JP2003314946A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP2003314946A
JP2003314946A JP2002118899A JP2002118899A JP2003314946A JP 2003314946 A JP2003314946 A JP 2003314946A JP 2002118899 A JP2002118899 A JP 2002118899A JP 2002118899 A JP2002118899 A JP 2002118899A JP 2003314946 A JP2003314946 A JP 2003314946A
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Japan
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evaporator
refrigerator
compartment
freezer compartment
defrosting
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Application number
JP2002118899A
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English (en)
Inventor
Makoto Oyamada
真 小山田
Yoshito Kimura
義人 木村
Toshikazu Sakai
寿和 境
Tetsuya Saito
哲哉 斎藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可燃性冷媒を用いた冷蔵庫において、除霜効
率を向上させ除霜用ヒータの入力を低減することによ
り、冷媒漏洩時の安全性を向上できる冷蔵庫を提供す
る。 【解決手段】 冷凍室10を最下段に配置し、圧縮機1
を収納する機械室1aを冷蔵庫背面下部に全幅に亘って
形成し、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用した冷蔵庫に
おいて、奥行き寸法Dより高さ寸法Hが小さく庫内の全
幅に亘って配置した冷凍室用蒸発器18と、除霜用ヒー
タ8aとを前記冷凍室内に備えたものであり、除霜効率
を向上させることにより除霜を短時間で行うことができ
る。また除霜時のヒータ最高表面温度を前記可燃性冷媒
の着火点よりも低くすることで、冷媒漏洩時の安全性を
向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可燃性冷媒を使用し
た冷蔵庫における除霜の効率化と蒸発器設置周辺部の少
スペース化を図る冷蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、間接式冷蔵庫の蒸発器には、冷気
を送出するファンと前記蒸発器の除霜を行うヒータが設
置されている。これらに関するものとしては、特開平8
−61826号公報が挙げられる。
【0003】以下、図面を参照しながら上記従来の冷蔵
庫を説明する。
【0004】図12は従来の冷蔵庫の冷凍サイクル構成
図、図13は従来の蒸発器の構成図である。1は圧縮
機、2は凝縮器、3は膨張機構、4は蒸発器で、複数の
平板状のフィン5と蛇行した複数の冷媒管6とにより構
成され、奥行き寸法に比べ高さ寸法が大きい、いわゆる
縦型蒸発器である。そして、前記蒸発器4の上方に冷気
を前記冷凍室の送出するファン7と前記蒸発器4の下方
に前記蒸発器4の霜を除霜するヒータ8とを備えてなる
構成であった。
【0005】以上のように構成された従来の冷蔵庫につ
いて、以下その動作を説明する。
【0006】圧縮機1で圧縮された冷媒は、凝縮器2、
膨張機構3を通り、蒸発器4で外気と熱交換を行い、圧
縮機1に帰還する。冷媒が蒸発器4で送風ファン7によ
り送られてくる外気と熱交換を行う際に、蒸発器4は外
気に含まれる水分により着霜する。蒸発器4の着霜量が
多くなってくると、蒸発器4での熱交換が効率よく行わ
れないために、手動または一定周期で自動的に除霜運転
をする必要がある。従来の除霜方法としては蒸発器4の
下方に配置した除霜用ヒータ8の発熱により、蒸発器4
に付着した霜を溶解し除霜していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、蒸発器4は、奥行き寸法に比べ高さ寸法
が大きいので、前記除霜用ヒータ12の発熱が前記蒸発
器の特に上部に伝わるまでには長時間を要し、庫内の温
度を上昇させてしまうという課題があった。また上記課
題の解決策として、前記除霜用ヒータの入力を大きくす
る事が考えられるが、可燃性冷媒を使用する冷蔵庫の場
合、前記除霜用ヒータの入力を大きくすると前記除霜用
ヒータの表面温度が可燃性冷媒の着火点よりも高くな
り、庫内で可燃性冷媒が漏洩した場合に前記除霜用ヒー
タが爆発の着火源になるという課題があった。
【0008】また、蒸発器4は、奥行き寸法に比べ高さ
寸法が大きいので、ファン7を蒸発器4の上部に配置で
きず、前方に配置せざるを得なくなり、蒸発器4を配置
する冷凍室の食品収納スペースが小さくなるという課題
を有していた。
【0009】本発明は従来の課題を解決するもので、可
燃性冷媒を適用する冷蔵庫における安全性を高めるとと
もに、蒸発器設置周辺部の少スペース化を図る冷蔵庫を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、冷蔵庫庫内の最下段に冷凍室を配置し、圧縮
機を収納する機械室を冷蔵庫背面下部で前記冷凍室の後
方に形成し、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用した冷蔵
庫において、断熱壁を介して前記機械室の上方に、複数
の冷媒管に互いに平行に配置された複数枚のフィンによ
り構成され、奥行き寸法より高さ寸法が小さい蒸発器
と、前記蒸発器の上方に配置した冷気を循環させるファ
ンと、前記蒸発器の霜を除霜するために前記蒸発器の下
方に配置された除霜用ヒータとを備えたものであり、蒸
発器の上部にまで除霜用ヒータの熱が伝わりやすく、除
霜効率を向上させることにより除霜を短時間で行うこと
ができ、除霜時のヒータ最高表面温度を前記可燃性冷媒
の着火点よりも低くすることで、冷媒漏洩時の安全性を
向上することができる。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、冷蔵庫
庫内に冷蔵室と冷凍室が区画され、前記冷凍室を最下段
に配置し、圧縮機を収納する機械室を冷蔵庫背面下部で
前記冷凍室の後方に全幅に亘って形成し、冷凍サイクル
に可燃性冷媒を使用した冷蔵庫において、断熱壁を介し
て前記機械室の上方に、複数の冷媒管に互いに平行に配
置された複数枚のフィンにより構成され、奥行き寸法よ
り高さ寸法が小さく庫内の略全幅に亘って配置した蒸発
器と、前記蒸発器の上方に配置した冷気を循環させるフ
ァンと、前記蒸発器の霜を除霜するために前記蒸発器の
下方に前記蒸発器の幅と略同等の長さで配置された除霜
用ヒータとを前記冷凍室の後部に備えたものであり、蒸
発器の上部にまで除霜用ヒータの熱が伝わりやすく、除
霜効率を向上させることにより除霜を短時間で行うこと
ができる。さらに除霜用ヒータ長さを長くしてヒータ表
面積を大きくとることにより、除霜時のヒータ最高表面
温度を前記可燃性冷媒の着火点よりも低くすることで、
冷媒漏洩時の安全性を向上することができる。
【0012】さらに、冷凍室内の機械室上方の限られた
スペースにファンと蒸発器と除霜用ヒータを同一面上に
設置できるので、蒸発器を配置する冷凍室の食品収納ス
ペースを大きくすることができる。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の発明において、前記蒸発器と
は独立して冷蔵室内を冷却する蒸発器を設けたものであ
り、冷凍室用蒸発器の着霜負荷が減るので、冷凍室用蒸
発器のフィンピッチを狭くすることができ、熱交換する
フィン表面積を高めることができる。
【0014】したがって、高さ寸法を奥行き寸法より小
さく設計したコンパクトな蒸発器を、冷凍室内の機械室
上方の限られたスペースにファンと除霜用ヒータととも
に同一面上に設置しても、十分な冷却性能を確保するこ
とができる。
【0015】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3記載の発明において、冷蔵室内を冷却する蒸発器と冷
凍室内を冷却する蒸発器を並列に配管接続して冷凍サイ
クルを構成したものであり、各蒸発器でそれぞれの冷凍
サイクルが形成され、冷蔵庫を冷却運転する場合には前
記各冷凍サイクルを交互に運転させることで、各冷凍サ
イクルにおける必要冷凍能力が直列に冷凍サイクルを接
続した冷蔵庫よりも低減できる。そのため並列接続の冷
凍サイクルを適用した冷蔵庫では冷媒封入量を減らすこ
とができ、冷媒漏洩時の安全性を向上することができ
る。
【0016】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1から3のいずれか一項に記載の発明において、機械室
と冷凍室を仕切る断熱壁に真空断熱材を配設したもので
あり、除霜時に除霜用ヒータの熱が外部に伝達しにくく
なることで除霜を効率よく行うことができる。また通常
冷却運転時には、前記圧縮機および機械室内から前記冷
凍室内への熱伝達を低減し、冷凍室の昇温を抑えること
ができる。
【0017】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1から5のいずれか一項に記載の発明において、冷凍室
の庫内高さを310mm〜440mmとしたものであ
り、高さ寸法を奥行き寸法より小さく設計したコンパク
トな蒸発器を、冷凍室内の機械室上方の限られたスペー
スにファンと除霜用ヒータとともに同一面上に設置した
上で、冷凍室の容量と適度な深さによる使い勝手を確保
することができる。
【0018】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1から3のいずれか一項に記載の発明において、冷凍サ
イクルに使用する可燃性冷媒の比重が空気より重い場
合、蒸発器配管接続部より上部に庫内電装部品の配線接
続部を配置するものであり、配管の溶接部分で冷媒が漏
洩した場合にも漏洩冷媒は下方に滞留し、リード線接続
部分に冷媒が滞留しないため着火を防止する事ができ
る。
【0019】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
1から3のいずれか一項に記載の発明において、冷凍サ
イクルに使用する可燃性冷媒の比重が空気より軽い場
合、蒸発器配管接続部より下部に庫内電装部品の配線接
続部を配置するものであり、配管の溶接部分で冷媒が漏
洩した場合にも漏洩冷媒は上方に滞留し、リード線接続
部分に冷媒が滞留しないため着火を防止する事ができ
る。
【0020】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
1から6のいずれか一項に記載の発明において、形状が
平行四辺形であるフィンを横方向に複数枚並べ、フィン
上辺および下辺を前方に向かって下方に傾斜させて配置
した蒸発器と、前記蒸発器のフィン上方で傾斜設置させ
た送風ファンと、除霜用ヒータからなるものであり、蒸
発器のフィン形状が平行四辺形であるために除霜後の前
記蒸発器のフィン間に残っている除霜水がフィン下部端
面をつたって壁面から排水され従来のフィン形状よりも
除霜水の排出を促進することができる。また着霜する蒸
発器のフィン前縁部分(フィン下辺)の長さを長くする
ことにより、着霜耐力を向上することができる。また送
風ファンについた除霜水も傾斜設置することにより送風
ファンの端部に集まるため排水を促進でき、次の冷却開
始時の蒸発器およびファンの能力低下を抑えることがで
きる。また送風ファンは蒸発器のフィン上辺の傾斜角と
同方向に傾斜設置させたので送風ファンと蒸発器の設置
が省スペース化できる。
【0021】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項1から6のいずれか一項に記載の発明において、横方
向に複数枚並べて配置したフィンを有する冷媒管を少な
くとも奥行方向に複数配置し、前記冷媒管のフィンが奥
行方向で上下に階段状に配置した蒸発器と、前記階段状
に形成したフィン上方で傾斜配置させた送風ファンと、
除霜用ヒータからなるものであり、蒸発器に着霜するフ
ィン前縁部分の長さを長くでき、蒸発器の着霜耐力を向
上させることができる。また奥行方向に複数配置した冷
媒管のフィンの上下ずらし寸法は自由に設計できるため
に、汎用性のある長方形のフィンを適用でき、低コスト
化と設計自由度を高めることができる。
【0022】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項9または10に記載の発明において、蒸発器の奥行方
向の厚みの中心線より、除霜用ヒータの設置位置を奥行
方向にずらして前記蒸発器下面フィン近傍に配置したも
のであり、除霜時、除霜用ヒータの熱を効率よく蒸発器
全体に伝えられる配置となり除霜時間を短縮できる。ま
た前記除霜ヒータの位置を風路の中央より奥行き方向に
ずらすことにより風路の抵抗を減らすことができる。
【0023】本発明の請求項12に記載の発明は、請求
項1から6のいずれか一項に記載の発明において、複数
の冷媒管と前記冷媒管一本づつに独立でかつそれぞれが
平行で配置断面が略三角になるよう配置された複数枚の
フィンで構成された蒸発器と、傾斜配置させた送風ファ
ンと、除霜用ヒータからなるものであり、前記フィンと
前記送風ファンとの間隔が狭くなることから無効空間を
減らし、省スペース化が図れる。またフィンの配置断面
が四角形の蒸発器よりも同容量内でフィンの配置効率が
上がるので蒸発器の能力を向上することができる。
【0024】本発明の請求項13に記載の発明は、請求
項1から請求項12のいずれか一項に記載の発明におい
て、冷気送風ファンを軸流ファンとしたものであり、フ
ァンの厚みを薄くすることができ、冷凍室内の機械室上
方の限られたスペースに蒸発器と除霜用ヒータとともに
コンパクトに収めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による冷蔵庫の実施
の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0026】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1による冷蔵庫の側面断面図、図2は同実施の形態
の冷蔵庫の冷凍室正面図、図3は同実施の形態の冷蔵庫
の冷凍室用蒸発器の斜視図、図4は同実施の形態の冷蔵
庫の冷凍サイクル図である。
【0027】図において、9は冷蔵庫本体で、背面下部
に圧縮機1を収納する機械室1aを有し、機械室1aは
冷蔵庫本体9の全幅に亘って形成している。10は冷蔵
庫本体9の内部の最下段に配置した冷凍室、11は冷蔵
庫本体9の内部の上段に配置した冷蔵室、12は野菜室
で、冷凍室10と冷蔵室11の間に位置している。13
は冷凍室扉、14は冷蔵室扉、15は野菜室扉である。
【0028】16は冷凍室10と野菜室12を仕切る仕
切壁で内部に断熱材を有している。17は冷蔵室11と
野菜室12を仕切る仕切壁である。
【0029】18は冷凍室用蒸発器で、複数の冷媒管6
aに互いに平行にされた複数枚のフィン5aにより構成
され、奥行き寸法Dより高さ寸法Hを小さく設計してい
る。そして、冷凍室用蒸発器18は冷凍室10の庫内奥
面で、機械室1aと冷凍室10を仕切る断熱壁28を介
して機械室1aの上方の冷却器収納空間18aに、冷凍
室10の略全幅に亘って配置している。
【0030】19は冷凍室10に冷気を循環させる冷凍
室用ファンで、ステータを中心部に、ロータを外周部に
配置し羽根とロータを一体に形成した軸流ファンを用
い、冷凍室用蒸発器18の上部で奥行の前後方向に傾斜
して配置している。
【0031】20は冷蔵室用蒸発器で、冷蔵室11の背
面上部に配置している。21は冷蔵室11および野菜室
12に冷気を循環させる冷蔵室用ファン、1は冷蔵庫9
の背面下部の機械室1a内に配置した圧縮機、2は冷蔵
庫9の下部に配置した凝縮器、22は冷凍室用蒸発器1
8と冷凍室10を仕切る仕切り板、23は冷蔵室用蒸発
器20と冷凍室11を仕切る仕切り板、24は冷凍室用
蒸発器の除霜水を受けるドレン板、25はドレン板24
に溜まった除霜水を排水する排水管である。
【0032】8aはニクロム線をコイル状にしたものを
ガラス管で覆った除霜用ヒータ、26は除霜水が除霜用
ヒータ8aの表面に直接滴下して接触するときに発する
蒸発音を防止するためのカバーで、除霜用ヒータ8aは
冷凍室用蒸発器18の下方に前記冷凍室用蒸発器18の
幅と略同等の長さで配置している。そして、除霜用ヒー
タ8aと冷凍室用蒸発器18と冷凍室用ファン19は機
械室1aの上方の冷却器収納空間18a内に1列に配置
されている。
【0033】27は外気と冷蔵庫9内を断熱する断熱
材、28aは芯材に4.5〜5.5μmの太さのガラス
繊維を用いて真空度を0.1〜20Paとした熱伝達率
の非常に低い真空断熱材で、真空断熱材28aは機械室
1aと冷凍室10を仕切る断熱壁28内に埋設されてい
る。29は冷蔵庫9の運転を制御する基板である。
【0034】そして、冷蔵庫本体9の最下段に配置した
冷凍室10の庫内高さ寸法Fを310mm〜440mm
としている。
【0035】また、冷凍室用蒸発器18と冷蔵室用蒸発
器20は三方弁30から分岐し冷凍室用キャピラリ3
1、冷蔵室用キャピラリ32を介して並列接続されてい
る。そして、冷凍室用蒸発器18の下流には逆止弁33
を設けている。また、冷凍サイクルの冷媒として可燃性
の炭化水素冷媒R600a(イソブタン)を用いてい
る。
【0036】以上のように構成された冷蔵庫について、
以下その動作を説明する。
【0037】図4の冷凍サイクル構成図に示したように
本発明の実施形態1の冷凍サイクルは、冷蔵室11およ
び野菜室12の冷却と冷凍室10の冷却を三方弁30に
より交互に切り替えて冷却している。
【0038】冷凍室10の冷却の場合について説明す
る。冷凍室扉13の開閉等により冷凍室10が昇温し、
庫内温度が冷凍室冷却ON温度以上になった時、圧縮機
1が起動し、冷凍室冷却が開始される。圧縮機1で圧縮
された冷媒が凝縮器2で液化され、冷凍室蒸発器18側
に開いている三方弁30を通り、冷凍室用キャピラリ3
1で減圧された後、冷凍室用蒸発器18の冷媒管6aに
流れ、冷凍室用蒸発器18が冷却される。同時に冷凍室
用ファン19が回転することにより、冷凍室10の室内
空気が冷凍室用蒸発器18を通り、冷凍室用蒸発器18
の平板状フィン5aおよび冷媒管6aで熱交換して冷却
され冷凍室10が−20℃前後に冷却される。冷凍室用
蒸発器18で空気と熱交換した冷媒は、逆止弁33を通
り、圧縮機1に還流する。
【0039】次に、冷蔵室11および野菜室12の冷却
の場合について説明する。
【0040】冷凍室冷却時と同様に、冷蔵室11もしく
は野菜室12がON温度以上になった時に、圧縮機1が
起動し、圧縮機1で圧縮された冷媒が凝縮器2で液化さ
れ、冷蔵室蒸発器20側に開いている三方弁30を通
り、冷蔵室用キャピラリ32で減圧された後、冷蔵室用
蒸発器20に流れ、冷蔵室用蒸発器20が冷却される。
同時に冷蔵室用送風ファン21が回転することにより、
冷蔵室11および野菜室12の室内空気は冷蔵室用蒸発
器20を通り、熱交換して冷却され冷蔵室11および野
菜室は所定の温度に冷却される。
【0041】また冷蔵室用蒸発器20から出た冷媒は冷
凍室冷却サイクルとの合流地点で、より温度の低い冷凍
室側に流入しようとするが、逆止弁33により阻止され
て圧縮機1へと還流する。冷蔵室用蒸発器20において
も冷凍室用蒸発器18と同様に高湿な空気との熱交換の
際に着霜するが、冷蔵室11の温度が0℃よりも高いの
で冷蔵室冷却が停止している時に、冷蔵室用送風ファン
21を運転することで冷蔵室用蒸発器20の霜が庫内空
気により溶解される。
【0042】さらに冷凍室用蒸発器18の除霜中には、
冷蔵室用蒸発器20においても冷蔵室用蒸発器20の背
面に設置した面状ヒータ(図示せず)により除霜を行
い、霜残りしないようにしている。
【0043】以上説明したように、冷凍室10の冷却と
冷蔵室11および野菜室12の冷却を交互に繰り返し、
冷凍室10、冷蔵室11、野菜室12を所定の温度に冷
却する。
【0044】ところで、冷凍室用蒸発器18と熱交換す
る空気は、冷凍室扉13の開閉による外気の流入や冷凍
室内の保存食品の水分蒸発等により高湿化された空気で
あることから、冷凍室用蒸発器18の平板状フィン5a
の表面に着霜する。冷凍室用蒸発器18は着霜により能
力が低下するので、一定周期で自動的に冷凍室用蒸発器
18の下方に取り付けた除霜用ヒータ8の発熱により、
付着した霜を溶解し除霜する。
【0045】その際、冷凍室用蒸発器18の形状は奥行
き寸法Dよりも高さ寸法Hが小さいので、従来の蒸発器
の形状では熱が伝わりにくかった蒸発器の上部にまで除
霜用ヒータ8aの熱が伝わりやすく、冷凍室用蒸発器1
8全体の除霜を短時間で行うことができ、除霜時の冷凍
室10への熱影響を最小限に抑え、冷凍室10の温度上
昇を抑えることができる。
【0046】そして、除霜用ヒータ8の熱が伝わりやす
いので除霜用ヒータ8の入力を抑えることができるとと
もに、除霜用ヒータ8aの長さを冷凍室10の略全幅に
亘って設置できる程度まで長くしてヒータ線のW密度を
小さくすることができる。したがって、除霜用ヒータ8
のガラス管表面温度を冷凍サイクルで使用している可燃
性冷媒600aの着火点494℃よりも低い温度にする
ことができ、冷媒漏洩時の安全性を向上することができ
る。
【0047】さらに、冷凍室用蒸発器18の幅を冷凍室
10の室内幅にほぼ近い状態にまで拡大すれば、伝熱面
積的には高さ寸法Hを最小限に設計することができ、冷
凍室10内の機械室1a上方の限られたスペースである
冷却器収納空間18aに冷凍室用ファン19と冷凍室用
蒸発器18と除霜用ヒータ8aを同一面上の高さ方向に
一列に設置できるので、最下段に設けた冷凍室10の深
さが保存食品の大きさと積み重ね保存を考慮した上で最
も使いやすいとされる310mm〜440mmとした冷
蔵庫において、使い勝手を確保した上で冷凍室10の食
品収納スペースを大きくすることができる。
【0048】また、高さが抑えられることで冷凍室用フ
ァン19が冷凍室10の上部に位置する野菜室12の領
域にはみ出すことがないため、野菜室12の奥行き方向
の寸法を阻害せず、使用頻度の高い野菜室12の容量を
確保することができる。
【0049】また、冷蔵庫9庫内が、内部に断熱材を有
した仕切壁16により冷蔵温度帯である冷蔵室11およ
び野菜室12と冷凍温度帯である冷凍室10に区画し、
それぞれの区画に冷蔵室用蒸発器20、冷凍室用蒸発器
18を有するものであり、それぞれの区画ごとに専用冷
却器を設けることで、冷凍室用蒸発器18の着霜負荷が
減る。これにより、冷凍室用蒸発器18のフィン5aの
ピッチを狭くすることができ、熱交換するフィン表面積
を高めることができる。したがって、冷却能力を確保し
ながら高さ寸法Hを奥行き寸法Dより小さく設計したコ
ンパクトな冷凍室用蒸発器18を冷凍室10内の機械室
1a上方の限られたスペースである冷却器収納空間18
aに収めることができる。
【0050】また、冷蔵室用蒸発器20と冷凍室用蒸発
器18を並列に接続しているので、各蒸発器でそれぞれ
独立した冷凍サイクルが形成され、前記各冷凍サイクル
を交互に運転させることで、各冷凍サイクルにおける必
要冷凍能力は冷蔵室用蒸発器20と冷凍室用蒸発器18
を直列に接続した場合よりも低減できる。そのため冷凍
サイクル内の冷媒封入量を減らすことができ、可燃性冷
媒漏洩時の安全性を向上することができる。
【0051】また、機械室1aと冷凍室10を仕切る断
熱壁28に真空断熱材28aを配設したものであり、真
空断熱材28aの優れた断熱性能により、冷凍室用蒸発
器18の除霜時に除霜用ヒータ8aの熱が断熱壁28を
介して外部に伝達しにくくなることで冷凍室用蒸発器1
8の除霜を短時間で効率よく行うことができ、冷凍室の
昇温を抑えることができる。また通常冷却運転時には、
高温となる圧縮機1および機械室1a内から前記冷凍室
10内への熱伝達を低減し、冷凍室への吸熱を抑えるこ
とができ、圧縮機1の運転率が下がり省エネに寄与す
る。
【0052】なお本実施の形態では、各区画に設けた蒸
発器を並列接続し交互に切替える冷凍サイクルで説明し
たが、各区画に設けた蒸発器を直列に接続し、三方弁3
0により冷凍室用蒸発器18をバイパスする回路を設
け、冷凍室10と冷蔵室11および野菜室12を同時に
冷却する冷蔵モードと冷凍室10のみを冷却する冷凍モ
ードを前記三方弁30により切替える冷凍サイクルとし
てもよい。この場合、冷凍室冷却と冷蔵室冷却が同時に
行えるので、冷凍室と冷蔵室の両方が昇温した場合にす
ばやく両区画を冷却でき、保存食品の温度上昇を防止で
きる。
【0053】また、本実施の形態では、真空断熱材28
aは機械室1aと冷凍室10を仕切る断熱壁28に配設
したもので説明したが、冷蔵庫9を構成する断熱箱体の
天面、側面、背面、扉体のいずれかまたはすべてに適用
したものでもよい。この場合、断熱箱体全体の吸熱量を
減らすことができ冷却システムの冷却量を減らすこと
で、さらなる冷凍室用蒸発器18のコンパクト化が可能
となる。また、さらなる運転率の低減が可能となり、省
エネを図ることができる。
【0054】(実施の形態2)本発明による実施の形態
2について、図面を参照しながら説明する。なお実施の
形態1と同一構成および作用については、同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0055】図5は本発明の実施の形態2による冷蔵庫
の蒸発器の構成図である。34は冷凍室用ファン19の
コネクタで、冷蔵庫9組立時冷凍室用ファン19取付
後、電源供給側とコネクタ34で接続される。35は、
冷凍室用蒸発器18とサクションパイプ、あるいは冷凍
室用キャピラリ31との溶接部である。そして、コネク
タ34は溶接部35より上方に配置するようにしてい
る。また冷凍サイクルに使用する冷媒はイソブタンなど
の空気よりも比重の重い可燃性冷媒である。
【0056】上記構成において、庫内のコネクタ34を
冷凍室用蒸発器18および冷凍室用蒸発器18と配管と
の溶接部35より上部に配置することにより、冷凍室用
蒸発器18のベンド部や配管の溶接部で冷媒が漏洩した
場合、着火源となる可能性のあるコネクタ34(接点部
分)の周辺に冷媒が滞留しないため着火を防止する事が
できる。
【0057】なお、本実施の形態では、冷凍室用ファン
19のコネクタ34で説明したが、これに限るものでは
なく、除霜用ヒータ8aなどのリード線接続部分であれ
ばよいことはもちろんである。
【0058】また、コネクタ34を袋などのシール部材
で覆ってもよい。この場合、さらに安全性が高まるとと
もに水分からも保護できる。
【0059】(実施の形態3)本発明による実施の形態
3について、図面を参照しながら説明する。なお実施の
形態1と同一構成および作用については、同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0060】図6は本発明の実施の形態3による冷蔵庫
の蒸発器の構成図である。
【0061】36は冷凍室用ファン19のコネクタで、
冷蔵庫9組立時冷凍室用ファン19取付後、電源供給側
とコネクタ36で接続される。37は冷凍室用蒸発器1
8とサクションパイプ、冷凍室用キャピラリ31との溶
接部である。そして、コネクタ36は溶接部37より下
方に配置するようにしている。また冷凍サイクルに使用
する冷媒はメタン、アンモニアなどの空気よりも比重の
軽い可燃性冷媒である。
【0062】上記構成において、庫内のコネクタ36を
冷凍室用蒸発器18および冷凍室用蒸発器18と配管と
の溶接部37より下部に配置することにより、冷凍室用
蒸発器18のベンド部や配管の溶接部で冷媒が漏洩した
場合、着火源となる可能性のあるコネクタ36(接点部
分)の周辺に冷媒が滞留しないため着火を防止する事が
できる。
【0063】なお、本実施の形態では、冷凍室用ファン
19のコネクタ36で説明したが、これに限るものでは
なく、除霜用ヒータ8aなどのリード線接続部分であれ
ばよいことはもちろんである。
【0064】また、コネクタ36を袋などのシール部材
で覆ってもよい。この場合、さらに安全性が高まるとと
もに除霜時の水分などからも確実に保護できる。
【0065】(実施の形態4)本発明による実施の形態
4について、図面を参照しながら説明する。なお実施の
形態1と同一構成および作用については、同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0066】図7は本発明の実施の形態4による冷蔵庫
の要部側面断面図である。図8は同実施の形態における
冷蔵庫の蒸発器近傍の要部拡大図である。
【0067】図において、冷凍室用蒸発器38は、冷媒
管6bに形状が平行四辺形であるフィン5bを横方向に
複数枚組込み、フィン5b上辺および下辺を前方に向か
って下方に傾斜させて配置している。また、冷凍室用蒸
発器38の上方には冷凍室用ファン19をフィン5bの
傾斜と同方向に傾斜して配置している。また、除霜用ヒ
ータ8aは、冷凍室用蒸発器38の奥行方向の厚みの中
心線Cより、除霜用ヒータ8aの設置位置を奥行方向に
Lだけずらして前記冷凍室用蒸発器38のフィン5bの
下面近傍に配置している。
【0068】以上の構成により、冷凍室用蒸発器38の
フィン5bの上辺および下辺を前方に向かって下方に傾
斜させて配置しているので、除霜後のフィン5b間に残
っている除霜水がフィン下部端面をつたって仕切り板2
2の壁面から排水され従来の水平としたフィン形状より
も除霜水の排水を促進することができる。
【0069】また、庫内を循環する冷気により着霜する
蒸発器のフィン前縁部分(フィン下辺)の長さを傾斜に
より長くすることができ、蒸発器の着霜耐力を向上する
ことができる。また冷凍室用ファン19に付着した除霜
水も傾斜設置することにより排水を促進でき、次の冷却
開始時の蒸発器およびファンの能力低下を抑えることが
できる。
【0070】また送風ファンは蒸発器のフィン上辺の傾
斜角と同方向に傾斜設置させたので送風ファンと蒸発器
の設置が省スペース化できる。さらに除霜用ヒータ8a
の設置位置を冷凍室用蒸発器38の奥行方向の厚みの中
心線Cより奥行き方向にLだけずらして配置しているの
で、中央部に設置した場合より除霜用ヒータ8aを上方
に位置させることができ、除霜用ヒータ8aの熱を効率
よく蒸発器全体に伝えられ除霜時間を短縮することがで
きる。また除霜ヒータ8aの位置を風路の中央線Cより
奥行き方向にずらすことにより庫内を循環する冷気風路
の抵抗を減らすことができ、冷却能力を高めることがで
きる。
【0071】なお本実施の形態では、冷凍室用蒸発器3
8について記したが、冷蔵室用蒸発器20に適用しても
同様の効果が得られる。
【0072】また、冷凍室用蒸発器38の上方には冷凍
室用ファン19をフィン5bの傾斜と同方向に傾斜して
配置しているが、その傾斜配置は5bの傾斜と同一とし
てもよいし、設置条件が許す範囲で水平面からの角度を
フィン5bの傾斜角度より大きくしてもよい。
【0073】(実施の形態5)本発明による実施形態5
について、図面を参照しながら説明する。なお実施の形
態1と同一構成および作用については、同一符号を付し
て詳細な説明を省略する。
【0074】図9は本発明の実施の形態5による冷蔵庫
の要部側面断面図である。図10は同実施の形態におけ
る冷蔵庫の蒸発器近傍の要部拡大図である。
【0075】図において、冷凍室用蒸発器39は横方向
に複数枚並べて配置したフィン40を有する冷媒管41
を前方に、横方向に複数枚並べて配置したフィン42を
有する冷媒管43を後方に配置し、前方に配置した冷媒
管41のフィン40を後方に配置した冷媒管43のフィ
ン42より低く奥行方向で上下に階段状に配置してい
る。また、冷凍室用蒸発器39の上方には冷凍室用ファ
ン19をフィン40とフィン42の接線の傾斜と同方向
に傾斜して配置している。
【0076】以上の構成により、冷凍室用蒸発器39の
着霜するフィン前縁部分(フィン41と42の下部階段
状部分)を長くして冷凍室用蒸発器39の着霜耐力を向
上させることができる。着霜耐力を向上させることによ
り、運転中の冷凍室用蒸発器39の冷却能力低下を抑え
ることができる。また冷凍室用ファン19を冷凍室用蒸
発器39の上方に斜め配置させることにより、除霜後に
冷凍室用ファン19に付着している除霜水がファン端部
に集まるため、除霜水の排出を促進することができる。
【0077】また奥行方向に複数配置した冷媒管41の
フィン40と冷媒管43のフィン42の上下ずらし寸法
は自由に設計できるために、汎用性のある長方形のフィ
ンを適用でき、低コスト化と設計自由度を高めることが
できる。なお、本実施の形態では、冷凍室用蒸発器39
について記したが、冷蔵室用蒸発器20に適用しても同
様の効果が得られる。
【0078】また、冷凍室用蒸発器39の上方には冷凍
室用ファン19をフィン40とフィン42の接線の傾斜
と同方向に傾斜して配置しているが、その傾斜配置はフ
ィン40とフィン42の接線の傾斜と同一としてもよい
し、設置条件が許す範囲で水平面からの角度をフィン4
0とフィン42の接線の傾斜角度より大きくしてもよ
い。
【0079】(実施の形態6)本発明による実施の形態
6について、図面を参照しながら説明する。なお実施の
形態1と同一構成および作用については、同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0080】図11は本発明の実施の形態6による冷蔵
庫の冷凍室側面断面図である。
【0081】図において、冷凍室用蒸発器44を複数の
冷媒管45と前記冷媒管一本づつに独立でかつそれぞれ
が平行で配置断面が略三角になるよう配置された複数枚
のフィン46から構成し、複数の冷媒管45はそれぞれ
が連接し一本の配管を構成している。また、冷凍室用蒸
発器44の上方に冷凍室用ファン19を冷凍室用蒸発器
44のフィン上端部分の傾斜と同方向になるよう傾斜配
置させることにより、冷凍室用蒸発器44と冷凍室用フ
ァン19との間隔が狭くなることから無効空間を減ら
し、省スペース化が図れる。
【0082】また、冷凍室用ファン19と冷凍室用蒸発
器44とを機械室1aの上方の冷却器収納空間18a内
に収納する場合、フィン46の配置断面が四角形の蒸発
器よりも略三角形状とすることで冷却能力を維持した上
で冷却器収納空間18a内での冷凍室用ファン19と冷
凍室用蒸発器44との設置高さを低くすることができ
る。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明は、冷蔵庫庫内の最下段に冷凍室を配置し、圧縮機を
収納する機械室を冷蔵庫背面下部で前記冷凍室の後方に
形成し、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用した冷蔵庫に
おいて、断熱壁を介して前記機械室の上方に、複数の冷
媒管に互いに平行に配置された複数枚のフィンにより構
成され、奥行き寸法より高さ寸法が小さい蒸発器と、前
記蒸発器の上方に配置した冷気を循環させるファンと、
前記蒸発器の霜を除霜するために前記蒸発器の下方に配
置された除霜用ヒータとを備えたので、除霜効率を向上
させることにより除霜を短時間で行うことができる。ま
た除霜時のヒータ最高表面温度を前記可燃性冷媒の着火
点よりも低くすることで、冷媒漏洩時の安全性を向上す
ることができる。さらに、蒸発器を配置する冷凍室の食
品収納スペースを大きくすることができる。
【0084】請求項2に記載の発明は、冷蔵庫庫内に冷
蔵室と冷凍室が区画され、前記冷凍室を最下段に配置
し、圧縮機を収納する機械室を冷蔵庫背面下部で前記冷
凍室の後方に全幅に亘って形成し、冷凍サイクルに可燃
性冷媒を使用した冷蔵庫において、断熱壁を介して前記
機械室の上方に、複数の冷媒管に互いに平行に配置され
た複数枚のフィンにより構成され、奥行き寸法より高さ
寸法が小さく庫内の略全幅に亘って配置した蒸発器と、
前記蒸発器の上方に配置した冷気を循環させるファン
と、前記蒸発器の霜を除霜するために前記蒸発器の下方
に前記蒸発器の幅と略同等の長さで配置された除霜用ヒ
ータとを前記冷凍室の後部に備えたので、除霜効率を向
上させることにより除霜を短時間で行うことができる。
また除霜時のヒータ最高表面温度を前記可燃性冷媒の着
火点よりも低くすることで、冷媒漏洩時の安全性を向上
することができる。さらに、蒸発器を配置する冷凍室の
食品収納スペースを大きくすることができる。
【0085】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明において、前記蒸発器とは独立し
て冷蔵室内を冷却する蒸発器を設けたので、高さ寸法を
奥行き寸法より小さく設計したコンパクトな蒸発器を、
冷凍室内の機械室上方の限られたスペースにファンと除
霜用ヒータとともに同一面上に設置しても、十分な冷却
性能を確保することができる。
【0086】請求項4に記載の発明は、請求項3記載の
発明において、冷蔵室内を冷却する蒸発器と冷凍室内を
冷却する蒸発器を並列に配管接続して冷凍サイクルを構
成したので、冷媒封入量を減らすことができ、冷媒漏洩
時の安全性を向上することができる。
【0087】請求項5に記載の発明は、請求項1から3
のいずれか一項に記載の発明において、機械室と冷凍室
を仕切る断熱壁に真空断熱材を配設したものであり、除
霜を効率よく行うことができる。また通常冷却運転時に
は、前記圧縮機および機械室内から前記冷凍室内への熱
伝達を低減し、冷凍室の昇温を抑えることができる。
【0088】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
のいずれか一項に記載の発明において、冷凍室の庫内高
さを310mm〜440mmとしたものであり、高さ寸
法を奥行き寸法より小さく設計したコンパクトな蒸発器
を、冷凍室内の機械室上方の限られたスペースにファン
と除霜用ヒータとともに同一面上に設置した上で、冷凍
室の容量と適度な深さによる使い勝手を確保することが
できる。
【0089】請求項7に記載の発明は、請求項1から3
のいずれか一項に記載の発明において、冷凍サイクルに
使用する可燃性冷媒の比重が空気より重い場合、蒸発器
配管接続部より上部に庫内電装部品の配線接続部を配置
するものであり、配管の溶接部分で冷媒が漏洩した場合
にも漏洩冷媒は下方に滞留し、リード線接続部分に冷媒
が滞留しないため着火を防止する事ができる。
【0090】請求項8に記載の発明は、請求項1から3
のいずれか一項に記載の発明において、冷凍サイクルに
使用する可燃性冷媒の比重が空気より軽い場合、蒸発器
配管接続部より下部に庫内電装部品の配線接続部を配置
するものであり、配管の溶接部分で冷媒が漏洩した場合
にも漏洩冷媒は上方に滞留し、リード線接続部分に冷媒
が滞留しないため着火を防止する事ができる。
【0091】請求項9に記載の発明は、請求項1から6
のいずれか一項に記載の発明において、形状が平行四辺
形であるフィンを横方向に複数枚並べ、フィン上辺およ
び下辺を前方に向かって下方に傾斜させて配置した蒸発
器と、前記蒸発器のフィン上方で傾斜設置させた送風フ
ァンと、除霜用ヒータからなるものであり、蒸発器に付
着した除霜水の排出を促進することができる。また蒸発
器の着霜耐力を向上することができる。また送風ファン
は蒸発器のフィン上辺の傾斜角と同方向に傾斜設置させ
たので送風ファンと蒸発器の設置が省スペース化でき
る。
【0092】請求項10に記載の発明は、請求項1から
6のいずれか一項に記載の発明において、横方向に複数
枚並べて配置したフィンを有する冷媒管を少なくとも奥
行方向に複数配置し、前記冷媒管のフィンが奥行方向で
上下に階段状に配置した蒸発器と、前記階段状に形成し
たフィン上方で傾斜配置させた送風ファンと、除霜用ヒ
ータからなるものであり、蒸発器の着霜耐力を向上させ
ることができる。また汎用性のある長方形のフィンを適
用でき、低コスト化と設計自由度を高めることができ
る。
【0093】請求項11に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の発明において、蒸発器の奥行方向の厚み
の中心線より、除霜用ヒータの設置位置を奥行方向にず
らして前記蒸発器下面フィン近傍に配置したものであ
り、除霜時間を短縮できる。また前記除霜ヒータの位置
を風路の中央より奥行き方向にずらすことにより風路の
抵抗を減らすことができる。
【0094】請求項12に記載の発明は、請求項1から
6のいずれか一項に記載の発明において、複数の冷媒管
と前記冷媒管一本づつに独立でかつそれぞれが平行で配
置断面が略三角になるよう配置された複数枚のフィンで
構成された蒸発器と、傾斜配置させた送風ファンと、除
霜用ヒータからなるものであり、前記フィンと前記送風
ファンとの省スペース化が図れる。またフィンの配置断
面が四角形の蒸発器よりも同容量内でフィンの配置効率
が上がるので蒸発器の能力を向上することができる。
【0095】請求項13に記載の発明は、請求項1から
請求項12のいずれか一項に記載の発明において、冷気
送風ファンを軸流ファンとしたものであり、ファンの厚
みを薄くすることができ、冷凍室内の機械室上方の限ら
れたスペースに蒸発器と除霜用ヒータとともにコンパク
トに収めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷蔵庫の実施の形態1の側面断面
【図2】同実施の形態の冷蔵庫の冷凍室正面図
【図3】同実施の形態の冷蔵庫の冷凍室用蒸発器の斜視
【図4】同実施の形態の冷蔵庫の冷凍サイクル図
【図5】本発明による冷蔵庫の実施の形態2の蒸発器の
構成図
【図6】本発明による冷蔵庫の実施の形態3の蒸発器の
構成図
【図7】本発明による冷蔵庫の実施の形態4の要部側面
断面図
【図8】同実施の形態の冷蔵庫の蒸発器近傍の要部拡大
【図9】本発明による冷蔵庫の実施の形態5の要部側面
断面図
【図10】同実施の形態の冷蔵庫の蒸発器近傍の要部拡
大図
【図11】本発明による冷蔵庫の実施の形態6の要部側
面断面図
【図12】従来の冷蔵庫の冷凍サイクル構成図
【図13】従来の冷蔵庫の蒸発器の構成図
【符号の説明】
1 圧縮機 1a 機械室 5a、5b、40、42、46 フィン 6a、6b、41、43、45 冷媒管 8a 除霜用ヒータ 9 冷蔵庫本体 10 冷凍室 11 冷蔵室 16 冷凍室と野菜室を仕切る仕切壁 17 冷蔵室と野菜室を仕切る仕切壁 18、38、39、44 冷凍室用蒸発器 18a 冷却器収納空間 19 冷凍室用ファン 20 冷蔵室用蒸発器 28 断熱壁 28a 真空断熱材 30 三方弁 34、36 コネクタ 35、37 溶接部 D 冷凍室用蒸発器の奥行き寸法 F 冷凍室の庫内高さ寸法 H 冷凍室用蒸発器の高さ寸法
フロントページの続き (72)発明者 境 寿和 滋賀県草津市野路東2丁目3番1−2号 松下冷機株式会社内 (72)発明者 斎藤 哲哉 滋賀県草津市野路東2丁目3番1−2号 松下冷機株式会社内 Fターム(参考) 3L045 AA01 AA06 AA07 BA01 CA02 DA02 EA01 GA04 HA01 HA02 HA07 PA04 PA05 3L046 AA01 AA05 AA06 AA07 BA04 CA07 MA04 MA05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷蔵庫庫内の最下段に冷凍室を配置し、
    圧縮機を収納する機械室を冷蔵庫背面下部で前記冷凍室
    の後方に形成し、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用した
    冷蔵庫において、断熱壁を介して前記機械室の上方に、
    複数の冷媒管に互いに平行に配置された複数枚のフィン
    により構成され、奥行き寸法より高さ寸法が小さい蒸発
    器と、前記蒸発器の上方に配置した冷気を循環させるフ
    ァンと、前記蒸発器の霜を除霜するために前記蒸発器の
    下方に配置された除霜用ヒータとを備えたことを特徴と
    する冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 冷蔵庫庫内に冷蔵室と冷凍室が区画さ
    れ、前記冷凍室を最下段に配置し、圧縮機を収納する機
    械室を冷蔵庫背面下部で前記冷凍室の後方に全幅に亘っ
    て形成し、冷凍サイクルに可燃性冷媒を使用した冷蔵庫
    において、断熱壁を介して前記機械室の上方に、複数の
    冷媒管に互いに平行に配置された複数枚のフィンにより
    構成され、奥行き寸法より高さ寸法が小さく庫内の略全
    幅に亘って配置した蒸発器と、前記蒸発器の上方に配置
    した冷気を循環させるファンと、前記蒸発器の霜を除霜
    するために前記蒸発器の下方に前記蒸発器の幅と略同等
    の長さで配置された除霜用ヒータとを前記冷凍室の後部
    に備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 前記蒸発器とは独立して冷蔵室内を冷却
    する蒸発器を設けたことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 冷蔵室内を冷却する蒸発器と冷凍室内を
    冷却する蒸発器を並列に配管接続して冷凍サイクルを構
    成したことを特徴とする請求項3に記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 機械室と冷凍室を仕切る断熱壁に真空断
    熱材を配設したことを特徴とする請求項1から3のいず
    れか一項に記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 冷凍室の庫内高さを310mm〜440
    mmとしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか
    一項に記載の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 冷凍サイクルに使用する可燃性冷媒の比
    重が空気より重い場合、蒸発器配管接続部より上部に庫
    内電装部品の配線接続部を配置することを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  8. 【請求項8】 冷凍サイクルに使用する可燃性冷媒の比
    重が空気より軽い場合、蒸発器配管接続部より下部に庫
    内電装部品の配線接続部を配置することを特徴とする請
    求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 形状が平行四辺形であるフィンを横方向
    に複数枚並べ、フィン上辺および下辺を前方に向かって
    下方に傾斜させて配置した蒸発器と、前記蒸発器のフィ
    ン上方で傾斜設置した送風ファンと、除霜用ヒータから
    なることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか
    一項に記載の冷蔵庫。
  10. 【請求項10】 横方向に複数枚並べて配置したフィン
    を有する冷媒管を少なくとも奥行方向に複数配置し、前
    記冷媒管のフィンが奥行方向で上下に階段状に配置した
    蒸発器と、前記階段状に形成したフィン上方で傾斜配置
    させた送風ファンと、除霜用ヒータからなることを特徴
    とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の冷
    蔵庫。
  11. 【請求項11】 蒸発器の奥行方向の厚みの中心線よ
    り、除霜用ヒータの設置位置を奥行方向にずらして前記
    蒸発器下面フィン近傍に配置したことを特徴とする請求
    項9または10に記載の冷蔵庫。
  12. 【請求項12】 複数の冷媒管と前記冷媒管一本づつに
    独立でかつそれぞれが平行で配置断面が略三角になるよ
    う配置された複数枚のフィンで構成された蒸発器と、傾
    斜配置させた送風ファンと、除霜用ヒータからなること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記
    載の冷蔵庫。
  13. 【請求項13】 冷気送風ファンを軸流ファンとしたこ
    とを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項
    に記載の冷蔵庫。
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