JP2003318626A

JP2003318626A - アンテナ

Info

Publication number: JP2003318626A
Application number: JP2002122493A
Authority: JP
Inventors: Noriyasu Sugimoto; 典康杉本; Daisuke Nakada; 大介中田; Susumu Wakamatsu; 進若松; Koji Kanamori; 孝司金森; Toshikatsu Takada; 俊克高田
Original assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Current assignee: Niterra Co Ltd
Priority date: 2002-04-24
Filing date: 2002-04-24
Publication date: 2003-11-07

Abstract

(57)【要約】【目的】簡単な構造のアンテナであり、且つ、容易に
インピーダンス及び共振周波数の調整を行うことがで
き、低コスト化が実現できるアンテナを提供する。【構成】絶縁性基体の表面上に、アンテナ線路パター
ンを構成する電極と、該電極に電気的に接続される給電
用端子及び接地用端子とが形成されてなるアンテナであ
って、上記電極は、上記絶縁性基体の主表面上に形成さ
れるとともに、一端を自由端とするミアンダ形状の第一
電極と、上記第一電極の他端に接続され上記第一電極の
線幅よりも幅広の第二電極とからなり、上記第二電極に
切り欠き部が設けられた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はアンテナに関する。
特に、携帯電話や無線ＬＡＮ（ローカルエリアネットワ
ーク）等の無線通信機器に用いられる小型のアンテナに
関する。

【０００２】

【従来の技術】今日の無線通信機器、特に、携帯電話の
高性能化が進む中で、それに内蔵されるアンテナについ
ても、広帯域化や軽量化などの更なる性能向上が要求さ
れるとともに、更なる低コスト化が要求されている。

【０００３】従来のアンテナとして、例えば、特開２０
０１−３２６５１９号公報に記載されている。この公報
では、アンテナの入力インピーダンス及び同調周波数を
調整するために、図２に示すような構造のアンテナが開
示されている。図２のうち、図２（ａ）は表面図、図２
（ｂ）は側面図のうち図２（ａ）のＢ−Ｂ視図、図２
（ｃ）は裏面図で図２（ｂ）のＣ−Ｃ視図、図２（ｄ）
は側面図のうち図２（ｃ）のＤ−Ｄ視図を示している。
図２において、アンテナ１００は、誘電体又は磁性体の
うち少なくとも一からなる基体１０１の表面、裏面およ
び側面に、螺旋形状の放射電極１０３を形成し、その放
射電極１０３の一端に所定面積を持った導電ランド１０
２、１０４を有したチップアンテナであり、前記導電ラ
ンド１０２、１０４を（図２では導電ランド１０４を平
面視Ｔ字状に）トリミングすることにより、アンテナの
入力インピーダンス及び同調周波数を調整することが開
示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アンテナ１００では、指向性等のアンテナ特性を決定す
る重要な要素である放射電極１０３が基体１０１の表
面、裏面及び側面を周回させた螺旋形状であるために、
放射電極１０３を基体１０１の表面、裏面及び側面に精
度良く形成する必要があり、製造工程が複雑でコストが
高くなるという問題があった。

【０００５】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、簡単な構造のアンテナであり、且つ、容易
にインピーダンス及び共振周波数の調整を行うことがで
き、低コスト化が実現できるアンテナを提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の課
題を解決するために、本発明のアンテナは、絶縁性基体
の表面上に、アンテナ線路パターンを構成する電極と、
該電極に電気的に接続される給電用端子及び接地用端子
とが形成されてなるアンテナであって、上記電極は、上
記絶縁性基体の主表面上に形成されるとともに、一端を
自由端とするミアンダ形状の第一電極と、上記第一電極
の他端に接続され上記第一電極の線幅よりも幅広の第二
電極とからなり、上記第二電極に切り欠き部が設けられ
ていることを特徴とするものである。

【０００７】本発明にかかるアンテナによれば、アンテ
ナ特性を決定する重要な要素であるミアンダ形状の第一
電極及びその他端に接続される第二電極とが絶縁性基体
の主表面上に形成されているので、構造が簡単であり、
製造工程が少なく製造コストを下げることができるアン
テナとすることができる。また、電極パターンの印刷ず
れ等により、所望のインピーダンス及び共振周波数から
ずれが発生した場合、第二電極に設けられた切り欠き部
により、それらを調整することができるアンテナとする
ことができる。更に、ミアンダ形状の第一電極に比べて
線幅が幅広の第二電極に切り欠き部を設けるので、所望
の形状の切り欠き部を容易に形成することができ、イン
ピーダンス及び共振周波数の調整を容易に行うことがで
きるアンテナとすることができる。

【０００８】また、上記アンテナであって、前記第二電
極の線幅が前記第一電極のミアンダの折り返し幅に略等
しいアンテナとすることができる。

【０００９】本発明にかかるアンテナによれば、第二電
極の線幅が第一電極のミアンダの折り返し幅に略等しい
形状であるため、所望の形状の切り欠き部を容易に形成
することができ、インピーダンス及び共振周波数の調整
を容易に行うことができるアンテナとすることができ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。図１は本発明の一実施例にか
かるアンテナの斜視図を示す。

【００１１】図１において、アンテナ１０は、幅２．５
ｍｍ×長さ１５ｍｍ×高さ１．０ｍｍのアルミナ系セラ
ミックスからなる直方体状の絶縁性基体１と、この絶縁
性基体１の一方主表面１ｕ上に焼き付け形成されたＡｇ
からなり、アンテナ線路パターンを構成する電極２０と
を備える。電極２０は、一端が自由端１２となるミアン
ダ形状の第一電極２（線幅０．３０ｍｍ、線間隔０．３
０ｍｍ、折り返し幅２．０ｍｍ）と、第一電極２の他端
に接続され第一電極２のミアンダの折り返し幅と略等し
い幅広の第二電極４（線幅２．０ｍｍ×長さ４．５ｍ
ｍ）とからなる。また、第二電極４には、インピーダン
スの整合及び共振周波数の調整を行うための切り欠き部
８が形成されている。更に、絶縁性基体１の側面には、
電極２０に高周波信号を給電するための給電用端子５及
び電極２０を接地するための接地用端子６が形成されて
おり、それぞれ第二電極４と電気的に接続されている。
従って、アンテナ１０はミアンダ形状の電極２及び電極
４を放射電極とする逆Ｆアンテナ構造となっている。

【００１２】上記アンテナ１０は以下に説明する方法に
より製造される。

【００１３】絶縁性基体１の原料（例えば、アルミナ、
酸化チタン、酸化スズの粉末）を所定量秤量・混合した
後、混合粉末を加圧成形し、成形体を焼成する。その
後、切削加工により、幅２．５ｍｍ×長さ１５ｍｍ×高
さ１．０ｍｍの直方体状の絶縁性基体１を得る。得られ
た絶縁性基体１の主表面１ｕにＡｇを主成分とする導電
性ペーストをスクリーン印刷法により印刷し、８５０℃
で焼き付けを行うことで、アンテナ線路パターンである
電極２０｛第一電極２（線幅０．３０ｍｍ、線間隔０．
３０ｍｍ、折り返し幅２．０ｍｍ）及び第二電極４（線
幅２．０ｍｍ×長さ４．５ｍｍ）｝、給電用端子５及び
接地用端子６を形成する。その後、所望のインピーダン
ス値及び共振周波数となるように、例えばレーザトリミ
ング法を用いて第二電極４をトリミングし、第二電極４
にスリット状の切り欠き部８を形成する。このような方
法によりアンテナ１０は製造される。

【００１４】以上説明した本発明のアンテナ１０では、
放射特性や共振周波数等のアンテナ特性を決定する重要
な要素である電極２０（第一電極２及び第二電極４）を
絶縁性基体１の一表面上に形成した構造となっている。
従って、アンテナの放射電極構造が簡単であることか
ら、電極２０をスクリーン印刷により一度に形成できる
ので、製造工程が少なく製造コストを低減することが可
能であるとともに、製造ばらつきを低減することができ
る。また、電極パターンの印刷ずれ等により、所望のイ
ンピーダンス及び共振周波数からずれが発生した場合、
第二電極４に設けられた切り欠き部８により、それらを
調整することができる。特に、本実施例のアンテナで
は、第一電極２の折り返し幅に略等しい線幅の第二電極
４に切り欠き部８を設けるので、所望の形状の切り欠き
部を容易に形成することができ、インピーダンス及び共
振周波数の調整を容易に行うことができるアンテナとす
ることができる。

【００１５】尚、本実施例では第二電極４を第一電極２
のミアンダの折り返し幅に略等しい線幅としているが、
これに限定されない。即ち、トリミングにより切り欠け
部８が容易に形成できるように、第二電極４の線幅が第
一電極２の線幅よりも幅広となっていれば良い。但し、
第二電極４の線幅がミアンダの折り返し幅よりも大きい
と、アンテナサイズが大きくなるため好ましくない。

【００１６】また、上記トリミングはアンテナの試作段
階で行われ、トリミングにより所望の特性が得られれば
同一のパターン形状でスクリーン印刷をすることによっ
て同一のアンテナ特性が得られるので、通常はアンテナ
の製造段階でその都度トリミングが行われるものではな
い。但し、製造段階においても、インピーダンスを微調
整したい場合等には、同様にトリミングすることにより
目的を達することができる。

【００１７】以上、本発明を実施形態等に即して説明し
たが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用で
きることはいうまでもない。

【００１８】例えば、絶縁性基体１をアルミナからなる
セラミックスとしたが、高周波領域において比誘電率
（εｒ）及び比透磁率（μｒ）が安定し、低損失で共振
周波数の温度係数（τｆ）の小さな材料であれば特に限
定されない。また、電極２０を焼き付け形成したが、絶
縁性基体１と同時焼成によって形成しても良い。更に、
電極２０は、蒸着、貼り合わせ、或いは、メッキするこ
とにより形成することができる。

【００１９】また、切り欠き部８を形成するためにレー
ザトリミング装置を用いたが、リュータ（回転砥石）等
の切削装置を用いても良い。更に、切り欠き部８として
スリット形状のものを示したが、切り欠き部の形状、個
数については特に限定されない。また、アンテナ１０の
絶縁性基体１の裏面１ｄには、外部回路が形成された実
装基板等に半田等で固定するための固定用端子が形成さ
れていても良い。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、絶縁性基体の主表面上
にミアンダ形状の第一電極とその他端に接続された第二
電極とが形成されているので、構造が簡単であり、製造
工程が少なく製造コストを下げることができるアンテナ
とすることができる。また、ミアンダ形状の第一電極に
比べて線幅が幅広の第二電極に切り欠き部を設けるの
で、所望の形状の切り欠き部を容易に形成することがで
き、インピーダンス及び共振周波数の調整を容易に行う
ことができるアンテナとすることができる。また、第二
電極の線幅が第一電極のミアンダの折り返し幅に略等し
い形状であるため、所望の形状の切り欠き部を容易に形
成することができ、インピーダンス及び共振周波数の調
整を容易に行うことができるアンテナとすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のアンテナの斜視図である。

【図２】従来のアンテナの斜視図である。

【符号の説明】１絶縁性基体１ｕ主面１ｄ裏面２第一電極４第二電極５給電用端子６接地用端子８切り欠き部１０アンテナ１２自由端２０電極

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者金森孝司愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号日本特殊陶業株式会社内 (72)発明者高田俊克愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号日本特殊陶業株式会社内Ｆターム(参考） 5J046 AA01 AA02 AA04 AA07 AB06 AB13 PA04 PA07

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】絶縁性基体の表面上に、アンテナ線路パ
ターンを構成する電極と、該電極に電気的に接続される
給電用端子及び接地用端子とが形成されてなるアンテナ
であって、上記電極は、上記絶縁性基体の主表面上に形成されると
ともに、一端を自由端とするミアンダ形状の第一電極
と、上記第一電極の他端に接続され上記第一電極の線幅
よりも幅広の第二電極とからなり、上記第二電極に切り欠き部が設けられていることを特徴
とするアンテナ。
【請求項２】前記第二電極の線幅が前記第一電極のミ
アンダの折り返し幅に略等しいことを特徴とする請求項
１に記載のアンテナ。