JP2003320932A - キー付ブッシュ及び鉄道用車輪並びに輪軸 - Google Patents
キー付ブッシュ及び鉄道用車輪並びに輪軸Info
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Abstract
ルトの締結部に挿入するのみでブレーキディスクのずれ
を防止する。 【解決手段】 鉄道車両用ディスクブレーキのブレーキ
ディスク締結に使用するキー付ブッシュ11である。ボ
ルト3を貫通する孔11aが長円形或いは楕円形をな
し、かつ、上下端のうちの少なくともどちらか一方には
このキー付ブッシュ11の設置位置を固定する舌片11
bを設ける。車輪12に設けたブレーキディスク1a,
1bの締結用孔12aに、キー付ブッシュ11を、長軸
が半径方向に、短軸が円周方向となるように取り付け
る。 【効果】 車輪の基本的な形状を変更することなく、従
来のブレーキディスクの締結力を維持しながら、ブレー
キディスクの熱膨張、収縮によるボルトの負担を軽減
し、高トルクの高負荷制動時においても、ブレーキディ
スクのずれを防止でき、ボルトの負担を軽減することが
できる。
Description
ーキディスクを締結する際に使用するキー付ブッシュ、
及び、このキー付ブッシュを使用してブレーキディスク
を締結した鉄道用車輪や輪軸に関するものである。
の側面にブレーキディスクを取り付けるタイプと、車軸
に取り付けるタイプがある。図4に示したものは、車輪
の側面にブレーキディスク取り付けるタイプであるが、
このようなタイプでは、例えば図5に示したような形状
の2枚で対をなすブレーキディスク1a,1bの取り付
けは、これらブレーキディスク1a,1bと車輪2に夫
々設けた締結用孔1aa,1ba,2aを貫通させたボ
ルト3にナット4を螺合させることにより行なってい
る。
れたブッシュ、6a,6bはブレーキディスク1a,1
bとボルト3間に介設された鍔付スリーブ、7はナット
4の緩み止めのためにボルト3とナット4の座面側に夫
々配置されたばね座金であり、実際にはこのばね座金5
の他に結束バンドによってもナット4の緩みが防止され
ている。
なボルトとナットによるブレーキディスクの取り付けに
おいては、ブレーキディスクの締結用孔に嵌入した鍔付
スリーブとボルトが接触し、ボルトの軸部が腐食すると
いう問題があり、ボルトは前記鍔付スリーブと接触しな
いように取り付ける必要があった。
周側(図4(b)における紙面上下方向)から押し付け
ると、ブレーキディスクに負荷される制動トルクが前記
ボルトとナットによる締結力を上回り、前記鍔付スリー
ブとボルト間に存在する隙間分、ブレーキディスクが車
輪の円周方向にずれることになる。
た場合、ボルトに剪断荷重が過剰に負荷され、また、輪
軸のバランス異常が発生する等の問題が生じ、車両走行
中に異常振動が発生したり、ボルトが折損したりする場
合がある。
熱により膨張する一方、冷却時には収縮することを繰返
すので、ボルト締結部は、制動時には外周側に、また、
冷却時には内周側に移動することを繰返すことになる。
いブレーキにおいては、ボルトの負担が大きくなる傾向
にあった。
ルミニウム材製のブレーキディスクが多く採用されるよ
うになってきているが、鋼に比べて熱膨張係数が大きい
ので、前記した問題はより助長されることになる。加え
て、アルミニウム材は鋼に比べて軟らかいので、ボルト
による取付け力を大きくすることができず、前記ずれが
発生しやすくなる。
ーキディスクと車輪の座面で発生するずれを防止するた
めに、キーを設けることが考えられるが、この様にキー
を設ける方法では、車輪側の孔数を増加する必要があ
り、車輪の安全率を低下させることになるので、望まし
い方法とはいえない。
なされたものであり、車輪の基本的な形状を変更するこ
となく、ボルトの締結部に挿入するのみでブレーキディ
スクのずれを防止可能なキー付ブッシュ、及び、このキ
ー付ブッシュを使用してブレーキディスクを締結した鉄
道用車輪や輪軸を提供することを目的としている。
ために、本発明に係るキー付ブッシュは、鉄道車両用デ
ィスクブレーキにおけるブレーキディスクの締結用ボル
トを貫通する孔が長円形或いは楕円形をなし、かつ、上
下端のうちの少なくともどちらか一方にはこのキー付ブ
ッシュの設置位置を固定する舌片を設けたこととしてい
る。
ュを使用して鉄道用車輪や輪軸にブレーキディスクを締
結することで、車輪の基本的な形状を変更することな
く、ブレーキディスクのずれを効果的に防止できるよう
になる。
鉄道車両用ディスクブレーキのブレーキディスク締結に
使用するキー付ブッシュであって、締結用ボルトを貫通
する孔が長円形或いは楕円形をなし、かつ、上下端のう
ちの少なくともどちらか一方にはこのキー付ブッシュの
設置位置を固定する舌片を設けたものである。
置位置の固定が容易に行えるのみならず、この固定した
状態のブッシュに貫通するボルトの、長軸方向の移動を
許容することができるようになる。
を軸方向に二分割した場合には、キー付ブッシュの上下
端に舌片を設けた場合でも、車輪或いはディスク取り付
け部品への取り付けが容易に行えるようになる。
ボルトとナットを用いてブレーキディスクを締結した鉄
道用車輪であって、車輪に設けたブレーキディスクの締
結用孔に、前記した本発明に係るキー付ブッシュを、舌
片がブレーキディスク又は車輪に設けた凹部に係合し、
長軸が半径方向に、短軸が円周方向となるように取り付
けているものである。
トを用いて、鉄道車両用ディスクブレーキのブレーキデ
ィスクを締結した輪軸であって、ブレーキディスクを取
り付ける車輪或いは車軸に取り付けたディスク取り付け
部品の締結孔に、前記した本発明に係るキー付ブッシュ
を、舌片がブレーキディスク又は車輪に設けた凹部に係
合し、長軸が半径方向に、短軸が円周方向となるように
取り付けているものである。
ば、前記した本発明に係るキー付ブッシュを長軸が半径
方向に、短軸が円周方向となるように固定しているの
で、ブレーキディスクの円周方向のずれを抑制しつつ、
制動時におけるブレーキディスクの膨脹・収縮を許容す
ることができるようになる。
車輪、輪軸を図1〜図3に示す実施例に基づいて説明す
る。図1は本発明に係るキー付ブッシュを用いてブレー
キディスクを側面に締結した鉄道用車輪の締結部の要部
拡大図、図2は本発明に係るキー付ブッシュの1実施例
を示す図、図3は本発明に係る輪軸の説明図である。
示したように、車輪2の両側面にブレーキディスク1
a,1bを取り付ける際に、車輪2に設けた締結用孔2
aに嵌入される本発明に係るキー付ブッシュであり、図
2に示すような構成となっている。
1は、締結用のボルト3を貫通する孔11aが、例えば
図2に示すように長円形に形成され、このキー付ブッシ
ュ11に貫通状に取り付けられるボルト3が、長軸方向
(図2(a)に示す紙面上下方向)に移動するのを許容
できるようになっている。
は、例えば軸方向に2分割され、その上端にはこのキー
付ブッシュ11を車輪2の締結用孔2aに嵌入した際、
その位置を固定する舌片11bが、例えば前記孔11a
の長軸方向に設けられている。
ように、舌片11bに係合する凹部1ab,1bbを、
ブレーキディスク1a,1bの前記舌片11bに対応す
る側に半径方向に設けることで、舌片11bとでキー付
ブッシュ11が設置状態で固定されるものを示している
が、車輪の両側に舌片11bに係合する凹部を設けても
良い。
ブッシュ11を、車輪12の締結用孔12aにその両側
から、図1(a)(b)に示したように嵌入し、ボルト
3とナット4を用いてブレーキディスク1a,1bをそ
の側面に締結したものが、本発明に係る鉄道用車輪であ
る。
は、上記の本発明に係る車輪のように、その側面にブレ
ーキディスク1a,1bを取り付けるタイプだけではな
く、図3(a)に示したような、車軸13に取り付けた
ディスク取り付け部品15の締結孔に、ボルトとナット
を用いてブレーキディスク1a,1b取り付けるタイプ
にも適用できることは言うまでもない。
取り付けたものが本発明に係る輪軸14(図3(b)参
照)である。また、ボルトとナットを用いて車軸13に
取り付けたディスク取り付け部品15の締結孔にブレー
キディスク1a,1bを取り付けたものも本発明に係る
輪軸14(図3(a)参照)である。
14では、前記した本発明に係るキー付ブッシュ11の
孔11aを、長軸が半径方向に、短軸が円周方向となる
ように固定しているので、ブレーキディスク1a,1b
の円周方向のずれを抑制しつつ、制動時におけるブレー
キディスク1a,1bの膨脹・収縮を許容することがで
きるようになる。
シュ11を適用した本発明に係る鉄道用車輪を用いて、
制動試験機にて制動試験を行なった結果、鍛鋼製はもと
よりアルミニウム製のブレーキディスク1a,1bの場
合も、通常よりも10〜20%アップの高負荷を作用さ
せた際にも、ボルト3の負荷は増大することがなかっ
た。また、ブレーキディスク1a,1bの膨張、収縮に
対しても十分に許容することができ、ボルト3とブレー
キディスク1a,1bに嵌入した鍔付スリーブ6a,6
bとの接触はなく、何ら問題は発生しなかった。
結用ボルトを貫通する孔11aが長円形のものを示した
が、この孔11aの形状は楕円形等、一方向の移動のみ
を許容するものであればよいことは言うまでもない。
車輪の基本的な形状を変更することなく、ボルトの締結
部に挿入するのみで、従来のブレーキディスクの締結力
を維持しながら、ブレーキディスクの熱膨張、収縮によ
るボルトの負担を軽減し、高トルクの高負荷制動時にお
いても、ブレーキディスクのずれを防止でき、ボルトの
負担を軽減することができる。
ディスクを側面に締結した鉄道車輪の締結部の要部拡大
図で、(a)は円周方向、(b)は半径方向、(c)は
(a)のA−A断面図である。
図で、(a)は平面から見た図、(b)は(a)の矢視
A−A図、(c)は(a)のB−B断面図である。
ブレーキディスクを取り付けた構成のもの、(b)は車
輪にブレーキディスクを取り付けた構成のものである。
説明図で、(a)は側面から見た図、(b)は(a)の
A−A断面図、(c)は従来の締結部の要部拡大図であ
る。
は側面から見た図、(b)は(a)のA−A断面図であ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 鉄道車両用ディスクブレーキのブレーキ
ディスク締結に使用するキー付ブッシュであって、締結
用ボルトを貫通する孔が長円形或いは楕円形をなし、か
つ、上下端のうちの少なくともどちらか一方にはこのキ
ー付ブッシュの設置位置を固定する舌片を設けたことを
特徴とするキー付ブッシュ。 - 【請求項2】 軸方向に二分割されていることを特徴と
する請求項1記載のキー付ブッシュ。 - 【請求項3】 側面にボルトとナットを用いてブレーキ
ディスクを締結した鉄道用車輪であって、車輪に設けた
ブレーキディスクの締結用孔に、請求項1又は2記載の
キー付ブッシュを、舌片がブレーキディスク又は車輪に
設けた凹部に係合し、長軸が半径方向に、短軸が円周方
向となるように取り付けていることを特徴とする鉄道用
車輪。 - 【請求項4】 ボルトとナットを用いて、鉄道車両用デ
ィスクブレーキのブレーキディスクを締結した輪軸であ
って、ブレーキディスクを取り付ける車輪或いは車軸に
取り付けたディスク取り付け部品の締結孔に、請求項1
又は2記載のキー付ブッシュを、舌片がブレーキディス
ク又は車輪に設けた凹部に係合し、長軸が半径方向に、
短軸が円周方向となるように取り付けていることを特徴
とする輪軸。
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JP2002128092A JP3818212B2 (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 鉄道車両用ブレーキディスクの締結構造及び鉄道車両用の車輪並びに輪軸 |
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2002
- 2002-04-30 JP JP2002128092A patent/JP3818212B2/ja not_active Expired - Fee Related
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