JP2003320356A - 有機性廃棄物の処理方法及び装置 - Google Patents

有機性廃棄物の処理方法及び装置

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JP2003320356A
JP2003320356A JP2002130033A JP2002130033A JP2003320356A JP 2003320356 A JP2003320356 A JP 2003320356A JP 2002130033 A JP2002130033 A JP 2002130033A JP 2002130033 A JP2002130033 A JP 2002130033A JP 2003320356 A JP2003320356 A JP 2003320356A
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organic waste
liquid
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JP2002130033A
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Wakako Shimodaira
和佳子 下平
Manabu Yamamoto
学 山本
Kazunori Sato
一教 佐藤
Hideji Mori
秀治 守
Mitsuhiro Hamashima
光洋 浜嶋
Ryohei Mimura
良平 三村
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Kurimoto Ltd
Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
Kurimoto Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタン発酵システムで生成される可溶化残さ
及びメタン発酵汚泥をメタン発酵の原料として有効利用
することで、可溶化残さ及びメタン発酵汚泥の最終排出
量を低減すること。 【解決手段】 有機性廃棄物を可溶化する可溶化槽3
と、可溶化槽にて生成した可溶化物を可溶化液と可溶化
残さ7に分離する分離装置5と、可溶化液をメタン発酵
させるメタン発酵槽10と、水中での高圧水噴射によっ
て可溶化残さ31及び/又はメタン発酵槽からのメタン
発酵汚泥34を破壊可溶化する破壊可溶化槽32と、破
壊可溶化槽からの破壊可溶化物を液状分と沈殿物分とに
分離する固液分離装置49と、液状分を可溶化槽3に返
送するライン53又はメタン発酵槽前流の貯槽8に返送
するライン55と、を備えるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃棄物の処
理方法及び処理装置に関わり、特に、固形分の多い厨芥
や草木などの廃棄物をメタン発酵するシステムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】メタン発酵は、下水・し尿処理の分野で
は、最終沈殿池汚泥及び余剰活性汚泥の処理に適用され
てきた。近年、ごみ焼却炉からのダイオキシン類の排
出、埋立地の不足、CO問題が大きな問題となり、こ
れらの環境負荷を低減する方法の一つとして、メタン発
酵技術の利用が活発化している。メタン発酵は、有機性
廃棄物(厨芥、汚泥、バイオマス等)を発酵させてメタ
ンガスを回収できる技術であり、そのまま燃焼してはエ
ネルギー回収ができない高水分廃棄物からのエネルギー
回収が可能である。
【0003】メタン発酵は、大きく分けると加水分解
菌、酢酸化菌による可溶化過程と、メタン生成菌による
メタン発酵過程の二段階の生化学反応から成っている。
タンパク質、炭水化物、脂肪等の高分子有機化合物は、
まず加水分解菌などによって低分子化されて高級脂肪
酸、アミノ酸、糖類となる。次に、液化された有機物は
発酵菌、酢酸化菌によってH、CO、有機酸(酢
酸、酪酸、プロピオン酸、ピルビン酸、ギ酸、乳酸、コ
ハク酸等)に分解され、最後にメタン発酵過程でメタン
生成菌によってメタンが生成する。
【0004】このように、可溶化過程とメタン発酵過程
では、活躍する微生物の種類が全く異なり、最適pHも
可溶化過程は4〜5、メタン生成過程は7.5前後と異
なることから、最近は可溶化槽とメタン発酵槽を分離し
て発酵効率を高める二相式と呼ばれる方法が採用される
場合が多い。なお、可溶化とは、微生物の働きによる有
機物の低分子化のみでなく、各種の物理化学的方法によ
り、生物(厨芥類はそもそも動物あるいは植物である)
の細胞等を破壊し、内容物(有機物)を液相に放出さ
せ、低分子化することをも指している。
【0005】図3に、従来技術による厨芥類のメタン発
酵システムのフローを示す。有機性廃棄物(厨芥類、草
木など)1は破砕機2で20mm以下程度に破砕された
後、可溶化槽3に投入され、主に廃棄物中に存在する微
生物の働きによって可溶化され、メタン発酵の原料とな
る有機酸、及び有機酸の前駆体となる高級脂肪酸、アミ
ノ酸、糖類等の有機物が生成される。スラリ状の可溶化
物は弁4を介して脱水機5へ送られ、ライン6で排出さ
れる可溶化液と可溶化残さ7に分離される。
【0006】可溶化残さ7は主に、分解されにくいセル
ロース、リグニン等の繊維質そのもの、及びセルロース
を主成分とした植物細胞壁というカプセルに囲まれてい
るために分解されなかった有機物(細胞質)から成って
いる。この可溶化残さは、通常、コンポストに加工して
肥料として利用されるか、または単純に焼却処理される
場合が多い。
【0007】一方、低分子の有機化合物を多量に含んだ
可溶化液は、可溶化液ライン6、貯槽8を経由してポン
プ9によりメタン発酵槽10へ送られ、メタン生成菌の
働きにより、有機酸からメタン約65%、CO約35
%のガスが生成される。メタン発酵槽には、メタン生成
菌以外にも可溶化作用を行う菌が各種共存しているた
め、有機酸以外の有機物も分解されて有機酸となり、最
終的にメタン発酵の原料となる。
【0008】生成したガスは生成ガスライン11により
抜き出され、ガスホルダ12に貯留された後、主に燃料
として利用される。メタン発酵槽10の廃液は、ポンプ
13により沈降槽14に送られ、底部に濃縮した汚泥1
5(主に菌体)と上澄の廃水16に分けられる。廃水1
6はポンプ17によって抜き出され、切替弁を介して、
一部は廃水返送ライン19を経由し可溶化槽3へ送ら
れ、水分調整用の水として使用される。残りは廃水排出
ライン20から廃水処理装置へ送られ、好気活性汚泥法
などにより最終処理された後に放流される。
【0009】一方、汚泥15はポンプ21によって抜き
出され、切替弁を介して、一部は汚泥返送ライン23を
経由してメタン発酵槽10へ返送し、メタン発酵の種汚
泥として利用される。残りの汚泥は汚泥排出ライン24
から排出され、可溶化残さ7同様、コンポスト化あるい
は焼却処理される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のメタン
発酵システムには、以下のような課題がある。即ち、排
出される可溶化残さやメタン発酵汚泥は、コンポスト化
あるいは焼却処理されているが、現状ではコンポストの
需要は実際には少なく、季節変動が大きく、流通ルート
も確立していないため、大量に製造しても消費しきるこ
とができない。また、水分含有率が高いため、焼却処理
するためには大量の燃料が必要となる。可燃ごみと共に
焼却炉で燃やすこともあるが、熱回収などの面では不利
である。また、廃棄物中に草木などが多量に含まれる場
合は、残さ量がさらに増大する。
【0011】これらのことから、可溶化残さ及びメタン
発酵汚泥の発生量をできるだけ低減することが望まれて
いる。
【0012】これに対し、可溶化残さ及びまたは汚泥
(菌体)自体は炭素を含む有機物であることから、低分
子の有機物に分解することができれば、メタン発酵の原
料として利用することができる。そこで、これらを再び
可溶化槽に投入して、分解を進める方法が考えられる。
しかし、同じ条件で再処理しても、元々分解しくい繊維
質等をそれ以上分解し、植物の細胞壁を破壊することは
困難である。また、菌体は植物細胞同様、細胞壁を持っ
ており、有機物(細胞質)を収めたカプセルの状態であ
るため、やはり分解されにくい。
【0013】このため、可溶化促進を目的として、アル
カリ添加、酵素添加、機械的微破砕、オゾン、超音波処
理、高温高圧処理などの手段が考えられている。しか
し、添加物はコスト高であり、アルカリ添加は後処理が
必要な場合がある。機械的微破砕では、破砕機に入るす
べてのものを同様に破砕してしまうため、後述する夾雑
物の分離が難しく、破砕機の摩耗の課題もある。オゾ
ン、超音波、水熱反応等も効果はあるが、特殊な装置が
必要となる。
【0014】生ごみ中にはポリ袋などのプラスチック
類、食器片などが夾雑物として混入している場合が多
い。このような夾雑物(発酵不適物)は、通常の微生物
の働きでは分解されず、残さあるいは汚泥中に残存す
る。これらは焼却処理する場合は大きな問題とはならな
いが、コンポスト化すると、製品のコンポスト中に残存
することとなり、コンポストとしての品質が著しく低下
し、最悪の場合は販売することができなくなる。
【0015】本発明の目的は、メタン発酵システムで生
成される可溶化残さ及びメタン発酵汚泥をメタン発酵の
原料として有効利用することで、可溶化残さ及びメタン
発酵汚泥の最終排出量を低減するシステムを提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。有機
性廃棄物を可溶化し、固液分離により可溶化残さと可溶
化液状分に分け、前記可溶化液状分をメタン発酵させ、
メタンガスを発生させる有機性廃棄物の処理方法におい
て、前記可溶化残さ及び/又は前記メタン発酵の際に生
成するメタン発酵汚泥を、水中での高圧水噴射によっ
て、破壊及び可溶化し、前記破壊及び可溶化した破壊可
溶化物をメタン発酵の原料とする有機性廃棄物の処理方
法。
【0017】また、有機性廃棄物を可溶化する可溶化槽
と、前記可溶化槽にて生成した可溶化物を可溶化液と可
溶化残さに分離する分離装置と、前記可溶化液をメタン
発酵させるメタン発酵槽と、水中での高圧水噴射によっ
て前記可溶化残さ及び/又は前記メタン発酵槽からのメ
タン発酵汚泥を破壊可溶化する破壊可溶化槽と、前記破
壊可溶化槽からの破壊可溶化物を液状分と沈殿物分とに
分離する固液分離装置と、前記液状分を前記可溶化槽に
返送するラインと、を備える有機性廃棄物の処理装置。
【0018】また、有機性廃棄物を可溶化する可溶化槽
と、前記可溶化槽にて生成した可溶化物を可溶化液と可
溶化残さに分離する分離装置と、前記可溶化液をメタン
発酵させるメタン発酵槽と、水中での高圧水噴射によっ
て前記可溶化残さ及び/又は前記メタン発酵槽からのメ
タン発酵汚泥を破壊可溶化する破壊可溶化槽と、前記破
壊可溶化槽からの破壊可溶化物を液状分と沈殿物分とに
分離する固液分離装置と、前記液状分を前記メタン発酵
槽の前流側に返送するラインと、を備える有機性廃棄物
の処理装置。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る有機性廃
棄物の処理装置について、図面を参照しながら以下説明
する。図1は本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄
物処理装置における系統構成を示す図であり、図2は本
発明の第2の実施形態に係る有機性廃棄物処理装置にお
ける系統構成を示す図である。
【0020】図1に示す本発明の第1の実施形態は、具
体的には、メタン発酵システムのフローである。破砕機
2により20mm以下程度に破砕された有機性廃棄物
は、可溶化槽3において廃棄物中に含まれる不特定の微
生物の働きと攪拌程度の比較的穏やかな条件により6〜
7割が可溶化され、メタン発酵の原料となる有機酸や低
分子有機物を生成する。処理後の可溶化物は、弁4を介
して抜き出され、脱水機5によって可溶化液と可溶化残
さ9に分けられる。
【0021】有機酸等の低分子有機物を含む可溶化液は
ライン6を通って貯槽8に溜められ、繊維質を中心とし
た可溶化残さ7は搬送ライン31により破壊可溶化槽3
2に導入される。また、ポンプ21で抜き出されたメタ
ン発酵汚泥15(主に菌体)の一部は、切替弁33を介
してライン34により破壊可溶化槽32に投入され、更
に、廃水の一部も切替弁35を介して廃水搬送ライン3
6から汚泥搬送ライン34に合流し、破壊可溶化槽32
に投入される。残りの廃水の一部は切替弁35を介して
ライン37により、目開き5mm程度のフィルタ38を
通過して貯水槽39へ送られる。
【0022】貯水槽39の水は貯水搬送ライン40を通
り、ポンプ41で加圧され、口径5〜8mm程度のジェ
ットノズル42から破壊可溶化槽内に噴射され、キャビ
テーション43を生じる。キャビテーションとは、液体
が高速で流動したり、強い圧力変動下で液体中に気泡状
の空洞(キャビティ)ができて、これらの気泡が超高速
でつぶれる現象であり、気泡崩壊時の衝撃圧発生や強い
流動・混合作用によって槽内の固形分を破壊し、微粒化
(物理的可溶化)する。このときの噴射圧力を7〜10
MPa程度とすることにより、可溶化残さや汚泥菌体と
いった、生物由来の固形分は破壊されるが、ごみ中に混
入しているプラスチック類などの夾雑物は破壊されずに
大粒径のまま残存する。
【0023】そこで、破壊可溶化槽32から弁44を介
して処理物を抜き出し、スクリーン45にかけ、スクリ
ーンを通過しなかった大粒径処理物は、排出ライン46
から夾雑物47として回収し排出される。スクリーン4
5を通過した処理物(固形状分と液状分)は、沈殿槽4
9に送られる。
【0024】沈殿槽49は、固液分離機能を有してい
て、上部が2室に分かれているが下部がつながっており
(図示の垂下した隔壁を参照)、処理物を片方の室へ供
給し、スクリーン15を通過した固形状のものを沈殿さ
せ(泥状の流動体形状物)、もう一方の室の上部からポ
ンプ50によって小粒子を含んだ液状分を抜き出すよう
になっている。
【0025】液状分(液体のみならず小粒子をも含んで
いるもの)の一部は、切替弁51、液状分ライン52を
経由してフィルタ38を通り、水槽39に溜められて、
キャビテーションジェット用の水として使用される。残
りの液状分は、切替弁51、液状分返送ライン53を経
由して可溶化槽3に導入される。
【0026】破壊可溶化槽32において繊維質や菌体の
細胞壁が破壊されて微粒化し、細胞質が溶出しているた
め、可溶化槽3において微生物の働きにより、これらの
有機物からメタン発酵の原料となる有機酸が生成する。
そして、可溶化槽3から脱水機5、貯槽8を経由してメ
タン発酵槽10に導入され、メタンガスが発生する。一
方、沈殿槽49からの沈殿物は沈殿物抜き出しライン5
4によって抜き出され、可溶化残さ搬送ライン31に合
流して破壊可溶化槽32へ返送され、キャビテーション
ジェットにより、さらに破壊される。
【0027】このように、本実施形態では、可溶化残さ
及びメタン発酵汚泥を破壊し可溶化して、メタン発酵の
原料とすることにより、残さ及び汚泥の最終排出量を低
減し、その分、メタンの発生量を増加させることができ
る。また本実施形態では、可溶化槽において、微生物の
はたらきにより有機酸が生成するため、メタン発酵槽に
おけるガス発生の立ち上がりが早い。さらに、夾雑物を
回収除去できることから、汚泥からコンポストを製造す
る際、夾雑物を含まない高品質のコンポストを得ること
ができる。
【0028】次に、本発明の第2の実施形態に係る有機
性廃棄物の処理装置について図2を参照しながら説明す
る。図2において、図1と同様の構成要素並びにそれら
の構成要素間の循環経路については図1の説明を援用す
る。
【0029】図2に示す第2の実施形態では、沈殿槽4
9からポンプ50によって抜き出された小粒子を含んだ
液状分の内、貯水槽39を通って破壊可溶化槽32へ返
送した液状分の残り液状分について、液状分搬送ライン
55により直接に貯槽8へ導入する(因みに、第1の実
施形態では可溶化槽3に導入する)。第2の実施形態で
は、上述した第1の実施形態のように破壊可溶化物を可
溶化槽3において再可溶化することはないため、貯槽8
内の有機酸濃度は低めとなる。
【0030】しかし、メタン発酵槽10には可溶化菌も
共存しているので、予めキャビテーションジェットによ
り有機物が微粒化(物理的可溶化)されていれば、メタ
ン発酵槽10においても効率よく有機酸が生成され、メ
タン菌がそれを原料としてメタンガスが発生する。この
第2の実施形態により可溶化槽3を小型化できる。
【0031】更に、第1及び第2の実施形態における構
成例として次のようなものを挙げることができる。即
ち、図1と図2においては、高圧噴射用水として、メタ
ン発酵廃水16及び沈殿槽49の液状分を使用している
が、水量が足りればいずれか一方でも構わない。ここ
で、沈殿槽の液状分を使用した場合、液状分に含まれて
いる小粒子が、ジェットノズル通過時や、キャビテーシ
ョン発生時にさらに微細化されるというメリットがあ
る。
【0032】更に、第1及び第2の実施形態における他
の構成例として次のようなものを挙げることができる。
即ち、図1と図2においては、高圧噴射用水としてメタ
ン発酵廃水16及び沈殿槽49の液状分を使用し、メタ
ン発酵汚泥は汚泥搬送ライン34を通して破壊可溶化槽
32へ供給しているが、メタン発酵汚泥そのものを高圧
噴射用水量に加えてもよい。メタン発酵汚泥の大部分は
菌体であるため粒子径が小さく、フィルタ及びジェット
ノズルを閉塞させることはない。そして、菌体は、ジェ
ットノズル通過時やキャビテーション発生時に破壊され
る。
【0033】以上説明したように、本発明は、次のよう
な構成を備え、機能乃至作用を奏することを特徴とする
ものである。即ち、有機性廃棄物の可溶化物及び/又は
メタン発酵汚泥に対して、水中で高圧水を噴射すること
により、破砕、微粒化した後にメタン発酵に供するよう
に構成し、更に、前記構成に加えて、水中での高圧水噴
射をプラスチック類が破壊されない程度の圧力で行い、
破壊可溶化物をスクリーンにより粒径サイズで分級して
大粒径の固形分を回収除去し、スクリーンを通過した固
形分と液状分の内の沈殿物を破壊可溶化槽へ返送し、さ
らに破壊可溶化する構成であり、また、小粒子を含む液
状分の一部を可溶化槽に送るライン又は小粒子を含む液
状分をメタン発酵槽前流側に送るラインを形成する構成
である。
【0034】このような構成を採用することによって、
有機性廃棄物、可溶化残さ、メタン発酵汚泥を可溶化、
微粒化し、メタン発酵の原料とすることができる。ま
た、高圧水処理後の粒径の違いにより夾雑物を簡単に回
収できることから、可溶化残さ及び/又はメタン発酵汚
泥中の夾雑物量を大幅に低減できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、可溶化残さ及び/又は
メタン発酵汚泥の排出量を低減でき、コンポスト化、焼
却処理するべき最終処理物の量を減らすことができる。
また、可溶化残さ、メタン発酵汚泥が低減された分、有
機物の可溶化率が増加し、メタン生成量を増大させるこ
とができる。
【0036】また、可溶化残さ及び/又はメタン発酵汚
泥の夾雑物量を大幅に低減できることから、良質のコン
ポストを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る有機性廃棄物の
処理装置の系統構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る有機性廃棄物の
処理装置の系統構成を示す図である。
【図3】従来技術に関する有機性廃棄物の処理装置の系
統構成を示す図である。
【符号の説明】
1 有機性廃棄物 2 破砕機 3 可溶化槽 4 弁 5 脱水機 6 可溶化液ライン 7 可溶化残さ 8 貯槽 9,13,17,21,50 ポンプ 10 メタン発酵槽 11 生成ガスライン 12 ガスホルダ 14 汚泥沈降槽 15 メタン発酵汚泥 16 廃水 18,22,33,35,51 切替弁 19 廃水返送ライン 20 廃水排出ライン 23 汚泥返送ライン 24 汚泥排出ライン 31 可溶化残さ搬送ライン 32 破壊可溶化槽 34 汚泥搬送ライン 36,37 廃水搬送ライン 38 フィルタ 39 貯水槽 40 貯水搬送ライン 41 圧縮ポンプ 42 ジェットノズル 43 キャビテーションジェット 44 弁 45 スクリーン 46 夾雑物排出ライン 47 夾雑物 48 処理物搬送ライン 49 沈殿槽 52 液状分搬送ライン 53 液状分返送ライン 54 沈殿物抜き出しライン 55 液状分搬送ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 学 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 佐藤 一教 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 守 秀治 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 浜嶋 光洋 大阪府大阪市西区北堀江1丁目3番3号 株式会社栗本鐵工所内 (72)発明者 三村 良平 大阪府大阪市西区北堀江1丁目3番3号 株式会社栗本鐵工所内 Fターム(参考) 4D004 AA01 AA03 BA03 BA04 CA04 CA10 CA13 CA18 CB05 CB44 DA02 DA07 4D059 AA03 BA12 BA34 BK11 BK12 CA27 CC01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃棄物を可溶化し、固液分離によ
    り可溶化残さと可溶化液状分に分け、前記可溶化液状分
    をメタン発酵させ、メタンガスを発生させる有機性廃棄
    物の処理方法において、 前記可溶化残さ及び/又は前記メタン発酵の際に生成す
    るメタン発酵汚泥を、水中での高圧水噴射によって、破
    壊及び可溶化し、 前記破壊及び可溶化した破壊可溶化物をメタン発酵の原
    料とすることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方
    法において、 前記メタン発酵原料とするために、前記破壊可溶化物を
    前記可溶化の工程に返送することを特徴とする有機性廃
    棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方
    法において、 前記メタン発酵原料とするために、前記破壊可溶化物を
    前記メタン発酵の工程に返送することを特徴とする有機
    性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の有機性廃棄
    物の処理方法において、 前記水中での高圧水噴射は、プラスチック類が破壊され
    ない程度の圧力で実施し、 前記破壊可溶化物をスクリーンにより粒径寸法で分級し
    て大粒径の固形分を回収除去し、 前記スクリーンを通過した固形分及び液状分の内の沈殿
    物を破壊及び可溶化工程に返送することを特徴とする有
    機性廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の有機性
    廃棄物の処理方法において、 前記破壊可溶化物の液状分の一部、メタン発酵廃水の一
    部、メタン発酵汚泥の一部、の少なくとも1種を前記高
    圧水噴射の水として用いることを特徴とする有機性廃棄
    物の処理方法。
  6. 【請求項6】 有機性廃棄物を可溶化する可溶化槽と、 前記可溶化槽にて生成した可溶化物を可溶化液と可溶化
    残さに分離する分離装置と、 前記可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、 水中での高圧水噴射によって前記可溶化残さ及び/又は
    前記メタン発酵槽からのメタン発酵汚泥を破壊可溶化す
    る破壊可溶化槽と、 前記破壊可溶化槽からの破壊可溶化物を液状分と沈殿物
    分とに分離する固液分離装置と、 前記液状分を前記可溶化槽に返送するラインと、を備え
    ることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  7. 【請求項7】 有機性廃棄物を可溶化する可溶化槽と、 前記可溶化槽にて生成した可溶化物を可溶化液と可溶化
    残さに分離する分離装置と、 前記可溶化液をメタン発酵させるメタン発酵槽と、 水中での高圧水噴射によって前記可溶化残さ及び/又は
    前記メタン発酵槽からのメタン発酵汚泥を破壊可溶化す
    る破壊可溶化槽と、 前記破壊可溶化槽からの破壊可溶化物を液状分と沈殿物
    分とに分離する固液分離装置と、 前記液状分を前記メタン発酵槽の前流側に返送するライ
    ンと、を備えることを特徴とする有機性廃棄物の処理装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の有機性廃棄物の
    処理装置において、 前記破壊可溶化槽における高圧水噴射の手段として、液
    体を加圧するポンプと加圧した液体を水中に噴射するノ
    ズルとを備えていることを特徴とする有機性廃棄物の処
    理装置。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7に記載の有機性廃棄物の
    処理装置において、 前記破壊可溶化槽から抜き出した破壊可溶化物を粒径寸
    法で分離するスクリーンと、 前記スクリーンを通過しなかった大粒径の固形分を回収
    除去するラインと、 前記スクリーンを通過した液状分及び固形分を前記固液
    分離装置に送るラインと、を備えることを特徴とする有
    機性廃棄物の処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項6又は7に記載の有機性廃棄物
    の処理装置において、 前記破壊可溶化物の液状分の一部、メタン発酵廃水の一
    部、メタン発酵汚泥の一部、の少なくとも1種をろ過し
    てろ液を得るフィルタと、 前記ろ液を高圧水噴射用の貯水槽へ導入するラインと、
    を備えることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005218897A (ja) * 2004-02-03 2005-08-18 Babcock Hitachi Kk メタン発酵装置
CN1303012C (zh) * 2004-02-04 2007-03-07 同济大学 复合厌氧消化处理城市生活垃圾与污水厂污泥的方法
JP2009520150A (ja) * 2005-12-20 2009-05-21 シャエフラー カーゲー ロックデバイスを備えたカムシャフト調整器
JP2020049463A (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 株式会社石垣 汚水浄化システム及び汚泥可溶化方法

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