JP2003322302A - 燃焼ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラ - Google Patents

燃焼ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラ

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JP2003322302A
JP2003322302A JP2002129545A JP2002129545A JP2003322302A JP 2003322302 A JP2003322302 A JP 2003322302A JP 2002129545 A JP2002129545 A JP 2002129545A JP 2002129545 A JP2002129545 A JP 2002129545A JP 2003322302 A JP2003322302 A JP 2003322302A
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water pipe
fin
opening
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Hiroshi Takashima
博史 高島
Shigetoshi Takahata
重俊 高畠
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の水管に熱負荷が集中することを防ぎな
がら熱吸収量を増加してボイラの効率を向上させる。 【解決手段】燃焼室1の周囲を内側水管壁2と外側水管
壁3で囲んで水管壁間を燃焼ガス通路とし、燃焼ガス通
路内に反転用ヒレ10を設けることで、燃焼ガス通路を
第1燃焼ガス通路6と第2燃焼ガス通路8に区画してお
き、第1燃焼ガス通路6に面している内側水管壁2の内
側ヒレ4下部に設けた燃焼室開口部7、反転用ヒレ10
の上部に設けた反転用開口部14、第2燃焼ガス通路8
に面している外側水管壁3の外側ヒレ5下部に設けた煙
道開口部11を通して燃焼ガスを排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼ガス通路での熱吸
収量を多くしたボイラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼室の周囲を多数の水管で囲んでお
き、燃焼室内で火炎の燃焼を行うことで水管内の缶水を
加熱し、蒸気を発生させるボイラがある。このボイラ
は、まず燃焼室に面した水管を火炎の熱によって加熱
し、さらに燃焼によって発生した高温の燃焼ガスを水管
に接触させることによって水管を加熱する。燃焼室を取
り囲む水管列のうち隣り合う水管間をヒレでふさぎ、水
管の外側を燃焼ガス通路としておき、燃焼ガス通路に燃
焼ガスを通すことで、水管の燃焼室に面していない側で
も熱の吸収を行っている。
【0003】燃焼室の周囲に内外2列の水管列を設ける
ボイラの場合は、内側水管間をふさぐ内側ヒレと外側水
管間をふさぐ外側ヒレを設けて内側水管壁と外側水管壁
を形成しておき、内外2列の水管壁で挟んだ空間を燃焼
ガス通路とする。内側ヒレの一部を開口することで燃焼
室と燃焼ガス通路を接続する燃焼室開口部を設け、外側
ヒレの一部を開口することで燃焼ガス通路と煙道を接続
する煙道開口部を設けておき、燃焼ガスは燃焼室開口
部、燃焼ガス通路、煙道開口部、煙道を通して排出す
る。
【0004】燃焼ガス通路での燃焼ガスの流し方は、大
別すると2種類に分かれる。複数の内側ヒレの上部また
は下部に燃焼室開口部を設け、煙道開口部は燃焼室開口
部とは上下方向で逆側に設けた場合、燃焼ガスは燃焼ガ
ス通路を垂直方向に流れる。また、内側水管壁に水管間
の全長にわたって内側ヒレを設けない場所を1箇所だけ
設けて燃焼室開口部とし、煙道開口部を燃焼室開口部と
は燃焼室を挟んだ直径方向で対向する側に設けた場合、
燃焼ガスは燃焼ガス通路を水平方向に流れる。
【0005】燃焼ガスを垂直方向に流す構成の場合、燃
焼ガスは複数の燃焼室開口部から分散して燃焼ガス通路
に入るため、特定の内側水管に熱負荷が集中することが
ないという反面、燃焼ガス通路で燃焼ガスが流れる距離
が短いため燃焼ガス通路での熱吸収量が少なくなる。逆
に、燃焼ガスを水平方向に流す構成とした場合、燃焼ガ
ス通路で燃焼ガスが流れる距離を長くすることができる
が、燃焼ガスは特定の内側水管間を通って燃焼ガス通路
に入るため、燃焼室開口部に面している水管に熱負荷が
集中することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、特定の水管に熱負荷が集中することを防ぎ
ながら熱吸収量を増加してボイラの効率を向上させるこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、中心に燃焼室を設け、燃焼室の周囲を内外2列の水
管列で取り囲み、内側水管の隣り合う水管間は内側ヒレ
でふさぐことで内側水管壁とし、外側水管の隣り合う水
管間は外側ヒレでふさぐことで外側水管壁として、内側
水管壁と外側水管壁で挟まれた空間を燃焼ガス通路とし
ておき、内側ヒレの上部又は下部の一部を開口した燃焼
室開口部を通して燃焼ガス通路へ燃焼ガスを送り、外側
ヒレの上部又は下部の一部を開口した煙道開口部を通し
て燃焼ガス通路から燃焼ガスを排出しているボイラにお
いて、燃焼ガス通路内に反転用ヒレを設けることで、燃
焼ガス通路を第1燃焼ガス通路と第2燃焼ガス通路に区
画し、第1燃焼ガス通路と第2燃焼ガス通路は反転用ヒ
レの上部または下部に設ける反転用開口部で接続してお
き、燃焼室開口部は第1燃焼ガス通路に面している内側
ヒレにのみ設け、煙道開口部は第2燃焼ガス通路に面し
ている外側ヒレにのみ設けるようにし、燃焼室開口部を
下部に設ける場合は、反転用ヒレの上部に反転用開口
部、外側ヒレの下部に煙道開口部を設け、燃焼室開口部
を上部に設ける場合は、反転用ヒレの下部に反転用開口
部、外側ヒレの上部に煙道開口部を設けることを特徴と
する。
【0008】請求項2に記載の発明は、前記の燃焼ガス
通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、燃焼室開
口部と煙道開口部は燃焼室を中心として直径方向に略対
向する位置に配置したことを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、前記の熱吸収量
を多くしたボイラにおいて、第1燃焼ガス通路の長さは
第2燃焼ガス通路の通路の2倍以上としたことを特徴と
する。
【0010】請求項4に記載の発明は、前記の燃焼ガス
通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、反転用ヒ
レ設置場所から遠い位置に当たる燃焼室開口部は開口面
積を大きくし、反転用ヒレ設置場所から近い位置に当た
る燃焼室開口部は開口面積を小さくしたことを特徴とす
る。
【0011】請求項5に記載の発明は、前記の燃焼ガス
通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、反転用ヒ
レが接する外側水管は水管の径を他の外側水管の径より
細くしたことを特徴とする。
【0012】請求項6に記載の発明は、前記の燃焼ガス
通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、長さの短
い第2燃焼ガス通路における内側水管壁と外側水管壁の
距離を、長さの長い第1燃焼ガス通路での内側水管壁と
外側水管壁の距離より大きくしたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面を用いて
説明する。図1から図5は本発明の第1の実施例に関す
るものである。図1はボイラの横断面図、図2はボイラ
の縦断面図、図3は環状に設置している内側水管壁を平
面状に展開した展開図、図4は第1燃焼ガス通路部分に
おける燃焼ガス流を示した説明図、図5は第2燃焼ガス
通路部分における燃焼ガス流を示した説明図である。
【0014】ボイラは中央に燃焼室1、上部に環状の上
部管寄せ、下部にも環状の下部管寄せを設け、上下の管
寄せ間を多数の水管で連結する。水管は、燃焼室周囲に
2列環状に設けており、隣り合う内側水管間を内側ヒレ
4によってふさぎ、隣り合う外側水管間を外側ヒレ5に
よってふさぐことで、内側水管壁2と外側水管壁3を形
成している。内側水管壁2と外側水管壁3で挟んだ断面
略環状の空間を燃焼ガス通路とし、外側水管壁3の燃焼
ガス通路側の表面には、熱吸収用フィン12を設ける。
熱吸収用フィン12は外側水管の表面から燃焼ガス通路
へ水平方向に突き出した扇紙形のフィンであり、外側水
管壁3の表面に多数段設けておく。
【0015】環状の燃焼ガス通路に2枚の反転用ヒレ1
0を設けることで、燃焼ガス通路を2つの円弧形に分割
し、分割した燃焼ガス通路は、第1燃焼ガス通路6及び
第2燃焼ガス通路8とする。内側水管壁2の第1燃焼ガ
ス通路6に面している部分には、内側ヒレ4の下部に燃
焼室1と第1燃焼ガス通路6をつなぐ燃焼室開口部7を
設け、内側水管壁2の第2燃焼ガス通路8に面している
部分には、燃焼室開口部7を設けないことで、燃焼室1
は第1燃焼ガス通路6とのみ接続する。
【0016】第1燃焼ガス通路6と第2燃焼ガス通路8
を区画する2枚の反転用ヒレ10は上部を開口し、開口
部を反転用開口部14としておき、第1燃焼ガス通路6
と第2燃焼ガス通路8は反転用開口部14で接続してい
る。第1燃焼ガス通路6に面している外側水管壁3は各
水管間の全体を外側ヒレ5でふさぎ、第2燃焼ガス通路
8に面している外側水管壁3に、外側ヒレ5の下部を開
口して煙道開口部11を設ける。燃焼室開口部7と煙道
開口部11は、燃焼室1を中心として直径方向に対向す
る位置に配置する。煙道開口部11の外側には煙道13
と排気口9を設け、燃焼ガスは煙道開口部11、煙道1
3、排気口9を通って排出される。
【0017】円弧状の第1燃焼ガス通路6と第2燃焼ガ
ス通路8は、第1燃焼ガス通路6の水平方向の長さを第
2燃焼ガス通路8の水平方向長さの2倍以上としてお
り、2枚の反転用ヒレ10は排気口9に近い側に設けて
いる。外側水管壁3は、第1燃焼ガス通路6に面してい
る部分と第2燃焼ガス通路8に面している部分では、内
側水管壁2との距離を異ならせており、第2燃焼ガス通
路8では内側水管壁2と外側水管壁3の間隔を広くして
いる。反転用ヒレ10は、燃焼ガス通路の2箇所で内側
水管壁2の内側水管と外側水管壁3の外側水管に接続し
ており、反転用ヒレ10を設けている部分の内側水管と
外側水管は上部を細く絞ることで、反転用開口部14の
開口面積を大きくしている。
【0018】内側ヒレ下部に設ける燃焼室開口部7の開
口面積は反転用ヒレ10設置場所からの距離によって異
ならせており、反転用ヒレ10設置場所から遠い位置で
あって第1燃焼ガス通路6の中央部に当たる燃焼室開口
部7は開口面積を大きくし、反転用ヒレ10設置場所か
ら近い位置に当たる燃焼室開口部7は開口面積を小さく
している。
【0019】次に作用について説明する。燃焼室1内で
火炎の燃焼を行うと、火炎はまず燃焼室1に面している
内側水管壁2を加熱する。燃焼によって発生した高温の
燃焼ガスは、内側水管壁2の燃焼室1に面している側を
加熱後、複数設けている燃焼室開口部7に分散して第1
燃焼ガス通路6内へ入る。燃焼ガスを分散させて第1燃
焼ガス通路6内へ送り込むようにしているため、特定の
水管に熱負荷が集中することはなく、水管を平均的に加
熱することができる。
【0020】反転用開口部14は反転用ヒレ10の上部
に設けているため、燃焼室開口部7から第1燃焼ガス通
路6内の下部に入った燃焼ガスは、反転用開口部14へ
向けて第1燃焼ガス通路6内を上向きに流れる。また、
燃焼室開口部7の開口面積は、反転用ヒレ10設置場所
に近い位置は小さくし、遠い位置は大きくしているた
め、円弧状の第1燃焼ガス通路6の中央部分に当たる燃
焼室開口部7から第1燃焼ガス通路6内に入る燃焼ガス
量は多くなり、第1燃焼ガス通路6の中央から外れた反
転用ヒレ10設置場所に近い部分から第1燃焼ガス通路
6内に入る燃焼ガス量は少なくなる。そのため、多くの
燃焼ガスは、第1燃焼ガス通路6の中央下部から第1燃
焼ガス通路6両端上部の反転用開口部14へ向けて、第
1燃焼ガス通路6内を斜め方向に流れ、反転用ヒレ10
設置場所に近い燃焼室開口部7から第1燃焼ガス通路6
内に入った残りの燃焼ガスは、反転用ヒレ10にそって
上向きに流れる。
【0021】燃焼ガスが第1燃焼ガス通路6内を流れる
際、燃焼ガスは内側水管壁2と外側水管壁3の第1燃焼
ガス通路6に面している部分をそれぞれ加熱する。内側
水管壁2と外側水管壁3が取り込んだ熱は、水管内缶水
の加熱に使用し、缶水を加熱することで蒸気を発生す
る。
【0022】なお、外側水管壁3の表面には熱吸収用フ
ィン12を設けており、熱吸収用フィン12を設けると
熱吸収量が増加するため、外側水管壁3の第1燃焼ガス
通路6に面している部分は、内側水管壁2の第1燃焼ガ
ス通路6に面している部分よりも多くの熱を吸収するこ
とになる。内側水管壁2の伝熱面は水管の全周であり、
外側水管壁3の伝熱面は燃焼ガス通路に面する部分のみ
であるため、外側水管壁3の熱吸収量は内側水管壁2の
熱吸収量に比べると少ない。しかし、外側水管壁3に熱
吸収用フィン12を設けることで熱吸収量を増加してい
るため、内側水管壁2と外側水管壁3での熱吸収量の差
を小さくすることができる。
【0023】第1燃焼ガス通路6は、両端の反転用開口
部14によって第2燃焼ガス通路8と接続しているた
め、第1燃焼ガス通路6内に入った燃焼ガスは、2つの
反転用開口部14に別れて第2燃焼ガス通路8内へ入
る。第2燃焼ガス通路8では、両端に設けた2つの反転
用開口部14によって第1燃焼ガス通路6と接続してい
るため、2つの反転用開口部14から第2燃焼ガス通路
8内に入ってきた燃焼ガスは第2燃焼ガス通路8内で合
流する。煙道開口部11は第2燃焼ガス通路8の下部に
設けているため、第2燃焼ガス通路8内の上部に達した
燃焼ガスは、第1燃焼ガス通路6の場合とは逆に下向き
の流れとなる。燃焼ガスは、煙道開口部11へ向かいな
がら内側水管壁2と外側水管壁3の第2燃焼ガス通路8
に面している部分をそれぞれ加熱する。この場合も外側
水管壁3には熱吸収用フィン12を設けているため、内
側水管壁2による熱吸収量と外側水管壁3による熱吸収
量の差を小さくすることができる。
【0024】その後、燃焼ガスは燃焼ガス通路終端の煙
道開口部11を通り、外側水管壁3外側の煙道13へ出
て排気口9へ向かい、排気口9の先に設けている煙突
(図示せず)を通して大気中へ排気する。
【0025】燃焼ガスは、分散して燃焼ガス通路内に入
るので特定の水管に熱負荷が集中することはなく、第1
燃焼ガス通路6内を上向きに流れることで第1燃焼ガス
通路6に面した水管を加熱し、さらに第2燃焼ガス通路
8内を下向きに流れることで第2燃焼ガス通路8に面し
た水管を加熱するため、燃焼ガスが燃焼ガス通路を流れ
る距離と時間が長くなり、燃焼ガス通路部での熱回収量
を増加することができる。
【0026】第1燃焼ガス通路6における熱吸収量を増
大するためのポイントは、燃焼ガスが実際に流れる距離
を長くすることと、燃焼ガスが偏流することなく全体的
に流すことである。燃焼ガスの流れる距離が長くなる
と、燃焼ガスが水管を加熱する時間が長くなり、熱吸収
量は増加する。また、燃焼ガス流を伝熱面の一部に集中
的に流し、それ以外の部分には燃焼ガスが流れていない
場合は、伝熱面全体に燃焼ガスを流す場合に比べて熱吸
収量が低下するため、燃焼ガスは伝熱面全体に流した方
が熱吸収量は増加する。
【0027】開口面積の大きな燃焼室開口部7を、反転
用開口部14から遠く離れた位置に配置すると、燃焼ガ
スは斜方向に流れることになり、第1燃焼ガス通路6内
で燃焼ガスが流れる距離と時間が長くなるため、第1燃
焼ガス通路6でも熱の吸収量を増加することができる。
ただし、反転用開口部14から遠く離れた燃焼室開口部
7からのみ燃焼ガスを第1燃焼ガス通路6内へ送ったの
では、反転用ヒレ10下部付近での燃焼ガス流量が少な
くなる。そのため、反転用ヒレ10設置部の近くに開口
面積の小さな燃焼室開口部7を配置し、反転用ヒレ10
下部付近にも燃焼ガスを流すことで、伝熱面を有効に利
用し、熱吸収量を増加させている。第1燃焼ガス通路6
の中央部分から導入する燃焼ガス量を多くし、反転用ヒ
レ10設置部の近くからは少しの燃焼ガスを第1燃焼ガ
ス通路6内へ導入するようにした場合に、熱吸収量を最
も多くすることができる。
【0028】なお、燃焼ガス通路を反転用ヒレ10によ
って区画し、燃焼ガスは2つの反転用開口部14を通る
ようにする場合、反転用開口部14を2箇所に設けて分
散させることで反転用開口部14が1箇所のみの場合に
比べると、反転用開口部14が燃焼ガス流の抵抗にはな
りにくいが、反転用開口部14の開口面積が小さければ
反転用開口部14部分が抵抗となって燃焼ガスが流れな
くなる。しかし、反転用ヒレ10の長さを短くして反転
用開口部14の開口面積を大きくするのでは、燃焼ガス
が低い位置で反転することになるため、熱吸収量が小さ
くなる。そのため、反転用開口部14部分の水管は、上
部を絞ることで反転用開口部14の開口面積を大きく
し、抵抗にならないようにしている。さらに第1燃焼ガ
ス通路6の長さを長くすることで、反転用開口部14が
燃焼ガス流の抵抗にならないようにしている。燃焼ガス
の体積は燃焼ガス温度の低下に伴って縮小していくた
め、第1燃焼ガス通路6の長さを長くし、第1燃焼ガス
通路6の段階で十分に熱を吸収すると、燃焼ガスの体積
は小さくなるために、反転用開口部14の開口面積が小
さくても抵抗になりにくくなる。
【0029】ただし、第1燃焼ガス通路6を長くし、第
2燃焼ガス通路8を短くした場合、燃焼ガスが下向きに
流れる第2燃焼ガス通路8では流路断面積が小さくなる
ため、第2燃焼ガス通路8自体が抵抗となり、燃焼ガス
が流れなくなることがある。そのため第2燃焼ガス通路
8では、内側水管壁2と外側水管壁3の間隔を広げるこ
とで流路断面積を大きくし、燃焼ガスが流れやすくして
いる。
【0030】図6は本発明の第2の実施例におけるボイ
ラの横断面図、図7は第2の実施例における略環状に設
置している外側水管壁を平面状に展開した展開図であ
る。基本的な構造は第1の実施例と同じであるが、第1
の実施例では第1燃焼ガス通路6を長くして第2燃焼ガ
ス通路8は短くしているのに対し、第2の実施例では第
1燃焼ガス通路6を短くして第2燃焼ガス通路8を長く
している点が相違している。第2の実施例では第1燃焼
ガス通路6を短くしているため、第1燃焼ガス通路6で
の流路断面積が小さくなる。そのため、第1燃焼ガス通
路6部分で内側水管壁2と外側水管壁3の間隔を広げ、
第1燃焼ガス通路6が燃料ガス流の抵抗にならないよう
にしている。
【0031】なお、第1燃焼ガス通路6が短いと、第1
燃焼ガス通路6での熱吸収量が少なくなるために反転用
開口部14での燃焼ガス温度が高くなり、反転用開口部
14を通過する燃焼ガスの体積を十分に小さくすること
ができなくなる。そのため、反転用ヒレ10を設けた部
分に当たる外側水管の径を他の外側水管の径よりも細く
することで、反転用開口部14の開口部面積を大きく
し、反転用開口部14での抵抗を少なくしている。
【0032】
【発明の効果】本発明を実施することで、特定の水管に
熱負荷が集中することを防ぎながら燃焼ガス通路におけ
る熱吸収量を増加することができ、ボイラの効率を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のボイラ横断面図
【図2】 本発明の第1実施例のボイラ縦断面図
【図3】 本発明の第1実施例の内側水管壁を平面状に
展開した展開図
【図4】 本発明の第1実施例の第1燃焼ガス通路部分
における燃焼ガス流を示した説明図
【図5】 本発明の第1実施例の第2燃焼ガス通路部分
における燃焼ガス流を示した説明図
【図6】 本発明の第2実施例のボイラ横断面図
【図7】 本発明の第2実施例の外側水管壁を平面状に
展開した展開図
【符号の説明】
1 燃焼室 2 内側水管壁 3 外側水管壁 4 内側ヒレ 5 外側ヒレ 6 第1燃焼ガス通路 7 燃焼室開口部 8 第2燃焼ガス通路 9 排気口 10 反転用ヒレ 11 煙道開口部 12 熱吸収用フィン 13 煙道 14 反転用開口部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に燃焼室を設け、燃焼室の周囲を内
    外2列の水管列で取り囲み、内側水管の隣り合う水管間
    は内側ヒレでふさぐことで内側水管壁とし、外側水管の
    隣り合う水管間は外側ヒレでふさぐことで外側水管壁と
    して、内側水管壁と外側水管壁で挟まれた空間を燃焼ガ
    ス通路としておき、内側ヒレの上部又は下部の一部を開
    口した燃焼室開口部を通して燃焼ガス通路へ燃焼ガスを
    送り、外側ヒレの上部又は下部の一部を開口した煙道開
    口部を通して燃焼ガス通路から燃焼ガスを排出している
    ボイラにおいて、燃焼ガス通路内に反転用ヒレを設ける
    ことで、燃焼ガス通路を第1燃焼ガス通路と第2燃焼ガ
    ス通路に区画し、第1燃焼ガス通路と第2燃焼ガス通路
    は反転用ヒレの上部または下部に設ける反転用開口部で
    接続しておき、燃焼室開口部は第1燃焼ガス通路に面し
    ている内側ヒレにのみ設け、煙道開口部は第2燃焼ガス
    通路に面している外側ヒレにのみ設けるようにし、燃焼
    室開口部を下部に設ける場合は、反転用ヒレの上部に反
    転用開口部、外側ヒレの下部に煙道開口部を設け、燃焼
    室開口部を上部に設ける場合は、反転用ヒレの下部に反
    転用開口部、外側ヒレの上部に煙道開口部を設けること
    を特徴とする燃焼ガス通路での熱吸収量を多くしたボイ
    ラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃焼ガス通路での熱吸
    収量を多くしたボイラにおいて、燃焼室開口部と煙道開
    口部は燃焼室を中心として直径方向に略対向する位置に
    配置したことを特徴とする燃焼ガス通路での熱吸収量を
    多くしたボイラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の燃焼ガス通路
    での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、第1燃焼ガス
    通路の長さは第2燃焼ガス通路の通路の2倍以上とした
    ことを特徴とする燃焼ガス通路での熱吸収量を多くした
    ボイラ。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の燃焼
    ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、反転
    用ヒレ設置場所から遠い位置に当たる燃焼室開口部は開
    口面積を大きくし、反転用ヒレ設置場所から近い位置に
    当たる燃焼室開口部は開口面積を小さくしたことを特徴
    とする燃焼ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラ。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の燃焼
    ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラにおいて、反転
    用ヒレが接する外側水管は水管の径を他の外側水管の径
    より細くしたことを特徴とする燃焼ガス通路での熱吸収
    量を多くしたボイラ。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の燃焼ガス通路での熱吸収
    量を多くしたボイラにおいて、長さの短い第2燃焼ガス
    通路における内側水管壁と外側水管壁の距離を、長さの
    長い第1燃焼ガス通路での内側水管壁と外側水管壁の距
    離より大きくしたことを特徴とする燃焼ガス通路での熱
    吸収量を多くしたボイラ。
JP2002129545A 2002-05-01 2002-05-01 燃焼ガス通路での熱吸収量を多くしたボイラ Pending JP2003322302A (ja)

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