JP2003313829A - 道路壁 - Google Patents
道路壁Info
- Publication number
- JP2003313829A JP2003313829A JP2002119842A JP2002119842A JP2003313829A JP 2003313829 A JP2003313829 A JP 2003313829A JP 2002119842 A JP2002119842 A JP 2002119842A JP 2002119842 A JP2002119842 A JP 2002119842A JP 2003313829 A JP2003313829 A JP 2003313829A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- road
- silicone resin
- road wall
- wall
- coating film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)
Abstract
を提供する。 【解決手段】 道路1の路肩2の側部に設置されている
道路壁3であって、道路壁3の壁面4に、その塗膜の水
の接触角が70〜95°であるシリコーン樹脂塗料の塗
膜を形成した道路壁3及び上記シリコーン樹脂塗料が、
一般式R2Si(OR1)3(但し、R1、R2は同一又は
異種の1価の炭化水素基で、炭素数が1〜8)で表され
る3官能アルコキシシランの加水分解物を用いたシリコ
ーン樹脂塗料である道路壁。
Description
に設置されている道路壁に関するものである。
る非透光性遮音壁、透光性遮音壁等の道路壁は、従来、
ガラス質の表面処理等が施されていた。しかし、ガラス
質の表面処理が施された道路壁の壁面は、親水性が高い
ため、排ガス等で汚れ易く、また、この汚れが堆積し易
く、洗浄を繰り返していると、汚染回復性が悪くなると
いう問題があった。
解消するため、道路壁の壁面に、塗膜の撥水性を高め
た、いわゆる超撥水性を有するシリコーン樹脂塗料の塗
膜を形成することが行われている。道路壁の壁面を塗装
して超撥水性にすることで、道路壁の壁面の汚れ易さは
改善されるが、定期的に汚れを落とすための清掃が必要
なのが現状である。
業車を使って雑巾やモップ等で人力清掃を行っていた
が、この人力清掃は、高所作業車を路肩内で使用するた
め危険性を伴うばかりか、汚くきつい3K作業であるた
め作業者の確保が難しくなってきている。このため、最
近では、高圧水噴射車両を使って、高圧水による清浄
(高圧水洗浄)を行なうのが一般的となっている。
コン樹脂塗料の塗膜を形成した場合には、汚れ難くはな
るものの、高圧水洗浄による洗浄効果が十分でなく、道
路壁の壁面の汚染回復性が良くないという問題があっ
た。
鑑みてなされたものであり、高圧水洗浄による汚染回復
性に良好な、道路壁を提供することを課題とする。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、従来の超撥水
性のシリコーン樹脂塗料の塗膜は、水の接触角が95°
より大きいという性質を有していたが、塗膜の水の接触
角が70〜95°であるシリコーン樹脂塗料の塗膜を道
路壁の壁面に形成した道路壁とすることで、上記課題が
解決可能なことを見出して、本発明の完成に至ったもの
である。
接触角が70°より小さい、親水性の塗膜(若しくは表
面処理)を形成すると、道路壁の壁面が、汚れ成分であ
る排ガス等と親和性が大きくなるため、汚れ易くなり、
また、その汚れが堆積し易くなるため、汚染回復性が悪
くなる。逆に、道路壁の壁面に、水の接触角が95°を
超える超撥水性のシリコーン樹脂塗料の途膜を形成する
と、汚れ難くはなるものの、高圧水洗浄に用いる水を道
路壁の壁面が弾いてしまうため、高圧水洗浄による汚染
回復性が悪くなる。
肩の側部に設置されている道路壁であって、道路壁の壁
面に、その塗膜の水の接触角が70〜95°であるシリ
コーン樹脂塗料の塗膜を形成したことを特徴とする。
記載の道路壁において、上記塗膜の厚みが、60〜10
0μmであることを特徴とする。
又は請求項2記載の道路壁において、上記シリコーン樹
脂塗料が、一般式R2Si(OR1)3(但し、R1、R2
は同一又は異種の1価の炭化水素基で、炭素数が1〜
8)で表される3官能アルコキシシランの加水分解物を
用いたシリコーン樹脂塗料であることを特徴とする。
詳細に説明する。
であり、道路1の路肩2の側部に設置されている道路壁
3であって、道路壁3の壁面4に、その塗膜の水の接触
角が70〜95°であるシリコーン樹脂塗料の塗膜を形
成した道路壁3である。
シリコーン樹脂塗料の塗膜の水の接触角が70〜95°
であることが特に重要である。道路壁の壁面に、水の接
触角が70°を下回らない撥水性を、撥水性の下限とす
るシリコーン樹脂塗料の塗膜を形成することで、汚れ難
くなり、また、その汚れが堆積し難くなるため、汚染回
復性が良好となり、且つ、水の接触角が95°を上回ら
ない撥水性を、撥水性の上限とするシリコーン樹脂塗料
の塗膜を形成することで、高圧水洗浄による汚染回復性
が良好になる。
としては、その塗膜の水の接触角が70〜95°である
シリコーン樹脂塗料を用いるが、例えば、その塗膜の水
の接触角が70〜95°である一般式R2Si(OR1)
3(但し、R1、R2は同一又は異種の1価の炭化水素基
で、炭素数が1〜8)で表される3官能アルコキシシラ
ンの加水分解物を用いたシリコーン樹脂塗料を用いるこ
とができる。
分解物を用いたシリコーン樹脂塗料は、その形態を特に
限定されず、例えば、溶液状のものでも分散液状のもの
等でもかまわない。なお、ここでいう加水分解物には、
部分加水分解物も含んで表現している。
R1、R2は同一又は異種の1価の炭化水素基を示し、中
でも、入手の容易さ、塗料の調整のしやすさ等の点か
ら、炭素数1〜8の1価の炭化水素基が適する。この1
価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、
ペプチル基、オクチル基等のアルキル基が挙げられる。
上記アルキル基のうち、炭素数が3以上のものについて
は、n−プロピル基、n−ブチル基等のような直鎖状の
ものであっても良いし、イソピロピル基、イソブチル
基、t−ブチル基等のように分枝を有するものであって
も良い。
の重量平均分子量は特に限定されるものではないが、5
00〜3000の範囲が好ましい。これは、500未満
の場合は、加水分解物が不安定になる傾向があり、ま
た、30000を超える場合は、形成される塗膜の硬度
が不十分な傾向があるためである。
定されるものではなく、例えば、はけ塗り、スプレーコ
ート、浸漬(ディップコート)、ロールコート、フロー
コート、カーテンコート、ナイフコート、スピンコー
ト、バーコート等の通常の方法を適宜選択することがで
きる。
mであることが、好ましい。60μmより薄いと塗膜の
強度が弱くなる傾向にあり、100μmより厚くなる
と、塗膜にクラックが生じ易くなる傾向にある。
道路壁の壁面に、接着性を有するプライマー層を形成
し、次いで、上記シリコーン樹脂塗料を用いた塗膜を形
成することもできる。このプライマー層を形成すること
で、道路壁の壁面とシリコーン樹脂塗料を用いた塗膜と
の実密着性が向上するので好ましい。
る、プライマー塗料としては、特に限定するわけではな
いが、エポキシ樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ウレタン
樹脂塗料等を用いることができる。なかでも、エポキシ
樹脂に金属アルコラートを含有する塗料を用いるのが、
より強固な接着性を有するので好ましい。プライマー層
の膜厚としては、1〜500μmが好ましい。1μm未
満だと接着力が弱い傾向にあり、500μmより大きい
とクラックが入る傾向がある。
に説明する。なお、実際の道路壁の代わりに、モデル的
にスレート基板を用いた例で説明する。
スレート基板上に、プライマー塗料である松下電工
(株)製「フレッセラプライマーK」を、硬化後の厚さ
が60μmとなるように塗布し、24時間、常温で乾燥
・硬化させて、エポキシ樹脂を用いたプライマー層を形
成した。次いで、その表面に、一般式R2Si(OR1)
3(但し、R1、R2は同一又は異種の1価の炭化水素基
で、炭素数が1〜8)で表される3官能アルコキシシラ
ンの加水分解物を用いたシリコーン樹脂塗料である松下
電工(株)製「フレッセラN」(「フレッセラ」は登録
商標、以下同じ)を、硬化後の厚さが80μmとなるよ
うに塗布し、72時間、常温で乾燥・硬化させ、シリコ
ーン樹脂塗料の塗膜を設けたサンプル1を作製した。な
お、作製したサンプル1の塗膜の水の接触角は、89.
5°であった。
を含有した汚し剤を30g/m2となるようにロールコ
ートで塗布し、サンプル1の上面を汚染させた後、高圧
水洗浄機の元圧を15MPa、高圧水洗浄ノズルからサ
ンプル板までの距離を100cm、高圧水洗浄ノズルの
移動スピードを0.25m/secとして、高圧水洗浄
を行った。そして、この汚染―高圧水洗浄のサイクルを
20回繰り返した。
一般式R2Si(OR1)3(但し、R1、R2は同一又は
異種の1価の炭化水素基で、炭素数が1〜8)で表され
る3官能アルコキシシランの加水分解物を用いたシリコ
ーン樹脂塗料である松下電工(株)製「フレッセラR」
を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、シリコー
ン樹脂塗料の塗膜を設けたサンプル2を作製した。な
お、作製したサンプル2の塗膜の水の接触角は、75.
3°であった。
水洗浄のサイクルを20回繰り返した。
スレート基板上に、道路壁の壁面に、一般に、施される
ガラス質処理を施してサンプル3を作製した。なお、作
製したサンプル3のガラス質処理面の水の接触角は、4
2.1°であった。
水洗浄のサイクルを20回繰り返した。
超撥水成分であるジメチルシロキサンポリマーを含有す
るシリコーン樹脂塗料である松下電工(株)製「フレッ
セラD」を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、
シリコーン樹脂塗料の塗膜を設けたサンプル4を作製し
た。なお、作製したサンプル4の塗膜の水の接触角は、
105.4°であった。
水洗浄のサイクルを20回繰り返した。
いて、サンプル作製初期と汚染―高圧水洗浄のサイクル
が5回、10回、20回後におけるサンプルの汚れ度合
いを測定し、高圧水洗浄による汚染回復率(%)を評価
した。
すL*値を色差計[ミノルタ(株)製の分光色差計「C
M−2002」を用いて、L*a*b*表色計から明度で
あるL*値を評価]で測定し、汚染回復率は、下記の式
で求めた。
期のL*値)×100 また、各サンプルの水の接触角の測定は、協和界面科学
(株)製の自動水接触角測定器「CA−W150」を用
いて測定した。
よる汚染回復率の評価結果を表1に示す。
浄による汚染回復率は、比較例1〜2のそれより、良好
な結果が得られていることが確認できた。
肩の側部に設置されている道路壁であって、道路壁の壁
面に、その塗膜の水の接触角が70〜95°であるシリ
コーン樹脂塗料の塗膜を形成した道路壁であるので、高
圧水洗浄による汚染回復性の良好な道路壁となる。
視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 道路の路肩の側部に設置されている道路
壁であって、道路壁の壁面に、その塗膜の水の接触角が
70〜95°であるシリコーン樹脂塗料の塗膜を形成し
たことを特徴とする道路壁。 - 【請求項2】 上記塗膜の厚みが、60〜100μmで
あることを特徴とする請求項1記載の道路壁。 - 【請求項3】 上記シリコーン樹脂塗料が、一般式R2
Si(OR1)3(但し、R1、R2は同一又は異種の1価
の炭化水素基で、炭素数が1〜8)で表される3官能ア
ルコキシシランの加水分解物を用いたシリコーン樹脂塗
料であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
道路壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002119842A JP2003313829A (ja) | 2002-04-22 | 2002-04-22 | 道路壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002119842A JP2003313829A (ja) | 2002-04-22 | 2002-04-22 | 道路壁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003313829A true JP2003313829A (ja) | 2003-11-06 |
Family
ID=29536268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002119842A Pending JP2003313829A (ja) | 2002-04-22 | 2002-04-22 | 道路壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003313829A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07268823A (ja) * | 1994-03-29 | 1995-10-17 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 自動車道路遮音壁清掃装置 |
JPH08144233A (ja) * | 1994-11-22 | 1996-06-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 作業装置及び作業方法 |
JPH1088037A (ja) * | 1996-09-11 | 1998-04-07 | Nitsuhan Kenkyusho:Kk | 非粘着性コーティング用組成物およびコーティング方法 |
JPH10195829A (ja) * | 1997-01-13 | 1998-07-28 | Toto Ltd | 遮音壁 |
JP2001265357A (ja) * | 2000-03-23 | 2001-09-28 | Kam:Kk | 吸音部材 |
-
2002
- 2002-04-22 JP JP2002119842A patent/JP2003313829A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07268823A (ja) * | 1994-03-29 | 1995-10-17 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 自動車道路遮音壁清掃装置 |
JPH08144233A (ja) * | 1994-11-22 | 1996-06-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 作業装置及び作業方法 |
JPH1088037A (ja) * | 1996-09-11 | 1998-04-07 | Nitsuhan Kenkyusho:Kk | 非粘着性コーティング用組成物およびコーティング方法 |
JPH10195829A (ja) * | 1997-01-13 | 1998-07-28 | Toto Ltd | 遮音壁 |
JP2001265357A (ja) * | 2000-03-23 | 2001-09-28 | Kam:Kk | 吸音部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2877616B2 (ja) | 親水撥油処理剤 | |
US8268067B2 (en) | Perfluoropolyether coating composition for hard surfaces | |
JP6004607B2 (ja) | ビス(トリアルコキシシリルアルキル)アミンをベースとする水性シラン系 | |
CN109563359B (zh) | 用于增加的耐污性的结合吸油和斥油组分的涂层 | |
JP6557248B2 (ja) | 疎水性物品 | |
JP5131840B2 (ja) | コーティング剤組成物及び該組成物を用いた高渇水性皮膜 | |
JP5017267B2 (ja) | ビス−シランを含む下塗りおよびフッ素化アルキルシランを含む疎水層を備えた疎水性被覆 | |
US20040213904A1 (en) | Process for producing detachable dirt-and water-repellent surface coatings | |
JP2007524732A (ja) | シリコーン樹脂を用いた耐久性疎水性表面塗料 | |
CN107022269A (zh) | 自清洁超硬聚硅氮烷疏水涂料及其制备和使用方法 | |
CN101628980A (zh) | 经全氟聚醚改性的聚硅氮烷以及使用其的表面处理剂 | |
US20090087646A1 (en) | Coated substrate, composition for treating a substrate and process of treatment | |
WO2018155325A1 (ja) | 組成物 | |
JP2015098098A (ja) | 保護膜、移動体、鉄道車両および保護膜の形成方法 | |
WO2000063129A1 (en) | Siliceous substrate with a silane layer and its manufacture | |
JP2003313829A (ja) | 道路壁 | |
JPH09309745A (ja) | 撥水撥油性物品及びその製法 | |
JPH09268281A (ja) | 車両ガラス用撥水剤組成物および車両用撥水性ガラス | |
KR20200131807A (ko) | 막이 부착된 기재 | |
JP3269314B2 (ja) | 撥水処理剤 | |
JP4608239B2 (ja) | 塗膜面の表面処理方法及び該方法により処理された物品 | |
JP2003292342A (ja) | シリカ系膜被覆物品 | |
JP3847127B2 (ja) | 乗り物塗装面用コーティング組成物及び当該コーティング組成物のコーティング方法 | |
JP3988246B2 (ja) | 防汚性薄膜形成剤及び防汚性薄膜 | |
JP2001328845A (ja) | 自動車用窓ガラス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070612 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070809 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071211 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080205 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090407 |