JP2003320398A - 水熱反応処理方法および装置 - Google Patents

水熱反応処理方法および装置

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JP2003320398A
JP2003320398A JP2002130435A JP2002130435A JP2003320398A JP 2003320398 A JP2003320398 A JP 2003320398A JP 2002130435 A JP2002130435 A JP 2002130435A JP 2002130435 A JP2002130435 A JP 2002130435A JP 2003320398 A JP2003320398 A JP 2003320398A
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hydrothermal
reaction treatment
hydrothermal reaction
treated
gas
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Minoru Uchida
内田  稔
Kunitoshi Suzuki
邦利 鈴木
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ランニングコストを低減できるとともに、加
熱手段の設備費を低減させることのできる水熱反応処理
装置を提供する。 【解決手段】 水の超臨界状態または亜臨界状態とした
反応容器21内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理
する水熱反応処理装置において、ガスエンジン41を設
け、このガスエンジン41の機械的エネルギーで空気圧
縮機12を駆動し、ガスエンジン41の排出ガスを熱源
とする熱交換器43で反応容器21へ供給する被処理物
を予熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、廃棄物分解、エ
ネルギー生成または化学物質製造を目的とする水熱酸化
反応を、水の超臨界状態または亜臨界状態で行うのに好
適な水熱反応処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被処理物を処理して酸化分解や加水分解
を行うことにより、廃棄物を分解したり、エネルギーを
生成したり、または、化学物質を製造する水熱反応処理
は、長年に亘って研究され、利用されてきている。特
に、近年、374℃以上、22.1MPa(220気
圧)以上の超臨界状態で、または、例えば374℃以
上、2.5MPa(25気圧)以上22.1MPa未
満、あるいは374℃未満、22.1MPa以上、ある
いは374℃未満、22.1MPa未満であっても臨界
点に近い高温高圧状態である亜臨界状態で、被処理物
と、酸化剤を含んだ水とを反応させることにより、燃焼
を含む酸化反応を生じさせ、被処理物中の有機物を短時
間でほぼ完全に分解する水熱反応処理が注目されてい
る。
【0003】このように水熱反応処理して被処理物を酸
化分解する場合、被処理物、酸化剤、水を加熱、加圧し
て反応容器内へ供給し、反応させる。そして、水熱反応
処理の結果、有機物は酸化分解され、水と二酸化炭素と
からなる高温高圧流体、乾燥またはスラリー状の灰分や
塩類等の固体からなる反応生成物が得られる。
【0004】図3は従来の水熱反応処理装置の一例の概
略構成を示すブロック図である。図3において、1は被
処理物としての廃液を貯留する被処理物貯留槽、2は被
処理物貯留槽1内の廃液を後述する反応容器21内へ供
給する供給管、3は供給管2に配設された高圧ポンプを
示し、この高圧ポンプ3は、廃液を、例えば2.5MP
a(25気圧)以上の高圧で反応容器21内へ供給する
ものである。4は補助燃料を貯留する補助燃料貯留槽、
5は補助燃料貯留槽4内の補助燃料を高圧ポンプ3より
も下流の供給管2内へ供給する供給管、6は供給管5に
配設された高圧ポンプを示し、この高圧ポンプ6は、補
助燃料を、例えば2.5MPa以上の高圧で供給管2内
へ供給するものである。
【0005】7は水を貯留する水槽、8は水槽7内の水
を高圧ポンプ3よりも下流の供給管2内へ供給する供給
管、9は供給管8に配設された高圧ポンプを示し、この
高圧ポンプ9は、水を、例えば2.5MPa以上の高圧
で供給管2内へ供給するものである。10は水槽7内の
水をクエンチ水として反応容器21内へ供給する供給
管、11は供給管10に配設された高圧ポンプを示し、
この高圧ポンプ11は、水を、例えば2.5MPa以上
の高圧で反応容器21内へ供給するものである。12は
空気圧縮機を示し、酸化剤としての空気を、例えば2.
5MPa以上の高圧で高圧ポンプ3よりも下流の供給管
2内へ、供給管13を介して供給するものである。
【0006】21は円筒状をした縦型の反応容器を示
し、図示は省略されているが、上蓋の中心に、供給管2
から供給される廃液などを噴出するノズルが設けられ、
下側に、供給管10からクエンチ水が供給されるクエン
チ水供給孔、処理流体を排出する排出口が設けられてい
る。そして、反応容器21内には、図示は省略されてい
るが、内側に付着した塩などを掻き取るスクレーパーが
設けられている。
【0007】31は反応容器21の排出口に接続された
排出管、33は排出管31に配設された冷却器を示し、
この冷却器33は、反応容器21の排出口から排出され
る処理流体を冷却するものである。34は排出管31に
接続された気液分離器を示し、排出管31から供給され
る処理流体を、気体と、固体を含む液体とに分離するも
のである。35は気液分離器34に接続された気体排出
管、36は気体排出管35に配設された減圧弁を示し、
この減圧弁36は、気液分離器34で分離した気体を減
圧して放出するものである。37は気液分離器34に接
続された液体排出管、38は液体排出管37に配設され
た減圧弁を示し、この減圧弁38は、気液分離器34で
分離した液体を減圧して放出するものである。
【0008】次に、水熱反応処理について説明する。ま
ず、高圧ポンプ6,9,11および空気圧縮機12を作
動させ、補助燃料などを反応容器21内へ供給して水熱
酸化反応を起こさせ、反応容器21内を所定温度に上昇
させる。そして、反応容器21内の温度が所定温度に上
昇したならば、高圧ポンプ3を作動させ、被処理物貯留
槽1内の廃液を反応容器21内へ供給し、廃液を水熱酸
化反応させて処理する。
【0009】上記のようにして水熱反応処理を連続して
行うと、塩が析出して反応容器21の内側に堆積するこ
とにより、反応領域を狭める場合があるので、連続的
(例えば1rpm)あるいは間欠的にスクレーパーを回
転させ、堆積した塩を掻き落とし、反応容器21の下部
へ移動させる。このようにして掻き落とされた塩を含む
固形物は、反応容器21の排出口からクエンチ水を含む
処理流体とともに排出管31を介して気液分離器34へ
排出され、途中で冷却器33によって冷却される。そし
て、気液分離器34へ供給された処理流体は気体と液体
とに分離され、分離された気体は減圧弁36で減圧され
た後、気体排出管35を介して排出され、分離された液
体は減圧弁38で減圧された後、液体排出管37を介し
て排出される。
【0010】図4は従来の水熱反応処理装置の他の例の
概略構成を示すブロック図である。図4において、32
は熱交換器を示し、冷却器33よりも上流の排出管31
に配設され、処理流体の熱を利用して反応容器21へ供
給する廃液を予め加熱するものである。
【0011】この従来例においても、先の従来例と同様
に、廃液を水熱酸化反応させて処理することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにして廃液
を水熱酸化反応させて処理するが、図3に示す従来例の
場合、各高圧ポンプ3,6,9,11および空気圧縮機
12は、購入した電力によって駆動される。なお、消費
する電力の大部分は、補助燃料を燃焼させるための空気
を反応容器21内へ供給する空気圧縮機12で消費され
る。そして、発熱量の少ない廃液を処理する場合、発熱
量の多い灯油などを補助燃料とするので、灯油などを燃
焼させるための空気量が多くなることにより、さらに購
入する電力が多くなる。したがって、ランニングコスト
が高くなるという不都合があった。
【0013】そこで、エネルギー利用効率を向上させて
ランニングコストを低減させるため、図4に示すよう
に、処理流体の熱で廃液を予め加熱する熱交換器32を
設けた構成の水熱反応処理装置が提案されている。この
ように熱交換器32を利用して廃液を予め加熱すると、
廃液を400℃〜450℃まで予熱することが可能であ
るが、処理流体は腐食性が高く、かつ高圧であるので、
通常の熱交換器を利用することができない。そこで、熱
媒体油を利用して間接的に熱交換を行うことになるが、
熱媒体油の最高使用温度は400℃であるので、廃液を
350℃以上に予熱することができない。また、熱媒体
油を利用して間接的に熱交換を行う場合、2つの熱交換
器と、熱媒体油を循環させるための設備とが必要になる
ので、また、各部を耐腐食性とする必要があるので、熱
交換器の構造が複雑になることにより、加熱手段が高価
になるという不都合があった。
【0014】この発明は、上記したような不都合を解消
するためになされたもので、ランニングコストを低減で
きるとともに、加熱手段の設備費を低減させることので
きる水熱反応処理方法および装置を提供するものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】まず、請求項1にかかる
発明は、水の超臨界状態または亜臨界状態とした反応容
器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理する水熱反
応処理方法において、熱併給発電システムによる機械的
エネルギーまたは電気的エネルギーと熱エネルギーとを
利用することにより、被処理物を水熱酸化反応させて処
理することを特徴とする。そして、熱併給発電システム
による熱エネルギーで被処理物を予熱したり、さらに、
熱併給発電システムによる機械的エネルギーで空気圧縮
機を作動させて反応容器内へ圧縮空気を供給したり、さ
らに、被処理物を汚泥とし、この汚泥を予め生物消化さ
せてガスを発生させ、このガスの少なくとも一部を熱併
給発電システムの燃料として使用するのが望ましい。ま
た、請求項5にかかる発明は、水の超臨界状態または亜
臨界状態とした反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応
させて処理する水熱反応処理方法において、原動機の機
械的エネルギーと、この原動機が排出する排出ガスの熱
エネルギーとを利用することにより、被処理物を水熱酸
化反応させて処理することを特徴とする。次に、請求項
6にかかる発明は、水の超臨界状態または亜臨界状態と
した反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理
する水熱反応処理装置において、熱併給発電システムを
設け、この熱併給発電システムによる機械的エネルギー
または電気的エネルギーと熱エネルギーとを利用するこ
とにより、被処理物を水熱酸化反応させて処理すること
を特徴とする。そして、熱併給発電システムによる熱エ
ネルギーで被処理物を予熱する加熱手段を設けたり、さ
らに、熱併給発電システムによる機械的エネルギーでシ
ャフトが回転され、反応容器内へ圧縮空気を供給する空
気圧縮機を設けたり、さらに、被処理物を汚泥とし、こ
の汚泥を予め生物消化させてガスを発生させる消化手段
を設け、この消化手段からのガスの少なくとも一部を熱
併給発電システムの燃料として使用するのが望ましい。
また、請求項10にかかる発明は、水の超臨界状態また
は亜臨界状態とした反応容器内で、被処理物を水熱酸化
反応させて処理する水熱反応処理装置において、原動機
と、この原動機の排出ガスを熱源とする熱交換器とを設
け、原動機の機械的エネルギーと熱交換器の熱エネルギ
ーとを利用することにより、被処理物を水熱酸化反応さ
せて処理することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図に
基づいて説明する。図1はこの発明の第1実施形態であ
る水熱反応処理装置の概略構成を示すブロック図であ
る。図1において、41は熱併給発電システムを構成す
る原動機としてのガスエンジンを示し、空気圧縮機12
のシャフトを機械的エネルギーで直接回転させるもので
あり、排出ガスを導出する排出ガス管42が接続されて
いる。43は排出ガス管42に配設された、熱併給発電
システムを構成する熱交換器を示し、高圧ポンプ3より
も下流で、供給管5よりも上流の供給管2をガスエンジ
ン41の排出ガスの熱エネルギーで加熱することによ
り、反応容器21へ供給する廃液を予め加熱するもので
ある。
【0017】この第1実施形態の水熱反応処理装置は、
各高圧ポンプ3,6,9,11を作動させることによ
り、反応容器21内へ廃液、補助燃料、水、クエンチ水
を供給できる。そして、ガスエンジン41を作動させる
と、ガスエンジン41は空気圧縮機12を作動させるの
で、空気圧縮機12によって反応容器21内へ空気を供
給でき、ガスエンジン41の排出ガスを利用した熱交換
器43によって反応容器21内へ供給する廃液を予熱で
きる。したがって、従来例と同様に、廃液を水熱酸化反
応させて処理することができる。
【0018】上述したように、この発明の第1実施形態
によれば、最も電力を消費する空気圧縮機12をガスエ
ンジン41の機械的エネルギーで作動させ、ガスエンジ
ン41の熱エネルギーで反応容器21へ供給する廃液を
予熱するので、エネルギー利用効率が向上し、購入した
電力で各部を作動させる場合に比べてランニングコスト
を低減させることができる。そして、ガスエンジン41
の排出ガスは常圧、非腐食性であるので、熱交換器43
を直接熱交換方式にすることができるため、熱交換器4
3の構成が簡単になり、熱交換器43の設備費を低減さ
せることができるまた、発熱量が500kcal/kg
の廃液を10t/日で処理する場合、例えば発電効率が
30%のガスエンジン41を使用すると、500℃〜7
00℃の排出ガスで廃液を400℃〜450℃に予熱す
ることができるので、反応容器21内へ供給する補助燃
料をゼロにすることができ、補助燃料を燃焼させるのに
必要な空気量を低減できるため、ランニングコストをさ
らに低減させることができる。
【0019】なお、空気圧縮機12のシャフトをガスエ
ンジン41の機械的エネルギーで直接回転させる構成に
代え、図1に点線で示すように、ガスエンジン41の機
械的エネルギーで、熱併給発電システムを構成する発電
機44のシャフトを回転させ、この発電機44で発電し
た電力によってモータ45を回転させ、このモータ45
で空気圧縮機12のシャフトを回転させる構成とするこ
とにより、発電機付きのガスエンジンを利用できる。こ
の場合、発電機44で発電した電力により、各高圧ポン
プ3,6,9,11を作動させると、ランニングコスト
を一層低減させることができる。
【0020】図2はこの発明の第2実施形態である水熱
反応処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2
において、51は消化手段としての汚泥貯留槽を示し、
被処理物としての汚泥を予め微生物に生物消化させてガ
スを発生させるものであり、貯留した汚泥は高圧ポンプ
3によって反応容器21内へ供給される。52は熱交換
器43よりも下流の供給管2を加熱する加熱手段として
の加熱炉、53はガス供給管を示し、このガス供給管5
3は、汚泥貯留槽51内のガスを燃料として加熱炉52
へ供給するものである。54はガス供給管53に配設さ
れたガス貯留手段としてもガスホルダ、55はガスホル
ダ54内のガスを燃料としてガスエンジン41へ供給す
るガス供給管を示す。
【0021】この第2実施形態の水熱反応処理装置は、
各高圧ポンプ3,6,9,11を作動させることによ
り、反応容器21内へ汚泥、補助燃料、水、クエンチ水
を供給できる。そして、ガスホルダ54内のガスを燃料
としてガスエンジン41を作動させると、ガスエンジン
41は空気圧縮機12を作動させるので、空気圧縮機1
2によって反応容器21内へ空気を供給でき、ガスエン
ジン41の排出ガスを利用した熱交換器43によって反
応容器21内へ供給する廃液を予熱できる。また、ガス
ホルダ54内のガスを燃料として加熱炉52を作動させ
ると、反応容器21内へ供給する廃液をさらに予熱でき
る。したがって、従来例と同様に、廃液を水熱酸化反応
させて処理することができる。
【0022】上述したように、この発明の第2実施形態
によれば、第1実施形態と同様な効果を得ることができ
る他、汚泥を生物消化させるので、水熱酸化反応させて
処理する汚泥中の有機物の量を少なくすることができ
る。このように生物消化させ、水熱酸化反応させて処理
する汚泥中の有機物の量を少なくすることにより、汚泥
を水熱酸化反応させて処理するのに必要な空気量をさら
に低減できるため、ランニングコストをさらに低減させ
ることができる。また、汚泥を生物消化させて発生した
ガスでガスエンジン41および加熱炉52を作動させる
ので、ランニングコストを一層低減させることができ
る。さらに、別系統の熱交換器43と加熱炉52とで反
応容器21へ供給する汚泥を予熱するので、汚泥を十分
に予熱することができる。
【0023】上記した実施形態では、熱併給発電システ
ムの原動機としてガスエンジン41を例示したが、原動
機としてはガスエンジン41の他、ガスタービン、ジー
ゼルエンジンなどを利用することができる。この原動機
としてのガスエンジン41、ガスタービン、ジーゼルエ
ンジンなどは、出力範囲、発電効率および使用する燃料
が異なり、排出ガスの温度も、ガスエンジン41が50
0℃〜700℃、ガスタービンが480℃〜580℃、
ジーゼルエンジンが300℃〜480℃と異なる。した
がって、被処理物の組成、発熱量により、ガスエンジン
41、ガスタービン、ジーゼルエンジンなどの中からど
れを使用するか検討する必要がある。また、熱併給発電
システムは使用する種類によって排出ガスの温度が異な
るので、第2実施形態のように2つの加熱手段、すなわ
ち熱交換器43と加熱炉52とで被処理物を予熱する場
合、加熱温度の低い加熱手段で予熱した後に加熱温度の
高い加熱手段で被処理物を予熱する構成とし、被処理物
をより高温に予熱するのが望ましい。さらに、400℃
〜450℃に予熱すると、有機物が炭化して付着するこ
とによってコーキングを起こすような性状の被処理物の
場合、発電効率(または機械的熱効率)が40%まで出
るジーゼルエンジンを使用するとよい。
【0024】また、空気圧縮機12を作動させるために
電力を利用しない場合、熱併給発電システムに代え、原
動機と、この原動機の排出ガスを熱源とする熱交換器と
を設け、原動機の機械的エネルギーと熱交換器の熱エネ
ルギーとを利用することによって同様に機能させること
ができ、この場合、設備費をさらに低減させることがで
きる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、熱併
給発電システムを設け、この熱併給発電システムによる
機械的エネルギーまたは電気的エネルギーと熱エネルギ
ーとを利用して被処理物を処理するので、購入した電力
で各部を作動させる場合に比べてランニングコストを低
減させることができる。そして、熱併給発電システムに
よる熱エネルギーで被処理物を予熱する加熱手段を設け
たので、エネルギー利用効率が向上し、補助燃料を少な
く、またはゼロにすることができ、ランニングコストを
さらに低減させることができる。上記した熱併給発電シ
ステムの排出ガスは常圧、非腐食性であるので、加熱手
段を直接熱交換方式にすることができるため、加熱手段
の構成が簡単になり、加熱手段の設備費を低減させるこ
とができる。
【0026】また、熱併給発電システムによる機械的エ
ネルギーで空気圧縮機を作動させたので、最も電力を消
費する空気圧縮機のエネルギーを熱併給発電システムで
賄えるため、ランニングコストを低減させることができ
る。さらに、被処理物を汚泥とし、この汚泥を予め生物
消化させてガスを発生させたので、水熱酸化反応させて
処理する有機物の量が少なくなることにより、汚泥を水
熱酸化反応させて処理するのに必要な空気量をさらに低
減できるため、ランニングコストをさらに低減させるこ
とができる。また、汚泥を予め生物消化させて発生させ
たガスを熱併給発電システムの燃料として使用するの
で、熱併給発電システムの燃料を賄うことができるた
め、ランニングコストをさらに低減させることができ
る。さらに、原動機の機械的エネルギーと、この原動機
が排出する排出ガスの熱エネルギーとを利用して被処理
物を処理するので、設備費をさらに低減させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態である水熱反応処理装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の第2実施形態である水熱反応処理装
置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】従来の水熱反応処理装置の一例の概略構成を示
すブロック図である。
【図4】従来の水熱反応処理装置の他の例の概略構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 被処理物貯留槽 2,5,8,10,13 供給管 3,6,9,11 高圧ポンプ 4 補助燃料貯留槽 7 水槽 12 空気圧縮機 21 反応容器 31 排出管 32 熱交換器 33 冷却器 34 気液分離器 35 気体排出管 36,38 減圧弁 37 液体排出管 41 ガスエンジン 42 排出ガス管 43 熱交換器 44 発電機 45 モータ 51 汚泥貯留槽 52 加熱炉 53,55 ガス供給管 54 ガスホルダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 邦利 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所中央研究所内 Fターム(参考) 3G092 AB10 AC07 AC08 4D059 AA23 BA12 BC01 CA05 CA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水の超臨界状態または亜臨界状態とした
    反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理する
    水熱反応処理方法において、 熱併給発電システムによる機械的エネルギーまたは電気
    的エネルギーと熱エネルギーとを利用することにより、
    被処理物を水熱酸化反応させて処理する、ことを特徴と
    する水熱反応処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水熱反応処理方法にお
    いて、 前記熱併給発電システムによる熱エネルギーで被処理物
    を予熱する、 ことを特徴とする水熱反応処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の水熱反
    応処理方法において、 前記熱併給発電システムによる機械的エネルギーで空気
    圧縮機を作動させて前記反応容器内へ圧縮空気を供給す
    る、 ことを特徴とする水熱反応処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載の水熱反応処理方法において、 被処理物を汚泥とし、 この汚泥を予め生物消化させてガスを発生させ、 このガスの少なくとも一部を前記熱併給発電システムの
    燃料として使用する、 ことを特徴とする水熱反応処理方法。
  5. 【請求項5】 水の超臨界状態または亜臨界状態とした
    反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理する
    水熱反応処理方法において、 原動機の機械的エネルギーと、この原動機が排出する排
    出ガスの熱エネルギーとを利用することにより、被処理
    物を水熱酸化反応させて処理する、 ことを特徴とする水熱反応処理方法。
  6. 【請求項6】 水の超臨界状態または亜臨界状態とした
    反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理する
    水熱反応処理装置において、 熱併給発電システムを設け、 この熱併給発電システムによる機械的エネルギーまたは
    電気的エネルギーと熱エネルギーとを利用することによ
    り、被処理物を水熱酸化反応させて処理する、 ことを特徴とする水熱反応処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の水熱反応処理装置にお
    いて、 前記熱併給発電システムによる熱エネルギーで被処理物
    を予熱する加熱手段を設けた、 ことを特徴とする水熱反応処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載の水熱反
    応処理装置において、 前記熱併給発電システムによる機械的エネルギーでシャ
    フトが回転され、前記反応容器内へ圧縮空気を供給する
    空気圧縮機を設けた、 ことを特徴とする水熱反応処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6から請求項8のいずれか1項に
    記載の水熱反応処理装置において、 被処理物を汚泥とし、 この汚泥を予め生物消化させてガスを発生させる消化手
    段を設け、 この消化手段からのガスの少なくとも一部を前記熱併給
    発電システムの燃料として使用する、 ことを特徴とする水熱反応処理装置。
  10. 【請求項10】 水の超臨界状態または亜臨界状態とし
    た反応容器内で、被処理物を水熱酸化反応させて処理す
    る水熱反応処理装置において、 原動機と、 この原動機の排出ガスを熱源とする熱交換器とを設け、 前記原動機の機械的エネルギーと前記熱交換器の熱エネ
    ルギーとを利用することにより、被処理物を水熱酸化反
    応させて処理する、 ことを特徴とする水熱反応処理装置。
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