JP2003317936A - エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス表示装置

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JP2003317936A
JP2003317936A JP2002122114A JP2002122114A JP2003317936A JP 2003317936 A JP2003317936 A JP 2003317936A JP 2002122114 A JP2002122114 A JP 2002122114A JP 2002122114 A JP2002122114 A JP 2002122114A JP 2003317936 A JP2003317936 A JP 2003317936A
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substrate
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Toru Sasaya
亨 笹谷
Tetsuji Komura
小村哲司
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】EL素子が形成された第1のガラス基板と、キ
ャップ用の第2のガラス基板とを貼り合わせた封止構造
において、第1のガラス基板または第2のガラス基板に
外力が加わった場合のEL素子の破壊を防止する。 【解決手段】表面にEL素子101を備えた第1のガラ
ス基板100と、第1のガラス基板200とシール樹脂
150を用いて貼り合わされた第2のガラス基板200
と、第2のガラス基板200の表面に形成された乾燥剤
層210と、乾燥剤層210の表面を被覆する応力緩衝
層211と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロルミネ
ッセンス表示装置に関し、特にエレクトロルミネッセン
ス表示装置の封止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロルミネッセンス(Elec
tro Luminescence:以下、「EL」と称する。)素子
を用いたEL表示装置が、CRTやLCDに代わる表示
装置として注目されている。
【0003】このEL素子は水分に弱いため、EL表示
パネルでは、乾燥剤が塗布された金属キャップやガラス
キャップで蓋をする構造が知られている。図9はそのよ
うな従来のEL表示パネルの構造を示す断面図である。
【0004】第1のガラス基板70は、その表面に多数
のEL素子71が形成された表示領域を有している。こ
の第1のガラス基板70は、エポキシ樹脂等から成るシ
ール樹脂75を用いてキャップ用の第2のガラス基板8
0と貼り合わされている。第2のガラス基板80には、
上記表示領域に対応した領域に凹部81(以下、ポケッ
ト部81という)がエッチングによって形成されてお
り、このポケット部81に水分等の湿気を吸収するため
の乾燥剤層82が塗布されている。
【0005】ここで、ポケット部81を設けている理由
は、乾燥剤層82とEL素子71との間のスペースを確
保して、乾燥剤層82がEL素子71に接触し、EL素
子71に損傷を与えるのを防止するためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
に示すように、第1のガラス基板70の表面に外力が加
わることがある。これは、EL表示装置の製造過程(例
えば、ガラス基板の搬送工程)でも起こることであり、
また、EL表示装置のパネル面にユーザーの手が触れる
際にも起こることである。そうすると、第1のガラス基
板70にたわみが生じ、乾燥剤層82とEL素子71と
が接触し、さらに外力がかかると、乾燥剤層82からの
応力によって、EL素子71が破壊されてしまうという
問題があった。また、第2のガラス基板80の表面に外
力が加わる場合にも同様の問題を生じていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は乾燥剤
層からの応力を分散、吸収させることによりEL素子の
破壊を防止したEL表示装置の封止構造を提供するもの
である。
【0008】本発明の主な特徴構成は、以下の通りであ
る。
【0009】第1に、表面にエレクトロルミネッセンス
素子を備えた第1の基板と、前記第1の基板と貼り合わ
された第2の基板と、前記第2の基板の表面に形成され
た乾燥剤層と、を具備するエレクトロルミネッセンス表
示装置であって、前記乾燥剤層の表面が応力緩衝層で被
覆されていることを特徴とするものである。
【0010】第2に、表面にエレクトロルミネッセンス
素子を備えた第1の基板と、前記第1の基板と貼り合わ
された第2の基板と、前記第2の基板の表面に形成され
た乾燥剤層と、を具備するエレクトロルミネッセンス表
示装置であって、前記乾燥剤層が弾力性を有することを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照しながら詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
るエレクトロルミネッセンス装置を示す平面図である。
図2は、図1におけるA−A’線における断面図であ
る。
【0012】第1のガラス基板100(表示パネル)
は、その表面に多数のEL素子101が形成された表示
領域を有している。その厚みは、0.7mm程度であ
る。この表示領域は、複数の画素がマトリクス状に配置
され、各画素毎にEL素子101が配置されている。そ
のような画素の詳細な構造については後述する。
【0013】第2のガラス基板200は、上記第1のガ
ラス基板100に蓋をするためのガラス基板であり、そ
の厚みは0.7mm程度である。この第2のガラス基板
200には、あらかじめ上記表示領域に対応した領域に
凹部201(以下、ポケット部201という)がエッチ
ングによって形成されている。ポケット部201の深さ
は0.3mm程度である。
【0014】そして、このポケット部201に水分等の
湿気を吸収するための乾燥剤層210が塗布されてい
る。乾燥剤層210は、例えば、粉末状の酸化カルシウ
ムや酸化バリウム等、及び接着剤として樹脂を溶剤に溶
かした状態にして、ポケット部201の底部に塗布し、
更にUV照射や加熱処理を行うことで硬化させる。
【0015】そして、乾燥剤層210は、応力緩衝層2
11によって被覆されている。応力緩衝層211は、例
えばエポキシ樹脂を塗布するか、ポリエチレンタレフタ
レート(PET)やフッ素樹脂のような弾性を有するシ
ートで被覆することで形成することができる。
【0016】また、応力緩衝層211には図3に示すよ
うに、多数の通気孔212が形成されていることが好ま
しい。これは、乾燥剤層210の通気性を良くして乾燥
剤としての機能を損なわないようにするためである。
【0017】そして、第1のガラス基板100と第2の
ガラス基板200とは、Nガス雰囲気のチャンバー内
で、エポキシ樹脂等から成るシール樹脂150を用いて
貼り合わされる。これにより、応力緩衝層211と第1
のガラス基板100との間にはNガスが充填され、N
ガス層102が形成される。
【0018】本実施形態によれば、乾燥剤層210とE
L素子101との間には、応力緩衝層211が挟まれた
構造となるので、図4に示すように、第1のガラス基板
100に外力が加わり、第1のガラス基板100がたわ
み、EL素子101と応力緩衝層211とが接触した場
合に、応力緩衝層211に弾性変形が生じるために、E
L素子101に加わる応力が、この応力緩衝層211に
よって分散、吸収される結果、EL素子101の破壊が
防止される。 (第2の実施形態)図5は本発明の第2の実施形態に係
るエレクトロルミネッセンス装置を示す断面図である。
この図5は図1のA−A’線における断面図に対応して
いる。なお、図において、図2と同一の構成部分につい
ては同一の符号を付している。
【0019】上記第1の実施形態では、乾燥剤層210
を応力緩衝層211で被覆するものであるが、本実施形
態では、乾燥剤層213そのものに弾力性を付与するこ
とにより、EL素子101に加わる応力を緩和したもの
である。
【0020】乾燥剤層213は、粉末状の酸化カルシウ
ムや酸化バリウム等、及び接着剤として樹脂を溶剤に溶
かした状態にして、ポケット部201の底部に塗布し、
更にUV照射や加熱処理を行うことで硬化させるている
が、弾力性を付与するために、樹脂の混合比率を20重
量%以上に増加させる。樹脂の種類としては、エポキシ
樹脂やUV樹脂が適当である。
【0021】これにより、図6に示すように、第1のガ
ラス基板100に外力が加わり、第1のガラス基板10
0がたわみ、EL素子101と乾燥剤層213とが接触
した場合に、乾燥剤層213そのものに弾性変形が生じ
るために、EL素子101に加わる応力が、分散、吸収
される結果、EL素子101の破壊が防止される。
【0022】次に、上記第1及び第2の実施形態に共通
に適用されるEL表示装置の表示画素の構成例について
説明する。
【0023】図7に有機EL表示装置の表示画素付近を
示す平面図を示し、図8(a)に図7中のA−A線に沿
った断面図を示し、図8(b)に図7中のB−B線に沿
った断面図を示す。
【0024】図7及び図8に示すように、ゲート信号線
51とドレイン信号線52とに囲まれた領域に表示画素
115が形成されており、マトリクス状に配置されてい
る。
【0025】この表示画素115には、自発光素子であ
る有機EL素子60と、この有機EL素子60に電流を
供給するタイミングを制御するスイッチング用TFT3
0と、有機EL素子60に電流を供給する駆動用TFT
40と、保持容量とが配置されている。なお、有機EL
素子60は、第1の電極である陽極61と発光材料から
なる発光素子層と、第2の電極である陰極63とから成
っている。
【0026】即ち、両信号線51,52の交点付近には
スイッチング用TFTである第1のTFT30が備えら
れており、そのTFT30のソース33sは保持容量電
極線54との間で容量をなす容量電極55を兼ねるとと
もに、EL素子駆動用TFTである第2のTFT40の
ゲート41に接続されており、第2のTFTのソース4
3sは有機EL素子60の陽極61に接続され、他方の
ドレイン43dは有機EL素子60に供給される電流源
である駆動電源線53に接続されている。
【0027】また、ゲート信号線51と並行に保持容量
電極線54が配置されている。この保持容量電極線54
はクロム等から成っており、ゲート絶縁膜12を介して
TFTのソース33sと接続された容量電極55との間
で電荷を蓄積して容量を成している。この保持容量56
は、第2のTFT40のゲート電極41に印加される電
圧を保持するために設けられている。
【0028】図8に示すように、有機EL表示装置は、
ガラスや合成樹脂などから成る基板又は導電性を有する
基板あるいは半導体基板等の基板10上に、TFT及び
有機EL素子を順に積層形成して成る。ただし、基板1
0として導電性を有する基板及び半導体基板を用いる場
合には、これらの基板10上にSiO2やSiNなどの
絶縁膜を形成した上に第1、第2のTFT及び有機EL
素子を形成する。いずれのTFTともに、ゲート電極が
ゲート絶縁膜を介して能動層の上方にあるいわゆるトッ
プゲート構造である。
【0029】まず、スイッチング用TFTである第1の
TFT30について説明する。
【0030】図8(a)に示すように、石英ガラス、無
アルカリガラス等からなる絶縁性基板10上に、非晶質
シリコン膜(以下、「a−Si膜」と称する。)をCV
D法等にて成膜し、そのa−Si膜にレーザ光を照射し
て溶融再結晶化させて多結晶シリコン膜(以下、「p−
Si膜」と称する。)とし、これを能動層33とする。
その上に、SiO2膜、SiN膜の単層あるいは積層体
をゲート絶縁膜32として形成する。更にその上に、C
r、Moなどの高融点金属からなるゲート電極31を兼
ねたゲート信号線51及びAlから成るドレイン信号線
52を備えており、有機EL素子の駆動電源でありAl
から成る駆動電源線53が配置されている。
【0031】そして、ゲート絶縁膜32及び能動層33
上の全面には、SiO2膜、SiN膜及びSiO2膜の順
に積層された層間絶縁膜15が形成されており、ドレイ
ン33dに対応して設けたコンタクトホールにAl等の
金属を充填したドレイン電極36が設けられ、更に全面
に有機樹脂から成り表面を平坦にする平坦化絶縁膜17
が形成されている。
【0032】次に、有機EL素子の駆動用TFTである
第2のTFT40について説明する。図8(b)に示す
ように、石英ガラス、無アルカリガラス等からなる絶縁
性基板10上に、a−Si膜にレーザ光を照射して多結
晶化してなる能動層43、ゲート絶縁膜12、及びC
r、Moなどの高融点金属からなるゲート電極41が順
に形成されており、その能動層43には、チャネル43
cと、このチャネル43cの両側にソース43s及びド
レイン43dが設けられている。そして、ゲート絶縁膜
12及び能動層43上の全面に、SiO2膜、SiN膜
及びSiO2膜の順に積層された層間絶縁膜15を形成
し、ドレイン43dに対応して設けたコンタクトホール
にAl等の金属を充填して駆動電源に接続された駆動電
源線53が配置されている。更に全面に例えば有機樹脂
から成り表面を平坦にする平坦化絶縁膜17を備えてい
る。そして、その平坦化絶縁膜17のソース43sに対
応した位置にコンタクトホールを形成し、このコンタク
トホールを介してソース43sとコンタクトしたITO
から成る透明電極、即ち有機EL素子の陽極61を平坦
化絶縁膜17上に設けている。この陽極61は各表示画
素ごとに島状に分離形成されている。
【0033】有機EL素子60は、ITO(Indium Tin
Oxide)等の透明電極から成る陽極61、MTDATA
(4,4-bis(3-methylphenylphenylamino)biphenyl)から
成る第1ホール輸送層、TPD(4,4,4-tris(3-methylp
henylphenylamino)triphenylanine)からなる第2ホー
ル輸送層から成るホール輸送層62、キナクリドン(Qu
inacridone)誘導体を含むBebq2(10-ベンゾ〔h〕
キノリノール−ベリリウム錯体)から成る発光層63、
及びBebq2から成る電子輸送層64、マグネシウム
・インジウム合金もしくはアルミニウム、もしくはアル
ミニウム合金から成る陰極65が、この順番で積層形成
された構造である。
【0034】なお、平坦化絶縁膜17上にはさらに第2
の平坦化絶縁膜66が形成されている。そして、陽極6
1上については、第2の平坦化絶縁膜66が除去された
構造としている。
【0035】有機EL素子60は、陽極61から注入さ
れたホールと、陰極65から注入された電子とが発光層
の内部で再結合し、発光層を形成する有機分子を励起し
て励起子が生じる。この励起子が放射失活する過程で発
光層から光が放たれ、この光が透明な陽極61から透明
絶縁基板を介して外部へ放出されて発光する。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、EL素子が形成された
第1のガラス基板(表示パネル)と、EL素子に蓋をす
る第2のガラス基板とを貼り合わせたエレクトロルミネ
ッセンス装置の封止構造において、乾燥剤層とEL素子
との間には、応力緩衝層が挟まれた構造としているの
で、第1のガラス基板または第2のガラス基板に外力が
加わった場合のEL素子101の破壊が防止される。
【0037】また、乾燥剤層に混合される樹脂の量を増
加させるなどして弾力性を高めることにより同様の効果
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るエレクトロルミ
ネッセンス表示装置の平面図である。
【図2】図1のA−A’線における断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る応力緩衝層の斜
視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るエレクトロルミ
ネッセンス表示装置の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るエレクトロルミ
ネッセンス表示装置の平面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るエレクトロルミ
ネッセンス表示装置の平面図である。
【図7】有機EL表示装置の表示画素付近を示す平面図
である。
【図8】有機EL表示装置の表示画素の断面図である。
【図9】従来例に係るエレクトロルミネッセンス装置の
断面図である。
【図10】従来例に係るエレクトロルミネッセンス装置
の断面図である。
【符号の説明】 100 第1のガラス基板 101 EL素子 1
02 Nガス層 150 シール樹脂 200 第2のガラス基板
201 ポケット部 210 乾燥剤層 211 応力緩衝層 212
通気孔 213 乾燥剤層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にエレクトロルミネッセンス素子を
    備えた第1の基板と、前記第1の基板と貼り合わされた
    第2の基板と、前記第2の基板の表面に形成された乾燥
    剤層と、を具備するエレクトロルミネッセンス表示装置
    であって、前記乾燥剤層の表面が応力緩衝層で被覆され
    ていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記応力緩衝層は樹脂層から成ることを
    特徴とする請求項1記載のエレクトロルミネッセンス表
    示装置。
  3. 【請求項3】 前記応力緩衝層の表面に多数の通気孔が
    形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    エレクトロルミネッセンス表示装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥剤層は前記第2の基板の表面に
    形成された凹部に形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のエレクトロルミネッセンス表示装置。
  5. 【請求項5】 表面にエレクトロルミネッセンス素子を
    備えた第1の基板と、前記第1の基板と貼り合わされた
    第2の基板と、前記第2の基板の表面に形成された乾燥
    剤層と、を具備するエレクトロルミネッセンス表示装置
    であって、前記乾燥剤層が弾力性を有することを特徴と
    するエレクトロルミネッセンス表示装置。
  6. 【請求項6】 前記乾燥剤層に樹脂が20重量%以上、
    混合されていることを特徴とする請求項5記載のエレク
    トロルミネッセンス表示装置。
  7. 【請求項7】 前記樹脂は、エポキシ樹脂又はUV樹脂
    であることを特徴とする請求項6記載のエレクトロルミ
    ネッセンス表示装置。
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