JP2003314582A - 過負荷クラッチ機構 - Google Patents

過負荷クラッチ機構

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JP2003314582A
JP2003314582A JP2002124650A JP2002124650A JP2003314582A JP 2003314582 A JP2003314582 A JP 2003314582A JP 2002124650 A JP2002124650 A JP 2002124650A JP 2002124650 A JP2002124650 A JP 2002124650A JP 2003314582 A JP2003314582 A JP 2003314582A
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coil spring
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JP2002124650A
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Gohachi Katagiri
護八 片桐
Naoki Fujikawa
直己 藤川
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構成により伝達トルクを安定した状態で
大きく設定することが可能で小型化にも対応することが
できる過負荷クラッチ機構を提供する。 【解決手段】過負荷クラッチである本スプリングクラッ
チ1においては、クラッチ軸2に駆動側ギヤ3が回転自
在に嵌入しており、駆動側ギヤ3には、クラッチ板4を
介して第1,第2コイルバネ7,8の付勢力が作用し、
クラッチ板4とクラッチ軸2のフランジ部2fとに摩擦
力が作用している。したがって、クラッチ軸2に作用す
る上記摩擦力による所定の最大伝達トルク以内の負荷に
対しては、クラッチ軸2は、駆動側ギヤ3により回転駆
動され、所定の最大伝達トルク以上の過負荷に対して
は、クラッチ軸2は、駆動側ギヤ3の回転は伝達されな
い。すなわち、クラッチオフ状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バネ部材を適用し
た過負荷クラッチ機構の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、過負荷クラッチの1つとしてスプ
リングを適用したスプリングクラッチがある。上記従来
のスプリングクラッチは、主に駆動トルクを伝達するた
めのクラッチギヤと、上記クラッチギヤに摩擦力を与え
るクラッチ板と、上記クラッチ板を付勢するクラッチバ
ネとからなる。
【0003】上記従来のスプリングクラッチにおいて
は、上記クラッチバネの付勢力が上記クラッチ板に伝達
され、上記クラッチ板と上記クラッチギヤ側面間の当接
力として作用する。上記当接力により発生する摩擦トル
クは、該当する伝達機構上、クラッチ板を介して負荷側
に伝達される。上記スプリングクラッチに所定の最大伝
達トルク以上の過負荷が作用した場合、空回転状態とな
る。上記所定の最大伝達トルクは、クラッチバネの付勢
力と上記クラッチ板とクラッチギヤ側面との摩擦係数と
により決まる。
【0004】上記従来のスプリングクラッチである摩擦
クラッチ機構を適用したものとして特開平11−212
144号公報に開示のカメラのファインダ機構がある。
このファインダ機構においては、ファインダ駆動系中に
上記摩擦クラッチを配置し、ズームレンズ鏡筒側のズー
ム駆動位置とズームファインダ光学系側のズーム駆動位
置との間の連動関係がずれている場合、ファインダ駆動
系を所定定位置でストッパに当接させて、摩擦クラッチ
を空回転させることにより上記連動関係の自動修正が行
われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平11−
212144号公報に開示のカメラのファインダ機構等
の適用される上記従来のスプリングクラッチにより、高
い伝達トルクを得るためには、上記クラッチバネの付勢
力を大きくとる必要がある。しかし、カメラの小型化が
要求されている場合には、上記クラッチバネが単一の圧
縮バネで構成されていることから付勢力を大きくするこ
とが困難である。しかし、バネの剛性を増やして上記付
勢力を大きくしても付勢力のばらつきが大きくなり、伝
達トルクが安定しないといった問題が生じる。さらに、
使用上、摩擦部分にグリスを塗布する必要がある場合、
上記付勢力を上げることが困難であることから所定の伝
達トルクを得ることが難しかった。
【0006】なお、上記特開平11−212144号公
報に開示のカメラのファインダ機構において、上記スプ
リングクラッチ(摩擦クラッチ機構)の伝達トルクが安
定しなかった場合には、上述したズームレンズ鏡筒側の
ズーム駆動位置とズームファインダ光学系側のズーム駆
動位置との間の連動位置関係の調整に支障をきたすこと
になる。
【0007】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであり、簡単な構成により伝達トルクを安
定した状態で大きく設定することが可能で小型化にも対
応することができる過負荷クラッチ機構を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
過負荷クラッチ機構は、回転する軸部材と、上記軸部材
の軸外周に配設された第1コイルバネと、上記軸部材の
軸外周に、上記第1コイルバネの外径外側に配設された
第2コイルバネと、上記軸部材と一体的に回転可能に設
けられ、軸方向に圧縮された上記第1および第2コイル
バネの一端を受けるバネ受け部材と、上記軸部材の軸周
りに上記軸部材に対して相対的に回転可能に配設され、
且つ、軸方向に圧縮された上記第1および第2コイルバ
ネの他端側からの付勢力を常時付与されて上記軸部材と
の間で回動摩擦力が生じていて、通常時において上記軸
部材と一体的に回転する一体回転状態にあり、過負荷時
において上記軸部材に対して相対回転可能な相対回転状
態になる回転部材とを具備しており、負荷状態が過負荷
ではない通常である場合は、上記軸部材と上記回転部材
とは、一体的に回転し、負荷状態が過負荷である場合
は、上記軸部材と回転部材とは、相対回転する。
【0009】本発明の請求項2記載の過負荷クラッチ機
構は、請求項1に記載の過負荷クラッチ機構において、
上記第1コイルバネと上記第2コイルバネとは、互いに
巻き方向が逆になるように形成されている。
【0010】本発明の請求項3記載の過負荷クラッチ機
構は、請求項1に記載の過負荷クラッチ機構において、
さらに、上記第1コイルバネおよび上記第2コイルバネ
のそれぞれのバネ両端のうち少なくとも一方の端を位置
決めして、ラジアル方向の移動を規制する位置決め手段
を具備する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の過負
荷クラッチ機構を適用するスプリングクラッチの分解斜
視図である。図2は、上記スプリングクラッチの斜視図
である。
【0012】本実施形態のスプリングクラッチ1は、軸
部材(回転軸部材)であるクラッチ軸2と、回転部材
(駆動歯車部材)である駆動側ギヤ3と、クラッチ板4
と、従動側ギヤ5と、第2バネ受け部材であるバネ受け
板6と、第1コイルバネ7と、第2コイルバネ8と、軸
部材(回転軸部材)であり、かつ、第1バネ受け部材と
してのナット部材9とを有してなる。なお、以下の説明
でクラッチ軸2に沿った方向をZ軸方向とし、ナット部
材9から駆動側ギヤ3に向く方向を+Z軸方向とする。
【0013】上記クラッチ軸2には、中央部にカット面
2bが形成されるD型軸部2aと、一端側に突出する支
持軸部2cと、他端側に設けられる雄ねじ部2dと、D
型軸部2aの端部に支持部としてのフランジ部2eとが
設けられる。上記フランジ部2eのD型軸部2a側のフ
ランジ面2fは、駆動側ギヤ3の軸方向側面3bと当接
可能な摩擦力伝達面を形成する。
【0014】上記駆動側ギヤ3は、上記D型軸部2aに
回転、かつ、Z軸方向移動可能に嵌入する丸型の軸穴部
3aと、摩擦力伝達面を形成する軸方向両側面3b,3
cとを有するギヤ部材である。
【0015】上記クラッチ板4は、上記D型軸部2aに
回転規制され、かつ、Z軸方向移動可能に嵌入するD型
軸穴4aを有し、片側側面4bは、駆動ギヤ側面3cに
当接可能な摩擦力伝達面を形成する。
【0016】上記クラッチ板4の組み立て状態では、ク
ラッチ板4が第1,第2コイルバネ7,8の付勢力で+
Z軸方向に押圧され、軸方向に移動することから駆動側
ギヤ3の両側面3b,3cは、それぞれクラッチ軸2の
フランジ部2eの側面2fとクラッチ板4の側面4bに
当接する。
【0017】従動側ギヤ5は、上記D型軸部2aに回転
規制され、かつ、Z軸方向移動可能に嵌入するD型軸穴
5aを有するギヤ部材である。
【0018】上記バネ受け板6は、上記D型軸部2aに
回転規制され、かつ、Z軸方向移動可能に嵌入するD型
軸穴6aと、第1コイルバネ7のラジアル方向位置決め
手段である内周側段部6bとを有する。上記クラッチ板
4と従動側ギヤ5とバネ受け板6は、クラッチ軸2に対
して回転方向で一体的に、かつ、第1,第2コイルバネ
7,8の付勢力を受けて+Z軸方向に押圧された状態で
支持される。
【0019】上記ナット部材9は、ボス9aと、ボス9
aに設けられ、クラッチ軸2の雄ねじ部2dに螺合可能
な雌ねじ部9bと、端部に突出した設けられる支持軸部
9cと、フランジ部9eと、フランジ部9eのボス9a
側に設けられ、第2コイルバネ8のラジアル方向位置決
め手段である円周溝9dとを有している。組み付け状態
では、このナット部材9は、雌ねじ部9bを雄ねじ部2
dに螺着し、さらに、接着固定され、クラッチ軸2と一
体化される。
【0020】なお、本スプリングクラッチ1は、装着さ
れる機器本体に対して上記支持軸部9cとクラッチ軸2
の支持軸部2cとによって回転自在に支持される。
【0021】上記第1コイルバネ7は、例えば、左巻き
のコイルバネであって、上記ナット部材9のボス部9a
外周に挿入され、一端がフランジ部9eに当接し、他端
がバネ受け板6の段部6bに嵌入、当接し、圧縮状態で
組み込まれる。
【0022】上記第2コイルバネ8は、第1コイルバネ
7と異なる巻き方向、例えば、右巻きのコイルバネであ
って、第1コイルバネ7の外側に接触しない状態で挿入
され、一端がフランジ部9eの円周溝9dに嵌入、当接
し、他端がバネ受け板6に当接し、圧縮状態で組み込ま
れる。
【0023】上述した構成を有する本実施形態のスプリ
ングクラッチ1においては、図2の斜視図、または、後
述する図4の断面図に示すように駆動側ギヤ3は、その
両側面3b,3cが第1,第2コイルバネ7,8の付勢
力で付勢された状態でクラッチ板4とクラッチ軸2のフ
ランジ面2fにより挟持された状態で保持されている。
駆動側ギヤ3が図示しない駆動源を介して回転駆動され
た場合、従動側ギヤ5に噛合する回転負荷機構部の負荷
トルクTo が上記フランジ面2fとクラッチ板4による
最大摩擦力による所定の最大伝達トルクTmax 以下の負
荷トルクであるときは、駆動側ギヤ3の両側面3b,3
cに対して当接するクラッチ軸2のフランジ面2fとク
ラッチ板4との摩擦力によって駆動トルクがクラッチ軸
2側に伝達される。そして、上記クラッチ軸2の回転
は、クラッチ軸2と回転方向が一体である従動側ギヤ5
に伝達され、上記回転負荷機構部が回転駆動される。
【0024】一方、回転負荷機構部の負荷トルクTo が
上記フランジ面2fとクラッチ板4による最大摩擦力に
よる所定の最大伝達トルクTmax をオーバーした場合、
すなわち、過負荷状態となった場合、駆動ギヤ3の両側
面3b,3cと当接しているクラッチ軸2のフランジ面
2f,クラッチ板4との間で滑りが生じ、回転駆動トル
クが従動側ギヤ5に伝達されずに回転負荷機構部および
従動側ギヤ5は、停止状態、すなわち、クラッチオフ状
態となる。
【0025】上述した本実施形態のスプリングクラッチ
1によれば、クラッチ板4を押圧する力が2つの第1,
第2コイルバネ7,8が協働した力であることから前述
した従来のスプリングクラッチのように単一バネの場合
よりも大きな付勢力が得られる。したがって、上記最大
摩擦力による上記所定の最大伝達トルクTmax として、
安定したより大きなトルクを設定することができる。
【0026】また、本実施形態のスプリングクラッチ1
によると、第1,第2コイルバネ7,8を重ねて収納す
ることから、その収納部分がコンパクトにまとめられ、
クラッチの小型化も実現できる。さらに、第1,第2コ
イルバネ7,8の端部がラジアル方向で位置決めされて
保持され、しかも、第1,第2コイルバネ7,8の巻き
方向を互いに逆方向としたので、近接した配置しても組
み立て作業中、あるいは、動作中互いに絡まることがな
く、組み立てが容易であり、かつ、クラッチ動作不良が
生じにくい。また、摩擦面にグリスを塗布する必要があ
る場合でも、2つの第1,第2コイルバネ7,8を適用
したことにより摩擦面への付勢力を増やすことにより伝
達トルクの低下を抑えることができる。
【0027】なお、上記実施形態のスプリングクラッチ
1に対して、上記従動側ギヤ5を用いず、クラッチ軸2
に何らかの機構を介して直接負荷が接続される装置にお
いては、従動ギヤ5は不要であり、上記バネ受け板6が
クラッチ板となり、直接、駆動側ギヤ3に当接するクラ
ッチ構造となる。この場合、クラッチ軸2が従動部材と
なる。
【0028】次に、上述した実施形態のスプリングクラ
ッチ1を組み込んだカメラの撮影レンズ鏡筒およびファ
インダのズーム駆動装置について、図3〜5を用いて説
明する。図3は、本カメラのレンズ鏡筒およびファイン
ダのズーム駆動装置の分解斜視図である。図4は、本カ
メラのズームファインダ光学系駆動部の縦断面図であ
り、図5は、本カメラのズームレンズ鏡筒駆動部の縦断
面図である。
【0029】図3〜5に示すように本カメラのズーム駆
動装置10は、固定枠11と、駆動ギヤ部22と、固定
枠11に組み込まれるズームレンズ鏡筒駆動部35と、
ズームファインダ光学系駆動部45と、上記駆動部とギ
ヤ部を押さえるための押さえ板13,14,15からな
る。
【0030】上記駆動ギヤ部22は、ズーム駆動時、駆
動モータ21を駆動源とし、ズームギヤ30を回転駆動
する駆動部である。駆動ギヤ部22においては、駆動モ
ータ21の出力軸に固着されるPI検出遮蔽板付きウォ
ーム23の回転は、ズームウォームホィール25からズ
ーム軸24を介してズームウォーム26、さらに、ズー
ムウォームホィール27に伝達され、そして、ズームウ
ォームホィール27の小ギヤ27aを介して2段ギヤ3
0の大ギヤ30aに伝達される。上記回転は、上記2段
ギヤ30の小ギヤ30bからズームレンズ鏡筒駆動部3
5、また、上記2段ギヤ30の大ギヤ30aからズーム
ファインダ光学系駆動部45にそれぞれ伝達される。
【0031】上記ズームレンズ鏡筒駆動部35は、上述
したように上記駆動ギヤ部22により回転駆動される。
すなわち、図5に示すように上記2段ギヤ30の回転
は、小ギヤ30bを介してズームアイドルギヤ31に伝
達され、さらに、ロングギヤ支持軸33に支持されるズ
ームロングギヤ32に伝達される。上記ズームロングギ
ヤ32が回転駆動されると、固定枠11に収納されるレ
ンズ鏡筒の移動枠(図示せず)が各ズーム位置に繰り出
され、ズーミングが実行される。
【0032】上記ズームファインダ光学系駆動部45も
同様に上記駆動ギヤ部22により回転駆動される。すな
わち、図4に示すように上記2段ギヤ30の回転は、大
ギヤ30aを介してスプリングクラッチ1の駆動側ギヤ
3に伝達される。
【0033】もし、ファインダ光学系の負荷が通常負荷
状態であれば、駆動側ギヤ3の回転は、上記スプリング
クラッチ1を介して従動側ギヤ5に伝達される。そし
て、従動側ギヤ5の回転は、ファインダ駆動ギヤ41,
ファインダアイドルギヤ42を介して固定枠11の前面
部に回動可能に支持されるファインダ駆動リング12の
リングギヤ12aに伝達される。上記ファインダ駆動リ
ング12の回動は、リングギヤ12bによりファインダ
カムギヤ43に伝達され、ファインダカム軸44が回動
駆動されるので、レンズ鏡筒のズーミングに同調してフ
ァインダ光学系のズーミングが実行される。
【0034】なお、上記ファインダ光学系は、上記ファ
インダカム軸44の回動によってワイド対応位置からテ
レ対応位置に進退駆動されるが、上記ワイド対応位置、
または、テレ対応位置に到達したとき、ファインダカム
軸44は、図示しないストッパに当接し、それ以上は、
過負荷状態となり回動しないようになっている。
【0035】本カメラにおいては、レンズ鏡筒,ファイ
ンダ光学系、さらに、ズームレンズ鏡筒駆動部35,ズ
ームファインダ光学系駆動部45等を組み付け後、レン
ズ鏡筒のズーム位置とファインダ光学系のズーム対応位
置を一致させるズーム位置調整が必要である。本カメラ
の場合、その調節作業としてギヤ列の噛み合わせを変え
るような作業は不要であり、クラッチ動作により極めて
簡単に行える。
【0036】もし、ズームファインダ光学系駆動部45
がズームレンズ鏡筒駆動部35に対してズーム位置がず
れているとき、あるいは、組み立て後のズーム位置調節
を行うには、単にレンズ鏡筒をテレ端位置、または、ワ
イド端位置に繰り出し,繰り込み動作を行えばよい。す
なわち、上記レンズ鏡筒の繰り出し、または、繰り込み
動作中、ファインダカム軸44がレンズ鏡筒より先にテ
レ対応位置、または、ワイド対応位置に到達して上述し
たストッパに当接すると、スプリングクラッチ1に所定
の最大伝達トルクTmax 以上の過負荷が作用するので、
ファインダカム軸44が停止したままレンズ鏡筒が繰り
出されるか、または、繰り込まれ、テレ端位置、また
は、ワイド端位置に到達する。この動作によりレンズ鏡
筒のズーム位置とファインダ光学系の対応ズーム位置と
が一致し、調整が終了する。
【0037】また、本カメラにおいては、上記調整動作
に限らず、撮影中にズーム駆動系に何らかの外力が作用
してファインダ光学系のズーム対応位置にずれが生じた
ときなど、ファインダ光学系駆動部を分解修理する必要
はなく、上記駆動モータ21を駆動して上述したズーム
調節動作と同様にレンズ鏡筒をテレ端位置、または、ワ
イド端位置へ進退させるだけで上記ずれを直すことがで
きる。
【0038】なお、上記カメラにおいては、レンズ鏡筒
がワイド端位置まで繰り込むとしたが上記ワイド端位置
からさらに沈胴位置まで繰り込み可能なレンズ鏡筒であ
ってもよい。但し、この場合は、ファインダ光学系カム
軸44も連動して沈胴対応位置まで回転させる必要があ
る。
【0039】上述した本発明の実施形態に基づいて、以
下の構成を得ることができる。すなわち、 (付記1) 軸部材に対して回転可能であり、且つ、軸
方向への付勢手段により摩擦付勢されて上記軸部材と回
転方向において摩擦結合されていて、通常時においては
軸部材と一体的に回転する一体回転状態にあり、過負荷
時において軸部材に対して相対回転可能となる回転部材
を有する過負荷クラッチ機構において、上記付勢手段
は、上記軸部材の軸外周に配設された第1コイルバネ
と、上記第1コイルバネの外径の外側に配設された第2
コイルバネと、を具備することを特徴とする過負荷クラ
ッチ機構。
【0040】(付記2) 駆動力により回転駆動される
回転軸部材と、上記回転軸部材の軸外周に配設された第
1コイルバネと、上記回転軸部材の軸外周に、上記第1
コイルバネの外径外側に重なるように配設された第2コ
イルバネと、上記回転軸部材と一体的に回転可能に設け
られ、軸方向に圧縮された上記第1および第2コイルバ
ネの一端を受ける第1バネ受け部材と、上記回転軸部材
と一体的に回転可能で且つ軸方向に移動自在に設けら
れ、軸方向に圧縮された上記第1および第2コイルバネ
の他端を受ける第2バネ受け部材と、軸方向に圧縮され
た上記第1および第2コイルバネの付勢力を上記第2の
バネ受け部材を介して常時付与されていて、上記回転軸
部材の軸周りに上記回転軸部材に対して相対的に回転可
能に嵌入している駆動歯車部材と、上記回転軸部材に設
けられ、付勢されている上記駆動歯車部材を軸方向で受
けて支持する支持部、および/または、上記回転軸部材
に摺動可能に設けられ、上記駆動歯車部材に軸方向で当
接する支持部と、を具備し、上記駆動歯車部材は、軸方
向で当接する上記第2バネ受け部材および/または上記
支持部と上記駆動歯車部材との間に生じる回転摩擦力に
よって、通常時においては上記軸部材と一体的に回転す
る一体回転状態になり、過負荷時においては、上記軸部
材に対して相対回転可能な相対回転状態になることを特
徴とする過負荷クラッチ機構。
【0041】(付記3) 上記第1コイルバネと上記第
2コイルバネとは、互いに巻き方向が逆になるように形
成されていることを特徴とする付記1、または、2記載
の過負荷クラッチ機構。
【0042】(付記4) 上記第1コイルバネおよび上
記第2コイルバネのそれぞれにおいて、バネ両端のうち
少なくとも一方の端を位置決めして、ラジアル方向の移
動を規制する位置決め手段を具備することを特徴とする
付記1、または、2記載の過負荷クラッチ機構。
【0043】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、簡単な構
成により伝達トルクを安定した状態で大きく設定するこ
とが可能で小型化にも対応可能な過負荷クラッチ機構を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の過負荷クラッチ機構を適
用するスプリングクラッチの分解斜視図である。
【図2】上記図1のスプリングクラッチの斜視図であ
る。
【図3】上記図1のスプリングクラッチを組み込んだカ
メラのレンズ鏡筒およびファインダ光学系のズーム駆動
装置の分解斜視図である。
【図4】上記図3のカメラにおけるズームファインダ光
学系駆動部の縦断面図である。
【図5】上記図3のカメラにおけるズームレンズ鏡筒駆
動部の縦断面図である。
【符号の説明】
2 …クラッチ軸(軸部材) 3 …駆動側ギヤ(回転部材) 6 …バネ受け板(第1バネ受け部材) 6b…内周側段部(位置決め手段) 7 …第1コイルバネ 8 …第2コイルバネ 9 …ナット部材(軸部材,第2バネ受け部材) 9d…円周溝(位置決め手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する軸部材と、 上記軸部材の軸外周に配設された第1コイルバネと、 上記軸部材の軸外周に、上記第1コイルバネの外径外側
    に配設された第2コイルバネと、 上記軸部材と一体的に回転可能に設けられ、軸方向に圧
    縮された上記第1および第2コイルバネの一端を受ける
    バネ受け部材と、 上記軸部材の軸周りに上記軸部材に対して相対的に回転
    可能に配設され、且つ、軸方向に圧縮された上記第1お
    よび第2コイルバネの他端側からの付勢力を常時付与さ
    れていて上記軸部材との間で回動摩擦力が生じていて、
    通常時において上記軸部材と一体的に回転する一体回転
    状態にあり、過負荷時において上記軸部材に対して相対
    回転可能な相対回転状態になる回転部材と、 を具備することを特徴とする過負荷クラッチ機構。
  2. 【請求項2】 上記第1コイルバネと上記第2コイルバ
    ネとは、互いに巻き方向が逆になるように形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の過負荷クラッチ機
    構。
  3. 【請求項3】 さらに、上記第1コイルバネおよび上記
    第2コイルバネのそれぞれにおいて、バネ両端のうち少
    なくとも一方の端を位置決めして、ラジアル方向の移動
    を規制する位置決め手段を具備することを特徴とする請
    求項1に記載の過負荷クラッチ機構。
JP2002124650A 2002-04-25 2002-04-25 過負荷クラッチ機構 Withdrawn JP2003314582A (ja)

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