま
で続ける。緊急車線変更運動(42)を行う間にタイヤ不
安定性が現れる速度を、収縮時のハンドリング特性の評
点を求めるための判断基準として記録するのが好まし
い。この試験運動(42)で行うことが可能な他の評価に
はヨー速度、ヨー角度、プログレシビティー、グリップ
リカバリ弾性、制御能および横方向減衰が含まれる。こ
れらの典型的な評価項は公知のものでなければならず、
タイヤ性能およびその関連テスト技術の当業者が理解で
きるものでなければならない。この試験運動42に関して
は特に挙げなかったその他の客観的または主観的な判定
判断基準は本発明の検査システムおよび方法で評価でき
る。
【0046】[図7]は典型的な緊急試験運動(44)を表
し、空気が抜けたタイヤのハンドリング特性の他の選択
された観点を評価するためのものである。この運動(4
4)は収縮した前方タイヤのハンドリング特性をテスト
するためにアンチロックヤレーキを効かせた急激かつ突
然な「J-ターン」に対応するのが好ましい。緊急J-ター
ン運動(44)ではドライバがテスト車両(12)のステア
リングハンドルに大きなステアリング角度(一般に約18
0度)かつ角速度(一般に約300度/秒)を入力する。こ
の運動(44)はテスト車両のアンチロック制動システム
(ABS)を完全にかけて実行するのが好ましい。
【0047】緊急運動(44)に関する収縮したハンドリ
ング特性の全体的な目的は、タイヤがリムにシーティン
グしたまま(外れない)車両を完全に「J」ターンさせ
ることにある。リムにタイヤビードが保存されることが
この運動(44)で評価される好適な判断基準である。テ
ストしたタイヤには1、2または3のアンシーティングク
ラスのグレードを割り当てる。このクラスは上記の運動
(44)をした後にリムからタイヤの2つのビードがアン
シート(外れる)度合いに応じて決める。アンシーティ
ングクラス1は、テストしたタイヤのいずれのードもア
ンシーティングしない場合に対応する。アンシーティン
グクラス2はテストしたタイヤの一つのビードがアンシ
ーティングした場合に対応する。アンシーティングクラ
ス3はテストしたタイヤの2つのビードの両方ともがリ
ムからアンシーティングした場合に対応する。この緊急
運動(44)ではアンシーティングのグレードの他に、前
記で選択した判定判断基準を含めたその他の主観的およ
び客観的判定判断基準を評価することができる。上記運
動(44)によって評価できる特定の判断基準にはこの運
動(44)中のピーク入力G−レベルと車両の所望トラッ
クからの変位量とが含まれる。
【0048】本発明の検査システムおよび方法の主要部
はドライビング運動とテスト判定判断基準とから構成さ
れるが、本発明の他の重要な観点は各種の試験運動で得
られたテストデータおよび割り当てたデータを記録する
リポーティング・グリッド(報告書)にある。上記のテ
スト手順とこの標準化したリ報告書とを用いることによ
って顧客、メーカおよび市場のその他関係者を含むエン
ドユーザに均一なテスト結果を容易に示すことができ、
そのタイヤの理解を容易にする。本発明のハンドリング
テストでは、試験すべき各タイヤを、タイヤ−テスト車
両アッセンブリーに複数の異なる運動を行わせて主観的
および/または客観的な性能判断基準を評価する。この
リポーティング・グリッドは一般に上記のタイヤハンド
リングテストの各種ドライビング運動中の所望データを
記録するのに用いることができる。リポーティング・グ
リッドにはタイヤの説明、評点の他に気候情報のような
一般情報を含むことができ、さらには選択したドライビ
ング運動によって評価された各種の判定判断基準に対応
する各種の英数字の評点を含むこともできる。完全なリ
ポーティング・グリッドはタイヤハンドリング性能テス
トの選択した各ドライビング運動を評価するための各判
定判断基準用データを含まなければならない。典型的試
験工程に対応するリポーティング・グリッドの典型例を
[図8]に示す。
【0049】[図8]のリポーティング・グリッドは選択
した特定のドライビング運動と各運動の評価のために選
択した対応する客観的および主観的な判定判断基準とを
基本にしている。試験運動と評価判定判断基準との組合
せを用いた場合には他の類似のリポーティング・グリッ
ドを用いることができる。[図8]のリポーティング・グ
リッドには典型的なデータも記載されている。そうした
データは各評点を計算するための典型的な評定スケール
およびアルゴリズムを記載するために用いることがで
き、また、タイヤの典型的なハンドリング試験中に得ら
れ且つ割り当てたデータのタイプを単に例示するために
用いることができる。
【0050】[図8]はタイヤ試験でより均一な試験評点
を得るために使うことができる標準化されたデータシー
トを提供する典型的なリポーティング・グリッド(46)を
示す。このグリッド(46)の頭部にはテスト機関名、テス
ト日を含む一般的なテスト情報を記録するための報告空
間が設けられている。タイヤ全体とテスト条件とを記載
するために記録するのが好ましい追加情報にはテストド
ライバー(テストパイロット)、日付、テスト車両のタイ
プ、リム寸法、タイヤ寸法、テストコース、車両搭載重
量、前後タイヤの空気圧が含まれる。正しいテストと均
一な結果を確実に得るためには気象状況に関する情報も
含むのが好ましい。典型的な気象データは一般的な気象
状況(例えば晴天、曇、雨、その他、周囲温度、トラッ
ク温度、風速、湿度)を含むことができる。テストプロ
セスの構成を容易にするために参照タイヤ番号、タイヤ
バッチ番号をリポーティング・グリッド(46)に記録す
ることもできる。
【0051】各種のドライビング運動はここに開示の典
型的な運動の中から選択されるが、他のドライビング運
動を含むこともできる。リポーティング・グリッド(4
6)での評価目的のために選択される運動は定常状態運
動(24)、スロットル・リフトオフ運動(26)、過渡状
態運動(36)、緊急車線変更運動(42)および緊急J−
ターン運動(44)を含む。J-ターン運動(44)は以下の
実施例ではオプションでもよいが、収縮した前方タイヤ
の評価のため含むのがに好ましい。ある種の用途では典
型的なリポーティング・グリッド(46)の順番で選択し
たドライビング運動を実行するのが好しい。
【0052】リポーティング・グリッド(46)には各定
常状態運動の評価に基づく4つの性能評点を記録するの
が好ましい。これらの典型的な評点にはタイヤ系に不安
定性が最初に観測される時のテスト車両の横方向加速度
に対するG−値(αTl)、タイヤ系が不安定性のピーク
レベルに達した時のテスト車両の横方向加速度のための
G−値(αT2)、ヨー速度およびヨー角度を含む。これ
ら2つのG−レベルはテスト車両に搭載したG−分析装
置、その他の加速度計の計測で得るのが好ましい。ヨー
速度およびヨー角度は主観的性能判断基準に関して既に
述べたグレード評点を割り当てるのが好ましい。スロッ
トル・リフトオフ運動(26)の評価中に得られる一つの
主観的な性能評点をリポーティング・グリッド(46)に
記録するのが好ましい。この評点は所望の車両軌道の所
定路線からのズレ(変位)の値に対して割り当てた文字
のグレード評点に対応する。
【0053】典型的な過渡状態運動(36)の間のいくつ
かの性能評点も典型的なリポーティング・グリッド(4
6)に記録するのが好ましい。この典型的な判断基準は
対称性(市場での目標G−レベル、0.xg、例えば0.5
g)、ヨー速度およびヨー角度に対する評点を含むのが
好ましい。典型的な緊急運動(42)および(44)で得ら
れる付加性能評点はリポーティング・グリッド(46)に
記録するのも好ましい。緊急車線変更運動(42)の場合
には初期不安定時の速度(不安定限界速度mphまたはkp
h)を記録する。緊急J−ターン運動(44)の場合には
アンシーティングクラスの1、2または3を割り当て、入
力最大横方向加速度G−レベル、運動(44)時の所望車
線からの車両の変位値に対する文字による評点を記録す
るのが好ましい。
【0054】[図8]は典型的なデータと性能評点とを記
載したリポーティング・グリッド(46)を示している。
[図8]のデータは4回の連続したタイヤ試験の性能評点
を表すが、データ数はこれより多くても少なくてもよ
い。各種のテスト運動時に求めた情報をリポーティング
・グリッド(46)に記載し、得られたデータから各種の
性能評点を記録するのが好ましい。リポーティング・グ
リッド(46)に記載の各計算された評点にはG−評点、
初期評点および選択したタイヤの収縮時のハンドリング
特性の総合評点が含まれる。これらの評点は本発明の観
点で利用可能な評定スケールの典型的な実施例である。
上記以外の多くの評定スケールおよび計算アルゴリズム
のタイプを本発明のテスト法で使うこともできる。次
に、G−評点、初期評点および総合評点を計算するため
の典型的なアルゴリズムの詳細を[図9]〜[図12]を
用いて説明する。
【0055】[図9]は横向加速度を入力した時に対応す
るG−評点が得られるようにした典型的な変換グラフと
その変換式とを示している。この変換式は[図9]の曲線
に合った従来のテストデータ群を基にして作られてい
る。この代数式:y = 2072.6 x5−3833.8 x4 +2710.3
x3 + 960.52 x2 + 261.45 x−10.991および曲線では
定常状態運動(26)の時のαTlのG−レベルをx変数とし
て入力したときに、式のy変数としてG-評点が解として
得られることを意味している。例えば、αTlとして0.40
を入れると、G-評点は36が出力され、αTlとして0.65
を入れると、G-評点は54になる。
【0056】空気が抜けたタイヤのハンドリング特性を
特徴づけるために計算される他の典型的な評点は初期評
点である。この初期評点(以下ではリポーティング・グ
リッド(46)中の過渡状態データを示す)は、定常状態
運動(24)、スロットル・リフトオフ運動(26)および
過渡状態運動(36)をさせた収縮したタイヤのハンドリ
ング特性を評点するために用いる。この初期評点は緊急
時の性能評点を全く考慮しないので、非緊急運動の評点
とぶことができる。初期評点は定常状態、スロットル・
リフトオフおよび過渡状態運動のためにリポーティング
・グリッド(46)に記録したG−評点、その他の平均的
な主観的評点から計算される。初期評点を計算する際に
行う最初の段階は全ての文字評点を数値に変換すること
である。
【0057】[図10]はこの過程で使う典型的な変換テー
ブルを表している。この図に示すように、A評点は6.
0点の評点に変換され、A/B評点は5.0点の評点に
対応し、B評点は4.0点の評点に対応し、B/C評点
は3.0の評点に対応し、C評点は2.0点の評点の対
応し、C/D評点は1.0点の評点に対応し、D評点は
0.0点の評点に対応する。リポーティング・グリッド
(46)中の各評点は個々にそれぞれの点評点に変換さ
れ、次いで、全ての点評点から平均が計算され、最も近
い総合点に丸められる。丸められた平均点は0〜6の整
数値にすることができ、この丸められた平均点からG−
評点と初期評点とを得る。
【0058】[図11]は、G−評点と平均化した主観的評
点とに基づいて初期評点を得るための典型的な変換グラ
フおよび変換式を表している。[図11]の7つの異なる式
を用いて、主観的評点の丸められた文字評点の平均値に
対する7つの異なる可能性に応じて、初期評点を計算す
るのに利用できる。一番上の式:y = 0.7526 x + 17.
221は丸められた点平均が6.0の時に使われ、第2の式:y
= 0.7526 x + 14.436は丸められた点平均が5.0の時
に使われ、第3の式:y = 0.7526 x + 11.65は丸めら
れた点平均が4.0の時に使い、第4の式:y = 0.7526 x
+ 8.8643は丸められた点平均が3.0の時に使い、第5の
式:y = 0.7526 x + 6.0786は丸められた点平均が2.0
の時に使い、第6の式:y = 0.7526 x + 3.5786は丸め
られた点平均が1.0の時に用い、最後の式:y = 0.7526
x + 14.436は丸められた点平均が0.0の時に使う。次
に、以前に計算したG−評点を[図11]の対応する式へx-
変数として入力すると、初期評点に割り当てられるy-変
数が得られる。
【0059】[図12]は典型的なドライビング運動(24、
26、36)で得られる典型的な評点とG−評点とを組み合
わせることによって、いかにして丸められた点平均に変
換し、初期評点を得るかを示すチャートを表している。
[図12]に示した実施例は本発明のテスト法に従った4つ
のバッチ番号のデータ(その試験データは[図8]に示し
てある)に対応する。
【0060】以下、一例として[図8]の第1欄のデータ
に対して初期評点をどのようにして計算するかを説明す
る。[図8]の第1欄のデータは定常状態、スロットル・
リフトオフおよび過渡状態運動に対応する6つの評点を
含み、これらの各々を点評点に変換する必要がある。
[図10]の換算表に基づいてC/Dは1.0に変換され、C
は2.0に変換される。その結果、、[図12]のセット1(バ
ッチ# 200041B)の点評点は1.0、2.0、1.0、2.0、2.0お
よび2.0になる。これらの6つの評点の平均が1.67で、
それを最も近い整数に丸めたものが2.0である。この2.0
は丸められた点平均であるので、[図11]の第5の式(y
= 0.7526 x + 6.0786で初期評点が得られる。先に計
算したαTl値が0.40の場合のG-評点は36である。この3
6を第5の式へ入れると初期評点がy = O.7526 * 36 +
6.0786 =33.17と計算され、丸めて33になる。すなわ
ち、この33が[図8]の第1欄のデータと本発明の典型的
な計算アルゴリズムとから得られる初期性能評点であ
る。他の3つの試験バッチの初期評点も本発明のアルゴ
リズムによって同じように計算できる。
【0061】タイヤの総合ハンドリング特性の主観的な
評点を論じる時に、緊急運動のことを無視して上記で得
られた初期性能評点を用いて空気が抜けたタイヤ性能テ
ストの論議してもよい。上記で計算された初期評点は0
〜100までのスケールで表し、される。この100点スケー
ルは所定用途でタイヤを許容可能か否か示すゾーンにさ
らにさらに分割される。本発明のリポーティング・グリ
ッドおよび計算アルゴリズムのゾーン構造は「赤ゾー
ン」と「緑ゾーン」に対応する。赤ゾーンは0〜40の間
の評点に対応し、そのタイヤは所望市場の所定用途に対
して許容範囲内にないことを意味する。赤ゾーンの評点
を受けたタイヤは側面固さ、ヨー安定性およびヨー減衰
度が著しく悪いことを意味する。そうしたタイヤは系の
安定応答、ヨー特性およびプログレシビティーも悪い。
テストで緊急ドライビング運動を行った場合には、その
運動中に収縮時のハンドリング特性が赤ゾーンの下がる
ようなタイヤ評点になるであろう。緑ゾーンは45〜100
の間の評点に対応し、そのタイヤは一般に所定用途用に
市場で許容される範囲内にあるということを示す。緑ゾ
ーンに評点されたタイヤは側面固さ、ヨー安定性および
ヨー減衰度がが高く、許容範囲内にある。緑ゾーンに評
点されたタイヤはさらに、リフト・スロットル安定度お
よび緊急退避運動(試験工程に含まれる場合)も許容範
囲内にあるのが好ましい。
【0062】この典型的な評定スケールには5点の空き
(40〜45まで)がある点に注意する必要がある。この5
点のギャップは不良タイヤが市場の消費者に規則無しに
出されること可能性を最小限度にするために総合評点で
付けるのが好ましい。すなわち、計算した初期評点が41
〜44の間にある場合、そのタイヤは全ての所望用途用に
は市場で許容されるものではない。この5点内にあるタ
イヤが許容できるドライバだけであろう。すなわち、赤
ゾーンおよび緑ゾーンに5つのギャップ点を加えたゾー
ン表示によって、例えば44の評点は許容され、39の評点
のタイヤは5点の分散許容度によって顧客に確実に出な
くすることができる。
【0063】収縮時のタイヤハンドリング特性を主観的
に評価するために初期評点を用いることができるが、本
発明の好しい実施例では主観的に評価手順に緊急運動テ
ストで得られた結果から選択した評点をタイヤの総合評
点に組み入れる。[図8]のデータおよび評点から、初期
評点と緊急車線変更運動(42)およびABS操作付きの
緊急J-ターン運動(44)とに対応するデータに基づいて
総合評点が得られる。
【0064】[図13]の表は緊急試験運動およびビードア
ンシーティング状態の結果がいかにタイヤの総合評点に
影響を及ぼすかを示している。この表は初期不安定制限
速度およびアンシーティングクラス評点に基づいて初期
評点、車線変更運動(42)、J−ターン運動(44)から
タイヤの総合評点を求めるための変換プロセスを表して
いる。タイヤがビードアンシーティングクラス評点の
1、2または3のどれに属するかおよび車線変更で最初に
不安定制限速度に達する速度値から修正した総合タイヤ
評点が得られる。例えば、タイヤのビートアンシーティ
ングクラスが2で、最初に不安定制限速度に達する速度
値が25mph(または40kph)の場合、そのタイヤの総合評
点は[図13]から30になる。タイヤのビートアンシーティ
ングクラスが2で、最初に不安定制限速度に達する速度
値が30mph(または50kph)の場合には総合評点に変化は
ない。なお、ABS付きのJ−ターンテスト運動でタイ
ヤのビートアンシーティングクラスが3になるタイヤは
緑ゾーンの評点を決して受けることはないことを認識し
ておく必要がある。このことは各用途および各テスト要
求事項で変るが、試験工程中に両方のビードがアンシー
ティングするタイヤは一般に許容できない。
【0065】初期評点で数値計算するのが好ましいが、
タイヤの総合評点をテストドライバーが主観的に決定す
ることもできる。例えば、車線変更運動(42)、ABS
付きのJ−ターン運動(44)から得られる評点を用いて
タイヤの初期評点を主観的に補正し、タイヤの総合評点
にしてもよい。この主観的判定の全体的な理解を容易よ
するために、[図8]の典型的データと評点とを参照して
説明する。第2欄のデータからタイヤの初期評点は44で
ある。ビードアンシーティングクラスが2で、車線変更
制限速度が37.5であるので [図12]の変換テーブルに基
づいて初期タイヤ評点の変更はない。しかし、タイヤは
運動(44)の時のトラックグレード(C)はかなり悪
く、しかも、J−タンーの入力ピークG−レベル0.7で
定常状態のテストで得られるαT2値より小さい。この緊
急運動データは一般に正の傾向ではなく、従って、総合
評点は初期値より低下し、タイヤ性能は許容範囲外にな
り、総体評点せ赤ゾーンになり、そのタイヤは特定用途
用に市場で許容される範囲内にあるとして推薦すること
ができなくなる。総合評点での赤ゾーンおよび緑ゾーン
の評点は初期の赤ゾーンおよび緑ゾーンの評点と同様に
解釈する必要がある。
【0066】第4欄のデータと評点とを参照して別の典
型的なシナリオを説明する。このタイヤの初期評点は55
で、[図13]の変換テーブルによる評点の変更は不要であ
る。しかし、このタイヤは緊急運動で優れた客観的およ
び主観的な評点を取り、テストドライバーによる主観で
総合評点が増加する。これはこのタイヤがその総合性能
で最も妥当な評点を受けることを意味する。計算で得ら
れる初期評点に対して、こうした主観的な修正はタイヤ
の総合評点を良くするときに推薦されるが、修正は一般
に±5〜10点より大きくしてはならない。指定された修
正範囲以上に主観的に初期評点を変更する全てのテスト
ドライバーは、その修正を正当化する十分な理由をリポ
ーディンググリッドに記載し、報告しなければならな
い。
【0067】初期評点および総合タイヤ評点を上記の本
発明手順によって求め、それを用いて収縮したタイヤの
ハンドリング特性を主観的に評価することができ、この
評価を基に市場で各タイヤの相対レベルを決定するのに
使うことができ、特に、所定用途でその性能が許容範囲
内にあるか否かを知ることができる。本発明の評点は各
種の試験運動と、各種の客観的および/または主観的判
定判断基準と、対応するリポーディンググリッド、評定
スケールおよび分類ゾーンの変更によって得ることがで
きる。以上、本明細書に記載した好しい検査システムお
よび手順の観点は単なる実施例であって、本明細書の開
示技術から種々変更した無数の検査システムを考えるこ
とができる。本発明を特定の実施例に関して説明してき
たが、当業者はこれら実施例を変更し、均等物に代えて
容易に修正することができるということは理解できよ
う。従って、本明細書の開示内容は本発明を限定するた
めではなく、単なる例示にすぎず、当業者が本明細書を
容易に修正、変更および/または付加して得られる技術
を排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 タイヤハンドリング特性を試験するための本
発明システムおよび方法に従った典型的なタイヤ−テス
ト車両アッセンブリーの斜視図。
【図2】 本発明方法および検査システムに従った典型
的な定常状態でのドライビング操作を上から見た時の
図。
【図3】 本発明方法および検査システムに従った典型
的なスロットル・リフトオフ状態でのドライビング操作
を上から見た時の図。
【図4】 本発明方法および検査システムに従った典型
的な過渡時のドライビング操作を上から見た時の図。
【図5】 本発明方法および検査システムに従った典型
的な過渡時のドライビング操作を上から見た時の図。
【図6】 本発明方法および検査システムに従った典型
的な緊急車線変更時のドライビング操作を上から見た時
の図。
【図7】 本発明方法および検査システムに従った典型
的な緊急J−ターン操作にABSドライビング操作を加
えたドライビング操作を上から見た時の図。
【図8】 本発明のタイヤハンドリング性能テスト方法
およびシステムに従った報告表(リポーティンググリッ
ド)を表す図。
【図9】 本発明方法および検査システムに従った横向
加速度を入力し且つ対応するG−評点を得るための典型
的な変換プロセスのグラフおよび計算式。
【図10】 主観的なグレード評点をデジタルポイント
評点に関係づける本発明の典型的な変換テーブル。
【図11】 G−評点および客観的グレードによるタイ
ヤ性能の初期評点を得るための典型的な変換プロセスの
グラフおよび計算式。
【図12】 [図10]の典型的な変換テーブルおよび
[図11]の典型的な変換プロセスを[図8]のグリッド
に記載の典型的なデータに適用する典型的な変換テーブ
ル。
【図13】 タイヤの総合性能評点を付加的に調整する
ための本発明による典型的な変換テーブル。
【参照番号】
10 タイヤ−テスト車両アッセンブリー 12 テスト車両 14、16 前方タイヤ 17 G−分析加速度計 18、20 後方タイヤ 24 定常状態の運動 26 スロットル・リフトオフ運動 28 トラック 30 ステアリングハンドル 36 過渡的運動 42 緊急車線変更運動 44 緊急J−ターン運動
フロントページの続き (72)発明者 パトリス ノエル ゲルマン ゴチエ フランス国 63720 シャップ マルティ ラ (番地なし) (72)発明者 ジャン−マルク レルメ フランス国 63450 サン−タマン−タレ ンド ルート ドュ クレ 61 (72)発明者 マーク ウイリアム ルードロー アメリカ合衆国 サウス カロライナ 29651 グリア ホリデー ロード 2617 (72)発明者 カサイ ミチヤ 東京都 千代田区 富士見 1−6−1 フジミビルディング (72)発明者 ピエロ タラマソ フランス国 63119 シャトゲイ シュマ ン ドゥ クルゼル 3

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択したタイヤをテスト車両に取付け、
    タイヤ−テスト車両アッセンブリー(組立体)に所定の
    運動を行わせ、この所定の運動によって評点を与えるタ
    イヤのハンドリング特性の評価方法において、下記の
    (1)〜(4)の段階から成ることを特徴とする方法: (1) タイヤ−テスト車両アッセンブリーが所定の定
    常状態の運動を受けた時のタイヤのハンドリング特性に
    関係付けた少なくとも一つの定常状態評点を割り当て、
    (2) タイヤ−テスト車両アッセンブリーが所定の過
    渡状態の運動を受けた時のタイヤのハンドリング特性に
    関係付けた少なくとも一つの過渡状態評点を割り当て、
    (3) タイヤ−テスト車両アッセンブリーが所定の不
    安定性レベルを示す選択された所定の運動をする間にテ
    スト車両の横方向加速度に対応したG−値を求め、
    (4) 上記の割り当て段階で与えた定常状態および過
    渡状態での評点と、上記段階で得られたG−値とを基に
    してタイヤの初期性能評点を計算する。
  2. 【請求項2】 少なくとも一つのスロットル・リフトオ
    フ評点を割り当てる段階をさらに含み、このスロットル
    ・リフトオフ評点はテスト車両と組合せたタイヤに所定
    のスロットル・リフトオフ状態での運動を与え且つ上記
    段階で得られたG−値に近い横向加速度レベルでコーナ
    リングした時のタイヤのハンドリング特性に関係し、上
    記で追加したリフトオフ評点を上記のタイヤの初期性能
    評点の計算段階での計算でさらに考慮する請求項1に記
    載のタイヤハンドリング特性評価方法。
  3. 【請求項3】 スロットル・リフトオフ評点にヨー角
    度、トラックグレードおよびプログレシビティーからな
    る群の中から選択される変数を割り当てる請求項2に記
    載のタイヤハンドリング特性評価方法。
  4. 【請求項4】 前記定常状態評点にヨー速度、ヨー角度
    およびプログレシビティーからなる群の中から選択され
    る変数を割り当てる請求項1に記載のタイヤハンドリン
    グ特性評価方法。
  5. 【請求項5】 過渡状態評点にシステムの応答対称性、
    ヨー速度およびヨー角度からなる群の中から選択される
    変数を割り当てる請求項4に記載のタイヤハンドリング
    特性評価方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの空気の抜けたタイヤに
    対して所定の運動を行わせて、選択したタイヤの収縮時
    のハンドリング特性を評価する請求項Iに記載のタイヤ
    ハンドリング特性評価方法。
  7. 【請求項7】 下記の段階をさらに含む請求項6に記載
    のタイヤハンドリング特性評価方法: (4) タイヤ−テスト車両アッセンブリーに所定の緊
    急運動を与えた時のタイヤハンドリング特性に関する少
    なくとも一つの緊急判定判断基準評点を割り当て、
    (5) 上記の計算段階で得られた当初のタイヤ性能評
    点と、上記の少なくとも一つの緊急判定判断基準評点を
    割り当てる段階で得られる緊急判定判断基準評点とに基
    づいて総合タイヤ性能評点を決定する。
  8. 【請求項8】 下記の段階をさらに含む請求項1に記載
    のタイヤハンドリング特性評価方法:(6) タイヤ−
    テスト車両アッセンブリーに所定の緊急運動を与えた時
    のタイヤハンドリング特性に関する少なくとも一つの緊
    急判定判断基準評点を割り当て、(7) 上記の計算段
    階で得られた当初のタイヤ性能評点と、上記の少なくと
    も一つの緊急判定判断基準評点を割り当てる段階で得ら
    れた緊急判定判断基準評点とに基づいて総合タイヤ性能
    評点を決定する。
  9. 【請求項9】 緊急判定判断基準にビードアンシートク
    ラスタイプ、不安定制限速度、ピーク入力G−レベルお
    よびトラックグレードを含む群の中から選択される変数
    を割り当てる請求項8に記載のタイヤハンドリング特性
    評価方法。
  10. 【請求項10】 評価済みのタイヤを選択されたテスト
    車両に取付け、下記の段階からなる方法を実施するタイ
    ヤの収縮時のハンドリング特性を主観的に評価するため
    の評点方法: (1) 選択したタイヤを収縮させ、それに所定の定常
    状態運動を行わせて得られる少なくとも一つの定常状態
    の定常状態評点を割り当て、(2) 選択した空気が抜
    けたタイヤに所定の過渡状態の運動を行わせて得られる
    少なくとも一つの過渡状態評点を割り当て、(3) 選
    択した空気が抜けたタイヤに所定の緊急状態の運動を行
    わせて得られる少なくとも一つの緊急状態評点を割り当
    て、(4) 定常状態、過渡状態、緊急状態の主観的な
    評点を一群のアルゴリズムセットに入力し、このアルゴ
    リズムセットからタイヤ性能評点を得る。
  11. 【請求項11】 定常状態評点、過渡状態評点および緊
    急状態評点に値A、A/B、B、B/C、C、C/Dお
    よびDで表されるスケール上の値を各々割り当てる請求
    項10に記載のタイヤ収縮時のハンドリング特性を主観的
    に評価するための評点方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも一つのスロットル・リフト
    オフ評点を割り当てる段階をさらに含み、このスロット
    ル・リフトオフ評点は、選択した空気が抜けたタイヤに
    所定のスロットル・リフトオフ運動を行わせて得られ、
    得られたスロットル・リフトオフ評点を上記段階のアル
    ゴリズムセットに入力してタイヤ性能評点を得る、請求
    項10に記載のタイヤ収縮時のハンドリング特性を主観的
    に評価するための評点方法。
  13. 【請求項13】 自己支持タイヤが不安定性を最初に示
    す最低車両速度で所定の定常状態の運動を行っている時
    にテスト車両に横加速度を加えたことに対応するG−値
    を求め、このG−値を上記段階のアルゴリズムのセット
    に入力してタイヤ性能評点を得る、請求項10に記載のタ
    イヤ収縮時のハンドリング特性を主観的に評価するため
    の評点方法。
  14. 【請求項14】 横加速度G−値がテスト車両に取り付
    けた加速度計のから得る請求項13に記載のタイヤ収縮時
    のハンドリング特性を主観的に評価するための評点方
    法。
  15. 【請求項15】 テスト車両の前輪の選択した少なくと
    も一つの空気が抜けたタイヤに対して少なくとも一回、
    上記の各記段階を実行し、テスト車両の後輪の選択した
    少なくとも一つの空気が抜けたタイヤに対して少なくと
    も一回、上記の各記段階を実行する、請求項13に記載の
    タイヤ収縮時のハンドリング特性を主観的に評価するた
    めの評点方法。
  16. 【請求項16】 選択した収縮した前方タイヤに対して
    実行される所定の緊急状態運動がABSを使った緊急J
    −ターン運動である請求項15に記載のタイヤ収縮時のハ
    ンドリング特性を主観的に評価するための評点方法。
  17. 【請求項17】 選択した収縮した後方タイヤに対して
    実行される所定の緊急状態の運動が緊急車線変更運動で
    ある、請求項15に記載のタイヤ収縮時のハンドリング特
    性を主観的に評価するための評点方法。
  18. 【請求項18】 上記段階で得られたタイヤ性能評点の
    数値範囲が0〜100である請求項13に記載のタイヤ収縮時
    のハンドリング特性を主観的に評価するための評点方
    法。
  19. 【請求項19】 0〜100の範囲のタイヤ性能評点を少な
    くとも第1および第2のサブレンジに分割し、第1のサ
    ブレンジ内のタイヤ性能評点を獲得したタイヤは市場に
    出し、第2のサブレンジ内のタイヤ性能評点のタイヤは
    市場に出さないようにする、請求項18に記載のタイヤ収
    縮時のハンドリング特性を主観的に評価するための評点
    方法。
  20. 【請求項20】 上記段階で得たタイヤ性能評点を、測
    定されたG−値と主観的評点とが入力されたコンピュー
    タで上記アルゴリズムセットを用いて自動的に計算する
    請求項18に記載のタイヤ収縮時のハンドリング特性を主
    観的に評価するための評点方法。
  21. 【請求項21】 選択した自己支持タイヤをテスト車両
    に取付け、得られたタイヤ−テスト車両アッセンブリー
    に複数の運動を加えて自己支持タイヤに性能評点を与え
    るための主観的検査方法であって、以下の段階から成る
    ことを特徴とする主観的検査方法: (1) タイヤ−テスト車両アッセンブリーに定常状態
    運動をさせ、(2) この定常状態運動中にタイヤ−テ
    スト車両アッセンブリー所定の最初の不安定レベルにな
    る点でのテスト車両の横加速度を表す少なくとも一つの
    英数字値を求め、各英数字値は定常状態運動中の選択し
    た自己支持タイヤの性能に関係付け、(3) タイヤ−
    テスト車両アッセンブリーに過渡状態運動をさせ、
    (4) 英数字値を少なくとも一つの過渡状態性能変数
    に割当て、英数字値を過渡状態運動テスト中の選択した
    自己支持タイヤの性能に関係付け、(5) タイヤ−テ
    スト車両アッセンブリーに緊急テスト運動をさせ、
    (6) 英数字値を少なくとも一つの緊急状態性能変数
    に割当て、英数字値を緊急テスト中の選択した自己支持
    タイヤの性能に関係付け、(7) 横方向加速度に対応
    する英数字値と、定常状態、過渡状態および緊急性能変
    数とを組み合わせたアルゴリズムを基にしてタイヤ性能
    評点を決定する。
  22. 【請求項22】 タイヤ-テスト車両アッセンブリーに
    各テスト運動をさせる前に少なくとも一つの自己支持タ
    イヤを収縮させて、所定のタイヤタイヤ性能評点を収縮
    時のハンドリング特性に対応させる請求項21に記載の自
    己支持タイヤの性能評点を得るために用いられる主観的
    検査方法。
  23. 【請求項23】 定常運転特性値がヨー速度とヨー角度
    から成る請求項21に記載の自己支持タイヤの性能評点を
    得るために用いられる主観的検査方法。
  24. 【請求項24】 過渡性能変数がステアリング応答性、
    ヨー角度およびヨー速度の対称性から成る請求項21に記
    載の自己支持タイヤの性能評点を得るために用いられる
    主観的検査方法。
  25. 【請求項25】 下記の工程をさらに含む請求項21に記
    載の自己支持タイヤの性能評点を得るために用いられる
    主観的検査方法: (7)タイヤ−テスト車両アッセンブリーにスロットル
    ・リフトオフ運動をさせ、(8)少なくとも一つのスロ
    ットル・リフトオフ性能値に英数字値を割り当て、英数
    字値を選択されたスロットル・リフトオフ運動させられ
    た自己支持タイヤの性能に関係づけ、(9)横方向加速
    度に対応する英数字値と、定常状態、過渡状態、緊急性
    能およびスロットル・リフトオフ性能変数とを組み合わ
    せたアルゴリズムを基にして性能評点を決定する。
  26. 【請求項26】 自己支持タイヤの収縮時の性能評点を
    得るための標準化手順であって、選択した収縮した自己
    支持タイヤをテスト車両に取りつけ、得られたタイヤ−
    テスト車両アッセンブリーに種々の運動をさせ、車両に
    各種の運動をさせた時に収縮時のタイヤ性能る関係する
    所定の性能評点を得て、この性能評点を標準化手順の選
    択された段階で用いる標準化手順において、下記の段階
    から成ることを特徴とする標準化手順: (1)タイヤ−テスト車両に定常状態運動をさせ、タイ
    ヤ−テスト車両が最初の所定レベルの不安定性を示した
    時のテスト車両の横方向加速度のG−値を求め、(2)
    収縮したタイヤに所定の運動をさせた時の収縮時タイヤ
    性能をベースにした所定のテスト判定判断基準の複数の
    性能値を割り当て、(3)得られたG−値と上記で割り
    当てられた複数の性能値とに基づいて初期タイヤ評点を
    計算し、(4)緊急運動させた時のタイヤの性能に基づ
    いて緊急性能判断基準の少なくとも一つの緊急性能値を
    割り当て、(5)初期タイヤ評点と上記で割り当てた緊
    急性能値とに基づいてタイヤ全評点を決定する。
  27. 【請求項27】 タイヤ−テスト車両アッセンブリーに
    与える運動が少なくとも一回の定常状態運動と、少なく
    とも一回の過渡的運動と、少なくとも一回の縦荷重移送
    運動と、少なくとも一回の緊急運動とを含む、請求項26
    に記載の収縮した自己支持タイヤの性能評点を得るため
    の標準化手順。
  28. 【請求項28】 性能値を割り当てる所定のテスト判定
    判断基準がヨー速度、ヨー角度、トラックグレード、対
    称性、初期不安定限度速度、アンシートクラスの中から
    選択される請求項26に記載の収縮した自己支持タイヤの
    性能評点を得るための標準化手順。
  29. 【請求項29】 上記のタイヤ全評点がテストドライバ
    ーによって主観的に決定され、テストドライバーはテス
    トした自己支持タイヤの選択した主観的性能測定値をベ
    ースにして計算された初期タイヤ評点を調整する請求項
    26に記載の収縮した自己支持タイヤの性能評点を得るた
    めの標準化手順。
  30. 【請求項30】 初期タイヤ評点およびタイヤ全評点に
    0〜100までのポイントスケールを与え、上記の決定段階
    でタイヤ全評点では計算された初期タイヤ評点から最大
    で10ポイントだけ点をプラスまたはマイナスする請求項
    26に記載の収縮した自己支持タイヤの性能評点を得るた
    めの標準化手順。
  31. 【請求項31】 0〜100のスケールの評点を少なくとも
    第1および第2のサブレンジに分け、第1サブレンジ内
    のタイヤ評点を獲得したタイヤは市場許容範囲内にある
    とし、第2サブレンジ内のタイヤ評点を得たタイヤは市
    場許容範囲内にないとする請求項30に記載の収縮した自
    己支持タイヤの性能評点を得るための標準化手順。
  32. 【請求項32】 緊急性能値が緊急運動時にテストした
    タイヤのリムに残ったビードの数に関連したアンシート
    クラス・グレードから成り、緊急運動時に両方のビード
    がアンシートしたタイヤには上記の評点スケールで許容
    範囲内の第1サブレンジ内のタイヤ全評点を決し与えな
    い、請求項31に記載の収縮した自己支持タイヤの性能評
    点を得るための標準化手順。
  33. 【請求項33】 初期タイヤ性能値がG−値と割り当て
    た複数の性能値とを含む入力パラメータのコンピュータ
    処理によって自動的に計算される請求項31に記載の収縮
    した自己支持タイヤの性能評点を得るための標準化手
    順。
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