JP2003314102A - シリンダ錠セット - Google Patents

シリンダ錠セット

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JP2003314102A
JP2003314102A JP2002126502A JP2002126502A JP2003314102A JP 2003314102 A JP2003314102 A JP 2003314102A JP 2002126502 A JP2002126502 A JP 2002126502A JP 2002126502 A JP2002126502 A JP 2002126502A JP 2003314102 A JP2003314102 A JP 2003314102A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ピッキング操作等に役立つ突起物をロータ側に
設けることなく、解錠キーの挿入姿勢を規制することが
できるシリンダ錠セットの提供を目的とする。 【構成】挿入軸部1を備えた解錠キー2と、前記解錠キ
ー2の挿入軸部1が反転姿勢で挿入可能なキー挿入部3
に対して進退するタンブラ4の複数を備えたロータ5を
シリンダケース6内に回転自在に挿入したシリンダ錠7
とを有し、前記解錠キー2の先端には、挿入軸部1の長
手方向中心線に対して偏位した位置に、先端方に行くに
従って漸次断面積が小さくなる挿入ガイド突部8が突設
されるとともに、前記ロータ5の前端部には、キー挿入
部3を閉塞するスライドシャッタ9が装着され、かつ、
スライドシャッタ9の表面には、解錠キー2の所定の挿
入姿勢においてのみ挿入ガイド突部8に対応するガイド
斜面10が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ錠セット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にシリンダ錠は、解錠キーによっ
て、ロータ内のタンブラを解錠キー側の解錠コード形成
凹部により決定される所定位置に移動させ、該タンブラ
位置によって施解錠状態を形成するように構成されるも
ので、解錠キーがロータに反転挿入される可能性のある
場合、ロータに挿入された解錠キーの解錠コード形成凹
部がタンブラ装着位置に確実に合致することを保証する
ためには、2つの方法が使用される。1つは、解錠コー
ド形成凹部を解錠キーの表裏反転位置の双方に設ける、
いわゆるリバーシブルタイプの解錠キーを使用する方法
であり、他の一は、予め定められた挿入姿勢以外での解
錠キーの挿入を禁止することにより上記関連づけを行う
いわゆるワンウエイタイプの解錠キーを使用する方法で
ある。このうち、リバーシブルタイプの解錠キーによる
対応は、利用者が挿入姿勢を気にすることなくロータに
解錠キーを挿入するだけでシリンダ錠の操作が行えるた
めに、利便性は高いものの、解錠キーには、同一の解錠
コード形成凹部を対称位置に彫り込む必要があるため
に、解錠キーの強度が低くなり、これに伴って解錠キー
の断面積も大きくなってしまうという問題がある。
【0003】これに対し、ワンウエイタイプの解錠キー
は、上述した問題が生じないために、概ね小断面に形成
することが可能となり、コンパクト性が向上するという
利点がある。
【0004】一方、このようなワンウエイタイプの解錠
キーは、上述したように、反転挿入姿勢においては、解
錠コード形成凹部にタンブラが対応しないために、解錠
キーの挿入姿勢を規制する必要があり、従来、例えば、
特開昭58-11272号公報「第9図」に示されるよ
うに、解錠キーの表裏非対称位置にガイド溝を形成する
とともに、ロータ側のキー挿入部には、予め決定された
挿入姿勢でのみガイド溝に嵌合可能なガイド突部を形成
することが行われている。
【0005】しかし、このようにキー挿入部内にガイド
突部のような突起物を突出させると、以下の理由により
ピッキング操作に対する耐性が低くなってしまうという
問題が発生する。すなわち、ピッキングと呼ばれるシリ
ンダ錠への不正解錠操作は、適宜手段によりロータ5に
初期回転操作力を付与した状態でタンブラをキー挿入部
内に挿入した工具により操作することにより行われる
が、上記突起物は、ロータへの初期回転操作力を付与す
る際の工具の引っ掛かり代として利用されてしまう。
【0006】本発明は、以上の欠点を解消すべくなされ
たものであって、ピッキング操作等に役立つ突起物をロ
ータ側に設けることなく、解錠キーの挿入姿勢を規制す
ることができるシリンダ錠セットの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記目的
は、挿入軸部1を備えた解錠キー2と、前記解錠キー2
の挿入軸部1が反転姿勢で挿入可能なキー挿入部3に対
して進退するタンブラ4の複数を備えたロータ5をシリ
ンダケース6内に回転自在に挿入したシリンダ錠7とを
有し、前記解錠キー2の先端には、挿入軸部1の長手方
向中心線に対して偏位した位置に、先端方に行くに従っ
て漸次断面積が小さくなる挿入ガイド突部8が突設され
るとともに、前記ロータ5の前端部には、キー挿入部3
を閉塞するスライドシャッタ9が装着され、かつ、スラ
イドシャッタ9の表面には、解錠キー2の所定の挿入姿
勢においてのみ挿入ガイド突部8に対応するガイド斜面
10が設けられるシリンダ錠セットを提供することによ
り達成される。
【0008】解錠キー2は、適宜の解錠コード形成凹部
1aが形成された挿入軸部1を有し、シリンダ錠7のロ
ータ5には、上記挿入軸部1が挿入可能なキー挿入部3
が設けられるとともに、所定移動線に沿ってロータ5内
を移動自在なタンブラ4が装着される。タンブラ4のロ
ータ5内での位置は、キー挿入部3に挿入された挿入軸
部1の解錠コード形成凹部1aにより一義的に決定さ
れ、該タンブラ4の位置によりロータ5のシリンダケー
ス6に対する相対回転が禁止(施錠状態)、許可(解錠
状態)される。
【0009】解錠キー2の解錠コード形成凹部1aをロ
ータ5内のタンブラ4の装着位置に関連付けるために
は、解錠キー2の挿入姿勢を規制する必要があり、この
ため、解錠キー2の挿入軸部1に挿入ガイド突部8が、
ロータ5側には、ガイド斜面10を備えたスライドシャ
ッタ9が各々設けられる。
【0010】挿入ガイド突部8は、挿入軸部1の先端に
錐体類似の形状をなして形成され、頂部が挿入軸部1の
長手方向中心線から偏った位置に配置される。
【0011】一方、スライドシャッタ9は、キー挿入部
3に対して交差する面内でスライド自在であり、解錠キ
ー2未挿入状態でキー挿入部3を閉塞する。スライドシ
ャッタ9の開成操作は、スライドシャッタ9の表面に形
成されるガイド斜面10に解錠キー2側の挿入ガイド突
部8を押しつけることにより、ガイド斜面10にスライ
ドシャッタ9開成方向の分力を発生させることにより行
われる。
【0012】解錠キー2が正規の挿入姿勢においてのみ
挿入ガイド突部8がガイド斜面10に合致する本発明に
おいて、挿入姿勢が誤っていると、挿入ガイド突部8に
よるスライドシャッタ9の開成方向分力を発生させるこ
とができないために、スライドシャッタ9を開成するこ
とが不可能で、挿入軸部1の挿入を行うことができな
い。
【0013】したがって、本発明においては、解錠キー
2の挿入姿勢をスライドシャッタ9の開成操作により規
制するために、ロータ5内に解錠キー2挿入姿勢を規制
するための突起等を設ける必要がなくなる。この結果、
ピッキング操作時におけるロータ5内の引っ掛かり部を
少なくすることができるために、防盗性能を向上させる
ことができる。
【0014】また、スライドシャッタ9のガイド斜面1
0は外部に露出して容易に視認可能であり、かつ、解錠
キー2の挿入ガイド突部8も容易に視認できるために、
利用者に容易に解錠キー2の挿入方向を知らせることが
可能となる。
【0015】さらに、不正な挿入姿勢で解錠キー2を挿
入しようとすると、まず、スライドシャッタ9が開成し
ないことから、利用者は直ちに解錠キー2をその状態で
180°回転させるだけで正規の挿入姿勢に変更するこ
とが可能となる。この結果、ロータ5内の突起により挿
入を阻まれるまで解錠キー2の挿入が可能な従来例に比
して、姿勢変更操作が簡単になり、使い勝手が向上す
る。
【0016】以上においては、スライドシャッタ9によ
り解錠キー2の挿入姿勢を規制する場合を示したが、挿
入姿勢の規制は、ロータ5内に配置されるタンブラ4を
利用することも可能であり、この場合、シリンダ錠セッ
トは、挿入軸部1を備えた解錠キー2と、前記解錠キー
2の挿入軸部1が反転姿勢で挿入可能なキー挿入部3に
対して進退し、キー挿入部3側先端に掬い部11が形成
されたタンブラ4の複数を備えたロータ5をシリンダケ
ース6内に回転自在に挿入したシリンダ錠7とを有し、
前記解錠キー2の先端には、挿入軸部1の長手方向中心
線に対して偏位した位置に挿入ガイド突部8が突設さ
れ、かつ、少なくとも1のタンブラ4はキー未挿入状態
において反転姿勢において挿入された解錠キー2の挿入
ガイド突部8進入線より下方に掬い部11が位置するよ
うに配置されて解錠キー2の反転挿入を禁止するように
構成することができる。
【0017】ロータ5内に装着され、キー挿入部3に対
して所定の移動線に沿って進退するタンブラ4は、適宜
の付勢手段により一端がキー挿入部3内に突出する方向
に付勢され、解錠キー2未挿入状態において一端がキー
挿入部3内に突出する。キー挿入部3への解錠キー2の
挿入によりタンブラ4をロータ5内の所定位置に移動さ
せるために、タンブラ4には掬い部11が形成され、挿
入軸部1を挿入して挿入ガイド突部8が掬い部11に当
接すると、掬い部11は挿入ガイド突部8への挿入操作
力から移動線方向の分力を得て、タンブラ4がロータ5
内の所定位置に移動する。
【0018】以上のように、タンブラ4は、掬い部11
に移動線方向の分力が与えられる場合にのみ所定位置に
移動することが可能であり、解錠キー2側の挿入ガイド
突部8が正規の挿入姿勢の場合にのみ掬い部11に対応
するようにタンブラ4を構成すると、ロータ5内にキー
挿入の規制突部を設けることなく挿入姿勢の規制を行う
ことができる。
【0019】また、解錠キー2の挿入軸部1は、矩形断
面形状のものを使用することも可能であるが、周縁が曲
線により形成される断面形状を選択し、ロータ5側のキ
ー挿入部3をこれと相似形状に形成した場合には、キー
挿入部3内壁面に例えば矩形断面形状とした場合に発生
する隅角部が存在しないために、ピッキング操作時にお
ける引っ掛かり代が全くなくなり、耐ピッキング性能を
飛躍的に向上させることができる。
【0020】この場合、解錠キー2の挿入軸部1の断面
形状としては、例えば、円形、長円、楕円等が採用でき
る。
【0021】
【発明の実施の形態】図1に本発明に使用する解錠キー
2を示す。解錠キー2は、楕円断面形状の一般軸部の先
端に挿入ガイド突部8を突出させた挿入軸部1の一端に
操作用頭部2aを固定して形成される。挿入ガイド突部
8は、挿入軸部1の長手方向中心軸(C1)から下方に
ややずれた位置(偏位量δ8)を頂点とする球状先端8
aから握り部側に行くに従って徐々に断面積を拡大して
一般軸部の断面形状(楕円形状)となるように変化する
曲面により周壁が形成される円錐体類似の形状に形成さ
れる。
【0022】また、挿入軸部1の一般軸部には、図1
(b)に示すように、所定ピッチ(P)で複数の解錠コ
ード形成凹部1aが形成される。図1(e)に示すよう
に、解錠コード形成凹部1aは、挿入軸部1の中心軸
(C1)に直交する面内で、該中心軸(C1)を通る方
向(加工方向線)から一般軸部を穿った截頭円錐ディン
プル状の窪みとして形成される。各解錠コード形成凹部
1aの彫り込み深さは、後述するタンブラ4の配列に従
って配置される。図1(e)には、6種類の深さのいず
れかが解錠コード形成凹部1aとして形成される場合を
示している。
【0023】キー違い数を増加させるために、各解錠コ
ード形成凹部1aは、一般軸部の中心軸(C1)上で交
差角θで交差する2枚の平面(P1、P2)のいずれか
に属する加工方向線1b、1bに沿って形成され、図1
(a)に示すように、異なった面に属する加工方向線1
bから加工された解錠コード形成凹部1aは、相互に2
分の1ピッチずれて配置される。また、後述するよう
に、ロータ5の小径化を図るために、解錠コード形成凹
部1aは、一般軸部の上半分にのみ形成される。
【0024】一方、シリンダ錠7は、図2に示すよう
に、筒状体からなるシリンダケース6と、シリンダケー
ス6のロータ挿入穴6a内に回転自在に挿入されるロー
タ5とを備える。
【0025】ロータ5は、長手通しに開設されるキー挿
入部3と、ケース係脱手段12とを備える。キー挿入部
3は、上記解錠キー2の挿入軸部1が挿入可能な楕円断
面形状に形成され、ロータ5内のスペースを後述するタ
ンブラ4の収容スペースとして有効に利用し、ロータ5
の小径化を図るために、楕円長軸の延長線がロータ5の
回転中心を通り、かつ、楕円中心(C1)がロータ5の
回転中心に対して下方に偏った位置(偏位量δ3)に設
けられる。
【0026】このキー挿入部3の前方への開口を閉塞す
るために、ロータ5の前端部には2個のスライドシャッ
タ9、9が装着される。図3に示すように、スライドシ
ャッタ9は、適宜厚さを有する表面が平坦面により形成
されるピース状部材であり、ロータ5の前端面に挿入軸
部1の楕円形状が現れるように、ロータ5前端面からや
や後方に装着される。このスライドシャッタ9は、直線
状の当接縁9aを対向させた状態で側方、すなわち、キ
ー挿入部3の中心線(C3)に対して直交する面内で接
離方向に移動自在に装着され、コイルスプリング13に
より接近方向に付勢されて当接縁9a同士が当接する閉
成状態を維持する。
【0027】また、各スライドシャッタ9の当接縁9a
には、ガイド斜面10が設けられる。ガイド斜面10
は、図3(b)に示すように、スライドシャッタ9の背
面側に行くに従って互いに接近する傾斜面からなり、解
錠キー2における挿入ガイド突部8の球状先端8aの偏
位量δ8に等しい寸法だけキー挿入部3の楕円中心から
下方にずれた位置に形成される(図2(b)参照)。
【0028】したがってこの実施の形態において、挿入
ガイド突部8を下方に位置させた姿勢でロータ5前面に
現れているキー挿入部3に挿入軸部1が合致するように
解錠キー2をスライドシャッタ9の当接縁9aに突き当
てると、図4(a)に示すように、挿入ガイド突部8は
ガイド斜面10に合致し、解錠キー2への挿入操作力に
よってガイド斜面10には側方への分力によってスライ
ドシャッタ9は側方に移動して解錠キー2を受容する
(図4(b)、(c)参照)。
【0029】これに対して、図4(d)に示すように、
上述した方向と反転姿勢、すなわち、球状先端8aが上
方に位置する姿勢で解錠キー2をスライドシャッタ9の
当接縁9aに押し付けた場合には、球状先端8aはスラ
イドシャッタ9のガイド斜面10に合致することがな
く、図4(e)に示すように、平坦面を押し付けること
となるために、スライドシャッタ9には開成方向の分力
が発生せず、スライドシャッタ9を開成させて解錠キー
2をキー挿入部3に挿入することができない。また、こ
の姿勢で球状先端8aがガイド斜面10に合致するよう
に解錠キー2を並進させることは、キー挿入部3のロー
タ5前面への楕円形露出部の周縁壁により阻まれるため
に不可能であり、結果、当該反転姿勢での挿入軸部1の
キー挿入部3への挿入は規制される。
【0030】一方、上記ケース係脱手段12は、図5に
示すように、截頭円錐形状の掬い部11を先端に備える
ピン状のタンブラ4と、サイドバー14とからなる。タ
ンブラ4は、上記解錠キー2の挿入軸部1を完全にキー
挿入部3に挿入した状態で、解錠キー2の加工方向線1
bに中心が一致するタンブラ挿入孔5aに移動自在に挿
入される。各タンブラ挿入孔5aにタンブラ4を挿入し
た状態において、上記加工方向線1bが属する各面に対
応するタンブラ4の複数により2列のタンブラ列15、
15が構成される。
【0031】また、各タンブラ4は、タンブラスプリン
グ16により中心方向に付勢されて、挿入軸部1が挿入
されない状態で掬い部11がキー挿入部3内に突出す
る。図6に示すように、掬い部11は、キー挿入部3へ
の突出状態において、基端、正確には、タンブラ4の一
般部との境界と楕円長軸との交点(C)と楕円中心(C
3)との間隔(δ)が解錠キー2の挿入ガイド突部8の
偏位量δ8より小寸となるように設定される。
【0032】なお、図5において17はタンブラ4及び
タンブラ4スプリングの飛び出しを防止するためのキャ
ップ部材を示し、ねじ孔17aにねじ込まれるねじを使
用してロータ5に固定される。
【0033】さらに、各タンブラ4は、図5(b)に示
すように、ガイド溝4aと、ガイド溝4aの適宜箇所に
凹設される解錠許可凹部4bとを側壁部に備える。ガイ
ド溝4aの形成位置は全てのタンブラ4で同一であるの
に対し、解錠許可凹部4bの形成位置、詳しくは、掬い
部11側先端からの距離(L)は、タンブラ種により異
なっており、各タンブラ挿入孔5aには、数種のタンブ
ラ種のいずれかが挿入される。
【0034】サイドバー14は、ロータ5の長手方向に
長いプレート形状を有し、上記タンブラ列15毎に配置
される。サイドバー14を収容するために、ロータ5に
は、上記タンブラ挿入孔5aに直交してサイドバー収容
溝5bが形成される。また、サイドバー14は、適宜箇
所に配置される圧縮スプリング14a(図3(a)参
照)によりサイドバー収容溝5bから飛び出し方向に付
勢されており、ロータ5をシリンダケース6内に収容し
た状態で、一側縁に形成される係脱部14bがシリンダ
ケース6内周壁面に形成されるロック溝6bに嵌合す
る。
【0035】さらに、サイドバー14の係脱部14bに
対して反対端縁には複数の嵌合突起14cが設けられ
る。嵌合突起14cは、タンブラ4の配置ピッチ(P)
に等しいピッチで配置され、各タンブラ4のガイド溝4
aに嵌合して該タンブラ4の回り止めを行う。図5
(b)に示すように、嵌合突起14cが上述したタンブ
ラ4の解錠許可凹部4bに正対しない状態では、ガイド
溝4aの底壁によりロータ5内方への移動が規制される
ために、サイドバー14はロータ5内への没入が禁止さ
れ、係脱部14bのロック溝6bとの係合が維持され
る。この状態がロータ5のシリンダケース6に対する空
転が禁止される施錠状態に対応する。
【0036】したがってこの実施の形態において、解錠
キー2を挿入しない状態で各タンブラ4は、上述したよ
うに、タンブラスプリング16により付勢され、サイド
バー14の嵌合突起14cにガイド溝4aの終端壁面が
衝接して先端がキー挿入部3内方に向けて突出する。こ
の状態でサイドバー14の係脱部14bはシリンダケー
ス6内周壁のロック溝6bに解除不能に係合しているた
めに、ロータ5をシリンダケース6に対して空転させる
ことができない。
【0037】この施錠状態から、図6(a)に示すよう
に、各タンブラ4の種類に合致する解錠コード形成凹部
1aを備えた挿入軸部1を正規の挿入姿勢でキー挿入部
3に挿入すると、やがて、解錠キー2の挿入ガイド突部
8の球状先端8aがタンブラ4の掬い部11に当接し、
掬い部11には、解錠キー2の挿入操作力によってタン
ブラ4の移動線方向への分力(F)が発生し、各タンブ
ラ4は、タンブラスプリング16の付勢力に抗して解錠
許可凹部4bがサイドバー14の嵌合突起14cに正対
する位置まで移動する。各タンブラ4の解錠許可凹部4
bがサイドバー14の嵌合突起14cに正対した状態に
おいて、ロータ5に回転操作力を付与すると、挿入軸部
1がキー挿入部3内で空転不可能なため、回転操作力は
キー挿入部3内周壁面を介して伝達される。図5(b)
に示すように、サイドバー14の係脱部14bは外に凸
な曲率面を有し、かつ、ロック溝6bはV字状をなして
いるために、ロータ5に与えられた回転操作力により、
サイドバー14には、ロータ5内方への押しつけ分力
(F14)が発生する。上述したように、解錠状態にお
いてサイドバー14の嵌合突起14cは、タンブラ4の
解錠許可凹部4bに正対しているために、上記分力(F
14)によりサイドバー14はロック溝6bとの係合を
解除しながらロータ5内に没入し、ロータ5が回転す
る。
【0038】これに対し、図6(b)に示すように、挿
入姿勢が正規姿勢に対して反転した状態で解錠キー2を
キー挿入部3に挿入すると、球状先端8aはやがてタン
ブラ4に衝接する。この姿勢において、挿入ガイド突部
8は、タンブラ4の掬い部11に当接することなく、一
般部に衝接することとなるために、解錠キー2の挿入操
作力によってはタンブラ4に移動方向分力(F)が発生
することがないために、タンブラ4は解錠キー2に対し
て障害物として機能し、反転姿勢での解錠キー2の挿入
操作を禁止する。
【0039】さらに、この実施の形態において、ロータ
5は、同一シリンダ錠7で暫定解錠コードと最終解錠コ
ードを設定可能にするためのコード付与機構18を備え
る。このコード付与機構18は、上述したタンブラ列1
5の最後端に配置されるコンストラクションタンブラ1
9と、ロータ5の終端に装着されるコンストラクション
ピース20と、ロータ5の終端部に上下移動自在に装着
され、スプリング21aによりキー挿入部3側に付勢さ
れるセットピン21とから構成される。
【0040】コンストラクションタンブラ19は、上述
した一般のタンブラ4と同一の構成を有し、解錠許可凹
部4bの位置によりサイドバー14の進退を規制する。
【0041】コンストラクションピース20は、図8に
示すように、楕円形断面を有し、上面前後端に一対のピ
ン嵌合孔20aを備える。このコンストラクションピー
ス20は、ロータ5のキー挿入部3終端においてキー挿
入部3に沿って移動自在に装着され、上記ピン嵌合孔2
0aのいずれかに上記セットピン21の下端を嵌合させ
ることによりキー挿入部3内での位置が規制される。図
7(a)は後端のピン嵌合孔20aにセットピン21が
嵌合した状態、図7(c)は前端のピン嵌合孔20aに
セットピン21が嵌合した状態を示す。
【0042】また、コンストラクションピース20の前
端部には、後端部のピン嵌合孔20aにセットピン21
が嵌合した状態でコンストラクションタンブラ19が嵌
合可能なコード付与孔20bが設けられ、該コード付与
孔20bに嵌合した状態がコンストラクションタンブラ
19の解錠位置に相当する。
【0043】したがって、上述した状態において、図7
(a)に示すように、コンストラクションピース20に
届かない短寸の解錠キー2が正規の解錠コード形成凹部
1aを有していると、各タンブラ4が解錠位置に移動す
るとともに、セットピン21は、ロータ5内に装着され
てシリンダケース6との引っ掛かりが存在しないため
に、シリンダ錠7のロータ5に回転操作を与えることが
可能となる。
【0044】この後、図7(b)に示すように、長寸の
解錠キー2’を挿入すると、コンストラクションピース
20は後方に押し出されて、セットピン21がコンスト
ラクションピース20の前端部のピン嵌合孔20aに嵌
合する。コンストラクションピース20の後方への移動
により、コンストラクションピンはコンストラクション
ピース20の支えを失ってキー挿入部3内に突出する。
この状態においては、上述した短寸の解錠キー2による
シリンダ錠7の解錠が不可能となり、以後、上記コンス
トラクションタンブラ19を解錠位置まで移動させるこ
とが可能な解錠コード形成凹部1aを備えた長寸の解錠
キー2によってのみ解錠操作が可能となる。
【0045】このようなコード付与機構18は、例え
ば、新築家屋築造時において、作業員は短寸の解錠キー
2を使用して建造中の建物内に出入りし、家屋引き渡し
時に長寸の解錠キー2’を施主に渡して短寸の解錠キー
2による解錠操作を禁止するような場合に適用できる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ピッキング操作等に役立つ突起物をロータ側
に設けることなく、解錠キーの挿入姿勢を規制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する解錠キーを示す図で、(a)
は側面図、(b)は(a)の1B方向矢視図、(c)は
(a)の1C-1C線断面図、(d)は(a)の1D-2
D線断面図、(e)は(a)の1E-1E線断面図であ
る。
【図2】本発明に使用するシリンダ錠を示す図で、
(a)は断面図、(b)は(a)の2B方向矢視図であ
る。
【図3】スライドシャッタを示す図で、(a)はシリン
ダケースから取り出した状態における図2(a)の3A
方向矢視図、(b)は図2(b)の3B-3B線断面
図、(c)は図3(b)の3C-3C線断面図である。
【図4】スライドシャッタの動作を示す図で、(a)は
正規の挿入姿勢で解錠キーをスライドシャッタに突き当
てた状態を示す図3(b)に対応する断面図、(b)は
解錠キーを挿入した状態を示す図3(c)に対応する断
面図、(c)は図4(b)の4C-4C線断面図、
(d)は反転姿勢で解錠キーをスライドシャッタに突き
当てた状態を示す図3(c)に対応する図、(e)は図
4(d)の4E-4E線断面図である。
【図5】ケース係脱手段を示す図で、(a)はロータを
示す図、(b)は(a)の5B-5B線断面図である。
【図6】図5(b)の要部拡大図で、(a)は正規の挿
入姿勢で解錠キーを挿入した状態を示す図、(b)は反
転姿勢で解錠キーを挿入した状態を示す図である。
【図7】コード付与機構を示す図で、(a)は短寸の解
錠キーを挿入した状態を示す断面図、(b)は長寸の解
錠キーを挿入する途中を示す図、(c)は長寸の解錠キ
ーを挿入した状態を示す図である。
【図8】コンストラクションピースを示す図で、(a)
は側面図、(b)は(a)の8B方向矢視図、(c)は
(a)の8C-8C線断面図、(d)は(a)の8D方
向矢視図、(e)は(a)の8E-8E線断面図であ
る。
【符号の説明】
1 挿入軸部 2 解錠キー 3 キー挿入部 4 タンブラ 5 ロータ 6 シリンダケース 7 シリンダ錠 8 挿入ガイド突部 9 スライドシャッタ 10 ガイド斜面 11 掬い部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】挿入軸部を備えた解錠キーと、 前記解錠キーの挿入軸部が反転姿勢で挿入可能なキー挿
    入部に対して進退するタンブラの複数を備えたロータを
    シリンダケース内に回転自在に挿入したシリンダ錠とを
    有し、 前記解錠キーの先端には、挿入軸部の長手方向中心線に
    対して偏位した位置に、先端方に行くに従って漸次断面
    積が小さくなる挿入ガイド突部が突設されるとともに、 前記ロータの前端部には、キー挿入部を閉塞するスライ
    ドシャッタが装着され、 かつ、スライドシャッタの表面には、解錠キーの所定の
    挿入姿勢においてのみ挿入ガイド突部に対応するガイド
    斜面が設けられるシリンダ錠セット。
  2. 【請求項2】挿入軸部を備えた解錠キーと、 前記解錠キーの挿入軸部が反転姿勢で挿入可能なキー挿
    入部に対して進退し、キー挿入部側先端に掬い部が形成
    されたタンブラの複数を備えたロータをシリンダケース
    内に回転自在に挿入したシリンダ錠とを有し、 前記解錠キーの先端には、挿入軸部の長手方向中心線に
    対して偏位した位置に挿入ガイド突部が突設され、 かつ、少なくとも1のタンブラはキー未挿入状態におい
    て反転姿勢において挿入された解錠キーの挿入ガイド突
    部進入線より下方に掬い部が位置するように配置されて
    解錠キーの反転挿入を禁止するシリンダ錠セット。
  3. 【請求項3】前記解錠キーの断面形状が、曲線により形
    成される請求項1または2記載のシリンダ錠セット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015098769A (ja) * 2013-10-15 2015-05-28 美和ロック株式会社 携帯型の錠前用キー

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