JP2003311689A - 輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法

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JP2003311689A JP2002115975A JP2002115975A JP2003311689A JP 2003311689 A JP2003311689 A JP 2003311689A JP 2002115975 A JP2002115975 A JP 2002115975A JP 2002115975 A JP2002115975 A JP 2002115975A JP 2003311689 A JP2003311689 A JP 2003311689A
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phosphor sheet
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Atsuo Nozaki
敦夫 野崎
Satoru Honda
哲 本田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可撓性支持体上に輝尽性蛍光体層が形成され
た輝尽性蛍光体シートの打ち抜き時、発生する異物が輝
尽性蛍光体層に再付着することなく打ち抜くことがで
き、取り扱いが容易な輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方
法の提供。 【解決手段】 可撓性支持体上に輝尽性蛍光体層が形成
された輝尽性蛍光体シートを可撓性支持体面側から打ち
抜き刃を入れる打ち抜き方法において、該輝尽性蛍光体
シートは輝尽性蛍光体層の上に剥離層を有していること
を特徴とする輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性支持体上に
輝尽性蛍光体層が形成された輝尽性蛍光体シートの打ち
抜き方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X線画像のような放射線画像は病気診断
用などに多く用いられている。このX線画像を得るため
に被写体を通過したX線を蛍光体(蛍光スクリーン)に
照射し、これにより可視光を生じさせてこの可視光を通
常の写真をとるときと同じように銀塩を使用したフィル
ムに照射して現像した、いわゆる放射線写真が利用され
ている。
【0003】しかし近年銀塩を塗布したフィルムを使用
しないで蛍光体から直接画像を取り出す方法が工夫され
るようになった。この方法としては被写体を透過した放
射線を蛍光体に吸収させた後、この蛍光体を例えば光又
は熱エネルギーで励起することによりこの蛍光体が上記
吸収により蓄積している放射線エネルギーを蛍光として
放射させ、この蛍光を検出し画像化する方法がある。
【0004】具体的には、例えば米国特許3,859,
527号及び特開昭55−12144号公報などに記載
されているような輝尽性蛍光体を用いる放射線画像変換
方法が知られている。この方法は剛性を有した可撓性支
持体上に輝尽性蛍光体層を形成した輝尽性蛍光体シート
を使用するもので、この輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層に被写体を透過した放射線を当てて被写体各部の
放射線透過密度に対応する放射線エネルギーを蓄積させ
て、その後に輝尽性蛍光体層を可視光線、赤外線などの
電磁波(励起光)で時系列的に励起することにより、該
輝尽性蛍光体層中に蓄積されている放射線エネルギーを
輝尽発光として放出させ、この光の強弱による信号をた
とえば光電変換し、電気信号を得て、この信号を感光フ
ィルムなどの記録材料、CRTなどの表示装置上に可視
像として再生するものである。
【0005】この放射線像記録再生方法によれば、従来
の放射線写真フィルムと増感紙との組合せを用いる放射
線写真法による場合に比較して、はるかに少ない被曝線
量で情報量の豊富な放射線画像を得ることができるとい
う利点がある。
【0006】このような輝尽性蛍光体は、放射線を照射
した後、励起光を照射すると輝尽発光を示す蛍光体であ
るが、実用上では、波長が400〜900nmの範囲に
ある励起光によって300〜500nmの波長範囲の輝
尽発光を示す蛍光体が一般的に利用される。
【0007】輝尽性蛍光体シートは、弾性率の小さな可
撓性支持体上に弾性率が大きく脆弱な輝尽性蛍光体層が
塗設された構造となっている。輝尽性蛍光体シートは、
所定の大きさに打ち抜いた後、輝尽性蛍光体層を保護す
る保護フィルムで輝尽性蛍光体シートの両面を密封包装
し、これを平坦なトレーに固定した状態で使用してい
る。
【0008】この様に輝尽性蛍光体シートを打ち抜き刃
を用いて打ち抜いて所定の大きさの輝尽性蛍光体シート
に成形する場合、輝尽性蛍光体層側より打ち抜き刃を入
れると、可撓性支持体の弾性率の方が輝尽性蛍光体層の
弾性率より小さいので、輝尽性蛍光体層と、可撓性支持
体フィルムとの弾性変形量に差が生じ、打ち抜き後、輝
尽性蛍光体層と可撓性支持体との間に層間剥離が発生す
ると同時に層間剥離した箇所の輝尽性蛍光体層が欠落す
る場合がある。
【0009】また、輝尽性蛍光体層は脆性材であるので
打ち抜き刃に押されて打ち抜き時に欠けが生じる場合も
ある。更に、突当てによる位置出しを行ない、一辺毎に
断裁し所定の製品形状とする場合、突当て時の衝撃によ
り輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が生じる場合がある。逆
に、輝尽性蛍光体層へ衝撃を与えないようにソフトな突
当てを行なうと、位置出し精度が劣化し、製品の寸法精
度が悪くなる別の問題点が発生する。この様な問題に対
応するために、特開2000−65996には刃先角度
が20°〜60°で、反ミネ面が、製品となる輝尽性蛍
光体シートに対して90°±5°の角度を有する打ち抜
き刃を用いて輝尽性蛍光体シートを可撓性支持体側から
打ち抜く方法が記載されている。この打ち抜き方法によ
り輝尽性蛍光体層の欠けや剥離が大幅に改善されたので
あるが、次の様な問題点が残されている。
【0010】例えば、1)打ち抜き時に発生する輝尽性
蛍光体層の打ち抜き粉が輝尽性蛍光体層に付着する。
【0011】2)打ち抜き刃に付着した輝尽性蛍光体シ
ートのカスが脱落し輝尽性蛍光体層に付着する。
【0012】3)平坦な断裁台上に輝尽性蛍光体層面側
を下向きにして断裁するため、打ち抜き刃による輝尽性
蛍光体層の圧縮変形のため断裁部の稜部が欠け易く、欠
落した部分が輝尽性蛍光体層に付着する。
【0013】4)1)〜3)に示したように、打ち抜き
後の輝尽性蛍光体層面には異物の付着がある場合がある
ため、輝尽性蛍光体層面を空気を吹き付けたり、接着テ
ープ等により丁寧に時間を掛けて清掃しているため、コ
ストは掛かるし、生産性が上がらない。
【0014】更に、打ち抜き後、輝尽性蛍光体シートの
両側を保護フィルムで密封する工程に搬送する段階でも
輝尽性蛍光体層に触れない様に又ゴミが付着しないよう
に丁寧に取り扱っているため煩雑な作業となっている。
【0015】よって、打ち抜き時に発生する異物が輝尽
性蛍光体層に再付着することなく打ち抜くことができ、
取り扱いが容易な輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法の
開発が望まれている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記状況に
鑑みなされたものであって、その目的は、可撓性支持体
上に輝尽性蛍光体層が形成された輝尽性蛍光体シートの
打ち抜き時、発生する異物が輝尽性蛍光体層に再付着す
ることなく打ち抜くことができ、取り扱いが容易な輝尽
性蛍光体シートの打ち抜き方法を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は、下記の構成
により達成された。
【0018】1)可撓性支持体上に輝尽性蛍光体層が形
成された輝尽性蛍光体シートを可撓性支持体面側から打
ち抜き刃を入れる打ち抜き方法において、該輝尽性蛍光
体シートは輝尽性蛍光体層の上に剥離層を有しているこ
とを特徴とする輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
【0019】2)前記打ち抜き刃は、刃先角度が20°
〜60°で、且つ可撓性支持体に入る角度は、打ち抜き
刃の反ミネ面が可撓性支持体に対して90°±5°の角
度であることを特徴とする1)に記載の輝尽性蛍光体シ
ートの打ち抜き方法。
【0020】3)前記打ち抜き刃は、角部にRを有する
矩形パターンのシートを打ち抜く形状を有していること
を特徴とする1)又は2)に記載の輝尽性蛍光体シート
の打ち抜き方法。
【0021】4)前記打ち抜き刃は、矩形パターンのシ
ートを打ち抜く際に、ロス部を複数個に分割する形状を
有していることを特徴とする1)〜3)の何れか1項に
記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
【0022】5)前記剥離層は、輝尽性蛍光体層との接
着力が0.5〜1.0N/cmであることを特徴とする
1)に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
【0023】6)一回の打ち抜きで矩形パターンのシー
トを打ち抜くことを特徴とする1)〜5)の何れか1項
に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
【0024】7)輝尽性蛍光体層面を下向きにし、平坦
な面上に載置し、打ち抜きを行うことを特徴とする1)
〜5)の何れか1項に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち
抜き方法。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜図5を参照しなが
ら本発明の実施の形態に付き説明するが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0026】図1は輝尽性蛍光体シートの概略断面図で
ある。図中、輝尽性蛍光体シート1は、可撓性支持体1
01上に形成され、可撓性支持体101よりも弾性率が
大きい輝尽性蛍光体層102と、輝尽性蛍光体層102
の上に設けられた剥離層103とを有している。
【0027】本発明に使用する輝尽性蛍光体シートの輝
尽性蛍光体層102の上に設けられた剥離層103とし
ては、断裁した後、剥離し除去することが出来れば特に
限定はなく、例えば厚さ0.02〜0.05mmの紙支
持体、プラスチックフィルム支持体等に接着力が0.5
〜1.0N/cmの接着剤を塗設したシートが挙げられ
る。
【0028】剥離層103を輝尽性蛍光体層102の上
に設けるには、可撓性支持体101上に輝尽性蛍光体層
102を塗設し、焼成・乾燥した後、紙又はプラスチッ
クフィルム支持体に接着力が0.5〜1.0N/cmの
弱接着剤を塗設したシートを蛍光体層を塗布した後に被
覆することで可能である。
【0029】図2は、図1に示される輝尽性蛍光体シー
トの打ち抜き状態を示す概略断面図である。
【0030】図中、2は打ち抜き装置を示し、3は打ち
抜き刃を示し、4は輝尽性蛍光体シート1を輝尽性蛍光
体層102を下側にして載置する平坦面401を有する
載置台を示す。打ち抜き刃3は載置台4の平坦面401
に対して垂直に上下移動が可能に打ち抜き装置に設けら
れている。
【0031】打ち抜き装置2は、打ち抜き刃3と、打ち
抜き刃3を取り付けるための基台201と、付勢手段の
スプリング202により輝尽性蛍光体シート1の打ち抜
かれる矩形パターンのシート(製品となる部分)104
を押圧し、輝尽性蛍光体シート1を平坦面401に押接
・固定するストリッパ203とを有している。
【0032】尚、ストリッパとしては、上記のようなス
プリング202により輝尽性蛍光体シート1を押接する
タイプの他に、それ自身が弾性体で構成され、輝尽性蛍
光体シート1を直接押接するタイプであってもよい。
【0033】図3は、打ち抜き刃の概略斜視図である。
図3の(a)は輝尽性蛍光体シートを矩形パターンのシ
ートに打ち抜く打ち抜き刃の概略斜視図である。図3の
(b)は輝尽性蛍光体シートを角部にRを有する矩形パ
ターンのシートを打ち抜く打ち抜き刃の概略斜視図であ
る。本図では打ち抜き刃の基台201への配設状態を示
すため、スプリングとストリッパは省略してある。
【0034】図中、3aは輝尽性蛍光体シートを矩形パ
ターンのシートに打ち抜く打ち抜き刃を示し、打ち抜き
刃3aは基台201に治具5により取り付けられている
4枚の直線形状の打ち抜き刃3a1〜3a4を有してい
る。4枚の直線形状の打ち抜き刃3a1〜3a4は互い
に一方の端部を互いの反ミネ面に直角に当接する様に基
台201に取り付けられている。
【0035】3a11〜3a41は一回の打ち抜きで矩
形パターンのシートを打ち抜く際に、ロス部を複数個に
分割する各打ち抜き刃3a1〜3a4に設けられたロス
断裁部を示す。
【0036】本図に示される打ち抜き刃3aは、一回の
打ち抜きで、矩形パターンのシートを打ち抜く形状を示
している。
【0037】3bは一枚の刃が連続的に繋がり、各角部
にRを有する打ち抜き刃を示し、基台201に治具6で
取り付けられている。本図に示される打ち抜き刃3b
は、一回の打ち抜きで、角部にRを有する矩形パターン
のシートを打ち抜く形状を示している。
【0038】本図に示すような打ち抜き刃を用いて、輝
尽性蛍光体プレートから製品となる矩形パターンのシー
トを打ち抜くことにより、突当てによる位置出しが不要
となり、位置出しの衝撃による輝尽性蛍光体プレートの
輝尽性蛍光体層の欠けや剥離を最小限にすることが可能
となる。
【0039】図4は、図3に示される打ち抜き刃により
打ち抜かれた輝尽性蛍光体シートの状態を示す概略平面
図である。図4の(a)は図3の(a)に示す打ち抜き
刃で打ち抜いた場合の概略平面図である。図4の(b)
は図3の(b)に示す打ち抜き刃で打ち抜いた場合の概
略平面図である。
【0040】図中、105a〜105dは図3の(a)
に示す打ち抜き刃3aの各ロス断裁部により断裁された
部分を示す。105aは打ち抜き刃3a1のロス断裁部
3a11、105bは打ち抜き刃3a4のロス断裁部3
a41、105cは打ち抜き刃3a3のロス断裁部3a
31、105cは打ち抜き刃3a2のロス断裁部3a2
1により断裁された部分を示す。
【0041】図2に示される装置に図3に示す各打ち抜
き刃を用いて、輝尽性蛍光体シート1の可撓性支持体1
01側より打ち抜き刃を入れ、輝尽性蛍光体シート1を
打ち抜くことにより、図4の(a)、(b)に示すよう
に、輝尽性蛍光体シート1は、矩形パターンのシート
(製品となる部分)104と、矩形パターンのシート
(製品となる部分)104の外縁部を覆う額縁上のロス
部105とに分離される。
【0042】図4の(a)は打ち抜いた矩形パターンの
シート(製品となる部分)104の角部が直角の場合を
示しているが、図4の(b)は打ち抜いた矩形パターン
のシート(製品となる部分)104の角部にRが付けら
れている。RはR1以上が好ましい。このように、矩形
パターンのシート(製品となる部分)104の角部に、
Rを設けることで、角部に衝撃が作用しても、角部の輝
尽性蛍光体層の欠けや剥離を防ぐことが出来るので好ま
しい。
【0043】図5は図2のZで示される部分の拡大概略
断面図である。図中、301は剥離層103を有する輝
尽性蛍光体シート1を可撓性支持体101側から打ち抜
き刃3(3a、3b)を用いて矩形パターンのシート
(製品となる部分)104を打ち抜く時、ロス部105
(図4を参照)と接触する打ち抜き刃のミネ面を示し、
302は矩形パターンのシート(製品となる部分)10
4(図4を参照)と接触する打ち抜き刃の反ミネ面を示
す。θ1は、打ち抜き刃3(3a、3b)の刃先角度を
示し、刃先角度θ1は20〜60°が好ましい。θ2
は、打ち抜き刃3(3a、3b)を輝尽性蛍光体シート
1の可撓性支持体101に入れたときの、反ミネ面30
2の可撓性支持体101に対する角度を示す。角度θ2
は、90±5°が好ましい。即ち、打ち抜き刃3(3
a、3b)は輝尽性蛍光体シートを可撓性支持体側から
ほぼ垂直に入り打ち抜くことを示している。
【0044】このように本発明の剥離層を有する輝尽性
蛍光体シートを図2〜図5に示される打ち抜き方法によ
り打ち抜く時の剥離層の効果を以下に示す。
【0045】1)打ち抜き時に発生する輝尽性蛍光体層
の打ち抜き粉の輝尽性蛍光体層への付着を防止すること
が可能となった。
【0046】2)打ち抜き刃に付着した輝尽性蛍光体シ
ートのカスが脱落し輝尽性蛍光体層に付着するのを防止
することが可能となった。
【0047】3)打ち抜き時に輝尽性蛍光体層の断裁刃
による圧縮を緩和し輝尽性蛍光体層の稜部の欠けを防止
することが可能となった。
【0048】4)打ち抜き時に発生するゴミが輝尽性蛍
光体層へ直接付着することがなくなり、従来行っていた
輝尽性蛍光体層の清掃作業は行う必要がなくなり、清掃
作業の時間を短縮することが可能となり生産性が上がっ
た。
【0049】5)又、打ち抜き後の矩形パターンのシー
ト(製品となる部分)の取り扱いにおいても、輝尽性蛍
光体層側に触れても剥離層により保護されているため、
輝尽性蛍光体層を損傷することがないため、次工程まで
の取り扱いが容易になり生産性が上がった。
【0050】次ぎに本発明の輝尽性蛍光体シートを構成
している材料に付き説明する。本発明の剥離層を形成す
るシートに使用する紙支持体としては、例えば上質紙、
クラフト紙等が挙げられる。プラスチックフィルム支持
体としては、例えばポリエチレンフィルム、塩化ビニル
フィルム、ポリエステルフィルム等が挙げられる。接着
剤としては、ゴム系、アクリル系、ポリオレフィン系等
が挙げられる。
【0051】本発明に係わる輝尽性蛍光体シートに使用
する可撓性支持体としては、セルロースアセテートフィ
ルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等のプラスティックフィルム、アルミニウム箔、アル
ミニウム合金箔などの金属シート、一般紙及び例えば写
真用原紙、コート紙、若しくはアート紙のような印刷用
原紙、バライタ紙、レジンコート紙、ベルギー特許第7
84,615号明細書に記載されているようなポリサッ
カライド等でサイジングされた紙、二酸化チタンなどの
顔料を含むピグメント紙、ポリビニールアルコールでサ
イジングした紙等の加工紙等が挙げられる。これらの中
でも、加工し易さ、取り扱い性からラスティックフィル
ムが好ましい可撓性支持体として挙げられる。
【0052】輝尽性蛍光体層としては、バインダーと輝
尽性蛍光体粒子とから構成されている。輝尽性蛍光体層
を形成している「輝尽性蛍光体」とは、最初の光または
高エネルギー放射線が照射された後に、光的、熱的、機
械的、科学的または電気的等の刺激(輝尽励起)によ
り、最初の光または高エネルギー放射線の照射量に対応
した輝尽発光を示す輝尽性蛍光体をいう。実用的な面か
らは、光刺激(輝尽励起)により輝尽発光を示す輝尽性
蛍光体が好ましく、波長が500nm以上、1μm以下
の輝尽励起光によって輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好
ましい。
【0053】輝尽性蛍光体層8bを構成する輝尽性蛍光
体の具体例としては、例えば、特開平2−58593
号、特開昭61−72087号、特開昭55−1214
5号、特開昭55−160078号に記載の輝尽性蛍光
体が挙げられる。
【0054】
【実施例】以下、実施例により、本発明について具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0055】実施例1 〈剥離層を有する輝尽性蛍光体シートの作製〉 (蛍光体の合成)ユーロピウム付活弗化ヨウ化バリウム
の輝尽性蛍光体前駆体を合成するために、BaI2水溶
液(3.6mol/L)2780mlとEuI3水溶液
(0.2mol/L)27mlを反応器に入れた。この
反応器中の反応母液を撹拌しながら83℃で保温した。
弗化アンモニウム水溶液(8mol/L)322mlを
反応母液中にローラーポンプを用いて注入し、沈澱物を
生成させた。注入終了後も保温と撹拌を2時間続けて沈
澱物の熟成を行なった。次に沈澱物をろ別後、エタノー
ルにより洗浄した後真空乾燥させてユーロピウム付活弗
化ヨウ化バリウムの結晶を得た。焼成時の焼結により粒
子形状の変化、粒子間融着による粒子サイズ分布の変化
を防止するために、アルミナの超微粒子粉体を0.2質
量%添加し、ミキサーで充分撹拌して、結晶表面にアル
ミナの超微粒子粉体を均一に付着させた。これを石英ボ
ートに充填して、チューブ炉を用いて水素ガス雰囲気
中、850℃で2時間焼成してユーロピウム付活弗化ヨ
ウ化バリウム蛍光体粒子を得た。次に上記蛍光体粒子を
分級することにより平均粒径7μmの粒子を得た。
【0056】(調液)蛍光体層形成材料として、上記で
得たユーロピウム付活弗化ヨウ化バリウム蛍光体427
gを、ポリウレタン樹脂(住友バイエルウレタン社製、
デスモラック4125)15.8g、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂2.0gをメチルエチルケトン−トルエ
ン(1:1)混合溶媒に添加し、プロペラミキサーによ
って分散し、25℃における粘度が2.0〜2.5Pa
・sであり液比重が2.5である塗工液を調製した。
【0057】(塗布・乾燥)上記の塗工液を脱気脱泡
後、支持体として厚さ200μmのカーボン含有のポリ
エチレンテレフタレート上にドクターブレード塗布装置
を用いて塗布し、100℃で15分間乾燥させて、乾燥
後の塗膜厚みが300μmの輝尽性蛍光体層が形成され
た輝尽性蛍光体シートを得た。
【0058】(剥離層の配設)上記の輝尽性蛍光体シー
トの輝尽性蛍光体層の上に、表1に示す接着力の異なる
厚さ0.25mmのPETフィルムを用いた接着性のシ
ートを剥離層として配設し、剥離層を有する輝尽性蛍光
体シートを作製し101〜106とした。
【0059】〈評価〉上記作製した輝尽性蛍光体シート
101〜106を図2に示す打ち抜き装置に図3の
(a)に示す打ち抜き刃を使用し、載置台の平坦面に打
ち抜き刃が支持体側から入る様に載置し、矩形パターン
のシート(長さ43.2cm、幅35.6cm)に打ち
抜きを行い、剥離層を剥離して蛍光体層の切断面の稜部
の欠けの発生有無を15倍のルーペを使用し観察した結
果を表1に示す。
【0060】打ち抜き時、載置台の平坦面上に、厚さ5
00μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを固定
した。使用した打ち抜き刃は、工具鋼SKD11からな
る硬度HRC60で、刃先角度が25°の打ち抜き刃を
用い、打ち抜き時の支持体側から入る打ち抜き刃の反ミ
ネ面の支持体に対する角度を90°とした。
【0061】剥離層の接着力は各試料を25mmに断裁
して、東洋精機製作所製 引張試験機V10−Cを用い
て、温度23℃で測定した値を示す。
【0062】尚、蛍光体層の打ち抜き面の稜部の欠けの
発生有無の評価は以下に示すランク付けにより行った。
【0063】○:打ち抜いた輝尽性蛍光体シートの周囲
の打ち抜き面の稜部に欠けが認められない △:打ち抜いた輝尽性蛍光体シートの周囲の打ち抜き面
の稜部に2〜3箇所の微小の欠けが認められる ×:打ち抜いた輝尽性蛍光体シートの周囲の打ち抜き面
の稜部に10箇所以上の微小の欠けが認められる
【0064】
【表1】
【0065】本発明の有効性が確認された。尚、 試料
101〜106の剥離層を剥離した後の輝尽性蛍光体層
への接着剤の転写、剥離層による輝尽性蛍光体層の剥離
も全く認められなかった。
【0066】実施例2 図3の(b)に示す打ち抜き刃の刃先角度を変えた打ち
抜き刃を作製し201〜205とした。これらの打ち抜
き刃201〜205を図2に示す打ち抜き装置に取り付
け、実施例1で作製した試料103を使用し、載置台の
平坦面に打ち抜き刃が支持体側から入る様に載置し、矩
形(長さ43.2cm、幅35.6cm)に打ち抜きを
行い、剥離層を剥離して蛍光体層の打ち抜き面の稜部の
欠けの発生有無を15倍のルーペを使用し観察した結果
を表2に示す。打ち抜き刃のRはR1とした。
【0067】尚、蛍光体層の打ち抜き面の稜部の欠けの
発生有無の評価は実施例1と同じランク付けにより行っ
た。
【0068】
【表2】
【0069】本発明の有効性が確認された。
【0070】
【発明の効果】可撓性支持体上に輝尽性蛍光体層が形成
された輝尽性蛍光体シートの打ち抜き時、発生する異物
が輝尽性蛍光体層に再付着することなく打ち抜きがで
き、取り扱いが容易な輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方
法を提供することができ、輝尽性蛍光体層の清掃作業は
行う必要がなくなり、清掃作業の時間を短縮することが
可能となり又取り扱いが容易になり生産性が上がった。
【図面の簡単な説明】
【図1】輝尽性蛍光体シートの概略断面図である。
【図2】図1に示される輝尽性蛍光体シートの打ち抜き
状態を示す概略断面図である。
【図3】打ち抜き刃の概略斜視図である。
【図4】図3に示される打ち抜き刃により打ち抜かれた
輝尽性蛍光体シートの状態を示す概略平面図である。
【図5】図2のZで示される部分の拡大概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1 輝尽性蛍光体シート 101 可撓性支持体 102 輝尽性蛍光体層 103 剥離層 104 矩形パターンのシート(製品となる部分) 2 打ち抜き装置 201 基台 202 スプリング 3 打ち抜き刃 4 載置台

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性支持体上に輝尽性蛍光体層が形成
    された輝尽性蛍光体シートを可撓性支持体面側から打ち
    抜き刃を入れる打ち抜き方法において、該輝尽性蛍光体
    シートは輝尽性蛍光体層の上に剥離層を有していること
    を特徴とする輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
  2. 【請求項2】 前記打ち抜き刃は、刃先角度が20°〜
    60°で、且つ可撓性支持体に入る角度は、打ち抜き刃
    の反ミネ面が可撓性支持体に対して90°±5°の角度
    であることを特徴とする請求項1に記載の輝尽性蛍光体
    シートの打ち抜き方法。
  3. 【請求項3】 前記打ち抜き刃は、角部にRを有する矩
    形パターンのシートを打ち抜く形状を有していることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の輝尽性蛍光体シート
    の打ち抜き方法。
  4. 【請求項4】 前記打ち抜き刃は、矩形パターンのシー
    トを打ち抜く際に、ロス部を複数個に分割する形状を有
    していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に
    記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
  5. 【請求項5】 前記剥離層は、輝尽性蛍光体層との接着
    力が0.5〜1.0N/cmであることを特徴とする請
    求項1に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
  6. 【請求項6】 一回の打ち抜きで矩形パターンのシート
    を打ち抜くことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項
    に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち抜き方法。
  7. 【請求項7】 輝尽性蛍光体層面を下向きにし、平坦な
    面上に載置し、打ち抜きを行うことを特徴とする請求項
    1〜5の何れか1項に記載の輝尽性蛍光体シートの打ち
    抜き方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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