JP2003314709A - バタフライ弁 - Google Patents

バタフライ弁

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JP2003314709A
JP2003314709A JP2002119362A JP2002119362A JP2003314709A JP 2003314709 A JP2003314709 A JP 2003314709A JP 2002119362 A JP2002119362 A JP 2002119362A JP 2002119362 A JP2002119362 A JP 2002119362A JP 2003314709 A JP2003314709 A JP 2003314709A
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JP
Japan
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valve
valve body
swirl flow
flow forming
adapter
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002119362A
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English (en)
Inventor
Makoto Kobayashi
誠 小林
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Toyo Valve Co Ltd
Original Assignee
Toyo Valve Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バタフライ弁の面間寸法を変化させることな
く、キャビテーションによるダメージを効果的に抑制
し、騒音の低下及び配管寿命の延長を図ることができる
新規の弁構造を提供する。 【解決手段】 バタフライ弁100に装着されるアダプ
タ140は、取付枠141と、この取付枠141から内
側(流路内)に突出した旋回流形成翼142とを有して
いる。取付枠141は、弁箱110の端面部111に設
けられた凹縁部112に嵌合し、弁箱110の内部に配
置されるように構成されている。旋回流形成翼142
は、取付枠141の内周面から流路内に突出するように
構成され、弁体120のオリフィス側にある角度範囲に
限定して形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明はバタフライ弁に係
り、特に、旋回流形成翼を備えたバタフライ弁の内部構
造に関する。
【0001】
【従来の技術】一般に、バタフライ弁は、弁箱内におい
て弁体が弁軸を中心として回動可能に構成されている。
バタフライ弁には、キャビテーションにより騒音や振動
が発生し、また、これらの振動により下流側の配管が局
部的に大きな損傷を受けるため、配管の耐久性が低下す
るという問題点がある。この問題点を解決するために、
従来から種々の技術が提案されている。
【0002】特開昭63−47572号公報には、弁体
の端面が回動する際に描く軌跡に沿った形状を有する複
数のリブを含む櫛歯を上流側及び下流側にそれぞれ設け
たバタフライ弁が開示されている。より具体的には、バ
タフライ弁と配管との間に挟持された支持フランジに、
バタフライ弁の弁箱内に伸びる円筒状の歯板を設け、こ
の歯板の内周に流路の軸線と平行に配設されたリブから
なる櫛歯が突設されている。この櫛歯は、弁体のオリフ
ィス側では弁体の上流側に配置され、弁体のノズル側で
は弁体の下流側に配置されている。
【0003】また、特開平11−230371号公報に
は、配管フランジと弁本体との間に板状の制御プレート
を配置したバタフライ弁が開示されている。この制御プ
レートには、回動する弁体を回避するための略半円形の
開口と、この開口の残りの部分に形成された複数の平行
なスリットとが設けられ、この制御プレートを弁体の上
流側と下流側にそれぞれ介挿することにより、キャビテ
ーションを低減することができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のバタフライ弁においては、バタフライ弁と配管との
間に支持フランジや制御プレートを介挿する必要がある
ため、支持フランジや制御プレートの厚み分だけ面間寸
法が変化してしまう。したがって、既存の施設に追加し
て設けることが難しく、また、新規施設であっても設計
変更が困難であるという問題点がある。
【0005】また、特開昭63−47572号公報に記
載されている櫛歯は、流路の軸線にほぼ平行に設けら
れ、流体を櫛歯によって分断することによってキャビテ
ーションの発生を抑制するようにしているが、弁体の軌
跡に沿った形状の櫛歯を形成する必要があるため、櫛歯
の形状に関する制約により弁体形状や寸法の変化に対す
る対応性が低くなるとともに、キャビテーションによる
ダメージの低減効果の最適化に対する設計自由度が低く
なることが考えられる。
【0006】さらに、特開昭63−47572号公報や
特開平11−230371号公報に記載されている櫛歯
やスリットは、単に流体の流れを分断したり整流したり
するものであり、それのみでキャビテーションによるダ
メージを有効に抑制するには不十分であることが考えら
れる。
【0007】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、バタフライ弁の面間寸法を変化さ
せることなく、キャビテーションによるダメージを効果
的に抑制し、騒音の低下及び配管寿命の延長を図ること
ができる新規の弁構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のバタフライ弁は、弁体と、該弁体を収容し前
記弁体をその弁軸を中心に回動可能に軸支する弁箱とを
有するバタフライ弁であって、前記弁体の一側において
前記弁箱に取り付けられるアダプタを有し、前記アダプ
タは、前記弁箱に装着され、前記弁箱によって構成され
る流路の周囲に配置される取付枠と、前記取付枠から前
記流路内に突出する旋回流形成翼とを有することを特徴
とする。
【0009】この発明によれば、弁体の一側(すなわち
1次側(上流側)と2次側(下流側)のいずれか一方)
において弁箱にアダプタを取り付けた構造とし、このア
ダプタには、弁箱に取り付けた取付枠から流路内に突出
する旋回流形成翼を設けることにより、弁体を通過した
流体に対して旋回流形成翼が作用して旋回流が形成され
るため、キャビテーションによって生ずる気泡を配管中
心に集中させることができることから、流体が防音壁と
なり、配管へのダメージと騒音を低減することができる
とともに、気泡を早期に消滅させることができる。
【0010】特に、本発明の場合には、旋回流形成翼に
よって旋回流を形成することによってキャビテーション
気泡を配管中心へと導くようにしているため、従来のよ
うに、負圧となる部分の流路を分断したり整流したりす
るために弁体のオリフィス部分やノズル部分の近傍に櫛
歯を設けるといった必要はなくなるため、弁体との干渉
を避けやすい場所に旋回流形成翼を設けることができる
こととなり、アダプタの装着場所の自由度を高めること
ができるから、弁箱内のアダプタの収容スペースを容易
に確保することができ、それによって面間寸法の変化を
防止することも可能になる。また、櫛歯やスリットによ
る単なる整流作用とは異なるため、キャビテーションに
よるダメージを有効に抑制することが可能になる。
【0011】本発明において、前記弁体は、その弁軸に
対して他側に偏心した状態で取り付けられていることが
好ましい。弁体が弁軸に対して他側(すなわち、アダプ
タが装着されている側とは反対側)に偏心していること
によって、弁体の一側にアダプタを取り付けても弁箱内
にアダプタを配置する収容スペースを確保しやすくな
り、アダプタを弁箱内に配置させることが可能になるた
め、バタフライ弁の面間寸法の変化させることなく装着
することが可能になる。
【0012】本発明において、前記アダプタは前記弁箱
の2次側に取り付けられていることが好ましい。アダプ
タが弁箱の2次側(流路の下流側)に取り付けられてい
ることにより、旋回流形成翼が弁体の下流側に配置され
ていることとなるため、弁体を通過した後の流体に対し
て効果的に旋回流を形成することが可能になり、キャビ
テーションによるダメージを有効に抑制できる。
【0013】本発明において、前記旋回流形成翼は、前
記弁体のオリフィス側にある流路周りの角度範囲に限定
して配置されていることが好ましい。弁体のオリフィス
側にある流路周りの角度範囲においては、弁体が開いて
いくに従って弁体がアダプタから離反していくため、旋
回流形成翼と弁体とが干渉する恐れがないので、旋回流
形成翼を弁箱の内部に自由に配置することが可能にな
り、旋回流形成翼の形状や寸法を最適化しやすくなる。
また、このように旋回流形成翼を配置することにより、
アダプタを弁箱の内部に配置しやすくなり、その結果、
バタフライ弁の面間寸法を変化させないように構成する
ことも可能になる。
【0014】本発明において、前記旋回流形成翼は流路
周り全体に複数設けられ、前記弁体のオリフィス側にあ
る流路周りの角度範囲に設けられた前記旋回流形成翼の
突出量よりも、前記弁体のノズル側にある流路周りの角
度範囲に設けられた前記旋回流形成翼の突出量が小さい
ことが好ましい。この場合には、弁体のオリフィス側と
ノズル側の双方の角度範囲に旋回流形成翼が設けられて
いることにより、より強い旋回流を発生させることがで
きる。また、弁体のオリフィス側にある角度範囲に設け
られた旋回流形成翼の突出量よりも、それとは反対側
の、弁体のノズル側にある角度範囲に設けられた旋回流
形成翼の突出量が小さいことにより、弁体に干渉しない
ように構成しつつ、旋回流形成翼の突出量を確保するこ
とにより旋回流を効率的に形成することが可能になる。
【0015】ここで、上記の旋回流形成翼の突出量と
は、流路の中心側に向けた、すなわち半径方向に向けた
突出量と、弁体或いは弁軸に向けた突出量(張出量)の
いずれをも言うものとする。したがって、半径方向の突
出量は同じであるが弁体或いは弁軸に向けた突出量(張
出量)に大小関係がある場合、或いは、弁体或いは弁軸
に向けた突出量(張出量)は同じであるが、半径方向の
突出量に大小関係がある場合も含まれ、さらに、半径方
向と突出量と、弁体或いは弁軸に向けた突出量(張出
量)との合計に大小関係がある場合も含まれる。
【0016】また、本発明の別のバタフライ弁は、弁体
と、該弁体を収容し前記弁体をその弁軸を中心に回動可
能に軸支する弁箱とを有するバタフライ弁であって、前
記弁体は、その弁軸に対して流路方向に偏心した状態で
取り付けられ、前記弁体の偏心方向の逆側において前記
弁箱に取り付けられるアダプタを有し、前記アダプタ
は、前記弁箱に装着され、前記弁箱によって構成される
流路の周囲に配置される取付枠と、前記取付枠から前記
流路内に突出する旋回流形成翼とを有することを特徴と
する。
【0017】本発明において、前記旋回流形成翼は、前
記弁体の開放動作時に前記弁体が離反する側にある流路
周りの角度範囲に限定して配置されていることが好まし
い。弁体の開放動作時に弁体が離反する側にある流路周
りの角度範囲においては、旋回流形成翼と弁体とが干渉
する恐れがないので、旋回流形成翼を弁箱の内部に自由
に配置することが可能になり、旋回流形成翼の形状や寸
法を最適化しやすくなるとともに、このように旋回流形
成翼を配置することにより、アダプタを弁箱の内部に配
置しやすくなり、その結果、バタフライ弁の面間寸法を
変化させないように構成することが可能になる。
【0018】本発明において、前記旋回流形成翼は流路
周り全体に複数設けられ、前記弁体の開放動作時に前記
弁体が離反する側にある流路周りの角度範囲に設けられ
た前記旋回流形成翼の突出量よりも、前記弁体の開放動
作時に前記弁体が接近する側にある流路周りの角度範囲
に設けられた前記旋回流形成翼の突出量が小さいことが
好ましい。この場合には、弁体のオリフィス側とノズル
側の双方の角度範囲に旋回流形成翼が設けられているこ
とにより、より強い旋回流を発生させることができる。
また、弁体の開放動作時に弁体が離反する側にある角度
範囲に設けられた旋回流形成翼の突出量よりも、それと
は反対側の、弁体の開放動作時に弁体が接近する側にあ
る角度範囲に設けられた旋回流形成翼の突出量が小さい
ことにより、弁体に干渉しないように構成しつつ、旋回
流形成翼の突出量を確保することにより旋回流を効率的
に形成することが可能になる。
【0019】ここで、上記の旋回流形成翼の突出量と
は、流路の中心側に向けた、すなわち半径方向に向けた
突出量と、弁体或いは弁軸に向けた突出量(張出量)の
いずれをも言うものとする。したがって、半径方向の突
出量は同じであるが弁体或いは弁軸に向けた突出量(張
出量)に大小関係がある場合、或いは、弁体或いは弁軸
に向けた突出量(張出量)は同じであるが、半径方向の
突出量に大小関係がある場合も含まれ、さらに、半径方
向と突出量と、弁体或いは弁軸に向けた突出量(張出
量)との合計に大小関係がある場合も含まれる。
【0020】本発明において、前記取付枠は、前記弁体
側に張り出した内縁部を有し、前記旋回流形成翼は前記
内縁部から内側に突出するように構成されていることが
好ましい。取付枠の内縁部が弁体側に張り出しているこ
とにより、取付枠の流路方向の厚さを増大することがで
きるため、バタフライ弁の面間寸法に影響を与えること
なく、当該内縁部から突出する旋回流形成翼の強度を高
めることができる。
【0021】本発明において、前記取付枠は、前記弁箱
の内側に配置されていることが好ましい。取付枠が弁箱
の内側に配置されていることにより、アダプタを装着し
てもバタフライ弁の面間寸法が変化しないように構成で
きる。
【0022】本発明において、前記旋回流形成翼は複数
設けられ、複数の前記旋回流形成翼が相互に平行に構成
されている場合がある。
【0023】また、前記旋回流形成翼は複数設けられ、
複数の前記旋回流形成翼が流路中心の周りに相互に放射
状に配置されている場合がある。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係るバタフライ弁の実施形態について詳細に説明す
る。図1は、バタフライ弁100の基本構成を示す二次
側(流路の下流側)から見た側面図、流路方向と直交す
る方向から見た縦断面図(右側の図面)及び横断面図
(上側の図面)である。ここで、いずれの図においても
弁体自体は断面ではなく外観を示してある。
【0025】上記基本構成においては、バタフライ弁1
00には、弁箱110と、この弁箱110内に配置され
た弁体120と、この弁体120が回動する際の回転軸
となる弁軸130とを備えている。
【0026】ここで、弁体120は、円板状の弁板12
1と、この弁板121と一体化された軸支部122とを
有する。弁板121は、弁箱110内に構成された流路
を開閉するための弁体120の主たる作用部分(主面)
を構成するものであり、軸支部122は、弁軸130を
軸支して弁軸130とともに弁板121を回転させるた
めの軸保持部分である。本実施形態においては、弁板1
21は、弁軸130に対して偏心して取り付けられてい
る。より具体的には、弁板121は、弁軸130よりも
一次側(流路の上流側)に偏心して取り付けられてい
る。
【0027】弁箱110の2次側の端面部111には、
流路に臨むその内縁に、端面部111の外周側に設けら
れた外面部分111aよりも1次側(流路の上流側)に
引き込まれた段差状の凹縁部112が設けられている。
この凹縁部112には、図示例では、外周側に設けられ
た浅底の第1凹縁部分112Aと、内周側に設けられた
深底の第2凹縁部分112Bとが設けられている。
【0028】図2は、上記の基本構成に対してアダプタ
140を取り付けた状態を示す組立図である。また、図
3(a)は、アダプタ140の側面図、正面図(右側の
図)及び平面図(上側の図)である。
【0029】アダプタ140は、取付枠141と、この
取付枠141から内側(流路内)に突出した旋回流形成
翼142とを有している。本実施形態では、取付枠14
1はリング状に構成されている。この取付枠141は、
弁箱110の端面部111に設けられた凹縁部112に
嵌合するように構成されている。取付枠141には、凹
縁部112の第1凹縁部分112Aに嵌合するフランジ
部分141Aと、凹縁部112の第2凹縁部分112B
に嵌合する内縁部141Bとが設けられている。この内
縁部141Bは、組み立て状態においてフランジ部分1
41Aから流路の上流側(すなわち弁体120側)に張
り出すように形成されている。その結果、フランジ部分
141Aと内縁部141Bとは断面L字状に構成されて
いる。また、フランジ部分141Aの端面は、端面部1
11の外面部分111aと略面一になるように構成され
ている。なお、内縁部141Bは、端面部111から弁
箱110内の弁体120に向けて張り出した筒状(円筒
状)に構成されている。
【0030】旋回流形成翼142は、取付枠141の内
周面から流路内に突出するように構成されている。より
具体的には、旋回流形成翼142は、取付枠141から
流路の中心に向けて(すなわち半径方向内側に)突出し
ている。また、同時に、旋回流形成翼142は、取付枠
141から弁体120に向けて(すなわち、1次側(流
路の上流側)に向けて)取付枠141から張り出すよう
に突出している。
【0031】旋回流形成翼142は、弁箱110によっ
て構成される流路の軸線方向(流路方向)に対して流路
方向に見て傾斜している。すなわち、旋回流形成翼14
2の表面と平行な平面は、流路の軸線を含むいずれかの
平面に対して必ず交差するようになっている。これによ
って、旋回流形成翼142を通過した流体は、その表面
によって偏向させられるため、その下流側において旋回
し、旋回流が生ずる。
【0032】本実施形態において、旋回流形成翼142
は複数設けられている。そして、複数の旋回流形成翼1
42はいずれも弁箱110によって構成される流路中心
の周りに放射状に配置されている。これによって旋回流
をより効率的に形成することが可能になる。
【0033】本実施形態において、バタフライ弁100
が開放動作を行う際には弁体120は図1及び図2の横
断面図において図示反時計周りに回動するように構成さ
れる。そして、旋回流形成翼142は、弁体120が開
放動作を行う場合に弁体12が離反していく流路周りの
角度範囲(図2の側面図における右半分の領域、すなわ
ち右側180度の角度範囲)に限定して形成されてい
る。より具体的には、本実施形態ではアダプタ140は
弁体120の2次側(流路の下流側)に配置されている
ため、旋回流形成翼142は全て弁体120のオリフィ
ス側に配置され、弁体120のノズル側には配置されて
いないこととなる。したがって、弁体120が開放動作
を行っても上記角度範囲に限定して形成された旋回流形
成翼142が弁体120に干渉することはない。したが
って、旋回流形成翼142と弁板121との干渉は、閉
止状態においてアダプタ140が支障なく取り付け可能
であれば、基本的には一切考慮しなくてもよいこととな
る。
【0034】また、このように弁体120と旋回流形成
翼142とが相互に干渉しないように構成しても、さら
に、旋回流形成翼142を弁箱110の内部に限定して
形成しても、旋回流形成翼142の流路方向又は半径方
向の突出量を大きく確保することができるため、旋回流
の形成効率を高めることが可能になる。特に、キャビテ
ーションによるダメージの抑制効果に関して旋回流形成
翼の形状や寸法を容易に最適化することが可能になる。
【0035】特に、本実施形態では、弁体120の2次
側(下流側)に旋回流形成翼142が配置されるので、
弁箱110の内面と弁体120の端縁部との間を通過し
た後の流体に対して旋回流形成翼142が作用すること
となる。したがって、弁体120の1次側に配置されて
いる場合よりも確実かつ強力に弁体の2次側において旋
回流を形成することができる。
【0036】上記の旋回流形成翼142によって形成さ
れた旋回流は、流体が弁体120を通過する際に生ずる
キャビテーション気泡を配管の中心側に集中させる。し
たがって、キャビテーション気泡が配管内面から離反す
ると、流体が防音壁となる事で、キャビテーション気泡
の消滅(圧潰)に起因する騒音や振動を低減することが
可能になり、また、同様の理由で生ずる配管の損傷を減
ずることができるため、配管の耐久性をさらに向上させ
ることが可能になる。
【0037】本実施形態においては、アダプタ140が
弁箱110の内部に配置(収容)されるように構成され
ているため、アダプタ140を取り付けても面間寸法が
変化することはなく、そのまま既存の配管設備などに組
み込むことが可能になる。また、アダプタ140の取付
枠141が弁箱110の端面部111と略面一になるよ
うに構成されているので、アダプタ140を弁箱110
に対して改めて取り付けなくても、弁箱110と図示し
ない配管とを取り付けることによってアダプタ140は
弁箱110と当該配管とに挟持された状態で保持固定さ
れる。したがって、アダプタ140を取り付けてもバタ
フライ弁100の取付作業に何ら支障を与えることがな
く、従来どおりの作業内容で組み込むことができる。
【0038】特に、本実施形態では、弁体120が弁軸
130に対して偏心しており、弁体120の偏心方向
(すなわち1次側)とは反対側(すなわち2次側)にア
ダプタ140が取り付けられているため、弁箱110に
アダプタ140を収容するスペースを容易に確保するこ
とができるようになっている。したがって、アダプタ1
40の機能を低下させることなく、しかもバルブの面間
寸法を変えずに装着することが可能になる。
【0039】図3(b)は、上記実施形態のアダプタ1
40の代りに用いることのできるアダプタ150の構造
を示す側面図、正面図及び平面図である。このアダプタ
150では、取付枠150に設けられた複数の旋回流形
成翼152が相互に平行に配置されている。したがっ
て、複数の旋回流形成翼142が流路中心の周りに放射
状に配置されている上記実施形態とは異なる。ただし、
このアダプタ150においても、旋回流形成翼152の
表面が上記と同様に流路の軸線方向に対して傾斜してい
る。したがって、この場合にも支障なく旋回流を形成す
ることができる。
【0040】図4(a)は、上記実施形態のアダプタの
代りに用いることのできる別のアダプタ160の構造を
示す側面図、正面図及び平面図である。このアダプタ1
60においても、上記実施形態と同様に、取付枠161
から内側に突出する複数の旋回流形成翼162,163
が設けられ、これら複数の旋回流形成翼162,163
が流路中心の周りに放射状に配置されている。しかし、
このアダプタ160では、上記複数の旋回流形成翼16
2,163が流路周りの180度の角度範囲内に限定さ
れておらず、ほぼ全周に分散して配置されている点が上
記実施形態のアダプタ140とは異なる。
【0041】ここで、旋回流形成翼162は、上記実施
形態と同様に弁体の開放動作に従って弁体が離反してい
く角度範囲(すなわち弁体のオリフィス側にある角度範
囲)に配置されるのに対して、旋回流形成翼163は、
弁体の開放動作に従って弁体が接近してくる角度範囲
(すなわち弁体のノズル側にある角度範囲)に配置され
る。そして、旋回流形成翼163は、旋回流形成翼16
2に対して半径方向内側に向けた突出量が小さくなるよ
うに構成されている。これは、弁体を開放させていくと
弁体が旋回流形成翼163に接近することから、弁体と
旋回流形成翼163とが干渉しないようにするためであ
る。
【0042】なお、図示の構成例では、旋回流形成翼1
62と旋回流形成翼163とが、流路方向の(すなわち
弁体に向けた)突出量(張出量)については相互にほぼ
同様に構成されているが、半径方向内側に向けた突出量
が異なるように構成されている。しかしながら、これと
は逆に、半径方向内側に向けた突出量についてはほぼ同
様であるが、流路方向の突出量(張出量)について異な
るように構成してもよい。さらに、半径方向内側に向け
た突出量も流路方向の突出量のいずれについても異なる
ように構成してもよい。
【0043】図4(b)は、上記実施形態のアダプタ1
40の代りに用いることのできるさらに別のアダプタ1
70の構造を示す側面図、正面図及び平面図である。こ
のアダプタ170においても、上記実施形態と同様に、
取付枠171から内側に突出する複数の旋回流形成翼1
72,173が設けられ、また、アダプタ150と同様
に、これら複数の旋回流形成翼172,173が相互に
平行に配置されている。しかし、このアダプタ170で
は、上記複数の旋回流形成翼172,173が流路周り
の180度の角度範囲内に限定されておらず、ほぼ全周
に分散して配置されている点が上記実施形態のアダプタ
140やアダプタ150とは異なる。
【0044】ここで、旋回流形成翼172は、上記アダ
プタ150と同様に弁体の開放動作に従って弁体が離反
していく角度範囲(すなわち弁体のオリフィス側にある
角度範囲)に配置されるのに対して、旋回流形成翼17
3は、弁体の開放動作に従って弁体が接近してくる角度
範囲(すなわち弁体のノズル側にある角度範囲)に配置
される。そして、旋回流形成翼173は、旋回流形成翼
172に対して半径方向内側に向けた突出量が小さくな
るように構成されている。これは、弁体を開放させてい
くと弁体が旋回流形成翼173に接近することから、弁
体と旋回流形成翼173とが干渉しないようにするため
である。
【0045】なお、図示の構成例では、旋回流形成翼1
72と旋回流形成翼173とが、流路方向の(すなわち
弁体に向けた)突出量(張出量)については相互にほぼ
同様に構成されているが、半径方向内側に向けた突出量
が異なるように構成されている。しかしながら、これと
は逆に、半径方向内側に向けた突出量についてはほぼ同
様であるが、流路方向の突出量(張出量)について異な
るように構成してもよい。さらに、半径方向内側に向け
た突出量も流路方向の突出量のいずれについても異なる
ように構成してもよい。
【0046】図5には、上記実施形態のバタフライ弁1
00と、従来のバタフライ弁とを比較して流量と騒音の
関係について測定した結果を示す。ここで、バタフライ
弁は呼び径100Aのものを用いた。また、流体として
水を用い、常温で測定を行った。バタフライ弁の前後に
おける最大差圧は0.75[MPa]、最大流量は30
00[リットル/分]、騒音測定位置は、バタフライ弁
より下流側600mmの位置における配管から50mm
離れた地点で行った。測定内容としては、1次圧、2次
圧、流量、騒音の4項目をハンドル回転数1/4回転毎
に実施した。その測定によって得られた流量特性値(C
V値)と騒音[dB]との関係を図5に示す。
【0047】図5において、アダプター付き偏心型弁は
上記実施形態の構造を有するものであり、偏心型弁は、
上記実施形態のアダプタを有しない従来構造の偏心型バ
タフライ弁、中心型コントロール弁は偏心のない弁体を
有するバタフライ弁であって、弁開度制御機構を有する
もの、中心型弁は偏心のない弁体を有するバタフライ弁
である。
【0048】図5に示すように、上記実施形態のバタフ
ライ弁100では、他の従来構造のバタフライ弁に較べ
て広い流量範囲で騒音が5〜10[dB]と大きく低減
されている。特に、キャビテーションの大きい弁開度の
小さい領域において騒音の低減効果が大きく、上述のよ
うにキャビテーションの抑制効果が確実に得られている
ことがわかる。
【0049】尚、本発明のバタフライ弁は、上述の図示
例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。例えば、上記実施形態では、旋回流形成翼は平板
状に図示されているが、平板(平行平板)ではなく、湾
曲した形状に構成されていてもよい。
【0050】また、複数の旋回流形成翼が設けられてい
る場合には、各旋回流形成翼の軸線方向に対する傾斜角
は相互に同一でなくてもよく、流路周りに徐々に傾斜角
が大きくなるように構成したり、徐々に傾斜角が小さく
なるように構成したりしてもよい。いずれにしても、旋
回流形成翼としては、その下流側に旋回流を形成し得る
構造を有するものであれば如何なるものであっても構わ
ない。
【0051】さらに、上記実施形態では偏心型バタフラ
イ弁にアダプタを装着しているが、弁体の偏心のない中
心型バタフライ弁にアダプタを装着したものとしてもよ
い。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
キャビテーションによる騒音や振動を低減できるととも
に配管の損傷を防止できる。また、バルブの面間寸法を
変えることなくアダプタを装着することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバタフライ弁の実施形態の基本
構造を示す側面図、縦断面図及び横断面図である。
【図2】 同実施形態のアダプタを装着した構造を示す
側面図、縦断面図及び横断面図である。
【図3】 異なるアダプタの構造を示す側面図、正面図
及び平面図(a)、及び、さらに異なるアダプタの構造
を示す側面図、正面図及び平面図(b)である。
【図4】 別のアダプタの構造を示す側面図、正面図及
び平面図(a)、及び、さらに別のアダプタの構造を示
す側面図、正面図及び平面図(b)である。
【図5】 流量特性値と騒音との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
100・・・バタフライ弁、110・・・弁箱、111
・・・端面部、111a・・・外面部分、112・・・
凹縁部、112A・・・第1凹縁部分、112B・・・
第2凹縁部分、120・・・弁体、121・・・弁板、
122・・・軸支部、130・・・弁軸、140・・・
アダプタ、141・・・取付枠、141A・・・フラン
ジ部分、141B・・・内縁部、142・・・旋回流形
成翼

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体と、該弁体を収容し前記弁体をその
    弁軸を中心に回動可能に軸支する弁箱とを有するバタフ
    ライ弁であって、 前記弁体の一側において前記弁箱に取り付けられるアダ
    プタを有し、 前記アダプタは、前記弁箱に装着され、前記弁箱によっ
    て構成される流路の周囲に配置される取付枠と、前記取
    付枠から前記流路内に突出する旋回流形成翼とを有する
    ことを特徴とするバタフライ弁。
  2. 【請求項2】 前記弁体は、その弁軸に対して他側に偏
    心した状態で取り付けられていることを特徴とする請求
    項1に記載のバタフライ弁。
  3. 【請求項3】 前記アダプタは前記弁箱の2次側に取り
    付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載のバタフライ弁。
  4. 【請求項4】 前記旋回流形成翼は、前記弁体のオリフ
    ィス側にある流路周りの角度範囲に限定して配置されて
    いることを特徴とする請求項3に記載のバタフライ弁。
  5. 【請求項5】 前記旋回流形成翼は流路周り全体に複数
    設けられ、前記弁体のオリフィス側にある流路周りの角
    度範囲に設けられた前記旋回流形成翼の突出量よりも、
    前記弁体のノズル側にある流路周りの角度範囲に設けら
    れた前記旋回流形成翼の突出量が小さいことを特徴とす
    る請求項3に記載のバタフライ弁。
  6. 【請求項6】 弁体と、該弁体を収容し前記弁体をその
    弁軸を中心に回動可能に軸支する弁箱とを有するバタフ
    ライ弁であって、 前記弁体は、その弁軸に対して流路方向に偏心した状態
    で取り付けられ、 前記弁体の偏心方向の逆側において前記弁箱に取り付け
    られるアダプタを有し、 前記アダプタは、前記弁箱に装着され、前記弁箱によっ
    て構成される流路の周囲に配置される取付枠と、前記取
    付枠から前記流路内に突出する旋回流形成翼とを有する
    ことを特徴とするバタフライ弁。
  7. 【請求項7】 前記旋回流形成翼は、前記弁体の開放動
    作時に前記弁体が離反する側にある流路周りの角度範囲
    に限定して配置されていることを特徴とする請求項6に
    記載のバタフライ弁。
  8. 【請求項8】 前記旋回流形成翼は流路周り全体に複数
    設けられ、前記弁体の開放動作時に前記弁体が離反する
    側にある流路周りの角度範囲に設けられた前記旋回流形
    成翼の突出量よりも、前記弁体の開放動作時に前記弁体
    が接近する側にある流路周りの角度範囲に設けられた前
    記旋回流形成翼の突出量が小さいことを特徴とする請求
    項6に記載のバタフライ弁。
  9. 【請求項9】 前記取付枠は、前記弁体側に張り出した
    内縁部を有し、前記旋回流形成翼は前記内縁部から内側
    に突出するように構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のバタフライ
    弁。
  10. 【請求項10】 前記取付枠は、前記弁箱の内側に配置
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のい
    ずれか1項に記載のバタフライ弁。
  11. 【請求項11】 前記旋回流形成翼は複数設けられ、複
    数の前記旋回流形成翼が相互に平行に構成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項
    に記載のバタフライ弁。
  12. 【請求項12】 前記旋回流形成翼は複数設けられ、複
    数の前記旋回流形成翼が流路中心の周りに相互に放射状
    に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    10のいずれか1項に記載のバタフライ弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012163212A (ja) * 2005-11-23 2012-08-30 Fisher Controls Internatl Llc 流体制御システムに用いられる渦発生器
CN107420633A (zh) * 2017-07-24 2017-12-01 中国矿业大学 一种新型流量调节阀
KR102449035B1 (ko) * 2021-04-29 2022-09-28 이춘규 멀티플 오프셋이 적용된 버터플라이 밸브

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