JP6802002B2 - ボルテックス形ポンプ及びボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法 - Google Patents

ボルテックス形ポンプ及びボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ボルテックス形ポンプ及びボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法に関する。
ボルテックス形ポンプは、羽根車の羽根の下縁部と羽根車を収容するポンプケーシングの底面との間に大きな間隔を有している。従って、ボルテックス形ポンプは、異物によるポンプ内での閉塞事故の発生を防止することができる汚水・汚物用ポンプとして広く使用されている。
従来の一般的なボルテックス形ポンプの構造を図7に示す。これは、主軸1を駆動するモータ部2と、主軸1の回転によって揚水を行うポンプ部3とを一体に備えている。そして、ポンプ部3の圧力水がモータ部2側へ漏洩しないように、ポンプ部3とモータ部2の間をメカニカルシール4で軸封したものである。
モータ部2には、主軸1と一体に回転するロータ5と、ステータ巻線を備えたステータ7とがモータ室8内に収納されている。このモータ室8は、上方に開口した略円筒状のモータフレーム10とモータフレーム10の上端に連結したモータカバー11で水密的に封止されているとともに、上部には、水中ケーブル12が接続されている。
そして、主軸1は、モータカバー11に取付けた上部軸受13とモータフレーム10の下端に連結した負荷側ブラケット14の内周面に取付けた下部軸受15を介して回転自在に支承されている。更に、モータカバー11の上面には、湧水現場等へのポンプの吊下げや移動を行なう把手16が設けられている。
一方、ポンプ部3は、複数の羽根40を有し主軸1の先端にこれと一体に回転するように連結されたボルテックス形ポンプ用羽根車41を備えている。ポンプ部3は、下部ケーシング42と中間ケーシング30とに分割されたポンプケーシング50を備えている。下部ケーシング42は、吐出口42aと吸込口42bを有し、ポンプ室43を形成している。羽根車41は、下部ケーシング42で覆われて、下部から湧水・汚水等を吸い込んで側面から吐出するようになっている。ここに、吐出口42aには、吐出曲管24が連結されている。
羽根車41の羽根40の下縁部と下部ケーシング42の底面の間には、ボルテックス形ポンプの特徴である広い間隙Cが設けられており、比較的大きな異物でも容易に排出することができるようになっている。また、下部ケーシング42には、ポンプを自立させるようにしたポンプ台45が取付けられている。
中間ケーシング30は、負荷側ブラケット14と下部ケーシング42とを接続する。メカニカルシール4が、中間ケーシング30と負荷側ブラケット14とで区画されたメカニカルシール室31内に配置されている。メカニカルシール室31には、メカニカルシール摺動面の潤滑と冷却を行う油が封入されている。
従来のボルテックス形ポンプ用羽根車41の一例として、図8に示すような、主板60の外周に周板61が設けられたものがある。具体的には、図8の例では、羽根車41は、主板60と、主板60の外周に沿って且つ主軸1の概ね軸方向に延在する周板61と、を
備える概ね円筒状の本体と、本体の内側で内周側から外周側に延びるように主板60と周板61とに固定された複数の羽根40と、を備えている。主板60は、主軸1が取り付けられるハブ部62とハブ部62の周囲に形成された環状のシュラウド部63により構成されている。ハブ部62は、羽根車41の背面側(換言すれば、モータ側)で軸方向に突出しており、取り付け穴64を備えている。尚、本例では、ハブ部62は、羽根車41の背面側と前面側とで同じ外径を有している(図7参照)が、これに限られず、ハブ部62は、羽根車41の背面側と前面側とで異なる外径を有する場合もあり得る。これに対して、周板が存在しない(換言すれば、羽根の外周側が開放されている)ボルテックス形ポンプ用羽根車も存在する。
図8Aは、主軸1の先端を示す側面図である。図8Aに示されるように、主軸1の先端は、ハブ部62の取り付け穴64に挿入される取り付け軸部を形成するように外径が縮小されている。このように縮小された外径を有する小径部1bと、小径部1bに隣接する大径部1aとの間には、半径方向外側に延びる環状面(換言すれば、段部)1cが形成されている。羽根車41の背面側において、ハブ部62は、その軸方向端面が環状面1cに当接するように取り付け軸部1bに外装されている(図7参照)。取り付け穴64の背面側にはキー溝(図示省略)が形成されており、取り付け軸部1bの外周面にはキー1dが形成されている。キー1dとキー溝との係合により、主軸1から羽根車41へのトルク伝達が行われる。図7に示すように、取り付け軸部1bの先端にはねじ穴が形成されており、取り付け軸部1bは、ボルト等によって取り付け穴64に締め付け固定される。
このような羽根車41において、吸込口42bから吸い込まれた汚水は、回転する羽根車41の羽根40の間を通って半径方向外側(換言すれば、羽根車41の外周側)に流れ、周板61に衝突して軸方向に向きを変える。こうして、図7の矢印Vで示すような渦流が形成される。渦の強さが大きいほど汚水は効率よく吐出口42aから排出される。そして、羽根車41の羽根40の下面と下部ケーシング42の底面との間に形成された大きな間隙Cによって、ボルテックス形ポンプは、比較的大きな異物でも容易に排出することができ、異物によるポンプ内での閉塞事故の発生を低減することができる。
ところで、一般に、ポンプの性能を示す手段として、ポンプの性能曲線が知られている。ポンプの性能曲線は、吐出し量に対する揚程、軸動力及びポンプ効率等の関係を示す。ポンプの性能調整を行うために、羽根車の羽根の外径を切削加工することが行われている。図9A及び図9Bは、ボルテックス形ポンプにおいて羽根の外径加工を行った場合のポンプの性能曲線の比較を示している。図9A及び図9Bにおいて外径加工前と外径加工後のポンプ性能を比較すると、外径加工後では、外径加工前と比べてポンプ効率はさほど変化しないまま、揚程及び軸動力が低減されることが分かる。しかし、この方法は、周板が存在しない羽根車には適用できるが、図8のような周板61を備える羽根車41には適用できない。
本発明の一実施形態は、羽根車の羽根の外径加工に依らずにポンプの性能調整を行うことができるボルテックス形ポンプを提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、羽根車の羽根の外径加工に依らずにボルテックス形ポンプの性能調整を行う方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によれば、羽根車と、羽根車を回転させる主軸と、主軸に対する羽根車の固定位置を軸方向において調整可能とする位置調整部材と、を備える、ボルテックス形ポンプが提供される。この構成によれば、位置調整部材を用いてボルテックス形ポン
プ内の羽根車の固定位置を軸方向前方に所定距離移動させることができる。従って、ポンプの性能調整のために羽根の軸方向幅を切削加工し、幅の減少分だけ羽根車の固定位置を軸方向前方に移動させることができる。従って、羽根車の下縁部とポンプケーシング底面との間の間隙を増大させることなく、すなわち、ポンプ効率を低下させることなく、ポンプの性能調整を行うことができる。
本発明の一実施形態によれば、主軸は、羽根車の取り付け穴に挿入可能な取り付け軸部と、取り付け軸部に対して半径方向外側に延びる環状面と、を備えており、位置調整部材は、取り付け軸部を受け入れ可能な貫通穴を有し、環状面と当接可能に取り付け穴の周囲に配置される。
本発明の一実施形態によれば、ボルテックス形ポンプは、羽根車の背面側に配置され、羽根車とポンプケーシングとの間の隙間を閉塞する閉塞部材を備えており、閉塞部材は、位置調整部材の軸方向寸法と実質的に等しい軸方向寸法を有する。この構成によれば、羽根車の位置を軸方向前方に移動させたときに羽根車の背面側に形成される間隙を、閉塞部材で塞ぐことができる。従って、羽根車の背面側に余分な流体流れを生じさせることがなく、損失が生じない。
本発明の一実施形態によれば、閉塞部材がポンプケーシングに固定されている。
本発明の一実施形態によれば、ボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法であって、羽根車の羽根を軸方向に所定量だけ切削加工する工程と、所定量に対応する軸方向寸法を有し、回転軸の取り付け軸部を受け入れ可能な貫通穴を備える位置調整部材を用意する工程と、位置調整部材の貫通穴に挿通した取り付け軸部を、羽根車の取り付け穴に通す工程と、取り付け軸部を取り付け穴に固定する工程と、を含む方法が提供される。この構成によれば、ボルテックス形ポンプ内の羽根車の固定位置を軸方向前方に所定距離移動させることができる。従って、ポンプの性能調整のために羽根の軸方向幅を減少させ、幅の減少分だけ羽根車の固定位置を軸方向前方に移動させることができる。従って、羽根車の下縁部とポンプケーシング底面との間の間隙を増大させることなく、すなわち、ポンプ効率を低下させることなく、ポンプの性能調整を行うことができる。
本発明の一実施形態によれば、方法は、羽根車の背面側に、羽根車とポンプケーシングとの間の隙間を閉塞する閉塞部材を配置する工程をさらに含む。この構成により、羽根車の位置を軸方向前方に移動させたときに羽根車の背面側に形成される間隙を、閉塞部材で塞ぐことができる。従って、羽根車の背面側に余分な流体流れを生じさせることがなく、損失が生じない。
本発明の一実施形態によれば、閉塞部材を配置する工程は、閉塞部材をポンプケーシングに固定することを含む。
本発明の一実施形態によるボルテックス形ポンプの構造を示す図である。 図1に示す羽根車の切削加工を説明する図である。 図1の要部を拡大した図である。 位置調整部材の形状の例を示す平面図である。 図3AのA1−A1線断面図である。 閉塞部材の形状の例を示す平面図である。 図4AのA2−A2線断面図である。 中間ケーシングの一例を示す断面図である。 閉塞部材の形状の他の例を示す平面図である。 図6AのA3−A3線断面図である。 従来のボルテックス形ポンプの構造の例を示す図である。 従来のボルテックス形ポンプ用羽根車の例を示す図である。 主軸の先端を示す側面図である。 羽根の外径加工前後におけるボルテックス形ポンプの性能比較を示す図である。 羽根の外径加工前後におけるボルテックス形ポンプの性能比較を示す図である。
図1は、本発明の一実施形態によるボルテックス形ポンプの構造を示す図である。なお、図7〜図8Aに示す従来例と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
本実施形態では、図1に示すようにポンプ部3に複数の羽根140を有し、主軸1の先端にこれと一体に回転するように連結されたボルテックス形ポンプ用羽根車141が備えられた基本的な構造は、従来の技術と同様である。また、ポンプケーシング50は、中間ケーシング130と下部ケーシング42とに二分割されており、羽根車141は、吐出口42aと吸込口42bを有しポンプ台45に支持された下部ケーシング42によって覆われ、ポンプ室43内に収納されている。下部ケーシング42の下部から湧水・汚水等を吸い込んでその側面から吐出するようになっている構造も、従来の技術と同様である。しかし、図1Aに示すように、本実施形態における羽根車141は、性能調整のために軸方向に切削加工されており、図7の羽根40と比べて羽根140の軸方向幅がαだけ減少している。
図2は、本実施形態のボルテックス形ポンプの要部を示す拡大図である。上記従来技術と同様に、主軸1は、ハブ部162に形成された取り付け穴164に挿入可能な取り付け軸部を形成する小径部1bと、小径部1bに隣接する大径部1aと、を備えている。大径部1aと小径部1bとの間には、半径方向外側に延びる環状面(換言すれば、段部)1cが形成されている。取り付け軸部1bは先端にねじ穴(符号省略)を有しており、ワッシャを介したボルト等によって取り付け穴164に締め付け固定される。尚、図2において、主軸1は、取り付け軸部1bにおける、取り付け穴164に挿入された部分のみが断面で示されている。また、図2の例では、ハブ部162は、羽根車141の背面側と前面側とで同じ外径を有しているが、これに限られず、ハブ部162は、羽根車141の背面側と前面側とで異なる外径を有していてもよい。
また、上記従来技術と同様に、取り付け軸部1bの外周面にはキー1d(図8A参照)が形成されており、取り付け穴164には、キー1dに対応するキー溝が形成されている。キー1dとキー溝との係合により、主軸1から羽根車141へのトルク伝達が行われる。しかし、トルク伝達のための係合は、キー1dとキー溝との組み合わせには限られない。例えば、取り付け軸部1bの外周面を面取り加工し、これと対応する形状に取り付け穴164の内周面を面取り加工してもよい。
本実施形態では、主軸1の大径部1aと羽根車141のハブ部162との間に位置調整部材200が配置され、羽根車141のシュラウド部163の背面側(換言すれば、モータ側)と中間ケーシング130との間に閉塞部材201が配置されている。位置調整部材200と閉塞部材201は、それぞれ、羽根140の軸方向幅の減少分αと実質的に等しい軸方向寸法を有している。
図3Aは、位置調整部材200の形状の例を示す平面図であり、図3Bは、図3AのA
1−A1線断面図である。図3A及び図3Bに示されるように、位置調整部材200は、実質的に筒状の部材であり、主軸1の取り付け軸部1bが挿通可能な貫通穴200aを備えている。本実施形態では、取り付け軸部1bにキー1dが形成されているので、貫通穴200aには、取り付け軸部1bのキー1dを受け入れ可能な軸方向溝200bが形成されている。位置調整部材200の軸方向寸法は、羽根140の軸方向幅の減少分αと実質的に等しく設定されている。
図2に示すように、位置調整部材200は、主板160の背面側に突出するハブ部162の軸方向端面に配置され、主軸1の環状面1cに当接するように配置される。しかし、ハブ部162は、図示のような主板160の背面側に突出する形態を備えていなくてもよい。換言すれば、主板160の背面側は、全体に平坦であってもよい。位置調整部材200は、主軸1の環状面1cに当接するように取り付け穴164の周囲に配置されていればよい。
羽根140の軸方向幅を減少させることによって、羽根車141の内部を流れる流体の流量を小さくすることができる。従って、羽根を外径加工する場合と同様に、羽根車141の揚程及び軸動力を低減させることができる。しかし、仮に位置調整部材200が無い場合、切削加工された羽根140の下縁部と下部ケーシング42の底面の間の間隙Cが増大する。間隙Cは、比較的大きな異物でも容易に排出するためにボルテックス形ポンプに必要であるが、間隙Cが大きすぎると、ポンプ効率が不十分になる。羽根140の軸方向幅を減少させることによって、羽根の軸方向幅の減少分αだけ間隙Cが増大するので、その分、ポンプ効率が低下する。この結果、軸動力低下分に対して揚程が大幅に低下してしまう。
本実施形態では、主軸1の大径部1aと羽根車141のハブ部162との間に位置調整部材200を配置することによって、ボルテックス形ポンプ内の羽根車141の主軸1に対する固定位置を、切削加工前の初期位置から軸方向前方に(換言すれば、下部ケーシング42の底面に向けて)所定距離移動させることができる。位置調整部材200の軸方向寸法を羽根の軸方向幅の減少分αと実質的に等しくすることにより、軸方向幅の減少分αだけ羽根車141の固定位置を前方に移動させることができる。従って、羽根車141の下縁部と下部ケーシング42の底面との間の間隙Cを増大させることなく、すなわち、ポンプ効率を大きく低下させることなく、ボルテックス形ポンプの性能調整を行うことができる。
尚、図示のようにハブ部162が主板160の背面側に突出する形態を有する場合、その突出長さは、想定される羽根車141の軸方向位置に対する取り付け軸部1bの位置及びキー強度等を考慮して決められる。
図4Aは、閉塞部材201の形状の例を示す平面図であり、図4Bは、図4AのA2−A2線断面図である。本実施形態では、閉塞部材201は、羽根車141の背面側でハブ部162の周囲(換言すれば、ハブ部162の背面側突出部の周囲)に配置されている。従って、閉塞部材201は、ハブ部162が挿通可能な貫通穴201aを備えている。しかし、ハブ部162が主板160の背面側に突出する形態を有しない場合には、閉塞部材201は、位置調整部材200の周囲に配置され、貫通穴201aには、位置調整部材200が挿入される。また、閉塞部材201は、位置調整部材200の軸方向寸法(すなわち、羽根140の軸方向幅の減少分α)と実質的に等しい軸方向寸法を有する。
位置調整部材200によって羽根車141の固定位置を軸方向前方に移動させたとき、羽根車141の背面側(本実施形態では、中間ケーシング130とシュラウド部163との間)に、羽根140の軸方向幅の減少分αに相当する隙間が形成される。本実施形態で
は、位置調整部材200の軸方向寸法と実質的に等しい(すなわち、羽根140の軸方向幅の減少分αと実質的に等しい)軸方向寸法を有する閉塞部材201によってこの隙間を塞ぐことができる。従って、羽根車141の背面側に余分な流体流れを生じさせることがなく、損失が生じない。
図2に示す例では、閉塞部材201は、中間ケーシング130にねじ止めされている。このため、図4A及び図4Bに示すように、閉塞部材201には、取り付けねじを通す4つの貫通穴201bが、周方向に実質的に等間隔で形成されている。従って、本実施形態では、閉塞部材201は4つの取り付けねじにより中間ケーシング130に固定されるが、取り付けねじの数は特に限られない。
図5は、図2の中間ケーシング130を示す断面図である。図5に示すように、中間ケーシング130は、その底面131の中央部に、羽根車141のハブ部162を受け入れ可能な凹部132を有し、凹部132は、主軸1を挿通させる中央貫通穴133を有している。凹部132の周囲の底面131には、環状凸部134が形成され、環状凸部134の内側に閉塞部材201が軸方向に部分的に嵌められる。従って、環状凸部134の内径Dは、閉塞部材201の外径よりも僅かに大きく設定されている。環状凸部134により、閉塞部材201を容易に位置決めすることができる。しかし、位置決めのための環状凸部134は、必ずしも設けられていなくてよい。環状凸部134の内側の取り付け面にねじ穴135が形成されている。ねじ穴135は、閉塞部材201の貫通穴201bと軸方向に整列する位置に形成される。
図6Aは、閉塞部材の形状の他の例を示す平面図であり、図6Bは、図6AのA3−A3線断面図である。図4及び図4Bの例と異なり、図6A及び図6Bの閉塞部材301は、ハブ部162が挿通可能な貫通穴301aを備えるが、取り付けねじを通す穴を有していない。この場合、中間ケーシング130に、図5に示すようなねじ穴135を形成する必要はない。閉塞部材301は、中間ケーシング130の底面131の環状凸部134の内側に接着剤により固定されることができる。さらに、またはこれに代えて、閉塞部材301は、中間ケーシング130の底面131と下部ケーシング42との間に挟持されてもよい。この場合、下部ケーシング42の側壁には、閉塞部材301の底面に当接可能な内側段部を形成することができる。
位置調整部材200を用いて、例えば、以下の手順でボルテックス形ポンプ内の羽根車141の位置を調整し、ポンプの性能調整を行うことができる。尚、羽根の軸方向の切削量とポンプ性能(例えば、Q−H曲線)との関係は試験により予め測定され、数種類の軸方向寸法の位置調整部材が予め用意される。羽根車141の羽根140が軸方向に所定量αだけ切削加工される場合、所定量αに対応する軸方向寸法を有する位置調整部材200が用意される。位置調整部材200の貫通穴200aに主軸1の取り付け軸部1bが通される。取り付け軸部1bは、位置調整部材200が環状面1cに当接するまで貫通穴200a内を挿通される。挿通後の取り付け軸部1bの先端が羽根車141の取り付け穴164に通される。そして、取り付け軸部1bがボルト等で取り付け穴164に固定される。
こうして、位置調整部材200によって、軸方向に切削加工した羽根車141の固定位置を軸方向前方に所定距離α移動させることができる。これにより、羽根車141の下縁部と下部ケーシング42の底面(従ってポンプケーシング50の底面)との間の間隙Cを増大させることがないので、ポンプ効率を大幅に低下させることなく、ポンプの性能調整を行うことができる。
また、上記手順に、閉塞部材201を配置することが含まれてよい。閉塞部材201は、羽根車141と中間ケーシング130との間の隙間を閉塞するように、羽根車141の
背面側でハブ部162の周囲に配置されてよい。これにより、羽根車141の背面側に余分な流体流れを生じさせることが無いので、ポンプ効率を一層安定させることができる。しかし、閉塞部材201は必ずしも配置されなくてよい。
本発明は、ボルテックス形ポンプに広く適用することができる。
V…渦流
C…間隙
D…内径
1…主軸
2…モータ部
3…ポンプ部
4…メカニカルシール
5…ロータ
7…ステータ
8…モータ室
10…モータフレーム
11…モータカバー
12…水中ケーブル
13…上部軸受
14…負荷側ブラケット
15…下部軸受
16…把手
1a…大径部
1b…小径部(取り付け軸部)
1c…環状面
1d…キー
24…吐出曲管
30…中間ケーシング
31…メカニカルシール室
40、140…羽根
41、141…ボルテックス形ポンプ用羽根車
42…下部ケーシング
43…ポンプ室
45…ポンプ台
50…ポンプケーシング
60、160…主板
61、161…周板
62、162…ハブ部
63、163…シュラウド部
64、164…取り付け穴
130…中間ケーシング
131…底面
132…凹部
133…中央貫通穴
134…環状凸部
135…ねじ穴
200…位置調整部材
200a…貫通穴
200b…キー溝
201、301…閉塞部材
201a、301a…貫通穴
201b…貫通穴

Claims (6)

  1. 羽根車と、
    前記羽根車を回転させる主軸と、
    前記主軸に対する前記羽根車の固定位置を軸方向において調整可能とする位置調整部材と、
    前記羽根車の背面側に配置される閉塞部材と、を備え、
    前記閉塞部材は、前記羽根車の背面と前記羽根車の背面に対向するポンプケーシングの表面との間の隙間を閉塞するように、前記位置調整部材の軸方向寸法と実質的に等しい軸方向寸法を有し、
    前記閉塞部材は、前記ポンプケーシングの前記表面に取り付けねじにより固定されている、ボルテックス形ポンプ。
  2. 羽根車と、
    前記羽根車を回転させる主軸と、
    前記主軸に対する前記羽根車の固定位置を軸方向において調整可能とする位置調整部材と、
    を備え、
    前記主軸は、前記羽根車の取り付け穴に挿入可能な取り付け軸部と、前記取り付け軸部に対して半径方向外側に延びる環状面と、を備えており、
    前記位置調整部材は、前記取り付け軸部を受け入れ可能な貫通穴を有し、前記環状面と当接可能に前記取り付け軸部に配置され、
    前記羽根車の背面側に配置される閉塞部材であって、前記羽根車の背面と前記羽根車の背面に対向するポンプケーシングの表面との間の隙間を閉塞するように、前記位置調整部材の軸方向寸法と実質的に等しい軸方向寸法を有する閉塞部材をさらに備える、ボルテックス形ポンプ。
  3. 前記閉塞部材が前記ポンプケーシングに固定されている、請求項に記載のボルテック
    ス形ポンプ。
  4. ボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法であって、
    羽根車の羽根を軸方向に所定量だけ切削加工する工程と、
    前記所定量に対応する軸方向寸法を有し、回転軸の取り付け軸部を受け入れ可能な貫通穴を備える位置調整部材を用意する工程と、
    前記位置調整部材の貫通穴に挿通した前記取り付け軸部を、前記羽根車の取り付け穴に通す工程と、
    前記取り付け軸部を前記取り付け穴に固定する工程と、を含む方法。
  5. 前記羽根車の背面側に、前記羽根車とポンプケーシングとの間の隙間を閉塞する閉塞部材を配置する工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記閉塞部材を配置する工程は、前記閉塞部材をポンプケーシングに固定することを含む、請求項に記載の方法。
JP2016160097A 2016-08-17 2016-08-17 ボルテックス形ポンプ及びボルテックス形ポンプ内の羽根車の位置を調整する方法 Active JP6802002B2 (ja)

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