JP2003313210A - ゲル化能を有する樹脂組成物及びそれを用いた積層体の製造方法 - Google Patents

ゲル化能を有する樹脂組成物及びそれを用いた積層体の製造方法

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JP2003313210A
JP2003313210A JP2002116327A JP2002116327A JP2003313210A JP 2003313210 A JP2003313210 A JP 2003313210A JP 2002116327 A JP2002116327 A JP 2002116327A JP 2002116327 A JP2002116327 A JP 2002116327A JP 2003313210 A JP2003313210 A JP 2003313210A
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polymer
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JP2002116327A
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English (en)
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Takahiro Kitano
高広 北野
Koichi Suzuki
弘一 鈴木
Keiji Kubo
敬次 久保
Masayasu Ogushi
眞康 大串
Kazutoshi Terada
和俊 寺田
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般に塗料をはじきやすいポリオルガノシロ
キサンやポリフッ化ビニリデン等からなる表面層を有す
る基材全般に対し、はじきやピンホールがなく、均一な
薄膜(例えば、0.01μm以上10μm以下の皮膜)
を与える硬化型の樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 硬化型の樹脂組成物を以下の成分(A)
〜(D): (A)樹脂ゲル化剤; (B)活性エネルギー線照射により重合可能なエチレン
性不飽和化合物; (C)重合開始剤; 及び (D)希釈剤 から構成する。成分(A)の樹脂ゲル化剤としては、ポ
リウレタン、又はアイソタクチック重合体とシンジオタ
クチック重合体との樹脂混合物が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物に関す
るものであり、より詳しくはシリコン系樹脂やフッ素系
樹脂などの一般に表面張力の低い表面を有するプラスチ
ックやガラス等からなる基材上でも、希釈剤を除去した
未硬化状態でのはじき、ピンホール等の発生がなく且つ
0.01μm以上10μm以下の厚さの均一な皮膜を得
ることのできる樹脂組成物、及びそれを用いた積層体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示板における要求性能の1
つとして反射防止機能が挙げられている。一般的な反射
防止機能の原理は、高屈折率層の表面に低屈折率層を設
け、高屈折率層で反射する光と低屈折率層で反射する光
とをそれらの光路差を利用して互いに干渉させることに
より反射光を低減させるものである。
【0003】また、高屈折率層及び低屈折率層に対して
は、ハードコート機能が要求されることが多く、このよ
うな場合、高屈折率層を構成する樹脂として、屈折率が
高くなるように分子設計したポリオルガノシランが用い
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高屈折
率層を構成する樹脂としてポリオルガノシランを使用し
た場合、このようなポリオルガノシランは一般に塗料に
対する濡れ性が悪いために、ポリオルガノシラン層の表
面に低屈折率層を形成するための樹脂組成物を塗布する
と、はじき、ピンホールなどが頻繁に発生するという問
題があった。
【0005】同様にフッ素系、オレフィン系樹脂などの
一般に表面張力の低い表面を有するプラスチック及びガ
ラス等の基材上に光硬化性樹脂組成物を塗布する場合
も、基材に対する光硬化性樹脂組成物の濡れ性が十分で
なく、はじきやピンホールが発生するという問題があっ
た。
【0006】この問題に対しては、光硬化性樹脂組成物
の粘度を増加させることが考えられるが、その塗工が困
難となるため均一な薄膜が得られにくくなる。また、硬
化性樹脂組成物に、フッ素系界面活性剤を添加すること
(特開平11−323255号公報)、特定のフッ素重
合体を添加すること(特開平6−25590号公報)、
特定の(メタ)アクリル酸エステル重合体を添加するこ
と(特開平10−17605号公報)等が提案されてい
るが、これらの方法は、特定の基材に対してのみ有効で
あり、濡れ性の悪い基材全般に対してこれらの方法を一
律に適用することが有効であるとは必ずしも言えない状
況にあった。
【0007】本発明の課題は、一般に塗料をはじきやす
いポリオルガノシロキサンやポリフッ化ビニリデン等か
らなる表面層を有する基材全般に対し、はじきやピンホ
ールがなく、均一な薄膜(例えば、膜厚0.01μm以
上10μm以下の皮膜)を与える硬化型の樹脂組成物を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アイソタ
クチックメタクリル酸メチル重合体とシンジオタクチッ
クメタクリル酸メチル重合体との樹脂混合物等のよう
な、高濃度溶液中では高分子錯体を形成してゲル化する
樹脂ゲル化剤を配合した光硬化性樹脂組成物を用いるこ
とにより、塗工前の希釈剤の存在する状態ではゾル状態
を保持しているが、希釈溶媒を加熱により乾燥除去させ
た状態ではゲル化するので、そのような光硬化性樹脂組
成物を塗料をはじきやすい基材表面に塗工した場合で
も、ゲル化した該樹脂組成物にはじき、ピンホールが発
生しないことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】即ち、本発明は、以下の成分(A)〜
(D): (A)樹脂ゲル化剤; (B)活性エネルギー線照射により重合可能なエチレン
性不飽和化合物; (C)重合開始剤; 及び (D)希釈剤 を含有する樹脂組成物を提供する。
【0010】また、本発明は、基材上に硬化樹脂層が積
層された積層体の製造方法であって、以下の工程(a)
〜(c) (a)基材上に、上述の樹脂組成物の膜を形成する工
程; (b)得られた樹脂組成物膜から希釈剤を除去すること
により該樹脂組成物膜をゲル化してゲル化層を形成する
工程; 及び (c)該ゲル化層に活性エネルギー線を照射することに
より硬化させ、硬化樹脂層を形成する工程 を含む積層体の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明の樹脂組成物は、成分(A)として
樹脂ゲル化剤、成分(B)として活性エネルギー線の照
射により重合可能なエチレン性不飽和化合物、成分
(C)として重合開始剤、及び成分(D)として希釈剤
を含有し、希釈剤が除去される以前はゾル状態を保持
し、希釈剤が除去された際にゲル化する樹脂組成物であ
り、活性エネルギー線の照射により硬化可能な組成物で
ある。
【0013】本発明において成分(A)の樹脂ゲル化剤
としては、加熱又は希釈剤(溶剤)添加によってゾルを
形成し、希釈剤の除去などによりゲル化するものであ
り、樹脂組成物にゾル/ゲル転移性能を付与できるもの
であれば特に制限はないが、例えばポリウレタンなど水
素結合によって疑似架橋体を生成しうる化合物や立体規
則性重合体の混合物等が挙げられる。これらのうちでも
立体規則性重合体の混合物が好ましく用いられる。
【0014】ここで、立体規則性重合体の混合物とは、
アイソタクチック(以下、「アイソタクチック」を「i
so−」と表記することがある)重合体とシンジオタク
チック(以下、「シンジオタクチック」を「syn−」
と表記することがある)重合体との樹脂混合物を意味す
る。
【0015】iso−重合体とsyn−重合体のそれぞ
れのタクチシティー及び混合比率は、光硬化性の樹脂組
成物に配合した場合に、その樹脂組成物がゲル融点を示
すように決定する。
【0016】例えば、iso−重合体のアイソタクチシ
ティは、低すぎるとゲル化剤としての性能が低下する傾
向があるので、好ましくは80%以上、より好ましく
は、90%以上である。また、syn−重合体のシンジ
オタクチシティは、低すぎたり高すぎたりするとゲル化
剤としての性能が低下する傾向があるので、好ましくは
40%以上80%以下、より好ましくは50%以上70
%以下である。
【0017】また、iso−重合体とsyn−重合体の
存在量はゾル/ゲル転移性能を付与できる量であれば特
に制限されないが、これらの合計量に対するiso−重
合体の存在量は、好ましくは20〜80質量%、より好
ましくは25〜60質量%であり、特に好ましくは30
〜40質量%であり、syn−重合体の存在量は、好ま
しくは20〜80質量%、より好ましくは40〜75質
量%、特に好ましくは60〜70質量%である。
【0018】このような立体規則性重合体の混合物の例
としては、互いに共通する重合単位を持たないiso−
重合体とsyn−重合体との樹脂混合物でもよいが、高
分子鎖同士の疑似架橋の形成が円滑に進行するように、
互いに共通する重合単位を有するiso−重合体とsy
n−重合体との樹脂混合物が好ましく挙げられる。具体
的には、iso−ポリメタクリル酸エステル(例えば、
メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、プ
ロピルエステル、2−プロペニルエステル、イソブチル
エステル、イソブチリルエステル、ベンジルエステル、
シクロプロピルメチルエステル等)とsyn−ポリメタ
クリル酸エステル(例えば、メチルエステル、エチルエ
ステル、ブチルエステル、プロピルエステル、2−プロ
ペニルエステル、イソブチルエステル、イソブチリルエ
ステル、ベンジルエステル、シクロプロピルメチルエス
テル等)との樹脂混合物、iso−ポリ(メチル α−
(クロロメチル)アクリレート)とsyn−ポリ(メチ
ル α−(クロロメチル)アクリレート)との樹脂混合
物、ポリ(γ−ベンジル−D−グルタル酸)とポリ(γ
−ベンジル−L−グルタル酸)との樹脂混合物、D−ポ
リ乳酸とL−ポリ乳酸との混合物等を挙げることができ
る。
【0019】これらの樹脂混合物の中でも、ゲル融点が
比較的高くしかも入手容易なiso−ポリメタクリル酸
エステル(特に、iso−ポリメタクリル酸メチルエス
テル)とsyn−ポリメタクリル酸エステル(特に、s
yn−ポリメタクリル酸メチルエステル)が好ましい。
【0020】ここで、成分(A)の樹脂ゲル化剤とし
て、特にiso−ポリメタクリル酸メチルエステルとs
yn−ポリメタクリル酸メチルエステルとの樹脂混合物
を使用した場合、iso−ポリメタクリル酸メチルエス
テルのアイソタクチシティーは好ましくは50%〜10
0%、より好ましくは80%以上、特に好ましくは90
%以上であり、一方、syn−ポリメタクリル酸メチル
エステルのシンジオタクチシティーは好ましくは40%
〜80%、より好ましくは60%〜80%である。
【0021】また、iso−ポリメタクリル酸メチルエ
ステルとsyn−ポリメタクリル酸メチルエステルの混
合比率は、iso−ポリメタクリル酸メチルエステルと
syn−ポリメタクリル酸メチルエステルの合計量を1
00質量%とした場合、高分子鎖同士の疑似架橋を生じ
やすくするため、syn−ポリメタクリル酸メチルの割
合を好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30
〜70質量%、特に好ましくは60〜70質量%とする
のが望ましい。
【0022】以上説明した成分(A)の樹脂ゲル化剤の
樹脂組成物中での含有量は、樹脂組成物にゾル/ゲル転
移性能を付与できる量であればよく、特に制限されない
が、少なすぎると樹脂組成物がゲル化しにくく、多すぎ
ると相対的に成分(B)のエチレン性不飽和化合物の配
合量が減少するために硬化した樹脂組成物の力学性能が
低下する場合があるので、希釈剤を除いた固形分(硬化
後に固形化する成分も含む)に対して好ましくは1質量
%以上50質量%以下、より好ましくは10質量%以上
30質量%以下とするのが望ましい。
【0023】本発明において成分(B)のエチレン性不
飽和化合物としては、分子内に少なくとも1個のエチレ
ン性二重結合を有し、活性エネルギー線(例えば、紫外
線、可視光、電子線、エックス線等)で重合可能なエチ
レン性不飽和化合物を一般的に使用することができる。
ここで、本明細書においては、アクリロイル基又はメタ
クリロイル基を(メタ)アクリロイル基と称し、アクリ
レート基又はメタクリレート基を(メタ)アクリレート
基、アクリル酸又はメタクリル酸を(メタ)アクリル酸
と称する。
【0024】成分(B)のエチレン性不飽和化合物の具
体例としては、(メタ)アクリル酸;メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)
アクリレート、2−ジシクロペンテノキシエチル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル
(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリ
レート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、テ
トラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ビフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビフ
ェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ノルボ
ルニル(メタ)アクリレート、フェニルエポキシ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、
N−[2−(メタ)アクリロイルエチル]−1,2−シ
クロヘキサンジカルボイミド、N−[2−(メタ)アク
リロイルエチル]−1,2−シクロヘキサンジカルボイ
ミド−1−エン、N−[2−(メタ)アクリロイルエチ
ル]−1,2−シクロヘキサンジカルボイミド−4−エ
ン等の単官能性(メタ)アクリレート系モノマー;N−
ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニ
ルカプロラクタム、スチレン、α−メチルスチレン、ビ
ニルトルエン、酢酸アリル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、安息香酸ビニル等のビニル系モノマー;1,4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジグ
リシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノ
ール−A−ジエポキシジ(メタ)アクリレート、エチレ
ンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジ(メタ)アク
リレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールのエチ
レンオキサイド変性ジアクリレート、エチレンオキサイ
ド変性テトラブロモビスフェノール−A−ジ(メタ)ア
クリレート、ジンクジアクリレート等の2官能性(メ
タ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加トリメ
チロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、エチレ
ンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンのテトラ
(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド付加トリ
メチロールプロパンのトリ(メタ)アクリレート、エチ
レンオキサイド変性イソシアヌール酸トリ(メタ)アク
リレート、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロール
プロパンのテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキ
サイド付加ペンタエリスリトールのテトラ(メタ)アク
リレート、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリト
ールのテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイ
ド付加ジペンタエリスリトールのペンタ(メタ)アクリ
レート、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリト
ールのペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイ
ド付加ジペンタエリスリトールのヘキサ(メタ)アクリ
レート、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリト
ールのヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌ
レート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホル
マール、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−
s−ヒドラジン等3官能以上の多官能性モノマー;ウレ
タンアクリレート、エステルアクリレート等のオリゴマ
ーアクリレートなどが挙げられる。これらのうち2官能
以上の多官能性モノマーが好ましく用いられる。また、
これらの化合物は単独で、または2種以上で用いられ
る。
【0025】成分(B)のエチレン性不飽和化合物の樹
脂組成物中の含有量は、所望の膜性能に応じて適宜選択
することができ、特に限定されないが、少なすぎると硬
化した樹脂組成物の力学性能が低下する場合があり、多
すぎると相対的に成分(A)の樹脂ゲル化剤の含有量が
減少してはじきやピンホールが生じやすくなるので、希
釈剤を除いた固形分(硬化後に固形化する成分も含む)
に対して好ましくは50質量%以上99質量%以下、よ
り好ましくは70質量%以上99質量%以下とするのが
望ましい。
【0026】また、必要に応じて、活性エネルギー線で
重合可能なビニルエーテル系、エポキシ系またはオキセ
タン系の化合物等を、成分(B)のエチレン性不飽和化
合物と共に使用してもよい。
【0027】上記ビニルエーテル系化合物の具体例とし
ては、エチレンオキサイド変性ビスフェノール−A−ジ
ビニルエーテル、エチレンオキサイド変性ビスフェノー
ル−F−ジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性カ
テコールジビニルエーテル、エチレンオキサイド変性レ
ゾルシノールジビニルエーテル、エチレンオキサイド変
性ハイドロキノンジビニルエーテル、エチレンオキサイ
ド変性−1,3,5−ベンゼントリオールトリビニルエ
ーテル等が挙げられる。エポキシ系化合物の具体例とし
ては、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,4−ブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシ
クロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレート、トリメチロールプロパンジグリ
シジルエーテル、ビス(3,4−エポキシ−6−メチル
シクロヘキシルメチル)アジペート、フェノールノボラ
ックのグリシジルエーテル、ビスフェノール−A−ジグ
リシジルエーテル等が挙げられる。また、オキセタン化
合物の具体例としては3−エチル−3−ヒドロキシメチ
ルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)
オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メ
チルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロ
キシメチル)オキセタン等が挙げられる。
【0028】本発明において成分(C)の重合開始剤と
しては、硬化手段である活性エネルギー線の種類(紫外
線、可視光、電子線等)に応じて適宜選択することがで
きる。例えば、光重合を行う場合には、光重合開始剤を
使用し、その他に光増感剤、光促進剤等から選ばれる1
種類以上の公知の光触媒化合物を含有させることが好ま
しい。また、状況に応じて少量の熱重合開始剤を併用し
ても差し支えない。
【0029】光重合開始剤の具体例としては、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトン、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、キサントフルオレノン、ベンズアルデ
ヒド、アントラキノン、3−メチルアセトフェノン、4
−クロロベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェ
ノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オン、4−チオキサントン、カンファーキノ
ン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]
−2−モルホリノプロパン−1−オン等が挙げられる。
また、N−アクリロイルオキシエチルマレイミドのよう
に分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を
有する光重合開始剤も用いることができる。
【0030】光重合開始剤の樹脂組成物中の含有量は、
該樹脂組成物を硬化させる量であれば特に限定されない
が、希釈剤を除いた固形分(硬化後に固形化する成分も
含む)に対して通常0.1質量%以上10質量%以下、
好ましくは1質量%以上5質量%以下である。
【0031】本発明において、光重合を促進させるため
に光重合開始剤と共に光増感剤を使用してもよい。光増
感剤の具体例としては、2−クロロチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロ
ピルチオキサントン等を挙げることができる。
【0032】また、本発明においては、光重合を促進さ
せるために光重合開始剤と共に光促進剤を使用してもよ
い。光促進剤の具体例としては、p−ジメチルアミノ安
息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミ
ル、p−ジメチルアミノ安息香酸2−n−ブトキシエチ
ル、安息香酸2−ジメチルアミノエチル等を挙げること
ができる。
【0033】本発明において使用する成分(D)の希釈
剤としては、樹脂組成物の厚みを好ましくは0.01μ
m以上10μm以下の膜厚で塗工可能となるような溶剤
を使用する。希釈剤の種類、樹脂組成物中の含有量は、
目的とする硬化樹脂組成物膜の膜厚に合わせて適宜決定
することができる。
【0034】このような希釈剤としては、一般の樹脂塗
料に用いられている希釈剤であれば特に制限はないが、
例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系化合物;酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸メ
トキシエチル等のエステル系化合物;ジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチルセロ
ソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジオ
キサン等のエーテル系化合物;トルエン、キシレン等の
芳香族化合物;ペンタン、ヘキサン等の脂肪族化合物;
塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロ
ゲン系炭化水素;メタノール、エタノール、ノルマルプ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコ
ール化合物、水等を挙げることができる。
【0035】本発明の樹脂組成物には、更に成分(E)
としてガラス転移温度(複数のガラス転移温度を持つ場
合はそのうち少なくとも1つ)が80℃以上180℃以
下であり、かつ非水溶性である重合体を含有させてもよ
い。これにより、樹脂組成物をラミネートフィルムなど
に適用する際に、その樹脂組成物に熱接着性を付与する
ことができる。ここで、ガラス転移温度が80℃未満の
場合は、重合体の接着力が弱く、180℃を超える場合
は、熱接着時に重合体が溶融しにくくなるため接着でき
ないおそれがある。また、重合体が水溶性である場合
は、成分(B)のエチレン性不飽和化合物との相溶性が
悪く、塗工時に相分離が発生したり樹脂組成物中に沈殿
物が発生する可能性がある。
【0036】このような成分(E)の重合体の具体例と
しては、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニト
リル、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、及びこれ
らの重合体を含むランダム共重合体、ブロック共重合
体、グラフト共重合体等が挙げられる。
【0037】また、本発明の樹脂組成物には、さらに成
分(F)として式(1)
【0038】
【化2】RnSiX4-n (1) (式中、Rは水素原子、アルキル基(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基等)、アリール基(例えば、
フェニル基、トリル基等)、炭素−炭素二重結合含有有
機基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビ
ニル基等)又はエポキシ基含有有機基(例えば、エポキ
シシクロヘキシル基、グリシジル基等)を表し、Rが2
又は3個存在する場合、それらは互いに同種であっても
異種であってもよい。Xはヒドロキシル基、アルコキシ
ル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、アルコキ
シアルコキシル基(例えば、メトキシエトキシ基、エト
キシメトキシ基等)又はハロゲン原子(例えば、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等)を表し、Xが2又は3個
存在する場合、それらは互いに同種であっても異種であ
ってもよい。nは1〜3の整数を表す。)で示されるシ
ラン化合物を含有させてもよい。これにより、塗料との
密着性が確保しにくい、表面張力の低い表面を有する樹
脂表面上に本発明の樹脂組成物を塗布した場合でも、そ
れらの間の密着性をより強固に確保することができる。
【0039】このような式(1)のシラン化合物の具体
例としては、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−エポキシプロピルトリメトキ
シシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルト
リクロロシララン、エチルジクロロシラン等が挙げられ
る。
【0040】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
更に、無機フィラー、重合禁止剤、着色顔料、染料、消
泡剤、レベリング剤、分散剤、光拡散剤、可塑剤、帯電
防止剤、界面活性剤、非反応性ポリマー等を、本発明の
効果を損わない範囲で添加することができる。
【0041】本発明の樹脂組成物は、以上説明した成分
(A)〜(D)と、必要に応じて配合される他の成分と
を、常法に従って均一に混合することにより製造するこ
とができる。
【0042】本発明の樹脂組成物は、基材上に少なくと
も硬化樹脂層が積層された積層体を製造する際の硬化樹
脂層の原料として好ましく使用することができる。この
ような積層体は、以下の工程(a)〜(c)を含む製造
方法に従って製造することができる。
【0043】工程(a) まず、基材上に、本発明の樹脂組成物の膜を、含浸法、
凸版印刷、平板印刷、凹版印刷等で用いられるロールを
用いた塗工法、基材に噴霧するようなスプレー法、カー
テンフローコート等により形成する。
【0044】基材としては、板状またはフィルム状の、
金属(鉄、アルミニウム等)基板、ガラス基板を含むセ
ラミック基板、アクリル樹脂、PET、ポリカーボネー
ト等のプラスチック基板、熱硬化性樹脂基板等を使用す
ることができる。特に、塗料に対し濡れ性の低い材料か
らなる基材又はそのような材料で被覆した基材も使用す
ることができる。そのような材料としては、20℃での
表面張力が40dyn/cm以下のものが挙げられる。
具体的にはアタクチックポリプロピレン、iso−ポリ
プロピレン等のポリオレフィン;ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリヘキサフルオロプロピレ
ン、ポリヘプタフルオロイソプロピル(メタ)アクリレ
ート等のフッ素原子含有重合体;ポリオキシジメチルシ
リレン、ポリオキシメチルシリレン、ポリオキシジメチ
ルシリレン−α、ω−ジブタン酸、ポリオキシビニルシ
リレン等のケイ素含有重合体等が挙げられる。
【0045】工程(b) 次に工程(a)で得られた樹脂組成物膜を、必要に応じ
て加熱炉、遠赤外炉又は超遠赤外炉等を用いて加熱し、
希釈剤を蒸発させ除去し、該樹脂組成物膜をゲル化して
ゲル化層を形成する。
【0046】なお、工程(a)で得られた樹脂組成物膜
の厚さが非常に薄い場合、あるいは希釈剤の沸点が低い
場合などには加熱しなくても自然に乾燥してゲル化す
る。
【0047】工程(c) 次いで工程(b)で得られたゲル化層に対し活性エネル
ギー線を照射することにより硬化させ、硬化樹脂層を形
成する。これにより、塗料に対し濡れ性が悪い基材を使
用した場合であっても、基材上に均一で薄い(例えば、
0.01μm以上10μm以下)硬化樹脂層が形成され
た積層体を得ることができる。
【0048】活性エネルギー線としては、紫外線、可視
光線、レーザー、電子線、エックス線などの広範囲のも
のを使用することができるが、これらの中でも、紫外線
を用いることが実用面からは好ましい。具体的な紫外線
発生源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キ
セノンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。
【0049】なお、このようにして得られる積層体は2
層構造に限られず、熱可塑性、熱硬化性、光硬化性の材
料の層を予め設けていてもよく、あるいは硬化樹脂層形
成後に改めて設けてもよい。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0051】合成例1iso−ポリメタクリル酸メチルエステル(PMMA)
の合成 300ml三つ口フラスコを窒素置換し、トルエン(2
8ml)、シクロヘキサン(112ml)、フェニルマ
グネシウムブロマイド(エーテル溶液0.77M、7.
4ml)を加えた後10℃に冷却した。
【0052】メチルメタクリレート(30ml)を90
分間かけて滴下し、その後6時間攪拌した後メタノール
(0.5ml)を加え反応を停止させた。
【0053】反応液をろ過後、残渣をメタノールで洗
い、乾燥させiso−PMMAを得た。得られたiso
−PMMAの重量平均分子量(Mw)は、GPC測定の
結果、5万であった。また、そのアイソタクチシチィー
は、NMR測定の結果、93%であった。
【0054】合成例2syn−ポリn−ブチルメタアクリレート(PnBM
A)の合成 300ml三つ口フラスコにトルエン(100ml)、
n−ブチルメタクリレート(100ml)、アゾイソブ
チロニトリル(0.02g)、1−オクタンチオール
(0.18g)を入れ、60℃で8時間攪拌し、syn
−PnBMAを得た。得られたsyn−PnBMAの重
量平均分子量(Mw)は、GPC測定の結果、3.7万
であった。また、そのシンジオタクチシティーは、NM
R測定の結果、57%であった。
【0055】実施例1〜5 板厚2mmのアクリル樹脂板上に膜厚10μmのポリオ
ルガノシラン層を塗布し、5cm×5cmにカットし
た。このポリオルガノシラン層上に、表1に示す配合組
成物20質量部をトルエン50質量部とイソプロパノー
ル30質量部とからなる希釈剤に溶解した樹脂組成物を
20μm厚となるようバーコータで塗布した。続いて、
得られた樹脂組成物膜を、140℃で30秒乾燥してゲ
ル化させた後、80W高圧水銀灯(ウシオ電機(株)
製)を備えたベルトコンベア(コンベア速度1m/mi
n、光源と被照射物の距離10cm)を用いて紫外線を
2回照射して硬化させて硬化樹脂層を形成し、積層体を
得た。
【0056】その後、得られた積層体を100マスにな
るように区切り、硬化性樹脂層の被覆面積を測定した。
なお被膜面積(%)は、はじきやピンホールの発生が観
察されない完全に硬化樹脂層で覆われているマス目を数
え、百分率表示した。
【0057】比較例1〜5 表1に示す樹脂組成物について、実施例1と同様の処理
を行い被覆面積を測定した。
【0058】
【表1】 実施例 比較例 成分 1 2 3 4 5 1 2 3 4 iso-PMMA*1 8 8 8 3.4 0 0 22 0 0 syn-PMMA*2 17 0 0 6.6 0 0 0 22 0 syn-PMMA*3 0 17 0 0 0 0 0 0 22 syn-PnBMA*4 0 0 22 0 0 0 0 0 0ホ゜リウレタン *5 0 0 0 0 25 0 0 0 0 EO変性BPADA*6 50 50 45 50 50 66 50 50 50 DPEHA*7 25 25 25 25 25 34 25 25 25光重合開始剤*8 3 3 3 3 3 3 3 3 3 被覆面積(%) 100 100 100 100 100 0 1 5 10 (表1注) *1:合成例1で製造したiso-PMMA(Mw 5万、アイソタクチシティ 93%) *2:Mw 10万、シンシ゛オタクチシティ 60%(商品名 ハ゜ラヘ゜ットHR-L、(株)クラレ製) *3:Mw 3.8万、シンシ゛オタクチシティ 60%(商品名 ハ゜ラヘ゜ットLW-500、(株)クラレ製 ) *4:合成例2で製造したsyn-PnBMA(Mw3.7万、シンシ゛オタクチシティ 57%) *5:商品名 クラミロンU 1780、(株)クラレ製 *6:エチレンオキサイト゛変性ヒ゛スフェノールAシ゛アクリレート、商品名 ヒ゛スコート#540、大阪有機化学 工業(株)製 *7:シ゛ヘ゜ンタエリスリトールヘキサアクリレート、商品名 DPHA、日本化薬(株)製 *8:商品名 イルカ゛キュア184、日本チバガイギー(株)製
【0059】表1の結果、特に実施例1〜5の結果から
分かるように、樹脂ゲル化剤を使用した場合には、被覆
面積が100%であり、硬化樹脂層が基材上で、はじき
やピンホールを発生させることなく均一に形成されてい
ることがわかる。
【0060】一方、樹脂ゲル化剤を使用しない比較例1
〜4の場合には、被覆面積が10%以下であり、基材上
に硬化樹脂層が均一に形成されていないことが分かる。
【0061】
【発明の効果】本発明のゲル化能を有する硬化型の樹脂
組成物は、濡れ性の悪い表面に対し均一な薄膜(例え
ば、膜厚0.01μm以上10μm以下の皮膜)を得る
ことができるので、ラミネート箔や画像表示画面保護
板、ヘルメットシールド等の物品に有利に利用すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 265/06 C08F 265/06 283/00 283/00 (72)発明者 久保 敬次 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 (72)発明者 大串 眞康 茨城県つくば市御幸が丘41番地 株式会社 クラレ内 (72)発明者 寺田 和俊 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 4D075 BB24Y BB42Z BB46Z BB47Z BB48Z CA02 CA13 CA35 CA48 DA04 DA06 DB02 DB07 DB13 DB14 DB36 DB39 DB43 DB48 DB54 DC24 DC38 EA07 EA21 EB14 EB15 EB22 EB24 EB38 EB43 EB47 EB53 EB56 EC07 EC30 EC37 EC45 4F100 AK25B AK51B AK52B AL05B AT00A BA02 BA07 CA04B CA30B EJ05B EJ52B GB90 JA05B JB06B JK12 YY00B 4J011 AA05 AC04 PA69 PA95 PB30 PC02 4J026 AA45 AB02 AC09 BA27 BA28 DB36 GA07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の成分(A)〜(D): (A)樹脂ゲル化剤; (B)活性エネルギー線照射により重合可能なエチレン
    性不飽和化合物; (C)重合開始剤; 及び (D)希釈剤 を含有する樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(A)の樹脂ゲル化剤が、ポリウレ
    タン、又はアイソタクチック重合体とシンジオタクチッ
    ク重合体との樹脂混合物である請求項1記載の樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 アイソタクチック重合体のアイソタクチ
    シティが80%以上であり、シンジオタクチック重合体
    のシンジオタクチシティが40%以上80%以下である
    請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 アイソタクチック重合体とシンジオタク
    チック重合体の合計量に対するアイソタクチック重合体
    の存在量が20〜80質量%であり、シンジオタクチッ
    ク重合体の存在量が80〜20質量%である請求項2又
    は3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 アイソタクチック重合体がアイソタクチ
    ックポリメタクリル酸エステルであり、シンジオタクチ
    ック重合体がシンジオタクチックポリメタクリル酸エス
    テルである請求項2〜4のいずれか1項に記載の樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】 アイソタクチック重合体が、アイソタク
    チシティ80%以上のアイソタクチックポリメタクリル
    酸メチルエステルであり、シンジオタクチック重合体が
    シンジオタクチシティ80%以上のシンジオタクチック
    ポリメタクリル酸メチルエステルである請求項5記載の
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 更に、以下の成分(E): (E)80℃以上180℃以下のガラス転移温度を有す
    る非水溶性重合体を含む請求項1〜6のいずれか1項に
    記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 更に、以下の成分(F): (F)式(1) 【化1】RnSiX4-n (1) (式中、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、炭素
    −炭素二重結合含有有機基又はエポキシ基含有有機基を
    表し、Rが2又は3個存在する場合、それらは互いに同
    種であっても異種であってもよい。Xはヒドロキシル
    基、アルコキシル基、アルコキシアルコキシル基又はハ
    ロゲン原子を表し、Xが2又は3個存在する場合、それ
    らは互いに同種であっても異種であってもよい。nは1
    〜3の整数を表す。)で示されるシラン化合物を含有す
    る請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 基材上に硬化樹脂層が積層された積層体
    の製造方法であって、以下の工程(a)〜(c) (a)基材上に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    樹脂組成物の膜を形成する工程; (b)得られた樹脂組成物膜から希釈剤を除去すること
    により該樹脂組成物膜をゲル化してゲル化層を形成する
    工程; 及び (c)該ゲル化層に活性エネルギー線を照射することに
    より硬化させ、硬化樹脂層を形成する工程を含む積層体
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009249631A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Xerox Corp 硬化性オーバーコート組成物

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